(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
柔軟性を有するシート状部材(2,3)により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部(16)と立体装着空間部を有し、該頭部の所望の領域を冷却可能な冷却媒体(8)と該冷却媒体を収納する収納部(4)とを備えた頭部冷却用具(1)であって、
前記頭部装着開口部(16)は前記シート状部材(2、3)の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、
前記シート状部材(2,3)は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材(3)と、外表面側に位置するシート状表面部材(2)と、を有し、
前記収納部(4)は、前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部(14)と、前記シート状内面部材(3)と、前記シート状表面部材(2)と、により囲まれて形成され、
前記冷却媒体(8)が前記収納部(4)に収納され、
前記シート状内面部材(3)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材(3)を含有構成し、
前記シート状表面部材(2)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材(2)を含有構成してなり、
前記シート状表面部材(2)と前記シート状内面部材(3)により形成された前記収納部(4)を有するとともに略筒状形態を有し、
略筒状形態の前記シート状部材(2、3)の下縁領域に囲まれて、前記頭部装着開口部(16)が形成され、
略筒状形態の前記シート状表面部材(2)と前記シート状内面部材(3)の上縁領域に囲まれて、該上縁領域を開閉自在な頭頂部開閉開口部(15)が形成され、
前記頭頂部開閉開口部(15)を閉じる機能と開く機能を有する開閉自在な頭頂部開閉部材(15a)が前記上縁領域に設置され、
前記収納部(4)は、前記頭頂部開閉開口部(15)の方向又は円周方向に形成された収納開口部(4a)を有し、
前記頭頂部開閉部材(15a)が開かれて該頭頂部開閉開口部(15)が開口された状態で、前記冷却媒体(8)が前記収納開口部(4a)を通って前記収納部(4)に出し入れ自在に収納され、
前記冷却媒体(8)が前記収納部(4)に収納された状態で、前記頭頂部開閉部材(15a)が閉じられることにより、頭頂部開閉開口部(15)が閉じられた形態となるとともに前記収納開口部(4a)も閉じられた形態となり、これにより、前記頭部装着開口部(16)を通って人体頭部に装着された時に、人体頭部の頭頂部を覆うことが可能な略半円球状立体形状に形成される、構成を有する、
ことを特徴とする頭部冷却用具。
柔軟性を有するシート状部材(2,3)により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部(16)と立体装着空間部を有し、該頭部の所望の領域を冷却可能な冷却媒体(8)と該冷却媒体を収納する収納部(4)とを備えた頭部冷却用具(1)であって、
前記頭部装着開口部(16)は前記シート状部材(2、3)の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、
前記シート状部材(2,3)は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材(3)と、外表面側に位置するシート状表面部材(2)と、を有し、
前記収納部(4)は、前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部(14)と、前記シート状内面部材(3)と、前記シート状表面部材(2)と、により囲まれて形成され、
前記冷却媒体(8)が前記収納部(4)に収納され、
前記シート状内面部材(3)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材(3)を含有構成し、
前記シート状表面部材(2)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材(2)を含有構成してなり、
前記不織布製シート状内面素材(3)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材(31)から構成され、
前記不織布製シート状表面素材(2)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材(21)から構成され、
前記シート状表内面部材接合部(14)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)との互いの熱融着により接合形成されたシート状表内面部材熱融着接合部(14)であり、
前記収納部(4)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と、前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)と、前記シート状表内面部材熱融着接合部(14)と、により囲まれて所定形状に形成されてなり、
前記収納部(4)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と、前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)とにより形成されるとともに、複数個に区分された複数個の収納部(4)を有し、
前記複数個の収納部(4)のそれぞれの収納部は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)とにより接合された前記シート状表内面部材熱融着接合部(14)により互いに分離され、
前記冷却媒体(8)は前記複数個の収納部(4)のうちの所望の収納部に収納され、
人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されてなる、
ことを特徴とする頭部冷却用具。
前記シート状内面部材(3)及び前記シート状表面部材(2)のうちの少なくとも一つは、熱融着可能なプラスチック製フィルム素材(26、36)または金属蒸着薄膜付きプラスチック製フィルム素材(26、36)を、さらに積層して構成してなり、
前記収納部(4)は、前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)を構成する全ての素材の熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の頭部冷却用具。
柔軟性を有するシート状部材(2,3)により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部(16)と立体装着空間部を有し、該頭部の所望の領域を冷却可能な冷却媒体(8)と該冷却媒体を収納する収納部(4)とを備えた頭部冷却用具(1)であって、
前記頭部装着開口部(16)は前記シート状部材(2、3)の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、
前記シート状部材(2,3)は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材(3)と、外表面側に位置するシート状表面部材(2)と、を有し、
前記収納部(4)は、前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部(14)と、前記シート状内面部材(3)と、前記シート状表面部材(2)と、により囲まれて形成され、
前記冷却媒体(8)が前記収納部(4)に収納され、
前記シート状内面部材(3)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材(3)を含有構成し、
前記シート状表面部材(2)は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材(2)を含有構成してなり、
前記不織布製シート状内面素材(3)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材(31)から構成され、
前記不織布製シート状表面素材(2)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材(21)から構成され、
前記シート状表内面部材接合部(14)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)との互いの熱融着により接合形成されたシート状表内面部材熱融着接合部(14)であり、
前記収納部(4)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と、前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)と、前記シート状表内面部材熱融着接合部(14)と、により囲まれて所定形状に形成されてなり、
前記収納部(4)は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と、前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)とにより形成されるとともに、複数個に区分された複数個の収納部(4)を有し、
前記複数個の収納部(4)のそれぞれの収納部は、前記熱融着性不織布製シート状内面素材(31)と前記熱融着性不織布製シート状表面素材(21)とにより接合された前記シート状表内面部材熱融着接合部(14)により互いに分離され、
前記冷却媒体(8)は前記複数個の収納部(4)のうちの所望の収納部に収納され、
人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されてなり、
前記冷却媒体(8)は、(a)冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された繰返型密封冷却媒体、の形態で構成され、
前記繰返型密封冷却媒体は、
(i)複数個に分割されるとともに互いに連結された複数個分割連結密封冷却媒体の形態を有し、それらの複数個分割連結密封冷却媒体は屈曲自在に連結されてなる、
及び/又は、
(ii)前記繰返型密封冷却媒体は、複数個に分割されることなく、一つの密封冷却媒体の形態の単一密封冷却媒体の形態を有する、の形態を備え、
前記収納部が異なる広さ面積を有する複数個に区分された収納部を構成する場合に、
(i)広い面積を有する収納部に前記複数個分割連結密封冷却媒体を収納し、
(ii)狭い面積を有する収納部に前記単一密封冷却媒体を収納し、
これらの冷却媒体は前記複数個の収納部のうちの所望の収納部に収納及び取出し可能に収納され、
これにより、人体頭部に装着された時に、該頭部の形状に一致して前記複数個分割連結密封冷却媒体が屈曲した状態で装着されてなる、
頭部冷却用具の製造方法であって、
(a)所定形状に裁断された平面状のシート状内面部材(3)と、所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材(2)と、を供給する工程、
ここで、前記シート状内面素材(3)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材(31)から構成され、
前記シート状表面素材(2)は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材(21)から構成され、
(b−1)前記(a)工程により得られた前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)との複数の所定領域を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着して、前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)との複数の所定領域を接合してなる複数個のシート状表内面部材熱融着接合部(14)を形成し、これにより、前記シート状表内面部材接合部(14)と前記シート状内面部材(3)と前記シート状表面部材(2)とにより囲まれるとともに、前記複数個のシート状表内面部材熱融着接合部(14)により区分された前記複数個の収納部(4)と、前記頭部装着開口部(16)を形成する工程、
及び、
(c−1)前記複数個の収納部のそれぞれの収納部に前記それぞれの冷却媒体を収納する工程、
を備えることを特徴とする頭部冷却用具の製造方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
<本発明の基本構成>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の構成模式図が
図1に示される。
本発明の一実施例の頭部冷却用具の構成模式図が
図1の(E)に示される。
図1(E)において、頭部冷却用具1は、柔軟性を有するシート状部材2、3により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部16と立体装着空間部を有し、該頭部の所望の領域を冷却可能な冷却媒体8と、該冷却媒体を収納する収納部4とを備える。
装着開口部16はシート状部材2、3の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、シート状部材2、3は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材3と、外表面側に位置するシート状表面部材2と、を有する。
収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部14aと、シート状内面部材3と、シート状表面部材2と、により囲まれて形成され、冷却媒体8が収納部4に収納される。
シート状内面部材3は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材3を含有構成し、シート状表面部材2は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材2を含有構成してなる。
この構成により、人体頭部に容易に装着可能で、頭部からの冷却媒体の脱落が防止され、人体頭部に装着した時に、頭部全体又は頭部の所望領域を快適に冷却する優れた快適冷却性能を有するとともに、量産可能な優れた容易な製造方法が可能であり、冷却媒体のみの入れ替えにより繰り返し使用も可能であり、経済的に安価に使用可能な頭部冷却用具が得られる。
特に、下記の優れた効果を奏する頭部冷却用具が得られる。
(効果イ:容易な最適設計製造性・長時間の快適冷却感装着感・安価な量産性・帽子感覚装着感のある頭部冷却用具)綿状・布状、紙状などの種々の形態、及び、熱融着接合可能な不織布素材が安価に入手可能であり、このような種々の不織布を使用して、不織布素材の種類・複数積層構成・複数分割収納部構成・高断熱性構成・等の形状構成の最適設計製造が容易であるとともに、熱融着接合製法により容易に安価に量産可能であり、優れた長時間の快適冷却感装着感が得られ、最適設計により、快適冷却感装着感持続時間延長効果を有する頭部冷却用具の設計・製造が容易である。更に、人体頭部に装着した時に、収納部に収納されている冷却媒体の脱落が防止される頭部冷却用具の設計製造も容易であるとともに、帽子に似た快適な装着感を有する頭部冷却用具が得られる。更に、不織布製シートに加えて、高い断熱性を有する金属薄膜及び/又は耐水性・強い機械的強度を有するプラスチック製フィルムシートを積層構成した頭部冷却用具の設計製造も容易であり、優れた実用性を有する頭部冷却用具が得られる。更に、所望の冷却媒体を使用して、所望の温度に冷却された冷却媒体を収納部に収納して構成することが可能であり、装着者の好みに応じて冷却媒体を収納した頭部冷却用具が得られる。
【0035】
<「不織布」の定義について>
本発明において、不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたシート状のものを意味し、例えば、短繊維又は長繊維を熱的・機械的又は化学的な作用によって接着又は絡み合わせることでシート状に形成したものを意味する。これに対して、織布は、繊維を撚って糸にしたものを織ってシート状に形成したものを意味する。
不織布の原料としては繊維状に加工できるほとんどの物質を使用することができ、複数の原料を組み合わせて、繊維の長さ・太さなどの繊維形状を調整した繊維を使用することにより、目的・用途に応じた機能を有する不織布を製造できる。
一般的に不織布は次のような性質を有する。
・合成繊維、天然繊維などの複数の素材を単に混合するだけの手段により、保温性、保冷性、通気性、吸湿性、保水性、撥水性、難燃性、柔軟性、伸縮性、弾性、機械的強度、等の所望の性質を有するものを容易に製造できる。
・所望の厚みを有するシート状のものを容易に製造できる。
・所望温度の加熱により溶融する繊維(例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等)を含有せしめることにより、加熱融着により他のシートと容易に接合して加工することができる。(これに対して、織布は縫製又は接着剤使用により他のシートと接合する必要がある)。
・ランダムに結合されたものは強度、伸びなどに方向性を持つことなく均等な強度や伸びを有する。
・大量生産が可能で、安価に製造できる。
【0036】
本発明において、不織布としては、次のようなものが含まれる。
(a)断熱性能を有する不織布。例えば、所望の空隙率を有するとともに、比較的厚い厚さ(例えば約0.5mm以上の厚さ、望ましくは、約1mm以上の厚さ)を有する綿状の不織布製シート。一般に、衣料用分野においては保温を目的として使用されているもの(例えば、シート状の防寒用中入綿等)、及び、フィルターとして使用されているもの(空気清浄用フィルター、防塵用フィルター、ろ過用フィルター)であり、適度な空隙率と柔軟性を有し、空隙率が大きくなるにしたがって機械的強度が弱くなる傾向がある。機械的強度が弱い不織布の場合には強い機械的強度を有する他の布材と併用して使用される。
(b)織布に近い機械的強度を有するとともに紙に近い比較的薄い厚さ(例えば、約0.01mm〜約1mmの厚さ、望ましくは、約0.5mm未満の厚さ)であって、柔軟性を有する紙状の不織布。例えば、汎用の不織布製マスク、不織布製ガーゼ、キッチンペーパー、保護用緩衝材、不織布製ウェットティッシュ基材、等のような織布に近い機械的強度を有して単独使用も可能な布状の不織布又は紙状の不織布。なお、この布状の不織布又は紙状不織布は、若干の断熱性を有し、断熱性能を有する不織布と明確な区別ができるものではない。
(c)フェルト材。フェルト材も不織布の一種であり、天熱繊維や化学繊維を編むことなく縮絨(シュクジュウ)して、互いに絡み合わせて、薄く板状に圧縮して形成された不織布である。例えば、断熱、保温、クッション性に優れ、服飾製品、毛氈、カーペットなどに汎用されている。なお、フェルト材は不織布とは別分類される場合もある。
(d)ニードルパンチ材。ニードルパンチ材も不織布の一種であり、天熱繊維や化学繊維を編むことなく、短繊維の集合体を多数の針(ニードル)のついた機械で圧縮してフェルト状に形成した不織布の製法の一種であり、この製法により製造された不織を意味する。例えば、カーペットとして汎用されている。なお、ニードルパンチ材は不織布とは別分類される場合もある。
本発明において、不織布としては、特に、上記の(a)優れた断熱性と柔軟性を有する綿状の不織布製シートが望ましい。また、綿状の不織布が強い機械的強度を有する布状(又は紙状)不織布と積層した構成が望ましい。
【0037】
本発明に使用される不織布は、特に限定されないが、例えば、下記に示されるような不織布が望ましい。
不織布は、繊維シート、ウェブ(繊維だけで構成された薄い膜状のシート)、又はバット(毛布状の繊維)であり、所望の繊維長と所望の繊維径を有する繊維が、ランダム又は一方向に配向してなり、交絡、融着、及び接着のうちの少なくとも一つによって繊維間が結合されて形成された3次元の繊維集合体の形態を有するとともに、布状形態、綿状形態、又は、紙状形態、を有する。不織布は、内部に多数の空隙を有した多孔構造であり、該多孔構造に起因して、断熱性、保温性、保冷性、及び、通気性、からなる群から選ばれる少なくとも一つの性能を有する。不織布は、圧縮柔軟性、及び/又は、屈曲柔軟性、を有する。繊維の繊維径は、約0.01〜約50μmの範囲にある。一般に、繊維径が細くなるに従って、柔軟性が増加し、断熱性が増加する。
【0038】
不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2の厚さは、約0.01〜約50mmの範囲であり、特に、約0.1〜約20mmの範囲が望ましい。その厚さが約0.01mm未満の場合は、頭部冷却用具の装着時に、破れ等の破損が生じる傾向にある。その厚さが厚くなるに従って断熱性能が増加していくか、約50mmを越える場合には、人体頭部に装着時にその著しく高い断熱性能に起因して十分な冷却性能が得られなくなる傾向がある。
不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素2の密度は、約0.01〜約0.5g/ccの範囲が望ましい。一般に、不織布製素材の密度が小さくなるに従って、空隙率が増加し、柔軟性が増加し、断熱性が増加する。
不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2の熱伝導率は、約0.02〜約0.1W/m・Kの範囲が望ましい。一般に、ポリエチレン製シートの熱伝導率は約0.4W/m・Kであり、羊毛の熱伝導率は約0.05W/m・Kであり、空気の熱伝導率は約0.024W/m・Kであるといわれている(理科年表第84冊による)。従って、密度が小さくなるに従って、空隙率が増加して、、断熱性が増加する。
一般に、不織布の製法としては、例えば、ケミカルボンド製法、サーマルボンド製法、ニードルパンチ製法、スパンレース製法、ステッチボンド製法、等の製法により製造され、その製法に依存して、断熱性、保温性、保冷性、通気性、圧縮柔軟性、屈曲柔軟性、嵩密度、空隙率、熱伝導率などの種々の性能を有する不織布製シート状素材が製造されている。
【0039】
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、不織布製シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材3から構成され、不織布製シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材2から構成される。そして、シート状表内面部材接合部14は、熱融着性不織布製シート状内面素材3と熱融着性不織布製シート状表面素材2との互いの熱融着により接合形成されたシート状表内面部材熱融着接合部14aであり、収納部4は、熱融着性不織布製シート状内面素材3と、熱融着性不織布製シート状表面素材2と、シート状表内面部材熱融着接合部14aと、により囲まれて所定形状に形成されてなる。
【0040】
この構成により、前述の(効果イ:容易な最適設計製造性・長時間の快適冷却感装着感・安価な量産性・帽子感覚装着感のある頭部冷却用具)が得られるとともに、以下の効果が得られる。
(効果ロ−a:熱融着性不織布の構成による低コスト経済性)不織布の使用により、安価に量産可能であるとともに、特に、熱融着性不織布の構成により、所望の複数の収納部を有する頭部冷却用具が容易に効率よく量産可能であり、低コストな頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−b:熱融着性不織布の構成による使い捨て可能)熱融着性不織布の構成により、容易に量産して安価に提供可能であるために、一回限りの使用でも採算に合う使い捨てタイプの頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−c:熱融着性不織布の構成による優れた衛生的使用性)熱融着性不織布の構成により安価に提供可能であるために、一回限りの使用でも採算に合う使い捨てが可能であるために、病院などの医療機関における病人の頭部を冷却する冷却用具として同一人のみの使用により、衛生的に使用できるの頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−d:断熱性不織布の構成による快適冷却感装着感持続時間延長効果)優れた断熱性を有する綿状不織布素材及び/又は金属薄膜素材を容易に構成して熱融着製法により製造することが可能であり、長時間の冷却性能を維持できる頭部冷却用具、冷却感の快適装着感の持続時間を永くできる快適冷却感装着感持続時間延長効果を有する頭部冷却用具が得られる。更に、冷却されて硬くなった冷却媒体を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着したとき不織布の圧縮柔軟性と屈曲柔軟性に起因して、その不織布製シート部材の介在緩衝により冷却媒体の硬さが抑制されたソフトな快適装着感が得られる頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−e:最適設計容易性)綿状等のソフトな感覚を有する不織布、布状等の強い機械的強度を有する不織布、優れた断熱性を有する綿状不織布素材、所望のファッション的外観を有する不織布、などの複数種類の不織布を組み合わせて構成した頭部冷却用具の設計が容易である。複数種類の不織布の組み合わせ最適設計により、頭部全体又は頭部の所望領域を快適に冷却する優れた快適冷却性能を有する頭部冷却用具、長時間の冷却性能を維持できる頭部冷却用具、冷却感の快適装着感の持続時間を永くできる快適冷却感装着感持続時間延長効果を有する頭部冷却用具、冷却されて硬くなった冷却媒体を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着したとき不織布の圧縮柔軟性と屈曲柔軟性に起因して、その不織布製シート部材の介在緩衝により冷却媒体の硬さが抑制されたソフトな快適装着感が得られる頭部冷却用具、破損が抑制された頭部冷却用具、などの頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−f:容易抗菌処理)抗菌処理された不織布の使用により、病院などの医療機関における病人の頭部を冷却する冷却用具として、衛生的に使用できる頭部冷却用具が得られる。
