(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6938324
(24)【登録日】2021年9月3日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】ドアチャンネルの製造方法
(51)【国際特許分類】
B60J 5/04 20060101AFI20210909BHJP
B21D 53/88 20060101ALI20210909BHJP
【FI】
B60J5/04 M
B21D53/88 Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-200475(P2017-200475)
(22)【出願日】2017年10月16日
(65)【公開番号】特開2018-79920(P2018-79920A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2020年9月7日
(31)【優先権主張番号】15/353,478
(32)【優先日】2016年11月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590001164
【氏名又は名称】シロキ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 純
(72)【発明者】
【氏名】巻田 純
【審査官】
宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−023131(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0174491(US,A1)
【文献】
特開2006−007995(JP,A)
【文献】
特開2012−006536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/04
B21D 53/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用ドアのインナパネルとアウタパネルとの間に形成された空間に設けられ、外側壁と、前記外側壁に接続された接続壁とを有するドアチャンネルの製造方法であって、
前記製造方法は、
(a)前記ドアチャンネルをダイスに配置する工程と、
(b)パンチにより前記ドアチャンネルのコーナ部をパンチングすることで、前記コーナ部に切断部を形成する工程と、
を含み、
前記切断部は、
前記外側壁のコーナ部に形成された第1切断部と、
前記接続壁のコーナ部に形成され、前記第1切断部と連通する第2切断部と、
を有し、
前記第1切断部によって、互いに対向する第1切断面と第2切断面が前記第外側壁に形成され、
前記(b)工程では、1回のパンチングによって、前記第1切断部と前記第2切断部が形成される、ドアチャンネルの製造方法。
【請求項2】
前記第1切断面と前記第2切断面は、互いに平行である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1切断面と前記第2切断面との間の距離は、前記パンチの移動方向に沿って徐々に小さくなる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記外側壁のコーナ部と前記接続壁のコーナ部は、湾曲しており、
前記第1切断部は、前記外側壁のコーナ部の全体に形成されている、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記(b)工程では、前記パンチにより前記ドアチャンネルの内側から前記ドアチャンネルのコーナ部がパンチングされる、請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ドアチャンネルの製造方法に関する。特に、本開示は、車両用ドアのインナパネルとアウタパネルとの間に形成された空間に設けられるドアチャンネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、ドアチャンネルが開示されており、当該ドアチャンネルは、インナパネルとアウタパネルとにより形成されたパネル空間に配置されており、アウタパネルに対向する外側壁と、インナパネルに対向する内側壁と、当該外側壁と当該内側壁との間に設けられ、当該外側壁と当該内側壁に接続される接続壁とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−321530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドアチャンネルと他の部材との干渉を抑制するために、ドアチャンネルのコーナ部を切断することで、ドアチャンネルのコーナ部に切断部を形成する必要がある。当該切断部は、外側壁から接続壁の一部に至るように形成される。
【0005】
関連技術(公知技術ではない)では、
図3に示すように、パンチ(punch)とダイス(die)を用いたパンチング加工を2回行うことで、ドアチャンネルのコーナ部に切断部が形成される。具体的には、
図3に示すように、前方向に向けてドアチャンネルの外側壁のコーナ部をパンチングした後に、下方向に向けてドアチャンネルの接続壁のコーナ部をパンチングすることで、ドアチャンネルのコーナ部に切断部が形成される。
