(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6940120
(24)【登録日】2021年9月6日
(45)【発行日】2021年9月22日
(54)【発明の名称】保持器、エアロゾル供給装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20210909BHJP
【FI】
A24F40/40
【請求項の数】27
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-513828(P2019-513828)
(86)(22)【出願日】2017年9月13日
(65)【公表番号】特表2019-528716(P2019-528716A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2017073057
(87)【国際公開番号】WO2018050717
(87)【国際公開日】20180322
【審査請求日】2019年5月10日
(31)【優先権主張番号】1615608.5
(32)【優先日】2016年9月14日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヘップワース, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】メジャー, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ユルテリ, カナー
(72)【発明者】
【氏名】ウッドコック, ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ディケンズ, コリン
【審査官】
山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2016/135342(WO,A2)
【文献】
特表2010−536336(JP,A)
【文献】
特表2012−507287(JP,A)
【文献】
特表2015−536154(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/158051(WO,A1)
【文献】
特表2015−518730(JP,A)
【文献】
特表2016−509852(JP,A)
【文献】
特表2010−506594(JP,A)
【文献】
特表2016−517701(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/047954(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
A24D 1/00−3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾルを含む吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置に用いられる保持器であって、当該保持器は、
繊維材料からなる細長い材料体
を備えており、
前記細長い材料体が、第1のセクションと、前記第1のセクションの両側に配置された第2のセクション及び第3のセクションとを備え、
前記繊維材料が、前記エアロゾル供給装置で生成された前記エアロゾルを当該保持器内に流入させ当該保持器を流通させることを可能とし、
第1の物質が、前記第1のセクション内の前記繊維材料内に分布されており、前記第1の物質は、前記エアロゾルが当該保持器を通って流れる場合に前記エアロゾルの特性を変えるためのものであり、
前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの少なくとも一方内の前記繊維材料は、前記第1の物質を含まず、前記第1の物質が当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能する、保持器。
【請求項2】
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの各々内の前記繊維材料は、前記第1の物質を含まず、前記第1の物質が香料用の前記保持器から出るのを防止するバリアとして機能する、請求項1に記載の保持器。
【請求項3】
前記繊維材料が、CA、紙及びナイロンのうちの少なくとも一つを含む、請求項1又は2に記載の保持器。
【請求項4】
前記第1のセクションの長さが、7mm〜17mmの範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項5】
前記第1のセクションの長さが、10mm〜13mmの範囲である、請求項4に記載の保持器。
【請求項6】
前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの一方又は両方の長さが、3mm〜15mmの範囲である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項7】
前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの一方又は両方の長さが、4mm〜6mmの範囲である、請求項6に記載の保持器。
【請求項8】
当該保持器の直径が5mm〜8.5mmの範囲である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項9】
外側被覆層をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項10】
前記外側被覆層が耐湿性を有する、請求項9に記載の保持器。
【請求項11】
前記第1の物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項12】
前記第1の物質がタバコを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項13】
前記タバコは挽いたものである、請求項12に記載の保持器。
【請求項14】
前記タバコが、0.1mm〜3mmの範囲の平均粒子直径を有するタバコ粒子を含む、請求項12又は13に記載の保持器。
【請求項15】
前記タバコ粒子の平均粒子直径が0.3mm〜2mmの範囲である、請求項14に記載の保持器。
