特許第6937777号(P6937777)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6937777可視発熱体および液体送達装置を備える、エアロゾル発生システム用気化組立品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6937777
(24)【登録日】2021年9月2日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】可視発熱体および液体送達装置を備える、エアロゾル発生システム用気化組立品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20210909BHJP
【FI】
   A24F40/46
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-550538(P2018-550538)
(86)(22)【出願日】2017年3月21日
(65)【公表番号】特表2019-513361(P2019-513361A)
(43)【公表日】2019年5月30日
(86)【国際出願番号】EP2017056741
(87)【国際公開番号】WO2017167610
(87)【国際公開日】20171005
【審査請求日】2020年3月3日
(31)【優先権主張番号】16163416.7
(32)【優先日】2016年3月31日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】マンカ ローラン
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/033242(WO,A1)
【文献】 特表2008−501406(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/027249(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A24F 40/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システム用気化組立品であって、
液体エアロゾル形成基体を送達するための液体エアロゾル形成基体送達装置と、
ヒーター組立品とを備え、
前記ヒーター組立品が耐熱基板および電気ヒーター要素を備え、
前記液体エアロゾル形成基体送達装置が、液体エアロゾル形成基体を前記耐熱基板の少なくとも一表面に送達するために配置されており、
前記電気ヒーター要素が前記液体エアロゾル形成基体から分離されている、気化組立品。
【請求項2】
前記ヒーター組立品の前記耐熱基板が透明である、請求項1に記載の気化組立品。
【請求項3】
前記耐熱基板の前記表面が実質的に平面である、請求項1または2のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項4】
前記電気ヒーター要素が前記耐熱基板内に包埋されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項5】
前記ヒーター組立品が前記液体エアロゾル形成基体送達装置に取り外し可能なように接続されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項6】
前記ヒーター組立品の前記耐熱基板が、液体エアロゾル形成基体に対して低粘着性または抗粘着性を有する材料で作製されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項7】
前記ヒーター組立品の前記耐熱基板が非多孔性である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項8】
前記液体エアロゾル形成基体送達装置が、前記液体エアロゾル形成基体を前記ヒーター組立品上に吹き付けるためのポンプとノズルを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項9】
ノズルが前記ヒーター組立品から少なくとも0.1mm、かつ2.5mmを越えない間隙を介する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項10】
前記気化組立品が細長く、かつ長軸方向軸を有し、また前記耐熱基板の前記表面が前記長軸方向軸に対して傾斜している、請求項1〜9のいずれか一項に記載の気化組立品。
【請求項11】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の気化組立品と、
内部に前記気化組立品が位置するハウジングとを備え、
