(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受信装置に対する前記送信機の登録の際に使用される第2登録スイッチが、前記筐体の外側から操作可能に設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の開閉装置。
前記第2登録スイッチは、前記受信装置に接続され外部へ延びる一対の配線であり、前記一対の配線を電気的に導通させることで前記受信装置が前記送信機の登録モードに移行する請求項4に記載の開閉装置。
前記第2登録スイッチは、プルスイッチと、前記プルスイッチに結合され外部へ延びるコードを有し、前記コードを引くことで前記受信装置が前記送信機の登録モードに移行する請求項4に記載の開閉装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、モータや駆動制御回路等を格納した筐体を、開閉体を巻き取る巻取体の内側に配置することで、小型化を図った開閉装置も考案されている。この開閉装置をリモートコントロールするためには、送信機(リモコン装置)から無線で送信される制御信号を受信するための受信装置(無線モジュール)が用いられる。この受信装置には、送信機を登録するための登録スイッチが設けられている。省スペース化、防水性、防犯等の観点から、受信装置を開閉装置の筐体に配置することが望ましい。しかしながら、その場合、登録スイッチを視認し難くなり、登録スイッチの操作が手探りとなるため、送信機の登録作業を行い難くなると考えられる。
【0005】
本発明は、受信装置を筐体に配置しつつ、受信装置に対する送信機の登録作業を行い易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係る開閉装置は、シャッタカーテンを移動させて構造物の開口を開閉する開閉装置であって、前記シャッタカーテンを巻き取る巻取体の内部に少なくとも一部が配置された筐体と、前記筐体に取り付けられ、前記巻取体を回転させる回転力を発生するモータと、前記筐体に取り付けられ、送信機の登録の際に使用される第1登録スイッチを有し、前記送信機から無線で送信された制御信号を受信するアンテナを有して、前記モータの駆動制御を行う駆動制御回路へ伝送する受信装置と、前記筐体に設けられ、前記第1登録スイッチの位置を示す表示部と、を備えている。
【0007】
この開閉装置では、筐体に受信装置が取り付けられ、筐体の少なくとも一部が巻取体の内部に配置されている。このため、受信装置が筐体から離間した外部に取り付けられる場合と比して、省スペース化を図ることができ、受信装置の防水性を確保でき、更には防犯上も有効である。また、筐体に受信装置の第1登録スイッチの位置を示す表示部が設けられているので、第1登録スイッチの位置を視認し易い。したがって、送信機を受信装置に登録する際に、第1登録スイッチを操作することが容易となる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様に係る開閉装置において、前記表示部が、前記筐体に形成された切欠き及び前記筐体に表示された文字の少なくとも一方である。
【0009】
表示部が筐体に形成された切欠きである場合、第1登録スイッチの位置を視認し易く、また手探りでも第1登録スイッチの位置を把握し易い。更には、第1登録スイッチを操作し易い。表示部が筐体に表示された文字である場合も、第1登録スイッチの位置を視認し易い。したがって、送信機を受信装置に登録する際に、第1登録スイッチを操作することが更に容易となる。
【0010】
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に係る開閉装置において、前記第1登録スイッチが、前記受信装置の表面から突出する凸状の弾性膜を有している。
【0011】
この開閉装置では、第1登録スイッチが、受信装置の表面から突出する凸状の弾性膜を有しているので、手探りでの第1登録スイッチの位置の把握及び操作を行うことができる。
【0012】
第4の態様は、第1〜第3の態様の何れか1態様に係る開閉装置において、前記受信装置に対する前記送信機の登録の際に使用される第2登録スイッチが、前記筐体の外側から操作可能に設けられている。
【0013】
この開閉装置では、第2登録スイッチが筐体の外側から操作可能に設けられているので、受信装置の第1登録スイッチを操作し難い場合でも、第2登録スイッチを操作することにより、受信装置に対する送信機の登録作業を容易に行うことができる。
【0014】
第5の態様は、第4の態様に係る開閉装置において、前記第2登録スイッチは、前記駆動制御回路に接続され、前記第2登録スイッチが操作されると、前記駆動制御回路から前記受信装置に操作信号が伝送される。
