(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のマット用クリップ(1)は、下側マット(71)と上側マット(72)を固定した状態の時に、マット用クリップ(1)の大部分が露出するため(特許文献1の
図7参照)、意匠性を低下させてしまうという問題があった。また、マット用クリップ(1)を取り付けた側の下側マット(71)の一部を上側マット(72)により覆うことができないため、露出した下側マット(71)に汚れ等が付着してしまうという問題があった。さらに、下側マット(71)が一部露出しているため、下側マット(71)の露出部分から下側マット(71)と上側マット(72)の間にゴミ等が入り込み易くなってしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は以上の問題点を解決し、意匠性の低下を最小限に抑え、下側のマットを上側のマットで覆った状態で両者を固定可能なマット固定部材及びマットの固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係るマット
の固定構造は、第一のマットの上に重ねて敷設される第二のマットがずれないように固定するマット
の固定構造であって、前記第一のマットと、前記第一のマットの上面及び二箇所の側面に当接する本体部と、前記本体部に設けられ、前記第二のマットに連結される連結受部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係るマット
の固定構造は、前記本体部が前記第一のマットに巻き付けるベルト部材であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係るマット固定部材は、第一のマットの上に重ねて敷設される第二のマットがずれないように固定するマット固定部材であって、前記第一のマットの上面及び二箇所の側面に当接する本体部と、前記本体部に設けられ、前記第二のマットに連結される連結受部と、を備え、前記本体部が板状部材であって、前記第一のマットの上面に当接する中央板部と、前記中央板部の両端に形成され、前記第一のマットの二箇所の側面に当接する側板部と、前記側板部の下端に形成され、車両の床部に当接する底板部と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項4に係るマットの固定構造は、前記第二のマットが連結部を備え、前記連結部と前記連結受部が連結することにより前記第一のマットと前記第二のマットが連結されることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係るマットの固定構造は、前記第一のマットの周縁部のうち、平行となった
箇所に前記マット固定部材を配置することを特徴とする。
【0013】
請求項
6に係るマット固定部材は、第一のマットの上に重ねて敷設される第二のマットがずれないように固定するベルト状のマット固定部材であって、前記第一のマットに形成された二箇所のスリットに挿通した状態で前記第一のマットの上面に当接する本体部と、前記本体部に設けられ、前記第二のマットに連結される連結受部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本願発明によれば、簡易な構造で重ねたマットのずれを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について、添付の
図1〜
図14を参照して説明する。以下に説明する実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0017】
図1〜
図7は本発明の実施例1を示しており、マット固定部材としての固定ベルト1は、
図1及び
図2に示すように、帯状のベルト部材である本体部2と、本体部2の表側面3に二箇所設けられた連結受部としての雄ボタン部5と、本体部2の一側端部6と他側端部7を着脱可能に連結する着脱部としての面ファスナー8から構成されている。雄ボタン部5は、本体部2の一側端部6側と、本体部2の長手方向略中央部分に設けられている。本体部2はナイロン等の化学合成繊維により形成されている。面ファスナー8は、本体部2の一側端部6の表側面3に設けられたループ部9と、本体部2の他側端部7の裏側面10に設けられたフック部11から構成されている。なお、本体部2は巻き付けるフロアマット12のサイズに合わせて長さを調節したものであれば、無端環状に形成してもよい。その場合、面ファスナー8は不要となる。
【0018】
