(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第二切替手段は、前記第一タイミングにおける前記第二演出図柄の前記図柄制御状態が、前記第二図柄変動制御手段によって前記第二図柄変動が実行されている状態である場合、前記第二タイミングとして、前記第二図柄変動の実行が終了したタイミングで前記第二演出図柄の種別を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
前記第二切替手段は、前記第一タイミングにおける前記第二演出図柄の前記図柄制御状態が、前記第二確定制御手段によって確定表示されている状態である場合、前記第二タイミングとして、前記第二確定表示時間の経過後、前記第一図柄変動および前記第二図柄変動のうち先に実行が開始されたタイミングで前記第二演出図柄の種別を切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
前記第二切替手段は、前記第一タイミングにおける前記第二演出図柄の前記図柄制御状態が、前記第二図柄変動制御手段によって前記第二図柄変動が実行されている状態および前記第二確定制御手段によって確定表示されている状態のいずれでもでない場合、前記第二タイミングとして、前記第一タイミングで前記第二演出図柄の種別を切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
前記第一タイミングは、前記取得手段によって前記モード切替指示が取得された際の前記第一図柄変動の実行が終了したタイミングであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
前記第二確定表示時間の経過後、所定の表示時間が経過するまでの間、前記第二図柄変動が実行されない場合に、前記表示時間の経過後に前記第二演出図柄の表示を終了する終了手段を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態である、いわゆる一般電役タイプのパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、
図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、および右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、および右側とする。
【0015】
図1および
図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられる。遊技盤2は正面視略正方形の板状であり(
図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠10によって前面を保護される。遊技盤2の下部には上皿5が設けられる。上皿5は、遊技球発射装置37(
図4参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられる。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられる。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられる。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられ、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠10の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられる。
【0016】
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成される。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成される。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられる。遊技球発射装置37(
図4参照)によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り8の左側を流下し(矢印L参照)、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り8の右側を流下する(矢印R参照)。以下、矢印Lで示すように遊技球がセンター飾り8の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、矢印Rで示すように遊技球がセンター飾り8の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
【0017】
センター飾り8は、表示画面28、可動役物30等を備える。表示画面28は、センター飾り8の略中央に配置される。表示画面28は、LCDによって構成され、様々な映像を表示する。表示画面28は、第一報知演出と第二報知演出とを実行可能である。第一報知演出は、第一普通当たり判定の結果を示す演出用の図柄である第一演出図柄100(
図14参照)を変動させる第一図柄変動を実行した後に、第一普通当たり判定の結果を示す第一演出図柄100の組合せを確定表示させることで、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。第二報知演出は、第四普通当たり判定の結果を示す演出用の図柄である第二演出図柄200(
図15参照)を変動させる第二図柄変動を実行した後に、第一普通当たり判定の結果を示す第二演出図柄200の組合せを確定表示させることで、第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。
【0018】
可動役物30は、センター飾り8において表示画面28の上方に設けられ、可動部を動作させることで各種演出(第一報知演出、第二報知演出等)を行う。
【0019】
遊技領域4において、センター飾り8の略中央下方には、第一図柄作動ゲート11が設けられる。第一図柄作動ゲート11の右斜め上方には、第四図柄作動ゲート13が設けられる。第一図柄作動ゲート11および第四図柄作動ゲート13は、それぞれ遊技球を検出する領域である。第四図柄作動ゲート13の右斜め上方には、第一普通電動役物16が設けられる。第一普通電動役物16の左斜め下方には、第二普通電動役物17が設けられる。第二普通電動役物17の左斜め下方には、第三普通電動役物18が設けられる。第一普通電動役物16の上方には、第四普通電動役物19が設けられる。第一普通電動役物16、第二普通電動役物17、第三普通電動役物18、および第四普通電動役物19のそれぞれは、開閉部材を備える。第一普通電動役物16、第二普通電動役物17、第三普通電動役物18、および第四普通電動役物19のそれぞれの開閉部材が開放された場合にのみ、遊技球は第一普通電動役物16、第二普通電動役物17、第三普通電動役物18、および第四普通電動役物19に入賞できる。以下、第一普通電動役物16、第二普通電動役物17、第三普通電動役物18、および第四普通電動役物19を総称する場合、普通電動役物16〜19という。普通電動役物16〜19の各開閉部材は、ソレノイドによって電気的に開閉される。さらに遊技盤2には、上記以外に各種の電飾ランプ、入賞口、風車、および遊技くぎ等が設けられる。
【0020】
なお、遊技領域4に各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一図柄作動ゲート11を通過しやすい。また、第四図柄作動ゲート13を通過または開閉部材が開放された普通電動役物16〜19へ入賞可能な遊技球は、右打ちされた遊技球が大半である。左打ちされた遊技球が、第四図柄作動ゲート13を通過または開閉部材が開放された普通電動役物16〜19へ入賞することは困難である。遊技者は、後述する大当たり遊技中は右打ちによって遊技を進め、それ以外では左打ちによって遊技を進める。以下では、大当たり遊技中以外の遊技を、「通常遊技」という。
【0021】
遊技盤2の右下部には、第一普通当たり判定、第二普通当たり判定、第三普通当たり判定、および第四普通当たり判定の結果および各判定における保留球数等を表示する図柄表示部24が設けられる。図柄表示部24は、第一普通図柄表示部、第二普通図柄表示部、第三普通図柄表示部、第四普通図柄表示部、第一普通図柄記憶数表示LED、第二普通図柄記憶数表示LED、第三普通図柄記憶数表示LED、および第四普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一〜第四普通図柄表示部は、それぞれ1個または複数個のLEDからなり、第一〜第四普通当たり判定の結果を示す第一〜第四普通図柄を、LEDの点灯および消灯によって表示する。第一〜第四普通図柄記憶数表示LEDは、第一〜第四普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(いわゆる「保留球数」)を表示する。
【0022】
図3を参照して、本実施形態のパチンコ機1の遊技例の一について説明する。
図3は、左打ちで遊技を開始して、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過した場合における各電動役物の基本動作のタイムチャートを示す。なお、第四図柄作動ゲート13に遊技球が通過した場合における各電動役物の動作についても、第一普通電動役物16の代わりに第四普通電動役物19開閉を行う点が異なるのみであるので、この説明は省略する。
【0023】
本実施形態では、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過すると、第一普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第一普通当たり判定において当たりと判定される確率は、約1/134である。なお、第一普通当たりにおいて当たりと判定される確率は、約1/134に限られず、1/134以外の確率であってもよい。以下、第一普通当たり判定において当たりと判定されることを、「第一普通当たり」ともいう。本実施形態において、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球に対して、第一普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第一保留球数)は「4」である。なお、最大第一保留球数は、「4」に限定されず、「5」以上でもよいし、「3」以下でもよく、すなわち、「0」であってもよい。第一普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄が変動を開始する。第一普通図柄の変動に同期して、表示画面28や可動役物30によって第一報知演出が行われる。第一普通当たり判定において当たりと判定されると、第一普通電動役物16が開放される。なお、第一普通電動役物16は、第一普通当たりを示す第一普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第一普通電動役物16に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される第一普通当たり遊技が実行される。第一普通当たり遊技が実行されると、遊技者は、第一普通電動役物16に遊技球を入賞させるため、以降の遊技を右打ちによって進行する。一旦開放された第一普通電動役物16は、所定の開放時間(以下、「第一開放時間」という。)の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第一普通当たり遊技が実行されている間には、第一普通図柄は変動しない。
【0024】
また、第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過すると、第四普通当たり判定が行われる。大当たり遊技中は、遊技球が右打ちされるので、右打ちされた遊技球が第四図柄作動ゲート13を通過することで、大当たり遊技中に第四普通当たり判定が実行され得る。なお、パチンコ機1は、第一普通図柄の変動中であっても、第四普通当たり判定を実行できる。本実施形態では、第四普通当たり判定において当たりと判定される確率は、約1/134である。以下、第四普通当たり判定において当たりと判定されることを、「第四普通当たり」ともいう。
【0025】
本実施形態において、第四図柄作動ゲート13を通過した遊技球に対して、第四普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第四保留球数)は「4」である。なお、最大第四保留球数は、「4」に限定されず、「5」以上でもよいし、「3」以下でもよく、すなわち、「0」であってもよい。本実施形態では、第四普通当たり判定において第四普通当たりと判定される確率は、第一普通当たり判定において第一普通当たりと判定される確率と等しい。なお、第四普通当たりと判定される確率は1/134以外の確率であってよく、第一普通当たりと判定される確率よりも高くても低くてもよい。第四普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第四普通図柄表示部に表示される第四普通図柄が変動を開始する。第四普通図柄の変動に同期して、表示画面28や可動役物30によって第二報知演出が行われる。第四普通当たり判定において当たりと判定されると、第四普通電動役物19が開放される。なお、第四普通電動役物19は、第四普通当たりを示す第四普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第四普通電動役物19に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される第四普通当たり遊技が実行される。第四普通当たり遊技が実行されると、遊技者は、第四普通電動役物19に遊技球を入賞さるため、以降の遊技を右打ちによって進行する。一旦開放された第四普通電動役物19は、所定の開放時間(以下、「第四開放時間」という。)の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、第四普通当たり遊技が実行されている間には、第四普通図柄は変動しない。
【0026】
第一普通電動役物16および第四普通電動役物19は、遊技球を獲得するための入賞口であり、且つ、第二普通図柄の作動口である。第一普通電動役物16または第四普通電動役物19へ遊技球が入賞すると、第二普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり判定において当たりと判定される確率は100%である。以下、第二普通当たり判定において当たりと判定されることを「第二普通当たり」ともいう。なお、第二普通当たりと判定される確率は、100%未満であってもよい。第二普通当たり判定において当たりと判定されると、第二普通電動役物17が開放される。なお、第二普通電動役物17は、第二普通当たりを示す第二普通図柄が確定表示されてから開放される。開放された第二普通電動役物17に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される第二普通当たり遊技が実行される。一旦開放された第二普通電動役物17は、所定の開放時間(以下、「第二開放時間」という。)の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。本実施形態において、第一普通電動役物16および第四普通電動役物19に入賞した遊技球に対して、第二普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第二保留球数)は「4」である。このため、第二普通当たり判定は最大で4回行われることとなり、第二普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第二普通当たり遊技が実行されている間には、第二普通図柄は変動しない。
【0027】
第二普通電動役物17は、遊技球を獲得するための入賞口であり、且つ、第三普通図柄の作動口である。第二普通電動役物17へ遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第三普通当たり判定において当たりと判定される確率は100%である。以下、第三普通当たり判定において当たりと判定されることを「第三普通当たり」ともいう。なお、第三普通当たりと判定される確率は、100%未満であってもよい。第三普通当たり判定において当たりと判定されると、第三普通電動役物18が開放される。なお、第三普通電動役物18は、第三普通当たりを示す第三普通図柄が確定表示されてから開放される。開放された第三普通電動役物18に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される第三普通当たり遊技が実行される。一旦開放された第三普通電動役物18は、所定の開放時間(以下、「第三開放時間」という。)の経過、および7個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。本実施形態において、第二普通電動役物17に入賞した遊技球に対して、第三普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第三保留球数)は「4」である。第二普通電動役物17へは、最大で4個の遊技球が入賞可能であるので、第三普通当たり判定は最大で4回行われることとなり、第三普通当たり遊技も最大で4回行われる。以下、この第二普通電動役物17へ入賞した4個の遊技球に対して実行されるそれぞれの第三普通当たり遊技をまとめて、「一連の第三普通当たり遊技」とする。なお、第三普通当たり遊技が実行されている間には、第三普通図柄は変動しない。本実施形態において、第一〜第四開放時間は、いずれも5.7秒である。
【0028】
なお、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球は、合計4個まで保留球として第一普通当たり判定を保留可能である。また、第四図柄作動ゲート13を通過した遊技球は、合計4個まで保留球として第四普通当たり判定を保留可能である。遊技者は賞球を獲得するため、まず左打ちで遊技を進行し、第一図柄作動ゲート11に遊技球を通過させる。第一普通当たりと判定されれば、第一普通電動役物16が開放される。第四普通当たりと判定されれば、第四普通電動役物19が開放される。遊技者は、第一普通電動役物16または第四普通電動役物19へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。ここで、第一普通電動役物16に、最大数の4個の遊技球が入賞したとする。
