(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記脂肪酸塩の脂肪酸が、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノライド酸、アラキドン酸、ミリストレイン酸、およびエルカ酸からなる群から選択される物質である、請求項6に記載のマイクロカプセル。
前記脂肪酸塩が、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リノール酸カルシウム、およびステアリン酸ナトリウムからなる群から選択される物質である、請求項6または7に記載のマイクロカプセル。
前記ポリマーまたはコポリマーが、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、B型メタクリル酸アンモニウムコポリマー、低分子量(約15,000ダルトン)ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)、ポリ(アクリル酸エチル)−co−(メタクリル酸メチル)−co−(トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド)、ポリ(メタクリル酸ブチル)−co−(メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル)−co−(メタクリル酸メチル))、ポリ(スチレン)−co−(無水マレイン酸)、オクチルアクリルアミドのコポリマー、セルロースエーテル、セルロースエステル、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)、PLA(ポリ乳酸)、PGA(ポリグリコール酸)、およびPLGAコポリマーからなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
前記壁形成ポリマー材料が、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)、セルロースアセテート、およびアクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマーからなる群から選択されるポリマーまたはコポリマーを含む、請求項11に記載のマイクロカプセル。
前記反射剤が、塩化酸化ビスマス、二酸化チタンで被覆された雲母、金属光沢を呈する粒子、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
前記油状物質が、植物油、鉱物油、トリグリセリド、脂肪エステル、および脂肪アルコールからなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
前記油状物質が、アーモンド油、小麦胚芽油、ホホバ油、アンズ油、ダイズ油、キャノーラ油、ヒマシ油、オクチルドデカノール、ネオペンタン酸オクチルドデシル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ネオペンタン酸イソデシル、セバシン酸ジイソプロピル、安息香酸C12〜C15アルキル、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、およびこれらの任意の混合物から選択される、請求項1〜17のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
前記内核が、ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、およびこれらの混合物から選択される油状物質中に分散された、または前記油状物質と混合された前記反射剤の粒子を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
前記可塑剤が、クエン酸トリエチル、トリカプリリン、トリラウリン、トリパルミチン、トリアセチン、クエン酸アセチルトリエチル、パラフィン油、およびこれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項22に記載のマイクロカプセル。
前記壁形成ポリマー材料が、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)、セルロースアセテート、およびアクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマーからなる群から選択されものであり、
前記不透明物質が二酸化チタンであり、
前記脂肪酸塩がステアリン酸マグネシウムであり、
前記内核が、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル中に分散された塩化酸化ビスマスの粒子を含む、
請求項26に記載のマイクロカプセル。
複数のマイクロカプセルの集合体であって、前記集合体のうちの少なくとも一部のマイクロカプセルとして、請求項1〜28のいずれか一項に記載のマイクロカプセルを含む、集合体。
【発明を実施するための形態】
【0072】
本発明は、その一部の実施形態において封入に関し、より詳細には、以下に限定されないが、反射剤を封入したマイクロカプセルおよびそれを調製する方法に関する。
【0073】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明が、その適用に際し、以下の記載中で述べられる、あるいは実施例によって例示される詳細に必ずしも限定されない点を理解されたい。本発明は他の実施形態も可能であり、あるいは様々なやり方で実施または実行することが可能である。
【0074】
上記で説明したように、塩化酸化ビスマスは、真珠層様または真珠様の効果を与えることが知られており、様々な化粧品処方において、多くの場合は固体状で使用されている。上記でさらに説明したように、塩化酸化ビスマスは、油状ビヒクル分散液とした場合、皮膚に適用した際に連続的なつや効果をもたらす。しかし、上記でさらに説明したように、塩化酸化ビスマスまたはこれを含有する油状分散液を化粧品処方中に含めることは、多くの場合、当該処方に対して有害に作用する、および/または塩化酸化ビスマスの望ましい効果の達成を妨げる。
【0075】
本発明者らは、塩化酸化ビスマスなどの反射剤、特に、原材料となる反射剤が油状ビヒクル中に予備分散されたもの(例えば、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル中に予備分散された塩化酸化ビスマス)をコア−シェル型マイクロカプセル中に効率的に封入する新規の手法を設計し、その実施に成功した。本発明者らは、この新規手法の使用によって、反射剤の高充填量(例えば、マイクロカプセルの総質量の50%超、60%超、さらには70%超)での封入が可能となることを示した。この手法によって得られたマイクロカプセルは、反射剤を高充填量で封入しているが、反射剤が分散液の形態で封入されている場合であっても、自由流動性粉末として得られ、製造工程中および貯蔵工程中において安定であり、化粧品処方中においても安定であり、カプセル内に封入された成分を、最少限度の漏出で、またはまったく漏出させることなく維持し、また、穏やかな剪断力の下で破壊可能であることにより、マイクロカプセルを皮膚に適用したときに封入された成分を即時放出することが可能となる。この手法により得られたマイクロカプセルは、所望により、反射剤の光反射を破壊前にはマスキングする効果も提供し得る。
【0076】
本発明の一部の実施形態は、本明細書に記載する反射剤を封入した単層コア−シェル型マイクロカプセルに関する。このマイクロカプセルは、一方では、工業プロセス中で調合されたとき、および水性処方や各種エマルション型処方を含む各種処方中に維持されたときに、例外的な予想外の安定性を示し、また、内部に封入された反射剤に対するマスキングをもたらし、各種化粧品処方内で「ブリーディング」効果からの十分な保護をもたらす。また、他方では、同マイクロカプセルを含有する処方を皮膚に擦り込む動作などの機械的圧力・剪断力を印加するだけで容易に破壊可能で、これにより、封入された成分が放出される。また、本明細書で記載される反射剤を封入した多層マイクロカプセルも想定される。
【0077】
マイクロカプセルを調製するために利用される手法は、プロセス中に元の物性および/または化学特性、ならびに原材料の安全性にいかなる変化ももたらさない物理的プロセスに基づいている。この方法は、マイクロカプセルに物理的安定性を与え、反射剤を高充填量で捕捉することを可能にし、マイクロカプセル内の反射剤を保護するとともに、油系、水系、エマルション系のいずれの調製物においても、封入された成分が(適用前に)外部の媒体へと拡散することを防ぐことができる。
【0078】
このように、本発明者らは、、そこに含まれる封入された成分の光反射効果を効果的に隠蔽し、適用時にマイクロカプセルがなめらかに心地よく広がるとともに、処方を皮膚に擦り込むだけで封入された反射剤の即時放出をもたらす、安定なマイクロカプセルを得るための新規手法を設計し、その実施に成功した。
【0079】
例えば、本発明者らは、塩化酸化ビスマスの油状ビヒクル予備分散液を封入したマイクロカプセルが、その原材料と比較して明度値(ΔL
*)の上昇を示し、化粧品処方の製造において一般的に用いられる低剪断力下で安定を保ち、各種化粧品処方と混合したときにも破壊されることなく処方に影響を与えずに(例えば、エマルション処方の相分離を生じることなく)安定を保つことを実証した。
【0080】
したがって、本発明の実施形態は、外殻に覆われた内核を含むマイクロカプセルに関する。前記外殻は壁形成ポリマー材料から形成され、前記内核は反射剤を含む。
【0081】
本発明の実施形態は、複数のマイクロカプセルを含む組成物であって、前記複数のマイクロカプセルのうちの少なくとも一部が、外殻に覆われた内核を含み、前記内核が本明細書に記載の反射剤を含む、組成物にさらに関する。
【0082】
一部の実施形態において、反射剤(例えば、塩化酸化ビスマス)の分散液を原材料として使用して封入したとき、得られたマイクロカプセルは、ペースト状分散体の固体形態とみなしてもよい。よって、本成分を含有する化粧品処方の製造および貯蔵において、本成分の利用が容易となる。
【0083】
マイクロカプセル:
本実施形態によって提供されるマイクロカプセルは粒子(例えば、略球形の粒子)であり、この粒子は、封入された(覆われた、捕捉された)反射剤を、所望により油状物質と組み合わせて含有する、略閉鎖構造である。マイクロカプセルは、概してコア−シェル構造の特徴を有する、すなわち、各マイクロカプセルは、ポリマー殻と、当該ポリマー殻に封入された、反射剤を含むか、または反射剤からなら核とを含み、当該核は(本明細書に記載の)油状ビヒクルを含んでも含まなくてもよい。
【0084】
マイクロカプセルの殻は、一般に壁形成材料として適用され、封入された物質に対する膜として働く。一部の実施形態において、外殻は、その殻中に不透明物質を、所望により脂肪酸塩と組み合わせて、含むことにより、幾分の不透明性を示しか、あるいは反射剤に対するマスキング効果を示す。
【0085】
外殻は、その硬度を制御するために可塑剤をさらに含んでいてもよく、マイクロカプセルを皮膚に擦り込むまたは押しつけた際に破壊可能であるように設計される。
【0086】
一部の実施形態において、マイクロカプセルは、機械的圧力の印加時に破壊可能である。一部の実施形態において、機械的圧力の印加は、摩擦動作(例えば、皮膚組織などの表面と接触するマイクロカプセルに対する、1回または複数の円を描く動作の適用)を含む。一部の実施形態において、マイクロカプセルのうちの少なくとも20%もしくは少なくとも30%、または好ましくは少なくとも40%、もしくは少なくとも50%、もしくは少なくとも60%、もしくは少なくとも70%、もしくは少なくとも80%、もしくは100%を含めた少なくとも90%以上が、例えば、円形動作(例えば、1回以上もしくは2回以上の円形動作)による摩擦に付されたときに破壊される。
【0087】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、マイクロカプセルは、内核を覆う単一の外殻を含む、単層マイクロカプセルである。
【0088】
一部の他の実施形態において、マイクロカプセルは、内核を覆う殻を覆うさらなる1つまたは複数の層を含む、二層、三層、または多層マイクロカプセルである。
【0089】
多層マイクロカプセルは、第1の壁形成材料からなる第1の殻によって覆われた、本明細書に記載の反射剤を含む核を含む内核マイクロカプセルと、前記第1の殻を覆う、第2の壁形成材料からなる少なくとも1つのさらなる殻とを含むことで特徴付けられる。この少なくとも1つのさらなる殻は、本明細書に記載の単層マイクロカプセルを覆っているとみなすことができる(単層マイクロカプセルは、反射剤含有内核と、第1の壁形成材料による第1の殻とを含む)。
【0090】
多層マイクロカプセルの各殻は、一般に、壁形成材料として独立に適用されて(例えば、第1、第2、第3等の壁形成材料が、それぞれ第1、第2、第3等の外殻を形成する)、封入された物質に対する膜として働く。一部の実施形態において、これらの実施形態に係る多層マイクロカプセルにおける外殻のうちの1つもしくは複数または各々は、所望により、内部に含まれる不透明物質によって不透明であり、および/または本明細書に記載の脂肪酸塩をさらに含有する。
【0091】
本実施形態のマイクロカプセルは、数ある使用の中でもとりわけ、化粧料用途、薬用化粧料用途、医薬用途(例えば、皮膚科用途)等の局所用途に適する。皮膚に適用する場合、本マイクロカプセルは、皮膚に擦り込んだり押しつけたりするなど、剪断力を印加することで破壊できる。しかし、適用前は処方自体の形で損傷されないまま保たれ、水系処方、油系処方、ケイ素系処方、およびエマルション型処方において、例外的な安定性を示す。本マイクロカプセルは十分な硬度を有するため、単離/濾過、乾燥、篩掛け等の製造工程中および/または貯蔵中に殻が壊れることや内容物が外に出ることはない。
【0092】
本実施形態に係るマイクロカプセルは、本明細書中では、反射剤封入マイクロカプセルまたは反射剤を封入したマイクロカプセルとも称する。
【0093】
一部の実施形態において、本明細書に記載の反射剤を封入したマイクロカプセルは、以下に説明し、後述する実施例で例示する溶媒除去法によって調製される。
【0094】
一部の実施形態において、本明細書に記載のマイクロカプセルの平均粒度は、約10μm〜400μm、または約50μm〜約350μm、または約50μm〜約250μm、または約90μm〜約250μm、または約100μm〜約200μmの範囲内にあり、これらの間の任意の中間の値または部分範囲も含まれる。
【0095】
「粒度」は、マイクロカプセルの少なくとも1つの断面の大きさ、好ましくはマイクロカプセルの直径を意味する。
【0096】
本明細書の全体にわたり、「平均」直径は、マイクロカプセルの平均の粒度を意味する。マイクロカプセルの粒度は、レーザー粒度分布法によって、特にD[50]値およびD[90]値を測定することによって測定することができる。
【0097】
D50は、マイクロカプセルの50%が上回らない(そして、マイクロカプセルの50%が上回る)粒度を意味し、D90は、マイクロカプセルの90%が上回らない(そして、マイクロカプセルの10%が上回る)粒度を意味する。
【0098】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、外殻は、壁形成材料に加えて、本明細書に記載の、脂肪酸塩および不透明物質を含む。
【0099】
本発明の実施形態の一部によれば、本明細書に記載のマイクロカプセルは反射剤のつや効果をマスキングする。ここでつや効果は、X−riteによる測定によって決定される明度値(L
*)の、正方向へのずれ(デルタ)によって反映される値である。
【0100】
本発明の実施形態の一部によれば、本明細書に記載のマイクロカプセルは、皮膚に適用したときに破壊されるまたは壊れ得る、すなわち、本明細書に記載のマイクロカプセルは、それを含有する処方中、および工業プロセスの最中は、損傷されぬまま保たれるが、皮膚に押しつけるかまたは擦り込むと容易に壊れる。本マイクロカプセルの局所適用前の非破壊性は、基材用のクリーム剤または乳液中のマイクロカプセルについて、例えば、室温および40℃で、5〜10分間、40〜600(または80〜100)rpmの低剪断混合下に置いたときの、その粒度および形状を維持する能力を(例えば、光学顕微鏡を使用して)モニタリングすることにより、常時評価することができる。マイクロカプセルの粒度の変化が10%未満であることが、所定の工業プロセスにおけるマイクロカプセルの非破壊性の指標となる。
