(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
水平方向に離れた第1単管建地と第2単管建地との間で互いに交差するように配設され、前記第1単管建地と前記第2単管建地とを連結する第1斜材及び第2斜材を備えた単管建地用先行筋交いにおいて、
前記第1斜材の上部は、前記第1単管建地に固定された第1上側クランプ部材に連結される第1上部楔材を有し、
前記第1斜材の下部は、前記第2単管建地に固定された第2下側クランプ部材に連結される第1下部楔材を有し、
前記第2斜材の上部は、前記第2単管建地に固定された第2上側クランプ部材に連結される第2上部楔材を有し、
前記第2斜材の下部は、前記第1単管建地に固定された第1下側クランプ部材に連結される第2下部楔材を有し、
前記第1斜材の上部には、前記第1単管建地の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される第1被案内部が設けられていることを特徴とする単管建地用先行筋交い。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る単管建地用先行筋交い1の正面図である。単管建地用先行筋交い1は、
図5に示すような仮設足場100を構築する際に使用される部材である。この実施形態の説明では、単管建地用先行筋交い1を説明する前に、仮設足場100の構成について説明する。
【0022】
(仮設足場)
図5に示す仮設足場100は、各種建築物の建築現場や土木作業現場において、その作業に応じて構築されるものである。建設作業以外にも、メンテナンス作業時にも仮設足場100が構築される。
図5では、正面から見た仮設足場100の一例を示しており、建築物の規模や構造等に応じて様々な高さ、形状となるように構築される。本例では、仮設足場100が2階以上の多層型のものが対象となる。
図5では仮設足場100が2階である場合を示しているが、3階以上の階数を有する仮設足場100に本発明を適用することもできる。また、
図5の左右方向を仮設足場100の幅方向と定義するが、これは説明の便宜を図るためだけであり、仮設足場100の方向を限定するものではない。
【0023】
仮設足場100は、本発明の実施形態に係る単管建地用先行筋交い1の他に、複数本の単管建地(第1〜第4単管建地)101〜104と、単管ベース105と、根がらみ106と、1階用筋交い107と、足場板110と、クランプ部材200とを備えている。これらの他に、図示しないがジャッキベース、布材、幅木、壁つなぎ、階段等が仮設足場100の構築の際に使用されることもある。これら部材によってクサビ緊結式の仮設足場100が構築される。仮設足場100を構成している各部材を足場構成部材と呼ぶ。
【0024】
第1〜第4単管建地101〜104は、従来から仮設足場を構築する際に使用されている円形断面を有する金属製単管パイプからなる部材であり、鉛直方向に延びるとともに、互いに水平方向に離れて配置されている。この例では、第1〜第4単管建地101〜104を示しているが、単管建地の数は4本に限定されるものではない。第1〜第4単管建地101〜104は互いに平行である。上記金属製単管パイプは規格品として設定されている部材であり、第1〜第4単管建地101〜104は同じ単管パイプからなる。
【0025】
第1〜第4単管建地101〜104の下端部には、単管ベース105が取り付けられている。単管ベース105が地面に当接するようになっている。また、第1〜第4単管建地101〜104の下端部近傍には、単管ベース105から上方に離れた部位に根がらみ106が設けられている。根がらみ106は、第1〜第4単管建地101〜104のうち、隣合う建地同士を連結する部材である。単管ベース105や根がらみ106は、必要に応じて設けることができる。
【0026】
根がらみ106の上には、1階用筋交い107が設けられている。この1階用筋交い107は従来の筋交いと同じものであり、2本の斜材と手摺とで構成されている。1階用筋交い107は、第1〜第4単管建地101〜104に対してクランプ部材200によって連結されている。
【0027】
図6〜
図8は、クランプ部材200の一例としてフランジ型のクサビ緊結式足場用クランプ部材200を示すものである。フランジ型のクランプ部材200は、単管建地101を径方向に挟持する第1挟持部材201及び第2挟持部材202と、連結軸203と、ボルト部材204と、ナット205と、取付軸206とを備えている。第1挟持部材201及び第2挟持部材202は、単管建地101の外周面に対して該単管建地101の径方向(水平方向)一側及び他側からそれぞれ当接することにより、単管建地101を径方向に挟持(クランプ)する部材である。
【0028】
尚、この実施形態の説明では、
図7に示すようにクランプ部材200を単管建地101に取り付けた状態で、クランプ部材200の下になる側を単に「下」といい、クランプ部材200の上になる側を単に「上」というものとする。また、第1挟持部材201及び第2挟持部材202における連結軸203によって連結される側を、第1挟持部材201及び第2挟持部材202の「基端側」といい、第1挟持部材201及び第2挟持部材202における連結軸203によって連結される側とは反対側を、第1挟持部材201及び第2挟持部材202の「先端側」というものとする。このようにクランプ部材200の方向を定義するのは説明の便宜を図るためだけであり、クランプ部材200の使用状態を限定するものではなく、図示した姿勢以外の姿勢でクランプ部材200を使用することも可能である。
【0029】
第1挟持部材201及び第2挟持部材202は、単管建地101の径方向に沿う方向に延びる金属製の板材で構成されている。第1挟持部材201及び第2挟持部材202には、足場構成部材が有する楔材が上方から差し込まれる差し込み部としての差し込み孔201a、202aがそれぞれ形成されている。第1挟持部材201の基端側と、第2挟持部材202の基端側とが上下方向に延びる連結軸203によって相対回動可能に連結されている。これにより、
図8に示すように第1挟持部材201及び第2挟持部材202が展開した状態とすることができる。差し込み孔201a、202aの代わりに、単管建地101の外周面に達する切り欠き部が形成されていてもよい。
【0030】
第2挟持部材202の先端部には、ボルト204が上下方向に延びる取付軸206によって相対回動可能に取り付けられている。一方、第1挟持部材201の先端部には、上下方向に延びる係合片207が固定されている。係合片207の上下方向中間部には切り欠き部207aが形成されている。
図7に示すように、第1挟持部材201及び第2挟持部材202を閉じてから、ボルト204を取付軸206周りに回動させることで、当該ボルト204の長手方向中間部を係合片207の切り欠き部207aに入れることができるようになっている。ボルト204の長手方向中間部を切り欠き部207aに入れた状態で当該ボルト204にナット205を螺合させて締め付けることで、
図6に示すように、第1挟持部材201及び第2挟持部材202を単管建地101に締結する。
【0031】
このようにしてクランプ部材200を単管建地101に固定することができる。クランプ部材200を単管建地101に固定した後、足場構成部材が有する楔材を差し込み孔201a、202aに差し込むことで、足場構成部材を単管建地101に強固に連結できる。差し込み孔201a、202aの形状や個数は任意に設定することができる。
【0032】
図9〜
図11は、クランプ部材200の一例としてポケット型のクサビ緊結式足場用クランプ部材200を示すものである。ポケット型のクランプ部材200は、上記フランジ型のクランプ部材200と同様に、単管建地101を径方向に挟持する第1挟持部材201及び第2挟持部材202と、連結軸203と、ボルト部材204と、ナット205と、取付軸206とを備えている。
【0033】
第1挟持部材201及び第2挟持部材202には、足場構成部材が有する楔材が上方から差し込まれる複数の差し込み部としてのポケットPが周方向に互いに間隔をあけて形成されている。
図9に示すように、クランプ部材200を単管建地101に固定した後、足場構成部材が有する楔材をポケットPに差し込むことで、足場構成部材を単管建地101に強固に連結できる。ポケットPの形状や個数は任意に設定することができる。
【0034】
(単管建地用先行筋交いの構造)
次に、
図1に示す単管建地用先行筋交い1の構造について説明する。単管建地用先行筋交い1は、第1単管建地101の2階に相当する部分と、第2単管建地102の2階に相当する部分との間で互いに交差するように配設される第1斜材10及び第2斜材20とを備えている。第1斜材10及び第2斜材20が、第1単管建地101の2階に相当する部分と第2単管建地102の2階に相当する部分とを連結することで、仮設足場100の強度を向上させることができるとともに、作業者の2階からの転落を抑制することができる。第1斜材10及び第2斜材20は、伸縮可能に構成されていてもよい。第1斜材10及び第2斜材20は、ブレースと呼ぶこともできる。
【0035】
尚、この実施形態の説明では、第1単管建地101と第2単管建地102とを単管建地用先行筋交い1で連結する場合について説明するが、同じ単管建地用先行筋交い1を用いて第2単管建地102と第3単管建地103とを連結でき、また、第3単管建地103と第4単管建地104とを連結することもできる。また、同じ単管建地用先行筋交い1を用いて、第1単管建地101の3階に相当する部分と、第2単管建地102の3階に相当する部分とを連結することもできる。つまり、単管建地用先行筋交い1は、第1単管建地101の2階以上に相当する部分と、第2単管建地102の2階以上に相当する部分とを連結する足場構成部材である。
【0036】
図4に示すように、第1単管建地101の2階に相当する部分には、第1上側クランプ部材200Aが固定されるとともに、第1上側クランプ部材200Aよりも下に第1下側クランプ部材200Dが固定される。また、第2単管建地102の2階に相当する部分には、第2上側クランプ部材200Cが固定されるとともに、第2上側クランプ部材200Cよりも下に第2下側クランプ部材200Bが固定される。第1上側クランプ部材200Aと、第1下側クランプ部材200Dとの間隔は、第2上側クランプ部材200Cと、第2下側クランプ部材200Bとの間隔と同じであり、単管建地用先行筋交い1の寸法に合わせることができる。また、第1上側クランプ部材200Aと第2上側クランプ部材200Cとは同じ高さに固定され、また、第1下側クランプ部材200Dと第2下側クランプ部材200Bとは同じ高さに固定されている。