【0029】
第一普通電動役物16に遊技球が入賞したことに対して、1回目の第二普通当たり判定が行われる。1回目の第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定されれば、第二普通電動役物17が開放される。遊技者は、第二普通電動役物17へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、一連の第三普通当たり遊技が開始される。具体的には、第二普通電動役物17への1個目の入賞に対して、1回目の第三普通当たり判定が行われる。1回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三普通電動役物18が開放される。遊技者は、第三普通電動役物18へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二普通電動役物17への2個目の入賞に対して、2回目の第三普通当たり判定が行われる。2回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三普通電動役物18が開放される。遊技者は、第三普通電動役物18へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二普通電動役物17への3個目の入賞に対して、3回目の第三普通当たり判定が行われる。3回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三普通電動役物18が開放される。遊技者は、第三普通電動役物18へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二普通電動役物17への4個目の入賞に対して、4回目の第三普通当たり判定が行われる。4回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三普通電動役物18が開放される。遊技者は、第三普通電動役物18へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得する。一連の第三普通当たり遊技が終了する。
【0030】
さらに、第一普通電動役物16に遊技球が入賞したことに対して、2回目の第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たりと判定されれば、第二普通電動役物17が開放される第二普通当たり遊技が行われる。さらに第二普通電動役物17への遊技球の入賞に対して、一連の第三普通当たり遊技が行われる。さらに、3回目の第二普通当たり遊技および一連の第三普通当たり遊技、4回目の第二普通当たり遊技および一連の第三普通当たり遊技が行われ、遊技者は多数の賞球を獲得できる。以下、第一普通当たり(および第四普通当たり)に伴う第一普通電動役物16(および第四普通電動役物19)の開放、第二普通当たり判定、第二普通電動役物17の開放、一連の第三普通当たり遊技を「大当たり遊技」という。1回の大当たり遊技は、第一普通電動役物16または第四普通電動役物19が開放されてから、最大で16回実行される第三普通電動役物18の開放動作が終了するまでの遊技である。なお、パチンコ機1では、普通電動役物16〜19のうちいずれかが開放されている間には、第一〜第四当たり遊技の重複を避けるため等の理由で、第一〜第四普通図柄の変動時間の計測が行われない。
【0031】
また、パチンコ機1は、大当たり遊技中においても第一普通当たり判定および第四普通当たり判定を実行できる。遊技者は、大当たり遊技中は右打ちによって遊技を進行する。右打ちされた遊技球は、第四図柄作動ゲート13を通過できる。遊技球が第四図柄作動ゲート13を通過することを契機として、第四普通当たり判定が行われる。第四普通当たり判定によって第四普通当たりと判定されれば、大当たり遊技が連続して実行されることとなり、遊技者を楽しませることができる。
【0032】
図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主制御基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47、および電源基板42を主に備える。
【0033】
主制御基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主制御基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられる。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続される。主制御基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主制御基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、および出力ポート55に接続される。出力ポート55は、図示しない遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。
【0034】
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9、およびスピーカ48に接続する。サブ制御基板58は、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、演出装置8の各種照明の動作および可動役物30の動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431、CGROM432等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主制御基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として払い出させる。
【0035】
中継基板47には、第一普通電動役物ソレノイド61、第二普通電動役物ソレノイド62、第三普通電動役物ソレノイド63、第四普通電動役物ソレノイド64、第一図柄作動ゲートスイッチ65、第四図柄作動ゲートスイッチ66、第一普通電動役物スイッチ68、第二普通電動役物スイッチ69、第三普通電動役物スイッチ70、および第四普通電動役物スイッチ71が接続される。第一普通電動役物ソレノイド61は、第一普通電動役物16の開閉部材を開閉する。第二普通電動役物ソレノイド62は、第二普通電動役物17の開閉部材を開閉する。第三普通電動役物ソレノイド63は、第三普通電動役物18の開閉部材を開閉する。第四普通電動役物ソレノイド64は、第四普通電動役物19の開閉部材を開閉する。第一図柄作動ゲートスイッチ65は、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球を検出する。第四図柄作動ゲートスイッチ66は、第四図柄作動ゲート13を通過した遊技球を検出する。第一普通電動役物スイッチ68、第一普通電動役物16へ入賞した遊技球を検出する。第二普通電動役物スイッチ69は、第二普通電動役物17へ入賞した遊技球を検出する。第三普通電動役物スイッチ70は、第三普通電動役物18へ入賞した遊技球を検出する。第四普通電動役物スイッチ71は、第四普通電動役物19へ入賞した遊技球を検出する。
【0036】
電源基板42は、主制御基板41および遊技球発射装置37に接続され、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では、0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
【0037】
図5を参照して、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第四普通当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一普通当たり関係情報記憶エリアの構成と同様であるため、説明を簡略化する。第一普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第一普通図柄処理(
図9参照)において使用される。第一普通当たり関係情報記憶エリアには、最大第一保留数に対応する複数の記憶エリアが設けられる。遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過した際に、保留球数のうち第一図柄作動ゲート11への遊技球の通過による第一保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について第一普通当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、第一普通図柄の変動表示、および、判定結果が第一普通当たりの場合に実行される第一普通当たり遊技)が終了すると、次に番号が小さい記憶エリアが判定エリアとされて、第一普通当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
【0038】
各記憶エリアには、第一普通当たり判定カウンタの値が記憶される第一普通当たり乱数欄、および第一普通図柄変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられる。第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一普通当たり乱数は、第一普通当たり判定のために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。パチンコ機1において、第一普通図柄の変動時間は、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する第一報知演出の演出時間(第一図柄変動の実行時間)に等しい。サブ制御基板58は、主制御基板41で決定された第一変動パターンに従って第一報知演出を制御する。具体的には、主制御基板41は、第一変動パターンに従って、第一普通図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一普通図柄の変動開始に同期して、第一演出図柄100の変動表示(第一図柄変動)を開始する。主制御基板41は、変動を開始した第一普通図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第一普通図柄を所定の第一確定表示時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第一普通図柄の確定表示に同期して、第一演出図柄100を第一確定表示時間の間、確定表示させる。また、サブ制御基板58は、第一演出図柄100による他、表示画面28、可動役物30、スピーカ48等によって、第一普通図柄変動パターンと同期した第一報知演出を実行する。
【0039】
第四普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第四普通図柄処理(
図10参照)において使用される。第四普通当たり関係情報記憶エリアには、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に、最大第四保留数に対応する複数の記憶エリアが設けられる。第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過した際に、保留球数のうち第四図柄作動ゲート13への遊技球の通過による第四保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について第四普通当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、第四普通図柄の変動表示、および、判定結果が第四普通当たりの場合に実行される第四普通当たり遊技)が終了すると、次に番号が小さい記憶エリアが判定エリアとされて、第四普通当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
【0040】
各記憶エリアには、第四普通当たり判定カウンタの値が記憶される第四普通当たり乱数欄、および第四変動パターン決定カウンタの値が記憶される第四変動パターン決定乱数欄が設けられる。第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第四普通当たり乱数は、第四普通当たり判定のために用いられる。第四変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第四普通図柄表示部に表示される第四普通図柄の変動時間を示す変動パターンを決定するために用いられる。パチンコ機1において、第四普通図柄の変動時間は、第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する第二報知演出の演出時間(第二図柄変動の実行時間)に等しい。サブ制御基板58は、主制御基板41で決定された第四変動パターンに従って第二報知演出を制御する。具体的には、主制御基板41は、第四変動パターンに従って、第四普通図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第四普通図柄の変動開始に同期して、第二演出図柄200の変動表示(第二図柄変動)を開始する。主制御基板41は、変動を開始した第四普通図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第四普通図柄を所定の第二確定表示時間(本実施形態では、0.5秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第四普通図柄の確定表示に同期して、第二演出図柄200を第二確定表示時間の間、確定表示させる。また、サブ制御基板58は、第二演出図柄200による他、表示画面28、可動役物30、スピーカ48等によって、第四普通図柄変動パターンと同期した第二報知演出を実行する。
【0041】
なお、RAM52には、第二普通当たり関係情報記憶エリアおよび第三普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。第二普通当たり関係情報記憶エリアおよび第三普通当たり関係情報記憶エリアも、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に構成される。本実施形態では、第二普通図柄の変動時間、および第三普通図柄の変動時間は、それぞれ一定の時間に定められているので、第二普通当たり関係情報記憶エリアおよび第三普通当たり関係情報記憶エリアには、第二変動パターン決定乱数欄および第三変動パターン決定乱数欄は設けられていない。
【0042】
第一〜第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶された状態で、第一〜第四普通当たり判定が保留されている第一〜第四普通当たり乱数、および、第一〜第四普通当たり乱数と共に取得されて第一〜第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、「保留乱数」という。保留乱数のうち第一普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第一保留乱数の数は、第一保留球数に対応する。保留乱数のうち第二普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第二保留乱数の数は、第二保留球数に対応する。保留乱数のうち第三普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第三保留乱数の数は、第三保留球数に対応する。保留乱数のうち第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第四保留乱数の数は、第四保留球数に対応する。
【0043】
図6および
図7を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターン決定テーブルには、
図6に示す第一変動パターン決定テーブル、
図7に示す第四変動パターン決定テーブルが含まれる。
【0044】
図6に示すように、第一変動パターン決定テーブルは、第一当たり判定の結果(第一普通当たりまたははずれ)に応じて複数のテーブルを備える。各テーブルには、複数種類の変動パターンが割り当てられている。各変動パターンには、変動パターン決定乱数の値(0〜511)と第一普通図柄の変動時間(第一報知演出の演出時間)とが対応付けられている。第一普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、第一普通当たり乱数と共に取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
【0045】
図7に示すように、第四変動パターン決定テーブルは、第四普通当たり判定の結果(第四普通当たりまたははずれ)に応じて複数のテーブルを備える。各テーブルには、1種類の変動パターンが割り当てられている。各変動パターンには、変動パターン決定乱数の値(0〜511)と第四普通図柄の変動時間(第二報知演出の演出時間)とが対応付けられている。なお、各テーブルには、複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値とが対応付けられていてもよい。第四普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、第四普通当たり乱数と共に取得されている第四変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
【0046】
第四変動パターン決定テーブルにおいて、第四普通当たり判定の結果が第四普通当たりの場合には、「当たり変動」の変動パターンが決定される。「当たり変動」の変動時間は45秒である。第四普通当たり判定の結果がはずれの場合には、「はずれ変動」の変動パターンが決定される。「はずれ変動」の変動時間は2秒である。
【0047】
主制御基板41は、決定された変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて表示画面28、スピーカ48等を制御する。また、主制御基板41は、決定した変動パターンに応じて定められている変動時間だけ、第一普通図柄または第四普通図柄を変動させる。
