(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の作用部材及び前記第2の作用部材を前記第1の作用状態で保持するために前記第1の作用部材及び前記第2の作用部材に弾性力をそれぞれ提供するように構成された第1の弾性部及び第2の弾性部を有するベースをさらに含み、
前記スライドレールアセンブリは、前記第1の作用部材及び前記第2の作用部材を前記第1の作用状態から第2の作用状態にそれぞれ切り替えるために操作されるように構成された第1の操作部材及び第2の操作部材をさらに含む、請求項2に記載のスライドレールアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリの分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る、第1の視角からのスライドレールアセンブリの第1のレールを示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、第1の視角からのスライドレールアセンブリの第1のレール及び関連部品の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、第1の視角からのスライドレールアセンブリの第1のレール及び関連部品の分解図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る、引っ込められた状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る、第1の方向に沿って第3のレールに対して同期的に動かされたスライドレールアセンブリの第1のレール及び第2のレールを示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る、第1の方向に沿って第3のレールに対してさらに動かされたスライドレールアセンブリの第1のレール及び第2のレールを示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第1の方向に沿って第1のレールに対して動かされている。
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第1の方向に沿って第1のレールに対してさらに動かされている。
【
図16】
図16は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第1の方向に沿って第1のレールに対してさらに動かされている。
【
図19】
図19は、本発明の一実施形態に係る、伸長状態にあるスライドレールアセンブリを示す図である。
【
図20】
図20は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第1の方向に沿って第1のレールに対して伸長位置から動かされている。
【
図21】
図21は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第1の方向に沿って第1のレールから取り外されている。
【
図23】
図23は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに対して開位置に位置するスライドレールアセンブリの第1のレールを示し、第2のレールは第2の方向に沿って第1のレールの通路内に取り付けられている。
【
図25】
図25は、本発明の一実施形態に係る、第1の位置に位置する第1のレールのブロック部材を示す図である。
【
図26】
図26は、本発明の一実施形態に係る、ブロック部材を第1の位置で保持するためにブロック部材に弾性力を提供する弾性部材を示す図である。
【
図27】
図27は、本発明の一実施形態に係る、第2の位置に位置する第1のレールのブロック部材を示す図である。
【
図28】
図28は、本発明の一実施形態に係る、第1のレールのブロック部材が第2の位置に位置することに対応して弾性力を蓄積する弾性部材を示す図である。
【
図29】
図29は、本発明の一実施形態に係る、第1の方向に沿って引っ込め位置から第1のレールに対して動かされたスライドレールアセンブリの第2のレールを示し、操作部材は第1の位置にあるブロック部材に隣接している。
【
図31】
図31は、本発明の一実施形態に係る、第1の方向に沿って第1のレールに対してさらに動かされたスライドレールアセンブリの第2のレールを示し、操作部材は、ブロック部材を第2の位置で保持するためにブロック部材を押圧するように構成されている。
【
図33】
図33は、本発明の一実施形態に係る、第1のレールに対して伸長位置に位置するスライドレールアセンブリの第2のレールを示す図である。
【
図35】
