特許第6939242号(P6939242)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6939242
(24)【登録日】2021年9月6日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】撮像装置、撮像方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20210909BHJP
   G06F 3/06 20060101ALI20210909BHJP
   G06F 13/12 20060101ALI20210909BHJP
   G06F 13/38 20060101ALI20210909BHJP
【FI】
   H04N5/232
   G06F3/06 301S
   G06F13/12 340B
   G06F13/38 310Z
   H04N5/232 939
【請求項の数】18
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-158510(P2017-158510)
(22)【出願日】2017年8月21日
(65)【公開番号】特開2019-36904(P2019-36904A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2020年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】川口 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 浩治
(72)【発明者】
【氏名】木下 雅也
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 晶
【審査官】 ▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−274323(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G06F 3/06
G06F 13/12
G06F 13/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部と、
前記一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に所定操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部を削除する制御を行う制御部と、を備え
前記制御部は、前記所定操作の検知とともに一連の画像データの撮像開始操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる
撮像装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除は、前記バッファメモリ領域の記憶可能容量が所定量に満たない場合に実行させる
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、
前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部に、複数のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、
前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部において一部のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記一部のバッファメモリ領域は、前記信号処理部において信号処理過程で用いる最初のバッファメモリ領域である
請求項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の古い画像データから削除されるようにする
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の新しい画像データから削除されるようにする
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された撮像時刻順の一連の画像データを対象として間引き削除がおこなわれるようにする
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、所定条件で削除対象画像が選択されて削除されるようにする
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、前記バッファメモリ領域から読出中の画像データを除いて画像データの削除を実行させる
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、複数の削除処理方式のうちで1つを選択して、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる
請求項1から請求項のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記信号処理部での前記一連の画像データについての信号処理の完了に至るまでの期間に、信号処理の進行状況を示す表示が表示部において実行されるようにする制御を行う
請求項1から請求項11のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項13】
前記進行状況を示す表示では、前記一連の画像データのうちで記録メディアへの記録のための処理が完了した画像が提示されるようにする
請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記一連の画像データは、連写撮像動作により入力された複数の静止画像データである
請求項1から請求項13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項15】
前記一連の画像データは、通常撮像でのフレームレートから切り替えられた高フレームレートの動画撮像動作により入力された複数フレームの画像データである
請求項1から請求項13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項16】
筐体上において、前記所定操作のための操作子は、撮像開始操作のための操作子と同時に片手では操作できない状態に設けられている
請求項1から請求項15のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項17】
前記所定操作のための操作子はボタン型の操作子である
請求項1から請求項16のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項18】
連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部を有する撮像装置の撮像方法として、
撮像動作により得られた一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に、所定操作を検知する手順と、
一連の画像データの撮像開始操作を検知する手順と、
前記所定操作を検知するとともに前記撮像開始操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部の削除を実行させる手順と、
を行う撮像方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は撮像装置、撮像方法に関し、特に静止画の連写や動画撮像等、連続して取得される一連の画像データの処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる連写撮像として、静止画撮像を連続して行う機能を有する撮像装置が広く知られている。特に高精細の画像撮像が可能な撮像装置の場合、連写によって得られる多数枚の画像データの記録媒体への書き込みを終了するまで比較的時間を要するようになっている。このため、撮像装置内の信号処理部では、一連の画像データをバッファメモリに一時保存しながら処理を進めることが行われている。
【0003】
下記特許文献1,2には連写機能を有する撮像装置に関する技術が開示されており、特許文献1には、連写により得られた撮像画像を一時的にバッファメモリに記憶して表示させ、ユーザが選択した画像を記録媒体に継続的に保存し、他は削除することが開示されている。
特許文献2には連写の際に用いるバッファメモリとして予備領域を設け、場合によっては予備領域を用いることで高速の連写に対応できるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−136855号公報
【特許文献2】特開2010−28451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
連写として連続して多数の画像データを取り込み、バッファメモリに一時保存しながら信号処理を進めていく場合、イメージャ(撮像素子)からの画像データの取込間隔に後段の信号処理が追いつかないと、それだけバッファメモリでの記憶量(処理を待機する画像データ量)が増えていく。もちろんバッファメモリ容量の拡大により、バッファメモリがフル容量となりにくくすることはできるが、画像データの高精細化や高度な画像処理の発生、或いは連写の高速化等によって、連写中におけるバッファメモリ容量の圧迫は進行する。
【0006】
このため通常は、ユーザが連写の操作を終えた直後(例えばカメラのレリーズボタン操作を終えた直後)は、まだ一連の画像データの記録メディアへの保存までの信号処理が完了していないことが多く、ユーザは次の連写の開始まで少々の時間の待機を余儀なくされている。ところがこれによって、撮像機会を逃してしまうということも起こりえる。
そこで本技術は、ユーザが連写等の撮像操作の直後にさらに重要な撮像機会が発生したと考えたような場合に、即座に連写等を開始できるようにする技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術に係る撮像装置は、連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部と、前記一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に所定操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部を削除する制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記所定操作の検知とともに一連の画像データの撮像開始操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる。
信号処理部では、イメージセンサからの画像データの読出処理、画像データの現像処理。画像データの記録メディアへの書込処理等を行う。この場合、連写撮像や高フレームレート動画(例えばスーパースロー動画)の撮像/記録などで、イメージセンサからの画像データの読出を高速に行っても、バッファメモリ領域を備えることで、各画像データについて順次現像処理や書込処理等を行っていくことができる。ところが信号処理の遅れによりバッファメモリ領域がいっぱいになっていると、次の連写等が可能となるまで待機しなければならない。そこでバッファメモリ領域において画像データを強制的に削除し、バッファメモリ領域の記憶可能容量を確保できるようにする。
また、例えば画像データの削除指示となる所定の操作子の操作検知のみでは、直ぐには削除制御を行わず、直後に一連の画像データの撮像開始操作があった場合に、削除が実行されるようにする。
【0008】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除は、前記バッファメモリ領域の記憶可能容量が所定量に満たない場合に実行させることが考えられる。
ユーザの所定操作によってバッファメモリ領域にバッファリングされている画像データの削除を求められた場合であっても、記憶可能な残容量が十分にあれば、あえて削除する必要性はとぼしい。そこで、残容量が所定量に満たない場合に実際の画像データ削除を行うようにする。
【0011】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部に、複数のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させることが考えられる。
信号処理部では、信号処理過程で複数の段階毎に画像データをバッファリングする場合がある。信号処理過程の段階とは、例えば撮像素子部(イメージャ)からの画像データの読出処理段階、画像データの現像処理段階、画像データの記録メディアへの出力処理段階などである。
その場合、各部のバッファメモリ領域での残容量により、直後の連写等の再開まで待機が必要になることがある。そこで、複数のバッファメモリ領域を対象として、バッファデータ削除を行うようにする。
【0012】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部において一部のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させることが考えられる。
つまり信号処理過程で複数の段階毎に画像データをバッファリングする場合において、複数のバッファメモリ領域のうちの一部のみを対象としてバッファデータ削除を行うようにする。
【0013】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記一部のバッファメモリ領域は、前記信号処理部において信号処理過程で用いる最初のバッファメモリ領域であることが考えられる。
信号処理過程で複数の段階毎に画像データをバッファリングする場合において、最初にバッファリングを行うバッファメモリ領域におけるバッファデータ削除を行うようにする。
【0014】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の古い画像データから削除されるようにすることが考えられる。