【0041】
望ましくは、本発明の頭部冷却用具に構成される不織布としては、少なくとも、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製繊維(ポリエチレン製繊維、ポリプロピレン製繊維)、ポリアミド製繊維(ナイロン製繊維)、ポリエチレンテレフチレート製繊維(ポリエステル製繊維)、ポリビニールアルコール製繊維(ビニロン製繊維)、ポリアクリル製繊維、ポリウレタン製繊維、ポリ塩化ビニ−ル製繊維、ビニロン製繊維、ポリエチレン酢酸ビニ−ル製繊維、レーヨン繊維、セルロース製繊維、合成ゴム製繊維、からなる群から選ばれる少なくとも一つの熱融着性繊維を含有する。
熱融着性繊維は、融解温度以上に加熱されることにより溶融して融着可能な熱融着接着剤としての機能を奏するとともに、室温に低下した時に固化する性質を有し、熱融着可能な熱融着性繊維を含有する不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31と熱融着可能な熱融着性繊維を含有する不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21との所定領域が重ね合わされるとともに加圧と加熱により、熱融着性不織布製シート状内面素材31と熱融着性不織布製シート状表面素材21との重ね合わされた所定領域が互いの熱融着により接合され、室温に戻った時に重ね合わされた所定領域が固化接合されて、シート状表内面部材熱融着接合部14が形成され、シート状表内面部材熱融着接合部14と熱融着性不織布製シート状内面素材31と熱融着性不織布製シート状表面素材21とにより所定部分が囲まれて収納部4が形成されてなる。
【0042】
望ましくは、本発明において構成される不織布としては、(イ)熱融着可能な前記熱融着性繊維、及び、(ロ)前記熱融着性繊維と他の繊維との混合繊維、のうちの少なくとも一つの不織布である構成が実施可能である。
他の繊維としては、特に限定されないが、例えば、綿、羊毛、麻などの天然繊維、炭素繊維、ポリイミド繊維、その他の著しく熱溶融し難い合成繊維などの、繊維自身が溶融しない性質を有する繊維が使用可能である。熱融着性繊維の熱融着により、これらの他の繊維と熱融着性繊維とが互いに熱融着される。
この構成により、(ロ−g:熱融着性繊維と他の繊維との混合繊維使用による所望性能を有する最適設計容易性)不織布の素材として熱融着可能な化学合成繊維製素材に加えて、綿、羊毛、麻、等の他の繊維との混合繊維の不織布を構成した不織布の使用構成により、綿の優れた吸湿性、羊毛の優れた保温性、麻の優れた耐摩耗性などの所望の性能を有する頭部冷却用具を得ることが可能となる。
【0043】
このような頭部冷却用具の製造方法は、(a)所定形状に裁断された前記シート状内面素材3は、少なくとも加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31から構成された平面状のシート状内面部材3と、少なくとも加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不繊布製シート状表面素材21から構成された所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する工程と、(b)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着して、前記シート状内面部材とシート状表面部材との所定領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成し、これにより、シート状表内面部材接合部14とシート状内面部材3とシート状表面部材2とにより囲まれた収納部4と、人体頭部を覆って装着するための頭部装着開口部16と、を形成する工程、及び、(c)収納部4に冷却媒体8を収納する工程、を備える。
【0044】
上記工程により、下記構成の頭部冷却用具1が調製される。
頭部冷却用具1は、柔軟性を有するシート状部材2、3により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部16と立体装着空間部を有し、該頭部の所定領域を冷却可能な冷却媒体8と該冷却媒体を収納する収納部4とを備えた頭部冷却用具1であって、装着開口部16はシート状部材2、3の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、シート状部材2、3は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材3と、外表面側に位置するシート状表面部材2と、を有する。
収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部14と、シート状内面部材3と、シート状表面部材2と、により囲まれて形成され、冷却媒体8が収納部4に収納される。
シート状内面部材3は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材3を含有構成し、シート状表面部材2は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材2を含有構成してなる。
【0045】
頭部冷却用具1の製造方法を、一実施例を示す
図1に基づき説明する。
(a)工程:
図1の(A)に示されるように、所定形状に裁断された
図1(A)に示された平面状のシート状内面素材3と、所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する。ここで、シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31から構成され、シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21から構成される。このような平面状のシート状内面部材3と平面状のシート状表面部材2を一対とした素材の二対を供給する。
なお、シート状内面素材3及びシート状表面素材2としては、単層又は複数の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材が使用される。シート状内面素材3及び/又はシート状表面素材2が、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材である場合には、積層された複数種類のシート状表面素材2はこれらの周囲の側縁領域があらかじめ熱融着手段、ホットメルト接着手段、接着剤塗布接着手段、等により接合されている構成が望ましく、これにより、開口部が形成された場合に、開口部における積層された複数種類のシート状表面素材2が互いに接合されていることにより、積層された複数種類のシート状表面素材2の分離が防止される効果が得られる。
【0046】
(b)工程:
図1の(B)に示されるように、シート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域(底辺、両側)を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着して、シート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域(底辺縁部領域、両側辺縁部領域、略中央縦線領域)を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成する。シート状表内面部材熱融着接合部14は収納部分離接合部14aの機能も兼ねる。なお、加圧と加熱により熱融着された領域は、熱融着後に固化されてシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域が接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14が形成される。
これにより、シート状表内面部材接合部14とシート状内面部材3とシート状表面部材2とにより囲まれた収納部4を形成する。収納部4として、第一収納部41と第二収納部42を有する熱融着され収納部を形成した一対のシート状内面部材3とシート状表面部材2と、第三収納部43と第四収納部44を有する熱融着された収納部4が形成される。このようにして、複数個の収納部4を有する二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを調製する。
ここで、シート状表面部材2とシート状内面部材3の上縁部は接合部を形成することなく、この上縁部の部分が収納開口部4aとなる。熱融着されるシート状表内面部材熱融着接合部14は約2〜15mmの幅長さの略線状で形成される。
次に、(C)のように、これらの二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを重ね合せて、そして、(D)のように、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、複数の収納部41、42、43、44を有するとともに装着開口部16と立体装着空間部を有する頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。
【0047】
(c)工程:
図1(E)のように、それぞれの収納部41、42、43、44に冷却媒体8を、収納開口部4aを介して出し入れ自在に収納する。
このようにして、頭部冷却用具1が製造される。
【0048】
ここで、以下のいずれの構成も実施可能である。
(i)前述の(a)工程の
図1(A)において、シート状内面部材3の上縁領域の形状が図示のような略半円形状に限定されることなく直線状、折線状、曲線状等の所望の形状を有する構成。
(ii)前述の(a)工程の
図1(A)において、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに同じ形状を有する構成。この場合、収納部開口部4aは、シート状内面部材3とシート状表面部材2のそれぞれの上縁領域が重なり合う頭部冷却用具1の上縁領域に位置するように形成構成される。
(iii)前述の(b)工程の
図1(B)において、4個の収納部41、42、43、44に限定されることなく、所望の領域にシート状表内面部材熱融着接合部14aを形成して、所望の複数個の収納部を形成する構成。
(iv)
図1(C)、(D)において、それぞれのシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dのシート状表面部材2の側が表側となるようにシート状内面部材3の側を互いに重ね合せて、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する構成。この場合、収納部開口部4aは、頭部冷却用具1の表側に位置するように形成構成される。
(v)
図1(C)、(D)において、それぞれのシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dのシート状表面部材2の側が内側となるようにシート状内面部材3の側を互いに重ね合せて、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する構成。この場合、収納部開口部4aは、頭部冷却用具1の内側に位置するように形成構成される。
【0049】
この製造方法により、(効果ヘ−a・不織布を使用した熱融着接合製法による安価提供効果)上記の効果を有する頭部冷却用具を、加圧と加熱により熱融着し、その後、熱融着部が固化されて、シート状内面部材とシート状表面部材との所定領域を接合して、これにより、高い製造コストを要する縫製によることなく、熱融着手段により所望の頭部冷却用具を製造することができるために、前述の効果を有するとともに所望形状を有する頭部冷却用具を、容易に量産可能となり、安価に頭部冷却用具を安価に製造し提供できる効果が得られる。
【0050】
<収納部について>
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、収納部4は、シート状内面部材3と、シート状表面部材2とにより形成されるとともに、複数個に区分された複数個の収納部4を有し、複数個の収納部4のそれぞれの収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2とにより接合されたシート状表内面部材接合部14により互いに分離され、冷却媒体8は複数個の収納部のうちの所望の収納部4に収納され、人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されてなる。
上記の複数個の収納部4を有する頭部冷却用具1の構成により、(効果ハ−a:複数の収納部と複数の冷却媒体による快適冷却)複数個に区分・分割された収納部とその複数の収納部に冷却媒体を収納した構成により、人体頭部の全体を冷却、又は、人体頭部の所望部位を冷却、を選択して使用可能になり、冷却使用利便性が優れる頭部冷却用具が得られる。また、収納部の中における冷却媒体の位置ずれが最小限抑制されるとともに、最適な装着感を得るための複数個の収納部の位置や形状を自由に設計製造可能となり、優れた設計自由度が得られる。
【0051】
複数個の収納部を備えた頭部冷却用具の製造方法は、(a)所定形状に裁断された平面状のシート状内面部材3及び所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2を供給する工程、(b−1)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2との複数の所定領域を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着して、シート状内面部材3とシート状表面部材2との複数の所定領域を接合してなる複数個のシート状表内面部材熱融着接合部14を形成し、これにより、シート状表内面部材接合部14とシート状内面部材3とシート状表面部材2とにより囲まれるとともに、複数個のシート状表内面部材熱融着接合部14により区分された複数個の収納部4と、頭部装着開口部16を形成する工程、(c−1)複数個の収納部4のそれぞれの収納部にそれぞれの冷却媒体8を収納する工程、を備える。
(効果ヘ−b:複数個の収納部を熱融着接合工法により製造することによる安価量産効果)複数個の収納部を熱融着接合工法により製造することにより、高価な縫製により製造することなく、熱融着により所望の形状を有する複数個の収納部4を製造することができるために、所望形状の複数個の収納部4を形成した頭部冷却用具1を、容易に量産可能となり、安価に頭部冷却用具を製造し提供できる効果が得られる。
【0052】
図6は、本発明の一実施例の頭部冷却用具の収納部の断面の構成模式図であり、
図6(A)において、シート状表内面部材接合部14により形成された収納部4に冷却媒体8が収納設置されている。(B)において、収納部4は収納部分離接合部14aにより互いに区分された複数個の収納部41、42、43を有し、それぞれの収納部4に冷却媒体8が収納設置されている。(C)において、収納部分離接合部14aと立体形成接合部14bにより区分された複数個の収納部41、42、43を有し、それぞれの収納部4に冷却媒体8が収納設置されてなる。
また、具体的実施例として、
図1の(D)に示されるように、頭部冷却用具1は、第一収納部41、第二収納部42、第三収納部43、第四収納部44の複数個に区分された複数個の収納部4を有する。そして、(E)に示されるように、それぞれの収納部4に冷却媒体8が出し入れ自在に収納されてなる。
【0053】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、人体の額部、頭頂部、後頭部、左側頭部、及び、右側頭部を含む人体頭部の全体を覆って装着可能な形状を有することを特徴とする。
望ましくは、複数個の収納部4は、人体頭部に装着した時に、(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部4、
又は/及び、(ii)額部から頭頂部を経て後頭部に至る領域に分割された複数個の収納部4、又は/及び、(iii)額部から左耳部、後頭部、右耳部を経て額部に至る領域に分割された複数個の収納部4、を有する。
一実施例として、
図1に示されるように、(iii)額部から左耳部、後頭部、右耳部を経て額部に至る領域、すなわち、頭頂部を除く頭部周囲領域に分割された複数個の収納部41、42、43、44を備える。
後述の、
図2に示されるように、(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部4を備える。又は、
図2に示される頭部冷却用具を使用して、頭部冷却用具の額部が人体頭部の側頭部に位置するように装着することにより、、(ii)額部から頭頂部を経て後頭部に至る領域に分割された複数個の収納部4を備える、構成になる。
(効果ハ−b)この構成により、人体の額部、頭頂部、後頭部、左側頭部、及び、右側頭部を効率よく冷却することができる頭部冷却用具が得られる。
【0054】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、複数個の収納部4は、互いに隣り合って形成されるとともに、一体に形成されてなる。例えば、頭部冷却用具1は人体の額部、頭頂部、後頭部、左側頭部、及び、右側頭部を含む人体頭部の全体を覆って装着可能な形状を有する構成が望ましい。
(効果ハ−c)互いに隣り合って形成された複数個の収納部の構成により、人体頭部の周囲に隙間なく複数個の収納部が形成されているために、人体頭部の全体を効率よく冷却することができる頭部冷却用具が得られる。
【0055】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、
図1に示されるように、冷却媒体8は、複数個の冷却媒体8を有し、複数個の冷却媒体のそれぞれの冷却媒体8は、(イ)複数個の収納部41、42、43、44の全ての収納部に収納され、人体頭部に装着された時に該頭部の全ての領域を冷却可能に構成されてなる、又は、(ロ)複数個の収納部41、42、43、44の所望の収納部に収納され、人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されてなる。
(効果ハ−d)複数個の収納部の全ての収納部に収納され、人体頭部に装着された時に該頭部の全ての領域を冷却可能に構成されてなる構成により、冷却媒体が硬い形状を有する場合においても、複数個の収納部の境界領域において屈曲可能になり、そのために、冷却媒体の硬さに起因する装着時のゴツゴツした不快感が抑制されるとともに、頭部全体を冷却可能な優れた冷却装着感が得られる。
(効果ハ−e)複数個の収納部の所望の収納部に収納され、人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されてなる構成により、人体頭部の所望の領域を効率よく冷却可能になり、また、装着者の好みに応じた領域のみを冷却可能になり、装着者にとって、快適な装着感を有する頭部冷却用具が得られる。
【0056】
<収納開口部について>
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、収納部4は、該収納部の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の収納開口部4aを有し、冷却媒体8が収納開口部4aを通って収納部4に出し入れ自在に収納されてなる。
一実施例として、
図1の(D)、(E)に示されるように、収納部4は収納開口部4aを有し、その収納開口部4aを介して冷却媒体8が収納部4に出し入れ自在に収納されてなる。
【0057】
本発明において、
図9のような構成を有する収納部を有する頭部冷却用具が実施可能である。
図9は本発明の一実施例の頭部冷却用具の収納部の断面の構成模式図であり、
図9(A)において、シート状内面部材3、31とシート状表面部材2、21とシート状表内面部材接合部14とにより囲まれて形成された収納部4の中に冷却媒体8が収納設置されてなる。、
図9(B)において、シート状内面部材3とシート状表面部材2とシート状表内面部材接合部14とにより囲まれて形成された収納部4のシート状表面部材2の一部に開口された収納開口部4aが形成されてなる。収納開口部4aとしては、シート状表面部材2の側に替えて、シート状内面部材3の一部に開口された収納開口部4aも実施可能である。
図9(C)において、収納部4のシート状表面部材2の一部に二重のシート状表面部材2により形成開口された二重開口縁部4bが形成されてなる。二重開口縁部4bとしては、シート状表面部材2の側に替えて、シート状内面部材3の側に開口形成された二重開口部縁4bも実施可能である。
図9(D)において、
図9(C)の二重開口部縁部4bに収納開口部係止部材4cが設置構成されてなる。
【0058】
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、収納部4は、収納部4の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の収納開口部4aを有し、収納部4は、(i)人体頭部に装着した時に該頭部に接触する内面側、又は、(ii)人体頭部に装着した時の外表面側、のいずれかであって、人体頭部に装着した時の頭頂部側に形成された開口形態の収納開口部4aを有し、冷却媒体8が収納開口部4aを通って収納部4に出し入れ自在に収納されてなる。
一実施例として、
図1の(E)に示されるように、収納部4は、(ii)人体頭部に装着した時の外表面側に形成された開口形態の収納開口部4aを有し、人体頭部に装着した時の頭頂部側に形成された収納開口部4aを通って冷却媒体8が収納部4に出し入れ自在に収納されてなる。
(効果ホ−a:繰返し使用可能)収納部が収納開口部を有し、冷却媒体が収納開口部を介して収納部に、収納及び取出可能に収納されてなる構成により、収納部への冷却媒体の出し入れが容易になる冷却媒体使用容易性が得られる。また、頭部冷却用具の装着中に収納部の中に収納されている冷却媒体が昇温したときに、冷却媒体を取り出して、収納開口部を介して冷却された冷却媒体を収納部に収納可能となり、その結果、頭部冷却用具の全てを交換することなく、冷却媒体のみを交換することができるため、経済的に安価に適用できる効果が得られる。
【0059】
望ましくは、収納開口部4aは、(i)収納部4のシート状内面部材3とシート状表面部材2との一部分が接合されることなく開口された状態で形成されてなる構成、又は、(ii)シート状内面部材3とシート状表面部材2とにより収納部4のすべての周囲が接合により形成された状態の後、収納部4を構成するシート状内面部材3、シート状表面部材2、又はシート状表内面部材接合部14の少なくとも一部分を切断することにより形成された構成、のいずれの構成も実施可能である。
これらのうち、(i)の「収納部4のシート状内面部材3とシート状表面部材2との一部分が接合されることなく開口された状態で形成されてなる構成」においては、製造時に収納開口部4aが形成されているために、後で、切断する工程を必要とすることがない利点がある。
(ii)の構成においては、製造工程が(i)の構成よりも容易である利点があるが、しかしながら、シート状内面部材3とシート状表面部材2のいずれか一つが積層された複数種類の不織布により形成された構成の場合には、切断時に、その複数種類の不織布が切断箇所において互いに接合されることなく分離された状態に至るために、切断箇所の取り扱いに不便が生じる場合がある。複数種類の不織布が積層された構成においては、この不便を解消するために、あらかじめ、複数種類の不織布の所定の領域を接合しておく構成が望ましい。例えば、複数種類の不織布が積層された不織布製シート性素材の全面、格子状線、平行線、波線、多数のスポット点、等の任意の形状で複数種類の不織布が積層された不織布製シート性素材を互いに接合された構成が望ましい。
【0060】
図1の頭部冷却用具においては、シート状表面部材2とシート状内面部材3との形状が互いに異なり、これらを互いに重ね合せた場合にシート状表面部材2の上辺がシート状内面部材3の内側領域に位置し、このシート状表面部材2の上辺を除く他の周縁領域が接合されることにより、収納開口部が形成される構成であるが、この形状構成に限定されることなく、シー卜状表面部材2とシート状内面部材3との形状が互いに同じ形状を有し、これらが互いに重ね合せられたた状態で、これらのシート状表内面部材2、3の上辺を除く他の周縁領域が接合されてシート状表内面部材接合部14が形成された構成により、収納開口部4aが形成された構成も実施可能である。この場合、収納開口部4aは頭頂部の側に形成された構成となる。
【0061】
一実施例として、
図1に示されるように、複数個の収納部41、42、43、44のそれぞれの収納部は、シート状内面部材3の側及びシート状表面部材2の側のうちの少なくとも一つの側に形成されるとともに、冷却媒体8を収納及び取出可能に形成された収納開口部4aを有し、冷却媒体8は、複数個の収納部41、42、43、44のうちの所望の収納部に、収納開口部4aを介して収納部に収納及び取出可能に収納されてなる頭部冷却用具も実施できる。
図1の本実施例においては、冷却媒体8はすべての収納部41、42、43、44に収納されているが、これに限定されることなく、冷却媒体8は所望の収納部のみに収納された構成も実施可能である。
(効果ハ−f)収納開口部を構成する頭部冷却用具の構成により、収納部への冷却媒体の出し入れが容易になる冷却媒体使用容易性が得られる。また、所望の収納部に冷却媒体を収納することにより、人体頭部の所望の領域を冷却可能になり、快適な冷却感が得られる。さらに、頭部冷却用具の装着中に収納部の中に収納されている冷却媒体が昇温したときに、冷却媒体を取り出して、冷却された冷却媒体を収納開口部を介して収納部に収納可能となり、その結果、頭部冷却用具の全てを交換することなく、冷却媒体のみを交換することができるため、経済的に安価に適用できる効果が得られる。
特に、冷却媒体が、冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体の形態で構成され、密封冷却媒体が、(a)冷却、(b)収納部に収納、(c)頭部に装着使用、及び、(d)収納部から取出、を繰返した繰返使用が可能である性質を有する構成により、同一の冷却媒体を繰返して使用可能となり、冷却媒体使用容易性がさらに向上する。