図35は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールの機能部材と係合するように構成されたスライドレールアセンブリの第1レールの同期部材を示す図で
【
図36】
図36は、本発明の一実施形態に係る、第3のレールに向かって弾性的に延びたスライドレールアセンブリの第1のレールの同期部材の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び
図2に示すように、スライドレールアセンブリは、第1のレール22(例えば中間レール)、第2のレール24(例えば内側レール)及びブロック部材26を含む。スライドレールアセンブリは、第3のレール28(例えば外側レール)をさらに含むことが好ましい。
【0010】
第3のレール28は、第1の壁30a、第2の壁30b及び第3のレール28の第1の壁30aと第2の壁30bとの間に接続される長手壁32とを含む。第3のレール28の第1の壁30a、第2の壁30b及び長手壁32により通路が定義され、第1のレール22を収容するように構成されている。スライドレールアセンブリは、第3のレール28と第1のレール22との間に可動に取り付けられるとともに、第3のレール28と第1の
レール22との間の相対移動の滑らかさを改善するように構成された少なくとも1つの摺動支援キット34をさらに含むことが好ましい。摺動支援キット34は、第3のレール28及び第1のレール22と回転接触する複数の摺動支援部材34aを含む。第3のレール28の長手壁32に機能部材36が設けられ、第1のレール22に同期部材38が設けられることが好ましい。同期部材38は、第1のレール22の端部(例えば後端部)に隣接して位置することが好ましい。同期部材38は、第2のレール24と第1のレール22との間の同期関係を解消するために機能部材36と相互作用するように構成されている。機能部材36はガイド構造40及び位置決め部42を含む。ガイド構造40は傾斜面又は弧面を有し、位置決め部42は溝又は凹部を有することが好ましい。他方、同期部材38はシャフト部材39を介して第1のレール22に枢結され、同期部材38は弾性脚38a及び同期構造38bを含む。
【0011】
第1のレール22は、第3のレール28と第2のレール24との間に可動に取り付けられ、第1のレール22は第3のレール28に対して長手方向に移動可能である。第1のレール22は、第1の壁44a、第2の壁44b及び第1のレール22の第1の壁44aと第2の壁44bとの間に接続された長手壁46を含む。第1のレール22の第1の壁44a、第2の壁44b及び長手壁46により通路が定義され、第2のレール24を収容するように構成されている。
【0012】
ブロック部材26は第1のレール22に可動に配置される。ブロック部材26は、第1のレール22の他端部(例えば前端部)に隣接して位置することが好ましい。
【0013】
第2のレール24は、第1のレール22に対して長手方向に可動である。第2のレール24は、第1の壁48a、第2の壁48b及び第2のレール24の第1の壁48aと第2の壁48bとの間に接続された長手壁50を含むことが好ましい。
【0014】
スライドレールアセンブリは、第1の作用部材52、第2の作用部材54及びベース56をさらに含むことが好ましい。
【0015】
第1の作用部材52と第2の作用部材54との間で、長手方向に空間Sが定義されている。第1の作用部材52は、第2のレール24に可動に取り付けられている。本実施形態では、第1の作用部材52は、第1の取り付け部材58を介して第2のレール24の長手壁50に枢結されている。他方、第2の作用部材54は第2のレール24に可動に取り付けられている。本実施形態では、第2の作用部材54は、第2の取り付け部材60を介して第2のレール24の長手壁50に枢結されている。ベース56は、第1の作用部材52及び第2の作用部材54を第1の作用状態で保持するために、第1の作用部材52及び第2の作用部材54にそれぞれ弾性力を与えるように構成された第1の弾性部56a及び第2の弾性部56bを含む。
【0016】
スライドレールアセンブリは、第1の作用部材52及び第2の作用部材54にそれぞれ接続された第1の操作部材62及び第2の操作部材64をさらに含むことが好ましい。
【0017】
第1のレール22は、第1のレール22の前端部に隣接して位置する係合部66を備える。本実施形態では、係合部66は接続部材68に形成され、接続部材68は、少なくとも1つの締結部材69を介して第1のレール22の長手壁46に固定される。係合部66は、第1のレール22の長手壁46から横に(横方向に)突出している。しかしながら、他の実施形態では、係合部66は第1のレール22の長手壁46に一体的に形成できる。本発明はこのような構成に限定されない。
【0018】