【0101】
本明細書において提供されるマイクロカプセルは、後述する実施例で実証されるように、油中水型および水中油型のエマルションを含む様々な種類の処方や、水性ゲル処方中で、例外的な安定性を示している。
【0102】
内核:
本明細書に記載のマイクロカプセル中の内核は、反射剤を含む。
【0103】
本明細書において使用される「反射剤」とは、それを適用した基材において光の拡散反射を増加させる成分を指す。本明細書に記載の反射剤は、典型的には、ケラチンを含む基材、具体的には皮膚、より具体的には顔の皮膚の光の反射を増加させることを意図している。
【0104】
本発明の一部の実施形態によれば、反射剤は、粒子を含んでいても、粒子の形態であってもよく、このため粒子は、その寸法および配置(例えば、層構造)、ならびに、その他の物理的特性および化学的特性によって特徴付けられ、表面に適用されたとき、裸眼で視認可能な十分な強度で入射光を反射可能なものである。その結果、反射剤は、それを適用された基材に対して、周囲と比べて光輝くように見える輝く箇所を提供する。
【0105】
一部の実施形態において、反射剤は、皮膚に連続的な拡散反射を与え、顔の皮膚に適用したときに、顔の皮膚に光効果またはつやを付与する。
【0106】
本明細書において、「光」または「光効果」とは、光の反射特性、すなわち反射を拡散し、皮膚上で継続することを意味する。皮膚は自然状態で入射光の一部を反射するので、本発明の一部の実施形態に係る「光効果」は、この反射を増加させ得る。
【0107】
本明細書に記載の「光反射」または「光効果」または「つや」または「つや効果」は、後述する実施例で説明するように決定することができる。
【0108】
反射剤の例は、塩化酸化ビスマスである。
【0109】
反射剤の他の例としては、無機真珠層、金属光沢を有する粒子、雲母、および他の無機顔料、ならびにこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
本発明のこれらの実施形態において使用可能な無機顔料としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、フェリックブルー、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、およびクロム水和物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
本発明のこれらの実施形態において使用可能なさらなる顔料としては、絹雲母/褐色酸化鉄/二酸化チタン/シリカ型、またはBaSO
4/TiO
2/FeSO
3型、またはシリカ/酸化鉄型の顔料構造、および酸化鉄を含有するシリカマイクロスフェアが挙げられるが、これらに限定されない。
【0112】
「真珠層」という用語は、光干渉を特徴とする色効果を呈する、天然起源(例えば、殻に入ったある種の軟体動物によって生成される)または合成のいずれかによる、玉虫色または非玉虫色の粒子を指す。本明細書において、「真珠層」という用語は「真珠光沢顔料」とも称される。
【0113】
真珠光沢顔料の例としては、酸化鉄で被覆されたチタン雲母、塩化酸化ビスマスで被覆されたチタン雲母、酸化クロムで被覆されたチタン雲母、有機染料で被覆されたチタン雲母、さらには塩化酸化ビスマスを主体とする真珠光沢顔料が挙げられるが、これらに限定されない。これらはまた、金属酸化物および/または有機着色料による少なくとも2つの連続する層が表面に重ねられた、雲母粒子であってもよい。
【0114】
真珠層のさらなる例としては、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料、または塩化酸化ビスマスで被覆された天然雲母が挙げられるが、これに限定されない。
【0115】
市販の真珠層としては、例えば、BASF社から販売されているTimica真珠層、Flamenco真珠層、およびDuochrome(雲母系)真珠層、Merck社から販売されているTimiron真珠層、Eckart社から販売されているPrestige雲母系真珠層が挙げられ、以下の真珠層は、天然雲母を主体とするものである:Sun Chemical社によるSunpearl、Kobo社によるKTZ、Sun Chemical社によるSunprizma、Sun Chemical社から販売されている、合成雲母を主体とするSunshine真珠層およびSunprizma真珠層、ならびにMERCK社から販売されている、合成雲母を主体とするTimiron Synwhite真珠層。
【0116】
より具体的な例としては、特に、Brilliant gold 212G(Timica)、Gold 222C(Cloisonne)、Sparkle gold(Timica)、Gold 4504(Chromalite)およびMonarch gold 233X (Cloisonne)の名称でBASF社から販売されている、金色に着色された真珠層、特に、Bronze fine(17384)(Colorona)およびBronze(17353)(Colorona)の名称でMerck社から販売されており、Super bronze(Cloisonne)の名称でBASF社から販売されている、ブロンズ真珠層、特に、Orange 363C(Cloisonne)およびOrange MCR 101(Cosmica)の名称でBASF社から販売されており、Passion orange(Colorona)およびMatte orange(17449)(Microna)の名称でMerck社から販売されている、オレンジ色真珠層、特に、Nuantique copper 340XB(Cloisonne)およびBrown CL4509(Chromalite)の名称でBASF社から販売されている、褐色着色真珠層、特に、Copper 340A(Timica)の名称でBASF社から販売されている、銅色着色付真珠層、特に、Sienna fine(17386)(Colorona)の名称でMerck社から販売されている、赤色着色付真珠層、特に、Yellow(4502)(Chromalite)の名称でBASF社から販売されている、黄色着色付真珠層、特に、Sunstone G012(Gemtone)の名称でBASF社から販売されている、金色着色付赤色着色真珠層、特に、Tan opale G005(Gemtone)の名称でBASF社から販売されている、桃色真珠層、特に、Nu antique bronze 240 AB(Timica)の名称でBASF社から販売されている、金色着色付黒色真珠層、特に、Matte blue(17433)(Microna)の名称でMerck社から販売されている、青色真珠層、特に、Xirona Silverの名称でMerck社から販売されている、銀色着色付白色真珠層、ならびに、特に、Indian summer(Xirona)の名称でMerck社から販売されている、ゴールデングリーン・ピンキッシュオレンジ色の真珠層、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0117】
本実施形態で使用可能な金属光沢を有する粒子の例としては、少なくとも1種の金属および/または少なくとも1種の金属誘導体の粒子、少なくとも1種の金属および/または少なくとも1種の金属酸化物、金属ハロゲン化物、もしくは金属硫化物を含む、金属光沢を有する少なくとも1つの層で少なくとも部分的に被覆された、単一材料または複数材料の有機基材または無機基材を含む粒子、ならびに前記粒子の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0118】
このような粒子中に存在していてもよい金属の例としては、Ag、Au、Cu、Al、Ni、Sn、Mg、Cr、Mo、Ti、Zr、Pt、Va、Rb、W、Zn、Ge、Te、およびSe、ならびにこれらの混合物または合金、好ましくは、Ag、Au、Cu、Al、Zn、Ni、Mo、およびCr、ならびにこれらの混合物または合金が挙げられるが、これらに限定されない。
【0119】
金属光沢を有する粒子の例としては、Starbrite 1200 EAC(登録商標)の名称でSiberline社から販売されているものや、Metalure(登録商標)の名称でEckart社から販売されているものなどのアルミニウム粒子、Radium Bronze社から販売されている商品番号2844などの銅または合金混合物からなる金属粉末でできた粒子、Rotosafe 700の名称でEckart社から販売されている金属(例えば、アルミニウムまたは青銅の)顔料、Visionaire Bright Silverの名称でEckart社から販売されているシリカ被覆アルミニウム粒子、ならびに金属合金粒子、例えば、Visionaire Bright Natural Goldの名称でEckart社から販売されているシリカ被覆青銅(銅と亜鉛との合金)粉末が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
その他の粒子としては、マイクログラスメタシャインの名称で日本板硝子株式会社から販売されているもの、Merck社によるXirona、Merck社によるRonastar、BASF社によるReflecks、およびBASF社によるMirageなどの、ガラス基材を含む粒子がある。
【0121】
反射剤のさらなる例としては、例えば、多層干渉構造などのゴニオクロマチック着色剤、および液晶着色剤が挙げられる。
【0122】
その他の反射剤は、当業者であれば容易に認識するはずである。
【0123】
本明細書に記載の反射性物質は、粒子の形態であってもよい。
【0124】
一部の実施形態において、反射性物質の粒子がそれ自体で内核を構成し得る。これらの実施形態において、封入される原材料は、例えば、粉末である。
【0125】
一部の実施形態において、反射剤の粒子の粒度は、約1ミクロン〜約30ミクロン、または約5ミクロン〜約25ミクロンの範囲内にある。
【0126】
一部の実施形態において、反射性物質の粒子は分散液として準備される、すなわち、封入する原材料は、ビヒクル(または担体または分散剤)中に粒子が含まれる分散液である。このような場合に、本明細書では、原材料をビヒクル中に予備分散された反射剤とする。
【0127】
本明細書の全体にわたり、「原材料」は、マイクロカプセルの内核を形成するように封入される前の封入物質、すなわち、出発材料の1つとして封入工程に加えられた物質を指す。
【0128】
これらの実施形態において、内核は、反射剤の粒子とビヒクルとの分散液、または粒子とビヒクルとの混合物を含む。
【0129】
一部の実施形態において、ビヒクルは油状物質であり、したがって、原材料は油状物質中に予備分散された反射剤の粒子でできており、内核は反射剤の粒子と油状物質とを含む。
【0130】
「油状物質」という用語は、室温(25℃)において大気圧(760mmHg)下で液体である水不混和性非水性物質を指し、例えば、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、植物油、鉱物油、およびある種のトリグリセリドを包含する。一部の実施形態において、油状物質は極性油である。
【0131】
本明細書において使用される「極性油」という用語は、25℃において、溶解度パラメータδ
dが分散性相互作用の特徴となる16超であり、溶解度パラメータδ
pが極性相互作用の特徴となる厳密に0超である、任意の油を指す。溶解度パラメータδ
dおよびδ
pは、ハンセンによる分類に従う。例えば、これらの極性油を、エステル、トリグリセリド、およびエーテルから選択してもよい。
【0132】
ハンセン三次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義および計算は、論文C. M. Hansen, “The three dimensional solubility parameters”, J. Paint Technol. 39, 105 (1967)に記載されている。
【0133】
このハンセン空間によれば、以下のようになる:
− δ
Dは、分子衝突中に誘起された双極子の形成に由来する、ロンドン分散力を特徴付け、
− δ
pは、永久双極子間のデバイ相互作用力を特徴付けるとともに、誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴付け、
− δ
hは、特異的相互作用力(水素結合、酸/塩基、供与体/受容体など)を特徴付け、
− δ
aは、等式δ
a=(δ
p2+δ
h2)
1/2によって決定される。
【0134】
パラメータδ
p、δ
h、δ
D、およびδ
aは、(J/cm
3)
1/2で表される。
【0135】
一部の実施形態において、極性油は、δ
aが6を超える油である。
【0136】
極性油は、植物起源であっても、鉱物起源であっても、合成起源であってもよい。
【0137】
一部の実施形態において、極性油は、非揮発性極性炭化水素系油である。
【0138】
「極性炭化水素系油」という語句は、炭素原子および水素原子、ならびに所望により酸素原子および窒素原子から実質的になるか、またはこれらからなる極性油であって、ケイ素原子もフッ素原子も含有しないものを意味する。極性炭化水素系油は、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン、および/またはアミド基を含んでいてもよい。
【0139】
「非揮発性油」という用語は、室温において大気圧下で、少なくとも数時間にわたり、ケラチン質の基材上にあり続ける油であって、特に、蒸気圧が10
−3mmHg(0.13Pa)未満の油を意味する。
【0140】
本発明の実施形態で使用可能な非揮発性極性炭化水素系油の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
【0141】
グリセロールの脂肪酸エステルからなるトリグリセリドなどの、炭化水素系極性油であって、特に、その脂肪酸は、鎖長がC
4〜C
36、とりわけC
18〜C
36の範囲内にあるものである。これらの油は、直鎖状であっても分枝状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。とりわけ、ヘプタン酸トリグリセリドもしくはオクタン酸トリグリセリド、小麦胚芽油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ゴマ種子油(820.6g/mol)、トウモロコシ油、アンズ油、ヒマシ油、シア油、アボカド油、オリーブ油、ダイズ油、スイートアーモンド油、パーム油、菜種油、綿実油、ヘーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ油、西洋カボチャ油、カシス油、ツキミソウ油、キビ油、オオムギ油、キヌア油、ライムギ油、ベニバナ油、ククイナッツ油、トケイソウ油、またはジャコウバラ油、あるいは、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えば、Stearineries Dubois社から販売されているものや、Miglyol 810(登録商標)、812(登録商標)、および818(登録商標)の商品名でDynamit Nobel社から販売されているものであってもよい。
【0142】
ジカプリリルエーテルなどの、炭素原子を10個〜40個含む合成エーテル。
【0143】
式R
1COOR
2で表される炭化水素系(脂肪)エステル[式中、R
1COOは、炭素原子を2個〜40個含むカルボン酸残基を表し、R
