(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6942905
(24)【登録日】2021年9月10日
(45)【発行日】2021年9月29日
(54)【発明の名称】パッシブ電磁インクペン
(51)【国際特許分類】
G06F 3/03 20060101AFI20210916BHJP
【FI】
G06F3/03 400A
G06F3/03 400F
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2021-515624(P2021-515624)
(86)(22)【出願日】2018年10月18日
(86)【国際出願番号】CN2018110837
(87)【国際公開番号】WO2020056834
(87)【国際公開日】20200326
【審査請求日】2021年3月19日
(31)【優先権主張番号】201811094901.6
(32)【優先日】2018年9月19日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520273430
【氏名又は名称】ハンヴォン ユージー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HANVON UGEE TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】特許業務法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー ユェンヂー
(72)【発明者】
【氏名】ドン リーミン
【審査官】
岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−262643(JP,A)
【文献】
特表平08−511372(JP,A)
【文献】
特開平09−128131(JP,A)
【文献】
特開2014−067265(JP,A)
【文献】
国際公開第2017/149879(WO,A1)
【文献】
国際公開第2009/040815(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
G06F 3/041−3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン芯と、ペン本体とを備え、前記ペン本体は第一鉄心と、鉄心収容部とを備え、前記鉄心収容部には前から後ろへ順にペン芯ホルダーリンクロッドと、第二鉄心と、第三鉄心と、弾性部材と、圧力調節板と、前記圧力調節板と互いに嵌合される第一構造とが設けられており、前記第一鉄心の外及び前記第二鉄心の外には何れもコイルが巻かれており、前記第一鉄心が前記ペン芯のペン先側に近く、前記第二鉄心が前記鉄心収容部と固定的に接続され、前記ペン芯が前記第一鉄心の中央を通って前記ペン芯ホルダーリンクロッドの一端により挟持され、前記ペン芯ホルダーリンクロッドの他端が前記第二鉄心の中央を通ってさらに前記第三鉄心を押し進めるように設けられ、前記圧力調節板は、回転する時に表面と前記第一構造の表面との接触により前記圧力調節板に軸方向の変位を発生させることで、前記弾性部材の軸方向変位を変え、前記ペン芯ホルダーリンクロッドには段差が設けられていることを特徴とするパッシブ電磁インクペン。
【請求項2】
前記圧力調節板の前記第一構造との接触面が第一斜面であり、前記第一構造の前記圧力調節板との接触面が第二斜面であることを特徴とする請求項1に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項3】
前記弾性部材はシリコーンゴム棒と前記シリコーンゴム棒に外嵌されたばねとを備え、前記シリコーンゴム棒は前記圧力調節板と固定的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項4】
前記圧力調節板には前記シリコーンゴム棒と互いに嵌合される穴が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項5】
前記圧力調節板には回転ハンドルが設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項6】