【0015】
この開閉装置では、第2登録スイッチが駆動制御回路に接続されており、第2登録スイッチが操作されると、駆動制御回路から受信装置に操作信号が伝送される。この開閉装置を用いたシャッタ装置の構造に合わせて、第2登録スイッチを最適な位置に設けることができる。
【0016】
第6の態様は、第4の態様に係る開閉装置において、前記第2登録スイッチが、前記受信装置に接続され外部へ延びる一対の配線であり、前記一対の配線を電気的に導通させることで前記受信装置が前記送信機の登録モードに移行する。
【0017】
この開閉装置では、第2登録スイッチが、受信装置に接続され筐体の外部へ延びる一対の配線であり、一対の配線を電気的に導通させることで受信装置が送信機の登録モードに移行する。したがって、開閉装置が収容されるシャッタケースを開けて第1登録スイッチを露出させなくても、受信装置に対する送信機の登録作業を行うことができる。
【0018】
第7の態様は、第4の態様に係る開閉装置において、前記第2登録スイッチが、プルスイッチと、前記プルスイッチに結合され外部へ延びるコードを有し、前記コードを引くことで前記受信装置が前記送信機の登録モードに移行する。
【0019】
この開閉装置では、第2登録スイッチがプルスイッチであり、該プルスイッチに結合され外部へ延びるコードを引くことで、受信装置が送信機の登録モードに移行する。したがって、開閉装置が収容されるシャッタケースを開けて第1登録スイッチを露出させなくても、受信装置に対する送信機の登録作業を行うことができる。
【0020】
第8の態様に係るシャッタ装置は、シャッタカーテンと、前記シャッタカーテンを巻き取る円筒状の巻取体と、第1〜第7の何れか1態様に係る開閉装置と、を備えている。
【0021】
上記構成によれば、受信装置が筐体に取り付けられた開閉装置を備えることで、シャッタ装置の内部の空間を有効に活用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、受信装置を筐体に配置しつつ、受信装置に対する送信機の登録作業を行い易くすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態]
本発明の実施形態に係る開閉装置、及びシャッタ装置の一例を
図1〜
図6に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Lは装置奥行方向(水平方向)を示す。
【0025】
(シャッタ装置)
シャッタ装置100は、建築物の窓に取り付けられる窓シャッタであって、
図6に示されるように、フレーム102、巻取体106、シャッタカーテン104、及び開閉装置10を備えている。
【0026】
〔フレーム102〕
フレーム102は、一対のガイドレール112、シャッタケース114、及び下枠116を備えている。
【0027】
一対のガイドレール112は、装置上下方向に夫々延びており、装置幅方向において窓の開口の両側に離間して配置されている。さらに、一対のガイドレール112は、シャッタカーテン104の両端部を装置奥行方向から夫々挟んでいる。そして、一対のガイドレール112は、上下移動するシャッタカーテン104を案内するようになっている。
【0028】
シャッタケース114は、一対のガイドレール112の上端を連結するように、装置幅方向に延びて配置されている。そして、シャッタケース114において装置幅方向に直交した方向で切断した断面は、矩形筒状とされており、シャッタケース114の内部は、空洞とされている。また、下枠116は、一対のガイドレール112の下端を連結するように、装置幅方向に延びて配置されている。
【0029】
〔巻取体106、シャッタカーテン104〕
巻取体106は、装置幅方向に延びた筒状とされており、シャッタケース114の内部に配置されている。さらに、巻取体106は、装置幅方向に延びた回転軸周りに回転するように支持されている。
【0030】
シャッタカーテン104は、フレーム102で囲まれた矩形の開口を開閉するように配置されている。このシャッタカーテン104は、装置幅方向に延びた帯状のスラット122を複数備え、装置上下方向に並べられ複数のスラット122が互いに連結されることで形成されている。そして、上端部のスラット122が、巻取体106に取り付けられている。
【0031】
この構成において、巻取体106が正方向に回転することで、窓の開口を閉塞しているシャッタカーテン104が、一対のガイドレール112に案内されながら巻取体106に巻き取られる。そして、窓の開口が開放される。これに対して、巻取体106が逆方向に回転することで、窓の開口を開放しているシャッタカーテン104が、一対のガイドレール112に案内されながら巻取体106から巻き出される。そして、窓の開口が閉塞される。
