特許第6937147号(P6937147)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6937147端末装置及び情報処理方法並びに端末装置用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6937147
(24)【登録日】2021年9月1日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】端末装置及び情報処理方法並びに端末装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/08 20060101AFI20210909BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20210909BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20210909BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20210909BHJP
【FI】
   G08B25/08 A
   H04M1/72
   H04M1/00 U
   G08B25/10 D
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-65432(P2017-65432)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-169721(P2018-169721A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】特許業務法人 インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】高野 将士
(72)【発明者】
【氏名】長尾 俊一郎
(72)【発明者】
【氏名】下川 紘史
(72)【発明者】
【氏名】秦 和也
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−518666(JP,A)
【文献】 米国特許第06160478(US,A)
【文献】 特表2014−526048(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0307685(US,A1)
【文献】 特開2016−177354(JP,A)
【文献】 特開2010−061418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 9/00−11/06
16/00−17/02
21/00−21/13
21/34−21/38
G08B 19/00−31/00
H04M 1/00− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置において、
予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを検出する検出手段と、
前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を行う通報手段と、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から当該端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを判定する判定手段と、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記通報を禁止する禁止手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置において、
前記判定手段は、
i)前記第1位置に備えられ且つNFC(Near Field Communication)規格に準拠した第1通信手段と、前記端末装置に備えられ且つ前記NFC規格に準拠した第2通信手段との間で無線通信ができた場合、
ii)前記端末装置が撮像手段を備えており、当該撮像手段による撮像結果が前記印加検出の前後で同一と見做せる場合、
iii)前記端末装置が重力加速度検出手段を備えており、当該重力加速度検出手段による重力加速度の検出結果が前記印加検出の前後で同一と見做せる場合、又は、
iv)前記端末装置が気圧検出手段を備えており、当該気圧検出手段による気圧の検出結果が前記印加検出の前後で同一と見做せる場合、
のいずれか一以上の場合に、前記第2位置が前記第1位置に対応する位置であると判定することを特徴とする端末装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の端末装置において
記判定手段は、
v)前記保持手段が前記端末装置の保持により押圧される押圧手段を備えており、前記印加検出後に当該押圧手段が押圧された場合、
vi)前記保持手段が前記端末装置を二点以上において把持する把持手段を備えており、前記印加検出後に前記把持手段が拡張された場合、
vii)前記保持手段と前記端末装置とが相互に無線通信可能な通信手段をそれぞれ備えており、当該通信手段間の通信距離が前記印加検出の前後で同一と見做せる場合、
viii)前記印加検出後に、前記保持手段の位置に接続端がある接続線を介して前記端末装置が外部と接続された場合、
のいずれか一以上の場合に、前記第2位置が前記第1位置に対応する位置であると判定することを特徴とする端末装置。
【請求項4】
