(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記係数取得部は、予め定められた個数以上の前記発電効率に基づいて、前記日射量区分ごとに前記係数を取得する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発電量予測装置。
前記予測部は、前記日射量区分の前記係数を含む式と前記日射量予測値とに基づいて発電量予測値を取得する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発電量予測装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の発電量予測装置、発電量予測システム、発電量予測方法及び発電量予測プログラムを、図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、発電量予測システム10の構成の例を示す図である。発電量予測システム10は、エネルギー機器最適運用システム1と、太陽光発電設備2と、気象情報提供設備3と、エネルギー設備4と、蓄電池設備5とを備える。エネルギー機器最適運用システム1は、例えば、分散電源EMS(Energy Management System)である。エネルギー機器最適運用システム1は、発電量の予測値に基づく制御信号を生成する。エネルギー機器最適運用システム1は、太陽光発電設備2、エネルギー設備4及び蓄電池設備5に、制御信号を出力する。以下において「取得する」とは、効率や係数等の値をデータテーブルから取得するという意味でもよいし、効率や係数等の値を算出するという意味でもよい。
【0010】
太陽光発電設備2は、太陽光を用いて発電する設備である。太陽光発電設備2の発電量は、太陽光発電システムの発電効率と、電力の出力先であるエネルギー設備の機器の状態等とに応じて変化する。太陽光発電システムの発電効率は、日射量に応じて変化する。エネルギー設備の機器の状態とは、例えば、電力を消費する機器の動作状態や、パワーコンディショナの変換効率である。
【0011】
気象情報提供設備3は、気象情報を提供する設備である。気象情報は、例えば、日射量予報、風の強さの予報である。気象情報提供設備3は、日射量の予測値である日射量予報データを、気象情報に基づいて生成する。気象情報提供設備3は、日射量予報データをエネルギー機器最適運用システム1に提供する。
【0012】
エネルギー設備4は、電力や燃料等のエネルギーを消費する設備である。エネルギー設備4は、電力等のエネルギーを消費する機器を備える。エネルギー設備4の機器は、エネルギー機器最適運用システム1から出力された制御信号に応じて、電力等のエネルギーを消費する。
【0013】
蓄電池設備5は、リチウムイオン電池等の蓄電池を備える設備である。蓄電池は、エネルギー機器最適運用システム1から取得された制御信号に応じて、太陽光発電設備2によって発電された電力を蓄積する。蓄電池は、エネルギー機器最適運用システム1から取得された制御信号に応じて、エネルギー設備4に電力を出力する。
【0014】
次に、エネルギー機器最適運用システム1の構成の例を説明する。
エネルギー機器最適運用システム1は、発電量予測装置11と、入出力部12と、発電量・日射量実績収集部13と、気象情報収集部14と、エネルギー機器計画部15と、エネルギー機器制御部16と、エネルギー機器運用パターン記憶部17とを備える。
【0015】
発電量予測装置11は、発電量を予測する情報処理装置である。発電量予測装置11は、太陽光発電設備2による発電量を、日射量予報に基づいて予測する。発電量予測装置11は、時間単位の発電量の予測値を表す発電量予測データを、エネルギー機器計画部15に出力する。
【0016】
以下、予測に用いられる日射量の上限閾値を「日射量上限判定ライン」という。以下、予測に用いられる日射量の下限閾値を「日射量下限判定ライン」という。
【0017】
入出力部12は、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作デバイスである。入出力部12は、データを送信及び受信する通信装置でもよい。入出力部12は、日射量の区分を表す日射量区分データと、日射量上限判定ラインと、日射量下限判定ラインと、発電効率に関する係数(固定値)を算出するために必要とされる発電効率データの個数データとを取得する。入出力部12は、日射量区分データと、日射量上限判定ラインと、日射量下限判定ラインと、発電効率データの個数データとを、発電量予測装置11に出力する。
【0018】
発電量・日射量実績収集部13は、太陽光発電設備2における発電量の実績値である発電量実績データを、所定周期で太陽光発電設備2から収集する。発電量・日射量実績収集部13は、太陽光発電設備2における日射量の実績値である日射量実績データを、太陽光発電設備2から収集する。日射量実績データが1時間ごとに収集されており、予測対象の時間帯が9時から17時までであり、予測に使う実績日数が30日分の日射量実績データが取得されている場合、収集される日射量実績データの個数は、240(=8×30)個である。発電量・日射量実績収集部13は、発電量実績データ及び日射量実績データを、発電量予測装置11に出力する。日射量実績データは、数分間ごとの日射量の複数の実績値の平均値でもよい。
【0019】
気象情報収集部14は、気象情報を気象情報提供設備3から収集する。気象情報収集部14は、日射量予報データを含む気象情報を、発電量予測装置11に出力する。
エネルギー機器計画部15は、発電量予測データを発電量予測装置11から取得する。エネルギー機器計画部15は、エネルギー設備4の機器の運用パターンを表す運用パターン情報を、発電量予測データに基づいて生成する。
【0020】
エネルギー機器制御部16は、エネルギー設備4の機器の動作を制御するための制御信号を、運用パターン情報に基づいて生成する。エネルギー機器制御部16は、エネルギー設備4に制御信号を出力する。
エネルギー機器運用パターン記憶部17は、エネルギー設備4の機器の運用パターン情報を記憶する。