【0048】
図8から
図13を参照して、パチンコ機1の主制御基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムに従って、CPU51によって行われる。制御プログラムのメイン処理(
図8参照)は、割込信号発生回路57(
図4参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
【0049】
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には、大当たり遊技状態フラグ、第一作動終了フラグ、第四作動終了フラグ、第一変動フラグ、第二変動フラグ、第三変動フラグ、第四変動フラグ、第一開放フラグ、第二開放フラグ、第三開放フラグ、第四開放フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第一作動終了フラグは、第一普通当たりによる第一普通電動役物16の開放(第一普通当たり遊技)が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通当たり遊技が終了していない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四作動終了フラグは、第四普通当たりによる第四普通電動役物19の開放(第四普通当たり遊技)が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通当たり遊技が終了していない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。
【0050】
第一変動フラグは、第一普通図柄が変動している場合(変動中)に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通図柄が変動中でない場合には、「0」が記憶されて「OFF」となる。第二変動フラグは、第二普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三変動フラグは、第三普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四変動フラグは、第四普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第一開放フラグは、第一普通電動役物16の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通電動役物16の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第二開放フラグは、第二普通電動役物17の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二普通電動役物17の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三開放フラグは、第三普通電動役物18の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三普通電動役物18の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四開放フラグは、第四普通電動役物19の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通電動役物19の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。
【0051】
図8に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
【0052】
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、第一図柄作動ゲート11、第四図柄作動ゲート13、普通電動役物16〜19に設けられた各スイッチ(
図4参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
【0053】
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、第一〜第四普通図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一〜第四普通図柄変動時間カウンタの値が減算される。
【0054】
次いで、第一普通電動役物処理が行われる(S13)。第一普通電動役物処理では、第一普通当たりを示す第一普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第一普通当たり遊技の動作(主に第一普通電動役物16の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理が行われる。一旦開放された第一普通電動役物16は、所定の開放時間の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。第一普通電動役物16の開放中には第一開放フラグが「ON」とされ、閉鎖中には第一開放フラグが「OFF」とされる。
【0055】
次いで、第一普通図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、第一普通図柄処理では、第一普通当たり判定、第一変動パターンの決定等の処理が行われる(
図9参照)。
【0056】
次いで、第四普通電動役物処理が行われる(S15)。第四普通電動役物処理では、第四普通当たりを示す第四普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第四普通当たり遊技の動作(主に第四普通電動役物19の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理が行われる。一旦開放された第四普通電動役物19は、所定の開放時間の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。第四普通電動役物19の開放中には第四開放フラグが「ON」とされ、閉鎖中には第四開放フラグが「OFF」とされる。
【0057】
次いで、第四普通図柄処理が行われる(S16)。詳細は後述するが、第四普通図柄処理では、第四普通当たり判定、第四変動パターンの決定等の処理が行われる(
図10参照)。
【0058】
次いで、第二普通電動役物処理が行われる(S17)。第二普通電動役物処理では、第二普通当たりを示す第二普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第二普通当たり遊技の動作(主に第二普通電動役物17の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理が行われる。一旦開放された第二普通電動役物17は、所定の開放時間の経過、および4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。第二普通電動役物17の閉鎖中には第二開放フラグが「OFF」とされる。
【0059】
次いで、第二普通図柄処理が行われる(S18)。詳細は後述するが、第二普通図柄処理では、第二普通当たり判定等の処理が行われる(
図11参照)。
【0060】
次いで、第三普通電動役物処理が行われる(S19)。第三普通電動役物処理では、第三普通当たりを示す第三普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第三普通当たり遊技の動作(主に第三普通電動役物18の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理が行われる。一旦開放された第三普通電動役物18は、所定の開放時間の経過、および7個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。第三普通電動役物18の閉鎖中には第三開放フラグが「OFF」とされる。
【0061】
次いで、第三普通図柄処理が行われる(S20)。詳細は後述するが、第三普通図柄処理では、第三普通当たり判定等の処理が行われる(
図12および
図13参照)。
【0062】
次いで、払出処理(S21)、エラーチェック(S22)、および情報出力処理(S23)が行われる。払出処理では、賞球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ(図示略)に各種の情報が出力される。
【0063】
図9を参照して、第一普通図柄処理(S14、
図8参照)の詳細について説明する。第一普通図柄処理が開始されると、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過したかが判断される(S31)。第一図柄作動ゲート11に設けられた第一図柄作動ゲートスイッチ65が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、
図8参照)において、第一図柄作動ゲートスイッチ65に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「ON」でない場合には、遊技球が通過していないと判断されて(S31:NO)、処理はS41の判断へ移行する。フラグが「ON」となっており、第一図柄作動ゲート11に遊技球が通過していれば(S31:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「4」であるかが判断される(S32)。第一保留球数が「4」であれば(S32:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はS41の判断へ移行する。
【0064】
第一保留球数が「4」でない場合には(S32:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S33)。次いで、第一普通当たり乱数および第一変動パターン決定乱数が第一保留乱数として取得され、第一普通当たり関係情報記憶エリア(
図5参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S35)。具体的には、第一普通当たり乱数欄には第一普通当たり判定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ格納される。第一保留乱数として、第一普通図柄を決定するために用いられる第一普通図柄決定乱数等、その他の種類の乱数が含まれてもよい。処理はS41へ移行する。
【0065】
次いで、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるかが判断される(S41)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、普通電動役物16〜19のいずれかが開放中であるとして(S41:NO)、処理はメイン処理(
図8参照)へ戻る。例えば、第一普通当たりとなり、その後に第二普通当たりや第三普通当たりとなった場合には、大当たり遊技において第一〜第三普通電動役物16〜18が開放されることとなる。パチンコ機1は、普通電動役物16〜19の開放中には、第一普通図柄の変動時間を計測しないこととして、普通電動役物16〜19の開放中に第一普通当たりとなっても、第一普通電動役物16を開放させないようにしている。
【0066】
第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるとして(S41:YES)、第一普通図柄が変動中であるかが判断される(S42)。第一変動フラグが「OFF」であれば、第一普通図柄が変動中でないとして(S42:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S43)。第一保留球数が「0」であれば(S43:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
【0067】
第一保留球数が「1」以上の場合(S43:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S44)。第一普通当たり関係情報記憶エリア(
図5参照)の判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S46)。次いで、第一普通当たり判定が行われる(S47)。S47では、第一普通当たり判定テーブルが参照されて、S46でシフトされた判定エリアに記憶されている第一普通当たり乱数が「第一普通当たり」および「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第一普通当たり乱数に基づく第一普通当たり判定が、第一普通当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0068】
次いで、第一変動パターン決定テーブルが参照されて、第一普通当たり判定の判定結果に応じた第一変動パターンの一つが、第一変動パターン決定乱数の値によって決定される。決定された第一変動パターンを指定するための第一変動パターン指定コマンドが生成される(S48)。生成された第一変動パターン指定コマンドは、RAM52に記憶される。記憶された第一変動パターン指定コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58および中継基板47に送信され、第一報知演出の開始、および第一普通図柄の変動開始を指示する。決定された第一変動パターンに応じて定められている第一普通図柄の変動時間が、第一普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S49)。第一普通図柄が変動中であることを示す「1」が第一変動フラグに記憶されて(S50)、処理はメイン処理へ戻る。
【0069】
一方、S42の判断において、第一変動フラグが「ON」であれば、第一普通図柄が変動中であるとして(S42:YES)、S49の処理においてセットされた第一普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S60)。次いで、第一普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第一普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S61)。S49の処理においてセットされた第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第一普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S61:NO)、第一普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第一普通図柄の変動時間が経過したとして(S61:YES)、RAM52に第一普通図柄停止コマンドが生成され(S62)、RAM52に記憶される。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58および中継基板47に送信され、第一報知演出の終了、および第一普通図柄の変動停止を指示する。第一普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第一変動フラグに記憶される(S63)。
【0070】
次いで、S47で行った第一当たり判定の結果が第一普通当たりであるかが判断される(S64)。第一普通当たり判定の結果がはずれの場合(S64:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第一普通当たり判定の結果が第一普通当たりの場合(S64:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」とされ(S65)、第一作動終了フラグが「OFF」とされる(S66)。次いで、大当たり遊技が開始されることをサブ制御基板58に通知するための大当たり遊技開始コマンドが生成される(S67)。生成された大当たり遊技開始コマンドがRAM52に記憶されて、処理はメイン処理へ戻る。記憶された大当たり遊技開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58に送信され、大当たり遊技中に実行される大当たり遊技演出の開始を指示する。
【0071】
図10を参照して、第四普通図柄処理(S16、
図8参照)の詳細について説明する。第四普通図柄処理が開始されると、第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過したかが判断される(S101)。第四図柄作動ゲートスイッチ66に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過していないと判断されて(S101:NO)、処理はS111の判断へ移行する。
【0072】
一方、第四図柄作動ゲートスイッチ66に対応するフラグが「ON」となっている場合、第四図柄作動ゲート13を遊技球が通過したと判断されて(S101:YES)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「4」であるかが判断される(S102)。第四保留球数が「4」であれば(S102:YES)、第四保留球数が最大第四保留球数に達しているため、処理はS111の判断へ移行する。第四保留球数が「4」でない場合には(S102:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数に「1」が加算される(S107)。次いで、第四普通当たり乱数および第四変動パターン決定乱数が第四保留乱数として取得され、第四普通当たり判定カウンタの値および第四変動パターン決定カウンタの値が、第四普通当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S108)。
【0073】
次いで、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるかが判断される(S111)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、普通電動役物16〜19のいずれかが開放中であるとして(S111:NO)、処理はメイン処理(