【請求項16】
前記エアロゾルが当該保持器を流通する場合に前記エアロゾルの特性を変えるための少なくとも一つの追加物質が、前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの少なくとも一方に含まれている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項17】
前記追加物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、請求項16に記載の保持器。
【請求項18】
前記追加物質が、帯状体の材料であり又はカプセル内にある、請求項16又は17に記載の保持器。
【請求項19】
前記追加物質が、香料物質である、請求項16〜18のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項20】
前記香料物質がメントールの香味を有する、請求項19に記載の保持器。
【請求項21】
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの一方から延びる第1の管部分をさらに備える、請求項1〜20のいずれか一項に記載の保持器。
【請求項22】
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの他方から延びる第2の管部分をさらに備える、請求項21に記載の保持器。
【請求項23】
蒸気及びエアロゾルのうちの少なくとも一方からなる吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置であって、請求項1〜22のいずれか一項に記載の保持器を備える、エアロゾル供給装置。
【請求項24】
液体又はエアロゾル化可能材料を保持するための保持器と、
使用時にエアロゾルの流れを生成するために前記保持器内に保持された液体を揮発させるためのヒータ、又は使用時にエアロゾルの流れを生成するために前記エアロゾル化可能材料を燃焼させずに加熱するためのヒータと
をさらに備える、請求項23に記載のエアロゾル供給装置。
【請求項25】
マウスピースを更に備える、請求項23又は24に記載のエアロゾル供給装置。
【請求項26】
前記保持器が、前記マウスピース内にあり又は前記マウスピースに取り付けられている、請求項25に記載のエアロゾル供給装置。
【請求項27】
請求項1〜22のいずれか一項に記載の保持器と、エアロゾルを生成することが可能であるエアロゾル化可能材料を含む別の保持器とを備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持器に関し、より詳細には、吸引可能な材料を生成するための装置に用いられる保持器に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコ等の喫煙品は、使用時、タバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。一方、燃焼させずに化合物を放出する製品を創出することによってこれらの喫煙品に代わるものを提供する試みもなされている。
【0003】
そのような製品の例としては、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する加熱装置がある。その材料は、例えば、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよい。非タバコ製品は、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【0004】
他の例としては、いわゆる電子タバコ装置がある。これらの装置は、典型的には、吸引可能な蒸気又はエアロゾルを生成するために加熱されて気化される液体を含む。液体は、ニコチン、香料、及び、グリセリン等のエアロゾル発生物質のうちの一つ又はこれらの組合せを含有してもよい。公知の電子タバコ装置は、典型的には、タバコを含まず、又はタバコを使用しない。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、エアロゾルを含む吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置に用いられる保持器が提供され、この保持器は、第1のセクションと、第1のセクションの両側に配置された第2のセクション及び第3のセクションとを備え、第1のセクション、第2のセクション及び第3のセクションのそれぞれは、エアロゾル供給装置で生成されたエアロゾルを当該保持器内に流入させ当該保持器を流通させることを可能とする材料を含み、第1の物質が、第1のセクションの材料内に分布されており、第1の物質は、エアロゾルが当該保持器を通って流れる場合にエアロゾルの特性を変えるためのものであり、第2のセクション及び第3のセクションのうちの少なくとも一方の材料は、第1の物質を実質的に含まず、第1の物質が当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能するようになっている。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、エアロゾル供給装置に用いられる保持器が提供され、この保持器は、刻みラグタバコを含む第1のセクションであり、前記刻みラグタバコが、エアロゾル供給装置で生成され使用時に該第1のセクションを通って流れるエアロゾルに香味を付与するためのものであり、150〜500mg/cm
3の範囲の密度を有する、第1のセクションと、第1のセクションの一方の側にある第2のセクションとを備え、第2のセクションは、エアロゾル供給装置で生成された蒸気及び/又はエアロゾルが流通することを可能とする材料を含み、刻みラグタバコからタバコが当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能とするようになっている。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、エアロゾルを含む吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置に用いられる保持器が提供され、この保持器は、エアロゾル供給装置で生成された特性を変えるための第1の物質を含む第1のセクションであり、エアロゾルが該第1のセクションを流通する、第1のセクションと、第1のセクションの一方の側にある第2のセクションとを備え、第2のセクションは、エアロゾル供給装置で生成されたエアロゾルが流通することを可能とする複数の細長い流路チャネル(以下「チャネル」ともいう)を画定する材料を含み、第2のセクションは、第1の物質を実質的に含まず、第1の物質が当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能するようになっている。
