(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6937587
(24)【登録日】2021年9月2日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】段階的コア部品を含む鋳造方法
(51)【国際特許分類】
B22C 9/10 20060101AFI20210909BHJP
B22C 1/00 20060101ALI20210909BHJP
B22C 1/08 20060101ALI20210909BHJP
B22C 9/04 20060101ALI20210909BHJP
B22C 9/08 20060101ALI20210909BHJP
B22D 29/00 20060101ALI20210909BHJP
B22C 9/22 20060101ALN20210909BHJP
B22C 9/24 20060101ALN20210909BHJP
【FI】
B22C9/10 M
B22C9/10 N
B22C1/00 C
B22C1/08 A
B22C9/04 A
B22C9/08 102A
B22D29/00 F
!B22C9/22 C
!B22C9/24 C
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-31626(P2017-31626)
(22)【出願日】2017年2月23日
(65)【公開番号】特開2017-164813(P2017-164813A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2017年4月21日
【審判番号】不服2019-1819(P2019-1819/J1)
【審判請求日】2019年2月8日
(31)【優先権主張番号】15/056,703
(32)【優先日】2016年2月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド・スコット・バンカー
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ジェラルド・コニツァー
【合議体】
【審判長】
河端 賢
【審判官】
見目 省二
【審判官】
大山 健
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−226935(JP,A)
【文献】
特開2005−118883(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/158359(WO,A1)
【文献】
特開昭59−185544(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/306657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22C 1/00 - 1/08
B22C 9/04 - 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の段階的コア部品を備える鋳造コアであって、段階的コア部品が、第1の組成を有する第1のコア材料と第2の組成を有する第2のコア材料との間に1以上の段階的移行部を備え、前記段階的移行部が、前記第1の組成と前記第2の組成との連続的に変化する混合物を含み、前記第1の組成の割合は、前記段階的移行部が前記第2のコア材料に近づくにつれて減少し、前記第2の組成の割合は、前記段階的移行部が前記第1のコア材料に近づくにつれて減少し、前記段階的移行部における前記第1の組成と前記第2の組成との比は、前記第1のコア材料から前記第2のコア材料へ向かって重量パーセント濃度の一次関数で変化し、前記段階的コア部品が、鋳造部品内部に、冷却穴、後縁、冷却流路又はマイクロ流路を画成するように適合されている、
ことを特徴とする、鋳型。
【請求項2】
第1のコア材料が、高融点金属である、請求項1に記載の鋳型。
【請求項3】
第1のコア材料が、非高融点金属である、請求項1に記載の鋳型。
【請求項4】
第1のコア材料が、セラミックである、請求項1に記載の鋳型。
【請求項5】
前記高融点金属が、タングステン、タングステン合金、モリブデン又はモリブデン合金である、請求項2に記載の鋳型。
【請求項6】
鋳造コアの少なくとも部分を取り囲み、鋳造コアの周りに空洞を画成する外側シェル型を更に備え、外側シェル型がセラミックである、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の鋳型。
【請求項7】
段階的コア部品が、コア支持構造、プラットフォームコア構造又は先端フラグ構造を提供するように適合されている、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の鋳型。
【請求項8】
鋳造部品を製造する方法であって、
(a)液体金属を鋳型の中に注入するステップと、液体金属を凝固させて、鋳造部品を形成するステップとを含み、鋳型が、段階的コア部品を含む鋳造コアを備え、段階的コア部品が、第1の組成を有する第1のコア材料と第2の組成を有する第2のコア材料との間に1以上の段階的移行部を備え、前記段階的移行部が、前記第1の組成と前記第2の組成との連続的に変化する混合物を含み、前記第1の組成の割合は、前記段階的移行部が前記第2のコア材料に近づくにつれて減少し、前記第2の組成の割合は、前記段階的移行部が前記第1のコア材料に近づくにつれて減少し、前記段階的移行部における前記第1の組成と前記第2の組成との比は、前記第1のコア材料から前記第2のコア材料へ向かって重量パーセント濃度の一次関数で変化し、前記段階的コア部品が、鋳造部品内部に、冷却穴、後縁、冷却流路又はマイクロ流路を画成するように適合されている、