第一のマットとしてのフロアマット12は、車両(図示せず)の床部13に敷設されるものであって、ポリプロピレンやポリエステル等の合成樹脂により形成された、いわゆるカーペットタイプのものである。第二のマットとしてのラバーマット14は、フロアマット12の上面15に重ねて敷設して使用するものである。ラバーマット14は、フロアマット12の上に敷設すると、フロアマット12がラバーマット14により覆われる大きさ及び形状に形成されている。
図5及び
図6に示すように、ラバーマット14の下面16には、連結部としての雌ボタン部17が二箇所に設けられると共に、ずれ防止用の突起18が複数形成されている。連結体としてスナップボタン4は、連結受部としての雄ボタン部5と連結部としての雌ボタン部17により構成されている。
【0019】
ここで、固定ベルト1の使用方法について説明する。先ず、フロアマット12に固定ベルト1を巻き付け、本体部2の一側端部6と他側端部7を面ファスナー8により連結する。この時、
図3に示すように、雄ボタン部5が上方を向くようにする。また、フロアマット12が撓んだり、固定ベルト1がフロアマット12に対して緩んだ状態とならないように、本体部2の裏側面10をフロアマット12の上面15、側面19、下面20に当接させる。次に、
図4に示すように、ラバーマット14を固定ベルト1及びフロアマット12の上に敷設し、雄ボタン部5と雌ボタン部17を連結する。これにより、フロアマット12とラバーマット14が連結され、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止することができる。また、固定ベルト1はラバーマット14により覆われるため、外観に現れず、意匠性を損なうことがない。なお、スナップボタン4は、ラバーマット14をフロアマット12に確実に連結することができれば、その数を増減してもよい。
【0020】
図7に示すように、本実施例のフロアマット12は、車両の床部13に形成された差込部(図示せず)に差し込んでフロアマット12の床部13上でのずれを防止する差込シート21が複数設けられている。そのため、固定ベルト1は差込シート21により移動が規制され、フロアマット12から外れ難くなっている。また、固定ベルト1を安定して巻き付けるためには、フロアマット12の周縁部22のうち、平行となった二辺である平行辺部23,24に固定ベルト1を配置することが望ましい。
【0021】
以上のように、本実施例のマット固定部材としての固定ベルト1は、第一のマットとしてのフロアマット12の上に重ねて敷設される第二のマットとしてのラバーマット14がずれないように固定するマット固定部材であって、フロアマット12の上面15及び二箇所の側面19に当接する本体部2と、本体部2に設けられ、ラバーマット14に連結される連結受部としての雄ボタン部5と、を備えることにより、フロアマット12に固定ベルト1を巻き付け、固定ベルト1の本体部2に設けられた雄ボタン部5とラバーマット14の下面16に設けられた雌ボタン部17を連結することで、固定ベルト1を介してフロアマット12とラバーマット14が連結されるため、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止することができる。また、固定ベルト1はラバーマット14により覆われるため、外観に現れず、ラバーマット14の意匠性を低下させることがない。さらに、フロアマット12がラバーマット14により覆われるため、フロアマット12への水や汚れ等が付着することを防止することができ、フロアマット12とラバーマット14との間にゴミ等が侵入し難くすることができる。また、フロアマット12には加工を施す必要がないため、既設のフロアマット12を使用することができる。
【0022】
また、本実施例の固定ベルト1は、本体部2がフロアマット12に巻き付け可能なベルト部材であることにより、固定ベルト1をフロアマット12に容易に巻き付けることができる。
【0023】
また、本実施例のマットの固定構造は、ラバーマット14が連結部としての雌ボタン部17を備え、雌ボタン部17と雄ボタン部5が連結し、ラバーマット14と固定ベルト1が連結されることにより、固定ベルト1を介してフロアマット12とラバーマット14が連結されるため、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。
【0024】
また、本実施例のマットの固定構造は、フロアマット12の周縁部22のうち、平行となった箇所である平行辺部23,24に固定ベルト1を配置することにより、固定ベルト1をフロアマット12に安定して巻き付けることができる。
【実施例2】
【0025】
図8〜
図10は、本発明の実施例2を示したものであり、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例は、マット固定部材として、固定バー31を用いたものである。固定バー31は、ポリプロピレンにより形成されているため可撓性を有する。なお、固定バー31は、可撓性を有する硬質な他の合成樹脂により形成してもよい。
