(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記端末表示部は、前記検針順路に基づき指定された次の検針先又は前記検針先変更部の操作によって指定される次の検針先を、他の検針先と区別可能に前記地図画面上に表示し、
前記収納情報要求部は、前記指針入力画面表示部又は前記指針入力画面が含む前記検針先変更部の押下を条件として指定された次の検針先の前記収納情報を、前記管理サーバに対し要求することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の巡回支援システム。
前記検針先変更部は、前記検針員の操作に応じて、指定されている検針先を更に次の検針先に変更することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の巡回支援システム。
検針員の検針作業を支援するための巡回支援システムを用いた巡回支援方法であって、前記巡回支援システムは、端末装置と、前記端末装置とVPN接続により情報の送受信を行う管理サーバと、を備え、
前記管理サーバが、
前記端末装置から転送された検針情報をデータベースに保存する管理データ保存ステップを備え、
前記端末装置が、
地図画面及び指針入力画面を表示処理させる端末表示ステップと、
順路番号を含む設備データに基づき、検針箇所への検針順路を示す検針順路図を生成する順路図生成ステップと、
予め取得した、少なくとも検針作業の対象となるメータが存在する地区の地図データを記憶することが可能な地図データ記憶ステップと、
予め取得した、少なくとも検針作業の対象となるメータが存在する地区の前記設備データを記憶することが可能な設備データ記憶ステップと、
検針員の操作に応じて需要家の収納情報を前記管理サーバに対して要求する収納情報要求ステップと、
前記管理サーバに対し前記検針情報の送信を行う通信ステップと、を備え、
前記地図画面は、前記検針順路図、及び、前記地図データを重ねて表示し、次の検針箇所の前記指針入力画面を表示するための指針入力画面表示部、及び、次の検針先を変更するための検針先変更部を備えており、
前記指針入力画面は、検針作業で得られたメータが示す指針の数値を入力するための指針入力部、及び、少なくとも前記収納情報及び前記収納情報と対応付けられた検針先情報に含まれる情報の一部を同一画面上に表示し、
前記端末装置は、前記通信ステップによって前記検針情報の送信が行われた後、前記検針順路に基づき次の検針先を指定し、
前記収納情報要求ステップは、次の検針先の前記指針入力画面の表示要求を受けた際、前記次の検針先の前記収納情報を前記管理サーバに要求することを特徴とする巡回支援方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の発明は、急な交代や代行等があった場合でも、検針員が検針順路通りに検針を行うことを可能にする水道使用量の検針順路図生成システムであり、検針順路が含まれた地図を表示することについて開示している。また、この地図をハンディターミナルに表示してもよいことが示唆されている。一方で、ハンディターミナルに検針順路が含まれた地図を表示する際の、具体的な表示態様に関する記載はされていない。
【0006】
また、特許文献1記載の発明は、検針順路番号通りに正確に検針を行うことを解決しようとする課題に位置付けており、何らかの事情で検針番号通りに検針が行えない際に検針員がどのような操作を行えばよいかを明確にしていない点、及び、検針情報の入力にかかる検針員の負担を軽減するという点においても改善の余地がある。
【0007】
上記事情を鑑みて、本発明は、端末装置を使用する際に必要となる操作を容易にし、検針員の検針作業にかかる負担を軽減する巡回支援システムを提供することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、検針員の検針作業を支援するための巡回支援システムであって、前記巡回支援システムは、端末装置と、前記端末装置から転送された検針情報をデータベースに保存する管理データ保存部と、を備え、前記端末装置は、地図画面及び指針入力画面を表示処理させる端末表示部と、順路番号を含む設備データに基づき、検針箇所への検針順路を示す検針順路図を生成する順路図生成部と、を備え、前記地図画面は、前記検針順路図、地図データ、次の検針箇所の指針入力画面を表示するための指針入