特許第6942380号(P6942380)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6942380新規イソインドリン誘導体、その医薬組成物および使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6942380
(24)【登録日】2021年9月10日
(45)【発行日】2021年9月29日
(54)【発明の名称】新規イソインドリン誘導体、その医薬組成物および使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/06 20060101AFI20210916BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20210916BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20210916BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20210916BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210916BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20210916BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20210916BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20210916BHJP
【FI】
   C07D401/06CSP
   A61K31/4439
   C07D471/04 104Z
   A61K31/437
   C07D471/04 104H
   A61P43/00 111
   A61P19/02
   A61P17/06
   A61K45/00
【請求項の数】21
【全頁数】116
(21)【出願番号】特願2019-547071(P2019-547071)
(86)(22)【出願日】2018年2月27日
(65)【公表番号】特表2020-509017(P2020-509017A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(86)【国際出願番号】CN2018077324
(87)【国際公開番号】WO2018157779
(87)【国際公開日】20180907
【審査請求日】2019年12月11日
(31)【優先権主張番号】201710112364.2
(32)【優先日】2017年2月28日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710725987.7
(32)【優先日】2017年8月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518250771
【氏名又は名称】カンプ・バイオファーマスーティカルズ、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】KANGPU BIOPHARMACEUTICALS,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウェン−チェン
(72)【発明者】
【氏名】リアオ、バイソン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、レイ
【審査官】 伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】 豪国特許出願公開第2006200033(AU,A1)
【文献】 特表2006−515310(JP,A)
【文献】 特表2012−530706(JP,A)
【文献】 特表2006−519851(JP,A)
【文献】 特表2014−501789(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/097116(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合
【化1】
式中、を付した炭素原子は、不斉中心であり;
およびRは、独立して、H、D、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、R−S(O)−またはR−C(O)−であり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している窒素原子は、一緒になって、Nを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルコキシおよびベンジルオキシから選択される1つ以上の基により任意に置換されていてもよく;
、X、X、X、XおよびXは、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであるか、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであるか、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであるか、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであるか、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであるか、
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CDまたはCRであり;
は、ハロゲンまたはシアノであり;
およびRは、独立して、H、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、または置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルであり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している酸素原子は、一緒になって、Oを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)アルキルであり;
10、R11およびR12は、独立してHまたはDであり;
置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキルまたは置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルにおける置換基は、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノおよび(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシからなる群から選択される1つ以上であり;複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なってる]。
【請求項2】
がNであり、X、X、Xが、独立して、CH、CDまたはCRであり、X、Xが、独立して、CHまたはCDである
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項3】
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである;
あるいは
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである;あるいは
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項4】
およびRの一方がHまたはDであり、他方がR−S(O)−またはR−C(O)−である、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項5】
が、(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、(〜C)アルコキシおよびベンジルオキシからなる群から選択される1つ以上の置換基により任意に置換されていてもよ
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項6】
が、シクロプロピル、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ベンジルオキシメチル、メトキシメチル、イソブチル、ジメチルアミノメチル、イソプロピル、CDまたはである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項7】
およびRが、独立して、H、置換または無置換の(C〜C)アルキルである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項8】
およびRが、独立して、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、C、CHCDまたはCHFである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項9】
が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、CまたはCHCDである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項10】
が、フッ素、塩素、臭素またはシアノである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項11】
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCRであり;
が、ハロゲンまたはシアノである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項12】
10およびR11がHである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項13】
12がHである、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項14】
前記不斉中心が(S)立体配置炭素を指す、
請求項1に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項15】
式Iの化合物が、下記の化合物:
【化2-1】
【化2-2】
【化2-3】
【化2-4】
のうちの任意の1つである、請求項1〜14の何れか1項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、もしくは同位体化合物。
【請求項16】
請求項1〜15の何れか1項に記載の式Iの化合物を調製する方法であって、方法Aおよび方法Bから選択され、
方法Aが、
式I−Aの化合物および式I−Bの化合物を以下のように反応させて、式Iの化合物を調製する工程を含み;
【化3】
方法Bが、
式I−3の化合物および式I−4の化合物を下記のように反応させて、式Iの化合物を調製する工程を含む;
【化4】
[式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11、およびR12は請求項1〜15の何れか1項に定義された通りであり;Yは脱離基である]
方法。
【請求項17】
式I−3:
【化5】
[式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11、およびR12は請求項1〜15の何れか1項に定義された通りである]
の化合物。
【請求項18】
1つ以上の請求項1〜15の何れか1項に記載の式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、および同位体化合物、ならびに1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項19】
前記組成物が、薬理学的活性を有する他の治療剤をさらに含み、前記他の治療剤が、血管新生阻害薬、免疫調節剤、免疫療法薬、化学療法薬、ホルモン化合物、抗腫瘍薬または抗炎症薬である、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項20】
PDE4および/またはTNF−αの生成または活性を調整するための薬剤の製造における、あるいはPDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害または病気を治療または予防するための薬剤の製造における、請求項1〜15の何れか1項に記載の式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、立体異性体、および同位体化合物の使用
【請求項21】
記疾患、障害または病気が、乾癬性関節炎または尋常性乾癬である、請求項20に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
新規イソインドリン誘導体、その医薬組成物および使用が提供される。
【背景技術】
【0002】
環状アデノシン−3’,5’−モノホスフェート(cAMP)は、細胞において二次伝達物質として重要な役割を果たす。cAMPのアデノシン−5’−モノホスフェート(AMP)への細胞内加水分解は、乾癬、アレルギー性鼻炎、ショック、遺伝性アレルギー性皮膚炎、クローン病、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、好酸球性肉芽腫、アレルギー性結膜炎、変形性関節症、および潰瘍性大腸炎を含むがそれらに限定されない、多くの炎症性疾患に関連する。環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)は、cAMPのレベルを制御する重要な因子である。PDEファミニリーには11のメンバーがあることが知られている。PDE1、PDE2、PDE3、PDE4、およびPDE7のすべてがcAMPを基質として使用するが、PDE4およびPDE7のみがcAMPの加水分解に対して高度に選択的である。したがって、PDE阻害剤、とりわけPDE4阻害剤は、cAMPエンハンサーとみなされる。免疫細胞は、PDE3およびPDE4を含有し、そのうちPDE4はヒト単球の中に偏在している。したがって、PDE4の阻害は多様な疾患過程における治療的介入の目的である。研究は、PDE4阻害剤の投与が、アルツハイマー病のものを含む動物モデルにおいて記憶を回復することを示している。PDE4は、気道平滑筋および炎症細胞において環状AMPの主要な調整因子であることが示されている。PDE4阻害剤を使用して、多様な疾患を治療することができ、アレルギー性および炎症性疾患、糖尿病、中枢神経系疾患、疼痛などを含む。
【0003】
腫瘍壊死因子α(TNF−α)は、1種の炎症促進性サイトカインであり、免疫恒常性、炎症、および宿主防御において重要な役割を果たす。TNF−αは炎症の主要なメディエーターの1つであることが証明されている。TNF−αの制御されない活性またはTNF−αの過剰産生は、多様な疾患の病理と関連し、癌および炎症性疾患を含むが、それらに限定されない。TNF−αの調整不全は、自己免疫性疾患、毒性ショック症候群、悪液質、関節炎、乾癬、HIV感染およびAIDS、神経系疾患および中枢神経系疾患、敗血症、うっ血性心不全、移植拒絶反応、ならびにウイルス感染をもたらすこともあり得る。このように、TNF−αレベルを低減すること、またはTNF−α活性を調整することは、多くの免疫性、炎症性および悪性疾患(たとえば、癌および炎症)を治療する有望な戦略である。
【0004】
このように、PDE4および/またはTNF−αを阻害することができる化合物は、多様な疾患を治療することができる。例えば、アプレミラストは、PDE4およびTNF−αを阻害する小分子PDE4阻害剤および免疫調節剤であり、乾癬性関節炎および尋常性乾癬の治療のためにFDAにより認可された。しかしながら、アプレミラストは中枢神経系の副作用および胃腸系の副作用があり、たとえば、頭痛、嘔気および嘔吐、ならびに胃液分泌である。したがって、性能最適化PDE4阻害剤を探求し続けることが臨床的に緊急である。
[発明の内容]
【0005】
本発明は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ
【0006】
【化1】
【0007】
[式中、を付した炭素原子は、不斉中心であり;
およびRは、独立して、H、D、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、R−S(O)−またはR−C(O)−であり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している窒素原子は、一緒になって、Nを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノおよび(C〜C)アルコキシまたはベンジルオキシから選択される1つ以上の基により任意に置換されていてもよく;
、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、CRまたはNであり;
は、ハロゲンまたはシアノであり;
およびRは、独立して、H、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、または置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルであり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している酸素原子は、一緒になって、Oを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)アルキルであり;
10、R11およびR12は、独立してHまたはDであり;
置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキルまたは置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルにおける置換基は、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノおよび(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシからなる群から選択される1つ以上(たとえば、1〜6個、好ましくは1〜5個)であり;複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっており;
ただし、X、X、X、X、XおよびXのうちの1つはNである;またはX、X、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つはCRである]
を提供する。
【0008】
好ましくは、不斉中心は、(S)立体配置炭素、(R)立体配置炭素、またはラセミ化合物を指し、より好ましくは(S)立体配置炭素を指す。
【0009】
好ましい態様において、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキル、または(C〜C)アルキルアミノにおける(C〜C)アルキルは、好ましくは(C〜C)アルキルである。(C〜C)アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、またはtert−ブチルである。置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、または置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルにおける置換(C〜C)アルキルは、1つ以上のハロゲンまたはDによって好ましくは置換されている。好ましい態様において、置換(C〜C)アルキルは、好ましくは、CD、CHD、CHD、C、CHCD、またはCHFである。
【0010】
好ましい態様において、(C〜C)アルコキシは、好ましくは(C〜C)アルコキシである。(C〜C)アルコキシは、好ましくは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、またはtert−ブトキシである。
【0011】
好ましい態様において、置換または無置換の(C〜C)シクロアルキル、および置換または無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルにおける(C〜C)シクロアルキルは、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
【0012】
好ましい態様において、ハロゲンは、好ましくは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素であり、より好ましくは、フッ素、塩素、または臭素である。
【0013】
好ましい態様において、(C〜C)アルキルアミノは下記であり、
【0014】
【化2】
【0015】
式中、RおよびRの一方はHであり、他方は(C〜C)アルキルである;またはRおよびRは、独立して(C〜C)アルキルである。
【0016】
好ましい態様において、RおよびR、ならびにこれらが結合している窒素原子が一緒になって、Nを含有する5〜7員複素環を形成する場合、Nを含有する5〜7員複素環は、下記から好ましく選択される。
【0017】
【化3】
【0018】
好ましい態様において、RおよびR、ならびにこれらが結合している酸素原子が一緒になって、Oを含有する5〜7員複素環を形成する場合、Oを含有する5〜7員複素環は、好ましくは下記である。
【0019】
【化4】
【0020】
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである;
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである;
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである;
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである;
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである;
好ましい態様において、XはNであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、またはCRである。
【0021】
好ましい態様において、XはNであり、X、X、Xは、独立して、CH、CD、またはCRであり、X、Xは、独立して、CH、CDである;
好ましい態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDである。さらなる態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXはCHである。
【0022】
好ましい態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDである。さらなる態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXはCHである。
【0023】
好ましい態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDである。さらなる態様において、XはNであり、XはCRであり、X、X、XおよびXはCHである。
【0024】
好ましい態様において、RおよびRの一方は、HまたはDであり、他方は、R−S(O)−またはR−C(O)−である。さらなる態様において、RおよびRの一方はHであり、他方はR−C(O)−である。
【0025】
好ましい態様において、Rは、(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシから選択される1つ以上の置換基により任意に置換されていてもよい。好ましくは、Rは、(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシから選択される1つ以上の置換基により任意に置換されていてもよい。さらに好ましくは、Rは、シクロプロピル、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ベンジルオキシメチル、メトキシメチル、イソブチル、ジメチルアミノメチル、イソプロピル、CD、またはCである。
【0026】
好ましい態様において、Rは、フッ素、塩素、臭素、またはシアノである。
【0027】
好ましい態様において、RおよびRは、独立して、水素、置換または無置換の(C〜C)アルキルである。置換(C〜C)アルキルは、1つ以上のハロゲンまたはDにより置換されている(C〜C)アルキルであってもよい。好ましくは、RおよびRは、独立して、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、C、CHCD、またはCHFである。
【0028】
好ましい態様において、Rは、置換または無置換の(C〜C)アルキルである。より好ましい態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、C、またはCHCDである。
【0029】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノである。
【0030】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノである。
【0031】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノである。
【0032】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方は、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである。好ましくは、RおよびRの一方は、1つ以上のハロゲンまたはDにより置換されている(C〜C)アルキルである。より好ましくは、RおよびRの一方は、CDまたはCHFである。
【0033】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方は、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである。好ましくは、RおよびRの一方は、1つ以上のハロゲンまたはDにより置換されている(C〜C)アルキルである。より好ましくは、RおよびRの一方は、CDまたはCHFである。
【0034】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方は、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである。好ましくは、RおよびRの一方は、1つ以上のハロゲンまたはDにより置換されている(C〜C)アルキルである。より好ましくは、RおよびRの一方は、CDまたはCHFである。
【0035】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方は、CH、CD、C、C、CHCD、またはCHFであり、他方は、CDまたはCHFである。
【0036】
好ましい態様において、XはCRであり、X、X、X、XおよびXは、独立して、CHまたはCDであり;Rは、フッ素、塩素またはシアノであり;Rは、CDまたはCHFであり、Rは、CH、CD、C、C、またはCHCDである。
【0037】
好ましい態様において式Iの化合物は下記の化合物から選択される。
【0038】
【化5-1】
【0039】
【化5-2】
【0040】
【化5-3】
【0041】
【化5-4】
【0042】
【化5-5】
【0043】
本発明は、式Iの化合物を調製する方法をさらに提供し、これは方法Aまたは方法Bから選択され、方法Aは以下の工程を含み、式I−Aの化合物および式I−Bの化合物を以下のように反応させて、式Iの化合物を調製する;
【0044】
【化6】
【0045】
式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11、およびR12は、上記に定義された通りである。
【0046】
好ましくは、式I−Aの化合物および式I−Bの化合物を、酸の存在下において反応させる。酸は有機合成の分野における反応にとって慣用の酸であり、好ましくは、酢酸である。
【0047】
式Iの化合物を調製する方法において、反応条件は、有機合成の分野における反応にとって慣用の条件であり得る。反応において、酸の量は、反応に影響を与えない限り、具体的に制限されることはない。式I−Aの化合物および式I−Bの化合物の量は、有機合成の分野における反応にとって慣用の量で選択され得る。反応温度は、この分野における反応にとって慣用の温度、好ましくは、10℃〜120℃であり得る。
【0048】
方法Bは、以下の工程を含み、式I−3の化合物および式I−4の化合物を以下のように反応させて、式Iの化合物を調製する;
【0049】
【化7】
【0050】
式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11、およびR12は、上記に定義された通りであり;Yは、脱離基、例えばハロゲンである。
【0051】
方法Bの別の態様において、式I−4の化合物を式I−4’(R−S(O)−Y)の化合物に置きかえて、式Iの化合物を調製することができ、式中、基は上記に定義されたとおりである。
【0052】
式Iの化合物を調製する方法は、有機合成の分野における化合物の類いにとって慣用的な方法を参照することによって得ることもできる。化学反応に関与する条件および工程は、有機合成における反応にとって慣用の条件及び工程を参照することによって実施することができ、上述の方法により得られる化合物を、その周辺位置をさらに修飾して、本発明の他の標的化合物を得ることもできる。
【0053】
本発明は、式Iの化合物の合成のための中間体化合物も提供し、例えば、式I−3の化合物である。
【0054】
【化8】
【0055】
式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11、およびR12は、上記に定義された通りである。
【0056】
式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ、および、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物も提供される。医薬組成物は、薬理学的に活性な他の治療剤をさらに含むことができる。他の治療剤は、血管新生阻害薬、免疫調節剤、免疫療法薬、化学療法薬、ホルモン化合物、抗腫瘍薬、または抗炎症薬を含むことができるが、これらに限定されない。
