特許第6939596号(P6939596)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6939596パワーモジュール用基板の製造方法及びセラミックス‐銅接合体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6939596
(24)【登録日】2021年9月6日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】パワーモジュール用基板の製造方法及びセラミックス‐銅接合体
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20210909BHJP
   H01L 23/13 20060101ALI20210909BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20210909BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20210909BHJP
【FI】
   H01L23/12 D
   H01L23/12 C
   H05K1/02 A
   H05K1/02 Z
   H05K3/00 X
   H05K1/02 G
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-9275(P2018-9275)
(22)【出願日】2018年1月24日
(65)【公開番号】特開2019-129207(P2019-129207A)
(43)【公開日】2019年8月1日
【審査請求日】2020年9月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和
(72)【発明者】
【氏名】北原 丈嗣
(72)【発明者】
【氏名】大開 智哉
(72)【発明者】
【氏名】長友 義幸
【審査官】 庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−258408(JP,A)
【文献】 特開2004−22710(JP,A)
【文献】 特開2015−185606(JP,A)
【文献】 特開平9−172231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 23/13
H05K 1/02
H05K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセラミックス基板を分割するための分割溝を有するセラミックス板と、前記セラミックス板の一方の面に接合された回路層形成用銅層と、前記セラミックス板の他方の面に接合された金属層形成用銅層と、を有する接合体を形成する接合体形成工程と、
前記接合体形成工程後に、前記接合体にエッチング処理を施し、前記分割溝により区画された前記セラミックス基板の各基板形成領域にパターン化された回路層と金属層とをそれぞれ形成するパターン形成工程と、
前記パターン形成工程後に、前記セラミックス板を前記分割溝に沿って分割し、前記セラミックス基板と前記回路層と前記金属層とを有するパワーモジュール用基板を複数製造する分割工程と、を備え、
前記接合体形成工程において、
前記セラミックス板の一方の面に複数の第1銅板を並べて接合することにより複数の第1銅層からなる前記回路層形成用銅層を形成するとともに、
前記セラミックス板の他方の面に前記第1銅板よりも平面積が大きく、前記第1銅板よりも厚みが小さく形成された第2銅板を、前記分割溝で区画された個々の前記基板形成領域のうち、少なくとも隣接する2つの前記基板形成領域を跨いで接合することにより、前記第1銅層の配置数よりも少ない配置数で構成された第2銅層からなる前記金属層形成用銅層を形成することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
【請求項2】
前記第1銅層の厚みをt1、前記第1銅層と前記セラミックス板との接合面積をA1とし、前記第2銅層の厚みをt2、前記第2銅層と前記セラミックス板との接合面積をA2としたときに、
前記接合面積A1と前記接合面積A2との面積比率(A1/A2)に前記厚みt1と前記厚みt2との厚み比率(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下であることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
【請求項3】
複数のセラミックス基板を分割するための分割溝を有するセラミックス板と、
前記セラミックス板の一方の面に並べて接合された複数の第1銅層からなる回路層形成用銅層と、
前記セラミックス板の他方の面に接合され、前記第1銅層よりも平面積が大きく、前記第1銅層よりも厚みが小さく形成され、前記第1銅層の配置数よりも少ない配置数で構成された第2銅層からなる金属層形成用銅層と、を有し、