【0008】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面を参照する、単なる例として与えられた本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。また、それぞれの図に現れる同様な特徴は、異なる図面において同じ参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的なエアロゾル供給装置の概略図である。
【
図3】例示的なエアロゾル供給装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、エアロゾル供給装置100の概略図が示されている。エアロゾル供給装置100は吸引装置(すなわち、使用者が、この装置により供給されるエアロゾルを吸引するために用いる装置)であり、この装置100は携帯型の装置である。この例において、装置100は電子タバコ(eシガレットともいう)100である。概略的に述べるならば、装置100は、装置100のマウスピース102に収容された香料保持器200を通過する蒸気又はエアロゾルを形成するために、液体を揮発させる。香料保持器200は、使用者による吸引のためのマウスピース102を通る蒸気又はエアロゾルに香味を付与する。
【0011】
これに関して、まず、蒸気は、その臨界温度よりも低い温度で気相にある物質の状態であり、これは、例えば、その蒸気を、温度を下げることなく圧力を増加させることによって液体に凝縮させることができることを意味する。一方、エアロゾルは、一般に、空気中又は他のガス中の微細な固体粒子又は液滴のコロイドをいう。コロイドはある物質の状態をいい、その物質内の微視的に分散した不溶性粒子が他の物質中に懸濁している状態をいう。便宜上の理由から、本書で用いられる用語「エアロゾル」は、エアロゾル、蒸気又はエアロゾル及び蒸気の組合せを意味するものとして解釈すべきである。
【0012】
図1に戻ると、装置100は、カートリッジ108を収容する上部分106と、バッテリー部分112を収容する下部分110とからなるアウタボディ104を備える。カートリッジ108は、バッテリー部分112に取外し可能に接続される。この例において、アウタボディ104の少なくとも上部分106は、カートリッジ108を露出させるために取り外すことでき、それによってカートリッジ108の取付け、取外し及び/又は交換が可能になる。カートリッジ108は、eシガレット用液体116を収容する液体保持器114を有する。
【0013】
装置100は、アウタボディ104の上部分106に取外し可能に接続されるマウスピース102を有する。マウスピース102は、このマウスピース102を通るエアロゾル又は蒸気の流れに香味を付与するための香料保持器200を収容している。香料保持器200の例については、以下でより詳細に説明する。
【0014】
装置100は、液滴のエアロゾルを生成するように液体116が揮発される際、又は蒸気を生成するために液体116が十分に加熱される際、エアロゾル又は蒸気の少なくとも一部、好ましくはその全て又はその実質的に全てが、例えば香料保持器200の成分をそこに同伴させるために、マウスピース102に収容された香料保持器200を通過するように構成されている。少なくともいくつかの例において、蒸気が生成され、この蒸気は、続いて、装置100から流出する前にエアロゾルを形成するために少なくとも部分的に凝縮される。
【0015】
液体保持器114は、カートリッジ108の概ね中央に設けられている。液体保持器114は円錐台形状であるが、円錐形や円筒形等の異なる形状であってもよい。液体保持器114は環状の形状であり、液体保持器114の長さ全体にわたる円筒状のチャネル(流路)114aを画定している。液体保持器114は、金属や適切なプラスチック等のような剛性、防水性及び気密性を有する材料から形成されるとよい。
【0016】
カートリッジ108には、ヒータ118と、ヒータ118に(熱的に)接するウィック(wick)(図示せず)とが設けられている。この例では、ヒータ118及びウィックは単一のユニットとして設けられ、このユニットは「アトマイザ」としても知られている。この場合、カートリッジ108がアトマイザを含む場合、そのようなカートリッジ108は「カトマイザ(cartomiser)」と呼ばれることもある。
【0017】
ヒータ118の向きが概略的に図示されており、例えば、ヒータ118は、その長手方向軸線がカートリッジ104の長手方向軸線に垂直又は平行であるコイルとすることができる。
【0018】
ウィック(図示せず)は液体116と接している。これは、例えば、液体保持器114の端壁124の貫通孔(図示せず)を通して挿入されるウィック(図示せず)によって達成され得る。代替的に又は追加的に、端壁124は、液体を液体保持器114から通過させることを可能にする多孔部材であってもよく、ウィック(図示せず)はこの多孔の端壁124と接するようにしてもよい。端壁124は、例えば、多孔セラミックディスクの形態であってもよい。この種の多孔端壁124は、ウィック(図示せず)への液体の流れを調節するのを助ける。ウィック(図示せず)は一般的に吸収性であり、毛管作用(
図1に矢印Aで概略的に示す)によって液体保持器114から液体116を引き込むように作用する。ウィックは好ましくは不織布であり、例えば綿若しくはウール材料等、例えばポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリプロピレン等の合成材料、又はセラミック材料であってもよい。
【0019】
