特許第6937454号(P6937454)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6937454
(24)【登録日】2021年9月2日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】自動テンション測定器
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/102 20200101AFI20210909BHJP
【FI】
   G01L5/102
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-507104(P2020-507104)
(86)(22)【出願日】2017年11月14日
(65)【公表番号】特表2020-530563(P2020-530563A)
(43)【公表日】2020年10月22日
(86)【国際出願番号】KR2017012838
(87)【国際公開番号】WO2019031651
(87)【国際公開日】20190214
【審査請求日】2020年2月7日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0100427
(32)【優先日】2017年8月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519418293
【氏名又は名称】ジェイエスアールメディカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ミン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,チャン ヨン
【審査官】 谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0021617(KR,A)
【文献】 米国特許第5601604(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 5/102
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に長く形成されたバンドと、
内部に案内された前記バンドの一端部は固定させ、他端部は外部に引き出されるように形成された本体と、
前記本体に設けられ、前記バンドに作用するテンションに応じて特定の位置で前記バンドにマーキングすることができるように形成されたマーキング部と、
前記本体に形成され、前記バンドを一定の位置で停止させるストッパーと、を含んでなることを特徴とする、自動テンション測定器。
【請求項2】
前記本体には、
前記バンドの一端部が結合されて案内される第1案内路と、
前記バンドの他端部が結合されて案内され、前記本体の外側に引き出されるように形成された第2案内路と、が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項3】
前記第1案内路の一側には、前記バンドの一端部を前記本体の一側で固定させるバンド固定部が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の自動テンション測定器。
【請求項4】
前記第2案内路と連通するように形成され、前記バンドの特定部分を外部に露出させるウィンドウ部を備えることを特徴とする、請求項2に記載の自動テンション測定器。
【請求項5】
前記ウィンドウ部の一定領域には前記マーキング部が備えられ、前記露出されたバンドの特定位置をマーキングすることができるようにすることを特徴とする、請求項4に記載の自動テンション測定器。
【請求項6】
前記マーキング部は、前記露出されたバンドの特定位置を弾性的に押圧することによって前記マーキングを具現することを特徴とする、請求項5に記載の自動テンション測定器。
【請求項7】
前記第2案内路と連通するように形成され、前記ストッパーが作動する遊動距離を提供する収容部を備えることを特徴とする、請求項2に記載の自動テンション測定器。
【請求項8】
前記ストッパーは、
前記収容部に結合される押圧部と、
一側が前記本体に固定された状態で前記押圧部に当接し、前記押圧部の動作によって他側が弾性的に垂直作動するように形成された弾性板と、
前記弾性板の他側に形成され、前記弾性板の弾性的垂直作動によって前記バンドの位置を固定させるか解除させる固定突起と、を含んでなることを特徴とする、請求項7に記載の自動テンション測定器。
【請求項9】
前記固定突起は、前記バンドが前記本体の一方向に外部に引き出された状態で前記バンドの位置を固定させ、その反対方向には前記バンドが動けないように前記バンドの進行方向に対してもっと小さい傾斜を有するように形成されることを特徴とする、請求項8に記載の自動テンション測定器。