スライドレールアセンブリは、第1のレール22と第2のレール24との間に可動に取り付けられるとともに、第1のレール22と第2のレール24との相対移動の滑らかさを改善するように構成された摺動支援装置70をさらに含むことが好ましい。摺動支援装置70は、本体72、複数の摺動支援部材74及び締結部材76を含む。複数の摺動支援部材74は本体72に配置され、第1のレール22及び第2のレール24と回転接触するように構成されている。締結部材76は、摺動支援装置70の本体72に可動に取り付けられている。
【0019】
締結部材76は弾性部位78を有することが好ましい。弾性部位78は弾性アーム又はバネであってもよいが、本発明はこのような構成に限定されない。弾性部位78は、締結部材76を第1の所定の状態で保持するために、締結部材76に弾性力を提供するように構成されている。
【0020】
図3、
図4及び
図5に示すように、スライドレールアセンブリは、ブロック部材26に弾性力を提供するように構成された弾性部材80をさらに含む。第1のレール22の長手壁46は、第1の側23aと、第1の側23aと反対の第2の側23bを有することが好ましい。第1のレール22の長手壁46の第1の側23aは第2のレール24に近く、第1のレール22の長手壁46の第2の側23bは第3のレール28に近い。第1のレール22は、第1のレール22の第1の側23a及び第2の側23bと連通する開口Hを有する。さらに、ブロック部材26は、開口Hに対応する位置に位置する。ブロック部材26は、本体26a及びブロック部26bを含む。ブロック部26bは本体26aから屈曲されている。ブロック部26bは本体26aに実質的に垂直に接続され、ブロック部26bは、第1のレール22の長手壁46に対して、第1のレール22の長手壁46の第1の側23aに向かって横に(横方向に)突出する。
【0021】
第1のレール22の開口Hは複数の壁、例えば第1の当接壁82a及び第2の当接壁82bによって囲まれていることが好ましい。第1の当接壁82a及び第2の当接壁82bは、ブロック部材26を所定の取り付け位置で保持するために、ブロック部材26を支持するように構成されている。
【0022】
接続部材68及び弾性部材80は、第1のレール22の長手壁46の第1の側23a及び第2の側23bにそれぞれ配置される。弾性部材80は、開口Hに対応する位置に弾性区画80aを有する。ブロック部材26の本体26aは、接続部材68と弾性部材80の弾性区画80aとの間に挟まれていることが好ましい。弾性部材80の弾性区画80aは、ブロック部材26のブロック部26bが第1のレール22の長手壁46の第1の側23aの方に延びるように保持するために、ブロック部材26に弾性力を提供するように構成されている。
【0023】
締結部材76は、ピン部材84を介して摺動支援装置70の本体72に枢結されることが好ましい。締結部材76は締結区画86をさらに含み、ピン部材84は、締結区画86と弾性部位78との間に位置することが好ましい。弾性部位78は、摺動支援装置70の本体72の支持構造88に当接するように構成されている。支持構造88は突起又は壁であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0024】
第1のレール22は、第1のレール22の第1の側23a及び第2の側23bと連通する第1の孔91と、第1のレール22の第1の側23a及び第2の側23bと連通する第2の孔92とをさらに有する。さらに、同期部材38は、(
図5に示すように)第1のレール22の長手壁46の第2の側23bに配置され、同期部材38の弾性脚38a及び同期構造38bは、第1の孔91及び第2の孔92にそれぞれ対応する位置に位置する。同期部材38の弾性脚38aは、第1の孔91の内壁Wに当接するように構成され、同期部材38の同期構造38bは、(
図3及び
図4に示すように)第1のレール22の長手壁46の第1の側23aに延びるよう第2の孔92を通過するように構成されている。同期部材38は、(
図5に示すように)係合区画94をさらに含み、シャフト部材39は、係合区画94と同期構造38bとの間に位置する。
【0025】
図6及び
図7に示すように、スライドレールアセンブリは引っ込められた状態にある。第1のレール22は、第3のレール28に対して引っ込められ、第2のレール24は第1のレール22に対して引っ込め位置Rに位置する。さらに、第1の作用部材52、第2の作用部材54、ベース56、第1の作用部材62及び第2の操作部材64は
図6で省略されている。
【0026】
ブロック部材26は、第1のレール22の前端部に隣接して位置する。締結部材76は係合部66から離間されている。締結部材76の弾性部位78は、摺動支援装置70の支持構造88に当接するように構成され、締結部材76は、弾性部位78の弾性力により第1の所定の状態X1で保持できる。摺動支援装置70は、(
