特許第6940692号(P6940692)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6940692
(24)【登録日】2021年9月6日
(45)【発行日】2021年9月29日
(54)【発明の名称】バッフル
(51)【国際特許分類】
   F28F 3/08 20060101AFI20210916BHJP
   F28F 9/02 20060101ALI20210916BHJP
   F28D 9/00 20060101ALI20210916BHJP
【FI】
   F28F3/08 301Z
   F28F9/02 Z
   F28D9/00
【請求項の数】14
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-515115(P2020-515115)
(86)(22)【出願日】2018年9月4日
(65)【公表番号】特表2020-533556(P2020-533556A)
(43)【公表日】2020年11月19日
(86)【国際出願番号】EP2018073731
(87)【国際公開番号】WO2019052854
(87)【国際公開日】20190321
【審査請求日】2020年4月7日
(31)【優先権主張番号】17191228.0
(32)【優先日】2017年9月15日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509005513
【氏名又は名称】アルファ−ラヴァル・コーポレート・アーベー
(73)【特許権者】
【識別番号】516341958
【氏名又は名称】アルファ・ラヴァル・ヴィカール・エスアエス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ・ノエル−バロン
【審査官】 藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−501613(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0075757(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0299146(US,A1)
【文献】 特表2014−533820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 3/08
F28F 9/02
F28D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッフル板(100、2100、3100、4100、5100、6100)を備えるブロック型熱交換器のためのバッフル(1)であって、
前記バッフル板(100、2100、3100、4100、5100、6100)は、第1の面(101)と第2の面(102)とを備え、前記第1の面(101)および前記第2の面(102)は、前記第1の面(101)と前記第2の面(102)との間に位置するバッフル平面(P1)に対して平行であり、
前記バッフル板(100、2100、3100、4100、5100、6100)は、第1の長手方向縁(103)、第2の長手方向縁(104)、第1の横方向縁(105)、および第2の横方向縁(106)を備え、
前記バッフルは、前記第2の長手方向縁(104)における弾性部材(140、2140、3140、4140、5140、6140)と、前記第2の長手方向縁(104)に位置して、前記バッフル平面(P1)から離れるように延びる補強材(107、2107、3107、4107、5107、6107)と、を備える、バッフル(1)。
【請求項2】
前記弾性部材(140、2140、3140、4140、5140、6140)は、前記補強材(107、2107、3107、4107、5107、6107)に取り付けられている、請求項1に記載のバッフル(1)。
【請求項3】
前記弾性部材(140、2140、3140、4140、5140、6140)の一部は、前記バッフル平面(P1)に対して平行であるとともに前記第2の長手方向縁(104)に直角をなす成分を少なくとも有する方向に延びる、請求項1または2に記載のバッフル(1)。
【請求項4】
前記補強材(107、2107、3107、4107、5107、6107)は、前記バッフル平面(P1)から2つの方向に離れるように延びており、
好ましくは、前記補強材(107、2107、3107、4107、5107、6107)は、前記バッフル平面(P1)から2つの方向に離れるように延び、前記2つの方向のうちの一方は、前記2つの方向のうちの他方の成分が前記バッフル平面(P1)から離れるように延びる方向とは略反対の方向
に前記バッフル平面(P1)から離れるように延びる成分を有するものであり、
より好ましくは、前記補強材(107、2107、3107、4107、6107)は、前記バッフル平面(P1)から2つの略反対方向に延びる、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項5】
前記補強材(107)は、一次二重湾曲部(108)を備え、
前記一次二重湾曲部(108)は、前記バッフル平面(P1)からある距離に位置する第1の一次湾曲(113)へ前記バッフル平面(P1)から離れるように延びる第1の一次湾曲部(111)と、前記第1の一次湾曲(113)から前記バッフル平面(P1)に向かって延びる第2の一次湾曲部(112)とを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項6】
前記補強材(107)は、二次二重湾曲部(109)を備え、
前記二次二重湾曲部(109)は、前記バッフル平面(P1)からある距離に位置する第1の二次湾曲(123)へ前記バッフル平面(P1)から離れるように延びる第1の二次湾曲部(121)と、前記第1の二次湾曲(123)から前記バッフル平面(P1)に向かって延びる第2の二次湾曲部(122)とを含む、請求項5に記載のバッフル(1)。
【請求項7】
前記一次二重湾曲部(108)は第2の一次湾曲(114)を備え、前記第1の一次湾曲部(111)は前記第2の一次湾曲(114)から延びる、請求項5または6に記載のバッフル(1)。
【請求項8】
前記第2の一次湾曲部(112)および前記第2の二次湾曲部(122)は、接合されている、請求項6に記載のバッフル(1)。
【請求項9】
前記バッフル板(100、2100、3100、4100、5100、6100)は、少なくとも部分的に互いに接触する第1のシート(115)と第2のシート(125)とを備え、
前記第1のシート(115)は前記第1の面(101)を有するとともに、前記第2のシート(125)は前記第2の面(102)を有する、請求項5から8のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項10】
前記補強材(107)は、前記第1のシート(115)の湾曲部を備える、請求項9に記載のバッフル(1)。
【請求項11】
前記第1の一次湾曲部(111)は、前記バッフル平面(P1)に対して略直角に延びる、請求項5から10のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項12】
