特許第6938503号(P6938503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6938503ワイパモータおよびワイパモータを生産する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6938503
(24)【登録日】2021年9月3日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】ワイパモータおよびワイパモータを生産する方法
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/34 20060101AFI20210909BHJP
【FI】
   B60S1/34 110
【請求項の数】13
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-531545(P2018-531545)
(86)(22)【出願日】2016年12月16日
(65)【公表番号】特表2018-537358(P2018-537358A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】EP2016081402
(87)【国際公開番号】WO2017103089
(87)【国際公開日】20170622
【審査請求日】2019年11月8日
(31)【優先権主張番号】102015122094.6
(32)【優先日】2015年12月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】ハラルド、カピッツァ
(72)【発明者】
【氏名】ジークフリート、シュテファニ
【審査官】 田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−259567(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01837979(EP,A2)
【文献】 独国特許出願公開第102013212040(DE,A1)
【文献】 特開平07−151140(JP,A)
【文献】 特開2011−121566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパアーム(1)を駆動するためのシャフト(30)を有するワイパモータ(10)であって、前記シャフト(30)が、ハウジング(15)の開口部(31)を通って突出し、前記開口部(31)の領域ではスリーブ形状要素(40)内に半径方向に取り付けられ、前記スリーブ形状要素(40)が、前記ハウジング(15)内に少なくとも前記スリーブ形状要素(40)の縦軸線(32)に沿う軸線方向に固定される、ワイパモータ(10)において、
前記スリーブ形状要素(40)が、少なくとも2つの異なる横断面(41、42)、すなわち、前記開口部(31)を通って軸線方向に突出するように設計された第1の横断面(41)と前記開口部(31)内に軸線方向に固定されるように設計された第2の横断面(42)とを有し、
前記ハウジング(15)の前記開口部(31)が、前記スリーブ形状要素(40)の縦軸線(32)または前記開口部(31)の縦軸線(32)で延びるガイド部(33)を有する円筒形開口部(31)として構成されること、および、前記スリーブ形状要素(40)が、前記第2の横断面(42)の領域を除いて、前記スリーブ形状要素(40)の全軸線方向長さにわたって円形外側横断面を有し、
前記スリーブ形状要素(40)がプラスチック射出成形部品として形成され、前記シャフト(30)と前記スリーブ形状要素(40)との間に軌道輪(56)が配置されることを特徴とする、ワイパモータ(10)。
【請求項2】
前記スリーブ形状要素(40)の前記外側横断面と前記ハウジング(15)の前記開口部(31)の内側横断面との間にすきまばめが形成されることを特徴とする、請求項1に記載のワイパモータ。
【請求項3】
前記ハウジング(15)の前記開口部(31)が、前記スリーブ形状要素(40)の前記第2の横断面(42)のための固定部(34)を形成すること、および、前記固定部(34)が、半径方向外方に突出する少なくとも1つの凹所(36)を有し、前記凹所(36)が、少なくとも1つのミラー反転した突出部(43)とぴったり合う形で協働することを特徴とする、請求項1または2に記載のワイパモータ。
【請求項4】
前記開口部(31)の前記少なくとも1つの凹所(36)が、前記開口部(31)の内面側(35)から生じていることを特徴とする、請求項3に記載のワイパモータ。
【請求項5】
前記スリーブ形状要素(40)上の前記少なくとも1つの突出部(43)を有する前記第2の横断面(42)が、前記スリーブ形状要素(40)の軸線方向端部領域上に形成されることを特徴とする、請求項4に記載のワイパモータ。
【請求項6】