【請求項10】
前記マーキング部に隣接して前記本体の一方向に形成され、前記第1案内路及び第2案内路と連通して外部に前記バンドを露出させることにより、前記バンドを切断することができるようにする切断溝を備えることを特徴とする、請求項2に記載の自動テンション測定器。
【請求項11】
前記バンドは、腸バンド、補助バンド及び腸バンド/補助バンドのいずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項12】
前記バンドは、他端部に、一定のテンションで引っ張るときに切断される切断予定部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項13】
前記自動テンション測定器は、前記バンドに作用するテンションを測定し、一定のテンションとなるときに前記ストッパーが作動し、その位置で前記バンドにマーキングすることができるように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項14】
前記バンドは、前記ストッパーがかかるように長手方向に複数の係止孔が形成され、前記ストッパーによって前記バンドの位置を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項15】
前記バンドは、特定の位置に表示部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動テンション測定器。
【請求項16】
前記バンドに作用するテンションに応じて前記マーキング部によって前記バンドにマーキングされた部分から前記バンドが人工腸管器の固定部チューブに接する部分までの距離(d)が5mm〜15mmであることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の自動テンション測定器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動テンション測定器に関するもので、バンドに作用するテンションに応じてバンドの特定の位置にマーキングを行って理想的な腸バンドの長さを容易に推定することができるようにした自動テンション測定器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大膓癌は結腸と直腸で発生する悪性腫瘍であり、大部分が大腸の粘膜で発生する腺癌である。腺癌以外にも、まれに扁平上皮癌、悪性リンパ腫、悪性肉腫、悪性カルチノイド腫瘍などが発見され、時には周りの臓器の癌が大腸を侵襲するか、他の部位で発生した癌が大腸に転移することもある。腺癌の大部分は腺腫である良性腫瘍(ポリープ)が進んで発生する。
【0003】
このような大膓癌は、病変の位置を基準に、上行及び下行結腸癌と直膓癌に区分することができ、上行結膓癌に比べては下行結腸癌が、かつ下行結腸癌に比べては直膓癌の発病率が高い。これは、膵膓酵素の影響を下に行くほど小さく受けるからであると言える。
【0004】
一般に、大腸手術は、発病部位の上下端部を切開し、正常部位を連結及び縫合する過程を経ることになる。しかし、手術後に吻合部位で発生する漏出(leakage)は手術後に深刻な余病を引き起こし、患者の生命を脅かすことができる。また、長期的に吻合部の狭窄を引き起こし、患者の生の質を深刻に低下させる。
【0005】
大腸手術後の漏出発生頻度は約8%〜25%の非常に高い数値として報告されている。また、手術後に回復期を経て正常な排便活動が可能な結腸癌患者とは違い、一番発病率の高い直膓癌は肛門を生かしても肛門に隣接した部位まで除去するから、手術後に回復しても正常な排便活動に深刻な障害が伴う。
【0006】
このような吻合部の漏出による被害を減らすために通常施行する一時的腸瘻(腹部人工肛門)は大腸の蠕動運動による排便活動ができなくて常時便が漏出するから、排便用かばんを常時着用しなければならない。これにより、活動性の制限、漏出した便による悪臭が問題となることができる。
【0007】
このような人工肛門の管理は非常に煩わしくて不便な方法であり、何よりも漏出した便による悪臭、周りの人の偏見、活動性の制限、一般衣服着用時の不便さなどの原因で、かなり多くの患者が極甚な精神的な苦痛を受け、生の質を低下させている。
【0008】
このような問題点を解決するためには、最近には便迂回のための人工腸管器が提供されている。
【0009】
従来の人工腸管器は腸管部チューブと一対の固定部チューブの形態に形成され、腸管の内部に人工腸管器を挿入し、腸管の外で固定部チューブの間を腸管とともに腸管バンドで固定している。
【0010】