図8参照)へ戻る。これにより、パチンコ機1は、普通電動役物16〜19の開放中には、第四普通図柄の変動時間を計測しないこととして、普通電動役物16〜19の開放中に第四普通当たりとなっても、第四普通電動役物19を開放させないようにできる。
【0074】
一方、第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるとして(S111:YES)、第四普通図柄が変動中であるかが判断される(S112)。第四変動フラグが「OFF」であれば、第一普通図柄が変動中でないとして(S112:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S113)。RAM52に記憶されている第四保留球数が「0」であれば(S113:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
【0075】
第四保留球数が「1」以上の場合(S113:YES)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」減算される(S114)。次いで、第四普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S115)。次いで、第四普通当たり判定が行われる(S116)。第四普通当たり判定は、第四普通当たり判定テーブルが参照されることで行われる。第四普通当たり判定テーブルは、ROM53に記憶されている。第四普通当たり判定テーブルには、「第四普通当たり」および「はずれ」に各々対応する第四普通当たり乱数の乱数値が定義されている。第四普通当たり判定テーブルが参照されて、S115でシフトされた判定エリアに記憶されている第四普通当たり乱数が「第四普通当たり」および「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第四普通当たり乱数に基づく第四普通当たり判定が、第四普通当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0076】
次いで、第四変動パターン決定テーブルが参照されて、第四普通当たり判定の判定結果に応じた変動パターンの一つが、第四変動パターン決定乱数の値によって決定される。決定された第四変動パターンを指定するための第四変動パターン指定コマンドが生成される(S117)。生成された第四変動パターン指定コマンドは、RAM52に記憶される。記憶された第四変動パターン指定コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58および中継基板47に送信され、第二報知演出の開始、および第四普通図柄の変動開始を指示する。決定された第四変動パターンに応じて定められている第四普通図柄の変動時間が、第四普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S118)。第四普通図柄が変動中であることを示す「1」が第四変動フラグに記憶されて(S119)、処理はメイン処理へ戻る。
【0077】
一方、S112の判断において、第四変動フラグが「ON」であれば、第四普通図柄が変動中であるとして(S112:YES)、S118の処理においてセットされた第四普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S120)。次いで、第四普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第四普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S121)。S118の処理においてセットされた第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第四普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S121:NO)、第四普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第四普通図柄の変動時間が経過したとして(S121:YES)、RAM52に第四普通図柄停止コマンドが生成され(S122)、RAM52に記憶される。第四普通図柄停止コマンドは、コマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58および中継基板47に送信され、第二報知演出の終了、および第四普通図柄の変動停止を指示する。第四普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第四変動フラグに記憶される(S123)。
【0078】
次いで、S116で行った第四当たり判定の結果が第四普通当たりであるかが判断される(S124)。第四普通当たり判定の結果がはずれの場合(S124:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第四普通当たり判定の結果が第四普通当たりの場合(S124:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」とされ(S125)、第四作動終了フラグが「OFF」とされる(S126)。次いで、大当たり遊技が開始されることをサブ制御基板58に通知するための大当たり遊技開始コマンドが生成される(S127)。生成された大当たり遊技開始コマンドがRAM52に記憶されて、処理はメイン処理へ戻る。
【0079】
図11を参照して、第二普通図柄処理(S18、
図8参照)の詳細について説明する。第二普通図柄処理が開始されると、第一普通電動役物16または第四普通電動役物19へ遊技球が入賞したかが判断される(S161)。第一普通電動役物スイッチ68および第四普通電動役物スイッチ71に対応するフラグが、いずれも「OFF」となっている場合には、第一普通電動役物16または第四普通電動役物19へ遊技球が入賞していないと判断されて(S161:NO)、処理はS169の判断へ移行する。
【0080】
一方、第一普通電動役物スイッチ68または第四普通電動役物スイッチ71に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一普通電動役物16または第四普通電動役物19へ遊技球が入賞したと判断されて(S161:YES)、処理はS162の判断へ移行する。次いで、RAM52に記憶されている第二保留球数が「4」であるかが判断される(S162)。第四保留球数が「4」であれば(S162:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はS169の判断へ移行する。第二保留球数が「4」でない場合には(S162:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S163)。次いで、第二普通当たり乱数が第二保留乱数として取得され、第二普通当たり判定カウンタの値が、第二普通当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S167)。
【0081】
次いで、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるかが判断される(S169)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、普通電動役物16〜19のいずれかが開放中であるとして(S169:NO)、処理はメイン処理へ戻る。このようにして、パチンコ機1は、普通電動役物16〜19の開放中には、第二普通図柄の変動時間を計測しない。
【0082】
一方、第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるとして(S169:YES)、第二普通図柄が変動中であるかが判断される(S171)。第二変動フラグが「OFF」であれば、第二普通図柄が変動中でないとして(S171:NO)、第二普通電動役物17が開放中であるかが判断される(S172)。第二開放フラグが「OFF」であれば、第二普通電動役物17が閉鎖中であるとして(S172:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S173)。第二保留球数が「1」以上の場合(S173:YES)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」減算される(S174)。次いで、第二普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S176)。次いで、第二普通当たり判定が行われる(S177)。S176でシフトされた判定エリアに記憶されている第二普通当たり乱数が「第二普通当たり」および「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二普通当たり乱数に基づく第二普通当たり判定が、第二普通当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第二普通当たり判定において、100%の確率で第二普通当たりと判定される。
【0083】
次いで、第二普通図柄の変動を開始させるための第二普通図柄変動開始コマンドが生成され(S178)、RAM52に記憶される。第二普通図柄変動開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第二普通図柄の変動を開始する。次いで、予め定められている第二普通図柄の変動時間(本実施形態では、10秒)が、第二普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S179)。第二普通図柄が変動中であることを示す「1」が第二変動フラグに記憶されて「ON」となり(S180)、処理はメイン処理へ戻る。なお、第二普通電動役物17が開放中の場合(S172:YES)、もしくは第二保留球数が「0」の場合(S173:NO)、第二普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。
【0084】
一方、S171の判断において、第二変動フラグが「ON」であれば、第二普通図柄が変動中であるとして(S171:YES)、S179の処理においてセットされた第二普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S181)。次いで、第二普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第二普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S182)。S178の処理においてセットされた第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第二普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S182:NO)、第二普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第二普通図柄の変動時間が経過したとして(S182:YES)、第二普通図柄の変動を停止させるための第二普通図柄停止コマンドが生成され(S183)、RAM52に記憶される。第二普通図柄変動停止コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第二普通図柄の変動を停止する。次いで、第二普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第二変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S184)。
【0085】
次いで、S177で行われた第二当たり判定の結果が第二普通当たりであるかが判断される(S185)。第二普通当たり判定の結果がはずれの場合(S185:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第二普通当たり判定の結果が第二普通当たりの場合(S185:YES)、第二普通電動役物17を開放させるための第二普通電動役物開放コマンドが生成され(S186)、RAM52に記憶される。第二普通電動役物開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二普通電動役物開放コマンドを受信した第二普通電動役物ソレノイド62は、第二普通電動役物17の開閉部材を開放させる。次いで、第二開放時間が、第二普通電動役物開放時間カウンタに記憶される(S187)。次いで、第二開放フラグに「1」が記憶されて「ON」とされ(S188)、処理はメイン処理へ戻る。
【0086】
図12および
図13を参照して、第三普通図柄処理(S20、
図8参照)の詳細について説明する。
図12に示すように、第三普通図柄処理が開始されると、第二普通電動役物17へ遊技球が入賞したかが判断される(S201)。第二普通電動役物スイッチ69に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二普通電動役物17へ遊技球が入賞していないと判断されて(S201:NO)、処理はS206(
図13参照)の判断へ移行する。
【0087】
一方、第二普通電動役物スイッチ69に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二普通電動役物17へ遊技球が入賞したと判断されて(S201:YES)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「4」であるかが判断される(S202)。第三保留球数が「4」であれば(S202:YES)、第三保留球数が最大第三保留球数に達しているため、処理はS206の判断へ移行する。第三保留球数が「4」でない場合には(S202:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数に「1」が加算される(S203)。次いで、第三普通当たり乱数が第三保留乱数として取得され、第三普通当たり判定カウンタの値が、第三普通当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S205)。
【0088】
次いで、
図13に示すように、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるかが判断される(S206)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、普通電動役物16〜19のいずれかが開放中であるとして(S206:NO)、処理はメイン処理(
図8参照)へ戻る。このようにして、パチンコ機1は、普通電動役物16〜19の開放中には、第三普通図柄の変動時間を計測しない。
【0089】
一方、第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であるとして(S206:YES)、第三普通図柄が変動中であるかが判断される(S207)。第三変動フラグが「OFF」であれば、第三普通図柄が変動中でないとして(S207:NO)、第三普通電動役物18が開放中であるかが判断される(S208)。第三開放フラグが「OFF」であれば、第三普通電動役物18が閉鎖中であるとして(S208:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S209)。第三保留球数が「1」以上の場合(S209:YES)、第三保留球数が「1」減算される(S211)。次いで、第三普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S213)。次いで、第三普通当たり判定が行われる(S215)。S213でシフトされた判定エリアに記憶されている第三普通当たり乱数が「第三普通当たり」および「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第三普通当たり乱数に基づく第三普通当たり判定が、第三普通当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第三普通当たり判定において、100%の確率で第三普通当たりと判定される。
【0090】
次いで、第三普通図柄の変動を開始させるための第三普通図柄変動開始コマンドが生成され(S216)、RAM52に記憶される。第三普通図柄変動開始コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第三普通図柄の変動を開始する。次いで、予め定められている第三普通図柄の変動時間(本実施形態では、2秒)が、第三普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S218)。第三普通図柄が変動中であることを示す「1」が第三変動フラグに記憶されて「ON」となり(S219)、処理はメイン処理へ戻る。なお、第三普通電動役物18が開放中の場合(S208:YES)、第三普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。
【0091】
一方、S207の判断において、第三変動フラグが「ON」であれば、第三普通図柄が変動中であるとして(S207:YES)、S218の処理においてセットされた第三普通図柄変動時間カウンタの値から4msが減算される(S230)。次いで、第三普通図柄変動時間カウンタの値に基づいて、第三普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S231)。S218の処理においてセットされた第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第三普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S231:NO)、第三普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第二普通図柄の変動時間が経過したとして(S231:YES)、第三普通図柄の変動を停止させるための第三普通図柄停止コマンドが生成され(S232)、RAM52に記憶される。第三普通図柄変動停止コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によって、中継基板47を介して、図柄表示部24に送信される。図柄表示部24は、第三普通図柄の変動を停止する。次いで、第三普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第三変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S233)。