ことを特徴とする、方法。
【請求項9】
液体金属を注入するステップの前に、鋳型を用意するステップを更に含み、用意するステップが、
(b)使い捨てパターン材料(1001)によって鋳造コアの少なくとも部分を形成して、コア組立体を形成するステップと、
(c)使い捨てパターン材料(1001)をコア組立体から除去するステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
第1のコア材料が、セラミックである、又は非高融点金属という金属である、請求項8又は請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
第2のコア材料が、高融点金属又はセラミックである、請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
使い捨てパターン材料(1001)が、ワックス又は1以上の段階的コア部品よりも低い融点の金属である、請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
(d)溶融することによって使い捨てパターン材料(1001)を除去するステップと、
(e)エッチングによって1以上の段階的コア部品を除去するステップと
を更に含む、請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
請求項8乃至請求項13のいずれか1項に記載の方法において、多層基礎材料上に段階的コア部品を付加的に形成するステップをさらに含み、当該ステップが、
(f)粉体床の中の粉体層に照射して、融解領域又は焼結領域を形成するステップと、
(g)粉体の次の層を粉体床の上へ提供するステップと、
(h)少なくとも第1のコア材料及び第2のコア材料に相当する2以上の異なる粉体組成を使用して、ステップ(f)及びステップ(g)を繰り返して、段階的コア部品を形成するステップと
を含む、請求項8乃至請求項13のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、段階的インベストメント鋳造コア部品、及び、これらのコア部品を利用する工程に関する。本発明の段階的コア部品は、例えばタングステン/モリブデンなど単一の種類の材料内部で2つ以上の材料の間、或いは例えばタングステン/セラミックなど異なる種類の材料の間で、段階を付けるステップを含む。段階的コアは、航空機エンジン又は発電タービン部品向けのタービンブレードを製造するために使用される超合金の鋳造など、鋳造作業の中で有益な特性を提供する。
【背景技術】
【0002】
現代の多くのエンジン及び次世代のタービンエンジンは、精密で、複雑な幾何学形状を有する部品及び部品を必要とし、それには新規な種類の材料及び製造技術が必要である。エンジン部品及び部品を製造するための従来の技術は、インベストメント鋳造又はロストワックス鋳造という面倒な工程を含む。インベストメント鋳造の一実施例には、ガスタービンエンジン内で使用される典型的なロータブレードの製造が含まれる。タービンブレードは、典型的には、エンジンの作動中に圧縮された冷却空気を受けるために、少なくとも1以上の入口を有するブレードの全長に沿って延在する径方向の流路を有する中空の翼形部を含む。ブレード内の様々な冷却流路の間に、翼形部の中間に配置されるサーペンタイン形状流路が、前縁と後縁との間に含まれる。翼形部は、典型的には、圧縮された冷却空気を受けるためにブレードを通って延在する入口を含み、翼形部の加熱された側壁と内部冷却空気との間の熱交換を高めるために、短いタービュレータリブ又はピンなど、局所的な形態を含む。
【0003】
典型的には高強度の超合金材料からできた、これらのタービンブレードを製造するには、多くのステップが含まれる。第1に、精密なセラミックコアが、タービンブレード内部で所望の複雑な冷却通路に一致するように製造される。翼形部、プラットフォーム及び一体型ダブテールを含むタービンブレードの精密な3D外面を画成する精密な金型又は鋳型が、更に生成される。セラミックコアが、2つの金型半部の内部で組み立てられ、それが2つの金型半部の間に空間又は空所を形成し、それによって、結果として生じるブレードの金属部分を画成する。ワックスが組み立てられた金型の中に注入されて、空所を満たし、その中に封入されたセラミックコアを取り囲む。2つの金型半部が、解体され、成形されたワックスから除去される。成形されたワックスは、所望のブレードの精密な構成を有し、次いでセラミック材料で被覆されて、周囲のセラミックシェルを形成する。次いで、ワックスが溶融され、シェルから除去され、セラミックシェルと内部セラミックコアとの間に対応する空所又は空間を残す。次いで溶融された超合金が、シェルの中に注入されて、その中の空所を満たし、シェル内に含まれるセラミックコアを再び被包する。溶融した金属は、冷却され、凝固し、次いで外側シェル及び内側コアが適切に除去され、その後に所望の金属タービンブレードを残し、そのタービンブレード内部には内部冷却通路が認められる。
【0004】