例えばバッファメモリ領域に記憶されている画像データのうちで撮像時刻が古い順に必要なデータ量が選択されて削除がおこなわれるようにする。
【0015】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の新しい画像データから削除されるようにすることが考えられる。
例えばバッファメモリ領域に記憶されている画像データのうちで撮像時刻が新しい順に必要なデータ量が選択されて削除がおこなわれるようにする。
【0016】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された撮像時刻順の一連の画像データを対象として間引き削除がおこなわれるようにすることが考えられる。
バッファメモリ領域に記憶されている撮像時刻順の一連の画像データを間引き削除することで、バッファメモリ領域の容量を確保する。
【0017】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、所定条件で削除対象画像が選択されて削除されるようにすることが考えられる。
バッファメモリ領域に記憶されている画像データのうちで条件を設定して削除する画像データを選択する。
【0018】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、前記バッファメモリ領域から読出中の画像データを除いて画像データの削除を実行させることが考えられる。
信号処理のために読出中の画像データはそのまま信号処理が実行されるようにする。
【0019】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、複数の削除処理方式のうちで1つを選択して、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させることが考えられる。
例えば削除処理方式としては、全削除、古い画像データからの削除、新しい画像データからの削除、間引き削除、所定条件での選択削除などの複数削除処理方式のうちで1つを選択できるようにする。
【0020】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記制御部は、前記信号処理部での前記一連の画像データについての信号処理の完了に至るまでの期間に、信号処理の進行状況を示す表示が表示部において実行されるようにする制御を行うことが考えられる。
例えばユーザが撮像操作を終了してから少しの期間は、まだ信号処理が完了していない状況において、ユーザに対して信号処理の進行状況を示す表示が実行されるようにする。
【0021】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記進行状況を示す表示では、前記一連の画像データのうちで記録メディアへの記録のための処理が完了した画像が提示されるようにすることが考えられる。
連写撮像やスーパースロー動画撮像による一連の画像データのうちで、記録メディアへの記録までの処理が完了した画像を提示する。
【0022】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記一連の画像データは、連写撮像動作により入力された複数の静止画像データであることが考えられる。
連写撮像の場合に、バッファメモリ領域の容量が圧迫されて、直ぐに次の連写撮像やスーパースロー動画撮像に移れないという事態が生ずる。つまり連写撮像を行う場合に、バッファメモリ領域のデータ削除が有効となる。
【0023】
上記した本技術に係る撮像装置においては、前記一連の画像データは、通常撮像でのフレームレートから切り替えられた高フレームレートの動画撮像動作により入力された複数フレームの画像データであることが考えられる。
高フレームレート動画撮像の場合に、バッファメモリ領域の容量が圧迫されて、直ぐに次の連写撮像や高フレームレート動画撮像に移れないという事態が生ずる。つまり高フレームレート動画撮像を行う場合に、バッファメモリ領域のデータ削除が有効となる。高フレームレート動画とは、例えばスーパースロー動画である。
【0024】
上記した本技術に係る撮像装置においては、筐体上において、前記所定操作のための操作子は、撮像開始操作のための操作子と同時に片手では操作できない状態に設けられていることが考えられる。
バッファメモリ領域のデータ削除を指示する操作子は、撮像開始操作のための操作子とは例えば離れた場所に配置して、片手で同時に操作できないようにする。
また前記所定操作のための操作子はボタン型の操作子であることが考えられる。即ち簡易な操作性の操作子とする。
【0025】
本技術に係る撮像方法は、連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部を有する撮像装置の撮像方法として、撮像動作により得られた一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に、所定操作を検知する手順と、一連の画像データの撮像開始操作を検知する手順と、前記所定操作を検知するとともに前記撮像開始操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部の削除を実行させる手順と、を行う。
これにより連写直後でもバッファメモリ領域の記憶可能容量を確保できるようにする。
また、例えば画像データの削除指示となる所定の操作子の操作検知のみでは、直ぐには削除制御を行わず、直後に一連の画像データの撮像開始操作があった場合に、削除が実行されるようにする。
【発明の効果】
【0026】
本技術によれば、連写等によりバッファメモリ容量が多く使用され、次の連写等の開始ができない状況でも、ユーザの意思によりバッファメモリ容量を確保できることで、即座に連写等が可能な状態とすることができる。これによりユーザは撮像機会を逃さずに連写撮像等が実行できるようになる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本技術の実施の形態の撮像装置の外観の説明図である。
図2】実施の形態の撮像装置のブロック図である。
図3】実施の形態のバッファメモリを1つ介する信号処理例の説明図である。
図4】実施の形態のバッファメモリを2つ介する信号処理例の説明図である。
図5】実施の形態のバッファメモリを3つ介する信号処理例の説明図である。
図6】実施の形態の削除する画像データの例の説明図である。
図7】実施の形態の削除する画像データの例の説明図である。
図8】実施の形態の経過画像の説明図である。
図9】第1の実施の形態の連写制御のフローチャートである。
図10】第2の実施の形態の連写制御のフローチャートである。
図11】第3の実施の形態の連写制御のフローチャートである。
図12】第3の実施の形態の撮像シーケンスのフローチャートである。
図13】実施の形態のバッファ削除のフローチャートである。
図14】実施の形態のバッファ削除のフローチャートである。
図15】実施の形態のバッファ削除のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.撮像装置の構成>
<2.信号処理部の各種信号処理例>
<3.強制復帰によるバッファデータ削除の概要>
<4.処理経過の表示>
<5.操作のための構造>
<6.処理例>
[6−1:第1の実施の形態]
[6−2:第2の実施の形態]
[6−3:第3の実施の形態]
<7.スーパースロー動画撮像への適用>
<8.まとめ及び変形例>

なお説明上、「撮像」とは、ユーザによるレリーズ操作、もしくは自動的なレリーズ操作に応じて、被写体からの光を撮像素子(後述するイメージセンサ12)によって光電変換し、静止画又は動画を構成する画像データとして取得する動作のことを指す。
また撮像した画像データに対して必要な信号処理を経てメモリカード等の記録メディアに永続的に記録することを「記録」と表記する。
そして被写体の画像データを取得(撮像)し、信号処理を経て記録メディアに記録する一連の動作については「撮像記録」と呼ぶこととする。
【0029】
<1.撮像装置の構成>
図1A図1Bは実施の形態の撮像装置1の外観例を示しており、図1Aは正面側からみた斜視図、図1Bは背面図である。なお、被写体側を正面側(前方側)、カメラマンが相対する側を背面側(後方側)として説明する。
【0030】
撮像装置1はいわゆるデジタルカメラとして静止画や動画の撮像記録が可能とされている。特に本実施の形態の撮像装置1は、連写、即ち連続して複数の静止画の撮像を行い記録メディアに記録する連続静止画撮像記録が可能とされている。
連写の際のイメージセンサ12からの連続的な画像データ読み出しを指して「連写撮像」と表記する場合がある。
また本実施の形態の撮像装置1は高フレームレート撮像を行うスーパースロー動画の撮像記録の機能を備える場合もある。スーパースロー動画の撮像記録とは、非常に速いスピードでイメージセンサから読み出した画像データを一旦バッファメモリに貯め、通常速度で現像しながらスローモーション動画を作成して記録メディアに記録していく動作である。
スーパースロー動画の撮像記録の過程としてのイメージセンサ12からの画像データ読み出し動作を指して「スーパースロー動画撮像」と表記する場合がある。
【0031】
図1Aに示すように、撮像装置1の前面側にはレンズ光学系を内蔵した鏡筒8が設けられ、ユーザが鏡筒8を被写体に向けて右手で構えることが容易となるように、グリップ部9が形成されている。
グリップ部9の上面側にはレリーズボタン2が配置されている。このレリーズボタン2の配置は、ユーザがグリップ部9を右手で握持した状態で人差し指などで容易に操作できる位置とされている。
【0032】
鏡筒8の後方となる本体上の位置に、強制復帰ボタン3が設けられている。この強制復帰ボタン3は、連写やスーパースロー動画撮像が可能な状態に強制的に復帰させるためにユーザが操作する操作子である。強制復帰ボタン3の操作に応じた処理動作は後述する。
【0033】
撮像装置1の背面側や上面には図1Bに示すように操作ボタン4や操作ダイヤル5としての各種の操作子が設けられている。これらの操作子により、例えばズーム操作、モード設定操作、機能選択操作、メニュー操作、項目選択操作、再生関連操作など、各種の操作が可能とされる。
【0034】
またユーザがスルー画(記録スタンバイ中のモニタリング画像)や撮像記録した画像、再生画像等を確認することができるように、表示部17や電子ビューファインダ19が設けられている。
なお例えば表示部17にタッチパネルが配置されて、タッチ操作が可能とされてもよい。
【0035】
図2に撮像装置1の内部構成例を示す。
図2に示すように撮像装置1は、光学系11、イメージセンサ12、光学系駆動部13、センサ部14、記録部15、通信部16、表示部17、操作部18、電子ビューファインダ19、信号処理部20、制御部30を備えている。
【0036】
光学系11は、カバーレンズ、フォーカスレンズ、ズームレンズ、集光レンズ、絞り機構等を有して構成されている。この光学系11により、被写体からの光がイメージセンサ12に集光される。
【0037】
イメージセンサ12は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)型、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型などの撮像素子及び撮像素子からの電荷読み出しを行う周辺回路系を有する。
イメージセンサ12から読み出される信号は被写体の撮像画像信号として信号処理部20に供給される。
イメージセンサ12における信号転送動作、電子シャッタ速度は制御部30により制御される。
【0038】
光学系駆動部13は、制御部30の制御に基づいて、光学系11におけるフォーカスレンズを駆動し、フォーカス動作を実行する。また光学系駆動部13は、制御部30の制御に基づいて、光学系11における絞り機構を駆動し、露光調整を実行させたり、ズームレンズを駆動し、ズーム動作を実行させたりする。
【0039】
信号処理部20は例えばDSP(Digital Signal Processor)等により画像処理プロセッサとして構成される。この信号処理部20は、イメージセンサ12からのデジタル信号(撮像画像信号)に対して、各種の信号処理を施す。
例えば信号処理部20は、イメージセンサ12での光電変換で得た電気信号について、CDS(Correlated Double Sampling)処理、AGC(Automatic Gain Control)処理などを実行し、さらにA/D(Analog/Digital)変換処理を行う。
また信号処理部20はデジタルデータ化した撮像信号(画像データ)を、逐次バッファリングしながら各種の処理を行う。例えば信号処理部20は画像データに対してノイズ除去処理、Y/C処理、色補正処理、輪郭強調処理、解像度変換処理、記録用のフォーマティングやデータ圧縮としてのコーデック処理等を行う。
なお、イメージセンサ12がA/D変換器までの処理を行い、信号処理部20がデジタルデータ化された撮像信号(画像データ)を受信する構成とされる場合もある。
【0040】
記録部15は、制御部30の制御に基づき、信号処理部20によって生成された静止画や動画としての画像データを記録メディア15aに記憶させる。この記録メディア15aは画像データを永続的(一時的ではない)に記録する記録メディアを指している。
記録メディア15aとしては、メモリカードや光ディスク、磁気テープ等のように着脱可能であってもよく、固定タイプのHDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリモジュール等であってもよい。
【0041】
通信部16は、制御部30の制御に基づき、図示しない外部機器との間の有線又は無線による通信を行う。即ち通信部16は、撮像した画像データや記録メディア15aから読み出した画像データ、これら画像データの付加情報、さらにはその他の制御データの外部機器への送信や、外部機器からの各種データの受信等を行う。
これにより撮像装置1は図示しない外部機器に画像データ等を出力し、外部機器において撮像した画像データの再生や編集ができるようにしている。
