特許第6942835号(P6942835)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6942835無線通信ネットワークにおける無線リソースを識別して使用するための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6942835
(24)【登録日】2021年9月10日
(45)【発行日】2021年9月29日
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおける無線リソースを識別して使用するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20210916BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W72/04 132
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2020-68409(P2020-68409)
(22)【出願日】2020年4月6日
(62)【分割の表示】特願2019-522281(P2019-522281)の分割
【原出願日】2017年11月2日
(65)【公開番号】特開2020-145680(P2020-145680A)
(43)【公開日】2020年9月10日
【審査請求日】2020年6月5日
(31)【優先権主張番号】62/417,565
(32)【優先日】2016年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】バルデメイレ, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】リンドフ, ベングト
(72)【発明者】
【氏名】パルクヴァル, ステファン
【審査官】 深津 始
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−539268(JP,A)
【文献】 特表2017−517160(JP,A)
【文献】 特表2019−536343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク(20)において動作するように構成された無線通信デバイス(22)における動作の方法(400)であって、前記方法(400)が、
前記無線通信ネットワーク(20)におけるネットワークノード(10、28)から、リソース識別子の値を含むリソース識別子を受信すること(ブロック402)と、
前記無線通信デバイス(22)に特有の探索空間内の無線リソース上で前記無線通信ネットワーク(20)の基地局(28)によって送信された、デバイスに特有のメッセージで前記リソース識別子が受信された場合には、前記無線通信デバイス(22)の割り当てられた帯域幅(18)の範囲内の対応する無線リソースを識別する前記リソース識別子の値を使用すること(ブロック406)と、
ダウンリンク制御メッセージを複数の無線通信デバイス(22)に対して送るのに使用される共通の探索空間内の無線リソース上で前記無線通信ネットワーク(20)の前記基地局(28)によって送信されたダウンリンク制御メッセージで前記リソース識別子が受信された場合、前記リソース識別子の値を変換し、前記変換されたリソース識別子の値を使用して、前記無線通信デバイス(22)の前記割り当てられた帯域幅(18)の範囲内の前記対応するリソースを識別すること(ブロック408)と、
前記対応する無線リソース上で受信すること(ブロック410)とを含み、
前記ソース識別子の値を変換することが、第1の周波数リソース参照方式を第2の周波数リソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用することを含む、方法(400)。
【請求項2】
前記対応する無線リソースが前記リソース識別子によって示された1組の無線リソースに属し、前記無線リソースの組がデータまたは制御情報を搬送し、前記対応する無線リソース上で受信することが、前記無線リソースの組からの前記データまたは制御情報を復号することを含む、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項3】
無線通信ネットワーク(20)における無線通信用に構成された通信サーキットリ(40)と、
前記通信サーキットリ(40)に対して動作可能に関連づけられた処理サーキットリ(46)であって、
前記無線通信ネットワーク(20)におけるネットワークノード(10、28)から、前記通信サーキットリ(40)を介して、リソース識別子の値を含むリソース識別子を受信し、
無線通信デバイス(22)に特有の探索空間内の無線リソース上で前記無線通信ネットワーク(20)の基地局(28)によって送信された、デバイスに特有のメッセージで前記リソース識別子が受信された場合には、前記リソース識別子の値を使用して、前記無線通信デバイス(22)の割り当てられた帯域幅(18)の範囲内の対応する無線リソースを識別し、
ダウンリンク制御メッセージを複数の無線通信デバイス(22)に対して送るのに使用される共通の探索空間内の無線リソース上で前記無線通信ネットワーク(20)の前記基地局(28)によって送信されたダウンリンク制御メッセージで前記リソース識別子が受信された場合、前記リソース識別子の値を変換し、前記変換されたリソース識別子の値を使用して、前記無線通信デバイス(22)の前記割り当てられた帯域幅(18)の範囲内の前記対応する無線リソースを識別して、
前記通信サーキットリ(40)を介して、前記対応する無線リソース上で受信するように構成された処理サーキットリ(46)とを備える無線通信デバイス(22)であって、
前記処理サーキットリ(46)が、前記リソース識別子の値を、第1の周波数リソース参照方式を第2の周波数リソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用して変換するように構成される、無線通信デバイス(22)。
【請求項4】
前記対応する無線リソースが前記リソース識別子によって示された1組の無線リソースに属し、前記無線リソースの組がデータまたは制御情報を搬送し、前記処理サーキットリ(46)が前記無線リソースの組から前記データまたは制御情報を復号するように構成される、請求項3に記載の無線通信デバイス(22)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に無線通信ネットワークに関し、特にそのようなネットワークにおける無線リソースを識別して使用することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
Long Term Evolution(LTE)規格に基づく無線通信ネットワークでは、無線通信デバイスは、少なくとも所与のダウンリンクキャリアに関して、サポートしているネットワーク基地局が使用するダウンリンク帯域幅と整合するダウンリンク帯域幅で動作することが知られている。この状況では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、無線通信デバイスを「ユーザ機器」または「UE」と称し、基地局を「eNodeB」または「eNB」と称する。
【0003】
LTEでは、「リソースブロック」すなわち「RB」は、ユーザに割り当てられ得る無線リソースの最小単位であり、規定された間隔にわたって直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアの規定された数を「含有している」。したがって、DL上で使用される全体的な帯域幅は、その帯域幅が及ぶリソースブロックの数で表現され得る。対応するRB番号(複数可)を識別することにより、所与の間隔の範囲内の、サブキャリアの任意の特定の組(複数可)が識別され得る。すなわち、ネットワークは、DL RBに対して、周波数の昇順または降順に番号付与してよい。もちろん他の番号付与方式が使用されてもよい。
【0004】
非限定的な例では、帯域幅はRBの数で評価され、それぞれのRBが固定数のOFDMサブキャリアに対応する。数は、1、2、12、26または任意の他の数であり得る。一般性を損なうことなく、無線通信ネットワークにおける基地局は、RBにおける同基地局のダウンリンク無線リソースを、たとえば低い周波数のRBから始めて高い周波数のRBへと、カウントするかまたは参照すると想定され得る。もちろん降順が使用されてもよい。どちらの場合にも、基地局は、番号付与方式を使用して、同基地局の全体的なダウンリンク帯域幅を備えるRBに対して、番号付与し、ここで各番号がダウンリンク帯域幅の範囲内の特定のRBを識別するかまたは指摘する。
【0005】
LTEでは、ユーザ機器(UE)は、少なくともキャリアごとに、同UEがサポートするeNBによって使用されるダウンリンク帯域幅を処理するように構成される。UEは、少なくとも個別のキャリアに関してeNBと同一の帯域幅で動作するため、eNBと、無線リソースの同一の「見方」を有し、同一のリソース番号付与方式を共通に使用することになる。結果的に、eNBがそれ自体の番号付与方式を使用して送信したリソースポインタは、UEによって受信され、曖昧さなく解釈され得る。
【0006】
しかしながら、開発中の、配備されつつある「5G」無線システムとも称される新規の無線システムでは、リソース識別を管理することの難易度が明らかに高くなることが本明細書では理解される。そのような無線システムでは、所与のUEは、ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅のサブセットしかサポートせず、または割り当てられず、全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内の割当てのロケーションすなわち位置は変化し得る。例として、TS 38.801、Study on New Radio Access Technologyを参照されたい。