【0062】
図9(C)に示されるように、収納開口部4aは、互いに重なり合う二重開口縁部(4b)を有し、冷却媒体8の出し入れが可能な形状を有し、二重開口縁部4bは、収納部4の中に収納されている冷却媒体8の飛び出しを抑制する機能を奏する構成も実施できる。
例えば、後述の
図2の頭部冷却用具に示されるように、それぞれの収納部41、42、43、44は、シート状表面部材側に、互いに重なり合う二重開口縁部4bを有する収納開口部4aを形成し、その二重開口縁部4bを有する収納開口部4aは、それぞれの冷却媒体8の出し入れが可能な形状を有する。
【0063】
二重開口縁部の互いに重なり合う重なり部分の幅は、特に限定されないが、例えば、約5〜60mmが望ましく、特に、約10〜30mmが望ましい。重なり部分の幅が約5mm未満の場合には、冷却媒体8の飛び出しを抑制する機能が低下する傾向があり、重なり部分の幅が約60mmを超える場合には、冷却媒体8を収納部4に収納する操作が煩わしくなる傾向がある。
(効果ハ−g)二重開口縁部を有する収納部構成により、互いに重なり合う二重開口縁部を通して冷却媒体8を収納部4に容易に入れることができ、収納部4に収納されている冷却媒体8の飛び出しが抑制され、その結果、収納部に収納されている冷却媒体の装着中の収納部から飛び出しが抑制された収納保持安定性を有する頭部冷却用具が得られる。
【0064】
二重開口縁部の収納部構成を備えた頭部冷却用具の製造方法を説明する模式図が
図2に示される。
図2の(A)に示されるように、(a)所定形状に裁断された平面状のシート状内面部材3と、所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する。シート状内面部材3としてはシート状内面部材2の横長さよりも短く、縦長さが同じ寸法の2枚のシート状内面部材3を準備する。
ここで、シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材から構成され、シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材から構成される。このような1枚のシート状表面素材2と2枚のシート状内面素材3とを一対とする二対の平面状のシート状内面部材3と平面状のシート状表面部材2を供給する。
シート状内面部材3は、横長さが約16cm、縦長さが約20cmの略長方形のシート状内面部材3を2枚準備する。シート状表面部材2は、横長さが約30cm、縦線長さが約20cmの略長方形の平面形状を有する。
なお、図示されていないが、シート状内面素材3及び/又はシート状表面素材2が、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材である場合には、積層された複数種類のシート状表面素材2はこれらの周囲の側縁領域があらかじめ熱融着手段、接着剤接着手段又はホットメルト接着手段等により接合されている構成が望ましく、これにより、開口部が形成された場合に、開口部における積層された複数種類のシート状表面素材2が互いに接合されていることにより、積層された複数種類のシート状表面素材2の分離が防止される効果が得られる。
【0065】
図2の(B)に示されるように、シート状表面部材2の左辺と1枚のシート状内面部材3との左辺と重ね合せるとともに、シート状表面部材2の右辺と他のシート状内面部材2との右辺と重ね合せた状態で、これらの全周囲の縁領域と、左辺と右辺とを結ぶ横方向の所定領域を、線状に加圧と加熱により熱融着し、その後、その熱融着された領域が固化されてシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成する。シート状表内面部材熱融着接合部14は収納部分離接合部14aの機能も兼ねる。略中央部に位置してシート状内面部材3の重ね合わされた熱融着接合部を形成しない二重開口縁部を有する収納開口部4aとして形成される。これにより、第一収納部41と第二収納部42を有するとともに二重開口縁部の収納開口部4aを有する熱融着され収納部を形成した一対のシート状内面部材3とシート状表面部材2と、第三収納部43と第四収納部44を有する熱融着され収納部4を形成する。このようにして、収納部4を有する二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを調製する。
【0066】
次に、(C)のように、これらの二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを重ね合せて、そして、(D)のように、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、複数の収納部41、42、43、44を有するとともに装着開口部16と立体装着空間部を有する頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。
ここで、以下のいずれの構成も実施可能である。(i)それぞれのシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dのシート状表面部材2の側が表側となるようにシート状内面部材3の側を互いに重ね合せて、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。この場合、収納部開口部4aは、頭部冷却用具1の表側に位置するように形成構成される。又は、(ii)それぞれのシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dのシート状表面部材2の側が内側となるようにシート状内面部材3の側を互いに重ね合せて、装着開口部16となる底辺を除くシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。この場合、収納部開口部4aは、頭部冷却用具1の内側に位置するように形成構成される。
【0067】
次に、(E)のように、それぞれの収納部41、42、43、44に冷却媒体8を収納開口部4aを介して出し入れ自在に収納する。このようにして、柔軟性を有するシート状部材2、3により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部16と立体装着空間部を有し、該頭部の所定領域を冷却可能な冷却媒体8と該冷却媒体を収納する収納部4とを備えた頭部冷却用具1が調製される。
【0068】
本実施例の頭部冷却用具において、それぞれの収納部4は、シート状表面部材2に、それぞれの収納開口部4aを形成し、それぞれの収納開口部4aは、それぞれの冷却媒体8の出し入れが可能な形状を有する。
(効果ハ−h)収納開口部4aがシート状表面部材2に形成された頭部冷却用具は、特に、重病人が装着した状態で、頭部冷却用具を脱がすことなく、冷却媒体8の出し入れが可能となり、収納部への冷却媒体の出し入れが容易になる。
【0069】
なお、収納開口部4aがシート状表面部材2に形成された構成に限定されることなく、収納開口部4aがシート状内面部材3に形成された構成も実施可能であり、この場合、(効果ハ−i)装着されている時に、収納開口部4aが頭部にふさがれた状態となるために、装着時の却媒体の飛び出しが防止される効果が得られる。
【0070】
本実施例において、
図9(D)に示されるように、望ましくは、収納開口部4は、シート状表面部材2及び/又はシート状内面部材3に形成され、さらに収納開口部4の少なくとも一部分に設置された収納開口部係止部材4cを備え、収納開口縁部係止部材4cは、それぞれの収納開口部4の少なくとも一部分を解放及び連結自在に構成された構成も実施可能であり、収納部4に収納された冷却媒体8の飛び出しを抑制する機能を奏する。
【0071】
収納開口部係止部材4cとしては、特に限定されないが、例えば、汎用のボタン、鈎と受具との一対の汎用のホックボタン、汎用のファスナー(線ファスナー)、汎用の互いに絡み合った形状で綿的に接合・分離自在な面ファスナーなどが使用できる。面ファスナーは、商品名としては、クラレ製マジックテープ、ベルクロUSA社製ベルクロがあり、ループアンドフック、又は、パイルアンドフックとも呼ばれる。特に、熱融着可能又は接着部材により接合可能に形成された収納開口部係止部材4cが望ましい。
(効果ハ−j)収納開口部係止部材4cの設置構成により、収納部に収納されている冷却媒体の収納部から飛び出しが抑制された収納保持安定性がさらに向上した頭部冷却用具が得られる。特に、収納開口部係止部材4cとしては、面ファスナーが望ましく、これにより、「熱融着接合又は接着剤接合により容易に製造可能であるとともに、突起高さが小さく、比較的柔軟であり、更に、解放及び連結の操作が容易であり、片手でも解放及び連結の操作が可能で、病人でも容易に解放及び連結の操作でき、その結果、収納部への冷却媒体の出し入れが容易になる使用容易性、収納部に収納されている冷却媒体の収納部から飛び出しが抑制された収納保持安定性、の優れた効果を奏する頭部冷却用具が得られる。
【0072】
本発明において、シート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着してシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を接合したシート状表内面部材接合部14を形成し、これにより、収納開口部を形成しない収納部4を形成し、その後、収納開口部を形成しない収納部4の所定の部分を切断して収納開口部を形成し、該収納開口部を介して収納及び取出し可能に前記収納部に前記冷却媒体を収納する工程により、調製される頭部冷却用具も実施可能である。
図3は本発明の他の実施例の頭部冷却用具の製造方法を説明する概略模式図である。
図3において、(A)に示されるように、(a)所定形状に裁断された平面状のシート状内面部材3と、所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する。ここで、シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材から構成され、シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材から構成される。
【0073】
図3(B)に示されるように、(b)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2とのそれぞれの周囲辺を、互いに重ね合せるとともに、その周囲の縁部領域と所定の領域を加圧と加熱により線状に熱融着し、その後、その熱融着された領域が固化されてシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成する。シート状表内面部材熱融着接合部14は収納部分離接合部14aの機能も兼ねる。このようにして、互いに区分された複数の収納部41、42、43、44を有するシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを調製する。
(C)に示されるように、調製されたシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの上辺と下辺とを重ね合せるように折り曲げる。
(D)のように、折り曲げられたシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの左辺と右辺の縁部領域を線状に熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、複数の収納部41、42、43、44を有するとともに装着開口部16と立体装着空間部を有する頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。
その後、(E)のように、複数の収納部41、42、43、44の所定の領域を切断して収納開口部41a、42a、43a、44aを形成する。
その後、(F)のように、複数の収納部41、42、43、44に収納開口部41a、42a、43a、44aを介して冷却媒体8を出し入れ自在に収納設置する。
このようにして、頭部冷却用具が調製される。
【0074】
図3に図示されていないが、収納開口部を有することなく、冷却媒体4が、収納部4に取出不可能に収納されてなる構成も実施可能である。この場合、
図3(B)の製造工程において、シート状内面部材3とシート状表面部材2との間の所定の位置に冷却媒体を挟んだ状態でシート状表内面部材接合部14を形成するとともに冷却媒体を収納した収納部を形成する。
すなわち、本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、(bc)シート状内面部材3とシート状表面部材2とを互いに重ね合せるとともに、シート状内面部材3とシート状表面部材2との間の所定の領域に冷却媒体4を位置し、重ね合わされたシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領城を加圧と加熱により熱融着して前記シート状内面部材と前記シート状表面部材との所定領域を接合したシート状表内面部材熱融着接合部14を形成し、これにより、収納部4を形成するとともに、冷却媒体8を収納部4に収納して位置する工程、により得られる頭部冷却用具も実施可能である。
(効果ホ−b:冷却媒体封入構成による低コストと衛生的に優れた冷却用具が得られる効果)収納開口部を形成することなく冷却媒体が収納部に取出不可能に収納されてなる構成により、冷却媒体を収納した頭部冷却用具を冷凍冷蔵庫等で冷却し、その冷却された頭部冷却用具を人体頭部に装着するという使用方法が可能であり、冷却媒体を収納部に収納する作業が不要となる効果がある。また、病院等の不特定多数の使用において、一人の使用に限定する使用方法により、衛生的に優れた使い捨て使用に適する。更に、頭部冷却用具の製造工程において、収納開口部を形成する必要がないために、製造工程が簡略になり、製造コストが安くなり、使い捨て使用の適用が容易になる効果が得られる。
【0075】
<シート状内面部材3とシート状表面部材2の素材構成について>
以下に、本発明の不織布製素材シートを構成した頭部冷却用具の素材構成について説明する。
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、シート状内面部材3は、(i)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a、(ii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状内面素材31b、(iii)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31aの片面又は両面に金属薄膜素材25を形成した金属薄膜付綿状熱融着性不織布製シート状内面素材、及び、(iv)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bの片面又は両面に金属薄膜素材25を形成した金属薄膜付布状熱融着性不織布製シート状内面素材、のうちの少なくとも一つを構成し、シート状表面部材2は、(v)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a、(vi)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表面素材21b、(vii)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aの片面又は両面に金属薄膜素材25を形成した金属薄膜付綿状熱融着性不織布製シート状表面素材、及び、(viii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bの片面又は両面に金属薄膜素材25を形成した金属薄膜付布状熱融着性不織布製シート状表面素材、のうちの少なくとも一つを構成し、収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2との互いの熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる構成、を備える。
【0076】
前記の(i)、(v)の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a及び綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aとしては、綿状の外観を有する不織布製シートが使用され、例えば、綿状形態を有する綿状不織布製シートとしては、密度が0.01〜0.2g/ccの範囲にあり、厚さが1〜50mmの範囲にある綿状外観を有する不織布製シートが望ましい。
この構成により、(効果ロ−i:優れた断熱性を有する綿状不織布の構成による快適装着感持続時間延長効果)綿状不織布製シート状素材に起因する高い断熱性と、綿状不織布製シート状素材の柔軟で柔らかい装着感とを備えるとともに所望の断熱性能を備えたシート状内面部材とシート状表面部材とを構成した頭部冷却用具が設計可能になる。従って、高い断熱性を有するシート状表面部材及び/又はシート状表面部材を構成した頭部冷却用具の場合には、冷却媒体を快適温度よりも低温に冷却して冷え過ぎている冷却媒体を使用することにより、高い断熱性を有する部材を介することにより人体頭部に与える冷え過ぎ感を抑制して快適冷却感を与えることができるとともに、高い断熱性素材により外部に放散する熱が抑制されるために快適冷却持続時間を永くすることが可能となるなどの快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0077】
前記の(ii)の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31b、及び、(vi)布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bとしては、布状の外観を有する不織布製シートが使用され、例えば、布状形態を有する布状不織布製シートとしては、密度が0.2〜0.3g/ccの範囲にあり、厚さが0.01〜1mmの範囲にある布状外観を有する不織布製シートが望ましい。
この構成により、(効果ロ−k)布状熱融着性不織布製シート状表内面素材21b、31bは綿状熱融着性不織布製シート状表内面素材21a、31aよりも、断熱性に劣るが、しかしながら、強い機械的強度を有する。従って、破損に耐える頭部冷却用具が得られる効果がある。
【0078】
前記の(iii)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31aの片面又は両面に金属薄膜素材35を形成した金属薄膜付綿状熱融着性不織布製シート状内面素材、及び/又は、(vii)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aの片面又は両面に金属薄膜素材25を形成した金属薄膜付綿状熱融着性不織布製シート状表面素材が構成された頭部冷却用具においては、(効果ロ−j:優れた断熱性を有する綿状不織布と金属薄膜素材との双方の構成による快適装着感持続時間延長効果))綿状不織布製シート状素材に起因する高い断熱性と金属薄膜に起因する高い輻射断熱性との双方の優れた断熱性能と、綿状不織布製シート状素材の柔軟で柔らかい装着感とを備えるとともに所望の断熱性能を備えたシート状内面部材とシート状表面部材を構成した頭部冷却用具を設計可能になる。従って、高い断熱性を有するシート状表面部材及び/又はシート状表面部材を構成した頭部冷却用具の場合には、冷却媒体を快適温度よりも低温に冷却して冷え過ぎている冷却媒体を使用することにより、高い断熱性を有する部材を介することにより人体頭部に与える冷え過ぎ感を抑制して快適冷却感を与えることができるとともに、高い断熱性素材により外部に放散する熱が抑制されるために快適冷却持続時間を永くすることが可能となるなどの快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0079】
前記の(iv)、(viii)の布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表内面素材21b、31bの片面又は両面に金属薄膜素材25、35を形成した金属薄膜付布状熱融着性不織布製シート状表内面素材が構成された頭部冷却用具においては、(効果ロ−m)布状不織布製シート状素材に起因する強い機械的強度に、金属薄膜に起因する高い輻射断熱性との双方の性能を有する頭部冷却用具を設計可能になる。従って、高い断熱性を有するシート状表面部材及び/又はシート状表面部材を構成した頭部冷却用具の場合には、冷却媒体を快適温度よりも低温に冷却して冷え過ぎている冷却媒体を使用することにより、高い断熱性を有する部材を介することにより人体頭部に与える冷え過ぎ感を抑制して快適冷却感を与えることができるとともに、高い断熱性素材により外部に放散する熱が抑制されるために快適冷却持続時間を永くすることが可能となるなどの快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0080】
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、シート状内面部材3及びシート状表面部材2のうちの少なくとも一つは、熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状素材21、31と、金属薄膜素材25、35を備えてなる。
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、シート状内面部材3は、(i)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a、及び/又は、(ii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状内面素材31b、及び、(iii)金属薄膜素材25を備え、前記シート状表面部材2は、(i)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a、及び/又は、(ii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表面素材21b、及び、(iii)金属薄膜素材25を備える。
【0081】
本発明の頭部冷却用具1において、望ましくは、シート状内面部材3は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31より構成され、シート状表面部材2は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21より構成され、収納部4は、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材31より構成されたシート状内面部材3と、複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材21より構成されたシート状表面部材2とのすべての素材の互いの熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる。
【0082】
本発明の一実施例の頭部冷却用具の断面の構成模式図が
図7に示される。
図7は頭部冷却用具に構成されるシート状表面部材とシート状内面部材の構成を説明する構成模式図である。
図7(A)において、シート状表面部材2として、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、綿状の熱融着性不織布製シート状表面素材211aと、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、金属薄膜素材25とを構成する。
シート状内面部材3として、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、綿状の熱融着性不織布製シート状内面素材31aと、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、金属薄膜素材25とを構成する。
これらの熱融着性不織布製シート状表面素材21と熱融着性不織布製シート状内面素材31との熱融着によりシート状表内面部接合部14を形成して、そのシート状表内面部接合部14により囲まれた収納部4が構成されている。
金属薄膜素材25、35は、冷却媒体4に面する側の最内層に形成された構成が望ましい。金属薄膜素材25、35が冷却媒体4に面する側の最内層に形成された構成により、冷却媒体の冷気の放散を抑制し、それにより断熱性能が著しく向上する。一般に金属薄膜は、物質から発せられる温度を反射するとともに金属薄膜の平面方向に熱を逃がす性質を有し、これにより、金属薄膜を挟む両側に熱を伝え難くする性質を有する。
但し、この構成に限定されることなく、金属薄膜素材25、35は積層された不織布シート間に積層された構成も実施可能であり、金属薄膜素材を構成しない場合よりも優れた断熱性能を奏する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3とは互いに同じ積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
【0083】
図7(B)において、シート状表面部材2として、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、綿状の熱融着性不織布製シート状表面素材21aと、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、金属薄膜素材25と、さらに、綿状の熱融着性不織布製シート状表面素材21aと布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bとの間に構成された金属薄膜素材25を備える。シート状内面部材3として、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、綿状の熱融着性不織布製シート状内面素材31aと、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、金属薄膜素材25とを構成する。