このような人工腸管器の使用に最も重要なものは人工腸管器を腸管に安定的に固定することであり、固定によって腸管の壊死が起こってはいけなく、一定の時期が経てば除去が容易でなければならない。
【0011】
このために、生分解性バンドに対して研究が活発に進んでいる実情である。
【0012】
このような生分解性バンドは前記固定部チューブの間に結合されるものであり、人工腸管器を安定的に固定していなければならなく、蠕動運動にも変形や緩みが最小化しなければならなく、また固定によって腸管の壊死が発生しないようにしなければならないので、所定の長さで適正なテンションを有するように供給することが非常に重要である。
【0013】
従来の生分解性バンドの設置は、適正の長さと推定された生分解性バンドを手動で固定部チューブの間で腸管の周りに回して縫合することによってなされるか、一定の長さで縫合及び切断ができるようにするバンド取付機によってなされていた。
【0014】
しかし、前記のような方法によっては、患者に相応しい長さ、すなわち適切なテンションでのバンドの供給が容易でなく、手術時に速かに患者に相応しいバンドとしての供給が容易でない問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は前記問題点を解決するためのものであり、バンドに作用するテンションに応じてバンドの特定の位置にマーキングを行って理想的な腸バンドの長さを容易に推定することができる自動テンション測定器を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するために、本発明は、長手方向に長く形成されたバンドと、内部に案内された前記バンドの一端部は固定させ、他端部は外部に引き出されるように形成された本体と、前記本体に設けられ、前記バンドに作用するテンションに応じて特定の位置で前記バンドにマーキングすることができるように形成されたマーキング部と、前記本体に形成され、前記バンドを一定の位置で停止させるストッパーとを含んでなることを特徴とする自動テンション測定器を要旨とする。
【0017】
また、前記本体には、前記バンドの一端部が結合されて案内される第1案内路と、前記バンドの他端部が結合されて案内され、前記本体の外側に引き出されるように形成された第2案内路とが形成されることが好ましい。
【0018】
また、前記第1案内路の一側には、前記バンドの一端部を前記本体の一側で固定させるバンド固定部が形成されることが好ましく、前記第2案内路と連通するように形成され、前記バンドの特定部分を外部に露出させるウィンドウ部を備えることが好ましい。
【0019】
また、前記ウィンドウ部の一定領域には前記マーキング部が備えられ、前記露出されたバンドの特定位置をマーキングすることができるようにすることが好ましく、前記露出されたバンドの特定位置を弾性的に押圧することによって前記マーキングを具現することが好ましい。
【0020】
また、前記第2案内路と連通するように形成され、前記ストッパーが作動する遊動距離を提供する収容部を備え、前記ストッパーは、前記収容部に結合される押圧部と、一側が前記本体に固定された状態で前記押圧部に当接し、前記押圧部の動作によって他側が弾性的に垂直作動するように形成された弾性板と、前記弾性板の他側に形成され、前記弾性板の弾性的垂直作動によって前記バンドの位置を固定させるか解除させる固定突起とを含んでなることが好ましい。
【0021】
また、前記固定突起は、前記バンドが前記本体の一方向に外部に引き出された状態で前記バンドの位置を固定させ、その反対方向には前記バンドが動けないように前記バンドの進行方向に対してもっと小さい傾斜を有するように形成されることが好ましい。
【0022】
一方、前記マーキング部に隣接して前記本体の一方向に形成され、前記第1案内路及び第2案内路と連通して外部に前記バンドを露出させることにより、前記バンドを切断することができるようにする切断溝を備えることが好ましい。
【0023】
ここで、前記バンドは、腸バンド、補助バンド及び腸バンド/補助バンドのいずれか一つであることが好ましい。
【0024】
また、前記バンドは、他端部に、一定のテンションで引っ張るときに切断される切断予定部を備えることが好ましく、前記ストッパーがかかるように長手方向に複数の係止孔が形成され、前記ストッパーによって前記バンドの位置を停止させ、また前記バンドは、特定の位置に表示部が形成されることが好ましい。
【0025】
また、前記自動テンション測定器は、前記バンドに作用するテンションを測定し、一定のテンションとなるとき、前記ストッパーが作動し、その位置で前記バンドにマーキングすることができるように形成されることが好ましい。
【0026】