カートリッジ104は、ヒータ118に電力を供給することができるよう、バッテリー部分112内のバッテリーに(電気的に)接続される。ヒータ118に電力が供給されると(例えば、公知であるように、使用者が装置100のボタン(図示せず)を操作することによって、又は装置100全体のパフ検出器(図示せず)によって起動されてもよい)、液体116がウィックによって液体保持器114から引き込まれ(
図1に矢印Aで示す)、蒸気及びエアロゾルのうちの少なくとも一方の流れを生成するために液体を揮発又は気化させるようヒータ118によって加熱される。
【0020】
使用時、液体116は、約100℃〜約300℃の間、より詳細には約150℃〜250℃の間の温度に加熱されるとよい。液体116はニコチンを含んでも含まなくてもよい。
【0021】
使用者がマウスピース102を吸うと、空気が空気入口126を通して引き込まれる。液体116は、ヒータ118によって空気入口126からの空気中へと揮発又は気化され、それによって蒸気及びエアロゾルのうちの一方を生成する。蒸気又はエアロゾルの流れは、液体保持器114のチャネル114aを通って引き込まれ、マウスピース102に収容された香料保持器200を通り、使用者による吸引のために装置100から流出される(
図1の矢印Bによって示される)。
【0022】
蒸気又はエアロゾルは、香料保持器200から香料(及び/又は他の成分)をピックアップ(同伴)する。これにより、香料要素の一つ以上の成分が、蒸気及びエアロゾルのうちの少なくとも一方の流れと混合され、これによって使用者の感覚的体験をより良いものとする。
【0023】
図2a〜
図2gはそれぞれ、上述したような装置100に使用することができる香料保持器200の一例を示している。
【0024】
まず
図2aを参照すると、この例では、香料保持器200は、ある材料からなる細長い材料体202を備え、この材料体の構成は、装置100において使用されるときに、装置100内で生成される蒸気及び/又はエアロゾルの流れが「上流側」端部204にて香料保持器200内に入り、香料保持器200の長さ全体を通って「下流側」端部206にて香料保持器200から流出するようなものである。
【0025】
いくつかの例において、細長い材料体202は、繊維材料を含み、例えば、伝統的な紙巻タバコにおけるフィルタ材料として一般的に用いられる繊維材料(例えばセルロースアセテート(Cellulose Acetate)繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、及び、波形紙(crimped paper)を含む紙を含む)であり得る。例えばナイロン等の他の材料も使用することができる。
【0026】
この例では、細長い材料体202は、第1の中間部又は中間セクション208と、中間セクション208の各側にある二つの第2の端部セクション210及び第3の端部セクション212とを備える。この例では、端部セクション210は香料保持器200の「上流側」端部204にあり、端部セクション212は「下流側」端部206にある。
【0027】
この例では、香料構成要素である第1の物質216は、中間セクション208の材料中に分布しているが、二つの端部セクション210、212における材料は、第1の香料構成要素216を実質的に含まない。好適な例では、第1の香料構成要素は、例えば、香料保持器200を流通する蒸気及び/又はエアロゾルの流れに付与される香料の量を最大にするために香料材料の活性表面又は量を増やすべく、粒子の形態、例えば粉末、顆粒、粒状物(grain)、繊維、ビーズ、ペレット等の形態になるように粉砕され又は他の方法で処理若しくは形成された香料材料を含む。一例では、粒子は、中間セクション208の材料全体にわたって実質的に均一に分布している。
【0028】
いくつかの例では、第1の香料構成要素はタバコを含むが、他の植物性薬剤又は香味剤も使用され得る。
【0029】
好適には、第1の香料構成要素216を実質的に含まない二つの端部セクション210、212の材料は、端部セクション210、212を、第1の香料構成要素216の細片又は粒子が香料保持器200から出るのを防ぐバリアとして機能させる。端部セクション210は、香料構成要素216が装置100の内部(損傷が生じるおそれがある部分)に入るのを防止し、端部セクション212は香料構成要素216が使用者の口の中に入るのを防止する。これは、第1の香料構成要素216がタバコの粒子を含む場合に特に有利である。
【0030】
一例では、中間セクション208の材料及び二つの端部セクション210、212における材料は、細長い材料体202(例えば、材料体202は、「ダルメシアン」タイプのフィルタとして当技術分野で公知のものである)へと形成された連続的なCA繊維を含む。)。別の例では、中間セクション208の材料及び二つの端部セクション210、212における材料は、細長い材料体202を形成するようにランダムに配向された多数の短く切られたCA繊維(例えば、いわゆるトルマリン(Turmalin)装置を用いて切断された繊維)を含む。
【0031】
例えば第1の香料構成要素126として挽きタバコを有する短く切られたCA繊維は、挽きタバコをロッド形状に保持するのに十分な量の繊維を使用することができる。この構成の利点は、蒸気及び/又はエアロゾルの流れの圧力降下をより小さくすることができ、さらに、連続的な繊維CAに要求されるようにロッド形状を保持するための可塑剤、例えばトリアセチンの必要性を減じ又は全く必要としない。さらに、短く切られたCA繊維の使用は、長い連続的なCA繊維を使用する場合よりも少ないCAの使用及びより多くのタバコの使用を可能にする。
【0032】
いくつかの例では、中間セクション208の長さは7mm〜17mmの範囲、好ましくは10mm〜13mmの範囲であり、端部セクション210、212のそれぞれの長さは3mm〜15mmの範囲、好ましくは4mm〜6mmの範囲である。また、香料保持器の直径は5mm〜8.5mmの範囲である。
【0033】
いくつかの例では、平均粒子直径は、0.1mm〜3mmの範囲、好ましくは0.3mm〜2mmの範囲である。
【0034】
いくつかの例では、中間セクション208に存在する第1の香料構成要素の重量は、中間セクション208の1mm当たり1mg〜15mgである。
【0035】