次いで、鋳造タービンブレードは、限定的ではないが、内側に導かれる冷却空気のための出口を提供するために、所望に応じて、翼形部の側壁を通ってフィルム冷却穴の適切な列の穴をあけることなど、追加的な後の鋳造修正を経ることができ、そのとき冷却空気は、ガスタービンエンジン内の作動中に翼形部の外面の上方に保護冷却空気フィルム又はブランケットを形成する。しかし、これらの後の鋳造修正は限定的であり、タービンエンジンの複雑さが更に増加すること、かつタービンブレード内部で特定の冷却回路の効率が認められると仮定すれば、より複雑で、精密な内部幾何学形状に対する要求が必須となる。インベストメント鋳造がこれらの部品を製造することができるが、一方で、これら従来の製造工程を使用して製造するためには、配置の精密さ、及び複雑な内部幾何学形状が、ますます複雑になる。したがって、複雑な内部空所を有する3次元部品のための改良された鋳造方法を提供することが所望される。
【0005】
高融点金属及びセラミック鋳造部品の組合せを利用して、ハイブリッドコア部品を使用する精密な金属鋳造は、当技術分野で公知である。例えば、「Cores for use in precision investment casting(精密なインベストメント鋳造で使用するためのコア)」と題する米国特許第6,637,500号明細書である。
図1は、一般的なインベストメント鋳造コアの部品を形成する高融点金属の薄い後縁コア部品を示す。高融点金属の薄い要素420が、高融点金属部品に領域424を提供することによってセラミック部分422に付着されることができ、領域424は凹部ポケット426を生成し、この突出要素の周りに、及び/又はポケットの中にセラミックを射出して、セラミック要素と高融点金属要素との間に機械的ロックを提供する。高融点金属の部分及びセラミック材料の部分を含むハイブリッドコア材料が、製造されてきた。例えば、「Additive manufacturing of hybrid core(ハイブリッドコアの付加製造)」と題する米国特許第2013/0266816号明細書を参照されたい。この出願の中で開示されるハイブリッドコアを製造するために使用される技術は、従来の粉体床技術を利用した。ハイブリッドコアは、例えば航空機エンジンの中で使用されるタービンブレードの鋳造において、超合金を鋳造するために追加の融通性を提供するが、しかし、より進歩したインベストメント鋳造コア技術への要求が依然として存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第2015/0251242号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、1以上の段階的コア部品を備える鋳造コアであって、段階的コア部品が、第1のコア材料と第2のコア材料との間に1以上の段階的移行部を備える、新規な鋳型に関する。段階的コア部品の中で第1のコア材料と第2のコア材料との間の段階的移行部は、本明細書で説明される直接レーザ溶融/焼結という進歩した方法を使用する付加製造工程によって形成され得る。外側シェル型は、セラミック材料であることができる。コア部品は、付着される段階的コア部品を含むセラミック部品であることができる。
【0008】
第1のコア材料及び第2のコア材料は、同じ種類の材料の2つの型(すなわち、2つの異なる高融点金属)、又は2つの異なる種類の材料(すなわち、高融点金属及びセラミック)のいずれかである。一実施形態では、段階的コア部品の第1のコア材料が、高融点金属である。第2のコア材料は、異なる型の高融点金属、すなわち非高融点金属である金属、又はセラミック材料であることができる。
【0009】
段階的コア部品が、鋳造部品内部に、構造の中でもとりわけ、冷却穴、後縁冷却流路又はマイクロ流路を画成するように適合され得る。段階的コア部品が、コア支持構造、プラットフォームコア構造又は先端フラグ構造を提供するようにもまた適合され得る。複数の段階的コア部品が単一の鋳造コアの中で使用されることができ、或いは単一の段階的コア部品が単独で、又は他の鋳造部品と共に、セラミック鋳造コア組立体の中で使用され得る。
【0010】
本発明は、鋳造部品を製造する方法であって、液体金属を鋳型の中に注入するステップと、凝固させて、鋳造部品を形成するステップとを含み、鋳型が1以上の段階的コア部品を含む鋳造コアを備え、段階的コア部品が第1のコア材料と第2のコア材料との間に1以上の段階的移行部を備える、ステップと、鋳造コアを鋳造部品から除去するステップとを含む方法に更に関する。
【0011】
本発明は、使い捨てパターン材料によって鋳造コアの少なくとも部分を形成して、コア組立体を形成するステップと、使い捨てパターン材料をコア組立体から除去するステップとを含む工程を使用して鋳型を製造する方法に更に関する。使い捨てパターン材料は、ワックス又は段階的コア部品よりも低い融点の金属、又は別の材料であってよく、その材料が熱処理又は化学処理を使用して除去されて、鋳造コア空洞を出現させ、空洞内に溶融された超合金を流し込むことができる。
【0012】
本発明の一態様では、段階的コア部品は、段階的構造を提供するために2つ以上の粉体組成を利用することができる、粉体床の中で直接レーザ溶融工程/焼結工程など、付加製造技術を使用して製造され得る。付加方法は、多層基礎原料上に段階的コア部品を積み上げて、(a)照射、バインダ射出及び/又は焼結によって、粉体床内で粉体層を固化して、融解領域又は焼結領域を形成するステップと、(b)粉体の次の層を粉体床の上へ提供するステップと、(c)第1のコア材料及び第2のコア材料に相当する2以上の異なる粉体組成を使用して、ステップ(a)及びステップ(b)を繰り返して、段階的コア部品を形成するステップとを含む。