力画面表示部、及び、次の検針先を変更するための検針先変更部を同一画面上に表示し、前記指針入力画面は、検針作業で得られたメータが示す指針の数値を入力するための指針入力部、及び、少なくとも収納情報及び前記収納情報と対応付けられた検針先情報に含まれる情報の一部を同一画面上に表示することを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明は、端末装置を使用する際に必要となる操作を容易にして、検針員の検針作業にかかる負担を軽減することが可能になる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記端末装置は、予めデータベースから取得した、少なくとも検針作業の対象となるメータが存在する地区の前記地図データを記憶することが可能な地図データ記憶部と、予めデータベースから取得した、少なくとも検針作業の対象となるメータが存在する地区の前記設備データを記憶することが可能な設備データ記憶部と、検針員の操作に応じて需要家の前記収納情報をデータベースに対して要求する収納情報要求部と、をさらに備え、前記端末表示部は、前記地図データ記憶部に記憶された前記地図データに前記検針順路図を重ねて表示することを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明は、地図データ、及び、設備データを予め端末装置にインポートすることが可能となるため、端末装置と外部のコンピュータにおける情報の送受信量が少なくなり、通信パケット数を抑えることが可能になる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記検針先情報は、需要家を特定する情報を含み、前記収納情報は、前記検針先情報に対応付けて累積記憶された過去の検針情報を含み、前記地図データは、道路情報、建物情報、及び、地形情報を含み、前記道路情報は、道路の位置図と一方通行、進入禁止、及び、車両通行止めについての情報を含み、前記建物情報は、建物の位置図と属性情報を含み、前記地形情報は、地形の位置図を含み、前記設備データは、管路情報、弁栓情報、給水メータ情報、及び、水道施設情報を含み、前記管路情報は、管路の位置図と属性情報を含み、前記弁栓情報は、弁栓の位置図と属性情報を含み、前記給水メータ情報は、給水メータの位置図と属性情報を含み、前記水道施設情報は、水道施設の位置図と属性情報を含むことを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明は、検針員がより効率的に検針作業を行うことが可能になる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記地図画面は、前記指針入力画面において前記検針情報を入力し検針作業を終えた検針先、検針作業を終えていない検針先、及び、前記検針員が次に向かう検針先の表示を異なる態様で表示することを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明は、検針員が地図画面上における検針先の表示箇所を容易に発見することを可能にする。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記指針入力画面は、入力した前記検針情報を確定させる指針情報確定部と、前記指針入力画面で表示される検針先の前後の検針先の指針入力画面を表示する検針先変更部と、前記地図画面を表示する地図画面表示部と、収納情報要求部がデータベースから取得した収納情報の少なくとも一部を表示させる水栓情報表示部と、メニュー画面を表示するメニュー画面表示部と、をさらに備えることを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明は、検針員がより効率的に検針作業を行うことが可能になる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記端末装置は、検針票を印刷する印刷部を更に備えることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明は、検針員によって操作される端末装置と、前記端末装置と通信可能なコンピュータによって実行される巡回支援方法であって、前記端末装置から転送された検針情報をデータベースに保存する管理データ保存ステップをコンピュータに実行させ、地図画面及び指針入力画面を表示処理させる端末表示ステップと、順路番号を含む設備データに基づき、検針箇所への検針順路を示す検針順路図を生成する順路図生成ステップと、を前記端末装置に実行させ、前記地図画面は、前記検針順路図、地図データ、次の検針箇所の指針入力画面を表示するための指針入力画面表示部、及び、次の検針先を変更するための検針先変更部を同一画面上に表示し、前記指針入力画面は、検針作業で得られたメータが示す指針の数値を入力するための指針入力部、及び、少なくとも収納情報及び前記収納情報と対応付けられた検針先情報に含まれる情報の一部を同一画面上に表示することを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明は、巡回支援プログラムであって、コンピュータを、地図画面及び指針入力画面を表示処理させる端末表示部と、順路番号を含む設備データに基づき、検針箇所への検針順路を示す検針順路図を生成する順路図生成部と、を備える端末装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、巡回支援システムにかかる新規な技術を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書は、本発明の実施形態にかかる構成や作用効果等について、図面を交えて、以下に説明する。
【0019】
本発明は、以下の実施形態に限定されず、様々な構成を採用し得る。また、本発明の実施形態は、各実施形態のそれぞれにおける構成の一部を、本発明の実施形態が目的とする作用効果の実現を阻害しない範囲で互いに採用してよい。
【0020】
本発明にかかる巡回支援システム、巡回支援方法、巡回支援プログラム、及び、巡回支援プログラム媒体のそれぞれは、同様の作用効果を奏する。巡回支援システム等における各部と、巡回支援方法における各ステップと、は同様の作用効果を奏する。
【0021】
巡回支援システム、巡回支援方法、巡回支援プログラム、及び、巡回支援プログラム媒体のそれぞれにおける各部の作用効果は、後述のプロセッサ等の演算デバイスが発揮する、と把握することができる。また、巡回支援システムの各ステップの作用効果も当該プロセッサ等の演算デバイスにより実現される、と把握することができる。
【0022】
巡回支援プログラム媒体は、巡回支援プログラムが格納された光ディスクやフラッシュメモリ等の非一過性の記録媒体である。
【0023】
巡回支援システムは、管理サーバ1と、地図情報管理サーバ2と、端末装置3と、を備える。
【0024】
<ハードウェア構成>
図1に例示されるように、管理サーバ1は、一般的なコンピュータ装置を利用することが可能であり、少なくとも、演算デバイス11、主記憶デバイス12、補助記憶デバイス13、通信デバイス16、及び、バスインタフェース17を有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。また、管理サーバ1は、上記構成に加えて、入力デバイス14、及び、出力デバイス15を備える構成であってよい。
【0025】
また、
図1に例示されるように、地図情報管理サーバ2は、一般的なコンピュータ装置を利用することが可能であり、少なくとも、演算デバイス21、主記憶デバイス22、補助記憶デバイス23、通信デバイス26、及び、バスインタフェース27を有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。また、地図情報管理サーバ2は、上記構成に加えて、入力デバイス24、及び、出力デバイス25を備える構成であってよい。
【0026】
また、
図1に例示されるように、端末装置3は、一般的なコンピュータ装置を利用することが可能であり、少なくとも、演算デバイス31、主記憶デバイス32、補助記憶デバイス33、入力デバイス34、出力デバイス35、通信デバイス36、及び、バスインタフェース37を有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0027】