前記第1の一次湾曲部(111)および前記第2の一次湾曲部(112)は、略平行である、請求項5から11のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項13】
前記補強材(107)は、前記一次二重湾曲部(108)を覆う追加補強材(130)を備える、請求項5から12のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【請求項14】
前記補強材(107、2107、3107、4107、5107、6107)は、前記第2の長手方向縁(104)の少なくとも大部分に沿って延びる、請求項1から13のいずれか一項に記載のバッフル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック型熱交換器のためのバッフルに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、いくつかの異なるタイプのプレート熱交換器が存在し、そのタイプに応じて様々な用途に用いられている。ある種のタイプのプレート熱交換器は、上ヘッド部、下ヘッド部、および4つの側面パネルをコーナ桁(corner girder)のセットにボルト留めすることによって組み立てられ、伝熱プレートまたは熱交換プレートのスタックを囲むように箱状の囲いを形成するようになっている。このある種のタイプのプレート熱交換器は、ブロック型熱交換器と呼ばれる。市販のブロック型熱交換器の一例は、Alfa Laval ABによりコンパブロック(Compabloc)の製品名で提供されている熱交換器である。他のブロック型プレート熱交換器は、献EP165179およびWO93/22608に開示されている。
【0003】
ブロック型プレート熱交換器では、2つの熱交換流体のための各流体経路が、2つの熱交換流体間で熱を伝達するために伝熱プレートのスタック内の伝熱プレート間に形成されている。典型的には、流体入口および流体出口が、側面パネルに配置され、一方、バッフルが、伝熱プレートのスタックの側面に取り付けおよび配置され、伝熱プレート間に形成された流体経路を通じて流体を前後に方向付けるようになっている。このバッフルは、伝熱プレートのスタックと側面パネルとの間に形成された空間内に配置される。典型的には、コーナ桁は、このコーナ桁を熱交換流体から保護する桁ライニング(girder lining)によって覆われる。いわゆる真空ケージが、伝熱プレートのスタックと側面パネルとの間に形成された空間内に桁ライニングに沿って設けられ得る。
【0004】
上述したコンパブロック熱交換器に用いられるバッフルの一種は、溶接された2つの波形プレートを備える。各プレートは、バッフルの長手方向縁の1つに沿って襞を備え、2つのプレートの襞が、伝熱プレートを係合するフォーク状の形状を共に形成する。各プレートは、バッフルの対向した長手方向縁に沿った襞も備え、この襞は、側面パネルを押圧および封止するために90°にやや少ない程度で折り畳まれている。各プレートは、横方向縁に沿った襞も備え、この襞は、桁ライニングまたは真空ケージに溶接されている。
【0005】
既存のバッフルは、重く、製造費用が高く、および設置および除去するのが面倒である。
【0006】
したがって、改善されたバッフルの必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP165179
【特許文献2】WO93/22608
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一目的は、改善されたバッフルを提供することである。本発明の一目的は、バッフルの強度を改善することである。本発明の一目的は、バッフルのスチフネスを改善することである。本発明の一目的は、バッフルの耐圧性を改善することである。本発明の一目的は、バッフルの製造を容易にすることである。本発明の一目的は、バッフルのコストを減少させることである。本発明の一目的は、バッフルの製造コストを減少させることである。本発明の一目的は、バッフルの重量を減少させることである。本発明の一目的は、バッフルの材料消費を減少させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的およびさらなる目的は、ブロック型熱交換器のためのバッフルによって達成される。バッフルは、バッフル板を備える。バッフル板は、第1の面と第2の面とを備え、第1の面および第2の面は、第1の面と第2の面との間に位置するバッフル平面に平行である。バッフル板は、第1の長手方向縁、第2の長手方向縁、第1の横方向縁、および第2の横方向縁を備える。バッフルは、第2の長手方向縁における弾性部材を備える。バッフルは、バッフル平面から離れるように延びる補強材を備える。
【0010】
補強材は、バッフルの強度、剛性、およびスチフネスを改善する。補強材は、バッフルを製造するコストを合理化および減少させる。補強材は、バッフル板の必要な厚さおよび材料消費を減少させる。補強材は、平らなバッフル板を可能にし、波形の必要性をなくす。バッフルは、金属シートを曲げることによって生産することができ、波形を得るための押圧は必要とされない。
【0011】
バッフルのさらなる他の目的、特徴、および利点は、下記詳細な説明および図面から明らかになろう。
【0012】
本発明の実施形態を、下記の添付した概略図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】先行技術によるバッフルを有するブロック型熱交換器の分解組立図である。
図2】本発明によるバッフルおよびバッフル支持体を有するバッフル組立体の一実施形態を有するブロック型熱交換器の斜視図である。
図3図2に示されたバッフル組立体の実施形態を有する図2のブロック型熱交換器の細部の斜視図である。
図4】バッフルがバッフル支持体から撤去されている、図2に示されたバッフル組立体の実施形態を有する図2のブロック型熱交換器の別の細部の斜視図である。
図5図2図4に示されたバッフルの実施形態の斜視図である。
図6図2図5に示されたバッフルの実施形態の別の斜視図である。
図7図2図6に示されたバッフルの実施形態の細部の斜視図である。
図8図2図7に示されたバッフルの実施形態の側面図である。
図9】本発明によるバッフルの第2の実施形態の側面図である。
図10】本発明によるバッフルの第3の実施形態の側面図である。
図11】本発明によるバッフルの第4の実施形態の側面図である。
図12】本発明によるバッフルの第5の実施形態の側面図である。
図13】本発明によるバッフルの第6の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照すると、桁ライニングに溶接された従来のバッフルを有するブロック型のプレート熱交換器300が示されている。プレート熱交換器300は、上ヘッド部315と、下ヘッド部316と、4つの側面パネル311、312、313、314とを備え、これらの4つの側面パネル311、312、313、314は、プレート熱交換器300を組み立てるために4つのコーナ桁321〜324のセットを用いて共にボルト留めされている。組立て時、プレート熱交換器300は、箱状またはブロック状の形状を有し、囲いが上ヘッド部315、下ヘッド部316、および側面パネル311〜314によって形成される。伝熱プレートのスタック330は、囲い内に配置され、いくつかの対の伝熱プレートを備える。伝熱プレートのスタック330は、箱状またはブロック状の形状も有し、この形状は、ヘッド部315、316、および側面パネル311〜314によって形成された囲いの形状に対応する。伝熱プレートのスタック330は、そのコーナに、コーナ桁321〜324の方へ向いているように配置されている4つの桁ライニング331〜334を有する。プレート熱交換器300は、プレート熱交換器300を地面に取り付けるのを容易にする基部317も有する。