前記ヒーター組立品が前記システムの外側から見えるように、前記ハウジングの少なくとも一部が透明な材料で作製される、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記ハウジングがマウスピースを備え、前記気化組立品の前記ヒーター組立品が前記マウスピース内に位置し、また前記マウスピースが透明な材料から作製されている、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記マウスピースおよびヒーター組立品が、単一の部品として一体的に形成されている、請求項12に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項14】
請求項12または13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システムであって、
電源および制御ユニットを備える装置部分と、
交換可能な液体貯蔵部分とを備え、
前記マウスピースが前記装置部分および前記液体貯蔵部分から取り外し可能である、エアロゾル発生システム。
【請求項15】
エアロゾルを発生させるための方法であって、
液体エアロゾル形成基体をエアロゾル発生システムの液体貯蔵部分内に貯蔵することと、
耐熱基板を備えるヒーター組立品および液体エアロゾル形成基体を受けるように構成された電気発熱体を提供することと、
液体エアロゾル形成基体を前記液体貯蔵部分から送達装置を介して前記ヒーター組立品に送達することであって、前記送達装置が前記液体貯蔵と流体連通している、前記送達することと、
前記送達された液体エアロゾル形成基体の少なくとも一部を、前記ヒーター組立品の前記発熱体を起動することによって揮発することとを含み、
それによって、前記発熱体が前記液体エアロゾル形成基体から分離される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生システムなどのエアロゾル発生システム用気化組立品に関する。
【背景技術】
【0002】
電池および制御電子回路を備える装置部分と、液体貯蔵部分に保持されたエアロゾル形成基体の供給を備えるカートリッジ部分と、電気的に作動する気化器とから成る、手持ち式の電気的に作動するエアロゾル発生システムが周知である。気化器は典型的に、液体貯蔵部分内に保持された液体エアロゾル形成基体内に浸された細長い芯の周りに巻かれたヒーターワイヤーのコイルを備える。カートリッジ部分は典型的に、エアロゾル形成基体の供給および電気的に作動する気化器だけでなく、ユーザーがエアロゾルを吸入するマウスピースも備える。
【0003】
従来的なエアロゾル発生システムでは、液体エアロゾル発生媒体は常に完全には揮発されるとは限らない。残留物が液体エアロゾル形成基体の移動や加熱に伴い生成されうる。こうした残留物はエアロゾル生成に影響しうる。特に、残留物はエアロゾル生成の再現性を損ないかねない。顧客満足を増大させるために、エアロゾル発生システムで使用される気化器の機能的構成要素の清浄度を目視点検する機会を顧客に提供することが望ましい。
【0004】
従来的なエアロゾル発生システムでは、気化器は通常、簡単にはアクセスできず、発熱体は大抵、非常に小さく壊れやすい。従って、これらのシステムでは、気化器の洗浄は非常に難しいか、全く不可能である。
【0005】
一部の場合において、エアロゾル発生システムをモジュール式に設計することで、製品の取り扱いおよび維持管理を向上し、かつ容易にすることがさらに望ましく、ここで個別の構成要素はユーザーによって簡単にかつ確実に洗浄されうる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第一の態様によると、液体エアロゾル形成基体を送達するための液体エアロゾル形成基体送達装置と、ヒーター組立品とを備える、エアロゾル発生システム用気化組立品が提供されている。ヒーター組立品は耐熱基板および電気ヒーター要素を備える。液体エアロゾル形成基体送達装置は、液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品の少なくとも一表面に送達し、ここで発熱体は通常の使用中に液体エアロゾル形成基体から分離される。
【0007】
ヒーター組立品の耐熱基板は透明でも半透明でもよい。ヒーター組立品の耐熱基板は、ガラス、耐熱ガラス、セラミック、シリコン、半導体、金属、または合金から作製されてもよい。
【0008】
耐熱基板は、純粋なガラスまたはガラス化合物のほか、最適化された熱伝達効果を可能にするために特定の結晶方位を有するガラスで製造されてもよい。
【0009】
透明または半透明な材料からヒーター組立品を形成することによって、ユーザーは、耐熱基板の表面を洗浄する必要性を簡単に見極めうる。表面を洗浄するために、ヒーター組立品を水または適切な洗浄液で濯いでもよい。