【0057】
薬学的に許容可能な賦形剤は、製薬分野において広く使用されているものであり得る。賦形剤は、安全で安定した機能化医薬組成物を提供するために主に使用され、被験体が投与を受けた後に活性成分を所望の速度で溶解させる、または被験体に組成物が投与された後に活性成分の吸収を効果的に促進する方法を提供することもできる。賦形剤は不活性の充填剤であってもよく、または、例えば組成物の全般的なpH値を安定化させたり、または組成物の活性成分の分解を防ぐなど、いくつかの機能を提供するものであってもよい。薬学的に許容可能な賦形剤は、結合剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、充填剤、造粒剤、付着剤、崩壊剤、滑沢剤、付着防止剤、流動促進剤、湿潤剤、ゲル化剤、吸収抑制剤、溶解阻害剤または強化剤、吸着剤、緩衝剤、キレート剤、保存剤、着色剤、矯味剤および甘味剤からなる群から選択される1つ以上の賦形剤を含んでもよい。
【0058】
本発明の医薬組成物を、本技術分野の当業者に知られた何れかの方法に従って、本明細書中に開示された内容に基づいて調製することができる。例えば医薬組成物を、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグを、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤と、薬剤のための一般的な調製技術に基づいて混合することにより調製することができる。その技術は、通常の混合、溶解、造粒、乳化、研和(levigating)、包装(wrapping)、包埋(embedding)、または凍結乾燥の工程を含むが、それらに限定されない。
【0059】
本発明の医薬組成物は、何れかのありふれた経路で投与するために製剤化されてもよく、それは、注射(静脈内)、経粘膜投与、経口投与(固体および液体の調製物)、吸入、点眼投与、直腸投与、局所的または非経口(点滴、注射、注入、皮下、静脈、動脈、筋肉内)投与を含む。本発明の医薬組成物は制御放出または遅延放出の剤形であってもよい。固体製剤の例は、粉末、カプセル、カプレット、軟カプセルまたは錠剤を含むが、それらに限定されない。経口または経粘膜投与のための液体製剤の例は、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、および液剤を含むが、それらに限定されない。局所製剤の例は、乳剤、ゲル、軟膏、クリーム、パッチ、ペースト、泡、ローション、ドロップ、または血清製剤を含むが、それらに限定されない。非経口投与のための製剤の例は、注射溶液、薬学的に許容される担体の中に溶解または懸濁することができる乾燥製剤、注射可能な懸濁剤および注射可能な乳剤を含むが、それらに限定されない。医薬組成物の他の適した製剤の例は、目薬および他の点眼薬製剤;経鼻スプレーまたは吸入薬などのエアロゾル;非経口投与のために適した液体剤形;坐薬およびトローチを含むが、それらに限定されない。
【0060】
式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ、その何れかの医薬組成物または製剤の治療的または予防的用量を、被験体に一定期間にわたって(薬物送達サイクル)投与し、その後にその化合物を投与しない期間(薬物非送達サイクル)を続けることができる。必要とされる時間のあいだ、薬物送達サイクルと薬物非送達サイクルを繰り返すことができる。薬物送達サイクルと薬物非送達サイクルに必要とされる長さと時間は、治療または予防するべき疾患、障害または病気の型および/または重篤度、および被験体の性別、年齢、体重および他のパラメーター(例えば、被験体の生物学的、身体的、および生理学的条件など)に依る。本技術分野の当業者は、本明細書中の開示の内容に基づいて、薬物送達サイクルと薬物非送達サイクルのための適切な長さと時間を十分に決定することができる。
【0061】
本発明は、PDE4またはTNF−αの生成または活性を調整する方法であって、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグ、またはその医薬組成物のうちの1つ以上の治療有効量を、必要性のある被験体に投与することを含む方法をさらに提供した。
【0062】
本発明は、PDE4および/またはTNF−αの生成または活性を調整するための薬剤の製造における、式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグのうちの1つ以上の使用をさらに提供した。
【0063】
本発明は、PDE4および/またはTNF−αの生成または活性の調整に使用するための、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグをさらに提供した。
【0064】
1態様において「調整(regulate)」という用語は、特定の分子の活性または生成を述べるために使用され、その分子の活性または生成を阻害することをいう。他の態様において「調整」という用語は、特定の分子の活性または生成を述べるために使用され、その分子の活性または生成を増加させることをいう。しかしながら他の態様において、「調整」という用語は、特定の分子の活性または生成を述べるために使用され、それはその分子の活性または生成を低下させることまたは増加させることをいう。
【0065】
別の側面において、提供されるものは、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整により引き起こされる疾患、障害、または病気を治療または予防する方法であって、式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ、またはその医薬組成物の治療または予防有効量を被験体に投与することを含む方法である。
【0066】
本発明は、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害、または病気を治療または予防するための薬剤の製造における、式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグのうちの1つ以上の使用をさらに提供した。
【0067】
本発明は、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害、または病気の治療または予防に使用するための、式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグをさらに提供した。
【0068】
本発明の方法または使用によると、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害、または病気の例は、癌、炎症性疾患、望ましくない血管新生に関連する疾患および障害、疼痛、黄斑変性(MD)症候群、皮膚疾患、角化症、呼吸器系疾患(例えば、喘息またはCOPD)、免疫不全疾患、中枢神経系(CNS)疾患、自己免疫性疾患、アテローム性動脈硬化症、遺伝、アレルギー、ウイルス、睡眠障害、および関連する症候群を含むが、それらに限定されない。本技術分野で良く知られた疾患、障害、または病気の例は、PCT特許公報WO2012015986、WO2006018182および米国特許公報US20100204227に述べられたものを含むが、それらに限定されない。
【0069】
ある態様において、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害、または病気の例は、乾癬性関節炎および尋常性乾癬である。
【0070】
本発明の疾患、障害、または病気を治療または予防するための方法は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、およびプロドラッグを、被験体に、注射剤、経粘膜剤、経口剤、吸入剤、点眼剤、経直腸剤、長時間作用インプラント、リポソーム、乳剤または持続放出法などの何れかの適した手段によって投与することを含む。
【0071】
本技術分野の当業者は、本発明で使用される化合物の治療有効量または予防有効量は、年齢、食餌、健康などの特定の被験体の要因、治療または予防されるべき疾患、障害、または病気の重篤度、合併症、ならびに型、および使用される製剤などによって変化するであろうことを理解する。本技術分野の当業者は本発明の開示に基づいて、被験体に投与すべき化合物の治療有効量または予防有効量を容易に決定することができ、それによって被験体において望ましい生物学的または医学的反応を誘導することができる。
【0072】
本出願は、多様な公報、論文および特許を引用または記載し、これらの参考文献を引用もしくは記載する、またはこれらの参考文献の全体を組み込む、またはこれらの参考文献を論じる目的は、これらの参考文献の内容が本発明の従来技術の一部に寄与することの承認ではなく、背景技術を例証することである。
【0073】
特に定義がない限り、ここで使用される技術および科学用語は、当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。そうでなければ、ここで使用されるある用語は、本明細書において特定された意味を有する。ここで引用されている、すべての特許、公開出願および公報は、ここで詳細に述べられているように、参照によりここで組み込まれる。文脈において別段明白な指示がない限り、ここで、および添付の特許請求の範囲で使用される単数形は、複数の意味を包含することに留意すべきである。
【0074】
特に具体的に定義がない限り、ここで使用される比(百分率を含む)または部は、重量に基づく。
【0075】
数値変数とともに使用される場合、「約」および「およそ」という用語は、その変数の値、およびその変数の全ての値が、実験誤差の範囲内(例えば、平均の95%信頼区間の範囲内)であること、または特定の値の±10%の範囲内、もしくはそれ以上であることを一般的に意味する。
【0076】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などという表現は、開放的であることを意味し、追加の列挙されていない要素、工程、または成分を除外しない。「からなる」という表現は、特定されていない何れかの要素、工程、または成分を除外する。「から実質的になる」という表面は、範囲が、特定の要素、工程、または成分、および特許請求される主題の基本的および新規の特徴に実質的に影響を与えない任意に存在する要素、工程、または成分に限定されることを意味する。「含む(comprising)」という表現は、「から実質的になる」および「からなる」という表現を包含することが理解されるべきである。
【0077】
「置換された」または「置換」という用語は、特定の原子における何れか1個以上の水素原子が、特定の原子の原子価状態が正常であり、置換された化合物が安定している限り、置換基により置きかえられていることを意味する。
【0078】
ここで使用されるように、特定の塩、組成物および賦形剤などが、「薬学的に許容される」と呼ばれる場合、これは、塩、組成物または賦形剤などが、一般的に非毒性、安全であり、かつ被験体、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトへの投与に適していることを意味する。
【0079】
ここで使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容される有機または無機塩を指す。塩の例は、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゾスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびエンボン酸塩(すなわち1−1−メチレン−ビス(2−ヒドロキシル−3−ナフトエ酸塩))を含むが、それらに限定されない。本発明の化合物は、薬学的に許容される塩を形成するために、様々なアミノ酸と使用されていてもよい。適切なアルカリ塩は、アルミニウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩、ビスマス塩およびジエタノールアミン塩を含むが、それらに限定されない。
【0080】
ここで使用されるように、「代謝産物」という用語は、in vivoでの化学構造の変化を起こした薬物分子により生成される活性物質を指し、活性物質は、一般的に、前述の薬物分子の誘導体であり、化学的に修飾されていてもよい。
【0081】
ここで使用されるように、また、別段の定めがない限り、「多形体」という用語は、結晶化の際に、格子空間における異なる分子の配置により形成される1種類以上の結晶構造を指す。
【0082】
ここで使用されるように、「共結晶」という用語は、1以上のAPI(医薬有効成分)分子および1つ以上の対象(またはリガンド)分子を含む多成分系を指す。共結晶において、API分子および対象(またはリガンド)分子は、これらが純粋な形態のみで使用される場合(溶媒和物または水和物と共結晶を区別するために)、室温にて固体として存在する。この詳細な定義から、API分子とゲスト分子の間で顕著な、または完全なプロトン交換が発生する塩は、排除される。共結晶では、APIおよびリガンドは、水素結合、および他の考えられる非共有結合相互作用によって相互作用する。共結晶そのものが、水和物を含む溶媒和物を形成していてもよいことが留意される。
【0083】
ここで使用されるように、「溶媒和物」という用語は、結晶構造中に組み込まれた1つ以上の溶媒分子をさらに有する、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物もしくはプロドラッグの結晶形態を指す。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含んでいてもよく、溶媒中の溶媒分子は、規則または不規則配列で存在していてもよい。非化学量論量の溶媒分子を含有する溶媒和物は、溶媒和物から少なくとも1つの溶媒分子(しかしすべてではない)を失うことによって形成されていてもよい。詳細な態様では、溶媒和物は、水分子をさらに含む化合物の結晶を意味し、水が溶媒として使用される水和物を指す。
【0084】
ここで使用されるように、また、別段の定めがない限り、「プロドラッグ」という用語は、生物学的に反応性の官能基を含む化合物の誘導体を指し、生物学的に反応性の官能基は、化合物から切断できる、または、生物学的条件下(in vivoまたはin vitro)で、他の手法で反応させて、化合物を得ることができる。プロドラッグは、通常不活性であり、または、少なくとも化合物より低い活性を有し、これにより、化合物は、生物学的に反応性の官能基から切断された後で活性を呈する。生物学的に反応性の官能基は、生物学的条件下で加水分解または酸化して、化合物を得ることができる。たとえば、プロドラッグは、生物学的に加水分解性の基を含有していてもよい。生物学的に加水分解性の基の例は、生物学的に加水分解性のホスフェート、生物学的に加水分解性のエステル、生物学的に加水分解性のアミド、生物学的に加水分解性の炭酸エステル、生物学的に加水分解性のカルバメートおよび生物学的に加水分解性のウレイドを含むが、それらに限定されない。
【0085】
本発明における式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物もしくはプロドラッグは、1つ以上の不斉中心(「立体異性体」)を含有し得る。ここで使用されるように、「立体異性体」という用語は、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、エピ異性体、核−核外異性体、アトロプ異性体、位置異性体、シスおよびトランス異性体を含むすべての立体異性体を指す。ここで「立体異性体」という用語は、様々な前述の立体異性体の「純粋立体異性体」および「濃縮立体異性体」または「ラセミ異性体」も含む。これらの立体異性体は、不斉合成工程に従って調製することもでき、またはキラル分離工程(薄層クロマトグラフィー、回転クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィーなどを含むが、それらに限定されない)により分離、精製、および濃縮することもでき、他のキラル化合物との結合(化学結合など)または塩化(物理結合など)によるキラル分離で得ることもできる。ここで「純粋立体異性体」という用語は、化合物の立体異性体の質量含有率が、化合物の他の立体異性体に対して95%以上であることを指す。ここで「濃縮立体異性体」という用語は、化合物の立体異性体の質量含有率が、化合物の他の立体異性体に対して50%以上であることを指す。ここで「ラセミ異性体」という用語は、化合物の立体異性体の質量含有率が、化合物の別の立体異性体のものに等しいことを指す。
【0086】
ここで使用される「同位体化合物」という用語は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、代謝産物もしくはプロドラッグ中に含有される1つ以上の原子同位体が天然または非天然の存在量で存在することを指す。非天然の存在量の原子同位体は、重水素(2HもしくはD)、三重水素(3HもしくはT)、ヨウ素−125(125I)、リン−32(32P)、炭素−13(13C)または炭素−14(14C)を含むが、それらに限定されない。前述の同位体化合物は、治療もしくは診断剤(すなわち、体内現像剤)または研究ツールとしても使用され得る。本発明の化合物の同位体変異体はいずれも、放射性であろうとなかろうと、本発明の範囲に含まれる。
【0087】
ここで使用される「同位体濃縮」という用語は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物もしくはプロドラッグに含有される1つ以上の原子同位体が非天然の存在量で存在することを指す。「同位体濃縮」という用語は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物もしくはプロドラッグ化合物が、少なくとも1個の同位体の原子を、非天然の存在量で含有することも指す。
【0088】
ここで使用されるように、「患者」または「被験体」という用語は、本発明の態様による化合物または組成物で治療される、または治療された、あらゆる動物を指し、哺乳類が好ましく、ヒトが最も好ましい。ここで使用される「哺乳類」という用語は、あらゆる哺乳動物を含む。哺乳動物の例は、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サル、ヒトなどを含むが、それらに限定されず、ヒトが最も好ましい。「被験体」および「患者」という用語は、ここで互換的に使用される。
【0089】
一態様において、「治療する」および「治療すること」という用語は、疾患もしくは障害、またはそれらの少なくとも1つの確認可能な症状の改善、予防または好転、たとえば、癌または疾患の症状を低下または安定させることによる癌の治療を指す。別の態様では、「治療する」または「治療すること」は、治療される疾患または障害の、測定可能な身体パラメータの少なくとも1つの改善、予防または好転を指し、疾患または障害は、哺乳動物で確認されていなくてもよい。しかし、別の態様では、「治療する」または「治療すること」という用語は、身体的に、たとえば確認可能な症状の安定化、または生理学的に、たとえば身体的パラメータの安定化、またはその両方で、疾患または障害の進行を遅くすることを指す。別の態様では、「治療する」または「治療すること」という用語は、疾患または障害の発症を遅延させることを指す。
【0090】
いくつかの態様では、化合物は、予防する目的で投与される。ここで使用されるように、「予防する」または「予防すること」は、所定の疾患または症状の危険性の低下を指す。好ましい様式の態様では、指定された化合物は、被験体、たとえば、癌または自己免疫性疾患の家族歴または傾向がある被験体に、予防する目的で投与される。
【0091】
ここで使用されるように、「治療有効量」は、組織系、動物またはヒトに、疾患の症状または治療される症状の緩和を含んでいてもよい、(研究者、獣医、医師または他の臨床家により求められている)生物学的または医学的応答を引き起こすことができる化合物または組成物の量を指す。好ましい態様において、治療有効量は、PDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害または病気を効果的に治療する、改善的に治療または予防するのに十分な量である。
【0092】
「予防的有効量」という用語は、被験体において、疾患の発症を阻害できる、(研究者、獣医、医師または他の臨床家により求められている)活性化合物または作用剤の量を指す。化合物の予防的有効量は、単体で、または他の活性化合物と組み合わせて使用され、これにより、疾患、障害または病気を治療または予防するための治療利益をもたらすことができる、治療剤の量を指す。
【0093】
別段の定めがない限り、ここで使用される用語の単数形、「a」または「an」は、複数の意味も含む。
【0094】
別段の定めがない限り、ここで使用される「または」または「および」という用語は、「および/または」を指す。
【0095】
別段の定めがない限り、ここで、特定の基における
【0096】
【化9】
【0097】
は、連結位置を指す。
【0098】
「任意の」または「任意に」という用語は、発生していてもよく、または発生していなくてもよい、それに続いて記載されている事象または状況を意味する。この用語は、事象または状況が、発生していてもよく、または発生していなくてもよいケースを包含する。たとえば、「任意の置換」または「任意に置換されている」は、無置換の、または置換されているケースを包含する。
【0099】
ここで使用される「C〜C」または「Cm〜n」という用語は、その部分におけるm〜n個の炭素原子を指す。例えば、「C〜Cアルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルを指す。ここでの数値範囲は、所定範囲の整数およびこれらの整数により形成される部分範囲を網羅する。例えば、「C1〜6」または「C〜C」は、基が1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有し得ることを意味する。したがって、「C1〜6アルキル」は、「C2〜5」、「C1〜4」、「C2〜4」、およびC、C、C、C、C、Cなどを網羅する。
【0100】
ここで使用される「1つ以上」または「少なくとも1つ」という用語は、1、2、3、4、5、6、7、8、9またはそれ以上を指す。
【0101】
別段の定めがない限り、「へテロ」という用語は、ヘテロ原子、またはヘテロ原子基(すなわち、ヘテロ原子を含有する原子基)、すなわち、炭素および水素以外の原子、またはこれらの原子を含有する原子基を指す。好ましくは、ヘテロ原子は、酸素、窒素、硫黄などから独立して選択される。2個以上のヘテロ原子が存在する態様において、2個以上のヘテロ原子は、互いに同じであってもよい、または2個以上のヘテロ原子の一部もしくは全ては、互いに異なっていてもよい。
【0102】
「アルキル」という用語は、単独で、または他の用語と組み合わせて使用されるとき、炭素および水素原子の直鎖または分枝鎖からなる飽和脂肪族炭化水素基を指し、これは分子の残りの部分に単結合により連結している。「アルキル」は、例えば、C〜Cアルキルを含む。非限定的な例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどを含むが、それらに限定されない。ここで述べられているアルキル基は、任意に置換されていてもよい。
【0103】
「アルコキシ」という用語は、単独で、または他の用語と組み合わせて使用されるとき、上述の「アルキル」を指し、これは分子の残りの部分に−O−により接続しており、ここでアルキルは上記に定義された通りである。「アルコキシ」は、例えば、C〜Cアルコキシを含む。ここに述べられているアルコキシは、任意に置換されていてもよい。
【0104】
「C〜Cシクロアルキル」という用語は、単独で、または他の用語と組み合わせて使用されるとき、3、4、5、または6個の炭素原子を含有する飽和一価炭化水素環(「C〜Cシクロアルキル」)を指し、その例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルなどである。ここで述べられているC〜Cシクロアルキルは、任意に置換されていてもよい。
【0105】
「(C〜C)アルキルアミノ」という用語は、下記を指し、
【0106】
【化10】
【0107】
式中、RおよびRbの一方はHであり、他方は(C〜C)アルキルである;またはRおよびRは、独立して(C〜C)アルキルである。
【0108】
「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、1個以上の環原子がN、O、Sから選択されるヘテロ原子であり、残りがCである、飽和または不飽和の単環式または多環式系の基を指す。ここで、1個を超えるヘテロ原子が存在する場合、ヘテロ原子は互いに同じであっても、または異なっていてもよい。「5〜7員複素環」は、5〜7個の環原子を含有する複素環を指し、ここで1個以上、好ましくは1または2個の環原子は、O、NおよびSから独立して選択され、残りの環原子はCである。ここに述べられている複素環またはヘテロシクリルは、任意に置換されていてもよい。
【0109】
したがって、「Nを含有する5〜7員複素環」という用語は、上述の「5〜7員複素環」を指し、ここで少なくとも1個のヘテロ原子はNである。その例は、下記である。
【0110】
【化11】
【0111】
同様に、「Oを含有する5〜7員複素環」という用語は、上述の「5〜7員複素環」を指し、ここで少なくとも1個のヘテロ原子はOである。その例は、下記である。
【0112】
【化12】
【0113】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
【0114】
「ヒドロキシル」という用語は、−OHを指す。
【0115】
「シアノ」という用語は、−CNを指す。
【0116】
「アミノ」という用語は、−NHを指す。ここで述べられているアミノは、任意に置換されていてもよく、例えば、1つ以上のC1〜6アルキルにより置換されていてもよい。
【0117】
ここで使用される「置換されている」という用語は、所定の基による指定された原子の1個以上の水素の任意の置換を指すが、ただし、現状の指定された原子の正常な原子価を超えないこと、および置換が安定した化合物を形成することが条件である。置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定した化合物を形成する場合にのみ許容される。ここで、置換基の例は、重水素(D)、ベンジルオキシ、アルキルアミン、C1〜6アルキル、ハロゲン、C1〜6アルコキシ、ハロゲン化C1〜6アルキル、ハロゲン化C1〜6アルコキシ、ヘテロシクリル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、スルホニル、C〜Cシクロアルキルなどを含むが、それらに限定されない。
【0118】
重水素(Dまたは2H)は、水素の安定な非放射性同位体であり、その原子量は、2.0144である。水素は、H(水素またはプロチウム)、D(2Hまたは重水素)およびT(3Hまたは三重水素)の同位体混合物の形態で天然に存在し、重水素の存在量は0.0156%である。当分野の一般的な技術知識によれば、構造が天然の水素原子を含有する化合物はいずれも、水素原子が、実際にはH、DおよびTの混合物を表す。したがって、化合物は、重水素を、いずれかの位置で存在量が天然の存在量0.0156%を超えて含有する場合、これらの化合物は、非天然または濃縮された重水素と考えるべきであり、したがって、これらの化合物は、その非濃縮類似体と比較して新規である。
【0119】
本発明では、「重水素濃縮」化合物は、重水素の存在量が、何れかの関連する位置においてその天然の存在量を超える式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物もしくはプロドラッグを指す。したがって、「重水素濃縮」化合物において、重水素の存在量は、何れかの関連する位置において、0.0156%超乃至100%になり得る。重水素が濃縮されている位置は、Dにより表される一方、重水素が濃縮されていない位置は、Hにより表される。当分野の一般的な技術知識によれば、記号Hは、重水素が濃縮されていない位置では省略していてもよい。重水素濃縮化合物を調製するための工程の例では、水素を重水素で置きかえて、または、重水素が濃縮された開始材料を用いて化合物を合成する。
【0120】
本発明では、濃縮重水素における重水素の百分率、または重水素の存在量は、モル百分率を指す。
【0121】
本発明では、濃縮されていない重水素は、同位体H(水素またはプロチウム)、D(2
Hまたは重水素)およびT(3Hまたは三重水素)の混合物の形態である天然の水素を指す。
【0122】
前述の好ましいそれぞれの状態は、当業界の一般知識から逸脱することなく、あらゆる手法で組み合わせることができ、それにより、本発明の様々な好ましい態様を形成する。
【0123】
ここで使用される試薬および開始材料は、すべて市販である。
【0124】
本発明の肯定的な効果は、式Iの化合物がPDE4および/またはTNF−αの生成および/または活性を調整して、それによって癌および炎症性疾患を効果的に治療できることである。加えて、本発明の化合物は、より低い毒性および良好な安全性を有する。
態様の詳細な説明
本発明は、以下の例によりさらに例証されるが、本発明がこの例の範囲に限定されると解釈すべきではない。以下の例で詳細に特定されない実験方法は、従来方法および状態、または生成マニュアルによるものである。
【0125】
以下の例において、一晩は、10〜16時間、好ましくは12時間を意味する。還流は、周囲圧力での溶媒の還流温度を指す。
【0126】
例1
化合物101の合成
【0127】
【化13】
【0128】
工程1.化合物101−Cの合成
MeOH(50mL)中の化合物101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)(1.9g、8.3mmol)の溶液に、Pd/C(200mg、10%、50%水)を加えた。混合物をH(50psi)下において25℃で一晩撹拌した。反応が完了した後、混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮して、化合物101−C(3−アミノ−6−フルオロフタル酸)(1.6g、収率97%)を黄色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.09 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 6.0, 5.1 Hz, 1H).
