(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記格納装置は、前記中空内部において前記中空ボックスの上面高さとその下方のドローン格納高さとの間を昇降可能である、請求項1に記載のドローンポートシステム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明によるドローンポートシステム100の正面図である。
この図において、ドローンポートシステム100は、中空ボックス10を備え、その上にドローン1が離着陸し、着陸したドローン1とドローン1が搬送した荷物9を中空ボックス10の内部に格納する。
【0017】
(中空ボックス10)
図2は、中空ボックス10の説明図であり、(A)は正面図、(B)は上面図、(C)は右側面図である。
中空ボックス10は、矩形柱の中空内部11を有し、かつ上面中央にドローン1が通過可能な矩形開口12を有する。また、中空ボックス10は、その側面(この例で正面)に中空内部11を外部と連通させる外壁開口14を有する。
上述した構成により、中空ボックス10を互いに干渉することなく隣接して複数設置することができる。
【0018】
以下、中空内部11のうち、平面視で矩形開口12の内側の空間を「内側内部空間11a」、外側の空間を「外側内部空間11b」と呼ぶ。内側内部空間11aは、中実の矩形柱形状であり、外側内部空間11bは肉厚の中空矩形柱形状である。
【0019】
中空ボックス10の外形寸法は、例えば幅2m、奥行き2m、高さ2.3mである。また、矩形開口12の大きさは、例えば幅1.6m、奥行き1.6mの正方形である。さらに、外壁開口14の大きさは、例えば幅760mm、高さ570mmである。
以下、この図において、幅方向をX方向、奥行方向をY方向、高さ方向をZ方向と呼ぶ。また、X−XはX方向の中心軸、Y−YはY方向の中心軸、Mは平面視における中心であり、中心軸X−Xと中心軸Y−Yの交点である。
【0020】
図3は、中空ボックス10の内部構造を示すドローンポートシステム100の正面図であり、
図4は、
図3のA−A矢視面である。なお、図面の明瞭化のため、本体フレームの図示を省略している。
【0021】
図3と
図4において、本発明のドローンポートシステム100は、
ルーフ装置20(以下、「スライドルーフ20
」)と格納装置30
(以下「ランディングユニット30
」)を備える。
スライドルーフ20は、中空ボックス10の中空内部11において矩形開口12を開閉可能に構成されている。
また、ランディングユニット30は、中空内部11にドローン1を格納する。この例で、ランディングユニット30は、中空内部11において中空ボックス10の上面高さH1とその下方のドローン格納高さH2との間を昇降可能に構成されている。
上面高さH1とドローン格納高さH2の差は、ドローン1の高さより大きく設定されており、その間にドローン1を格納する。
【0022】
(スライドルーフ20)
図5は、スライドルーフ20の上面図であり、
図6はスライドルーフ20の正面図である。
図5と
図6において、スライドルーフ20は、長方形の複数のルーフ板22とルーフ開閉装置26を有する。
複数(この例で4枚)のルーフ板22は、X方向に互いに隣接して矩形開口12を水平に塞ぐ。
ルーフ板22は、全閉位置Cにおいて、矩形開口12を水平に塞ぐ。また、ルーフ板22は、全開位置Oにおいて、矩形開口12を全開する。なお、全開位置Oでは、
図6に細線で示すように、複数のルーフ板22は中空ボックス10の内壁に沿って鉛直に位置する。
【0023】
この図において、4枚のルーフ板22は、幅方向(X方向)の内側に位置するルーフ板22aと外側に位置するルーフ板22bとからなる。
ルーフ板22は、それぞれ矩形開口12の奥行方向両端外側に設けられ奥行方向Yの水平軸を中心に自由に回転する複数のガイドローラ23を有する。
この例で、矩形開口12の中心軸Y−Yの左右に2枚ずつのルーフ板22a,22bが配置されている。2枚ずつのルーフ板22a,22bのY方向両端にはそれぞれ3つずつガイドローラ23が取り付けられている。また、3つのうち中央のガイドローラ23(23a)は、2枚ずつのルーフ板22a,22bの両方に取り付けられ、両者間を水平軸を中心に回転可能に連結している。
【0024】
ルーフ開閉装置26は、複数のルーフ板22を、全閉位置Cと全開位置Oとの間を移動させる。
図5、