前記第2銅層が、前記分割溝で区画された個々の前記セラミックス基板の基板形成領域のうち、少なくとも隣接する2つの前記基板形成領域を跨いで形成されていることを特徴とするセラミックス‐銅接合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大電流、高電圧を制御するパワーモジュール等の製造に用いられるパワーモジュール用基板の製造方法及びセラミックス‐銅接合体に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーモジュール等に用いられるパワーモジュール用基板の製造方法として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されるように、複数のパワーモジュール用基板を形成可能な広い面積を有するセラミックス材に、各パワーモジュール用基板の大きさに区画するように分割溝(スクライブライン)を設け、この分割溝に沿ってセラミックス材を分割することにより個片化し、1枚のセラミックス板から複数のパワーモジュール用基板を製造する方法が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、予めスクライブラインを形成したセラミックス母材(セラミックス板)にアルミニウム又は銅からなる金属板をろう付け接合した後、金属板をエッチングすることにより回路パターンを形成することが記載されている。
また、特許文献2には、セラミックス基板(セラミックス板)とアルミニウムからなる金属板とを接合した後に、金属板をエッチングして回路パターンを形成し、その後、セラミックス基板の回路パターン間に溝(分割溝)を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015‐185606号公報
【特許文献2】特開2010‐50164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、複数のパワーモジュール用基板を形成可能な広い面積を有するセラミックス板を用いることで、一度に複数個のパワーモジュール用基板を製造でき、パワーモジュール用基板の生産性を向上できる。
【0006】
ところが、広い面積を有するセラミックス材を用いた複数個取りのパワーモジュール用基板の製造方法では、セラミックス板に分割溝が形成されること、セラミックス板の表裏面に異なる厚みの金属板が接合されること等により、セラミックス板の表裏面に応力差が生じ、製造過程においてセラミックス板と金属板との接合体に反りが生じやすくなる。そして、接合体に反りが生じると、回路パターン形成時において、接合体を吸着固定する等して平坦化することが必要になったり、レジスト印刷におけるレジスト膜厚のムラ、レジストパターン形状の不良が生じたりして、回路パターンの位置ずれ、検査工程における検査精度の低下等の問題が生じやすくなる。
【0007】
また、パワーモジュール用基板を構成する回路層は、ヒートスプレッダ効果を高めるために厚みを比較的大きく(厚く)することが望ましいが、裏面側に配置される金属層(放熱層)は、パターン形成される回路層とのバランスを図り、全体の反りを低減するために、回路層よりも厚みを小さく(薄く)して形成される。ところが、回路パターンが形成される前においては、回路層側の金属板が金属層側の金属板よりも厚く形成されることで、反りが大きくなり、セラミックス基板が割れるおそれがある。この点、セラミックス基板に高強度の窒化珪素板(Si)を用いることで、回路層を構成する金属板を比較的厚く形成した接合体を製造することも可能となるが、接合体の反りは大きくなる。
【0008】
また、回路パターン等を形成する金属板には、導電性及び放熱性の観点ではアルミニウムよりも銅が適しているが、銅はアルミニウムよりも剛性が高いことから、銅を用いた接合体では、反りが生じた際に回路パターン形成時において平坦化することが難しく、回路パターンの精度低下を招きやすい。
また、パワーモジュール用基板の生産性向上のため、セラミックス板のサイズ(面積)をさらに大きくすることが求められており、製造過程におけるセラミックス板と銅板との接合体に生じる反りが増長され、さらなる回路パターンの精度低下が懸念される。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、生産性の高いパワーモジュール用基板の製造方法及び、反りを低減したセラミックス‐銅接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、複数のセラミックス基板を分割するための分割溝を有するセラミックス板と、前記セラミックス板の一方の面に接合された回路層形成用銅層と、前記セラミックス板の他方の面に接合された金属層形成用銅層と、を有する接合体を形成する接合体形成工程と、前記接合体形成工程後に、前記接合体にエッチング処理を施し、前記分割溝により区画された前記セラミックス基板の各基板形成領域にパターン化された回路層と金属層とをそれぞれ形成するパターン形成工程と、前記パターン形成工程後に、前記セラミックス板を前記分割溝に沿って分割し、前記セラミックス基板と前記回路層と前記金属層とを有するパワーモジュール用基板を複数製造する分割工程と、を備え、前記接合体形成工程において、前記セラミックス板の一方の面に複数の第1銅板を並べて接合することにより複数の第1銅層からなる前記回路層形成用銅層を形成するとともに、前記セラミックス板の他方の面に前記第1銅板よりも平面積が大きく、前記第1銅板よりも厚みが小さく形成された第2銅板を、前記分割溝で区画された個々の前記基板形成領域のうち、少なくとも隣接する2つの前記基板形成領域を跨いで接合することにより、前記第1銅層の配置数よりも少ない配置数で構成された第2銅層からなる前記金属層形成用銅層を形成する。