2は、炭素原子を1個〜40個含む炭化水素系鎖を表す]、例えば、オクタン酸セトステアリル、イソプロピルアルコールエステル、例えば、ミリスチン酸イソプロピルまたはパルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソプロピルまたはイソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、2−エチルヘキシルヒドロキシステアレート、アジピン酸ジイソプロピル、ヘプタン酸エステル、とりわけ、ヘプタン酸イソステアリル、アルコールまたはポリアルコールのオクタン酸エステル、デカン酸エステルまたはリシノール酸エステル、例えば、プロピレングリコールジオクタノエート、オクタン酸セチル、オクタン酸トリデシル、4−ジヘプタン酸2−エチルヘキシルおよびパルミチン酸2−エチルヘキシル、ポリエチレングリコールジヘプタノエート、プロピレングリコール2−ジエチルヘキサノエート、ラウリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸エステル、例えば、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、およびネオペンタン酸2−オクチルドデシル、イソノナン酸エステル、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、およびイソノナン酸オクチル、エルカ酸オレイル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ステアリン酸イソセチル、ネオペンタン酸イソデシル、ベヘン酸イソステアリル、ならびにミリスチン酸ミリスチル。
【0144】
炭素原子を12個〜26個含む脂肪アルコール、例えば、オクチルドデカノール、2−ブチルオクタノール、2−ヘキシルデカノール、2−ウンデシルペンタデカノール、およびオレイルアルコール。
【0145】
オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸、ならびにこれらの混合物などの、高級C
12〜C
22脂肪酸。
【0146】
炭素原子を12個〜26個含む脂肪酸、例えば、オレイン酸。
【0147】
Cetiol CC(登録商標)の商品名でCognis社から販売されている炭酸ジカプリリルなどの、2つのアルキル鎖が同一であっても異なっていてもよい、炭酸ジアルキル。
【0148】
トリメリット酸トリデシル、C
12〜C
15アルコール安息香酸エステル、安息香酸2−フェニルエチル、およびサリチル酸ブチルオクチルなどの、芳香族エステル。
【0149】
ポリグリセロール−2トリイソステアレートなどの、ヒドロキシル化エステル。
【0150】
欧州特許出願公開第0955039号に記載されているものなどの、C
24〜C
28分枝状脂肪酸または脂肪アルコールのエステル、とりわけ、クエン酸トリイソアラキジル、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリス(2−デシル)テトラデカン酸グリセリル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−2、またはテトラキス(2−デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル。
【0151】
二量体ジオールとモノカルボン酸またはジカルボン酸とのエステルおよびポリエステル、例えば、二量体ジオールと脂肪酸のエステルおよび二量体ジオールと二量体ジカルボン酸とのエステル、例えば、日本精化株式会社から販売されており、その内容が参照により本出願に組み込まれる米国特許出願公開第2004/0175338号に記載されている、Lusplan DD−DA5(登録商標)およびLusplan DD−DA7(登録商標)。
【0153】
一部の実施形態において、油状物質は、式R
1COOR
2で表される脂肪エステル[式中、R
1は、炭素原子を4個〜40個、好ましくは4個〜30個、より好ましくは7個〜20個含む、直鎖状または分枝状の炭化水素系鎖を表し、R
2は、炭素原子を3個〜40個、好ましくは10個〜30個、より好ましくは16個〜26個含む、分枝状の炭化水素系鎖を表す]である。
【0154】
このような油状物質の例としては、ネオペンタン酸イソデシル、オクタン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸トリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソデシル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−オクチルデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、エルカ酸2−オクチルドデシル、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0155】
このような油状物質の好ましいものとしては、ネオペンタン酸イソデシル、オクタン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0156】
これらの実施形態において使用可能な油状物質のさらなる例としては、トリメリット酸トリイソデシル、炭酸ジオクチル(2−エチルヘキシル)、炭酸カプリリル(Cetiol CC)、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル−10、クエン酸トリイソアラキジル、ジアジピン酸オキシプロピレン化(3OP)ミリスチル、アジピン酸ジエチルヘキシル、プロピレングリコールジペラルゴネート、ネオペンチルグリコールジカプレート、ヘキサカプリル酸/ヘキサカプリン酸ジペンタエリスリチル、クエン酸トリイソステアリル、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリイソノナン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸2−オクチルドデシル、マレイン酸ジカプリリル、プロピレングリコールジオクタノエート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、テトラ(2−エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、クエン酸トリイソセチル、ジエチレングリコールジイソノナノエート、トリオクタン酸グリセリル、トリカプリリン、マレイン酸ジイソステアリル、トリヘプタン酸グリセリル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パルミチン酸2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、プロピレングリコールモノイソステアレート、乳酸イソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、三酢酸オキシエチレン化(7OE)グリセリル、乳酸C
12−
13アルキル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3、三酢酸グリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル−2、オクチルドデカノール、ネオペンタン酸オクチルドデシル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ネオペンタン酸イソデシル、セバシン酸ジイソプロピル、および安息香酸C
12〜C
15アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0157】
これらの実施形態に係る油状物質として使用可能な植物油の例としては、ヒマシ油、アーモンド油、小麦胚芽油、ホホバ油、アンズ油、ダイズ油、キャノーラ油が挙げられるが、これらに限定されない。
【0158】
一部の実施形態において、油状物質は、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、ヒマシ油、またはこれらの任意の組合せである。
【0159】
一部の実施形態において、反射剤の粒子が油状物質分散液の形態である場合に、マイクロカプセルの内核を構成するための原材料に関して、予備分散液(原材料)中の反射剤の重量は、予備分散液の総質量の50質量%〜90質量%、または60質量%〜80質量%、または65質量%〜75質量%の範囲内にある。したがって、油状物質の重量は、それぞれ、予備分散液の総質量の10質量%〜50質量%、または20質量%〜40質量%、または25質量%〜35質量%の範囲内にある。
【0160】
一部の実施形態において、反射剤粒子と油状物質との重量比は1.5:1〜5:1、または1.5:1〜3:1、または2:1〜4:1、または2:1〜3:1の範囲内にある。
【0161】
例示的な実施形態において、反射剤は塩化ビスマスであり、油状物質はヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルである。これらの実施形態の一部において、マイクロカプセル中に封入されて内核を形成する原材料は、Biron(登録商標) Liquid SilverまたはTimiron(登録商標) Liquid Silverの名称でMERCK社から販売されている製品である。
【0162】
本発明の一部の実施形態によれば、マイクロカプセルの内核を構成する、反射剤または反射剤と油状物質の量は、約20質量%〜約90質量%、または約30質量%〜約90質量%、または約40質量%〜約90質量%、または約50質量%〜約90質量%、または約60質量%〜約90質量%、または約70質量%〜約90質量%、または約70質量%〜約80質量%、または約60質量%〜約80質量%の範囲内にあり、これらの間の任意の部分範囲および中間値も含まれる。
【0163】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、マイクロカプセルは、1種のみの反射剤、もしくは各々個別に封入された2種以上の反射剤の混合物を含有する、および/または1種以上の反射剤のブレンドをマイクロカプセルの内核中に封入してもよい。当業者であれば、皮膚に所望の効果を生じさせるためにどのように反射剤や反射剤の組合せを選ぶべきか判るはずである。
【0164】
壁形成材料
壁形成材料は、本実施形態のマイクロカプセルの外殻を形成し、封入された物質(反射剤)に対する膜として働く。本発明の実施形態によれば、外殻を形成している壁形成材料は、壁形成ポリマーまたは壁形成コポリマーを含む。本発明の実施形態のいずれかの一部において、外殻のうちの1つまたは複数は不透明物質および/または脂肪酸塩をさらに含み、所望により可塑剤をさらに含んでいてもよい。
【0165】
「壁形成ポリマー」という語句は、本明細書において「壁形成ポリマー材料」とも称され、本明細書に規定されるポリマー材料(例えば、ポリマーまたはコポリマー)または2種以上の異なるポリマー材料の組合せであって、単層マイクロカプセルの外壁または外層または外殻を形成し、多層マイクロカプセルの場合は、さらに内核と外(最外)層との間の1つまたは複数の中間殻を形成するものである。単層マイクロカプセルの場合は、「ポリマー殻」という用語は、内核を覆う、壁形成ポリマーからなるポリマー層を指す。多層マイクロカプセルの場合は、「ポリマー殻」という用語は、内核を覆うか、または直前のポリマー層を覆うポリマー層のいずれかを指す。
【0166】
一部の実施形態において、壁形成ポリマーは、工業プロセス中で調合されている間に印加される剪断力に耐えつつも、皮膚に適用された(例えば、擦り込まれた、または押しつけられた)ときに破壊可能なマイクロカプセルが得られるように選択される。
【0167】
一部の実施形態において、壁形成ポリマー材料は、十分な量の水素結合形成可能な官能基を有するポリマーを含む。
【0168】
一部の実施形態において、1つまたは複数の外殻を形成するポリマー材料は、それぞれ独立に、ポリマーの総質量に対して4〜40質量%の水素結合形成性官能基を含む。水素結合形成性官能基としては、酸素、硫黄、および/または窒素などの電子供与性原子を1つまたは複数個含む官能基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0169】
一部の実施形態において、水素結合形成基としては、カルボン酸、カルボキシレート、ヒドロキシ、またはこれらの任意の組合せが挙げられる。
【0170】
一部の実施形態において、外殻を形成する壁形成ポリマー材料のうちの1つもしくは複数、または各々は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、セルロースエーテルもしくはセルロースエステル、またはこれらの任意の組合せを含む。
【0171】
壁形成ポリマー材料の例としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、低分子量ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)(例えば、1:0.16)、ポリ(アクリル酸エチル)−co−(メタクリル酸メチル)−co−(トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド)(例えば、1:2:0.1)(Eudragit(登録商標) RSPOとしても知られる)、ポリ(メタクリル酸ブチル)−co−(メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル)−co−(メタクリル酸メチル)(例えば、1:2:1)、ポリ(スチレン)−co−(無水マレイン酸)、オクチルアクリルアミドのコポリマー、セルロースエーテル、セルロースエステル、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)、PLA(ポリ(乳酸))、PGA(ポリ(グリコリド))、PLGA(ポリ(ラクチド))−co−ポリ(グリコリド)、またはこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0172】
本明細書に記載のように、本明細書に記載のポリマーおよびコポリマーの任意の組合せが、壁形成材料として想定される。
【0173】
一部の実施形態において、外殻に用いる壁形成ポリマー材料は、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレートなどの、セルロースエーテルまたはセルロースエステルを含むが、これらに限定されない。セルロースエーテルまたはセルロースエステルをポリマー材料として使用する場合は、自由に水素結合を形成するヒドロキシル基(例えば、アルキル化もアシル化もされていないヒドロキシル基)を約4〜20%含むことが好ましい。
【0174】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、外殻の壁形成材料は、例えば、Eudragit(登録商標) RSPOなどのアクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマーを含む。本明細書の他の実施形態のいずれかの一部において、外殻の壁形成材料は、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー(例えば、Eudragit(登録商標) RSPO)と、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)、またはセルロースアセテートのいずれかとの組合せなど、上述のポリマーの組合せを含むが、これらに限定されない。
【0175】
2種のポリマー材料が壁形成材料として使用されるとき、これらの重量比は、10:1〜1:1の範囲内とすることができる。例えば、5:1、4:1、3:1、2:1、または3:2とすることができ、これらの間の任意の中間の値および部分範囲も含まれる。
【0176】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、壁形成材料は、ポリ(メタクリル酸メチル(PMMA)であるか、またはこれを含む。
【0177】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、壁形成材料は、ポリ(メタクリル酸メチル)−co−(メタクリル酸)(PMMA/MA)であるか、またはこれを含む。
【0178】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、壁形成材料は、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー(例えば、Eudragit(登録商標) RSPO)であるか、またはこれを含む。
【0179】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、壁形成材料は、セルロースアセテートであるか、またはこれを含む。
【0180】