【0013】
別の態様では、1以上の段階的コア部品を含む全体的鋳造コアが、粉体床から直接的な最後の溶融ステップ/焼結ステップによって製造される。別法として、段階的コア部品が、鋳型の内部で組み立てられ、セラミックスラリーが導入されて、鋳造コアを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】従来技術のハイブリッドコア部品を示す図である。
【
図2】付加製造用の従来の装置の実施例を示す概略図である。
【
図3】構造全体に異なる組成を有する部品の製造を可能にする付加製造装置の斜視図である。
【
図4】
図2に示される付加製造装置を使用して製造される部品の上面図である。
【
図5】本発明の実施形態による段階的コア部品を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による不連続な段付き段階的移行部についてのグラフである。
【
図7】本発明の一実施形態による連続的な段階的移行部についてのグラフである。
【
図8】本発明の一実施形態による拡散段階的移行部についてのグラフである。
【
図9】セラミック材料まで高融点金属段階的移行部を含む段階的コア部品を示す図である。
【
図10】段階的コア部品を含む鋳造コアを含む鋳型を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面と併せて以下に説明される詳細な説明は、様々な構成を説明するように意図され、本明細書に記載される概念が実施され得る構成だけを表示するように意図されるのではない。詳細な説明は、様々な概念を完全に理解することを提供する目的で特定の詳細を含む。しかし、これらの概念がこれらの特定の詳細を用いずに実施され得ることは、当業者にとって明らかであろう。
【0016】
本発明の段階的部品は、付加製造工程を使用して製造され得る。AMプロセスは、一般に、1以上の材料を積層して、正味寸法又は正味に近い寸法(NNS)の物体を製造することを含み、サブトラクティブ製造法とは対照的である。「付加製造(additive manufacturing)」は業界標準用語(ASTMF2792)であるが、AMは、自由成形、3Dプリンティング、高速プロトタイピング/工作などを含む様々な名称の下で公知の様々な製造技術及びプロトタイプ技術を包含する。AM技術は、幅広い様々な材料から複雑な部品を製造することができる。一般に、自立式物体は、コンピュータ支援設計(CAD)モデルから製造され得る。AMプロセスの特定の型は、エネルギービーム、例えば、レーザビームなどの電子ビーム又は電磁放射を使用して、粉体材料を焼結又は溶融し、固体3次元物体を生成し、その物体内では粉体材料の粒子が一体に接着される。例えば、エンジニアリングプラスチック、熱可塑性エラストマー、金属及びセラミックなど、異なる材料システムが使用されている。レーザ焼結又は溶融は、機能性プロトタイプ及び工具の高速製造のために注目すべきAM工程である。応用には、複雑な工作物、インベストメント鋳造のためのパターン、射出成形及びダイカストのための金属鋳型、並びに砂型鋳造用の鋳型又はコアの直接的製造が含まれる。設計サイクル中に概念の伝達及び試作を向上させるためにプロトタイプ物体を製造することは、AMプロセスの別の共通の使用法である。
【0017】
選択的レーザ焼結、直接レーザ焼結、選択的レーザ溶融及び直接レーザ溶融は、細粉を焼結又は溶融するためにレーザビームを使用することによって、3次元(3D)物体を製造することに言及するために使用される一般的な業界用語である。例えば、米国特許第4,863,538号明細書及び米国特許第5,460,758号明細書は、従来のレーザ焼結技術を記載する。より正確には、焼結は、粉体材料の融点以下の温度で粉体の粒子を融解(凝集)することが必要であるが、一方、溶融は、固体の均質的質量を形成するために粉体の粒子を完全に溶融することが必要である。レーザ焼結又はレーザ溶融に関連する物理工程は、粉体材料への熱伝導を含み、次いで、粉体材料を焼結又は溶融することのいずれかを含む。レーザ焼結工程及び溶融工程は、幅広い範囲の粉体材料に応用され得るが、例えば、層製造工程中の焼結又は溶融速度、並びに微細構造進化への加工パラメータの影響など、製造経路の科学的及び技術的態様はよく理解されて来なかった。この製造方法は、熱、質量及び運動量移行の複数の形態、並びに加工を非常に複雑にする化学反応を伴う。製造の他の方法が、本開示の範囲から逸脱せずに、当業者によって使用され得る。
【0018】
図2は、直接金属レーザ焼結(DMLS)又は直接金属レーザ溶融(DMLM)用の例示的従来の装置100の断面を示す概略図である。装置100は、レーザ120などの供給源によって生成されるエネルギービーム136を使用して、粉体材料(図示せず)を焼結又は溶融することによって多層様式で、例えば部品122のような物体を積み上げる。エネルギービームによって溶融される粉体は、貯蔵器126によって供給され、方向134に進むリコータアーム116を使用して、ビルドプレート114の上を覆って均等に拡散されて、粉体を基準位置118に保ち、粉体基準位置118の上方に延在する過剰な粉体材料を廃棄物容器128へ除去する。エネルギービーム136は、ガルボスキャナー132の制御下で積み上げられる物体の断面層を焼結又は溶融する。ビルドプレート114は、下降され、粉体の別の層が構造プレートの上を覆って拡散され、物体が積み上げられ、その後レーザ120による粉体の溶融/焼結が続く。部品122が、溶融され/焼結された粉体材料から完全に積み上げられるまで、工程は繰り返される。レーザ120は、プロセッサ又はメモリを含むコンピュータシステムによって制御され得る。コンピュータシステムは、各層に対してスキャンパターンを決定し、スキャンパターンに従って粉体材料を照射するようにレーザ120を制御することができる。部品122の製造が完了する後、様々な後処理手順が部品122に加えられる。後処理手順には、例えば、ブローイング又はバキューミングなどによって過剰な粉体を除去するステップが含まれる。他の後処理手順には、応力除去工程が含まれる。