【0037】
第1斜材10は、円形断面を有する金属製パイプで構成されており、第1単管建地101に連結される側が第2単管建地102に連結される側よりも上に位置するように傾斜した状態で直線状に延びている。第1斜材10を構成するパイプは、第1単管建地101を構成するパイプよりも小径である。
図1に示すように、第1斜材10の上部は、第1上部楔材11を有している。第1上部楔材11は、第1斜材10の上部から下方へ突出するように設けられており、
図7に示すクランプ部材200の差し込み孔201a、202aや
図9に示すクランプ部材200のポケットPに差し込まれる部材である。本例では、
図4に示す第1上側クランプ部材200Aの差し込み孔201a、202a(
図7に示す)またはポケットP(
図10に示す)に差し込まれて連結される。
【0038】
図1に示すように、第1斜材10の下部は、第1下部楔材12を有している。第1下部楔材12は、第1上部楔材11と同様に構成することができ、本例では、
図4に示す第2下側クランプ部材200Bの差し込み孔201a、202a(
図7に示す)またはポケットP(
図10に示す)に差し込まれて連結される。
【0039】
図1に示すように、第2斜材20は、第1斜材10と同様な部材で構成されており、第2単管建地102に連結される側が第1単管建地101に連結される側よりも上に位置するように傾斜した状態で直線状に延びている。従って、正面から見たとき、第1斜材10と第2斜材20とが交差するように配置される。
【0040】
第2斜材20の上部は、第2上部楔材21を有している。第2上部楔材21は、第2斜材10の上部から下方へ突出するように設けられており、
図4に示す第2上側クランプ部材200Cの差し込み孔201a、202a(
図7に示す)またはポケットP(
図10に示す)に差し込まれて連結される。
【0041】
図1に示すように、第2斜材20の下部は、第2下部楔材22を有している。第2下部楔材22は、第2上部楔材21と同様に構成することができ、本例では、
図4に示す第1下側クランプ部材200Dの差し込み孔201a、202a(
図7に示す)またはポケットP(
図10に示す)に差し込まれて連結される。
【0042】
単管建地用先行筋交い1は手摺30を備えている。手摺30は、円形断面を有する金属製パイプで構成されており、第1斜材10の上部から第2斜材20の上部まで略水平に延びている。手摺30における第1単管建地101側の端部が第1斜材10の上部に連結され、また、手摺30における第2単管建地102側の端部が第2斜材20の上部に連結される。手摺30は伸縮自在に構成されていてもよい。また、手摺30は必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
【0043】
図12A及び
図12Bに示すように、第1斜材10の上部には、第1例に係る正面側第1被案内部40及び背面側第1被案内部41が設けられている。
図12A及び
図12Bでは、第1単管建地101の左側に別の単管建地(図示せず)が配置されている場合を示しており、従って、2つの単管建地用先行筋交い1が左右に並ぶように設けられた状態となっている。
図12A及び
図12Bの右側に位置する正面側第1被案内部40及び背面側第1被案内部41は、第1単管建地101と第2単管建地102とを連結する単管建地用先行筋交い1に設けられているものであり、
図12A及び
図12Bの左側に位置する正面側第2被案内部60及び背面側第2被案内部61は、第1単管建地101と上記別の単管建地とを連結する単管建地用先行筋交いに設けられているものである。尚、正面側第1被案内部40及び背面側第1被案内部41の一方のみを設けて他方を省略してもよい。
【0044】
正面側第1被案内部40及び背面側第1被案内部41は、第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される部材で構成されている。具体的には、正面側第1被案内部40は、第1斜材10の上部に連結される第1連結部40aと、正面側延出部40bとを有している。第1連結部40aと正面側延出部40bは、例えば金属製の板材で構成されている。第1連結部40aと正面側延出部40bを1枚の板材で構成してもよいし、それぞれ別の板材で構成した後、接合してもよい。1枚の板材で構成する場合には、プレス成形法によって正面側第1被案内部40を得ることができる。
【0045】
第1連結部40aは、第1斜材10の正面側に配置されて上下方向に延びており、第1斜材10の上部に対して溶接されていてもよいし、ボルト及びナット等による締結部材で締結されていてもよい。この第1連結部40aは、正面側へ突出して上下方向に延びる突出部40cを有している。突出部40cの突出方向は、仮設足場100の幅方向と交差する方向であり、この実施形態では仮設足場100の幅方向と略直交する方向である。
【0046】
