(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きい、又は、
組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きい
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の折畳み式包装箱。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に係る折畳み式包装箱の実施形態について説明する。
[折畳み式包装箱の構成]
(組み立てた状態)
図1〜
図3に、本発明の実施形態に係る折畳み式包装箱1(以下、単に「包装箱1」とも言う)を組み立てた状態の斜視図を示す。さらに、
図15、
図16及び
図17に、組み立てた状態の包装箱1の六面図を示す。なお、面ファスナは、設けてあってもよいし、設けてなくてもよい。
図15〜
図17には、
図2及び
図3に示した面ファスナを設けていない包装箱の例を示す。
包装箱1は、四つの側壁部11,12,13,14と、天面フラップ20と、一対の上フラップ31,32と、一対の下フラップ41,42と、底面フラップ50とを備え、これらの板状部材を折り曲げて組み立てることによって、所謂「B式」と呼ばれる包装箱として構成される。
【0013】
(側壁部)
四つの側壁部11〜14は、それぞれ略矩形状の板状部材で構成され、互いに折り曲げ可能に連設されて箱の筒状収納空間10(
図2参照)を形成する。
また、
図2及び
図5に示すように、包装箱1は、側壁部11,12,13,14を筒状に連結するためののりしろ部15を二箇所に設けている。のりしろ部15を側壁部と接合することによって、側壁部11,12,13,14が矩形筒状に連結されて包装箱1の筒状収納空間10が構成される。のりしろ部15は、接着剤やステイプル,固定具,粘着テープなどの接合部材によって接合されてもよいし、熱による面溶着・点溶着によって接合されてもよい。
なお、のりしろ部15と側壁部14が重なる箇所については、箱の内寸が小さくなるが、板状部材の撓みや弾性変形,加工精度等により、後述する箱の組立時の内寸と収納時の外寸の関係式においては無視できる程度のものである。また、のりしろ部15を側壁部14の外表面側において接合すれば、重なり部分の内寸が小さくなることが回避される。
また、本実施形態の包装箱1には、のりしろ部15が設けられているが、のりしろ部15は無くともよい。のりしろ部15が無くても、例えば、側壁部の端縁を溶着することによって、筒状収納空間10を形成することができる。なお、
図15〜
図22には、のりしろ部の無い包装箱の例を示す。
【0014】
(天面フラップ)
天面フラップ20は、四つの側壁部11,12,13,14のうちの一つの側壁部11の上縁11aに折り曲げ可能に連設されて、筒状収納空間10の上面開口を開閉可能に閉塞・解放する蓋として機能する。
図2及び
図3に示すように、天面フラップ20は、側壁部11の上縁11aに連設した略矩形板形状の天面第一フラップ部21と、天面第一フラップ部21の先端縁21aに折り曲げ可能に連設された略矩形板形状の天面第二フラップ部22と、天面第二フラップ部22の先端縁22aに折り曲げ可能に連設された天面先端フラップ部23とから構成されている。天面第一フラップ部21の先端縁21aの罫線21aは、側壁部11の上縁11aと平行に設けられている。
【0015】
(上フラップ、下フラップ)
一対の上フラップ31,32は、天面フラップ20と連設した一つの側壁部11の両側にそれぞれ連接して互いに対向する一対の側壁部13,14の上縁13a,14aにそれぞれ折り曲げ可能に連設されている。
一対の下フラップ41,42は、一対の側壁部13,14の下縁13b、14bにそれぞれ折り曲げ可能に連設されている。
なお、上フラップ31,32及び下フラップ41,42の形状は矩形のみに限定されるものではなく、例えば台形や半円形,星形等とすることもできる。また、フラップの角部にR(丸み)をつけることも可能である。
【0016】
(底面フラップ)
底面フラップ50は、一対の側壁部13,14に連設する側壁部の下縁に折り曲げ可能に連設されて、筒状収納空間10の下面開口を閉塞する。本実施形態では、底面フラップ50は、一つの側壁部11と対向する側壁部12の下縁12bに連設されている。
図3に示すように、底面フラップ50は、側壁部12の下縁12bに連設した略矩形板形状の底面第一フラップ部51と、底面第一フラップ部51の先端縁51aに折り曲げ可能に連設された略矩形板形状の底面第二フラップ部52と、底面第二フラップ部52の先端縁52aに折り曲げ可能に連設された底面先端フラップ部53とから構成されている。底面第一フラップ部51の先端縁51aの罫線51aは、側壁部12の下縁12bと平行に設けられている。
【0017】
(連設部)
さらに、包装箱1は、四つの各側壁部11〜14の間に配設された連設部60を備え、連設部60は、隣接する各側壁部11〜14を折り曲げ及び折り重ね可能に連設する。
【0018】
そして、一対の上フラップ31,32が、一対の側壁部13,14の上縁13a、14aでそれぞれ箱内側に折り曲げられ、さらに、天面フラップ20が、一つの側壁部11の上縁11aで箱内側に折り曲げられることにより、包装箱1の上面開口が閉じられる。一方、一対の下フラップ41,42が、一対の側壁部13,14の下縁13b、14bでそれぞれ箱内側に折り曲げられ、さらに、底面フラップ50が、側壁部12の下縁12bで箱内側に折り曲げられることにより、包装箱1の下面開口が閉じられる。このように上面開口及び下面開口が閉じられて