【0010】
耐熱基板は実質的に平面であってもよく、また任意の所望の形状を有してもよい。耐熱基板は、例えば3〜10ミリメートルの幅寸法および長さ寸法を有する、長方形状、多角形状、円形状、または楕円形状を有してもよい。耐熱基板の厚さは、0.2〜2.5ミリメートルの範囲であってもよい。一部の実施形態において、耐熱基板は約7×6ミリメートルまたは5×5ミリメートル(長さ×幅)のサイズと、約1〜1.5ミリメートルの厚みとを有する長方形状を有してもよい。
【0011】
本明細書で使用される「実質的に平面の」は、実質的に二次元の物体の形態である配置を意味する。従って、実質的に平面の耐熱基板は、第三の寸法よりも二つの寸法(二次元)で実質的に大きく延びる。特に、二つの寸法のそれぞれにおける実質的に平面の耐熱基板の寸法は、第三の寸法においてよりも少なくとも五倍大きい。二つの寸法は耐熱基板の表面を画定でき、第三の寸法は耐熱基板の厚さを画定でき、この厚さは表面に垂直である。実質的に平面の耐熱基板の一例は、架空の実質的に平行な二つの平面間の物体であり、ここでこの架空の二つの表面間の距離は、表面に平行な物体の延長部分よりも実質的に小さい。上述の通り、表面に平行な二つの直交する方向の物体の広がり(大きさ)は、二つの平行な表面間の距離(または厚さ)よりも少なくとも五倍大きくなりうる。一部の実施形態において、実質的に平面の耐熱基板は平面であり、平行な平面間の距離はヒーターを形成するために使用される材料の厚さとなる。その他の実施形態において、実質的に平面の耐熱基板は一つ以上の寸法に沿って曲がっており、例えばドーム形状またはブリッジ形状を形成する。
【0012】
発熱体は透明でもよいが、部分的に透明な材料、または不透明な材料を含んでもよい。例えば、発熱体は、抵抗要素を形成する目的で、耐熱基板の少なくとも一つの表面に金属の層または要素を備えてもよい。さらに、導電性のため、および装置の他の部分との接続のための接触パッドを提供でき、この接触パッドは透明ではない。不透明な部分は、ユーザーが耐熱基板の表面を洗浄する必要性を依然として見極めることができる場合にのみ使用される。
【0013】
発熱体は通常の使用中に、液体エアロゾル形成基体から分離されている。本出願全体で使用される「液体エアロゾル形成基体から分離されている」という表現は、発熱体が通常の使用中に、液体エアロゾル形成基体と直接接触しないように提供されるという意味で理解される。例えば、下記でより詳細に開示する通り、発熱体は耐熱基板の容積内に提供されてもよく、または耐熱基板の二つの要素の間に挟まれてもよく、または耐熱材料の保護層で覆われてもよい。こうした構成では、発熱体と液体エアロゾル形成基体の間の接触は、完全に回避されうる。
【0014】
「液体エアロゾル形成基体から分離されている」という表現はまた、ある意味では、液体エアロゾル形成基体が直接送達されない耐熱基板の表面上に発熱体が提供される実施形態を包含すると解釈される。例えば、一部の実施形態において、液体エアロゾル形成基体は耐熱基板の表側に送達されてもよく、また発熱体は耐熱基板の裏側に提供されてもよい。
【0015】
こうした構成において、発熱体と液体エアロゾル形成基体の間の間接的接触は、回避されないかもしれない。こうした間接的接触は、残留した液体エアロゾル形成基体が耐熱基板上に残っている時、または気化された液体基体が発熱体で凝縮される時に発生しうる。
【0016】
発熱体は、耐熱基板の表面に提供される薄膜被覆として提供されてもよい。発熱体を耐熱基板の表面に含浸、沈着、または印刷することができる。薄膜発熱体の材料は、好都合な電気的特性を有し、耐熱基板への接着性が十分に高い任意の適切な材料とすることができる。
【0017】
耐熱基板の均質な加熱を可能にするために、発熱体の薄膜被覆は耐熱基板の実質的に表面全体を覆って延びうる。発熱体の幾何学形状は様々であってもよく、意図される電気抵抗および意図される加熱能力を作り出す任意の適切な形状である。
【0018】
発熱体組立品は、耐熱基板の大きい表面(前面ともいう)の一つが送達装置の方を向いているような、気化組立品内の構成で局在化されうる。液体エアロゾル形成基体は使用時に、実質的に耐熱基板の前面上にのみ分配されうる。
【0019】
発熱体は、送達装置から離れる方向を向いた耐熱基板の大きい表面に提供されている。この表面はまた、耐熱基板の裏面とも言われる。裏面は液体エアロゾル形成基体と直接接触しない。
【0020】
発熱体は、耐熱基板の前面が約120℃〜250℃の温度に加熱されるように構成されている。ヒーター組立品の実際の温度は、例えば使用される液体エアロゾル形成基体のタイプに応じて、調整または選択されてもよい。
【0021】