【0032】
〔開閉装置10〕
開閉装置10は、シャッタケース114の内部に配置されており、巻取体106を介してシャッタカーテン104を上下移動させることで窓の開口を開閉するようになっている。なお、開閉装置10については、詳細を後述する。
【0033】
(要部構成)
開閉装置10は、
図6に示されるように、シャッタケース114の内部で、かつ、少なくとも一部が筒状の巻取体106の装置幅方向に一方側(図中右側)の内部に配置されている。そして、開閉装置10は、
図2、
図3に示されるように、筐体12、駆動モータ16、減速機構18、回転伝達部材22、制御基板26、及び受信装置28(所謂無線モジュール)と、表示部の一例としての切欠き32Cを備えている。
【0034】
〔筐体12〕
筐体12は、装置幅方向に延びた円筒状の本体部32と、本体部32の装置幅方向の一方側(図中右側)の開口を閉塞する閉塞部材34とを備えている。
【0035】
−本体部32−
本体部32は、
図2、
図3に示されるように、上下方向に分割することが出来るようになっており、本体部32の上方部分を形成すると共に下方が開口した断面半円状の上方部材32Aと、本体部32の下方部分を形成すると共に上方が開口した断面半円状の下方部材32Bとを備えている。
【0036】
上方部材32A、及び下方部材32Bは、金属材料で形成されている。そして、上方部材32Aの装置幅方向に延びた一対の縁部と、下方部材32Bの装置幅方向に延びた一対の縁部とを装置上下方向に重ねた状態で、上方部材32Aと下方部材32Bとが、図示せぬ取付部材によって取り付けられることで、本体部32が形成されている。
【0037】
−閉塞部材34−
閉塞部材34は、弾性材料であるゴム材料によって形成されている。ここで、弾性材料とは、アスカー硬度60〔度〕以下で、かつ、30〔度〕以上の材料である。なお、アスカー硬度とは、高分子計器株式会社のアスカー硬度計C型を用いて測定することができる。
【0038】
閉塞部材34は、
図1、
図4に示されるように、板面が装置幅方向を向いた円盤状とされており、無負荷状態の閉塞部材34の外径は、本体部32の内径と比して僅かに大きくされている。また、閉塞部材34において装置幅方向の一方側(図中右側)を向いた面には、閉塞部材34の径方向に延びると共に閉塞部材34の径方向を向いた段差面36が形成されている。
【0039】
さらに、閉塞部材34には、この段差面36を境に、肉厚が比較的薄い薄肉部38と肉厚が比較的厚い厚肉部40とが形成されている。具体的には、段差面36は、段差面36に対して直交する方向(法線方向)から見て、閉塞部材34の径方向に延びた矩形状とされている。そして、段差面36は、装置幅方向に離間する一対の縁辺36A、36Bと、閉塞部材34の径方向に離間する一対の縁辺36Cとに囲まれている。この縁辺36Aは、薄肉部38において装置幅方向の一方側を向いた外表面38Aに形成され、縁辺36Bは、厚肉部40において装置幅方向の一方側を向いた外表面40Aに形成されている。
【0040】
また、薄肉部38には、
図5に示されるように、薄肉部38の表裏を貫通する貫通孔38Bが形成されている。この貫通孔38Bは、装置幅方向から見て、縁辺36Aに対して傾斜する傾斜方向に延びた矩形状とされている。さらに、薄肉部38には、薄肉部38の表裏を貫通する貫通孔38Cが形成されている。この貫通孔38Cは、装置幅方向から見て、円形状とされており、貫通孔38Bに対して貫通孔38Bの長手方向の隣りに配置されている。
【0041】
また、厚肉部40には、後述するアンテナ線54を保持する保持部42と、後述する電源線60を保持する切欠部40Bとが形成されている。
【0042】
この保持部42は、縁辺36Bの中央側の部分で、縁辺36Bに沿って形成されている。具体的には、保持部42は、厚肉部40の外表面40Aから突出した直方体状されている。そして、保持部42には、装置幅方向から見て、縁辺36Bと交差する方向に延びている溝部42Aが形成されている。この溝部42Aに後述するアンテナ線54を嵌め込むことで、保持部42は、アンテナ線54を保持するようになっている(
図1参照)。
【0043】
また、切欠部40Bは、装置幅方向から見て、保持部42を挟んで薄肉部38の貫通孔38Bの反対側で、円弧状に形成されている。そして、切欠部40Bは、閉塞部材34の径方向の外側へ開口している。この切欠部40Bに後述する電源線60を、閉塞部材34の径方向の外側から嵌め込むことで、切欠部40Bが、電源線60を保持するようになっている(