図1(a)に示す包装箱1の組立が完成する。
【0019】
(折畳み状態)
図4に、包装箱1を折り畳んだ状態の斜視図を示す。さらに、
図18、
図19、
図20、
図21に、折り畳んだ状態の包装箱1の六面図を示す。なお、面ファスナは、設けてあってもよいし、設けてなくてもよい。
図18〜
図22には、
図4に示した面ファスナを設けていない包装箱の例を示す。
包装箱1を折り畳むときには、まず、
図3に示すように、天面フラップ20及び底面フラップ50を開き、天面フラップ20及び底面フラップ50を箱外側へそれぞれ折り返し、それぞれ連設する側壁部11、12に折り重ねる。さらに、本実施形態では、天面フラップ20の天面第二フラップ部22を、天面第一フラップ部21の先端縁の罫線21aで折り返すとともに、底面フラップ50の対面第二フラップ部52を、底面第一フラップ部51の先端縁の罫線51aで折り返している。
また、包装箱1を折り畳むときには、
図4(a)に示すように、一対の側壁部13,14、一対の上フラップ31,32、及び一対の下フラップ41,42を、それぞれ箱高さ方向に沿って箱内側に折り曲げる。このとき、四つの側壁部11〜14が連設部60を介して折り重ねられる。このようにして、包装箱1が、
図4(b)に示した折畳み状態となる。
【0020】
なお、底面フラップ50は、側壁部11の下縁11bに連設させてもよい。しかし、その場合、折畳み状態では、箱外側へ折り返された天面フラップ20と底面フラップ50が、側壁部11の箱外側で重なることになる。その結果、天面フラップ20及び底面フラップ50のうち、上側に折り畳もうとするフラップが、下側のフラップにより.反発を受ける。このため、反発を加味した設計をすると、天面フラップ20と底面フラップ50とを同一寸法形状とすることが困難となる。
これに対し、本実施形態では、天面フラップ20と底面フラップ50とが互いに対向する側壁部11,12に連設されて、互い違いに箱外側へ折り返されるため、反発が生じることがなく、天面フラップ20と底面フラップ50とを同一寸法形状とすることができる。
【0021】
(収納)
そして、
図5に示すように、折畳み状態の包装箱1が、組み立てた状態の他の同一の包装箱1の筒状収納空間内に収納可能となる。
これによって、折畳んだ収納箱1を水平に複数積み重ねた状態で、組み立てた状態の収納箱1内に積載・収納することができ、非使用時の包装箱1を収納するために、別途収納箱や結束具等を用意する必要がなくなり、折畳んだ状態の包装箱を簡易かつ効率よく保管・輸送することができるようになっている。
また、組み立てた状態の包装箱1に、折り畳んだ包装箱1を水平に収納しているため、折り畳んだ包装箱1が包装箱内で斜めに倒れて動くことが回避される。その結果、特に輸送中に、包装箱内で折り畳んだ包装箱どうしが擦れて傷むことを防止することができる。
【0022】
[寸法条件]
以下、
図6及び
図7を参照して、組み立てた状態の包装箱1の収納空間内に、折畳んだ状態の同一(同形・同大)の他の包装箱1が収納するための包装箱1の具体的な寸法条件について説明する。
図6は、包装箱1の寸法関係を説明するため、包装箱1を単純化して示した模式図である。
図6に示すように、Xは、天面フラップ20及び底面フラップ50がそれぞれ折り重ねられる側壁部11,12の箱組立時の箱高さ方向と直交する水平方向(箱幅方向)の寸法(外寸)である。
Yは、対応する上フラップ31,32及び下フラップ41,42とともに箱高さ方向に沿って折り曲げられる側壁部13,14の箱組立時の箱高さ方向と直交する水平方向(箱奥行き方向)の寸法(外寸)である。
Zは、上フラップ31,32及び下フラップ41,42が連設された側壁部13,14の箱高さ方向の寸法(外寸)である。
Aは、4つの連設部60の箱組立時の箱高さ方向を直交する水平方向の寸法(外寸)である。
Bは、上フラップ31,32の箱高さ方向の寸法(外寸)である。
Cは、下フラップ41,42の箱高さ方向の寸法(外寸)である。
【0023】
ここで、
図7(a)に示すように、組立状態では、包装箱1の4つの各側壁部11,12,13,14及び4つの各連設部60は、組立時には、平面視で長辺(側壁部11〜14)と短辺(連設部60)とが交互に配置された略八角形を構成する。
さらに、
図7(b)に拡大して示すように、組立て状態では、包装箱1の連設部60の外寸Aの正面幅方向(図面X方向)の長さは、Acosθである。また、組立時の包装箱1の連設部の外寸Aの奥行き方向(図面Y方向)の長さは、Asinθである。
ここで、組立状態では、連設部60を介して隣接する側壁部どうしが約90°をなすため、側壁部11,12に対する連設部60の折り曲げ角度であるθは、約45°となるが、θ=45°に限定されない。
また、
図7(b)中のtは、包装箱1を構成する板状部材の厚みである。
【0024】
一方、
図7(c)に拡大して示すように、折畳み状態では、四つの側壁部11〜14のうち連設部60を介して隣接する側壁部どうしが180°折り返され、連設部60を介して折り重ねられる。このため、連設部60の外寸Aは、後述するように、側壁部11〜14の肉厚tの2倍以上であることが好ましい。