【0021】
次に、発電量予測装置11の構成の例を説明する。
発電量予測装置11は、発電量・日射量実績日射量区分部1101と、発電効率算出・判定部1102と、発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103と、予測日射量区分判定部1104と、発電量予測部1105と、日射量区分データ記憶部1106と、発電量・日射量実績データ記憶部1107と、発電量・日射量実績・日射量区分データ記憶部1108と、発電効率上下限データ記憶部1109と、実績データ単位発電効率データ記憶部1110と、発電予測可否判定データ記憶部1111と、日射量区分別発電効率係数記憶部1112と、日射量予報データ記憶部1113と、日射量予報日射量区分データ記憶部1114と、予測発電量データ記憶部1115とを備える。
【0022】
各機能部のうち一部又は全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、プログラムを実行することにより実現される。各機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、各機能部は、クラウド技術によって複数の情報処理装置に分散されていてもよい。
【0023】
各記憶部は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有する。各記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。
【0024】
発電量・日射量実績日射量区分部1101は、発電量実績データ及び日射量実績データを、発電量・日射量実績データ記憶部1107から取得する。発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量実績データが表す日射量の実績値の有効範囲を、複数の日射量区分に区分する。
【0025】
図2は、日射量の判定ラインの例を示す図である。横軸は、所定時間帯において測定された日射量実績データの瞬時値を表す。所定時間帯の長さは、例えば、数分間、30分間、1時間である。以下では、所定時間帯の長さは、一例として1時間である。縦軸は、同じ所定時間帯において発電された電力量(発電電力量)を表す。以下に示す
図2、
図3、
図4、
図7における各横軸は、瞬時値の平均値を表してもよく、例えば、時刻XX:00から時刻XX:30までの発電量に対して、時刻XX:00と時刻XX:30との2点の瞬時値の平均値を表してもよい。
【0026】
発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量上限判定ラインから日射量下限判定ラインまでの日射量の実績値の範囲を表す有効範囲データと、区分の一例としての「区分1」から「区分5」までの各日射量区分を表す日射量区分データとを、日射量区分データ記憶部1106から取得する。発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量の実績値の有効範囲に含まれない日射量実績データを除外する。
【0027】
発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量区分データに基づいて、日射量の実績値の有効範囲を複数の日射量区分に区分する。
図2では、発電量・日射量実績日射量区分部1101は、区分の一例としての「区分1」から「区分5」までの日射量区分に、日射量の実績値の有効範囲を区分する。
【0028】
発電効率算出・判定部1102は、発電量実績データ及び日射量実績データを、発電量・日射量実績・日射量区分データ記憶部1108から取得する。発電効率算出・判定部1102は、有効範囲データ及び日射量区分データを、発電量・日射量実績・日射量区分データ記憶部1108から取得する。
【0029】
発電効率算出・判定部1102は、発電量実績データ及び日射量実績データに基づいて、太陽光発電設備2の発電効率を日射量実績データごとに算出する。発電効率算出・判定部1102は、発電効率データを日射量実績データごとに、実績データ単位発電効率データ記憶部1110に記録する。
【0030】
以下、予測に用いられる発電効率の上限閾値を「発電効率上限判定ライン」という。以下、予測に用いられる発電効率の下限閾値を「発電効率下限判定ライン」という。
【0031】
図3は、発電効率の判定ラインの例を示す図である。発電効率算出・判定部1102は、発電効率上限判定ラインから発電効率下限判定ラインからまでの発電効率の有効範囲に発電効率データが含まれているか否かを、日射量実績データごとに判定する。発電効率算出・判定部1102は、発電効率の有効範囲に含まれていない発電効率データの日射量実績データを、予測に用いられる発電効率の日射量実績データの集合から除外する。
【0032】
発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる発電効率データの個数データを、発電予測可否判定データ記憶部1111から取得する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、個数データが表す個数以上の発電効率データを、実績データ単位発電効率データ記憶部1110から取得する。
【0033】
発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる個数以上の発電効率データを取得したか否かを、「区分1」から「区分5」までの日射量区分ごとに判定する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる個数以上の発電効率データを取得した場合、日射量区分における発電効率に関する係数を算出する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出した場合、発電量の予測が可能であると判定する。
【0034】