一方、前記自動テンション測定器は、前記バンドに作用するテンションに応じて前記マーキング部によって前記バンドにマーキングされた部分から前記バンドが人工腸管器の固定部チューブに接する部分までの距離が5mm〜15mmであることが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明は人工腸管器固定用腸バンドの理想的な長さを推正するためのものであり、バンドに作用するテンションに応じてバンドの特定の位置にマーキングを行って理想的な腸バンドの長さを容易に推定することができる自動テンション測定器を提供することができる効果がある。
【0028】
特に、前記バンドの一端部を固定させた後、人工腸管器の固定部チューブの間に位置させ、前記バンドの他端部を移動させながら、一定の張力が作用するときの特定の位置をマーキングすることにより、患者に最も相応しい腸バンドの長さを推正することができ、使用者に合わせて腸バンドの迅速な適用が可能な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例の斜視図である。
図2】本発明の一実施例の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施例による補助バンドの正面図である。
図4】本発明の一実施例の断面図である。
図5】本発明のストッパーの固定突起の実施例を示した図である。
図6】本発明の一実施例の作動例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は人工腸管器固定用腸バンドの理想的な長さを推正するためのものであり、腸バンド、補助バンド又は腸バンド/補助バンド(以下、“バンド”と言う)に作用するテンションに応じてバンドの特定の位置にマーキングを行って理想的な腸バンドの長さを容易に推定することができる自動テンション測定器に関するものである。
【0031】
特に、前記バンドの一端部を固定させた後、人工腸管器の固定部チューブの間に位置させ、前記バンドの他端部を移動させながら、一定のテンションが作用するときの特定の位置をマーキングすることにより、患者に最も相応しい腸バンドの長さを推正することができ、使用者に合わせて腸バンドの迅速な適用ができるようにしたものである。
【0032】
以下では、添付図面を参照して本発明の一実施例について詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の一実施例の斜視図、図2は本発明の一実施例の分解斜視図、図3は本発明の一実施例による補助バンドの正面図、図4は本発明の一実施例の断面図、図5は本発明のストッパーの固定突起の実施例を示した図、図6は本発明の一実施例の作動例示図を示したものである。
【0034】
図示のように、本発明による自動テンション測定器は、バンド100と、内部に案内された前記バンド100の一端部は固定させ、他端部は外部に引き出されるように形成された本体200と、前記本体200に設けられ、前記バンド100に作用するテンションに応じて特定の位置で前記バンド100にマーキングすることができるように形成されたマーキング部300と、前記本体200に形成され、前記バンド100を一定の位置で停止させるストッパー400とを含んでなることを特徴とする。
【0035】
すなわち、バンド100を自動テンション測定器の内部に結合させ、人工腸管器10の固定部チューブ11の間を取り囲んだ後、前記バンド100に一定の張力が作用するとき、前記バンド100の特定の位置をマーキングし、その位置を固定させることにより、理想的な腸バンドの長さを推定することができるようにしたものである。
【0036】
まず、本発明によるバンド100は、長手方向に長く形成され、公知の人工腸管器10の固定のための生分解性腸バンド、補助バンド、及び生分解性腸バンドと補助バンドが重なってなる腸バンド/補助バンドのいずれか一つに形成される。腸バンドと補助バンドを一緒に使用する場合には、内側、すなわち腸管に接する部位に補助バンドを位置させる。
【0037】
一般に、腸バンドは原糸を用いて製織された形態のものであり、人工腸管器10を固定しているときに緩んではいけなく、ある程度引張強度を有するとともに大腸の蠕動運動にも変形があってはいけないし、大腸の外壁を損傷させないながらも一定の期間後に生分解する素材からなる。通常メッシュ状の生分解性縫合糸などから製織されて提供されている。
【0038】
そして、前記補助バンド100はポリウレタンのようなポリマー素材から形成され、滑らかで透明な素材から形成される。
【0039】
前記腸バンド及び補助バンドはテンションを加えながら引っ張るときに延び、あるテンション以上となれば自動で切れる素材から形成されるか、あるテンション以上となれば自動で切れる形態に形成される。
【0040】
以下では、本発明の一実施例において補助バンドを使う場合について重点的に説明する。