検出手段と、通報手段と、判定手段と、禁止手段と、を備え、車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置において実行される情報処理方法であって、
予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを前記検出手段により検出する検出工程と、
前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を前記通報手段により行う通報工程と、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から当該端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを前記判定手段により判定する判定工程と、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記禁止手段により前記通報を禁止する禁止工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置に含まれるコンピュータを、
予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを検出する検出手段、
前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を行う通報手段、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から前記端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを判定する判定手段、及び、
前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記通報を禁止する禁止手段、
として機能させることを特徴とする端末装置用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、端末装置及び情報処理方法並びに端末装置用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、携帯型の端末装置及び当該端末装置において実行される情報処理方法、並びに当該端末装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション機能を有するいわゆるスマートフォンを車両の例えばダッシュボード上に装着し、当該車両の案内をさせることが一般化しつつある。一方このようにしてスマートフォンが装着されている車両で事故が発生した場合、そのスマートフォン自体にも当該事故に起因する衝撃が加わることになる。そこで従来、車両に装着されているスマートフォンに所定の衝撃が加わったことが検出された場合に、予め登録された緊急連絡先にそのスマートフォンから自動的に必要な通報を行うことが行われている。このような構成を開示している先行技術文献としては、例えば下記特許文献1がある。
【0003】
このとき下記特許文献1に開示されている技術では、スマートフォンに所定の衝撃が加わったことが検出されたとき、その衝撃から予め設定された一定時間経過後に、そのスマートフォンから自動的に予め設定された緊急連絡先にその旨の通報を行う構成とされている。また下記特許文献1に開示されている技術では、当該一定時間経過前に当該通報をキャンセルする旨の操作がそのスマートフォンで実行された場合には、当該通報を行わない構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−216737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記事故による衝撃以外にも、例えば運転者又は同乗者の手が当たること等により、ダッシュボード上に装着されたスマートフォンに対して所定の衝撃が加わる場合がある。そしてこのような衝撃が加わった場合には、その衝撃が加わった結果スマートフォン自体がその装着位置から外れた場合でも上記のような外部への通報は不要となる。このような場合、上記特許文献1に開示されている技術では、上記緊急連絡先への通報をキャンセルして元の位置に戻すためには、(1)スマートフォンを拾い上げて、(2)表示されているキャンセルボタンを操作し、(3)元の位置に戻して固定する、という手間がかかってしまうことで、結果的に利便性が低下してしまうという問題点があった。
【0006】
そこで本願は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、緊急連絡先への通報が不要な場合における操作上の利便性を向上させることが可能な端末装置及び当該端末装置において実行される情報処理方法、並びに当該端末装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置において、予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを検出する検出手段と、前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を行う通報手段と、前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から当該端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを判定する判定手段と、前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記通報を禁止する禁止手段と、を備える。