図4は、発電効率の算出の例を示す図である。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量区分ごとの発電効率に基づいて、発電量の予測に用いられる発電効率に関する係数を日射量区分ごとに算出する。日射量上限判定ラインから日射量下限判定ラインまでの日射量の実績値の範囲を表す有効範囲では、発電効率に関する係数は、日射量に応じて非線形に変化する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量の実績値の有効範囲において日射量に応じて非線形に変化する発電効率に関する係数を、日射量区分ごとの発電効率に関する係数に置き換える。
【0035】
発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量区分ごとの複数の発電効率に基づいて、発電効率に関する係数を日射量区分ごとに算出する。例えば、発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量区分ごとの複数の発電効率の実績値の平均値に基づいて、発電効率に関する係数を日射量区分ごとに算出する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量区分ごとの発電効率に関する係数を、日射量区分別発電効率係数記憶部1112に記録する。
【0036】
図5は、発電効率に関する係数の例を示す図である。
図5では、日射量区分「区分1」の発電効率に関する係数は、「1.9398」である。日射量区分「区分1」に対応付けられている式は、「y=1.9398x」である。第1実施形態では、式のy切片は0である。
【0037】
図1に戻り、発電量予測装置11の構成の説明を続ける。予測日射量区分判定部1104は、予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xがいずれの日射量区分に含まれているかを判定する。発電量予測部1105は、日射量の予測値xが含まれている日射量区分の発電効率に関する係数と日射量予報データとに基づいて、予測対象の時間帯における発電量の予測値yを算出する。予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xが日射量区分「区分1」に含まれている場合、発電量予測部1105は、日射量区分「区分1」の発電効率に関する係数「1.9398」を日射量の予測値xに乗算することによって、予測対象の時間帯における発電量の予測値y(=1.9398x)を算出する。
【0038】
なお、発電量予測部1105は、式を用いて発電量の予測値yを算出する代わりに、発電量の予測値yと日射量予報データが表す日射量の実績値xとの関係を表すデータテーブルを参照することによって、データテーブルから発電量yを取得してもよい。データテーブルは、例えば、日射量区分別発電効率係数記憶部1112に記憶される。
【0039】
日射量区分データ記憶部1106は、入出力部12の出力に基づいて、有効範囲データと日射量区分データとを記憶する。
【0040】
発電量・日射量実績データ記憶部1107は、例えば30分間ごとの発電量実績データ及び日射量実績データを、発電量・日射量実績収集部13から取得する。発電量・日射量実績データ記憶部1107は、発電量実績データ及び日射量実績データを記憶する。
【0041】
発電量・日射量実績・日射量区分データ記憶部1108は、日射量の有効範囲に含まれている日射量実績データを、30分間等の時間単位で記憶する。発電量・日射量実績・日射量区分データ記憶部1108は、発電量・日射量実績日射量区分部1101から出力された日射量区分データを記憶する。
【0042】
発電効率上下限データ記憶部1109は、発電効率の有効範囲データを記憶する。
実績データ単位発電効率データ記憶部1110は、発電効率データを発電量実績データごとに記憶する。
発電予測可否判定データ記憶部1111は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる発電効率データの個数データ(必要数データ)を記憶する。
【0043】
日射量区分別発電効率係数記憶部1112は、発電効率に関する係数データを日射量区分ごとに記憶する。
日射量予報データ記憶部1113は、所定時間帯の日射量予報データを、例えば1時間等の時間単位で記憶する。
日射量予報日射量区分データ記憶部1114は、例えば1時間等の時間単位の日射量予報データを、日射量区分データごとに記憶する。
予測発電量データ記憶部1115は、例えば1時間等の時間単位の発電量予測データを、発電量予測部1105から取得する。予測発電量データ記憶部1115は、時間単位の発電量予測データを記憶する。
【0044】
次に、発電量予測装置11の動作の例を説明する。
図6は、発電量予測装置11の動作の例を示すフローチャートである。発電量・日射量実績日射量区分部1101及び発電効率算出・判定部1102は、予測に用いられる日射量実績データの数だけ、ステップS101からステップS102までの手順を、日射量実績データごとに繰り返す。発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量の実績値の有効範囲に含まれない日射量実績データを除外する(ステップS101)。発電効率算出・判定部1102は、発電量実績データ及び日射量実績データに基づいて、太陽光発電設備2の発電効率を日射量実績データごとに算出する。発電効率算出・判定部1102は、発電効率の有効範囲に含まれていない発電効率データの日射量実績データを、予測に用いられる発電効率の日射量実績データの集合から除外する(ステップS102)。
【0045】
発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる個数以上の発電効率データを取得したか否かを、日射量区分ごとに判定する(ステップS103)。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に関する係数を算出するために必要とされる個数以上の発電効率データを取得した場合、日射量区分における発電効率に関する係数を算出する(ステップS104)。