そして、折畳み状態では、包装箱1の連設部60の外寸Aの正面幅方向(図面X方向)の長さは、Acosθ=Acos90°=0である。
【0025】
組み立てた状態の包装箱1の収納空間内に、折畳んだ状態の同一(同形・同大)の他の包装箱1を収納するための寸法条件として、
組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きいという寸法条件、又は、
組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きいという寸法条件があげられる。
【0026】
図5に示すように、組立て状態の包装箱1の箱幅方向の内寸は、
図5に示すように、X+2Acosθ−2tである。また、
図5に示すように、組み立てられた包装箱1の箱奥行き方向の内寸は、
図5に示すように、Y+2Asinθ−2tである。
一方、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸は、Xであり、箱高さ方向の外寸は、Z+B+Cである。
【0027】
よって、組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きいという寸法条件は、下記の式1及び式2の関係として表される。
式1:X+2Acosθ−2t≧X
式2:Y+2Asinθ−2t≧Z+B+C
なお、上記の式1は、整理するとAcosθ≧tとなる。
したがって、上記の式1及び式2の関係が満たされるときに、組み立てた状態の包装箱1の収納空間内に、折畳んだ状態の同一(同形・同大)の他の包装箱1を収納することができる。
【0028】
また、組み立てられた状態の包装箱1の箱幅方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱高さ方向の外寸より大きく、かつ、組み立てられた状態の包装箱1の箱奥行き方向の内寸が、折畳み状態の包装箱1の箱幅方向の外寸より大きいという寸法条件は、下記の式3及び式4の関係として表される。
式3:Y+2Asinθ−2t≧X
式4:X+2Acosθ−2t≧Z+B+C
したがって、上記の式3及び式4の関係が満たされるときにも、組み立てた状態の包装箱1の収納空間内に、折畳んだ状態の同一(同形・同大)の他の包装箱1を収納することができる。
以上より、式1及び式2、又は式3及び4の関係を満たすように、包装箱1の各部の寸法X,Y,Z,A,B,C,θ及びtを設定することにより、折畳んだ状態の包装箱1を、組立状態の包装箱1の内部に収納することができる。
【0029】
なお、上述のように、箱ののりしろ部15と側壁部14が重なる箇所については、箱の内寸が小さくなるが、板状部材の撓みや弾性変形,加工精度等により、箱の組立時の内寸と収納時の外寸の上記の関係式1及び2又は3及び4においては無視できる程度のものとなり、また、のりしろ部15を側壁部14の外表面側において接合することで、重なり部分の内寸が小さくなることがなくなる。
あるいは、のりしろ部15と側壁部14が重なって箱の内寸が小さくなった箇所に合わせた計算式として、下記の式2’又は式4’の関係を満たすように設定することもできる。
式2’:Y+2Asinθ−3t≧Z+B+C
式4’:X+2Acosθ−3t≧Z+B+C
また、箱の組立状態では、通常は側壁部14の厚みがのりしろ部15の厚み分だけ増加して2倍となるが、側壁部13,11にのりしろ部分が重なることで、その部分の厚みが倍になる可能性がある。
その場合は、下記の式1’又は式3’の関係を満たすように設定することもできる。
式1’:X+2Acosθ−3t≧X
式3’:Y+2Asinθ−3t≧X
【0030】
また、本実施形態では、包装箱1のX,Yが以下の式5の関係を満たすように設定することができる。
式5:X≧Y
ここで、X=Yであれば、組立時の箱の内寸が幅方向と奥行き方向で等しくなり、その結果、折畳み状態の包装箱1の収納時の方向を選ばなくなり、収納作業が容易に行えるようになる。
一方で、X≧Yであれば、箱の折畳み時の厚さを低減できるメリットがある。
すなわち、
図4に示すように箱を折り畳んだときに、X<Yの場合には、側壁部14と側壁部12とが重なることになり、その重なった分だけ箱の折畳み時の厚みが増加することになる。これに対して、X≧Yの場合には、側壁部14と側壁部12が重ならず、折畳み時の箱の厚みが増加することを防止できる。
そこで、本実施形態では、包装箱1のX,Yが上記式5の関係を満たすように設定するようにしてある。
【0031】
従って、折畳んだ状態の包装箱1は、
図5(a),(b)に示すように、組立状態の包装箱1の内部に、水平方向に複数積み重ねた状態で収納することができる。
また、折畳み状態の包装箱1を収納した包装箱1は、天面フラップ20を閉じて保管・運搬等することができ、収納されている折畳み状態の包装箱1は、随時取り出して組立状態にして使用することができる。
【0032】
次に、
図8を参照して、包装箱1のより好適な寸法関係を説明する。
図8は、包装箱1の寸法関係を説明するため、包装箱1を単純化して示した模式図である。
図8に示す包装箱1では、天面フラップ20が連設した側壁部11の上縁11aが、一対の側壁部13,14の上縁13a,14aよりも、寸法Z2だけ箱高さ方向の上方に位置し、寸法Z2は下記の式6の関係を満たすことが好ましい。
また、