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、検出手段と、通報手段と、判定手段と、禁止手段と、を備え、車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置において実行される情報処理方法であって、予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを前記検出手段により検出する検出工程と、前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を前記通報手段により行う通報工程と、前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から当該端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを前記判定手段により判定する判定工程と、前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記禁止手段により前記通報を禁止する禁止工程と、を含む。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、車両内の第1位置に保持手段により保持される端末装置に含まれるコンピュータを、予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを検出する検出手段、前記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を行う通報手段、前記印加検出後の前記端末装置の位置が、当該印加検出前の前記第1位置から前記端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを判定する判定手段、及び、前記印加検出後の前記端末装置の位置が前記第2位置となっている場合に、前記通報を禁止する禁止手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る端末装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】実施例に係るスマートフォンの概要構成を示すブロック図である。
図3】実施例に係る通信処理を示すフローチャートである。
図4】実施例に係るスマートフォンにおける動作例を示す正面図であり、(a)は固定時の状態を示す正面図であり、(b)は落下時の表示例を示す正面図であり、(c)は再固定時の表示例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態に係る端末装置の概要構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る端末装置Sは、携帯型の端末装置であり、検出手段1と、通報手段2と、判定手段3と、禁止手段4と、を備えて構成されている。
【0013】
上記の構成において検出手段1は、予め設定された閾値以上の衝撃が印加されたか否かを検出する。
【0014】
そして通報手段2は、検出手段1により上記衝撃の印加が検出された場合に、当該印加に対応した外部への通報を行う。
【0015】
一方判定手段3は、検出手段1による上記加速度の印加検出後の端末装置Sの位置が、衝撃の印加検出前の当該端末装置Sの第1位置から当該端末装置Sが移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっているか否かを判定する。
【0016】
これにより禁止手段4は、衝撃の印加検出後の端末装置Sの位置が第2位置となっている場合に、外部への通報を禁止する。
【0017】
以上説明したように、実施形態に係る端末装置Sの動作によれば、既定閾値以上の加速度の印加に対応して外部への通報を行う場合において、当該印加検出後の端末装置Sの位置が印加検出前の第1位置から端末装置が移動した後に当該第1位置に対応する第2位置となっている場合に外部通報を禁止するので、当該通報が不要な場合における操作を簡略化してその利便性を向上させることができる。
【実施例】
【0018】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、いわゆるスマートフォンにおける通信処理に対して本願を適用した場合の実施例である。
【0019】
また、図2は実施例に係るスマートフォンの概要構成を示すブロック図であり、図3は実施例に係る通信処理を示すフローチャートであり、図4は実施例に係るスマートフォンにおける動作例を示す正面図である。このとき図2では、図1に示した実施形態に係る端末装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該端末装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0020】