前記第二鉄心の外径が前記第三鉄心の外径より小さいことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項7】
前記第二鉄心の中央には第一貫通穴が開けられ、前記第三鉄心の中央には第二貫通穴が開けられており、前記第一貫通穴の直径が前記第二貫通穴の直径より大きいことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項8】
前記鉄心収容部の外にはPCBA電子回路基板が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のパッシブ電磁インクペン。
【請求項9】
前記PCBA電子回路基板はねじにより前記鉄心収容部と接続されていることを特徴とする請求項8に記載のパッシブ電磁インクペン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報入力機器の分野に関し、特にパッシブ電磁インクペンに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル化電子情報技術の絶え間ない発展に伴い、ヒューマンマシンインタラクションはますます身近なものになってきている。電磁タッチは、オリジナル手書き入力を完璧に反映できることで、ますます人気を集めている。
【0003】
電磁タッチの主なデバイスとして、アンテナ板、制御ボードと電磁ペンとを含む。電磁ペンは、電磁タッチの肝心な構成部として、クリックできるだけではなく、その筆圧を感知する特徴を利用して絵描き、習字などもできる。
【0004】
電磁ペンはその内部の磁場閉回路及び電磁タッチ技術を応用した機器におけるアンテナ板で電磁波を伝搬させることで、電磁ペンの位置検出を実現する。電磁ペンの磁場閉回路は通常、インダクタンスとコンデンサーによって構成され、インダクタンスが鉄心とコイルで構成され、インダクタンス又はコンデンサーの値を調整することで、電磁ペンの周波数を変えることができる。
【0005】
電磁入力技術は現在、タブレット、携帯電話、電子ペーパーブック、手書きタブレット、電子ホワイトボードなどの電子機器に広く応用されているが、よく見かける電磁ペンは対応する電磁機器でしか作動できず、紙への書き込みができない。そのために、電磁筆記とインク筆記の機能を併せ持つ電磁インクペンが市場に現れた。
【0006】
従来の電磁インクペンの多くは、可変静電容量技術によって実現されているが、可変静電容量では、可変コンデンサーの精度と価格に制限されており、性能、価格などの面において、電磁インクペンの普及が困難である。それに、電磁インクペンは複数の部品によって構成されて、各部品にはそれぞれ製造誤差があり、各部品はまた異なる材質であるため、組立生産時に寸法不一致の問題が発生することがよくあり、それによって電磁ペンの出荷時の実際の寸法が標準寸法より小さく或いは大きくなる問題を引き起こし、量産化は不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記技術問題を解決するために、本発明の目的は、安価で一致性の優れたパッシブ電磁インクペンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が採用する技術案は以下になる:パッシブ電磁インクペンは、ペン芯と、ペン本体とを備え、前記ペン本体は、第一鉄心と、鉄心収容部とを備え、前記鉄心収容部には前から後ろへ順にペン芯ホルダーリンクロッドと、第二鉄心と、第三鉄心と、弾性部材と、圧力調節板と、前記圧力調節板と互いに嵌合される第一構造とが設けられており、前記第一鉄心の外及び前記第二鉄心の外には何れもコイルが巻かれており、前記第一鉄心が前記ペン芯のペン先側に近く、前記第二鉄心が前記鉄心収容部と固定的に接続され、前記ペン芯が前記第一鉄心の中央を通って前記ペン芯ホルダーリンクロッドの一端により挟持され、前記ペン芯ホルダーリンクロッドの他端が前記第二鉄心の中央を通ってさらに前記第三鉄心を押し進めるように設けられ、前記圧力調節板は、回転する時に表面と前記第一構造の表面との接触により前記圧力調節板に軸方向の変位を発生させることで、前記弾性部材の軸方向変位を変える。