シート状内面部材3は(A)の構成と同じである。
図7(B)において、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
【0084】
図7(C)において、シート状表面部材2として、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、綿状の熱融着性不織布製シート状表面素材211aと、布状の熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、金属薄膜素材25とを構成する。シート状内面部材3として、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、綿状の熱融着性不織布製シート状内面素材31aと、布状の熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、を構成する。
シート状表面部材2は
図7(A)の構成と同じである。シート状内面部材3において、
図7(A)に構成されている金属薄膜素材25が構成されていない。
図7(C)において、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
【0085】
本発明の頭部冷却用具のシート状表面部材2及び/又はシート状内面部材3の構成としては、
図7に示される構成に限定されることなく、所望の不織布製シート状素材単層のシート状部材、複数種類の不織布製シート状素材を積層したシート状部材、不織布製シート状素材と金属薄膜素材25との積層したシート状部材が使用可能である。また、シート状表面部材とシート状内面部材とが互いに同じ構成、又は、シート状表面部材とシート状内面部材とが互いに異なる構成が実施可能である。
本発明の頭部冷却用具のシート状表面部材及び/又はシート状内面部材の構成を説明するための断面の構成模式図が
図8に示される。
【0086】
図8(A)において、シート状表面部材2又はシート状内面部材3は、不織布製シート状素材21、31の単層のみから構成される。不織布製シート状素材21、31としては、綿状不織布製シート状素材又は布状不織布製シート状素材が実施可能である。
図8(B)において、シート状表面部材2又はシート状内面部材3は、綿状不織布製シート状素材21a、31aを間に挟んだ状態で、布状不織布製シート状素材21bが積層して構成される。
図8(C)において、シート状表面部材2又はシート状内面部材3は、綿状不織布製シート状素材21a、31aを間に挟んだ状態で、布状不織布製シート状素材21bが積層して構成されるとともに、一方の布状の不織布製シート状素材21bの側に金属薄膜素材25、35とを積層して構成される。
図8(D)において、シート状表面部材2又はシート状内面部材3は、布状不織布製シート状素材21b、31bと、綿状不織布製シート状素材21a、31aの一方の側に設置された金属薄膜素材25、35と、布状不織布製シート状素材21bの一方の側に設置された金属薄膜素材25、35とを積層して構成される。
図8(E)において、シート状表面部材2又はシート状内面部材3は、布状不織布製シート状素材21b、31bと、綿状不織布製シート状素材21a、31aと、一方の布状の不織布製シート状素材21b、31bの両側に設置された金属薄膜素材25、35と、プラスチック製フィルムシート状素材26、36を積層して構成される。
【0087】
なお、上記の
図8の(B)〜(E)のシート状表面部材2又はシート状内面部材3の構成において、2つの布状不織布製シート状素材21b、31bを構成する場合には、それらの布状不織布製シート状素材21b、31bが同じ嵩密度を有する構成、又は、異なる嵩密度を有する構成のいずれの構成も実施可能である。
また、不織布製シート状素材としては熱融着可能な熱融着性不織布製シート状素材を使用した構成が望ましい。
このような
図8に示される構成に限定されることなく、所望の嵩密度を有する不織布製シート状素材及び/又は金属薄膜素材を組み合わせたシート状表面部材2とシート状内面部材3とを備えた頭部冷却用具が実施可能である。
そして、シート状表面部材2とシート状内面部材3とが互いに同じ構成、又は、互いに異なる構成を備えた頭部冷却用具が実施可能である。
これらの構成を所定に設計することにより、所望の冷却感及び装着感を奏する頭部冷却用具が得られる。
【0088】
一般に、プラスチック製の不織布製シートはプラスチック製のフィルムシートよりも優れた断熱性を有する。例えば、ポリエチレン製不織布シートの熱伝導率は、空隙率・密度・繊維径・繊維長等に起因して異なるが、ポリエチレン製不織布シートの熱伝導率の約0.4から空気の熱伝導率の約0.024W/m・Kの範囲にある。従って、密度が小さくなるに従って、空隙率が増加して、熱伝導率が小さくなり、断熱性が増加する傾向にある。
本発明に構成される不織布製シートは、通常のプラスチック製のフィルムシートよりも優れた断熱性を有する。
【0089】
このような綿状不織布製シート状素材の構成により、下記のような効果を有する頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−d:断熱性不織布の構成による快適冷却感装着感持続時間延長効果)優れた断熱性を有する綿状不織布素材及び/又は金属薄膜素材を容易に構成して熱融着製法により製造することが可能であり、長時間の冷却性能を維持できる頭部冷却用具、冷却感の快適装着感の持続時間を永くできる快適冷却感装着感持続時間延長効果を有する頭部冷却用具が得られる。更に、冷却されて硬くなった冷却媒体を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着したとき不織布の圧縮柔軟性と屈曲柔軟性に起因して、その不織布製シート部材の介在緩衝により冷却媒体の硬さが抑制されたソフトな快適装着感が得られる頭部冷却用具が得られる。
(効果ロ−e:最適設計容易性)綿状等のソフトな感覚を有する不織布、布状等の強い機械的強度を有する不織布、優れた断熱性を有する綿状不織布素材、所望のファッション的外観を有する不織布、などの複数種類の不織布を組み合わせて構成した頭部冷却用具の設計が容易である。複数種類の不織布の組み合わせ最適設計により、頭部全体又は頭部の所望領域を快適に冷却する優れた快適冷却性能を有する頭部冷却用具、長時間の冷却性能を維持できる頭部冷却用具、冷却感の快適装着感の持続時間を永くできる快適冷却感装着感持続時間延長効果を有する頭部冷却用具、冷却されて硬くなった冷却媒体を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着したとき不織布の圧縮柔軟性と屈曲柔軟性に起因して、その不織布製シート部材の介在緩衝により冷却媒体の硬さが抑制されたソフトな快適装着感が得られる頭部冷却用具、破損が抑制された頭部冷却用具、などの頭部冷却用具が得られる。
【0090】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、シート状表面部材2とシート状内面部材3は、互い異なる断熱性構成を有する。
シート状内面部材3とシート状表面部材2は、シート状表面部材2とシート状内面部材3とにより形成された収納部4に所定温度に冷却された前記冷却媒体8が収納された時に、シート状表面部材2の側の表面温度とシート状内面部材3の側の表面温度とが互いに異なる温度になるような、シート状表面部材2とシート状内面部材3との断熱性が互いに異なる断熱性、を有するように構成されてなる。
積層された複数種類の不織布製シート状表内面部材(2、3)を所望に選択設計して構成することにより、シート状表面部材2とシート状内面部材3が互い異なる断熱性構成を有する頭部冷却用具が実現できる。特に、積層された複数種類の熱融着可能な熱融着性の不織布製シート状表内面部材を構成する頭部冷却用具が望ましい。
シート状内面部材3とシート状表面部材2との断熱性能が互いに異なる構成を有する頭部冷却用具においては、快適冷却感を感じる側が頭部に接触するように装着することが可能になるために、装着者にとって装着の自由度が向上する効果が得られる。
例えば、前述の
図7の(B)、(C)に示されるように、シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方が複数の積層された断熱性を有する不織布製シート状表内面素材を構成するとともに、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性を有する構成が実施できる。
【0091】
(効果ロ−h:シート状表面部材とシート状内面部材との互いに異なる断熱性を有する構成による快適装着感持続時間延長効果)異なる断熱性素材構成により、装着者の好みに応じて、冷却媒体が冷え過ぎている場合に、冷え過ぎた冷却媒体を収納した頭部冷却用具の最適快適感の得られる側を頭部に接触する側にして装着して使用可能になり、冷え過ぎ感の抑制された快適冷却感が得られる。特に、0℃以下の温度に冷却されている冷却媒体が収納されている場合に、更に優れた上記効果が得られる。また、冷却媒体が快適冷却温度付近に冷却されている場合は、高い断熱性を有する側を表面側にして装着することにより、その高い断熱性に起因して快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果が得られる。特に、直射日光等のあたる約30℃を超える戸外で使用する場合等に、高い断熱性を有する側を表面側にして人定頭部に装着することにより、その高い断熱性に起因して、高い外気温に起因する冷却媒体の昇温を抑制し、その結果、快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果が得られる。
また、冷却媒体8が冷えすぎて不快感を感じる場合であって、シート状表面部材2がシート状内面部材3より、表裏方向において高い断熱性能を有する断熱性素材を少なくとも構成した頭部冷却用具において、頭部冷却用具1を、シート状表面部材2が人体頭部の側に位置する状態で人体頭部に装着して使用する方法が適用できる。すなわち、約0℃以下に冷却され冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着した際に、人体頭部に接触する側の頭部冷却用具の温度が約2℃以下の冷えすぎた強冷領域又は激冷領域にある場合には、頭部冷却用具1のシート状表面部材2が頭部側に位置するように頭部冷却用具1の表裏を裏返して装着することができる。これにより、人体頭部に接触する側のシート状表面部材2の温度が、断熱素材に起因する断熱性能により冷却媒体の温度よりも約1〜7℃高い温度で冷え過ぎ感が抑制されて、冷え過ぎ感の少ない冷感装着感が得られる。そして、装着持続後、人体頭部に接触する側の頭部冷却用具の温度が2℃以上の快適冷感温度領域になった時に頭部冷却用具1を正常状態に戻した状態で装着することができる。これにより、快適冷却持続時間が永くなる効果がある。
【0092】
望ましくは、シート状内面部材2とシート状表面部材3は、(b)シート状表面部材2とシート状内面部材3とにより形成された収納部4に所定温度に冷却された冷却媒体8が収納された時に、シート状内面部材3の側の表面温度とシート状表面部材2の側の表面温度とが略同じ温度になるような、前記シート状内面部材と前記シート状表面部材とが同じ断熱性を有する断熱性、を有するように構成されてなる構成が実施できる。
(効果ロ−k)同じ断熱性素材構成により、通常の約10〜約30℃の室内の使用において、人体頭部の体温(約36〜約40度)が室温よりも高いために、頭部に接触する側の頭部冷冷却用具の温度が早く昇温して冷却効果が減少する傾向にあり、その場合において、頭部冷却用具を裏返して着用することにより快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0093】
本発明の頭部冷却用具において、シート状表面部材2とシート状内面部材3の構成としては、(a)不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2のそれぞれが単層の不織布製シート状素材2、3により形成された構成、(b)不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2のいずれか一方が積層された複数種類の不織布製シート状素材より形成された構成、(c)不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2の双方が積層された複数種類の不織布製シート状素材21、31より形成された構成、(d)不織布製シート状内面素材3及び不織布製シート状表面素材2の少なくとも一方がいずれか一方が不織布製シート素材と金属薄膜素材とにより形成された構成、等が実施可能である。
特に、これらの不織布製シート状素材21、31としては、複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状素材21、31より構成され、それらの複数種類の熱融着性不織布製シート状素材21、31がシート状表内面部材熱融着接合部14において互いに熱融着により互いに接合された構成が望ましい。
【0094】
すなわち、望ましくは、一実施例としては、シート状内面部材3は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31より構成され、
シート状表面部材2は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21より構成され、収納部4は、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材31により構成されシート状内面部材3と、複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材21より構成されシート状表面部材2とのすべての素材の互いの熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる構成が実施可能である。
(効果ロ−m:)この構成により、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材及び/又は熱融着性不織布製シート状表面素材より構成された積層素材であっても、収納部を有する頭部冷却用具を熱融着接合製法により、縫製工法よりも容易に安価に量産することが可能となり安価量産効果が得られる。特に、優れた断熱性を有する不織布の複数枚数を積層した構成により、所望の断熱性能を有する頭部冷却用具を得ることができる。
【0095】
上記の説明のように、不織布製シート状内面素材及び/又は熱融着性不織布製シート状表面素材などの不織布製シート状素材は、一般のプラスチック製シート状素材よりも高い断熱性能を有する。すなわち、熱伝導率が小さいことに起因する熱伝導断熱性を有する熱伝導断熱性素材であるといえる。
【0096】
望ましくは、他の実施例としては、シート状内面部材3及びシート状表面部材2のうちの少なくとも一つは、金属薄膜素材25、35をさらに構成してなり、熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状素材21、31と金属薄膜素材25、35とが積層して構成されなり、収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2を構成する全ての素材の熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる構成が実施可能である。
金属薄膜素材25、35としては、金属箔素材、金属蒸着により形成された金属蒸着薄膜、プラスチックフィルム基材又は不織布基材に金属薄膜を付着形成した基材付金属薄膜膜素材などが使用できる。これらの金属薄膜素材は輻射により熱を遮断する輻射断熱性を有する。換言すれば、金属薄膜素材25、35は輻射熱伝導熱断熱素材である。
(効果ロ−n)この構成により、金属薄膜素材の有する輻射断熱作用により断熱性能を高めた頭部冷却用具を得ることができる。また、その金属薄膜素材を構成した収納部に収納されている冷却媒体が冷え過ぎている場合に人体頭部に与える冷え過ぎ感を抑制して快適冷却感を与えることができるとともに、快適冷却持続時間を永くすることが可能となる効果が得られる。更に、金属薄膜素材を有する構成においても、熱融着可能な不織布と金属薄膜素材とは容易に熱融着により所定の形状に接合して形成することが可能であるため、熱融着製造方法により安いコストで製造可能になる。
【0097】
金属薄膜素材としては、金属箔又は金属蒸着薄膜が使用できる。金属箔はアルミニウム又はその他の金属を箔状に形成された箔状金属であり、金属箔の厚さは約1〜100μmである。金属蒸着薄膜はアルミニウム又はその他の金属を蒸着により形成した超薄膜であり、金属蒸着薄膜の厚さは約1μm未満である。金属蒸着薄膜は他のシート状素材の表面に直接に蒸着形成されたもの、又は、金属蒸着薄膜が他のシート状素材の表面に積層して付着形成されたものが実施可能である。
このような金属薄膜素材は平面方向に熱を良好に伝える熱伝導性を有するとともに平滑平面形状の金属製シートは熱を反射する輻射性能を有する。従って、金属薄膜素材製のシートは、金属面において冷却媒体から発する冷気を平面方向に均一に伝導することにより冷気の平面方向のバラツキを抑制するとともに、冷却媒体からの冷気を金属面の輻射により内部に閉じ込めて、外部に逃げる冷気を抑制する効果を奏する。その結果、頭部全体を冷却可能である冷却性能に優れる頭部全体冷却性能、及び、長時間の冷却維持性能に優れる長時間冷却維持性能、等が著しく向上した頭部冷却用具が得られる。
【0098】
不織布製シート素材と金属薄膜素材とを積層したシート状部材は、熱伝導を抑制する断熱性能と輻射断熱性能との双方の断熱性を奏し、そのために、不織布製シートの熱伝導断熱性に起因する冷却媒体からの冷気を内部に閉じ込めて、外部に逃げる冷気を抑制する効果と、金属薄膜素材に起因する金属面において冷却媒体から発する冷気を平面方向に均一に伝導することにより冷気の平面方向のバラツキを抑制するとともに、冷却媒体からの冷気を金属面の輻射により内部に閉じ込めて、外部に逃げる冷気を抑制する効果との双方の効果を奏する。その結果、頭部全体を冷却可能である冷却性能に優れる頭部全体冷却性能、及び、長時間の冷却維持性能に優れる長時間冷却維持性能、等が著しく向上した頭部冷却用具が得られる。
【0099】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、シート状内面部材3及びシート状表面部材2のうちの少なくとも一つは、熱融着可能なプラスチック製フィルム素材26、36または金属蒸着薄膜付きプラスチック製フィルム素材26、36をさらに構成してなり、
熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状素材21、31とプラスチック製フィルム素材26、36とが積層して構成されなり、
収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2を構成する全ての素材の熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる。
すなわち、前述の
図8(E)に示されるように、シート状表面部材及び/又はシート状内面部材の構成において、プラスチックフィルム製シート素材26がさらに積層されて形成された構成も実施可能である。
プラスチック製フィルム素材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(ポリエステル)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリ塩化ビニール、その他のポリオレフィン等の薄片フィルム状シートが使用でき、特に、熱融着性を有する熱可塑性のプラスチック製フィルム素材が望ましい。また、プラスチック製フィルム素材としては、上記のプラスチック製フィルム素材の表面にアルミニウムなどの蒸着薄膜を積層した金属蒸着薄膜付きプラスチック製フィルム素材も使用可能である。
これらの熱融着性プラスチック製フィルム素材は熱融着性不織布製シート状表内面素材と容易に熱融着して接合可能である。
(効果ロ−p)この構成により、プラスチック製フィルム素材の有する防水性に起因する水分付着性が向上し、耐汚染性に起因する汚れ付着性抑制され、耐機械的破損性などに起因する破れ等の破損が抑制されるなどの使用耐久性の優れた頭部冷却用具が得られる。
なお、金属薄膜素材やプラスチック製フィルム素材が熱融着性を有しない場合においても、金属薄膜素材やプラスチック製フィルム素材と積層してなる熱融着性不織布製シート状素材の熱融着機能により金属薄膜素材やプラスチック製フィルム素材は熱融着性不織布製シート状素材に熱融着接合される。
【0100】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、シート状内面部材3とシート状表面部材2は、(i)シート状内面部材3の側を人体頭部に接触して人体頭部に装着する、及び、(ii)シート状表面部材2の側を人体頭部に接触して人体頭部に装着する、のいずれかの状態で人体頭部に装着し、その後、裏返して装着可能な形態に構成されてなる。
例えば、シート状内面部材3とシート状表面部材2の少なくともいずれか一方の素材を複数枚積層構成するとともに、それらの断熱性能、又は、外観意匠が異なる構成などを有する頭部冷却用具が適用できる。
(効果ロ−q)この構成により、表面温度快適性及び柔軟性着用感等の装着者の望みに対応して、シート状内面部材とシート状表面部材とのうちの所望の側を人体頭部に接触して人体頭部に装着することが可能になり、装着者の装着快適感が増加する効果が得られる。また、着用後にシート状内面部材とシート状表面部材の表面温度が変化して装着快適感が少なくなった場合に、頭部冷却用具の表裏を裏返して装着することにより、装着快適感を持続することが可能となる。また、特に、シート状内面部材3とシート状表面部材2との断熱性能が異なる構成の場合には、前述の(効果ロ−h)の快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0101】
<頭部冷却用具の外観形状について>
望ましくは、本発明の頭部冷却用具は、(A)人体頭部に装着した時に左耳部近傍に位置する領域と右左耳部近傍に位置する領域とを重ね合せて折り畳んだ場合の概略形状、又は、(B)人体頭部に装着した時に額部近傍に位置する領域と後頭部近傍に位置する領域とを重ね合せて折り畳んだ場合の概略形状が、半円形、台形、三角形、四角形、又は、多角形を有し、前記頭部装着開口部16を有するとともに、前記頭部装着開口部16を除く他の領域により、前記立体装着空間部が形成されてなる。
【0102】
本発明の一実施例の頭部冷却用具の外観構成模式図が
図5に示される。
図5は折り畳んだ状態の頭部冷却用具1の側面の概略模式図を示す。
図5の(A)において、頭部冷却用具1は、略半円状のシート状表面部材2と略半円状のシート状内面部材3を重ね合せた状態ですべての周縁を接合して収納部分離接合部14aを形成し、これにより収納部4を形成したものを2対準備する。これらの2対の収納部4を形成したものを重ね合せて半円の円周部縁部を接合して立体形成接合部14bを形成する。この場合、半円の直径部領域は接合されなく、この接合されない部分が頭部装着開口部16を形成する。2か所の収納部4を有する頭部冷却用具1が得られる。
【0103】
図5の(B)において、頭部冷却用具1は、略長方形のシート状表面部材2と略長方形のシート状内面部材3を重ね合せた状態ですべての周縁を接合するとともに所定個所を直線状に接合して収納部分離接合部14aを形成し、これにより複数個(図の場合は7個)の収納部4(41、42、43、44、など)を形成する。その後、複数個の収納部を有する接合したものを半分に折り重ねた状態で両側の側縁を接合して立体形成接合部14bを形成する。この場合、折部に対抗する縁部領域は接合されなく、この接合されない部分が頭部装着開口部16を形成する。このようにして、7個の収納部4を有する頭部冷却用具1が得られる。
【0104】
図5の(C)において、頭部冷却用具1は、略台形状のシート状表面部材2と略台形状のシート状内面部材3を重ね合せた状態ですべての周縁を接合して収納部分離接合部14aを形成し、これにより収納部4を形成したものを2対準備する。これらの2対の収納部4を形成したものを重ね合せて略台形状の円周部縁部をして接合して立体形成接合部14bを形成する。この場合、台形の下辺部領域は接合されなく、この接合されない部分が頭部装着開口部16を形成する。このようにして、8個の収納部4を有する頭部冷却用具1が得られる。
【0105】
図5の(D)において、頭部冷却用具1は、略三角形状のシート状表面部材2と略三角形状のシート状内面部材3を重ね合せた状態ですべての周縁を接合して収納部分離接合部14aを形成し、これにより収納部4を形成したものを2対準備する。これらの2対の収納部4を形成したものを重ね合せて略三角形状の両側辺部縁部をして接合して立体形成接合部14bを形成する。この場合、三角形の下辺部領域は接合されなく、この接合されない部分が頭部装着開口部16を形成する。このようにして、4個の収納部4を有する頭部冷却用具1が得られる。
【0106】
図5の(A)〜(D)において、収納部分離接合部14aと立体形成接合部14bは熱融着接合により容易に形成できる。収納部4の一部に収納開口部4aが形成される。この複数個の収納部4のそれぞれの収納部の中に冷却媒体8が収納されている。このようにして、複数個の収納部4を有し、それぞれの収納部の中に冷却媒体4が収納された頭部冷却用具1が得られる。
【0107】
<開閉自在な頭頂部開閉開口部を有する頭部冷却用具について>
望ましくは、本発明の頭部冷却用具は、シート状表面部材2とシート状内面部材3により形成された収納部を有するとともに略筒状形態を有し、略筒状形態のシート状表面部材2とシート状内面部材3の下縁領域に囲まれて、頭部装着開口部16が形成され、略筒状形態のシート状部材の上縁領域に囲まれて、該上縁領域を開閉自在な頭頂部開閉開口部15が形成され、頭頂部開閉開口部15を閉じる機能と開く機能を有する開閉自在な頭頂部開閉部材15aが前記上縁領域に設置され、収納部4は、頭頂部開閉開口部15の方向に形成された収納開口部4aを有し、頭頂部開閉部材15が開かれて頭頂部開閉開口部15が開口された状態で、冷却媒体8が収納開口部4aを通って収納部4に出し入れ自在に収納され、冷却媒体8が収納部4に収納された状態で、頭頂部開閉部材15aが閉じられることにより、頭頂部開閉開口部15が閉じられた形態となるとともに収納開口部4aも閉じられた形態となり、これにより、頭部装着開口部16を通って人体頭部に装着された時に、人体頭部の頭頂部を覆うことが可能な略半円球状立体形状に形成される、構成を有する。