この通信部16は、無線通信としては、例えばWi−Fi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)等の無線通信規格等の通信方式による通信を行うことが考えられる。
また通信部16は例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等のコネクタケーブルを用いた有線通信を行うものとすることができる。さらに通信部16は、ネットワーク通信部として、例えばインターネット、ホームネットワーク、LAN(Local Area Network)等の各種のネットワークによる通信を行い、ネットワーク上のサーバ、端末等との間で各種データ送受信を行うようにしてもよい。
【0042】
操作部18は、ユーザの操作を入力する入力機能を包括的に示している。即ち上述したレリーズボタン2、強制復帰ボタン3、操作ボタン4、操作ダイヤル5などの各操作子をまとめて操作部18として示している。またタッチパネルやリモートコントローラの受信部等、他の操作入力部が設けられる場合も、それらは操作部18の一態様となる。
操作部18によって得られる操作情報は制御部30に供給される。制御部30は操作情報に応じて必要な制御を行う。
【0043】
表示部17はユーザに対して各種表示を行う表示部であり、例えば図1Bに示したように撮像装置1の筐体上に形成されるLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイデバイスを有して形成される。
また電子ビューファインダ19も、LCDや有機ELディスプレイ等を用いて形成され、表示部17と相補的にユーザに対する画像や情報提示を行う。
表示部17や電子ビューファインダ19には、信号処理部20から表示用に解像度変換された撮像画像の画像データが供給される。表示部17や電子ビューファインダ19では、当該撮像画像の画像データの表示を行う。これによりユーザはいわゆるスルー画(被写体のモニタリング画像)を確認できる。
また表示部17や電子ビューファインダ19には、信号処理部20を介して記録部15で再生された画像データが供給されるようにすることもでき、これが表示されることで、ユーザは撮像記録した画像の再生画像を確認することができる。
また表示部17や電子ビューファインダ19は、制御部30の指示に基づいて、各種操作メニュー、アイコン、メッセージ等、即ちGUI(Graphical User Interface)としての表示を画面上に実行させる。
なお撮像装置1には、電子ビューファインダ19に代えて光学ファインダが設けられる場合もある。例えば撮像装置1がいわゆる一眼レフカメラとされる場合などである。
【0044】
センサ部14は各種センサを包括的に示している。具体的には、撮像装置1の姿勢や例えば手ぶれを検出するためのジャイロセンサ、撮像装置1の移動加速度や重力方向を検出するための加速度センサ等が設けられる場合がある。またセンサ部14として、露光調整等のための外部照度を検出する照度センサや、被写体距離を測定する測距センサなどが設けられてもよい。
センサ部14の各種センサは、それぞれ検出信号を制御部30に伝達する。制御部30は、センサ部14で検出された情報を用いて各種制御を行うことができる。
【0045】
制御部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどを備えたマイクロコンピュータ(演算処理装置)により構成される。
CPUがROMやフラッシュメモリ等に記憶されたプログラムを実行することで、この撮像装置1全体を統括的に制御する。
RAMは、CPUの各種データ処理の際の作業領域として、データやプログラム等の一時的な格納に用いられる。
ROMやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)は、CPUが各部を制御するためのOS(Operating System)や、画像ファイル等のコンテンツファイルの他、各種動作のためのアプリケーションプログラムや、ファームウエア等の記憶に用いられる。
【0046】
この制御部30は、信号処理部20における各種信号処理等の指示、ユーザの操作に応じた撮像動作や記録部15での記憶再生動作、フォーカス/露光調整等のカメラ動作、イメージセンサ12の露光/読出動作、通信部16による外部機器との通信動作、表示部17や電子ビューファインダ19における表示動作等、各部の動作を制御する。
【0047】
なお、信号処理部20と制御部30は、1チップマイクロコンピュータなどとして一体化されていても良い。
実施の形態の説明では、制御部30が請求項にいう「制御部」に相当するとするが、例えば信号処理部20として機能するDSPやマイクロコンピュータにおけるCPUが請求項にいう「制御部」に相当する場合も想定される。
【0048】
<2.信号処理部の各種信号処理例>
信号処理部20における信号処理例を図3図4図5でそれぞれ説明する。図3図4図5は、図2の構成において主に信号処理部20内の処理過程を示したものである。
【0049】
まず図3の例を説明する。
第1処理部41、第2処理部42は、DSPやマイクロコンピュータ等により形成される信号処理部20内で実行される各段階の演算処理を示している。ここでは第1処理部41、第2処理部42はハードウエアとして別体のものというわけではなく、信号処理過程を示している。但しもちろんハードウエアとして別体のものとして構成されてもよい。
後述する図4図5の第3処理部43、第4処理部44も同様である。
【0050】
この図3の例の場合、信号処理部20はイメージセンサ12から供給された信号に対して第1処理部41で信号処理を行い、バッファメモリ領域51にバッファリング(一時記憶)する。
なお、バッファメモリ領域51は信号処理部20内の各段階の処理である第1処理部41と第2処理部42の処理速度の差を緩衝するためのバッファである。以下、信号処理部20におけるこのような緩衝目的のバッファメモリ領域について、単に「バッファ」とも表記する。
また後述の例も考慮して、この処理速度差の緩衝のための、信号処理部20における最初のバッファリング段階の記憶領域を「第1バッファ51」というように順番に「第1」「第2」等を付して表記する。
またバッファメモリ領域にバッファリングされた画像データを全体的には「バッファデータBDT」と表記し、例えば第1バッファ51の画像データを「バッファデータBDT1」とする。
【0051】
これらのバッファメモリ領域としては、例えば信号処理部20として機能するDSPやマイクロコンピュータとしてのチップ内部の記憶領域が用いられても良いし、チップ外部のメモリ素子の記憶領域が用いられても良い。
もちろん第1バッファ51等の1又は複数のバッファメモリ領域は、RAMのアドレス範囲として固定的に決められていてもよいし、可変的にアドレス範囲が割り当てられるものでもよい。
【0052】
第1バッファ51に一時記憶された画像データ(バッファデータBDT1)は、第2処理部42の処理タイミングに合わせて順次読み出され、第2処理部42によって信号処理される。
そして第2処理部42で処理された画像データは記録部15に転送され、静止画データCS或いは動画データMVとして記録メディア15aに記録される。静止画データCSは、例えば通常の一枚撮像の静止画や、連写による複数の一連の静止画データである。動画データMVは、通常の動画撮像記録による動画データや、スーパースロー動画としての動画データである。
【0053】
制御部30は操作部18からの操作情報や動作プログラムに応じて、第1処理部41、第2処理部42の信号処理に関する指示や、第1バッファ51のバッファデータBDTの消去に関する制御を行う。
【0054】
次に図4の例を説明する。この場合、信号処理部20における処理速度差の緩衝のために第1バッファ51、第2バッファ52が用いられる。
信号処理部20ではイメージセンサ12から供給された信号に対して第1処理部41で信号処理を行い、第1バッファ51に一時記憶する。
第1バッファ51に一時記憶されたバッファデータBDT1は、第2処理部42の処理タイミングに合わせて順次読み出され、第2処理部42によって信号処理された後、第2バッファ52に一時記憶される。
第2バッファ52に一時記憶されたバッファデータBDT2は、第3処理部43の処理タイミングに合わせて順次読み出される。そして第3処理部43で処理された画像データは記録部15に転送され、静止画データCS或いは動画データMVとして記録メディア15aに記録される。
【0055】
制御部30は第1処理部41、第2処理部42、第3理部43の信号処理に関する指示や、第1バッファ51、第2バッファ52のバッファデータBDTの消去に関する制御を行う。
第1バッファ51、第2バッファ52は信号処理部20を構成するチップ内外のRAM等が用いられるが、第1バッファ51、第2バッファ52は共通のRAMが用いられてもよいし別体のRAMが用いられてもよい。
【0056】
次に図5の例を説明する。この場合、信号処理部20における処理速度差の緩衝のために第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53が用いられる。
信号処理部20はイメージセンサ12から供給された信号に対して第1処理部41で信号処理を行い、第1バッファ51に一時記憶する。
第1バッファ51に一時記憶されたバッファデータBDT1は、第2処理部42の処理タイミングに合わせて順次読み出され、第2処理部42によって信号処理された後、第2バッファ52に一時記憶される。
第2バッファ52に一時記憶されたバッファデータBDT2は、第3処理部43の処理タイミングに合わせて順次読み出され、第3処理部43によって信号処理された後、第3バッファ53に一時記憶される。
第3バッファ53に一時記憶されたバッファデータBDT3は、第4処理部44の処理タイミングに合わせて順次読み出される。そして第4信号処理部44で処理された画像データは記録部15に転送され、静止画データCS或いは動画データMVとして記録メディア15aに記録される。
【0057】
制御部30は第1処理部41、第2処理部42、第3処理部43、第4処理部44の信号処理に関する指示や、第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53のバッファデータBDTの消去に関する制御を行う。
第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53は信号処理部20を構成するチップ内外のRAM等が用いられるが、第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53は共通のRAMが用いられてもよいし別体のRAMが用いられてもよい。
【0058】
以上、3つの例を示したが、もちろんより多数の処理段階、多数のバッファ段階となる場合も想定される。それらは信号処理部20での処理内容、機能等に応じて設計されるものである。
【0059】
以下の本実施の形態の動作説明では、図4の例を用いることとする。
図3図4図5のようにバッファリングを介して画像データの授受を行う第1処理部41、第2処理部42、第3処理部43、第4処理部44の具体例は限定されず、それらは各種の処理内容や処理速度に応じて決まることとなるが、図4の場合、次のような処理区分が一例として考えられる。
【0060】
第1処理部41の処理を「読出処理」とする。即ちイメージセンサ12から光電変換された信号を読み出してデジタルデータ化し、ロウ(RAW)画像としての画像データを生成するまでの処理とする。第1バッファ51のバッファデータBDT1としてはロウ画像データが想定される。
【0061】
第2処理部42の処理を「現像処理」とする。即ちロウ画像データに対して、例えばノイズ除去処理、Y/C処理、色補正処理、輪郭強調処理、解像度変換処理等の必要な信号処理を行い現像された画像データを生成する処理を想定する。
第2バッファ52のバッファデータBDT2として現像後の画像データが想定される。
なお、画像データの記録フォーマティング及び圧縮処理(例えばJPEGコーデック等)について、第2処理部42の処理に含むこともある。その場合、第2バッファ52のバッファデータBDT2とは例えばJPEG画像データなどとなる。
【0062】
第3処理部43の処理を「メディア出力処理」とする。即ち、記録部15に対する記録用の画像データの転送出力処理である。記録メディア15aへの書込処理までを含む場合もある。また画像データの記録フォーマティング及び圧縮処理(例えばJPEGコーデック等)を含む場合もある。
【0063】
<3.強制復帰によるバッファデータ削除の概要>
以上の例に沿って、本実施の形態の連写可能状態への強制復帰について説明する。
例えば図3図4図5のような信号処理例を考えると、各段階の処理速度差がバッファリングにより緩衝されることで、例えば高速の連写が可能になるなどの利点が得られる。
【0064】
即ち図4の例でいえば、イメージセンサ12から読み出した画像データを第1バッファ51に蓄えながら逐次第2処理部42で現像処理を行うことで、現像処理を行うスピードよりも速くイメージセンサ12から画像データを読み出すことができる。これは現像処理速度によって制限されない連写速度向上を実現できることになる。
【0065】
ところが一般的に読出処理速度は現像処理速度より速いため、並行して現像処理が実行されていても、いつかは第1バッファ51が一杯になり、第1処理部41でそれ以上の読出処理を行うことができなくなる。
その場合、第2処理部42でバッファデータBDT1の現像を完了するまで次の読み出しができず、本来の読出スピードを犠牲にして遅い速さで読み出すしかなく、撮像間隔が延び、最高速度での連写ができないものとなる。
【0066】
また、第1バッファ51のバッファデータBDT1は第2処理部42で現像処理されたのち、一旦第2バッファ52に蓄えられてから第3処理部43に読み出されて記録メディア15aに書き込まれる。
このように第2バッファ52を介することで、メディア出力処理の性能に依らず現像処理を行うことができ、第1バッファ51が一杯になるまでの時間を延ばすことができる。
しかし、現像処理速度がメディア出力処理速度よりも速い場合、いつかは第2バッファ52が一杯になり、現像処理を待機せざるを得なくなる。