正面側延出部40bは、第1斜材10及び第1単管建地101の正面視で、突出部40cの突出方向先端部から第1単管建地101の正面側に達するまで延びる板状をなしている。正面側延出部40bの延出方向は、仮設足場100の幅方向に沿う方向(仮設足場100の幅方向と略平行な方向)である。第1斜材10の外径が第1単管建地101の外径よりも小径であることから、正面側へ突出する突出部40cを設け、その突出部40cの先端部に正面側延出部40bを設けることで、正面側延出部40bを第1単管建地101の正面側に接触可能な位置に配置している。これにより、正面側延出部40bが第1単管建地101を正面側から覆うように配置されることになる。
【0047】
正面側延出部40bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも第1連結部40aに近い側に位置している。これは、隣に配設されている単管建地用先行筋交い1の正面側延出部60b(後述する)との接触や干渉を回避するためである。また、正面側延出部40bの先端部は、上下方向に延びており、第1単管建地101の管軸線と略平行である。第1例では、正面側延出部40bの先端部が最も第1単管建地101に接近することになるので、正面側延出部40bの先端部のみが第1単管建地101の外周面に接触し、正面側延出部40bの先端部よりも基端側は第1単管建地101の外周面から離れるように配置される。
【0048】
背面側第1被案内部41は、正面側第1被案内部40と対称構造とされている。すなわち、背面側第1被案内部41は、突出部41cを有する第1連結部41aと、正面視で第1連結部41aから第1単管建地101の背面側(裏面側)まで延びる背面側延出部41bとを備えている。背面側延出部41bと正面側延出部40bとは互いに所定距離を隔てて対向するように配置されるとともに、互いに略平行に延びている。背面側延出部41bと正面側延出部40bとは、延出方向先端側へ行くほど互いに離れるように形成されていてもよい。
【0049】
背面側延出部41bの先端部のみが、正面側延出部40bとは反対側から第1単管建地101の外周面に接触し、背面側延出部41bの先端部よりも基端側は第1単管建地101の外周面から離れるように配置される。また、背面側延出部41bの先端部と、正面側延出部40bの先端部との離間寸法は、第1単管建地101の外径寸法以上に設定されており、背面側延出部41bの先端部と、正面側延出部40bの先端部との間は開放されている。この開放部分から第1単管建地101を正面側延出部40bと背面側延出部41bとの間に入れることが可能になっている。
【0050】
また、便宜上、
図12A及び
図12Bを用いて説明するが、第2斜材20の上部には、第1例に係る正面側第2被案内部60及び背面側第2被案内部61が設けられている。正面側第2被案内部60は、正面側第1被案内部40と同様に構成されており、第1連結部60aと正面側延出部60bとを備えており、第1連結部60aは突出部60cを有している。また、背面側第2被案内部61は、背面側第1被案内部41と同様に構成されており、第1連結部61aと背面側延出部61bとを備えている。第1連結部61aは突出部61cを有している。正面側第2被案内部60及び背面側第2被案内部61の一方のみ設けて他方を省略してもよい。
【0051】
(施工要領)
次に、仮設足場100の施工要領について説明する。まず、
図2に示すように、単管ベース105及び第1〜第4単管建地101〜104を設置するとともに、根がらみ106を設置する。第1〜第4単管建地101〜104を立てる前に、
図6に示すようなフランジ型のクランプ部材200または
図9に示すようなポケット型のクランプ部材200を第1〜第4単管建地101〜104の所定高さにそれぞれ固定しておく。このとき、1階用筋交い107の高さ、単管建地用先行筋交い1の高さ及び数は予め決まっているので、クランプ部材200の個数、各クランプ部材200の高さは事前に分かっている。この情報に基づいて第1〜第4単管建地101〜104の所定の位置にクランプ部材200を固定しておくことができる。このとき、第1上側クランプ部材200A及び第2上側クランプ部材200Cは相対的に上に位置する部材であるため、第1〜第4単管建地101〜104には固定せずに、第1下側クランプ部材200D及び第2下側クランプ部材200Bを第1〜第4単管建地101〜104に固定しておけばよい。尚、第1上側クランプ部材200A及び第2上側クランプ部材200Cも第1〜第4単管建地101〜104に固定しておいてもよい。
【0052】
その後、1階用筋交い107を用いて、第1単管建地101と第2単管足場102とを連結し、第2単管建地102と第3単管足場103とを連結し、第3単管建地103と第4単管足場104とを連結する。以上のようにして1階用筋交い107の設置が終了する。
【0053】
1階用筋交い107の設置が終了すると、2階部分の足場板110を設置する前に、
図3に示すように、足場板110の設置に先行して単管建地用先行筋交い1を2階部分に設置する。このとき、2階部分にはまだ足場板110が設置されていないので、作業者は、単管建地用先行筋交い1を階下(1階)から階上(2階)へ移動させることになる。すなわち、はじめに作業者は地面に立ち、単管建地用先行筋交い1の第1斜材10及び第2斜材20の下側部分を持った後、第1斜材10の上部にある正面側第1被案内部40の正面側延出部40bと、背面側第1被案内部41の背面側延出部41bとの間に、第1単管建地101を入れる。また、第2斜材20の上部にある正面側第2被案内部60の正面側延出部60bと、背面側第2被案内部61の背面側延出部61bとの間に、第2単管建地102を入れる。