【0092】
次いで、S215で行われた第三当たり判定の結果が第三普通当たりであるかが判断される(S234)。第三普通当たり判定の結果がはずれの場合(S234:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第三普通当たり判定の結果が第三普通当たりの場合(S234:YES)、第三普通電動役物18を開放させるための第三普通電動役物開放コマンドが生成され(S235)、RAM52に記憶される。第三普通電動役物開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三普通電動役物開放コマンドを受信した第三普通電動役物ソレノイド63は、第三普通電動役物18の開閉部材を開放させる。次いで、第三開放時間が、第三普通電動役物開放時間カウンタに記憶される(S236)。次いで、第三開放フラグに「1」が記憶されて「ON」とされ(S237)、処理はメイン処理へ戻る。
【0093】
また、S209の判断において、第三保留球数が「0」の場合には(S209:NO)、第三普通当たり判定の対象となる第三保留球が記憶されておらず、一連の第三普通当たり遊技が終了する。この場合、一連の第三普通当たり遊技が終了される際に、大当たり遊技も終了される場合があり、この場合には、大当たり遊技を終了させる処理を行う必要がある。そこで、まず、大当たり遊技中であるかが判断される(S221)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないので(S221:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
【0094】
大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であるとして(S221:YES)、第一普通当たり遊技が終了したかが判断される(S222)。第一作動終了フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中の第一普通当たり遊技が終了していないので(S222:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第一作動終了フラグが「ON」であれば、第一普通当たり遊技が終了したとして(S222:YES)、第四普通当たり遊技が終了したかが判断される(S223)。第四終了フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中の第四普通当たり遊技が終了していないので(S223:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第四終了フラグが「ON」であれば、第四普通当たり遊技が終了したとして(S223:YES)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S224)。第二保留球数が「1」以上の場合には、未だ第二普通当たり判定の行われていない第二保留球が存在する。すなわち、ここでは一連の第三普通当たり遊技が終了するのみであり、大当たり遊技は終了しない。従って、第二保留球数が「1」以上の場合(S224:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
【0095】
一方、第二保留球数が「0」の場合(S224:NO)、未だ第二普通当たり判定の行われていない第二保留球が存在せず、普通電動役物16〜19に関するすべての普通当たり遊技が終了しているので、大当たり遊技は終了する。従って、大当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」となる(S225)。次いで、大当たり遊技が終了することをサブ制御基板58に通知するための大当たり遊技終了コマンドが生成される(S226)。生成された大当たり遊技終了コマンドがRAM52に記憶されて、処理はメイン処理へ戻る。記憶された大当たり遊技終了コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、
図8参照)によってサブ制御基板58に送信され、大当たり遊技中に実行される大当たり遊技演出の終了を指示する。
【0096】
ここで、
図14および
図15を参照して、第一演出図柄100と第二演出図柄200の変動および停止に関する図柄制御状態について説明する。本実施形態のパチンコ機1は、表示画面28において、第一演出図柄100および第二演出図柄200の変動、停止等に関する図柄制御を行う。表示画面28は、第一表示領域281と第二表示領域282とを備える。第二表示領域282は、略矩形状であり、表示画面28のうち中央下部に配置される。第一表示領域281は、表示画面28のうち第二表示領域282以外の領域である。
【0097】
図14に示すように、第一演出図柄100は、複数の図柄(L1図柄101、L2図柄102、L3図柄103)を備える。なお、第一演出図柄100は、1つまたは2つの図柄を備えてもよいし、4つ以上の図柄を備えてもよい。各図柄は、L1図柄101、L3図柄103、L2図柄102の順に左から並んで配置される。また、詳しくは後述するが、第一演出図柄100は、後述の演出モードに応じて種別(形状、模様、色彩等)が異なる。第一演出図柄100は、第一表示領域281において図柄制御が行われる。
【0098】
図14(A)に示すように、第一報知演出が開始すると、第一演出図柄100の変動(第一図柄変動)が開始する。
図14(B)に示すように、第一図柄変動が開始されてから所定の初期変動時間が経過すると、L1図柄101、L2図柄102の順に変動が終了する。初期変動時間は、変動パターンに応じて予め定めされている。その後、
図14(C)に示すように、変動パターンに応じた変動時間が経過すると、L3図柄103の変動が終了して、第一普通当たり判定の結果を示す組合せの第一演出図柄100が停止表示されて、第一報知演出(第一図柄変動)が終了する。その後、第一演出図柄100は、第一確定表示時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示される。なお、第一確定表示時間は、0.8秒に限定されないのはいうまでもない。また、
図14(D)に示すように、第一確定表示時間の経過後、次の第一報知演出が実行されない場合には、第一演出図柄100が表示画面28に停止表示される。
【0099】
図15に示すように、第二演出図柄200は、複数の図柄(D1図柄201、D2図柄202、D3図柄203)を備える。なお、第二演出図柄200は、1つまたは2つの図柄を備えてもよいし、4つ以上の図柄を備えてもよい。各図柄は、D1図柄201、D3図柄203、D2図柄202の順に左から並んで配置される。また、詳しくは後述するが、第二演出図柄200は、後述の演出モードに応じて種別(形状、模様、色彩等)が異なる。第二演出図柄200は、第二表示領域282において図柄制御が行われる。
【0100】
図15(A)に示すように、第二報知演出が開始すると、第二演出図柄200の変動(第二図柄変動)が開始する。その後、
図15(B)に示すように、変動パターンに応じた変動時間が経過すると、D1図柄201、D2図柄202、D3図柄203の順に変動が終了して、第四普通当たり判定の結果を示す組合せの第二演出図柄200が停止表示されて、第二報知演出(第二図柄変動)が終了する。その後、第二演出図柄200は、第二確定表示時間(本実施形態では、0.5秒)の間、確定表示される。本実施形態の第二確定表示時間は、第一確定表示時間よりも短く設定されている。なお、第二確定表示時間は、0.5秒に限定されず、第一確定表示時間と等しくてもよいし、第一確定表示時間よりも長くてもよい。また、
図15(C)に示すように、第二確定時間の経過後、次の第二報知演出が実行されない場合、所定の表示時間(本実施形態では、30秒)の間、第二演出図柄200が表示画面28に停止表示される。さらに、
図15(D)に示すように、第二演出図柄200は、第一演出図柄100とは異なり、表示時間が経過した場合、第二表示領域282から削除され、非表示となる。
【0101】
以下、表示画面28において、第一図柄変動の実行中または第二図柄変動の実行中の図柄制御状態を、「変動状態」という(
図14(A)、(B)、
図15(A)参照)。第一演出図柄100の変動状態のうち、第一図柄変動が開始されてから、L1図柄101、L2図柄102の変動が終了するまでの図柄制御状態を、「初期変動状態」という(
図14(A)参照)。第一演出図柄100の変動状態のうち、初期変動状態が終了してから第一図柄変動が終了するまでの図柄制御状態を、「主変動状態」という(
図14(B)参照)。第一演出図柄100または第二演出図柄200が表示画面28に確定表示されている図柄制御状態を、「確定表示状態」という(
図14(C)、
図15(B)参照)。第一演出図柄100または第二演出図柄200が変動状態および確定表示状態のいずれでもない図柄制御状態を、「停止状態」という(
図14(D)、
図15(C)、(D)参照)。第二演出図柄200の停止状態のうち、第二演出図柄200が表示画面28に停止表示されている図柄制御状態を、「停止表示状態」という(
図15(C)参照)。第二演出図柄200の停止状態のうち、第二演出図柄200が表示画面28に表示されていない図柄制御状態を、「非表示状態」という(
図15(D)参照)。
【0102】
次に、本実施形態のパチンコ機1が実行可能な演出モードについて説明する。本実施形態のパチンコ機1には、演出の種別を決定するための演出モードが複数設けられている。パチンコ機1は、複数の演出モードのうちいずれか一つを設定し、第一報知演出、第二報知演出、大当たり遊技演出等を、設定した演出モードに応じて実行する。本実施形態の演出モードには、例えば、矩形状の枠にアラビア数字が描かれた第一演出図柄100および第二演出図柄200を用いて第一報知演出および第二報知演出が行われる演出モード(
図14(A)、(B)、
図15(A)参照)、円形状の枠に漢数字が描かれた第一演出図柄100および第二演出図柄200を用いて第一報知演出および第二報知演出が行われる演出モード(
図14(C)、(D)
図15(B)、(C))等がある。
【0103】
本実施形態では、遊技者が所定の期間内に操作ボタン9(
図1参照)を操作することで、設定されている演出モードを切り替えるためのモード切替指示をパチンコ機1に入力できる。具体的には、遊技者は、操作ボタン9の左ボタンと右ボタンを押下することで、演出モードを選択できる。なお、モード切替指示を入力するための操作方法がこれに限定されないのはいうまでもない。本実施形態のモード切替指示は、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに切り替えるかを指定する情報を含む。本実施形態における所定の期間は、切替可能期間と予約可能期間とを含む。切替可能期間は、大当たり遊技中でなく、且つ第一演出図柄100および第二演出図柄200が共に停止状態であるときの期間である。予約可能期間は、大当たり遊技中でなく、且つ第一演出図柄100が初期変動状態であるときの期間である。
【0104】
パチンコ機1は、切替可能期間にモード切替指示を取得した場合、取得した時点で演出モードを切り替えると共に、第一演出図柄100および第二演出図柄200の種別を切り替えた演出モードに応じて切り替える。この場合、第一演出図柄100および第二演出図柄200は、共に停止状態となっているので、モード切替指示が取得されたタイミングで種別が切り替わっても遊技者に違和感を与えることはない。その後、パチンコ機1は、第一報知演出、第二報知演出、大当たり遊技演出等を、切替後の演出モードに応じて実行する。
【0105】
一方、パチンコ機1は、予約可能期間内にモード切替指示を取得した場合、予約可能期間の経過後に演出モードを切り替えることを予約する切替予約を設定する。また、本実施形態では、遊技者が予約可能期間内に操作ボタン9を操作することで、切替予約の設定を解除するための予約解除指示をパチンコ機1に入力できる。具体的には、遊技者は、操作ボタン9の左ボタンと右ボタンを押下して、現在(操作ボタン9の押下時に)設定されている演出モードと同一の演出モードを選択することで、切替予約の設定を解除する。なお、予約解除指示を入力するための操作方法は、これに限定されないのはいうまでもないし、パチンコ機1は、切替予約の設定を解除できない仕様であってもよい。予約可能期間が経過した場合に切替予約が設定されていれば、演出モードが切り替えられる。その後、パチンコ機1は、第一報知演出、第二報知演出、大当たり遊技演出等を、切替後の演出モードに応じて実行する。また、演出モードが切り替えられた場合には、第一報知演出、第二報知演出、大当たり遊技演出等の種別(演出態様)が切り替わると共に、第一演出図柄100および第二演出図柄200の種別もそれぞれ切り替わる。
【0106】
ところで、本実施形態のパチンコ機1は、第一図柄変動と第二図柄変動とを並行して実行できる。従って、予約可能期間の経過時に切替予約が設定されていた場合、仮に第一演出図柄100と第二演出図柄200のそれぞれの種別を常に所定のタイミングで同時に切り替えるとすると、第一演出図柄100と第二演出図柄200の図柄制御状態によっては、例えば第一演出図柄100または第二演出図柄200が変動状態のときにその種別が切り替わることとなり、遊技者に違和感を与える可能性がある。そこで、パチンコ機1は、以下説明するように、この課題を解決する。
【0107】
図16を参照して、予約可能期間の経過時に切替予約が設定されている時の第一演出図柄100および第二演出図柄200のそれぞれの種別の切替タイミングについて説明する。ここで、「タイミング」とは、その瞬間、その時点を表わすだけでなく、実質的にその瞬間、その時点といえる範囲を含むものとする。例えば以下で説明する「第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態へと切り替わるタイミング」とは、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態へと切り替わるその瞬間のみならず、例えば第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態へ切り替える処理時間をも含むものとする。本実施形態のパチンコ機1には、複数の切替タイミングA〜Dが設けられている。切替タイミングA〜Dは、それぞれ、第一演出図柄100および第二演出図柄200のいずれかの図柄制御状態が切り替わるタイミングである。
【0108】
切替タイミングAは、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態へと切り替わるタイミングのうち、予約可能期間の経過後、最も先に到来するタイミングである。すなわち、切替タイミングAは、切替予約が設定された際(モード切替指示が取得された際)の第一図柄変動が終了したタイミングであり、本実施形態では、L3図柄103の変動が終了したタイミングである。
【0109】
切替タイミングBは、第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態へと切り替わるタイミングのうち、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に到来するタイミングである。すなわち、切替タイミングBは、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に第二図柄変動が終了したタイミングであり、本実施形態では、D3図柄203の変動が終了したタイミングである。
【0110】
切替タイミングCは、第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態とは異なる図柄制御状態(確定表示状態または停止状態)から変動状態へと切り替わるタイミングのうち、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に到来するタイミングである。すなわち、切替タイミングCは、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に第二図柄変動が開始したタイミングである。
【0111】
切替タイミングDは、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態とは異なる図柄制御状態(確定表示状態または停止状態)から変動状態へと切り替わるタイミングのうち、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に到来するタイミングである。すなわち、切替タイミングDは、切替予約が設定された際の第一図柄変動の終了後、最も先に第一図柄変動が開始したタイミングである。
【0112】
図16(A)に示すように、パチンコ機1は、予約可能期間の経過時に切替予約が設定されている場合には、切替タイミングAで、モード切替指示によって指定されている演出モードに応じて第一演出図柄100の種別を切り替える。例えば、第一図柄変動の実行中(第一報知演出の途中)に第一演出図柄100の種別が切り替わった場合には、遊技者は違和感を覚えることとなるが、パチンコ機1は、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態に切り替わる切替タイミングAで第一演出図柄100の種別を切り替えることで、第一演出図柄100の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。
【0113】
また、例えば、切替タイミングAを、次回の第一図柄変動の実行開始のタイミングとした場合には、次回の第一図柄変動が実行されないと、切替タイミングAが長時間到来しないこととなる。しかし、パチンコ機1は、モード切替指示が取得された際の第一図柄変動の実行が終了する切替タイミングAで第一演出図柄100の種別を切り替えることができる。従って、パチンコ機1は、例えば次回の第一図柄変動の実行開始のタイミングで第一演出図柄100の種別が切り替えられる場合に比べて、モード切替指示が取得されてから第一演出図柄100の種別が切り替えられるまでの時間を短くできる。