図7に示すように)第1の制限部96a及び第2の制限部96bをさらに含むことが好ましい。他方、締結部材76は接触部98をさらに含む。接触部98は突起又は延長脚であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。締結部材76の接触部98は、締結部材76が摺動支援装置70に対して限られた範囲内で回転させることができるように第1の制限部96aと第2の制限部96bとの間に位置する。
【0027】
同期部材38は機能部材36から離間されている。同期部材38は、初期状態Y1で保持されるように、弾性脚38aを介して第1のレール22の内壁Wに当接するように構成されている。第2のレール24は補助部100を有する。補助部100は突起であり得るが、本発明はそのような構成に限定されない。同期部材38が初期状態Y1にある場合、第2のレール24の補助部100は、同期部材38と相互作用するように構成されている。
【0028】
図8及び
図9に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して引っ込め位置Rから第1の方向D1に沿って動かされると、第2のレール24は、第2のレール24が、第1のレール22を駆動して第1の方向D1に沿って同期的に動かすことができるように初期状態Y1にある同期部材38の同期構造38bと補助部100を介して当接する。第1のレール22及び第2のレール24が所定の位置に同期的に動かされると、同期部材38の係合区画94は第3のレール28の機能部材36のガイド構造40と接触するように構成されている。
【0029】
図10及び
図11に示すように、第2のレール24及び第1のレール22が第3のレール28に対して第1の方向D1に沿って所定の距離同期的に動かされると、機能部材36のガイド構造40は、第2のレール24と第1のレール22との間の同期関係を解消するように構成されている。
【0030】
さらに、同期部材38の係合区画94が第3のレール28の機能部材36のガイド構造40に接触すると作動力が生成され、同期部材38は、係る作動力に反応して初期状態Y1から非初期状態Y2に回転される。一方、第2のレール24と第1のレール22との間の同期関係を解消するために、第2のレール24の補助部100と同期部材38の同期構造38bとは互いに離間されている。加えて、同期部材38が非初期状態Y2にある場合、弾性脚38aは弾性力を蓄積する。
【0031】
図12に示すように、第1のレール22が第3のレール28に対して第1の方向D1に沿って開位置Kに動かされると、同期部材38は弾性脚38aの弾性力に反応して非初期状態Y2から初期状態Y1に戻るため、第1のレール22を開位置Kで保持し、第1のレール22が第1の方向D1に沿って又は第1の方向D1と反対の第2の方向D2に沿って開位置Kから動くのを防止するために同期部材38の係合区画94が機能部材36の位置決め部42と係合する。
【0032】
図13、
図14及び
図15に示すように、第1のレール22が第3のレール28に対して開位置Kに位置する場合、第2のレール24は、第1のレール22に対して第1の方向D1に沿ってさらに動かすことができる。さらに、第2のレール24が第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って動かされると、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿って動かすことができる。締結部材76は、(
図14に示すように)弾性部位78の弾性力により第1の所定の状態X1で保持することができる。加えて、第1の作用部材52及び第2の作用部材54は、第1の弾性部56a及び第2の弾性部56bの弾性力にそれぞれ対応して、第1の作用状態S1で保持されるように構成されている。さらに、第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って第2のレール24を動かす過程の間に、第2のレール24の第2の作用部材54は、(
図15に示すように)第1のレール22のブロック部材26のブロック部26bの第1の端部27aと接触して作用力を生成するように構成されている。
【0033】
加えて、
図13及び