【0011】
接合体形成工程では、セラミックス板の表裏面に厚みの異なる銅板を接合するが、厚みが大きく形成される回路層形成用銅層を複数に分けた第1銅層(第1銅板)により構成することで、厚みが小さく形成される金属層形成用銅層との組み合わせにおいて、セラミックス板の表裏面に生じる応力差を低減でき、セラミックス板と回路層形成用銅層(第1銅板)及び金属層形成用銅層(第2銅板)との接合体(セラミックス‐銅接合体)に生じる反りを低減できる。また、このように接合体に生じる反りを低減できるので、パターン形成工程において、レジスト膜厚のムラやレジストパターン形状の不良が生じにくく、個々の基板形成領域にパターン化された回路層と金属層とを高精度に形成できる。したがって、一度に複数個のパワーモジュール用基板を高精度に製造でき、パワーモジュール用基板の生産性を向上できる。
【0012】
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法の好適な実施態様として、前記第1銅層の厚みをt1、前記第1銅層と前記セラミックス板との接合面積をA1とし、前記第2銅層の厚みをt2、前記第2銅層と前記セラミックス板との接合面積をA2としたときに、前記接合面積A1と前記接合面積A2との面積比率(A1/A2)に前記厚みt1と前記厚みt2との厚み比率(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下であるとよい。
【0013】
各第1銅板の厚みt1及び接合面積A1、第2銅板の厚みt2及び接合面積A2を、上記関係とすることで、金属層形成用銅層の平面度が0.5mm以下という反りの小さな接合体を形成できる。したがって、パターン形成工程において、セラミックス基板の各基板形成領域に高精度にパターン化された回路層と金属層とを確実に形成できる。
【0014】
本発明のセラミックス‐銅接合体は、複数のセラミックス基板を分割するための分割溝を有するセラミックス板と、前記セラミックス板の一方の面に並べて接合された複数の第1銅層からなる回路層形成用銅層と、前記セラミックス板の他方の面に接合され、前記第1銅層よりも平面積が大きく、前記第1銅層よりも厚みが小さく形成され、前記第1銅層の配置数よりも少ない配置数で構成された第2銅層からなる金属層形成用銅層と、を有し、前記第2銅層が、前記分割溝で区画された個々の前記セラミックス基板の基板形成領域のうち、少なくとも隣接する2つの前記基板形成領域を跨いで形成されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、セラミックス板と銅板とのセラミックス‐銅接合体に生じる反りを低減できるので、セラミックス板の個々の基板形成領域にパターン化された回路層と金属層とを高精度に形成でき、パワーモジュール用基板の生産性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法を工程順に示す縦断面図である。
図2】本発明の第1実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法を説明するフロー図である。
図3】第1実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法を適用して製造されるパワーモジュール用基板の構成を説明する図であり、(a)が正面図、(b)が回路層側から視た上面図、(c)が金属層側から視た下面図である。
図4】セラミックス板に形成された分割溝を説明する平面図であり、(a)がセラミックス板の一方の面を表側に向けた図、(b)がセラミックス板の他方の面を表側に向けた図を表す。
図5】セラミックス‐銅接合体を説明する平面図であり、(a)がセラミックス板の一方の面を表側に向けた図、(b)がセラミックス板の他方の面を表側に向けた図を示す。
図6】パターン形成工程において形成された回路層及び金属層のパターンを説明する平面図であり、(a)がセラミックス板の一方の面を表側に向けた図、(b)がセラミックス板の他方の面を表側に向けた図を示す。
図7】第2実施形態のセラミックス‐銅接合体を示す平面図であり、セラミックス板の一方の面を表側に向けた図を示す。
図8】第3実施形態のセラミックス‐銅接合体を示す平面図であり、(a)がセラミックス板の一方の面を表側に向けた図、(b)がセラミックス板の他方の面を表側に向けた図を示す。