演算デバイス11、21及び31は、命令セットを実行可能な既知のプロセッサを有する。主記憶デバイス12、22及び32は、命令セットを記憶可能な既知の揮発性メモリを有する。補助記憶デバイス13、23及び33は、プログラム等を記録可能な既知の記録媒体を有する。補助記憶デバイス13はデータベースDB1、DB2の少なくとも一部として機能し、また、補助記憶デバイス23はデータベースDB3、DB4の少なくとも一部として機能する。なお、必ずしも補助記憶デバイス13及び23をデータベースとして機能させる必要はなく、データベースDB1〜DB4の一部又は全部は、管理サーバ1及び/又は地図情報管理サーバ2とネットワークNWを介して相互に通信可能な外部データベースであってよい。入力デバイス14、24及び34は、例えば意思入力が可能な既知のインタフェースである。出力デバイス15、25及び35は、例えば視覚的な報知を可能とする既知のインタフェースである。通信デバイス16、26及び36は、ネットワークのへの接続・参加を実現するための有線方式又は無線方式に基づく既知のインタフェースを有する。なお、出力デバイス15、25及び35は、既知のプリンタをさらに有する構成であってよい。
【0028】
本発明の実施形態における管理サーバ1、及び、地図情報管理サーバ2は、1又は複数のコンピュータからなる。管理サーバ1、及び、地図情報管理サーバ2が複数のコンピュータからなる場合は、例として、複数のコンピュータのそれぞれがフロントエンドサーバ、バックエンドサーバ、及び、データベースサーバとして扱われる。このとき、管理サーバ1、及び、地図情報管理サーバ2が有する各部・各ステップにかかる機能は、当該複数のコンピュータにより適宜、分担されることで実現される。
【0029】
また、管理サーバ1、及び、地図情報管理サーバ2は、同一のコンピュータあるいは異なるコンピュータからなってよい。
【0030】
本発明の実施形態における端末装置3は、1又は複数のコンピュータからなる。当該1又は複数のコンピュータは、例として、スマートフォン、タブレット、及び、ラップトップ等の作業者ユーザにより携帯可能なコンピュータである。
【0031】
<機能ブロック>
図2に例示されるように、本発明の実施形態における管理サーバ1及び地図情報管理サーバ2間、管理サーバ1及び端末装置3間は、VPN(Virtual Private Network)接続により相互に通信可能である。地図情報管理サーバ2は、端末装置3へデータのインポートを行う構成としている。なお、本実施形態では、データのインポートは、Wi−Fi(登録商標)やBLUETOOTH(登録商標)等の無線通信、有線ケーブル等によって行う想定であるが、例えばパケット通信等で行ってもよい。
【0032】
また、
図2に例示されるように、管理サーバ1は、通信部101と、入力部102と、表示部103と、管理データ保存部104と、を有する。
【0033】
また、
図2に例示されるように、地図情報管理サーバ2は、通信部201と、入力部202と、表示部203と、を有する。
【0034】
また、
図2に例示されるように、端末装置3は、通信部301と、入力部302と、端末表示部303と、印刷部304と、地図データ記憶部305と、設備データ記憶部306と、順路図生成部307と、収納情報要求部308と、座標データ登録部309と、GPS受信部310と、を有する。
【0035】
<データベース構成>
また、
図2、及び、
図3に例示されるように、巡回支援システムは、管理サーバ1、地図情報管理サーバ2、及び、端末装置3に加えて、データベースDB1、DB2、DB3、及び、DB4を有する。各データベースは、管理サーバ1及び/又は地図情報管理サーバ2が有するハードウェア資源の少なくとも一部を利用するデータベースであってよく、ネットワークを介して管理サーバ1及び/又は地図情報管理サーバ2と相互に通信可能な外部データベースであってよい。
【0036】
データベースDB1、DB2、DB3、及び、DB4は、巡回支援システムにおいて扱われるデータ・情報全般の少なくとも一部を有する。
【0037】
データベースDB1は、需要家の住所、電話番号、地区情報、検針順路番号、及び、水栓番号等の、需要家に関連する情報である検針先情報1001を格納する。
【0038】
データベースDB2は、過去に端末装置3から受信した検針情報が、対応する需要家の検針先情報1001の少なくとも一部と対応付けて累積記憶された収納情報2001を格納する。ここで、本明細書中の説明における「検針情報」は、少なくとも、後述の指針入力部0w2aで入力されたメータが示す指針の数値と、入力された指針の数値に基づいて算出された使用料金と、需要家を特定する情報と、を有する。
【0039】