【0114】
また、
図16(B)、(C)、(D)に示すように、パチンコ機1は、第二図柄変動の実行中でない複数の切替タイミング(切替タイミングA、B、C、D)のうち、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態(本実施形態では、変動状態、確定表示状態、および停止状態)に対応する所定のタイミングで、モード切替指示によって指定されている演出モードに応じて第二演出図柄200の種別を切り替える。これにより、パチンコ機1は、第二図柄変動の実行中(第二報知演出の途中)に第二演出図柄200の種別が切り替わって遊技者に違和感を与えることを抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、第二演出図柄200の図柄制御状態を考慮して、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0115】
図16(B)を参照して、第一切替パターンについて説明する。第一切替パターンは、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が停止状態の場合である。この場合、第二図柄変動の実行中でない切替タイミングAで第二演出図柄200の種別が切り替えられる。切替タイミングAでは、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態に切り替わっており、第一演出図柄100によって第一普通当たり判定の結果が表示されている。従って、切替タイミングAでは、遊技者は第一演出図柄100に注目している。パチンコ機1は、この切替タイミングAであって、第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態のときに、第一演出図柄100の種別と同時に第二演出図柄200の種別を切り替えることで、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが長時間の間併存することを抑制でき、且つ第二演出図柄200の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0116】
図16(C)を参照して、第二切替パターンについて説明する。第二切替パターンは、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態の場合である。この場合、第二図柄変動の実行中でない切替タイミングBで第二演出図柄200の種別が切り替えられる。パチンコ機1は、第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態から確定表示状態に切り替わる切替タイミングBで第二演出図柄200の種別を切り替えることで、第二演出図柄200の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0117】
また、第二切替パターンにおいて、仮に切替タイミングCで第二演出図柄200の種別を切り替える場合、第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態である可能性がある。パチンコ機1は、第二図柄変動が終了した切替タイミングBで第二演出図柄200の種別を切り替えることで、第二演出図柄200が変動状態であるタイミングで第二演出図柄200の種別が切り替わることを確実に防止できる。
【0118】
また、第二切替パターンでは、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態であるので、切替タイミングAを基準として、必ず、切替タイミングCよりも先に切替タイミングBが先に到来する。従って、パチンコ機1は、例えば第三切替パターンにおいて、切替タイミングCで第二演出図柄200の種別を切り替えるよりも先に第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。よって、パチンコ機1は、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが長時間の間併存することを抑制できる。
【0119】
図16(D)を参照して、第三切替パターンについて説明する。第三切替パターンは、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態の場合である。この場合、第二確定表示時間の経過後、第二図柄変動の実行中でない切替タイミングCおよび切替タイミングDのうちいずれか先に到来したタイミングで第二演出図柄200の種別が切り替えられる。なお、切替タイミングCが第二演出図柄200の第二確定表示時間の経過前に到来することがないことはいうまでもないが、本実施形態では、第一確定表示時間よりも第二確定表示時間の方が短いので、切替タイミングDが第二確定表示時間の経過前に到来することもない。パチンコ機1は、図柄制御状態が変動状態に切り替わる切替タイミングCで第二演出図柄200の種別を切り替えることで、第二演出図柄200の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。また、切替タイミングDでは、第一演出図柄100の図柄制御状態が変動状態に切り替わっており、第一報知演出が開始されている。従って、切替タイミングDでは、遊技者は第一演出図柄100(第一報知演出)に注目している。パチンコ機1は、この切替タイミングDであって、第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態のときに、第二演出図柄200の種別を切り替えることで、第二演出図柄200の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0120】
また、第三切替パターンでは、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態であるので、必ず、切替タイミングAを基準として、切替タイミングBよりも先に切替タイミングCおよび切替タイミングDのいずれかが到来する。従って、パチンコ機1は、例えば第三切替パターンにおいて、切替タイミングBで第二演出図柄200の種別を切り替えるよりも先に第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。よって、パチンコ機1は、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが長時間の間併存することを抑制できる。
【0121】
第四切替パターンについて説明する。本実施形態では、第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミング(すなわち、第二演出図柄200の種別の各切替パターンに応じた切替タイミング)が到来した時に、第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態の場合がある。この場合を、特に「第四切替パターン」という。具体的には、以下の3つのパターンがある。1パターン目は、第一切替パターンにおいて、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態の場合である。この場合の第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミングは、切替タイミングAである。2パターン目は、第三切替パターンにおいて、切替タイミングCおよび切替タイミングDのいずれかが到来するよりも先に表示時間が経過し、第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態となって、切替タイミングCよりも先に切替タイミングDが到来した場合である。この場合の第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミングは、切替タイミングDである。3パターン目は、切替可能期間にモード切替指示が取得された場合において、その時点で第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態となっている場合である。この場合の第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミングは、モード切替指示が取得されたタイミングである。
【0122】
第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態の場合、第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミングでは、第二演出図柄200の種別を表示画面28上で切り替えることができない。この場合、パチンコ機1は、第二演出図柄200の種別を切り替えるべきタイミングで、第二演出図柄200の種別を内部的に切り替える。ここで、「内部的に」とは、サブ制御基板58のRAM582上では第二演出図柄200の種別は切り替えられているが、第二演出図柄200が非表示状態であることにより、第二演出図柄200の種別の変化が表示画面28上に表れていないことを意味し、具体的には、RAM582に記憶されている後述の切替予約フラグに「4」が記憶されることを意味する。第二演出図柄200は、その後表示画面28に表示された際に、切替後の演出モードに応じた種別で表示される。
【0123】
図17〜
図25を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理は、パチンコ機1が起動すると、ROM583に記憶されているプログラムに従って、CPU581によって実行される。サブ制御基板処理では、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、表示画面28、スピーカ48等による演出を制御する処理が行われる。特に、サブ制御基板処理では、演出モードの切り替えの際に行われる第一演出図柄100および第二演出図柄200の表示切替に関する制御が行われる。
【0124】
まず、サブ制御基板処理で使用されるフラグについて説明する。RAM582には、大当たり遊技フラグ、第一図柄制御状態フラグ、第二図柄制御状態フラグ、切替予約フラグ等が記憶されている。大当たり遊技フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。
【0125】
第一図柄制御状態フラグは、第一演出図柄100の図柄制御状態を示す。詳細には、第一図柄制御状態フラグは、第一演出図柄100が初期変動状態の場合に「0」が記憶され、第一演出図柄100が主変動状態の場合に「1」が記憶され、第一演出図柄100が確定表示状態の場合に「2」が記憶され、第一演出図柄100が停止状態の場合に「3」が記憶される。
【0126】
第二図柄制御状態フラグは、第二演出図柄200の図柄制御状態を示す。詳細には、第二図柄制御状態フラグは、第二演出図柄200が変動状態の場合に「0」が記憶され、第二演出図柄200が確定表示状態の場合に「1」が記憶され、第二演出図柄200が停止表示状態の場合に「3」が記憶され、第二演出図柄200が非表示状態の場合に「4」が記憶される。
【0127】
切替予約フラグは、切替予約が設定されているか否か、および切替予約が設定されている場合において、第二〜第四切替パターンのいずれのパターンで第二演出図柄200の種別を切り替えるかを示す。詳細には、切替予約フラグは、切替予約が設定されていない場合に「0」が記憶され、切替予約が設定されており、第一〜第四切替パターンのいずれの切替パターンで第二演出図柄200の種別を切り替えるかが未だ確定していない場合に「1」が記憶され、第二切替パターンで第二演出図柄の種別が切り替えられることを示す場合に「2」が記憶され、第三切替パターンで第二演出図柄の種別が切り替えられることを示す場合に「3」が記憶され、第四切替パターンで第二演出図柄の種別が切り替えられることを示す場合に「4」が記憶される。
【0128】
図17に示すように、サブ制御基板処理が開始されると、まず、操作ボタン9からの検出信号に基づいて、モード切替指示を受信したか否かが判断される(S301)。モード切替指示を受信していない場合(S301:NO)、処理はS321の判断へ移行する。モード切替指示を受信した場合(S301:YES)、切替処理が実行される(S302)。切替処理では、切替予約の設定、演出モードの切り替え等の処理が実行される。
【0129】
図20を参照して、切替処理(S302、
図17参照)について詳細に説明する。まず、大当たり遊技フラグおよび第一図柄制御状態フラグの状態によって、予約可能期間内であるかが判断される(S311)。大当たり遊技フラグに「0」が記憶されており、且つ第一図柄制御状態フラグに「0」が記憶されている場合、大当たり遊技中でなく、且つ第一演出図柄100が初期変動状態なので、予約可能期間内であると判断される(S311:YES)。この場合、切替予約が設定されたことを示す「1」が切替予約フラグに記憶される(S312)。これにより、切替予約がRAM582に設定される。処理はサブ制御基板処理(
図17参照)へ戻る。
【0130】
大当たり遊技フラグに「1」が記憶されている場合、大当たり遊技中なので、予約可能期間でないと判断される(S311:NO)。また、第一図柄制御状態フラグに「0」が記憶されていない場合、第一演出図柄100が初期変動状態でないので、予約可能期間内でないと判断される(S311:NO)。この場合、大当たり遊技フラグおよび第一図柄制御状態フラグの状態によって、切替可能期間内であるかが判断される(S313)。
【0131】
大当たり遊技フラグに「1」が記憶されている場合、大当たり遊技中なので、切替可能期間内でないと判断される(S313:NO)。また、第一図柄制御状態フラグに「3」が記憶されていない場合、第一演出図柄100が停止状態でないので、切替可能期間内でないと判断される(S313:NO)。さらに、第二図柄制御状態フラグに「1」または「2」が記憶されている場合も、第二演出図柄200が停止状態でないので、切替可能期間内でないと判断される(S313:NO)。この場合、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0132】
大当たり遊技フラグに「0」が記憶されており、第一図柄制御状態フラグに「3」が記憶されており、且つ第二図柄制御状態フラグに「3」または「4」が記憶されている場合、大当たり遊技中でなく、且つ第一演出図柄100および第二演出図柄200が共に停止状態なので、切替可能期間内であると判断される(S313:YES)。この場合、取得したモード切替指示によって指定されている演出モードがRAM582に記憶される(S314)。
【0133】
次いで、表示画面28において、第一演出図柄100の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S315)。この処理は、CPU581が、第一演出図柄100の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第一演出図柄100の種別を切り替えて表示する。これにより、切替可能期間内にモード切替指示が取得された場合には、取得されたタイミングで第一演出図柄100の種別が演出モードに応じて切り替えられる。
【0134】
次いで、第二図柄制御状態フラグの状態によって、第二演出図柄200が停止表示状態および非表示状態のいずれであるかが判断される(S316)。第二図柄制御状態フラグに「2」が記憶されおり、第二演出図柄200が停止表示状態である場合(S316:YES)、表示画面28において、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S317)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200の種別を切り替えて表示する。これにより、切替可能期間内にモード切替指示が取得された場合には、取得されたタイミングで第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる。処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0135】
第二図柄制御状態フラグに「3」が記憶されており、第二演出図柄200が非表示状態である場合(S316:NO)、表示画面28上で第二演出図柄200の種別を切り替えることができないので、第四切替パターンであることを示す「4」が切替予約フラグに記憶される(S318)。これにより、切替可能期間内にモード切替指示が取得された場合には、取得されたタイミングで第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて内部的に切り替えられる。処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0136】
図17に示すように、切替処理(S302)の後、操作ボタン9からの検出信号に基づいて、予約解除指示を受信したかが判断される(S321)。予約解除指示を受信していない場合(S321:NO)、処理はS331の判断へ移行する。予約解除指示を受信した場合(S321:YES)、大当たり遊技フラグおよび第一図柄制御状態フラグの状態によって、予約可能期間内であるかが判断される(S322)。予約可能期間内でない場合(S322:NO)、処理はS331の判断へ移行する。予約可能期間内である場合(S322:YES)、切替予約が設定されていないことを示す「0」が切替予約フラグに記憶される(S323)。これにより、RAM582において切替予約の設定が解除される。処理はS331の判断へ移行する。
【0137】
次いで、主制御基板41から第一変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される(S331)。第一変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S331:NO)、処理はS351の判断へ移行する。第一変動パターン指定コマンドを受信した場合(S331:YES)、第一報知演出開始時処理が実行される(S332)。第一報知演出開始時処理では、第三切替パターンにおける第二演出図柄200の種別の切り替え、第一報知演出の開始等の処理が行われる。
【0138】
図21を参照して、第一報知演出開始時処理(S332、