中間セクションの材料が連続的な繊維を含み、第1の香料構成要素が挽きタバコを含む特定の場合には、タバコ重量は、中間セクション208の1mm当たり2mg〜6mgの範囲であることが好ましい。
【0036】
中間セクションの材料が短く切られた繊維を含み、第1の香料構成要素が挽きタバコを含む特定の場合には、タバコ重量は、中間セクション208の1mm当たり6mg〜15mgの範囲内であることが好ましい。
【0037】
いくつかの例では、中間セクション208の材料の重量に対する第1の香料構成要素(及び他の構成要素、例えば木炭、可塑剤)の重量パーセントは、10%〜90%の範囲、好ましくは70%〜90%の範囲である。
【0038】
中間セクションの材料が連続的な繊維を含み第1の香料構成要素が挽きタバコを含む特定の場合において、繊維重量に対するタバコ重量は、好ましくは40%〜60%の範囲、最も好ましくは45%〜55%の範囲である。
【0039】
中間セクションの材料が短く切られた繊維を含み第1の香料構成要素が挽きタバコを含む特定の場合において、繊維重量に対するタバコ重量は、好ましくは75%〜95%の範囲、最も好ましくは80%〜90%の範囲である。
【0040】
香料保持器200は、香料保持器200に追加的な構造上の健全性を与えるためにその長さに沿って細長い材料体202を囲む外側被覆層218をさらに含むとよい。外側被覆層218は、任意の適切な材料、例えば紙を含み得る。いくつかの例では、外側被覆層218は、液体、例えば使用中に香料保持器200の周囲に形成される結露が香料保持器200の内部に入り込み香料保持器200が濡れてしまうのを防止する耐液性バリアとして作用するように構成される。一例では、耐液性被覆層218は、バリア材料若しくはネイチャーフレックス(Natureflex)が含侵された紙、又はその他の適切な薄いポリマーフィルムを含む。
【0041】
図2aに示される例では、両方の端部セクション210、212は第1の香料構成要素216を実質的に含まないが、他の例では、端部セクション210、212の一方又は他方のみが第1の香料構成要素216を実質的に含まず、したがって第1の香料構成要素216の細片又は粒子が香料保持器から出るのを防ぐバリアとして作用する。
【0042】
いくつかの例では、香料構成要素とすることができる少なくとも一つの第2の前記物質が、二つの端部セクション210、212の一方又は両方に与えられてもよい。少なくとも一つの追加香料構成要素は任意の適切な形態を取り得る。例えば、
図2bに概略的に示されるように、香料を含有する少なくとも一つの香料カプセル220が、二つの端部セクション210、212の少なくとも一方(例えば、
図2bの端部セクション210)の材料に与えられてもよく、また、
図2cに概略的に示されるように、二つの端部セクション210、212のうちの少なくとも一方(例えば、
図2cの端部セクション210)の材料に少なくとも一つの加香された糸又は線条体222が設けられてよく、或いはまた、
図2dに概略的に示されるように、別の追加香料構成要素が端部セクション210、212のそれぞれに配置されてもよい(例えば、
図2dに示されるように、端部セクション210内に香料カプセル220を配置し、端部セクション212内に加香された糸又は線条体を配置してもよい)。
【0043】
他の例では、追加香料構成要素は、端部セクション210、212のいずれかと中間セクション208との間の追加のセクション(図示せず)内に置いてもよい。
【0044】
別の例では、
図2eに示されるように、香料保持器200は二つの端部セクション210、212を備え、各端部セクションは
図2a〜
図2dに関して上述した材料を含むが、対照的にこの例では中間セクションは、端部セクション210、212の材料を含まず、代わりに、中間セクションは、使用時に香料保持器200の全長にわたって流れる蒸気及び/又はエアロゾルの流れに香料を付与するために、タバコ刻みラグ224の一部を含む。また、この例では、端部セクション210、212の材料は実質的にタバコを含まず、タバコが香料保持器200から出るのを防ぐためのバリアとして機能する。いくつかの例では、刻みラグタバコ224の密度は、150〜500mg/cm
3の範囲、好ましくは180〜280mg/cm
3の範囲、最も好ましくは200〜250mg/cm
3の範囲である。
【0045】
図2eの例の変形では、端部セクション210、212間の空間は、刻みタバコロッドではなく、挽きタバコによって完全に又は部分的に占められてもよい。挽きタバコは、上述の平均粒子直径を有する粒子を含み得る。
【0046】
別の例では、
図2fに示されるように、香料保持器200は、
図2a〜
図2dに関して上述したような材料を含む中間セクション208を備えるが、これらの例とは対照的に、この例では二つの端部セクション210、212のそれぞれは、香料保持器200の長手方向軸線と平行に延びる多数の細長いチャネルを画定する材料を含む。これらの例では、二つの端部セクション210、212は、複数チャネル管腔と考えてもよい。
【0047】
端部セクション210、212の材料は、蒸気及び/又はエアロゾルの流れが細長いチャネルを通って流れることができるが、第1の香料構成要素216の細片又は粒子が(例えばチャネルが狭すぎるため)細長いチャネルを通過することができないように、そしてその結果、第1の香料構成要素216の細片又は粒子が香料保持器200から出ることが防止されるように、構成されている。いくつかの例では、第1の香料構成要素が粒子又は細片を含む場合、各チャネルの最大断面積は、その粒子又は細片がチャネルを通過するのを防ぐために、その粒子又は細片の平均断面積よりも小さい。
【0048】
いくつかの例では、端部セクション210、212の材料は波形材料であり、この波形材料において、材料は香料保持器200の長手方向軸線と平行に延びる一連の平行な隆起部を有するように形成され、隣合う隆起部の各対は1本のチャネルを画定する。
【0049】
いくつかの例では、材料は押出熱可塑性プラスチック材料、例えばポリ乳酸(PLA)又はポリプロピレンを含む。他の例としては、材料はナイロンを含んでもよい。
【0050】
いくつかの例では、材料は耐湿性であるので、端部セクション210、212は使用時にその形状を維持するようになっている。
【0051】
図2fに示される例の変形(図示せず)では、端部セクション210、212間の空間は、