【0009】
さらに、前記ペン芯ホルダーリンクロッドには段差が設けられている。
【0010】
さらに、前記圧力調節板の前記第一構造との接触面が第一斜面であり、前記第一構造の前記圧力調節板との接触面が第二斜面である。
【0011】
さらに、前記弾性部材はシリコーンゴム棒と前記シリコーンゴム棒に外嵌されたばねとを備え、前記シリコーンゴム棒は前記圧力調節板と固定的に接続されている。
【0012】
さらに、前記圧力調節板には前記シリコーンゴム棒と互いに嵌合される穴が設けられている。
【0013】
さらに、前記圧力調節板には回転ハンドルが設けられている。
【0014】
さらに、前記第二鉄心の外径が前記第三鉄心の外径より小さい。
【0015】
さらに、前記第二鉄心の中央には第一貫通穴が開けられ、前記第三鉄心の中央には第二貫通穴が開けられており、前記第一貫通穴の直径が前記第二貫通穴の直径より大きい。
【0016】
さらに、前記鉄心収容部の外にはPCBA電子回路基板が設けられている。
【0017】
さらに、前記PCBA電子回路基板はねじにより前記鉄心収容部に接続されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以下の有益な効果を有する:ペン本体は、鉄心収容部と、コイルが巻かれた第一鉄心とを備え、鉄心収容部はペン芯ホルダーリンクロッドと、第三鉄心と、コイルが巻かれた第二鉄心とを備え、ペン芯の移動とペン芯ホルダーリンクロッドを組み合わせて第二鉄心と第三鉄心との間の距離を変えることでパッシブ電磁インクペンのインダクタンスを変えて、さらにインクペンの周波数を変えて、可変静電容量技術の代わりに可変インダクタンス技術を採用し、価格がより低く、性能がより優れており、圧力調節板及び前記圧力調節板と互いに嵌合される第一構造を増設しており、圧力調節板は、回転する時に表面と第一構造の表面との接触により圧力調節板に軸方向の変位を発生させることで、弾性部材の軸方向変位を変えて、弾性部材の軸方向の変位により、パッシブ電磁インクペンの出荷時の実際の寸法を標準寸法と等しくして、各パッシブ電磁インクペンの書き込み重量感を一致に保つことを確保でき、量産化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明のパッシブ電磁インクペンの構造模式図である。
【
図2】本発明のパッシブ電磁インクペンの断面図である。
【
図3】本発明のパッシブ電磁インクペンの一つの実施例の構造分解図である。
【
図4】本発明のパッシブ電磁インクペンのもう一つの実施例の構造分解図である。
【
図5】本発明における2つの鉄心の間隔とコイルのインダクタンス値との関係曲線図である。
【
図6】本発明における圧力調節板とゴム棒との嵌合構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、明細書の添付図面と具体的な実施例を組み合わせて本発明についてさらに解釈及び説明する。
【0021】
図1、
図2、
図3と
図4を参照すると、本発明のパッシブ電磁インクペンは、ペン芯1と、ペン本体とを備え、前記ペン本体は第一鉄心2と鉄心収容部とを備え、前記鉄心収容部には前から後ろへ順にペン芯ホルダーリンクロッド3と、第二鉄心4と、第三鉄心5と、弾性部材と、圧力調節板9と、前記圧力調節板9と互いに嵌合される第一構造62とが設けられており、前記第一鉄心2の外及び第二鉄心4の外には何れもコイルが巻かれており、前記第一鉄心2がペン芯1のペン先側にあり、前記第二鉄心4が鉄心収容部と固定的に接続され、前記ペン芯1が第一鉄心2の中央を通ってペン芯ホルダーリンクロッド3の一端により挟持され、前記ペン芯ホルダーリンクロッド3の他端が第二鉄心4の中央を通ってさらに第三鉄心5を押し進めるように設けられ、前記圧力調節板9は、回転する時に表面と第一構造62の表面との接触により圧力調節板9に軸方向の変位を発生させることで、弾性部材の軸方向変位を変える。
【0022】