図14に示すように、締結部材76は、ピン部材84と締結区画86との間に位置する補助構造をさらに含み、補助構造は、両側に第1のガイド区画87a及び第2のガイド区画87bを有する。第1のガイド区画87a及び第2のガイド区画87bのそれぞれは傾斜面又は弧面を有する。他方、ベース56は第1の接触部57及び第2の接触部59をさらに含む。第1の接触部57及び第2の接触部59のそれぞれは、傾斜面又は弧面を有し、第1の接触部57及び第2の接触部59は、それぞれ第1のガイド区画87a及び第2のガイド区画87bと相互作用するように構成されている。そのため、第2のレール24を第1のレール22に対して第1の方向D1又は第1の方向D1と反対の第2の方向D2に沿って動かす過程の間、ベース56は締結部材76を容易に横切ることができる。さらに、第2のレール24を第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って動かす過程の間、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿って動かされる。締結部材76は、弾性部位78の弾性力によって第1の所定の状態X1で保持され、締結部材76の第2のガイド区画87bは、ベース56の第2の接触部59と接触するように構成されている。
【0034】
図16、
図17、及び
図18に示すように、第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って第2のレール24を動かす過程の間、第2のレール24の第2の作用部材54は、第2のレール24の第2の作用部材54が第1のレール22のブロック部材26に接触することによって生成される作用力により、第1の作用状態S1でなくなるように回転されるため(例えば、第1の作用状態S1から第2の作用状態S2への切り替え)、第2の作用部材54はブロック部材26の第1の端部27aを横断できる。一方、第2の弾性部56bは、(
図18に示すように)弾性力を蓄積する。他方、第1の作用部材52は、(
図17に示すように)第1の弾性部56aの弾性力に対応して第1の作用状態S1にある。
【0035】
さらに、
図16及び
図17に示すように、第2のレール24を第1のレール22に対して第1の方向D1に沿ってさらに動かす過程の間、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿って動かされる。締結部材76は、第2のガイド区画87bを介してベース56の第2の接触部59と接触して作用力を生成する。そのため、締結部材76が回転されて第1の所定の状態X1から第2の所定の状態X2に切り替わる。さらに、ベース56の長手区画61は、締結部材76を第2の所定の状態X2で一時的に保持するために締結部材76の補助構造に当接するように構成されている。一方、締結部材76の弾性部位78は弾性力を蓄積する。
【0036】
図19に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って伸長位置Eにさらに動かされると、第2のレール24はブロック部材26によりブロックされる。
【0037】
例えば、第2のレール24が伸長位置Eに動かされると、第2の作用部材54は、第2の弾性部56bの弾性力に反応して、第2の作用状態S2から第1の作用状態S1に戻る。一方、第2の作用部材54は、ブロック部材26の第2の端部27bに隣接して位置する。他方、第1の作用部材52は第1の作用状態S1にあり、ブロック部材26の第1の端部27aに隣接して位置する。すなわち、第1の作用部材52及び第2の作用部材54は、ブロック部材26の両端にそれぞれ隣接して位置する。このような構成によれば、第2のレール24は、第2のレールが第1の方向D1に沿って伸長位置Eから動くのを防止するために、第1の作用状態S1にある第1の作用部材52を介してブロック部材26の第1の端部27aによりブロックされるように構成され、第2のレール24は伸長位置Eから第2の方向D2に沿って動くのを防止するために、第1の作用状態S1にある第2の作用部材54を介してブロック部材26の第2の端部27bによりブロックされるように構成されている。一方、スライドレールアセンブリは伸長状態にある(例えば完全伸長状態(本発明はこのような構成に限定されない))。第1の操作部材62及び第2の操作部材64は、第1の作用部材52及び第2の作用部材54をそれぞれ第1の作用状態S1から第2の作用状態S2に切り替えるために操作されるように構成されている。
【0038】
図19に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って伸長位置Eにさらに動かされると、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿ってさらに動かされ、第2の所定の状態X2にある締結部材76の締結区画86と第1のレール22の係合部6とは互いに離間している。
【0039】
図19及び
図20に示すように、ユーザーが第2のレール24を第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って伸長位置Eから動かす場合、ユーザーは、(