【0007】
本明細書で理解される、LTEにおけるさらなる複雑化状況として、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が全体の(ダウンリンク)帯域幅にわたって送信される可能性があり、個々のUEは全体の帯域幅にわたってPDCCHを監視しなければならない。しかしながら、新規の無線システムでは、PDCCH空間の帯域幅を削減することが望まれる。帯域幅削減手法の1つは、ダウンリンク制御シグナリングを(1つまたは少数のOFDMシンボルで)送るために、全体的なダウンリンク帯域幅のうち制限されたサブバンドを割り当てることを包含している。
【0008】
この、小さいサブバンドの割当ては、基地局がサポートするすべてのUEによって監視される「共通の」PDCCH探索空間を表現することになる。それぞれのUE向けの帯域幅割当ての範囲内のUEに特有の探索空間を構成する必要性もあり得る。そのような探索空間は共通の探索空間とオーバラップしてもオーバラップしなくてもよく、UEに特有の探索空間は、各UEに対して、UEに割り当てられた帯域幅の範囲内の特定のRBを割り当てることによって構成され得ることが理解されよう。
【0009】
所与のUEに対してUEに特有のメッセージを送るとき、基地局は、UEのリソース番号付与方式を使用して、リソースポインタまたは他のリソース識別子を表すことができるはずである。しかしながら、リソースポインタまたは他のリソース識別子を含む、たとえば可能性として多くのUEといった複数のUE向けに意図されたPDCCHまたは他の制御メッセージを検討する。複数のUEは、必ずしも、同一の構成された帯域幅、または全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内の構成された帯域幅に関して同一の開始ロケーションもしくは参照ロケーションを有するとは限らない。よって、基地局と複数のUEとに共通して適用可能な番号付与方式はない。そのような制御メッセージには、たとえばランダムアクセス応答メッセージ、システム情報に関係のあるメッセージ、ページングメッセージ、(MBMSのような)ブロードキャストサービスに関係のあるメッセージなどが含まれる。
【0010】
これらの制御メッセージは、より多くの制御コンテンツが見いだされ得るデータ領域への参照、たとえばシステム情報が見いだされ得るRBへのポインタを含有し得る。本明細書では、基地局のリソース番号付与方式を使用して表現されるそのようなポインタまたはリソース識別子は、全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内の異なる構成の帯域幅または異なる帯域幅位置を有するUEによって違った風に解釈されるはずであることが理解される。
【0011】
先の問題をよりよく理解するために、関心のある全体的なダウンリンク帯域幅が、基地局によって0〜26と番号付与されたRBを含む図1を検討する。(N−1)=26である。UE 1と表された第1のUEは、全体的なダウンリンク帯域幅のうちの割り当てられたサブセットにおいて動作し、UE 1に割り当てられた帯域幅の範囲内のRBに対して、番号付与方式を使用して0〜(M1−1)=9に番号付与する。しかしながら、UE 1によって使用される番号付与方式の範囲内の「0」は、基地局によって使用される番号付与方式の範囲内の「10」に相当する。同様に、UE 2と表された第2のUEは、全体的なダウンリンク帯域幅のうちの割り当てられたサブセットにおいて動作し、UE 2に割り当てられた帯域幅の範囲内のRBに対して、番号付与方式を使用して0〜(M2−1)=14に番号付与する。しかしながら、UE 2によって使用される番号付与方式の範囲内の「0」は、基地局によって使用される番号付与方式の範囲内の「3」に相当する。M1およびM2はN以下であることに留意されたい。
【0012】
次に、RB 10における共通のPDCCHメッセージを示す図2を検討する。もちろん、PDCCHは、実際にはいくつかのRBに及ぶものであり、この例示の状況におけるPDCCHメッセージのフォーマットは重要ではないことを理解されたい。重要なのは、PDCCHが複数のUE向けに意図されており、UEがさらなるコンテンツを求めてアクセスするべきデータ領域(すなわち特定のダウンリンクリソース)を指示するリソース識別子を含むということである。
【0013】
データ領域は、BSの番号付与によってRB 12〜14に配置されていると想定する。しかしながら、同じRBが、UE 1の番号付与によってRB 2〜4と番号付与されており、UE 2の番号付与によってRB 9〜11と番号付与されている。これらの番号付与の相違に対する魅力的な解決策は、すべてのUEに、基地局が使用するのと同じ番号付与方式を強制的に使用させることである。しかしながら、本明細書で認識されるように、そのような手法には多くの不利益がある。たとえば、より小さい番号空間の内部でリソースを識別するのに必要なビット数は、より大きい番号空間の内部で同じリソースを識別するのに必要なビット数よりも小さい。そのゆえに、各UEに、基地局の、より大きい参照番号空間を用いて動作することを強制すると、所与のUEに関連して割り当てられた帯域幅の範囲内のUEに特有のリソースを識別するのに、より効率的なリソース識別子を使用する機会が失われる。
【発明の概要】
【0014】
基地局などのネットワークノードは、第1のリソース参照方式を使用して全体的な帯域幅の範囲内の無線リソースを識別するが、無線通信デバイスは、第2のリソース参照方式を使用して、全体的な帯域幅のうち割り当てられた部分の範囲内の無線リソースを識別する。有利には、無線通信デバイスは、第1のリソース参照方式によって表現されたリソース識別子が指摘する所与の無線リソースを、2つの方式を関連づけるマッピング情報によってこのリソース識別子を第2のリソース参照方式に変換することにより、正確に識別する。対応して、無線通信デバイスがマッピング情報を暗示的または明示的に供給することにより、ネットワークノードはそのような変換を遂行することができる。
【0015】
例示の一実施形態は、無線通信ネットワークにおいて動作するように構成された無線通信デバイスにおける動作の方法を包含している。この方法は、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードからリソース識別子を受信することと、デバイスに特有のメッセージでリソース識別子が受信された場合には、リソース識別子を使用して、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅の範囲内の対応する無線リソースを識別することとを含む。あるいは、この方法によれば、デバイスに特有のメッセージでリソース識別子が受信されなかった場合には、無線通信デバイスは、リソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、ユーザ機器の割り当てられた帯域幅の範囲内の対応するリソースを識別する。どちらの場合にも、この方法は、対応する無線リソース上で送信するかまたは受信する無線通信デバイスをさらに含む。
【0016】
上記の状況では、デバイスに特有のメッセージで受信されたものではないリソース識別子は、全体的な帯域幅を参照する第1のリソース参照方式で表現された値を含み、デバイスに特有のメッセージで受信されたリソース識別子は、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅を参照する第2のリソース参照方式で表現された値を含む。対応して、第1のリソース参照方式を使用して表現されたリソース識別子を変換することは、第1のリソース参照方式を第2のリソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用することを含む。
【0017】
関係のある例示の実施形態では、無線通信デバイスは、無線通信ネットワークにおける無線通信用に構成された通信サーキットリと、通信サーキットリに対して動作可能に関連づけられた処理サーキットリとを含む。処理サーキットリは、デバイスに特有のメッセージでリソース識別子が受信された場合には、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードから通信サーキットリを介してリソース識別子を受信し、リソース識別子を使用して、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅の範囲内の対応する無線リソースを識別するように構成される。しかしながら、処理サーキットリは、デバイスに特有のメッセージでリソース識別子が受信されなかった場合には、リソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅の範囲内の対応するリソースを識別するように構成される。なおさらに、処理サーキットリは、通信サーキットリを介して、対応する無線リソース上で送信するかまたは受信するように構成構成される。
【0018】
上記の状況では、デバイスに特有のメッセージで受信されたものではないリソース識別子は、全体的な帯域幅を参照する第1のリソース参照方式で表現された値を含み、デバイスに特有のメッセージで受信されたリソース識別子は、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅を参照する第2のリソース参照方式で表現された値を含む。対応して、処理サーキットリは、第1のリソース参照方式を使用して表現されたリソース識別子を、第1のリソース参照方式を第2のリソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用して変換するように構成される。