その結果、第1バッファ51側もバッファデータBDT1が現像できずに溜まっていき、最終的には第1処理部41がイメージセンサ12からデータ読出できず、結果として最高速度での連写ができないことになる。
【0067】
これらのように、イメージセンサ12からの読出処理速度に対して現像処理速度、メディア出力処理速度が遅い場合であっても、バッファメモリ領域(51,52等)を設けることで、一定時間は読出速度に等しい最高速度での連写が持続可能であるが、連写持続可能な時間を超えバッファが一杯になった場合、ボトルネックとなっている処理の速度に律速されて最高速度での連写ができない状態となる。
これは、例えば数秒間の連写を行った際には、その連写による一連の画像データの記録メディア15aへの記録完了までにある程度の時間を要することを意味することにもなる。すると、連写直後には、最高速度での連写(又は連写自体)が可能となるまで、ユーザは待機していなければならない。この待機の間においても、ユーザにとって撮像したいシーンに遭遇することもあるが、その場合ユーザは、撮像可能になるまで待つしか手立てがないとすると、撮像機会の損失となってしまう。
【0068】
このような事情を鑑みて本実施の形態では、ユーザの意思に応じて、即座に連写(連写自体、或いは最高速度での連写)を可能とすることができるようにする。
具体的には、強制的にバッファデータBDTを削除する仕組みを用意し、ユーザの意思で記録完了前の画像データを削除し、バッファメモリ領域を解放することで連写復帰できるようにする。
即ち、ユーザが直前に撮った画像を捨ててでも現在のシーンを撮りたい、といった場合に対応して連写復帰ができるようにする。
【0069】
そこで図1に示したように強制復帰ボタン3を設ける。もちろん操作子の態様、構造はボタン形式に限らないが、ここでは操作ボタンによるものとする。
強制復帰ボタン3によりユーザが連写可能状態への強制復帰を指示すると、その操作情報を受けて制御部30が第1バッファ51,第2バッファ52に対してバッファメモリ領域を強制的に開放するよう指示する。
【0070】
バッファ解放の手法は様々考えられるが、最も簡単には、単純にバッファ内の未処理データをすべて削除(消去)するものとする。
図6Aの上段は、バッファデータBDTとして画像データSG1〜SG8が一時記憶されている状態を示している。例えばこれでバッファメモリ領域がフルになっているとする。もちろん画像データが8枚としているのは説明上、簡易化した例に過ぎない。
これを同図下段に示すように全て削除する(破線は削除したことを示すものとしている)。これにより当該バッファメモリ領域を開放し、新たにバッファリングを可能とする。
【0071】
なお、このようにバッファデータBDTを削除する対象となるバッファをどのバッファにするかは各種考えられる。
例えば図4の場合の第1バッファ51、第2バッファ52の両方を対象としてバッファデータBDT1、BDT2の全削除を行ってもよい。
或いは第1バッファ51のみを対象としてバッファデータBDT1の全削除を行ってもよいし、第2バッファ52のみを対象としてバッファデータBDT2の全削除を行ってもよい。
削除対象とするのを全バッファとするか一部バッファとするか、或いはいずれのバッファとするかは、ユーザが設定可能とすることも考えられる。
なお図5の場合も同様に全てのバッファ、もしくは一部のバッファを対象とすることが考えられる。
また、後述する、全削除ではなくバッファ内の一部削除を行う場合も、どのバッファを対象とするかは各種考えられる。
【0072】
例えば図6AのようにバッファデータBDTを削除することで、撮像済み未記録の画像データを諦める代わりにバッファが空になり、ユーザに連写撮像の機会を与えることができる。
【0073】
バッファデータBDTの削除に関しては、上記のように全削除でなくて一部削除であってもよい。
全削除とすることは、ユーザにとって撮像装置1の状況が理解しやすく、また最高性能での連写開始に好適であるが、一部削除とすることで、価値の高い画像を残せそうな適切な削除方式をユーザに提供できることにもなる。
またその意味では、全削除か以下説明する一部削除か、さらにはどのような削除方式で削除を行うかをユーザが選択できるようにすることも望ましい。
【0074】
或るバッファメモリ領域におけるバッファデータBDTの一部削除の例を図6B及び図7に示す。
まず図6Bは古いデータから削除する例を示している。例えば図6Bの上段は、バッファデータBDTとして画像データSG1〜SG8が、当該順序で一時記憶された状態を示している。これを同図下段に示すように、古い画像データから順に例えば画像データSG1,SG2,SG3を削除する(破線で示す)。信号処理部20の処理手順によっては、すでに後段の信号処理に供された画像データがバッファメモリ領域に残る場合もある。そのような場合、古いデータから削除することは、必ずしも画像の破棄にはならないこともあるため、なるべく撮った画像は捨てないようにするという観点では好適な場合がある。
バッファメモリ領域にはまだ画像データSG4〜SG8が残っているが、所定量以上の記憶可能容量を確保することで、新たな連写に対応したバッファリングが可能となる。
従って画像データを古いものから順にどれだけ削除するかは、例えばバッファメモリ領域に所定以上の記憶可能容量が確保できるまでとすることが考えられる。
【0075】
図7Aは、新しいデータから削除する例を示している。例えば図7Aの上段は、バッファデータBDTとして画像データSG1〜SG8が、当該順序で一時記憶された状態を示している。これを同図下段に示すように、新しい画像データから順に例えば画像データSG8,SG7,SG6を削除する(破線で示す)。
バッファメモリ領域にはまだ画像データSG1〜SG5が残っているが、記憶可能容量を確保することで、新たなバッファリングを可能とする。新しいデータから順にどれだけ削除するかは、例えばバッファメモリ領域に所定以上の記憶可能容量が確保できるまでなどとする。
新しいデータは、連写における終了間際の画像であり、ユーザにとっては、最もよいシーンを撮り終えた後の画像(連写を終了させようとした状況)である可能性がある。そこで新しい画像の削除は、ユーザにとって抵抗感が少ない場合が多いとも考えられる。
【0076】
図7Bは、連写で撮った一連の画像データのうち、例えば一つ飛びなどとして間引きして削除する例を示している。
例えば図7Aの上段は、バッファデータBDTとして、或る1回目の連写で撮った一連の画像データSG1〜SG5と、2回目の連写で撮った画像データSG6〜SG8(斜線を付す)が一時記憶されている状態を示している。
これを同図下段に示すように、各一連の画像データから間引き削除する(破線で示す)。即ち1回目の連写で撮った一連の画像データSG1〜SG5のうち、画像データSG2,SG4を削除する。また2回目の連写で撮った画像データSG6〜SG8のうち、画像データSG7を削除する。
【0077】
バッファメモリ領域にはまだ画像データSG1、SG3、SG5、SG6、SG8が残っているが、記憶可能容量を確保することで、新たなバッファリングを可能とする。
間引きする一連の画像データの選択や、どのような間隔(1つ飛び、2つ飛び等)は各種考えられる。例えばバッファメモリ領域に所定以上の記憶可能容量が確保できるように適切な削除画像の選定が行われるようにすればよい。
一度の連写で撮った一連の画像データは、例えば間引き削除しても、連写速度が速い場合などは、残りの一連の画像データで十分な品質が維持される場合もある。そのような場合に間引き削除は、撮った画像を最大限生かすという意味で好適である。
【0078】
図7Cは、バッファデータBDTの内で、所定の条件により、残す画像と削除する画像を選別し、削除する画像として選別されたバッファデータBDTを削除する例である。
例えば図7Cの上段は、バッファデータBDTとして画像データSG1〜SG8が一時記憶されている状態を示している。このうちで、例えば同図下段に示すように、画像データSG3のみが残す画像とされた場合、他の画像データSG1,SG2,SG4〜SG8を削除する。これによりバッファメモリ領域に所定以上の記憶可能容量を確保する。
【0079】
このように削除対象画像を選択する場合の所定条件としては各種考えられる。所定条件は、画像認識・検出処理の結果による条件、撮像動作状況の条件などが考えられる。例えば以下に挙げるような条件を使い、失敗している確率の高いデータを選別して削除することが好適である。
【0080】
・AF(オートフォーカス)の検波値
例えばAF制御のための検波値として画像データのコントラスト値の検出が行われるが、当該検波値によれば、画像の合焦状態を判定できる。従ってバッファデータBDTとしての各画像データについてコントラスト値を判定し、合焦状態のよいものは残し、悪いもの(例えばAF制御過程で撮像された画像)は削除するという選別が可能である。
【0081】
・顔検出結果
バッファデータBDTとしての各画像データについて被写体画像検出を行い、顔画像が検出されるか否かを判定する。そして顔が検出された画像を残し、検出されていないものは削除対象とすることが考えられる。これにより被写体人物がしっかり写っている画像を残すことなどができる。
また、多数の画像で顔検出ができた画像であった場合などは、顔の大きさ、顔の位置、顔の位置とフォーカス位置の関係などの条件で、さらに残す画像データを絞り込んで、削除する画像を増やし、所定の記憶可能容量を確保するということも考えられる。
【0082】
・構図判定結果
バッファデータBDTとしての各画像データについて画像解析を行い構図判定を行う。例えば構図の良否を数値化し、ポイントの低い画像データから順に削除対象とすることが考えられる。これにより構図のよい画像を残すことなどができる。特に連写の場合、連写中のユーザの動きや手ぶれなどにより、一連の画像で構図が微妙に変化することが多いため、最適な構図の画像を選択して残すことは有用である。
【0083】
・手振れのブレ量情報
例えばセンサ部14でジャイロセンサ等により手ぶれ量を測定している場合、バッファデータBDTとしての各画像データの撮像時の手ぶれ量を記憶しておき、判定に用いる。手ぶれ量が大きい画像データを削除対象とする。
【0084】
・音(ゴルフや野球の打球音など)
図2では省略したが、通常デジタルカメラにはマイクロホンが装備され音声入力/記録が可能とされている。そこで撮像時の音声データを保存しておき、際だった音声データが得られるタイミングでの画像データを保存する対象とし、他を削除対象とする。例えばゴルフや野球の打球音のタイミングで撮像されたタイミングを中心にしたいくつかの画像データを保存し、そのタイミングから離れた時点で撮像された画像データを削除対象とする。これにより連写中でも特に重要なシーンを残すことができる。
【0085】
・照度条件
センサ部14に照度センサを有し、連写の各撮像タイミングでの照度状態が判定できる場合、もしくは画像解析により各画像データの照度状態が判定できる場合、その照度の状況により選別する。例えばフリッカの影響が少ないフレームとなっている画像データを保存し、他を削除対象とする。また花火モード等の特定の撮像モードの場合に、画面明るさにより残す画像データを選別し、他の画像データ(例えば暗い画像)を削除対象とする。
【0086】
・レンズ条件
バッファデータBDTとしての各画像データの撮像時の光学系11によるレンズの動作状態に応じて選別する。
例えばワイド/テレの条件で選別する。広角(ワイド)状態での画像データはトリミングにより被写体を抽出できることから、ワイド画像を残し、テレ側の画像を削除対象とする。
またパワーズームの場合のズームレンズ動作速度によって選別する。
またフォーカスレンズの動作速度によって選別する。いずれも動作中(動作速度が速い期間)に撮像された画像データを優先して削除対象とする。
【0087】
・フレーム間差分の少ない画像
一度の連写で撮ったバッファデータBDTとしての各画像データのうち、フレーム間差分が少ない複数枚を選ぶ。そしてその中で、より価値が高そうな画像データ(ピンボケしていない画像、主要被写体が大きく写っている画像など)を残し、他を削除対象とする。
【0088】
以上のように各種条件によってバッファデータBDTとしての各画像データのうちで削除する画像、削除しないで残す画像を選別することが可能である。これにより、なるべく品質の高い画像は残されることになり、ユーザにとってのバッファメモリ容量確保のための削除による損失を最小限化することができる。
なお、以上のような条件判断では、画像解析が必要になる例がある。例えば第2処理部42で画像解析を行うような場合、以上の条件判定による選別は、第2バッファ52におけるバッファデータBDT2のうちの一部削除に用いることができることとなる。
もちろん以上の条件判断のための情報が読出処理時に判明していれば第1バッファ51のバッファデータBDT1の一部削除にも適用できる。
【0089】
<4.処理経過の表示>
ところで、以上のバッファデータBDTの削除は、ユーザが、連写直後において次の連写が可能になるまで待機中に待機をやめてすぐに連写を行いたいというときに、強制復帰ボタン3を操作して、実行させることになる。連写直後の待機中とは、バッファデータBDTについて記録メディア15aへの記録までの信号処理が完了していない期間である。
もちろん当該信号処理が完了すれば、ユーザは強制復帰ボタン3の操作を行わなくても次の連写が開始できる。
従って、ユーザは連写可能状態に復帰するまでの待機中において、必要に応じて(撮りたいシーンが発生することに応じて)、強制復帰ボタン3を操作することになる。
【0090】
ここで、ユーザにとっては強制復帰ボタン3を操作することは、直前に撮ったシーンを犠牲にする可能性が生ずるものであるため、操作したものかどうか迷うことも想定される。これを考えると、ユーザにとっては、待機中の期間に、直前の連写中のどの画像までの処理が完了しているか、明確にわかると好適である。
【0091】
そこで本実施の形態では、待機中の信号処理の経過をユーザに提示するようにしている。
図8で説明する。
図8Aに連写撮像された画像データSG1〜SGmを例示している。当該連写による一連の画像データSG1〜SGmについては、まだ記録処理までが完了していないとする。
この場合に、例えば図8Bに示すように、表示部17において、現像済み画像70や記録済み画像71、記録済み画像71で示す画像が記録メディア15aに記録済みを示すマーク72を表示させる。