図1参照)。
【0044】
〔制御基板26〕
制御基板26は、
図2、
図3に示されるように、筐体12の内部で、下方部材32Bの装置幅方向の中央側の部分に取り付けられている。制御基板26は、上方から見て、装置幅方向に延びた矩形状とされており、制御基板26には、駆動モータ16の駆動制御を行う駆動制御回路(符号省略)が実装されている。
【0045】
さらに、制御基板26には、各部に電力を供給するための電源線60の基端と、後述する受信装置28から伝送された制御信号を駆動制御回路に入力するための信号配線64の基端とが接続されている。また、この信号配線64の先端には、信号配線64を受信装置28と接続するためのコネクタ66が取り付けられている。
【0046】
〔駆動モータ16、減速機構18、回転伝達部材22〕
駆動モータ16、減速機構18、回転伝達部材22は、
図2、
図3に示されるように、制御基板26に対して装置幅方向の他方側(図中左側)に配置されており、装置幅方向の一方側から他方側へこの順番で配置されている。
【0047】
駆動モータ16は、筐体12の内部で、下方部材32Bに取り付けられており、駆動モータ16の出力軸(図示省略)は、装置幅方向の他方側に突出している。
【0048】
減速機構18は、筐体12の内部で、下方部材32Bに取り付けられており、減速機構18には、駆動モータ16の出力軸が接続されている。そして、減速機構18は、駆動モータ16から伝達された回転の回転数を減少させ、かつ、駆動モータ16から伝達された回転のトルクを増大させて回転伝達部材22に伝達するようになっている。
【0049】
回転伝達部材22は、装置幅方向において筐体12の他方側から筐体12の外部へ露出しており、回転伝達部材22には、減速機構18の出力軸が接続されている。そして、回転伝達部材22は、円盤状とされており、回転伝達部材22の外径は、筐体12の外径と比して大きくされている。また、回転伝達部材22の外周面には、4個の駆動溝22Aが、周方向に同様の間隔で形成されている。この駆動溝22Aは、巻取体106(
図6参照)の内周面に形成された被駆動部(図示省略)に係合するようになっている。
【0050】
この構成において、駆動モータ16から出力された回転力は、減速機構18によって減速、かつ、増大されて、回転伝達部材22から巻取体106へと伝達される。そして、巻取体106が回転することで、シャッタカーテン104が、巻き出され、又は巻き取られることで、上下移動する。
【0051】
〔受信装置28〕
受信装置28(所謂無線モジュール)は、
図2、
図3に示されるように、筐体12を構成する閉塞部材34に取り付けられている。そして、受信装置28は、
図5に示されるように、空洞とされた内部に電子部材を備えた本体部50と、本体部50の内部を閉塞する蓋部52と、送信機53(図)の登録の際に使用される第1登録スイッチ52Aと、アンテナの一例としてのアンテナ線54とを備えている。
【0052】
−本体部50−
本体部50は、内部が空洞とされており、装置幅方向に延びた直方体状とされている。また、本体部50において、装置奥行方向に対して直交する方向に切断した断面形状は、装置幅方向から見て縁辺36Aに対して傾斜した傾斜方向に延びた矩形状とされている。具体的には、本体部50の断面形状は、装置幅方向から見て、閉塞部材34の薄肉部38に形成された貫通孔38Bと同様の矩形状とされている。
【0053】
そして、本体部50において装置幅方向の一方側の部分で、電子部品を挿入するために本体部50の内部が開放されている。また、本体部50において装置幅方向の他方側の部分には、前述したコネクタ66が接続される接続部50Aが形成されている。
【0054】
−蓋部52−
蓋部52は、本体部50の内部を閉塞しており、板面が装置幅方向を向いた板状とされている。また、装置幅方向から見て、蓋部52の外形は、本体部50の全体を覆うように本体部50の外形と比して大きくされており、傾斜方向に延びた矩形状とされている。
【0055】
そして、蓋部52において本体部50を覆う部分には、送信機53(所謂操作リモコン)を受信装置28に登録するための第1登録スイッチ52Aと、登録状況等を知らせるステータスランプ52Bとが設けられている。さらに、蓋部52において本体部50を覆う部分には、アンテナ線54が通る貫通孔52Cが形成されている。また、蓋部52において本体部50から突出した部分には、装置幅方向において閉塞部材34の貫通孔38Cと重なると共に蓋部52の表裏を貫通する円形状の貫通孔52Dが形成されている。
【0056】