本発明では、三鉄心構造を利用してインダクタンスの変化を実現し、巻線のある鉄心である第一鉄心2はペン芯のペン先側に近く、エネルギーの送受信を担っている。一方、第二鉄心4が巻線のある鉄心で、第三鉄心5が巻線のない鉄心である。第二鉄心4中央の貫通穴は第三鉄心5中央の貫通穴より大きく、この2つの鉄心がペン芯の後方に置かれて、且つ第二鉄心4は第三鉄心5よりもペン芯のペン先により近くなっており、このような構造によれば、第三鉄心5の後方に、ペン先が優れたフォースフィードバック性能を持つように、内部の弾性部材を設計できる十分な空間を持たせることができる。
【0023】
芯ホルダーリンクロッド3は、ペン芯1の挟持とリンクロッドの機能を有する。
図3に示すように、ペン芯ホルダーリンクロッド3の一端はペン芯1を挟持でき、ペン芯ホルダーリンクロッド3の他端がリンクロッド機能を有する一本の細長いプラスチックロングロッドである。芯ホルダーリンクロッド3は、鉄心収容部のペン先方向から中に装着することが可能である。
【0024】
ペン芯が力を受けた時に、ペン芯1が第一鉄心2の中央を通ってからペン芯ホルダーリンクロッド3の一端によって挟持され、ペン芯ホルダーリンクロッド3の他端が第二鉄心4の中央を通ってさらに第三鉄心5を押し進めて、第二鉄心4と第三鉄心5との2つの鉄心間の距離を変えて、インダクタンス値の変化を起こす。
【0025】
図5に示すように、本発明によれば、第二鉄心4と第三鉄心5との2つの鉄心が密着した場合、2つの鉄心間のエアギャップが極めて小さく、鉄心がペン芯によって僅かに押し進められた時に、2つの鉄心間にエアギャップが形成され、この時、磁気回路(即ち磁場の閉回路)では磁気抵抗が増大し、インダクタンス値が大幅に低くなる。本発明はこの特性を利用し、ペン芯が僅かに動いた時にも、十分に大きなペン周波数変化を発生させることが可能である。インクペンに活用された使用場面では、電子筆跡は軽く描く時にも現れることができ、本物のインクペン、鉛筆の使用感覚と同じにすることができる。
【0026】
PCBA電子回路基板上には固定静電容量値があり、第一鉄心2と第二鉄心4との2つの巻線のあるインダクタンスは、基板上のコンデンサーと並列にPCBA電子回路基板に接続されている。最初に、アンテナ板が一つの周波数で発射してペンを充電し、アンテナ板の発射停止時、ペンがエネルギーを受け取る側から、エネルギーを発射する側に変わり、ペンの巻線のインダクタンスが変化し、PCBA電子回路基板上の固定コンデンサーと並列接続され、ペンが発射する周波数を変えて、さらにアンテナ板が異なるペン周波数を得られるようにして、異なる筆圧値変化を発生させる。
【0027】
図1と
図2に示すように、本発明の第一鉄心2、第二鉄心4と第三鉄心5の全てを中空構造とすることができるが、ペン芯1のペン先側が左、ペン後部端部が右にある。
図3又は
図4に示すように、鉄心収容部は互いに嵌合される鉄心収容部前部61と鉄心収容部後部(即ち第一構造)62とを備え、鉄心収容部後部62は組立時に、回転するように鉄心収容部前部61と結合されて、鉄心収容部を形成する。第二鉄心4は、
図3に示すように、ペン後部方向から、完全に鉄心収容部の内部に取り付けて固定するか、或いは、
図4に示すように、鉄心収容部上の凹溝611により鉄心収容部内に取り付けることが可能である。一方、第三鉄心5は第二鉄心4の後方にあり、鉄心収容部の内部に取り付けて、鉄心収容部の中で移動でき、ペン芯ホルダーリンクロッド3が第二鉄心4の中央を通ってから第三鉄心5を鉄心収容部内で押し進める。
【0028】
圧力調節板9が回転時に第一構造62との接触で軸方向変位を発生させる方式としては、斜面(両者の接触面が斜面である)の高さ変化により軸方向変位を発生させる方式とすることが可能である。
【0029】
弾性部材は、ペン芯1に逆方向の作用力を提供して、ペン芯1で書き込みする時に書き込みの重量感を得るようにするための部材である。また、弾性部材はさらに、軸方向の変位によりパッシブ電磁ペンの出荷時の実際の寸法が標準寸法と等しくなるように、一定の弾性的遊びを提供する。弾性部材としては、ばね、ゴム棒(例えばシリコーンゴム棒)などの弾性を有する構造を採用してもよく、ばねとゴム棒などで構成された複合構造としてもよい。
【0030】
本発明のペン芯1は、従来のインクペンのペン芯を用いて実現することができる。
【0031】
具体的に、
図1、
図3又は