図8に示す包装箱1では、底面フラップ50が連設した側壁部12の下縁12bが、一対の側壁部13,14の下縁13b、14bよりも、寸法Z3だけ箱高さ方向の下方に位置し、寸法Z3は下記の式7の関係を満たすことが好ましい。
式6:t≦Z2≦B
式7:t≦Z3≦C
なお、Z2はZ3と等しくてもよいし、等しくなくてもよい。
【0033】
図6に示した寸法形状の包装箱1において、組立て状態で天面フラップ20を、一対の上フラップ31,32上に重ねようとすると、上フラップ31,32の厚みtにより天面フラップ20が反発を受け、上手く組み立てることが困難な場合がある。
そこで、少なくとも上フラップ31,32の厚みt分だけ、側壁部11の上縁11aを上げることにより、上フラップ31,32の厚みtによる反発を緩和することができる。
一方、上縁11aを上フラップ31,32の高さBよりも上げてしまうと、折畳み状態で、包装箱1の寸法が大きくなり、収納が困難となる。このため、Z2≦Bとすることにより、折畳み状態の包装箱1の寸法拡大を回避することが好ましい。
【0034】
また、同様に、
図6に示した寸法形状の包装箱1において、組立て状態で底面フラップ50を、一対の下フラップ41,42上に重ねようとすると、下フラップ41,42の厚みtにより底面フラップ50が反発を受け、上手く組み立てることが困難な場合がある。
そこで、少なくとも下フラップ41,42の厚みt分だけ、側壁部12の下縁12bを下げることにより、下フラップ41,42の厚みtによる反発を緩和することができる。
一方、下縁12bを下フラップ41,42の高さCよりも下げてしまうと、折畳み状態で、包装箱1の寸法が大きくなり、収納が困難となる。このため、Z3≦Cとすることにより、折畳み状態の包装箱1の寸法拡大を回避することが好ましい。
【0035】
次に、
図9を参照して、包装箱1の更により好適な寸法関係を説明する。
図9は、包装箱1の寸法関係を説明するため、包装箱1を単純化して示した模式図であり、
図1〜
図4、及び
図15〜
図22に示した包装箱1に最もよく一致している。
図9に示す包装箱1では、天面フラップ20が連設した側壁部11の上縁11aから天面フラップ20の先端縁23aまでの寸法D1が、下記の式8の関係を満たす場合に、天面フラップ20に、当該上縁と平行な折り曲げ用の上面罫線21aを設け、天面フラップ20が連設した側壁部11の上縁11aと上面罫線21aとの距離E1が下記の式9の関係を満たすことが好ましい。
式8:D1>Z+Z2+C
式9:E1<Z+Z2+C
なお、D1=Y+2Asinθ+dと表すこともできる。ここで、dは、天面先端フラップ23の箱高さ方向の長さである。
【0036】
上記の式8を満たす場合、折畳み状態で、折り返した天面フラップ20の先端縁23aが、下フラップ41,42よりも下へ延びてしまうため、折畳み状態の包装箱1の寸法が大きくなり、収納が困難となる。
そこで、天面フラップ20を、式9を満たす罫線21aで更に折り返すことによって、折畳み状態の包装箱1の寸法の拡大を回避することが好ましい。
【0037】
図9に示す包装箱1ではまた、底面フラップが連設された側壁部の下縁から前記底面フラップの先端縁までの寸法D2が、下記の式10の関係を満たす場合に、前記底面フラップに、当該上縁と平行な折り曲げ用の下面罫線を設け、前記底面フラップが連設した前記側壁部の下縁と前記下面罫線との距離E2が下記の式11の関係を満たすことが好ましい。
式10:D2>Z+Z3+B
式11:E2<Z+Z3+B
なお、D2=Y+2Asinθ+dと表すこともできる。ここで、dは、底面先端フラップ53の箱高さ方向の長さである。
【0038】
上記の式10を満たす場合、折畳み状態で、折り返した底面フラップ50の先端縁53aが、上フラップ31,32よりも上へ延びてしまうため、折畳み状態の包装箱1の寸法が大きくなり、収納が困難となる。
そこで、底面フラップ50を、式11を満たす罫線51aで更に折り返すことによって、折畳み状態の包装箱1の寸法の拡大を回避することが好ましい。
【0039】
[面ファスナ1]
図2及び
図3に良く示すように、包装箱1は、一対の上フラップ31,32に配設され、上面開口を閉塞した天面フラップ20と対向する第一の面ファスナ71と、天面フラップ20の、第一の面ファスナ71と対向する位置に配設され、当該第一の面ファスナ71と係止可能な第二の面ファスナ72と、上フラップ31,32面の、折畳み状態で第一の面ファスナ71と対向する位置に設けられ、当該第一の面ファスナ71と係止可能な第三の面ファスナ73とを備えている。
なお、例えば、第一の面ファスナ71がA面(オス)であるときは、第二の面ファスナ72及び第三の面ファスナ73はB面(メス)であり、第一の面ファスナ71がB面(メス)であるときは、第二の面ファスナ72及び第三の面ファスナ73はA面(オス)である。また、第一の面ファスナ71は、一対の上フラップ31,32の一方にのみ設けてもよい。
【0040】
これにより、組立て状態では、上フラップ31,32上の第一の面ファスナ71が、天面フラップ20の第二の面ファスナ72と係止することにより、天面フラップ20が閉じた状態が容易に維持される。一方、折畳み状態では、箱内側に折り曲げられた上フラップ31,32上の第一の面ファスナ71が、同じく上フラップ31,32上の第三の面ファスナ73と係止することにより、折畳み状態が容易に維持される。
したがって、第一の面ファスナ71は、組立て状態での天面フラップ20の留具と、折畳み状態での上フラップ31、32どうしの留具とを兼ねる。