図2に示すように、実施例に係るスマートフォンSPは、例えば図示しない車両内のダッシュボード上等に固定可能に構成されており、インターフェース10と、CPU、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等からなる処理部11と、SSD(Solid State Drive)等からなるメモリ12と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ13と、スピーカ14と、操作ボタン又はディスプレイ13の表面に設けられたタッチパネル等からなる操作部15と、加速度センサ1と、により構成されている。更に処理部11は、状態管理・情報処理モジュール2と、ディスプレイ13に接続された表示制御部16と、スピーカ14に接続された音声再生部17と、により構成されている。このとき、状態管理・情報処理モジュール2、表示制御部16及び音声再生部17のそれぞれは、処理部11を構成する上記CPU等のハードウェアロジック回路により構成されていてもよいし、後述する実施例に係る通信処理に相当するプログラムを処理部11の上記CPUが読み込んで実行することにより、ソフトウェア的に実現されるものであってもよい。そして、加速度センサ1が実施形態に係る検出手段1の一例に相当し、状態管理・情報処理モジュール2が実施形態に係る通報手段2の一例、判定手段3の一例及び禁止手段4の一例に、それぞれ相当する。
【0021】
以上のスマートフォンSPの構成において、インターフェース10は、状態管理・情報処理モジュール2の制御の下、上記外部通報に係る図示しないネットワークとの間のデータの授受を制御する。また表示制御部16は、状態管理・情報処理モジュール2の制御の下、ディスプレイ13における表示内容を制御する。これによりディスプレイ13は、当該表示制御部16の制御の下で必要な情報の表示を行う。一方音声再生部17は、状態管理・情報処理モジュール2の制御の下、スピーカ14から放音すべき音又は音声の合成処理等を実行する。これによりスピーカ14は、当該音声再生部17により生成された音声データに相当する音声、又は当該生成された音データに相当する音を放音する。他方加速度センサ1は、スマートフォンSPに加えられた衝撃に対応する加速度を検出し、例えば当該加速度の大きさ及び方向を示す加速度データを生成して状態管理・情報処理モジュール2に出力する。これにより状態管理・情報処理モジュール2は、加速度センサ1からの上記加速度データの内容を解析し、当該加速度に対応した上記衝撃の大きさ及び方向等を示す衝撃データを生成する。また操作部15は、当該操作部15においてスマートフォンSPの動作を指定するための使用者による操作が実行されると、当該操作に対応する操作信号を生成して状態管理・情報処理モジュール2に出力する。そして状態管理・情報処理モジュール2は、操作部15からの上記操作信号に基づいて、上記インターフェース10、上記表示制御部16及び上記音声再生部17のそれぞれを制御しつつ、実施例に係る通信処理を主として実行する。また状態管理・情報処理モジュール2は、スマートフォンSPとしての実施例に係る通信処理以外の処理を統括制御する。これら状態管理・情報処理モジュール2における処理に必要なデータ等は、必要に応じてメモリ12に記録され、更に必要に応じてメモリ12から読み出される。
【0022】
次に、上述した構成を備えるスマートフォンSPによる実施例に係る通信処理について、具体的に図2乃至図4を用いて説明する。
【0023】
図3にフローチャートを示すように、実施例に係る通信処理は、例えば当該スマートフォンSPの図示しない電源スイッチがオンとされたタイミングから開始される。またこのとき実施例に係るスマートフォンSPは、例えば図4(a)に例示するように、例えば図示しない車両のダッシュボードの上に、把持部21及び把持部22により天地方向に挟まれる態様で、固定部20に固定されている。この固定部20に固定されている時のスマートフォンSPの位置が、本願に係る「第1位置」の一例に相当する。なお実施例に係るスマートフォンSPの固定方法としては、上記把持部21及び上記把持部22による固定以外に、例えばダッシュボード等上に固定されたスタンド上に載置することで固定されるものでもよい。
【0024】
そして実施例に係る通信処理が開始されたら、スマートフォンSPの状態管理・情報処理モジュール2は、スマートフォンSP自体の状態や姿勢等の変化を待機しつつ、固定部20に固定されている間に加速度センサ1で検出されている重力加速度の大きさ及び方向を、当該重力加速度の初期値としてメモリ12に不揮発性に記録する(ステップS1)。なお、スマートフォンSPがその使用上の観点で傾斜して固定される場合、上記重力加速度の初期値は、当該傾斜に対応した重力加速度の分力であることになる。次に状態管理・情報処理モジュール2は、加速度センサ1から出力されている加速度データにより示される加速度の大きさが、予め設定されてメモリ12に記録されていた加速度閾値を超えているか否かを判定する(ステップS2)。ここで当該加速度閾値は、例えば、実施例に係るスマートフォンSPが固定部20による固定から外れて落下してしまう程度の加速度(衝撃)に相当する加速度閾値であり、より具体的には、スマートフォンSPの固定の方法又は態様(図4(a)参照)により、経験的又は実験的に予め設定されるものである。ステップS2の判定において、出力された加速度データにより示される加速度の大きさが上記加速度閾値以上でない場合(ステップS2:NO)、スマートフォンSPは固定部20による固定位置から外れていないものとして、状態管理・情報処理モジュール2は上記ステップS1に戻る。一方ステップS2の判定において、出力された加速度データにより示される加速度の大きさが上記加速度閾値以上である場合(ステップS2:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は次に、表示制御部16を介して図4(b)に例示する「衝撃検知」の表示をディスプレイ13上において行わせる。これに加えて状態管理・情報処理モジュール2は、図示しないタイマにおいて、上記加速度閾値以上の大きさの加速度が加わってから上記外部通報を行うまでの時間として予め設定された閾値時間の計時を開始する。これにより状態管理・情報処理モジュール2及び表示制御部16は、図4(b)に例示するように、上記衝撃検知の旨及び上記閾値時間までの残り時間、並びにスマートフォンSPに対して上記加速度閾値以上の大きさの加速度が加わったことを外部に通報する旨の「メッセージ送信」の表示を、当該外部通報を行わない場合(キャンセルする場合)に使用者により操作されるキャンセルボタン31と共にディスプレイ13において行う(ステップS3)。