図4に示すように、ペン本体は更にペン芯ロッド12を備え、ペン芯ロッド12が第一鉄心2とペン芯ホルダーリンクロッド3との間にあり、ペン芯1を保護できる。組み立てる時、まずはペン芯ホルダーリンクロッド3を鉄心収容部のペン先方向から中に取り付けて、ペン芯ホルダーリンクロッド3を中に取り付けてから、さらにペン芯ロッド12をペン先方向から鉄心収容部前部61に結合させる。
【0032】
図1と
図3を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記ペン芯ホルダーリンクロッド3には段差31が設けられている。
【0033】
本発明のペン芯ホルダーリンクロッド3は、一端がペン芯1を挟持し、他端が段差を有する一本の細長いプラスチックロングロッドである。ペン芯1が力を受けた時、ペン芯ホルダーリンクロッド3はリンクロッド機能を有し、そのリンクロッドの末端には段差31があり、第二鉄心4の中央を通って、段差31により第三鉄心5を押し進めることが可能である。
【0034】
図7と
図8を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記圧力調節板9の第一構造62との接触面が第一斜面93であり、前記第一構造62の圧力調節板9との接触面が第二斜面621である。
【0035】
第一斜面93と第二斜面621は何れも、電磁インクペンのペン芯軸方向と垂直でも平行でもない。第一斜面93と第二斜面621の傾斜角度と傾斜方式(例えば左へ傾斜、右へ傾斜など)は何れも実際の需要によって柔軟に選択できる。
【0036】
圧力調節板9と第一構造62の接触面は全て斜面構造を採用することで、圧力調節板9は、回転する時に第一構造62との接触が斜面による接触であるため、斜面に沿って上昇或いは降下して、さらには弾性部材を収容する空間を変えて、弾性部材を軸方向に沿って移動させる。こうして、ペンで書き込みする時の重量感を変えることができる。
【0037】
図3を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記弾性部材はシリコーンゴム棒7とシリコーンゴム棒7に外嵌されたばね8とを備え、前記シリコーンゴム棒7は圧力調節板9と固定的に接続されている。
【0038】
本発明のシリコーンゴム棒7とばね8は、ペン芯1に逆方向の作用力を提供して、ペン芯1で書き込みする時に書き込みの強弱感を得るようにするための部材である。具体的に、シリコーンゴム棒7のある長さの一部分は、圧力調節板9の中に固定でき、シリコーンゴム棒7の外にはばね8が外嵌されており、ペン芯1が力を受けた時、シリコーンゴム棒7とばね8が鉄心収容部の後部(即ち第一構造)62の方向へ力を作用することで、逆方向の作用力を得る。一方、シリコーンゴム棒7又はばね8の圧力調節板9との接触面は平面とすることが可能である。
【0039】
図6を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記圧力調節板9には前記シリコーンゴム棒7と互いに嵌合される穴92が設けられている。
【0040】
穴92は円柱穴、不規則な穴などの構造の止まり穴としてもよく、その内径がシリコーンゴム棒7よりやや大きく、シリコーンゴム棒7はこの穴に挿入されることで固定機能を実現することが可能である。
【0041】
図3又は
図4を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記圧力調節板9には回転ハンドル91が設けられている。
【0042】
本発明によれば、増設された回転ハンドル91により圧力調節板9をより回転しやすくする。回転ハンドル91は鉄心収容部の外面から部分的に露出することが可能である。
【0043】
さらに好ましい実施形態として、前記第二鉄心の外径が第三鉄心の外径より小さい。
【0044】
本発明の巻線のない第三鉄心の外径は、巻線のある第二鉄心よりも大きい。第二鉄心に近い端部において、第三鉄心の外径が小さくなっており、ペン全体としての外観が巻線のない第三鉄心が内部にあることで唐突になることはなく、全体としての外観の一致性が比較的良い。
【0045】
さらに好ましい実施形態として、前記第二鉄心の中央には第一貫通穴が開けられ、前記第三鉄心の中央には第二貫通穴が開けられており、前記第一貫通穴の直径が第二貫通穴の直径より大きい。