データベースDB3は、道路の位置図と一方通行、進入禁止、及び、車両通行止めについての情報を含む道路情報3001、建物の位置図と属性情報を含む建物情報3002、及び、地形の位置図を含む地形情報3003を格納する。ここで、本明細書中の説明における「位置図」は、地図を表示するためのベクタ形式のデータであるが、ラスタ形式のデータでもよい。また、建物情報3002に含まれる属性情報は、少なくとも検針先情報1001の一部を有する。また、本明細書中の説明における「地図データ」は、少なくとも道路情報3001、建物情報3002、及び、地形情報3003の何れかを指す。
【0040】
データベースDB4は、配水管や給水管等の管路にかかる位置図と属性情報を含む管路情報4001、消火栓や止水弁等の弁栓にかかる位置図と属性情報を含む弁栓情報4002、給水メータの位置図と属性情報を含む給水メータ情報4003、及び、水道施設の位置図と属性情報を含む水道施設情報4004を格納する。ここで、給水メータ情報4003に含まれる属性情報は、少なくとも検針順路番号を含む検針先情報1001の一部を有する。また、本明細書中の説明における「設備データ」は、少なくとも管路情報4001、弁栓情報4002、給水メータ情報4003、及び、水道施設情報4004の何れかを指す。また、本明細書中の説明における「水道施設」は、浄水場、配水池、及び、ポンプ場等の施設を指す。
【0041】
データベースDB1、DB2、DB3、及び、DB4は、リレーショナルデータベースやキーバリューストアなどの既知のデータベースの構造を示す。ここで、データベース上の各種データのデータ構造・ファイルフォーマットは、既知のデータ構造・ファイルフォーマットを示す。
【0042】
<巡回時における情報処理手順>
図4が示すように、本発明にかかる一連の処理は以下のステップを含む。なお、
図4に示される各ステップの順列は一例であり、指定がない限り適宜、当該順列は変更され得る。
【0043】
管理サーバ1は、データベースDB1に格納されている検針先情報1001から、当日巡回を行う検針地区内に存在する需要家と対応付けられた水栓番号を取得し、地図情報管理サーバ2に送信する(ステップS100)。
【0044】
地図情報管理サーバ2は、前記巡回を行う検針地区の地図データをデータベースDB3から取得し、また、前記巡回を行う地区の管路情報4001、弁栓情報4002、水道施設情報4004、及び、管理サーバ1から送信された各需要家の水栓番号と対応しさらに検針順路番号を含む需要家の給水メータ情報4003をデータベースDB4から取得し、端末装置3にインポートする(ステップS101)。また、本発明において、地図データ、及び、設備データの端末装置3への転送は、通信パケット数を抑えるために、地図情報管理サーバ2から端末装置3へのインポートで行っているが、パケット通信で行ってもよい。
【0045】
順路図生成部307は、設備データ記憶部306に記憶されている設備データに基づいて、メータ位置同士を線で結ぶことで検針順路を示す検針順路図を生成する(ステップS102)。本実施形態では、順路図生成部307は、設備データ記憶部306において記憶されている給水メータ情報4003に含まれる各属性情報のうち、検針順路番号に基づいて検針順路図を生成する。
【0046】
端末装置3は、検針員が向かうべき検針先を次の検針先として指定する。向かうべき検針先とは、最後に検針を行った検針箇所の次の検針順路番号を持つ検針先(検針を行っていない場合は最初の検針先)などである(ステップS103)。ここで、次の検針順路番号を持つ検針先が検針済みの場合、未検針の検針先を向かうべき検針先としてよい。ステップS103で指定された次の検針先を変更する必要がある場合、入力部302は、検針員の検針先変更部0w1dの操作に応じて次の検針先の変更を受け付けてよい。
【0047】
端末表示部303は、ステップS102で生成された検針順路図と、地図データ記憶部305に記憶される地図データの各位置図の少なくとも一部と、設備データ記憶部306で記憶される設備データの各位置図の少なくとも一部と、をレイヤとして重ねて表示した画面である地図画面0w1の表示処理を行う(ステップS104)。本実施形態ではさらに、端末表示部303は、ステップS103で指定された次の検針先を、他の検針先と区別可能に地図画面0w1上に表示する。また、端末表示部303は、検針作業を終えた検針先、検針作業を終えていない検針先、及び、検針員が次に向かう検針先の表示を異なる態様で地図画面0w1上に表示する。