【0006】
しかしながら、関連技術では、切断部を形成するために2回のパンチング加工を行う必要があるため、ドアチャンネルの製造工程が増大すると共に、ドアチャンネルの製造コストが増大してしまう。
【0007】
本開示は、ドアチャンネルの製造方法を簡略化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面によれば、車両用ドアのインナパネルとアウタパネルとの間に形成された空間に設けられ、外側壁と、前記外側壁に接続された接続壁とを有するドアチャンネルの製造方法が提供される。
前記製造方法は、
(a)前記ドアチャンネルをダイスに配置する工程と、
(b)パンチにより、前記ドアチャンネルのコーナ部をパンチングすることで、前記コーナ部に切断部を形成する工程と、
を含む。
前記切断部は、
前記外側壁のコーナ部に形成された第1切断部と、
前記接続壁のコーナ部に形成され、前記第1切断部と連通する第2切断部と、
を有し、
前記第1切断部によって、互いに対向する第1切断面と第2切断面が前記第外側壁に形成され、
前記(b)工程では、1回のパンチングによって、前記第1切断部と前記第2切断部が形成される。
【0009】
上記製造方法によれば、パンチを用いた一回のパンチング加工により第1切断部と第2切断部が形成されるので、ドアチャンネルの製造方法を簡略化することができる。このように、ドアチャンネルと他の部材との干渉を抑制した上で、ドアチャンネルの製造コストの増加を抑えることができる。
【0010】
本開示の他の側面によれば、前記第1切断面と前記第2切断面は、互いに平行であってもよい。
【0011】
上記製造方法によれば、第1切断面と前記第2切断面は、互いに平行であるため、ドアチャンネルと他の部材との干渉を好適に抑制することが可能となる。
【0012】
本開示の他の側面によれば、前記第1切断面と前記第2切断面との間の距離は、前記パンチの移動方向に沿って徐々に小さくなってもよい。
【0013】
上記製造方法によれば、第1切断面と第2切断面との間の距離がパンチの移動方向に沿って徐々に小さくなるので、ドアチャンネルと他の部材との干渉を好適に抑制することが可能となる。
【0014】
本開示の他の側面によれば、前記外側壁のコーナ部と前記接続壁のコーナ部は、湾曲しており、前記第1切断部は、前記外側壁のコーナ部の全体に形成されていてもよい。
【0015】
上記製造方法によれば、第1切断部は、外側壁の湾曲したコーナ部の全体に形成されているので、ドアチャンネルと他の部材との干渉を好適に抑制することが可能となる。
【0016】
本開示の他の側面によれば、前記(b)工程では、前記パンチにより前記ドアチャンネルの内側から前記ドアチャンネルのコーナ部がパンチングされてもよい。
【0017】
上記製造方法によれば、ドアチャンネルをダイスに確実に固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】
図1に示すドアパネルのA−A断面図である。
【
図3】関連技術に係るドアチャンネルのコーナ部付近を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係るドアチャンネルの全体を示す平面図である。
【
図5】本実施形態に係るドアチャンネルのコーナ部付近を示す斜視図である。
【
図6】ドアチャンネルのコーナ部に切断部を形成する際に使用されるパンチの先端部とコーナ部に切断部が形成されたドアチャンネルをそれぞれ示す平面図である。
【
図7A】コーナ部に切断部が形成される前のドアチャンネルを示す平面図である。
【
図7B】ダイに配置された
図7Aに示すドアチャンネルのコーナ部がパンチによってパンチングされる直前の状態を示したB−B線(
図7A参照)に沿った断面図である。
【
図8】本実施形態の変形例に係るドアチャンネルを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の一実施形態(以下、単に本実施形態という。)について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。また、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
【0020】
(関連技術)
最初に、
図1から
図3を参照して関連技術(公知技術ではない)に係るドアチャンネル3について説明する。
図1は、車両用ドア1(以下、単にドア1という。)の一例の正面図である。
図2は、
図1に示すドアパネル4のA−A断面図である。
図3は、関連技術に係るドアチャンネル3のコーナ部C付近を示す斜視図である。
【0021】
図1に示すように、車両用ドア1は、ドアガラス2と、ドアガラス2の上下方向の移動をガイドするように構成されたドアパネル4とを備える。
図2に示すように、ドアパネル4は、ドア1が設置される車両の外側に面するアウタパネル6と、当該車両の内側(室内側)に面するインナパネル7とを備える。インナパネル7とアウタパネル6との間に形成された空間Sには、樹脂部材9とドアチャンネル3とが設けられている。樹脂部材9は、ドアガラス2の上下方向の移動をガイドすると共に、ドアガラス2の外周部を封止するように構成されている。ドアチャンネル3は、樹脂部材9を保持するように構成されており、例えば、金属材料によって形成されている。ドアチャンネル3の断面は、