マイクロカプセルの総質量に対する外殻の壁形成ポリマー材料の量(重量/重量)は、約5質量%〜約30質量%、または約5質量%〜約20質量%、または約5質量%〜約15質量%、または約5質量%〜約10質量%の範囲内とすることができ、これらの間の任意の部分範囲および中間の値も含まれる。
【0181】
一部の実施形態において、壁形成材料がセルロースアセテートなどのセルロースエステルであるとき、外殻は、本明細書に記載の脂肪酸塩を含んでいなくてもよい。一部のこのような実施形態において、外殻は、TiO
2などの不透明物質を、マイクロカプセルの総質量の10質量%超の量、例えば、20質量%〜40質量%、または30質量%〜40質量%の量で含む。壁形成材料がセルロースアセテートである実施形態において、セルロースアセテートの量は、例えば、組成物の総質量の5質量%〜10質量%、または5質量%〜8質量%、または約5質量%とすることができる。
【0182】
多層マイクロカプセルに関連する実施形態において、本明細書に記載のマイクロカプセルの外殻の各々における壁形成材料(例えば、内核の第1の壁形成材料、内核を覆う第1の外殻の第2の壁形成材料、所望により、第1の外殻を覆う第2の外殻の第3の壁形成材料等)は、同一であっても異なっていてもよい。
【0183】
不透明物質
本明細書に記載の単層マイクロカプセルの外殻は、不透明、半不透明、または不透明ではない(透明)とすることができる。一部の実施形態において、外殻は不透明であり、したがって、反射剤によって付与される光反射をマスキングする。
【0184】
一部の実施形態において、本明細書に記載の多層マイクロカプセルの外殻のうちの1つまたは複数は、不透明、半不透明、または不透明ではない(透明)とすることができる。一部の実施形態において、外殻のうちの1つまたは複数(例えば、最外殻)は不透明であり、したがって、反射剤によって付与される光反射をマスキングする。
【0185】
本発明の一部の実施形態において、マイクロカプセルの外殻の不透明性は、不透明物質を含めることによって得られる。
【0186】
本明細書において使用される「不透明物質」とは、非透明であり、それを通過する光の少なくとも70%を遮断する物質である。
【0187】
したがって、不透明な外殻は光の70%〜100%を遮断する。半不透明の外殻は光を最大で50%を遮断する。不透明ではないまたは透明の外殻は、それを通過する光の30%以下を遮断する。
【0188】
「不透明性」および「不透明」という用語は、本明細書において、例えば、日光などのUV〜可視光を対象とする。
【0189】
不透明物質の例としては、TiO
2、酸化亜鉛、アルミナ、窒化ホウ素、タルク、雲母、およびこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0190】
外殻における不透明物質の総量は、マイクロカプセルの総質量に対して、約1質量%〜約50質量%、または約1質量%〜約40質量%、または約10質量%〜約40質量%範囲内にあり、これらの間の任意の部分範囲および任意の中間の値も含まれる。
【0191】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、不透明物質はTiO
2であるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、TiO
2の量は、マイクロカプセルの総質量に対して、約1質量%〜約30質量%、または約10質量%〜約40質量%の範囲内にあり、これらの間の任意の部分範囲および任意の中間の値も含まれる。
【0192】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、不透明物質はTiO
2であるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、TiO
2の量は、マイクロカプセルの総質量に対して、約10質量%である。
【0193】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、不透明物質はTiO
2であるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、TiO
2の量は、マイクロカプセルの総質量に対して、約35質量%である。
【0194】
一部の実施形態において、外殻は、本明細書に記載の不透明物質を含まない。
【0195】
脂肪酸塩
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、所望により外殻は、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載の不透明物質を含み、および/または、上記の代わりに、もしくはそれに加えて、本明細書の実施形態のいずれか1つに記載の脂肪酸塩をさらに含む。
【0196】
脂肪酸塩は、以下の式で表されるように、長鎖疎水性炭化水素鎖(例えば、長さにして炭素原子4個〜30個の)カルボキシレートアニオン(脂肪アシル)と、カチオンとを含む:
(R−C(=O)−O
−)
nM
(n+)
[式中、Rは、置換または非置換の、直鎖状または分枝状の炭素原子4個〜30個の炭化水素鎖であり、M
+は、カチオン、好ましくは金属カチオンであり、nは、このカチオンと相互作用する脂肪アシルの数を表す整数であるとともに、カチオンの電荷数を表す(例えば、1、2、3等)]。
【0197】
本発明の実施形態のいずれかの一部において使用可能な脂肪酸塩は1本から3本の脂肪アシル鎖を含んでいてもよく、当該脂肪アシル鎖は、各々が独立に、長さにして4個〜30個、または8個〜24個(C8−C24)の炭素原子を含んでもよい。よって、脂肪酸塩は、1価、2価もしくは3価の金属イオンの塩、または有機カチオンの塩とすることができる。
【0198】
1価の金属イオンは、例えば、Na
+、K
+、Cs
+、Li
+とすることができ、2価の金属イオンは、Mg
2+、Ca
2+、Fe(II)、Co
2+、Ni
2+、Cu
2+、Mn
2+、Cd
2+、Sr
2+、またはZn
2+から選択され、3価の金属イオンは、例えば、Fe(III)、La
3+、Eu
3+、またはGd
3+とすることができ、有機カチオンは、例えば、アンモニウム、スルホニウム、ホスホニウム、またはアルソニウムとすることができる。
【0199】
脂肪アシルは、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノライド酸、アラキドン酸、ミリストレイン酸、およびエルカ酸などの脂肪酸に由来してもよいが、これらに限定されない。他の脂肪酸もまた想定される。
【0200】
脂肪酸塩の例としては、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、リノール酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、アラキドン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、リノール酸マグネシウム、アラキドン酸カルシウム、ミリストレイン酸カルシウム、リノール酸ナトリウム、リノール酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、ラウリン酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸マグネシウム、およびミリスチン酸マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0201】
一部の実施形態において、脂肪酸塩はステアリン酸マグネシウムである。
【0202】
脂肪酸塩は、通常、マイクロカプセルの総質量に対して、約0.05質量%〜約5質量%、もしくは約0.1質量%〜約45質量%、もしくは約0.2質量%〜約4質量%、もしくは約0.5質量%〜約4質量%、もしくは約0.5質量%〜約3.0質量%、もしくは約0.75質量%〜約3.0質量%、もしくは約1.0質量%〜約3.0質量%、もしくは約1.0質量%〜約2.0質量%の範囲内の量であるか、または約1.0質量%の量であり、これらの間の任意の部分範囲および任意の中間の値も含まれる。
【0203】
いずれかの特定の理論に束縛されるものではないが、脂肪酸塩のカチオンは、不透明物質の粒子、ならびに、所望により、壁形成ポリマーの遊離のカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を誘引することで、不透明物質とポリマー材料の両方の内核への接着をより良好にし、それにより、内核中に存在する反射剤の効率的なマスキングがもたらされると考えられる。
【0204】
脂肪酸塩を単層マイクロカプセルの調製に使用してもよく、その際は、不透明物質を用いて、または用いずに、封入材料および壁形成ポリマーと共に有機相に添加される。有機相を水相と接触させると、脂肪鎖は封入物質を自発的に包み込み、その極性/イオン性頭部が、反対の電荷を有する不透明物質と、さらにはポリマー上の反対の電荷を有する基と相互作用し、それにより、封入材料を含む核を取り囲む、不透明なポリマー外皮の形成を促進する。
【0205】
可塑剤
本発明の実施形態のいずれかの一部の実施形態において、マイクロカプセルの外殻は、可塑剤をさらに含む。
【0206】
本明細書において、そして当技術分野において、「可塑剤」とは、組成物の可塑性または流動性を増加させる物質を指す。本実施形態においては、マイクロカプセルの外殻の物性および弾性の高さを制御するために、可塑剤を壁形成材料に添加する。
【0207】
可塑剤の例としては、クエン酸トリエチル、トリカプリリン、トリラウリン、トリパルミチン、トリアセチン、クエン酸アセチルトリエチル、パラフィン油、およびこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。例示的な実施形態において、可塑剤はクエン酸トリエチルである。
【0208】
可塑剤の量は、マイクロカプセルの総質量に対して、約0.5質量%〜約30質量%、もしくは約0.5質量%〜約20質量%、もしくは約1.0質量%〜約20質量%、もしくは約5質量%〜約15質量%、もしくは約5質量%〜約10質量%の範囲内とすることができ、または約10質量%であり、これらの間の任意の部分範囲および任意の中間の値も含まれる。
【0209】
マイクロカプセル組成物
本発明の実施形態の一態様によれば、複数のマイクロカプセルを含む組成物が提供され、当該複数のマイクロカプセルの少なくとも一部は、本明細書に記載の反射剤を含む内核と、内核を覆う壁形成ポリマー材料からなる外殻(または2つ以上の外殻)とを含む、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載のマイクロカプセルである。
【0210】
一部の実施形態において、組成物中の複数のマイクロカプセルのうちの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%、または実質的にすべてが、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載のマイクロカプセルである。
【0211】
本明細書において使用される「組成物」とは、複数のマイクロカプセルの集合体を指し、マイクロカプセルは同一であっても異なっていてもよく、異なる場合は、複数または種々の特徴を有するものでありうる。本発明の実施形態によれば、複数のマイクロカプセルのうちの少なくとも一部は、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つにおける反射剤封入マイクロカプセルを特徴付けるすべての技術的特徴を示す。例えば、反射剤を、所望により、そして好ましくは油状物質と共に封入し、脂肪酸塩を含み、所望により不透明物質を含み、皮膚に擦り込むと壊れ得るマイクロカプセルである。
【0212】
これらの実施形態において使用される「組成物」とは、非化粧料組成物である、すなわち、組成物は化粧品でも化粧品処方でもない。これらの実施形態において使用される組成物は、化粧品、化粧料組成物、または化粧品処方を構成するための原材料として使用することができる。
【0213】
本発明の実施形態の一態様によれば、複数のマイクロカプセルの集合体が提供され、当該マイクロカプセルの少なくとも一部は、本明細書に記載の反射剤を含む内核と、内核を覆う壁形成ポリマー材料からなる外殻(または2つ以上の外殻)とを含む、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載のマイクロカプセルである。
【0214】
本明細書において、マイクロカプセルの集合体は、複数のマイクロカプセルを含む混合物と互換的に言及され得る。
【0215】
一部の実施形態において、マイクロカプセル集合体中のマイクロカプセルのうちの少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%、または実質的にすべてが、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載のマイクロカプセルである。
【0216】
「少なくとも一部の」という用語は、マイクロカプセルのうちの少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはすべてが、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載の単層コア−シェル型反射剤封入マイクロカプセルであることを意味する。
【0217】
一部の実施形態において、本明細書に記載の複数のマイクロカプセルの集合体は、同一であっても、互いに異なっていてもよく、異なっている場合は、例えば、内部に封入された反射剤、および/または内核における油状物質の有無もしくはその種類、および/または外殻に含まれる壁形成ポリマー材料の種類、および/または不透明物質の有無、および/または脂肪酸塩の有無、および/または外殻の数に違いがあってもよい。
【0218】
非化粧料組成物またはマイクロカプセルの集合体に関連する一部の実施形態において、複数のマイクロカプセルのうちの一部は本明細書に記載の反射剤を封入し、複数のマイクロカプセルのうちの別の一部は、本明細書に記載の反射剤ではない着色料、あるいは種類の異なる反射剤を含むことが可能であり、さらに/あるいは反射材は、内核中における油状物質の有無もしくは種類により異なってもよい。
【0219】
「着色料」、「着色剤」、および「顔料」という用語は、本明細書において互換的に使用され、周知のFD&C染料またはD&C染料のいずれかから選択される合成または天然染料などの有機顔料、金属酸化物またはレーキなどの無機顔料、およびこれらの任意の組合せ(ブレンド)を指す。一部の例示的な実施形態において、着色剤は、例えば、金属酸化物などの無機顔料である。
【0220】
着色料は、油溶性であっても油分散性であってもよく、水に対して限定された溶解度を有していてもよい。本発明の実施形態のいずれかの一部に係るマイクロ封入に一般に適する着色料としては、有機および無機顔料、レーキ、天然および合成染料、ならびにこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0221】
一部の実施形態において、着色剤は、無機顔料、例えば、酸化鉄、二酸化チタン(TiO
2)、チタン低級酸化物、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ニッケル、酸化クロム(クロムグリーン)、酸化亜鉛、および複合金属酸化物などの、金属酸化物、水酸化カルシウム、水酸化鉄、水酸化アルミニウム、水酸化クロム、水酸化マグネシウム、および複合金属水酸化物などの、金属水酸化物、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、ペルシアンブルー、硫化鉄、マンガンバイオレット、カーボンブラック、雲母、カオリン、およびこれらの任意の組合せなどの、他の着色料であるが、これらに限定されない。
【0222】
これらの実施形態のいずれかの一部において、無機顔料は、酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化/水酸化クロム、およびこれらの混合物から選択される。一部の実施形態において、着色剤は、三原色のいずれか1つ、すなわち、赤、黄、または黒の酸化鉄、あるいは最も好ましくはこれらの混合物である。所望により、着色料は、いずれかの所望の最終色または色合いを組成物に与える目的で、酸化鉄の混合物の他に二酸化チタンを含んでいてもよい。