現像済み画像70は、第2処理部42での処理が終わった画像を示している。
記録済み画像71は、第3処理部43によるメディア出力までの処理が完了した画像を示している。
【0092】
例えばこのような処理経過の表示を行うことで、待機中にユーザは、強制復帰ボタン3を押してもどの画像までは保存されるかを知ることができる。
例えば図8Bの例でいえば画像データSG3までは確実に保存できたことがわかる。また画像データSGm−1までは現像処理までが済んだことがわかる。
もしユーザが、少なくとも画像データSGnについては保存したいと望むような場合、経過表示により、タイミングを計りながら、全ての処理を完了する前に強制復帰ボタン3を操作することができる。これにより現在のシーンも逃さず、かつ直前の撮像シーンについても重要な画像は残すということも可能となる。
【0093】
なお、状況としては、ユーザは撮りたいシーンを目の前にして、強制復帰ボタン3を操作するか否かを決断しようとしていることが想定される。従って表示は単純化した方がよい。ユーザの混乱を避けるためには図8Cのように、記録済み画像71とマーク72のみを表示することも望ましい。これにより、ユーザは、強制復帰ボタン3を操作しても保存できる画像を明確に把握できる。
或いは、強制復帰ボタン3の操作に応じた削除処理方式に応じて、少なくとも残される最後の画像を表示してもよい。例えば削除処理方式として第1バッファ51の全部又は一部の削除が設定されている場合、第2バッファ52の画像データは削除されずに記録までの信号処理が行われる。従ってそのような場合は、第2処理部42での現像済みの画像を表示することでも、ユーザに直前の連写撮像のうちどこまでの画像が残されるかを提示できることになる。
【0094】
このような処理経過の表示は、もちろん電子ビューファインダ19において行うことも考えられる。表示部17と電子ビューファインダ19は相補的に使用される。例えばユーザが電子ビューファインダ19をのぞき込んだときには、電子ビューファインダ19の表示がオン、表示部17の表示がオフとされ、ユーザが電子ビューファインダ19を覗いていないときは、電子ビューファインダ19の表示はオフ、表示部17の表示はオンとされる。従って、待機時においては、オンとされている側で上記のような処理経過の表示が行われるようにすればよい。
【0095】
<5.操作のための構造>
図1Aに示したように、強制復帰ボタン3は鏡筒8の後方となる本体上の位置に設けられている。この強制復帰ボタン3は、撮像した画像データの削除を伴う操作となるため、極力、誤操作がないようにすることが重要である。
いわゆるフェイルセーフのための構成の1つとして、強制復帰ボタン3は、少なくともユーザがグリップ部9を握持した右手では操作できない配置であることが望ましい。特には、撮像開始操作のための操作子、つまりレリーズボタン2とは、同時に片手(この場合、右手)では操作できない状態に設けられていることが望ましい。
【0096】
図1Aに示す強制復帰ボタン3の配置位置は、グリップ部9を握持した右手では通常届かない位置である。このようにすることで、レリーズボタン2と誤って強制復帰ボタン3を押してしまうことはなくなる。
またこのようにレリーズボタン2から離れていることで、通常はユーザが意識して押さない限り、強制復帰ボタン3は操作されないことによっても、誤操作回避に好適となる。
【0097】
一方、強制復帰ボタン3は、待機中に目の前のシーンに応じて咄嗟に操作できることが要求される。ユーザも一瞬慌てた状況となる。このため、誤操作防止のためにボタン上にカバーを配置したり、表示部17のメニュー表示に対する操作のような操作態様としたりすることは適していない。
つまり強制復帰のための操作子は、強制復帰ボタン3のようには、筐体上で即座に操作できるものが望ましい。
そこで本実施の形態では、右手でグリップ部9を握持した状態で、左手で操作できるように、筐体左上面部分に配置している。
左手での操作をユーザに要求することで、ユーザの意識的な操作であり、かつ右手で構えていても咄嗟に操作できるものとしている。
【0098】
なお、例えば図1Aの例のように比較的大きい鏡筒8を備えた撮像装置1に対する望ましい所持態様としては、右手でグリップ部9を握持し、左手は筐体下方に添えるような状態である。つまりユーザの左手は筐体下方にある。そこで、強制復帰ボタン3は筐体上方に配置することは、ユーザが無意識に押してしまうことがないようにするために好適である。特にユーザの無意識操作(誤操作)を排除したい操作子とするためには、本体の左側上方という配置が好適である。
なお、もちろんボタン配置は、撮像装置の筐体デザインに応じて適切な場所が決められればよいが、レリーズボタン2から離れた位置、レリーズボタン2と片手で同時操作が困難な位置、他方の手での意識的な操作で触れられる位置などがよい。
また、操作子は必ずしもボタン形式でなくてもよいが、それについては変形例として後述する。
【0099】
ところで操作子の配置ではなく、操作手順を考慮してフェイルセーフをはかることもできる。
例えば強制復帰ボタン3の操作に応じて即座にバッファデータBDTの削除を行うという処理でもよいが、強制復帰ボタン3の操作の直後、もしくは強制復帰ボタン3が押されたままの状態でレリーズボタン2が操作されたときにバッファデータBDTの消去を行うようにしてもよい。
このように複数の手順を経た場合のみバッファデータBDTの削除が行われるようにすることで、誤操作による誤った削除が行われる可能性をより低減できる。具体的な例は第3の実施の形態の処理例において述べる。
【0100】
<6.処理例>
[6−1:第1の実施の形態]
以下、強制復帰ボタン3の操作に応じた処理を含めた連写制御として、制御部30による各種の具体的な処理例を説明する。
図9は第1の実施の形態の処理例として、ユーザが連写の操作を行った場合の処理例を示している。なおもちろん撮像装置1の制御部30においては、通常の静止画撮像や動画撮像、画像再生、モード設定などのための各種制御処理を行うが、これらについては省略し、以下では連写に関連する処理のみを説明する。
【0101】
図9のフローチャートは、連写モードとして撮像操作が行われた場合の処理を示している。
図9のステップS101で制御部30は、動作終了を監視する。例えば連写モードの終了、撮像終了(再生動作への移行)、電源オフ等が、この場合の動作終了となる。それらの場合の処理例は省略する。
【0102】
連写モードにおいて動作終了に至るまでの期間は、制御部30はステップS102で連写操作(レリーズボタン2の操作)を待機する。
レリーズボタン2の操作が検知されるまでは、通常はステップS102→S106→S108と進み、スルー画表示制御を行う。そしてステップS101,S102に戻る。
なおステップS106は、連写直後の待機中(連写した画像データの処理完了前)であるか否かで処理を分岐するもので、通常はステップS108でスルー画表示制御を行うことになる。
スルー画表示制御として制御部30は、信号処理部20に対してイメージセンサ12から読み込んだ各フレームデータについてスルー画表示データ生成を実行させ、表示部17又は電子ビューファインダ19で表示させるように指示する。
【0103】
レリーズボタン2の操作を検知すると、制御部30はステップS102からS103に進み、連写動作を開始させる。即ちイメージセンサ12からの連写による静止画としての露光/信号転送や、信号処理部20での信号処理を開始させる。これにより信号処理部20は、イメージセンサ12からの連写による画像データを取り込み、第1処理部41、第2処理部42、第3処理部43の処理を行い、連写画像を記録メディア15aに記録していく動作を開始する。
【0104】
ステップS104で制御部30は、連写終了を監視する。例えばユーザがレリーズボタン2の操作を終えたら(レリーズボタン2の押圧をやめたら)、連写終了と判断する。或いは、連写可能な最大時間に達したら(第1バッファ51がフル容量となったら)連写終了と判断する。
連写終了となったら、制御部30はステップS105でイメージセンサ12においての連写画像の読出を終了させる。
【0105】
但しこれまで説明してきたように、ユーザが連写操作を止めた時点では、信号処理部20では、連写による一連の画像データの最後(第3処理部43の処理)までは必ずしも終了していない。
そこで一連の連写画像の全部についての信号処理が完了するまでは、制御部30はステップS106からS107に進み、処理経過の表示制御を行う。
即ち図8B又は図8Cに示したように、記録済み画像71等を表示部17又電子ビューファインダ19に表示させ、ユーザに現在の処理がどこまで進んでいるかを提示する。
【0106】
また制御部30はステップS109で、強制復帰ボタン3の操作が行われたか否かを監視する。
特に強制復帰ボタン3の操作が検知されていない期間は、ステップS106で連写にかかる信号処理の完了が確認され、完了するまではステップS107での処理経過の表示が継続される。従ってユーザにとっては、時間経過に伴って、連写の各画像の記録完了が把握できる。
そのまま強制復帰ボタン3の操作が行われないまま信号処理部20での連写の各画像データ処理が完了したら、その時点以降は制御部30の処理がステップS106からS108に進む状態となり、スルー画表示制御を再開し、またステップS101,S102の監視処理に戻る。
従って、またユーザがレリーズボタン2を操作したら、制御部30は再びステップS103に進み、連写を開始させることになる。
【0107】
一方、連写終了後の信号処理完了の待機中は、制御部30はステップS106、S107,S109のループで監視を行うことになり、その間にユーザがレリーズボタン2を操作しても通常は連写は開始されない。
もしユーザが、当該待機中に連写を行いたいと思った場合、強制復帰ボタン3の操作を行う必要がある。
強制復帰ボタン3の操作が行われた場合、制御部30はステップS109で検知し、ステップS110に進む。ここで、信号処理部20が用いるバッファメモリ領域(即ち図4の構成の場合、第1バッファ51と第2バッファ52)に、未処理のバッファデータBDTが残っているか否かを確認し、残っていればステップS111に進んで、第1バッファ51と第2バッファ52における全てのバッファデータBDTを削除するように指示する。
これに応じて信号処理部20は、全てのバッファデータBDTを削除する。
そして制御部30はステップS101,S102に戻る。ユーザが直後にレリーズボタン2を操作した場合、制御部30はステップS102からS103に処理を進め、連写を開始させることになる。
【0108】
なお、ステップS110で未処理のバッファデータBDTが存在しないと判定される場合は、そのままステップS101,S102に戻って、連写可能状態とすればよい。次の段での信号処理済みの画像データがもしバッファメモリ領域に残っていても、それらは上書き可能なデータとして扱えばよい。
【0109】
以上の処理により、通常は連写が再開できない、連写後の信号処理完了待機中であっても、ユーザは強制復帰ボタン3の操作により、強制的にバッファデータBDTを削除させ、連写を再開させることができる。
【0110】
[6−2:第2の実施の形態]
第2の実施の形態の処理例を図10に示す。なお図9と同一の処理は同一のステップ番号を付し、重複説明は避ける。
【0111】
ステップS101〜S109は図9と同一である。この図10の処理例では、強制復帰ボタン3の操作があった場合、制御部30はステップS109からS120に進み、第1バッファ51に未処理のバッファデータBDT1が残っているか否かを確認し、残っていればステップS121に進んで、第1バッファ51を対象として全てのバッファデータBDT1を削除するように信号処理部20に指示する。これに応じて信号処理部20は、第1バッファ51の全バッファデータBDTを削除する。
そして制御部30はステップS101,S102に戻る。ユーザが直後にレリーズボタン2を操作した場合、制御部30はステップS102からS103に処理を進め、連写を開始させることになる。
【0112】
なお、ステップS120で第1バッファ51に未処理のバッファデータBDT1が存在しないと判定される場合は、そのままステップS101,S102に戻って、連写可能状態とすればよい。第2処理部42以降で処理済みのバッファデータBDT1が第1バッファ51に残っていても、それらは上書き可能なデータとして扱えばよい。
【0113】
以上の処理により、通常は連写が再開できない、連写後の信号処理完了待機中であっても、ユーザは強制復帰ボタン3の操作により、強制的にバッファデータBDTを削除させ、連写を再開させることができる。
特に第1バッファ51を開放することで、イメージセンサ12からの連写としての画像データの読出を可能とするものとなる。この場合、第2バッファ52のバッファデータBDT(現像処理済みの画像データ)は破棄されないため、強制復帰ボタン3の操作があっても記録メディア15aに保存される画像を第1の実施の形態の場合より多くすることができる。
【0114】
なお、ここでは一部のバッファメモリ領域を削除対象とする例として、第1バッファ51を対象とする例としたが、第2バッファ52のみを削除対象とする場合も考えられる。さらに図5のように第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53を有する場合に、第1バッファ51と第2バッファ52を削除対象とすることも考えられる。
【0115】
[6−3:第3の実施の形態]
第3の実施の形態の処理例を図11図12で説明する。
図11のステップS200で制御部30は、連写モードの動作終了を監視する。上記図9のステップS101と同様である。
連写モードにおいて動作終了に至るまでの期間は、制御部30はステップS201で連写操作(レリーズボタン2の操作)を待機する。
レリーズボタン2の操作が検知されるまでは、通常はステップS201→S203→S204と進み、スルー画表示制御を行う。そしてステップS200,S201に戻る。
なおステップS203は、図9のステップS106と同様に、連写直後の待機中(連写した画像データの処理完了前)であるか否かで処理を分岐するもので、通常はステップS204でスルー画表示制御を行うことになる。
【0116】