【0041】
さらに、第二の面ファスナ72は、天面フラップ20のうち、折畳み状態で側壁部11と対向するように罫線21aで折り返される天面第二フラップ部22に配設されている。そして、包装箱1は、一つの側壁部11の、第二の面ファスナ72と対向する位置に配設された、当該第二の面ファスナ72と係止可能な第四の面ファスナ74を更に備えている。
なお、例えば、第二の面ファスナ72がA面(オス)であるときは、第四の面ファスナ74はB面(メス)であり、第二の面ファスナ72がB面(メス)であるときは、第四の面ファスナ74はA面(オス)である。
【0042】
これにより、組立て状態では、天面フラップ20の第二の面ファスナ72が、上フラップ31,32上の第一の面ファスナ71と係止することにより、組立状態で天面フラップ20が閉じた状態が容易に維持される。一方、折畳み状態では、天面フラップ20の第二の面ファスナ72が、罫線21aで折り返されて、側壁部11上の第四の面ファスナ74と係止することにより、折畳み状態が容易に維持される。
したがって、第二の面ファスナ72は、組立て状態で天面フラップ20を上フラップ31,32に留める留具と、折畳み状態で天面フラップ20を側壁部11に留める留具とを兼ねる。
【0043】
さらに、包装箱1は、底面フラップ50の、当該底面フラップ50が下面開口を閉塞したときに第四の面ファスナ74と対向する位置に設けられた、当該第四の面ファスナ74と係止可能な第五の面ファスナ75を更に備える。
なお、例えば、第四の面ファスナ74がA面(オス)であるときは、第五の面ファスナ75はB面(メス)であり、第四の面ファスナ74がB面(メス)であるときは、第五の面ファスナ75はA面(オス)である。
【0044】
これにより、側壁部11の第四の面ファスナ74が、底面フラップ50の第五の面ファスナ75と係止することにより、組立状態で底面フラップ50が閉じた状態が容易に維持される。
したがって、第四の面ファスナ74は、折畳み状態で天面フラップ20を側壁部11に留める留具と、組立状態で底面フラップ50を側壁部11に留める留め具とを兼ねている。
【0045】
[面ファスナ2]
また、
図2及び
図3に示すように、一対の下フラップ41,42に配設され、下面開口を閉塞した底面フラップ50の内側面と対向する第六の面ファスナ81と、底面フラップ50の内側面の、第六の面ファスナ81と対向する位置に配設され、当該第六の面ファスナ81と係止可能な第七の面ファスナ82と、下フラップ41,42の対向する面の、折畳み状態で第六の面ファスナ81と対向する位置に配設され、当該第六の面ファスナ81と係止可能な第八の面ファスナ83とを備えている。
なお、例えば、第六の面ファスナ81がA面(オス)であるときは、第七の面ファスナ82及び第八の面ファスナ83はB面(メス)であり、第六の面ファスナ81がB面(メス)であるときは、第七の面ファスナ82及び第八の面ファスナ83はA面(オス)である。また、第六の面ファスナ81は、一対の下フラップ41,42の一方にのみ設けてもよい。
【0046】
これにより、組立て状態では、下フラップ41,42上の第六の面ファスナ81が底面フラップ50の第七の面ファスナ82と係止することにより、底面フラップ50が閉じた状態が容易に維持される。一方、折畳み状態では、箱内側に折り曲げられた下フラップ41,42上の第六の面ファスナ81が同じく下フラップ41,42上の第八の面ファスナ83と係止することにより、折畳み状態が容易に維持される。
したがって、第六の面ファスナ81は、組立て状態での底面フラップ50を下フラップ41,42に留める留具と、折畳み状態での下フラップ41、42どうしを留める留具とを兼ねる。
【0047】
さらに、第七の面ファスナ82は、底面フラップ50の、折畳み状態で側壁部12と対向するように罫線51aで折り返される底面第二フラップ部52に配設されている。そして、包装箱1は、側壁部12の、第七の面ファスナ82と対向する位置に配設された、当該第七面ファスナ82と係止可能な第九の面ファスナ84更に備える。
なお、例えば、第七の面ファスナ82がA面(オス)であるときは、第九の面ファスナ84はB面(メス)であり、第七の面ファスナ82がB面(メス)であるときは、第九の面ファスナ84はA面(オス)である。
【0048】
これにより、組立て状態では、底面フラップ50の第七の面ファスナ82が下フラップ41,42上の第六の面ファスナ81と係止することにより、組立状態で底面フラップ50が閉じた状態が容易に維持される。一方、折畳み状態では、底面フラップ50の底面第二フラップ部52が罫線51aで折り返されて、この底面第二フラップ部52上に配設された第七の面ファスナ82が側壁部12上の第九の面ファスナ84と係止することにより、折畳み状態が容易に維持される。
したがって、第七の面ファスナ82は、組立て状態で底面フラップ50を下フラップ41,42に留める留具と、折畳み状態で底面フラップ50を側壁部12に留める留具とを兼ねる。
【0049】
さらに、包装箱1は、天面フラップ20の、当該天面フラップ20が上面開口を閉塞したときに第九の面ファスナ84と対向する位置に配設された、当該第九の面ファスナ84と係止可能な第十の面ファスナ85を更に備える。
なお、例えば、第九の面ファスナ84がA面(オス)であるときは、第十の面ファスナ85はB面(メス)であり、第九の面ファスナ84がB面(メス)であるときは、第十の面ファスナ85はA面(オス)である。