【0025】
次に状態管理・情報処理モジュール2は、上記加速度閾値以上の大きさの加速度がスマートフォンSPに印加された後の現時点における重力加速度の値が、ステップS1でメモリ12に記録されている初期値と略等しいか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において現時点における重力加速度の値が上記初期値に略等しい場合(ステップS4:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、スマートフォンSPが固定部20に固定されたままであるとして、次に、上記閾値時間が経過したか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10の判定において加速度閾値以上の加速度が検出されてから(ステップS2:YES参照)上記閾値時間が経過していない場合(ステップS10:NO)、次に状態管理・情報処理モジュール2は、図4(b)に例示するキャンセルボタン31が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11において当該キャンセルボタン31が操作されていない場合(ステップS11:NO)、状態管理・情報処理モジュール2は上記ステップS10に戻って計時を継続させる。一方ステップS11の判定においてキャンセルボタン31が操作されている場合(ステップS11:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、図4(c)に例示する通報キャンセル画面をディスプレイ13に表示し(ステップS12)、その後予め設定された一定時間の経過を待機する(ステップS13、ステップS13:NO)。そして当該一定時間が経過した場合(ステップS13:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、上記通報キャンセル画面の表示を停止すると共に、スマートフォンSPの電源スイッチがオフとされる等の理由により実施例に係る通信処理を終了するか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16の判定において当該処理を終了する場合(ステップS16:YES)、状態管理・情報処理モジュール4はそのまま当該処理を終了する。他方ステップS16の判定において当該処理を継続する場合(ステップS16:NO)、状態管理・情報処理モジュール4は上記ステップS1に戻って上述してきた一連の処理を繰り返す。
【0026】
他方、上記ステップS10の判定において加速度閾値以上の加速度が検出されてから(ステップS2:YES参照)上記閾値時間が経過した場合(ステップS10:YES)、次に状態管理・情報処理モジュール2及び表示制御部16は、上記外部通報を行うと共に当該外部通報を行った旨の外部通報画面の表示をディスプレイ13において行い(ステップS14)、その後予め設定された一定時間の経過を待機する(ステップS15、ステップS15:NO)。そして当該一定時間が経過した場合(ステップS15:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、上記外部通報画面の表示を停止すると共に、上記ステップS16に移行する。なお、上記ステップS14における外部通報は、例えば以下に示す方法の一又は複数により実行される。
i)予め設定されている宛先への電子メールの送信
ii)予め設定されている相手への電話
iii)通信可能なVICS(登録商標)(Vehicle Information Communication System)を介した通報
iv)いわゆる車車間通信又は車歩間通信による通報
一方、上記ステップS4の判定において現時点における重力加速度の値が上記初期値と異なる場合(ステップS4:NO)、状態管理・情報処理モジュール2は、スマートフォンSPが固定部20から外れて例えば落下しているとして、次に、上記閾値時間が経過したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5の判定において加速度閾値以上の加速度が検出されてから(ステップS2:YES参照)上記閾値時間が経過している場合(ステップS5:YES)、次に状態管理・情報処理モジュール2及び表示制御部16は上記ステップS14に移行する。次に、上記ステップS5の判定において上記閾値時間が経過していない場合(ステップS5:NO)、状態管理・情報処理モジュール2は、現在のスマートフォンSPに印加されている重力加速度の値が、ステップS1でメモリ12に記録されている初期値と略等しいか否かを再度判定する(ステップS6)。ここで、一度固定部20から外れて落下した(ステップS4:NO参照)スマートフォンSPが元の位置に固定し直された場合、上記ステップS6の判定は「YES」となるはずである。そこで、ステップS6の判定において現在のスマートフォンSPに印加されている重力加速度の値が上記初期値と略等しい場合(ステップS6:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、上記外部通報を行うことなく、図4(c)に例示する通報キャンセル画面をディスプレイ13に表示し(ステップS8)、その後予め設定された一定時間の経過を待機する(ステップS9、ステップS9:NO)。なお、上記固定し直された時のスマートフォンSPの位置が、本願に係る「第2位置」の一例に相当する。そして当該一定時間が経過した場合(ステップS9:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は、上記通報キャンセル画面の表示を停止すると共に、上記ステップS16に移行する。