【0054】
その後、作業者が第1斜材10及び第2斜材20の下側部分を持ったまま上昇させる。このとき、第1斜材10の上部から離れたところを持っているので、第1斜材10がぐらつきやすいが、本例では、正面側延出部40bが第1単管建地101の外周面に対して正面側から接触し、また、背面側延出部41bが第1単管建地101の外周面に対して背面側から接触するので、第1斜材10が第1単管建地101によって上方へ案内される。
【0055】
また、第2斜材20もぐらつきやすいが、第2斜材20側の正面側延出部60bが第2単管建地102の外周面に対して正面側から接触し、また、背面側延出部61bが第2単管建地102の外周面に対して背面側から接触するので、第2斜材20が第2単管建地102によって上方へ案内される。これにより、第1斜材10及び第2斜材20の正面側への倒れ、背面側への倒れが抑制されるので、第1斜材10及び第2斜材20をスムーズに上方へ移動させることができる。尚、第2斜材20の上部に正面側第2被案内部60及び背面側第2被案内部61を設けることなく、第1斜材10の上部にのみ正面側第1被案内部40及び背面側第1被案内部41を設けてもよい。この場合は、第1斜材10のみが第1単管建地101によって案内されることになるが、第1斜材10が案内されることで、第2斜材20も同方向に容易に移動させることが可能になり、施工性は良好である。
【0056】
単管建地用先行筋交い1を2階まで移動させた後、第1斜材10の第1下部楔材12を第2下側クランプ部材200Bに連結し、第2斜材20の第2下部楔材22を第1下側クランプ部材200Dに連結する。これにより、単管建地用先行筋交い1の下部が第1単管建地101及び第2単管建地102に強固に固定される。このとき、第1上側クランプ部材200A及び第2上側クランプ部材200Cが固定されていない場合には、第1上部楔材11及び第2上部楔材21は連結されることなく、フリーな状態になるが、第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61によって単管建地用先行筋交い1の倒れが抑制される。
【0057】
尚、第1上側クランプ部材200A及び第2上側クランプ部材200Cが既に固定されている場合には、第1斜材10の第1上部楔材11を第1上側クランプ部材200Aに連結し、第2斜材20の第2上部楔材21を第2上側クランプ部材200Cに連結してもよい。
【0058】
次いで、
図4に示すように、第2単管建地102と第3単管建地103とを連結する単管建地用先行筋交い1を同様にして2階まで移動させた後、クランプ部材200に連結する。また、第3単管建地103と第4単管建地104とを連結する単管建地用先行筋交い1を同様にして2階まで移動させた後、クランプ部材200に連結する。このようにして2階部分に単管建地用先行筋交い1を設置した後、
図5に示すように、全ての2階部分の足場板110を従来の方法で設置する。
【0059】
2階部分の足場板110の設置が完了した後、第1上側クランプ部材200A及び第2上側クランプ部材200Cを第1単管建地101及び第2単管建地102にそれぞれ固定し、第1斜材10の第1上部楔材11を第1上側クランプ部材200Aに連結し、第2斜材20の第2上部楔材21を第2上側クランプ部材200Cに連結する。
【0060】
また、図示しないが、2階部分の足場板110が設置された後、3階部分がある場合には、3階部分の足場板の設置に先行して、2階の足場板110に立っている作業者が単管建地用先行筋交い1を2階から3階へ移動させて設置する。
【0061】
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態によれば、多層階の仮設足場100を構築する際に、階上の足場板110の設置に先行して、階下から階上へ単管建地用先行筋交い1を移動させて階上に上げるとき、第1斜材10の上部に設けられている第1被案内部40、41が第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上方に案内され、また、第2斜材20の上部に設けられている第2被案内部60、61が第2単管建地102の外周面に接触し、当該外周面によって上方に案内されるので、単管建地用先行筋交い1を第1単管建地101及び第2単管建地102に沿って安定した状態で上方へ移動させることが可能になる。これにより、単管建地用先行筋交い1の施工性が向上し、短時間での設置が可能になる。
【0062】
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、第1被案内部及び第2被案内部については様々な変形例を適用することができる。以下、第1被案内部及び第2被案内部の変形例について詳細に説明する。上述した第1に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、第1例とは異なる部分について詳細に説明する。
【0063】
図13A及び