【0048】
<地図画面の画面表示例>
図5に例示されるように、端末表示部303は、座標データ登録部309が割り出した端末装置3の現在地を地図上に示す現在地表示部0w1aと、メータ位置同士を線で結ぶことで検針順路を示す検針順路表示部0w1bと、検針先であるメータの座標を示す設置箇所表示部0w1cと、検針員が次に向かう検針先を変更する検針先変更部0w1dと、指針入力画面0w2の表示を行う指針入力画面表示部0w1eと、現在地表示部0w1aを地図画面0w1の中央に写す現在地呼出部0w1fと、を含む地図画面0w1の表示処理を行う。
【0049】
ここで、検針順路表示部0w1bで示される需要家同士を結ぶ線は、矢印であり、レイヤとして重ねた地図データ及び設備データの位置図と同様の線種、太さ、及び、色で表示されているが、需要家同士を結ぶ線は、矢印でなくともよく、レイヤとして重ねた地図データ及び設備データの位置図とは異なる線種、太さ、及び、色で表示されてよい。また、
図5では、検針順路表示部0w1bで示される線はメータの設置場所を目指すように形成・配置されているが、本発明では、必ずしも線がメータの設置場所を目指すように形成・配置されている必要は無く、例えば各住戸の建物図形の重心点を目指すように形成・配置されるようにしてもよい。また、設置箇所表示部0w1cで表示される検針箇所は、検針作業を終えている検針箇所と検針作業が終わっていない検針箇所とで異なる態様で表示されているが、同様の態様で表示されてもよい。未検針の検針箇所を表す図形は、
図5においては塗りつぶしをされた円で表示されているが、その形は多角形や星形等の任意の図形であってよく、塗りつぶしをされていなくてもよい。検針員が次に向かう検針先の図形は、図形を点滅させる、点線の円で囲む等、他の検針先の図形とは異なる態様で表示された視覚的に分かりやすい形で表示されてよい。
【0050】
ここで、地図画面0w1は、端末表示部303において表示される、検針員が検針先を訪問する順路を示した地図であり、後述の順路図生成部307で生成される検針順路図と、データベースDB3、及び、DB4で記憶される各位置図の少なくとも一部をレイヤとして重ねて表示した画面である。
【0051】
検針員が次の検針先において検針を開始する際などに、指針入力画面表示部0w1eを押下することによって、収納情報要求部308は、データベースDB2へ次の検針先である需要家の収納情報2001を要求する(ステップS105)。
【0052】
端末表示部303は、指針入力画面0w2の表示処理を行う(ステップS106)。
【0053】
<指針入力画面の画面表示例>
図6に例示されるように、端末表示部303は、メータが示す指針の数値を入力する指針入力部0w2aと、検針を行う際に検針員が気が付いたことなどを書き留めておく覚書入力部0w2bと、需要家での検針作業が行えない場合に認定処理として認定指針を入力する認定処理部0w2cと、検針票を再度印刷する再印刷部0w2dと、指針入力画面0w2に表示される検針先を変更する検針先変更部0w2eと、地図画面0w1を表示させる地図画面表示部0w2fと、水栓情報表示画面0w3を表示させる水栓情報表示部0w2gと、メニュー画面0w4を表示させるメニュー画面表示部0w2hと、指針入力部0w2aへの指針の数値の入力を条件に表示され、押下されることで入力した指針の数値を確定させる指針情報確定部0w2iと、を含む指針入力画面0w2の表示処理を行う。
【0054】
また、指針入力画面0w2では、収納情報2001、及び、収納情報2001と対応付けられた検針先情報1001に含まれる情報の少なくとも一部を同一画面上に表示する。
【0055】
ここで、指針入力画面0w2において表示されている検針先を変更する必要がある場合、入力部302は、検針員の検針先変更部0w2eの操作に応じて次の検針先の指定を受け付けてよい(ステップS107)。収納情報要求部308は、ステップS107で受け付けた次の検針先の指定に応じて、データベースDB2へ次の検針先である需要家の収納情報2001を要求する(ステップS108)。
【0056】
入力部302は、検針先のメータが示す値の指針入力部0w2aへの入力を受け付ける(ステップS109)。端末装置3は、指針情報確定部0w2iの押下を条件として、ステップS109で入力された指針の値の登録を受け付け、入力された指針の値に基づいて使用量、及び、使用料金の計算を行う(ステップS110)。印刷部304は、ステップS110で計算された使用量及び使用料金を含む検針情報に基づき検針票を印刷する(ステップS111)。