図6において、ルーフ開閉装置26は、ガイドプレート27とルーフ駆動装置28を有する。
ガイドプレート27は、矩形開口12の奥行方向両端外側に設けられ、ガイドローラ23を全閉位置Cと全開位置Oとの間で案内する。
【0025】
ルーフ駆動装置28は、矩形開口12の外側(すなわち外側内部空間11b)に設けられ、全閉位置Cと全開位置Oとの間でルーフ板22を駆動する。
この例で、ルーフ駆動装置28は、複数のスプロケット28a、複数のエンドレスチェーン28b、及び連結軸28cを有する。
複数のスプロケット28aは、矩形開口12のX方向外側に位置しY方向の水平軸を中心に回転可能に構成されている。
複数のエンドレスチェーン28bは、矩形開口12の外側(すなわち外側内部空間11b)のY方向両側に設けられ、スプロケット28aで案内されてX方向に水平に延びる。
連結軸28cは、Y方向両側のスプロケット28aを連結して同期させる。
【0026】
この例で、ルーフ駆動装置28は、さらに複数のスプロケット29a、複数のエンドレスチェーン29b、及びチェーン駆動装置29cを有する。
複数のスプロケット29aは、矩形開口12のX方向外側に上下に間隔を隔てて位置しスプロケット28aの一部を回転可能に構成されている。
チェーン駆動装置29cは、矩形開口12のX方向外側の下方に位置し、スプロケット29aとスプロケット28aを介して、エンドレスチェーン28bを駆動する。
【0027】
上述したルーフ駆動装置28の構成により、チェーン駆動装置29cにより、上下に間隔を隔てて水平に延びるエンドレスチェーン28bを互いに反対方向に水平移動させることができる。
【0028】
図5、
図6において、矩形開口12の中心軸Y−Yに最も近い2枚のルーフ板22aは、X方向中心線に最も近いガイドローラ23bを上下のエンドレスチェーン28bにそれぞれ連結するアタッチメント24を有する。
この構成により、チェーン駆動装置29cにより、上下のエンドレスチェーン28bを互いに反対方向に水平移動させ、アタッチメント24を介して中心軸Y−Yに最も近い2枚のルーフ板22aを互いに反対方向に水平移動させることができる。
【0029】
上述したスライドルーフ20の構成により、中空内部11において矩形開口12を開閉可能であり、かつ平面視で矩形開口12に相当する矩形開口12の下方を中空に維持することができる。
【0030】
また、中心軸Y−Yに最も近い2枚のルーフ板22aには、中心軸Y−Yの側に弾性のシール材(図示せず)が取り付けられており、全閉位置Cにおいてその間から雨水が流入しないようになっている。
スライドルーフ20のその他の箇所にも、雨水の流入を防ぐシール材が取り付けられている。
この構成により、スライドルーフ20の全閉位置Cにおいて、中空ボックス10の内部に雨水が流入するのを防ぐことができる。
【0031】
図3において、ランディングユニット30は、着陸台32、昇降支持台34、昇降ガイド36、及び昇降駆動ユニット38を有する。
【0032】
(着陸台32)
図7は、着陸台32の平面図である。着陸台32は、格子状に水平に配列されたフレーム32aと、その上面に水平に取り付けられた着陸板32bとからなる。
着陸台32は、平面視で矩形開口12の内側(すなわち内側内部空間11a)に位置し、ドローン1が離着陸可能な着陸面33を有する。着陸面33は、着陸板32bの上面である。
【0033】
また、この図において、着陸台32は荷物用開口32cを有する。荷物用開口32cは、着陸面33の中心Mに位置し、ドローン1が搬送する荷物9を上下方向に通す大きさを有する。荷物用開口32cの大きさは、例えば幅400mm、奥行き400mmである。
この荷物用開口32cには、開閉可能な荷物用扉51が設けられている。また荷物用扉51の上面は全閉時において、着陸面33と同一高さに設定されている。
荷物用扉51の開閉構造は後述する。
【0034】
(昇降支持台34)
図8は、昇降支持台34の平面図である。
昇降支持台34は、着陸台32の下方に一定の間隔を隔てて固定され、四隅が矩形開口12の外側(すなわち外側内部空間11b)に位置する。
後述するガイドバー36aの上端は、矩形開口12の外側(外側内部空間11b)において昇降支持台34の四隅の耳部34aに固定されている。
また、昇降支持台34は、平面視で荷物用開口32cに相当する箇所にフレームがなく、荷物用開口32cから落下する荷物9がそのまま下方に素通りするようになっている。