レリーズボタン2の操作を検知すると、制御部30はステップS201からS202に進み、撮像シーケンスの処理により連写動作を開始させる。
撮像シーケンスの処理内容を図12に示す。
【0117】
制御部30は図12のステップS210で、例えば第1バッファ51の記憶可能容量C1が、所定の閾値th1以上あるか否かを確認する。
閾値th1は、連写実行に支障のない記憶容量を示す値として予め設定されている。
特に連写した画像データの信号処理の完了待機中でなければ、第1バッファ51は空き容量(記憶可能容量C1)が十分存在する。
【0118】
記憶可能容量C1≧閾値th1であれば、制御部30はステップS214に進み、イメージセンサ12からの連写による静止画としての露光/信号転送や、信号処理部20での信号処理を開始させる。これにより信号処理部20は、イメージセンサ12からの連写による画像データを取り込み、第1処理部41、第2処理部42、第3処理部43の処理を行い、連写画像を記録メディア15aに記録していく動作を開始する。
【0119】
ステップS215で制御部30は、連写終了を監視する。例えばユーザがレリーズボタン2の操作を終えたら(レリーズボタン2の押圧をやめたら)、連写終了と判断する。或いは、連写可能な最大時間に達したら(第1バッファ51がフル容量となったら)連写終了と判断する。
連写終了となったら、制御部30はステップS216でイメージセンサ12においての連写画像の読出を終了させる。
通常の動作としては、以上で撮像シーケンスとしての処理(S202)を終え、図11のステップS203に進む。
【0120】
連写撮像を終えても信号処理部20では、連写による一連の画像データの最後までは第3処理部43の処理までが終了していない場合もあるため、ステップS203で制御部30は、連写にかかる信号処理を完了したか否かで処理を分岐する。
【0121】
そして一連の連写画像の全部についての信号処理が完了するまでは、制御部30はステップS203からS205に進み、処理経過の表示制御を行う。即ち図8B又は図8Cに示したように、記録済み画像71等を表示部17又電子ビューファインダ19に表示させ、ユーザに現在の処理がどこまで進んでいるかを提示する。
【0122】
また制御部30はステップS206で、強制復帰ボタン3の操作が行われたか否かを監視する。
特に強制復帰ボタン3の操作が検知されていないときは、制御部30はステップS203で強制復帰フラグFC=0とする。そしてステップS200,201に戻る。
つまりユーザが単に待機しているときは、ステップS203→S205→S206→S208→S200→S201→S203のループで処理が遷移する。
但しこのような直前に行った連写についての信号処理完了までの待機中であっても、ユーザがレリーズボタン2を操作することで、ステップS201からS202の撮像シーケンスに進むことがある。
【0123】
その場合、信号処理完了までの待機中であっても図12の処理が行われる。
ステップS210で第1バッファ51の記憶可能容量C1がチェックされる。もし信号処理完了までの待機中であったとしても、今回のレリーズボタン2を操作された時点ではすでに第2処理部42の処理が進み、第1バッファ51の記憶可能容量が十分開けられていることもある。そこで記憶可能容量C1≧閾値th1であれば、制御部30はステップS214に進み、イメージセンサ12及び信号処理部20に新たに連写動作を開始させる。
【0124】
一方、信号処理完了までの待機中にレリーズボタン2が操作された時点では、まだ第1バッファ51の記憶可能容量が十分でないこともある。
その場合は、制御部30はステップS210からS211に進み、強制復帰フラグFC=1であるか否かを確認する。もしユーザが強制復帰ボタン3の操作を行わずに、レリーズボタン2を操作した場合、強制復帰フラグFC=0となっている(図11のS206→S208)。
従って単に信号処理完了までの待機中にレリーズボタン2を操作した場合であり、かつ第1バッファ51の記憶可能容量が十分でなければ、制御部30はステップS213に進み、バッファフル状態であることを表示部17又は電子ビューファインダ19に表示させ、撮像シーケンスの処理を終える。
つまり、ユーザに連写が開始できない理由を通知して連写操作(レリーズボタン2の操作)を無効とし、連写を開始しないようにする。
【0125】
信号処理完了までの待機中に連写を行いたい場合は、ユーザは強制復帰ボタン3の操作を行う必要がある。特にこの処理例では、強制復帰ボタン3とレリーズボタン2の同時に押す(もしくは強制復帰ボタン3を押したままレリーズボタン2も押す)という操作を必要とすることとしている。
【0126】
信号処理完了までの待機中に強制復帰ボタン3の操作が行われた場合、制御部30は図11のステップS206からS207に進み、強制復帰フラグFC=1とする。そしてステップS209で同時にレリーズボタン2が操作されたか否かを確認する。
つまりステップS209で制御部30は、強制復帰ボタン3の操作が継続されたままレリーズボタン2の操作が行われているか否かを確認する。
【0127】
もし、強制復帰ボタン3が押されたとしても、レリーズボタン2が同時に操作されていなければ、ステップS208で再び強制復帰フラグFC=0としてステップS200,S201に戻る。つまり上述した強制復帰ボタン3の操作が行われていない場合と同様となる。
【0128】
ユーザが強制復帰ボタン3の操作とともにレリーズボタン2を操作した場合、強制復帰フラグFC=1の状態でステップS202の撮像シーケンスの処理に移ることになる。
その場合、図12のステップS210でまず第1バッファ51の記憶可能容量を確認する。記憶可能容量C1≧閾値th1であれば、特に問題はないため、そのままステップS214に進んで連写動作を開始させる。
【0129】
信号処理完了までの待機中であるため、ステップS210の時点で第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1に満たないことが想定される。その場合、ステップS211で制御部30は強制復帰フラグFCを確認する。この場合、強制復帰フラグFC=1であるため制御部30はステップS212に進み、例えば第1バッファ51に記憶されているバッファデータBDT1の全部又は一部を削除する。
これにより第1バッファ51の記憶可能容量を確保し、ステップS214に進んで連写動作を開始させる。
【0130】
以上の処理により、通常は連写が再開できない、連写後の信号処理完了待機中であっても、ユーザは強制復帰ボタン3とレリーズボタン2の同時操作により、強制的にバッファデータBDT1を削除させ、連写を再開させることができる。
【0131】
なお、以上ではステップS210で第1バッファ51の記憶可能容量C1を確認したが、第2バッファ52の記憶可能容量についても判断してもよい。例えば一方又は両方の記憶可能容量が十分でないときは、ステップS211に進むとすることが考えられる。
また、ステップS212のバッファ削除処理の具体例は後述するが、これは第1バッファ51のみを対象とするほか、第1バッファ51と第2バッファ52の両方を対象としてもよいし、第2バッファ52のみを対象とすることも考えられる。
【0132】
上記例では、強制復帰ボタン3を操作しながらレリーズボタン2を操作した場合に、必要に応じてバッファデータBDTの削除が行われるようにしたが、これにより誤操作の防止に好適となる。
但し、同時でなくとも、例えば強制復帰ボタン3の操作後の所定時間内にレリーズボタン2が操作された場合にも強制復帰が行われるというようにしてもよい。
いずれにしても、2つの操作子の操作を必要とすることで、誤操作によるバッファデータBDTの削除という事態を効果的に防止できる。
【0133】
図12のステップS212のバッファ削除の具体例を図13図14図15で説明する。削除対象は第1バッファ51の例とする。
図13A図6Aに示した最もシンプルな手法である。制御部30はステップS220で、第1バッファ51における全てのバッファデータBDT1の削除を指示する。信号処理部20は当該指示に応じて、第1バッファ51のバッファデータBDT1を全て削除することで、連写再開を可能とする。
【0134】
図13Bは、第1バッファ51のバッファデータBDT1のうち、第2処理部42が読み出している画像データについては削除せずに保護する例である。
制御部30はステップS230で、第1バッファ51における読出中の画像ステータスを確認する。
バッファデータBDT1のうちの或る画像データを第2処理部42が読み出している場合、ステップS231でステータスが読出終了となったことが確認できるまでは、ステップS232で最も古い画像データから順に1つずつ削除することを指示する。
そして読出中であった画像データの読出が完了したら、ステップS233で残りの全てのバッファデータBDT1を削除させる。
このようにすることで、読出中の画像データに関しては、記録までの信号処理が行われる。
【0135】
図14A図6Bに示したように古いデータから順に必要な量、削除する例である。
ステップS240で制御部30は、第1バッファ51のバッファデータBDT1のうちで最も古い画像データを削除させる。
ステップS241で制御部30は、当該削除に応じて第1バッファ51の記憶可能容量C1を更新する。そしてステップS242で、記憶可能容量C1が閾値th1以上となったか否かを確認する。まだ記憶可能容量C1が閾値th1以上となっていなければ、ステップS240に戻り、その時点で最も古い画像データを削除させ、ステップS241,S242を行う。
ステップS242で第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1以上となった時点で十分な容量が確保できたことになるため削除処理を終える。
【0136】
図14B図7Aに示したように新しいデータから順に必要な量、削除する例である。
ステップS250で制御部30は、第1バッファ51のバッファデータBDT1のうちで最も新しい画像データを削除させる。
ステップS251で制御部30は、当該削除に応じて第1バッファ51の記憶可能容量C1を更新する。そしてステップS252で、記憶可能容量C1が閾値th1以上となったか否かを確認する。まだ記憶可能容量C1が閾値th1以上となっていなければ、ステップS250に戻り、その時点で最も新しい画像データを削除させ、ステップS251,S252を行う。
ステップS252で第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1以上となった時点で十分な容量が確保できたことになるため削除処理を終える。
【0137】
図15A図7Bに示したように間引き削除を行う例である。
ステップS260で制御部30は、第1バッファ51のバッファデータBDT1の内で、連写による一連の画像データの範囲を特定する。
そしてステップS261で制御部30は、一連の画像データのうちで偶数番目の画像データを削除させる。もちろん奇数番目のデータでもよい。或いは2つ飛び、3つ飛びなどとして画像データを削除させてもよい。
ステップS262で制御部30は、他の連写による一連のデータが残っているか否かを確認し、残っている場合は、その一連の画像データについても、ステップS260,S261で間引き削除を実行させる。
各連写における間引き削除を行った時点で処理を終える。
なお、間引き削除の途中であっても、第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1以上となった時点で削除処理を終了してもよい。
また間引き削除を完了しても第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1以上とならなかった場合は、制御部30は、さらに第1バッファ51の間引き削除を行わせてもよい。もしくはその場合、図14A図14Bのような他の削除方式で引き続き削除を行わせてもよい。
【0138】
図15B図7Cに示したように所定条件で選別して削除を行う例である。
ステップS270で制御部30は、削除/非削除の選別のための条件を取得する。選別条件は固定的に決められていてもよいし、ユーザの操作により予め選択されているものでもよい。上述したように各種の条件が考えられる。
ステップS271で制御部30は、条件に応じて削除する画像データを選別する。
ステップS272で制御部30は、削除対象として選択された画像データを削除させ、処理を終える。
また或る条件で選択した画像データの削除を完了しても第1バッファ51の記憶可能容量C1が閾値th1以上とならなかった場合は、制御部30は、さらに第1バッファ51に残されているバッファデータBDT1について他の条件により削除対象の画像データを選択して削除させてもよい。或いは、その場合、図14A図14Bのような他の削除方式で引き続き削除を行わせてもよい。
【0139】
図15Cは、ユーザが削除処理方式を選択できる場合の処理例である。
ステップS280で制御部30は、ユーザが予め操作で選択していた削除処理方式を実行処理として設定する。例えば図13Aの全削除、図13Bの読出中データを除いた全削除、図14Aの古い画像データからの削除などのうちで、ユーザが選択した削除処理方式を選択する。
そしてステップS281で、選択された削除処理方式による削除制御を実行する。即ちステップS281では、図13A図13B図14A図14B図15A図15Bのうちのいずれかの処理が行われる。
このようにすることで、ユーザは自分のユースケースに合わせて好適な削除処理方式を選択できることになる。
【0140】
なお以上の図13B図14A図14B図15A図15B図15Cに示したようにバッファデータの一部の削除を行う場合の処理例を、図9のステップS111、図10のステップS121において適用してもよい。
【0141】
<7.スーパースロー動画撮像への適用>
以上の実施の形態では、連写の場合に注目して説明してきた。しかし以上の技術は、スーパースロー動画撮像の場合にも適用できる。
上述のようにスーパースロー動画の撮像記録は非常に速いスピードでイメージセンサ12から読み出したデータをバッファメモリ領域に貯め、通常速度で現像しながらスローモーション動画を作成する機能である。
イメージセンサ12から読み出した画像データはバッファメモリ領域が一杯になるまで一気に貯めて現像するため、撮像可能時間はバッファメモリ領域に書き込める画像データ枚数に制限され、またバッファメモリ領域が空になるまでは次のスーパースロー動画撮像が開始できない。