図17参照)について詳細に説明する。第一変動パターン指定コマンドを受信しているので、切替タイミングDが到来したこととなる。そこで、切替予約フラグの状態によって、第三切替パターンであるかが判断される(S341)。切替予約フラグに「3」が記憶されておらず、第三切替パターンでない場合(S341:NO)、処理はS346へ移行する。
【0139】
切替予約フラグに「3」が記憶されており、第三切替パターンである場合(S341:YES)、切替タイミングCよりも先に切替タイミングDが到来したこととなるので、第二図柄制御状態フラグの状態によって、第二演出図柄200が停止表示状態および非表示状態のいずれであるかが判断される(S342)。
【0140】
第二図柄制御状態フラグに「2」が記憶されており、第二演出図柄200が停止表示状態である場合(S342:YES)、表示画面28において、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S343)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200の種別を切り替えて表示する。これにより、第三切替パターンにおいて、切替タイミングCよりも先に切替タイミングDが到来した場合には、第二演出図柄200の種別が切替タイミングDで演出モードに応じて切り替えられる(
図16(D)参照)。次いで、切替予約フラグに「0」が記憶されて(S344)、処理はS346へ移行する。
【0141】
第二図柄制御状態フラグに「3」が記憶されており、第二演出図柄200が非表示状態である場合(S342:NO)、第四切替パターンであることを示す「4」が切替予約フラグに記憶される(S345)。これにより、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて内部的に切り替えられる。処理はS346へ移行する。
【0142】
次いで、第一変動パターン指定コマンドによって指定されている変動パターンに応じた第一報知演出が制御される(S347)。この処理は、CPU581が、第一変動パターンに基づいた第一報知演出を実行するためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第一演出図柄100を変動表示させて、第一図柄変動を開始し、表示画面28の表示制御を開始する(
図14(A)参照)。また、CPU581は、第一変動パターンに基づいて、第一報知演出に対応する各種照明の動作、可動役物30の動作、およびスピーカ48の音声出力等の各種制御を開始する。次いで、第一演出図柄100が初期変動状態であることを示す「0」が第一図柄制御状態フラグに記憶され(S348)、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0143】
図17に示すように、第一報知演出開始時処理(S332)の後、第一図柄制御状態フラグの状態によって、第一演出図柄100が初期変動状態であるかが判断される(S351)。第一図柄制御状態フラグに「0」が記憶されておらず、第一演出図柄100が初期変動状態でない場合(S351:NO)、処理はS371の判断へ移行する。第一図柄制御状態フラグに「0」が記憶されており、第一演出図柄100が初期変動状態である場合(S351:YES)、第一図柄変動中処理が実行される(S352)。第一図柄変動中処理では、L1図柄101とL2図柄102の変動を終了して、切替予約期間を終了する処理が行われる。
【0144】
図22を参照して、第一図柄変動中処理(S352、
図17参照)について詳細に説明する。初期変動時間が経過したかが判断される(S361)。初期変動時間がまだ経過していない場合(S361:NO)、処理はサブ制御基板処理(
図17参照)へ戻る。
【0145】
初期変動時間が経過している場合(S361:YES)、L1図柄101、L2図柄102の順に変動が終了して停止表示される(S362)。この処理は、CPU581が、L1図柄101、L2図柄102の順に変動を終了するためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28においてL1図柄101、L2図柄102の順に停止表示する(
図14(B)参照)。次いで、第一演出図柄100が主変動状態であることを示す「1」が第一図柄制御状態フラグに記憶される(S363)。これにより、予約可能期間が終了する。
【0146】
次いで、切替予約フラグの状態によって、切替予約が設定されているかが判断される(S364)。切替予約フラグに「0」が記憶されており、切替予約が設定されていない場合(S364:NO)、処理はサブ制御基板処理へ戻る。切替予約フラグに「1」が記憶されており、切替予約が設定されている場合(S364:YES)、モード切替指示によって指定されている演出モードがRAM582に記憶される(S365)。次いで、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0147】
図17に示すように、第一図柄変動中処理(S332)の後、主制御基板41から第一普通図柄停止コマンドを受信したかが判断される(S371)。第一普通図柄停止コマンドを受信していない場合(S371:NO)、処理はS411の判断へ移行する。
【0148】
第一普通図柄停止コマンドを受信した場合(S371:YES)、第一報知演出終了時処理が実行される(S372)。第一報知演出終了時処理では、第一演出図柄100の種別が切り替えられると共に、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が判断されて、第二演出図柄200の切替タイミングが決定される。また、第一報知演出の終了の処理が行われる。
【0149】
図23を参照して、第一報知演出終了時処理(S372、
図17参照)について詳細に説明する。L3図柄103の変動が終了することで、第一図柄変動が終了する(S381)。第一普通図柄停止コマンドを受信しているので、切替タイミングAが到来したこととなる。そこで、切替予約フラグの状態によって、切替予約が設定されているかが判断される(S382)。切替予約フラグに「0」が記憶されており、切替予約が設定されていない場合(S382:NO)、処理はS401へ移行する。
【0150】
切替予約フラグに「1」が記憶されており、切替予約が設定されている場合(S382:YES)、表示画面28において、S365の処理でRAM582に記憶された演出モードに応じて、第一演出図柄100の種別が切り替えられる(S383)。この処理は、CPU581が、第一演出図柄100の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第一演出図柄100の種別を切り替えて表示する。これにより、第一演出図柄100の種別が切替タイミングAで演出モードに応じて切り替えられる(
図16(A)参照)。
【0151】
次いで、第二演出図柄200の種別の切替パターンを判断するため、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が確認される(S384、S391、S393)。
【0152】
第二図柄制御状態フラグに「2」が記憶されており、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が停止表示状態である場合(S384:YES)、第一切替パターンであるので、表示画面28において、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S385)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200の種別を切り替えて表示する。これにより、第一切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別が切替タイミングAで演出モードに応じて切り替えられる(
図16(B)参照)。次いで、第二演出図柄200の種別の切り替えが終了したので、「0」が切替予約フラグに記憶されて(S386)、処理はS401へ移行する。
【0153】
第二図柄制御状態フラグに「0」が記憶されており、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態である場合(S384:NO、S391:YES)、第二切替パターンであることを示す「2」が切替予約フラグに記憶される(S392、
図16(C)参照)。処理はS401へ移行する。
【0154】
第二図柄制御状態フラグに「1」が記憶されており、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態である場合(S391:NO、S393:YES)、第三切替パターンであることを示す「3」が切替予約フラグに記憶される(S394、
図16(D)参照)。処理はS401へ移行する。
【0155】
第二図柄制御状態フラグに「3」が記憶されており、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態である場合(S393:NO)、第四切替パターンであることを示す「4」が切替予約フラグに記憶される(S395、
図16(B)参照)。処理はS401へ移行する。
【0156】
次いで、表示画面28において、第一普通当たり判定の結果を示す組合せで、第一演出図柄100の確定表示が開始される(S401)。このとき、第一普通当たり判定の結果を示す第一演出図柄100の組合せを確定表示させるためのコマンドがサブ制御基板58から演出制御基板43へ送信される。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第一普通当たり判定の結果を示す組合せで、第一演出図柄100の確定表示を開始させる(
図14(C)参照)。
【0157】
次いで、RAM582において、第一確定表示時間(0.8秒)の計測が開始される(S402)。次いで、第一演出図柄100が確定表示状態であることを示す「2」が第一図柄制御状態フラグに記憶されて(S403)、処理はサブ制御基板処理(
図17参照)へ戻る。
【0158】
図17に示すように、第一報知演出終了時処理(S372)の後、第一図柄制御状態フラグの状態によって、第一演出図柄100が確定表示状態であるかが判断される(S411)。第一図柄制御状態フラグに「2」が記憶されておらず、第一演出図柄100が確定表示状態でない場合(S411:NO)、処理はS421(
図18参照)の判断へ移行する。
【0159】
第一図柄制御状態フラグに「2」が記憶されており、第一演出図柄100が確定表示状態である場合(S411:YES)、S402(
図23参照)で計測が開始された第一確定表示時間が経過したかが判断される(S412)。第一確定表示時間がまだ経過していない場合(S412:NO)、第一演出図柄100が確定表示状態に維持されたまま、処理はS421の判断へ移行する。
【0160】
第一確定表示時間が経過した場合(S412:YES)、表示画面28において、第一演出図柄100の確定表示が終了し(
図14(D)参照)、第一演出図柄100が停止状態であることを示す「3」が第一図柄制御状態フラグに記憶されて(S413)、処理はS421の判断へ移行する。
【0161】
図18に示すように、次いで、主制御基板41から第四変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される(S421)。第四変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S421:NO)、処理はS441の判断へ移行する。第四変動パターン指定コマンドを受信した場合(S421:YES)、第二報知演出開始時処理が実行される(S422)。第二報知演出開始時処理では、第三切替パターンおよび第四切替パターンにおける第二演出図柄200の種別の切り替え、第二報知演出の開始等の処理が行われる。
【0162】
図24を参照して、第二報知演出開始時処理(S422、
図18参照)について詳細に説明する。第四変動パターン指定コマンドを受信しているので、切替タイミングCが到来したこととなる。そこで、切替予約フラグの状態によって、第三切替パターンまたは第四切替パターンであるかが判断される(S431)。切替予約フラグに「3」および「4」のいずれも記憶されておらず、第三切替パターンおよび第四切替パターンのいずれでもない場合(S431:NO)、処理はS434へ移行する。
【0163】
切替予約フラグに「3」または「4」が記憶されており、第三切替パターンまたは第四切替パターンである場合(S431:YES)、表示画面28において、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S432)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200の種別を切り替えて表示する。これにより、第三切替パターンにおいて、切替タイミングDよりも先に切替タイミングCが到来した場合には、第二演出図柄200の種別が切替タイミングCで演出モードに応じて切り替えられる(
図16(D)参照)。なお、第四切替パターンの場合には、表示画面28において、切替後の演出モードに応じた種別で第二演出図柄200の表示が開始される。次いで、第二演出図柄200の種別の切り替えが終了したので、「0」が切替予約フラグに記憶される(S433)。
【0164】
次いで、第四変動パターン指定コマンドによって指定されている変動パターンに応じた第二報知演出が制御される(S434)。この処理は、CPU581が、第四変動パターンに基づいた第二報知演出を実行するためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200を変動表示させて、第二図柄変動を開始し、表示画面28の表示制御を開始する(
図15(A)参照)。また、CPU581は、第四変動パターンに基づいて、第二報知演出に対応する各種照明の動作、可動役物30の動作、およびスピーカ48の音声出力等の各種制御を開始する。
【0165】
次いで、第二演出図柄200が変動状態であることを示す「0」が第二図柄表示状態フラグに記憶される(S435)。次いで、RAM582において計測されている第二演出図柄200の表示時間がリセットされて(S436)、処理はサブ制御基板処理(
図18参照)へ戻る。
【0166】
図18に示すように、第二報知演出開始時処理(S422)の後、主制御基板41から第四普通図柄停止コマンドを受信したかが判断される(S441)。第四普通図柄停止コマンドを受信していない場合(S441:NO)、処理はS461の判断へ移行する。第四普通図柄停止コマンドを受信した場合(S441:YES)、第二報知演出終了時処理が実行される(S442)。第二報知演出終了時処理では、第二切替パターンにおける第二演出図柄200の種別の切り替え、第二報知演出の終了等の処理が行われる。
【0167】
図25を参照して、第二報知演出終了時処理(S442、
図18参照)について詳細に説明する。D1図柄201、D2図柄202、D3図柄203の順に、各図柄の変動が終了することで、第二図柄変動が終了する(S451)。第四普通図柄停止コマンドを受信しているので、切替タイミングBが到来したこととなる。そこで、切替予約フラグの状態によって、第二切替パターンであるかが判断される(S452)。第二切替パターンでない場合(S452:NO)、処理はS455へ移行する。
【0168】
第二切替パターンである場合(S452:YES)、表示画面28において、第二演出図柄200の種別が演出モードに応じて切り替えられる(S453)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200の種別を切り替えるためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第二演出図柄200の種別を切り替えて表示する。これにより、第二切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別が切替タイミングBで切り替えられる(
図16(C)参照)。次いで、第二演出図柄200の種別の切り替えが終了したので、「0」が切替予約フラグに記憶される(S454)。
【0169】
次いで、表示画面28において、第四普通当たり判定の結果を示す組合せで、第二演出図柄200の確定表示が開始される(S455)。このとき、第四普通当たり判定の結果を示す第二演出図柄200の組合せを確定表示させるためのコマンドがサブ制御基板58から演出制御基板43へ送信される。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28において第四普通当たり判定の結果を示す組合せで、第二演出図柄200の確定表示を開始させる(
図15(B)参照)。次いで、RAM582において、第二確定表示時間(0.5秒)の計測が開始される(S456)。次いで、第二演出図柄200が確定表示状態であることを示す「1」が第二図柄制御状態フラグに記憶されて(S457)、処理はサブ制御基板処理(
図18参照)へ戻る。
【0170】
図18に示すように、第二報知演出終了時処理(S442)の後、第二図柄制御状態フラグの状態によって、第二演出図柄200が確定表示状態であるかが判断される(S461)。第二図柄制御状態フラグに「1」が記憶されておらず、第二演出図柄200が確定表示状態でない場合(S461:NO)、処理はS471の判断へ移行する。
【0171】
第二図柄制御状態フラグに「1」が記憶されており、第二演出図柄200が確定表示状態である場合(S461:YES)、S456(
図25参照)で計測が開始された第二確定表示時間が経過したかが判断される(S462)。第二確定表示時間がまだ経過していない場合(S462:NO)、第二演出図柄200が確定表示状態に維持されたまま、処理はS471の判断へ移行する。
【0172】
第二確定表示時間が経過した場合(S462:YES)、表示画面28において、第二演出図柄200の停止表示が終了し(
図15(C)参照)、第二演出図柄200が停止表示状態であることを示す「3」が第二図柄制御状態フラグに記憶される(S463)。次いで、RAM582において、第二演出図柄200の表示時間の計測を開始し(S464)、処理はS471の判断へ移行する。
【0173】
次いで、第二図柄制御状態フラグの状態によって、第二演出図柄200が停止表示状態であるかが判断される(S471)。第二図柄制御状態フラグに「2」が記憶されておらず、第二演出図柄200が停止表示状態でない場合(S471:NO)、処理はS481(