図13Bは、第2例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。正面側第1被案内部40の正面側延出部40bは、その上縁部が延出方向先端側へ行くほど下に位置するように傾斜しており、正面側延出部40bの上下方向の寸法は先端側へ行くほど短くなっている。正面側延出部40bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも正面側第2被案内部60の第1連結部60aに近い側まで延びている。同様に、背面側第1被案内部41の背面側延出部41bも、その上縁部が延出方向先端側へ行くほど下に位置するように傾斜している。背面側延出部41bの先端部は、背面視(仮設足場100の背面側から見たとき)において第1単管建地101の径方向中心部よりも背面側第2被案内部61の第2連結部61aに近い側まで延びている。
【0064】
正面側第2被案内部60の正面側延出部60bは、その下縁部が延出方向先端側へ行くほど下に位置するように傾斜しており、正面側延出部40bの上縁部に沿うように延びている。また、背面側第2被案内部61の背面側延出部61bも、その下縁部が延出方向先端側へ行くほど下に位置するように傾斜しており、背面側第1延出部41bの上縁部に沿うように延びている。
【0065】
図14は、第3例に係る第1被案内部40及び第2被案内部60を示すものである。正面側第1被案内部40の正面側延出部40bの上下方向の寸法は、第1連結部40aの上下方向の寸法よりも短く設定されており、1/2以下とされている。この正面側延出部40bは下に偏位している。正面側延出部40bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも正面側第2被案内部60の第1連結部60aに近い側まで延びている。図示しないが、背面側第1被案内部も同様に構成されている。
【0066】
正面側第2被案内部60の正面側延出部60bの上下方向の寸法は、第2連結部60aの上下方向の寸法よりも短く設定されており、1/2以下とされている。この正面側延出部60bは上に偏位しており、正面側延出部40bの真上に位置付けられるようになっている。正面側延出部60bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも正面側第1被案内部40の第1連結部40aに近い側まで延びている。図示しないが、背面側第2被案内部も同様に構成されている。
【0067】
図15A及び
図15Bは、第4例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。正面側延出部40bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも第1連結部40aに近くなっている。背面側延出部41bの先端部は、背面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも背面側第2被案内部61の第1連結部61aに近い側まで延びている。
【0068】
正面側第2被案内部60の正面側延出部60bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも第1連結部40aに近くなっている。背面側第2被案内部61の背面側延出部61bの先端部は、背面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも第1連結部61aに近くなっている。
【0069】
図16A及び
図16Bは、第5例に係る第1被案内部40、41を示すものである。正面側第1被案内部40の正面側延出部40bは、正面視で第1単管建地101の径方向外方まで延出しており、正面側延出部40bの先端側は第1単管建地101と重複しない部分を有している。正面側延出部40bの先端側には、正面視で第1単管建地101と重複しない部分に貫通孔40dが形成されている。
【0070】
また、背面側第1被案内部41の背面側延出部41bは、正面側と同様に背面視で第1単管建地101の径方向外方まで延出しており、背面側延出部41bの先端側は第1単管建地101と重複しない部分を有している。背面側延出部41bの先端側には、背面視で第1単管建地101と重複しない部分に貫通孔41dが形成されている。
【0071】
正面側の貫通孔40dと、背面側の貫通孔41dには、正面側から背面側まで延びるロックピン43が挿入されるようになっている。ロックピン43は、正面側第1被案内部40または背面側第1被案内部41に対してワイヤー等の落下防止部材(図示せず)で連結されている。尚、このロックピン43は、省略してもよい。
【0072】
図17は、第6例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第6例では、正面側第1被案内部40の正面側延出部40bの基端側は第1単管建地101の外周面に接触するように仮設足場100の幅方向(
図17の左右方向)に対して傾斜している。正面側延出部40bの先端側は仮設足場100の幅方向に沿うように延出している。背面側延出部41b、正面側延出部60b、背面側延出部61bも同様に形成されている。
【0073】