【0019】
別の例示の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて動作するように構成されたネットワークノードにおける動作の方法を包含している。この方法は、割り当てられた帯域幅を用いて動作する無線通信デバイスに特有のものでないメッセージでリソース識別子を送信することを含み、リソース識別子は無線通信デバイスによって使用される無線リソースを識別し、割り当てられた帯域幅を含有している全体的な帯域幅を参照する第1のリソース参照方式によって表現される。この方法は、リソース識別子を、第1のリソース参照方式から、割り当てられた帯域幅の範囲内の無線リソースを参照するために無線通信デバイスが使用する第2のリソース参照方式へと無線通信デバイスによって変換することを可能にするマッピング情報を、無線通信デバイスに供給することをさらに含む。ネットワークノードは、無線通信デバイスに対して、たとえば明示的なシグナリングによって明示的に、またはたとえば割り当てられた帯域幅を、オフセットさせて、もしくは無線通信デバイスにとって既知の対応するマッピング機能に関連づけられた全体的な帯域幅の範囲内の位置に割り当てることに基づいて、暗示的に、マッピング情報を供給する。
【0020】
関係のある例では、ネットワークノードは無線通信ネットワークにおいて動作するように構成されており、通信サーキットリおよび関連する処理サーキットリを備える。処理サーキットリは、割り当てられた帯域幅を用いて動作する無線通信デバイスに特有のものでないメッセージでリソース識別子を送信するように構成される。リソース識別子は、無線通信デバイスによって使用される無線リソースを識別し、割り当てられた帯域幅を含有している全体的な帯域幅を参照する第1のリソース参照方式によって表現される。
【0021】
処理サーキットリは、リソース識別子を、第1のリソース参照方式から、割り当てられた帯域幅の範囲内の無線リソースを参照するために無線通信デバイスが使用する第2のリソース参照方式へと無線通信デバイスによって変換することを可能にするマッピング情報を、無線通信デバイスに供給するようにさらに構成される。処理サーキットリは、マッピング情報を明示的または暗示的に供給する。たとえば、前述のように、無線通信デバイスが、割り当てられた帯域幅のオフセットまたは位置を基に、使用するべきマッピング機能を知るように、マッピング機能と全体的な帯域幅の範囲内の割り当てられた帯域幅の位置の間に関連があり得る。
【0022】
もちろん、本発明は上記の特徴および利点に限定されない。当業者なら、以下の詳細な説明を読み取り、添付図面を見れば、さらなる特徴および利点を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当ての図である。
図2】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当ての図である。
図3】本明細書の教示に従って構成された第1のノードおよび第2のノードの一実施形態のブロック図である。
図4】本明細書の教示による、ユーザ機器(UE)における処理の一実施形態の論理流れ図である。
図5】本明細書の相補デバイス側の教示に従って構成された無線通信デバイスと関連づけて示された、本明細書のネットワーク側の教示に従って構成されたネットワークノードを有する無線通信ネットワークの一実施形態のブロック図である。
図6図5で導入されたネットワークノードおよび無線通信デバイスの例示のサーキットリの詳細のブロック図である。
図7】ネットワークノードにおける処理方法の一実施形態の論理流れ図である。
図8】ネットワークノードにおける処理方法の一実施形態の論理流れ図である。
図9】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当てと、対応するリソース参照変換方式との図である。
図10】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当てと、対応するリソース参照変換方式との図である。
図11】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当てと、対応するリソース参照変換方式との図である。
図12】ネットワーク基地局に関連した全体的なダウンリンク帯域幅の範囲内で動作するそれぞれの無線通信デバイスに対する例示の帯域幅割当てと、対応するリソース参照変換方式との図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図3は第1のノード10および第2のノード12を図示するものである。ノード10および12は、たとえば移動体通信ネットワークといった無線通信ネットワークにおいて動作するように構成される。非限定的な例として、第1のノード10は、無線通信ネットワークの内部で動作するネットワークノードを備え、第2のノード12は、ネットワークの内部で動作する無線通信デバイスを備える。例として、ネットワークノードは、ネットワークの基地局などの無線アクセスノードを備え、第2のノード12は、基地局と通信するように構成されたユーザ機器(UE)または他の無線通信デバイスを備える。しかしながら、本明細書で企図された方法は、各種ノードおよびシステムに対する広範な適用可能性を有し、様々なノードによって、様々な番号付与方式または識別方式が、同一の通信リソースのうち少なくともいくつかに関して使用され得る。
【0025】
図3では、無線リソース16の組14が第1のノード10に関連づけられている。たとえば、無線リソース16の組14は、それぞれ1つまたは複数のサブキャリアを含む1組のサブキャリアまたはリソースブロック(RB)など1組の周波数リソースを備える。無線リソース16の組14は、OFDMキャリアに関して規定されたRBの全体的な組を備え得る。それとは関係なく、第1のノード10は、「全体的な帯域幅」とも称される全体的な組14の範囲内のリソース16を識別するのに第1のリソース参照方式を使用する。たとえば、第1のノード10は、組14の範囲内のすべてのリソース16を一意的に識別するほど大きい第1の番号空間の内部の番号を使用する。
【0026】
第2のノード12は、リソース16のサブセット18を割り当てられ、またはこれに関連づけられ、「割り当てられた帯域幅」とも称されるサブセット18の範囲内のリソース16を識別するのに第2のリソース参照方式を使用する。サブセット18がリソース16のフルセット14を包含しない限りでは、第2のノード12はより小さい番号空間またはよりコンパクトな参照方式を使用してよく、このことには、サブセット18の範囲内のリソース16を識別するのに必要なビット数がより少ないという利益と、第1のノード10が使用する参照方式とは異なるという不利益とがある。
【0027】
しかしながら、第1のノード10および第2のノード12は、異なるリソース参照方式を使用することで生じる問題を回避するように構成されており、そのような構成により、第2のノード12は、第1のノード10が第1のリソース参照方式を使用してリソースを識別するときさえ、リソース16における第2のノード12のサブセット18の範囲内の無線リソース16を正確に識別することができる。2つの方式のそのような調整の一例では、第2のノード12による動作の方法は、第1のノード10から、第1のリソース参照方式を使用して表現された第1のリソース識別子を受信することを含む。第1のリソース識別子は、サブセット18に含まれる無線リソースを識別する一方で、フルセット14の範囲内のリソース識別を参照する値を使用して無線リソースを指摘するかまたは識別する。したがって、第2のノード12は、第1のリソース参照方式を第2のリソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用して、第1のリソース識別子を、「変換された」リソース識別子とも称される第2のリソース識別子に変換する。変換されたリソース識別子は、第1のリソース識別子が指摘するものと同一の無線リソースを指示するが、変換されたリソース識別子の値は第2のリソース参照方式に関して表現される。この方法は、対応する無線リソース(すなわち変換されたリソース識別子によって識別される無線リソース)上で送信するかまたは受信することをさらに含む(ここで、リソースによる送信または受信は、エアインターフェースの詳細に依拠して、たとえばスロット、サブフレームといった1つまたは複数の規定された送信時間間隔またはインスタントを包含していることが理解される)。
【0028】
この方法は、第2のノード12が、第1のノード10から、第2のリソース参照方式に関して表現されるリソース識別子を受信することをさらに含み得る。したがって変換は不要であり、第2のノード12は、リソース識別子を変換せずに使用して、割り当てられたサブセット18の範囲内の対応する無線リソースを識別する。再び、第2のノード12は、対応する無線リソース上で送信するかまたは受信する。言い換えれば、第2のノード12は、第2のリソース参照方式で表現されたリソース識別子についてはマッピング機能を適用せず、すなわち変換しないで直接使用する。
【0029】
