(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6938710
(24)【登録日】2021年9月3日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】生体情報モニタリングシステム及び生体情報モニター
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20210909BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-80399(P2020-80399)
(22)【出願日】2020年4月30日
(62)【分割の表示】特願2016-35242(P2016-35242)の分割
【原出願日】2016年2月26日
(65)【公開番号】特開2020-124575(P2020-124575A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2020年4月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木本 一美
(72)【発明者】
【氏名】稲野 龍太
(72)【発明者】
【氏名】林 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】松木 寛明
(72)【発明者】
【氏名】坂井 譲
(72)【発明者】
【氏名】石丸 喜浩
(72)【発明者】
【氏名】椴木 拓也
(72)【発明者】
【氏名】蝶間林 将巳
【審査官】
▲高▼原 悠佑
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2014/0235976(US,A1)
【文献】
特表2007−520273(JP,A)
【文献】
特開2008−200111(JP,A)
【文献】
特開2001−178690(JP,A)
【文献】
特開2014−094085(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/125135(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
A61B 5/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を検出する生体情報検出手段と、
前記生体情報検出手段の移動を検知する移動検知手段と、
前記生体情報検出手段によって検出された前記生体情報に基づいてアラーム判定を行うとともに、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するアラーム制御手段と、
を具備し、
前記生体情報検出手段は、複数種類の生体情報を検出可能なものであり、
前記アラーム制御手段は、前記移動検知手段による移動検知結果に加えて、前記生体情報検出手段によって検出される生体情報の種類に応じて、アラーム抑制の度合いを変化させる、
生体情報モニタリングシステム。
【請求項2】
前記アラーム制御手段は、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてクリニカルなアラームを抑制するとともに、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてテクニカルなエラーアラームを出力する、
請求項1に記載の生体情報モニタリングシステム。
【請求項3】
前記生体情報検出手段は、移動可能な生体情報モニターである、
請求項1又は請求項2に記載の生体情報モニタリングシステム。
【請求項4】
生体情報検出手段によって検出された生体情報を受信する受信手段と
前記生体情報検出手段の移動を検知する移動検知手段と、
前記生体情報検出手段によって検出された前記生体情報に基づいてアラーム判定を行うとともに、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するアラーム制御手段と、
を具備し、
前記生体情報検出手段は、複数種類の生体情報を検出可能なものであり、
前記アラーム制御手段は、前記移動検知手段による移動検知結果に加えて、前記生体情報検出手段によって検出される種類に応じて、アラーム抑制の度合いを変化させる、
生体情報モニター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動可能な生体情報モニターを用いて、生体情報をモニタリングする生体情報モニタリングシステム及び生体情報モニターに関する。
【背景技術】
【0002】
医療用のテレメータシステムは、電波を用いて、心電図などの生体情報信号を離れた場所でモニタリングすることができるので、医療サービスの向上や医療従事者の負担軽減を支援するツールとしてなくてはならない存在になっている。このような医療用のテレメータシステムは、例えば特許文献1で開示されている。
【0003】
医療用のテレメータシステムは、一般に、センサーと、テレメータ送信機と、テレメータ送信機からの信号を受信する生体情報モニターと、から構成される。ここで、センサーと送信機が、一体になっているものと、別体になっているものがある。本明細書では、センサーと送信機が一体となっているもの、及び、センサーと送信機が別体になっているもの、いずれも、テレメータ送信機と呼ぶことにする。
【0004】
近年では、携帯型のテレメータ送信機が広く普及している。携帯型のテレメータ送信機は、患者の身体に装着できる程度に小型軽量化されており、患者がベッドから離れても生体情報を取得できるので便利である。テレメータ送信機は、心電図波形、呼吸波形、脈波波形、血圧、体温、酸素飽和度などの生体情報を取得し、この生体情報を無線にて送信する。