【0015】
ガスケット(図示せず)が、コーナ桁321〜324およびヘッド部315、316の方へ向いているセクションにおいて側面パネル311〜314に配置され、ヘッド部315、316および側面パネル311〜314によって形成された囲いが、プレート熱交換器300からの漏出を防ぐために適切に封止されるようになっている。
【0016】
側面パネル311〜314の第1の側面パネル311および第2の側面パネル312は、2つの流体のための入口および出口を備える。詳細には、第1の側面パネル311は、第1の流体のための入口341と出口342とを有する。第1のパネル311の入口341および出口342は、伝熱プレートのスタック330との組み合わせで第1の流体のための流路を形成し、そこでは、流路が、入口341から伝熱プレートのスタック330内で出口342へ延びる。この流路は、方向F1に平行な方向に延びる破線矢印によって示されている。従来のバッフル339などのバッフルは、スタック330内のいくつかのパス(側面ごとに2つのバッフルを有する図示の図1では4つのパス)における第1の流体の流れを方向付けるために、伝熱プレートのスタック330の側面に接続される。
【0017】
第2の側面パネル312は、第2の流体のための入口343と出口344とを有する。第2の側面パネル312の入口343および出口344は、伝熱プレートのスタック330との組み合わせで第2の流体のための流路を形成し、そこでは、流路が、入口343から伝熱プレートのスタック330内で出口344へ延びる。この流路は、方向F2に平行な方向に延びる破線矢印によって示されている。伝熱プレートのスタック330の側面に接続された従来のバッフル333などのバッフルは、スタック330内のいくつかのパス(ここでは、第1の流体用と同じ個数のパス)における第2の流体の流れを方向付ける。
【0018】
第1の流体のための第1の流路は、スタック330内のいくつかの対の伝熱プレート間にあり、一方、第2の流体のための第2の流路は、スタック330内の対の伝熱プレート内にある。対の伝熱プレートは、第1の伝熱プレートと、第2の伝熱プレートとを備える。このことは、第1の流体の流れが異なる対の伝熱プレートの伝熱プレート間にあり、一方、第2の流体の流れが同じ対の第1のプレートと第2の伝熱プレートとの間、すなわち、ペア内にあることを意味する。桁ライニング331〜334は、伝熱プレートのスタック330のコーナを封止し、これにより2つの異なる流体経路が分離されることを確実にする。
【0019】
典型的には、プレート熱交換器300の組立ては、述べた構成要素をボルト穴状の穴335および336によって互いに取り付ける従来の方法およびボルト(図示せず)を用いることによって行われる。要するに、プレート熱交換器300の組立ては、伝熱プレートのスタック330を下ヘッド部316上に配置し、コーナ桁321〜324を桁ライニング331〜334の中に摺動し、それらを下ヘッド部316にボルト留めすることを含む。チャンネルエンド板338は、伝熱プレートのスタック330の上部に配置され、上ヘッド部315は、コーナ桁321〜324にボルト留めされる。バッフルは、桁ライニングに取り付けられる。その後、側面パネル311〜314は、コーナ桁321〜324およびヘッド部315、316にボルト留めされる。
【0020】
図2図4を参照すると、図1に示されたタイプのブロック型プレート熱交換器であるが、バッフル支持体2によって取り付けられるバッフル1を備える新しいタイプのバッフル組立体を有するブロック型プレート熱交換器が、開示されている。図1のプレート熱交換器に加えて、図2図4のプレート熱交換器は、伝熱プレートのスタック330と側面パネル(図に示されるような側面パネル311)との間に形成された空間内で桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)の隣に設けられた真空ケージ340も開示する。この空間は、伝熱プレートのスタック330、側面パネル(図に示されるような側面パネル311)、および桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)によって画定されている。真空ケージ340は、固定手段341によってヘッド部315、316に固定されている。
【0021】
図2図4では、伝熱プレートのいくつか、より見やすくするために除去されている。図2でも、側面パネル311は除去されており、側面パネル312が、入口343および出口344のない状態で示されている。図4では、全ての側面パネルが除去されている。
【0022】
図5図8を参照すると、バッフルは、バッフル板100を備える。このバッフル板100は、第1のバッフル面101と示すこともできる第1の面101と、第2のバッフル面102と示すこともできる第2の面102とを備える。図5は、バッフルの上側を示し、一方、図6は、バッフルの下側を示す。
【0023】
バッフル板100は、第1のシート115と、第2のシート125と備える。第1のシート115は第1の面101を有し、第2のシート125は第2の面102を有する。第1の面101および第2の面102は、反対方向に向いている。第1のシート115および第2のシート125は、少なくとも部分的に互いに接触する。第1のシート115は、第1の面101とは第1のシート115の反対側に後面を有し、第2のシート125は、第2の面102とは第2のシート125の反対側に後面を有する。第1のシート115の後面および第2のシート125の後面は、向き合っており、少なくとも部分的に互いに接触する。第1のシート115および第2のシート125は、互いに平行にかつ互いの隣に配置されている。第1のシート115および第2のシート125は、第1のシート115と第2のシート125との間の接触平面と一致するバッフル平面P1に平行である。第1のシート115および第2のシート125は、互いに溶接、例えばスポット溶接される。第1のシート115および第2のシート125は、スポット溶接の位置において少なくとも互いに接触している。
【0024】
第1の面101および第2の面102は、バッフル平面P1に平行である。バッフル平面P1は、第1の面101と第2の面102との間に位置する。バッフル平面P1は、第1の面101および第2の面102に平行である。
【0025】
バッフル板100は、第1の長手方向縁103と、第2の長手方向縁104と、第1の横方向縁105と、第2の横方向縁106とを備える。第1の長手方向縁103は、伝熱プレートのスタック330の方へ向いている。第2の長手方向縁104は、側面パネル(図に示されるような側面パネル311、またはバッフルが装着される伝熱プレートのスタックの側面に応じた側面パネル312、313、314のいずれか)の方へ向いている。第1の横方向縁105は、桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331)の方へ向いており、第2の横方向縁106は、別の桁ライニング(図に示されるような桁ライニング334)の方へ向いている。第1の横方向縁105は(第2の横方向縁106も)、第1の長手方向縁103を第2の長手方向縁104と接続する。