図2eの例で説明したように、刻みタバコロッドによって、又は完全に若しくは部分的に挽きタバコによって占められてもよい。
【0052】
また、
図2e及び
図2fの例における端部セクション210、212の一方若しくは他方又は両方が、
図2b〜
図2dの例で説明したような第2の香料構成要素を含み得ることも理解されよう。
【0053】
上述した全ての例において、使用時、使用者が吸引した際の香料保持器200の長手方向の端から端までの圧力差は、好ましくは5〜40mmWater Gauge(WG)の範囲内であり、より好ましくは10〜30mmWGの範囲内である。いくつかの例では、端部セクション210、212のいずれかの端から端までの圧力差は、セクションの長さ1mm当たり0.1mmWG〜2mmWGの範囲内である。
【0054】
次に
図2gを参照すると、いくつかの例では、香料保持器はさらに、「上流側」端部204の領域から延びる中空管部分224及び/又は「下流側」端部206の領域から延びる中空管部分226を備えるものとすることができる。「上流側」端部204の領域から延びる中空管部分224が存在する場合、
図3に示すように、これを使用して香料保持器を喫煙装置1のマウスピース102に取り付けることができる。「下流側」端部206の領域から延びる中空管部分226が存在する場合、この管部分226自体が装置100の使用者によってマウスピースとして使用されてもよい。管部分224又は226のいずれかは、任意の適切な材料、例えば紙、ボール紙、プラスチック又はCAを含み得る。
【0055】
例えば20〜50回の一定回数の吸引の後、香料保持器200の香料は使い果たされ、その時点で使用者は装置100内の使用済み香料保持器200を交換用の香料保持器200と交換することができると考えられる。交換用の香料保持器200は、もちろんパックで提供されてもよい。したがって、各香料保持器200は、喫煙装置1の複数回の使用セッションにわたって使用されてもよい。
【0056】
いくつかの例では、複数の使用者セッションを続けるために、十分な液体116が液体保持器114内に提供される。いくつかの例では、液体保持器114は、使用者が選択したときに使用者が新鮮な液体116を再充填又は補充できるように構成される。他の例では、使用者は、液体を追加するために液体保持器114にアクセスすることができず、したがって、いくつかの例では、液体保持器114に提供される液体116が使い果たされるか、少なくなると、使用者は使用済みカートリッジ108を新しいものに単に交換することにしてもよい。
【0057】
いくつかの例では、カートリッジ108及び保持器200は、バッテリー部分112に接続しバッテリー部分112から取り外すことができる消耗品として一体的に組み合わせて設けられてもよい。この消耗品は、単一の使用者セッション(又は限られた数の使用者セッション)を続けるために十分な液体116及び十分な香料物質を保持器200内に含み、その後、使用者は消耗品を処分して新しいものと交換する、という単一セッション用消耗品(又は少なくとも限られた数のセッション用の消耗品)となるように設計され得る。
【0058】
上述した例では、保持器200は香料保持器であると説明し、エアロゾルが材料体を通って流れるときにエアロゾルの香味を変更するための第1の物質216を含むとしているが、これは本質的なものではなく、これに代えて(又は付加的に)第1の物質216は、香味以外の(又はそれに加えて)エアロゾルの特性を改変するためのものであってもよい。
【0059】
いくつかの例では、第1の物質216は、エアロゾルの一つ以上の他の官能特性を改変するもの(例えば、使用者に対するエアロゾルの感触、匂い又は見た目を改変するもの)であってもよい。
【0060】
いくつかの例では、第1の物質216は、PHを低下させるか又は上昇させる(例えば、エアロゾルの酸性度又は塩基性度を変更する)ことによってエアロゾルのPHを変更する物質としてもよい。
【0061】
いくつかの例では、第1の物質216はエアロゾル中のアルデヒドの量を変更(例えば、低減)してもよい。
【0062】
いくつかの例では、第1の物質216は、エアロゾルのこれらの特性又は実際には他の特性のうちの二つ以上の様々な組合せを変更する物質であってもよい。
【0063】
同様に、少なくとも一つの第2の追加物質は、エアロゾルのこれらの特性又は実際には他の特性のうちの一つ以上を変更する物質であってもよい。
【0064】
上記の例では、装置100は液体を加熱することによってエアロゾルを生成するが(装置は一般にe−cigと呼ばれるタイプのものである)、これは本質的なものではなく、他の例では、装置は、例えばタバコを含む材料を燃焼せず加熱することによってエアロゾルを生成するものであってもよい(例えば、タバコ加熱製品(THP)装置と呼ばれる装置)。
【0065】
実際には、いずれの例においても、装置100は、エアロゾルを生成するための任意の適切な材料を含んでもよく、また任意の適切な形態、例えばゲルであってもよい。
【0066】
保持器200は複数の保持器を含むパックで提供されてもよいことは理解されよう。
【0067】
本書で使用される場合、「香料」及び「香味料」という用語は、成人消費者用の製品において所望の味又は香りをつけるために(現地の規制によって許可される場合に)使用することができる材料のことをいう。これらの材料は、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、又はハッカ属の任意の種からのハッカ油等)、香味強化剤、苦味収容体部位遮断剤、感覚収容体部位活性化剤若しくは感覚収容体部位刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びに他の添加物(例えば、チャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤)を含んでいてもよい。これらは、模造品、合成材料又は天然材料、或いはこれらの混合物であってもよい。これらは、油、液体又は粉末等、任意の適切な形態をとることができる。例えば、液体、油又は他のそのようなお液体香味料は、多孔性固体材料に対して香り及び/又は他の特性を付与するために、多孔性固体材料に含浸されてもよい。このように、液体又は油は、それが含浸される材料の成分である。