【0005】
テレメータ送信機から無線送信された生体情報は、例えばナースステーションに設けられた生体情報モニターつまりセントラルモニターにて受信され、これにより当該セントラルモニターによって各患者の生体情報がモニタリングされる。このセントラルモニターには、各テレメータ送信機の送信チャネルに対応する受信周波数が登録されている。これによりセントラルモニターは各患者を識別して各患者の生体情報をモニタリングできるようになっている。また、セントラルモニターには、各テレメータ送信機の位置情報発信周波数と、各テレメータ送信機のチャネル番号、モニター番号が紐付けて登録されている。これにより、セントラルモニターは、位置情報アンテナからLAN(Local Area Network)経由で受信した位置情報をモニタリングできるようになっている。
【0006】
なお、テレメータ送信機を用いた場合と同様に、移動可能な生体情報モニター(ベッドサイドモニターと言ってもよい)を用いれば、移動中の患者の生体情報を無線にてセントラルモニターに送ることができる。この場合、患者に装着された生体情報を測定するための各種センサーと移動可能な生体情報モニターとは別体となっており有線にて接続され、入力した生体情報を無線にて送信する。なお、本明細書では、便宜上、テレメータ送信機を移動可能な生体情報モニターと分けて記載するが、本来、テレメータ送信機は移動可能な生体情報モニターの一種である。
【0007】
因みに、ナースステーションのセントラルモニターは、テレメータ送信機や移動可能な生体情報モニターから無線送信された生体情報を、例えばセントラルモニターの受信部に直接取り付けられたホイップアンテナや病院内の天井裏に配設されたアンテナシステムを介して受信するようになっている。また、専用の無線受信機で生体情報を受信し、LANを介してセントラルモニターに生体情報を入力する場合もある。また、テレメータ送信機から無線送信された生体情報を一旦ベッドサイドモニターで受信し、このベッドサイドモニターを介してセントラルモニターに生体情報を入力する場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−177342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、歩行可能又は移動可能な患者が移動している場合には、体動やケーブルへの振動により微弱な生体信号が影響を受けることから、例えば心拍数やSpO
2のモニタリング数値が乱れるので、誤アラームが出力され、この結果セントラルモニターでのアラームの信頼性が低下する不都合があった。
【0010】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、不必要なアラーム出力を抑制して、アラームの信頼性を向上し得る生体情報モニタリングシステム及び生体情報モニターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の生体情報モニタリングシステムの一つの態様は、
生体情報を検出する生体情報検出手段と、
前記生体情報検出手段の移動を検知する移動検知手段と、
前記生体情報検出手段によって検出された前記生体情報に基づいてアラーム判定を行うとともに、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するアラーム制御手段と、
を具備する。
【0012】
本発明の生体情報モニターの一つの態様は、
生体情報検出手段によって検出された生体情報を受信する受信手段と
生体情報検出手段の移動を検知する移動検知手段と、
前記生体情報検出手段によって検出された前記生体情報に基づいてアラーム判定を行うとともに、前記移動検知手段による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するアラーム制御手段と、
を具備する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、不必要なアラーム出力を抑制して、アラームの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態に係る生体情報モニタリングシステムの概略構成を示す図
【
図2】テレメータ送信機の概略構成を示すブロック図
【
図3】セントラルモニターの要部構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は、実施の形態に係る生体情報モニタリングシステムの概略構成を示す図である。
図1の生体情報モニタリングシステム10は、例えば病院内に配設されている。
【0017】
ナースステーションにはセントラルモニター100が設けられており、セントラルモニター100は各患者に装着された生体情報検出手段としてのテレメータ送信機200またはベッドサイドモニター30−1から無線送信された各患者の生体情報を受信する。実際上、テレメータ送信機200及びベッドサイドモニター30−1から無線送信された生体情報は、位置を特定可能なアンテナ20−1〜20−3によって受信された後、LAN(Local Area Network)を介してセントラルモニター100に伝送される。具体的には、アンテナ20−1〜20−3は、テレメータ送信機からの位置情報発信周波数を受信したときに、生体情報とともに自アンテナの識別情報を出力するようになっている。これにより、セントラルモニター100は、生体情報がどの位置のアンテナで受信されたかを認識することができる。
【0018】