発熱体は耐熱基板内に包埋されうる。本出願全体を通して使用される「包埋」という表現は、発熱体が耐熱基板の容積内に提供される、または耐熱基板の二つの要素間に挟まれる、または耐熱基板の表面の一つと追加的なカバー層との間に挟まれるという意味で理解される。カバー層は、発熱体の動作温度以下の温度に対して良好な耐性を有する、ガラスまたは主に高分子の透明な材料の特定の被覆でもよい。発熱体は、ガラスまたはその他の任意の適切な材料の耐熱基板内に包埋されている金属ワイヤーを備えうる。
【0022】
ヒーター組立品の耐熱基板は、液体エアロゾル形成基体に対する低粘着性または抗粘着性を有する材料から作製されてもよい。これによって、ヒーター要素の表面への残留物の蓄積の可能性を低減できる。その上、発熱体は消費者による洗浄が簡単になりうる。ヒーター組立品の耐熱基板の表面は非多孔性でもよい。非多孔性とは、耐熱基板の表面が液体透過または通気を可能にしないことを意味する。
【0023】
ヒーター組立品は、特定の追加的な目的のためのさらなるセンサーまたは構成要素を追加的に備えうる。こうした追加的なセンサーは、リアルタイムの化学センサーおよび温度センサーを含みうる。これらのセンサーを用いれば、ヒーター組立品の化学組成および表面温度を、迅速かつ幾何学的に正確な方法で監視できる。
【0024】
ヒーター組立品要素は、半導体技術を使用してナノサイズの集積構造を含む単一の構成要素として製造された、半導体構成要素、マイクロチップ構成要素、またはそれらの構成要素の組など、一体型の内蔵式構成要素でもよい。こうしたヒーター組部品は、装置本体との接続や装置本体からの切り離しがより簡単になされうるため、交換部品として望ましい。ところが、使用される材料によっては、特定の洗浄手順が適用されうる。
【0025】
液体エアロゾル形成基体は気化中に、耐熱基板の前面とのみ接触することが好ましい。
【0026】
液体エアロゾル形成基体送達装置は液体貯蔵部分に接続可能であり、液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品上に運ぶように構成されている。液体エアロゾル形成基体送達装置は、液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品上に放出するための出口端を備えうる。送達装置の出口端は、ヒーター組立品から間隙を介してもよい。送達装置の出口端とヒーター組立品との間の距離は、0.1〜10ミリメートルでもよく、0.5〜5ミリメートルでもよく、さらには0.7〜2.5ミリメートルでもよい。
【0027】
ヒーター組立品が送達装置から間隙を介している実施形態は、追加的な利点を提供しうる。発熱体から送達装置への液体エアロゾル形成基体の逆流は、効率的に妨げられる。その上、発熱体が送達装置から機械的に分離されるため、気化組立品の取り扱い、特に交換目的での、または洗浄のための分解が促進される。ヒーター組立品は、液体エアロゾル形成基体送達装置に取り外し可能なように接続されうる。この文脈での「取り外し可能なように接続される」は、ヒーター組立品または液体エアロゾル形成基体送達装置のいずれも損傷することなく、ヒーター組立品が液体エアロゾル形成基体送達装置から分離され、かつ液体エアロゾル形成基体送達装置に再接続されうることを意味する。
【0028】
送達装置は、液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品上に送達するためのポンプをさらに備えうる。ポンプは手動式のポンプ、電気機械式ポンプまたは従来的なマイクロポンプとしうる。
【0029】
マイクロポンプは、例えば毎秒約0.5〜4.5マイクロリットルの低流量で、可変または一定の時間間隔で液体エアロゾル形成基体を要求に応じて送達することを可能にしうる。ポンプは、適切な量の液体エアロゾル形成基体を発熱体に送達するために、注意深く調整されうる。結果として、蒸着される液体エアロゾル形成基体の量は、ポンプサイクルの量から決定することができる。
【0030】
マイクロポンプの完全なサイクル一回で汲み出される量は典型的に、約0.50マイクロリットル/秒である。こうしたマイクロポンプは典型的に、ポンプ周波数5〜20ヘルツで作動される。
【0031】
ポンプは、水と比較して相対的に高い粘度を特徴とする液体エアロゾル形成基体を送るように構成されてもよい。液体エアロゾル形成基体の粘度は、約10〜500ミリパスカル秒の範囲であってもよく、約17〜86ミリパスカル秒の範囲であることが好ましい。
【0032】
液体エアロゾル形成送達装置は、計量された量の液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品上に送達するようにさらに構成されている。吸煙の一回用量として汲み出される液体の推定最大量は少量であり、ポンピングパルス液体量として0.010〜0.060マイクロリットル、好ましくは約0.0125マイクロリットルである。