したがって、第2のノード12は受信したリソース識別子を選択的に変換するものと理解され得る。たとえば、第1のノード10は、第2のノード12を特に対象とするわけではない、たとえばそれぞれが割り当てられたサブセット18を有する複数のノードを対象とするメッセージを時々送る。第1のノード10は、そのようなメッセージにおいて、含まれたあらゆるリソース識別子を、リソース16の全体14すなわちフルセット14に「共通の」すなわち「グローバルな」第1のリソース参照方式を使用して表現する。さらに、第1のノード10は、第2のノード12を特に対象とするメッセージを時々送ってよく、そのようなメッセージに含まれるあらゆるリソース識別子が、第2のノード12が使用する第2のリソース参照方式を使用して表現され得る。言い換えれば、それぞれにリソース16の異なるサブセット18が割り当てられ、対応して適合されたリソース参照方式を使用している可能性がある複数のノードによって解釈される必要があるリソース識別子を送るとき、ノード10は、第1のリソース参照方式を使用してリソース識別子を表現し、必要とされる変換の遂行はそれぞれの受信ノードに依存する。しかしながら、ノード10は、対象とする特定のノードにリソース識別子を送るとき、その特定のノードに適用可能な特定のリソース参照方式を使用してよい。
【0030】
図4は、先の例による方法400を図示するものである。方法400は、無線通信ネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)または他の無線通信デバイスによって遂行され、無線通信ネットワークにおけるネットワークノードからリソース識別子を受信すること(ブロック402)を含む。方法400は、リソース識別子がデバイスに特有のメッセージで受信された場合(ブロック404のyes)には、リソース識別子を使用して無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅の範囲内の対応する無線リソースを識別すること(ブロック406)で継続する。しかしながら、リソース識別子がデバイスに特有のメッセージで受信されなかった場合(ブロック404のno)には、方法400はブロック406ではなくブロック408の動作を遂行することを含み、すなわち、無線通信デバイスはリソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅の範囲内の対応するリソースを識別する。どちらの場合にも、リソース識別子または変換されたリソース識別子は同一の対応する無線リソースを識別し、方法400は、対応する無線リソース上で送信するかまたは受信すること(ブロック410)をさらに含む。
【0031】
方法400の状況では、デバイスに特有のメッセージで受信されたものでないリソース識別子は、全体的な帯域幅(たとえばリソース16のフルセット14)を参照する第1のリソース参照方式で表現された値を含み、デバイスに特有のメッセージで受信されたリソース識別子は、無線通信デバイスの割り当てられた帯域幅(たとえばリソース16の割り当てられたサブセット18)に参照される第2のリソース参照方式で表現された値を含む。したがって、第1のリソース参照方式を使用して表現されたリソース識別子を変換することは、無線通信デバイスが、第1のリソース参照方式を第2のリソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用することを含む。
【0032】
少なくともいくつかの実施形態では、無線通信デバイスによって受信されたリソース識別子は、第1のリソース参照方式により、前記対応する無線リソースとして無線リソース領域または1組の無線リソースを参照する。対応して、変換されたリソース識別子は、第2のリソース参照方式により、上記の無線リソース領域または1組の無線リソースを参照する。
【0033】
一例では、第1のリソース参照方式は、全体的な帯域幅の範囲内の無線リソースに番号付与るのに使用される第1の番号空間を含み、第2のリソース参照方式は、割り当てられた帯域幅の範囲内の無線リソースに番号付与するのに使用される第2の番号空間を含む。対応して、無線通信デバイスは、規定されたマッピング機能によって、リソース識別子を第1の番号空間から第2の番号空間へと変換することにより、第1のリソース参照方式から第2のリソース参照方式へと変換する。ここで、規定されたマッピング機能は、上記で言及されたマッピング情報を構成し、第1の番号空間の番号を第2の番号空間の対応番号に関連づける。
【0034】
無線通信デバイスにおいてリソース識別子を受信することは、たとえば、複数の無線通信デバイスに対してダウンリンク制御メッセージを送るのに使用される共通の探索空間の内部の無線リソース上の無線通信ネットワークにおける基地局によって送信されたダウンリンク制御メッセージを受信することを含む。対応して、無線通信デバイスは、リソース識別子がデバイスに特有のメッセージで受信されたものではないため、変換する必要があると判定する。
【0035】
無線通信デバイスは、ネットワークからマッピング情報を受信してよい。たとえば、無線通信デバイスは、ネットワークから無線通信デバイスに送られた明示的なシグナリングによってマッピング情報を受信する。あるいは、ネットワークは、無線通信デバイスに、マッピング情報を暗示的に供給してもよい。たとえば、1つまたは複数の実施形態では、全体的な帯域幅の範囲内の割り当てられた帯域幅の位置またはオフセットは、無線通信デバイスが第1のリソース参照方式のリソース識別子を第2のリソース参照方式に変換するのに使用するべきマッピング機能を指示する。そのような実施形態では、無線通信ネットワークにおけるノードは、割り当てられた帯域幅を規定する構成情報を送ることにより、無線通信デバイスにマッピング情報を暗示的に供給することができる。
【0036】
したがって、1つまたは複数の実施形態では、無線通信デバイスは、割り当てられた帯域幅を規定する構成情報を受信することに関連してマッピング情報を受信し、帯域幅割当ては、マッピングまたは構成情報がマッピングの明示的な指示を含む場所を暗示的に指示する。他の実施形態では、マッピング情報は帯域幅割当てから別個に到来する。
【0037】
いずれにせよ、少なくともいくつかの実施形態では、無線通信デバイスによって受信されたリソース識別子によって識別される対応する無線リソースは、リソース識別子が指摘する1組の無線リソースに属する。無線リソースの組はデータまたは制御情報を搬送し、無線通信デバイスは、リソース識別子または対応する変換されたリソース識別子を使用して無線リソースの組を識別する。一旦、無線リソースの組が識別されると、無線通信デバイスは、この組によって伝えられたデータまたは制御情報を復号する。あるいは、無線通信デバイスは、識別された無線リソースを、デバイスによる1つまたは複数の送信のために使用する。
【0038】
図5は、無線通信デバイス22(「WCD 22」または「デバイス22」)を1つまたは複数の外部ネットワーク24に対して通信可能に結合することなどにより、デバイス22に1つまたは複数の通信サービスを提供する無線通信ネットワーク20(ネットワーク「20」)の一実施形態を図示するものである。例示の外部ネットワーク24は、インターネットまたは他のパケットデータネットワーク(PDN)を含む。ネットワーク20は、基地局、アクセスポイントなどと称され得る1つまたは複数のネットワークノード28を含んでいる無線アクセスネットワーク(RAN)26を含む。コアネットワーク(CN)30は、たとえばデバイス22に関する移動性管理およびパケットルーティングをもたらし、パケットゲートウェイ、移動性管理エンティティ、認証サーバなどの1つまたは複数のCNノード32を含む。
【0039】
ネットワーク20が、同一または異なるタイプの複数の他のノードと、複数の基地局28と、複数のRANとを含み得て、複数の無線アクセス技術(RAT)を用いて動作し得るので、図5は簡素化されたものと理解されるべきである。一例では、異なるタイプの基地局28は、複数のRATを包含し得るヘテロ形式の無線アクセスネットワークをもたらす。さらに、5Gの実装形態の状況では、ネットワーク20はビーム形成を使用してよく、たとえば、1つまたは複数の基地局28からの可能性として大きな複数のビームの範囲内の割り当てられたビームが、デバイス22にカバレッジをもたらすために使用される。
【0040】
なおさらに、他に断らない限り、「デバイス」、「無線通信デバイス」、「ユーザ機器」、および「UE」という用語は、本明細書では区別なく使用される。別段の定めがない限り、無線通信デバイスは、ネットワーク20によって使用される無線アクセス技術(RAT)のうち任意の1つまたは複数によってネットワーク20に無線で接続するように構成された任意の装置を基本的に含む。無線通信デバイスは、固定されたデバイスも企図されるが可動性でよく、非限定的な例には、スマートフォンまたはフィーチャフォン、ノートパソコン、タブレット型コンピュータ、無線のモデムまたはアダプタ、マシン対マシン(M2M)デバイスまたはマシンタイプ通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなどであり得るセル式無線電話が含まれる。
【0041】
図6は、基地局28およびデバイス22の例示の実装形態を図示するものである。少なくとも1つの事例では、基地局28は図3のノード10の一例として理解され得、デバイス22は図3のノード12の一例として理解され得る。
【0042】
デバイス22は、ネットワーク20における無線通信用に構成された通信サーキットリ40を含む。例示の実施形態では、通信サーキットリ40は、1つまたは複数の適用可能なエアインターフェースプロトコルによる無線通信用に構成されたRFトランシーバサーキットリ42を備える、すなわち含む。
【0043】