【0026】
図8及び
図9に示すように、固定バー31は板状部材である本体部を有し、この本体部は、矩形状に形成した中央板部32、中央板部32の長手方向の一側端部33と他側端部34から下方に延設された矩形状の側板部35,36と、側板部35,36の下端から水平方向に延設された略矩形状の底板部37,38を有する。中央板部32はフロアマット12の上面15に当接させる部分であり、側板部35,36はフロアマット12側面19に当接させる部分であり、底板部37,38は車両の床部13に当接させる部分である。側板部35,36は中央板部32に対して直角に形成され、底板部37,38は側板部35,36に対して直角に形成されている。
図9に示すように、
図10のB−B断面視において、中央板部32と側板部35,36の接続部分及び側板部35,36と底板部37,38の接続部分は円弧状に形成されている。
図8に示すように、底板部37,38の側板部35,36との連結部分以外の角部39,40は円弧状に形成されている。側板部35と側板部36は同形状に形成され、底板部37と底板部38は同形状に形成されている。
【0027】
中央板部32の表側面41には、スナップボタン4の雄ボタン部5が二箇所に設けられている。雄ボタン部5は、本体部2の一側端部33側と、本体部2の長手方向中央から僅かに他側端部34側の位置に設けられている。
図9及び
図10に示すように、中央板部32の長手方向の長さは、配置するフロアマット12の幅と略同一に形成されている。また、
図9に示すように、側板部35,36の高さ方向の長さは、フロアマット12の厚さと略同一に形成されている。なお、固定バー31の短手方向の長さは雄ボタン部5を設けることができれば適宜変更可能であり、また、例えば、雄ボタン部5を設けた部分のみ長さを長くし、その他の部分の長さを短くする等、長さを均一としなくてもよい。
【0028】
ここで、固定バー31の使用方法について説明する。先ず、雄ボタン部5が上方を向くようにして固定バー31をフロアマット12の上に載置する。この時、中央板部32をフロアマット12の上面15に当接させ、側板部35,36をフロアマット12の側面19に当接させ、底板部37,38を車両の床部13に当接させる。次に、フロアマット12及び固定バー31の上にラバーマット14を敷設し、雄ボタン部5と雌ボタン部17を連結する。これにより、フロアマット12とラバーマット14が連結され、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。また、固定バー31の中央板部32はラバーマット14により覆われるため、外観に現れず、固定バー31による意匠性の低下を最小限に抑えることができる。
【0029】
図10に示すように、本実施例のフロアマット12は、車両の床部13に形成された差込部(図示せず)に差し込んでフロアマット12の床部13上でのずれを防止する差込シート21が複数設けられている。そのため、固定バー31を差込シート21に接触させて配置することにより、固定バー31が差込シート21方向に移動することが規制され、意図せず固定バー31が移動してしまうことをある程度防止することができる。また、固定バー31を安定して配置するためには、フロアマット12の周縁部22のうち、平行となった二辺である平行辺部23,24に固定バー31を配置することが望ましい。
【0030】
以上のように、本実施例のマット固定部材としての固定バー31は、第一のマットとしてのフロアマット12の上に重ねて敷設される第二のマットとしてのラバーマット14がずれないように固定する固定バー31であって、フロアマット12の上面15及び二箇所の側面19に当接する本体部としての中央板部32及び側板部35,36と、中央板部32に設けられ、ラバーマット14に連結される連結受部としての雄ボタン部5と、を備えることにより、車両の床部13に敷設したフロアマット12に固定バー31を載置し、固定バー31の中央板部32に設けられた雄ボタン部5とラバーマット14の下面16に設けられた雌ボタン部17を連結することで、固定バー31を介してフロアマット12とラバーマット14が連結されるため、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。また、固定バー31はラバーマット14により覆われるため、外観に現れず、固定バー31による意匠性の低下を最小限に抑えることができる。さらに、フロアマット12がラバーマット14により覆われるため、フロアマット12への水や汚れ等が付着することを防止することができ、フロアマット12とラバーマット14との間にゴミ等が侵入し難くすることができる。また、フロアマット12には加工を施す必要がないため、既設のフロアマット12を使用することができる。