【0108】
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造方法を説明する構成模式図が
図4に示される。
図4の(A)に示されるように、(a)所定形状(略長方形)に裁断された平面状のシート状内面部材3と、所定形状(略長方形)に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する。ここで、シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材から構成され、シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材から構成される。このような2対の平面状のシート状内面部材3と平面状のシート状表面部材2を供給する。
【0109】
図4の(B)、(C)、(D)に示されるように、(b)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2とを、互いに重ね合せるとともに、それらの周囲縁部領域を加圧と加熱により熱融着し、その後、その熱融着された領域が固化されてシート状内面部材3とシート状表面部材2との周囲縁領域と所定領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成する。これにより、シート状表内面部材熱融着接合部14により区分された収納部4と、人体頭部を覆って装着するための頭部装着開口部16と、を形成する。シート状表内面部材熱融着接合部14は収納部分離接合部14aの機能も兼ね、
図4(B)のように、第一収納部41と第二収納部42を有する熱融着され収納部を形成した一対のシート状内面部材3とシート状表面部材2と、第三収納部43と第四収納部44を有する熱融着され収納部4を形成する。このようにして、収納部4を有する二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを調製する。
【0110】
次に、(C)のように、これらの二対のシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを重ね合せて、シート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの両側側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、複数の収納部41、42、43、44を有するとともに装着開口部16と頭頂部開閉開口部15と立体装着空間部とを有する略円筒形状の頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。次に、(D)のように、複数の収納部41、42、43、44の所定領域を切断して収納部開口部4aを形成する。次に、(E)のように、それぞれの収納部41、42、43、44に冷却媒体8を収納開口部4aを介して出し入れ自在に収納する。
次に、頭頂部開閉開口部15の側縁領域に、頭頂部開閉開口部15を開閉可能に、頭頂部開閉開口部閉じ部材15aを設置する。そして、その頭頂部開閉開口部閉じ部材15aを操作して頭頂部開閉開口部15を閉じて、これにより、略円錐形状の頭頂部開閉開口部15が閉じられた頭部冷却用具1が得られる。
【0111】
なお、頭頂部開閉開口部閉じ部材15aとしては、特に限定されないが、例えば、下記部材が使用できる。
(i)紐部材、ここで、紐部材は、上縁領域を互いに重ね合せる状態で紐部材が短く絞られることにより頭頂部開閉開口部が閉じられた形態となり、紐部材の絞りが解かれて元の長さになることにより頭頂部開閉開口部が開口された形態となる機能を奏する。
(ii)少なくとも一対の面ファスナー部材、ここで、該一対の面ファスナー部材は、前記上縁領域を互いに重ね合せる状態で一対の面ファスナー材が互いに閉じられることにより頭頂部開閉開口部が閉じられた形態となり、一対の面ファスナー材が解放されることにより頭頂部開閉開口部が開口された形態となる機能を奏する。
(iii)ボタン部材、ここで、ボタン部材は、上縁領域を互いに重ね合せる状態で前記ボタン部材が互いに閉じられることにより頭頂部開閉開口部が閉じられた形態となり、前記ボタン部材が解放されることにより頭頂部開閉開口部が開口された形態となる機能を奏する。
(iv)ファスナー部材、ここで、ファスナー部材は、上縁領域を互いに重ね合せる状態で前記一対の面ファスナー材が互いに閉じられることにより頭頂部開閉開口部が閉じられた形態となり、前記一対の面ファスナー材が解放されることにより頭頂部開閉開口部が開口された形態となる機能を奏する。
(v)ゴム紐部材、輪ゴム、ここで、上縁領域を互いに重ね合せる状態でゴム紐部材又は輪ゴムが巻き付けられて絞られることにより頭頂部開閉開口部が閉じられた形態となる。
これらの頭頂部開閉開口部閉じ部材15aを上記製造工程のいずれかの工程の間に追加して設置することが可能である。例えば、(B)工程において、紐部材がシート状内面部材3及び/又はシート状表面部材2と一緒に熱融着して紐部材を構成したシート状表内面部材熱融着接合部14を形成することができる。
また、頭部に装着前に、紐部材、ゴム紐、又は輪ゴムを使用して上縁領域を互いに重ね合せる状態で縛る方法が実施できる。
【0112】
なお、
図4の構成に替えて、下記の構成も実施可能である。
(A)において、シート状内面部材3とシート状表面部材2のいずれか一方の部材の縦寸法が他方の部材の寸法よりも短い部材を構成し、(B)において、左右辺と底辺を合わせた状態で、上辺を除く左右辺と底辺の側縁領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14、14aを形成し、これにより、収納開口部4aを有する収納部4を形成する。その後、(C)のように、シート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの両側側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、収納開口で4aを備えた複数の収納部41、42、43、44を有するとともに、装着開口部16と頭頂部開閉開口部15と立体装着空間部とを有する略円筒形状の頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。次に、(E)のように、冷却媒体8をそれぞれの収納部41、42、43、44に収納開口部4aを介して出し入れ自在に収納する。次に、頭頂部開閉開口部15の側縁領域に、頭頂部開閉開口部15を開閉可能に、頭頂部開閉開口部閉じ部材15aを設置する。そして、その頭頂部開閉開口部閉じ部材15aを操作して頭頂部開閉開口部15を閉じて、これにより、略円錘形状の頭頂部開閉開口部15が閉じられた頭部冷却用具1が得られる。すなわち、この構成においては、収納開口で4aは切断により形成されることなく、あらかじめ、製造工程において形成される。
収納開口で4aはシート状内面部材3又はシート状表面部材2の面に構成可能であるが、内面側に形成された構成の場合には、頭部冷却用具を人体に装着した時に、外観的に収納開口で4aが目立たなくなり優れた外観が得られるとともに、収納されている冷却媒体の飛び出しが防止される利点がある。
【0113】
さらに、
図4の構成に替えて、下記の構成も実施可能である。
(B)において、左右辺と底辺を合わせた状態で、上辺を除く左右辺と底辺の側縁領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14、14aを形成し、これにより、収納開口部4aを有する収納部4を形成する。その後、(C)のように、シート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dの両側側縁を熱融着して立体形成接合部14bを形成する。このようにして、収納開口で4aを備えた複数の収納部41、42、43、44を有するとともに、装着開口部16と頭頂部開閉開口部15と立体装着空間部とを有する略円筒形状の頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cが得られる。
【0114】
<装着脱落防止部を備えた頭部冷却用具について>
望ましくは、本発明の頭部冷却用具1において、頭部装着開口部16の下側縁に構成された装着脱落防止部5を備え、該装着脱落防止部5は人体頭部からの脱落を防止する機能を奏し、装着脱落防止部5は、(i)頭部装着開口部16の下側縁の周囲の所定の領域を互いに奇せ集めて縮められたギャザー部、(ii)頭部装着開口部16の下側縁の周囲に設置された伸縮性部材、(iii)頭部装着開口部16の下側縁の全周囲に設置された係止・解放自在な紐部材、(iv)頭部装着開口部1aの下側縁の両側頭部に設置された人体顎を通って係止自在な伸縮性部材、及び、(v)頭部装着開口部1aの下側縁の両側頭部に設置された人体顎を通って係止・解放自在な紐部材、からなる群から選ばれる少なくとも一つである構成を備える。伸縮性部材としては、例えば、伸縮性を有するゴム紐が使用される。
(効果ト−a)装着脱落防止部の構成により、頭部冷却用具を人体頭部に装着した時に、人体頭部から頭部冷却用具の脱落を防止する効果が得られる。
【0115】
<ギャザー部を備えた頭部冷却用具について>
望ましくは、本発明の頭部冷却用具1において、
図10、
図11に示されるようなギャザー部を備えた頭部冷却用具も実施可能である。頭部装着開口部16の下側縁に構成された装着脱落防止部5を備え、該装着脱落防止部5は人体頭部からの脱落を防止する機能を奏し、装着脱落防止部5は、(i)頭部装着開口部16の下側縁の周囲の所定の領域を互いに寄せ集めて縮められたギャザー部を備える。
望ましくは、頭部冷却用具1は、さらに、頭部装着開口部16の周囲であって頭部冷却用具1の下側縁の周囲に形成され、該頭部装着開口部16の下側縁の周囲の所定の領域を互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9とギャザー部9に形成され、熱融着により形成されたギャザー熱融着部19とを備え、ギャザー熱融着部19は、人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成する機能を有し、人体頭部に装着された時に、前記ギャザー部9は、人体頭部からの脱落を防止する装着脱落防止部5の機能を奏し、ギャザー熱融着部19はシート状内面部材3及びシート状表面部材2を構成するそれぞれの熱融着性不織布製シート状素材21、31の熱融着により互いに結合形成されてなる構成を備える。
(効果ト‐b)ギャザー部の構成により、ギャザー部が人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成するととも装着脱落防止部の機能を奏し、それにより、人体頭部の立体形状に略合致する頭部冷却用具が得られ、その頭部冷却用具をに装着した時に、人体頭部から頭部冷却用具の脱落が防止される効果が得られる。また、ギャザー部が、縫製することなしに、熱融着により、形成されることが可能であるために、熱融着操作により容易にギャザー部を形成することが可能となり、低コストで量産できる効果が得られる。
【0116】
望ましくは、頭部冷却用具1は、重ね合せギャザー部9の所定の領域に伸縮自在な伸縮性部材5aが設置され、伸縮性部材5aがシート状内面部材3及びシート状表面部材2を構成するそれぞれの熱融着性不織布製シート状素材21,31と一緒に熱融着により互いに一体に結合形成されてなり、この伸縮性部材5aが人体頭部からの脱落を防止する機能を奏する。重ね合せギャザー部9の所定の領域に伸縮自在な伸縮性部材5aが設置されてなる構成におけるギャザー熱融着部19としては、点線、破線、等の間欠的な線を有する形状線が望ましく、これにより、ギャザー部9における熱融着されない伸縮性部材5aが伸縮可能になり、装着脱落防止部の機能を著しく発揮する。
なお、
図10において、伸縮性部材5a及びギャザー部9は同じ領域に構成されているために、同じ領域に図示されている。
(効果ト−c)伸縮性部材の設置構成により、頭部冷却用具を人体頭部に装着する時に、伸縮性部材が伸びることにより人体頭部への装着が容易になり、頭部冷却用具が人体頭部に装着された時に、伸縮性部材の縮みにより伸縮性部材が人体頭部に密着して、これにより頭部冷却用具の人体頭部からの脱落を防止する効果が得られる。
【0117】
本発明の頭部冷却用具1の製造方法において、望ましくは、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに重ね合わされるとともに少なくとも一方向に互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9と、ギャザー部9に形成され、熱融着により形成されたギャザー熱融着部19と、を備え、ギャザー部9は人体頭部に装着された時に人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成する機能を有し、ギャザー熱融着部19は、頭部装着開口部16の下側縁の周囲の所定領域に相当するとともに、人体頭部に装着された時に人体頭部からの脱落を防止する装着脱落防止部5の機能を奏し、ギャザー熱融着部19は、シート状内面部材3及びシート状表面部材2を構成するそれぞれの熱融着性不織布製シート状素材の熱融着により互いに結合形成されてなる頭部冷却用具の製造方法であって、前記(b)工程は、(b−2)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2とを互いに重ね合せた状態で、少なくとも、重ね合わされたシート状内面部材3とシート状表面部材2の端部領域を互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9を形成し、その後、ギャザー部9を加圧と加熱により熱融着してギャザー熱融着部19を形成する工程、を備える。
なお、前記(b)工程において、(b−2)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2とを互いに重ね合せた状態で、重ね合わされたシート状内面部材3とシート状表面部材2の全領域を互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9を形成し、その後、その寄せ集めて縮められたギャザー部9の端部領域を加圧と加熱により熱融着してギャザー熱融着部19を形成する工程、も実施可能である
(効果ト−d)ギャザー熱融着部19を有する構成により、人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成するととも装着脱落防止部5の機能を奏する重ね合せギャザー部9を、縫製することなしに、熱融着により、形成することができ、低コストで量産できる効果が得られる。
【0118】
上記の頭部冷却用具の製造方法において、ギャザー部9に伸縮性部材5aを設置構成した頭部冷却用具も実施可能である。
本発明の頭部冷却用具の製造方法において、望ましくは、さらに、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに重ね合わされるとともに少なくとも一方向に互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9と、ギャザー部9の所定の領域に設置された伸縮自在な伸縮性部材5aと、ギャザー部9に形成され、熱融着により形成されたギャザー熱融着部19と、を備え、ギャザー部9は人体頭部に装着された時に人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成する機能を有し、ギャザー熱融着部19と伸縮性部材5aは、頭部装着開口部1aの下側縁の周囲の所定領域に相当するとともに、人体頭部に装着された時に人体頭部からの脱落を防止する装着脱落防止部の機能を奏し、ギャザー熱融着部19と伸縮性部材5aは、シート状内面部材3及びシート状表面部材2を構成するそれぞれの熱融着性不織布製シート状素材の熱融着により互いに接合形成されてなる頭部冷却用具の製造方法であって、前記(a)工程は、(a−1)所定形状に裁断された平面状のシート状内面部材3、所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2及び伸縮性部材5aを供給する工程、を備える。
【0119】
前記(b)工程は、(b−3)前記(a)工程により得られた前記シート状内面部材3とシート状表面部材2とを互いに重ね合せた状態で、互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9を形成し、その後、ギャザー部9を加圧と加熱により熱融着してギャザー熱融着部19を形成する工程、を備える。
又は、前記(b)工程は、前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2の双方の端部の間に伸縮性部材5aを設置し、伸縮性部材5aを間に挟んだ状態でシート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに寄せ集めて縮められたギャザー部9を形成し、その後、伸縮性部材5aを間に挟んだ状態のシート状内面部材3とシート状表面部材2とのギャザー部9を加圧と加熱により熱融着し、これにより、ギャザー部9を形成するとともに、伸縮性部材5aとギャザー部9とを一体に接合したギャザー熱融着部19を形成する工程、を備えることを特徴とする。
なお、伸縮性部材5aとギャザー部9とを一体に接合したギャザー熱融着部19としては、点線状又は破線状等の間欠的な線状である形状が望ましく、これにより、熱融着されない伸縮性部材5aの一部分が容易に伸縮可能になり、人体頭部に装着した時に伸縮性部材5aの伸縮作用により、装着脱落防止の機能が更に著しく発揮される。
また、このギャザー部9は頭部装着開口部1aの下側縁の周囲の所定の領域に相当する。
【0120】
(効果ト−e)このギャザー熱融着部19と伸縮性部材5aとを備えた構成により、人体頭部を覆って装着可能な立体形状に形成するギャザー部9ととも装着脱落防止部の機能を奏する伸縮性部材5aを備えたギャザー熱融着部19を備えた頭部冷却用具が、縫製することなしに、熱融着により、形成することができ、低コストで量産できる効果が得られる。伸縮性部材5aを備えたギャザー熱融着部19は、頭部冷却用具1を人体頭部に装着する時に、伸縮性部材が伸びることにより人体頭部への装着が容易になり、頭部冷却用具1が人体頭部に装着された時に、伸縮性部材5aの縮みにより伸縮性部材5aが人体頭部に密着して、これにより頭部冷却用具1の人体頭部からの脱落を防止する機能を有する。
【0121】
以下に図面を示して本発明の一実施例のギャザー部を備えた頭部冷却用具の製造方法を説明する。本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造方法を説明する模式図が
図10、
図11に示される。
図10の(A)〜(G)は熱融着工程を示し、
図11の(H)は、ギャザー部を広げた状態を示し、(I)は広げた状態の収納部に冷却材8を収納設置した冷却用具を平面から見た模式図であり、(J)は収納部4に冷却材8を収納設置した冷却用具を側面から見た模式図であり、(K)は収納部4に冷却材8を収納設置した冷却用具を上から見た模式図である。
【0122】
図10(A)において、所定形状の略長方形に裁断された縦長さLと横長さWの平面状のシート状内面部材3が準備される。(B)において、所定形状(上記横長さWよりも若干に長い横長さと上記縦長さLと同じ長さを有する形状)に裁断された平面状のシート状表面部材2としての下側開口形成用シート状表面部材2aと上側開口形成用シート状表面部材2bを供給し、(C)において、平面状のシート状内面部材3の両端縁部を一致するようにして重ね合せる。シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31から構成され、シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21から構成される。
(D)において、重ね合わされたシート状内面素材3とシート状表面素材2の周囲領域と中央領域の所定の領域を線状に、加圧と加熱により熱融着し、その後、その熱融着された領域が固化されて前記シート状内面部材と前記シート状表面部材との所定領域を接合してなるシート状表内面部材接合部14を形成する。
【0123】
図10(E)のようにシート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに寄せ集めて縮められた縦長さLSを有する縦ギャザー部9aを形成し、その状態で、縦ギャザー部9aを加圧と加熱により熱融着して縦ギャザー熱融着部19aを形成し、これにより、縦ギャザー部9aを形成する。
次に、縦長さLSに縮められて縦ギャザー部熱融着部19aを形成したものを、
図10(G)のように、横長さWを互いに寄せ集めて縮められた横長さWSを有する横ギャザー部9bを形成し、その状態で、該横ギャザー部9bを加圧と加熱により熱融着し、横ギャザー熱融着部19bを形成し、これにより、横長さWSに縮められた横ギャザー部9bとギャザー熱融着部19bを形成する。
このようにして、
図10(G)のような、シート状内面部材3とシート状表面部材2とを縦方向と横方向に縮められた縦ギャザー熱融着部19aと横ギャザー熱融着部19bを形成する。
このようにして、シート状内面部材3とシート状表面部材2とを縦方向と横方向に縮められたギャザー部9、9a、9bとギャザー熱融着部19、19a、19bとを形成する。
【0124】
又は、次のように、横長さWを横長さWSに縮められた横ギャザー部9bを形成する工程も実施可能である。
すなわち、
図10の(E)に替えて
図10(F)のようにシート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに寄せ集めて縮められた横長さWSを有する横ギャザー部9bを形成し、その後横ギャザー部9bを加圧と加熱により熱融着して、その熱融着された領域が固化されてシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を接合した横ギャザー熱融着部19bを形成し、これにより、横ギャザー部9bと横ギャザー熱融着部19bを形成する。
次に、横長さWSに重ね合わせて縮められて横ギャザー熱融着部19bと形成したものを、
図10(G)のように、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが縦長さLを互いに寄せ集めて縮められた縦長さLSを有する横ギャザー部9aを形成し、その状態で、横ギャザー9aを加圧と加熱により熱融着して縦ギャザー熱融着部19aを形成し、これにより、縦長さLSに縮められた縦ギャザー部9aと縦ギャザー熱融着部19aを形成する。
これらの方法において、伸縮性部材5aは縦ギャザー部9aに設置形成された構成であるが、これに限定されることなく、伸縮性部材5aが横ギャザー部9bに設置形成された構成も実施可能である。また、これに限定されることなく、伸縮性部材5aが設置されない構成も実施可能である。
【0125】
図11(H)は、
図10(G)のギャザー部9、9a、9bとギャザー熱融着部19、19a、19bを形成したものにおいて、仮にギャザー熱融着部を拡げた状態の平面模式図である。
図11(H)において、シート状表内面部材接合部14により形成された複数個の収納部4(41、42、43)が形成されるとともに、それぞれの収納部に収納開口部41a、42a、43aが形成されている。収納開口部41a、42a、43aは、下側開口形成用シート状表面部材2aと上側開口形成用シート状表面部材2bの接合されない領域により形成されている。なお、
図11(H)において、伸縮性部材5aが設置された構成が図示されているが、本実施例では、この伸縮性部材5aは設置されていない。伸縮性部材5aは設置された構成については後述する。
図11(I)は、
図10(G)のそれぞれの収納部に、収納開口部41a、42a、43aを介して冷却媒体8(81、82、83)が収納された場合において、仮にギャザー熱融着部を拡げた状態の平面模式図である。なお、冷却媒体8としては、後述の互いに分割された複数個の冷却媒体分割部8a、8b、8cを有する、冷却媒体8が使用される。
図10(J)は、ギャザー熱融着部19に囲まれた内領域のギャザー部9aが広げられ状態の冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を側面から見た模式図であり、このギャザー熱融着部19に囲まれた頭部装着開口部16と、ギャザー部9aが広げられることにより生成される立体空間部が形成される。(K)は、上方向から見た模式図である。
このようにして、頭部冷却用具1が製造される。
【0126】
なお、
図10、
図11に示す実施例においては、ギャザー部9として、縦ギャザー部9aと横ギャザー部9bとを形成した構成を説明しているが、これに限定されることなく、縦ギャザー部9aと横ギャザー部9bのうちのいずれか一つのギャザー部を形成する方法も実施可能である。
また、ギャザー部9はシート状内面部材3とシート状表面部材2の全面にわたって形成されているが、これに限定されることなく、ギャザー部9はシート状内面部材3とシート状表面部材2の端部領域のみに形成され、シート状内面部材3とシート状表面部材2の中央領域に形成されなく、シート状内面部材3とシート状表面部材2の端縁に形成されたギャザー部9がギャザー熱融着部19を形成する構成も実施可能である。
また、
図10において、平面状のシート状表面部材2としての下側開口形成用シート状表面部材2aと上側開口形成用シート状表面部材2bを構成するが、この構成により、収納開口部を形成できるものである。この構成に替えて、平面状のシート状表面部材2として、一枚の平面状のシート状表面部材2を供給する工程も実施可能である。但し、この場合、収納開口部を形成できなく、この場合、形成された収納部の一部を切断開口して収納開口部を形成する方策が実施できる。
【0127】
また、