【0050】
これにより、側壁部12の第九の面ファスナ84が、天面フラップ20の第十の面ファスナ85と係止することにより、組立状態で天面フラップ20が閉じた状態が容易に維持される。
したがって、第九の面ファスナ84は、折畳み状態で底面フラップ50を側壁部12に留める留具と、組立状態で天面フラップ20を側壁部12に留める留め具とを兼ねる。
なお、
図2〜
図4に示した包装箱1は、面ファスナを設けているが、
図1
【0051】
[中空板材]
次に、以上のような本実施形態の折畳み式包装箱1を構成する板状部材となる中空板材について説明する。
【0052】
折畳み式包装箱1を構成する板状部材としては、中空構造をなすための立体加工が施されたコア材の表裏両面に平板状の外装材を積層してなる合成樹脂製の中空板材が好ましい。このような中空板材は、一般に、気泡ボート、プラスチック段ボールなどと称されるものが知られているが、独立した多数の気泡内に空気が封入され、断熱性や剛性に優れ、また、合成樹脂製のために耐久性や耐水性・防水性等にも優れており、繰り返し使用される通い箱や引越し用の収納箱として用いられる折畳み式包装箱1として好適である。
なお、折畳み式包装箱1を構成する板状部材としては、合成樹脂製の中空板材以外にも、例えば紙製の段ボールや厚紙など、箱を構成するのに適した板状部材であれば、任意の素材を採用することができる。
【0053】
図10を参照して、折畳み式包装箱1を構成する中空板材をより具体的に説明する。
図10は、本実施形態に係る折畳み式包装箱1を構成する板状部材となる中空板材を示す要部斜視図であり、
図10(a)は三層構成の気泡ボードを示しており、
図10(b)は
図10(a)に示す気泡ボードの端部(縁部)を封止材で端面封止した場合を示している。
【0054】
本実施形態に係る折畳み式包装箱1を構成する板状部材(パネル)は、
図10(a)に示す中空構造をなすための立体加工が施されたコア材の表裏両面に平板状の外装材を積層してなる合成樹脂製の中空板材からなっている。このような中空板材としては、一般に、気泡ボート、プラスチック段ボールなどと称されるものが知られているが、独立した多数の気泡内に空気が封入され、より断熱性に優れていることから、
図10(a)に示すような気泡ボード100を用いるのが好ましい。
特に、繰り返し使用される通い箱や引越し用の収納箱として使用される包装箱1を構成する中空板材は、非通水性又は通水性の低い材質で形成されたことが好ましい。
【0055】
図10(a)に示す気泡ボード100は、中空状に膨出する多数の突起103が成形されたコア材としてのキャップシート102と、突起103内に空気を封入して気泡を形成する一方の外装材としてのバックシート101と、突起103の頂面側に積層された他方の外装材としてのライナーシート104とを備えている。
このような気泡ボード100は、例えば、図示しない多数のキャビティ孔が設けられた成形ロールの外周面に、シート状に連続して繰り出される溶融樹脂を接触させて中空状に膨出する多数の突起103を真空成形することによってキャップシート102を形成しつつ、このキャップシート102を、突起103の開口側に供給されたバックシート101と、突起103の頂面側に供給されたライナーシート104とで挟み込み、これらを熱融着により積層一体化し、しかる後に所定の形状に切り出すことによって製造することができる。
なお、上記のようにして気泡ボード100を製造するにあたり、バックシート101、キャップシート102、ライナーシート104のそれぞれの厚みは、気泡ボード100に要求される強度、剛性などを考慮して適宜調整することができる。通常は、例えば100μm〜1.5mm程度とすることができる。
【0056】
また、気泡ボード100を構成する中空板材は、端面が封止されることが好ましい。
具体的には、所定の形状に切り出された気泡ボード100の端面に、
図10(b)に示すように、帯状の封止材105を熱融着などによって取り付けることで、中空板の開口した端面を封止することができる。また、気泡ボード100から包装箱1を展開した外形を切り出す際に、加熱した刃で気泡ボード100を溶断することによっても、気泡ボード100の端面を封止することができる。
このようにすることで、気泡ボード100の内部に異物が侵入してしまうのを防止するとともに、それぞれの気泡103の間にも空気が封入されるようにして、さらなる断熱性の向上を図ることもできる。
【0057】
なお、以上のような気泡ボード(中空板材)100の材料樹脂としては、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などを挙げることができる。
但し、これらに特に限定はされるものではなく、他の合成樹脂・材料を用いることも勿論可能である。
【0058】
[折り部]
以上のような気泡ボード100に対して、所定の折れ線加工を施すことにより、上述した折畳み式包装箱1の側壁部11,12,13,14と上フラップ31,32/下フラップ41,42との間の折り曲げ部分や、側壁部11,12,13,14と各連設部60との間の折り曲げ部分となる折り部200が形成される。
【0059】
以下、
図10〜
図14を参照し、このような折畳み式包装箱1の折曲げ部分となる折り部200の具体的な構成について説明する。
【0060】