【0041】
図3に示したように、補助バンド100の他端部に、一定のテンションで引っ張るときに切断される切断予定部110が形成されている。これはおよそ1kg〜1.5kgの力で引っ張るときに切断されるように具現されたものであり、人工腸管器10の固定部チューブ11の間で腸管を取り囲み、一定のテンションで切れるときの補助バンド100の長さが理想的な腸バンドの長さと推定できるように設計されている。
【0042】
また、前記補助バンド100に作用するテンションを測定し、一定のテンションとなるときに前記ストッパーが作動して、その位置で前記補助バンド100にマーキングができるように形成し、これを基準に理想的な腸バンドの長さが推定できるように設計することができる。すなわち、前記補助バンド100に加わるテンション、すなわち圧力を測定するために圧力センサーを取り付けて所定の圧力値を設定し、この圧力となるときに前記ストッパーが自動で作動するようにすることにより、自動でテンションの測定ができるようにしたものである。
【0043】
一方、補助バンドの代わりに腸バンドを直ぐ使うこともでき、腸バンド/補助バンドの組合せでも使うことができる。腸バンド/補助バンドの組合せの場合、腸バンドと補助バンドが別に遊ばないように固定具で部分的に互いに固定して提供することもできる。
【0044】
また、前記補助バンド100には、ストッパー400がかかるように、長手方向に複数の係止孔120が形成され、前記ストッパー400によって前記補助バンド100の位置を固定させるようにし、前記補助バンド100は全体的にサイズ推定のための目盛りが表示されているか、理想的な長さと推定可能な有効領域を予め表示しておいた特定の位置に、図3に示したように、表示部130が形成されることができる。
【0045】
そして、前記本体200は、内部に案内された前記補助バンド100の一端部は固定させ、他端部は外部に引き出されるように形成されたものであり、内部には補助バンド100が結合され、後述するマーキング部300及びストッパー400が一側に設けられた構造を有する。
【0046】
本発明の一実施例で、前記本体200には、前記補助バンド100の一端部が結合されて案内される第1案内路210と、前記補助バンド100の他端部が結合されて案内され、前記本体200の外側に引き出されるように設けられた第2案内路220とが形成される。
【0047】
前記第1案内路210の一側には、前記補助バンド100の一端部を前記本体200の一側に固定させるバンド固定部230が形成され、前記補助バンド100の一端部が結合されて案内され、前記第1案内路210を通って本体200の一側まで引き出されれば、本体200の一側に形成されたバンド固定部230によって前記補助バンド100の一端部が固定される。
【0048】
前記バンド固定部230は前記補助バンド100の一端部を本体200の一側に固定させるものであり、補助バンド100の一端部をやっとこ方式で噛み合っているか、図示のように、雄雌型バンド固定部230として設けられることで、前記補助バンド100に係合孔140が形成され、これに雄型バンド固定部232に係合されれば、これに雌型バンド固定部231が結合されることにより、補助バンド100の一端部が本体200の一側に堅固に固定される。
【0049】
前記第2案内路220は前後が開放し、これに前記補助バンド100が挿合され、本体200の内部を通過して本体200の外側に引き出されるように形成され、前記補助バンド100の一端部が前記バンド固定部230によって固定された状態で、前記第2案内路220を通過した補助バンド100の他端部が本体200の外側に引き出されれば、これに一定のテンションが加わることによって前記補助バンド100の他端部が引っ張られる。
【0050】
これにより、前記補助バンド100の他端部に形成された切断予定部110が切断され、その補助バンド100が引っ張られた位置をマーキングすることにより、理想的な腸バンドの長さを推正することができるようにするものである。
【0051】
また、前記本体200には、第2案内路220と連通するように形成され、前記補助バンド100の特定部分を外部に露出させるウィンドウ部240が設けられる。
【0052】
前記ウィンドウ部240は前記補助バンド100の他端部が引っ張られるときに前記補助バンド100が移動する状態を観察することができるようにするものであり、前記補助バンド100の表示部130を外部から認知することができる。
【0053】
そして、マーキング部300は前記本体200に設けられることにより、特定の位置で前記補助バンド100にマーキングすることができるように形成される。
【0054】
具体的には、前記ウィンドウ部240の一定領域に前記マーキング部300が備えられることにより、前記露出された補助バンド100の特定の位置をマーキングすることができるようにする。