【0026】
バッフルは、伝熱プレートの係合のために係合手段126を備え得る。この係合手段は、第1の長手方向縁103に位置する。係合手段は、フォーク状部分または股状部分126である。係合手段は、フォーク状部分126が第1および第2のシートによって形成されるように第1のシート115および第2のシート125を曲げることによって形成される。したがって、第1のシート115および第2のシート125の各々は、湾曲を有し、この湾曲は、伝熱プレートを係合するために、フォーク状を一緒に形成するフォーク湾曲で示され得る。フォーク状部分126は、伝熱プレートのスタックを封止し、流路パス同士間の漏出を防ぐ。
【0027】
バッフルは、補強材107を備える。補強材107は、バッフル平面P1から離れるように延びる。補強材107は、バッフル板100の第1の面101から延びる。補強材107は、一次二重湾曲部108を備える。一次二重湾曲部108は、バッフル平面P1から離れるように延びる。一次二重湾曲部108は、第1の面101から延びる。二重湾曲部は、バッフルの強度、剛性、およびスチフネスを改善する。二重湾曲部は、バッフルを製造するコストを合理化および減少させる。二重湾曲部は、バッフル板の必要な厚さおよび材料消費を減少させる。二重湾曲部は、平らなバッフル板を可能にし、波形の必要性をなくす。
【0028】
一次二重湾曲部108は、バッフル平面P1から一次湾曲113へ離れるように延びる第1の一次湾曲部111を備え、一次湾曲113は、バッフル平面P1からある距離に位置する第1の一次湾曲113と示すことができる。第1の一次湾曲部111は、第1の面101から延びる。一次二重湾曲部108は、第1の一次湾曲113からバッフル平面P1に向かって延びる第2の一次湾曲部112も備える。第1の一次湾曲113は、バッフル平面P1からおよび第1の面101からある距離に位置する。第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112は、第1の一次湾曲113によって接続されている。一次二重湾曲部108は、第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112が二重湾曲部を共に形成するように第1の一次湾曲113の位置においてシートを曲げることによって形成される。好ましくは、第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112はそれら自体が直線であるが、第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112が一次二重湾曲部108の一部を共に形成する第1の一次湾曲113によって接合される。一次二重湾曲部108は、シート、すなわち、金属シートから形成される。詳細には、一次二重湾曲部108の第1の一次湾曲部111、第2の一次湾曲部112、および第1の一次湾曲113は、シートから形成される。
【0029】
補強材107は、バッフル平面P1から2つの方向に離れるように延びる。これにより、強度および剛性を増大させる。補強材107は、バッフル平面P1から2つのほぼ反対方向に離れるように延びる。これは、2つの方向のうちの一方が、2つの方向のうちの他方の成分がバッフル平面P1から離れるように延びる方向とはほぼ反対の方向にバッフル平面P1から離れるように延びる成分を有するバージョンの1つであり、これは、言い換えれば、2つの方向のうちの一方が、2つの方向のうちの他方の成分とは反対に向いている成分を有するように、またはさらに他に言い換えれば、2つの方向のうちの一方がバッフル平面P1から2つの方向のうちの他方の成分とは反対方向に離れるように延びる成分を有するように表され得る。上記成分、すなわち、2つの方向の反対に向けられた成分は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。補強材107は、バッフル板100の第2の面102から延びる。したがって、補強材107は、第1の面101とバッフル板100の第2の面102との両方から延びる。補強材107は、二次二重湾曲部109を備える。二次二重湾曲部109は、バッフル平面P1から離れるように延びる。二次二重湾曲部109は、一次二重湾曲部108がバッフル平面P1から離れるように延びる方向とはほぼ反対の方向にバッフル平面P1から離れるように延びる。二次二重湾曲部109は、第2の面102から延びる。二次二重湾曲部109は、バッフル平面から二次湾曲123へ離れるように延びる第1の二次湾曲部121を備え、二次湾曲123は、バッフル平面P1からある距離に位置する第1の二次湾曲123と示され得る。第1の二次湾曲部121は、第2の面102から延びる。第1の二次湾曲部121は、第1の一次湾曲部111がバッフル平面P1から離れるように延びる方向とはほぼ反対の方向にバッフル平面P1から離れるように延びる。第1の二次湾曲123は、第1の一次湾曲113の位置に対してバッフル平面P1の反対側に位置する。二次二重湾曲部109は、第1の二次湾曲123からバッフル平面P1に向かって延びる第2の二次湾曲部122も備える。第1の二次湾曲123は、バッフル平面P1からおよび第2の面102からある距離に位置する。第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122は、第1の二次湾曲123によって接続されている。二次二重湾曲部109は、第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122が二重湾曲部を共に形成するように第1の二次湾曲123の位置においてシートを曲げることによって形成される。好ましくは、第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122はそれら自体が直線であるが、第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122が二次二重湾曲部109の一部を共に形成する第1の二次湾曲123によって接合される。二次二重湾曲部109は、シート、すなわち、金属シートから形成される。詳細には、二次二重湾曲部109の第1の二次湾曲部121、第2の二次湾曲部122、および第1の二次湾曲123は、シートから形成される。
【0030】
一次二重湾曲部108は、第2の一次湾曲114を備え、第1の一次湾曲部111は、第2の一次湾曲114から延びる。第2の一次湾曲114は、バッフル平面P1に位置する。第2の一次湾曲114は、一次二重湾曲部108が第1のシート115の一部であることを示唆する。これは、バッフルを製造するためのコストを合理化および減少させる。一次二重湾曲部108は、第2の一次湾曲114の位置においておよび第1の一次湾曲113の位置において第1のシート115を曲げることによって形成される。補強材107は、第1のシート115の湾曲部を備える。代替として、第2の一次湾曲114は無くてもよく、一次二重湾曲部108は、第1のシート115などのバッフル板100に溶接されてもよい。
【0031】