工程2.化合物101−Eの合成
AcO(8mL)中の101−C(500mg、2.5mmol)の溶液を25℃で一晩撹拌した。次いで溶媒を蒸発させて、化合物101−E[N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド](320mg、収率57%)を黄色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (s, 1H), 8.34 (dd, J = 9.3, 3.9 Hz, 1H), 7.79 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 2.16 (s, 3H).
工程3.化合物101の合成
AcOH(10mL)中の101−E(380mg、1.7mmol)、1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(CAS No.253168−94−4)(465mg、1.7mmol)の溶液を100℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させ、分取HPLC(NHHCO/CHCN系)により精製し、次いで凍結乾燥して、101(N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド))(412mg、収率51%)を黄色の固体として得た。
【0129】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.74 (s, 1H), 8.37-8.42 (m, 1H), 7.64 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.90-6.99 (m, 2H), 5.74 (dd, J = 10.2, 4.5 Hz, 1H), 4.11-4.33 (m, 2H), 4.04 - 3.97 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 1.30 (t, J = 6.6 Hz, 3H). MS: 477 ([M-1] +).
出発材料101−Aの合成
【0130】
【化14】
【0131】
110mLの濃HSO中の2−フルオロ−6−メチル安息香酸(CAS No.90259−27−1)(14g、90.9mmol)の溶液に、20mLの濃HSO中の発煙HNO(5mL)を−15℃で滴加した。次いで、混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物を撹拌下で砕氷(crack-ice)に注いだ。得られた固体を収集し、EtOAc(200mL)に溶解し、水(100mL2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾燥して、化合物101−A1(6−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ安息香酸)(15.3g、収率85%)を白色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.01 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 2.63 (s, 3H).
150mLのHO中の化合物101−A1(6−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ安息香酸)(13.6g、68mmol)の溶液に、NaOH(8.2g、205mmol)を加え、溶液を80℃で3時間撹拌した。KMnO4(86g、547mmol)を3時間かけて少量ずつ加えた。次いで、混合物を80℃でさらに30分間撹拌した。溶液を濾過し、熱水(80mL3)で洗浄した。氷水で冷却し、2N HClでpH=1に酸性化した。EtOAc(200mL5)で抽出し、合わせたEtOAc相を、水(300mL3)、ブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、生成物101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)(4.5g、収率29%)を白色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 8.28-8.24 (m, 1H), 7.8 (t, J = 9.0 Hz, 1H).
例2
化合物102の合成
【0132】
【化15】
【0133】
AcOH(15mL)中の102−A((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(S)−2−アセトアミド−4−メチルペンタノエート)(CAS No.608141−43−1)(300mg、0.67mmol)の溶液に、101−E(N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)(157mg、0.7mmol)を加え、120℃で一晩反応させた。反応混合物をロータリー蒸発により蒸発乾固し、分取HPLCにより精製し、凍結乾燥して、化合物102((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド))(197mg、収率61%)を黄色の固体として得た。
【0134】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.73 (s, 1H), 8.41-8.44 (m, 1H), 7.65 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.93-7.01 (m, 2H), 5.76 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 14.4, 10.4 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 14.4, 4.4 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: 496 ([M+18]+).
例3
化合物103の合成
【0135】
【化16】
【0136】
工程1.化合物103−Bの合成
THF(250mL)中の化合物103−A(3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、CAS No.121−32−4)(10.1g、60.77mmol)、CDOD(2.4g、66.9mmol)およびPhP(19.12g、73mmol)の溶液に、DIAD(14.75g、73mmol)を0℃でゆっくりと加えた。次いで、混合物を30℃で2時間撹拌した。溶媒を蒸発により除去し、残留物を、PE:EtOAc(4:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物103−B(3−エトキシ−4−d−メトキシベンズアルデヒド)を無色の油状物(11g、99%)として得た。
【0137】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.85 (s, 1H), 7.41-7.46 (m, 2H), 6.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 1.50 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程2.化合物103−Cの合成
DMF(150mL)中のジメチルスルホン(14.1g、150.3mmol)、KOH(5.05g、90.1mmol)の溶液を30℃で15分間撹拌した。化合物103−B(11g、60.1mmol)を混合物にゆっくりと加えた。混合物を60℃で3時間撹拌した。混合物をNHCl(300mL)でクエンチさせ、EtOAc(200mL2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(200mL2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(2:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物103−C(2−エトキシ−1−d−メトキシ−4−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ベンゼン)を黄色の固体(6.5g、42%)として得た。
【0138】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.55 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.88-7.02 (m, 1H), 6.76 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 4.13 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.99 (s, 3H), 1.50 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程3.化合物103−Dの合成
O(25mL)中のHBO(0.775g、12.5mmol)の溶液を60℃で30分間撹拌した。次いで、103−C(6.5g、25mmol)およびNHOH(250mL)を加えた。混合物を密閉管の中で、80℃で3日間撹拌した。混合物をDCM(150mL3)で抽出し、合わせた有機相を2N HCl(150mL2)で洗浄した。合わせた水相をNaOHでpH=10に調節し、次いでDCM(150mL2)で抽出した。合わせた有機溶液を乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、生成物103−D(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)(3.5g、51%)を得た。
【0139】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.83-6.93 (m, 3H), 4.60 (dd, J = 9.3, 3.3 Hz, 1H), 4.11 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.20-3.37 (m, 2H), 2.91 (s, 3H), 1.83 (s, 2H), 1.47 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程4.化合物103−Eの合成
化合物103−D(3.5g、12.68mmol)をキラル分離して、化合物103−E((S)−1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)(0.9g、ee:95.2%)を得た。
【0140】
分離方法:
カラム:chiralpak IA、5μm、4.6250mm。
【0141】
移動相:Hex:IPA:DEA=70:30:0.2
流速(F):1.0mL/分
波長(W):230nm
温度(T):周囲
工程5.化合物103の合成
HOAc(5mL)中の化合物101−E(161mg、0.72mmol)および103−E(200mg、0.72mmol)の混合物を110℃で一晩反応させた。混合物を減圧下で濃縮乾固し、次いで残留物を分取HPLCにより精製して、化合物103((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド))(160mg、46%)を得た。
【0142】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.74 (s, 1H), 8.42 (dd, J = 9.6, 4.0 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.92-7.01 (m, 2H), 5.76 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 14.4, 10.8 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 14.4, 4.4 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M+18)]+ = 499.0.
例4
化合物104、105、106の合成
化合物104、105および106は、対応する基質を使用し、例3の化合物103の合成方法に従って合成した。
【0143】
【化17】
【0144】
(R)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76 (s, 1H), 8.42 (dd, J = 9.2, 4.0 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.93-7.01 (m, 2H), 5.76 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 4.15-4.34 (m, 2H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.33 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M+18)]+ = 499.0.
【0145】
【化18】
【0146】
(S)−N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76 (s, 1H), 8.40-8.43 (m, 1H), 7.66 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.93-7.01 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 4.28-4.35 (m, 1H), 4.15-4.19 (m, 1H), 3.03 (s, 3H), 2.18 (s, 3H). LCMS: [(M+18)]+ = 488.0.
【0147】
【化19】
【0148】
(R)−N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.42 (dd, J = 9.6, 4.0 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.93-7.02 (m, 2H), 5.75-5.79 (m, 1H), 4.28-4.37 (m, 1H), 4.15-4.20 (m, 1H), 3.03 (s, 3H), 2.17 (s, 3H). LCMS: [(M+18)]+ = 488.0.
化合物108および109は、例3の化合物103の合成方法に従って調製することができる。
【0149】
【化20】
【0150】
N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0151】
【化21】
【0152】
N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例5
化合物107の合成
【0153】
【化22】
【0154】
化合物107((S)−N−(2−(1−(3−d−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)は、以下の中間体化合物107−Hを化合物103−Bの代わりに使用した以外は、例3の化合物103の方法に従って合成した。
【0155】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 9.76 (s, 1H), 8.42 (dd, J = 9.2, 3.8 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.00-6.92 (m, 2H), 5.76 (dd, J = 10.3, 4.4 Hz, 1H), 4.34-4.14 (m, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.18 (s, 3H). LCMS: [(M+18)]+ = 504.0.
中間体化合物107−Hの合成:
【0156】
【化23】
【0157】
工程1.化合物107−Bの合成
MeOH(300mL)中の化合物107−A(CAS No.99−50−3)(50g、0.325mol)の溶液に、濃HSO(50mL)をゆっくりと加えた。次いで、混合物を一晩加熱還流した。溶媒を除去した。残留物を水(500mL)で希釈し、EA(300mL2)で抽出し、ブライン(300mL2)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、生成物107−Bを白色の固体(54.5g、100%)として得た。
【0158】
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 9.77 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 7.35 - 7.29 (m, 2H), 6.80 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H).
工程2.化合物107−Cの合成
MeCN(1.2L)中の化合物107−B(54.5g、0.32mol)の溶液に、KCO(63g、0.455mol)を加えた。次いで、混合物を30℃で0.5時間撹拌した。MeCN(0.3L)中のBnBr(78g、0.455mol)をゆっくりと加えた。混合物を30℃で一晩撹拌した。固体を除去した。溶媒を除去した。残留物をEA(酢酸エチル、50mL)およびPE(石油エーテル、100mL)で希釈し、30℃で15分間撹拌し、濾過した。ケーキをEA(50mL)およびPE(100mL)で一晩粉砕することによって精製して、生成物107−Cを白色の固体(28.8g、35%)として得た。
【0159】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.63 - 7.59 (m, 2H), 7.42-7.38 (m, 5H), 6.95 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.76 (s, 1H), 5.18 (s, 2H), 3.89 (s, 3H).
工程3.化合物107−Dの合成
THF(300mL)中の化合物107−C(18g、69.8mmol)、CDCDOD(4.4g、83.8mmol)およびPhP(23.8g、90.7mmol)の溶液に、0℃で、DIAD(ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、18.34g、90.7mmol)をゆっくりと加えた。次いで、混合物を30℃で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残留物を、PE:EA=50:1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物107−Dを白色の固体(16.7g、82%)として得た。
【0160】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.62-7.59 (m, 2H), 7.46-7.30 (m, 5H), 6.92 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.89 (s, 3H).
工程4.化合物107−Eの合成
MeOH(300mL)中の化合物107−D(16.7g、57.3mmol)の溶液に、Pd/C(1.67g、10%)を加えた。次いで、混合物をH雰囲気(50psi)下において30℃で一晩撹拌した。混合物を濾過した。溶媒を除去して、生成物107−Eを白色の固体(11.52g、100%)として得た。
【0161】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 (dd, J = 8.3, 1.8 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.11 (s, 1H), 3.88 (s, 3H).
工程5.化合物107−Fの合成
THF(300mL)中の化合物107−E(11.52g、57.3mmol)、CDOD(2.5g、69.6mmol)およびPhP(19.8g、75.4mmol)の溶液に、0℃で、DIAD(15.3g、75.4mmol)をゆっくりと加えた。次いで、混合物を30℃で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残留物を、PE:EA=10:1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物107−Fを白色の固体(12.5g、100%)として得た。
【0162】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.67 (dd, J = 8.4, 0.9 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.88 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H).
工程6.化合物107−Gの合成
THF(200mL)中の化合物107−F(12.5g、57.3mmol)の溶液に、0℃で、LAH(3.3g、86mmol)をゆっくりと加えた。次いで、混合物を30℃で2時間撹拌した。水(4mL)をゆっくりと加えて、反応をクエンチさせた。次いで、NaOH水溶液(8mL、20%)をゆっくりと加え、0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、残留物を得、これを、PE:EA=2:1で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を無色の油状物107−G(10.6g、97%)として得た。
【0163】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.91 - 6.81 (m, 3H), 4.59 (s, 2H).
工程7.化合物107−Hの合成
EA(200mL)中の化合物107−G(10.6g、55.7mmol)の溶液に、MnO(48.5g、557mmol)を加えた。次いで、混合物を25℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮乾固して残留物を得、これを、PE:EA=5:1(18mL)により0℃で0.25時間粉砕することによって精製して、生成物107−H(7.08g、67%)を白色の固体として得た。
【0164】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.83 (s, 1H), 7.45 - 7.39 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H).
化合物110は、化合物107の合成方法に従って調製することができる。
【0165】
【化24】
【0166】
N−(2−(1−(3−d−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例6
化合物201の合成
【0167】
【化25】
【0168】
化合物201−A(5−フルオロ−3−ニトロフタル酸)は、対応する出発材料メチル5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゾエートを化合物301−Aの代わりに使用した以外は、例10の化合物301−Eの方法に従って合成した。メチル5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゾエートは、化合物5−フルオロ−2−メチル安息香酸(CAS番号33184−16−6)を301−A1(4−フルオロ−2−メチル安息香酸)の代わりに使用した以外は、出発材料301−Aの方法に従って合成した。
【0169】
工程1.化合物201−Bの合成
MeOH(15mL)中の201−A(900mg)の溶液に、10%Pd/C(180mg、50%湿潤)を窒素雰囲気下で加えた。混合物をH(50psi)雰囲気下で一晩撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、201−B(3−アミノ−5−フルオロフタル酸、774mg)を黄色の固体として得た。
【0170】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 6.58-6.62 (m, 1H), 6.41-6.44 (m, 1H).
工程2.化合物201−Cの合成
AcO(4mL)中の201−B(100mg、0.5mmol)の溶液を25℃で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発乾固して、化合物201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、70mg、収率63%)を黄色の固体として得た。
【0171】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.87-9.92 (m, 1H), 8.27-8.35 (m, 1H), 7.72-7.74 (m, 1H), 2.24 (s, 3H).
工程3.化合物201の合成
AcOH(6mL)中の化合物201−C(70mg、0.3mmol)および化合物1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(CAS番号253168−94−4、86mg、0.3mmol)の溶液を70℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、次いで分取HPLC(NHHCO/アセトニトリル系)により精製し、次いで凍結乾燥して、化合物201(N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、42mg、収率30%)を白色の固体として得た。
【0172】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.24 (dd, J = 12.0,1.8 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 6.9,1.8 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 6.90-6.98 (m, 2H), 5.73-5.77 (m, 1H), 4.29-4.34 (m, 1H), 4.10-4.17 (m, 1H), 3.96-4.03 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.00 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H). MS: 477 ([M-1] +).
例7
化合物202の合成
【0173】
【化26】
【0174】
工程1.化合物102−Bの合成
O(10mL)中の102−A((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(S)−2−アセトアミド−4−メチルペンタノエート、800mg、1.79mmol)の溶液に、NaCOの飽和水溶液を加えてpH=10にし、次いで混合物をEtOAc(30mL2)で抽出した。合わせたEtOAc溶液を乾燥し、濾過し、濃縮して、化合物102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、460mg、収率94%)を黄色の固体として得た。
【0175】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.02 (s, 1H), 6.89 (s, 2H), 4.27 (dd, J = 9.3, 3.6 Hz, 1H), 3.99-4.06 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.20-3.45 (m, 2H), 2.95 (s, 3H), 2.16 (s, 2H), 1.27-1.35 (m, 3H).
工程2.化合物202−Cの合成
DMF(15mL)中の102−Bの溶液に、化合物201−A(3−ニトロ−5−フッ素フタル酸、386mg、1.68mmol)、HATU(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート、1.4g、3.7mmol)およびDIEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン、760mg、5.88mmol)を加え、次いで混合物を25℃で一晩撹拌した。反応混合物に、HO(10mL)を加え、次いで15分間撹拌し、EtOAc(100mL)で抽出した。EtOAc溶液をブライン(20mL2)で洗浄し、次いで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物を、PE:EtOAc(3:1〜1:1)を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、202−C((S)−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン、330mg、収率42%)を黄色の固体として得た。
【0176】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.36 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 8.20 (dd, J = 10.8, 2.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.01 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 9.6, 5.6 Hz, 1H), 4.18-4.31 (m, 2H), 3.99-4.06 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 2.98 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
工程3.化合物202−Dの合成
EtOAc(20mL)中の202−C(330mg、0.704mmol)の混合物に、Pd/C(10%、50%HO、40mg)を加え、次いでH(50psi)雰囲気下において25℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、202−D((S)−4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、289mg、収率94%)を黄色の固体として得た。
【0177】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.06 (s, 1H), 6.93 (d, J = 0.4 Hz, 2H), 6.80 (dd, J = 7.2, 2.0 Hz, 1H), 6.70-6.73 (m, 3H), 5.71 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 14.4, 10.4 Hz, 1H), 3.99-4.10 (m, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.00 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程4.化合物202の合成
ピリジン(30mL)中の202−D(289mg、0.66mmol)の溶液に、ACO(5mL)を加え、混合物を70℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物を濃縮した。次いで、CHCN(10mL2)を加え、混合物をさらに2回濃縮して、残留物を得、これを、(PE:EtOAc=1:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、粗生成物(200mg)を得、これを分取HPLCによりさらに精製して、生成物202((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、84mg、収率26%)を黄色の固体として得た。
【0178】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.4, 2.4 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 6.8, 2.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.93-7.00 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 10.4, 4.0 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 14.4, 10.8 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 14.4, 4.4 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: 496.0 ([M+18]+).
例8
化合物203の合成
【0179】
【化27】
【0180】
工程1.化合物203−Cの合成
DMF(30mL)中の103−E((S)−1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)(680mg、2.46mmol)の混合物に、201−A(3−ニトロ−5−フッ素フタル酸、564mg、2.46mmol)、HATU(2.06g、5.41mmol)およびDIEA(1.1g、9.61mmol)を25℃で加え、次いで、混合物を25℃で一晩撹拌した。反応混合物にHO(15mL)を加え、15分間撹拌し、次いでEtOAc(150mL)で抽出した。有機相をブライン(50mL3)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、PE:EtOAc(3:1〜1:1)を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、203−C((S)−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン、605mg、収率52%)を黄色の固体として得た。
【0181】
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6): δ 8.34-8.38 (m, 1H), 8.19-8.22 (m, 1H), 7.09 (s, 1H), 6.92-7.02 (m, 2H), 5.76-5.79 (m, 1H), 4.21-4.27 (m, 2H), 3.98-4.04 (m, 2H), 2.98 (s, 3H), 1.29-1.34 (m, 3H).
工程2.化合物203−Dの合成
EtOAc(20mL)中の203−C(605mg、1.29mmol)の混合物に、Pd/C(10%、50%HO、60mg)を加え、H雰囲気(50psi)下において25℃で4時間反応させた。混合物を濾過し、濃縮して、203−D((S)−4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、518mg、収率91%)を黄色の固体として得た。
【0182】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.06 (s, 1H), 6.78-6.93 (m, 2H), 6.70-6.74 (m, 4H), 5.71 (dd, J = 10.48, 4.4 Hz, 1H), 4.30-4.33 (m 1H), 3.98-4.10 (m, 3H), 3.00 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
工程3.化合物203の合成
CHCOOH(6mL)中の203−D(247mg、0.56mmol)の溶液に、AcO(3mL)を加えた。混合物を85℃に加熱し、5時間反応させ、次いで濃縮し、分取HPLCにより精製して、生成物を得た。ヘキサン(5mL)を生成物に加え、混合物を2時間撹拌し、次いで濾過して、化合物203((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、123mg、収率46%)を黄色の固体として得た。
【0183】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.0, 2.0 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 6.8, 2.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.92-7.00 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 14.4, 10.4 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 14.4, 4.4 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: 499.0 ([M+18]+).