【0223】
他の一部の実施形態において、着色料は、天然または合成染料を、アルミニウム塩、カルシウム塩、またはバリウム塩などの金属塩を用いて沈殿させることによって生成される、レーキ有機顔料である。このような着色料は、一般に油分散性であり、化粧料に広く使用されている。レーキ顔料の例としては、インジゴレーキ、カーミンレーキ、周知のFD&C色素またはD&C色素の系列からのレーキ、例えば、D&Cレッド21アルミニウムレーキ、D&Cレッド7カルシウムレーキが挙げられるが、これらに限定されない。
【0224】
本明細書に記載のように、着色料はマイクロカプセルの内核中に含まれる。あるいは、着色料は、マイクロカプセルの外殻中に含まれていてもよく、本明細書に記載の反射剤を封入したマイクロカプセルまたは本明細書に記載の組成物中の他のマイクロカプセルのいずれでもよい。
【0225】
本明細書に記載の反射剤を含有するマイクロカプセルからなるマイクロカプセル含有組成物または混合物に関する本明細書に記載の実施形態の一部において、マイクロカプセルの平均粒度は、約50ミクロン〜約400ミクロン、または約50ミクロン〜約300ミクロン、または約50ミクロン〜約200ミクロン、または約90ミクロン〜約200ミクロン、または約100ミクロン〜約200ミクロンの範囲内にあり、これらの間の任意の部分範囲および中間の値も含まれる。
【0226】
本明細書に記載の反射剤を封入したマイクロカプセルからなるマイクロカプセル含有組成物または混合物に関する本明細書に記載の実施形態の一部において、組成物の嵩密度は、約200グラム/リットル(または0.2グラム/cm
3)〜約500グラム/リットル(または0.5グラム/cm
3)、または約250グラム/リットル(または0.25グラム/cm
3)〜約450グラム/リットル(または0.45グラム/cm
3)、または約300グラム/リットル(または0.3グラム/cm
3)〜約400グラム/リットル(または0.4グラム/cm
3)の範囲内にあり、これらの間の任意の部分範囲および中間の値も含まれる。
【0227】
例示的な組成物:
本発明の一部の例示的な実施形態において、本明細書に記載のマイクロカプセルは、内核として、塩化酸化ビスマスのヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル予備分散液、または塩化酸化ビスマスとヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルとを含む。
【0228】
これらの実施形態の一部において、内核の量は、マイクロカプセルもしくは組成物の総質量の少なくとも50質量%であるか、または、例えば、マイクロカプセルもしくは組成物の総質量の60%、もしくは70%、もしくは79%、もしくは80%である。
【0229】
本発明の一部の例示的な実施形態において、マイクロカプセルは単層マイクロカプセルであり、外殻は、マイクロカプセルの総質量の1.0質量%〜2.0質量%の範囲内の量のステアリン酸マグネシウムと、マイクロカプセルの総質量の5質量%〜15質量%の範囲内の量のTiO
2とを含む。
【0230】
これらの実施形態の一部において、壁形成材料の量は、組成物の総質量の5質量%〜15質量%の範囲内にある。
【0231】
これらの実施形態の一部において、壁形成材料は、ポリ(メタクリル酸メチル)またはメチルメタクリル酸とアクリル酸とのコポリマーまたはアクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマーを含む。
【0232】
本発明の一部の例示的な実施形態において、マイクロカプセルは単層マイクロカプセルであり、外殻は、マイクロカプセルの総質量の30質量%〜40質量%の範囲内の量のTiO
2を含み、脂肪酸塩を含まない。
【0233】
これらの実施形態の一部において、壁形成材料は、セルロースアセテートなどのセルロースエステルを含む。
【0234】
一部の例示的な実施形態において、本明細書に記載のマイクロカプセルは単層マイクロカプセルであり、約60〜80質量%の量の本明細書に記載の反射剤と、5〜10質量%の量の壁形成ポリマーまたは壁形成コポリマーと、0〜1%の量のステアリン酸マグネシウムと、0〜35質量%の量のTiO
2とを含む。
【0235】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部の例示的な実施形態において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべては単層マイクロカプセルであり、これらの実施形態の一部において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべてについて、外殻は、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1.0質量%〜2.0質量%の範囲内の量のステアリン酸マグネシウムと、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1質量%〜20質量%、または5質量%〜15質量%の範囲内の量の、または10質量%の量のTiO
2と、壁形成材料として、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の5質量%〜20質量%の範囲内の量、または10質量%の量のPMMAとを含む。このような例示的な組成物を後述する実施例1で示すが、これは
図1に示される粒度分布と、300から380グラム/リットル(または0.30から0.38グラム/cm
3まで)の嵩密度と、原材料と比較して8を超える明度のずれによって反映されるマスキング効果とによって特徴付けられる。マイクロカプセルを調製するために使用される原材料の量は、組成物の総質量の79質量%である。
【0236】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部の例示的な実施形態において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべては単層マイクロカプセルであり、これらの実施形態の一部において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべてについて、外殻は、ステアリン酸マグネシウムを含まず、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の10質量%〜50質量%、もしくは10質量%〜40質量%、もしくは20質量%〜40質量%、もしくは30質量%〜40質量%の範囲内の量、または25質量%の量のTiO
2と、壁形成材料として、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1質量%〜10質量%の範囲内の量、または5質量%の量のエチルセルロースとを含む。このような例示的な組成物を後述する実施例2に示すが、これは
図2に示される粒度分布と、360〜460グラム/リットルの嵩密度と、原材料と比較して5を超える明度のずれとによって特徴付けられる。マイクロカプセルを調製するために使用される原材料の量は、組成物の総質量の60質量%である。
【0237】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部の例示的な実施形態において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべては単層マイクロカプセルであり、これらの実施形態の一部において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべてについて、外殻は、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1.0質量%〜2.0質量%の範囲内の量のステアリン酸マグネシウムと、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1質量%〜20質量%、もしくは5質量%〜15質量%の範囲内の量、または10質量%の量のTiO
2と、壁形成材料として、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の5質量%〜20質量%の範囲内の量、または10質量%の量のEUDRAGIT(登録商標) RS PO(ポリ(アクリル酸エチル−co−メタクリル酸メチル−co−トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド)とを含む。このような例示的な組成物を後述する実施例3で示すが、これは
図3に示される粒度分布と、約140〜約360グラム/リットルまでの嵩密度と、原材料と比較して9を超える明度のずれとによって特徴付けられる。マイクロカプセルを調製するために使用される原材料の量は、組成物の総質量の79質量%である。
【0238】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部の例示的な実施形態において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべては単層マイクロカプセルであり、これらの実施形態の一部において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべてについて、外殻は、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1.0質量%〜2.0質量%の範囲内の量のステアリン酸マグネシウムと、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1質量%〜20質量%、もしくは5質量%〜15質量%の範囲内の量、または10質量%の量のTiO
2と、壁形成材料として、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の5質量%〜20質量%の範囲内の量、または10質量%の量のPMMA/MAとを含む。このような例示的な組成物を後述する実施例4に示す。マイクロカプセルを調製するために使用される原材料の量は、組成物の総質量の79質量%である。
【0239】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部の例示的な実施形態において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべては単層マイクロカプセルであり、これらの実施形態の一部において、組成物中のマイクロカプセルの少なくとも大半またはすべてについて、外殻は、ステアリン酸マグネシウムもTiO
2も含まず、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の1質量%〜20質量%、もしくは5質量%〜15質量%の範囲内の量、または10質量%の量の可塑剤と、壁形成材料として、マイクロカプセルまたは組成物の総質量の5質量%〜20質量%の範囲内の量、または10質量%の量のEUDRAGIT(登録商標) RS PO(ポリ(アクリル酸エチル−co−メタクリル酸メチル−co−トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド)とを含む。このような例示的な組成物を後述する実施例5にで示すが、これは
図4に示される粒度分布と、約440〜約540グラム/リットルまでの嵩密度と、原材料と比較して13を超える明度のずれとによって特徴付けられる。マイクロカプセルを調製するために使用される原材料の量は、組成物の総質量の80質量%である。
【0240】
方法:
本発明の実施形態に係るマイクロカプセルを調製するために使用される方法は、例えば、完全に本明細書において述べられているかのようにその内容が参照により本出願に組み込まれる、米国特許第6,932,984号および同第7,838,037号、ならびに国際公開第2012/156965号に開示されている、マイクロ封入溶媒除去法の改変である。この技術によれば、有効成分がマイクロカプセルの核中に見出される。この技法は、マイクロカプセルにキャッピングされた各原料を密閉することで、製造中および長期にわたる保存中の化学反応、架橋反応、分解、変色、または効力の喪失から守る。
【0241】
溶媒除去法は、以下の4つの主要な工程に基づく:
(i)封入成分と、壁形成ポリマー材料と、所望により不透明物質および/または脂肪酸塩と、水に部分混和性である有機溶媒とを含む、均一な有機溶液を調製し、
(ii)乳化剤を含有し、前記有機溶液のものと同一の有機溶媒で飽和しており、所望により前記不透明物質を含む、水性連続相のエマルションを調製し、
(iii)高剪断撹拌下で前記均一な有機溶液を前記水性エマルションと混合することで、エマルションを形成し、
(iv)工程(iii)で形成された前記エマルションからの前記有機溶媒の抽出を開始させる量の水を前記エマルション加えることで前記有機溶媒を抽出し、それによりマイクロカプセルを得る。
【0242】
多層(例えば、2層および3層の)マイクロカプセルの場合、最初に、工程(i)〜(iv)に従って形成された単層マイクロカプセルの表面を改質し、次いで、表面改質された内核用マイクロカプセルを、工程(i)〜(iv)からなるサイクルに1回または複数回供し、このとき、内核用マイクロカプセルは壁形成材料と共に有機溶液中に分散される。
【0243】
一部の実施形態において、本実施形態に係るマイクロカプセルは、以下の工程を含む、改変された溶媒除去法を用いて調製することができる。
(a)反射剤と、壁形成ポリマーまたは壁形成コポリマーと、所望により脂肪酸塩と、所望により不透明物質および/または可塑剤と、部分的に水混和性である有機溶媒とを含む第1の有機相を、前記有機溶媒で飽和されており、乳化剤と、所望により不透明物質とを含む水性連続相と接触させて、それによりエマルションを得る工程と、
(b)形成された前記エマルションからの前記有機溶媒の抽出を開始させる量の水を前記エマルションに加えて、マイクロカプセルの集合体を得る工程。
【0244】
さらなる工程において、工程(b)の後でマイクロカプセルを単離し、乾燥および篩掛けして、それにより、マイクロカプセルの自由流動性粉末を得る。
【0245】
これらの工程をさらに詳述すると、以下のようになる:
工程(a)で調製される均一な溶液は、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載の壁形成ポリマー材料の有機溶液または有機分散液を、水に部分的に混和性であり壁形成ポリマーを溶解または分散可能な有機溶媒中で調製することによって得られる。例示的な実施形態において、有機溶媒は、酢酸エチル、エタノール、ギ酸エチル、またはこれらの任意の組合せなどの、局所適用が認められている有機溶媒であるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、有機溶媒は酢酸エチルである。
【0246】
脂肪酸塩は、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載の通りである。不透明物質は、本明細書に記載の実施形態のいずれか1つに記載の通りである。好ましい実施形態において、不透明物質はTiO
2である。
【0247】
可塑剤が使用されるとき、可塑剤は、通常、トリカプリリン、トリラウリン、トリパルミチン、トリアセチン、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、パラフィン油、またはこれらの任意の組合せから選択される。
【0248】
有機溶液の成分を、均一で、所望により透明な溶液または分散液が得られるまで、混合/撹拌する。
【0249】
水性連続相を、有機溶液を形成する有機溶媒で飽和させる。水性連続相は、典型的には、乳化剤と、所望により不透明物質とを含む(マイクロカプセル中に含まれ、有機相中に含まれない場合)。
【0250】
有機溶液または有機分散液と水性連続相とを低剪断撹拌下で混合して、それによりエマルションを形成する。
【0251】
工程(b)において、(a)で調製されたエマルションに一定量の水を加えて、それにより有機溶媒を抽出するとともに、マイクロカプセルを形成させる。
【0252】
本発明の実施形態において、「低剪断撹拌」という用語は、約100〜800rpm、好ましくは約300〜600rpmでの混合を指す。
【0253】