二次二重湾曲部109は、第2の二次湾曲124を備え、第1の二次湾曲部121は、第2の二次湾曲124から延びる。第2の二次湾曲124は、バッフル平面P1に位置する。第2の二次湾曲124は、二次二重湾曲部109が第2のシート125の一部であることを示唆する。これは、バッフルを製造するためのコストを合理化および減少させる。二次二重湾曲部109は、第2の二次湾曲124の位置においておよび第1の二次湾曲123の位置において第2のシート125を曲げることによって形成される。補強材107は、第2のシート125の湾曲部も備える。代替として、第2の二次湾曲124は無くてもよく、二次二重湾曲部109は、第2のシート125などのバッフル板100に溶接されてもよい。
【0032】
補強材107は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。補強材107は、第1の面101からほぼ直角に延びる。補強材107は、第2の面102からもほぼ直角に延びる。一次二重湾曲部108は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。一次二重湾曲部108は、第1の面101からほぼ直角に延びる。二次二重湾曲部109は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。二次二重湾曲部109は、第2の面102からほぼ直角に延びる。
【0033】
第1の一次湾曲部111は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。第1の一次湾曲部111は、第1の面101からほぼ直角に延びる。第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112は、ほぼ平行である。したがって、第2の一次湾曲部112は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に、すなわち、第1の面101に対してほぼ直角に延びる。
【0034】
第1の二次湾曲部121は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。第1の二次湾曲部121は、第2の面102からほぼ直角に延びる。第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122は、ほぼ平行である。したがって、第2の二次湾曲部122は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に、すなわち、第2の面102に対してほぼ直角に延びる。
【0035】
第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、接合される。それによって、強度およびスチフネスが増大させられる。第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、バッフル平面P1において接合されてもよい。第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、共通のシートから溶接によってまたは共通のシートから作製されることによって接合されてもよい。図面に示された実施形態では、第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、共通のシートから作製されることによって接合される。第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、一体化されている。第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、共通の第2の湾曲部112、122である。共通の第2の湾曲部は、第1の一次湾曲113から第1の二次湾曲123へ延びる。第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122は、共通のシートから作製さえる。したがって、一次二重湾曲部108および二次二重湾曲部109は、共通のシートから作製される。詳細には、一次二重湾曲部108の第1の一次湾曲部111、第2の一次湾曲部112、および第1の一次湾曲113は、ならびに二次二重湾曲部109の第1の二次湾曲部121、第2の二次湾曲部122、および第1の二次湾曲123は、共通のシートから形成されている。
【0036】
第1のシート115および第2のシート125は、接合されている。詳細には、第1のシート115および第2のシート125は、第2の一次湾曲部112と第2の二次湾曲部122の接合によって、ならびに第2の一次湾曲114および第2の二次湾曲124の存在によって接合されている。第1のシート115および第2のシート125は、第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122の接合について説明したのと同様に、溶接によって接合されてもよく、または共通のシートから形成されてもよい。第1のシート115および第2のシート125は、一体化されている。好ましくは、第1のシート115および第2のシート125は、共通の主シートから形成される。好ましくは、第1のシート115、第2のシート125、第2の一次湾曲114、第2の二次湾曲124、第1の一次湾曲部111、第1の二次湾曲部121、第1の一次湾曲113、第1の二次湾曲123、第2の一次湾曲部112、および第2の二次湾曲部122は、共通の主シートから形成される。好ましくは、バッフル板100、一次二重湾曲部108、および二次二重湾曲部109は、第2の一次湾曲114、第1の一次湾曲113、第1の二次湾曲123、および第2の二次湾曲124の位置において共通の主シートを曲げることによって作製される。
【0037】
補強材107は、第2の長手方向縁104、すなわち、側面パネル(図に示されるような側面パネル311)の方へ向いている長手方向縁に位置する。補強材107は、第2の長手方向縁104の少なくとも大部分に沿って、好ましくは第2の長手方向縁の 少なくとも80%に沿って、より好ましくは第2の長手方向縁の少なくとも90%に沿って、最も好ましくは第2の長手方向縁104のほぼ全部に沿って延びる。
【0038】
バッフル板100は、ほぼ平らである。第1のシート115および第2のシート125は、ほぼ平らである。バッフル板100を形成するバッフル板100ならびに第1のシート115および第2のシート125は平らであるので、これらは、いかなる波形も有さない。補強材107は、バッフル板100の強度およびスチフネスを増大させ、波形の必要をなくす。
【0039】
補強材107は、一次二重湾曲部108を覆う追加補強材130を備える。追加補強材130は、バッフルの強度およびスチフネスを増大させる。追加補強材130は、第1の一次湾曲113を覆う一次追加湾曲133へ第1の一次湾曲部111に沿って延びる第1の一次追加部分131を備える。追加補強材130は、一次追加湾曲133から第2の一次湾曲部112に沿って延びる第2の一次追加部分132を備える。第1の一次追加部分131は、第1の一次湾曲部111の少なくとも大部分に沿って延びる。第2の一次追加部分132は、第2の一次湾曲部112の少なくとも大部分に沿って、好ましくは完全な第2の一次湾曲部112に沿って延びる。追加補強材130は、一次追加二重湾曲部138を備える。一次追加二重湾曲部138は、第1の一次追加部分131と、第2の一次追加部分132と、一次追加湾曲133とを備える。