例9
化合物204、205、206、および207の合成
化合物204、205、206および207は、対応する基質を化合物103−Eに置きかえ、例8の化合物203の合成方法に従って合成した。
【0184】
【化28】
【0185】
(R)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 6.8, 2.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.92-7.00 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.14-4.35 (m, 2H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: 499.0 ([M+18]+)
【0186】
【化29】
【0187】
(S)−N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.80 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.0, 2.0 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 7.2, 2.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.92-7.01 (m, 2H), 5.78 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 14.8, 10.8 Hz, 1H), 4.16 ((dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 3.02 (s, 3H), 2.22 (s, 3H). LCMS: 488.0 ([M+18]+)
【0188】
【化30】
【0189】
(R)−N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 6.8, 2.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2.0, 1H), 6.92-7.00 (m, 2H), 5.78 (dd, J = 10.8, 4.4 Hz, 1H), 4.30-4.36 (m, 1H), 4.14-4.19 (m, 1H), 3.02 (s, 3H), 2.22 (s, 3H). LCMS: 488.0 ([M+18]+)
【0190】
【化31】
【0191】
(S)−N−(2−(1−(3−d−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.26 (dd, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 6.8, 2.4 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.92-6.99 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.14-4.35 (m, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.22 (s, 3H). LCMS: 504.0 ([M+18]+)
化合物208、209および210は、対応する基質を化合物103−Eに置きかえ、例8の化合物203の合成方法に従って合成することができる。
【0192】
【化32】
【0193】
N−(2−(1−(3−d−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0194】
【化33】
【0195】
N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0196】
【化34】
【0197】
N−(2−(1−(3,4−d−ジメトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例10
化合物301の合成
【0198】
【化35】
【0199】
工程1.化合物301−Cの合成
O/MeOH(30mL/30mL)中の化合物301−A(メチル4−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゾエート、3.0g、14.1mmol)、NaOH(1.6g、42.3mmol)の溶液を25℃で一晩撹拌した。次いで、混合物をpH=5に調節し、EtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、化合物301−C(4−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ安息香酸、2.8g、収率100%)を白色の固体として得た。
【0200】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.06-8.11 (m, 1H), 8.18 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H).
工程2.化合物301−Eの合成
O(30mL)中の301−C(2.8g、14.1mmol)、NaOH(1.6g、42mmol)の溶液に、KMnO(17.7g、112mmol)を85℃で3時間かけて少量ずつ加え、次いで混合物を85℃で3時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、ケーキをHO(50mL×3)で洗浄した。濾液をpH=1に調節し、EtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×2)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、301−E(4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸、900mg、収率28%)を白色の固体として得た。
【0201】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.12-8.17 (m, 1H), 7.75-7.81 (m, 1H).
工程3.化合物301−Gの合成
MeOH(30ml)中の301−E(900mg、3.9mmol)の溶液に、Pd/C(180mg、10%、50%水)を加えた。混合物をH(50psi)雰囲気下において25℃で一晩撹拌した。完了した後、混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮して、301−G(3−アミノ−4−フルオロフタル酸、700mg、粗物質)を黄色の固体として得た。
【0202】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.13-7.20 (m, 1H), 6.76-6.80 (m, 1H).
工程4.化合物301−Hの合成
CHCN(20mL)中の301−G(300mg、1.5 mmol)、1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(356mg、1.5mmol)、AcOH(660mg、15mmol)、EtN(758mg、7.5mmol)の溶液をN雰囲気下において80℃で一晩撹拌した。次いで溶媒を除去し、残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーカラム(PE/EtOAc=2/1)により精製して、化合物301−H(4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、150mg、収率23%)を黄色の固体として得た。
【0203】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.37-7.44 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.99-7.03 (m, 1H), 6.94 (s, 2H), 6.55 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 5.70-5.75 (m, 1H), 4.30-4.38 (m, 1H), 4.12-4.13 (m, 1H), 3.97-4.08 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 1.33 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程5.化合物301の合成
AcO(6mL)中の301−H(100mg、0.23mmol)の溶液を70℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、分取HPLC(NHHCO/アセトニトリル系)により精製し、次いで凍結乾燥して、化合物301(N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、37mg、収率34%)を白色の固体として得た。
【0204】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.16 (s, 1H), 7.69-7.82 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.91-6.94 (m, 2H), 5.72-5.77 (m, 1H), 4.31-4.36 (m, 1H), 4.10-4.16 (m, 1H), 3.97-4.05 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). MS: 477 ([M-1] +).
出発材料301−Aの合成
【0205】
【化36】
【0206】
化合物301−A1(4−フルオロ−2−メチル安息香酸、CAS番号321−21−1、100g、649mmol)を660mLの発煙HNOに滴加して、温度を10℃未満に保持した。混合物を1〜2時間撹拌した。混合物を氷水(2.4L)に注ぎ30分間撹拌した。得られた固体を濾過し、冷水で洗浄し、次いで1.5LのEtOAcに溶解した。EtOAc相を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで濾過した。NaSO固体をEtOAc(200mL3)で洗浄した。合わせたEtOAc相を濃縮して、粗生成物301−A2を得、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0207】
1.5Lのメタノール中の301−A2(110g、502mmol)の溶液に、20mLの濃HSOを加えた。混合物を一晩加熱還流した。混合物を室温に冷却し、次いで約100mLに濃縮し、次いで500mLの冷水で希釈した。混合物をEtOAc(500mL3)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO、水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、EtOAcで洗浄し、EtOAc相を濃縮乾燥して、粗生成物を得た。粗物質をPE/EtOAc(10:1、400mL)から再結晶化させて、大部分の主要副産物を除去し、残留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc:100:1)により精製して、生成物301−A(メチル4−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゾエート、20g、2工程の収率19%)を得た。
【0208】
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): 8.08 (dd, J = 5.7, 9.0 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 9.0 Hz, 1H), , 3.85 (s, 3H), δ 2.45 (s, 3H)
例11
化合物302の合成
【0209】
【化37】
【0210】
工程1.化合物302−Cの合成
DMF(60mL)中の102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、954mg、3.49mmol)の混合物に、301−E(3−ニトロ−4−フッ素フタル酸、800mg、3.49mmol)、HATU(CAS No.148893−10−1、2.08g、5.478mmol)およびDIEA(CAS No.7087−68−5、1.58g、12.2mmol)を5℃で加えた。反応混合物を25℃で一晩撹拌した。反応混合物に、HO(20mL)を加え、15分間撹拌し、EtOAc(100mL)で抽出した。EtOAc溶液をブライン(50mL3)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。残留物を、PE:EtOAc(2:1〜1:1)を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、302−C((S)−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5−フルオロ−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン、369mg、収率25%)を黄色の固体として得た。
【0211】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (dd, J = 8.4, 4.0 Hz, 1H), 8.09 (dd, J = 10.0, 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.01 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.78 (dd, J = 9.6, 5.6 Hz, 1H), 4.22-4.26 (m, 2H), 4.00-4.06 (m, 2H), 3.74 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程2.化合物302−Dの合成
EtOAc(15mL)中の302−C(396mg、0.85mmol)の混合物に、Pd/C(50mg、10%、50%HO)を加え、反応混合物をH(50psi)雰囲気下において25℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、302−D((S)−4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、327mg、収率88%)を黄色の固体として得た。
【0212】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.37-7.43 (m, 1H), 6.93-7.06 (m, 4H), 6.52 (s, 2H), 5.70-5.73 (m, 1H), 4.29-4.37 (m, 1H), 3.99-4.04 (m, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.00 (s, 3H), 1.29-1.34 (m, 3H).
工程3.化合物302の合成
HOAc(4mL)中の302−D(132mg、0.302mmol)の溶液に、ACO(2mL)を加え、混合物を85℃に加熱し、85℃で5時間反応させた。この混合物を濃縮し、EtOAc(30ml)で希釈した。EtOAc溶液をNaHCO飽和水溶液(15mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製して、化合物302((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、31mg、収率21%)を白色の固体として得た。
【0213】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.13 (s, 1H), 7.79 (dd, J = 8.0, 4.4 Hz, 1H), 7.72 (dd, J = 10.4, 8.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.92-6.95 (m, 2H), 5.75 (dd, J = 10.4, 4.8 Hz, 1H), 4.11-4.32 (m, 2H), 4.01 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: 476.9 ([M-1]-).
例12
化合物401の合成
【0214】
【化38】
【0215】
工程1.化合物401−Aの合成
LDA(リチウムジイソプロピルアミド)溶液の調製:
100mLの無水THF中のジイソプロピルアミン(35mL、0.25mol)の溶液に、n−BuLi(2.5N、96mL、0.24mol)をN雰囲気下において−30℃で滴加し、温度を−30℃未満に保持した。反応溶液を−30℃で15分間、次いで0℃で30分間撹拌した。
【0216】
100mLの無水THF中の2−フルオロピリジン(CAS No.372−48−5、19.42g、0.2mol)の溶液をN雰囲気下で−70℃に冷却した。上記のLDA溶液をこの溶液に滴加し、その間、温度を−70℃未満に保持した。次いで溶液を−70℃で1時間撹拌した。反応混合物に、50mLの無水THF中のI(61g、0.24mol)の溶液を滴加し、次いで反応物を−75℃で1時間撹拌した。反応を飽和NHClでクエンチさせ、25℃で30分間撹拌した。THFを蒸発により除去した。残留物をEtOAc(500mL2)で抽出した。合わせたEtOAc溶液を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。濾過し、濃縮乾燥して、粗生成物401−A(2−フルオロ−4−ヨードピリジン、30g、収率67%)を得た。
【0217】
1H NMR (300MHz, DMSO-d6): δ 8.37-8.43 (m, 1H), 8.21-8.22 (m, 1H), 7.13-7.18 (m, 1H).
工程2.化合物401−Bの合成
LDA溶液の調製:
300mLの無水THF中のジイソプロピルアミン(17mL、96.9mmol)の溶液に、n−BuLi(46.5mL、116mmol)をN雰囲気下において−30℃で滴加し、温度を−30℃未満に保持した。次に溶液を−30℃で15分間、次いで0℃で30分間撹拌した。
【0218】
100mLの無水THF中の401−A(21.6g、96.9mmol)の溶液を−70℃に冷却した。上記のLDA溶液をこの溶液に滴加し、その間、温度を−70℃未満に保持した。次いで、溶液を−70℃で1時間撹拌した。ギ酸エチル(10mL、121mmol)をこの溶液に滴加し、1時間かけて−50℃にゆっくりと温めた。反応混合物を飽和NHClでクエンチさせ、25℃で30分間撹拌した。THFを蒸発により除去し、反応溶液をEtOAc(300mL2)で抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。NaSOを濾過し、有機相を濃縮乾燥し、残留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc:50:1〜10:1)により精製して、生成物401−B(2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド、13.0g、収率53%)を得た。
【0219】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 10.15 (s, 1H), 7.97 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 5.1 Hz, 1H).
工程3.化合物401−Cの合成
アイスイーター(ice-eater)で冷却した466mLのt−BuOHおよび133mLの水中の401−B(13.3g、53mmol)の溶液に、2−メチル−2−ブテン(13.3g、53mmol)、NaHPO(70g、583mmol)を加え、続いてNaClO(24g、265mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を25℃で、1.5時間撹拌し、次いで800mLのDCMで希釈し、6N/HClでpH=2に酸性化した。有機相を分離し、水相をDCM/MeOH(20:1、1000mL2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。濾過し、濃縮乾燥した。残留物をDCM/PE(1:1)から結晶化して、生成物401−C(2−フルオロ−4−ヨードニコチン酸、11.5g、収率81%)を得た。
【0220】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 14.26 (br s, 1H), 8.02 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.94 (dd, J = 3.9, 0.6 Hz, 1H).
工程4.401−Dの合成
氷水で冷却した40mLのMeOHおよびEtO(40mL)中の401−C(10.3g、38.6mmol)の溶液に、TMSCH(29mL、57.9mmol)を滴加した。混合物を25℃で一晩撹拌した。氷水を加えて、反応をクエンチさせた。溶媒を蒸発により除去し、飽和NaHCOを加え、混合物を30分間撹拌した。混合物をEtOAc(100mL3)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾燥して、生成物401−D(メチル2−フルオロ−4−ヨードニコチネート、9.6g、収率88%)を得た。
【0221】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.06 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H).
工程5.化合物401−Eの合成
50mLのDMSO中の401−D(9.6g、34.1mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(7.41g、44.3mmol)の溶液に、KCO(11.8g、68.2mmol)を加えた。混合物を25℃で5時間撹拌し、次いで500mLのEtOAcで希釈した。混合物を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾燥し、残留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc:50:1〜10:1)により精製して、生成物401−E(メチル2−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)−4−ヨードニコチネート、10.66g、収率73%)を得た。
【0222】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.69 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.00-7.03 (m, 2H), 6.55 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.44 (dd, J = 8.4, 2.4Hz, 1H), 4.44 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.72 (s, 3H).
工程6.化合物401−Fの合成
氷水で冷却した80mLのDCM中の401−E(10.66g、24.9mmol)の溶液に、30mLのTFAを加えた。混合物を25℃で3時間撹拌し、濃縮乾燥した。混合物を飽和NaHCOで塩基性化した。固体を濾過し、氷水で洗浄し、乾燥して、生成物401−F(メチル2−アミノ−4−ヨードニコチネート、5.54g、収率80%)を得た。
【0223】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.65 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.43 (s, 2H), 3.83 (s, 3H).
工程7.化合物401−Gの合成
100mLのHOAcおよび50mLのAcO中の401−F(5.54g、0.02mmol)の溶液を80℃で一晩撹拌した。混合物を濃縮乾燥し、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc:1:1〜1:2)により精製して、生成物401−G(メチル2−アセトアミド−4−ヨードニコチネート、2.7g、42%)を得た。
【0224】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 10.56 (s, 1H), 8.08 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 2.01 (s, 3H).
工程8.化合物401−Hの合成
50mLのMeOH中の401−G(3.2g、10mmol)の溶液に、DIEA(3.1mL、20mmol)およびPdCl(PPh(702mg、1mmol)を加えた。混合物を50MpaのCO雰囲気下において100℃で一晩撹拌した。25℃に冷却し、濃縮乾燥し、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc:5:1〜2:1)により精製して、生成物401−H(ジメチル2−アミノピリジン−3,4−ジカルボキシレート、1.8g、収率86%)を得た。
【0225】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.24 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.97 (s, 2H), 6.67 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.78 (s, 3H).
工程9.化合物401−Iの合成
20mLの20%KOH溶液および20mLのTHF中の401−H(400mg、1.9mmol)の溶液を25℃で一晩撹拌した。TMBE(50mL)で抽出し、有機相を分離し、水相を2N HClでpH=2に酸性化した。得られた固体を濾過し、氷水で洗浄し、乾燥して、生成物401−I(2−アミノピリジン−3,4−ジカルボン酸、285mg、収率82%)を得た。
【0226】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.15 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 4.8 Hz, 1H),
工程10.化合物401の合成
20mLのAcO中の401−I(500mg、2.75mmol)の溶液を3時間加熱還流した。次いで混合物を室温に冷却し、濃縮乾燥し、残留物を20mLのHOAcに溶解し、続いて1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン(750mg、2.75mmol)を加えた。反応混合物を一晩還流し、次いで25℃に冷却し、20mLのAcOを加え、85℃でさらに5時間撹拌した。混合物を25℃に冷却し、濃縮乾燥し、分取HPLCにより精製して、生成物401(N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)アセトアミド、735mg、収率58%)を得た。
【0227】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 10.51 (s, 1H), 8.88 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 6.92-7.00 (m, 2H), 5.73-5.78 (m, 1H), 4.25-4.33 (m, 1H), 4.10-4.17 (m, 1H), 3.98-4.06 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.97 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS:[(M+1)]+ = 461.9.
例13
化合物601の合成
【0228】
【化39】
【0229】
工程1.化合物601−Bの合成
MeOH(600mL)中の601−A(3−ヒドロキシピコリン酸、CAS No.874−24−8、60g、430mmol)の溶液に、濃HSO(60mL)をゆっくりと加えた。次いで、混合物を80℃で一晩加熱した。固体NaCOでpH=7に調節し、混合物を濾過し、ケーキをEtOAc(500mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、601−B(メチル3−ヒドロキシピコリネート、40g、収率61%)を白色の固体として得た。
【0230】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.60 (s, 1H), 8.27 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 2H), 4.05 (s, 3H).
工程2.化合物601−Cの合成
O(1500mL)中の化合物601−B(30g、196mmol)の溶液に、Br(94g、590mmol)をゆっくりと加えた。混合物を30℃で一晩撹拌した。次いで混合物をDCM(500mL2)で抽出し、ブライン(500mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、化合物601−C(メチル4,6−ジブロモ−3−ヒドロキシピコリネート、49g、収率81%)を白色の固体として得た。
【0231】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 11.35 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 4.07 (s, 3H).
工程3.化合物601−Dの合成
CHCN(1L)中の化合物601−C(49g、157mmol)、BnBr(80.5g、472mmol)およびKCO(98g、710mmol)の溶液を一晩加熱還流した。混合物を25℃に冷却した。固体を濾過により除去し、濾液を蒸発させて、残留物を得、これを、PE:EtOAc=10:1(100mL)により30℃で1時間粉砕することによって精製して、601−D(メチル3−(ベンジルオキシ)−4,6−ジブロモピコリネート、43g、収率68%)を黄色の固体として得た。
【0232】
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.89 (s, 1H), 7.39-7.54 (m, 5H), 5.15 (s, 2H), 3.94 (s, 3H).
工程4.601−Eの合成
DMF(1L)中の601−D(43g、107mmol)、HCOONa(8.7g、128mmol)の溶液に、Pd(PPh(6.2g、5.35mmol)を加えた。混合物を80℃で一晩撹拌した。HO(5L)を加え、混合物をEtOAc(1L2)で抽出した。合わせたEtOAc溶液をブライン(1L2)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc=10:1で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−E(メチル3−(ベンジルオキシ)−4−ブロモピコリネート、14.8g、43%)を黄色の固体として得た。
【0233】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.27 (dd, J = 4.8, 0.6 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 4.8, 0.6 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.37-7.45 (m, 3H), 5.17 (s, 2H), 3.95 (s, 3H).
工程5.化合物601−Fの合成
トルエン(350mL)中の601−E(14.7g、45.63mmol)、2,4−ジメトキシ−ベンジルアミン(9.92g、59.32mmol)、キサントホス(1.58g、2.74mmol)、CsCO(22.3g、68.5mmol)の溶液に、Pd(dba)(0.84g、0.913mmol)をN雰囲気下で加えた。次いで混合物を100℃で2日間加熱した。反応溶液を濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(1:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−F(エチル3−(ベンジルオキシ)−4−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)ピコリネート、8.4g、58%)を橙色の油状物として得た。
【0234】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.12 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 5H), 7.00 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 6.40-6.45 (m, 2H), 5.26-5.31 (m, 1H), 4.99 (s, 2H), 4.40-4.48 (m, 2H), 4.24 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程6.化合物601−Gの合成
DCM(ジクロロメタン、60mL)およびTFA(トリフルオロ酢酸、30mL)中の601−F(7.33g、17.4mmol)の溶液を、30℃で4時間撹拌した。HO(50mL)を加え、DCM(50mL2)で抽出した。合わせたDCM溶液を乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(1:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−G(エチル4−アミノ−3−(ベンジルオキシ)ピコリネート、4.0g、85%)を褐色の油状物として得た。
【0235】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.08 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.36-7.48 (m, 5H), 6.71 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.02 (s, 2H), 4.40-4.48 (m, 4H), 1.41 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程7.化合物601−Hの合成
AcO(40mL)中の601−G(4.0g、15.5mmol)の溶液を100℃で一晩撹拌した。混合物を濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(1:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−H(エチル4−アセトアミド−3−(ベンジルオキシ)ピコリネート、3.17g、69%)を黄色の油状物として得た。
【0236】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ .38-8.438 (m, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.43 (s, 5H), 5.10 (s, 2H), 4.51 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.86 (s, 3H), 1.47 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程8.化合物601−Iの合成
MeOH(30mL)およびEtOAc(30mL)中の601−H(3.17g、10.01mmol)の混合物に、Pd/C(10%、50%HO、0.32g)を加えた。次いで、混合物をH(50psi)雰囲気下において30℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物601−I(エチル4−アセトアミド−3−ヒドロキシピコリネート、1.67g、74%)を褐色の固体として得た。
【0237】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.99 (br s, 1H), 9.78 (s, 1H), 8.27 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 4.40 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程9.化合物601−Jの合成
DMF(30mL)中の化合物601−I(1.53g、6.8mmol)の混合物に、EtN(1.44g、14.28mmol)およびN,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(3.83g、10.7mmol)を加え、混合物を25℃で3時間撹拌した。水(500mL)を加え、混合物をEtOAc(200mL2)で抽出した。 合わせたEtOAc溶液をブライン(200mL2)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(2:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−J(エチル4−アセトアミド−3−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピコリネート、2.0g、83%)を無色の油状物として得た。
【0238】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.56-8.61 (m, 2H), 7.87 (s, 1H), 4.49 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.44 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程10.化合物601−Kの合成
DMSO(1.84mL)およびEtOH(50mL)中の化合物601−J(1.85g、5.2mmol)、Pd(OAc)(233mg、1.04mmol)、DPPP(1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、429mg、1.04mmol)およびEtN(1.16g、11.5mmol)の混合物を70℃で一晩加熱した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(1:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物601−K(ジエチル4−アセトアミドピリジン−2,3−ジカルボキシレート、1.0g、69%)を無色の油状物として得た。
【0239】
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 10.50 (s, 1H), 8.56-8.66 (m, 2H), 4.35-4.46 (m, 4H), 2.26 (s, 3H), 1.35-1.44 (m, 6H).