【0019】
上記に記載の従来のレーザ溶融/焼結技術には、様々な組成を有するAM物体を製造することに関して特定の制限がある。例えば、連続する層の中の粉体組成を変えることは可能であるが、特に製造ステップ間の休止時間のためにコストが高くなる産業環境では、この技術は煩雑なものになる可能性がある。最近、レーザ溶解/焼結のより進歩した方法が開発されてきており、それによって、構造の連続する粉体層間、及び同じ粉体層内部の側面の両方で構造の組成を精密に制御することが可能になる本明細書に参照によってその全体が組み込まれる、「Coater Apparatus for Additive Manufacturing(付加製造のためのコーター装置)」と題する、2015年8月25日に出願された米国特許第14/834,517号明細書を参照されたい。
【0020】
図3に示されるように、進歩した粉体床機械が、ディスペンサ32の上方に配置される貯蔵器組立体30を含む。ディスペンサ32は、1以上の細長い溝38A−38Eを含む。細長い溝は、溶着弁(二元又は可変)を溝とビルドプレートとの間に含み、溶着弁がビルドプレート12上に粉体の溶着を制御する。
【0021】
貯蔵器組立体30は、各溝38A−38Eの上方に配置される1以上の貯蔵器を含む。各貯蔵器は、一般に「P」と言及される(すなわち、
図4の中に図示されるP1、P2、P3など)粉体を貯蔵し、分注するために効果的な体積を形成する適切な壁又は分離器によって画成される。各個々の貯蔵器は、組成及び/又は粉体粒子サイズなど、特有の特徴を有する粉体Pで積載され得る。例えば、P1は部分60を積み上げるために使用可能であり、P2は部分62を積み上げるために使用可能であり、P3は部分64を積み上げるために使用可能である。粉体Pは付加製造用の任意の適切な材料であってよいということを理解すべきである。例えば、粉体Pは、金属粉体、高分子粉体、有機粉体又はセラミック粉体であってよい。貯蔵器組立体30が選択的であり、粉体Pは溝38A−38Eの中に直接積載され得るということに留意されたい。
【0022】
任意選択で、例えば、前のサイクルとは異なる粉体の混合物を溶着することが所望される場合など、工程のサイクルの間に溝38A−38Eを浄化することが所望される場合がある。溝38A−38Eを過剰粉体容器14の上方へ移動させ、次いで溶着弁を開いて過剰粉体を落下させることによって、このことが達成され得る。工程は、溝38A−38Eを通ってガス又は混合ガスを流すことによって強化され得る。
【0023】
図4は部品Cのための粉体層24の半分を示し、半分の粉体層24は、高さ15個の素子で、幅10個の素子という格子に細分化されている。格子素子の寸法及びそれらの間隔は、図示を明瞭にする目的で拡大されている。素子の格子を各層が含む一連の層として部品Cの画像は、例えば、適切な立体モデリング又はコンピュータ支援設計ソフトウェアを使用して、形作ることができる。
図3に示される各特有ハッチング影パターンは、1つの固有の粉体の特徴を表す(例えば、組成及び/又は粒子サイズ)。図示されるように、粉体の単一層は、3つの異なる種類の粉体P1、P2及びP3を含むことができる。
【0024】
粉体Pを付着させ、次いで粉体Pをレーザ溶融させるこのサイクルは、完全な部品Cが完成するまで繰り返される。
【0025】
上記の工程は、
図5の少なくとも第1のコア材料501と第2のコア材料502との間に段階的移行部503を含む段階的コア部品500を形成することを可能にする。
図5に示される段階的コア部品は、実施例として示され、その形状、段階的特性又は組成特性について、本発明を限定するものではない。上記に説明される付加製造技術は、ほとんど任意の所望の形状及び組成の段階的コア部品を形成することを可能にする。段階的コアは、任意選択で、他の高融点金属部品、或いは他の金属(非高融点金属)又はセラミック部品と共に組み立てられ得る。段階的コア部品及び任意の選択的部品は、次いで鋳型の中に配置されるが、航空機エンジン用の超合金タービンブレードを製造する際に使用されるようなセラミック鋳型であることが好ましい。次いで、鋳造部品が用意され、溶融された超合金が、段階的コア部品と接触する鋳型の空洞内に注入され得る。次いで、機械的工程又は化学的工程の組合せを使用して、鋳造部品が除去される。セラミック材料は、上昇した温度及び/又は圧力下で、苛性アルカリ溶液と使用して浸出され得る。次いで、段階的コア部品が、形成された超合金部品を避けて、酸処理を使用して化学的にエッチングされ得る。
【0026】
「段階的移行部」という用語は、
図6に示される不連続な段付き段階的移行部を含む。不連続な段付き段階的移行部は、単一層内部又は連続する層の間のいずれかの粉体床の中で、粉体組成の階段状変化によって生成される。階段状移行部は、その後の材料の拡散によって平滑化され得る。しかし、任意の所与の2つの材料に対して、不連続な段付き段階的移行部は、拡散だけよって可能な移行よりも、材料間により漸進的な移行を提供する。