【0055】
すなわち、一定のテンションで前記補助バンド100が引っ張られて前記切断予定部110が切断されれば、その瞬間ウィンドウ部240を通して露出された補助バンド100にマーキングを遂行するように構成されている。
【0056】
前記補助バンド100へのマーキングは筆記具で表示するか、本発明の一実施例によって、前記露出された補助バンド100の特定の位置を弾性的に押し込む方法で前記マーキング部300を具現することができる。
【0057】
前記マーキング部300はウィンドウ部240の一定領域に備えられ、一実施例で、全体的に金属板から形成され、前記ウィンドウ部240の両側に固定されてウィンドウ部240を覆うように形成され、特定の位置に補助バンド100へのマーキングのための凸型ピン310が備えられ、第2案内路220を通過する補助バンド100の特定の位置で前記マーキング部300を押圧することにより、前記凸型ピン310によって補助バンド100にマーキングを行う。
【0058】
前記マーキング部300は金属薄板によって上下に弾性力が作用するように形成され、補助バンド100の特定位置へのマーキングの後には再び元の位置に復元するように形成される。
【0059】
そして、前記ストッパー400は前記本体200に形成され、前記補助バンド100を一定の位置に停止させるものである。具体的には、前記第2案内路220と連通するように形成され、前記ストッパー400が作動する遊動距離を提供する収容部250に結合され、前記マーキング部300によってマーキングが完了すれば、その位置で補助バンド100を固定させる役割をするものである。
【0060】
前記ストッパー400は、前記収容部250に結合される押圧部410、一側が前記本体200に固定された状態で前記押圧部410に当接し、前記押圧部410の動作によって他側が弾性的に垂直に作動するように形成された弾性板420と、前記弾性板420の他側に形成され、前記弾性板420の弾性的垂直作動によって前記補助バンド100の位置を固定させるか解除させる固定突起430とを含んでなる。
【0061】
前記押圧部410は前記収容部250の外側に露出されるように形成され、使用者が押圧部410を動作させれば、前記弾性板420が上下に動くことになるが、前記弾性板420の一側が前記本体200に固定された状態で動くので、前記押圧部410の動作によって前記弾性板420の他側のみ弾性的に垂直に作動する。前記弾性板420の他側には固定突起430が形成されることにより、弾性板420の弾性的垂直作動によって前記補助バンド100を固定させるか解除させることになる。
【0062】
すなわち、前記補助バンド100を自由に移動させようとする場合には、前記押圧部410を本体200の一側に押して(図6a)、前記弾性板420の他側が上側に移動するようにし、前記補助バンド100を固定させるか前記補助バンド100の係止孔120に前記ストッパー400(固定突起430)を係止させて移動させようとする場合には、前記押圧部410を本体200の他側に押して(図6b)、前記弾性板420の他側を下側に移動させる。
【0063】
そして、前記弾性板420の他側に形成された固定突起430は、前記補助バンド100が前記本体200の一方向に外部に引き出された状態で前記補助バンド100の位置を固定させ、その反対方向には前記補助バンド100が動けないように前記補助バンド100の進行方向に対してもっと小さい傾斜を有するように形成される。
【0064】
図5は本発明の一実施例による弾性板420の底面斜視図を示す。本発明の一実施例による固定突起430は前記弾性板420の他側に形成され、下方に突出した板型(図5a)又は突起型(図5b)に形成されて前記補助バンド100の係止孔120にかかるように形成され、前記補助バンド100の進行方向に対してもっと小さい傾斜を有するように形成されることにより、前記補助バンド100が一側に(本体200の一方向に)のみ移動し、その反対方向には移動することができないようにする(one−way stopper)。
【0065】
一方、前記マーキング部300に隣接して前記本体200の一方向に形成され、前記第1案内路210及び第2案内路220と連通して外部に前記補助バンド100を露出させることにより、前記補助バンド100の切断ができるようにする切断溝260がさらに形成される。
【0066】
前記切断溝260は、上述したように、補助バンド100の切断予定部110が切断され、補助バンド100の特定の位置にマーキングが完了すれば(図6c)、前記切断溝260を通して前記補助バンド100を切断することができるようにして、前記本体200から補助バンド100の全体を引き出し、マーキングされた部分(第1基準)から前記第1案内路210に引き込まれた位置(第2基準)までを理想的な腸バンドの長さと推正することができる。