図9】第4実施形態のセラミックス‐銅接合体を示す平面図であり、(a)がセラミックス板の一方の面を表側に向けた図、(b)がセラミックス板の他方の面を表側に向けた図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図3(a)〜(c)は、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板10を示す。このパワーモジュール用基板10の表面(図3(a)では上面)に、半導体素子等の素子91が搭載(実装)されることにより、図3(a)に示すように、パワーモジュール101が製造される。
【0018】
パワーモジュール用基板10は、図3(a)〜(c)に示すように、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面(図3(a)において上面)に形成された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面(図3(a)において下面)に形成された金属層13と、を備える。
セラミックス基板11は、AlN(窒化アルミニウム)、Al(アルミナ)、Si(窒化ケイ素)等のセラミックス材料により形成される。
【0019】
回路層12は、銅(銅又は銅合金)により形成され、これらの銅板をセラミックス基板11の一方の面にろう付け等によって接合することにより形成されている。また、金属層13は、回路層12と同様に銅(銅又は銅合金)により形成され、これらの銅板をセラミックス基板11の他方の面にろう付け等により接合することにより形成されている。
なお、図3(b)に示すように、回路層12は複数の小回路層121からなり、回路パターンが形成されている。このため、セラミックス基板11と回路層12との接合面積は、セラミックス基板11と金属層13との接合面積と比較して、小さく設けられる。また、図3(a)に示すように、回路層12の厚み(板厚)t11は、金属層13の厚み(板厚)t12よりも大きく(厚く)設けられている。このように、パワーモジュール用基板10は、セラミックス基板11の両面に接合される回路層12と金属層13との熱伸縮差に伴う応力差が小さくなるように、回路層12に対して金属層13の形状が調整されている。
【0020】
パワーモジュール用基板10の諸寸法について、一例を挙げると、Si(窒化ケイ素)からなるセラミックス基板11の厚み(板厚)が0.1mm〜1.5mmとされる。また、OFC(純銅)からなる回路層12の厚みt11が0.5mm〜2.0mmとされ、同じくOFCからなる金属層13の板厚t12が0.35mm〜1.8mmとされる。ただし、これらの寸法は、上記数値範囲に限られるものではない。
【0021】
なお、パワーモジュール用基板10に実装される素子91は、半導体を備えた電子部品であり、必要とされる機能に応じて、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)等の種々の半導体素子が選択される。この場合、素子91は、図示を省略するが、上部に上部電極部が設けられ、下部に下部電極部が設けられており、下部電極部が回路層12の上面にはんだ付け等により接合されることで、素子91が回路層12の上面に搭載されている。また、素子91の上部電極部は、リードフレーム(図示略)等を介して回路層12の回路電極部等に接続される。
【0022】
次に、パワーモジュール用基板10を製造する方法について説明する。本実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法は、図2のフロー図に示されるように、複数の製造工程S11〜S13により構成される。図1には、本実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法の製造工程の一例を示す。以下、工程順に説明する。
【0023】
[接合体形成工程S11]
図4(a)及び(b)に示すように、複数のセラミックス基板11を分割するための分割溝211v,211hを有する大型のセラミックス板21を用意する。図4(a)はセラミックス板21の一方の面を表側に向けた平面図であり、図4(b)はセラミックス板21の他方の面を表側に向けた平面図である。図4(a)に示すように、分割溝211v,211hは、少なくともセラミックス板21の片面(一方の面)に形成される。なお、図4(b)には、セラミックス板21の一方の面に形成された分割溝211v,211hを破線で示している。本実施形態では、図4(a)に示すように、分割溝211v,211hがセラミックス板21の一方の面のみに形成されているが、分割溝211v,211hは、セラミックス板21の他方の面のみに形成してもよいし、一方の面と他方の面との両面に形成してもよい。
【0024】