【0035】
(昇降ガイド36)
図3において、昇降ガイド36は、矩形開口12の外側において昇降支持台34の四隅に上端が固定され鉛直下方に延びるガイドバー36aと、図示しない本体フレームに固定されガイドバー36aが嵌合する鉛直貫通穴を有するガイド板36bとを有する。
この昇降ガイド36の構成により、着陸面33を水平に保持して着陸面33を上面高さH1とドローン格納高さH2の間で昇降可能に案内することができる。
【0036】
(昇降駆動ユニット38)
図3において、昇降駆動ユニット38は、例えばボールねじを電動機と減速機で回転駆動して取付盤38aを直線ガイドに沿って昇降させる電動リフタである。これにより、昇降駆動ユニット38は、取付盤38aに固定された連結金具38bを介して、昇降支持台34を水平を保持して昇降させるようになっている。
【0037】
(着陸台32と昇降支持台34)
図9は、着陸台32と昇降支持台34を一体化した図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。
【0038】
この図において、着陸台32と昇降支持台34は、X方向両端部に設けられた連結金具35により一定の間隔を隔てて固定されている。またこの例で、6つの連結金具35は、着陸台32と昇降支持台34のX方向両端部のみに位置しており、左右の連結金具35の間には、X方向及びY方向に干渉物のない中空空間が形成されている。
【0039】
図9において、ガイドバー36aの上端が固定された昇降支持台34の四隅の耳部34aは、平面視で矩形開口12の外側(外側内部空間11b)に位置する。
また、着陸台32と昇降支持台34のY方向両端部は、矩形開口12の内縁から内側に隙間(図に斜線で示す)を隔てて位置している。
【0040】
(センタリング装置40)
図3と
図4において、ランディングユニット30は、さらに、着陸面33に載るドローン1を着陸面33の中心Mまで水平移動させるセンタリング装置40を有する。
【0041】
図10は、
図9(A)と同様のランディングユニット30の平面図である。
この図において、センタリング装置40は、着陸面33の上面に沿って水平に移動可能な水平移動ユニット42を有する。水平移動ユニット42は、ドローン1を着陸面33の中心Mまで水平移動させる機能を有する。
【0042】
この例で、水平移動ユニット42は、1対のX方向移動板42a、1対のY方向移動板42b、及び4枚の連結板42cを有する。
1対のX方向移動板42aは、矩形開口12の奥行方向(Y方向)に水平に延び、両端が着陸面33の外側に位置する。
1対のY方向移動板42bは、矩形開口12の幅方向(X方向)に水平に延び、両端が荷物用開口32cの外側に位置する。
4枚の連結板42cは、X方向移動板42aの両端とY方向移動板42bの両端とをそれぞれ平面視で斜めに連結する。
さらに、X方向移動板42a、Y方向移動板42b、及び連結板42cは、荷物用開口32cを囲むように鉛直軸を中心に自由回転可能にヒンジ42dで連結されている。
【0043】
また、この図において、1対のX方向移動板42aの両端部は、X方向に移動可能な4つの水平移動金具43に固定されている。さらに、4つの水平移動金具43は、着陸台32及び昇降支持台34と矩形開口12のY方向両端部の隙間(
図9(A)の斜線部分)に位置する。
【0044】
上述した構成により、4つの水平移動金具43を互いに同期させてX方向内方に移動することにより、待機位置(実線)からセンタ位置(破線)まで、1対のX方向移動板42aを互いに平行を維持したままX方向内方に移動することができる。
また、これに連動して連結板42cとヒンジ42dで連結された1対のY方向移動板42bを互いに平行を維持したままY方向内方に移動することができる。
【0045】
図11は、
図8と同様の昇降支持台34の平面図(A)とそのB−B矢視図である。
この図において、センタリング装置40は、さらに、水平移動ユニット42を駆動するセンタリング駆動装置44を有する。
【0046】
この例で、センタリング駆動装置44は、1対の駆動板46と水平駆動装置48を有する。
1対の駆動板46は、着陸台32と昇降支持台34の間に位置し、1対のX方向移動板42aの両端に水平移動金具43を介して鉛直軸を中心に自由回転可能に連結されている。