一部の実施形態において、マイクロカプセルが多層マイクロカプセルであるとき、本方法は、次の工程(c)をさらに含む:(c)所望により、第2、第3等の有機相および水性連続相を使用して、工程(a)および(b)を繰り返して、それにより、多層マイクロカプセルを得る。
【0254】
局所用処方
上述したように、本明細書に記載の反射剤封入マイクロカプセルは、局所用処方、特に化粧料または薬用化粧料用の処方および製品に含めるために特に使用することができる。
【0255】
一部の実施形態において、本明細書において提供される組成物は、本明細書に記載のマイクロカプセル(例えば、本明細書に記載の着色組成物)を含む、スキンケア処方、メイクアップ用または皮膚科用または他の局所医薬用の処方などの、化粧品処方、薬用化粧品処方、または医薬処方に使用される。当該処方は、所望により、そして好ましくは、担体と、所望によりさらなる活性成分および/または添加剤とをさらに含み得る。
【0256】
本明細書において使用される「処方」とは、生理学的に許容される担体および賦形剤と、所望により、化粧料、薬用化粧料、または医薬用の成分(例えば、薬物)などの他の化学成分と共に、本明細書に記載の反射剤封入マイクロカプセルを含む、エマルション剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、粉剤等の形態のビヒクルを指す。
【0257】
本明細書において使用される「生理学的に許容される」という用語は、連邦政府もしくは州政府、または米国薬局方、もしくは動物、より具体的にはヒトにおける使用に関する一般的に認知されている他の薬局方に記載されている規制当局によって認可されていることを意味する。
【0258】
本明細書において、「生理学的に適する担体」という語句は、生物に対して顕著な刺激を引き起こさず、用いられ得る活性成分の生物学的活性および特性を損なうことのない、認可済みの担体または希釈剤を指す。
【0259】
本明細書において、「賦形剤」という用語は、医薬組成物に添加されて有効成分の処理および投与をさらに容易にする、不活性な物質を指す。
【0260】
本発明の一部の実施形態において、化粧品処方または薬用化粧品処方は、適用領域(例えば、顔の皮膚)に対する局所適用に適した形態に配合される。
【0261】
後で詳述するように、適当な担体と、所望により組成物中に含めることができる他の原料とを選択することにより、本実施形態の組成物を局所適用に典型的に採用される任意の形態に配合してもよい。
【0262】
局所適用にとって「適当な担体」とは、色、匂い、および心地よい感触を有し、許容できない不快感(刺すような痛み、つっぱり、または発赤)を生じない、ケラチン質の基材と適合する任意の媒体を意味する。
【0263】
本発明の一部の実施形態において、「ケラチン質の材料」または「ケラチン質の基材」という語句は、皮膚、とりわけ、顔、頬、手、胴体、脚、目の周囲、瞼、および唇のような領域を意味する。
【0264】
処方は、水系、油系、エマルション系(油中水型、水中油型、水中油中水型、および油中水中油型エマルションを含む)、またはシリコン系とすることができる。
【0265】
本明細書に記載の処方は、例えば、スキンケア用製品、およびメイクアップ用製品(アイシャドウ、おしろい(make−up)、口紅、マニキュア等、または本明細書に記載の他のいずれかの製品を含む)とすることができる。
【0266】
一部の実施形態において、記載の処方は、クリーム剤、軟膏剤、ペースト剤、ゲル剤、ローション剤、乳液、油剤、懸濁剤、液剤、エアゾール剤、スプレー剤、フォーム剤、粉剤(例えば、プレスドパウダーまたはルースパウダー)、またはムース剤の形態である。
【0267】
軟膏剤は、典型的には、ワセリンまたは石油誘導体を主体とする半固体調製物である。使用される具体的な軟膏基剤は、所与の処方について選択された活性成分の最適な送達を実現し、好ましくは、他の望ましい特性(例えば、軟化剤性)も与える軟膏基剤である。他の担体またはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性で、安定で、非刺激性で、かつ非感作性である必要がある。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th Ed., Easton, Pa.: Mack Publishing Co. (1995), pp. 1399-1404で説明されているように、軟膏基剤は、油脂性基剤、乳化性基剤、エマルション基剤、および水溶性基剤の4つのクラスに分類することができる。油脂性軟膏基剤としては、例えば、植物油、動物から得られた脂肪、および石油から得られた半固体炭化水素が挙げられる。乳化性軟膏基剤は、吸収性軟膏基剤としても知られ、水をほとんどまたはまったく含有せず、乳化性軟膏基剤としては、例えば、硫酸ヒドロキシステアリン、無水ラノリン、および親水性ワセリンが挙げられる。エマルション軟膏基剤は、油中水(W/O)型エマルションまたは水中油(O/W)型エマルションのいずれかであり、エマルション軟膏基剤としては、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸が挙げられる。好ましい水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。
【0268】
ローション剤は、摩擦を与えずに皮膚表面に適用される調製物である。ローション剤は、典型的には、日焼け止め含有マイクロカプセルを含む固体粒子が水基剤またはアルコール基剤中に存在する、液体または半液体の調製物である。ローション剤は、身体の広い領域を被覆/保護する場合に一般に好ましく、これは、組成物の流動性が高く、適用が容易であることによる。ローション剤は典型的には固体の懸濁液であり、多くの場合、水中油型の液体油性エマルションを含む。一般に、ローション剤において不溶性の物質は細かく分割されていることが必要である。ローション剤は、一般に、より良好な分散液を形成するとともに、皮膚に接触する、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の活性成分を局在させ、保持するのに有用な化合物を形成するために、懸濁化剤を含有する。
【0269】
クリーム剤は、水中油型または油中水型のいずれかである、粘稠な液体または半固体のエマルションである。クリーム基剤は典型的には水洗可能であり、油相と、乳化剤と、水相とを含有する。油相は、「内部」相とも呼ばれ、一般にワセリンおよび/またはセチルアルコールもしくはステアリルアルコールなどの脂肪アルコールからなる。水相は、典型的には、ただし必ずしもそうではないが、体積において油相を上回り、一般に湿潤剤を含有する。クリーム処方中の乳化剤は、一般に非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性成分である。さらなる情報は、上記のRemington: The Science and Practice of Pharmacyを参照されたい。
【0270】
ペースト剤は、生物活性成分が好適な基剤中に懸濁された、半固体の剤形である。基剤の性質によって、ペースト剤は脂肪性ペースト剤と単相水性ゲルから作製されたペースト剤とに分けられる。脂肪性ペースト剤の基剤は、一般に、ワセリン、親水性ワセリン等である。単相水性ゲルから作製されたペースト剤は一般に、カルボキシメチルセルロース等を基剤として組み込んでいる。さらなる情報は、Remington: The Science and Practice of Pharmacyをさらに参照されたい。
【0271】
ゲル処方は、半固体の、懸濁液型の系である。単相ゲル剤は、典型的には水性である担体液体全体にわたり実質的に均質に分布した有機巨大分子を含有し、好ましくは、アルコールと、所望により油とをさらに含有する。好ましい有機巨大分子、すなわちゲル化剤は、カルボマーポリマーのファミリー、例えば、Carbopol(商標)の商標で市販されているものとして得られる、カルボキシポリアルキレンなどの、架橋アクリル酸ポリマーである。当該態様における他の種類の好ましいポリマーは、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、およびポリビニルアルコールなどの、親水性ポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびメチルセルロースなどの、セルロース系ポリマー、トラガントおよびキサンタンガムなどの、ガム、アルギン酸ナトリウム、ならびにゼラチンである。均質なゲルを調製するため、アルコールまたはグリセリンなどの分散剤を添加してもよく、ゲル化剤を、粉砕、機械的混合もしくは撹拌、またはこれらの組合せによって分散してもよい。
【0272】
スプレー剤は、一般に、皮膚上に噴霧して送達することが可能な水溶液および/またはアルコール溶液の形で、活性成分を付与する。このようなスプレー剤としては、送達後の投与部位において活性成分溶液が濃縮されるように配合されたスプレー剤が挙げられ、例えば、スプレー剤溶液を、主にアルコールまたは活性成分を溶解可能な他の類似の揮発性液体によって構成することができる。皮膚に送達されると、担体は蒸発し、濃縮された活性成分が投与部位に残される。
【0273】
フォーム剤組成物は、典型的には、単相または多相の液体形態に配合されており、好適な容器内で所望により推進剤と共に収容され、推進剤は、容器から組成物を放出し、これにより、適用時に組成物をフォームに変換するのを容易にする。他のフォーム形成技法としては、例えば、「Bag−in−a−can」配合技法が挙げられる。このように配合された組成物は、典型的には、低沸点炭化水素、例えば、イソプロパンを含有する。このような組成物を身体温度で適用してかき混ぜると、加圧エアゾール発泡系と同じように、イソプロパンが気化してフォームを生成する。フォーム剤は水系であっても含水アルコール系であってもよいが、典型的には高アルコール含有量で配合され、高含有量のアルコールは使用者の皮膚に適用すると速やかに蒸発し、有効成分を上部皮膚層を通じて処置部位に至らせる。
【0274】
処方の調製は、反射剤封入マイクロカプセルを除くすべての原料を混合およびホモジナイズし、最後に反射剤封入マイクロカプセルを加え、その後混合物を低剪断混合することによって行うことができる。
【0275】
本発明の反射剤封入マイクロカプセルを、例えば、皮膚または経皮適用用の薬学的に活性な成分を含む局所適用用医薬組成物に使用することができる。
【0276】
本明細書に記載の処方のいずれにおいても、さらなる成分および/または添加剤を含めることができる。これらの成分および/または添加剤は、封入されていても、封入されていなくてもよい。
【0277】
一部の実施形態において、これらの成分および/または添加剤のうちの1つまたは複数は、封入される。
【0278】
これらの実施形態の一部において、成分および/または添加剤は、米国特許第6,932,984号および同第7,838,037号、ならびに国際公開第2009/138978号のいずれか1つに記載のマイクロカプセルを使用して封入される。
【0279】
添加剤および/または成分の一部の非限定的な代表的な例としては、湿潤剤、消臭剤、制汗剤、日焼け止め剤(例えば、UV遮断剤、UVフィルター)、サンレス・タンニング剤、ヘアーコンディショニング剤、pH調整剤、キレート化剤、保存剤、乳化剤、閉塞剤、軟化剤、増粘剤、可溶化剤、透過促進剤、抗刺激剤、着色料、推進剤、および界面活性成分が挙げられる。
【0280】
湿潤剤の代表的な例としては、グアニジン、グリコール酸およびグリコール酸塩(例えば、アンモニウムスラットおよび第四級アルキルアンモニウム塩)、様々な形態のいずれかのアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、アラントイン、ウラゾール、多価アルコール、例えば、ソルビトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等、ポリエチレングリコール、糖およびデンプン、糖およびデンプンの誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース)、ヒアルロン酸、ラクトアミドモノエタノールアミン、アセトアミドモノエタノールアミン、ならびにこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0281】
好適なpH調整剤としては、例えば、アジピン酸、グリシン、クエン酸、水酸化カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、緩衝剤、またはこれらの任意の組合せのうちの1つまたは複数が挙げられる。
【0282】
脱臭剤の代表的な例としては、第四級アンモニウム化合物、例えば、臭化セチル−トリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム、N−ラウリルサルコシンナトリウム、N−パルミチルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルグリシン、N−ラウリルサルコシンカリウム、ステアリル、塩化トリメチルアンモニウム、クロロヒドロキシ乳酸ナトリウムアルミニウム、塩化トリセチルメチルアンモニウム、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、ジアミノアルキルアミド、例えば、L−リシンヘキサデシルアミド、クエン酸、サリチル酸、およびピロクトースの重金属塩、とりわけ亜鉛塩、ならびにこれらの酸、ピリチオンの重金属塩、とりわけジンクピリチオンおよびフェノール硫酸亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。他の脱臭剤としては、臭気吸収性材料、例えば、炭酸塩および重炭酸塩、例えば、アルカリ金属の炭酸塩および重炭酸塩、炭酸アンモニウムおよび炭酸テトラアルキルアンモニウム、重炭酸アンモニウムおよび重炭酸テトラアルキルアンモニウム、とりわけ、ナトリウム塩およびカリウム塩、または上記の任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0283】
制汗剤を可溶化された形態または粒子状形態のいずれかにおいて本発明の組成物中に組み込むことができ、制汗剤としては、例えば、アルミニウムまたはジルコニウムの収斂性の塩または錯体が挙げられる。
【0284】
サンレス・タンニング剤の代表的な例としては、ジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、インドール、およびこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。サンレス・タンニング剤を、日焼け止め剤と組み合わせて使用することができる。
【0285】
保存剤または保存剤系を強化するために、所望により、キレート化剤が処方に添加される。好ましいキレート化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA誘導体、またはこれらの任意の組合せなどの、穏やかな成分が挙げられる。
【0286】
好適な保存剤としては、1つまたは複数のアルカノール、EDTA二ナトリウム(エチレンジアミン四酢酸塩)、EDTA塩、EDTA脂肪酸コンジュゲート、イソチアゾリノン、メチルパラベンおよびプロピルパラベンなどのパラベン、プロピレングリコール、ソルベート、ジアゾリンジニル尿素などの尿素誘導体、またはこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0287】
好適な乳化剤としては、例えば、1つまたは複数のソルビタン、アルコキシル化脂肪アルコール、アルキルポリグリコシド、石けん、アルキル硫酸塩、モノアルキルリン酸塩およびジアルキルリン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アシルイソチオン酸塩、またはこれらの任意の組合せが挙げられる。
【0288】
好適な閉塞剤としては、例えば、ワセリン、鉱物油、蜜蝋、シリコーン油、ラノリンおよび油溶性ラノリン誘導体、ベヘニルアルコールなどの飽和および不飽和の脂肪アルコール、スクアレンなどの炭化水素、ならびに、アーモンド油、落花生油、小麦胚芽油、亜麻仁油、ホホバ油、杏仁油、クルミ油、パームナッツ油、ピスタチオナッツ油、ゴマ種子油、菜種油、カデ油、トウモロコシ油、桃仁油、ケシの実油、松根油、ヒマシ油、ダイズ油、アボカド油、ベニバナ油、ココナッツ油、ヘーゼルナッツ油、オリーブ油、ブドウ種子油、およびヒマワリ種子油などの、様々な動物油および植物油が挙げられる。
