(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記精製された脂肪酸と前記アルコール組成物とをエステル化反応させる段階は、180℃で1時間維持、200℃で1時間維持、及び230℃で1時間維持後、250℃まで昇温して行う、請求項1に記載の合成基油組成物の製造方法。
【背景技術】
【0002】
金属加工分野で利用される切削研削加工用油剤の基材(base oil)として、鉱油、炭化水素系合成油、エステル等の含酸素系合成油等がある。また、エステルと炭化水素油とを組み合わせた金属加工油組成物が知られている。
【0003】
最近、環境問題のため、各種産業機械及び自動車等に利用される切削研削加工用油剤又は潤滑油等にも、節電燃費節減の効果が要求されている。節電燃費節減の効果を得るために、摩擦調整剤を添加して摩擦を減少させる方法があるが、低粘度の基油を使用することが効果的である。また、冬季や寒冷地等低温下で機械を使用するためには、低温始動性が良好でなければならず、そのためにも、低粘度の基油を使用することが効果的である。
【0004】
一方、各種機械の高性能化及び小型化によって、潤滑油が高温下で使用されるケースが多くなっている。高温で使用されると、基油が蒸発しやすい傾向があるため、揮発性が低いことが要求されている。しかし、基油の揮発性を改善しようとすると、動粘度が高くなる傾向がある。
【0005】
これに伴って、低温特性を改善するために、低揮発性でありながら、低粘度であり、低温から高温まで広い温度範囲で長期間使用できる基油が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために、同一粘度に対して引火点が高い低粘度高引火点の合成基油組成物の製造方法、及びこれによって製造された低粘度高引火点合成基油組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法は、アルコール組成物を準備する段階と、精製された脂肪酸を準備する段階と、前記アルコール組成物と精製された脂肪酸とをエステル化反応させる段階と、未反応の反応物質を除去する段階とを含み、前記アルコール組成物は、トリデシルアルコールを含み、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が6.5乃至10である。
【0008】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記アルコール組成物は、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が6乃至7であってもよい。
【0009】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記精製された脂肪酸を準備する段階の精製された脂肪酸は、C8乃至C12の含量が0.3重量%以下であってもよい。
【0010】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤を用いる段階を含み得る。
【0011】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、760mmHg以下で共沸物質を添加する段階を含み得る。
【0012】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記精製された脂肪酸とアルコール組成物とをエステル化反応させる段階は、温度を180℃で1時間維持、200℃で1時間維持、及び230℃で1時間維持しながら、最終的に250℃まで昇温して行われ得る。
【0013】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記未反応の反応物質を除去する段階は、730mmHg以下の圧力で5時間乃至10時間の間維持する段階を含み得る。
【0014】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法において、前記未反応の反応物質を除去する段階は、20℃乃至50℃に冷却させる段階を含み得る。
【0015】
本発明は、また、本発明の製造方法によって製造された合成基油組成物を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法は、1H−NMRの特性が調整されたアルコールを使用することによって、同一粘度に対して引火点が高い低粘度高引火点の合成基油を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法は、アルコールを準備する段階と、精製された脂肪酸を準備する段階と、前記アルコールと精製された脂肪酸とをエステル化反応させる段階と、未反応の反応物質を除去する段階とを含む。また、前記アルコールは、トリデシルアルコールを含む。さらに、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が6.5乃至10であってもよく、より好ましくは、6.5乃至9、より好ましくは6.5乃至8、より好ましくは6.5乃至7であってもよい。
【0019】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法は、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が6乃至7、より好ましくは6.5乃至7であってもよい。
【0020】
前記化学シフト0乃至1ppmでの積分値の範囲及び1乃至2ppmでの積分値の範囲は、合成基油組成物の粘度及び引火点で最適の範囲を有するようにする。前記範囲を外れると、粘度が高すぎたり低く、これに伴って、引火点が高すぎたり低くなるという問題がある。従って、粘度が低いながらも、引火点を高くすることができる周辺の電子密度に応じて変わる水素の個数が調節されたアルコールが要求される。前記積分値は、数々のアルコールの含量比を調節して調節することができる。
【0021】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法におけるアルコールを準備する段階で準備されるアルコールは、トリデシルアルコールを含む。前記アルコールは、トリデシルアルコールを50%以上、又は60%以上、又は70%以上、又は80%以上含んでもよい。前記トリデシルアルコールの含量比に応じて、混合される異なるアルコールの種類及び含量比が変わる。
【0022】
1H−NMRスペクトルでx軸である化学シフトは、該当核種の遮蔽された程度の差異による。より具体的に、核の周辺の電子密度に富むと、外部磁場に対する誘導磁場が強く、核が感じる外部磁場の強さを減少させて、共鳴に必要なラジオ波の周波数が低くなるので、小さい化学シフトを有することになる。逆に、核の周辺の電子密度が低くなると、誘導磁場が弱く、核が外部磁場にそのまま露出され、共鳴に必要なラジオ波の周波数が高くなるので、大きい化学シフトを有することになる。