工程11.化合物601−Lの合成
KOH(20%、50mL、水溶液)およびTHF(50mL)中の601−K(1.0g、3.6mmol)の混合物を25℃で3時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をMeOH(100mL)で希釈し、50℃で1時間撹拌し、濾過した。濾液を濃縮して、生成物601−L(4−アミノピリジン−2,3−ジカルボン酸、0.9g、粗物質)を白色の固体として得た。
【0240】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.52-9.26 (m, 2H), 8.11 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 6.8 Hz, 1H).
工程12.化合物601−Mの合成
AcO(30mL)中の化合物601−L(0.9g)の混合物を80℃で一晩加熱した。次いで溶媒を除去して、生成物601−M(N−(5,7−ジオキソ−5,7−ジヒドロフロ[3,4−b]ピリジン−4−イル)アセトアミド、0.6g)を褐色の油状物として得た。
【0241】
工程13.化合物601の合成
AcOH(20mL)中の化合物601−M(0.6g)および[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン](0.8g、2.9mmol)の混合物を120℃で3時間加熱した。溶媒を除去して、粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製して、標的生成物601(N−(6−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−5,7−ジオキソ−6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−4−イル)アセトアミド、71mg、3工程の収率4%)を得た。
【0242】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.80 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.82 (dd, J = 10.4, 4.8 Hz, 1H), 4.17-4.33 (m, 2H), 4.03 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS [(M+1)]+ = 462.0.
例14
化合物701の合成
【0243】
【化40】
【0244】
工程1.化合物701−Bの合成
氷水で0℃に冷却した150mLの無水THF中のDMSO(3.79g、40.3mmol)の溶液に、n−BuLi(2.5M、16.1mL、40.3mmol)をN雰囲気下でゆっくりと滴加した。次いで反応混合物を氷水浴において2時間撹拌した。30mLの無水THF中の701−A(6−エトキシ−5−メトキシピコリノニトリル、2.87g、16.1mmol)の溶液を、この溶液に滴加した。次いで、混合物を氷水浴において0℃で2時間撹拌した。混合物を氷水でクエンチさせ、THFを蒸発により除去した。混合物をEtOAc(500mL3)で抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥し、PE/EtOAc(2:1)から結晶化して、生成物701−B(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エテンアミン、3.5g、収率80%)を得た。
【0245】
1H NMR (300MHz, DMSO-d6): δ 7.52 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.80 (s, 2H), 5.55 (s, 1H), 4.40 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.00 (s, 3H), 1.34 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程2:化合物701−Cの合成
氷水で冷却した100mLのTHF中の701−B(4.2g、15.4mmol)の溶液に、2N HCl(50mL)を加えた。混合物を25℃で一晩撹拌した。THFを蒸発させ、混合物を飽和NaHCOで塩基性化し、次いでEtOAc(200mL3)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、生成物701−C(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エテノン、4.0g、収率95%)を得た。
【0246】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.1Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.45 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.15 (s, 3H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程3.701−Dの合成
氷水で冷却した100mLのMeOH中の701−C(4.0g、14.6mmol)の溶液に、NaBH(1.11g、29.3mmol)を少量ずつ加え、25℃で2時間撹拌した。次いで混合物を2N HCl(20mL)でクエンチさせ、30分間撹拌し、濃縮乾燥し、飽和NaHCOで塩基性化し、次いでDCM/MeOH(20:1、400mL2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、粗生成物701−D(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノール、4.0g、収率100%)を得、これを次の工程に直接使用した。
【0247】
工程4.化合物701−Eの合成
氷水で冷却した100mLのDCM中の701−D(4.0g、14.53mmol)の溶液に、EtN(4.0mL、29.0mmol)を加え、続いてMsCl(1.7mL、21.8mmol)を滴加した。混合物を25℃で一晩撹拌し、次いで氷水でクエンチさせ、30分間撹拌し、次いでDCMで抽出した。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥し、PE/EtOAc(1:1)から結晶化して、生成物701−E(2−エトキシ−3−メトキシ−6−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ピリジン、1.8g、収率48%)を得た。
【0248】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.37 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 7.31 (s, 2H), 4.40 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 1.35 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程5.化合物701−Fの合成
5mLの水中のB(OH)(70mg、0.81mmol)の溶液を50℃に加熱し、15分間撹拌した。701−E(140mg、0.54mmol)を加え、30分間撹拌し、次いで20mLのNH.HOを加えた。混合物を密閉管の中で、80℃で3日間撹拌した。次いで混合物を25℃に冷却し、濃縮乾燥し、飽和NaHCOで塩基性化し、30分間撹拌し、次いでDCM/MeOH(50mL3)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、粗生成物701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、110mg)を得た。
【0249】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.24 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.31-4.39 (m, 2H), 4.21-4.25 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.36-3.43 (m, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.32 (s, 2H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程6.化合物701の合成
20mLのHOAc中の701−F(110mg、0.4mmol)の溶液に、(N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、CAS番号6296−53−3、82mg、0.4mmol)を加えた。混合物を一晩加熱還流し、次いで25℃に冷却し、濃縮乾燥し、分取HPLCにより精製して、生成物701(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、123mg、2工程の収率49%)を得た。
【0250】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.71 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.80-7.84 (m, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H), 4.30-4.34 (m, 1H), 4.15-4.22 (m, .3H), 3.76 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.17 (dd, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS:[(M+1)]+ = 462.0.
出発材料701−Aの合成:
【0251】
【化41】
【0252】
化合物701−A2の合成:
O(600mL)中の701−A1(2−ブロモ−ピリジン−3−オール、CAS番号6602−32−0、60g、0.35mol)の溶液に、KCO(96.7g、0.7mol)、I(90.7g、0.357mol)を加えた。反応混合物を15℃で一晩撹拌した。混合物を3N HClでpH5に調節した。得られた固体を濾過により収集し、水(200mL3)で洗浄し、乾燥して、701−A2(2−ブロモ−6−ヨードピリジン−3−オール、101g、収率97%)を黄色の固体として得た。
【0253】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.11 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.1 Hz, 1H).
化合物701−A3の合成:
200mLのDMF中の701−A2(2−ブロモ−6−ヨードピリジン−3−オール、101g、0.337mol)の溶液にKCO(70g、0.506mol)を加え、混合物を30分間撹拌した。CHI(57.4g、0.404mol)を加え、次いで混合物を100℃で2時間撹拌した。反応混合物を2LのHOに注ぎ、1時間撹拌し、濾過し、水(500mL2)で洗浄し、固体を収集し、それをPE:EtOAc=2:1(300mL)により15℃で1時間スラリー化して、生成物701−A3(2−ブロモ−6−ヨード−3−メトキシピリジン、74g、収率70%)を褐色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H).
化合物701−A4の合成:
EtOH(1.5L)の溶液に27.6gのNaを加え、次いで混合物を、固体が消滅するまで15℃で撹拌した。化合物701−A3(2−ブロモ−6−ヨード−3−メトキシピリジン、37.7g、0.12mol)を加え、混合物を100℃で一晩加熱した。溶媒を除去した。残留物をEtOAc(1L)で希釈し、溶液を水(1L2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、生成物701−A4(2−エトキシ−6−ヨード−3−メトキシピリジン、31.6g、収率94%)を褐色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.26 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
化合物701−Aの合成
300mLのDMF中の701−A4[2−エトキシ−6−ヨード−3−メトキシピリジン](31.6g、0.113mol)の溶液に、CuCN(12.2g、0.136mol)を加えた。混合物を150℃で2時間加熱し、次いで水(1L)で希釈し、EtOAc(500mL2)で抽出した。有機相をブライン(500mL3)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾固して、701−A(6−エトキシ−5−メトキシピコリノニトリル、20g、収率99%)を黄色の固体として得た。
【0254】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.63 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
例15
化合物801の合成
【0255】
【化42】
【0256】
工程1.化合物801−Bの合成
EtOH(200mL)中の化合物801−A(ピリジン−2,3−ジオール、CAS番号16867−04−2、24g、216mmol)およびNaOBu(20.75g、216mmol)の溶液に、ヨード−エタン(37g、237.6mmol)を加えた。混合物を85℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発により除去した。残留物を、DCM:MeOH(50:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物801−B(3−エトキシピリジン−2−オール、12.2g、40%)を褐色の固体として得た。
【0257】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.52 (s, 1H), 6.90-6.92 (m, 1H), 6.77 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.06 (dd, J = 14.0, 6.8 Hz, 1H), 3.91 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
工程2.化合物801−Cの合成
POCl(160mL)中の化合物801−B(12.2g、87.7mmol)の溶液を80℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発により除去した。残留物を水(200mL)で希釈し、混合物をNaHCOでpH=8に調節し、次いでDCM(200mL2)で抽出した。合わせた有機溶液をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗物質を得、これを、PE:EtOAc(4:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物801−C(2−クロロ−3−エトキシピリジン、12.1g、87%)を黄色の油状物として得た。
【0258】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.93 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.15-7.18 (m, 2H), 4.09 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.46 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程3.化合物801−Dの合成
Na(13.1g、571mmol)をMeOH(250mL)に注意深く加え、Naが消滅するまで30℃で撹拌した。次いで化合物801−C(9.0g、57.14mmol)を混合物に加え、混合物を2日間加熱還流した。溶媒を除去した。残留物をDCM(300mL)で希釈し、水(200mL2)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、組成物801−D(3−エトキシ−2−メトキシピリジン、7.2g、収率83%)を黄色の油状物として得た。
【0259】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.71 (dd, J = 5.1, 1.5 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 1H), 6.80 (dd, J = 7.8, 5.1 Hz, 1H), 4.03-4.12 (m, 5H), 1.46 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程4.化合物801−Eの合成
AcOH(120mL)中の化合物801−D(7.2g、47mmol)およびNaOAc(4.6g、56.4mmol)の溶液に、AcOH(20mL)中のBr(9.0g、56.4mmol)を10℃でゆっくりと加えた。混合物を30℃で一晩撹拌した。反応混合物を氷(300g)に注ぎ、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル、100mL2)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(20:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物801−E(5−ブロモロ−3−エトキシ−2−メトキシピリジン、8.4g、77%)を黄色の油状物として得た。
【0260】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.77 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.05-4.11 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 1.44-1.51 (m, 3H).
工程5.化合物801−Fの合成
THF(150mL)中の801−E(8.4g、36.2mmol)の溶液に、n−BuLi(17.4mL、2.5M)を−70℃でゆっくりと加えた。混合物を−70℃で1.5時間撹拌した。DMF(7mL、90.5mmol)を反応混合物に加え、−70℃で0.5時間撹拌した。混合物をNHCl(100mL)でクエンチさせ、EtOAc(100mL2)で抽出した。合わせたEtOAc溶液をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物801−F(5−エトキシ−6−メトキシニコチンアルデヒド、6.5g)を赤色の固体として得た。
【0261】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.85 (s, 1H), 8.11 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.07-4.13 (m, 2H), 4.04 (s, 3H), 1.41-1.47 (m, 3H).
工程6.化合物801−Gの合成
DMF(400mL)中のジメチルスルホン(30.8g、328mmol)、KOH(1.84g、32.8mmol)の溶液に、DMF(100mL)中の801−F(5.94g、32.8mmol)をゆっくりと加えた。混合物を30℃で3時間撹拌した。混合物をNHCl(500mL)でクエンチさせ、EtOAc(500mL2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(500mL2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc(2:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物801−G(3−エトキシ−2−メトキシ−5−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ピリジン、0.71g、8.5%)を褐色の固体として得た。
【0262】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 4.09-4.16 (m, 2H), 4.06 (s, 3H), 3.05 (s, 3H), 1.52 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程7.化合物801−Hの合成
O(6mL)中のHBO(0.368g、5.95mmol)の溶液を50℃で15分間撹拌した。化合物801−G(1.1g、4.3mmol)を加え、50℃で15分間撹拌した。次いでNHOH(60mL)を加え、反応混合物を密閉管の中で、80℃で3日間撹拌した。混合物をDCM(50mL3)で抽出し、合わせた有機相を2N HCl(50mL2)で抽出した。水相をNaOHでpH=10に調節し、DCM(100mL2)で抽出した。合わせたDCM溶液を乾燥し、濃縮して、生成物801−H(1−(5−エトキシ−6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、0.71g、66%)を得た。
【0263】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.71 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 4.67 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.11 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.09-3.40 (m, 2H), 2.99 (s, 3H), 1.88 (s, 2H), 1.49 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程8.化合物801の合成
HOAc(5mL)中の化合物(N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、112mg、0.55mmol)および801−H(150mg、0.55mmol)の混合物を110℃で一晩加熱した。減圧下で濃縮乾燥し、残留物を分取HPLCにより精製して、801(N−(2−(1−(5−エトキシ−6−メトキシピリジン−3−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、66mg、26%)を白色の固体として得た。
【0264】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.70 (s, 1H), 8.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78-7.81 (m, 2H), 7.57 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 5.83 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.32-4.38 (m, 1H), 4.15-4.20 (m, 1H), 4.05-4.10 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.04 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 1.34 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M+1)]+ = 462.0.
例16
化合物901の合成
【0265】
【化43】
【0266】
工程1.化合物901−Bの合成
150mLのMeOH中の901−A(4−エトキシ−5−メトキシピコリンアルデヒド、8.4g、46.36mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.87g、55.63mmol)およびNaOAc(4.56g、55.63mmol)を加えた。反応混合物を3時間還流した。25℃に冷却し、濃縮乾燥し、次いで30mLの冷水で希釈し、EtOAcで抽出した。 合わせたEtOAc溶液を水およびブラインで洗浄した。NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、生成物901−B(4−エトキシ−5−メトキシピコリンアルデヒドオキシム、8.0g、収率88%)を得た。
【0267】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.40 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 1H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
工程2.化合物901−Cの合成
60mLのAcO中の901−B(8.0g、40.8mmol)の溶液をマイクロ波反応器の密閉管中で、170℃で30分間撹拌し、次いで25℃に冷却し、濃縮乾燥し、PE/EtOAc(1:1)に沈殿させて、所望の生成物901−C(4−エトキシ−5−メトキシピコリノニトリル、3.6g、収率40%)を得た。
【0268】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.33 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 4.18 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.93 (s, 1H), 1.35 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程3.化合物901−Dの合成
200mLの無水THF中のジメチルスルホン(4.7g、50mmol)の溶液をN雰囲気下において0℃に冷却し、これに、n−BuLi(20mL、50mmol)をゆっくりと滴加した。次いで混合物を氷水浴において2時間撹拌した。50mLの無水THF中の901−C(3.56g、20mmol)の溶液を、氷水浴中のこの溶液に滴加した。混合物を氷水浴において2時間撹拌し、次いで氷冷水でクエンチさせた。THFを蒸発させ、次いで混合物をEtOAc(500mL3)で抽出し、合わせたEtOAc溶液を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、粗生成物901−D(1−(4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エテンアミン、5.5g)を得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。
【0269】
工程4.化合物901−Eの合成
氷水で冷却した140mLのTHF中の901−D(5.0g、18.4mmol)の溶液に、2N HCl(60mL)を加えた。混合物を25℃で一晩撹拌した。THFを蒸発させ、残留物を飽和NaHCOで塩基性化した。混合物をEtOAc(200mL3)で抽出した。合わせたEtOAc溶液をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。濃縮乾燥して、生成物901−E(1−(4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エテノン、6.5g)を得た。
【0270】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.38 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 5.15 (s, 2H), 4.22 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), 1.37 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
工程5.化合物901−Fの合成
氷水で冷却した100mLのMeOH中の901−E(6.5g、粗物質、23.8mmol)の溶液に、NaBH(1.8g、47.6mmol)を少量ずつ加えた。混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで2N HCl(30mL)でクエンチさせ、30分間撹拌した。混合物を濃縮乾燥し、飽和NaHCOで塩基性化し、DCM/MeOH(20:1、400mL2)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄した。NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、粗生成物901−F(1−(4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノール、5.5g)を得た。
【0271】
工程6.化合物901−Gの合成
氷水で冷却した100mLのDCM中の901−F(5.5g、20mmol)の溶液に、EtN(5.6mL、40mmol)を加え、続いてMsCl(2.3mL、30mmol)を滴加した。混合物を25℃で一晩撹拌し、次いで氷水でクエンチさせ、30分間撹拌した。DCM(100mL2)で抽出し、合わせた有機相を水およびブラインで洗浄した。NaSOで乾燥した。濃縮乾燥し、PE/EtOAc(1:1)から結晶化させて、生成物901−G(4−エトキシ−5−メトキシ−2−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ピリジン、4.0g、4工程の収率34%)を得た。
【0272】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.26 (s, 1H), 7.39-7.59 (m, 3H), 4.12-4.18 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.12 (s, 3H), 1.36 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程7.化合物901−Hの合成
5mLの水中のB(OH)(93mg、1.5mmol)の溶液を50℃で15分間加熱した。901−G(515mg、2.0mmol)を加え、混合物を30分間撹拌した。次いで30mLのNH.HOを加えた。混合物を密閉管の中で、80℃で3日間撹拌した。25℃に冷却し、濃縮乾燥し、飽和NaHCOで塩基性化し、25℃で30分間撹拌した。混合物をDCM/MeOH(50mL3)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮乾燥して、粗生成物901−H(1−(4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、470mg、収率86%)を得た。
【0273】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) : δ 8.07 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 4.29-4.32 (m, 1H), 4.13 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.37-3.46 (m, 2H), 3.05 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程8.化合物901の合成
20mLのHOAc中の901−H(220mg、0.8mmol)の溶液に、(N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド(164mg、0.8mmol)を加え、次いで混合物を一晩還流した。次いで混合物を25℃に冷却し、濃縮乾燥し、分取HPLCにより精製して、生成物901(N−(2−(1−(4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、100mg、収率27%)を得た。
【0274】
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6): δ 9.71 (s, 1H), 8.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.79-7.83 (m, 1H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.10 (s, 1H), 5.86 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 5.86 (dd, J = 3.6, 7.2Hz, 1H), 4.40 (dd, J = 14.8, 3.6 Hz, 1H), 4.16-4.19 (m, 1H), 4.10 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [(M+1)]+ = 461.9.