デバイス22は、通信サーキットリ40に対して動作可能に関連づけられた処理サーキットリ46をさらに含む。処理サーキットリ46は、たとえばネットワーク20における基地局28によるダウンリンク送信により、ネットワーク20におけるネットワークノードから、通信サーキットリ40を介してリソース識別子を受信するように構成される。リソース識別子がデバイスに特有のメッセージで受信された場合には、処理サーキットリ46は、割り当てられた帯域幅18の範囲内の対応する無線リソースを、リソース識別子を使用して識別するように構成される。しかしながら、デバイスに特有のメッセージでリソース識別子が受信されなかった場合には、処理サーキットリは、リソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、デバイス22の割り当てられた帯域幅18の範囲内の対応するリソースを識別するように構成される。
【0044】
どちらの場合にも、リソース識別子または変換されたリソース識別子は、同一の対応する無線リソースを識別し、処理サーキットリは、対応する無線リソース上で通信サーキットリ40を介して送信するかまたは受信するように構成される。デバイス22が対応する無線リソース上で送信するのかそれとも受信するのかということは、たとえばリソース識別子が受信されるメッセージのタイプまたはリソース識別子が受信される状況に依拠する。
【0045】
デバイスに特有のメッセージで受信されたものでないリソース識別子は、全体的な帯域幅14に参照される第1のリソース参照方式で表現された値を含み、デバイスに特有のメッセージで受信されたリソース識別子は、デバイス22の割り当てられた帯域幅18に参照される第2のリソース参照方式で表現された値を含む。対応して、処理サーキットリ46は、第1のリソース参照方式を使用して表現されたリソース識別子を、第1のリソース参照方式を第2のリソース参照方式に関連づけるマッピング情報を使用して変換するように構成される。
【0046】
例示の実施形態または事例では、処理サーキットリ46は、複数の無線通信デバイス(同一のタイプでも異なるタイプでもよい)にダウンリンク制御メッセージを送るのに使用される共通の探索空間の内部の無線リソースにおける基地局28が送信したダウンリンク制御メッセージでリソース識別子を受信し、対応して、リソース識別子がデバイスに特有のメッセージで受信されたものではないため、変換する必要があると判定するように構成される。
【0047】
少なくとも1つの例示の実施形態または事例では、処理サーキットリ46は、リソース識別子を第1のリソース参照方式から第2のリソース参照方式に変換するためにネットワーク20からマッピング情報を受信するように構成される。たとえば、処理サーキットリ46は、割り当てられた帯域幅を規定する構成情報を受信することに関連してマッピング情報を受信するように構成される。たとえば、処理サーキットリ46は、割り当てられた帯域幅18を構成するために、ネットワーク20によって送られたコマンドによってマッピング情報を暗示的に受信するように構成される。ここで、全体的な帯域幅14における割り当てられた帯域幅18の位置またはオフセットは、デバイス22がリソース識別子を第1のリソース参照方式から第2のリソース参照方式に変換するのに使用するべきマッピング機能を指示する。
【0048】
さらなる例では、受信されたリソース識別子に対応する無線リソースは、リソース識別子が指摘する1組の無線リソースに属する。無線リソースの組はデータまたは制御情報を搬送し、処理サーキットリ46は無線リソースの組からデータまたは制御情報を復号するように構成される。たとえば、基地局28は、デバイス22を含めて複数のデバイスを対象とするダウンリンク制御メッセージを送り、リソース識別子は、全体的な帯域幅14の範囲内の1組の無線リソースを識別する。識別されたリソースは、一般に、対象とされた複数のデバイスのそれぞれの割り当てられた帯域幅18に含まれる。
【0049】
デバイス22の通信サーキットリ40は、他のデバイス22とのデバイス対デバイス(D2D)通信を直接サポートしてもよく、WLAN通信、Bluetooth通信、ニアフィールド通信など(NFC)を含み得る。さらに、処理サーキットリ46は、固定されたサーキットリ、またはプログラムされたサーキットリ、または固定されたサーキットリとプログラムされたサーキットリの混合を備える。
【0050】
少なくとも1つの実施形態では、処理サーキットリ46は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASICS)、または他のデジタル処理サーキットリを備える。少なくとも1つのそのような実施形態では、処理サーキットリ46は、本明細書の教示により、処理サーキットリ46に含まれるかまたは処理サーキットリ46に関連した記憶機構48に保持されている1つまたは複数のコンピュータプログラム50の中に記憶されたコンピュータプログラム命令を実行することに基づいて構成される。記憶機構48は、処理サーキットリ46によってあらかじめセットアップされ、かつ/または動的に取得された構成データ52の1つまたは複数の項目をさらに保持し得る。
【0051】
1つまたは複数の実施形態では、記憶機構48は、不揮発性メモリ回路またはディスク記憶機構と揮発性作業メモリとの混合など、1つまたは複数のタイプのコンピュータ可読媒体を備える。不揮発性記憶機構の非限定的な例は半導体ディスク(SSD)記憶機構、FLASH、およびEEPROMを含み、揮発性作業メモリの非限定的な例はDRAMまたはSRAMを含む。
【0052】
図6は、図3で導入されたネットワークノード10の一例として、基地局28の例示的実装形態の詳細を図示するものである。基地局28、より一般的にはネットワークノード10は、通信サーキットリ60を含む。通信サーキットリ60は、包含されているネットワークノードのタイプに依拠する特定のサーキットリを含む。
【0053】
図示された例では、通信サーキットリ60はRFトランシーバサーキットリ62およびネットワークノード(「NW」)インターフェースサーキットリ64を含む。RFトランシーバサーキットリ62は、たとえばネットワークにおいて動作する無線デバイスとの通信をサポートする適用可能なエアインターフェースを通じて無線信号を送受信するための物理層サーキットリを含む。ネットワークノードインターフェースサーキットリ64は、たとえば、基地局28を、ネットワーク20における1つまたは複数の他の基地局および/または他のノードに対して通信可能に結合するためのネットワークインターフェースサーキットリを備える。
【0054】
基地局28は、通信サーキットリ60に対して動作可能に関連づけられた処理サーキットリ66をさらに含む。処理サーキットリ66は、割り当てられた帯域幅18を用いて動作する無線通信デバイス22に特有のものでないメッセージでリソース識別子を送信するように構成される。たとえば、基地局28は、特定のデバイスを対象とするのではなく複数のデバイス向けに意図されたメッセージを送信する。この状況における「送信」は通信サーキットリ60による無線送信を含むが、他の実施形態では、ネットワークノード10は、コンピュータネットワークリンクまたは無線送信のための他のノード間インターフェースを通じてリソース識別子を送信してよい。
【0055】
どちらの場合も、リソース識別子は、無線通信デバイスによって使用される無線リソースを識別し、デバイス22の割り当てられた帯域幅18を含有している全体的な帯域幅14に参照される第1のリソース参照方式によって表現される。対応して、処理サーキットリ66はデバイス22にマッピング情報を供給するように構成される。マッピング情報により、デバイス22は、リソース識別子を、第1のリソース参照方式から、割り当てられた帯域幅18の範囲内の無線リソースを参照するために使用する第2のリソース参照方式へと変換することができる。たとえば、処理サーキットリ66は、マッピング情報を、通信サーキットリを介して明示的にシグナリングすることによってデバイス22に供給するように構成される。明示的シグナリングの非限定的な例は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、メディアアクセス制御(MAC)要素、および制御チャネルシグナリングのうち1つを送ることを含む。
【0056】
1つまたは複数の他の実施形態またはインスタンスでは、処理サーキットリ66は、全体的な帯域幅の範囲内のオフセットまたは位置において割り当てられた帯域幅を割り当てることに基づき、デバイス22に、マッピング情報を暗示的に供給するように構成される。オフセットまたは位置は、第1のリソース参照方式から第2のリソース参照方式へとマッピングするために、無線通信デバイスにとって既知の対応するマッピング機能に関連づけられる。
【0057】
デバイス22に特有のものでないメッセージでリソース識別子を送信することの一例では、処理サーキットリ66は、複数の無線通信デバイスがダウンリンク制御情報を求めて探索する共通の探索空間の内部の制御チャネルを送信するように構成される。ここで、複数の無線通信デバイスがデバイス22を含み、制御チャネルはリソース識別子を伝えるかまたは指示する。
【0058】
この状況では、デバイス22は、デバイス22に特有のものでないメッセージで受信されたリソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、割り当てられた帯域幅18の範囲内の対応する無線リソースを識別するように構成されることを理解されたい。反対に、デバイス22は、デバイス22に特有のメッセージで受信されたリソース識別子を変換せずに使用するように構成される。ネットワークノード10/基地局28の処理サーキットリ66は、少なくともいくつかの実施形態では、デバイス22が、デバイスに特有のものでないメッセージを送信するのに使用されるメッセージ形式と比較してコンパクトな、デバイス22へデバイスに特有のメッセージを送信するためのメッセージ形式を使用してデバイスに特有のメッセージとデバイスに特有のものでないメッセージを区別することを可能にするように、構成される。
【0059】