【0040】
追加補強材130は、二次二重湾曲部109も覆う。追加補強材130は、第1の二次湾曲123を覆う二次追加湾曲137へ第1の二次湾曲部121に沿って延びる第1の二次追加部分135を備える。追加補強材130は、二次追加湾曲137から第2の二次湾曲部122に沿って延びる第2の二次追加部分136を備える。第1の二次追加部分135は、第1の二次湾曲部121の少なくとも大部分に沿って延びる。第2の二次追加部分136は、第2の二次湾曲部122の少なくとも大部分に沿って、好ましくは完全な第2の二次湾曲部122に沿って延びる。追加補強材130は、二次追加二重湾曲部139を備える。二次追加二重湾曲部139は、第1の二次追加部分135と、第2の二次追加部分136と、二次追加湾曲137とを備える。
【0041】
一次追加二重湾曲部138は、第1の一次追加部分131および第2の一次追加部分132が二重湾曲部を共に形成するように一次追加湾曲133の位置においてシートを曲げることによって形成される。一次二重湾曲部108の第1の一次湾曲部111および第2の一次湾曲部112は、一次追加二重湾曲部138の第1の一次追加部分131と第2の一次追加部分132との間に位置する。好ましくは、第1の一次追加部分131および第2の一次追加部分132はそれら自体が直線であるが、第1の一次追加部分131および第2の一次追加部分132が一次追加二重湾曲部138の一部を共に形成する一次追加湾曲133によって接合される。一次追加二重湾曲部138は、シート、すなわち、金属シートから形成される。詳細には、一次追加二重湾曲部138の第1の一次追加部分131、第2の一次追加部分132、および一次追加湾曲133は、シートから形成される。
【0042】
二次追加二重湾曲部139は、第1の二次追加部分135および第2の二次追加部分136が二重湾曲部を共に形成するように二次追加湾曲137の位置においてシートを曲げることによって形成される。二次二重湾曲部109の第1の二次湾曲部121および第2の二次湾曲部122は、二次追加二重湾曲部139の第1の二次追加部分135と第2の二次追加部分136との間に位置する。好ましくは、第1の二次追加部分135および第2の二次追加部分136はそれら自体が直線であるが、第1の二次追加部分135および第2の二次追加部分136が二次追加二重湾曲部139の一部を共に形成する二次追加湾曲137によって接合される。二次追加二重湾曲部139は、シート、すなわち、金属シートから形成される。詳細には、二次追加二重湾曲部139の第1の二次追加部分135、第2の二次追加部分136、および二次追加湾曲137は、シートから形成される。
【0043】
第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、接合されている。それによって、バッフルの強度およびスチフネスは増大する。第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、共通のシートから溶接によってまたは共通のシートから作製されることによって接合されてもよい。図面に示された実施形態では、第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、共通のシートから作製されることによって接合されてもよい。第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、一体化されている。
【0044】
第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、共通の第2の追加部分132、136である。共通の第2の追加部分132、136は、一次追加湾曲133から二次追加湾曲137へ延びる。第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136は、共通のシートから作製される。したがって、一次追加二重湾曲部138および二次追加二重湾曲部139は、共通の追加シート134から作製される。詳細には、一次追加二重湾曲部138の第1の一次追加部分131、第2の一次追加部分132、および一次追加湾曲133、ならびに二次追加二重湾曲部139の第1の二次追加部分135、第2の二次追加部分136、および二次追加湾曲137は、共通の追加シート134から形成される。それによって、補強材107は、追加シート134を備える。追加シート134は、追加補強材130を備える。
【0045】
バッフルは、第2の長手方向縁104に弾性部材140を備える。弾性部材140は、側面パネル(図に示されるような側面パネル311)に弾性的に当接する。それによって、弾性部材140は、側面パネルを封止し、バッフルを通り過ぎかつ熱交換器のパス間にある流れを防ぐ。弾性部材は、バッフルがバッフル支持体に対して十分に押され、適切なポジションに保持されることを確実にする。弾性部材140は、補強材107に取り付けられる。図5図8に示されるように、弾性部材140は、スポット溶接などの溶接によって、または二重湾曲部108、109、138、139内の穴を通じて弾性部材から延びるクリップもしくは突起部などの固定手段によって、追加補強材130に取り付けられる。弾性部材140の部分141、142は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分を少なくとも有する方向に延びる。好ましくは、弾性部材140の部分141、142は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分、およびバッフル平面P1に直角をなす成分を有する方向に延びる。弾性部材140は、弾性フィン141、142を備える。弾性フィン141、142は、側面パネルに当接する。フィン141、142は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分を少なくとも有する方向に延びる。好ましくは、フィン141、142は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分、およびバッフル平面P1に直角をなす成分を少なくとも有する方向に延びる。図2図8に示されるように、弾性部材140は、2つの弾性フィン141、142を備える。各フィン141、142は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分を少なくとも有する方向に延びる。弾性部材140は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分、およびバッフル平面P1に直角をなす成分を有する方向に延び、第1のバッフル面101から離れるように延びる一次弾性フィン141を備える。弾性部材140は、バッフル平面P1に平行であるとともに第2の長手方向縁104に直角をなす成分、およびバッフル平面P1に直角をなす成分を有する方向に延び、第2のバッフル面102から離れるように延びる二次弾性フィン141を備える。
【0046】
弾性部材は、中央部143を備える。中央部143は、フィン141、142を接続する。中央部143は、補強材107に取り付けられている。中央部143は、追加補強材130、詳細には、第2の一次追加部分132および第2の二次追加部分136に取り付けられている。中央部143は平らである。中央部は、第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122に沿って延びる。中央部143は、第2の一次湾曲部112および第2の二次湾曲部122に平行である。