図2に示すように、略U字状に形成されている。ドアチャンネル3は、アウタパネル6に面する外側壁31と、インナパネル7に面する内側壁32と、外側壁31と内側壁32とに接続された接続壁33とを有する。外側壁31と、内側壁32と、接続壁33は一体的に形成されている。外側壁31と内側壁32は、所定の空間を隔てて互いに対向している。外側壁31の一端と接続壁33の一端が互いに接続されると共に、内側壁32の一端と接続壁33の他端が互いに接続されている。外側壁31がアウタパネル6に固定される共に、内側壁32がインナパネル7に固定されてもよい。また、外側壁31の他端は、アウタパネル6の折曲部61により保持されている。
【0022】
図3に示すように、関連技術に係るドアチャンネル3のコーナ部Cには切断部D0が形成されている。ここで、ドアチャンネル3のコーナ部Cの位置は、
図1に示すドア1のコーナ部C0の位置に一致しており、コーナ部C,C0は共に湾曲している。切断部D0は、外側壁31のコーナ部に形成された切断部D1と、接続壁33のコーナ部に形成された切断部D2とを有する。ここで、外側壁31のコーナ部の位置と接続壁33のコーナ部の位置は、ドアチャンネル3のコーナ部Cの位置と一致している。外側壁31と接続壁33のコーナ部は共に湾曲している。切断部D1によって、互いに直交する切断面31Aと切断面31Bが外側壁31に形成されている。同様に、切断部D2によって、互いに直交する切断面33Aと切断面33Bが接続壁33に形成されている。切断面31Aと切断面33Aは面一となっていると共に、切断面31Bと切断面33Bは面一となっている。ドアチャンネル3のコーナ部Cに切断部D0を設けることで、ドアチャンネル3と他の部材(例えば、樹脂部材9)との干渉を抑制することが可能となる。また、切断部D1がない場合、アウタパネル6の折曲部61が外側壁31のコーナ部を保持した状態で、アウタパネル6は外側壁31のコーナ部に生じた皺によって悪影響を受けてしまう。このように、切断部D1を設けることで、かかる状況を防止することが可能となる。
【0023】
上述したように、関連技術に係るドアチャンネル3では、パンチ5とダイス8(
図7B参照)を用いたパンチング加工を2回行うことでコーナ部Cに切断部D0が形成される。具体的には、前方向に向けて外側壁31のコーナ部をパンチングした後に、下方向に向けて接続壁33のコーナ部をパンチングすることで、ドアチャンネル3のコーナ部Cに切断部D0が形成される。このように、関連技術では、ドアチャンネル3の切断部D0を形成するために、2回のパンチング加工を行う必要があるため、ドアチャンネル3の製造工程が増大すると共に、ドアチャンネル3の製造コストが増大してしまう。
【0024】
(本実施形態)
本実施形態に係るドアチャンネルの製造方法は、上記課題を解決することを目的としている。以下に、本実施形態に係るドアチャンネル30の構成について
図4,
図5を参照して説明すると共に、本実施形態に係るドアチャンネル30の製造方法について
図6〜
図7Bを参照して説明する。
図4は、本実施形態に係るドアチャンネル30の全体を示す平面図である。
図5は、本実施形態に係るドアチャンネル30のコーナ部C付近を示す斜視図である。
図6は、ドアチャンネル30のコーナ部Cに切断部Daを形成する際に使用されるパンチ5の先端部と切断部Daが形成されたドアチャンネル30をそれぞれ示す平面図である(尚、
図6では説明の便宜上、ダイス8の図示は省略されている)。
図7Aは、コーナ部Cに切断部Daが形成される前のドアチャンネル30を示す平面図である。
図7Bは、ダイス8に配置されたドアチャンネル30のコーナ部Cがパンチ5によってパンチングされる直前の状態を示したB−B線(
図7A参照)に沿った断面図である。
【0025】
図4に示すように、本実施形態に係るドアチャンネル30は、外側壁310と、内側壁320と、外側壁310と内側壁320とに接続された接続壁330(
図5参照)とを有する。本実施形態に係るドアチャンネル30は、コーナ部Cに形成された切断部の形状が異なる点で、関連技術に係るドアチャンネル3と相違する。従って、以降では、関連技術に係るドアチャンネル3と相違するドアチャンネル30の構成について説明を行う。
【0026】
図5に示すように、ドアチャンネル30の湾曲したコーナ部Cには切断部Daが形成されている。切断部Daは、外側壁310の湾曲したコーナ部に形成された切断部D3(第1切断部)と、接続壁330の湾曲したコーナ部に形成された切断部D4(第2切断部)とを有する。切断部D3によって、互いに対向する切断面310A(第1切断面)と切断面310B(第2切断面)が外側壁310に形成されている。同様に、切断部D4によって、互いに対向する切断面330Aと切断面330Bが接続壁330に形成されている。切断面310Aと切断面330Aは面一となっていると共に、切断面310Bと切断面330Bは面一となっている。特に、切断面310Aと切断面310Bは互いに平行であると共に、切断面330Aと切断面330Bは互いに平行である。これによれば、ドアチャンネル30と他の部材(例えば、樹脂部材9)との干渉を好適に抑制することができる。
【0027】