図20に示すように)第1の操作部材62に操作力Fを加えて第1の操作部材62の駆動部62aを駆動して第1の作用部材52を第1の動作状態S1から第2の動作状態S2に切り替えることができるため、第2のレール24は、ブロック部材26のブロック部26bの第1の端部27aによりもはやブロックされず、第2のレール24は、第1の方向D1に沿って伸長位置Eからさらに動かすことができる。
【0040】
さらに、
図20に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eから第1の方向D1に沿って動かされると、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿って動き、第2の所定の状態X2にある締結部材76の締結区画86は第1のレール22の係合部66を横切ることができる。
【0041】
図21及び
図22に示すように、第2のレール24が第1の方向D1に沿って伸長位置Eから動かされると、第2のレール24を第1のレール22の通路から外すことができる。第2のレール24を第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って伸長位置Eから動かす過程の間、摺動支援装置70も第1の方向D1に沿って動かされ、ベース56の長手区画61は締結部材76の補助構造ともはや当接していない。そのため、締結部材76は、締結部材76の締結区画86が第1のレール22の係合部66と係合することができるよう弾性部位78の弾性力に対応して第1の所定の状態X1に戻るように構成されている。第1のレール22の係合部66は、締結部材76の締結区画86と補助構造との間に位置することが好ましい。このような構成によれば、摺動支援装置70をこのような位置で一時的に保持することができる。
【0042】
図23及び
図24に示すように、第2のレール24を第1のレール22から外した後(
図21を参照されたい)、第2のレール24は、第2のレール24を第1のレール22の通路に取り付けるために第2の方向D2に沿って動かされる過程の間に、ガイド部を介して第1のレール22の係合部66から締結部材76が外れるよう駆動するように構成されている。具体的には、ベース56の第2の接触部59をガイド部として用いられる。第2のレール24は、ベース56の第2の接触部59を介して締結部材76の第2のガイド区画87bを押圧して、締結部材76が第1の所定の状態X1でなくなるように移動させ(すなわち、締結部材76を第1の所定の状態X1でなくなるように動かす(即ち、締結部材76が第1の所定の状態X1から第2の所定の状態X2に切り替えられる)。そのため、締結部材76を第1のレール22の係合部66から外して、摺動支援装置70を第2のレール24と共に第2の方向D2に沿って動かすことができる。
【0043】
図25及び
図26に示すように、ブロック部材26は、弾性部材80の弾性力を通じて第1の位置P1で保持されるように構成されている。接続部材68は、(
図25に示すように)第1のレール22の長手壁46の第1の側23aに配置され、弾性部材80は、(
図26に示すように)第1のレール22の長手壁46の第2の側23bに配置されている。ブロック部材26の本体26aは、接続部材68と弾性部材80の弾性部80aとの間に挟まれていることが好ましい。ブロック部材26は、弾性部材80の弾性部80aの弾性力を通じて第1の位置P1で保持されるように構成されている。
【0044】
図27及び
図28に示すように、ブロック部材26は第1のレール22に対して可動である。例えば、力Mがブロック部材26に加えられた場合、ブロック部材26は、(
図27に示すように)第1の位置P1から第2の位置P2に距離G横(横方向)に動かされる。一方、弾性部材80の弾性部80aは、(
図28に示すように)わずかに変形して弾性力を蓄積する。
【0045】
図29〜
図32に示すように、第2の操作部材64は第1の押圧部64a及び第2の押圧部64bを含む。第1の押圧部64a及び第2の押圧部64bのそれぞれは傾斜面又は弧面を有し、第1の押圧部64a及び第2の押圧部64bは、第2の操作部材64の両端にそれぞれ配置されることが好ましい。
【0046】
さらに、第2のレール24を第1のレール22に対して引っ込め位置Rから第1の方向D1に沿って動かす過程の間、第2の操作部材64は第1の押圧部64aを介してブロック部材26を押圧して力Mを加えてブロック部材26を(
図30に示す)第1の位置P1から(
図32に示す)第2の位置P2に動かすように構成される。一方、弾性部材80の弾性区画80aは弾性変形して弾性力を蓄積する。
【0047】
図33及び