図19参照)の判断へ移行する。第二図柄制御状態フラグに「2」が記憶されており、第二演出図柄200が停止表示状態である場合(S471:YES)、S464で計測が開始された表示時間が経過したかが判断される(S472)。表示時間がまだ経過していない場合(S472:NO)、処理はS481の判断へ移行する。
【0174】
表示時間が経過した場合(S472:YES)、第二演出図柄200が表示画面28から削除されて、非表示となる(S473)。この処理は、CPU581が、第二演出図柄200を非表示にするためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28における第二演出図柄200の表示を終了する(
図15(D)参照)。第二演出図柄200が非表示状態であることを示す「3」が第二図柄制御状態フラグに記憶されて(S474)、処理はS481へ移行する。
【0175】
図19に示すように、次いで、主制御基板41から大当たり遊技開始コマンドを受信したかが判断される(S481)。大当たり遊技開始コマンドを受信していない場合(S481:NO)、処理はS491の判断へ移行する。
【0176】
大当たり遊技開始コマンドを受信した場合(S481:YES)、大当たり遊技演出を開始する制御が行われる(S482)。この処理は、CPU581が、大当たり遊技演出を実行するためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28の表示制御を開始する。また、CPU581は、大当たり遊技演出に対応する各種照明の動作、可動役物30の動作、およびスピーカ48の音声出力等の各種制御を開始する。次いで、大当たり遊技中であることを示す「1」が大当たり遊技フラグに記憶されて「ON」となり(S483)、処理はS491の判断へ移行する。
【0177】
次いで、主制御基板41から大当たり遊技終了コマンドを受信したかが判断される(S491)。大当たり遊技終了コマンドを受信していない場合(S491:NO)、処理はS301の判断へ戻る。
【0178】
大当たり遊技終了コマンドを受信した場合(S491:YES)、大当たり遊技演出を終了する制御が行われる(S492)。この処理は、CPU581が、大当たり遊技演出を終了するためのコマンドを、演出制御基板43へ送信することによって行われる。演出制御基板43のCPU431は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、表示画面28の表示制御を終了する。また、CPU581は、大当たり遊技演出に対応する各種照明の動作、可動役物30の動作、およびスピーカ48の音声出力等の各種制御を終了する。次いで、大当たり遊技中でないことを示す「0」が大当たり遊技フラグに記憶されて「OFF」となり(S493)、処理はS301の判断へ戻る。
【0179】
以上説明したように、普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であり、第一普通図柄が変動中でなく、第一保留球数が「1」以上の場合に、第一普通当たり判定が行われる。第一図柄変動が実行されて、第一普通当たり判定の結果が報知される。普通電動役物16〜19のいずれもが閉鎖中であり、第四普通図柄が変動中でなく、第四保留球数が「1」以上の場合に、第四普通当たり判定が行われる。第二図柄変動が実行されて、第四普通当たり判定の結果が報知される。第二図柄変動において第二演出図柄200が確定表示された場合、第二演出図柄200が第二確定表示時間の間停止表示される。パチンコ機1は、第一図柄変動および第二図柄変動のいずれか一方の実行中であっても第一図柄変動および第二図柄変動のいずれか他方を実行可能であり、また、複数の演出モードのいずれかを設定可能である。第一図柄変動の実行中において、予約可能期間内にモード切替指示を取得した場合、パチンコ機1は、第一図柄変動の実行中でないタイミングのうち、予約可能期間の経過後の所定の切替タイミングAで第一演出図柄100の種別を演出モードに応じて切り替えることができる。一方で、予約可能期間内にモード切替指示を取得した場合、パチンコ機1は、第二図柄変動の実行中でない切替タイミングA〜Dのうち、切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態に応じた所定のタイミングで第二演出図柄200の種別を演出モードに応じて切り替えることができる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、第二演出図柄200の図柄制御状態を考慮して、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0180】
切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が変動状態である場合には、パチンコ機1は、第二図柄変動の実行が終了した切替タイミングBで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる(第二切替パターン)。これにより、パチンコ機1は、第二演出図柄200が変動状態のときに第二演出図柄200の種別が切り替えられて、遊技者に違和感を与えることを抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0181】
例えば、第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態のときに第二演出図柄200の種別が切り替えられると、遊技者は第二図柄変動が開始されたと誤認する可能性がある。切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態である場合には、パチンコ機1は、切替タイミングCおよび切替タイミングDのうち先に到来したタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる(第三切替パターン)。これにより、第二演出図柄200の図柄制御状態が確定表示状態のときに第二演出図柄200の種別が切り替えられて、第二図柄変動が開始されたと遊技者が誤認することを抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0182】
切替タイミングAにおける第二演出図柄200の図柄制御状態が停止状態である場合には、パチンコ機1は、切替タイミングA(すなわち、第一演出図柄100の種別が切り替えられるタイミングと同一のタイミング)で切り替えることができる(第一切替パターン)。このため、パチンコ機1は、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが併存して表示される時間を抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードを切り替える際に、適切なタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることができる。
【0183】
例えば、切替タイミングAを、次回の第一図柄変動の実行開始のタイミングとした場合には、次回の第一図柄変動が実行されないと、切替タイミングAが長時間到来しないこととなる。しかし、パチンコ機1は、モード切替指示が取得された際の第一図柄変動の実行が終了したタイミングで第一演出図柄100の種別を切り替えることができる。従って、パチンコ機1は、例えば次回の第一図柄変動の実行開始のタイミングで第一演出図柄100の種別が切り替えられる場合に比べて、モード切替指示が取得されてから第一演出図柄100の種別が切り替えられるまでの時間を短くできる。
【0184】
例えば、第二切替パターンおよび第三切替パターンでは、切替タイミングAよりも後のタイミング(切替タイミングB、C、D)で第二演出図柄200が切り替えられる。この場合、そのタイミングが到来するまで、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが併存して表示されることとなる。しかし、パチンコ機1は、第二確定表示時間の経過後、所定の表示時間が経過するまでの間、第二図柄変動が実行されない場合には、第二演出図柄200が非表示状態となるので、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが併存して表示時間以上表示されることを抑制できる。従って、パチンコ機1は、演出モードの切り替えに伴う違和感を遊技者に与えることを抑制できる。
【0185】
上記実施形態において、第一普通当たり判定が本発明の「第一当たり判定」に相当する。
図9のS47の処理を実行するCPU51が本発明の「第一判定手段」に相当する。
図21のS346の処理を実行するCPU581が本発明の「第一図柄変動制御手段」に相当する。
図23のS401の処理を実行するCPU581が本発明の「第一確定制御手段」に相当する。第四普通当たり判定が本発明の「第二当たり判定」に相当する。
図10のS116の処理を実行するCPU51が本発明の「第二判定手段」に相当する。
図24のS434の処理を実行するCPU581が本発明の「第二図柄変動制御手段」に相当する。第二確定表示時間が本発明の「確定表示時間」に相当する。
図25のS455の処理を実行するCPU581が本発明の「第二確定制御手段」に相当する。
図17のS301の処理でモード切替指示を受信するCPU581が本発明の「取得手段」に相当する。予約可能期間が本発明の「特定期間」に相当する。切替タイミングAが本発明の「第一タイミング」に相当する。
図23のS383の処理を実行するCPU581が本発明の「第一切替手段」に相当する。切替タイミングA、B、C、Dが本発明の「第二タイミング」に相当する。
図21のS343、
図23のS385、
図24のS432、
図25のS453の処理を実行するCPU581が本発明の「第二切替手段」に相当する。
図18のS473の処理を実行するCPU581が本発明の「終了手段」に相当する。
【0186】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上記実施形態において、モード切替指示は、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに切り替えるかを指定する情報を含む。これに対し、モード切替指示は、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに切り替えるかを指定する情報を含まなくてもよい。この場合、例えばパチンコ機1は、モード切替指示があっときに所定の条件で、複数の演出モードのうちいずれの演出モードに切り替えるかを決定してもよい。
【0187】
また、上記実施形態では、遊技者が操作ボタン9を操作することで、モード切替指示をパチンコ機1に入力する。パチンコ機1は、遊技者によって入力されたモード切替指示を取得する。これに対し、パチンコ機1は、予め定められた条件が成立した場合にモード切替指示を取得してもよい。例えば、パチンコ機1は、第一普通当たり乱数と共にモード切替決定乱数を取得し、取得したモード切替決定乱数が所定の乱数である場合に、モード切替指示を取得してもよい。
【0188】
また、上記実施形態において、遊技者が所定の期間内に操作ボタン9(
図1参照)を操作することで、モード切替指示をパチンコ機1に入力する。所定の期間は、上記の予約可能期間および切替可能期間に限定されず、第一図柄変動の実行中の少なくとも一部の期間を含む期間であればよい。予約可能期間は、第一図柄変動の開始から初期変動時間が経過するまでに限定されず、例えば、第一図柄変動が開始されてから所定の時間が経過するまでの間の期間であってもよいし、第一図柄変動が開始されてから、第一図柄変動が終了するまでの時間が所定の時間になるまでの間の期間であってもよいし、第一図柄変動の開始から終了までの間の全ての期間であってもよい。また、予約可能期間の始期は、第一図柄変動の開始でなくてもよい。
【0189】
切替タイミングAは、第一図柄変動が終了したタイミングに限定されず、例えば次回の第一図柄変動が開始するタイミングであってもよい。第一切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別は、切替タイミングAで切り替えられるが、切替タイミングB、C、D等で切り替えられてもよい。第二切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別は、切替タイミングBで切り替えられるが、切替タイミングA、C、D等で切り替えられてもよい。第三切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別は、切替タイミングCおよび切替タイミングDのいずれか先に到来したタイミングで切り替えられるが、切替タイミングCで切り替えられてもよいし、切替タイミングDで切り替えられてもよいし、切替タイミングA、Bで切り替えられてもよい。また、第一演出図柄100および第二演出図柄200は、それぞれ、第一確定表示時間および第二確定表示時間が経過したタイミングで切り替えられてもよい。例えば、第三切替パターンにおいて、第二演出図柄200の種別が切替タイミングAが到来した際に計測している第二確定表示時間が経過したタイミングで切り替えられてもよい。この場合、当該タイミングは、切替タイミングCおよび切替タイミングDのいずれよりも先に到来するので、パチンコ機1は、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが併存して表示される時間を抑制できる。
【0190】
本発明は、上記実施形態のようないわゆる一般電役タイプのみならず、例えば第一大当たり判定の結果を示す第一特別図柄と第二大当たり判定の結果を示す第二特別図柄とを備え、各特別図柄を並行して変動可能ないわゆる同時変動機能を有する遊技機にも適用できる。この場合、第一特別図柄に対応する演出図柄が本発明の「第一演出図柄」に相当し、第二特別図柄に対応する演出図柄が本発明の「第二演出図柄」に相当する。
【0191】
また、上記実施形態では、第一演出図柄100は、非表示状態とはならないが、第二演出図柄200と同様に所定の条件(例えば、表示時間の経過)が成立したことを契機として非表示状態となるように図柄制御されてもよい。第二演出図柄200は、表示時間が経過した場合に非表示状態となるが、第一演出図柄100と同様に非表示状態とならないように図柄制御されてもよい。
【0192】
また、例えばサブ制御基板58において行われるサブ制御基板処理の一部または全部は、演出制御基板43において行われてもよい。具体的には、サブ制御基板58は、モード切替指示があった場合に、その旨のコマンドを演出制御基板43に送信してもよい。演出制御基板43は、サブ制御基板58からモード切替指示を取得した旨のコマンドを取得した場合、第一演出図柄100および第二演出図柄200のそれぞれの種別の切替タイミングを判断し、判断した切替タイミングで各種別を切り替えてもよい。
【0193】
また、パチンコ機1は、所定時間の間遊技が行われていない場合、例えばS473で第二演出図柄200を非表示にする代わりにデモ画面を表示画面28に表示してもよい。デモ画面には第二演出図柄200が表示されていてもよいし、表示されていなくてもよい。この場合、切替予約が設定されていれば、パチンコ機1は、デモ画面を表示するタイミングで、デモ画面に表示されている第二演出図柄200の種別を切り替えてもよい。パチンコ機1は、画面を切り替えるタイミングで第二演出図柄200の種別を切り替えることで、第二演出図柄200の種別が切り替わる際に遊技者に与える違和感を抑制できる。また、パチンコ機1は、互いに種別の異なる第一演出図柄100と第二演出図柄200とが併存して表示される時間を抑制できる。
【0194】
パチンコ機1は、第一演出図柄100の種別を切り替えるタイミングと同じタイミング(切替タイミングA)で第一表示領域281に表示されている背景画像、スピーカ48から出力されている音、各種電飾ランプによる発光動作のそれぞれの種別を切り替えてもよい。パチンコ機1は、第二演出図柄200の種別を切り替えるタイミングと同じタイミングで第二表示領域282に表示されている背景画像等を切り替えてもよい。この場合、パチンコ機1は、演出モードの切り替えの際に遊技者に与える違和感を抑制できる。
【0195】
また、第三切替パターンにおいて、切替タイミングCおよび切替タイミングDのいずれかが到来するよりも先に表示時間が経過し、第二演出図柄200の図柄制御状態が非表示状態となって、切替タイミングCよりも先に切替タイミングDが到来した場合、切替タイミングDで第二演出図柄200の種別が内部的に切り替えられる。これに対し、パチンコ機1は、切替タイミングDで第二演出図柄200の種別を内部的に切り替えなくてもよく、例えば表示時間が経過したタイミング(すなわち、第二演出図柄200の図柄制御状態が停止表示状態から非表示状態に切り替わるタイミング)で第二演出図柄200の種別を内部的に切り替えてもよい。具体的には、パチンコ機1は、S345の処理を省略し、表示時間が経過した場合に(S472:YES)、第二演出図柄200を非表示にすると共に(S473)、切替予約フラグに「4」を記憶してもよい。
【0196】
さらには、特許請求の範囲、明細書、および図面に記載される全ての要素は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素に付けた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したに過ぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「第一図柄変動制御手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくは一つの要素を複数の要素に分けて構成するかは、特許請求の範囲等において特定していない限り、いずれも当業者であれば極めて容易に考えられる事項であるため、敢えて明細書等において全てのパターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることから本発明に係る権利範囲に含まれることは勿論である。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施形態に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施形態から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。