このように、セラミックス板21には、その表面に分割溝211v,211hが形成されることにより、複数(図4では12個)のセラミックス基板11の基板形成領域212が区画されている。分割溝211v,211hは、例えばレーザ加工やダイシング加工により、セラミックス板21の表面を線状に除去することにより形成できる。なお、各分割溝211v,211hは、図4(a)に示すように、セラミックス板21の対向する辺同士を接続する直線で形成される。図4(a)では、セラミックス板21に、長辺同士を接続する縦方向に引かれた分割溝211vが等間隔に4本、短辺同士を接続する横方向に引かれた分割溝211hが等間隔に5本、形成されており、これらの9本の分割溝211v,211hにより、セラミックス基板11の外形形状の大きさに区画された基板形成領域212が縦に4個、横に3個、合計12個、整列して形成されている。なお、セラミックス板21の周縁部には、12個の基板形成領域212を囲むようにして小面積の余白領域213が区画されている。余白領域213は、セラミックス基板11として使用されず、後の分割工程S13において除去される。
【0025】
そして、接合体形成工程S11では、このように構成されたセラミックス板21の一方の面に、図5(a)に示すように回路層形成用銅層31を形成し、セラミックス板21の他方の面に、図5(b)に示すように金属層形成用銅層32を形成することにより、セラミックス板21と回路層形成用銅層31と金属層形成用銅層32とを有するセラミックス‐銅接合体30(以下、接合体30と省略する。)を形成する。
図1(a)及び(b)に示すように、セラミックス板21の一方の面に複数(図示例では3個)の第1銅板301,302を均等に接合することにより、複数の第1銅層311,312からなる回路層形成用銅層31を形成する。また、同様に、セラミックス板21の他方の面に第2銅板303を接合することにより、第1銅層311,312の配置数よりも少ない配置数で構成された第2銅層321からなる金属層形成用銅層32を形成する。これらの第1銅板301,302、第2銅板303及びセラミックス板21の接合は、例えばAg‐Cu‐Ti系ろう材等のろう接合材(図示略)を用いて行われる。なお、ろう接合材は、予め第1銅板301,302及び第2銅板303の各接合面に塗布しておくことで、容易に取り扱うことができる。
【0026】
第1銅板301,302と第2銅板303とは、例えばプレス加工により銅又は銅合金からなる板材を打ち抜くことで、それぞれ所望の外形形状に形成される。本実施形態では、第1銅板301,302は全部で3枚設けられ、各第1銅板301,302の平面積が、それぞれセラミックス板21の縦方向に並んだ4個の基板形成領域212を合わせた平面積よりも大きく、縦方向の両端部が上下の余白領域213に跨る大きさの矩形板状に形成されている。このうち、図1(a)において左右(幅方向の両側)に配置される第1銅板302は、中央に配置される第1銅板301よりも左右(横方向)に大きく形成されており、セラミックス板21の周縁部に配置される余白領域213に跨る大きさに形成されている。
【0027】
一方、第2銅板303は1枚設けられ、第2銅板303の平面積は、セラミックス板21の縦横に並んだ12個の基板形成領域212を合わせた平面積よりも大きく、これらの基板形成領域212を囲む余白領域213に跨る大きさに形成されている。そして、第2銅板303は、各第1銅板301,302の個々の平面積よりも平面積が大きく、第1銅板301,302よりも厚みが小さく(薄く)形成される。また、第2銅板303の平面積は、3枚の第1銅板301,302の平面積を合計した総面積よりも、大きく形成される。
【0028】
この場合において、第1銅層311,312となる各第1銅板301,302の厚み(板厚)をt1、第1銅板301,302の接合面の平面積(接合面積)をA1とし、第2銅層321となる第2銅板303の厚み(板厚)をt2、第2銅板303の接合面の平面積(接合面積)をA2としたときに、各第1銅板301,302の厚みt1及び接合面積A1、第2銅板303の厚みt2及び接合面積A2を、接合面積A1と接合面積A2との面積比率(A1/A2)に厚み比率(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下となる関係に調整することが望ましい。このように各銅板301,302,303を調整することにより、金属層形成用銅層32の平面度を0.5mm以下とする反りの小さな接合体30を形成できる。また、この場合において、各第1銅板301,302の接合面積A1と第2銅板303の接合面積A2との面積比率(A1/A2)は、0.5未満であることが望ましい。なお、各第1銅板301,302の厚みt1と第2銅板303の厚みt2との厚み比率(t1/t2)は、厚みt2が厚みt1よりも小さく(薄く)形成されていることから、1.0を超える値となる。
【0029】