前記スリーブ形状要素(40)が、前記ハウジング(15)の反対方向を向いている側に、前記シャフト(30)のための少なくとも1つの密封要素(60)を有すること、および、前記少なくとも1つの密封要素(60)が、前記スリーブ形状要素(40)の前記外側横断面に配置されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のワイパモータ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの密封要素(60)が、前記スリーブ形状要素(40)の穴(55)の内壁上に形成されたマウント(61)内に配置されることを特徴とする、請求項に記載のワイパモータ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの密封要素(60)が、締結要素(63、65)を用いて前記マウント(61)内に軸線方向に固定されることを特徴とする、請求項に記載のワイパモータ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの密封要素(60)が、前記スリーブ形状要素(40)の材料によって取り囲まれることを特徴とする、請求項に記載のワイパモータ。
【請求項10】
前記スリーブ形状要素(40)が設置された状態で、前記ハウジング(15)が、前記ハウジング(15)の前記開口部(31)内への前記スリーブ形状要素(40)の取付方向(46)とは逆の方向に、軸線方向ストッパ(45)を形成することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のワイパモータ。
【請求項11】
前記ハウジング(15)が金属からなるギヤハウジングであること、および、前記スリーブ形状要素(40)に、車両の外側領域に配置されるように前記ハウジング(15)から突出する前記スリーブ形状要素(40)の領域(47)が形成されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のワイパモータ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に従って構成されるワイパモータ(10)を生産する方法であって、前記スリーブ形状要素(40)が、前記ハウジング(15)の前記開口部(31)内へ、前記スリーブ形状要素(40)の縦軸線(32)で、前記開口部(31)内へ軸線方向端部位置まで導入される、方法において、
前記スリーブ形状要素(40)を前記ハウジング(15)の前記開口部(31)内へ導入することが、前記ハウジング(15)の内部空間(18)を形成する側から行われることを特徴とする、方法。
【請求項13】
前記スリーブ形状要素(40)を前記ハウジング(15)の前記開口部(31)内へ導入して前記スリーブ形状要素(40)の前記軸線方向端部位置にすることにより、前記スリーブ形状要素(40)と前記ハウジング(15)との間にぴったり合う連結部が形成されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に記載のワイパモータに関する。本発明はさらに、本発明によるワイパモータを生産する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
請求項1の前提部分に記載のワイパモータは、実際には既に知られている。かかるワイパモータは、特に車両の後部領域に配置されるものであり、金属からなる開口部付きギヤハウジングを有し、ワイパモータの出力シャフトは開口部を通って突出し、この出力シャフトはワイパアームに連結することができる。出力シャフトは、この場合、ギヤハウジングの開口部の領域に半径方向に取り付けられる。この場合、開口部の領域での半径方向取付けに加えて、この取付けは、同時に、湿気または粒子がギヤハウジングの内部空間に入ることができないようになされなければならないことが極めて重要である。この機能を満たすために、実際にはスリーブ形状要素が使用され、スリーブ形状要素はプラスチックからなり、ラジアル軸受要素のように、射出成形部品として設計される。ギヤハウジングの外側から取り付ける場合、前記ガイドスリーブはギヤハウジングの開口部に圧入され、ねじやクリップ要素などの締結手段を用いてギヤハウジングに付加的に連結される。したがって、既知のガイドスリーブは比較的複雑な形で構成され、取付けが比較的複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の先行技術から、本発明は、請求項1の前提部分に記載のワイパモータを、ワイパモータのスリーブ形状要素を出力シャフト用のガイド要素として特に簡単な方法で構成することができ、ギヤハウジングにガイドスリーブを固着するために個々の構成要素が不要になるような形でさらに開発するという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴的な形態を有するワイパモータの場合に達成される。
【0005】
本発明は、スリーブ形状要素が、少なくとも2つの異なる横断面、すなわち、ギヤハウジングの(貫通)開口部内に軸線方向に変位可能な形で配置されるように設計された第1の横断面と、固定部として、ギヤハウジングの開口部内に軸線方向に固定された形で収容されるように設計された第2の横断面と、を有するような形でスリーブ形状要素(ガイドスリーブ)を構成するという概念に基づいている。したがって、スリーブ形状要素は、スリーブ形状要素の軸線方向端部位置にまでほとんど努力せずに案内することができ、スリーブ形状要素の軸線方向端部位置では、スリーブ形状要素は、スリーブ形状要素の第2の横断面を用いてギヤハウジングまたはギヤハウジングの開口部内に軸線方向に固定された形で収容される。