図10、11に示す実施例において、伸縮性部材5aが設置された構成も実施可能である。
この場合、
図10(E)において、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに寄せ集めて縮められた縦長さLSを有する縦ギャザー部9aを形成し、その状態で、縦ギャザー部9aに伸縮性部材5aを設置して、縦ギャザー部9aと伸縮性部材5aとを加圧と加熱により熱融着して、伸縮性部材5aと縦ギャザー部9aとを一体に接合して縦ギャザー熱融着部19aを形成する。この場合の縦ギャザー熱融着部19aは連続した実線形状ではなく、点線又は破線形状等の間欠的に熱融着された間欠形状が望ましく、この間欠形状の熱融着されていない部分が伸縮可能に形成される。
又は、
図10(F)において、シート状内面部材3とシート状表面部材2とが互いに寄せ集めて縮められた横長さLWを有する横ギャザー部9bを形成し、その状態で、横ギャザー部9bに伸縮性部材5aを設置して、横ギャザー部9bと伸縮性部材5aとを加圧と加熱により熱融着して、伸縮性部材5aと横ギャザー部9bとを一体に接合して横ギャザー熱融着部19bを形成する。この場合の横ギャザー熱融着部19bは連続した実線形状ではなく、点線又は破線形状等の間欠的に熱融着された間欠形状が望ましく、この間欠形状の熱融着されていない部分が伸縮可能に形成される。
仮にギャザー熱融着部を拡げた状態の平面模式図である前述の
図11(H)において、伸縮性部材5aと縦ギャザー部9aとが一体に接合して縦ギャザー熱融着部19aが形成される。また、伸縮性部材5aと横ギャザー部9bとが一体に接合して横ギャザー熱融着部19bが形成される。このようにして、
図11(J)に示されるような、ギャザー部9と伸縮性部材5aとが一体に接合してギャザー熱融着部19が形成される。
この伸縮性部材5aを構成した構成により、前述の(効果ト−e)の効果が得られる。
【0128】
<冷却媒体について>
望ましくは、本発明の頭部冷却用具において、冷却媒体8は、冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体の形態で構成され、密封冷却媒体8は、(a)冷却、(b)収納部に収納、(c)頭部に装着使用、及び、(d)収納部から取出、を繰返した繰返使用が可能である性質を有し、密封冷却媒体が冷却された状態で、それぞれの収納部4に収納されて使用可能に構成されてなる。
例えば、前述の
図1から
図5の実施例の頭部冷却用具において、冷却媒体8は、冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体の形態で構成される。
(効果ホ−a:繰返し使用可能な密封冷却媒体の構成による繰返し使用可能な安価経済性使用と快適な冷却装着感)繰返し使用可能な冷却媒体の構成により、経済的に安価に使用可能となる。また、密封冷却媒体を装着者の好みに応じた冷却温度に冷却して収納部に収納して使用できるために、快適な冷却装着感が得られる。
(効果ホ−b:収納開口部を介した冷却媒体の収納可能構成による安価経済性使用と快適な冷却装着感)収納部が収納開口部を有し、冷却媒体が収納開口部を介して収納部に、収納及び取出可能に収納されてなる構成により、収納部への冷却媒体の出し入れが容易になる冷却媒体使用容易性が得られる。また、頭部冷却用具の装着中に収納部の中に収納されている冷却媒体が昇温したときに、冷却媒体を取り出して、収納開口部を介して冷却された冷却媒体を収納部に収納可能となり、その結果、頭部冷却用具の全てを交換することなく、冷却媒体のみを交換することができるため、経済的に安価に適用できる効果が得られる。
【0129】
(i)冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷却媒体としては、(a)家庭で使用されている汎用の冷蔵庫又は冷凍庫の中に載置して約10℃以下の温度に冷却することにより、低温状態の冷却状態冷却媒体となり、(c)人体頭部に装着使用して、人体の体温まで昇温した昇温状態の昇温状態冷却媒体となり、(d)昇温状態となった冷却媒体を取出し、(a)取出した冷却媒体を再度、冷凍冷蔵庫内で冷却、のサイクルの冷却と昇温を繰返し使用しても変質しなく劣化しない冷却媒体が望ましい。
このような冷却媒体としては、特に限定されないが、例えば、約25℃において、液体、半固体状物質、固体粉末、又は、これらの混合媒体が使用できるが、特に、約5℃〜約25℃において、粘性状、ゲル状、ジェル状、及び、ゼリー状のうちの少なくとも一つの半固体形状を有する冷却媒体、または、また、約0℃の低温においても、固化することなく、粘性状、ゲル状、ジェル状、等の半固体形状を有する冷却媒体が望ましい。
約0℃付近において固化する水を含有する冷却媒体は、氷から水に変化するときの融解潜熱により、頭部を冷却する冷却維持時間が永くなる効果が期待される。
【0130】
冷却媒体を封入する密封容器としては、特に限定されないが、例えば、柔軟性を有するプラスチック製フィルム製の袋容器、又は、柔軟性を有する金属薄膜をラミネート含有する金属薄膜ラミネットプラスチック製フィルム製の袋容器であって、冷凍冷蔵庫冷却と人体装着との繰り返し使用においても劣化、破損等の発生がない容器が使用でき、特に、熱溶着により密封して封止可能なプラスチック製フィルム製の袋容器が望ましく、これにより、任意の形状を有する袋容器を容易に量産製造可能になる。また、このようなプラスチック製フィルム製の袋容器を使用して熱溶着により複数個に分割されるとともに互いに連結された密封冷却媒体を製造できる。
例えば、内層として熱融着可能なポリエチレン、ポリプロピレンが構成され、外層として強い機械的強度を有するポリアミド(ナイロン)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)が構成された柔軟性を有するプラスチックラミネートフィルム製袋容器が使用できる。これに限定されることなく、ポリ塩化ビニール、アルミ蒸着フィルムなどを使用したプラスチックラミネートフィルム製袋容器も使用できる。内層ポリエチレン層又は内層ポリプロピレン層は熱融着可能であり、任意の形状のフィルム製袋容器を熱融着により形成できる。
【0131】
望ましくは、本発明の頭部冷却用具において、冷却媒体8は、冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体の形態で構成され、密封冷却媒体8は、
(a−i)少なくとも水と水溶性高分子を含有する媒体を密封容器に収納した含水水溶性高分子密封冷却媒体、(a−ii)少なくとも多価アルコールを含有する媒体を密封容器に収納した密封冷却媒体、(a−iii)少なくとも水と水溶性高分子と多価アルコールを含有する媒体を密封容器に収納した密封冷却媒体、(a−iv)無機質の粉末状固体、(a−v)有機質又は有機高分子の粒子状固体、及び、(a−vi)媒体を含有するマイクロカプセル、のうちの少なくとも一つの媒体を含有する構成も実施可能である。
【0132】
(a−i)少なくとも水と水溶性高分を含有する媒体を密封容器に収納した含水水溶性高分子密封冷却媒体としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、これらの架橋高分子、これらの共重合高分子、等を水に溶解した媒体、又は、水を保持したこれらの水溶性高分子を含有する冷却媒体が使用できる。
(a−ii)少なくとも多価アルコールを含有する媒体としては、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、等の多価アルコールを含有する媒体、又は、これらの多価アルコールと低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなど)との混合媒体が使用できる。
(a−iii)少なくとも水と水溶性高分子と多価アルコールを含有する媒体を密封容器に収納した密封冷却媒体としては、例えば、上記の水溶性高分子、多価アルコール、低級アルコ−ル及び水を所望割合で混合することにより、任意の粘性を有する媒体が調製できる。
(a−iv)無機質の粉末状固体としては、例えば、発泡パーライト、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、タルク等の微粉末が使用できる。
(a−v)有機質の粉末状固体としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸塩、その他の有機酸の金属塩の微粉末が使用できる。
(a−vi)冷却媒体を含有するマイクロカプセルとしては、例えば、液状の冷却媒体を含有する約0.1〜5mm径の高分子系のマイクロカプセルが使用でき、特に、上記の液状媒体が中に充填されたマイクロカプセルが使用できる。
【0133】
これらの冷却媒体の種類、混合割合を設計することにより、凝固温度、流動温度、柔軟性、粘性、半固体形状、冷却時間維持性能を有する所望性能の冷却媒体を調製することができ、−5℃以下の低温においてもソフトな柔軟性を維持する冷却媒体が調製できる。
本発明においては、特に、約25℃において、粘性状、ゲル状、ジェル状、及び、ゼリー状のうちの少なくとも一つの半固体形状を有するとともに、約0℃においても、粘性状、ゲル状、ジェル状、及び、ゼリー状のうちの少なくとも一つの半固体形状を有する冷却媒体8が特に望ましい。この場合、冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を装着した時に、人体頭部に硬い違和感を感じることなく軟質のソフトな感触を得て、快適に頭部を冷却できる頭部冷却用具が得られる。
【0134】
前述の(b)外部衝撃により冷却可能な冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体としては、冷媒が密封容器に充填された密封冷却媒体を叩いて衝撃を加えることにより何らかの化学的又は物理的反応により瞬間的に冷却される冷却媒体が使用できる。例えば、容器の中に水と小袋に詰められた硝酸アンモニウムとを充填した密封冷却媒体であって、容器を叩くことにより水と硝酸アンモニウムとの反応により冷却された密封冷却媒体が得られる。硝酸アンモニウムを詰めた小袋としては、「叩く」などの外部衝撃によって破れやすいプラスチック製の小袋が望ましい。
【0135】
望ましくは、本発明の頭部冷却用具において、冷却媒体8は、(a)冷却と昇温の繰返し使用が可能な冷媒が密封容器に充填された繰返型密封冷却媒体、の形態で構成され、繰返型密封冷却媒体8は、(i)複数個に分割されるとともに互いに連結された複数個分割連結密封冷却媒体8の形態を有し、それらの複数個分割連結密封冷却媒体は屈曲自在に連結されてなる、及び/又は、(ii)繰返型密封冷却媒体8は、複数個に分割されることなく、一つの密封冷却媒体の形態の単一密封冷却媒体の形態を有する、の種類の形態を備える。収納部4が異なる広さ面積を有する複数個に区分された収納部4を構成する場合に、(i)広い面積を有する収納部4に複数個分割連結密封冷却媒体8を収納し、(ii)狭い面積を有する収納部4に単一密封冷却媒体8を収納する。これらの冷却媒体は複数個の収納部4のうちの所望の収納部に収納及び取出し可能に収納され、これにより、人体頭部に装着された時に、頭部の形状に一致して複数個分割連結密封冷却媒体8が屈曲した状態で装着される。
【0136】
前述の
図6の(A)において、広い面積を有する収納部4に、冷却媒体第一分割部8aと冷却媒体第二分割部8bと冷却媒体第三分割部8cを有する互いに連結された複数個に分割された複数個分割連結密封冷却媒体8が収納されている。
図6の(B)において、狭い面積を有するそれぞれの収納部41、42、43に、単一密封冷却媒体8が収納されている。
また、具体的実施例として、
図1の(E)に示されるように、頭部冷却用具1は、冷却媒体第一分割部8aと冷却媒体第二分割部8bとを有する複数個分割連結密封冷却媒体8がそれぞれの収納部4に収納され、
図2の(E)に示されるように、頭部冷却用具1は、冷却媒体第一分割部8aと冷却媒体第二分割部8bと冷却媒体第三分割部8cを有する複数個分割連結密封冷却媒体8が収納部4に収納されている。
これらの分割の数は、特に限定されなく、任意の数に分割された複数個分割連結密封冷却媒体8が使用可能である。
【0137】
(効果ホ−c:複数個分割冷却媒体の使用による良好な装着感が得られるとともに、優れた冷却感)複数個分割冷却媒体の使用構成により、(i)広い面積を有する収納部に前記複数個分割連結密封冷却媒体が収納された構成の場合に、頭部冷却用具が人体頭部に装着された時に、該頭部の形状に一致して複数個分割連結密封冷却媒体が屈曲した状態で装着されるために、冷却媒体が冷え過ぎて硬い状態の場合であっても、人体頭部の形状に沿うように屈曲して収納された状態になり、冷却部材の硬さに起因するゴツゴツ感などの違和感の抑制された良好な装着感が得られるとともに、優れた冷却感を得ることができる。
【0138】
このような密封冷却媒体8は、例えば、冷蔵庫又は冷凍庫の中で約−30℃〜約10℃に冷却され、その冷却された密封冷却媒体8を頭部冷却用具の収納部4の中に収納して、その冷却された密封冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着して使用される。
人体頭部に装着して、密封冷却媒体8の温度が上昇して冷却効力が低下した場合、密封冷却媒体8を、頭部冷却用具の収納部4の中から取出し、冷蔵庫又は冷凍庫の中で冷却する。このように、密封冷却媒体8は、冷却・頭部冷却用具に収納・人体頭部装着使用・頭部冷却用具から取出し・冷却、のサイクルを繰り返して使用される。
これにより、密封冷却媒体8を構成した頭部冷却用具により、繰り返し使用が容易に可能である経済性に優れる繰返使用性能を奏する頭部冷却用具が得られる。
【0139】
望ましくは、冷却媒体8の他の構成としては、(b)外部衝撃により冷却可能な冷媒が密封容器に充填された反応型密封冷却媒体、(c−i)小片状の氷材を袋状容器に充填した氷含有冷却材、(c−ii)低温水を布に含浸した低温水含浸布材又は水を含浸した布を低温に冷却した低温水含浸布材、(c−iii)水と低級アルコールを含有する水アルコール混合液を冷却した冷却媒体を布に含浸した低温水アルコール混合液含浸布材、又は、水と低級アルコールを含有する水アルコール混合液を含浸した布を低温に冷却した低温水アルコール混合液含浸布材、及び、(c−iv)水と低級アルコールを含有する水アルコール混合液を冷却した冷却混合液と小片状の氷材を袋状容器に充填した氷アルコール水含有冷却材、からなる群から選ばれる少なくとも一つの湿布型冷却媒体を含有する構成が実施できる。低級アルコールとしては、特に、エタノール及び/又はイソプロピルアルコールの使用が望ましいが、エタノールとイソプロピルアルコールは引火性に注意して使用する必要があり、また、装着者がその蒸発気化アルコール成分を吸引しない工夫が必要である。
(効果ホ−d)この構成により、人体頭部を冷却する優れた冷却効果を奏する頭部冷却用具が得られる。
【0140】
(c−i)氷含有冷却材としては、例えば、約0.1〜約5mmの氷片材をプラスチック製袋容器の中に充填したものが使用できる。(c−ii)低温水含浸布材としては、例えば、ガーゼやタオルなどの冷媒保持布材に氷水を含浸したもの、又は、水を含浸した布を低温に冷却した低温水含浸布材が使用できる。(c−iii)水アルコール混合液含浸布材としては、例えば、ガーゼやタオルに、冷却した水エタノール混合液及び/又は水イソプロピルアルコール混合液を含浸したものが使用できる。(c−iv)氷アルコール水含有冷却材としては、例えば、ガーゼやタオルに、冷却した水エタノール混合液及び/又は水イソプロピルアルコール混合液を冷却した冷却混合液に小片状の氷材を柔軟な袋状プラスチック製袋容器の中に充填したものが使用できる。
これらの冷却媒体8の蒸発時に発生する蒸発熱又は気化熱により、人体の体温が低下する性質を利用したものであり、特に、(c−iii)水アルコール混合液含浸布材はアルコールに起因する蒸発熱により頭部を冷却する効果が著しく向上する。
なお、このような湿布型冷却媒体8を収納部4に収納して装着した場合に、シート状内面部材3が水又はアルコールに起因して濡れてくることがあるが、その時には、適切なタオルなどを人体頭と頭部冷却用具との間に介在させて使用する方法が望ましい。
【0141】
低級アルコールとしてエタノール及び/又はイソプロピルアルコールを使用する場合、これらのアルコール含有割合は、特に限定されないが、水とアルコール合計量に対して、3〜50重量%の範囲が望ましく、3重量%未満の場合には約−5℃の低温において固化する傾向にあり、50%を超える場合には、人体頭部に装着した時にアルコールの蒸発に起因して装着者に不健康感で不愉快感を及ぶす傾向がある。
水と低級アルコールとの混合割合を任意に選択することにより、例えば、−20℃の低温においても固化しない液体状の冷却媒体を得ることが可能となり、布に含浸して使用され、また、柔軟な袋状プラスチック製袋容器の中に充填して使用可能であり、低温においても流動状態を維持しているために、人体頭部に装着した場合に、ゴツゴツした装着違和感が抑制された快適な装着性を有する頭部冷却用具が得られる。
【0142】
これらの冷却媒体を保持する冷媒保持布材としては、前述のガーゼやタオルに限定されることなく、優れた吸水保持性を有する布材が使用され、その布材としては、例えば、天熱繊維製又は合成繊維製の不織布又は織布、軟質発泡ウレタン・軟質発泡オレフィンなどの連続気泡含有発泡プラスチック、特殊加工した高吸水性の不織布又は織布などが望ましい。
これらの湿布型冷却媒体8は繰返し使用ができないが、優れた冷却能力を奏する性質を有するとともに、家庭や医療機関で容易に取り扱いが可能である利点がある。
【0143】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、冷却媒体8は、収納部4の形状に略相似する形状であって、収納部4に出し入れ自在に収納可能な形状に形成されてなる。冷却媒体8の形状が収納部4の形状に略相似する形状であることにより、限定された広さの収納面積を有する収納部4に、最大限の面積で冷却媒体8を収納設置することが可能となり、人体頭部を冷却する効率が著しく向上する。望ましくは、頭部冷却用具の面積の略40%以上に収納設置できる冷却媒体8の形状が望ましく、より望ましくは、約80〜99%の領域に収納設置できる冷却媒体8の形状が望ましい。
例えば、
図5(A)のように収納部4の形状が略半円状である場合、又は、
図5(D)のように収納部4の形状が略三角形状である場合、冷却媒体8の形状はその収納部4の形状に合致する略相似形状であるとともに、できる限りその収納部の全領域に収納可能な形状が望ましい。また、収納部4の形状が大きい場合、プラスチック製袋容器に充填された密封冷却媒体8を使用して、
図5(A)のように、複数個に分割され互いに連結された複数個分割連結密封冷却媒体の使用が望ましい。
(効果ホ−e)収納部に相似形の冷却媒体の構成により、人体頭部を効率よく冷却する優れた冷却効果を奏する頭部冷却用具が得られる。
【0144】
<頭部冷却用具を装着した時の冷却媒体の快適な温度及び柔軟ソフト感触性について>
本発明者が実験により確認したことであるが、冷却媒体8を収納した頭部冷却用具1を人体頭部に装着した時に、快適な冷却感を感じる「快適温度」は、約2〜約15℃の範囲である。冷却媒体8の温度が約2℃より低くなる約−5〜約2℃の場合にはやや冷たすぎる強冷のために不快感を感じるようになり、更に低い約−5℃未満の場合には著しく冷たく感じて使用に不向きな「激冷」状態となる。約15℃を超える場合には、冷却感が薄れるとともに人体頭部を冷却する冷却効果が失われる傾向にある。
【0145】
他方、冷却媒体として、水溶性高分子、多価アルコール、水、などを含有する媒体を密封容器に収納した密封冷却媒体は、常温においては流動性を有するゲル状(又は、液状、ジェル状)であるとともに、温度の低下とともにその粘性が増加して、半固体状を経て、硬い塊状になる傾向があり、人体頭部に装着した時の装着感の観点において、ゲル状(又はジェル状)から粘土状(又は半固体状)になるまでの柔軟でソフトな感触が得られソフト感触が望ましい。
このような望ましい冷却温度とソフト感触を備えた密封冷却媒体8は、上記の水溶性高分子、多価アルコール、水などの媒体の含有割合を適切な所望の形態になるように設計することにより調製することができる。
【0146】
収納部に収納する冷却媒体8の冷却温度は、収納部4を形成するシート状表面部材2とシート状内面部材3の断熱性能により異なるが、約10℃以下が望ましく、その冷却温度が約10℃を超える場合には、人体頭部に装着時の快適冷却持続時間が著しく短くなり、また、冷却感が得られなくなる傾向がある。更に望ましくは、収納部に収納する冷却媒体8の冷却温度は約−20℃〜約5℃が望ましい。この温度範囲に冷却された冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着した場合、快適冷却持続時間が永くなる傾向がある。頭部冷却用具を構成するシート状表面部材2とシート状内面部材3の断熱性能及び冷却媒体の種類により、冷却媒体8の最適な冷却温度を選択して実施できる。
【0147】
<頭部冷却用具を装着した時の快適冷却持続時間について>
頭部冷却用具を装着した時の快適冷却持続時間は、少なくとも、約20分以上を有する頭部冷却用具が望ましく、より望ましくは、約30分以上の快適冷却持続時間上を有する頭部冷却用具が望ましい。頭部冷却用具を装着後、冷却媒体8の温度が約15〜約20℃に上昇した時に、凖備している他の0℃以下に冷却した冷却媒体8と入れ替えて交換する。
快適冷却持続時間は、(a)頭部冷却用具1の収納部4の断熱性能、(b)頭部冷却用具1の冷却媒体8が頭部を覆う面積割合、(c)頭部冷却用具1の冷却媒体8の厚さ形状、(d)頭部冷却用具1の冷却媒体8の容積(重量)などに起因して変化する。
本発明の頭部冷却用具において、(a)頭部冷却用具1の収納部4の断熱性能については、断熱性素材22を備えたシート状表面部材2を構成することにより、頭部冷却用具1の表面から逃げる冷気をできる限り抑制することにより、冷却持続時間が永くなるように設計される(b)頭部冷却用具1の冷却媒体8が頭部を覆う面積割合については、頭部全体を覆う複数個に分割された収納部4を構成し、それぞれの収納部4の中に冷却媒体8を収納した構成により、人体頭部の全体を覆って装着可能な構成を有する。
【0148】
(c)頭部冷却用具1の冷却媒体8の厚さが厚くなるに従って、冷却持続時間が永くなるが、しかしながら、収納部4の形状に起因して厚さの限界があり、また、装着した時に違和感が生じる傾向にある。(d)頭部冷却用具1の冷却媒体8の容積(重量)が多くなるに従って、冷却持続時間が永くなるが、しかしながら、装着した時に重く感じるために、人体頭や首にストレスを感じる傾向にある。
このような観点から、収納部4の中に収納される冷却媒体8の厚さは、約3〜約15mmが望ましく、より望ましくは、約5〜約13mmの厚さを有するとともに、冷却媒体8の形状に相似形であって、頭部冷却用具の面積の略40%以上に収納設置できる冷却媒体8の形状が望ましい。冷却媒体8の占める面積が形状頭部冷却用具の面積の略40%未満の場合には、冷却持続時間が短くなる傾向がある。より望ましくは、冷却媒体8の占める面積が形状頭部冷却用具の面積の約80〜99%が望ましい。
【0149】
本発明において、望ましくは、シート状表面部材2とシート状内面部材3のうちの少なくとも一つの部材は、抗菌機能を奏する抗菌性素材及び/又は防臭機能を奏する防臭性素材を構成する。
抗菌性素材及び防臭性素材としては、特に限定されないが、例えば、汎用の抗菌剤又は防臭剤を付着又は含有する汎用の抗菌性繊維製又は防臭性繊維の織布又は不織布を使用した素材が使用できる。
これにより、抗菌性能を有する頭部冷却用具が得られ、特に、医療機関において使用する場合に、菌の伝染を著しく抑制できる頭部冷却用具が得られる。
【0150】
<頭部冷却用具の適用方法>
望ましくは、頭部冷却用具において、所定の温度に冷気された冷却媒体8が収納された頭部冷却用具1を、(i)シート状内面部材3の側を人体頭部に接触して人体頭部に装着する、及び、(ii)シート状表面部材2の側を人体頭部に接触して人体頭部に装着する、のいずれかの状態で、人体頭部に装着し、その後、頭部冷却用具1を裏返して、裏返しされた頭部冷却用具1を人体頭部に装着して使用する頭部冷却用具の適用方法が実施可能である。
(効果チ−a)この構成により、冷え過ぎた冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を裏返して使用可能な構成により、冷え過ぎ感の抑制された快適冷却感を得るとともに快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果、装着使用中に早く昇温して冷却効果の減少した頭部冷却用具1を裏返して快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果、及び、収納部4に収納されている冷却媒体8が冷え過ぎている場合に人体頭部に与える冷え過ぎ感を抑制して快適冷却感を与えることができるとともに、快適冷却持続時間を永くすることが可能となる快適装着感持続時間延長効果、などの効果が得られる。
【0151】
本発明の頭部冷却用具において、望ましくは、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも高い断熱性能を有し、冷却媒体8の冷却温度が低い場合に、(ii)シート状表面部材2の側が人体頭部に接触する状態で、頭部冷却用具1を人体頭部に装着し、その後、装着後の所定の時間の経過後に、冷却媒体8の温度が昇温した場合に、(i)シート状内面部材3の側が人体頭部に接触する状態で、頭部冷却用具を人体頭部に装着する適用方法が実施可能である。
(効果チ−b)この構成により、冷え過ぎた冷却媒体を収納した頭部冷却用具を、(ii)シート状表面部材2の側が人体頭部に接触する状態で、頭部冷却用具を人体頭部に装着することにより、冷え過ぎ感を緩和した快適な装着感を得ることができ、その後、装着後の所定の時間の経過後に冷却媒体8の温度が昇温した場合に、(i)シート状内面部材3の側が人体頭部に接触する状態で、頭部冷却用具1を人体頭部に装着することにより、冷え過ぎ感の抑制された快適冷却感を得るとともに快適冷却持続時間を延長できる快適装着感持続時間延長効果が得られる。
【0152】
例えば、約−20〜約10℃に冷却された冷却媒体8が収納部4に収納された頭部冷却用具1を、シート状表面部材2が表面に位置する状態で人体頭部に装着して使用する方法が適用できる。