第1登録スイッチ52Aは、受信装置28の表面、具体的には蓋部52の表面から突出する凸状の弾性膜を有している。図面における符号「52A」はこの弾性膜を指しており、スイッチ自体は該弾性膜の内側に設けられている。弾性膜は、円錐台形等の凸状のシリコーンゴムにより構成されている。
【0058】
アンテナ線54は、本体部50の内部から蓋部52の貫通孔52Cを通って外部に露出しており、外部に露出した先端には、先端を保護する保護キャップ54Aが取り付けられている。そして、アンテナ線54は、送信機53を操作することにより無線で送信された制御信号を受信するようになっている。
【0059】
この構成において、受信装置28の本体部50が、
図4、
図5に示されるように、閉塞部材34の薄肉部38の外表面38A側から貫通孔38Bに挿入される。そして、蓋部52が、薄肉部38の外表面38Aに重なる。この状態で、装置幅方向から見て、薄肉部38の貫通孔38Cと、蓋部52の貫通孔52Dとは重なっている。
【0060】
また、閉塞部材34が本体部32の装置幅方向の一方側の開口を閉塞した状態では、閉塞部材34に取り付けられた受信装置28は、筐体12の内部に配置されている。ここで、受信装置28が筐体12の内部に配置される状態とは、受信装置28が円筒状の本体部32で囲まれている状態である。
【0061】
−切欠き32C−
図1から
図3、
図7に示されるように、切欠き32Cは、第1登録スイッチ52Aの位置を示すための構造であり、筐体12の周方向において、第1登録スイッチ52Aに対応する角度位置に形成されている。この切欠き32Cは、筐体12における本体部32の下方部材32Bの端部に略U字形に形成されている。第1登録スイッチ52Aを操作し易くするため、切欠き32Cの幅は、人間の手指が入り込む程度の大きさに設定されている。
図7に示されるように、切欠き32Cの正面から、第1登録スイッチ52Aを視認できるようになっている。
【0062】
なお、表示部は切欠き32Cに限られず、
図7に示されるように、筐体12に表示された文字32Dであってもよい。この文字32Dは、「登録」の文字と、第1登録スイッチ52Aの位置を指し示す矢印とを刻印したものである。
図7に示される例では、切欠き32Cと文字32Dとが共に形成されている。この他、切欠き32Cを形成せず、文字32Dのみを形成してもよい。また、表示部として、筐体12に色を付したり、凹凸を設けたり、ランプを設けたりしてもよい。
【0063】
〔その他〕
開閉装置10は、
図4、
図5に示されるように、受信装置28を閉塞部材34に取り付けるためのカヌータイプの樹脂クリップ70を備えている。具体的には、樹脂クリップ70を、蓋部52の貫通孔52D、及び薄肉部38の貫通孔38Cにこの順番に差し込むことで、受信装置28は、閉塞部材34に取り付けられる。
【0064】
(作用)
以上の構成において、
図1に示されるように、閉塞部材34に取り付けられた受信装置28の接続部50Aに、信号配線64の先端に取り付けられたコネクタ66が接続される。
【0065】
さらに、閉塞部材34に取り付けられた受信装置28のアンテナ線54の一部が、閉塞部材34の厚肉部40に形成された保持部42の溝部42Aに嵌め込まれることで、保持部42が、アンテナ線54を保持する。また、基端が制御基板26に接続された電源線60の一部が、閉塞部材34の径方向の外側から切欠部40Bに嵌め込まれることで、閉塞部材34が、電源線60を保持する。
【0066】
さらに、電源線60において閉塞部材34から筐体12の外部に延びている部分と、アンテナ線54において保持部42から筐体12の外部に延びている部分とは、配線保護材74を用いて束ねられている。
【0067】
また、閉塞部材34が、下方部材32Bの装置幅方向の一方側の部分に配置される。そして、上方部材32Aの装置幅方向に延びた一対の縁部と、下方部材32Bの装置幅方向に延びた一対の縁部とを装置上下方向に重ねた状態で、上方部材32Aと下方部材32Bとを、図示せぬ取付部材によって取り付ける。
【0068】
そして、開閉装置10は、
図6に示されるように、シャッタケース114の内部で、かつ、少なくとも一部が筒状の巻取体106の装置幅方向に一方側(図中右側)の内部に配置されている。
【0069】
この状態で、シャッタ装置100の外部から送信機を操作することにより無線で送信された制御信号を、受信装置28はアンテナ線54を介して受信する。制御信号を受信した受信装置28は、信号配線64を介して制御信号を制御基板26に実装された駆動制御回路へ伝送する。また、制御基板26に実装された駆動制御回路が、駆動モータ16を回転させ、駆動モータ16から出力された回転力は、減速機構18によって減速、かつ、増大されて、回転伝達部材22から巻取体106へと伝達される。そして、巻取体106が回転することで、シャッタカーテン104が、巻き出され、又は巻き取られることで、上下移動する。