【0033】
液体エアロゾル形成基体送達装置の出口端にノズルが提供されてもよく、このノズルを経由して、液体エアロゾル形成基体が揮発およびエアロゾル生成のためにヒーター組立品の上へとスプレーされてもよい。ノズルは、液体エアロゾル形成基体の流れを複数の小さい液滴へと変換する。液滴のスプレーパターンは、ヒーター組立品の形状に適合されてもよい。
【0034】
送達装置は標準的なタイプのアトマイザースプレーノズルを備えてもよく、この場合に空気の流れはユーザーからの吸煙の行為によってノズルを通して供給され、液体と混合および作用してノズルの出口において霧化したスプレーを作り出す加圧された気流を作り出す。小さい携帯型装置に適合するための要件を満たすサイズの幾つかのシステム(少量の液体で機能するノズルを含む)が市場で入手可能である。使用されうる別のクラスのノズルとしてエアレススプレーノズルがあり、これはマイクロスプレーノズルと呼ばれることがある。こうしたノズルは、非常に小さいサイズのマイクロスプレーコーンを作り出す。このクラスのノズルを用いれば、装置の内側(特にマウスピースの内側)の気流管理はノズルおよびヒーター組立品を囲み、ヒーター組立品の表面をマウスピースの出口に向けて洗い流し、好ましくはマウスピースを出るエアロゾルの乱気流パターンを含む。
【0035】
どちらのクラスのノズルについても、送達装置とノズルに面した耐熱基板の表面との間の空気ギャップの距離は、好ましくは2〜10ミリメートル、より好ましくは3〜7ミリメートルの範囲内である。任意のタイプの入手可能なスプレーノズルが利用されうる。メーカーの「The Lee Company」製のエアレスノズル 062 Minstacは、適切なスプレーノズルの一例である。
【0036】
気化組立品は長軸方向軸を有しうる。送達装置は、液体エアロゾル形成基体を長軸方向軸に沿って送達またはスプレーしうる。耐熱基板は、液体エアロゾル形成基体を受ける表面を有することができ、その表面は気化組立品の長軸方向軸に対して傾斜しうる。耐熱基板の非平面の表面の場合、長軸方向軸に沿って送達された送達装置から液体エアロゾル形成基体を受けるヒーター組立品の少なくとも中央部分の表面は、気化組立品の長軸方向軸に対して傾斜しうる。
【0037】
結合ユニットは、送達装置を液体貯蔵部分に接続するために提供されうる。結合ユニットは、「ルアー」タイプの接続を含みうる。ただし、任意のタイプの、漏れのない接続システムが使用されうる。
【0038】
本発明の第二の態様によると、上述の気化組立品と、気化組立品が内部に位置するハウジングとを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。気化組立品のヒーター組立品が内部に位置するハウジングの少なくとも一部は、ヒーター組立品が消費者によって目視点検できるように、透明な材料から作製されている。
【0039】
エアロゾル発生システムのハウジングはマウスピースを備えることができ、消費者はこのマウスピースを通して、発生したエアロゾルを吸入しうる。マウスピースは、ハウジングに取り外し可能なように接続されうる。気化組立品のヒーター組立品は、マウスピース内に位置しうる。ヒーター組立品が消費者によって目視点検されうるように、マウスピースの少なくとも一部分は透明としうる。
【0040】
ハウジングまたはマウスピースの透明部分は、例えば耐熱ガラス、耐衝撃ガラス、高分子材料、ハイブリッド化合物、炭素化合物、黒鉛、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)またはポリフェニルスルホン(PPSU)で作製されうる。
【0041】
マウスピースおよびヒーター組立品は、単一の部品として一体的に形成されてもよい。マウスピースおよびヒーター組立品は、使用後に交換できる交換可能部品として提供されてもよい。
【0042】
本発明によって、消費者はエアロゾル発生システムのヒーター組立品を目視点検できる。望ましくない汚染が検出された時、消費者はエアロゾル発生システムを分解して、ヒーター組立品を洗浄しうる。本発明の気化組立品の設計は、例えば水で濯ぐことによって、ユーザーが発熱体を簡単に洗浄することを可能にする。
【0043】
エアロゾル発生システムは、電源および制御ユニットを含む装置部分をさらに備えうる。エアロゾル発生システムは、交換可能な液体貯蔵部分をさらに含んでもよい。液体貯蔵部分は組み立てられた時、液体エアロゾル形成基体送達装置と流体連通する。マウスピースは、装置部分および液体貯蔵部分から取り外し可能としうる。
【0044】