【0006】
本発明によるワイパモータの有利な展開は従属請求項に記述されている。特許請求の範囲、本明細書および/または各図に開示される特徴のうちの少なくとも2つを組み合わせたものはすべて、本発明の範囲内にある。
【0007】
特に、スリーブ形状要素がハウジングの開口部内で傾かないようにするために、または、出力シャフトの比較的大きな傾斜モーメントをガイド要素経由でギヤハウジングに伝達できるようにするために、ハウジングの開口部は、好ましくは、スリーブ形状要素の第1の横断面のためのスリーブ形状要素の縦軸線で延びるガイド部を有する円筒形開口部として構成されること、および、スリーブ形状要素は、少なくとも実質的に、第2の横断面の領域を除いて、好ましくはスリーブ形状要素の全軸線方向長さにわたって円形外側横断面を有すること、が提供される。円形外側横断面は、この場合、少なくとも第1の横断面だけが穴の領域に配置されている限り、スリーブ形状要素がギヤハウジングの穴の中に軸線方向に挿入されているので、スリーブ形状要素が回転することができるという利点がある。
【0008】
しかし、原理的には別法として、スリーブ形状要素の外側横断面またはギヤハウジングの貫通穴の開口部に多角形または楕円形断面を与えることも考えられる。この場合、ギヤハウジングの穴に対するスリーブ形状要素の定義済み角度位置は、スリーブ形状要素が1つの特定の角度位置でのみギヤハウジングの穴に導入され得るまたははめ込まれ得るような形で与えられる。
【0009】
第1に、スリーブ形状要素を介してギヤハウジングの穴の中へ力をうまく伝達できるようにするために、第2に、ギヤハウジングの開口部とスリーブ形状要素の外側横断面との間の移行領域にシールを形成するために、さらに、スリーブ形状要素の外側横断面とギヤハウジングの開口部の内側横断面との間にせいぜいすきまばめが形成されると有利になる。すきまばめは、本発明の範囲内で、論じた横断面相互間のはめあいを意味すると理解され、はめあいを用いると、特に、媒体がギヤハウジングの内部空間に入るのが妨げられる。
【0010】
スリーブ形状要素をギヤハウジングの穴に軸線方向に固定する場合、本発明の構造的に好ましい改良点では、ギヤハウジングの開口部が、スリーブ形状要素の第2の横断面のための固定部を有すること、および、固定部が、半径方向外方に突出する少なくとも1つの凹所を有し、前記凹所が、スリーブ形状要素上に形成された少なくとも1つの好ましくはミラー反転した突出部とぴったり合う形で協働すること、が提供される。したがって、凹所が突出部と相互作用することで、少なくとも、スリーブ形状要素をギヤハウジングの開口部内に軸線方向に固定することになる。さらに、上述した2つの要素のぴったり合う相互作用の場合、スリーブ形状要素は、ギヤハウジングの開口部内に回転角度に関して固定されて配置することもできる。
【0011】
少なくとも1つの突出部を、固定部の少なくとも1つの半径方向外方に突出する凹所内に軸線方向に導入できるようにするために、開口部の少なくとも1つの凹所は開口部の面側から生じていることが提供される。
【0012】
特にハウジングの内部空間において、スリーブ形状要素から開口部の領域内までの同一平面または小型の移行を可能にするために、少なくとも1つの突出部を有するスリーブ形状要素の第2の横断面は、スリーブ形状要素の軸線方向端部領域上に形成されることが提供される。特に、開口部内に少なくとも1つの突出部を収容するための少なくとも1つの凹所がギヤハウジングの内側に形成されると、それにより、スリーブ形状要素はギヤハウジングの内側から導入することができる。
【0013】
出力シャフトとスリーブ形状要素との間の領域を封止しかつ/または媒体がギヤハウジングに入るのを妨げるために、スリーブ形状要素は、ハウジングから突出する領域上に出力シャフトのための少なくとも1つの密封要素を有すること、および、少なくとも1つの密封要素は、スリーブ形状要素の外側横断面から突出しない、またはスリーブ形状要素の横断面に配置されること、が提供される。これにより、特に、外部効果から、また機械的効果からも保護される密封要素を配置することも可能になる。
【0014】
密封要素のこの種の配置の特定の構造的改良点では、少なくとも1つの密封要素は、スリーブ形状要素の穴の内壁上に形成されたマウンド内に配置されることが提供される。この場合はマウンド内に密封要素を軸線方向に固定または固着するために複数の選択肢が考えられ、第1の改良点では、少なくとも1つの密封要素は、締結要素用いてマウント内に軸線方向に固定されることが提供される。結果として、特に、密封要素の遡及的設置または交換が可能である。しかし、別の構造的改良点では、少なくとも1つの密封要素は、スリーブ形状要素の材料で周囲に注入されることも提供され得る。この種の実施形態には、特に設置コストまたは生産コストが比較的低いという利点がある、というのは、密封要素は、早ければスリーブ形状要素の製造時に考慮され得る、またはスリーブ形状要素と共に対応する型の中に挿入され得るからである。結果として、考えられる追加の締結要素での密封要素の設置は遡及的に必要ではない。