【0070】
(まとめ)
以上説明したように、筐体12の閉塞部材34に受信装置28が取り付けられ、筐体12の少なくとも一部が巻取体106の内部に配置されている。このため、受信装置28が筐体12から離間した外部に取り付けられる場合と比して、省スペース化を図ることができ、受信装置28の防水性を確保でき、更には防犯上も有効である。筐体12の外部の空間を有効に活用することもできる。また、筐体12に受信装置28の第1登録スイッチ52Aの位置を示す切欠き32C及び文字32D(
図7)が設けられているので、第1登録スイッチ52Aの位置を視認し易い。したがって、送信機53を受信装置28に登録する際に、第1登録スイッチ52Aを操作することが容易となる。
【0071】
表示部が筐体12に形成された切欠き32Cである場合、第1登録スイッチ52Aの位置を視認し易く、また手探りでも第1登録スイッチ52Aの位置を把握し易い。更には、第1登録スイッチ52Aを操作し易い。表示部が筐体12に表示された文字32Dである場合も、第1登録スイッチ52Aの位置を視認し易い。したがって、送信機53を受信装置28に登録する際に、第1登録スイッチ52Aを操作することが更に容易となる。また、第1登録スイッチ52Aが、受信装置28の表面から突出する凸状の弾性膜を有しているので、手探りでの第1登録スイッチ52Aの位置の把握及び操作を行うことができる。
【0072】
また、受信装置28は、信号配線64を介して制御基板26の駆動制御回路と接続されている。受信装置28が、制御基板26に直接取り付けられる場合と比して、受信装置28を介して制御基板26にかかる振動等の負荷を軽減することができる。
【0073】
また、受信装置28は、筐体12の内部に配置されている。このため、受信装置28が、筐体12の外部に配置されている場合と比して、雨水等の液体が受信装置28に付着するのを抑制することができる。
【0074】
また、受信装置28と、信号配線64のコネクタ66と、受信装置28の接続部50Aとは、筐体12の内部に配置されている。このため、コネクタ66と接続部50Aとを接続する部分が筐体12の外部である場合と比して、外力によりコネクタ66と接続部50Aとの接続が解除されるのを抑制することができる。
【0075】
また、閉塞部材34は、弾性材料で形成されている。このため、筐体12に衝撃が加わって筐体12が振動した場合でも、閉塞部材34が振動を吸収することで、受信装置28に振動が伝達されるのを抑制することができる。
【0076】
また、閉塞部材34は、弾性材料で形成されている。このため、閉塞部材34に形成された切欠部40Bの周面を電源線60に押し付けることで、切欠部40Bと電源線60との間から筐体12の内部に液体が浸入するのを抑制することができる。
【0077】
また、閉塞部材34は、弾性材料(ゴム材料)で形成されている。このため、閉塞部材34が金属で形成されている場合と比して、筐体12の内部に配置された受信装置28の電波特性の低下を抑制することができる。
【0078】
また、受信装置28は、樹脂クリップ70を用いて閉塞部材34に取り付けられている。このため、ネジ等を用いて取り付ける場合と比して、受信装置28を容易に閉塞部材34に取り付けることができる。
【0079】
また、シャッタ装置100においては、開閉装置10を備えることで、シャッタ装置の内部の空間を有効に活用することができる。
【0080】
[第2実施形態]
図8において、本実施形態に係る開閉装置120では、受信装置28に対する送信機53(スイッチ)の登録の際に使用される第2登録スイッチ62が、筐体12の外側から操作可能に設けられている。つまり、受信装置28に第2登録スイッチ62が増設されている。この第2登録スイッチ62は、筐体12が配置されるシャッタケース114より低い位置、例えばガイドレール112に設けられている。また、第2登録スイッチ62は、例えば押しボタン型のスイッチであり、配線63により受信装置28と接続されている。第1登録スイッチ52Aと第2登録スイッチ62とは、電気的に並列に接続されており、どちらを操作した場合でも、受信装置28が登録モードに移行するようになっている。
【0081】
本実施形態では、第2登録スイッチ62が筐体12の外側から操作可能に設けられている。したがって、受信装置28の第1登録スイッチ52Aを操作し難い場合でも、第2登録スイッチ62を操作することにより、受信装置28に対する送信機53の登録作業を容易に行うことができる。特に、シャッタカーテン104の全開状態で巻取体106に巻き取られているときでも、送信機53の登録作業が可能となる。また、送信機53を受信装置28に追加登録する際に、シャッタケース114を開かなくても登録作業を行うことができる。