また、セントラルモニター100は、テレメータ送信機200から無線送信された生体情報を、LANを介さずに、テレメータ送信機200及びベッドサイドモニター30−1から直接、ホイップアンテナAN0で受信することも可能となっている。
【0019】
セントラルモニター100には、各テレメータ送信機200の送信チャネルに対応する受信周波数が登録されている。これによりセントラルモニター100は各患者を識別して各患者の生体情報をモニタリングできるようになっている。また、セントラルモニター100には、各テレメータ送信機200の位置情報発信周波数と、各テレメータ送信機200のチャネル番号、モニター番号が紐付けて登録されている。これにより、セントラルモニター100は、アンテナ20−1〜20−3からLAN経由で受信した位置情報をモニタリングできるようになっている。
【0020】
なお、テレメータ送信機200を用いた場合と同様に、移動可能なベッドサイドモニター30−1を用いれば、移動中の患者の生体情報を無線にてセントラルモニター100に送ることができる。この場合、患者に装着された生体情報を測定するための各種センサーとベッドサイドモニター30−1とは別体となっており有線にて接続され、ベッドサイドモニター30−1は入力した生体情報を無線にて送信する。
【0021】
図2は、テレメータ送信機200の概略構成を示すブロック図である。
【0022】
テレメータ送信機200は既知の構成なので、ここでは簡単に説明する。テレメータ送信機200は、患者に装着された、心電図測定用電極、SpO
2測定用プローブ及び血圧計等からなるセンサー群201により得られた生体情報を有線にて入力する。テレメータ送信機200は、無線周波数の設定操作等を行うための操作部202、アラーム表示等を行う表示部203、生体情報を無線送信する無線送信部204、制御部205及びバッテリ206を有する。この構成によりテレメータ送信機200は、センサー群201により得られた生体情報を無線送信できるようになっている。なお、ベッドサイドモニター30−1の構成も機能的にはテレメータ送信機200の構成とほぼ同様である。
【0023】
図3は、本実施の形態によるセントラルモニター100の要部構成を示すブロック図である。
【0024】
セントラルモニター100は、LANを介して伝送された情報を受信部101によって受信する。また、セントラルモニター100は、無線伝送された情報をホイップアンテナAN0及び受信部101によって受信する。本実施の形態の場合、受信部101は、テレメータ送信機200及びベッドサイドモニター30−1から送信された生体情報に加えて、テレメータ送信機200及びベッドサイドモニター30−1の位置を示す位置情報を受信する。
【0025】
この位置情報は、例えば、複数のアンテナ20−1〜20−3のうちテレメータ送信機200又はベッドサイドモニター30−1から送信された信号を受信したアンテナの位置や受信時刻を示す情報である。すなわち、テレメータ送信機200又はベッドサイドモニター30−1からの信号はテレメータ送信機200又はベッドサイドモニター30−1に最も近くのアンテナ20−1〜20−3によって受信されるので、そのアンテナを特定することでテレメータ送信機200又はベッドサイドモニター30−1の位置を認識できるようになる。
【0026】
受信部101によって受信された生体情報は、表示制御部102及びアラーム制御部103に出力される。一方、受信部101によって受信された位置情報は、移動検知部104に出力される。
【0027】
移動検知部104は、テレメータ送信機200又はベッドサイドモニター30−1の移動を検知する。なお、以下の説明では、記載を簡単にするために、テレメータ送信機200と記載した場合には、ベッドサイドモニター30−1も含むものとする。移動検知部104は、例えば、テレメータ送信機200からの信号を受信しているアンテナ20−1〜20−3の変化に基づいて、テレメータ送信機200の移動を検知する。例えば、テレメータ送信機200が移動している場合には、テレメータ送信機200からの信号を受信するアンテナ20−1〜20−3が変化するので、それに基づいてテレメータ送信機200が移動していること及び移動速度を検知できる。
【0028】
なお、移動検知部104によるテレメータ送信機200の移動検知の方法は、これに限らない。例えば、セントラルモニター100が位置情報としてテレメータ送信機200からの信号の受信電界強度の情報を入力した場合には、この受信電界強度に基づいてテレメータ送信機200の移動を検知してもよい。
【0029】
表示制御部102は、生体情報を入力して、心電図、SpO
2及び血圧等の生体情報をディスプレイ105に表示する。また、表示制御部102は、アラーム制御部103からアラーム出力指示信号を入力すると、ディスプレイ105にアラームを表示する。また、アラーム制御部103からのアラーム出力指示信号は、LED(Light Emitting Diode)やスピーカー等からなるアラームインジケータ106にも入力され、光や音でもアラーム出力が行われる。
【0030】
また、表示制御部102は、移動検知結果を入力し、移動検知結果をディスプレイ105に表示する。これにより、医療従事者は、患者が移動していることや移動速度を知ることができ、患者の生体情報に乱れがある場合に、その原因が移動によるものなのか否かを判断できるようになる。
【0031】
アラーム制御部103は、生体情報を所定閾値と比較することでアラーム判定を行い、生体情報が所定の閾値を超えた場合に、アラームを出力させる。これに加えて、アラーム制御部103は、移動検知部104による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するようになっている。これにより、歩行等による患者の移動に起因して生体情報の数値が乱れても、不必要なアラームを抑制できるようになる。