【0047】
弾性部材140は、第2の長手方向縁104の少なくとも大部分に沿って、好ましくは第2の長手方向縁の少なくとも80%に沿って、より好ましくは第2の長手方向縁の少なくとも90%に沿って、および最も好ましくは第2の長手方向縁104のほぼ全部に沿って延びる。
【0048】
図9を参照すると、補強材2107を有するバッフルの第2の実施形態が開示されている。図10を参照すると、補強材3107を有するバッフルの第3の実施形態が開示されている。図11を参照すると、補強材4107を有するバッフルの第4の実施形態が開示されている。図12を参照すると、補強材5107を有するバッフルの第5の実施形態が開示されている。図13を参照すると、補強材6107を有するバッフルの第6の実施形態が開示されている。これら全ての実施形態では、補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル平面P1から離れるように延びる。
【0049】
補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル平面P1から離れるように延びる一次部分2108、3108、4108、5108、6108を備える。補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル平面P1から2つの方向に離れるように延びる。補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル平面P1から離れるように延びる二次部分2109、3109、4109、5109、6109を備える。
【0050】
補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル平面P1から2つの方向に離れるように延び、2つの方向のうちの一方は、2つの方向のうちの他方の成分がバッフル平面P1から離れるように延びる方向とはほぼ反対の方向にバッフル平面P1から離れるように延びる成分を有する。言い換えれば、そこでは、2つの方向のうちの一方が、2つの方向のうちの他方の成分とは反対に向いている成分を有し、またはさらに言い換えれば、そこでは、2つの方向のうちの一方が、2つの方向のうちの他方の成分とは反対方向にバッフル平面P1から離れるように延びる成分を有する。補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第1の面から延びる。補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第2の面から延びる。したがって、補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第1の面と第2の面の両方から延びる。上記成分、すなわち、2つの方向の反対に向けられた成分は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。
【0051】
第2、第3、第4、および第6の実施形態(図9図10図11、および図13参照)では、補強材2107、3107、4107、6107は、バッフル平面P1から2つのほぼ反対方向に離れるように延びる。補強材2107、3107、4107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第1の面から延びる。補強材2107、3107、4107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第2の面から延びる。したがって、補強材2107、3107、4107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、6100の第1の面と第2の面の両方から延びる。これらの実施形態では、補強材2107、3107、4107、6107は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。二次部分2109、3109、4109、6109は、一次部分2108、3108、4108、6108がバッフル平面P1から離れるように延びる方向とはほぼ反対の方向にバッフル平面P1から離れるように延びる。一次部分2108、3108、4108、6108は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。二次部分2109、3109、4109、6109は、バッフル平面P1に対してほぼ直角に延びる。
【0052】
第5の実施形態(図12参照)では、一次部分5108は、バッフル平面P1に対して傾いている。二次部分5109は、バッフル平面P1に対して傾いている。一次部分5108は、一次部分5108が第1の長手方向縁103から離れるように向いているように傾いている。二次部分5109は、二次部分5109が第1の長手方向縁103から離れるように向いているように傾いている。90°よりも小さい角度が、バッフル板5100から離れるように向いている補強材5107の側で一次部分5108と二次部分5109との間に形成されている。
【0053】
これらの5つの全ての実施形態(図9図13参照)では、補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル板2100、3100、4100、5100、6100に溶接されている。第2および第6の実施形態(図9および図13参照)では、補強材2107、6107は、バッフル板2100、6100に直接溶接されている。第3、第4、および第5の実施形態(図10図11、および図12参照)では、補強材3107、4107、5107は、取付け部分3116、4116、5116を備える。取付け部分3116、4116、5116は、バッフル板3100、4100、5100の方向に延びる。取付け部分3116、4116、5116は、バッフル板3100、4100、5100のさらなるフォーク状部分3117、4117、5117に係合する。取付け部分3116、4116、5116は、さらなるフォーク状部分3117、4117、5117に溶接されている。
【0054】
第4の実施形態では、補強材4107は、上述した第1の実施形態の追加補強材130に類似する追加補強材4130を備える。追加補強材4130は、一次部分4108を覆う。追加補強材4130は、二次部分4109を覆う。追加補強材4130は、バッフル板4100の方へ向いている一次部分4108の側面に沿って一次部分4108の端部を覆う一次追加湾曲4133へ延びる第1の一次追加部分4131を備える。追加補強材4130は、一次追加湾曲4133からバッフル板4100から離れるように向いている、すなわち、バッフル平面P1に向かって向いている一次部分4108の側面に沿って延びる第2の一次追加部分4132を備える。追加補強材4130は、バッフル板4100の方へ向いている二次部分4109の側面に沿って二次部分4109の端部を覆う二次追加湾曲4137へ延びる第1の二次追加部分4135を備える。追加補強材4130は、バッフル板4100から離れるように向いている、すなわち、バッフル平面P1に向かって向いている二次部分4109の側面に沿って二次追加湾曲4137から延びる第2の二次追加部分4136を備える。第2の一次追加部分4132および第2の二次追加部分4136は、好ましくは、共通のシートから作製されることによって接合される。