出発材料901−Aの合成
【0275】
【化44】
【0276】
化合物901−A2の合成
300mLのHOおよびKOH(30g)中の901−A1(5−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−4H−ピラン−4−オン、CAS番号501−30−4、60g、422mmol)の溶液を10℃に冷却した。硫酸ジメチルエステル(53.2g、422mmol)を10℃で滴加した。混合物を10℃で1時間撹拌し、次いで濾過し、固体を収集し、アセトン(840mL)で洗浄し、乾燥して、生成物901A−2(2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシ−4H−ピラン−4−オン、17.5g、収率26.6%)を黄色の固体として得た。
【0277】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 8.08 (s, 1H), 6.30 (s, 1H), 5.79 (br s, 1H), 4.30 (s, 2H), 3.65 (s, 3H).
化合物901−A3の合成
密閉管に、901−A2(2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシ−4H−ピラン−4−オン、32g、205mmol)およびNHOH(160mL)を加えた。管を密閉し、90℃で3時間加熱した。混合物を濃縮し、次いでMeOH(200mL)および活性炭(15g)を加えた。混合物を0.5時間加熱還流した。混合物をセライトパッドで濾過し、濃縮乾固して、生成物901−A3(2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシピリジン−4(1H)−オン、27.8g、収率87%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.38 (s, 1H), 6.22 (s, 1H), 4.36 (s, 2H), 3.67 (s, 3H).
化合物901−A4の合成
DMF(280mL)中の901−A3(2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシピリジン−4(1H)−オン、27.8g、179mmol)の溶液に、CsCO(64.2g、197mmol)を加えた。混合物を85℃に加熱し、次いでヨード−エタン(29.3g、188mmol)を加えた。混合物を85℃で2時間撹拌した。混合物を濾過した。濾液を水(300mL)で希釈し、DCM:MeOH=10:1(300mL4)で抽出し、有機相を乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、EtOAcで溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物901−A4((4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)メタノール、17.5g、収率53%)を黄色の固体として得た。
【0278】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.04 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 5.29 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.10 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
化合物901−Aの合成
CHCl(400mL)中の901−A4((4−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)メタノール、10g、54.6mmol)の溶液に、MnO(47g、546mmol)を加えた。混合物を65℃に加熱し、2時間反応させた。混合物を濾過し、濃縮して、生成物901−A(4−エトキシ−5−メトキシピコリンアルデヒド、9g、収率91%)を灰色の固体として得た。
【0279】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.82 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 4.23-4.16 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 1.36 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
例17
化合物702および703の合成
中間体化合物701−F1および701−F2の合成
【0280】
【化45】
【0281】
化合物701−F(6.6g、24mmol)をキラル分離して、生成物701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、2.5g、ee:98.42%)および701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、1.7g、ee:98.29%)を得た。
【0282】
分離方法:
カラム:chiralpak IA 5μm、4.6250mm
移動相:ヘキサン(Hex):EtOH:DEA=70:30:0.2
流速(F):1.0mL/分
波長(W):230nm
温度(T):30℃
化合物702の合成
化合物702は、中間体化合物701−F2を化合物701−Fの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成した。
【0283】
【化46】
【0284】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.73 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 3.2 Hz, 1H), 4.15-4.35 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: 462.2 ([M+1]+).
化合物703の合成
化合物703は、中間体化合物701−F1を化合物701−Fの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成した。
【0285】
【化47】
【0286】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.73 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.15-4.35 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: 462.1 ([M+1]+).
例18
化合物704、705および706の合成
化合物705および706は、中間体化合物701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を化合物701−Fの代わりにそれぞれ使用した以外、ならびに中間体化合物101−E(N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)を化合物N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成した。
【0287】
【化48】
【0288】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.45 (dd, J = 9.2, 3.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.78-5.81 (m, 1H), 4.12-4.36 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.20 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M+1)]+ = 480.2
【0289】
【化49】
【0290】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.78 (s, 1H), 8.44-8.46 (m, 1H), 7.69 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.12-4.35 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 1.20 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M+1)]+ = 480.0
化合物704は、中間体化合物101−Eを化合物N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成することができる。
【0291】
【化50】
【0292】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例19
化合物707、708および709の合成
化合物708および709は、中間体化合物701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を化合物701−Fの代わりにそれぞれ使用した以外、ならびに中間体化合物201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)を化合物N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成した。
【0293】
【化51】
【0294】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.81 (s, 1H), 8.29 (dd, J = 12.0, 1.6 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 6.8, 1.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.8, 3.2 Hz, 1H), 4.13-4.36 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.18 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: 479.9 ([M+1]+).
【0295】
【化52】
【0296】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.80 (s, 1H), 8.29 (dd, J = 12.0, 2.0 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 6.4, 2.0 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.4, 3.2 Hz, 1H), 4.16-4.32 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LC-MS: 480.2 ([M+1]+).
化合物707は、中間体化合物201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)を化合物N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例14の化合物701の方法に従って合成することができる。
【0297】
【化53】
【0298】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例20
化合物712の合成
【0299】
【化54】
【0300】
AcOH(5mL)中のN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド(117mg,0.568mmol)の溶液に、化合物712−A1(150mg、0.54mmol)を加え、混合物を80℃で一晩撹拌した。反応溶液をロータリーエバポレータにより濃縮乾固し、分取HPLCにより精製し、凍結乾燥して、化合物712((R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、185mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (s, 1H), 8.478 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 8.0 Hz ,1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 3.2 Hz, 1H), 4.35-4.30 (m, 1H), 4.22-4.15 (m, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: ([M+H]+). 465.0. ee% = 100%.
中間体化合物712−Aの合成
【0301】
【化55】
【0302】
工程1.化合物Bの合成
14mLのDMF中のA(2−クロロ−6−ヨードピリジン−3−オール、CAS番号185220−68−2、5g、19.6mmol)の溶液に、KCO(4.06g、29.4mmol)を加えた。混合物を30分間撹拌した。CDI(3.41g、23.5mmol)を加えた。混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、100mLの水に注ぎ、0.5時間撹拌し、濾過し、水(200mL×2)で洗浄し、固体を収集し、真空下で乾燥して、化合物B(2−クロロ−6−ヨード−3−d−メトキシピリジン、4.87g、収率91%)を黄色の固体として得た。
【0303】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H).
工程2.化合物Cの合成
NaOEt(8.53g、125.3mmol)を無水EtOH(100mL)に10℃で少量ずつゆっくりと加えた。内部温度は、添加が完了したときに35℃に上昇していた。次いでB(2−クロロ−6−ヨード−3−d−メトキシピリジン、4.87g、17.9mmol)を加え、混合物を100℃に加熱し、2時間撹拌した。冷却し、溶媒を除去した。残留物をEtOAc(100mL)および氷水(100mL)で希釈し、次いで撹拌し、層別化した。有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮乾燥して、化合物C(2−エトキシ−6−ヨード−3−d−メトキシピリジン、4.86g、収率96%)を褐色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.30 (dd, J = 8.1, 1.2 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.1, 1.2 Hz, 1H), 4.28-4.21 (m, 2H), 1.32-1.27 (m, 3H).
工程3.化合物Dの合成
DMF(50mL、Nを0.5時間バブリングさせた)中のC(2−エトキシ−6−ヨード−3−d−メトキシピリジン、4.86g、17.2mmol)の溶液に、DIEA(3.33g、25.8mmol)、メタンスルホニル−エテン(2.19g、20.6mmol)、S−Phos(2−ジシクロヘキシルホスフィン−2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル、1.09g、2.58mmol)およびPd(dba)(1.06g、1.5mmol)を加えた。混合物をNで4回パージし、N保護下において110℃で4時間撹拌した。次いで混合物を冷却し、濾過し、濾液をロータリーエバポレータにより濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1〜1:1)により精製して、D(2−エトキシ−3−d−メトキシ−6−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ピリジン、3.6g、80%)をオフホワイトの固体として得た。
【0304】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.43-7.31 (m, 4H), 4.43-4.36 (m, 2H), 3.11 (s, 3H), 1.34 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程4.化合物712−Aの合成
B(OH)(2.49g、40.3mmol)、ジオキサン(40mL)、D(2−エトキシ−3−d−メトキシ−6−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ピリジン、7.0g、26.9mmol)およびNH.HO(200mL)を、密閉管に加え、混合物を100℃で60時間撹拌した。密閉管を冷却し、空気を抜き、開放した。反応溶液を50mLに濃縮し、次いで沈殿した固体を濾過し、HOで洗浄した。濾過をロータリーエバポレータにより濃縮乾固して、粗物質を得、これをPE/EtOAc(3:1、40mL)でスラリー化して、712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、5.3g、収率71%)を白色の固体として得た。
【0305】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.33 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 4.23-4.19 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.38-3.36 (m, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.21 (br s, 2H), 1.31 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程5.キラル分離
712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)をキラル分取HPLCにより精製して、712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)および712−A2((S)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を得た。
【0306】
キラル分離の条件:カラム:CHIRALPAK IA、粒径:5μm;波長:230nm;移動相:ヘキサン/EtOH/(0.2%TEA)=70/30[V/V(0.2%TEA)];温度:30℃。
【0307】
例21
化合物710および711の合成
化合物711は、対応する基質712−A2を化合物712−A1の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成した。
【0308】
【化56】
【0309】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 8.4 Hz ,1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 14.4, 3.6 Hz, 1H), 4.22-4.15 (m, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: ([M+H]+). = 465.0. ee% = 98.3%
化合物710は、対応する基質712−Aを化合物712−A1の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成することができる。
【0310】
【化57】
【0311】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例22
化合物716、718および719の合成
化合物719は、対応する基質101−E(N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)をN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成した。
【0312】
化合物718は、対応する基質101−EをN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用し、対応する基質712−A2((S)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成した。
【0313】
【化58】
【0314】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76 (s, 1H), 8.45 (dd, J = 9.2, 3.6Hz, 1H), 7.69 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 4.23-4.12 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
LCMS: ([M+H]+) = 483.0. ee% = 99.6%
【0315】
【化59】
【0316】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76 (s, 1H), 8.45 (dd, J = 9.2, 3.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 10.8, 4.0 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 14.8, 4.0 Hz, 1H), 4.23-4.13 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 1.20 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: ([M+H]+) = 482.9. ee% = 98.5%
化合物716は、対応する基質101−E(N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)をN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用し、対応する基質712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成することができる。
【0317】
【化60】
【0318】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
例23
化合物722、724および725の合成
化合物725は、対応する基質201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)をN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成した。
【0319】
化合物724は、対応する基質201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)をN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用し、対応する基質712−A2((S)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成した。
【0320】
【化61】
【0321】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.29 (dd, J = 12.0, 2.0 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 6.8, 2.4 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 14.8, 4.0 Hz, 1H), 4.21-4.14 (m, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: ([M+H]+) = 483.0. ee% = 100%
【0322】
【化62】
【0323】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.31-8.27 (m, 1H), 7.53 (dd, J = 6.8, 2.4 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 14.4, 3.6 Hz, 1H), 4.21-4.14 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: ([M+H]+) = 483.2. ee% = 98.4%
化合物722は、対応する基質201−C(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)をN−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミドの代わりに使用し、対応する基質712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例20の化合物712の方法に従って合成することができる。
【0324】
【化63】
【0325】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−6−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例24
化合物111の合成
【0326】
【化64】
【0327】
工程1.化合物111−Bの合成
HNOとHSO(20mL:50mL)の混合物に、化合物111−A(3−クロロフタル酸無水物、CAS番号117−21−5、25.0g、137mmol)を0℃で少量ずつ加えた。混合物を25℃で12時間撹拌し、次いで0℃に冷却し、続いて粉砕氷(crushed ice)を加えた。固体を濾過し、乾燥して、化合物111−B(3−クロロ−6−ニトロフタル酸、21.0g、収率63%)を白色の固体として得た。
【0328】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ14.34 (br s, 2H), 8.17 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
工程2.化合物111−Cの合成
EtOH(130mL)中の111−B(3−クロロ−6−ニトロフタル酸、1.0g、4.08mmol)の溶液に、ラネーNi(1g)をN保護下で加えた。混合物をHでパージし、Hバルーン圧下において25℃で5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドによりN保護下で濾過し、ケーキをEtOHで洗浄し、濾液を濃縮して、化合物111−C(3−アミノ−6−クロロフタル酸、0.75g、85%)を淡緑色の固体として得た。
【0329】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ7.35-7.14 (m, 1H), 6.86-6.67 (m,1H).
工程3.化合物111−Dの合成
AcO(10mL)中の111−C(3−アミノ−6−クロロフタル酸、0.75g、3.49mmol)の混合物を120℃で一晩撹拌した。反応溶液をロータリーエバポレータにより濃縮し、次いで沈殿した固体を濾過し、石油エーテルで洗浄して、生成物111−D(N−(7−クロロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド)を淡黄色の固体として得た。
【0330】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.86 (s, 1H), 8.38 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 9.0 Hz, 1H).
工程4.化合物111の合成
AcOH(2mL)中の111−D(N−(7−クロロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、100mg、0.418mmol)および102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、115mg、0.418mmol)の混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を冷却すると、固体が沈殿した。固体を濾過し、EtOAc、n−ヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥して、化合物111(((S)−N−(7−クロロ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、155mg、収率75%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.46 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.01-6.93 (m, 2H), 5.78 (dd, J = 10.0, 4.4 Hz, 1H), 4.35-4.29 (m, 1H), 4.20-4.16 (m, 1H), 4.03 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.03 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.33 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M-H)]- = 493.1. ee% = 100%.
例25
化合物112、113および114の合成
化合物112は、対応する基質1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミンを102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、化合物111の方法に従って調製することができる。
【0331】
【化65】
【0332】
N−(7−クロロ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
化合物113の合成
化合物113は、対応する基質103−E((S)−1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、化合物111の方法に従って調製することができる。
【0333】
【化66】
【0334】
(S)−N−(7−クロロ−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.46 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.06 (s, 1H), 7.01-6.93 (m, 2H), 5.78 (dd, J = 10.0 Hz, 4.4 Hz, 1H), 4.32-4.28 (m, 1H), 4.20-4.15 (m, 1H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M-H)]- = 496.1. ee% = 99.5%.
化合物114は、対応する基質103−D(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、化合物111の方法に従って調製することができる。
【0335】
【化67】
【0336】
(N−(7−クロロ−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
例26
化合物728、729および730の合成
化合物728は、対応する基質701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例24の化合物111の方法に従って合成した。
【0337】
【化68】
【0338】
N−(7−クロロ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (s, 1H), 8.49 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.4, 3.2 Hz, 1H), 4.36-4.32 (m, 1H), 4.23-4.17 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 1.19 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [(M-H)]- = 496.2.
化合物729および730は、対応する基質701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりにそれぞれ使用した以外は、例24の化合物111の方法に従って合成した。
【0339】
【化69】
【0340】
(S)−N−(7−クロロ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0341】
【化70】
【0342】
(R)−N−(7−クロロ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例27
化合物731の合成
【0343】
【化71】
【0344】
DMA(3mL)中の728(N−(7−クロロ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、150mg、0.303mmol)、Zn(CN)(222mg、1.90mmol)、Zn粉末(100mg、1.54mmol)およびdppf(76mg、0.137mmol)の混合物に、Pd(dba)(105mg、0.115mmol)を加えた。混合物をNでパージし、マイクロ波照射下において140℃で2時間撹拌し、次いで冷却し、濾過した。濾液を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=2/1)により精製して、粗化合物を得、それを分取HPLCによりさらに精製して、化合物731(N−(7−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、62.0mg、収率42%)を得た。
【0345】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.93 (s, 1H), 8.64 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.83 (dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 4.38-4.34 (m, 1H), 4.25-4.16 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.21 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [(M+H)]+ = 487.2
例28
化合物732および733の合成
化合物729を例27の化合物731の方法に従って化合物732に変換した。
【0346】
【化72】
【0347】
(S)−N−(7−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.93 (s, 1H), 8.65 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.83 (dd, J = 10.8 Hz, 4.0 Hz, 1H), 4.35-4.34 (m, 1H), 4.25-4.17 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 1.21 (t, J = 6.8 Hz, 3H) . LCMS: [(M+H)]+ = 487.2. ee%: 100%.
化合物733を例27の化合物731の方法に従って化合物730から変換した。
【0348】
【化73】
【0349】
(R)−N−(7−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例29
化合物115および116の合成
化合物111を例27の化合物731の方法に従って化合物115に変換した。
【0350】
【化74】
【0351】
(S)−N−(7−シアノ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.91 (s, 1H), 8.62 (dd, J = 8.8, 3.2 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 10.0, 4.8 Hz, 1H), 4.33-4.18 (m, 2H), 4.03 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.33 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+NH4+] = 503.0. ee%: 100%.
化合物116を例27の化合物731の方法に従って化合物112から変換した。
【0352】
【化75】
【0353】
N−(7−シアノ−2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例30
化合物734の合成
【0354】
【化76】
【0355】
工程1.化合物734−Bの合成
O(240mL)中の化合物734−A(5−ブロモ−2−メチル−3−ニトロ安息香酸、CAS番号107650−20−4、16.0g、0.062mol)の混合物に、NaOH(4.92g、0.122mol)を加えた。混合物を80℃に加熱し、次いでKMnO(39g、0.123mol)を3時間かけて少量ずつ加えた。次いで混合物を30分間撹拌した。反応溶液を濾過し、ケーキを熱水(200mL)で洗浄した。濾液を2N HClでpH=1に調節し、EtOAc(300mL×3)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物734−B(5−ブロモ−3−ニトロフタル酸、9.0g、収率51%)を黄色の固体として得た。
【0356】
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 14.0 (br s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.33 (s, 1H).
工程2.化合物734−Cの合成
EtOH(150mL)中の734−B(5−ブロモ−3−ニトロフタル酸、5.0g、17.24mmol)の溶液に、ラネーNi(5g)をN雰囲気下で加えた。混合物をHでパージし、Hバルーン圧下において25℃で7時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、ケーキをEtOHで洗浄した。濾液を濃縮乾固して、化合物734−C(3−アミノ−5−ブロモフタル酸、5.0g、粗物質)を淡緑色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ7.02-7.01 (m, 1H), 6.79-6.77 (m,1H), 1.03 (br s, 2H).
工程3.化合物734−Dの合成
AcO(50mL)中の734−C(3−アミノ−5−ブロモフタル酸、5.0g)の混合物を120℃で一晩撹拌した。反応溶液をロータリーエバポレータにより濃縮し、固体を沈殿させ、次いで濾過し、固体をEtOAcで洗浄して、生成物734−D(N−(6−ブロモ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、2.1g、収率38%)を淡黄色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.90 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 2.98 (s, 3H), 2.22 (s, 3H).
工程4.化合物734−Fの合成
AcOH(5mL)中の化合物734−D(N−(6−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、500mg、1.767mmol)および701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、484mg、1.767mmol)の混合物を80℃で2時間撹拌した。次いでHO(30mL)を加え、混合物をEtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)により精製して、734−F((S)−N−(6−ブロモ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、0.9g、収率95%)を白色の固体として得た。
【0357】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 8.69 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.79 (m, 1H), 4.31-4.30 (m, 1H), 4.20-4.16 (m, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程5.化合物734の合成
DMA(8mL)中の734−F((S)−N−(6−ブロモ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、450mg、0.833mmol)、Zn(CN)(292mg、2.50mmol)およびdppf(185mg、0.333mmol)の脱ガス混合物に、Pd(dba)(305mg、0.333mmol)を加えた。混合物をNでパージし、マイクロ波照射下において110℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却し、濾過し、濾液を濃縮して、粗生成物を得、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル=1:1)により精製して、粗化合物を得、それを分取HPLCによりさらに精製して、734((S)−(N−(6−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、220.0mg、収率54%)を黄色の固体として得た。
【0358】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.83 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.35 (dd, J = 14.4, 3.6 Hz, 1H), 4.22-4.16 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H) . LCMS (ESI) [M+H]+ = 486.9.