本発明において、冷却媒体8が冷えすぎて不快感を感じる場合であって、シート状表面部材2がシート状内面部材3より、表裏方向において高い断熱性能を有する断熱性素材を少なくとも構成した本発明の頭部冷却用具において、頭部冷却用具1を、シート状表面部材2が人体頭部の側に位置する状態で人体頭部に装着して使用する方法が適用できる。すなわち、約0℃以下に冷却され冷却媒体8を収納した頭部冷却用具を人体頭部に装着した際に、人体頭部に接触する側の頭部冷却用具の温度が約2℃以下の冷えすぎた強冷領域又は激冷領域にある場合には、頭部冷却用具1のシート状表面部材2が頭部側に位置するように頭部冷却用具1の表裏を裏返して装着することができる。これにより、人体頭部に接触する側のシート状表面部材2の温度が、断熱素材に起因する断熱性能により冷却媒体の温度よりも約1〜7℃高い温度で冷え過ぎ感が抑制されて、冷え過ぎ感の少ない冷感装着感が得られる。そして、装着持続後、人体頭部に接触する側の頭部冷却用具の温度が2℃以上の快適冷感温度領域になった時に頭部冷却用具1を正常状態に戻した状態で装着することができる。これにより、快適冷却持続時間が永くなる効果がある。
【実施例】
【0153】
本発明の頭部冷却用具の典型的実施例を以下に説明する。
<実施例1a>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造工程、及び、頭部冷却用具の外観模式図が
図1に示される。
図1において、柔軟性を有するシート状部材2,3により形成され、人体頭部を覆って装着可能な頭部装着開口部16と立体装着空間部を有し、該頭部の所定領域を冷却可能な冷却媒体8と該冷却媒体を収納する収納部4とを備えた頭部冷却用具1である。頭部装着開口部16はシート状部材2、3の下縁領域に囲まれて開口形状で形成され、シート状部材2、3は、頭部に装着された時に該頭部に接触する内面側に位置するシート状内面部材3と、外表面側に位置するシート状表面部材2と、を有する。収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2との互いの接合により形成されたシート状表内面部材接合部14と、シート状内面部材3と、シート状表面部材2と、により囲まれて形成され、冷却媒体8が収納部4に収納される。シート状内面部材3は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状内面素材3を含有構成し、シート状表面部材2は、少なくとも、不織布により形成された不織布製シート状表面素材2を含有構成してなる。
【0154】
不織布製シート状内面素材3は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材3から構成され、不織布製シート状表面素材2は、少なくとも、加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材2から構成され、シート状表内面部材接合部14は、熱融着性不織布製シート状内面素材)と熱融着性不織布製シート状表面素材2との互いの熱融着により接合形成されたシート状表内面部材熱融着接合部14である。収納部4は、熱融着性不織布製シート状内面素材3と、熱融着性不織布製シート状表面素材2と、シート状表内面部材熱融着接合部14と、により囲まれて所定形状に形成されてなる。
【0155】
シート状内面部材3は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材(31)により構成され、シート状表面部材2は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材(21)により構成される。収納部4は、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材3より構成されたシート状内面部材3と、複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材(21)により構成されシート状表面部材2とのすべての素材の互いの熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる。
【0156】
本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図7(A)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。シート状表面部材2とシート状内面部材3は互いに同じ積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(d)金属薄膜素材25としての厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25。
なお、アルミ製金属薄膜25は布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bに蒸着構成された形状で供給されて、構成される。
【0157】
シート状内面部材3は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリ内面素材31bと、(b)熱伝導断熱性シート状内面素材31aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(d)金属薄膜素材35としての厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜35。
なお、アルミ製金属薄膜35は布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bに蒸着構成された形状で供給されて、構成される。
シート状内面部材3は、横長さが約31cm、縦長さが約20cmであり、縦側辺は約15cmの直線形状であって、上辺が図示のような略円弧形状の平面形状を有する。シート状表面部材2は、横長さが約31cm、縦線長さが約15cmの略長方形の平面形状を有する。
【0158】
少なくとも、複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材2により構成されたシート状表面部材2の上辺の側縁領域は予め熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合され、それぞれの素材が分離されないように形成されている。また、シート状表面部材2の全周囲の側縁領域が熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合された構成も実施可能である。
【0159】
図1(B)〜(E)に示されるように、収納部4は、シート状内面部材3と、シート状表面部材2とにより形成されるとともに、複数個に区分された第一収納部41、第二収納部42、第三収納部43、第四収納部44とを有する複数個の収納部4を有する。
複数個の収納部4のそれぞれの収納部41、42、43、44は、シート状内面部材3とシート状表面部材2とにより接合されたシート状表内面部材接合部14により互いに分離されている。シート状表内面部材接合部14の線幅は約7mm〜約10mmである。
冷却媒体8は複数個の収納部4のうちの所望の収納部に収納され、
人体頭部に装着された時に該頭部の所望の領域を冷却可能に構成されている。
【0160】
図1(D)に示されるように、第一収納部41は該収納部の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の第一収納開口部41aを有し、第二収納部42は該収納部の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の第二収納開口部42aを有し、第三収納部43は該収納部の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の第三収納開口部43aを有し、第四収納部44は該収納部の少なくとも一つの方向に形成された開口形態の第四収納開口部44を有する。
図1(E)に示されるように、冷却媒体8がそれらの収納開口部4aを通って収納部4に出し入れ自在に収納されてなる。
【0161】
このような頭部冷却用具の製造方法は、(a)所定形状に裁断された前記シート状内面素材3は、少なくとも加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31から構成された平面状のシート状内面部材3と、少なくとも加熱により溶融して融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21から構成された所定形状に裁断された平面状のシート状表面部材2と、を供給する工程と、(b)前記(a)工程により得られたシート状内面部材3とシート状表面部材2との所定領域を、互いに重ね合せるとともに加圧と加熱により熱融着して、前記シート状内面部材とシート状表面部材との所定領域を接合してなるシート状表内面部材熱融着接合部14を形成し、これにより、シート状表内面部材接合部14とシート状内面部材3とシート状表面部材2とにより囲まれた収納部4と、人体頭部を覆って装着するための頭部装着開口部16と、を形成する工程、及び、(c)収納部4に冷却媒体8を収納する工程、を備える。
本実施例の
図1における具体的製造方法は、上記のシート状表面部材2とシート状内面部材3を使用して、前述の第[0045]欄〜第0048欄に説明した方法と同じ方法により製造される。
このようにして、頭部装着開口部16の周囲の長さが約57〜約59cm、深さが約19cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部1cが製造される。
【0162】
<実施例1b>
本実施例は、前述の本実施例1aにおいて、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図7(B)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方は、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成し、これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(d)最内層に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25と、(e)綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aと布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bとの間に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25。なお、(d)のアルミ製金属薄膜25は(c)の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bの表面に蒸着形成された構成で供給され、(e)のアルミ製金属薄膜25は綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aの表面に蒸着形成した構成で供給される。
【0163】
シート状内面部材3は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(b)熱伝導断熱性シート状内面素材31aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(d)最内層に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜35。なお、アルミ製金属薄膜35は布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bに蒸着形成された構成で供給されて、構成される。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0164】
<実施例1c>
本実施例は、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図7(C)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方は、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成し、これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(d)最内層に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25。なお、アルミ製金属薄膜25は布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bに蒸着形成された構成で供給されて、構成される。
【0165】
シート状内面部材3は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(b)熱伝導断熱性シート状内面素材31aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31b。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0166】
<実施例1d>
本実施例は、前述の本実施例1aにおいて、シート状表面部材2は
図8(E)に示されるような積層されたプラスチック製フィルム層を含む複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材を構成し、シート状内面部材3は
図8(C)の積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材を構成する。これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(d)厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25と、(e)綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21aと布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bとの間に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25と、(f)ポリエステル製フィルム26にアルミ製蒸着薄膜25を付着形成したアルミ製蒸着薄膜付きポリエステル製フィルム26。
なお、上記(d)のアルミ製金属薄膜25は(c)の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bの表面に蒸着形成された構成で供給され、(e)のアルミ製金属薄膜25は(b)の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bの表面に蒸着形成された構成で供給される。
【0167】
シート状内面部材3は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(b)熱伝導断熱性シート状内面素材31aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bと、(d)最内層に積層された厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜35。なお、(d)のアルミ製金属薄膜35は(c)の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bに蒸着構成された形状で供給されて、構成される。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0168】
<実施例1e>
本実施例は、前述の本実施例1aにおいて、シート状表面部材2は
図8(C)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材を構成し、シート状内面部材3は
図8(A)に示されるような単層のの熱融着性不織布製シート状内面素材を構成する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(d)厚さ約1μmのアルミ製金属薄膜25。なお、アルミ製金属薄膜25は布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bに蒸着構成された形状で供給されて、構成される。
シート状内面部材3は、(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表内素材31bを備える。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0169】
<実施例1f>
本実施例は、前述の本実施例1aにおいて、シート状表面部材2とシート状内面部材3が複数種類のシート状表内面部材より構成されるが、アルミ製金属薄膜を構成しない構成である。その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
すなわち、本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図8(B)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3は互いに同じ積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bと、(b)熱伝導断熱性シート状表面素材21aとしての厚さ約5mmの熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状表面素材21a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21b。
シート状内面部材3は下記の複数種類の素材より構成される。
(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリ内面素材31bと、(b)熱伝導断熱性シート状内面素材31aとしての厚さ約5mm熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の綿状熱融着性不織布製シート状内面素材31a(嵩密度:約50g/平米)と、(c)前記(a)と同じ構成の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31b。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0170】
<実施例1g>
本実施例は、前述の本実施例1aにおいて、シート状表面部材2とシート状内面部材3が単層の熱融着性不織布製シート状表内面部材より構成される構成である。その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
すなわち、本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図8(A)に示されるような単層の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。シート状表面部材2とシート状内面部材3は互いに同じ熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。シート状表面部材2は(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bから、構成される。シート状内面部材3は(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリ内面素材31bから構成される。
その他の構成及び形状は、前述の本実施例1aと同じである。
【0171】
<実施例2>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造工程、及び、頭部冷却用具の外観模式図が
図2に示される。
本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図7(B)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方は、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成し、これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
また、複数個の収納部4を有し、その複数個の収納部4は、人体頭部に装着した時に、(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部41、42、43、44、を有する。
それぞれの収納開口部4aは、二重に重なり合う収納開口縁部4aを有する。
【0172】
シート状表面部材2は前述の実施例1bと同じ複数種類の素材より構成される。
シート状内面部材3は前述の実施例1bと同じ複数種類の素材より構成される。
シート状表面部材2としては、横長さが約31cm、縦線長さが約20cmの略長方形の2枚のシート状表面部材3を準備する。シート状内面部材3としては、横長さが約17cm、縦長さが約20cmの略長方形の4枚のシート状内面部材3を準備する。
少なくとも、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材3により構成されたシート状内面部材3の左辺又は右辺の側縁領域は予め熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合され、それぞれの素材が分離されないように形成されている。また、シート状内面部材3の全周囲の側縁領域が熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合された構成も実施可能である。
本実施例の
図2における具体的製造方法は、上記のシート状表面部材2とシート状内面部材3を使用して、前述の第0064欄〜第0067欄に説明した方法と同じ方法により製造される。
なお、シート状表内面部材接合部14の線幅は約7mm〜約10mmである。
このようにして、頭部装着開口部16の周囲の長さが約57cm〜約59cm、深さが約19cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部1cが製造される。
【0173】
<実施例3>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造工程、及び、頭部冷却用具の外観模式図が
図3に示される。
本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図7(C)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。
シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方は、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成し、これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
また、複数個の収納部4を有し、その複数個の収納部4は、人体頭部に装着した時に、(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部41、42、43、44を有する。
【0174】
シート状表面部材2は前述の実施例1cと同じ複数種類の素材より構成される。シート状内面部材3は前述の実施例1cと同じ複数種類の素材より構成される。
シート状表面部材2としては、横長さが約31cm、縦線長さが約40cmの略長方形の2枚のシート状表面部材3を準備する。シート状内面部材3としては、横長さが約31cm、縦長さが約40cmの略長方形のシート状内面部材3を準備する。
少なくとも、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材3により構成されたシート状内面部材3の左辺又は右辺の側縁領域は予め熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合され、それぞれの素材が分離されないように形成されている。また、シート状内面部材3の全周囲の側縁領域が熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合された構成も実施可能である。
本実施例の
図3における具体的製造方法は、上記のシート状表面部材2とシート状内面部材3を使用して、前述の第0072欄〜第0074欄に説明した方法と同じ方法により製造される。
なお、シート状表内面部材接合部14の線幅は約7mm〜約10mmである。
このようにして、頭部装着開口部16の周囲の長さが約57cm〜約59cm、深さが約18cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部1cが製造される。
【0175】
<実施例4a>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造工程、及び、頭部冷却用具の外観模式図が
図4に示される。
本実施例の頭部冷却用具1は、頭頂部開閉開口部15と頭部装着用口部16を形成とを有する略円筒形状を有し、収納部4に冷却媒体8を収納した後、頭頂部開閉開口部15を閉じて、立体装着空間部を形成するとともに、頭部装着開口部を形成するものである。
さらに、シート状表内面部材2、3が複数種類の素材より構成されるとともに、特に、(f)ポリエステル製フィルム26を積層したシート状表面部材2を構成した頭部冷却用具1である。
【0176】
本実施例において、シート状表面部材2は
図8(E)の積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材を構成し、シート状内面部材3は
図8(C)の積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材を構成する。これらの構成するシート状素材構成が異なり、シート状表面部材2はシート状内面部材3よりも優れた断熱性能を有する。