【0289】
好適な軟化剤としては、例えば、ドデカン、スクアレン、コレステロール、イソヘキサデカン、イソノナン酸イソノニル、PPGエーテル、ワセリン、ラノリン、ベニバナ油、ヒマシ油、ココナッツ油、綿実油、パーム核油、パーム油、落花生油、ダイズ油、ポリオールカルボン酸エステル、これらの誘導体、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0290】
好適な増粘剤としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース(Natrosol(登録商標) 250または350の商標で市販されている)などの非イオン性水溶性ポリマー、Polyquat 37(Synthalen(登録商標)CNの商標で市販されている)などのカチオン性水溶性ポリマー、脂肪アルコール、脂肪酸およびそのアルカリ塩、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0291】
本発明のこの状況において使用可能な可溶化剤の代表的な例としては、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸塩、メタリン酸ナトリウム、コハク酸、尿素、シクロデキストリン、ポリビニルピロリドン、オルト安息香酸ジエチルアンモニウムなどの、錯形成性可溶化剤、ならびにTWEENおよびspan、例えば、TWEEN80などのミセル形成性可溶化剤が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の組成物に使用可能な他の可溶化剤は、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンn−アルキルエーテル、n−アルキルアミンn−オキシド、ポロキサマー、有機溶媒、リン脂質、およびシクロデキストリンである。
【0292】
好適な透過促進剤としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アラントイン、ウラゾール、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、デシルメチルスルホキシド(C
10 MSO)、ポリエチレングリコールモノラウレート(PEGML)、プロピレングリコール(PG)、プロピレングリコールモノラウレート(PGML)、グリセロールモノラウレート(GML)、レシチン、1−置換アザシクロヘプタン−2−オン、特に、1−n−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン(Azone(登録商標)の商標で、バージニア州リッチモンドのWhitby Research Incorporatedから入手可能)、アルコール等が挙げられるが、これらに限定されない。透過促進剤はまた、植物油であってもよい。このような油としては、例えば、ベニバナ油、綿実油、およびトウモロコシ油が挙げられる。
【0293】
好適な抗刺激剤としては、例えば、ステロイド系および非ステロイド系の抗炎症剤、または他の材料、例えば、アロエベラ、カモミール、アルファ−ビサボロール、コラノキ抽出物、緑茶抽出物、ティーツリー油、カンゾウエキス、アラントイン、カフェインもしくは他のキサンチン類、グリチルリチン酸およびその誘導体が挙げられる。
【0294】
本発明のこれらの実施形態に係るさらなる活性成分の例としては、抗生物質、抗微生物剤、抗ニキビ剤、アンチエイジング剤、しわ改善剤、皮膚ホワイトニング剤、皮脂低減剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウィルス剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、麻酔剤、抗掻痒剤、抗原虫剤、抗酸化剤、抗新生物剤、免疫調節剤、インターフェロン、抗うつ剤、抗ヒスタミン、ビタミン、ホルモン、および抗フケ剤のうちの1つもしくは複数、またはこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0295】
本明細書に記載の実施形態のいずれかの一部において、局所用処方は、本明細書に記載の反射剤を封入したマイクロカプセルに加えて、封入された本明細書に記載のさらなる成分を含む。これらの実施形態の一部において、局所用処方は、さらなる成分を封入するさらなる種類のマイクロカプセルを含む。これらの実施形態の一部において、さらなる種類のマイクロカプセルは、本明細書に記載の反射剤を封入したマイクロカプセルと適合するように選択される。
【0296】
このようなマイクロカプセルの例は、米国特許第6,932,984号および同第7,838,037号、ならびに国際公開第2012/156965号に記載のマイクロカプセルである。より具体的な例としては、着色料封入マイクロカプセルについては、TagraCap1(商標)、TagraCap3(商標)、およびCameleonCaps(商標)、UVフィルター封入マイクロカプセルについては、SunCaps(商標)、ビタミン封入マイクロカプセルについては、Tagravit(商標)、精油封入マイクロカプセルについては、Tagrol(商標)の商品名でTagraより販売されているマイクロカプセルが挙げられる。
【0297】
本出願から生じた特許の有効期間内に、関連する多くの反射剤、壁形成材料、および不透明物質が開発されると推測されるが、「反射剤」、「壁形成ポリマー」、および「不透明物質」という用語の範囲には、すべてのこのような技術が含まれることをあらかじめ意図している。
【0298】
本明細書において使用される「約」という用語は、±10%または±5%または±1%を指す。
【0299】
「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有している(having)」およびその同根語は、「含むが、これらには限定されない」を意味する。
【0300】
「からなる」という用語は、「含み、これに限定される」を意味する。
【0301】
用語「実質的になる(consisting essentially of)」は、組成物、方法または構造が、追加の成分、ステップ、および/または部分を含んでいてもよいが、当該追加の成分、ステップ、および/または部分が、特許請求の範囲に記載された組成物、方法、または構造の基本的および新規な特徴を物質的に変化させない場合に限られることを意味する。
【0302】
本明細書において、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数の言及を含む。例えば、用語「化合物」または「少なくとも1種の化合物」は、その混合物を含む、複数の化合物を含み得る。
【0303】
本出願の全体を通して、本発明の様々な実施形態を範囲の形で提示することができる。範囲の形の記載は、単なる便宜上および簡潔さのためであり、本発明の範囲の変更不可能な限定と解釈すべきではないことを理解されたい。したがって、ある範囲の記述は、その範囲に含まれうる全ての部分範囲のみならず、範囲内の個々の数値をも具体的に開示するものと見なすべきである。例えば、1から6などの範囲の記述は、1から3、1から4、1から5、2から4、2から6、3から6などの部分範囲のみならず、その範囲内の個々の数値、例えば1、2、3、4、5、および6を具体的に開示するものと見なすべきである。これは、範囲の幅とは無関係に適用される。
【0304】
本明細書に数値範囲が記載されている場合、当該数値範囲内の任意の引用された数字(分数または整数)を全て含むものとする。第1指示数から第2指示数との「間の範囲」という表現、および第1指示数「から」第2指示数「までの範囲/の範囲」は、本明細書において同義的に使用され、第1および第2の指示数と、それらの間のすべての分数および整数を含むものとする。
【0305】
本明細書において使用される「方法」という用語は、所与の課題を完遂するためのやり方、手段、技法、および手順を指し、これらには、化学、薬学、生物学、生化学、および医学の実務者に公知の、またはかかる実務者が公知のやり方、手段、技法、および手順から容易に開発することができるやり方、手段、技法、および手順が含まれるが、これらに限定されない。
【0306】
本発明の特徴であって、明確にするために個別の実施形態のとして記載したものは、組み合わせて1つの実施形態としても提供可能であることを理解されたい。逆に、簡潔にするために1つの実施形態として記載した本発明の様々な特徴を、個別に、または任意の適切な部分組合せで、または本発明で記載した他の実施形態との適切な組み合わせとして提供することもできる。様々な実施形態に関連して記載された特徴は、その特徴なしでは実施形態が動作不能でない限り、それらの実施形態の必須要件とは見なさない。
【0307】
上記で詳細に説明し、下記の請求の範囲内で請求する発明の様々な実施形態および態様について、以下の実施例で実験的裏付けを示す。
【実施例】
【0308】
これより、以下の実施例を参照するが、これらは上記の記述と共に、本発明の一部の実施形態を非限定的な形で説明するものである。
【0309】
材料および方法
酢酸エチルを、イスラエル国、Gadot社より入手した。
【0310】
ステアリン酸マグネシウムを、FACI ASIA PACIFIC PTE Ltd.より入手した。
【0311】
酸化チタンは、本明細書全体にわたり、二酸化チタンまたはTiO
2 RC402とも称されるが、これはSachtleben Chemie GmbHから入手したものである。
【0312】
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル(Timiron(登録商標) Liquid Silverとして販売されている)を、ドイツ国、ダルムシュタットのMerck KGaAから入手した。
【0313】
使用したポリビニルアルコール(PVA)は、Mowiol 4−88、KSE溶液4%(米国、Kuraray America,Inc.)である。
【0314】
セルロースアセテート398−10NFを、米国のEastmanより入手した。
【0315】
(ポリ(アクリル酸エチル−co−メタクリル酸メチル−co−トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド)、EUDRAGIT(登録商標) RS POを、ドイツのEvonik industriesから入手した)。
【0316】
マイクロカプセルの粒度分布は、HORIBA LA300を使用して決定した。
【0317】
マイクロカプセルのゆるみ嵩密度は、USP−NF<616>を使用して決定した。
【0318】
実施例1
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルを含有するPMMAマイクロカプセルの調製
【0319】
1.1 有機相/マスターバッチ(MB)の調製
壁形成ポリマーであるポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)10グラムを撹拌しながら300グラムの酢酸エチル中に徐々に加え(10分)、得られた混合物を50℃に加熱し、混合物が均一かつ透明になるまで十分に撹拌することにより(約20分)、有機相(本明細書において、「マスターバッチ」(MB)と互換的に称される)を調製した。得られたポリマー溶液を25℃に冷却した。ステアリン酸マグネシウム(MgSt)1グラムを、約5分間、撹拌しながら溶液に加えた。次いで、二酸化チタン(TiO
2)10グラムを、約5分間、撹拌しながら溶液に加えた後、混合物を約8分間ホモジナイズした。
【0320】
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物(79グラム)を、約5分間、撹拌しながら先の懸濁液に加えた。
【0321】
調製したMBに含まれる成分のリストを表1に示す。
【0322】
【表1】
【0323】
1.2 エマルションの調製
水(1013グラム)を4%ポリビニルアルコール(PVA)溶液(68グラム)と混合することにより、0.25%PVAの水溶液を調製した。酢酸エチル(120グラム)をこの水溶液に加え、その後、2分間、約400RPMで撹拌しながら、上記工程1.1のマスターバッチを酢酸エチル/水エマルション中に徐々に加えた。マスターバッチとエマルションとの比(w/w)は1:3であった。調製したエマルションに含まれる成分のリストを表2に示す。
【0324】
【表2】
【0325】
1.3 有機溶媒の抽出
抽出溶液は、水8775グラムと4%PVA溶液225グラムとの混合物で構成した(抽出溶液中のPVAの最終濃度は0.10%PVAであった)。上記工程1.2のエマルション(1600グラム)を、150RPMで撹拌しながら、手動ポンプを用いて15Lのバケツに入った抽出溶液中に徐々に加え、得られた混合物を、さらにもう15分間撹拌した。得られた混合物を、25℃で約24時間沈殿させた。抽出媒体に含まれる成分のリストを表3に示す。
【0326】
【表3】
【0327】
1.4 マイクロカプセルの洗浄、乾燥、および篩掛け
上記工程1.3で得られたマイクロカプセルを、沈殿または真空濾過のいずれかによって分離し、次いで、乾燥し、篩掛けを行った。
【0328】
沈殿処理では、バケツから上部の液相をデカンテーションし、残りの懸濁液を振盪し、乾燥容器に移した。
【0329】
濾過処理では、上部相の液体をバケツからデカンテーションし、残りの懸濁液を振盪し、次いで濾過して、沈殿物をフィルター上で400mLの水ですすいだ。懸濁液を乾燥容器に移した。
【0330】
乾燥段階では、マイクロカプセルを48時間凍結乾燥した。
【0331】
篩掛け段階では、自動篩掛け機「Ari j−Levy」、Sifter MIC. 100を使用して、乾燥したマイクロカプセルを篩掛けした。篩掛けされたマイクロカプセルを、室温において適当な容器中で、または冷蔵庫中で保存した。
【0332】
実施例2
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルを含有するセルロースアセテートマイクロカプセルの調製
【0333】
2.1 有機相/マスターバッチ(MB)の調製段階
壁形成ポリマーであるセルロースアセテート398−10NF(CA)5グラムを撹拌しながら(10分)300グラムの酢酸エチル中に徐々に加え、得られた混合物を、混合物が均一かつ透明になるまで撹拌することにより(約20分)、有機相(本明細書において、「マスターバッチ」(MB)と互換的に称される)を調製した。次いで、二酸化チタン(TiO
2)30グラムを、約5分間、撹拌しながら得られた溶液に加えた後、混合物を約8分間ホモジナイズした。その後、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル中に予備分散された塩化酸化ビスマスの混合物(60グラム)を、約5分間、撹拌しながら懸濁液に加えた。
【0334】
調製したMBに含まれる成分のリストを表4に示す。
【0335】
【表4】
【0336】
2.2 エマルションの調製
水(972グラム)を4%ポリビニルアルコール(PVA)溶液(108グラム)と混合することにより、0.4%PVAの水溶液を調製した。酢酸エチル(120グラム)を水相に加え、その後、2分間、約400RPMで撹拌しながら、上記工程2.1のマスターバッチを酢酸エチル/水エマルション中に徐々に加えた。マスターバッチとエマルションとの比(w/w)は1:3であった。調製したエマルションに含まれる成分のリストを表5に示す。
【0337】
【表5】
【0338】
2.3 有機溶媒の抽出
抽出溶液は、水8550グラムと4%PVA溶液450グラムとの混合物で構成した(抽出流体中のPVAの最終濃度は0.20%PVAであった)。上記工程2.2のエマルション(1600グラム)を、150RPMで撹拌しながら、手動ポンプを用いて15Lのバケツに入った抽出溶液中に徐々に加え、得られた混合物を、さらにもう15分間撹拌した。得られた混合物を、25℃で約24時間沈殿させた。調製した抽出媒体に含まれる成分のリストを表6に示す。
【0339】
抽出媒体の成分を表6に示す。
【0340】
【表6】
【0341】
2.4 マイクロカプセルの洗浄、乾燥、および篩掛け
上記工程2.3で得られたマイクロカプセルを、実施例1について上述したように、沈殿または真空濾過のいずれかによって分離し、乾燥し、篩掛けを行った。