【0046】
予測日射量区分判定部1104及び発電量予測部1105は、予測対象日における予測対象の時間帯の個数だけ、ステップS105からステップS106までの手順を、予測対象の時間帯ごとに繰り返す。予測日射量区分判定部1104は、予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xがいずれの日射量区分に含まれているかを判定する(ステップS105)。発電量予測部1105は、日射量の予測値xが含まれている日射量区分の発電効率に関する係数と日射量予報データとに基づいて、予測対象の時間帯における発電量の予測値yを算出する(ステップS106)。
【0047】
以上のように、第1の実施形態の発電量予測装置11は、発電量・日射量実績日射量区分部1101と、発電効率算出・判定部1102と、発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103と、予測日射量区分判定部1104と、発電量予測部1105とを持つ。発電量・日射量実績日射量区分部1101は、日射量実績データの集合を複数の日射量区分に区分する。発電効率算出・判定部1102は、日射量実績データごとに発電効率を取得する。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、発電効率に基づいて日射量区分ごとに係数を取得する。予測日射量区分判定部1104は、日射量予測データが含まれている日射量区分がいずれの日射量区分であるかを判定する。発電量予測部1105は、日射量予測データが含まれている日射量区分の係数と日射量予測データとに基づいて。発電量の予測値を取得する。
【0048】
これにより、第1の実施形態の発電量予測装置11は、多種のデータを扱うことなく、発電量を予測する精度を向上させることが可能である。
【0049】
第1の実施形態の発電量予測装置11は、日射量区分に区分せずに日射量の有効範囲の全体で発電効率を算出する場合と比較して、発電効率を精度よく算出することができるので、発電量を予測する精度を向上させることが可能である。第1の実施形態の発電量予測装置11は、日射量に対して非線形である発電効率に関する係数を精度よく算出することができるので、発電量を予測する精度を向上させることが可能である。
【0050】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、日射量区分ごとの固定値である発電効率の平均値を発電量予測部1105が用いる代わりに、発電効率の近似式を用いて発電量予測部1105が発電量を算出する点が、第1の実施形態と相違する。第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0051】
図7は、発電効率の算出の例を示す図である。発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103は、日射量区分ごとの発電効率に基づいて、発電量の予測に用いられる発電効率を表す近似式の係数及び切片を、日射量区分ごとに算出する。
【0052】
図8は、発電量の予測値を表す近似式の例を示す図である。
図8では、日射量区分「区分1」に対応付けられている一次近似式は、「y=1.9545x−2.9645」である。第2実施形態では、発電量に関する式のy切片は0でなくてもよい。
【0053】
図9は、日射量の区分の例を示す図である。予測日射量区分判定部1104は、予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xがいずれの日射量区分に含まれているかを判定する。
図9では、日射量予報データが表す日射量は、一例として689.5W/m
2であり、「区分3」に含まれている。
【0054】
図10は、発電量の予測値の例を示す図である。発電量予測部1105は、日射量の予測値xが含まれている日射量区分の発電効率に関する係数と日射量予報データとに基づいて、予測対象の時間帯における発電量の予測値yを算出する。予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xが日射量区分「区分3」に含まれている場合、発電量予測部1105は、日射量区分「区分3」に対応付けられた一次近似式「y=2.1259x−197.54」に基づいて、予測対象の時間帯における発電量の予測値yを算出する。
【0055】
図11は、時間帯ごとの発電量の予測値の例を示す図である。14時から15時までの時間帯における日射量の予測値xが689.5W/m
2である場合、予測日射量区分判定部1104は、予測対象の時間帯における日射量予報データが表す日射量の予測値xが日射量区分「区分3」に含まれていると判定する。発電量予測部1105は、日射量区分「区分3」に対応付けられた一次近似式「y=2.1259x−197.54」に基づいて、予測対象の時間帯における発電量の予測値yを1268.3kWhと算出する。
【0056】
以上のように、第2の実施形態の発電量予測装置11は、発電量予測装置11は、発電量・日射量実績日射量区分部1101と、発電効率算出・判定部1102と、発電予測可否判定・発電効率係数算出部1103と、予測日射量区分判定部1104と、発電量予測部1105とを持つ。発電量予測部1105は、日射量予測データが含まれている日射量区分の係数を含む近似式と日射量予測データとに基づいて。発電量の予測値を取得する。
【0057】
これにより、第2の実施形態の発電量予測装置11は、多種のデータを扱うことなく、発電量を予測する精度を向上させることが可能である。
【0058】
以上述べた少なくともひとつの実施形態によれば、日射量予測データが含まれている日射量区分の係数と日射量予測データとに基づいて発電量の予測値を取得する発電量予測部とを持つことにより、多種のデータを扱うことなく、発電量を予測する精度を向上させることができる。
【0059】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。