【0015】
上記で既に説明したように、スリーブ形状要素の本発明による概念は、最初に述べた先行技術とは対照的に、特にスリーブ形状要素がギヤハウジングの内側から取り付けられることを可能にする。結果として、特に付加的な軸線方向固定手段が不要になる。このことは、スリーブ形状要素が設置された状態でのギヤハウジングが、ギヤハウジングの開口部内へのスリーブ形状要素の取付方向とは逆の方向に軸線方向ストッパを少なくとも間接的に形成することで達成される。
【0016】
本発明はさらに、ここまで記述された本発明によるワイパモータを生産する方法も含む。この方法は、スリーブ形状要素をギヤハウジングの開口部内への導入することが、ギヤハウジングの内部空間を形成する側から行われるという点で卓越している。
【0017】
さらに、本発明による方法は、スリーブ形状要素をギヤハウジングの開口部内へ導入してスリーブ形状要素の軸線方向端部位置にすることにより、スリーブ形状要素とギヤハウジングとの間にぴったり合う連結部が形成されるという点で卓越している。言い換えると、これは、スリーブ形状要素が、もっぱら取付けプロセスにより追加の要素または締結部品なしに、ギヤハウジング内に軸線方向に固定された形で収容されることを意味する。
【0018】
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、好ましい例示的な実施形態の下記の説明から下記図面を参照にして明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明によるワイパモータのギヤハウジングが開放された状態の簡略説明図である。
図2】本発明によるワイパモータの構成部品の斜視説明図である。
図3】ワイパモータの詳細の縦断面図である。
図4図3の詳細を同じく縦断面で示す拡大説明図である。
図5】スリーブ形状要素を密封要素と共に遠近法で示す図である。
図6】密封要素が取り付けられた状態のスリーブ形状要素の断面図である。
図7図5に対して変更された密封概念を示す斜視図である。
図8】密封要素が取り付けられた状態の図7によるスリーブ形状要素の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上の図において同じ要素または同じ機能を有する要素には同じ参照番号が付されている。
【0021】
特に図1に示されているワイパモータ10は、限定するものではないが、特にワイパアーム1を駆動する働きをし、ワイパアーム1は図3に部分的に示されており、ワイパアーム1にはワイパブレード(図示せず)が固着され、ワイパモータ10は自動車両の後部領域に配置される。ワイパモータ10は、少なくとも部分的に金属からなるギヤハウジング15上にフランジ取り付けされた電気モータ11を有する。ギヤハウジング15は、少なくともカップ状の第1のハウジング要素16を有し、第1のハウジング要素16の開口部はハウジングカバーを用いて閉鎖可能であり、ハウジングカバーは、例えば図2および図3に見ることができ、第2のハウジング要素17を形成している。ギヤハウジング15の内部空間18にはギヤ20が収容される。ギヤ20は、例えば、軸21に回転可能に取り付けられた歯車22を有し、歯車22の外周上には相手歯部24と噛み合う歯部(図示せず)が形成され、相手歯部24は電気モータ11の駆動シャフト23上に形成され、ギヤハウジング15の内部空間18に配置される。軸21からある距離を置いて、レバー機構25が歯車22に連結される。レバー機構25は歯付きセグメント27を有し、歯付きセグメント27は、ジョイント26を介して、歯付きセグメント27の両側に配置された2つのレバー28に連結される。出力シャフト30は、ギヤハウジング15から突出する出力シャフト30の領域が出力シャフト30と共に回転するためにワイパアーム1に連結されており、出力シャフト30と共に回転するためにレバー28に連結される(図3)。
【0022】
出力シャフト30は、第1のカップ状ハウジング要素16の領域でギヤハウジング15を貫通する。この目的のために、第1のハウジング要素16は貫通開口部31を有する。特に図3および図4の全体的な図を参照すると分かるように、貫通開口部31は、特に円形横断面を有するものであり、出力シャフト30の縦軸線32の方向に延びるガイド部33とギヤハウジング15の内部空間18に面する側の固定部34とを有する。半径方向外方に突出する少なくとも1つの凹所36が、第1のハウジング要素16の内面側35を起点とする固定部34の領域に形成される。少なくとも1つの凹所36の領域の外側に、固定部34はガイド部33と同じ横断面を有する。
【0023】