化合物735および736は、対応する基質701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)および701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F2の代わりにそれぞれ使用した以外は、化合物734の方法に従って合成することができる。
【0359】
【化77】
【0360】
(R)−N−(6−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0361】
【化78】
【0362】
N−(6−シアノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例31
化合物737の合成
【0363】
【化79】
【0364】
工程1.化合物737−Cの合成
DMF(300mL)中の701−F(5g、18.2mmol)の混合物に、737−B(3−ニトロフタル酸、CAS番号603−11−2、3.85g、18.2mmol)、HATU(15.2g、40mmol)およびDIEA(8.23g、63.7mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。反応物にHO(150mL)を加え、15分間撹拌し、次いでEtOAc(400mL)で抽出し、有機相をブライン(300mL2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EA(2:1〜1:1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、737−C(4.5g、収率55%)を黄色の固体として得た。
【0365】
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 8.35 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.11 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.89-5.80 (m, 1H), 4.39-4.31 (m, 1H), 4.22-4.12 (m, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 1.18 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程2.化合物737−Dの合成
酢酸エチル(200ml)中の737−C(4.5g、0.01mmol)の混合物に20%Pd/C(800mg)を加え、H(50psi)雰囲気下において室温で7時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して、737−D(4.09g、収率97%)を黄色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 7.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.04 - 6.90 (m, 3H), 6.49 (s, 2H), 5.79-5.71 (m, 1H), 4.25-4.16 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 1.20 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程3.化合物737−Eの合成
THF(15mL)中の737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン、500mg、1.19mmol)の溶液に、EtN(606mg、6mmol)、MsCl(187mg、1.79mmol)およびDMAP(290mg、2.38mmol)を加えた。混合物を75℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、EtOAc(30mL)で抽出し、1N NCl、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して、粗物質を得て、次いでシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 1:1)および分取HPLCにより精製して、350mgの737−E(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−N−(メチルスルホニル)メタンスルホンアミド)と(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)メタンスルホンアミド)の混合物を黄色の固体として得た。
【0366】
工程4.化合物737の合成
CHCN中の737−E(300mg)の溶液にNaOH溶液(2N、0.6mL)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、混合物をHCl(1N)でpH=8に調節し、EtOAcで抽出し、NaSOで乾燥し、濾過を濃縮して、粗物質を得、これを分取HPLCにより精製して、化合物737(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)メタンスルホンアミド、103mg、2工程の収率20%)を得た。
【0367】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.33 (s, 1H), 7.86-7.78 (m, 2H), 7.63 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.0, 3.6 Hz, 1H), 4.34-4.29 (m, 1H), 4.22-4.16 (m, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.28 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 1.18 (t, J = 7.2 Hz, 3H), LCMS (ESI) [M+H]+ = 498.1.
化合物737−D2は、化合物701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−Fの代わりに使用した以外は、化合物737ーDの方法に従って合成した。
【0368】
【化80】
【0369】
(S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.48-7.43 (m, 1H), 7.27-7.24 (m, 1H), 7.02-6.92 (m, 3H), 6.49 (s, 2H), 5.77-5.73 (m, 1H), 4.24-4.19 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.07 (s, 3H), 1.23-1.17 (m, 3H).
化合物737−D1は、化合物701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−Fの代わりに使用した以外は、化合物737ーDの方法に従って合成することができる。
【0370】
【化81】
【0371】
(R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン
化合物738は、化合物737−D2を737−Dの代わりに使用した以外は、化合物737の方法に従って合成することができる。
【0372】
【化82】
【0373】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)メタンスルホンアミド)
例32
化合物742の合成
【0374】
【化83】
【0375】
0℃に冷却したDCM(20mL)中の737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン、479mg、1.143mmol)の溶液に、742−A(2−(ベンジルオキシ)アセチルクロリド、CAS番号19810−31−2、1.26g、6.86mmol)およびDIEA(1.28g、9.94mmol)を加え、次いで混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1〜2:1)により精製して、生成物(625mg、収率96%)を黄色の固体として得た。125mgの生成物を分取HPLCにより精製して、742(2−(ベンジルオキシ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、53mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.42 (s, 1H), 8.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.35-7.27 (m, 3H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.83 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.69 (s, 2H), 4.36-4.32 (m, 1H), 4.20-4.16 (m, 5H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 568.0.
化合物743および744は、化合物737−D2および737−D1を737−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、化合物742の方法に従って合成することができる。
【0376】
【化84】
【0377】
(S)−2−(ベンジルオキシ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0378】
【化85】
【0379】
(R)−2−(ベンジルオキシ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例33
化合物739の合成
【0380】
【化86】
【0381】
DMF(50mL)中の742(2−(ベンジルオキシ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、500mg、0.88mmol)の混合物にPd/C(20%、50%湿潤、50mg)を加え、H(50psi)下において25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、739(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド、160mg、収率32%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.63 (s, 1H), 8.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.34 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 5.82 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 4.22-4.16 (m, 3H), 4.07 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 478.2.
化合物740および741は、化合物739の方法に従って、化合物743および744からそれぞれ調製することができる。
【0382】
【化87】
【0383】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
【0384】
【化88】
【0385】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
例34
化合物748の合成
【0386】
【化89】
【0387】
0℃に冷却したDMF(10mL)中の737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン、100mg、0.238mmol)の溶液に、2−メトキシアセチルクロリド(CAS番号38870−89−2、148mg、1.367mmol)およびDMAP(45.8mg、0.357mmol)を加え、混合物を0℃で2時間撹拌した。次いで反応混合物をHCl(1M、20mL)でクエンチさせ、EtOAc(20mL)で抽出した。有機相を濃縮し、分取HPLCにより精製して、748(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド、30mg、収率26%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.29 (s, 1H), 8.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.34-4.30 (m, 1H), 4.23-4.15 (m, 3H), 4.10 (s, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 492.2.
化合物749および750は、化合物737−D2および737−D1を化合物737−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、化合物748の方法に従って合成することができる。
【0388】
【化90】
【0389】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド
【0390】
【化91】
【0391】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド
例35
化合物745の合成
【0392】
【化92】
【0393】
化合物745(N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド)は、適切な化合物745−Dを737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)の代わりに使用した以外は、例34の748の方法に従って合成した。
【0394】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.28 (s, 1H), 8.74 (dd, J = 9.6, 4.0 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.8, = 3.6 Hz, 1H), 4.35-4.14 (m, 4H), 4.10 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 1.21 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 510.2.
化合物745−Dの合成
化合物745−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン)は、対応する出発材料101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)を化合物737−B(3−ニトロフタル酸)の代わりに使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成した。
【0395】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.35 (t, J =9.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.07-6.95 (m, 2H), 6.46 (br s, 2H), 5.75-5.70 (m, 1H), 4.28-4.16 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 2.68 (s, 3H), 1.35-1.17 (m, 3H).
化合物745−D2および745−D1は、対応する出発材料101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)を化合物737−B(3−ニトロフタル酸)の代わりに使用し、化合物701−F2((S)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または701−F1((R)−1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりにそれぞれ使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成した。
【0396】
【化93】
【0397】
(S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.35-7.25 (m, 2H), 7.07-7.04 (m, 2H), 6.46-6.44 (m, 2H), 5.77-5.72 (m, 1H), 4.25-4.17 (m, 4H), 4.04-4.02 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 1.23-1.15 (m, 3H).
【0398】
【化94】
【0399】
(R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン
化合物746および747の合成
化合物746および747は、化合物745−D2または745−D1を化合物745−Dの代わりに使用した以外は、化合物745の方法に従って合成することができる。
【0400】
【化95】
【0401】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド
【0402】
【化96】
【0403】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−2−メトキシアセトアミド)
例36
化合物751の合成
【0404】
【化97】
【0405】
工程1.化合物751−Bの合成
SOCl(15mL)中の2−(ジメチルアミノ)酢酸(CAS番号1118−68−9、1.50g、14.56mol)を75℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、化合物751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド、1.90g、粗物質)を得、これを、さらに精製することなく次の工程に使用した。
【0406】
工程2.化合物751の合成
THF(10mL)中の745−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、300mg、0.68mmol)の溶液に、751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド、432mg、2.74mmol)を加えた。混合物を75℃で1時間撹拌し、次いで25℃に冷却した。NaHCO水溶液(30mL)を加え、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濾過を濃縮して、粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製して、751(2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、120g、収率34%)を得た。
【0407】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.84 (s, 1H), 8.80-8.77 (m, 1H), 7.71 (t, J = 8.7 Hz,1H), 7.28 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 5.83-5.79 (m, 1H), 4.31-4.20 (m, 4H), 3.77 (s, 3H), 3.18-3.11 (m, 5H), 2.32 (s, 6H), 1.20 (t, J = 6.3 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 523.2.
化合物752および753は、化合物745−D2または745−D1を化合物745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、化合物751の方法に従って合成することができる。
【0408】
【化98】
【0409】
(S)−2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0410】
【化99】
【0411】
(R)−2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例37
化合物754の合成
化合物754は、対応する基質737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を化合物745−Dの代わりに使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成した。
【0412】
【化100】
【0413】
2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.84 (s, 1H), 8.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.86-7.82 (m, 1H), 7.59 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.81-5.70 (m, 1H), 4.31-4.16 (m, 4H), 3.76 (s, 3H), 3.16 (s, 2H), 3.10 (s, 3H), 2.32 (s, 6H), 1.16 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 505.2.
化合物755および756は、対応する基質737−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)または737−D1((R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を化合物745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成することができる。
【0414】
【化101】
【0415】
(S)−2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
【0416】
【化102】
【0417】
(R)−2−(ジメチルアミノ)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド
例38
化合物757の合成
化合物757は、イソ吉草酸クロリド(CAS番号108−12−3)を化合物751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド)の代わりに使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成した。
【0418】
【化103】
【0419】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.71 (s, 1H), 8.47 (dd, J = 9.2, 3.2 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.33 (dd, = 14.4, 2.8 Hz,1H), 4.22-4.13 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.33 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.09-2.06 (m, 1H), 1.19 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.8 Hz, 6H). LCMS: [M+H]+ = 522.2
化合物758および759は、イソ吉草酸クロリドを化合物751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド)の代わりに使用し、7457−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン))または745−D1((R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン)を化合物745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成することができる。
【0420】
【化104】
【0421】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
【0422】
【化105】
【0423】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
例39
化合物760の合成
化合物760は、イソ吉草酸クロリドを化合物751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド)の代わりに使用し、737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を化合物745−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン)の代わりに使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成した。
【0424】
【化106】
【0425】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.68 (s, 1H), 8.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 10.8, 3.6 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 14.4, 3.6 Hz, 1H), 4.23-4.15 (m, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.34 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 2.10-2.07 (m, 1H), 1.16 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 6H). LCMS: [M+H]+ = 504.0.
化合物761および762は、イソ吉草酸クロリドを化合物751−B(2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド)の代わりに使用し、737−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)または737−D1((R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を化合物745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、例36の化合物751の方法に従って合成することができる。
【0426】
【化107】
【0427】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
【0428】
【化108】
【0429】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)−3−メチルブタンアミド
例40
化合物763の合成
【0430】
【化109】
【0431】
THF(3mL)中の745−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン、260mg、0.59mmol)の溶液に、塩化シクロプロパンカルボニル(CAS番号4023−34−1、124mg、1.19mmol)を加え、75℃で1.5時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLCにより精製して、生成物763(119mg、収率40%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.03 (s, 1H), 8.43-8.40 (m, 1H), 7.68 (t, J = 9.2 Hz,1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 4.36-4.31 (m, 1H), 4.24-4.13 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.00-1.97 (m, 1H), 1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 5.2 Hz, 4H). LCMS: [M+H]+ = 506.2.
化合物764は、745−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン)を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成した。
【0432】
【化110】
【0433】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.02 (s, 1H), 8.42 (dd, J = 9.2, 4.0 Hz, 1H), 7.67 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.82-5.80 (m, 1H), 4.32-4.31 (m, 1H), 4.24-4.18 (m, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.07-1.96 (m, 1H), 1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.88-0.86 (m, 4H). LCMS: [M+H]+ = 506.2.
化合物765は、745−D1((R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成した。
【0434】
【化111】
【0435】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
例41
化合物767の合成
中間体化合物767−D2の合成
【0436】
【化112】
【0437】
化合物767−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン))は、712−A2((S)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を化合物701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用し、101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)を737−B(3−ニトロフタル酸)の代わりに使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成した。
【0438】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.38-7.33 (m, 1H), 7.26 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 7.09-7.03 (m, 1H), 6.98-6.95 (m, 1H), 6.46 (s, 2H), 5.77-5.71 (m, 1H), 4.31-4.16 (m, 4H), 3.08 (s, 3H), 1.23-1.15 (m, 3H).
化合物767−Dおよび767−D1の合成
化合物767−Dおよび767−D1は、101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)を化合物737−B(3−ニトロフタル酸)の代わりに使用し、712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりにそれぞれ使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成することができる。
【0439】
【化113】
【0440】
4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン
【0441】
【化114】
【0442】
(R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン
【0443】
【化115】
【0444】
化合物767((S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド)は、化合物767−D2を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.02 (s, 1H), 8.43-8.40 (m, 1H), 7.67 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.82-5.78 (m, 1H), 4.33 (dd, J = 14.4, 3.6 Hz, 1H), 4.22-4.13 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.01-1.95 (m, 1H), 1.20 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.90-0.86 (m, 4H). LCMS: 509.2 ([M+H]+). ee% = 98.9%
化合物766は、化合物767−Dを745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成することができる。
【0445】
【化116】
【0446】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
化合物768は、化合物767−D1を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成することができる。
【0447】
【化117】
【0448】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
例42
化合物770の合成
化合物770は、化合物737−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成した。
【0449】
【化118】
【0450】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.98 (s, 1H), 8.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.82 (dd, J = 10.8 Hz, 3.6 Hz, 1H), 4.31-4.30 (m, 1H), 4.23-4.16 (m, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.00-1.97 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.88-0.87 (m, 4H). LCMS: 487.9 ([M+H]+).
化合物769および771は、化合物737−D(4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)または737−D1((R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成することができる。
【0451】
【化119】
【0452】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
【0453】
【化120】
【0454】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
例43
化合物773の合成
中間体化合物773−D2の合成
【0455】
【化121】
【0456】
化合物773−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)は、化合物712−A2((S)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成した。
【0457】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.48-7.43 (m, 1H), 7.25 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.01-6.91 (m, 3H), 6.49(s, 2H), 5.78-5.72 (m, 1H), 4.30-4.19 (m, 4H), 3.07 (s, 3H), 1.22-1.15 (m, 3H).
化合物773−Dおよび773−D1の合成
化合物773−Dおよび773−D1は、化合物712−A(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)または712−A1((R)−1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−Fの代わりにそれぞれ使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成することができる。
【0458】
【化122】
【0459】
4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン
【0460】
【化123】
【0461】
(R)−4−アミノ−2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン
化合物773は、化合物773−D2を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の763の方法に従って合成した。
【0462】
【化124】
【0463】
(S)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.99 (s, 1H), 8.43 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 8.0 Hz,1H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.04-7.02 (m, 1H), 5.83-5.80 (m, 1H), 4.36-4.29 (m, 1H), 4.23-4.16 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 2.02-1.96 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.88 (d, J = 6.0 Hz, 4H). LCMS: ([M+H]+) = 491.2 ee% = 99.0%
化合物772および774は、化合物773−Dまたは773−D1を745−Dの代わりにそれぞれ使用した以外は、例40の763の方法に従って合成することができる。
【0464】
【化125】
【0465】
N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
【0466】
【化126】
【0467】
(R)−N−(2−(1−(6−エトキシ−5−d−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド
例44
化合物118の合成
【0468】
【化127】
【0469】
化合物118((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド)は、化合物118−D2を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の763の方法に従って合成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.01 (s, 1H), 8.38 (dd, J = 9.2, 3.6 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.01-6.93 (m, 2H), 5.77 (dd, J1 = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J1 = 14.4, 10.8 Hz, 1H), 4.18-4.14 (m, 1H), 4.03 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.00-1.97 (m, 1H), 1.33 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.89-0.87 (m, 4H). LCMS: ([M+H]+) = 507.9.
化合物118−D2の合成
化合物118−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロイソインドリン−1,3−ジオン)は、103−E((S)−1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用し、101−A(3−フルオロ−6−ニトロフタル酸)を737−B(3−ニトロフタル酸)の代わりに使用した以外は、例31の737−Dの方法に従って合成した。
【0470】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.33 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.06-7.01 (m, 2H), 6.95-6.93 (m, 2H), 6.46 (s, 2H), 5.73-5.69 (m, 1H), 4.37-4.29 (m, 1H), 4.12-3.98 (m, 3H), 3.01 (s, 3H), 1.36-1.30 (m, 3H).
例45
化合物120の合成
【0471】
【化128】
【0472】
化合物120((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)シクロプロパンカルボキサミド)は、化合物120−D2を745−Dの代わりに使用した以外は、例40の化合物763の方法に従って合成した。
【0473】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.98 (s, 1H), 8.40 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.01-6.92 (m, 2H), 5.79 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.35 (dd, J = 14.4, 10.8 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 14.4, 4.4 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.02 (s, 3H), 2.00-1.94 (m, 1H), 1.32 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.90-0.88 (m, 4H). LCMS: ([M+H]+) = 490.0.
化合物120−D2の合成
化合物120−D2((S)−4−アミノ−2−(1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン)は、化合物103−E((S)−1−(3−エトキシ−4−d−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)を701−F(1−(6−エトキシ−5−メトキシピリジン−2−イル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン)の代わりに使用した以外は、例31の化合物737−Dの方法に従って合成した。
【0474】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.46-7.41 (m, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.99-6.93 (m, 4H), 6.52-6.50 (m, 2H), 6.46 (s, 2H), 5.74-5.69 (m, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 4.11-3.97 (m, 3H), 3.00 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
例46
化合物502の合成
【0475】
【化129】
【0476】
工程1.化合物502−Bの合成
AcO(8mL)中の502−A(5−アミノピリジン−3,4−ジカルボン酸、0.3g、1.32mmol)の混合物を120℃で一晩撹拌した。溶媒を除去して、粗生成物502−B(N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド、0.35g)を得た。
【0477】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.47 (s, 1H), 9.45 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 2.22 (s, 3H).
工程2.化合物502の合成
AcOH(6mL)中の化合物502−B(N−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド、0.3g、粗物質)および102−B((S)−1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、0.30g、1.10mmol)の混合物を70℃で3時間撹拌した。溶媒を除去して、粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製して、化合物502((S)−N−(2−(1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−7−イル)アセトアミド、144mg、収率28%)を得た。
【0478】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.98 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 7.08 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.01 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 10.4, 4.8 Hz, 1H), 4.30-4.17 (m, 2H), 4.02 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 1.32 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 461.9.
出発材料502−Aの合成
【0479】
【化130】
【0480】
化合物502−A2の合成
−60℃で、200mLのTHF中の2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン(16.8g、118.8mmol)の溶液にn−BuLi(2.5M、44mL、108.9mmol)をゆっくりと滴加し、15分間撹拌した。次いで502−A1(5−ブロモニコチン酸、10g、49.5mmol)を加え、−60℃で0.5時間撹拌した。次いで25℃で3時間、乾燥COを反応混合物中にバブリングさせた。水(150mL)を加えて、反応をクエンチさせた。THFを除去した。水相を1N HClでpH=3に調節し、濃縮し、得られた沈殿固体を濾過により収集し、乾燥して、化合物502−A2(5−ブロモピリジン−3,4−ジカルボン酸、12.5g)を褐色固体として得た。
【0481】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.02-9.03 (m, 2H), 8.73 (br s, 2H).
化合物502−A3の合成
100mLのDMF中の502−A2(9.3g、37.8mmol)の溶液にKCO(26.1g、189mmol)を加え、25℃で0.5時間撹拌した。次いでCHI(5.9mL、94.5mmol)を混合物に0℃で加えた。混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を水(600mL)に注ぎ、EtOAc(200mL2)で抽出し、ブライン(200mL2)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc=6:1で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物502−A3(ジメチル5−ブロモピリジン−3,4−ジカルボキシレート、1.59g、15%)を黄色の固体として得た。
【0482】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.13 (s, 1H), 9.12 (s, 1H ), 3.93 (s, 3H), 3.90 (s, 3H).