また、切断部D3は外側壁310の湾曲したコーナ部の全体に形成されていると共に、切断部D4は接続壁330の湾曲したコーナ部の全体に形成されている。換言すれば、切断面330Aは、湾曲した接続壁330に位置していないと共に、切断面330Bは、湾曲した接続壁330に位置していない。これによれば、ドアチャンネル30と他の部材(例えば、樹脂部材9)との干渉を好適に抑制することが可能となる。
【0028】
次に、
図6に示すように、平面視における外側壁310の切断面310Aの形状は、平面視におけるパンチ5の先端部の側面51の形状に一致すると共に、平面視における外側壁310の切断面310Bの形状は、平面視におけるパンチ5の先端部の側面52の形状に一致している。つまり、本実施形態では、パンチ5の先端部の側面51,52が互いに平行であるために、切断面310Aと切断面310Bとが互いに平行となる。尚、
図6中に示す矢印は、パンチ5の移動方向である。この移動方向に沿ってパンチ5を動かすことで、ドアチャンネル30のコーナ部Cに切断部Daが形成される。具体的には、パンチ5の両側面51,52によって外側壁310のコーナ部に切断部D3が形成されると共に、パンチ5の先端面53によって接続壁330のコーナ部に切断部D4が形成される。
【0029】
次に、
図7Aと,7Bを参照してドアチャンネル30の製造方法について説明する。最初に、
図7Aに示すドアチャンネル30がダイス8に配置される。次に、パンチ5によりドアチャンネル30の内側(
図1に示すドアガラス2に対向する側)からドアチャンネル30のコーナ部Cをパンチングすることでコーナ部Cに切断部Daが形成される。ここで、パンチ5によるパンチング工程は1回だけ実行される。このようにして、
図5に示す切断部Daがドアチャンネル30のコーナ部Cに形成される。
【0030】
このように、本実施形態によれば、ドアチャンネル30の切断部Da(切断部D3と切断部D4)は、パンチ5を用いた1回のパンチング加工により形成されるので、ドアチャンネル30の製造方法を簡略化することができる。このように、ドアチャンネル30と他の部材(例えば、樹脂部材9)との干渉を抑制した上で、ドアチャンネル30の製造コストの増加を抑えることができる。
【0031】
また、ドアチャンネル30をダイス8に確実に固定するためには、ドアチャンネル30の内側からドアチャンネル30のコーナ部Cをパンチングした方が好ましい。これは、ドアチャンネル30の外側からドアチャンネル30のコーナ部Cをパンチング加工する場合、外側壁310の突起部310aの存在によってダイス8とドアチャンネル30を確実に固定することが困難になるためである。しかしながら、本実施形態は、ドアチャンネル3の外側からドアチャンネル30のコーナ部Cをパンチングする工程を排除するものではない点に留意されたい。
【0032】
(変形例)
次に、本実施形態の変形例に係るドアチャンネル30Aについて
図8を参照して説明する。
図8は、本実施形態の変形例に係るドアチャンネル30Aを示す平面図である。
図8に示すように、ドアチャンネル30Aは、外側壁312と、内側壁320と、接続壁330とを有する。変形例に係るドアチャンネル30Aは、コーナ部Cに形成された切断部の形状が異なる点で、本実施形態に係るドアチャンネル30と相違する。以降では、ドアチャンネル30と相違するドアチャンネル30Aの構成について説明する。
【0033】
ドアチャンネル30Aの湾曲したコーナ部Cには切断部Dbが形成されている。切断部Dbは、外側壁312の湾曲したコーナ部に形成された切断部D5と、接続壁330の湾曲したコーナ部に形成された切断部D6とを有する。切断部D5によって、互いに対向する切断面312A(第1切断面)と切断面312B(第2切断面)が外側壁310に形成されている。ここで、切断面312Aと切断面312Bは、互いに平行ではなく、切断面312Aと切断面312Bとの間の距離dが図示しないパンチの移動方向Mに沿って徐々に小さくなるように、形成されている。これによれば、ドアチャンネル30と他の部材(例えば、樹脂部材9)との干渉を好適に抑制することが可能となる。また、切断部Dbは、本実施形態の切断部Daと同様に、パンチによる1回のパンチング工程によって形成することができる。例えば、テーパ状の先端部を有するパンチを用いることで、切断部Dbをドアチャンネル30Aのコーナ部Cに形成することができる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態はあくまでも一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解される。このように、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
【符号の説明】
【0035】
1:車両用ドア
2:ドアガラス
3:ドアチャンネル
4:ドアパネル
5:パンチ
6:アウタパネル
7:インナパネル
8:ダイス
9:樹脂部材
30,30A:ドアチャンネル
31:外側壁
31A:切断面
31B:切断面
32:内側壁
33:接続壁
33A:切断面
33B:切断面
41:外側壁
51,52:側面
310:外側壁
310a:突起部
310A:切断面(第1切断面)
310B:切断面(第2切断面)
312:外側壁
312A:切断面
312B:切断面
320:内側壁
330:接続壁
330A:切断面
330B:切断面
C,C0:コーナ部
D0〜D6:切断部
Da,Db:切断部