出力シャフト30は、プラスチック射出成型部品として構成されたスリーブ形状要素40を用いて貫通開口部31内に半径方向に取り付けられる。特に図3から図8を参照すると分かるように、スリーブ形状要素40は少なくとも2つの異なる(外側)横断面41、42を有する。第1の横断面41は、第1の横断面41をガイド部33内で縦方向に変位させることができるような形で貫通開口部31のガイド部33の内側横断面に適合する。スリーブ形状要素40の第2の横断面42は、例として、少なくとも1つの突出部43を有し、図示の例示的な実施形態では複数の突出部43を有し、複数の突出部43は、好ましくは互いに同一の角距離を置いて配置され、半径方向外方に突出し、任意的に異なる横断面を有し、貫通開口部31の固定部34の領域の凹所36とぴったり合う形で協働する。この場合、突出部43と協働する固定部34は、スリーブ形状要素40がギヤハウジング15の内側から要素40の設置方向46の方向に貫通開口部31を通過することが、突出部43が凹所36と協働する位置までのみ可能であるような形でギヤハウジング15の内側に軸線方向ストッパ45を形成する。
【0024】
図示の例示的な実施形態では、スリーブ形状要素40は長さLを有し、長さLは、例えば、ギヤハウジング15の貫通開口部31の長さの2倍である。スリーブ形状要素40がギヤハウジング15内に設置された状態では(図3)、スリーブ形状要素40は、ギヤハウジング15または貫通開口部31から領域47が突出する。さらに、スリーブ形状要素40は、領域47から離れる方向に向いている側に端部領域48を有し、端部領域48の外径は、突出部43の領域でのスリーブ形状要素40の第2の横断面42の外径に適合する。要素40が設置された状態では、端部領域48は、ギヤハウジング15の内部空間18の中に突出する。
【0025】
特に図3および図4を参照すると分かるように、歯付きセグメント27は、両側でレバー28を介してスリーブ形状要素40および第2のハウジング要素17(ハウジングカバー)に対して軸線方向に支持される。さらに、一方のレバー28に面する側では、第2のハウジング要素17は半径方向包囲突出部53を有し、この突出部53は、第2のハウジング要素17が締結ねじ54を用いて取り付けられると、出力シャフト30をスリーブ形状要素40の方向に軸線方向に押圧または固定することになる。
【0026】
スリーブ形状要素40の内側穴55では、内側穴55は出力シャフト30を半径方向に取り付ける働きをし、一方のレバー28に面する側に軌道輪56が配置される。軌道輪56は一方のレバー28に軸線方向に当接する。出力シャフト30を内側穴55に対して密封する働きをする密封要素60が、内側穴55の、軌道輪56から離れる方向に向いている側に配置される。
【0027】
図3に示されている例示的な実施形態では、密封要素60は、密封要素60がスリーブ形状要素40の材料によって取り囲まれるような形で、早ければスリーブ形状要素40の製造時に考慮されるか、またはスリーブ形状要素40用の射出成形型の中に配置されている。
【0028】
図5および図6に示されている例示的な実施形態では、密封要素60(密封リング)は受け部61内に配置され、受け部61は、スリーブ形状要素40の内壁の領域で異なる横断面を有する。密封要素60は、スリーブ形状要素40の内側穴55の段部62に軌道輪56の方向に当接する。密封要素60を受け部61内に軸線方向に位置付ける場合、前記密封要素は保持ディスク63と相互作用し、保持ディスク63は、受け部61内に密封要素60を取り付けた後、受け部61の領域内のコーキング部64の変形により受け部61内に軸線方向に固定される。
【0029】
図7および図8に記載の例示的な実施形態では、密封要素60は、スナップリング65を用いてスリーブ形状要素40の受け部61に軸線方向に位置付けられるまたは固定される。
【0030】
ここまで記述されたワイパモータ10は、本発明の概念から逸脱することなく様々な方法で変更することができる。特に、貫通開口部31の領域の凹所36およびスリーブ形状要素40上の突出部43の形状および配置構成は図示の実施形態と異なることができる。唯一の重要な事柄は、もっぱら、スリーブ形状要素40、および異なる横断面41、42を有する貫通開口部31の対応する構成を用いて、第1に、ギヤハウジング15内にスリーブ形状要素40を軸線方向に位置付けるまたは固定することが追加の個々の締結要素なしに可能になること、第2に、ギヤハウジング15の内部空間18からスリーブ形状要素40を取り付けることが可能であること、である。
【符号の説明】
【0031】
1 ワイパアーム
10 ワイパモータ
11 電気モータ
15 ギヤハウジング
16 第1のハウジング要素
17 第2のハウジング要素
18 内部空間
20 ギヤ
21 軸
22 歯車
23 駆動シャフト
24 相手歯部
25 レバー機構
26 ジョイント
27 歯付きセグメント
28 レバー
30 出力シャフト
31 貫通開口部
32 出力シャフトの縦軸線
33 ガイド部
34 固定部
35 内側端面
36 凹所
40 スリーブ形状要素
41 第1の横断面
42 第2の横断面
43 突出部
45 軸線方向ストッパ
46 取付方向
47 領域
48 端部領域
53 半径方向包囲突出部
54 締結ねじ
55 内側穴
56 軌道輪
60 密封要素
61 受け部
62 段部
63 保持ディスク
64 コーキング部
65 スナップリング
L スリーブ形状要素の長さ
I 貫通開口部の長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8