一部の実施形態において、液体貯蔵部分は、加圧された液体を含みうる。液体は、折り畳み可能なバルーン内の液体貯蔵部分内に貯蔵されてもよい。一方向弁は、液体貯蔵部分から液体が流れ出ることを可能するように一時的に開かれうる。
【0045】
一部の実施形態において、液体貯蔵部分は柔軟な壁または移動可能な壁を有しうる。移動可能な壁に対する手動または電気機械的な作用によって、液体エアロゾル形成基体は液体貯蔵部分の外に強制的に出されうる。その後、液体貯蔵部分からの液体エアロゾル形成基体は、送達装置によってヒーター組立品に送達されうる。
【0046】
液体エアロゾル形成基体の逆流を避けることが望ましい時はいつでも、追加的な一方向弁が送達装置内に提供されてもよい。この目的で、ミニフラッター弁、マイクロフラッター弁、ダックビル弁、逆止め弁を含む、適切なサイズおよび液体流を有する市販の一方向弁が使用されてもよい。弁は、攻撃的な薬品に耐性のある材料、または食品業界用または医療用途用に使用されうるFDA認可の材料で作製されてもよい。
【0047】
本発明の実施形態によるエアロゾル発生システムは、気化器および電源に接続された制御ユニットをさらに含みうる。
【0048】
制御ユニットは、発熱体の温度および加熱時間を設定するために使用されうる。制御ユニットはまた、液体エアロゾル発生基体をヒーター組立品に送達するために、ポンプを起動するのに使用されうる。この目的で、制御ユニットは気流センサーと連通してもよく、これはユーザーがどの時点で吸煙をしたかを制御ユニットが検出することを可能にする。
【0049】
制御ユニットはマイクロプロセッサを備えることができ、これはプログラム可能マイクロプロセッサでもよい。制御ユニットはさらなる電子構成要素を備えうる。制御ユニットは気化組立品への電力供給を調節するように構成されてもよい。電力はシステムの起動後に気化組立品に連続的に供給されてもよく、断続的に供給(例えば、吸入ごとに毎回供給)されてもよい。電力は、電流パルスの形態で気化組立品に供給されてもよい。
【0050】
電源は、要求される電気エネルギーをエアロゾル発生システムの電気コンポーネントに供給する。電源はコンデンサーなど電荷蓄積装置の形態でもよい。電源は、再充電を必要としてもよく、また一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は約6分間、または6分の倍数の時間にわたってエアロゾルを連続的に発生することを可能にする十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定回数の吸煙、またはヒーター組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0051】
空気がエアロゾル発生システムに入ることを可能にするために、エアロゾル発生システムのハウジングの壁は、少なくとも一つの半開放入口を備える。半開放入口は、空気がエアロゾル発生システム内に入ることを可能にするが、空気または液体が半開放入口を通してエアロゾル発生システムから出ることはないことが好ましい。半開放入口は、例えば空気については一方向にのみ透過可能であるが反対方向には空気および液体が漏れないような半透過性の薄膜としうる。半開放入口は、例えば一方行弁でもよい。半開放入口は、例えばエアロゾル発生システムの最小限のへこみや、弁または薄膜を通過する空気の体積といった特定の条件が満たされる場合に、入口のみを通して空気を通過させることが好ましい。
【0052】
液体エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体である。揮発性化合物は液体エアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴い液体エアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、液体エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0053】
エアロゾル発生システムは、電気的に作動するエアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生システムは従来型の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズであってもよい。エアロゾル発生システムの全長は、およそ30ミリメートル〜およそ150ミリメートルであってもよい。エアロゾル発生システムの外径は、およそ5ミリメートル〜およそ30ミリメートルであってもよい。
【0054】