【0032】
本実施の形態による、移動検知結果に基づくアラーム抑制について詳しく説明する。アラームを抑制するにあたって、以下のような工夫を行うことにより、より好ましいアラーム制御を行うことができる。
【0033】
(i)テレメータ送信機200の移動の度合いが大きいほど、アラーム抑制の度合いを大きくする。例えば移動を検知した場合や移動検知回数の頻度に応じて、アラーム抑制の度合いを決定する。これにより、生体情報の乱れの大きさに適合したアラーム抑制を行うことができるようになる。因みに、アラームの抑制の度合いは、具体的には、アラーム判定閾値をどの程度アラームが出力されにくい方向に設定するか、またはアラーム遅延時間(アラーム状態が継続した場合のアラームを鳴らすまでの時間)をどの程度アラームが出力されにくい方向に設定するか、またはアラーム閾値積分値(アラーム閾値と計測値の差を積分した数値のアラームを鳴らすまでの時間)をどの程度アラームが出力されにくい方向に設定するか、によって決まる。
【0034】
(ii)生体情報の種類に応じてアラーム抑制の度合いを変える。移動に起因する生体情報の数値の乱れは、呼吸>心電図>SpO
2、のように生体情報の種類に応じて異なると考えられる。これを考慮して、同じ移動が検知された場合でも、SpO
2よりも心電図のアラームの抑制の度合いを大きくし、心電図よりも呼吸のアラームの抑制の度合いを大きくするとよい。さらに、移動に起因する生体情報の数値の乱れは、計測方法や臨床現場の状況に応じて異なると考えられるので、同じ移動が検知された場合でも、計測方法や臨床現場の状況に応じてアラームの抑制の度合いを変えてもよい。
【0035】
(iii)テレメータ送信機200が取り付けられている患者に応じてアラーム抑制の度合いを変える。患者によっては、移動によって生体情報が乱れやすい患者と乱れにくい患者が存在すると考えられ、また、患者によっては、たとえ移動したとしてもアラームを抑制すべきでない患者(例えば点滴をしている患者、重症患者、車椅子で移動する患者)が存在すると考えられるので、このような対策を取ることが好ましい。
【0036】
(iV)移動の検知を、クリニカルなアラームと区別して、テクニカルな(つまり人為的な)エラーアラームとして扱う。すなわち、移動が検知された場合には、例えば電極が外れた場合と同様にテクニカルなエラーアラームとして出力する。そして、テクニカルなエラーアラームを出力するとともに、上述したようにクリニカルなアラームを抑止するなどの対応をする。これにより、病状が悪化した場合のアラームでなく、患者移動検知によるアラームであることが明確となり、クリニカルなアラームの信頼性を向上できる。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態によれば、テレメータ送信機200又は移動可能なベッドサイドモニター30−1の移動を検知する移動検知部104と、生体情報に基づいてアラーム判定を行うとともに、移動検知部104による移動検知結果に基づいてアラームを抑制するアラーム制御部103と、を設けたことにより、不必要なアラーム出力を抑制して、アラームの信頼性を向上し得る生体情報モニタリングシステム10及びセントラルモニター100を実現できる。
【0038】
また、移動検知結果をテクニカルアラームとして出力することにより、医療従事者は、患者が移動していることや移動の度合いを知ることができ、患者の生体情報に乱れがある場合に、その原因が移動によるものなのかを判断できるようになる。
【0039】
なお、上述の実施の形態では、テレメータ送信機200又は移動可能なベッドサイドモニター30−1からの信号を受信しているアンテナ20−1〜20−3の変化に基づいて、テレメータ送信機200の移動を検知する場合について述べたが、本発明によるテレメータ送信機200又は移動可能なベッドサイドモニター30−1の移動の検知の仕方はこれに限らない。例えばテレメータ送信機200又は移動可能なベッドサイドモニター30−1に加速度センサーを搭載し、そのセンサー出力に基づいて移動を検知してもよい。また、テレメータ送信機200又は移動可能なベッドサイドモニター30−1に移動中であることを設定する操作スイッチを設け、その操作スイッチが操作されたか否かで移動中か否かを検知してもよい。
【0040】
また、上述の実施の形態では、移動検知部104、アラーム制御部103をセントラルモニター100に設け、セントラルモニター100で移動検知に基づくアラーム抑制を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、移動検知に基づくアラーム抑制をベッドサイドモニター30−n等の生体情報モニターで行うようにしてもよい。
【0041】
なお、上述の実施の形態では、便宜上、テレメータ送信機を移動可能な生体情報モニターと分けて記載したが、テレメータ送信機は移動可能な生体情報モニターの一種であると考えてよい。
【0042】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、テレメータ送信機又は移動可能な生体情報モニターを用いて、生体情報をモニタリングする生体情報モニタリングシステム及び生体情報モニターに適用し得る。
【符号の説明】
【0044】
10 生体情報モニタリングシステム
20−1〜20−3 アンテナ
30−1、30−n ベッドサイドモニター
100 セントラルモニター
101 受信部
102 表示制御部
103 アラーム制御部
104 移動検知部
105 ディスプレイ
106 アラームインジケータ
200 テレメータ送信機