少なくともいくつかの実施形態では、第1のリソース参照方式は、全体的な帯域幅の範囲内の無線リソースに番号付与するための第1の番号付与方式を含み、第2のリソース参照方式は、割り当てられた帯域幅の範囲内の無線リソースに番号付与するための第2の番号付与方式を含む。したがって、デバイス22は、マッピング情報によって、第1の番号付与方式における番号を第2の番号付与方式における対応番号に変換することができる。これらおよび他の実施形態では、処理サーキットリ66は、割り当てられた帯域幅18が全体的な帯域幅14の範囲内のどこに位置するかまたは配置されているかということに依拠して、マッピング情報を判定するように構成されてよい。
【0060】
処理サーキットリ66は、プログラムされたサーキットリ、固定されたサーキットリ、またはプログラムされたサーキットリと固定されたサーキットリの何らかの組合せを含む。例示の実装形態では、処理サーキットリは、1つまたは複数のマイクロプロセサベースの回路、あるいは特別に適合された、そうでなければ1つまたは複数のコンピュータプログラムに含有されているコンピュータプログラム命令を実行することに基づいて構成された、他のデジタル処理サーキットリを含む。対応する実施例では、処理サーキットリ66は、1つまたは複数のコンピュータプログラム70を任意の適用可能な構成データ72とともに記憶している1つまたは複数のタイプのコンピュータ可読媒体を備える記憶機構68を含むかまたはこれに関連づけられている。
【0061】
図7は、基地局28などのネットワークノード10によって遂行される動作の方法700を図示するものである。本明細書で図示されたこの方法および他の方法は、図示によって示唆されたのと異なる順番で実行されてよい。さらに、開示された方法(複数可)は、たとえばデバイス22が最初にネットワーク20へ接続するとき、デバイス22が1つの基地局28から別の基地局へハンドオーバされるとき、またはデバイス22の帯域幅割当て18が何らかの理由で変化した場合は常に、トリガベースで、または必要に応じて、繰り返されてよいことが理解されよう。
【0062】
方法700は、割り当てられた帯域幅18を用いて動作する無線通信デバイス22に特有のものでないメッセージにおいてリソース識別子を送信すること(ブロック702)を含み、リソース識別子は、デバイス22によって使用される無線リソースを識別し、割り当てられた帯域幅18を含有している全体的な帯域幅14に参照される第1のリソース参照方式によって表現される。方法700は、リソース識別子を、第1のリソース参照方式から、割り当てられた帯域幅18の範囲内の無線リソースを参照するために使用される第2のリソース参照方式へとデバイス22によって変換することを可能にするマッピング情報を、デバイス22に供給すること(ブロック704)をさらに含む。
【0063】
マッピング情報を供給することは、たとえば、デバイスに対してマッピング情報を明示的にシグナリングすることを含む。明示的シグナリングの例は、RRCシグナリングを送ること、MAC要素を送ること、および制御チャネルシグナリングを送ることを含む。あるいは、方法700はマッピング情報を暗示的に供給することを含む。たとえば、マッピング情報を暗示的に供給することは、第1のリソース参照方式から第2のリソース参照方式へマッピングするために、割り当てられた帯域幅18を、デバイス22にとって既知の対応するマッピング機能に関連した全体的な帯域幅14の範囲内のオフセットまたは位置において割り当てることを含む。したがって、割り当てられた帯域幅18を暗示的に指示することは、デバイス22が使用するマッピング機能を指示する。
【0064】
特定のデバイスに特有のものでないメッセージでリソース識別子を送信することの一例では、当の基地局28または他のネットワークノード10は、複数のデバイスがダウンリンク制御情報を求めて探索する共通の探索空間の内部の制御チャネルを送信する。これら複数のデバイスは当のデバイス22を含み、包含された探索空間は、包含されたデバイスのそれぞれの割り当てられた帯域幅18に共通の全体的な帯域幅14の一部分を占有する。
【0065】
そのようなネットワーク側動作をサポートするデバイス22は、デバイス22に特有のものでないメッセージで受信されたリソース識別子を変換し、変換されたリソース識別子を使用して、割り当てられた帯域幅18の範囲内の対応する無線リソースを識別するように構成される。しかしながら、デバイス22は、デバイス22に特有のメッセージで受信されたリソース識別子を変換せずに使用する。したがって、少なくとも1つの実施形態では、方法700は、デバイス22が、割り当てられた帯域幅18におけるデバイスに特有の探索空間の内部のデバイス22へ、割り当てられた帯域幅18の範囲内の共通の探索空間におけるデバイスに特有のものでないメッセージを送信するのに使用されるメッセージ形式と比較してコンパクトな、デバイスに特有のメッセージを送信するためのメッセージ形式を使用して、デバイスに特有のメッセージとデバイスに特有のものでないメッセージの間を区別することを可能にすることを含む。
【0066】
ことさら、方法700には、ネットワークノード10/基地局28が、全体的な帯域幅14に関する第1のリソース参照方式または全体的な帯域幅14の範囲内の割り当てられた帯域幅18に関する第2のリソース参照方式を使用して、リソース識別子を送るようにさらに選択的に構成され得ることがさらに含まれ得る。たとえば、ネットワークノード10/基地局28は、ネットワーク20において動作する複数のデバイスに対する適用可能性を有するリソース識別子を送るとき、第1のリソース参照方式で表現されるようなリソース識別子を送る。そうすると、たとえば、異なるデバイスが異なる割り当てられた帯域幅18を有し、リソース識別子の異なる変換を遂行するように、各受信デバイスが、必要に応じて、リソース識別子をデバイスで使用される特定の参照方式に変換することが可能になり、その結果、対応する無線リソースがそれぞれの割り当てられた帯域幅18の範囲内で正確に識別される。この手法は、ネットワーク20が、受信デバイスの特定の帯域幅割当てに送信を適合さることを不要にする。
【0067】
他方では、ネットワークノード10/基地局28は、1つの特定のデバイス22を対象とするリソース識別子を送るとき、デバイス22に適用可能なリソース参照方式で表現されるようなリソース識別子を送る。そうすると効率を助長する。たとえば、対象とするデバイス22に適用可能なリソース参照で表現されたリソース識別子は、全体的な帯域幅14に適用可能なリソース参照識別子よりも小さくなり得る。さらに、対象とするデバイス22において使用される参照方式で表現されたリソース識別子を送ると、対象のデバイス22が変換を遂行する必要性が回避される。
【0068】
図8は、図6に示された基地局28などの基地局28における方法800の動作を図示するものである。方法800は、方法700の詳細な例または拡張として理解され得る。
【0069】
方法800は、基地局28によってサーブされている、またはサーブされるべきデバイス22に、ダウンリンク帯域幅割当てをシグナリングすること(ブロック802)を含む。ダウンリンク帯域幅割当ては、デバイス22に関連づけられるべき第2のダウンリンク帯域幅を指示し、第2のダウンリンク帯域幅は、基地局28に関連した第1のダウンリンク帯域幅に含有されている。ここで、第1のダウンリンク帯域幅は以前に説明された全体的な帯域幅14に相当し、第2のダウンリンク帯域幅は以前に説明された割り当てられた帯域幅18に相当する。
【0070】
方法800は、前述のデバイス22を含む複数のデバイス22によって受信されるようにダウンリンクメッセージを送信すること(ブロック804)をさらに含む。ダウンリンクメッセージは、複数のデバイス22に関するデータまたは制御情報を含有している無線リソースを識別するリソース識別子を含む。無線リソース識別子は、基地局28が第1のダウンリンク帯域幅の範囲内の無線リソースを識別するのに使用する第1のリソース参照方式によって規定された値を有し、方法800は、リソース識別子を、第1のリソース参照方式から、第2のダウンリンク帯域幅の範囲内の無線リソースを参照するために使用される第2のリソース参照方式へとデバイス22によって変換することを可能にするマッピング情報を、デバイス22に対して明示的または暗示的に供給すること(ブロック806)をさらに含む。
【0071】
上記の非限定的な例を念頭において、少なくとも1つの実施形態では、ネットワークノード10は、ネットワーク20において動作しているデバイス22に対してデバイスに特有のオフセットを送信する。例として、デバイスに特有のオフセットは、RRCメッセージングによって、MAC要素として、制御シグナリングで、または別の機構によって送信される。しかしながら、デバイスに特有のオフセットは、ネットワーク20からデバイス22に伝えられ、マッピング情報を供給するかまたはマッピング情報に関するものとして理解され得、マッピング情報は、割り当てられた帯域幅18の範囲内の無線リソースを参照するためにデバイス22によって使用されるリソース番号付与方式またはリソース参照方式を、割り当てられた帯域幅18を含有している全体的な帯域幅14の範囲内の無線リソースを参照するためにネットワーク20によって使用されるリソース番号付与方式またはリソース参照方式に、関連づけるものである。
【0072】
ここで、「帯域幅」という用語は、便宜上、量または範囲と周波数リソースのロケーションとの両方を意味するように使用されていることが理解されよう。したがって、「基地局28は100MHzのダウンリンク帯域幅に関連づけられている」ということは、たとえば「基地局28は絶対周波数の特定の範囲における100MHzの無線周波数スペクトルに関連づけられている」という意味に理解され得る。対応して、基地局のカバレッジエリアにおいて動作するデバイス22は、基地局の周波数帯の特定のサブバンドにおいて動作し、このサブバンドは、デバイスに関連する割り当てられた帯域幅18と称される。一般に、特定の帯域幅は、それぞれが帯域幅の範囲内の周波数リソースを表現して規定された間隔を有する対応する数のサブキャリアによって規定されるかまたはこれらのサブキャリアを含有している。