【0057】
端末装置3は、通信部301を介して検針情報を管理サーバ1へ送信し、管理データ保存部104は、通信部101を介して受信した検針情報を、対応する需要家の検針先情報1001と対応付けてデータベースDB2へ保存する。このとき、端末装置3の現在地が電波状況の悪い地域であった場合、端末装置3は検針情報を送信せず端末内に保存しておき、電波状況のよい地域に移動してから保存された検針情報を送信してもよい(ステップS112)。また、端末装置3は、ステップS112における管理サーバ1への検針情報の送信を条件として、ステップS105、及び/又は、ステップS108で取得した収納情報2001を削除する(ステップS113)。
【0058】
端末装置3は、向かうべき検針先が存在する場合には、ステップS103に戻る。なお、一連の情報処理手順を終了するかどうかは、例えば、未検針の検針先が残っているかによって判断されてもよい。未検針の検針先とは、例えば、検針の順番が回ってきていない検針先である。また、例えば、検針先変更部0w1d又は検針先変更部0w2eを操作することで検針の順番を飛ばした検針先を含んでよい。
【0059】
通信部101は、管理サーバ1が通信デバイス16として備えており、VPN接続により地図情報管理サーバ2、及び、端末装置3に対して情報の送受信を行う。
【0060】
入力部102は、キーボード、操作ボタン、マウス、表示部103上に設けられたタッチセンサ等の入力デバイス14を利用して、外部からなされる操作を受け付け、当該操作に応じた信号を管理サーバ1に入力する。
【0061】
表示部103は、管理サーバ1が出力デバイス15として備えており、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを用いて構成された表示パネル、及び、駆動部を含むディスプレイである。
【0062】
管理データ保存部104は、端末装置3から転送された検針情報を、対応する需要家の検針先情報1001と対応付けてデータベースDB2へ保存する。
【0063】
通信部201は、地図情報管理サーバ2が通信デバイス26として備えており、VPN接続により管理サーバ1と情報の送受信を行い、BLUETOOTH(登録商標)や有線ケーブル等により端末装置3と情報の送受信を行う。なお、地図情報管理サーバ2及び端末装置3間における情報の送受信は、パケット通信によって行うものとしてもよい。
【0064】
入力部202は、キーボード、操作ボタン、マウス、表示部203上に設けられたタッチセンサ等の入力デバイス24を利用して、外部からなされる操作を受け付け、当該操作に応じた信号を地図情報管理サーバ2に入力する。
【0065】
表示部203は、地図情報管理サーバ2が出力デバイス25として備えており、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを用いて構成された表示パネル及び駆動部を含むディスプレイである。
【0066】
通信部301は、端末装置3が通信デバイス36として備えており、VPN接続により管理サーバ1と情報の送受信を行い、BLUETOOTH(登録商標)や有線ケーブル等により地図情報管理サーバ2と情報の送受信を行う。なお、端末装置3及び地図情報管理サーバ2間における情報の送受信は、パケット通信によって行うものとしてもよい。
【0067】
入力部302は、キーボード、操作ボタン、マウス、端末表示部303上に設けられたタッチセンサ等の入力デバイス34を利用して、外部からなされる操作を受け付け、当該操作に応じた信号を端末装置3に入力する。
【0068】
端末表示部303は、端末装置3が出力デバイス35として備えており、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを用いて構成された表示パネル及び駆動部を含むディスプレイである。
【0069】
GPS受信部310は、GPS衛星からの電波を受け取る受信機である。
【0070】
座標データ登録部309は、GPS受信部310がGPS衛星から受け取った電波から、端末装置3の座標値の割り出しを行う。
【0071】
<水栓情報表示画面の画面表示例>