なお、回路層形成用銅層31を構成する各第1銅層311,312は、各第1銅板301,302をセラミックス板21に接合することで形成されることから、第1銅層311,312は第1銅板301,302の厚みt1とほぼ同じ厚みとなり、第1銅層311,312とセラミックス板21との接合面積も、各第1銅板301,302の接合面の平面積A1と同じ大きさとなる。また同様に、第2銅層321は第2銅板303をセラミックス板21に接合することで形成されることから、第2銅層321は第2銅板303の厚みt2とほぼ同じ厚みとなり、第2銅層321とセラミックス板21との接合面積も、第2銅板303の接合面の平面積A2と同じ大きさとなる。したがって、本実施形態では、第1銅層311,312の厚みを第1銅板301,302と同一の厚みt1として取り扱うとともに、第1銅層311,312の接合面積を第1銅板301,302の接合面の平面積と同一の面積A1として取り扱う。また同様に、第2銅層321の厚みを第2銅板303と同一の厚みt2として取り扱うとともに、第2銅層321の接合面積を第2銅板303の接合面の平面積と同一の面積A2として取り扱う。
【0030】
なお、本実施形態では、セラミックス板21の中央と左右とに配設される第1銅板301,302が異なる平面積A1を有する銅板で形成されている。このため、セラミックス板21の中央に配設される第1銅板301と、セラミックス板21の左右に配設される第1銅板302とのそれぞれにおいて、第2銅板303との関係を調整する。すなわち、セラミックス板21を介して対向する位置関係にある中央の第1銅板301と第2銅板303、左右の各第1銅板302と第2銅板303、との関係で調整する。このようにセラミックス板21を介して対向する位置に配置された第1銅板301,302と第2銅板303との関係をそれぞれ考慮することにより、セラミックス板21の局部に接合される各銅層311,312,321の組み合わせにおいて、セラミックス板21を中心とした対称構造を円滑に構成でき、接合体30に生じる反りを低減できる。したがって、個々の第1銅板301,302(第1銅層311,312)の厚みt1及び接合面積A1は、必ずしも同一でなくてもよく、対向する第2銅板303(第2銅層321)との関係において、{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下の範囲内となる関係に調整すればよい。
【0031】
例えば、各第1銅板301,302の厚みt1が0.8mmで、セラミックス板21の中央に配設される第1銅板301の平面積(接合面積)A1が(84mm×64.5mm)で、セラミックス板21の左右に配設される各第1銅板302の平面積(接合面積)A1が(84mm×64.5mm)の矩形板状に形成され、第2銅板303の厚みt2が0.7mm、平面積(接合面積)A2が(171mm×126mm)の矩形板状に形成される場合を考える。この場合、セラミックス板21の中央に配設される第1銅板301と、この第1銅板301にセラミックス板21を介して対向して配設される第2銅板303との関係は、厚み比率(t1/t2)=1.14、面積比率(A1/A2)=0.24、関係式{(A1/A2)×(t1/t2)}=0.27となる。一方、セラミックス板21の左右に配設される各第1銅板302と、各第1銅板302にセラミックス板21を介して対向して配設される第2銅板303との関係は、厚み比率(t1/t2)=1.14、面積比率(A1/A2)=0.24、関係式{(A1/A2)×(t1/t2)}=0.27となる。
【0032】
各第1銅板301,301とセラミックス板21、第2銅板303とセラミックス板21とを接合するには、図1(a)に示すように、各第1銅板301,302を、ろう接合材(図示略)を介してセラミックス板21の一方の面に重ねて配置する。また、同様に、第2銅板303を、ろう接合材(図示略)を介してセラミックス板21の他方の面に重ねて配置する。この際、各第1銅板301,302は、セラミックス板21に縦方向に引かれた4本の分割溝211vのうち中央の2本を露出させるようにして、この2本の分割溝211vを避けて配置する。これにより、パターン形成工程S12において形成される回路層12を含む位置に、確実に各第1銅板301,302を接合できる。また、3枚の第1銅板301,302を、図1(a)に示すように、左右対称に配置することで、セラミックス板21の一方の面に均等に並べて配置する。
【0033】
第2銅板303は、セラミックス板21の他方の面の中心位置と、第2銅板303の接合面の中心位置とを重ねて、セラミックス板21に区画された12個全ての基板形成領域212を跨いで配置する。また、第2銅板303は、セラミックス板21の他方の面を均等に覆うように配置する。なお、第2銅板303は、セラミックス板21を介して3枚の第1銅板301,302と重なる位置に配置される。
【0034】
この状態で、第1銅板301,302、セラミックス板21、第2銅板303の積層体を、図1(b)に白抜き矢印で示すように、これらの積層方向に荷重をかけて加圧した状態のまま加熱する。これにより、各第1銅板301,302をセラミックス板21の一方の面に接合して3個の第1銅層311,312からなる回路層形成用銅層31を形成する。また同時に、第2銅板303をセラミックス板21の他方の面に接合して1個の第2銅層321からなる金属層形成用銅層32を形成する。これにより、図1(b)及び図5(a),(b)に示すように、セラミックス板21と、回路層形成用銅層31と、金属層形成用銅層32とを有する接合体30が形成される。