【0142】
そこで上述の第1〜第3の実施の形態の処理をスーパースロー動画モードの場合にも適用する。即ち、バッファメモリ領域に記憶可能容量C1が足りずにスーパースロー動画撮像が再開できないときに、強制復帰ボタン3の操作(又は強制復帰ボタン3とレリーズボタン2の複合操作により、バッファメモリ領域を開放し、スーパースロー動画撮像を開始させる。
これによりスーパースロー動画撮像として好適なシーンを逃さないようにすることができる。
【0143】
なお、この場合も、バッファメモリ領域におけるバッファデータBDTについては、全削除してもよいし、一部削除としてもよい。スーパースロー動画としての画像データ(フレームデータ)の一部削除の場合、例えば前半のデータ/後半のデータ/前後のデータを捨てる、などして、動画としての時間長を半分にして復帰させることが考えられる。またこの場合、再開するスーパースロー動画撮像では、撮像可能時間長を半分にするということも考えられる。
【0144】
なお、実施の形態の処理はスーパースロー動画撮像でも全く同様に適用できるが、このためスーパースロー動画撮像と連写を交互に行うような場合にも好適である。
例えば連写直後の処理完了待機中にスーパースロー動画撮像を行いたい場合、或いはスーパースロー動画撮像の直後の処理完了待機中に連写撮像を行いたい場合などにも、上記の処理を適用してバッファメモリ領域に記憶可能容量を確保し、スーパースロー動画撮像や連写撮像を開始することが考えられる。
【0145】
<8.まとめ及び変形例>
以上、実施の形態について説明してきたが、実施の形態の技術によれば次のような効果が得られる。
実施の形態の撮像装置1は、連写撮像やスーパースロー動画撮像などにより連続して取得される(撮像時刻が連続している)一連の画像データを順次バッファメモリ領域に一時記憶させ、バッファメモリ領域から読み出して所定の信号処理を行う信号処理部20と、一連の画像データについての信号処理部20における信号処理が行われている間に所定操作(強制復帰ボタン3の操作)を検知することに基づいて、信号処理部20に、バッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる制御部30とを備える。即ちバッファメモリ領域の一部又は全部を開放させる。
ユーザの操作に基づいて、制御部30がバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させることで、即座に次の撮像(連写撮像やスーパースロー動画撮像)を開始可能な状態とすることができる。
このため処理の待機により撮像機会を逸失してしまうといった事態をなくすことができる。特に、カメラマンにとっては「今撮った画像を捨ててでも、今この瞬間を撮りたい」という要望が発生するシチュエーションは多々起こりえるもので、そのような場合に撮像機会を逃さないための機能を実現できる。
またユーザの意思に基づく消去であるため、ユーザが望まない自動消去は行われない。撮像済の画像を捨てることはあくまでユーザの選択に即したものであり、ユーザにとって不本意な削除とはならない。
【0146】
また第3の実施の形態では、制御部30は、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除は、バッファメモリ領域の記憶可能容量C1が所定量(閾値th1)に満たない場合に実行させるものとした(図12のS210)
ユーザの所定操作(強制復帰ボタン3の操作)によりバッファメモリ領域にバッファリングされている画像データの削除が要求された場合であっても、記憶可能な残容量が十分にあれば、あえて削除する必要性はとぼしい。そこで、残容量が所定量に満たない場合に実際の画像データ削除を行う。
これにより、不要な場合、つまり直後に連写撮像やスーパースロー動画撮像が可能である程度の十分な容量確保ができている状況においてはバッファデータ削除が行われない。従ってバッファメモリ領域に残っている未処理の画像データをそのまま保持して信号処理を行うことができ、記録メディア15aに記録できる。これによって削除する画像データを必要最低限にとどめることができる。
【0147】
第3の実施の形態では、制御部30は、所定操作(強制復帰ボタン3の操作)の検知とともに、次の一連の画像データの撮像開始操作(レリーズボタン2の操作)を検知することに応じて、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させるようにしている(図11の「ステップS206,S209)。
例えば画像データの削除指示となる強制復帰ボタン3の操作検知のみでは、直ぐには削除制御を行わず、同時又は直後にレリーズボタン2の操作があった場合に、削除が実行されるようにしている。
実際に直後に連写撮像やスーパースロー動画撮像が行われないのであれば、バッファデータ削除の必要はない。時間がたてば自然に信号処理が終わってバッファ容量は回復するためである。もし強制復帰ボタン3の操作検知のみにより直ぐに削除してしまうと、削除しなくても良いデータ(結果的には削除しなくてもよかった画像データ)まで削除してしまうことも生じ得る。そこで、撮像開始操作(例えばレリーズボタン2の操作)が確認される場合に、必要に応じて全部又は一部の画像データを削除する。これにより、本当に必要な場合のみ削除が行われるようになり、また誤操作等によってむやみに削除されないようにすることができる。つまりフェイルセーフ機能としての効果が発揮される。
なおこの意味からは、強制復帰ボタン3の操作の検知とともに、レリーズボタン2の操作を検知するということ意味は、強制復帰ボタン3とレリーズボタン2の操作が同時に行われる場合に限らず、強制復帰ボタン3の操作から所定時間以内(例えば1秒以内)にレリーズボタン2が操作された場合も含まれる。この場合も、レリーズボタン2が操作されることでバッファデータBDTの削除の必要性が確認でき、その際に削除を行えばよいことになるためである。
【0148】
また実際には、バッファデータ削除を行うのは、連写撮像やスーパースロー動画撮像など、イメージセンサ12からの読出速度と信号処理速度の差により、ある程度のバッファメモリの容量確保が必要な撮像動作の開始の場合に限ってもよい。例えばレリーズボタン2の操作が通常の1枚の静止画撮像操作であった場合は、削除を実行しないことも考えられる。
【0149】
一方、第1,第2の実施の形態では、制御部30は、所定操作(強制復帰ボタン3の操作)の検知という条件のみに応じてバッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させるようにしている(図9図10)。
これにより単純な処理で迅速に連写可能状態への復帰が可能となる。例えば撮像した直後に、その一連の画像が不要と判断できるユーザであれば、即座に連写可能(スーパースロー動画撮像可能)な状態に戻れるようにすることが、使用しやすい場合もある。そのような要望に対応した強制復帰が実現できる。
【0150】
実施の形態では、図4図5で説明したように、信号処理部20が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域(第1バッファ51、第2バッファ52、第3バッファ53)が用意されている場合を示した。第1の実施の形態では、制御部30は、所定操作に応じて、信号処理部20に、複数のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる例を述べた。
信号処理過程で複数の段階毎に画像データをバッファリングする場合、各部のバッファメモリ領域での残容量により、直後の連写等が可能となるまで待機が必要になることがある。そこで、複数のバッファメモリ領域を対象として、バッファデータ削除を行うようにする。
これにより、効果的に連写撮像やスーパースロー動画撮像の可能な状態へ復帰できる。特に連写撮像等の機能を最大限有効化する状態での復帰に好適である。連写撮像等の可能状態への復帰には、イメージセンサ12からの読出データをバッファリングする第1バッファ51での容量確保が特に有効であるが、第2バッファ52や第3バッファ53の残容量の都合によっては、第1バッファ51がフル容量となるまでの時間が短くなり、その場合、連写枚数やスーパースロー動画撮像時間に制限がかかることもある。そこで、複数のバッファメモリ領域(例えば全てのバッファメモリ領域)を対象としてバッファデータ削除を行うことで、最大撮像性能での連写撮像やスーパースロー動画撮像が可能な状態とすることができる。
【0151】
また実施の形態では、制御部30は、所定操作に応じて、信号処理部において一部のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させることについても言及した。
これにより、なるべく画像データの削除(記録されない画像の削除)を少なくした状態で連写撮像やスーパースロー動画撮像の可能な状態へ復帰できる。どのバッファメモリ領域を削除対象とするかは、信号処理部20の構成上、データ処理過程のボトルネックとなり得る箇所とすればよい。
【0152】
特に第2,第3の実施の形態では、削除対象とする一部のバッファメモリ領域は、信号処理部20において信号処理過程で用いる最初のバッファメモリ領域である第1バッファ51とする例を挙げた。
連写撮像等の可能状態への復帰には、イメージセンサ12からの読出データをバッファリングする第1バッファ51での容量確保が少なくともされていればよい。そこで第2バッファ52や第3バッファ53等、後続のバッファメモリ領域では削除をせずに、信号処理を続けることで、破棄される画像数を減らすことができる。
【0153】
実施の形態では、バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の古い画像データから削除されるようにする例を述べた(図6B図14A参照)。
これにより、バッファメモリ領域内の一部の画像データを削除する場合に、撮像時刻の新しいものはなるべく削除されないようにすることができる。例えばバッファメモリ領域の管理方式にもよるが、通常ルーチンの削除処理が遅れることで、信号処理が既に完了している画像データがバッファメモリ領域に残されているような状態も有り得る。このような状況が生ずる場合は、古い画像データから削除することが好適となる。
【0154】
実施の形態では、バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の新しい画像データから削除されるようにする例を述べた(図7A図14B参照)。
これにより、バッファメモリ領域内の一部の画像データを削除する場合に、撮像時刻の古いものはなるべく削除されないようにすることができる。従って直近の撮像画像が破棄されることになる。例えばユースケースを考えると、カメラマンにとっては直前に撮った画像は失敗と認識して、素早く次のシーンの撮像に移りたいと考えたときに、強制復帰ボタン3の操作を行うことになる。このような場合、撮像時刻が新しい画像データは、ユーザが失敗と考えているものである可能性が高い。
また新しいデータは、連写における終了間際の画像であり、ユーザにとっては、最もよいシーンを撮り終えた後の画像(連写を終了させようとした状況)である可能性がある。そこで新しい画像の削除は、ユーザにとって抵抗感が少ない場合が多いとも考えられる。
これらのユースケースに対応する場合、新しい画像データから削除することが好適となる。
【0155】
実施の形態では、バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された撮像時刻順の一連の画像データを対象として間引き削除がおこなわれるようにする例を述べた(図7B図15A参照)。
例えば連写撮像において連写速度が速ければ、一連の画像データは1つ飛びで間引いたとしても十分な品質を得ることができる場合もある。これを考慮すれば、間引きによる削除でバッファメモリ領域の容量確保を行うことは、既に撮った画像をなるべく無駄にしないという観点で好適となる。
【0156】
実施の形態では、バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、所定条件で削除対象画像が選択されて削除されるようにする例を述べた(図7C図15B参照)。
例えば品質の悪い画像、連写等として適切でない画像などを削除対象とすることで、品質のよい画像、撮像目的にかなう画像などをなるべく削除せずに保存させるようにすることができる。
【0157】
実施の形態では、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、バッファメモリ領域から読出中の画像データを除いて画像データの削除を実行させる例を述べた(図13B参照)。
信号処理のために読出中の画像データはそのまま信号処理が実行されるようにすることで、既に信号処理対象となっている画像を生かすことができる。
【0158】
実施の形態では、制御部30は、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、複数の削除処理方式のうちで1つを選択して、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる例を述べた(図15C参照)。
例えばユーザが自分のユースケースに合った削除処理方式を予め選択しておくことで、ユーザの事情に適した一部削除ができ、ユーザにとっての望ましくない削除を極力を無くした上で迅速に連写撮像可能状態(又はスーパースロー動画撮像可能状態)に復帰できる。
またユーザによっては削除が明確な全削除を好む場合もある。そのようなユーザには一部削除よりも全削除を選択できることがよい。全削除の場合、再開する連写撮像やスーパースロー動画撮像において最大能力の撮像ができるという利点もある。
【0159】
なお第1バッファ51、第2バッファ52のように複数の信号処理段階でのバッファメモリ領域のいずれを削除対象とするか、或いは全て消去対象とするかをユーザが選択できるようにしてもよい。
この場合も、全てを削除対象とすることが明確で、かつ再開する連写撮像やスーパースロー動画撮像において最大能力を発揮できる。一方、一部のバッファメモリ領域を削除対象とすれば、削除させずに残す画像データを生じさせることができる。