また、水平駆動装置48は、昇降支持台34に設けられ、1対の駆動板46を同期して開閉方向(X方向)に水平駆動する。水平駆動装置48は、この例では、1対の直線ガイド48aと、1対のボールねじ駆動装置48bとからなる。
駆動板46には、ボールねじ駆動装置48bのボールねじと歯合するボールナットが固定されており、ボールねじを介してボールナットをX方向に水平駆動する。
【0047】
上述したセンタリング装置40の構成により、水平駆動装置48で1対の駆動板46を同期して幅方向(X方向)に水平駆動することにより、4つの水平移動金具43を互いに同期させてX方向に移動することができる。
従って、1対のX方向移動板42aを平行を維持してX方向内方に移動し、同時に、1対のY方向移動板42bを平行を維持してY方向内方に移動することができる。これにより、X方向移動板42aとY方向移動板42bを待機位置から荷物用開口32cを近接して囲むセンタ位置まで移動でき、着陸面33に載るドローン1を着陸面33の中心Mまで水平移動させることができる。
なお、ドローン1は、着陸台32の上面に沿って自由に移動するようになっていることが好ましい。
【0048】
(開閉扉装置50)
図12は、
図11のC−C断面図(A)とその部分上面図(B)である。
この図において、ランディングユニット30は、荷物用開口32cを開閉可能な開閉扉装置50を有する。
開閉扉装置50は、1対の荷物用扉51と扉駆動装置54とを有する。
1対の荷物用扉51は、隣接して水平に位置し、荷物用開口32cを全閉する。1対の荷物用扉51のX方向外端は、Y方向の回転軸51aを中心に回転可能に支持されている。
扉駆動装置54は、1対の荷物用扉51を回転軸51aを中心に同期して下方に揺動(旋回)させる。扉駆動装置54は、この例では、1対の揺動駆動装置55からなる。
【0049】
上述した開閉扉装置50の構成により、荷物用開口32cを全閉した状態で荷物用扉51の上に載る荷物9を、荷物用開口32cを下方に全開させて、下方に落下させることができる。
【0050】
(搬送装置60)
図3と
図4において、ドローンポートシステム100は、荷物用開口32cの下方に位置し、荷物9を水平に搬送する搬送装置60を備える。
搬送装置60は、荷物9をY方向に搬送するコンベア装置62と、荷物9をX方向に搬送し保管する保管装置64とを有する。
【0051】
図3において、ドローンポートシステム100は、コンベア装置62を昇降させる昇降駆動ユニット68を備える。昇降駆動ユニット68は、例えばボールねじを電動機と減速機で回転駆動して取付盤68aを直線ガイドに沿って昇降させる電動リフタであり、取付盤68aに固定された連結金具63を介して、コンベア装置62を昇降させるようになっている。
この構成により、コンベア装置62を荷物用開口32cの真下近くまで上昇させることで、荷物用開口32cから落下する荷物9の損傷を防止することができる。また、保管装置64と整合する高さ、及び外壁開口14と整合する高さにコンベア装置62を位置決めすることができる。
【0052】
また、コンベア装置62は、Y方向前方に伸縮可能になっており、外壁開口14を通して中空ボックス10の外部まで荷物9を搬送するようになっている。
【0053】
図4において、保管装置64は、コンベア装置62を介して荷物9を外壁開口14の反対側内側に保管するようになっている。
保管装置64は、例えば荷物9をY方向とX方向との間で方向転換させる直角方向転換機(図示せず)とこれに連続して設置されX方向に荷物9を搬送するコンベア装置(図示ぜず)とからなる。
この構成により、保管装置64に複数の荷物9を保管することができる。
【0054】
(外壁開閉装置70)
図4において、ドローンポートシステム100は、外壁開口14を開閉する外壁開閉装置70を備える。
外壁開閉装置70は、外壁開口14を内側から全閉する外壁扉72と、外壁扉72を内側から開閉駆動する開閉駆動装置74とを備える。
開閉駆動装置74は、外壁扉72を前面から後退させて上方にスライドさせるスライドガイド75と、外壁扉72を上下動させる上下駆動装置76とからなる。
この構成により、外壁扉72を内側から開閉駆動して、外壁開口14を開閉することができる。
【0055】
上述したドローンポートシステム100を用いた本発明の運転方法を以下に説明する。
【0056】
(待機状態)
待機状態では、
図2に示した中空ボックス10の上面の矩形開口12は、ルーフ板22により全閉され、正面の外壁開口14は、外壁扉72により全閉されている。