【0073】
1つまたは複数の実施形態では、ネットワーク20は、たとえばデバイス22の帯域幅割当てが変化したとき、またはマッピングを更新しなければならないときといった必要な場合は常に、所与のデバイス22に対してデバイスに特有のオフセットを送信する。好ましくは、デバイスに特有のオフセットは、デバイスの割り当てられた帯域幅18のロケーションを構成するのに使用されるものと同一のメッセージで送信される。しかしながら、本明細書では、デバイスに特有のオフセットが、デバイス22に対して暗示的にシグナリングされ得ることも企図されている。たとえば、デバイス22は、包含されたダウンリンクキャリアを供給する基地局28のシステムキャリアの帯域幅であり得る全体的な帯域幅14の範囲内のデバイスの帯域幅18を(再度)割り当てるコマンドから、既知の関係に基づいて、デバイスに特有のオフセットを導出してよい。
【0074】
前述のように、デバイスが、デバイスに特有のリソース参照方式を用いて動作することが可能になると、デバイスに特有のリソース識別子は、それぞれのデバイス22に関連づけられている一般的には非常に小さい帯域幅割当てに関連した「より小さい」番号空間において表現され得る。所与のデバイス22に関するデバイスに特有のオフセットは、ネットワーク20によって、システムキャリアの帯域幅の範囲内の(範囲外であっても)任意の所望の参照ポイントに関連して計算され得ることに留意されたい。たとえば、オフセットは、システムキャリアの帯域幅の範囲内の、最小の番号のリソースブロック(RB)、帯域幅の中央、または最大の番号のRBに対して計算されてよい。さらなる代替形態として、デバイスに特有のオフセットは、特定の信号(たとえば同期信号もしくは同期信号ブロック(SSB)もしくは物理ブロードキャストチャネル(PBCH))の周波数ロケーションに対して参照されてよく、またはデバイス22によってランダムアクセス用に使用される周波数に対して参照されてよく、またはデバイスに特有のオフセットをデバイス22に伝えるために使用されるシグナリングのロケーションに対して参照されてもよい。さらなる代替形態として、デバイスに特有のオフセットは、あらゆる任意の周波数、RB、または規定された信号に対して計算され得る。
【0075】
図9は、たとえば、基地局(BS)28または他のネットワークノード10が、第1のリソース参照方式を使用して1組の無線リソースの範囲内の無線リソースを識別する手法を示す。具体的には、基地局28は、0〜26の番号を使用して27のRBを識別する第1の番号付与方式を使用する。27のRBはこの例に関する全体的な帯域幅を表現しており、UE 1と表された第1のデバイス22は、(BSの番号付与による)RB 10〜19を包含する帯域幅のサブセットを割り当てられている。同様に、UE 2と表された第2のデバイス22は、全体的な帯域幅のうち(BSの番号付与による)RB 3〜17を包含する別のサブセットを割り当てられている。各UEがそれ自体のリソース参照方式を使用し、たとえば、UE 1は、UE 1に割り当てられた帯域幅の範囲内のリソースを、0〜9の番号付与方式を使用して識別し、UE 2は、UE 2に割り当てられた帯域幅の範囲内のリソースを、0〜14の番号付与方式を使用して識別する。
【0076】
したがって、BSの番号付与方式の「開始」に対して、UE 1が使用する番号付与方式は10だけオフセットされ、UE 2が使用する番号付与方式は3だけオフセットされる。したがって、基地局28は、UEに対して適用可能なオフセット情報を供給することにより、基地局の番号付与方式をUEが使用する番号付与方式に変換する機構をUEの各々に提供することができる。たとえば、そのような情報は、UE向けの帯域幅割当てを構成することの一部分として供給され、関係のある構成シグナリングとともにUEにシグナリングされてよい。
【0077】
ここで、UEに特有のオフセットは、リソース識別子を、基地局28がそれ自体に関連した第1のダウンリンク帯域幅の範囲内の無線リソースを識別するのに使用する第1のリソース参照方式から、UEがそれ自体に関連した第2のダウンリンク帯域幅の範囲内の無線リソースを識別するのに使用する第2のリソース参照方式へと所与のUEによって変換することを可能にする、UEに特有のマッピング情報として理解され得る。この例では、第1のダウンリンク帯域幅は27のRBを含み、UE 1向けの第2のダウンリンク帯域幅はUE 1に割り当てられた10のRBを含む。同様に、UE 2向けの第2のダウンリンク帯域幅には15のRBが割り当てられる。UE 1向けのマッピング情報は「オフセット1=10」という情報を含み、UE 2向けのマッピング情報は「オフセット2=3」という情報を含む。
【0078】
したがって、基地局28が、RB 10を使用して、所与の送信時間間隔またはインスタントにおいて、第1の番号付与方式でRB 12〜14を指示するリソース識別子を含んでいるメッセージを送信する場合、UE 1は、オフセット1=10を差し引いて、それ自体の番号付与方式でRB 2〜4を得ることになる。同様に、UE 2は、RB 12〜14からオフセット2=3を差し引いて、それ自体の番号付与方式でRB 9〜11を得ることになる。各UEによって使用される「マッピング機能」は、このように、メッセージで識別されるRB番号からUEに特有のオフセットを差し引くことであり得、これは、たとえば、基地局28による物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信であり得る。
【0079】
別の実施形態では、この修正形態は、基地局28によって指示されたRB番号に対してUEに特有のオフセットを加算することであり得る。両方の例において、線形のリソースブロック番号付与が想定されている。他の可能な番号付与方式には、中心周波数に対する正/負のリソースブロック番号、または中心において始まって外へ螺旋状に進む螺旋状のリソースブロック番号付与などがある。本明細書の教示は特定の番号付与方式に限定されることはなく、また、UEに供給されるマッピング情報と、UEが基地局のリソース参照をUEに特有のリソース参照に変換するために使用する対応するマッピング機能とは、使用されるリソース参照方式に依拠するはずであることが理解される。
【0080】
LTEにおける基地局はeNBと称されるが、5Gシステムにおける無線アクセスノードは「gNB」と称され得る。本明細書の教示の一実施形態によって動作するgNBはそれぞれのUEにマッピング情報を供給し、各UEが、第1の帯域幅の範囲内に含有されている無線リソースに対してgNBが使用するリソース参照方式のリソース識別子から、各UEに割り当てられたリソース識別子または関連したリソースサブセットにマッピングされるUEに特有のリソース識別子へと変換することを可能にする。もちろん、gNBは、UEに特有の参照方式に関して既に表現されているリソース識別子を含有している、UEに特有のメッセージを送信し得る一方で、gNBの参照方式に関して表現された、複数のUEが受信するように意図されたメッセージで、リソース識別子を送る。
【0081】
本明細書の少なくとも1つの実施形態では、gNBまたは他の基地局28は、リソース識別子を、共通の探索空間において送るときと、デバイスに特有の(UEに特有の)探索空間において送るときとで、異なるメッセージ「サイズ」を使用する。すなわち、リソース識別子は、複数のUEが受信するように共通の探索空間において送信されるメッセージで送られるときには、全体的なリソース空間、すなわち当の全体的な帯域幅によって表現されるリソース空間に関して表現される。しかしながら、リソース識別子は、特定のデバイスが受信するようにデバイスに特有の探索空間において送信されるメッセージで送られるときには、割り当てられたリソース空間、すなわちデバイスに関連した帯域幅割当てによって表現されるリソース空間に関して表現される。割り当てられた帯域幅は、全体的な帯域幅よりもはるかに小さいものであり得るため、割り当てられた帯域幅の範囲内でたとえばRBといったリソースを一意的識別するのに必要なビット数は、全体的な帯域幅の範囲内で同じリソースを識別するのに必要なビット数よりも少ない。
【0082】
デバイス22は、当の全体的な帯域幅においてリソースを識別するのに必要なビット数と、所与のデバイス22に関連する割り当てられた帯域幅においてリソースを識別するのに必要なビット数とが異なるのを補完して、異なるメッセージサイズを扱うように構成されてよい。たとえば、UEは、共通の探索空間においてPDCCHメッセージを探索するときと、UEに特有の探索空間においてPDCCHメッセージを探索するときとで、異なるリソース割当てフィールドサイズを想定してよい。この場合、UEは、ダウンリンク制御情報(DCI)のサイズが異なることも想定してよい。また、デバイスに特有のオフセットを(基地局番号付与において)RB 0と等しいアンカに関連して規定する必要はないことに留意されたい。アンカは、当の基地局28によってサーブされているすべてのデバイス22に対して一貫している限り任意でよく、デバイス22において既知である必要はない。異なる基地局28は異なるアンカを有し得る。
【0083】
図10は、BSがRB 7をアンカに選択した例示の実施形態または構成を図示するものである。この選択は、オフセット1=3およびオフセット2=−4に反映されている。したがって、オフセットは負であり得る。これらのUEに特有のオフセットは、たとえば、より大きな帯域幅の範囲内の帯域幅のロケーションの準静的構成に際してUEに送信される。