【0068】
上記実施形態は、本発明の例示的な実施形態として理解されるべきである。任意の一つの実施形態に関連して説明される任意の特徴は、単独で使用されても、記載された他の特徴と組み合わせて使用されても、任意の他の実施形態の一つ以上の特徴と組み合わせて使用されてもよく、任意の他の実施形態と組み合わせて使用されてもよい。さらに、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲から逸脱することなく、上記に記載されていない均等物及び改変物を使用することもできる。
[発明の項目]
[項目1]
エアロゾルを含む吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置に用いられる保持器であって、
第1のセクションと、前記第1のセクションの両側に配置された第2のセクション及び第3のセクションとを備え、
前記第1のセクション、前記第2のセクション及び前記第3のセクションのそれぞれが、前記エアロゾル供給装置で生成された前記エアロゾルを当該保持器内に流入させ当該保持器を流通させることを可能とする材料を含み、
第1の物質が、前記第1のセクションの前記材料内に分布されており、前記第1の物質は、前記エアロゾルが当該保持器を通って流れる場合に前記エアロゾルの特性を変えるためのものであり、
前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの少なくとも一方の前記材料は、前記第1の物質を実質的に含まず、前記第1の物質が当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能する、保持器。
[項目2]
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの各々の前記材料は、前記第1の物質を実質的に含まず、前記第1の物質が香料用の前記保持器から出るのを防止するバリアとして機能する、項目1に記載の保持器。
[項目3]
前記第1のセクションと、前記第2のセクション及び前記第3のセクションのいずれかとのうちの少なくとも一方の前記材料が、CA、紙及びナイロンのうちの少なくとも一つを含む、項目1又は2に記載の保持器。
[項目4]
前記第1のセクションの長さが、7mm〜17mmの範囲、好ましくは10mm〜13mmの範囲である、項目1〜3のいずれか一項に記載の保持器。
[項目5]
前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの一方又は両方の長さが、3mm〜15mmの範囲、好ましくは4mm〜6mmの範囲である、項目1〜4のいずれか一項に記載の保持器。
[項目6]
当該保持器の直径が5mm〜8.5mmの範囲である、項目1〜5のいずれか一項に記載の保持器。
[項目7]
好ましくは耐湿性を有する外側被覆層をさらに備える、項目1〜6のいずれか一項に記載の保持器。
[項目8]
前記第1の物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、項目1〜7のいずれか一項に記載の保持器。
[項目9]
前記第1の物質がタバコを含む、項目1〜8のいずれか一項に記載の保持器。
[項目10]
前記タバコは挽いたものである、項目9に記載の保持器。
[項目11]
前記タバコが、0.1mm〜3mmの範囲、好ましくは0.3mm〜2mmの範囲の平均粒子直径を有するタバコ粒子を含む、項目9又は10に記載の保持器。
[項目12]
前記エアロゾルが当該保持器を流通する場合に前記エアロゾルの特性を変えるための少なくとも一つの追加物質が、前記第2のセクション及び前記第3のセクションのうちの少なくとも一方に含まれている、項目1〜11のいずれか一項に記載の保持器。
[項目13]
前記追加物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、項目12に記載の保持器。
[項目14]
前記追加物質が、帯状体の材料であり又はカプセル内にある、項目12又は13に記載の保持器。
[項目15]
前記追加物質が、好ましくはメントールの香味を有する香料物質である、項目10〜14のいずれか一項に記載の保持器。
[項目16]
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの一方から延びる第1の管部分をさらに備える、項目1〜15のいずれか一項に記載の保持器。
[項目17]
前記第2のセクション及び前記第3のセクションの他方から延びる第2の管部分をさらに備える、項目16に記載の保持器。
[項目18]
エアロゾル供給装置に用いられる保持器であって、
刻みラグタバコを含む第1のセクションであり、前記刻みラグタバコが、前記エアロゾル供給装置で生成され使用時に該第1のセクションを通って流れるエアロゾルに香味を付与するためのものであり、150〜500mg/cm3の範囲の密度を有する、第1のセクションと、
前記第1のセクションの一方の側にある第2のセクションと
を備え、
前記第2のセクションは、前記エアロゾル供給装置で生成された蒸気及び/又はエアロゾルが流通することを可能とする材料を含み、前記刻みラグタバコからタバコが当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能とする、保持器。
[項目19]
前記刻みラグタバコが、180〜280mg/cm3の範囲の密度を有する、項目18に記載の保持器。
[項目20]
前記刻みラグタバコが、200〜250mg/cm3の範囲の密度を有する、項目19に記載の保持器。
[項目21]
前記第2のセクションの前記材料が、CA、紙及びナイロンのうちの少なくとも一つを含む、項目18〜20のいずれか一項に記載の保持器。
[項目22]
前記第1のセクションの長さが、7mm〜17mmの範囲、好ましくは10mm〜13mmの範囲である、項目18〜21のいずれか一項に記載の保持器。
[項目23]
前記第2のセクションの長さが、3mm〜15mmの範囲、好ましくは4mm〜6mmの範囲である、項目18〜22のいずれか一項に記載の保持器。
[項目24]
当該保持器の直径が5mm〜8.5mmの範囲である、項目18〜23のいずれか一項に記載の保持器。
[項目25]