【0023】
1H−NMRスペクトルで各化学シフトで示される積分値の比は、該当核種に該当する水素の個数比に該当する。従って、1H−NMRスペクトルを介して、各化学シフトに該当する水素の個数比を確認することができる。
【0024】
各化学シフトの区間に該当する水素の個数比は、粘度と揮発性とに影響を与えることがある。同じ分子量を有するアルコールであっても、各化学シフトに該当する水素の個数に応じて、ファンデルワールス力のような分子間の力が変わり得、これは、粘度と揮発性とに影響を与えることになる。従って、望む粘度と引火点とを有するアルコールを1H−NMRで特定の化学シフトを有するHの個数比として特定することができる。
【0025】
以上のような1H−NMRスペクトルの特性を考慮する場合に、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmに該当する水素は、より大きい化学シフトを有するので、核の周辺の電子密度が低い水素を意味する。相対的に化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmに該当する水素は、核の周辺の電子密度が高い水素を意味し、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmに該当する水素は、核の周辺の電子密度がより高い水素を意味することになる。
【0026】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記精製された脂肪酸を準備する段階の精製された脂肪酸は、C8乃至C12の含量が0.5重量%以下であってもよく、より好ましくは0.3重量%以下であってもよく、又は0.25重量%以下であってもよく、又は0.2重量%以下であってもよく、又は0.1重量%以下であってもよい。
【0027】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、760mmHg以下、より好ましくは758mmHg以下、より好ましくは750mmHg以下で共沸物質を添加する段階を含み得る。
【0028】
一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、758mmHg以下の高真空システムで共沸物質を添加し、温度150℃乃至250℃まで温度条件を変化させながら行われ得る。
【0029】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤を用いる段階を含み得る。一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤としてDalsorb 2500M/F50(MgO.3SIO
2)0.1%乃至5.0%を使用し、30℃乃至120℃で0.5時間乃至20時間の間行われ得る。
【0030】
また、一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤としてS社(新光化学工業)の活性炭(Gap pal Type/SPO−10Grade)と、D社(Dallas group)のDalsorb 2500Mを使用し、50℃乃至160℃で0.5時間乃至3時間の間行われ得る。
【0031】
また、一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤として、新光化学工業の活性炭(Gap pal Type/PTK Grade)と、 D社(Dallas group)のDalsorb F50を使用し、50℃乃至160℃で0.5時間乃至3時間の間行われ得る。
【0032】
また、一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤として、新光化学工業の活性炭(Gap pal Type/PSW Grade)と、D社(Dallas group)のDalsorb F50を使用し、80℃乃至110℃で1時間乃至3時間の間行われ得る。
【0033】
また、一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤として、Calgon活性炭(CPG LF Type/12*40 Grade)を使用し、80℃乃至110℃で1時間乃至3時間行われ得る。
【0034】
また、一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、吸着剤として、KYOWAAD KW300S(Sanalmin、2.5MgO.Al
2O
3.xH
2O)を使用し、80℃乃至110℃で1時間乃至3時間の間行われ得る。
【0035】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記精製された脂肪酸を準備する段階は、760mmHg以下で共沸物質を添加する段階を含み得る。
【0036】
一実施例として、前記精製された脂肪酸を準備する段階で、前記低沸点脂肪酸C8乃至C12を除去する方法は、758mmHg以下の高真空システムで共沸物質を添加し、150℃乃至250℃まで温度条件を変化させながら行われ得る。
【0037】
一実施例として、前記エステル化反応は、アルコール組成物としてトリデシルアルコールを含み、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が6.5乃至10であるアルコール組成物と、前記精製された脂肪酸とを反応させて行われ得る。
【0038】
一実施例として、前記精製された脂肪酸とアルコールとをエステル化反応させる段階で、前記昇温過程は、合成率が99.8%以上進むまで行われ得る。
【0039】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記精製された脂肪酸とアルコールとをエステル化反応させる段階は、180℃で1時間維持、200℃で1時間維持、及び230℃で1時間維持後、250℃まで昇温して行い得る。
【0040】
一実施例として、前記精製された脂肪酸とアルコールとのエステル化反応は、縮合反応時、蒸気を凝縮することができるコンデンサが装着されたメカニカルシール( mechanical seal)タイプの反応器でされ得る。
【0041】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記未反応の反応物質を除去する段階は、730mmHg以下、より好ましくは600mmHg以下、より好ましくは300mmHg以下、より好ましくは100mmHg以下、より好ましくは50mmHg以下、より好ましくは30mmHg以下、より好ましくは10mmHg以下の圧力で5時間乃至10時間の間維持する段階を含み得る。