【0031】
また、本実施例の固定バー31は、本体部が板状部材であって、フロアマット12の上面15に当接する中央板部32と、中央板部32の両端である一側端部33及び他側端部34に形成され、フロアマット12の二箇所の側面19に当接する側板部35,36と、側板部35,36の下端に形成され、車両の床部13に当接する底板部37,38と、を有することにより、車両の床部13に敷設したフロアマット12の上に固定バー31を安定して配置することができる。また、側板部35,36をフロアマット12の側面19に当接させ、底板部37,38を車両の床部13に当接させることにより、固定バー31が載置した位置から移動し難くすることができる。
【0032】
また、本実施例のマットの固定構造は、ラバーマット14が連結部としての雌ボタン部17を備え、雌ボタン部17と雄ボタン部5が連結し、ラバーマット14と固定バー31が連結されることにより、固定バー31を介してフロアマット12とラバーマット14が連結されるため、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。
【0033】
また、本実施例のマットの固定構造は、フロアマット12の周縁部22のうち、平行となった箇所である平行辺部23,24に固定バー31を配置することにより、固定バー31をフロアマット12に安定して載置することができる。
【実施例3】
【0034】
図11〜
図14は、本発明の実施例3を示したものであり、上記実施例1及び2と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例は、マット固定部材として固定クリップ51を用いたものである。本実施例のラバーマット14には、スナップボタン4の雌ボタン部17は設けられていない。
【0035】
図12に示すように、固定クリップ51は、正面視において略逆コ字形状を有し、ポリプロピレンにより形成されているため可撓性を有する。なお、固定クリップ51は、可撓性を有する硬質な他の合成樹脂により形成してもよい。
【0036】
主に
図11及び
図12に示すように、固定クリップ51は、上板部52と、下板部53と、上板部52と下板部53を連結する側板部54から構成されている。上板部52と下板部53は略矩形板状に形成され、側板部54との連結部分以外の角部55,56が円弧状に形成されている。上板部52と下板部53は同一形状である。側板部54は、矩形板状に形成されている。上板部52及び下板部53と側板部54との接続部分は、円弧状に形成されている。
【0037】
ここで、固定クリップ51の使用方法について説明する。先ず、
図13に示すように、フロアマット12にラバーマット14を重ねた状態で、フロアマット12及びラバーマット14を上板部52と下板部53の間に挟み込む。この時、ラバーマット14の上面57に上板部52を当接させ、フロアマット12の下面20を下板部53に当接させ、フロアマット12の側面19及びラバーマット14の側面58を側板部54に当接させる。固定クリップ51は、
図14に示すように、フロアマット12及びラバーマット14を一側及び他側から挟み込むように一対で使用することが望ましいが、ラバーマット14が捲れ易い箇所や、フロアマット12とラバーマット14との位置がずれ易い箇所に多く取り付けてもよい。その場合使用する固定クリップ51は一対、すなわち、偶数でなく奇数でもよい。なお、固定クリップ51をフロアマット12及びラバーマット14から取り外す際は、固定クリップ51をスライドさせて引き抜くようにして取り外せばよい。
【0038】
固定クリップ51の上板部52から下板部53までの距離L(
図12参照)は、フロアマット12とラバーマット14の厚さの合計よりも僅かに短く形成されており、固定クリップ51をフロアマット12及びラバーマット14に取り付けた時に、上板部52と下板部53が僅かに外側(上下)に広がり、復元力によりフロアマット12及びラバーマット14を押さえ付ける。そのため、固定クリップ51がフロアマット12及びラバーマット14から外れ難くなっている。なお、本実施例では、上板部52と側板部54との成す角の角度θ1(
図12参照)及び下板部53と側板部54との成す角の角度θ2(
図12参照)が90度に形成されているが、この角度θ1,θ2を90度よりも僅かに小さくすることにより、固定クリップ51がフロアマット12及びラバーマット14を押さえ付ける力を大きくし、固定クリップ51をより外れ難くすることができる。
【0039】
本実施例では、上板部52と下板部53を同形状に形成しているが、フロアマット12及びラバーマット14を挟んで押さえ付けることができるものであれば、上板部52と下板部53とを異なる形状としてもよい。また、上板部52、下板部53及び側板部54の縦、横、厚さの寸法も適宜変更可能である。