外側被覆層をさらに備える、項目18〜24のいずれか一項に記載の保持器。
[項目26]
前記外側被覆層が耐湿性を有する、項目25に記載の保持器。
[項目27]
前記エアロゾルが当該保持器を流通する場合に前記エアロゾルの特性を変えるための少なくとも一つの追加物質が、前記第2のセクションに含まれている、項目18〜26のいずれか一項に記載の保持器。
[項目28]
前記追加物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものであり、又はカプセル内にある、項目27に記載の保持器。
[項目29]
前記追加物質が、帯状体の材料であり又はカプセル内にある、項目27に記載の保持器。
[項目30]
前記追加物質が、好ましくはメントールの香味を有する香料物質である、項目27〜29のいずれか一項に記載の保持器。
[項目31]
前記第2のセクションから延びる第1の管部分をさらに備える、項目18〜30のいずれか一項に記載の保持器。
[項目32]
前記第2のセクションに対して前記第1のセクションの反対側の端部に第3のセクションをさらに備え、
前記第3のセクションが前記第2のセクションと実質的に同じものである、項目18〜31のいずれか一項に記載の保持器。
[項目33]
エアロゾルを含む吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置に用いられる保持器であって、
前記エアロゾル供給装置で生成された特性を変えるための第1の物質を含む第1のセクションであり、前記エアロゾルが該第1のセクションを流通する、第1のセクションと、
前記第1のセクションの一方の側にある第2のセクションと
を備え、
前記第2のセクションは、前記エアロゾル供給装置で生成された前記エアロゾルが流通することを可能とする複数の細長い流路チャネルを画定する材料を含み、
前記第2のセクションは、前記第1の物質を実質的に含まず、前記第1の物質が当該保持器から出るのを防止するバリアとして機能する、保持器。
[項目34]
前記第2のセクションの前記材料が波形の材料である、項目33に記載の保持器。
[項目35]
前記第2のセクションの前記材料が熱可塑性プラスチック材料である、項目34に記載の保持器。
[項目36]
前記材料がポリ乳酸である、項目35に記載の保持器。
[項目37]
前記第1のセクションは、前記エアロゾル供給装置で生成された前記エアロゾルが流通することを可能とする材料を含み、前記第1の物質は前記材料内に分布されている、項目33〜36のいずれか一項に記載の保持器。
[項目38]
前記第1のセクションの前記材料が、CA、紙及びナイロンのうちの少なくとも一つを含む、項目37に記載の保持器。
[項目39]
前記第1の物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、項目33〜38のいずれか一項に記載の保持器。
[項目40]
前記第1の物質がタバコを含む、項目33〜39のいずれか一項に記載の保持器。
[項目41]
前記タバコは挽いたものである、項目40に記載の保持器。
[項目42]
前記タバコが、0.1mm〜3mmの範囲、好ましくは0.3mm〜2mmの範囲の平均粒子直径を有するタバコ粒子を含む、項目40又は41に記載の保持器。
[項目43]
前記第1の物質が刻みラグタバコである、項目33〜40のいずれか一項に記載の保持器。
[項目44]
前記刻みラグタバコが、150〜500mg/cm3の範囲の密度、好ましくは180〜280mg/cm3の範囲の密度、最も好ましくは200〜250mg/cm3の範囲の密度を有する、項目43に記載の保持器。
[項目45]
前記第1のセクションの長さが、7mm〜17mmの範囲、好ましくは10mm〜13mmの範囲である、項目33〜44のいずれか一項に記載の保持器。
[項目46]
前記第2のセクションの長さが、3mm〜15mmの範囲、好ましくは4mm〜6mmの範囲である、項目33〜45のいずれか一項に記載の保持器。
[項目47]
当該保持器の直径が5mm〜8.5mmの範囲である、項目33〜46のいずれか一項に記載の保持器。
[項目48]
外側被覆層をさらに備える、項目33〜47のいずれか一項に記載の保持器。
[項目49]
前記外側被覆層が耐湿性を有する、項目48に記載の保持器。
[項目50]
前記エアロゾルが当該保持器を流通する場合に前記エアロゾルの特性を変えるための少なくとも一つの追加物質が、前記第2のセクションに含まれている、項目33〜49のいずれか一項に記載の保持器。
[項目51]
前記追加物質が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのPHのうちの少なくとも一つを変えるためのものである、項目50に記載の保持器。
[項目52]
前記追加物質が、帯状体の材料であり又はカプセル内にある、項目51に記載の保持器。
[項目53]
前記追加物質が、好ましくはメントールの香味を有する香料物質である、項目50〜52のいずれか一項に記載の保持器。
[項目54]
前記第2のセクションから延びる第1の管部分をさらに備える、項目33〜53のいずれか一項に記載の保持器。
[項目55]
前記第2のセクションに対して前記第1のセクションの反対側の端部に第3のセクションをさらに備え、
前記第3のセクションが前記第2のセクションと実質的に同じものである、項目33〜54のいずれか一項に記載の保持器。
[項目56]
蒸気及びエアロゾルのうちの少なくとも一方からなる吸引可能な媒体を供給するためのエアロゾル供給装置であって、項目1〜55のいずれか一項に記載の保持器を備える、エアロゾル供給装置。
[項目57]
液体又は材料を保持するための保持器と、
使用時にエアロゾルの流れを生成するために前記保持器内に保持された液体を揮発させるためのヒータ、又は使用時にエアロゾルの流れを生成するために前記材料を燃焼させずに加熱するためのヒータと
をさらに備える、項目56に記載のエアロゾル供給装置。
[項目58]
マウスピースを更に備える、項目56又は57に記載のエアロゾル供給装置。
[項目59]
前記保持器が、前記マウスピース内にあり又は前記マウスピースに取り付けられている、項目58に記載のエアロゾル供給装置。
[項目60]
項目1〜55のいずれか一項に記載の保持器と、エアロゾルを生成することが可能である材料を含む別の保持器とを備えるシステム。