従って、待機状態において、中空ボックス10の内部に保管されている荷物9に第3者が外部からアクセスすることができず、荷物9を安全に保管することができる。
【0057】
(ドローン着陸時)
図13は、ドローン着陸時の運転方法の説明図である。この図において、(A)は、待機状態、(B)は着陸時を示している。
図13(A)の状態において、ドローン1が着陸する際、ドローン1が近づくとスライドルーフ20を全開させる。
次いで、スライドルーフ20の全開後、
図13(B)に示すように、ランディングユニット30の上面(着陸面33)を中空ボックス10の上面高さH1まで上昇させる。
従って、ドローン着陸時において、矩形開口12の内側には着陸面33のみが露出しており、かつ着陸面33の高さは中空ボックス10の上面高さH1に位置している。そのためドローン1が着陸する際に周辺に障害物がなく、容易に位置制御と姿勢制御ができる。
【0058】
また、ドローン着陸後、ランディングユニット30を下降させる前に、ランディングユニット30の上面(着陸面33)に載るドローン1をセンタリング装置40により着陸面33の上面中心まで水平移動させる。
さらに、ドローン1の着陸後、スライドルーフ20の全閉前に、ランディングユニット30の上面(着陸面33)をドローン格納高さH2まで下降させ、次いで、スライドルーフ20を全閉することで、着陸したドローン1を内部に安全に格納できる。
【0059】
また、開閉扉装置50により荷物用扉51を開いて荷物9をコンベア装置62に落下させ、次いで保管装置64に搬送して保管することで、ドローン1が搬送した荷物9を内部に安全に保管できる。
さらに、ドローンポートシステム100の管理者(又は使用者)は、例えばリモコンスイッチで、搬送装置60及び外壁開閉装置70を作動させて、内部に保管した荷物9をいつでも外部に取り出すことができる。
【0060】
上述した本発明の実施形態によれば、スライドルーフ20が、中空ボックス10の上面中央に設けられた矩形開口12を中空内部11において開閉可能に構成されている。従って、中空ボックス10の外側に張り出す部分がなく、中空ボックス10を互いに干渉することなく隣接して複数設置することができる。
【0061】
また、ランディングユニット30が、中空ボックス10の中空内部11において、中空ボックス10の上面高さH1とその下方のドローン格納高さH2との間を昇降可能に構成されている。
この構成により、スライドルーフ20を全開させ、次いで、ランディングユニット30を中空ボックス10の上面高さH1まで上昇させることで、ドローン1が着陸する際に周辺に障害物がなく、容易に位置制御と姿勢制御ができる。
【0062】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0063】
C 全閉位置、H1 上面高さ、H2 ドローン格納高さ、M 中心、
O 全開位置、X 幅方向、Y 奥行方向、Z 高さ方向、
1 ドローン、9 荷物、10 中空ボックス、11 中空内部、
11a 内側内部空間、11b 外側内部空間、12 矩形開口、14 外壁開口、
20 スライドルーフ、22,22a,22b ルーフ板、
23,23a,23b ガイドローラ、24 アタッチメント、
26 ルーフ開閉装置、27 ガイドプレート、28 ルーフ駆動装置、
28a スプロケット、28b エンドレスチェーン、28c 連結軸、
29a スプロケット、29b エンドレスチェーン、29c チェーン駆動装置、
30 ランディングユニット、32 着陸台、32a フレーム、32b 着陸板、
32c 荷物用開口、33 着陸面、34 昇降支持台、34a 耳部、
35 連結金具、36 昇降ガイド、36a ガイドバー、36b ガイド板、
38 昇降駆動ユニット、38a 取付盤、38b 連結金具、
40 センタリング装置、42 水平移動ユニット、42a X方向移動板、
42b Y方向移動板、42c 連結板、42d ヒンジ、43 水平移動金具、
44 センタリング駆動装置、46 駆動板、48 水平駆動装置、
48a 直線ガイド、48b ボールねじ駆動装置、50 開閉扉装置、
51 荷物用扉、51a 回転軸、54 扉駆動装置、55 揺動駆動装置、
60 搬送装置、62 コンベア装置、63 連結金具、64 保管装置、
68 昇降駆動ユニット、68a 取付盤、70 外壁開閉装置、72 外壁扉、
74 開閉駆動装置、100 ドローンポートシステム