【0035】
このように、接合体形成工程S11では、セラミックス板21の表裏面(一方の面及び他方の面)のそれぞれに厚みの異なる第1銅板301,302と第2銅板303とを接合することで、セラミックス板21の一方の面に厚みが大きく(厚く)形成される回路層形成用銅層31が形成され、セラミックス板21の他方の面に回路層形成用銅層31よりも厚みが小さく(薄く)形成される金属層形成用銅層32が形成される。そして、接合体30は、厚みが大きく形成される回路層形成用銅層31を複数に分けた第1銅層311,312により構成し、厚みが小さく形成される金属層形成用銅層32を第1銅層311,312の配置数よりも少ない配置数の第2銅層321で構成しているので、セラミックス板21の表裏面に接合される各銅層311,312,321の組み合わせにおいて、セラミックス板21を中心とした対称構造を構成できる。これにより、セラミックス板21の表裏面に生じる応力差を低減でき、接合体30に生じる反りを低減できる。
【0036】
[パターン形成工程S12]
接合体形成工程S11後に、接合体30にエッチング処理を施し、図1(c)に示すように、セラミックス板21の各基板形成領域212にパターン化された回路層12と金属層13とをそれぞれ形成する。エッチング処理は公知の方法により行うことができる。例えば、レジストの塗布やマスキングテープの塗布等のマスキング作業を施した後、マスキングされていない銅層が露出した部分に塩化第二鉄等のエッチング液を接触させ、除去することにより、パターニングする。
【0037】
この場合、セラミックス板21の一方の面に配設される第1銅層311,312からなる回路層形成用銅層31をパターニングすることにより、図6(a)に示すように、各基板形成領域212に独立した複数の小回路層121からなる回路層12を形成する。また、セラミックス板21の他方の面に配設される第2銅層321からなる金属層形成用銅層32をパターンニングすることにより、図6(b)に示すように、各基板形成領域212に独立した1つの金属層13を形成する。そして、パターン形成工程S12では、分割溝211v,211h上に重なって形成された各銅層311,312,321の一部分が除去されることで、分割溝211v,211hの全体が露出される。
【0038】
前述したように、接合体形成工程S11において形成した接合体30は反りが低減されているので、パターン形成工程S12において、レジスト膜厚やレジストパターン形状の不良が生じにくい。このため、個々の基板形成領域212にパターン化された回路層12と金属層13とを高精度に形成できる。
【0039】
[分割工程S13]
パターン形成工程S12後に、図1(d)に示すように、セラミックス板21を分割溝211v,211hに沿って分割することにより各基板形成領域212を個片化するとともに、各余白領域213を基板形成領域212から切り離す。そして、図3(a)〜(c)に示すように、セラミックス基板11と回路層12と金属層13とを有するパワーモジュール用基板10を複数(12個)製造する。
【0040】
このように、本実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法では、接合体形成工程S11において、大判のセラミックス板21の表裏面に異なる厚みの第1銅板301,302と第2銅板303とを接合するが、厚みが大きく形成される回路層形成用銅層31を複数に分けた第1銅層311,312(第1銅板301,302)により構成することで、厚みが小さく形成される金属層形成用銅層32(第2銅板303)との組み合わせにおいて、セラミックス板21の表裏面に生じる応力差を低減でき、セラミックス板21と回路層形成用銅層31及び金属層形成用銅層32との接合体30に生じる反りを低減できる。
【0041】
また、各第1銅層311,312の厚みt1及び接合面積A1、第2銅層321の厚みt2及び接合面積A2を、面積比率(A1/A2)に厚み比率(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下となる関係に調整することにより、金属層形成用銅層32の平面度を0.5mm以下とする反りの小さな接合体30を形成できる。
【0042】
このように接合体30に生じる反りを低減できるので、パターン形成工程S12において、レジスト膜厚のムラやレジストパターン形状の不良が生じにくく、個々の基板形成領域212にパターン化された回路層12と金属層13とを高精度に形成できる。したがって、一度に複数個のパワーモジュール用基板10を高精度に製造でき、パワーモジュール用基板10の生産性を向上できる。
【0043】