図18は、第7例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第7例では、正面側第1被案内部40の正面側延出部40bは、第1単管建地101の外周面に接触するように仮設足場100の幅方向に対して傾斜した傾斜板部で構成されている。正面側延出部40bの延出方向の寸法は、
図17に示す第6例の正面側延出部40bに比べて短く設定されており、正面側延出部40bは、仮設足場100の幅方向に沿って延びる部分を有していない。背面側延出部41b、正面側延出部60b、背面側延出部61bも同様に形成されている。
【0074】
図19は、第8例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第8例では、正面側第1被案内部40の正面側延出部40bは、その全体が第1単管建地101の外周面に接触するように湾曲した湾曲板部で構成されている。正面側延出部40bの曲率は、第1単管建地101の外周面の曲率と略等しく設定されており、正面側延出部40bが第1単管建地101の外周面に沿う形状となっている。背面側延出部41b、正面側延出部60b、背面側延出部61bも同様に形成されている。
【0075】
図20は、第9例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第9例では、正面側第1被案内部40の正面側延出部40bは、その全体が第1単管建地101の外周面に接触するように湾曲した湾曲板部で構成されている。正面側第2被案内部60の正面側延出部60b、背面側第1被案内部41の背面側延出部41b及び背面側第2被案内部61の背面側延出部61bも同様に湾曲している。
【0076】
正面側延出部40bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも正面側第2被案内部60の第1連結部60aに近い側まで延びている。背面側延出部41bの先端部は、背面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも第1連結部41aに近くなっている。
【0077】
また、正面側第2被案内部60の正面側延出部60bの先端部は、正面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも正面側第2被案内部60の第1連結部60aに近くなっている。背面側第2被案内部61の背面側延出部61bの先端部は、背面視において第1単管建地101の径方向中心部よりも背面側第1被案内部41の第1連結部41aに近い側まで延びている。
【0078】
図21A及び
図21Bは、第10例に係る第1被案内部50を示すものである。第10例では、第1斜材10の上部の正面側に連結される正面側第1連結部51と、第1斜材10の上部の背面側に連結される背面側第1連結部52と、ループ形成部53とを有している。正面側第1連結部51及び背面側第1連結部52は、例えば金属製の板材等で構成されており、上下方向及び仮設足場100の幅方向に沿うように延びている。正面側第1連結部51及び背面側第1連結部52により、第1斜材10の上部が挟まれた状態になっている。正面側第1連結部51及び背面側第1連結部52は、例えば溶接、ボルト及びナット等の締結部材によって第1斜材10に固定されている。
【0079】
ループ形成部53は、丈夫で耐摩耗性を有し、かつ柔軟性を持った材料で構成されており、帯状または紐状に形成されたものを用いることができる。ループ形成部53の材料としては、例えば天然皮革、人工皮革、ロープ、テグス、樹脂製繊維や天然繊維からなる布材等を挙げることができる。
【0080】
ループ形成部53の一端部は正面側第1連結部51に固定されている。正面側第1連結部51には、ループ形成部53の一端部を固定するためのピンやボルト、ナット等からなる固定部材51aが設けられている。また、ループ形成部53の他端部は背面側第1連結部52に正面側と同様な固定部材52aにより固定されている。
【0081】
ループ形成部53の一端部及び他端部を正面側第1連結部51及び背面側第1連結部52に固定することで、ループ形成部53はループ状をなす。このループ内に第1単管建地101を配置することで、ループ形成部53が第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される。ループ形成部53で形成されたループ内に第1単管建地101を配置する際には、例えばループ形成部53の一端部を非固定状態にしておき、ループ形成部53を第1単管建地101に巻き付けた後、ループ形成部53の他端部を背面側第1連結部52に固定すればよい。図示しないが、第2被案内部も同様に構成することができる。
【0082】
図22A及び
図22Bは、第11例に係る第1被案内部40、60及び第2被案内部41、61を示すものである。第11例では、ローラ45、65を設けている点で他の例とは異なっている。すなわち、正面側第1被案内部40の第1連結部40aと、背面側第1被案内部41の第1連結部41aとの間には、第1ローラ45が配設されている。この第1ローラ45は、仮設足場100の幅方向と直交する水平方向に延びる支軸46によって回転可能に支持されている。支軸46の両端部は、第1連結部40a、41aに取り付けられている。第1ローラ45の外周面は、第1単管建地101の外周面に接触する面である。第1ローラ45が第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される。