【0042】
本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で、前記未反応の反応物質を除去する段階は、20℃乃至50℃に冷却させる段階を含み得る。
【0043】
本発明に係る合成基油組成物の製造方法は、このような圧力及び温度調節によって、未反応の副産物を除去することにより製造される合成基油の物性を調節することを特徴とする。
【0044】
本発明の実施例に係る合成基油組成物は、前記製造方法によって製造される。
【0046】
<実施例1−1>アルコール組成物の準備
【0047】
イソトリデシルアルコールを含むアルコール組成物としてexxon mobile社の製品を用いて1H−NMRを測定し、その結果を
図1及び
図2に示した。
【0048】
図1は、本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で使用されるアルコールの1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値を示したものである。
図1で本発明の実施例で使用されたアルコールの場合、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が6.5乃至10であることが確認できる。
【0049】
図2は、本発明の実施例に係る合成基油組成物の製造方法で使用されるアルコールの1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値を示したものである。
図2で本願発明の実施例で使用されたアルコールの場合、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が6乃至7であることが確認できる。
【0051】
C8乃至C22の炭素組成をなす混合脂肪酸として天然トリアシルグリセロールを使用し、これを加水分解して飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とを分離して製造された混合脂肪酸、具体的に、慣用名である工業用オレイン酸を使用し、758mmHg以下の高真空システムで共沸物質を添加し、150℃乃至250℃まで温度条件を変化させながら、低沸点脂肪酸C8乃至C12を除去した。
【0052】
精製前後の脂肪酸の含量比は下記表1の通りである。
【0054】
前記表1で見るように、C8乃至C12の含量が0.3重量%以下であることが確認できる。
【0056】
前記実施例1−1で準備されたアルコール組成物と、前記実施例1−2で準備された脂肪酸とをエステル化反応させた。
【0057】
アルコール組成物と精製された脂肪酸とを攪拌しながら、常圧で温度250℃まで段階的に昇温して反応を進み、合成率が99.8%以上進んだことを確認した後、未反応物質を除去するために高真空下で長時間維持しながら反応を終了して冷却した。
【0059】
1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が9.5であり、1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が3であることを特徴とする100%イソトリデシルアルコールと前記実施例1−2で精製された脂肪酸とをエステル化反応させながら、その他同じ方法で合成基油組成物を製造した。
【0061】
精製された脂肪酸ではなく、一般的な工業用オレイン酸と呼ばれる混合脂肪酸と比較例1のアルコールとを使用してエステル化反応させながら、その他同じ方法で合成基油組成物を製造した。
【0063】
トリデシルアルコールを含む
図3の1H−NMRのデータを有するアルコール組成物を使用することを除き、前記実施例1−2乃至1−3と同様にエステル化反応させた。
【0064】
図3で見るように、本発明の比較例3のアルコール組成物の場合、3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が6.18であり、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が9.89であることが確認できる。
【0066】
前記実施例1、比較例1乃至3で合成した合成基油組成物の物性を測定した結果は、下記表2の通りである。
【0068】
前記表2で、本発明の実施例に係る1H−NMRの条件を満たすアルコール及び精製された脂肪酸を用いてエステル化反応によって生成物を製造する場合、製造された合成油が動粘度の低い状態でも引火点が大きく高くなることが確認できた。
【0070】
前記実施例及び比較例で合成した合成基油組成物の高温揮発性及び酸化安定性を評価した結果は、下記表3の通りである。150℃のマッフル炉で144時間空気中に露出し、加熱減量及び全酸価の変化率を測定した。
【0072】
前記表3で、本発明の実施例に係る1H−NMRの条件を満たすアルコール組成物及び精製された脂肪酸を用いてエステル化反応させて製造された合成油の場合、加熱減量及び粘度変化率が大きく改善することが確認できた。
【0074】
パームに由来するオレイン酸をメインとする混合脂肪酸を前記実施例1−2と同じ方式で精製した脂肪酸と実施例1と同じアルコール組成物とをエステル化反応させた。
【0076】
1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が9.5であり、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が3であることを特徴とする100%イソトリデシルアルコールを使用することを除き、前記実施例2と同様にエステル化反応をさせた。
【0078】
1H−NMRスペクトルで、化学シフト(Chemical Shift)3乃至4ppmでの積分値を1とした場合に、化学シフト(Chemical Shift)1乃至2ppmでの積分値が7−8であり、1H−NMRスペクトルで化学シフト(Chemical Shift)0乃至1ppmでの積分値が0−1であることを特徴とするネオペンチルグリコール及びラウリルアルコールの混合物を使用することを除き、前記実施例1−2と同様にエステル化反応をさせた。
【0080】
前記実施例2、比較例4及び5で合成した合成基油組成物の粘度(40℃)及び引火点を測定した結果は下記表4の通りである。
【0082】
前記表3で、本発明の実施例に係る1H−NMRの条件を満たすアルコール及び精製された脂肪酸を用いてエステル化反応によって生成物を製造する場合、製造された合成油が異なるアルコールを使用する場合よりも動粘度が低い状態でも引火点が高いことが確認できた。