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1実施形態では、接合体形成工程S11において、3枚の第1銅板301,302を、中央の第1銅板301と左右の第1銅板302とで異なる形状で形成したが、図7に示す第2実施形態の接合体41のように、3枚の第1銅板を全て同形状に形成して、同形状の第1銅層313を有する回路層形成用銅層33を構成してもよい。また、各第1銅層313の間にセラミックス板21の分割溝211vを露出させることは必須ではなく、パターン形成工程S12において形成される回路層12のパターン形状に合わせて、すなわち回路層12が確実に含まれる位置に各第1銅層313を接合すればよい。
【0044】
また、回路層形成用銅層を構成する第1銅層の配置数は3個に限られるものではない。例えば、図8(a)に示すように第1銅層314を上下2個に分けた構成も可能である。この場合、図8(b)に示すように、第2銅層321の配置数は第1銅層314の配置数よりも少ない、1個で構成する。この場合においても、第1銅層314の厚みt1及び接合面積A1と第2銅層321の厚みt2及び接合面積A2を調整することにより、セラミックス板21を中心とした対称構造を構成できるので、接合体42の反りを低減できる。
【0045】
なお、第1銅層の配置数は2個又は3個に限定されるものではなく、図9(a)に示すように第1銅層315,316の配置数を6個とし、3個を超える配置数の回路層形成用銅層35により接合体43を構成することも可能である。また、金属層形成用銅層を構成する第2銅層の配置数も1個に限定されるものではなく、図9(b)に示すように、第2銅層322の配置数を2個とする等、第1銅層315,316の配置数よりも少ない配置数の複数の第2銅層322により金属層形成用銅層36を構成できる。
【実施例】
【0046】
以下、本発明の効果を実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0047】
発明例1〜8及び比較例1の試料を構成する部材には、板厚0.32mmのSiからなるセラミックス板と、OFC(純銅)からなる第1銅板及び第2銅板とを用意した。
セラミックス板は、縦190.8mm×横138mm(発明例1,4,6、比較例1)と、縦100mm×横120mm(発明例2,3,5,7,8)との、2種類の平面サイズのものを用意した。また、回路層形成用銅層と金属層形成用銅層との組み合わせによる接合体に生じる反りを正確に評価するため、各セラミックス板には分割溝を形成せずに、平板状のものを用いた。
【0048】
第1銅層となる第1銅板と第2銅層となる第2銅板は、表1に示す平面サイズ(縦、横)、厚みt1,t2のものを、表1に示す配置数だけ用意した。そして、これらを第1実施形態で述べた製造方法により接合し、セラミックス板と銅層(回路層形成用銅層及び金属層形成用銅層)とを有する接合体(セラミックス‐銅接合体)の試料を作製した。なお、各第1銅板と第2銅板とは、それぞれセラミックス板の接合面において、上下対称及び左右対称となるように並べて整列させ、均等に配置した。また、表1の「a×b」は、面積比率a=(A1/A2)に厚み比率b=(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}の値を示す。そして、得られた各試料につき、接合後の常温(25℃)における平面度を測定した。平面度は、金属層形成用銅層の表面における平面度をモアレ式三次元形状測定機で測定した。表2に結果を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
表2の結果からわかるように、大判のセラミックス板の表裏面に異なる厚みの銅板を接合しても、厚みが大きく形成される回路層形成用銅層を複数に分けた第1銅層により構成し、厚みが小さく形成される金属層形成用銅層を第1銅層の配置数よりも少なくした第2銅層の組み合わせにより構成することで、回路層形成用銅層と金属層形成用銅層とに同じ平面サイズの1個の銅板を組み合わせた比較例1と比較して、セラミックス板と回路層形成用銅層及び金属層形成用銅層との接合体に生じる反りを低減できる。また、発明例1〜7の結果からわかるように、各第1銅層の厚みt1及び接合面積A1、第2銅層の厚みt2及び接合面積A2の関係を、面積比率(A1/A2)に厚み比率(t1/t2)を乗じた{(A1/A2)×(t1/t2)}が0.080以上0.600以下となる関係に調整することにより、金属層形成用銅層の平面度を0.5mm以下とする反りの小さな接合体を形成できる。
【符号の説明】
【0052】
10 パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
21 セラミックス板
30,41,42,43 接合体(セラミックス‐銅接合体)
31,33,35 回路層形成用銅層
32,36 金属層形成用銅層
91 素子
101 パワーモジュール
121 小回路層
211v,211h 分割溝
212 基板形成領域
213 余白領域
301,302 第1銅板
303 第2銅板
311,312,313,314,315,316 第1銅層
321,322 第2銅層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9