エアロゾル発生システムは細長くてもよく、長軸方向軸を有しうる。出口は、長軸方向軸の一方の端でマウスピース内に提供されうる。耐熱基板の表面は、エアロゾル発生システムの長軸方向軸に対して傾斜しうる。これは、ヒーター組立品から出口への蒸気および液体の移動を改善しうる。耐熱基板の非平面の場合、ヒーター組立品の少なくとも中央部分の表面は、エアロゾル発生システムの長軸方向軸に対して傾斜しうる。
【0055】
本発明の第三の態様によると、エアロゾルを発生させる方法が提供されており、液体エアロゾル形成基体を液体貯蔵部分内に貯蔵する工程と、耐熱基板を備えるヒーター組立品および電気発熱体を提供する工程と、液体エアロゾル形成基体を液体貯蔵部分から送達装置を介してヒーター組立品に送達する工程と、ヒーター組立品の発熱体を起動することによって、送達された液体エアロゾル形成基体の少なくとも一部を揮発する工程とを含む。発熱体は液体エアロゾル形成基体から分離されている。よって、発熱体は通常の使用時に、液体エアロゾル形成基体と直接接触しない。
【0056】
液体エアロゾル形成基体と発熱体の間の直接接触は、ヒーター組立品の耐熱基板内に発熱体を包埋することによって、または液体エアロゾル形成基体と接触しない耐熱基板の表面上に発熱体を提供することによって、回避されることが好ましいことがある。
【0057】
方法は、ヒーター組立品が内部に位置するハウジングを提供する工程であって、ヒーター組立品を外側から目視点検できるように、ヒーター組立品が内部に位置するハウジングの少なくとも一部が透明な材料で作製されている、工程をさらに含んでもよい。これは、汚染物または残留物がヒーター組立品上に形成されたかどうかを消費者が確認することを可能にする。こうした望ましくない汚染物が実際に形成された場合、消費者は、これらの汚染物を除去するのに必要な工程を踏むことができる。エアロゾル発生システムの維持管理を容易にするために、ヒーター組立品を含むマウスピースは、洗浄可能なように、例えば水で濯ぐことができるように構成されている。
【0058】
エアロゾル発生システムの通常の動作中、液体エアロゾル形成基体および発熱体の送達は、吸煙検出システムによってトリガーされうる。別の方法として、これらの要素は、吸煙の持続時間の間保持されるオンオフボタンを押すことによってトリガーされうる。
【0059】
一部の実施形態において、液体エアロゾル形成基体の送達は、発熱体の作動に対して遅れてもよい。これらの実施形態において、発熱体は、液体エアロゾル形成基体がヒーター組立品上に送達される前に、望ましい動作温度に予熱される。
【0060】
一態様に関して説明される特徴は、本発明の他の態様にも等しく適用されてもよい。
【0061】
ここで本発明の実施形態を、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるが説明する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1図1は、エアロゾル発生システムの実施形態の分解図である。
図2図2は、図1の完全に組み立てられたエアロゾル発生システムを示す。
図3図3は、ヒーター組立品の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図1は、分解図での、本発明のエアロゾル発生システムの構成要素を示す。エアロゾル発生システム10は、ハウジング14、電源16、制御ユニット18を含む装置部分12aを備える。エアロゾル発生システム10は、ハウジング20、交換可能な液体貯蔵部分22、送達装置30、ヒーター組立品40を含む、気化器組立品12bをさらに備える。透明マウスピース50部分は、気化器組立品12bのハウジング20に取り外し可能なように接続されることができる。
【0064】
装置部分12aおよび気化器組立品12bは、任意の適切な結合ユニットを介して接続され、これは、装置部分12aと気化器組立品12bの間の機械的および電気的な接続を提供する。
【0065】
液体貯蔵部分22は、結合ユニット24を介してエアロゾル形成基体送達装置30に接続されている。この場合、結合ユニットは「ルアー」タイプの結合ユニットである。液体貯蔵部分20は、気化器組立品12bを装置部分12aから分離して、液体貯蔵部分22を気化器組立品12bの開放遠位端から取り外すことによって、ユーザーによって簡単に交換できる。
【0066】
この実施形態において、液体エアロゾル形成基体送達装置30は、液体エアロゾル形成基体を液体貯蔵部分22からヒーター組立品40に移動するように構成されている。この目的で、液体エアロゾル形成基体送達装置30は、液体貯蔵部分22と流体連通している管32およびマイクロポンプ34を備える。マイクロポンプ34は、液体エアロゾル形成基体をヒーター組立品40上に送り出すように構成されている。
【0067】