折畳み式包装箱1の折り曲げ部分となる折り部200は、所定の形状・大きさに形成されたパネル(気泡ボード100)の所定箇所に切り込み(ハーフカット)加工を入れて形成することができ、これによって折り部200に沿ってパネルを所望の方向に折り曲げ可能に構成することができる。
折り部200を形成する際に切り込み(ハーフカット)を入れるのは、気泡ボード100のバックシート101側、ライナーシート104側のいずれであってもよいが、
図10〜
図14に示す例では、気泡ボード100のバックシート101側に切り込み201を入れることによって折り部200を形成している。これによって、気泡ボード100は切り込み201を入れたバックシート101側からライナーシート104側に折り曲げ可能となる。従って、パネル(気泡ボード100)の底面側に切り込み201を形成することで当該部分を谷折りに、パネル平面側に切り込み201を形成することで山折りに折り曲げることができるようになる。
【0061】
ここで、
図11は、
図10に示す気泡ボード100をバックシート側から見た拡大図であり、
図11のA−A断面図を
図12(a)に示し、当該部位を折り部200で折り曲げた状態を
図12(b)に示す。同様に、
図11のB−B断面図を
図13(a)に示し、当該部位を折り部200で折り曲げた状態を
図13(b)に示す。
これらの図に示すように、突起103がない部位では、キャップシート102とバックシート101との融着部を切断するように切り込み201を入れ(
図12(a)参照)、ライナーシート104のみが屈曲して折り部200が形成されるようになる(
図12(b)参照)。
これに対して、突起103がある部位では、バックシート101と突起103の側壁部とを切断するように切り込み201を入れ(
図13(a)参照)、ライナーシート104に突起103の頂面が融着された部分が屈曲して折り部200が形成されるようになる(
図13(b)参照)。
【0062】
これにより、折り部200は、ライナーシート104のみからなる部分と、ライナーシート104に突起103の頂面が融着されて二重構造となっている部分とが交互に配置されて形成されることになる。したがって、気泡ボード100に切り込み201を入れて形成された折り部200は、ライナーシート104に突起103の頂面が融着された二重構造となっている部分によって部分的に補強されて、折り部200の曲げ易さを損なわない程度に強度が高められている。すなわち、折り部200を補強するために、例えば、折り部200を形成しようとする部位にシート材を積層して二重構造としただけでは、折り部200が折り曲げにくくなって、パネルの折り曲げ性,組み立て性に支障をきたすおそれがあるが、本実施形態にあっては、折り部200が部分的に二重構造となるために、その曲げ易さを損なうことなく適度に折り部200が補強されることになる。
【0063】
また、曲げ易さを損なうことなく折り部200の強度をさらに高めるために、例えば、ポリエチレン系樹脂フィルムなどのような柔軟なフィルム材を気泡ボード100に積層することもできる。
このとき、バックシート101側に切り込み201を入れて折り部200を形成するのであれば、ライナーシート104側の面、すなわち、切り込み201を入れる側とは反対側の面に、必要に応じて接着剤を介するなどして当該フィルム材を積層することができる。
【0064】
なお、特に図示しないが、気泡ボード100のライナーシート104側から切り込み201を入れて折り部200を形成する場合、突起103がない部位では、ライナーシート104を切断するように切り込み201を入れ、キャップシート102とバックシート101との融着部が屈曲して折り部200を形成することになる。一方、突起103がある部位では、ライナーシート104に突起103の頂面が融着された部分と突起103の側壁部とを切断するように切り込み201を入れ、バックシート101が屈曲して折り部200を形成することになる。
いずれにしても、形成された折り部200は、バックシート101のみからなる部分と、バックシート101にキャップシート102が融着されて二重構造となっている部分とが交互に配置されて形成されることになり、折り部200が部分的に二重構造となって、その曲げ易さを損なうことなく適度に折り部200が補強されることになる。
【0065】
また、以上のような切り込み加工による折り部200以外にも、例えば
図14に示すようなV字加工を施すことによりパネルに折り部200を形成することができる。
図14は、上述した
図12に対応する気泡ボード100(パネル)の断面図であり、
図12で示した切り込み201に換えてV字加工部202を形成したものである。
同図に示すV字加工部202は、気泡ボード100には、加熱鏝を当てるなどして断面V字状に溶融して形成するものであり、このV字加工部202を設けることによって、
図14(b)に示すように、気泡ボード100はV字加工部202が設けられた側に折り曲げられるようになる。従って、この場合には、谷折りにする側のパネル平面側にV字加工部202を形成するようにして折り部200を設けるようにする。
【0066】
なお、このような溶融加工して形成されるV字加工部202は、気泡ボード100の一部が線状に押し潰された状態となっており、V字加工部202で囲まれた範囲には空気が封入されるようになる。
このようにV字加工部202を設ける場合には、気泡ボード100の端面に封止材105(