【0160】
第1,第2,第3の実施の形態では、信号処理部20での一連の画像データについての信号処理の完了に至るまでの期間に、信号処理の進行状況を示す経過表示が表示部(表示部17又は電子ビューファインダ19)において実行されるようにする例を述べた。
例えば図8Bまたは図8Cに示したような表示を行う。これによりユーザは、例えば連写のうちのどの画像までが記録されたかを確認できる。この表示は、強制復帰ボタン3の操作により残り(未処理の画像)を削除しても良いか、もしくはもう少し待ってから次の撮像を行う方がよいかの判断のための非常に有用な情報となる。ユーザは当該表示により適切な操作を行うことができる。
特にバッファデータBDTをすべて削除する場合、重要なシーンが記録済みであるかどうかユーザが確認でき、強制復帰機能を使用するか否かの判断材料となる。
【0161】
図8Bまたは図8Cのように信号処理の進行状況を示す表示では、記録済画像71が提示されるようにしている。
即ち連写撮像やスーパースロー動画撮像による一連の画像データのうちで、記録メディアへの記録のための処理が完了した画像を提示する。
これによりユーザは、例えば連写のうちで必要な画像までの処理が完了したか否かを明確に知ることができ、強制復帰ボタン3の操作を行うべきか否か、或いは操作タイミングを的確に判断できるようになる。
特に図8Cのように記録済み画像71のみ表示すれば、表示が単純化され、ユーザにとってわかりやすい。これは、ユーザが撮りたいシーンを目の前にしている状況で、強制復帰ボタン3の操作を行うか否かを急いで決めたい場合の表示として好適となる。
【0162】
実施の形態では、一連の画像データは、連写撮像動作により信号処理部20に入力された複数の静止画像データ、又はスーパースロー動画撮像により信号処理部20に入力された複数フレームの画像データを対象として処理を行う例で述べた。なおスーパースロー動画撮像は、通常撮像でのフレームレート(例えば60fps)から切り替えられた高フレームレートで読み出した動画像をバッファメモリにためながら通常フレームレートで現像処理することでスローモーション動画を記録する撮像方法である。
連写やスーパースロー動画撮像記録の場合、バッファメモリ記録可能容量に応じて動作が制限されるためバッファメモリを強制的に開放することが有用となる。
但し、これら以外にも非常にデータ量の多い動画やフレームレートの高い画像を撮像記録する場合も、信号処理速度との兼ね合いで、本技術が適応できる場合もある。
【0163】
実施の形態では、撮像装置1の筐体上において、強制復帰ボタン3は、撮像開始操作のための操作子(レリーズボタン2)と同時に片手では操作できない状態に設けられている例を示した。
即ちバッファメモリ領域のデータ削除を指示するための強制復帰ボタン3は、レリーズボタン2とは離れた場所に配置して、片手で同時に操作できないようにする。
これによりユーザが撮像開始操作と間違えてバッファメモリ領域のデータ削除の操作を行ってしまうことがないようにし、ユーザの意図しない画像データ削除が行われないようにする。
また強制復帰を指示する所定操作のための操作子はボタン型の強制復帰ボタン3とした。ボタン型とすることで操作が容易で、ユーザが撮像すべきシーンを見つけた際のとっさの操作を行うために最も好適となる。
なお、バッファメモリ領域のデータ削除を指示するための操作子は、ボタン操作子でなくてもよい。例えばレバー操作子、タッチ操作子などとしてもよい。
タッチ操作の場合、タッチの種類、例えばタップ、フリック、フリックする方向等により所定操作を決め、その操作で強制復帰機能を発揮させることが考えられる。
また強制復帰ボタン3のような専用ボタンではなく、ユーザが任意に機能を割り当てることのできるファンクションキーを用いて、バッファメモリ領域のデータ削除を指示するための操作子としてもよい。
さらにレリーズボタン2を共用することも考えられる。例えばレリーズボタン2の長押しや2回押しを強制復帰の所定操作とするなどである。
さらには、画像認識により制御部30が監視できるジェスチャ操作を用いてもよい。例えばユーザが鏡筒8の前で左手を所定の形にして撮像させることで、制御部30が所定操作と認識するようにしてもよい。
【0164】
以上実施の形態や変形例について述べてきたが、本技術の変形例はさらに多様に考えられる。
将来的には超高速書き込み可能な記録メディアが開発され、現像処理速度をメディア出力速度が大きく上回るようなこともあり得る。その場合、以下のようなことも考えられる。
例えばロウ画像データとJPEGデータの同時記録を行っている場合、現像処理と並行して先にロウ画像データを記録メディア15aに書き込んでしまうようにする。その場合に、連写への強制復帰が指示された場合には、バッファメモリ領域におけるロウ画像データの記録済みデータを削除してしまうようにする。すでに記録メディア15aに記憶済みであり、画像としての損失はないようにすることができる。
【0165】
またJPEGデータのみの記録であっても、記録メディア15aに十分な空きがあって、メディアが超高速である場合、あたかも記録メディア15aをバッファのように扱いロウ画像データを平行記録することで、ロウ画像データ+JPEGデータ同時記録のケースと同じく強制復帰のときにもロウ画像データを保存できる。
保存したロウ画像データについては、連写していないタイミングで(たとえばユーザの指示などで)あとから現像処理を行うようにすればよい。
【0166】
また記録メディア15aへのメディア出力処理速度がネックであり、かつJPEGデータの画質にこだわらない場合、強制復帰の指示の際に、JPEGデータをリサイズしてデータサイズを落とし、記録メディア15aに高速に書き込みつつ、バッファメモリ領域の処理過程のデータを削除するような手法も考えられる。
【0167】
また、バッファメモリ領域での画像データの削除とは別に、信号処理部20が処理過程の画像データを削除するようにしてもよい。例えば強制復帰ボタン3の操作に応じて、信号処理部20が演算処理により生成した画像データを、次のバッファメモリ領域に書き込まない(又は記録メディア15aへ出力しない)ようにすることで、上述の第1処理部41、第2処理部42、第3処理部43等で処理されている途中の画像データを破棄してしまうようなことも考えられる。
さらに、バッファメモリ領域での画像データの削除だけで無く、記録メディア15aでの画像の削除に実施の形態の技術を適用することもできる。例えば連写により記録メディア15aに記録された画像データが大量に増え、容量が不足した場合に、強制復帰ボタン3の操作に応じて、その直前の連写により記録した画像データの全部又は一部を削除するという処理が想定される。この場合に、上述した各実施の形態の処理例が適用できる。
【0168】
第1、第2、第3の実施の形態で示した処理(図9図15の処理)のためのプログラムを提供することにより、本実施の形態の撮像装置1の実現が容易となる。
このようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記録媒体や、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
【0169】
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
【0170】
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部と、
前記一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に所定操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部を削除する制御を行う制御部と、を備えた
撮像装置。
(2)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除は、前記バッファメモリ領域の記憶可能容量が所定量に満たない場合に実行させる
上記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記制御部は、前記所定操作の検知とともに一連の画像データの撮像開始操作を検知することに応じて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる
上記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記制御部は、前記所定操作の検知という条件のみに応じて前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる
上記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(5)
前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、
前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部に、複数のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)
前記信号処理部が異なる信号処理段階の画像データをバッファリングする複数のバッファメモリ領域が用意されており、
前記制御部は、前記所定操作に応じて、前記信号処理部において一部のバッファメモリ領域に記憶された画像データの全部又は一部の削除を実行させる
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(7)
前記一部のバッファメモリ領域は、前記信号処理部において信号処理過程で用いる最初のバッファメモリ領域である
上記(6)に記載の撮像装置。
(8)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の古い画像データから削除されるようにする
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(9)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、撮像時刻の新しい画像データから削除されるようにする
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(10)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された撮像時刻順の一連の画像データを対象として間引き削除がおこなわれるようにする
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(11)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの一部の削除を実行させる場合には、バッファメモリ領域に記憶された画像データのうち、所定条件で削除対象画像が選択されて削除されるようにする
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(12)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、前記バッファメモリ領域から読出中の画像データを除いて画像データの削除を実行させる
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(13)
前記制御部は、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる場合において、複数の削除処理方式のうちで1つを選択して、バッファメモリ領域に記憶された画像データの削除を実行させる
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像装置。
(14)
前記制御部は、前記信号処理部での前記一連の画像データについての信号処理の完了に至るまでの期間に、信号処理の進行状況を示す表示が表示部において実行されるようにする制御を行う
上記(1)乃至(13)のいずれかに記載の撮像装置。
(15)
前記進行状況を示す表示では、前記一連の画像データのうちで記録メディアへの記録のための処理が完了した画像が提示されるようにする
上記(14)に記載の撮像装置。
(16)
前記一連の画像データは、連写撮像動作により入力された複数の静止画像データである
上記(1)乃至(15)のいずれかに記載の撮像装置。
(17)
前記一連の画像データは、通常撮像でのフレームレートから切り替えられた高フレームレートの動画撮像動作により入力された複数フレームの画像データである
上記(1)乃至(15)のいずれかに記載の撮像装置。
(18)
筐体上において、前記所定操作のための操作子は、撮像開始操作のための操作子と同時に片手では操作できない状態に設けられている
上記(1)乃至(17)のいずれかに記載の撮像装置。
(19)
前記所定操作のための操作子はボタン型の操作子である
上記(1)乃至(18)のいずれかに記載の撮像装置。
(20)
連続して取得される一連の画像データを信号処理過程でバッファメモリ領域に一時記憶させ、前記バッファメモリ領域から読み出して次の信号処理を行う信号処理部を有する撮像装置の撮像方法として、
撮像動作により得られた一連の画像データについての前記信号処理部における信号処理が行われている間に、所定操作を検知する手順と、
前記所定操作を検知することに基づいて、前記バッファメモリ領域に記憶された画像データの少なくとも一部の削除を実行させる手順と、
を行う撮像方法。
【符号の説明】
【0171】
1…撮像装置、2…レリーズボタン、3…強制復帰ボタン、4…ボタン、5…ダイヤル、8…鏡筒、9…グリップ部、11…光学系、12…イメージセンサ、13…光学系駆動部、14…センサ部、15…記録部、15a…記録メディア、16…通信部、17…表示部、18…操作部、19…電子ビューファインダ、20…信号処理部、30…制御部
41…第1処理部、42…第2処理部、43…第3処理部、44…第4処理部、51…第1バッファ、52…第2バッファ、53…第3バッファ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15