液体エアロゾル形成基体送達装置30の出口端には、スプレーノズル36が提供されている。スプレーノズル36は、液体エアロゾル形成基体を所定のスプレーパターンでヒーター組立品40に分配するように構成されている。図示した実施形態において、ノズル36は従来的なエアレスノズルであり、円錐様のスプレーパターンを提供する。スプレーパターンは、ヒーター組立品40の表面のサイズに合わせて適合される。
【0068】
ヒーター組立品40は、耐熱ガラスでできた実質的に長方形の基体42を備える。基体42は、5×5平方ミリメートルのサイズおよび1ミリメートルの厚さを有する。基体42は支持ポスト44に取り付けられ、これがさらに気化器組立品12bのハウジング20に固定されている。基体42は、その前面42aがノズル36に面し、かつノズル36から約7ミリメートルの距離に保持されるように取り付けられる。基体の前面は、システムの長軸方向軸に対して、ある傾斜角を有する。これは、基体の前面がシステムの長軸方向軸と直角を成す配置と比べ、マウスピース部分50を通る基体からの液滴および蒸気の移動を向上させる。
【0069】
ヒーター組立品40は、基体42の裏面42bに塗布された導電性の薄膜被覆の形態の発熱体46をさらに備える。薄膜被覆は、支持ポスト44を介して、制御ユニット18および電源16に電気的に接続されている。この目的で、支持ポスト44はまた、ヒーター組立品40と電源16の間の電気的接続を確立するための電気接点を提供する。発熱体46は基体42の裏面42bに提供されるため、発熱体46は通常の動作条件下で、液体エアロゾル形成基体と直接接触しない。
【0070】
マイクロポンプ34は電源16と電気的に接続され、かつ制御ユニット18によって制御されている。マイクロポンプ34は、液体エアロゾル形成基体送達装置30の出口端に提供されたノズル36を通る望ましい液体の流れを提供するために作動させうる。
【0071】
薄膜被覆に電流をかけることによって、耐熱基板42は120℃を超える温度まで加熱され、これは耐熱基板42の前面42aにスプレーされた液体エアロゾル形成基体を揮発するのに十分である。
【0072】
図2では、エアロゾル発生システム10は、完全に組み立てられた状態で図示されている。この実施形態において、完全なマウスピース50は耐衝撃性の透明ガラスから作製されている。マウスピース50およびヒーター組立品40の透明性によって、消費者はエアロゾル発生システム10内でのエアロゾル形成をいつでも目視監視でき、また気化ユニットの清浄度を監視できる。
【0073】
エアロゾル発生システム10は、ユーザーによる電源スイッチの手動操作によって起動されてもよく、またはユーザーが吸煙した時の対応する検出手段によって自動的に起動されてもよい。こうした信号の検出に伴い、ヒーター組立品40および液体エアロゾル形成基体送達装置30は、制御ユニット18によって起動される。ヒーター組立品40に送達される液体エアロゾル形成基体は気化され、空気流と混合されて、エアロゾルを形成し、これがユーザーに送達される。
【0074】
エアロゾル発生システムのこの特有の設計は、送達された液体エアロゾル形成基体が実質的に完全に揮発されて、マウスピース50の内表面内やヒーター組立品40上での残留物の形成が回避されることを確実にする。採用された材料の透明性のため、消費者は望ましくない残留物が形成されていないことをいつでも確認できる。それにもかかわらず、こうした望ましくない残留物が形成されたことに消費者が気付いた場合、本発明のエアロゾル発生システムは、システムの内部部品に簡単にアクセスすることを可能にする。取り外し可能なマウスピース部分を取り外すことによって、消費者はヒーター組立品に簡単にアクセスすることができ、マウスピースおよびヒーター組立品を水道水またはその他の任意の適切な洗浄液で濯ぐことができる。
【0075】
図3は、ヒーター組立品40の拡大図を示す。耐熱基板42は支持ポスト44上に取り付けられ、ノズル36から予め画定された距離で保持されている。耐熱基板42の前面42aは、液体エアロゾル形成基体が耐熱基板の前面42a上にのみ直接送達されるように、ノズル36に面する。耐熱基板42の裏面42bには、導電性の薄膜被覆46の形態の発熱体が提供されている。支持ポストはまた、導電性の薄膜被覆をエアロゾル発生システム10の電源に電気的に接触させるために使用される。発熱体は耐熱基板の裏面42bに提供されるため、ノズル36を介して送達される液体エアロゾル形成基体と直接接触しない。ヒーター組立品40は、取り外しおよび簡単な洗浄のために、ノズルから取り外し可能としうる。支持ポストはノズル36内のスロット内に受けられうる。ヒーター組立品はマウスピース部分50に固定されうる。
【0076】
上述の例示的な実施形態は例証するが限定はしない。上記で考察した例示的な実施形態に照らすことによって、上記の例示的な実施形態と一貫したその他の実施形態も当業者には明らかとなろう。
図1
図2
図3