【0046】
本発明の第二鉄心の第一貫通穴が第三鉄心の第二貫通穴より直径が大きいことにより、ペン芯がペン芯ホルダーリンクロッド末端の段差で第三鉄心を押し進めるようにできる。
【0047】
図3又は
図4を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記鉄心収容部の外にはさらにPCBA電子回路基板10が設けられている。
【0048】
PCBA電子回路基板10はコイルと電気的に接続されて、変化するインダクタンスを周波数の変化に変換して、さらには、アンテナ板が異なるペン周波数を得られるようにして、異なる筆圧値を発生させる。
図3又は
図4に示すように、具体的に、PCBA電子回路基板10は鉄心収容部の後方にあり、ねじ11などの方式で鉄心収容部と固定的に接続することが可能である。
【0049】
図3又は
図4を参照し、さらに好ましい実施形態として、前記PCBA電子回路基板10はねじ11により鉄心収容部と接続されている。
【0050】
本発明のパッシブ電磁インクペンの動作原理は以下になる:ペン芯のペン先が書き込みにより力を受けた時に、ペン芯が第一鉄心の中央を通ってペン芯ホルダーリンクロッドの一端に挟持されて、ペン芯ホルダーリンクロッドの他端(ロングロッド)が第二鉄心の中央を通って、段差により第三鉄心を押し進めることにより、第二鉄心と第三鉄心の間に異なる距離を形成して、第二鉄心コイルのインダクタンス値を変化させ、第二鉄心の変化するインダクタンスと第一鉄心コイルのインダクタンスはPCBA電子回路基板上の固定コンデンサーと並列接続されて、さらにペンが発射する周波数を変化させて、異なる筆圧値の変化を発生させるとともに、第三鉄心の軸方向に沿った移動は、シリコーンゴム棒とばねなどによって構成された弾性部材を押し付けて、ペン芯に逆方向の作用力を与えて、ペン芯で書き込みする時に重量感があるようにする。また、本発明によれば、圧力調節板及び前記圧力調節板と互いに嵌合される第一構造を増設しており、パッシブ電磁インクペンの出荷時の実際の寸法を標準寸法と等しくする或いは異なる書き込み重量感を得ようとする場合、圧力調節板の回転ハンドルを回して、圧力調節板が第一構造の表面との接触方式の変更(接触する斜面が上昇又は降下する)により軸方向の変位をするようにするだけで済む。圧力調節板に軸方向の変位が生じることで、シリコーンゴム棒とばねを収容する空間が変化して、シリコーンゴム棒とばねにも対応の軸方向変位を発生させる(パッシブ電磁インクペンの出荷時の実際の寸法を標準寸法と等しくする或いは異なる書き込み重量感を得ることが可能である)。
【0051】
以上では、本発明の好ましい実施形態について具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではない。当業者であれば、本発明の精神に反することなく、本願の特許請求の範囲に定義された範囲内に含まれる様な等価な変形又は置換を行うこともできる。
【要約】
ペン芯(1)とペン本体を備えるパッシブ電磁インクペンであって、ペン本体は第一鉄心(2)と鉄心収容部とを備え、前記鉄心収容部には前から後ろへ順にペン芯ホルダーリンクロッド(3)、第二鉄心(4)、第三鉄心(5)、弾性部材、圧力調節板(9)及び前記圧力調節板(9)と互いに嵌合される第一構造(62)とが設けられ、第一鉄心(2)の外及び第二鉄心(4)の外には何れもコイルが巻かれており、第一鉄心(2)がペン芯(1)のペン先側に近く、第二鉄心(4)が鉄心収容部と固定的に接続され、ペン芯(1)が第一鉄心(2)の中央を通ってペン芯ホルダーリンクロッド(3)の一端により挟持され、ペン芯ホルダーリンクロッド(3)の他端が第二鉄心(4)の中央を通って第三鉄心(5)を押し進めるように設けられ、圧力調節板(9)は、回転する時に表面と第一構造(62)の表面との接触により圧力調節板(9)に軸方向の変位を発生させることで、弾性部材の軸方向変位を変える。該パッシブ電磁インクペンは、可変インダクタンス技術を採用し、価格が低く、性能が優れ、圧力調節板と第一構造を増設し、寸法一致性と重量感の一致性がよく、情報入力機器の分野に広く応用できる。
【選択図】
図3