【0040】
図14に示すように、本実施例のフロアマット12は、車両の床部13に形成された差込部(図示せず)に差し込んでフロアマット12の床部13上でのずれを防止する差込シート21が複数設けられている。そのため、固定クリップ51を差込シート21に接触させて取り付けることにより、固定クリップ51が差込シート21方向に移動することが規制され、意図せず固定クリップ51が移動してしまうことをある程度防止することができる。また、固定クリップ51を安定して配置するためには、フロアマット12の周縁部22のうち、平行辺部23,24のように直線状部分に固定バー31を配置することが望ましい。
【0041】
以上のように、本実施例のマット固定部材としての固定クリップ51は、第一のマットとしてのフロアマット12の上に重ねて敷設される第二のマットとしてのラバーマット14がずれないように固定する固定クリップ51であって、フロアマット12の上面15に当接する板状の上板部52と、ラバーマット14の下面16に当接する板状の下板部53と、フロアマット12の側面19及びラバーマット14の側面58に当接する板状の側板部54と、を有することにより、フロアマット12とラバーマット14を重ねた状態で固定クリップ51により固定することができるため、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。また、フロアマット12には加工を施す必要がないため、既設のフロアマット12を使用することができる。
【実施例4】
【0042】
図15及び
図16は、本発明の実施例4を示したものであり、上記実施例1〜3と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例は、第一のマットとしてのフロアマット12にスリット61A,61Bが二箇所形成されている。そして、マット固定部材としての固定ベルト62が二箇所のスリット61A,61Bに挿通され、本体部63がフロアマット12の上面15に当接した状態で固定ベルト62がフロアマット12に巻き付けられるものである。スリット61A,61Bは、固定ベルト62の本体部63の短手方向の長さよりも僅かに長く形成されている。
【0043】
図15に示すように、二箇所のスリット61A,61Bは平行に形成されており、このスリット61Aとスリット61Bとの間部分のフロアマット12に固定ベルト62が巻き付けられる。二箇所のスリット61A,61Bが平行に形成されていることにより、固定ベルト62を安定して巻き付けることができる。そのため、上記実施例1〜3のように、フロアマット12の周縁部22に平行辺部23,24を設ける必要がなく、様々な外形状を有するフロアマット12に安定して巻き付け可能となる。また、上記実施例1の場合と比較して、固定ベルト62を巻き付ける長さが短いため、固定ベルト62は実施例1の固定ベルト1と比較して短く形成されている。
【0044】
フロアマット12に巻き付けられた固定ベルト62の連結受部としての雄ボタン部5とラバーマット14の連結部としての雌ボタン部17とを連結することで、フロアマット12とラバーマット14が連結され、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。
【0045】
スリット61A,61Bを形成する位置は、連結体としてスナップボタン4によりフロアマット12と第二のマットとしてのラバーマット14を連結可能であれば所望の位置とすることができる。当然、雌ボタン部17の位置は、固定ベルト62の雄ボタン部5の位置に対応した位置に設けられる。
【0046】
以上のように、本実施例のマット固定部材としての固定ベルト62は、第一のマットとしてのフロアマット12の上に重ねて敷設される第二のマットとしてのラバーマット14がずれないように固定するマット固定部材としての固定ベルト62であって、フロアマット12に形成された二箇所のスリット61A,61Bに挿通した状態でフロアマット12の上面15に当接する本体部63と、本体部63に設けられ、ラバーマット14に連結される連結受部としての雄ボタン部5と、を備えることにより、フロアマット12の所望の位置に巻き付けた固定ベルト62にラバーマット14を連結させ、ラバーマット14がフロアマット12上でずれることを防止できる。
【0047】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、実施例1の面ファスナー8や、実施例1,2のスナップボタン4に替えて公知の着脱部材を使用してもよい。また、実施例1の固定ベルト1、実施例2の固定バー31、実施例3の固定クリップ51を組み合わせて使用してもよい。また、フロアマット12及びラバーマット14は、他の素材により形成したものであってもよい。