【0027】
「段階的移行部」という用語は、
図7に示される連続的な段階的移行部を含む。連続的な段階的移行部は、単一層内部又は連続する層の間のいずれかの粉体床の中で、粉体組成内の連続的変化によって生成される。連続層の場合、連続的移行部は、階段状材料の変化が非常に漸進的であるので、材料内の段付き段階部を検出することができない層を示す。例えば、移行部が材料間で連続的であるように見える点まで、続いて材料が拡散される場合などである。不連続な段付き段階的移行部と同様に、任意の2つの所与の材料について、連続的な段階的移行部は、拡散だけによって可能な移行よりも、材料間により漸進的な移行を提供する。
【0028】
熱処理後に漸進的移行部が存在するように、両方の材料が互いの内部で拡散する場合に限り、「段階的移行部」という用語は拡散された段階的移行部を含む。
図8例えば、2つの高融点金属が、不連続な段付き段階的移行部又は連続的な段階的移行部を使用せずに、互いに隣接して溶着される場合、材料が互いの内部で拡散しさえすれば、熱処理によって段階的移行部を提供することが可能である。いくつかの場合、2つの材料が、拡散した段階的移行部領域内で合金を形成するであろう。高融点金属がセラミックに隣接して提供される場合、材料間の移行部は、やはり段階的なることが可能であり、例えば、1以上の隣接する材料の熱膨張を一致させることができる。
【0029】
図9は、段階的コア部品の使用の一実施例を図示し、高融点金属部品901が、全体的インベストメント鋳造コア900の部分を形成する薄い高融点金属の後縁のコア部品である。薄い高融点金属部品901は、高融点金属部品901とセラミックコア部品902との間に段階的移行部領域903を含む。段階的移行部は、上記に考察される不連続な段状の段階的移行部又は連続的な段階的移行部のいずれかである。この態様の中に段階的移行部を使用することによって、セラミック要素と高融点金属要素との間に機械的ロックを提供する必要をなくし、より複雑な鋳造コア設計の作成を可能にする。この場合、セラミック部分902は、物理的にセラミックコア部品に付着され得る。別法として、高融点金属部品と共に全体的セラミックコア部品は、本発明による粉体床工程を使用してプリントされ得る。
【0030】
図9に示される段階的移行部は、画像に示される垂直方向で段階部が均一であるという意味で、略直線状の段階的移行部である。しかし、段階部は、水平方向にもやはり変化することができる。例えば、段階部の量は、同じ物体の領域間で変化することができる。この一実施例は、
図9に示される直線状移行部の代わりに、段階部が垂直方向に波状外観を有することができる。波状段階部パターンは、2つの材料間に物理的強度を提供することに役立ち、及び/又は材料の1以上の特性、すなわち熱伝導率に一致させることに有益である可能性がある。
【0031】
図10は、本発明による段階的コア部品1003、1004を含む鋳型1000を図示する。鋳型1000は、単結晶超合金タービンブレードなどの部品を鋳造するために使用され得る。
【0032】
図10を参照すると、鋳型1000は、使い捨てパターン材料1001及び第2の金属部品1002を含むことができる。実施例の実施形態では、使い捨てパターン材料1001が、非高融点金属(すなわち、高融点金属よりも低い融点の金属)という金属を含むことができる。使い捨てパターン材料1001及び第2の金属部品1002は、同時プリント技術を使用して形成され得る。例えば、2つの金属の同時プリントは、2016年2月19日に出願された、弁理士整理番号037216.00028号の「CASTING WITH FIRST METAL COMPONENTS AND SECOND METAL COMPONENTS(第1の金属部品及び第2の金属部品を含む鋳造方法)」と題する米国特許第[]号明細書の中に記載されている。別法として、使い捨てパターン材料は、金属材料によって直接プリントされ、後にエッチングされ得るセラミック材料であることができる。別の実施例の実施形態では、第2の金属部品1002が、段階的コア部品1008、1009、1010を含む第1の段階的区分1003を含むことができる。加えて、第2の金属部品1002は、第2の段階的コア部品1005、1006、1007を含む第2の段階的区分1004を含むことができる。段階的移行部は、隣接する段階的コア部品の間に配置され得る。段階的移行部は、不連続な段状の段階的移行部、連続的な段階的移行部又は拡散段階的移行部を含むことができる。段階的移行部は、本発明の開示の範囲から逸脱せずに、当業者によって理解される任意の形状を含むことができる。第2の金属部品及び/又は段階的コア部品の材料は、1以上の要素又は合金を超合金部品の中に拡散することによって鋳造部品の組成を局所的に変えるように選択され得る。
【0033】
加えて、隣接する段階的コア部品が、異なる材料から形成され得る。例えば、段階的コア部品用に選択される材料は、非高融点金属/合金(例えば、アルミニウム、銅、コバルト、コバルト−クロム、銀、及び/又は金、或いはその組合せ又は合金)、高融点金属(例えば、タングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、或いはその組合せ又は合金)である金属、又はセラミックを含むことができる。各段階的コア部品が、異なる材料から形成され得る。
【0034】