【0067】
前記マーキングされた部分、すなわち第1基準から第2基準までの長さは本体200の長さ又は形態によって調節することができ、腸バンドに有効な引張力を保障し、蠕動運動に邪魔にならないようにしながら腸バンドの縫合及び固定ができるように、本発明による自動テンション測定器によって提供された腸バンドの長さは少しの余裕があるように推定される。
【0068】
ここで、前記自動テンション測定器は、前記補助バンド100に作用するテンションに応じて、前記マーキング部300によって前記補助バンド100にマーキングされた部分から前記補助バンド100が人工腸管器10の固定部チューブ11に接する部分までの距離(d)が5mm〜15mmであることが好ましい。
【0069】
これは上述した腸バンドの長さに少しの余裕を与えるためのものであり、前記補助バンド100が引っ張られるときに切れるテンション(例えば、1〜2kg)に関連する。例えば、1kgで引っ張られるときのテンションが作用するときに前記長さが10mm程度であれば、1.5kgで引っ張られるときには13mm程度になる。
【0070】
また、前記補助バンド100の切断予定部110が切断され、補助バンド100の特定の位置にマーキングが完了すれば(図6c)、前記切断溝260によって補助バンド100を引き出すものではなくて前記ストッパー400を本体200の一方向に移動させて前記弾性板420を上昇させて前記固定突起430と前記補助バンド100の係止孔120の係合を解除させることにより、前記第2案内路220を通して前記補助バンド100を前記本体200の他方向に引き出すこともできる(図6d)。この際、前記補助バンド100にマーキングMが表示されている状態となる。
【0071】
上述したように、マーキングMの部分、すなわち第1基準を中心に設定された第2基準までの長さが理想的な腸バンドの長さと推定することができる。
【0072】
以下では、図6に示した本発明の一実施例による作動について説明する。
【0073】
図6aに示したように、補助バンド100の一端部を前記本体200の第1案内路210を通して入れた後、前記本体200の一側のバンド固定部230によって固定させ、前記補助バンド100の他端部を前記人工腸管器10の固定部チューブ11の間で回し、前記本体200の第2案内路220を通して入れた後、前記本体200の一側から引き出す。
【0074】
このとき、前記ストッパー400を前記本体200の一方向に押し、前記弾性板420が上昇するようにして固定突起430と係止孔120の係合が解除されることにより、前記補助バンド100の移動が自由になる。
【0075】
図6bに示したように、ある程度補助バンド100が移動すれば、前記ストッパー400を前記本体200の他方向に押して前記弾性板420を下降させて固定突起430が係止孔120にかかることにより、前記補助バンド100にテンションが次第に加わり、位置を固定させることにより緊張が加わるようになる。
【0076】
図6cに示したように、腸管及び人工腸管器10の固定部チューブ11を固定するための適当なテンションで前記補助バンド100の切断予定溝が切れれば、前記マーキング部300を作動させて前記補助バンド100の特定の位置にマーキングを遂行する。この状態で、前記補助バンド100は前記ストッパー400によって反対方向(本体200の他方向)には移動することができない状態で固定される。
【0077】
図6dに示したように、前記ストッパー400を本体200の一方向に移動させて前記弾性板420を上昇させて前記固定突起430と前記係止孔120の係合を解除させることにより、前記第2案内路220を通して前記補助バンド100を前記の本体200の他方向に引き出し、マーキングMの部分(第1基準)から第2基準までの長さを測定して理想的な腸バンドの長さと推正するようになる。
【0078】
このように、本発明は、人工腸管器固定用腸バンドの理想的な長さを推正するためのもので、腸バンド、補助バンド又は腸バンド/補助バンドに作用するテンションに応じてバンドの特定の位置にマーキングを行うことによって理想的な腸バンドの長さを容易に推定することができる自動テンション測定器を提供する。
【0079】
特に、前記バンドの一端部を固定させた後、人工腸管器の固定部チューブの間に位置させ、前記バンドの他端部を移動させながら一定の張力が作用するときの特定の位置をマーキングすることにより、患者に最も相応しい腸バンドの長さを推正することができ、使用者に合わせて腸バンドの迅速な適用ができるようにしたものである。
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6a
図6b
図6c
図6d