【0084】
図10にはBSによるダウンリンク制御情報(DCI)の送信も図示されており、DCIは、UE 1とUE 2に共通して関心のあるデータ領域を識別し、基地局のリソース参照方式を使用して、包含されているRBを識別する。ことさら、基地局は、それ自体のリソース番号付与方式に関して共通データ領域RBを表現するにもかかわらず、RB 7がUEに特有のオフセットの参照としてサーブするという事実に合わせて順応する。基地局28によって共通のPDCCHにおいて送られたリソース識別子は、共通データ領域RBが基地局の方式において12〜14と番号付与されていると想定して、RB 5〜7を識別する。UE 1は、RB 5〜7からオフセット1(=3)を差し引いて、それ自体のリソース空間の内部にRB 2〜4をもたらし、UE 2は、RB 5〜7からオフセット2(=−4)を差し引いて、それ自体のリソース空間の内部にRB 9〜11を取得する。ことさら、図7に関連して理解されるように、両方のオフセット方式により、UE 1とUE 2は、どちらも、共通の探索空間におけるBSから受信するPDCCHメッセージで示された共通データ領域のRBとしてRB 12〜14を(絶対的なBS番号付与において)正しく識別するように、リソース識別子を正確に分解する。
【0085】
図10は、基地局28が、UEに特有のオフセットに関するアンカまたは参照ポイントが全体的な帯域幅の範囲内で配置されている場所に依拠して、共通メッセージで送るリソース識別子の値(複数可)を調節することができるので、関心のある全体的な帯域幅の範囲内の任意のアンカポイントを選択することができ、この選択はサーブされているデバイス22に対して透過的であることを実証するものである。例として、アンカは、BS RB 0もしくはRB N−1、または全体的な帯域幅の中心RBもしくは中心周波数のロケーション、または同期信号もしくは同期信号のブロックSSBもしくは物理ブロードキャストチャネル(PBCH)のロケーション、または任意の他のロケーションでよい。少なくとも1つの実施形態では、基地局28は、オフセットを符号化するのに必要なビット数を最小化するようにアンカを選択する。
【0086】
本明細書ではオフセットの符号化も検討される。符号化の分解能は、デバイス22が使用する単一のRBの分解能とは異なるものでよい。たとえば、オフセットをRBの分解能で表現するのではなく、オフセットは、単一のRBの刻みよりもRBの倍数などでより粗く表現されてよい。一例では、デバイスに特有のオフセットはL倍(いくつかのRBの数)で表現され、Lは整数である。そのような手法はシグナリングビットを節約するが、基地局28に、デバイスをより粗いグリッド上に割り当てることを強制する。
【0087】
次に、ネットワーク20が、デバイス22を全体的な帯域幅14の別の部分へ再構成するシナリオ、すなわち、デバイス22を割り当てる帯域幅18を、当の全体的な帯域幅の範囲内で「移動する」シナリオを検討する。そのよう変更は、たとえばネットワーク負荷またはデバイス移動性の機能として生じる可能性があり、デバイス22に対してサービング基地局が変更される。割り当てられる帯域幅のロケーションが変更されるとデバイスに特有のオフセットが変更され、このことは、より一般的には、デバイス22が基地局のリソース参照方式からデバイスに特有のリソース参照方式へと変換するのに使用するマッピング機能が変更される、と明示され得る。
【0088】
そのゆえに、デバイス22が使用するオフセットまたは他のマッピング情報は、変更された割当てロケーションを反映するために更新する必要があり、そのような情報は、RRC再構成またはハンドオーバシグナリングで、パラメータとしてデバイス22に供給され得る。より一般的には、デバイス22には必要に応じて新規のマッピング情報が供給され、またはデバイス22が新規のマッピング情報を導出する。
【0089】
図11は、本明細書で企図されたさらなる変形形態を図示するものである。この例示の実施形態またはインスタンスでは、デバイスに特有のリソース番号付与を基地局のリソース番号付与に関連づけるオフセットは、サポートされている各デバイス22の割り当てられた帯域幅に対して規定される。オフセットは、好ましくは基地局28からの共通メッセージを受信し得るすべてのデバイス22の共通の帯域幅の範囲内にある参照に対するものである。
【0090】
図11では、参照は、共通の帯域幅の最下部に選択されている。しかしながら、他の位置も可能である。この例では、オフセット1=0、オフセット2=7である。基地局28は、参照に対してスケジューリングされたリソースを参照するが、そのとき、全体的な帯域幅14に関連した番号付与方式を使用する。たとえば、BSは、UE 1およびUE 2に送られる共通メッセージで(BSの座標系における)RB 13〜15を参照するのに、3〜5をシグナリングすることになる。これらリソース識別子の値は、依然としてBSのリソース参照方式で表現されているが絶対値ではなく相対値であり、すなわち当の全体的な帯域幅の範囲内のRB=10のアンカポイントに対するものである。
【0091】
対応して、UE 1は、BSの方式からデバイスに特有の適用可能な方式へ適切にマッピングするためにリソース識別子の値にオフセット1(0)を加算し、その結果、RB 3〜5からのデータをそれ自体の参照方式の範囲内に復号する。もちろん、これらの値は、全体的な帯域幅14の範囲内のRB 13〜15を適切に「指示する」ものである。同様に、UE 2は、BSによってシグナリングされた値にオフセット2(7)を加算し、その結果、正確なRBからのデータを復号する。
【0092】
ことさら、参照は、必ずしも共通の帯域幅の範囲内で行われる必要はなく、図12はそのような手法の一例を図示するものである。ここではオフセット1=−1、オフセット2=6である。先の例で参照されたのと同一の帯域幅をアドレス指定するために、基地局28はリソース識別子4〜6をシグナリングする。UE 1はシグナリングされた値にオフセット1(−1)を加算して、UE 1の局所的な参照システムまたは座標系においてリソース3〜5を使用する。UE 2はシグナリングされた値にオフセット2(6)を加算して、UE 2の局所座標系においてリソース10〜12を使用する。オフセット参照が共通の帯域幅の外にある場合、リソース割当て指定に、可能性としてより大きなフィールドが必要となる。たとえば、図11では3ビットのみでよいが、図12では4ビットが必要である。
【0093】
図11に見られる手法には、共通の探索空間におけるシグナリングは、共通の帯域幅をアドレス指定するのと同数のビットしか必要としないという利点があるが、図10に見られる手法では、当の全体的な帯域幅の範囲内のリソースを識別するのに必要なビット数を収容するためのリソース割当てフィールドが必要である。もちろん、図11に図示された手法では、たとえば単一のUEの帯域幅割当ての変化のために共通の帯域幅が変化する場合には、UEに特有のオフセットを再構成する必要がある。あるいは、参照は一定に保たれてよいが、この場合、リソース割当てフィールドのサイズが増大し得る。
【0094】
いくつかある利点の中で、本明細書の教示は、デバイスに特有のRB割当てをシグナリングするためのできるだけ小さいペイロードを可能にし、共通空間のRB割当ての明瞭なシグナリングを可能にする一方で、デバイスごとの帯域幅の十分な柔軟性を可能にするものである。例示の実装形態では、デバイス22は、サービング基地局28が任意数のデバイス22にサーブするのに使用する帯域幅(周波数範囲)の一部分を占有する帯域幅割当て(周波数割当てとも称される)を用いて構成される。
【0095】
デバイス22は、デバイスに特有のオフセットを受信し、共通の探索空間においてダウンリンク制御メッセージを受信するように構成される。ダウンリンク制御メッセージは、たとえばデータ領域ロケーションインジケータ(リソースブロック割当て)といったリソース識別子を含み、デバイス22は、データ領域ロケーションインジケータおよびデバイスに特有のオフセットに基づいて1組のリソースブロックを識別するように構成される。さらに、デバイス22は、リソースブロックの識別された組のデータ領域におけるデータコードワードを受信するように構成され、すなわち、正確に識別された無線リソースからデータコードワードを復号するように構成される。
【0096】
デバイス22は、包含されるDCIが、複数のデバイス22によって使用される共通の探索空間において受信されたのか、それともデバイス22に特有の探索空間において受信されたのかということに依拠して、受信用または送信用に使用するリソースブロック(複数可)を計算するのに、異なる方式(マッピング機能)を使用する。サービング基地局28は、共通の探索空間におけるDCIと、UEに特有の探索空間におけるDCIとで、異なるリソースブロックフィールドサイズを(したがって、可能性として異なるDCIのサイズも)使用してよく、そのような実施形態におけるデバイス22は、異なるサイズのリソースブロックフィールドおよび/またはDCIを正確に受信する(処理する)ように構成される。
【0097】
ことさら、前述の説明および関連する図面において提示された教示の利益を有する当業者なら、開示された発明(複数可)の修正形態および他の実施形態が思い浮かぶはずである。したがって、本発明(複数可)は、開示された特定の実施形態に限定されず、修正形態および他の実施形態はこの開示の範囲内に含まれるように意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が採用されていることがあるが、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、限定するためのものではではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12