例えば、第1の段階的コア部品1003は、第1の高融点金属1008、第2の高融点金属1010、第3の高融点金属1009から成ることができる。第1の段階的移行部は、第1の高融点金属1008と第2の高融点金属1010との間に配置され得る。第2の段階的移行部は、第2の高融点金属1010と第3の高融点金属1009との間に配置され得る。追加的に、及び/又は別法として、非高融点金属である1以上の金属、及び/又はセラミックが、第1の段階的コア部品1003の中で使用され得る。
【0035】
同様に、第2の段階的コア部品1004は、第4の高融点金属1005、第5の高融点金属1007、第6の高融点金属1006から成ることができる。第3の段階的移行部は、第4の高融点金属1005と第5の高融点金属1007との間に配置され得る。第4の段階的移行部は、第5の高融点金属1007と第6の高融点金属1006との間に配置され得る。追加的に、及び/又は別法として、非高融点金属である1以上の金属、及び/又はセラミックが、第2の段階的コア部品1004の中で使用され得る。
【0036】
上記に示される段階的コア部品は例示であり、任意の型の鋳造コア又はシェル配置の内部に含まれることが可能である。段階的コア部品は、鋳造部品の中の冷却穴、後縁冷却流路又はマイクロ流路を形成するために使用され得る。加えて、段階的コア部品が、コア支持構造、プラットフォームコア構造又は先端フラグ構造のためにもまた使用され得る。一態様では、段階的コア部品は、より高度な分解能による鋳造という利点を提供する。例えば、
図9の中に示される、セラミック部分と高融点金属組成物との間の段階的コア部品移行部である。
【0037】
高融点金属が、本発明によって使用可能であり、市販のハイブリッドコア部品用に既に使用されている形態である。いくつかの高融点金属は、溶融された超合金に酸化し、又は溶解することができる。高融点金属コア部品は、保護のためにセラミック層によって被覆され得る。別法として、高融点金属部品は、保護のために厚さ0.1〜1ミル(mil)であるセラミック層を有する表面まで段階的移行部を含むことができる。保護セラミック層は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、クロミア、ムライト及びハフニアを含むことができる。
【0038】
本発明のコア部品は、酸化に対して保護するための貴金属(すなわち、プラチナ)又はクロム又はアルミニウムなどの別の金属層まで、段階的移行部を有する高融点金属を含むことができる。これらの金属層は、単独で、又は上記に考察されるセラミック層を組合せて付着され得る。
【0039】
段階的コア部品の1以上の部品は、加熱の際に使用され得る表面保護膜を形成する耐火物質であることができる。例えば、MoSi
2は、SiO
2の保護層をそれぞれ形成する。
【0040】
鋳造部品を形成するために使用され得る超合金には、インコネルを含む合金を基礎にしたニッケル及び他の合金が含まれる。
【0041】
第1の金属部品1001及び第2の金属部品1002が、超合金鋳造部品を形成する間、及び/又は形成後に除去される。第1の金属部品1001が第2の金属部品1002よりも低い融点を有するように、第1の金属部品1001が選択され得る。このようにして、第2の金属部品1002を溶融させず、及び/又は第2の金属部品1002に損傷を与えずに、第1の金属部品1001が溶融され、除去され得る。その後、第1の金属部品1001を除去し、第2の金属部品1002を残すことによって、形成される空洞の中に、溶融された超合金が注入され得る。第2の金属部品1002の除去は、鋳造部品(例えば、タービンブレード)を生成するために溶融された超合金を凝固させる後に実施され得る。例えば、第2の金属部品1002は、限定しないが、酸処理を使用するエッチングを含む化学的手段を使用して除去され得る。第2の金属部品を除去するためのエッチングは、任意のセラミックを除去するために、上昇した温度及び圧力下で苛性アルカリ溶液の中に浸漬前、又は後に実施され得る。一態様では、第2の金属部品は、溶融されるのではなく、焼結される。これによって、第2の金属を除去するための選択肢の数を増やすことができる。例えば、焼結される(完全に融解される)いくつかの場合、第2の金属は、物理的手段(例えば、振とう)を使用して除去され得る。加えて、焼結された材料は、酸エッチングを使用してより容易に除去可能であり、その場合、エッチング溶液は焼結された粉体構造により速く浸透する。
【0042】
ここに記載する説明は、好適な実施形態を含む本発明を開示するための実施例を使用しており、更に当業者が、任意の装置又はシステムを製造し、使用し、かつ任意の組み込まれた方法を実施することを可能にする実施例を使用する。本発明の特許請求性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思い当たる他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言とは異ならない構造的要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言とは実質的には異ならない均等な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあると意図するものである。記載された様々な実施形態からの態様、並びにそのような各態様に対する他の公知の均等物は、当業者によって融合され、適合されて、本出願の原理に従う追加的実施形態及び技術を作成することが可能である。
[実施態様1]