【0027】
他方、ステップS6の判定において現在のスマートフォンSPに印加されている重力加速度の値が上記初期値と異なる場合(ステップS6:NO)、状態管理・情報処理モジュール2は次に、現在表示されている(ステップS3参照)キャンセルボタン31が操作されたか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7の判定においてキャンセルボタン31が操作されていない場合(ステップS7:NO)、状態管理・情報処理モジュール2は上記ステップS5に戻って上述した一連の処理を繰り返す。次に、ステップS7の判定においてキャンセルボタン31が操作された場合(ステップS7:YES)、状態管理・情報処理モジュール2は上記ステップS8に移行する。
【0028】
以上それぞれ説明したように、スマートフォンSPによる実施例に係る通信処理によれば、既定閾値以上の加速度の印加に対応して外部への通報を行う場合において、当該印加検出後のスマートフォンSPの位置が印加検出前の位置からスマートフォンSPが移動した後に当該位置に対応する位置となっている場合に外部通報を禁止するので(図3ステップS6:YES参照)、当該通報が不要な場合における操作を簡略化してその利便性を向上させることができる。
【0029】
また、スマートフォンSPが加速度センサ1を備えており、それにより検出された重力加速度が閾値加速度以上の加速度の印加の前後で同一と見做せる場合にスマートフォンSPが元の位置に戻されたと判定するので(図3ステップS6:YES参照)、簡易な構成で当該判定を行うことができる。
【0030】
なお、上述した実施例における重力加速度に基づいたスマートフォンSPの位置の変化(即ち、固定部20から落下しているか否か)の判定の他に、以下のような方法により当該位置の変化を判定することができる。
i)元の固定位置に備えられ且つNFC(Near Field Communication)規格に準拠した通信部と、スマートフォンSPに備えられ且つNFC規格に準拠した通信部との間で無線通信ができた場合にスマートフォンSPの位置の変化がない(即ち、固定部20の位置に戻されている(以下、同様))と判定する。
ii)スマートフォンSPのカメラによる撮像結果が、加速度閾値以上の加速度の印加の前後で同一と見做せる場合、スマートフォンSPの位置の変化がないと判定する。この場合、当該カメラが本願に係る「撮像手段」の一例に相当する。
iii)スマートフォンSPが気圧センサを備えさせ、当該気圧センサによる気圧の検出結果が加速度閾値以上の加速度の印加の前後で同一と見做せる場合、スマートフォンSPの位置(特に高さ)の変化がないと判定する。この場合、当該気圧センサが本願に係る「気圧検出手段」の一例に相当する。
iv)固定部20(図4参照)に、スマートフォンSPが把持されることにより押圧されるボタン等を備えさせ、加速度閾値以上の加速度の印加後に当該ボタン等が押圧された場合、スマートフォンSPの位置の変化がないと判定する。この場合、当該ボタン等が本願に係る「押圧手段」の一例に相当する。
v)加速度閾値以上の加速度の印加後に固定部20の把持部21及び把持部22が拡張している(開いている)場合に、スマートフォンSPの位置の変化がないと判定する。この場合、当該把持部21及び把持部22が本願に係る「把持手段」の一例に相当する。
vi)固定部20とスマートフォンSPとが相互に無線通信可能である場合に、当該通信距離が加速度閾値以上の加速度の印加前後で同一と見做せる場合、スマートフォンSPの位置の変化がないと判定する。この場合、当該無線通信の手段が本願に係る「通信手段」の一例に相当する。
vii)固定部20に接続端がある接続線によりスマートフォンSPが他の装置と接続される場合において、加速度閾値以上の加速度の印加後に、当該接続線により接続されたことがスマートフォンSPにおいて検出されたときに、スマートフォンSPの位置の変化がないと判定する。
【0031】
なお、実施例に係る重力加速度を用いる方法と、上記i)乃至vii)にそれぞれの記載の方法とは、それぞれ単独で用いてもよいし、二以上の当該方法を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
また、実施例に係る加速度閾値について、前方からの衝撃による加速度についての前方加速度閾値、後方からの衝撃による加速度についての後方加速度閾値、及び側方からの衝撃による加速度についての側方加速度閾値のそれぞれで異なる値としてもよい。更に、上記閾値時間について、通常は例えば10秒であるところ、加速度閾値が大きいほど短くして迅速に上記外部通報が実行されるように構成してもよい。
【0033】
また、図3に示したフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施例に係る処理部11として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 検出手段(加速度センサ)
2 通報手段(状態管理・情報処理モジュール)
3 判定手段
4 禁止手段
SP スマートフォン
S 端末装置
図1
図2
図3
図4