また、複数個の収納部4を有し、その複数個の収納部4は、人体頭部に装着した時に、(iii)額部から左耳部、後頭部、右耳部を経て額部に至る領域に分割された複数個の収納部を有する。
【0177】
シート状表面部材2は前述の実施例1dと同じ図(8E)の複数種類の素材より構成される。シート状内面部材3は前述の実施例1dと同じ図(8C)の複数種類の素材より構成される。
シート状表面部材2としては、横長さが約31cm、縦線長さが約25cmの略長方形の2枚のシート状表面部材3を準備する。シート状内面部材3としては、横長さが約31cm、縦長さが約25cmの略長方形の2枚のシート状内面部材3を準備する。
【0178】
少なくとも複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材3により構成されたシート状内面部材3の上辺と下辺の側縁領域は予め熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合され、それぞれの素材が分離されないように形成されている。また、シート状内面部材3の全周囲の側縁領域が熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合された構成も実施可能である。
表面部材2の上辺と下辺の側縁領域は予め熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合2の全周囲の側縁領域が熱融着手段又はホットメルト接着手段により接合された構成も実施可能である。
本実施例の
図4における具体的製造方法は、上記のシート状表面部材2とシート状内面部材3を使用して、前述の第0107欄〜第0110欄に説明した方法と同じ方法により製造される。
シート状表内面部材接合部14の線幅は約7mm〜約10mmである。
このようにして、
図4(C)のような頭部装着開口部16の円筒形状の冷却用具不織布構成部1cが製造される。その後、、
図4(D)のように、各収納部4の一部分を切断して収納開口部4aを形成する。
【0179】
なお、本実施例の
図4(B)の工程において、シート状表面部材2とシート状内面部材3のそれぞれの上辺を接合することなくシート状表内面部材熱融着接合部形成部材14dを形成する工程も実施可能であり、この場合、その接合されない領域が収納部開口部4aとなる。この場合、
図4(D)の切断による収納部開口部4aの形成が不要である。
このようにして、頭部装着開口部16の周囲の長さが約57cm〜約59cm、高さ寸法が約25cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部1cが製造される。
【0180】
<実施例4b>
シート状表面部材2は前述の実施例1aと同じ
図7(A)の複数種類の素材より構成される。シート状内面部材3は前述の実施例1aと同じ
図7(A)の複数種類の素材より構成される。すなわち、シート状表面部材2とシート状内面部材3は同じ複数種類の素材より構成される。
他の構成は、前述の実施例4aと同じである。
【0181】
<実施例4c>
シート状表面部材2は前述の実施例4aと同じ
図8(E)の複数種類の素材より構成される。シート状内面部材3はシート状表面部材2と同じ
図8(E)の複数種類の素材より構成される。すなわち、シート状表面部材2とシート状内面部材3は同じ複数種類の素材より構成される。
他の構成は、前述の実施例4aと同じである。
【0182】
<実施例5>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の製造工程、及び、頭部冷却用具の外観模式図が
図10、
図11に示される。
本実施例において、シート状表面部材2とシート状内面部材3は
図11(J)、(K)に示されるような単層の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成する。また、複数個の収納部4を有し、その複数個の収納部4は、人体頭部に装着した時に、(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部41、42、43、を有する。それぞれの収納開口部4aは、二重に重なり合う収納開口縁部4aを有する。
【0183】
シート状表面部材2は、(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表面素材21bから構成される。シート状内面部材3は、(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状内面素材31bから構成される。
シート状内面部材3としては、横長さが約100cm、縦線長さが約100cmの略正方形の1枚のシート状内面部材3を準備する。シート状表面部材2としては、横長さが約70cm、縦長さが約100cmの略長方形の2枚のシート状内面部材2a、2bを準備する。
本実施例の
図10における具体的製造方法は、上記のシート状表面部材2とシート状内面部材3を使用して、前述の第121欄〜第127欄に説明した方法と同じ方法により製造される。なお、シート状表内面部材接合部14の線幅は約5mm〜約10mmである。
このようにして、
図10(G)の形状であって、縦ギャザー熱融着部19aの長さ(LS)が約15cm、横ギャザー熱融着部19bの長さ(WS)が約15cmの頭部冷却用具不織布構成部1cが得られ、
図11(J)のような頭部装着開口部16の周囲の長さが約55cm〜約60cm、深さが約15cm〜25cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部が製造される。本実施例においては、伸縮性部材5aは構成されていない。
【0184】
<実施例6>
本発明の一実施例の頭部冷却用具の外観模式図が
図5(D)に示される。
本実施例において、シート状表面部材2は
図8(C)に示されるような積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材を構成し、シート状内面部材3は
図8(A)に示されるような単層のの熱融着性不織布製シート状内面素材を構成する。
シート状表面部材2は前述の実施例1aと同じ複数種類の素材より構成される。シート状内面部材3は、前述の実施例1aと同じ(a)厚さ約1.0mmのシート状の熱融着可能なポリエチレン系短繊維とポリエステル短繊維との混合繊維製の布状熱融着性不織布製シート状表内素材31bを備える。
略三角形のシート状表面部材2とシート状内面部材23とを使用して、
図1に類似の製造方法により、
図5(D)に示されるような頭部冷却用具を製造する。なお、
図5(D)に示される収納開口部4aは切断により形成され、この切断された収納開口部4aを介して冷密封却媒体8が収納部の中に収納される。
なお、シート状表内面部材接合部14の線幅は約7mm〜約10mmである。
このようにして、頭部装着開口部16の周囲の長さが約57cm〜約59cm、深さが約20cmであって、立体装着空間部を形成した冷却用具不織布構成部が製造される。
【0185】
<実施例7>
プロピレングリコール(約12重量%)とカルボキシメチルセルロース(約3重量%)と水(約85重量%)と腐敗防止剤(微量)を含有する25℃の室温で互いに溶解された透明でゲル状又はジェル状を有する混合された含水高分子系の粘性の冷却媒体を調製する。この冷却媒体は、約−10℃以下の低温で流動性がなく、やや硬い固形状態であり、約−10〜−2℃の温度領域においては半固体形状で外圧により容易に崩壊可能な半流動性形状を有し、−2℃を超える高温側において流動性を有するゲル状又はジェル状の形態を有する。
上記の混合媒体を内層ポリエチレンと表面部材中間層ポリエステルと外層ポリアミドとからなるラミネートフィルム製袋容器に充填して、熱融着により周囲を密封した複数種類の密封冷却媒体8を準備する。
複数種類の密封冷却媒体8としては、所定の形状を有するとともに、複数個に区分されて分割された複数個分割連結密封冷却媒体8、及び、区分されない単一区分の単一区分密封冷却媒体8を調製する。
これらのそれぞれの複数個分割連結密封冷却媒体8及び単一区分密封冷却媒体8の大きさ形状は、頭部冷却用具のそれぞれの収納部4の形状に相似形の形状を有するとともに、約10mmの厚さ形状を有し、収納部4にこれらの密封冷却媒体8を収納した場合に、約0.1〜約5mmの余白を有する形状を有する。
【0186】
<実施例8>
実施例7で調製した単一区分密封冷却媒体8及び/又は複数個分割連結密封冷却媒体8を、前述の実施例1a〜実施例1g、及び、実施例2〜実施例6で調製したそれぞれの頭部冷却用具の収納部4に収納開口部4aを介して収納する。このようにして、冷却媒体を収納したそれぞれの頭部冷却用具が得られる。
その後、その冷却媒体を収納したそれぞれの頭部冷却用を人体頭部に装着して、装着後の経過時間毎において、冷却媒体8を収納している収納部の人体頭部に接触している側の温度を測定した。
すなわち、調製した密封冷却媒体8を、約−20℃の冷蔵冷凍庫で冷却し、密封冷却媒体8の表面温度が−15℃になった時に、それらの密封冷却媒体8を実施例1a〜実施例1gの頭部冷却用具のそれぞれの収納部4に収納する。そして、室温約25℃のエアコン風の当たらない場所で、これらの頭部冷却用具を人体頭部に装着し、それぞれの収納されている密封冷却媒体8の位置する内面側のシート状部材の表面温度を経過時間毎に表面温度計(赤外線放射温度計ISK−8700II)で測定する。それぞれの経過時間毎に、複数の収納部表面の温度を測定し、その平均値を算出する。
【0187】
なお、本実施例で使用した密封冷却媒体8及び/又は複数個分割連結密封冷却媒体8において、冷却媒体8の「硬さ」は、(a)約−10℃未満において、硬く、頭にフィット感がない形態であり、(b)約−10℃〜約−2℃において、半固体で屈曲性があり若干フィット感がないが装着し続けることができて頭ストレスを感じない形態であり、(c)約−2℃以上の温度において、ゲル状又はジェル状で、人体頭部に装着した時にフィット感があり違和感なく快適な装着感を感じる形態である。
また、冷却媒体8の「硬さ」が硬く頭にフィット感がない形態であり場合においても、本実施例の(柔軟な柔らかさを有する)綿状の断熱性素材を構成した部材を介する状態で頭部冷却用具を人体頭部に装着した場合には、頭ストレスを感じなく装着し続けることができる。
また、密封冷却媒体8の位置する内面側のシート状部材の表面温度が「快冷」である温度「約2℃〜約15℃」の場合を「快適装着時間」として総合評価し、それぞれの頭部冷却用具を装着した場合の総合評価を表1、表2に示す。
【0188】
<実施例9>
前述の実施例1b、1c、1d、1e、のシート状表面部材2とシート状内面部材3とが互いに異なる断熱性を有する頭部冷却用具を使用した装着実験において、頭部冷却用具1を裏返して人体頭部に装着し、その後、頭部冷却用具1を裏返して人体頭部に装着し、その後、密封冷却媒体8の位置する内面側のシート状部材の表面温度が約5℃になった時に、その頭部冷却用具1を表に返して人体頭部に装着した場合の裏返し実験を行った。
密封冷却媒体8の位置する内面側のシート状部材の表面温度が「快冷」である温度「約2℃〜約15℃」の場合を「快適装着時間」として総合評価し、それぞれの頭部冷却用具を装着した場合の総合評価を表3に示す。
【0189】
【表1】
【0190】
【表2】
【0191】
【表3】
【0192】
〈実施例8の測定結果について〉
実施例1a〜1g、及び、実施例2〜実施例6の頭部冷却用具の形状形態であって、シート状表面素材とシート状内面素材が不織布製素材から構成された頭部冷却用具を使用した表1、表2の実施例・測定結果において、それぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できる。さらに、15℃に達するまでの時間が155〜315分であり、快適装着時間は65〜225分を奏する優れた頭部冷却効果が得られる。
特に、下記の知見が得られる。
【0193】
(a−1)実施例1a〜1g、実施例2〜6の熱融着性不織布製シート状表内面素材により構成されたそれぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できる。
【0194】
(b−1)実施例1a〜1g、実施例2〜6の複数個に区分された収納部を構成したそれぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏することが確認される。
(b−2)
図1、
図3、
図4に示されるような(iii)額部から左耳部、後頭部、右耳部を経て額部に至る領域に分割された複数個の収納部を構成したそれぞれの頭部冷却用具」は、熱融着手段により容易に製造できることが確認された。
(b−3)
図2に示されるような(i)左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部を構成したそれぞれの頭部冷却用具」は、熱融着手段により容易に製造できることが確認された。
(b−4)
図10、
図11に示されるような(ii)額部から頭頂部を経て後頭部に至る領域に分割された複数個の収納部を構成したそれぞれの頭部冷却用具」は、熱融着手段により容易に製造できる。
【0195】
(c−1)実施例1a〜1g、実施例2〜6のようなシート状表面部材2及びシート状内面部材3の少なくとも一つが、(i)綿状形熊を有する綿状熱融着性不織布製シート状表内面素材21a、31a、(ii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表内面素材21b、31b、(iii)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表内面素材21a、31a、の片面又は両面に金属薄膜素材35、25を形成した金属薄膜付綿状熱融着性不織布製シート状表内面素材、及び、(iv)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表内面素材、21b、31bの片面又は両面に金属薄膜表素材25、35を形成した金属薄膜付布状熱融着性不織布製シート状表内面素材を構成したそれぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できる。
【0196】
(c−2)実施例1a〜1e、実施例2〜4のように、シート状表内面部材2、3は、(i)綿状形態を有する綿状熱融着性不織布製シート状表内面素材21a、31a、及び/又は(ii)布状形態を有する布状熱融着性不織布製シート状表内面素材21b、31bと、金属薄膜素材25、35を構成したそれぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する。
【0197】
(c−3)実施例1a、1b、1cの比較において、シート状表面部材が金属薄膜素材25を有するとともにシート状内面部材が金属薄膜素材35を有する
図7(A)の実施例1aにおける快適装着時間(142分)は、シート状表面部材が金属薄膜素材25を有するがシート状内面部材が金属薄膜素材を有しない
図7(C)の実施例1cにおける快適装着時間(125分)よりも、永い快適装着時間を奏する。また、シート状表面部材が2層の金属薄膜素材25を有するとともにシート状内面部材が金属薄膜素材35を有する
図7(B)の実施例1bにおける快適装着時間(150分)は、シート状表面部材が金属薄膜素材25を有するとともにシート状内面部材が金属薄膜素材35を有する
図7(A)の実施例1aにおける快適装着時間(142分)よりも、永い快適装着時間を奏する。すなわち、2層の金属薄膜素材25を有する
図7(B)の実施例1bの頭部冷却用具が最も永い快適装着時間を奏する。
【0198】
(c−4)実施例1a〜1d、1f、実施例2〜実施例4のように、シート状内面部材3は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状内面素材31より構成され、シート状表面部材2は、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表面素材21より構成され、収納部4は、複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材31により構成されたシート状内面部材3と、複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材21により構成され前記シート状表面部材2とのすべての素材の互いの熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなる、それぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する。
【0199】
(c−5)実施例1g、実施例5のように、シート状内面部材3とシート状表面部材2の双方が単層の布状熱融着性不織布製シート状表内面素材21b、31bから構成された実施例1gの快適装着時間は65分であり、実施例5の快適装着時間は75分であり、他の実施例よりも短い快適装着時間を奏する。すなわち、積層された複数種類の熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状表内面素材2、3から構成された頭部冷却用具は、単層の熱融着性不織布製シート状表内面素材2、3から構成された頭部冷却用具よも優れた頭部冷却効果を奏する。
【0200】
(c−6)実施例1b、1c、1d、1e、2、3、4a、6のように、シート状表面部材2とシート状内面部材3は、互い異なる断熱性を有する、それぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する。
【0201】
(c−7)
実施例1d、実施例4a、4cのように、シート状内面部材3及びシート状表面部材2のうちの少なくとも一つは、熱融着可能なプラスチック製フィルム素材26、36または金属蒸着薄膜付きプラスチック製フィルム素材26、36をさらに構成してなり、
熱融着可能な不織布により形成された熱融着性不織布製シート状素材21、31とプラスチック製フィルム素材26、36とが積層して構成されなり、
収納部4は、シート状内面部材3とシート状表面部材2を構成する全ての素材の熱融着により所定の形状に接合されて形成されてなるそれぞれの頭部冷却用具は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する。
【0202】
(d−1)実施例2のように、二重収納開口部4aを形成した構成を有する頭部冷却用具も、熱融着接合方法により容易に製造可能であるとともに、優れた快適装着時間(172分)を奏する。また、二重収納開口部を備えた構成により、冷却媒体8の出し入れが容易になり、特に、装着中における冷却媒体の飛び出しが抑制されることが確認できた。
(d−2)実施例2の「左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部を有する頭部冷却用具」は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する頭部冷却効果が得られた。
(d−3)実施例2の頭部冷却用具を「額部から頭頂部を経て後頭部に至る領域に分割された複数個の収納部を有する頭部冷却用具」になるよう頭部に装着することも可能であり、優れた頭部冷却効果を奏する。
【0203】
(e−1)実施例3の「金属薄膜層を含む複数種類の熱融着性不織布製シート状表面素材を構成し、金属薄膜層を含まない複数種類の熱融着性不織布製シート状内面素材を構成するとともに、複数個に区分された収納部を構成したした頭部冷却用具」において、15℃に達するまでの時間は262分であり、快適装着時間は142分であり、実施例2の構成よりも若干に快適装着時間が短くなるが、充分な長時間の快適装着時間を奏する頭部冷却効果が得られた。
(e−2)実施例3の「左耳部から頭頂部を経て右耳部に至る領域に分割された複数個の収納部を有する頭部冷却用具」は、熱融着手段により容易に製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する頭部冷却効果が得られた。
(e−3)実施例3の頭部冷却用具を「額部から頭頂部を経て後頭部に至る領域に分割された複数個の収納部を有する頭部冷却用具」になるよう頭部に装着、その後、収納開口部4aを切断により形成した構成により、冷却媒体8の出し入れが容易になり、特に、熱融着手段により容易に製造できる。
【0204】
(f)実施例4a、4b、4cのように、
図4に示される略円筒形の頭部冷却用具の冷却用具不織布構成部1cのそれぞれの収納部4に収納開口部4aを介して冷却媒体8を出し入れ自在に収納して後、頭頂部開閉開口部15を閉じて、略円錐形状の頭部冷却用具1において、熱融着手段により容易に製造できるとともに、快適装着時間が160分〜225分の優れた頭部冷却効果を奏する。
【0205】
(g)実施例5の、頭部装着開口部の下側縁の周囲の所定の領域に熱融着により形成されたギャザー熱融着部19を形成した頭部冷却用具において、熱融着手段により製造できるとともに、優れた頭部冷却効果を奏する頭部冷却効果が得られる。しかしながら、本実施例においては、単層のシート状内面部材3及びシート状表面部材2を構成している。快適装着時間は75分であり、積層された複数種類の熱融着性不織布製シート状内面(表面)素材を構成した他の実施例と比べて快適装着時間は短いが、しかしながら、本実施例の頭部冷却用具は、特に、頭部に装着した際に、頭部からの脱落を防止できる効果を奏する。
【0206】
〈実施例9の頭部冷却用具を裏返し装着した場合の測定結果について〉
実施例9の頭部冷却用具を裏返して装着した場合、表3の測定結果において、頭部冷却用具を裏返して人体頭部に装着し、その後、密封冷却媒体8の位置する内面側のシート状部材の表面温度が約5℃になった時に、その頭部冷却用具を表に返して人体頭部に正常装着した場合、正常装着のみの場合と比べて、「快適装着時間」は約15分〜30分間永くなる。
【0207】
〈他の冷却媒体を使用した頭部冷却用具について〉
実施例10
実施例7で調製した含水高分子系の冷却媒体8に替えて、所定量のジエチレングリコールとプロピレングリコールとグリセリンとを均一に混合して、25℃において、互いに混合された透明で、粘性流動性を有するゲル状(又はジェル状)の多価アルコール系の冷却媒体を調製する。この冷却媒体は約−20℃においても固化することなく、流動可能なゲル状(又はジェル状)の形態を有する。この冷却媒体を内層ポリエチレンと外層ポリアミドとからなるラミネートフィルム製袋容器に上記の混合媒体を充填して、熱融着により周囲を密封した複数種類の密封冷却媒体8を準備する。
複数種類の密封冷却媒体8としては、所定の形状を有するとともに、複数個に区分されて分割された複数個分割連結密封冷却媒体8、及び、区分されない単一区分の単一区分密封冷却媒体8を調製する。
これらのそれぞれの複数個分割連結密封冷却媒体8及び単一区分密封冷却媒体8の大きさ形状は、頭部冷却用具のそれぞれの収納部4の形状に相似形の形状を有するとともに、約10mmの厚さ形状を有し、収納部4にこれらの密封冷却媒体8を収納した場合に、約0.1〜約5mmの余白を有する形状を有する。
【0208】
実施例10で調製した密封冷却媒体8及び/又は複数個分割連結密封冷却媒体8を約−20℃に冷却し、前述の実施例1a、1c、2、4cで調製した頭部冷却用具に収納し、該頭部冷却用具を人体頭部に装着して、装着後の経過時間毎において、冷却媒体8を収納している収納部の人体頭部に接触している側の温度を測定した。前述の実施例8と同じ方法で測定した。その結果を表4に示す。
【0209】
実施例11
冷却媒体8として、湿布型冷却媒体を調製する。綿製ガーゼを水に浸漬し、これを軽く絞って、冷凍冷蔵庫内で約−20℃に冷却して、所定形状の約10mm厚の湿布型冷却媒体を調製する。
これらの冷却媒体8を前述の実施例1a、2、4cで調製した頭部冷却用具に収納し、その冷却媒体を収納したそれぞれの頭部冷却用具を人体頭部に装着して、装着後の経過時間毎において、冷却媒体8を収納している収納部の人体頭部に接触している側の温度を測定した。前述の実施例8と同じ方法で測定した。その結果を表4に示す。
【0210】
【表4】
【0211】
実施例10の多価アルコール系冷却媒体を収納した頭部冷却用具は、実施例7の含水高分子系冷却媒体を収納した頭部冷却用具と比べて、快適装着時間は、約15分間〜38分間短くなる。これは、含水高分子系冷却媒体が水を含有し、0℃付近の凍った氷の融解潜熱によるために低温維持時間が永くなることに起因するものと想到される。
【0212】
実施例11の湿布型冷却媒体を収納した頭部冷却用具は、実施例7の含水高分子系冷却媒体を収納した頭部冷却用具と比べて、快適装着時間は、約30分間〜53分間永くなる。これは、含水高分子系冷却媒体が水を含有し、0℃付近の凍った氷の融解潜熱によるために低温維持時間が永くなることに起因するものと想到される。
【0213】
実施例1a及び実施例2の頭部冷却用具において、時間の経過とともに氷状態が溶けて水分が冷却用具から滲み出て、不織布製の頭部冷却用具が湿った状態となる傾向がある。これに対して、シート状表面部材2とシート状内面部材3の双方にプラスチックフィルム製シート素材26、36を積層した実施例4cの頭部冷却用具においては、冷却用具からの水分の滲み出は認められない。これは、プラスチックフィルム製シート素材26、36が水分の滲め出を防止する効果を奏することに起因するものと想到される。
なお、水分の滲み出の現象が不快に感じる場合には、人体頭部と頭部冷却用具との間にガーゼ又はタオルなどを介在させる方策が望ましく使用できる。
【0214】
上記の実施例において使用する密封冷却媒体8は、冷却と使用を繰り返して使用することが可能である。また、湿布型冷却媒体8は、ガーゼに含浸する水(又は氷水)を交換して、冷却と使用を繰返して使用することができる。
上記実施例のそれぞれの頭部冷却用具1を、汎用の電気洗濯機を使用して、約10回を繰り返して洗濯しても、頭部冷却用具1を構成するシート状表面部材2及びシート状内面部材3の破損、劣化などは認めなれなく、繰り返し使用が可能である。
特に、金属製薄膜を構成した頭部冷却用具において、金属製薄膜の破損を懸念していたが、約10回の繰り返し洗濯においても、金属製薄膜の破損は認められなく、繰り返し洗濯使用に耐える頭部冷却用具1が得られる。