1以上の段階的コア部品(1003、1004)を備える鋳造コア(900)であって、段階的コア部品(1003、1004)が、第1のコア材料(501)と第2のコア材料(502)との間に1以上の段階的移行部(503、903)を備える、鋳型(1000)。
[実施態様2]
第1のコア材料(501)が、高融点金属(1008、1009、1010、1005、1006、1007)である、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様3]
第1のコア材料(501)が、非高融点金属である、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様4]
第1のコア材料(501)が、セラミックである、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様5]
第1の高融点金属(1008、1009、1010、1005、1006、1007)が、タングステン又はタングステン合金である、実施態様2に記載の鋳型(1000)。
[実施態様6]
第1の高融点金属(1008、1009、1010、1005、1006、1007)が、モリブデン又はモリブデン合金である、実施態様2に記載の鋳型(1000)。
[実施態様7]
鋳造コア(900)の少なくとも部分を取り囲み、鋳造コア(900)の周りに空洞を画成する外側シェル型を更に備え、外側シェル型がセラミックである、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様8]
段階的コア部品(1003、1004)が、鋳造部品内部に、冷却穴、後縁、冷却流路又はマイクロ流路を画成するように適合されている、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様9]
段階的コア部品(1003、1004)が、コア支持構造、プラットフォームコア構造又は先端フラグ構造を提供するように適合されている、実施態様1に記載の鋳型(1000)。
[実施態様10]
鋳造部品を製造する方法であって、
液体金属を鋳型(1000)の中に注入するステップと、液体金属を凝固させて、鋳造部品を形成するステップとを含み、鋳型(1000)が、段階的コア部品(1003、1004)を含む鋳造コア(900)を備え、段階的コア部品(1003、1004)が、第1のコア材料(501)と第2のコア材料(502)との間に1以上の段階的移行部(503、903)を備える、方法。
[実施態様11]
液体金属を注入するステップの前に、鋳型(1000)を用意するステップを更に含み、用意するステップが、
使い捨てパターン材料(1001)によって鋳造コア(900)の少なくとも部分を形成して、コア組立体を形成するステップと、
使い捨てパターン材料(1001)をコア組立体から除去するステップと
を含む、実施態様10に記載の方法。
[実施態様12]
第1のコア材料(501)が、セラミックである、又は非高融点金属という金属である、実施態様10に記載の方法。
[実施態様13]
第2のコア材料(502)が、高融点金属又はセラミックである金属である、実施態様12に記載の方法。
[実施態様14]
使い捨てパターン材料(1001)が、ワックス又は1以上の段階的コア部品(1003、1004)よりも低い融点の金属である、実施態様11に記載の方法。
[実施態様15]
溶融することによって使い捨てパターン材料(1001)を除去するステップと、
エッチングによって1以上の段階的コア部品(1003、1004)を除去するステップと
を更に含む、実施態様11に記載の方法。
[実施態様16]
多層基礎材料上に段階的コア部品(1003、1004)を付加的に形成するステップを含む方法であって、
(a)粉体床の中に粉体層を照射して、融解領域又は焼結領域を形成するステップと、
(b)粉体の次の層を粉体床の上へ提供するステップと、
(c)少なくとも第1のコア材料(501)及び第2のコア材料(502)に相当する2以上の異なる粉体組成を使用して、ステップ(a)及びステップ(b)を繰り返して、段階的コア部品(1003、1004)を形成するステップと
を含む、実施態様10に記載の方法。
【符号の説明】
【0043】
14 粉体容器
24 粉体層
30 貯蔵器組立体
32 ディスペンサ
38A 溝
38B 溝
38E 溝
60 部分
62 部分
64 部分
C 部品
P 粉体
P1 粉体
P2 粉体
P3 粉体
100 装置(従来のシステム)
114 ビルドプレート
116 リコータアーム
118 基準位置
120 レーザ
122 部品
126 貯蔵器
128 廃棄物コンテナ
132 ガルボスキャナー
134 リコータアーム方向
136 エネルギービーム
420 高融点金属要素
422 セラミック部分
424 高融点金属要素
426 凹部ポケット
500 段階的コア部品
501 第1のコア材料
502 第2のコア材料
503 段階的移行部
900 鋳造コア
901 高融点金属部品
902 セラミックコア部品
903 段階的移行領域
1000 鋳型
1001 使い捨てパターン材料(第1の金属部品)
1002 第2の金属部品
1003 第1の段階的コア部品
1004 第2の段階的コア部品
1005 第4の高融点金属(段階的コア部品)
1006 第6の高融点金属(段階的コア部品)
1007 第5の高融点金属(段階的コア部品)
1008 第1の高融点金属(段階的コア部品)
1009 第3の高融点金属(段階的コア部品)
1010 第2の高融点金属(段階的コア部品)