化合物502−A4の合成
70mLのトルエン中の502−A3(1.59g、5.8mmol)の溶液に、2,4−ジメトキシ−ベンジルアミン(1.46g、8.75mmol)、Pd(dba)(0.532g、0.58mmol)、キサントホス(1.0g、1.74mmol)、CsCO(3.8g、11.6mmol)を加えた。次いで、混合物を105℃で一晩撹拌した。混合物を25℃に冷却し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc=10:1〜3:1で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、502−A4(ジメチル5−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)ピリジン−3,4−ジカルボキシレート、1.92g、92%)を褐色の油状物として得た。
【0483】
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.33 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.16 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.56-6.60 (m, 1H), 6.43-6.49 (m, 2H), 4.42 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.90-3.81 (m, 12H).
化合物502−A5の合成
30mLのDCM中の化合物502−A4(1.92g、5.33mmol)の溶液に、TFA(9mL)を0℃でゆっくりと滴加した。次いで、混合物を25℃で2時間撹拌した。溶媒を除去した。残留物を水(100mL)で希釈し、NaCOでpH=8に調節し、DCM(100mL2)で抽出し、乾燥し、濃縮して、生成物502−A5(ジメチル5−アミノピリジン−3,4−ジカルボキシレート、1.15g)を褐色の油状物として得た。
【0484】
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.32 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 6.18 (s, 2H), 3.81 (s, 6H).
化合物502−Aの合成
60mLのTHF中の502−A5(0.8g、3.8mmol)の混合物に、KOH(20%、60mL)を加えた。次いで、混合物を25℃で3時間撹拌した。溶媒を除去した。残留物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL2)で抽出した。水相を2N HClでpHを3に調節した。溶媒を除去した。残留物をEtOH(50mL)で希釈し、25℃で1時間撹拌し、濾過し、濃縮して、502−A2(5−アミノピリジン−3,4−ジカルボン酸、1.2g)を黄色の固体として得た。
【0485】
例47
化合物121の合成
【0486】
【化131】
【0487】
工程1.化合物121−Bの合成
DMF(70mL)およびHO(70mL)中の103−A(3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、10g、60.2mmol)およびCsCO(29.43g、90.3mmol)の溶液に、ナトリウム2−クロロ−2,2−ジフルオロアセテート(23g、150.5mmol)を加えた。混合物を100℃で一晩撹拌した。水(500mL)を加え、混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機相をブライン(100mL×2)で洗浄し、乾燥し、濃縮し、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製して、121−B(4−(ジフルオロメトキシ)−3−エトキシベンズアルデヒド、2.5g、19%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.92 (s, 1H), 7.48-7.43 (m, 2H), 7.30 (d, J = 6.8Hz, 1H), 6.70 (td, J = 99.6, 0.9 Hz, 1H), 4.20-4.14 (m, 2H), 1.50-1.45 (m, 3H).
工程2.化合物121−Cの合成
DMF(50mL)中のDMSO(2.72g、29mmol)、KOH(0.97g、17.3mmol)の溶液を30℃で30分間撹拌した。化合物121−B(4−(ジフルオロメトキシ)−3−エトキシベンズアルデヒド、2.5g、11.65mmol)を、この混合物にゆっくりと加え、30℃で3時間撹拌した。混合物を飽和NHCl(50mL)でクエンチさせ、EtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、合わせた有機相を乾燥し、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、PE:EtOAc=5:1〜1:1で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、121−C(1−(ジフルオロメトキシ)−2−エトキシ−4−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ベンゼン、0.45g、13%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.57 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.27-6.39 (m, 5H), 44.14(q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.05 (s, 3H), 1.49 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
工程3.化合物121−Dの合成
NHOH(60mL)およびジオキサン(10mL)中のHBO(0.19g、3.08mmol)および化合物121−C(1−(ジフルオロメトキシ)−2−エトキシ−4−(2−(メチルスルホニル)ビニル)ベンゼン、0.45g、1.54mmol)の溶液を密閉管中で、100℃で3日間撹拌した。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出し、有機層を1N HCl(50mL×2)で洗浄し、NaOHでpHを12に調節し、EtOAc(50mL×3)で抽出し、乾燥し、濃縮して、生成物121−D(1−(4−(ジフルオロメトキシ)−3−エトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、0.29g、61%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.22-6.96 (m, 3H), 4.34-4.31 (m, 1H), 4.11 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.48-3.42 (m, 1H), 3.30-3.25 (m, 1H), 3.02 (s, 3H), 2.33 (br s, 2H), 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
工程4.化合物121の合成
HOAc(10mL)中の121−D(1−(4−(ジフルオロメトキシ)−3−エトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エタンアミン、280mg、0.906mmol)および101−E(N−(7−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)アセトアミド、202mg、0.906mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮乾固した。残留物を分取HPLCにより精製して、121(N−(2−(1−(4−(ジフルオロメトキシ)−3−エトキシフェニル)−2−(メチルスルホニル)エチル)−7−フルオロ−1,3−ジオキソイソインドリン−4−イル)アセトアミド、235mg、50%)を白色の固体として得た。
【0488】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76 (s, 1H), 8.44-8.41 (m, 1H), 7.67 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.25-6.88 (m, 4H), 5.83 (dd, J = 10.4, 4.4 Hz, 1H), 4.34-4.19 (m, 2H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.06 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: [M+H]+ = 514.9.
作用例1.PDE4の活性阻害アッセイ
PDE4A1A、PDE4B1およびPDE4D3に対する化合物の阻害効果のIC50値を試験した。
【0489】
実験材料:
酵素:PDE4A1A(BPS、Cat No.60040);PDE4B1(BPS、Cat No.60041);PDE4D3(BPS、Cat No.60046)。
【0490】
陽性化合物:Trequinsin(Sigma、Cat.No.T2057)。
【0491】
反応プレート:384ウエルプレート(Perkin Elmer、Cat.No.6007279)。
【0492】
機器:Wallac Victor Multiラベルカウンター(Perkin Elmer)。
【0493】
実験工程:
I.1×反応液および停止液の調製;
II.PDE酵素反応;
1)PDEを1×反応溶液に溶解して、2×酵素溶液を形成した。
【0494】
2)FAM−cAMPを1×反応溶液に溶解して、2×基質溶液を形成した。
【0495】
3)Echo550を使用して、DMSO溶液中の化合物の対応する容量を反応プレートに移した。
【0496】
4)2×酵素溶液を反応プレートの対応するウエルに加え、化合物溶液とともに室温で15分間インキュベートした。
【0497】
5)2×基質溶液を反応プレートの対応するウエルに加えて、反応を開始させた。
【0498】
6)反応プレートを室温で30分間インキュベートし、停止液の添加により終結させ、次いで室温で60分間インキュベートした。
【0499】
III.Victorによる読み取り;
IV.曲線あてはめ;
阻害率はExcelにより計算し;IC50はGraphPad Prismにより計算した。
【0500】
本発明の化合物コードの対応する構造は、上述された通りであり、参照化合物の構造は下記の通りである。
【0501】
【化132】
【0502】
実験結果:
【0503】
【表1-1】
【0504】
【表1-2】
【0505】
作用例2.TNF−αの活性アッセイ
I.PBMC回収および細胞平板培養工程:
(1)細胞回収:
1)37℃の水浴中で撹拌を続けて、細胞を急速に解凍した。
【0506】
2)細胞を15mlの遠心管に穏やかに加え、次いでそれに10mlの新たな予熱回収培地を穏やかに加え、次いで遠心分離を1000rpmで10分間行った。
【0507】
3)上澄み培地を廃棄し、10mlの新たな予熱RPMI 1640完全培地により、再懸濁を行った。
【0508】
(2)96ウエルでの平板培養:
1)実験に必要な細胞の総数を計算し、1ml当たりの適切な細胞濃度に調節し、100ulおよび1ウエル当たり細胞10個であった。
【0509】
2)細胞懸濁液を適切な容量の細胞培養培地で希釈した。
【0510】
3)細胞懸濁液を使い捨て滅菌試料ウエルに加えた。
【0511】
4)100ulの細胞懸濁液を96ウエルプレートの各ウエルに加えた。
【0512】
5)プレートを37℃の5%COインキュベータにより2時間インキュベートした。
【0513】
(3)化合物調製工程:
1)LPS:1mg/mLの貯蔵溶液を水で希釈し、アリコートし、−80℃で保管した。各試験の前に、LPSの作業溶液を貯蔵溶液から無血清RPMI 1640培地により希釈した。
【0514】
2)試験化合物
20mMの貯蔵溶液をDMSOに溶解し、化合物を溶解性について調べ、アリコートし、−80℃で保管した。
【0515】
(4)8×化合物の勾配調製:
一連の化合物濃度勾配を、DMSOで希釈して、10mM、2mM、0.4mM、80uM、16uM、3.2uM、0.64uM、0.128uMを得て、次いで化合物を無血清RPMI 1640培地により125倍に希釈して、最終8×にした。細胞培養物におけるDMSOの最終濃度は0.1%であった。
【0516】
(5)化合物プロセッシング実験手順および上澄みの収集:
1)細胞平板培養:新たな細胞を96ウエル細胞培養プレートにおいて上記の手順に従って、100ulおよび1ウエルあたり細胞10個で平板培養し、次いで37℃の5%COインキュベータにより2時間インキュベートした。
【0517】
2)化合物の調製:試験の前に、化合物をプレートに上述されたように加えた。8×濃度の化合物の用量は、無血清RPMI 1640培地により調製し、溶液の全ての勾配を、化合物プレートに加えた。
【0518】
3)化合物の添加:16.7ulの作業濃度の化合物溶液を細胞培養プレートの各ウエルに加えた。プレートを37℃の5%COインキュベータにより1時間インキュベートした。
【0519】
4)1ウエル当たり16.7ulの8×LPS(LPSの最終濃度はEC80であり、決定される必要のある各PBMCの量である)を加えた。プレートを37℃の5%COインキュベータにより18時間インキュベートした。
【0520】
5)1ウエル当たり80ulの上澄みを収集し、次いでTNF−α ELISAアッセイに付した。収集した上澄みを−80℃で保管することができる。実験用量を確実にするために様々な比で希釈される必要がある上澄みは、異なるドナーにおいて放出されたTNF−αの量に応じたTNF−α標準曲線の直線範囲を超えない。典型的には、20〜100ulの上澄みを200ulに希釈し、次いでELISA実験に使用した。
【0521】
(6)TNF−α ELISA工程:
TNF−α ELISA試験手順は、BDヒトTNF−α ELISAキット実験手順を参照した。
【0522】
実験設計:
1プレート当たり4つの化合物。5倍希釈を10uMから出発して、8個の勾配で実施し、平行ウエルを作製した。TNF−α標準を各プレートに加えた。(第1のウエル、500pg/mlから出発、2倍希釈、7個の勾配)
ZPE(0%阻害)は15pg/mlのLPS+0.1%DMSOを使用し、一方、HPE(100%阻害)は0.1%DMSOのみを使用した。
【0523】
阻害率統計を計算した。阻害率(%)=[1−(最大−最小)/(試験化合物−最小]100%。IC50を使用して、50%阻害の試験化合物の濃度(nM)を評価した。
【0524】
作用例3.PKパラメータ試験:
1.試験の目的
試験化合物を単独でSDラットに静脈内または胃内投与した。血液試料を異なる時点で収集した。LC−MS/MSを使用して、試験化合物の投与後のラット血漿中の試験化合物の濃度を決定し、関連するPKパラメータを計算した。
【0525】
2.実験設計
2.1.試験化合物の調製
試験化合物をフリーラジカルに基づいて計算し、純度によってのみ変換する。
【0526】
2.1.1.静脈内注射群
適切な量の試験化合物に5%DMSO+95%HP−ベータ−CD(20%)を加えて、0.6mg/mLの溶液を静脈内投与のために調製した。
【0527】
2.1.2.経口投与群
適切な量の試験化合物に5%DMSO+95%HP−ベータ−CD(20%)を加えて、1mg/mLの溶液を胃内投与のために調製した。
【0528】
2.2.投与用量および経路
雄Sprague−DawleyラットをShanghai Xipuer−Bikai Laboratory Animal Co.,Ltd.から購入した。各群に3匹のラットがいた。1つの群は、ブランク血漿を収集するための対照として使用した。他の群には、静脈内注射(用量は3mg/kgであった)または胃内投与(用量は10mg/kgであった)により各試験化合物を与えた。ヘパリンナトリウムを抗凝血のために使用した。血液試料中の試験化合物の濃度を分析する。
【0529】
試験化合物の経口投与の10〜14時間前に断食させ、試験化合物の経口投与の4時間後に給餌を再開する。
【0530】
2.3.詳細な臨床観察
静脈内注射群:投与の前後において、明白に異常な状態は、血液収集の各時点で観察されなかった。
【0531】
経口投与群:軟便があらゆる群において投与の4〜8時間後に観察され、全て翌日に回復した。
【0532】
2.4.試料の収集および処理
血液試料収集の時点は、静脈内注射では、投与前、および投与の0.083時間後、0.25時間後、0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、24時間後であり;経口投与では、投与前、および投与の0.25時間後、0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、24時間後であった。血液試料を頸動脈穿刺により収集した。約0.25mLの血液を各試料のために収集した。ヘパリンナトリウムを抗凝血のために使用し、試料を収集した後に氷の上に置いた。血液試料を収集した後に氷の上に置き、血漿を遠心分離(遠心分離条件:8000rpm、6分間、2〜8℃)により分離した。収集した血漿を、分析する前に−80℃で保管した。
【0533】
3.分析方法
3.1.薬物および試薬
試験化合物:Kangpu Biopharmaceuticals,Ltd.から得た。
【0534】
内部標準トルエンスルホニル尿素:Test Institutionから得た。
【0535】
メタノール(Burdick & Jackson,HPLC)、アセトニトリル(Burdick & Jackson,HPLC)、ギ酸(J&K)、水は超純水。
【0536】
3.2.機器
超高速液体クロマトグラフィー(Waters,ACQUITY UPLC)であり、バイナリソルベントマネージャ(ACQUITY UPLC Binary Solvent Manager)、Sample Manager(ACQUITY UPLC Autosampler Mod.)、ハイスループット試料オーガナイザ(ACQUTIY UPLC Sample Organizer)、高温カラムコンパートメント(ACQUITY UPLC Column Heater HT)を含む。質量分析計(API 4000,Bio System Inc,USA)、エレクトロスプレーイオン源(ESI)、直列四重極質量分析器。データプロセスシステムはAnalystソフトウエア(American Applied Biosystems Inc.、バージョン1.5.1)である。
【0537】
3.3.分析方法
LC−MS/MSによる決定。
【0538】
試料の前処理
50μLの血漿試料を1.5mLの遠心分離管に加え、250μLの内部標準溶液(同じ容量のメタノールを内部標準の代わりにブランク試料に加えた)を試料に加えた。試料を渦(whirlpool)で混合し、14000rpmで5分間遠心分離した。200μLの上澄みをLC−MS/MS分析のために96ウエルプレートに加えた。
【0539】
4.薬物動態の結果
試験化合物の薬物動態パラメータは、血漿濃度データに基づいて、薬物動態計算用のソフトウエアであるWinNonlin v5.2のノンコンパートメントモデルを使用して計算した。実験結果を下記の表に示す。
【0540】
【表2】
以下に、本願の出願当初の請求項を実施の態様として付記する。
[1] 式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ
【化133】
[式中、を付した炭素原子は、不斉中心であり;
およびRは、独立して、H、D、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、R−S(O)−またはR−C(O)−であり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している窒素原子は、一緒になって、Nを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノおよび(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシから選択される1つ以上の基により任意に置換されていてもよく;
、X、X、X、XおよびXは、独立して、CH、CD、CRまたはNであり;
は、ハロゲンまたはシアノであり;
およびRは、独立して、H、置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル、置換もしくは無置換の(C〜C)シクロアルキル、または置換もしくは無置換の(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルであり;あるいは、RおよびR、ならびにこれらが結合している酸素原子は、一緒になって、Oを含有する5〜7員複素環を形成し;
は、置換または無置換の(C〜C)アルキルであり;
10、R11およびR12は、独立してHまたはDであり;
置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキルまたは置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルにおける置換基は、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノおよび(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシからなる群から選択される1つ以上であり;複数の置換基が存在する場合、置換基は、同じまたは異なっており;
ただし、X、X、X、X、XおよびXのうちの1つはNである;またはX、X、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つはCRである]。
[2] XがNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである;あるいは
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである;
あるいは
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである;
あるいは
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである;あるいは
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである;あるいは
がNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CH、CD、またはCRである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[3] XがNであり、X、X、Xが、独立して、CH、CD、またはCRであり、X、Xが、独立して、CH、CDである;あるいは
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである;
あるいは
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである;あるいは
がNであり、XがCRであり、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[4] XがCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノである;あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノである;あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノである;あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方が、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである;あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方が、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである;あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方が、置換(C〜C)アルキル、置換(C〜C)シクロアルキル、または置換(C〜C)アルキル−(C〜C)シクロアルキルである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[5] XがCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノであり;RおよびRの一方が、CH、CD、C、C、CHCDであり、他方が、CDまたはCHFである;ならびに/あるいは
がCRであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCDであり;Rが、フッ素、塩素またはシアノであり;Rが、CDまたはCHFであり、Rが、CH、CD、C、C、またはCHCDである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[6] RおよびRの一方が、HまたはDであり、他方が、R−S(O)−またはR−C(O)−である、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[7] Rが、(C〜C)シクロアルキルである;または(C〜C)アルキルであり、これは、D、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、および(C〜C)アルコキシ、ベンジルオキシからなる群から選択される1つ以上の置換基により任意に置換されていてもよく、
好ましくは、Rが、シクロプロピル、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ベンジルオキシメチル、メトキシメチル、イソブチル、ジメチルアミノメチル、イソプロピル、CD、Cである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[8] RおよびRが、独立して、H、置換または無置換の(C〜C)アルキルであり;
好ましくは、RおよびRが、独立して、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、C、CHCD、またはCHFである、[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[9] Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、CD、CHD、CHD、CまたはCHCDである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[10] Rが、フッ素、塩素、臭素、またはシアノである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[11] XがNであり、X、X、X、XおよびXが、独立して、CHまたはCRであり;
が、ハロゲンまたはシアノである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[12] R10およびR11がHである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[13] R12がHである、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[14] 前記不斉中心が(S)立体配置炭素を指す、
[1]に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[15] 式Iの化合物が、下記の化合物:
【化134-1】
【化134-2】
【化134-3】
【化134-4】
【化134-5】
のうちの任意の1つである、[1]〜[14]の何れか一つに記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物、もしくはプロドラッグ。
[16] [1]〜[15]の何れか一つに記載の式Iの化合物を調製する方法であって、方法Aおよび方法Bから選択され、
方法Aが、
式I−Aの化合物および式I−Bの化合物を以下のように反応させて、式Iの化合物を調製する工程を含み;
【化135】
方法Bが、
式I−3の化合物および式I−4の化合物を下記のように反応させて、式Iの化合物を調製する工程を含む;
【化136】
[式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は[1]〜[15]の何れか一つに定義された通りであり;Yは脱離基である]
方法。
[17] 式I−3:
【化137】
[式中、X、X、X、X、X、X、R、R、R、R、R、R10、R11およびR12は[1]〜[15]の何れか一つに定義された通りである]
の化合物。
[18] 1つ以上の[1]〜[15]の何れか一つに記載の式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物およびプロドラッグ、ならびに1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
[19] 前記組成物が、薬理学的活性を有する他の治療剤をさらに含み、前記他の治療剤が、血管新生阻害薬、免疫調節剤、免疫療法薬、化学療法薬、ホルモン化合物、抗腫瘍薬、または抗炎症薬である、[18]に記載の医薬組成物。
[20] PDE4および/またはTNF−αの生成または活性を調整するための薬剤の製造における、あるいはPDE4および/またはTNF−αの異常な生成または調整に関連する疾患、障害、または病気を治療または予防するための薬剤の製造における、[1]〜[15]の何れか一つに記載の式Iの化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形体、共結晶、立体異性体、同位体化合物、代謝産物およびプロドラッグの使用であって、好ましくは、前記疾患、障害、または病気が乾癬性関節炎、尋常性乾癬である、使用。