【0083】
また、正面側第2被案内部60の第1連結部60aと、背面側第2被案内部61の第1連結部61aとの間には、第2ローラ65が配設されている。この第2ローラ65は、第1ローラ45と同様に、支軸66によって回転可能に支持されている。支軸66の両端部は、第1連結部60a、61aに取り付けられている。第2ローラ65は第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される。
【0084】
図23A及び
図23Bは、第12例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第12例では、正面側第1被案内部40の第1連結部40aと正面側延出部40bとが別部材で構成されており、正面側延出部40bが第1連結部40aに対して第1連結軸47によって回動可能に連結されている。第1連結軸47は、仮設足場100の幅方向と直交する水平方向に延びている。また、背面側第1被案内部41の背面側延出部41bは第1連結部41aに対して第1連結軸47によって回動可能に連結されている。正面側延出部40b及び背面側延出部41bは、
図23Bに示すように水平方向へ延出する案内時の姿勢から下方へ向けて回動しないようになっており、これはストッパ等を設けておくことで可能になる。正面側延出部40b及び背面側延出部41bは、案内時の姿勢としておくことで、第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される。正面側延出部40b及び背面側延出部41bは案内時の姿勢にあるときには上方へのみ回動可能である。単管建地用先行筋交い1の設置が完了した後、正面側延出部40b及び背面側延出部41bを仮想線に示すように下向きの姿勢に変化させることができる。正面側延出部60b及び背面側延出部61bも同様である。
【0085】
図24A及び
図24Bは、第13例に係る第1被案内部40、41及び第2被案内部60、61を示すものである。第13例では、正面側第1被案内部40の第1連結部40aと正面側延出部40bとが別部材で構成されている。正面側延出部40bには長穴40eが形成されており、この長穴40eには、第1連結部40aに取り付けられた第1支軸48が挿通されている。長穴40e内を第1支軸48が当該長穴40eの長手方向に相対移動可能になっている。したがって、正面側延出部40bは、第1連結部40aに対して第1支軸48によってスライド可能に連結されることになる。第1支軸48は、仮設足場100の幅方向と直交する水平方向に延びている。また、背面側第1被案内部41の背面側延出部41bは第1連結部41aに対して第1支軸48によってスライド可能に連結されている。
【0086】
第2被案内部60の正面側延出部60bにも長穴60eが形成されており、この長穴60eには、第1連結部60aに取り付けられた第2支軸68が挿通されている。したがって、正面側延出部60bは、第1連結部60aに対して第2支軸68によってスライド可能に連結されることになる。また、背面側第2被案内部61の背面側延出部61bは第1連結部61aに対して第2支軸68によってスライド可能に連結されている。
【0087】
正面側延出部40b及び背面側延出部41bは、
図24Bに示すように水平方向へ延出する案内時の姿勢から下方へ向けて回動しないようになっており、これはストッパ等を設けておくことで可能になる。正面側延出部40b及び背面側延出部41bは、案内時の姿勢としておくことで、第1単管建地101の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される。正面側延出部40b及び背面側延出部41bは案内時の姿勢にあるときには互いに離れる方向へスライド可能となっている。単管建地用先行筋交い1の設置が完了した後、正面側延出部40b及び背面側延出部41bを互いに離れる方向へスライドさせるとともに、仮想線に示すように下向きの姿勢に変化させることができる。正面側延出部60b及び背面側延出部61bも同様である。
【0088】
(差し込み孔が2つのタイプのクランプ部材を使用した例)
図7に示すように、1つのクランプ部材200に2つの差し込み孔201a、202aが形成されている場合は、
図25に示すように第1単管建地101と第2単管建地102とを連結する布材300と、布材300上に設置される単管からなるころばし301とを使用し、ころばし301に足場板110を設置することができる。尚、この設置例は一例であり、他の設置例を採用することもできる。
【0089】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【解決手段】単管建地用先行筋交い1は、水平方向に離れた第1単管建地と第2単管建地との間で互いに交差するように配設される第1斜材10と第2斜材20とを備えている。第1斜材10及び第2斜材20は、クランプ部材に連結される楔材11、12、21、22を備えている。第1斜材10の上部には、第1単管建地の外周面に接触し、当該外周面によって上下方向に案内される第1被案内部40が設けられている。