また、端末表示部303は、水栓情報表示部0w2gの押下を条件として、収納情報要求部308が参照要求を行うことで取得した収納情報2001の少なくとも一部を表示する水栓情報表示画面0w3の表示処理を行う。ここで、水栓情報表示画面0w3は、
図7に例示されるように、水栓の使用開始日(現在中止中の水栓の場合は使用中止日)と、検針員が検針を行う地区の検針地区名と、検針順路番号と、担当検針員名と、需要家における上水の用途を示す上水使用用途と、需要家における下水の排出量を示す下水使用区分と、使用者連絡先電話番号と、前回メータ取替日と、現地の写真や文章での説明等を含むメータ位置の情報と、を含む情報を表示してよい。
【0072】
<メニュー画面の画面表示例>
また、
図8に示されるように、端末表示部303は、需要家の水栓を検索するための水栓検索部0w4aと、本機能の使用時点における検針状況の確認を行うための検針状況確認部0w4bと、端末装置3における巡回支援プログラムの設定を変更するための設定変更部0w4cと、を含むメニュー画面0w4の表示処理を行う。また、水栓検索部0w4aは、検索対象の水栓が検針済みであるかを指定するための項目入力部0w4dと、検索対象の水栓のメータ番号を指定するための項目入力部0w4eと、検索対象の水栓の契約者名を指定するための項目入力部0w4fと、検索対象の水栓の水栓番号を指定するための項目入力部0w4gと、検索対象の水栓の検針順路番号を指定するための項目入力部0w4hと、を含み、検針員は、項目入力部0w4d〜0w4gのうち少なくとも1つの項目の入力、及び、項目入力部0w4iの指定に基づき、設備データにかかる検索処理を行う。メニュー画面表示部0w2hは少なくとも、検針員が指針入力画面0w2においてメニュー画面表示部0w2hを押下することで表示される。
【0073】
印刷部304は、例えばプリンタであり、指針入力画面0w2における指針情報確定部0w2iの押下又は再印刷部0w2dの押下を条件として検針票を印刷するものであってよい。なお、検針結果を印刷する必要がない場合、例えば後から郵送する等の場合には、印刷部304が不要になることもある。
【0074】
地図データ記憶部305は、地図情報管理サーバ2から通信部301を介して受信した、少なくとも検針作業の対象となるメータが存在する地区の地図データを記憶する。
【0075】
設備データ記憶部306は、地図情報管理サーバ2から通信部301を介して受信した、当日巡回を行う検針地区の管路情報4001、弁栓情報4002、水道施設情報4004、及び、検針作業の対象となるメータの給水メータ情報4003の記憶を行う。
【0076】
順路図生成部307は、設備データ記憶部306において記憶されている給水メータ情報4003に含まれる各属性情報のうち、検針順路番号に基づいて検針順路を決定する。また、順路図生成部307は、設備データ記憶部306に記憶されている設備データに基づいてメータ位置同士を線で結ぶことで、検針順路を示す検針順路図を生成する。
【0077】
収納情報要求部308は、指針入力画面表示部0w1e又は検針先変更部0w2eの押下等、次の指針入力箇所の決定を条件として、管理サーバ1に対して検針先の需要家の過去の検針情報を含む収納情報2001の参照を要求する参照要求を、検針先の需要家の給水メータ情報4003の属性情報が有する検針先情報1001に基づいて行う。管理サーバ1は上記参照要求に応じて、指定された検針先の需要家の検針先情報1001と対応する収納情報2001をデータベースDB2において参照し、通信部101を介して端末装置3への送信を行う。なお、端末装置3が受信した収納情報2001は、検針情報が通信部301を介して管理サーバ1に送信された後に、端末装置3から削除されるものとしてもよい。
【0078】
本発明によれば、巡回支援システムにかかる新規な技術を提供することができる。
【解決手段】検針員の検針作業を支援するための巡回支援システムであって、端末装置3と、検針情報をデータベースに保存する管理データ保存部104と、を備え、前記端末装置は、地図画面及び指針入力画面を表示処理させる端末表示部303と、検針順路図を生成する順路図生成部307と、を備え、前記地図画面は、前記検針順路図、前記地図データ、次の検針箇所の指針入力画面を表示する指針入力画面表示部、及び、次の検針先を変更する検針先変更部を同一画面上に表示し、前記指針入力画面は、前記指針情報を入力する検針情報入力部、及び、収納情報及び検針先情報に含まれる情報の一部を同一画面上に表示する。