図10(b)参照)を取り付けなくとも、当該範囲における気泡に空気が封入され、これによって気泡ボード100(パネル)の断熱性を向上させることができる。
実際には、端面と折り部の両方を熱で潰すことにより、通水しない気泡ボード100とすることできる。
【0067】
また、このようなV字加工部202を設けることで、気泡ボード100が折り曲げられるとV字加工部200の端面同士が当接して、折り曲げられた気泡ボード100が所定角度をもって離間した状態が保持されるようになる。
例えば、
図14(a)に示すほぼ90度の角度で形成されたV字加工部202を設けることで、
図14(b)に示すように、折り曲げられた気泡ボード100はほぼ90度(直角)の間隔をもって離間した状態が保持されるようになる。
このように、折り曲げられた気泡ボード100同士がほぼ直角に離間した状態で保持されることは、箱の各部がほぼ直角に折り曲げられた状態で組み立てられるB式タイプの包装箱1の折り曲げ部分として最適な構成となる。
【0068】
また、このようなV字加工部202は、
図14(c)及び
図14(d)に示すように、側壁部11,12,13,14と各連設部60との間の折り曲げ部分を構成する折り部200としても好適である。
図14(a)に示すようにV字加工部202を設けることによって、包装箱1の組立時には、連設部60を介して連接される隣接した側壁部11,12,13,14は、
図14(c)に示す気泡ボードのように互いにほぼ90度間隔で離間させることができ、かつ、包装箱1の折畳み時には、隣接する側壁部11,12,13,14を、
図14(d)に示す気泡ボード100のように互いに重ね合わせた状態に折り曲げることができる。
従って、V字加工部202を包装箱1の側壁部11,12,13,14と連設部60との折り曲げ部分の折り部200として構成することは、包装箱1の組立・折畳み作業が容易かつ確実に行えるようになることから好ましい。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る折畳み式包装箱1によれば、B式タイプの包装箱1の隣接する側壁部11,12,13,14の間に連設部60を設けるとともに、側壁部11〜14、天面フラップ20、上フラップ31,32、下フラップ41,42、底面フラップ50、及び連設部60を、所定の関係を満たす寸法に設定することで、組み立てた状態の包装箱1の筒状収納空間10内に、折畳んだ状態の包装箱1を、水平に複数積み重ねた状態で収納することができる。
これによって、同一(同形・同大)の包装箱1同士を、収納用の箱と、収納対象となる箱の双方として使用することができるようになる。
【0070】
従って、本実施形態に係る折畳み式包装箱1では、非使用状態の折畳んだ包装箱1を収納するために、大型の収納箱や専用の結束具等を用意する必要が一切なくなり、折畳んだ包装箱1は、組み立てた包装箱1の内部に簡易・迅速に収納して、管理・保管し、また、そのまま配送・運搬することができる。
また、収納用に使用した包装箱1が汚れたり破損したりしたような場合でも、他の包装箱1を組み立てて収納用として使用することができ、収納用の包装箱1の準備や管理等も必要なくなる。
【0071】
このように、本実施形態の折畳み式包装箱1によれば、折畳んだ状態の包装箱1を、極めて簡易かつ効率よく、収容・保管・輸送等することができる。
さらに、本実施形態の折畳み式包装箱1は、合成樹脂製の中空板材によって形成することで、中空板材からなるパネルは繰り返しの使用にも耐え得る耐久性もあり、耐水性,防水性等にも優れることから、繰り返し使用される通い箱や引越し用の収容箱などに好適に使用することができる包装箱を提供することができる。
【0072】
以上、本発明の折畳み式包装箱について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明の折畳み式包装箱は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、本発明に係る折畳み式包装箱を形成する板状部材となる中空板材として、コア材として多数のキャップを有するキャップシートを備えた気泡ボードを例にとって説明したが、本発明の折畳み式包装箱を形成するための中空板材としては、気泡ボードに限られず、その他の中空板材,中空パネル等を使用することができる。例えば、気泡ボードに代えて、コア材がハニカム構造により形成された中空板材、コア材が段ボール状に形成された中空板材(所謂プラ段)などを使用することもできる。
また、紙製の段ボールや厚紙等を用いることも勿論可能である。
【0073】
また、上述した実施形態では、中空板材のコア材となるキャップシートを一層のみ備えているが、キャップシートは複数層備えるようにすることもできる。例えば二層のキャップシートを積層してコア材とすることができる。
その場合、各キャップシートは、突起頂面側同士を対向させて配置することが好ましい。このようにすると、二層のキャップシートの突起を、バックシート及びライナーシートによってそれぞれ封止・密封することができ、二層のキャップシートの突起をそれぞれ気泡として機能させることができるようになる。
また、バックシート及びライナーシートからなる外装材についても、それぞれ複数層設けることも可能である。また、外装材を金属板により形成したり、外装材の表面に樹脂層等を積層して外装材をコーティングすることもできる。