【0082】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0083】
[第3実施形態]
図9において、本実施形態に係る開閉装置130では、第2登録スイッチ62が、例えば配線65により駆動制御回路を有する制御基板26に接続されている。そして、第2登録スイッチ62が操作されると、信号配線64を通じて、駆動制御回路(制御基板26)から受信装置28に操作信号が伝送されるようになっている。この伝送は、例えばシリアル通信により行われる。第2登録スイッチ62は、例えば筐体12の端部の外周下部に設けられている。なお、第2登録スイッチ62の位置はこれに限られない。一例として、第2登録スイッチ62は、第2実施形態と同様に、ガイドレール112に設けられていてもよい。
【0084】
この開閉装置では、第2登録スイッチ62が駆動制御回路(制御基板26)に接続されており、第2登録スイッチ62が操作されると、駆動制御回路から受信装置28に操作信号が伝送される。この開閉装置130を用いたシャッタ装置100の構造に合わせて、第2登録スイッチ62を最適な位置に設けることができる。
【0085】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0086】
[第4実施形態]
図10において、本実施形態に係る開閉装置140では、第2登録スイッチ62が、受信装置28に接続され外部へ延びる一対の配線63である。一対の配線63を電気的に導通させることで受信装置28が送信機53の登録モードに移行するようになっている。配線63の下端には、例えば2本のジャンパピン67Aを有するコネクタ67が取り付けられている。このコネクタ67にジャンパ(図示せず)を接続することで、2本のジャンパピン67Aを電気的に導通させることができる。
【0087】
この開閉装置140では、第2登録スイッチ62が、受信装置28に接続され筐体12の外部へ延びる一対の配線63であり、一対の配線63を電気的に導通させることで受信装置28が送信機53の登録モードに移行する。したがって、開閉装置140が収容されるシャッタケース114を開けて第1登録スイッチ52Aを露出させなくても、受信装置28に対する送信機53の登録作業を行うことができる。
【0088】
[第5実施形態]
図11において、本実施形態に係る開閉装置150では、第2登録スイッチ62が、プルスイッチ69と、プルスイッチ69に結合され外部へ延びるコード71を有している。コード71を引くことで受信装置28が送信機53の登録モードに移行するようになっている。プルスイッチ69は、例えば受信装置28内に設けられている。コード71は、プルスイッチ69から下方に垂下している。コード71を引くことで、プルスイッチ69のONとOFFが交互に切り替わるようになっている。
この開閉装置150では、第2登録スイッチ62がプルスイッチ69であり、該プルスイッチ69に結合され外部へ延びるコード71を引くことで、受信装置28が送信機53の登録モードに移行する。したがって、開閉装置150が収容されるシャッタケース114を開けて第1登録スイッチ52Aを露出させなくても、受信装置28に対する送信機53の登録作業を行うことができる。
【0089】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0090】
なお、第2実施形態〜第5実施形態では、第2登録スイッチ62により受信装置28を登録モードに移行させることができるため、第1登録スイッチ52Aの位置を示す表示部(切欠き32Cや文字32D等)が省略されていてもよい。
【0091】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、受信装置28を筐体12の内部に配置したが、受信装置28が筐体12に取り付けられていればよく、例えば、受信装置28が、ブラケット等を介して筐体12に取り付けられ、筐体12の外部に配置されていてもよい。しかし、この場合には、受信装置28が筐体12の内部に配置されることで奏する作用は奏しない。
【0092】
また、上記実施形態では、閉塞部材34は、弾性材料で形成されたが、例えば、閉塞部材が金属材料で形成されてもよい。しかし、この場合には、閉塞部材34が弾性材料で形成されることで奏する作用は奏しない。
【0093】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、開閉装置10を用いることで、既存の手動シャッタを、容易に電動シャッタに変えることができる。