【0055】
第6の実施形態(図13参照)では、一次部分6108は、バッフル板6100から離れるように向いている一次フック6118を備える。一次フック6118は、一次部分6108の端部に位置する。二次部分6109は、バッフル板6100から離れるように向いている二次フック6119を備える。二次フック6119は、二次部分6109の端部に位置する。
【0056】
これらの全ての実施形態(図9図10図11図12、および図13参照)では、上に開示されたような弾性部材2140、3140、4140、5140、6140は、補強材2107、3107、4107、5107、6107に取り付けられる。唯一の差は、第5の実施形態(図12参照)において、中央部5143が屈曲を有する点にある。
【0057】
図5図8に示されたバッフルの第1の実施形態では、補強材107は、バッフル板100と少なくとも部分的に一体化されてもよく、一方、図9図10図11図12、および図13に示された第2、第3、第4、第5、および第6の実施形態では、それぞれ、補強材2107、3107、4107、5107、6107は、バッフル板100に接続された別個の部分である。
【0058】
バッフル1は、2つのバッフル支持体2によって保持され得る。各バッフル支持体2は、内側側壁に取り付けられる。内側側壁は、伝熱プレートのスタック330と側面パネル(図に示されるような側面パネル311)との間に形成される空間の側壁である。内側側壁は、桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)を備える。バッフル支持体2は、桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)または桁(図に示されるような桁321、324)への溶接によって、またはそこに固定される固定手段、例えば、ボルトまたはねじによって、桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)に直接取り付けることができる。代替として、バッフル支持体2は、桁ライニング(図に示されるような桁ライニング331、334)に間接的に取り付けられてもよい。バッフル支持体は、溶接または固定手段による伝熱プレートのスタック330と側面パネル(図に示されるような側面パネル311)との間の空間内で桁ライニングの隣に設けられた真空ケージ340に取り付けられてもよい。
【0059】
代替として、バッフル1は、溶接によって内側側壁に取り付けられてもよい。バッフル1は、バッフル支持体なしで内側側壁に取り付けられてもよい。バッフルは、桁ライニング(girder lining)または桁への溶接によって、またはそこに固定される固定手段、例えば、ボルトまたはねじによって、桁ライニングに直接取り付けられてもよい。代替として、バッフル1は、溶接によってまたは固定手段によって、桁ライニング、例えば、真空ケージ340に間接的に取り付けられてもよい。
【0060】
図2に示されるように、ブロック型熱交換器は、伝熱プレートのスタックの一方の側に2つ以上のバッフルを有することができる。図1に視覚化されるのと同じやり方で、1つまたは2つ以上の同様のバッフルが、伝熱プレートのスタックの他方の側に、好ましくは反対側に、およびより好ましくは全ての側に、配置されてもよい。
【0061】
バッフル1自体、ならびに補強材107、フォーク状部分126、および弾性部材140は、バッフル平面P1と一致する鏡面で対称である。バッフルは、第1の長手方向縁103の中点から第2の長手方向縁104の中点へ延びるとともにバッフル平面P1に直角をなす鏡面でも対称である。
【0062】
前述したものは、本発明の原理、好ましい実施形態、態様、おおよび動作モードを説明した。しかしながら、この説明は、限定的ではなく例示的とみなされるべきであり、本発明は、上述した特定の実施形態およびバージョンに限定されるべきではない。本発明の様々な実施形態およびバージョンの種々の特徴は、明示的に説明されるものではなく他の組み合わせで組み合わされてもよい。したがって、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱することなく、変形は当業者によってそれらの実施形態およびバージョンにおいてなされ得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0063】
1 バッフル
2 バッフル支持体
100 バッフル板
101 第1の面、第1のバッフル面
102 第2の面、第2のバッフル面
103 第1の長手方向縁
104 第2の長手方向縁
105 第1の横方向縁、横方向縁
106 第2の横方向縁、横方向縁
107 補強材
115 第1のシート
125 第2のシート
126 係合手段、フォーク状部分または股状部分、フォーク状部分
140 弾性部材
150 装着部材
151 第1の翼、翼
152 第2の翼、翼
153 停止面、第1の停止面
154 停止面、第1の停止面
155 停止面、第2の停止面
156 停止面、第2の停止面
157 一次ブロッキング面、第1の一次ブロッキング面
158 二次ブロッキング面、第1の二次ブロッキング面
159 一次ブロッキング面、第2の一次ブロッキング面
160 二次ブロッキング面、第2の二次ブロッキング面
201 基部板
202 前面
203 後面
211 第1対の突出部、一次対の突出部、突出部
212 第1対の突出部、一次対の突出部、突出部
213 第1の当接面
214 第1の当接面
215 第2の当接面
216 第2の当接面
217 第1の突出板
218 第1の突出板
221 第2対の突出部、二次突出部、突出部
222 第2対の突出部、二次突出部、突出部
223 第1の当接面
224 第1の当接面
225 第2の当接面
226 第2の当接面
227 第1の突出板
228 第1の突出板
231 第2対の突出部、三次対の突出部、突出部
232 第2対の突出部、三次対の突出部、突出部
235 第2の当接面
236 第2の当接面
237 第2の突出板
238 第2の突出板
240 ロック用部材
241 ロック用プレート
242 ヘッド面
243 背面
244 突起部
251 フック
252 フック
253 フック
254 フック
255 フック
256 フック
261 コーナ突出部
262 コーナ突出部
300 プレート熱交換器
311 側面パネル、第1の側面パネル、第1のパネル
312 側面パネル、第2の側面パネル
313 側面パネル
314 側面パネル
315 上ヘッド部、ヘッド部
316 下ヘッド部、ヘッド部
317 基部
321 コーナ桁、桁
322 コーナ桁
323 コーナ桁
324 コーナ桁、桁
330 伝熱プレートのスタック、スタック
331 桁ライニング
332 桁ライニング
333 桁ライニング
334 桁ライニング
335 ボルト穴状の穴
336 ボルト穴状の穴
339 従来のバッフル
340 真空ケージ
341 入口
342 出口
343 入口
344 出口
P1 バッフル平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13