【0342】
実施例3
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルを含有するEUDRAGIT(登録商標)マイクロカプセルの調製
【0343】
3.1 有機相/マスターバッチ(MB)の調製段階
壁形成用ポリ(アクリル酸エチル−co−メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸トリメチルアンモニオエチルクロリド)(EUDRAGIT(登録商標) RS PO)10グラムを(10分間)撹拌しながら、300.0グラムの酢酸エチル中に徐々に加え、50℃に加熱し、混合物が均一かつ透明になるまで十分に(約20分間)撹拌することにより、有機相(本明細書において、「マスターバッチ」(MB)と互換的に称される)を調製した。得られたポリマー溶液を25℃に冷却した。ステアリン酸マグネシウム(MgSt)1グラムを、約5分間、撹拌しながら溶液に加えた。次いで、塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル(79グラム)を、約5分間、撹拌しながら懸濁液に加えた。
【0344】
MBの成分を表7に示す。
【0345】
【表7】
【0346】
3.2 エマルションの調製
水(844グラム)を4%ポリビニルアルコール(PVA)溶液(56グラム)と混合することにより、0.25%PVAの水溶液を調製した。酢酸エチル(100グラム)を水相に加えた。二酸化チタン(TiO
2)10グラムを、約5分間、撹拌しながら先の工程で得た液に加えた後、混合物を約8分間ホモジナイズし、次いで、2分間、約400RPMで撹拌しながら、上記工程3.1のマスターバッチを酢酸エチル/水エマルション中に徐々に加えた。マスターバッチとエマルションとの比(w/w)は1:3であった。エマルションの成分を表8に示す。
【0347】
【表8】
【0348】
3.3 有機溶媒の抽出
抽出流体は、水6923グラムと4%PVA溶液178グラムとの混合物で構成した(抽出流体中のPVAの最終濃度は0.10%PVAであった)。上記工程3.2のエマルション(1333グラム)を、150RPMで撹拌しながら、手動ポンプを用いて15Lのバケツに入った抽出流体中に徐々に加え、さらにもう15分間撹拌した。得られた混合物を、25℃で約24時間沈殿させた。抽出媒体の成分を表9に示す。
【0349】
【表9】
【0350】
3.4 マイクロカプセルの洗浄、乾燥、および篩掛け
上記工程3.3で得られたマイクロカプセルを、実施例1について上述したように、沈殿または真空濾過のいずれかによって分離し、乾燥し、篩掛けを行った。
【0351】
実施例4
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルを含有するPMMA/MAマイクロカプセルの調製
【0352】
4.1 有機相/マスターバッチ(MB)の調製段階
壁形成ポリマーであるポリ(メタクリル酸−co−メタクリル酸メチル)(PMMA/MA)10グラムを撹拌しながら(10分)300.0グラムの酢酸エチル中に徐々に加え、50℃に加熱し、混合物が均一かつ透明になるまで十分に(約20分間)撹拌することにより、有機相(本明細書において、「マスターバッチ」(MB)と互換的に称される)を調製した。得られたポリマー溶液を25℃に冷却した。ステアリン酸マグネシウム(MgSt)1グラムを、約5分間、撹拌しながら溶液に加えた。その後、二酸化チタン(TiO
2)10グラムを、約5分間、撹拌しながら加え、次いで、混合物を約8分間ホモジナイズした。その後、塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル(79グラム)を、約5分間、撹拌しながら懸濁液に加えた。
【0353】
MBの成分を表10に示す。
【0354】
【表10】
【0355】
4.2 エマルションの調製
水(1013グラム)を4%ポリビニルアルコール(PVA)溶液(68グラム)と混合することにより、0.25%PVAの水溶液を調製した。酢酸エチル(120グラム)を水相に加え、次いで、2分間、約400RPMで撹拌しながら、上記工程4.1のマスターバッチを酢酸エチル/水エマルション中に徐々に加えた。マスターバッチとエマルションとの比(w/w)は1:3であった。エマルションの成分を表11に示す。
【0356】
【表11】
【0357】
4.3 有機溶媒の抽出
抽出流体は、水8775グラムと4%PVA溶液225グラムとの混合物で構成した(抽出流体中のPVAの最終濃度は0.10%PVAであった)。上記工程4.2のエマルション(1600グラム)を、150RPMで撹拌しながら、手動ポンプを用いて15Lのバケツに入った抽出流体中に徐々に加え、さらにもう15分間撹拌した。得られた混合物を、25℃で約24時間沈殿させた。抽出媒体の成分を表12に示す。
【0358】
【表12】
【0359】
4.4 マイクロカプセルの洗浄、乾燥、および篩掛け
上記工程4.3で得られたマイクロカプセルを、実施例1について上述したように、沈殿または真空濾過のいずれかによって分離し、乾燥し、篩掛けを行った。
【0360】
実施例5
塩化酸化ビスマス予備分散ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシルを含有するEUDRAGIT(登録商標)マイクロカプセルの調製
【0361】
5.1 有機相/マスターバッチ(MB)の調製段階
壁形成ポリマーであるポリ(アクリル酸エチル−co−メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸トリメチルアンモニオエチルクロリド)(EUDRAGIT(登録商標) RS PO)10グラムを(10分間)撹拌しながら185.7グラムの酢酸エチル中に徐々に加え、50℃に加熱し、混合物が均一かつ透明になるまで十分に(約20分間)撹拌することにより、有機相(本明細書において、「マスターバッチ」(MB)と互換的に称される)を調製した。得られたポリマー溶液を25℃に冷却した。クエン酸トリエチル10グラムを、約5分間、撹拌しながら溶液に加えた。その後、塩化酸化ビスマス(BiClO)80グラムを、約5分間、撹拌しながら混合物に加え、次いで、混合物を約8分間ホモジナイズした。
【0362】
MBの成分を表13に示す。
【0363】
【表13】
【0364】
5.2 エマルションの調製
水(723.2グラム)を4%ポリビニルアルコール(PVA)溶液(48.2グラム)と混合することにより、0.25%PVAの水溶液を調製した。酢酸エチル(85.7グラム)を水相に加え、次いで、10分間、約400RPMで撹拌しながら、上記工程5.1のマスターバッチを酢酸エチル/水エマルション中に徐々に加えた。マスターバッチとエマルションとの比(w/w)は1:3であった。エマルションの成分を表14に示す。
【0365】
【表14】
【0366】
5.3 有機溶媒の抽出
抽出流体は、水5599グラムと4%PVA溶液144グラムとの混合物で構成した(抽出流体中のPVAの最終濃度は0.10%PVAであった)。上記工程5.2のエマルション(1449.2グラム)を、150RPMで撹拌しながら、手動ポンプを用いて15Lのバケツに入った抽出流体中に徐々に加え、さらにもう15分間撹拌した。得られた混合物を、25℃で約24時間沈殿させた。抽出媒体の成分を表15に示す。
【0367】
【表15】
【0368】
5.4 マイクロカプセルの洗浄、乾燥、および篩掛け
上記工程5.3で得られたマイクロカプセルを、実施例1について上述したように、沈殿または真空濾過のいずれかによって分離し、乾燥し、篩掛けを行った。
【0369】
実施例6
特徴評価
粒度分布:
実施例1〜5で得られたマイクロカプセルの粒度分布を測定した。得られたデータを、実施例1については
図1に、実施例2については
図2に、実施例3については
図3に、実施例5については
図4に示す。
【0370】
以下の表16は、実施例1のマイクロカプセルについて記録され、
図1に示されている、全粒度分布を示す。
【0371】
【表16】
【0372】
図1および表16に示されるように、実施例1に記載したようにして得られたマイクロカプセルの直径は約3ミクロン〜約600ミクロンの範囲内にあり、平均直径は約175ミクロンであり、マイクロカプセルのD50は約155ミクロンであり、マイクロカプセルのD90は約320ミクロンである。
【0373】
以下の表17は、実施例2のマイクロカプセルについて記録され、
図2に示されている、全粒度分布を示す。
【0374】
【表17】
【0375】
図2および表17に示されるように、実施例2に記載したようにして得られたマイクロカプセルの直径は約3ミクロン〜約500ミクロンの範囲内にあり、平均直径は約120ミクロンであり、マイクロカプセルのD50は約96ミクロンであり、マイクロカプセルのD90は約237ミクロンである。
【0376】
以下の表18は、実施例3のマイクロカプセルについて記録され、
図3に示されている、全粒度分布を示す。
【0377】
【表18】
【0378】
図3および表18に示されるように、実施例3に記載したようにして得られたマイクロカプセルの直径は約3ミクロン〜約400ミクロンの範囲内にあり、平均直径は約120ミクロンであり、マイクロカプセルのD50は約106ミクロンであり、マイクロカプセルのD90は約195ミクロンである。
【0379】
【表19】
【0380】
図4および表19に示されるように、実施例5に記載したようにして得られたマイクロカプセルの直径は約3ミクロン〜約250ミクロンの範囲内にあり、平均直径は約120ミクロンであり、マイクロカプセルのD50は約96ミクロンであり、マイクロカプセルのD90は約237ミクロンである。
【0381】
ゆるみ嵩密度:
実施例1で得られたマイクロカプセルのゆるみ嵩密度は、約300〜約450グラム/リットル(約0.30〜約0.45グラム/cm
3)、または約300〜約380グラム/リットル(約0.30〜約0.38グラム/cm
3)、または約300〜約340グラム/リットル(約0.30〜約0.4グラム/cm
3まで)の範囲内にあると決定された。
【0382】
実施例2で得られたマイクロカプセルのゆるみ嵩密度は、約360〜約460グラム/リットル(約0.36〜約0.46グラム/cm
3まで)、または約380から440グラム/リットル(約0.38〜約0.44グラム/cm
3)、または約400から420グラム/リットル(約0.40〜約0.42グラム/cm
3)の範囲内にあると決定された。
【0383】
実施例3で得られたマイクロカプセルのゆるみ嵩密度は、約140〜約360グラム/リットル(約0.14〜約0.36グラム/cm
3)、または約200から300グラム/リットル(約0.20〜約0.30グラム/cm
3)、または約240〜約260グラム/リットル(約0.24〜約0.26グラム/cm
3)の範囲内にあると決定された。
【0384】
実施例5で得られたマイクロカプセルのゆるみ嵩密度は、約420〜約560グラム/リットル(約0.42〜約0.56グラム/cm
3)、または約450〜約530グラム/リットル(約0.45〜約0.53グラム/cm
3)、または約480〜約500グラム/リットル(約0.48〜約0.50グラム/cm
3)の範囲内にあると決定された。
【0385】
マスキング:
塩化酸化ビスマスを封入することによって得られるマスキング効果の定量測定には、CIE表色系(CIE L
*a
*b
*カラースケールに基づき、L
*は明度を規定し、a
*は赤/緑値を表し、b
*は黄/青値を表す)を用いるX−Rite測定法を使用した。これらの測定に適用した標準光源は、日光である。
【0386】
色の3つの視覚要素である、色相(すなわち、どのように物体の色が知覚されるか)、彩度(色の鮮やかさまたはくすみ、すなわち、色がどれだけ灰色または純粋な色相に近いか)、および明度(すなわち、色が明るいか暗いかの分類)について測定された値/データを統合することにより、定量値を得た。
【0387】
以下の表20は、本マイクロカプセルの、塩化酸化ビスマス含有原材料Timiron(登録商標) Liquid Silverに対する、明度スケールL
*での明度のずれ(DL
*)を示す。表20に示される正のDL
*値は、本発明のマイクロカプセルについて、原材料と比較して実質的により明るく鮮やかな色の方向へと、明度スケール上でずれたことを表し、これはマスキング効果を示している。
【0388】
【表20】
【0389】
光反射率:
光反射率は、ハロゲンランプを用いた偏光ゴニオフォトメータシステムを使用して測定する。入力された光と検出された光のいずれも偏光している。光入射角は45°であり、集束角は、移動する検出器により20〜75°にわたって変動する。検出偏光子を回転させて、平行または直角な偏光のいずれかを集光することができる。各々の光量を、平行フィルター光および垂直フィルター光の光量から計算することができる。
【0390】
内部反射光の光量:
I
internally reflected light=2×I
vertical
表面反射光の光量:
I
surface−reflected light=I
parallel−I
vertical
全反射光の光量:
I
total=I
internally+I
surface=I
parallel+I
vertical
I
crossed:交差偏光フィルターを通過した光量
I
paralell:平行偏光フィルターを通過した光量
【0391】
実施例7
安定性
マイクロカプセルの安定性を評価するために、様々な処方を調製し、それらにマイクロカプセル(処方総質量の3%)を加えた。
【0392】
以下の処方を試験した。
【0393】
(i)ゲル処方。カルボマーを水と混合することによって調製した(1〜1.5質量%カルボマー)。
(ii)以下の原料を含む、pHが約7の油中水型エマルション。以下の表に従い、70〜75℃の温度において6,000rpmで、A相とB相とを15分間混合し、40℃においてC相を加えることによって調製した。
【0394】
【表21】
【0395】
(iii)以下の原料を含む、油中水型エマルション。以下の表に従い、A相およびB相の原料を均質な混合物が得られるまで別々に混合し、パドルミキサーで混合しながらB相をA相に加え、次いで、生成物が増粘するにしたがってゆっくりと混合速度を増加させながら、少量ずつC相を加え、その後、D相を加え、得られたエマルションを約3分間ホモジナイズすることによって調製した。
【0396】
【表22】
【0397】
上記実施例1〜5のマイクロカプセルを40℃において各処方に徐々に加え、混合物を、最大で100rpmの低剪断混合に少なくとも3時間供した。インキュベーション中、処方の色をモニタリングし、処方の試料を採取して光学顕微鏡下で観察した。試験した処方の各々について、マイクロカプセルのうちの少なくとも90%がその形状を維持しており、マイクロカプセルから処方への塩化酸化ビスマスの漏出が観察されないことが見出された。
【0398】
実施例8
易破壊性
マイクロカプセルを円形動作の適用による摩擦に供する前後においてマイクロカプセルを画像化することにより、剪断力を印加したときのマイクロカプセルの易破壊性を試験した。
【0399】
図5A〜
図5Cは、Zeiss社による画像化ソフトウェアZEN2.1搭載Zeiss光学顕微鏡を使用して撮影された、剪断力の印加前(
図5A)、2回の円形動作によりマイクロカプセルを摩擦に供した後(
図5B)、および4回の円形動作によりマイクロカプセルを摩擦に供した後(
図5C)における、上記実施例1で記載されたマイクロカプセルの画像を示す。これらに示されるように、摩擦するとマイクロカプセルは破壊され、その結果、封入された反射剤を周囲へと放出する。
【0400】
本発明をその特定の実施形態とともに記載したが、多数の代替法、改変および変法も当業者に明らかとなる。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲内に入るすべてのこのような代替法、改変および変法も包含するものとする。
【0401】
本明細書で述べた全ての刊行物、特許、および特許出願は、当該刊行物、特許、または特許出願について具体的かつ個別に記載した場合と同様に、参照によりそれらが完全に本明細書に組み込まれるものとする。さらに、本願におけるいかなる参考文献の引用または記載も、そのような参考文献が本願に対する従来技術として存在することの自認と解釈すべきではない。セクションの見出しの使用についても、それらを必ずしも限定として解釈すべきではない。