図34に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して第1の方向D1に沿って伸長位置Eに動かされると、第1の作用部材52及び第2の作用部材54は、ブロック部材26の両端にそれぞれ隣接して位置する(
図19を参照されたい)。一方、ブロック部材26のブロック部26bは、弾性部材80の弾性区画80aの弾性力に対応してブロック部材26が第1の位置P1に戻るように第1の作用部材52と第2の作用部材54との間に定義された空間Sに対応する位置に位置する。
【0048】
さらに、弾性部材80は、ブロック部材26を第2のレール24の長手壁50に向かって横方向に押圧するためにブロック部材26に弾性力を提供する。このような構成によれば、ブロック部材26は横方向に持ち上げられ、弾性部材80の弾性力によって第1の位置で保持することができる。そのため、ブロック部材26は、可能な限り第2のレール24の長手壁50に近い横方向高さT1を有することができる(例えば、第1の位置P1におけるブロック部材26の横方向高さT1は、作用部材52又は54の厚さT2の1.5倍大きいが、本発明はそのような構成に限定されない。ブロック部材26は、弾性部材80の弾性力を介して可能な限り第2のレール24の長手壁50の近くにあることが必要である)。従って、第1のレール22に対して伸長位置Eで第2のレール24を保持するのを支援するために、第1の作用部材52と第2の作用部材54との間でブロック部材26のブロック部26bが係合される信頼性を改善できる。加えて、スライドレールアセンブリの第1のレール22の長手壁46と第2のレール24の長手壁50との間に限定された横方向の空間が定義されることにより、第1のレール22のブロック部材26が第2のレール24の長手壁50に可能な限り近くにあることを助けることができるため、ブロック部材26はより効果的に第1の作用部材52と第2の作用部材54との間に係合することができる。
【0049】
図35及び
図36に示すように、同期部材38は、同期部材38の係合区画94を機能部材36の位置決め部42に係合させるために、弾性脚38aにより放たれる弾性力に対応して初期状態Y1にある(
図12を参照されたい)。さらに、同期部材38は可撓性材料で作ることができ、同期部材38の係合区画94は、第3のレール28の長手壁32に向かって弾性的に延びる。同期部材38は、第3のレール28の長手壁32の方に傾斜した可撓性アーム93を有し、係合区画94は可撓性アーム93に設けられることが好ましい。同期部材38の係合区画94は、同期部材38の係合区画94と機能部材36の位置決め部42との間の係合の信頼性を改善するために、可撓性アーム93の支援によって第3のレール28の長手壁32の近くにあるか又は取り付けられるように構成されている。加えて、スライドレールアセンブリの第1のレール22の長手壁46と第3のレール28の長手壁32との間に限定された横方向空間が定義されることで、第1のレール22の同期部材38の係合区画94が第3のレール28の長手壁32に可能な限り近づくのを助けることができるため、同期部材38の係合区画94はより効果的に機能部材36の位置決め部42と係合することができる。さらに、機能部材36は、
図36では省略されている。
【0050】
従って、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリは以下のように特徴付けることができる。
【0051】
1)ブロック部材26は第1のレール22(例えば中間レール)に可動に配置される。第2のレール24が第1のレールに対して引っ込め位置Rから伸長位置Eに第1の方向D1に沿って動かされた場合、第2のレール24はブロック部材26によりブロックされる。そのような構成は市場の様々な要求、とりわけ超薄型のスライドレールアセンブリに対する要求を満たすことができる。
【0052】
2)弾性部材80の弾性力により、ブロック部材26は可能な限り第2のレール24に近づくように大きな横方向高さT1を有することができる。それにより、ブロック部材26が第1の作用部材52と第2の作用部材54との間に係合する信頼性を改善して第2のレール24を第1のレール22に対して伸長位置Eで保持するのを支援することができる。
【0053】
3)摺動支援装置70は締結部材76を介して第1のレール22の係合部66に係合できる。そのため、摺動支援装置70を1つの位置で保持することができる。締結部材76は摺動支援装置70に可動に取り付けられる。
【0054】
4)同期部材38の係合区画94は、係合区画94と機能部材36の位置決め部42との係合の信頼性を改善するために第3のレール28の長手壁32に向かって弾性的に延びるように構成されている。
【0055】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。