(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
情報処理システム100は、画像形成システムとしての印刷システム101と、監視サーバ150とを備える。
【0013】
印刷システム101は、ユーザからの要求を受け付けて、ユーザからの要求の対象となるデータに基づいて、印刷(画像形成)を行うシステムである。
監視サーバ150は、印刷システム101で発生する障害を監視し、印刷システム101の全体の状態に応じた対処を示す対処画面画像の画像データである対処画面画像データを生成し、印刷システム101に表示させる。
なお、監視サーバ150は、有線ネットワーク(第1のネットワーク)であるLAN(Local Area Network)102及び無線アクセスポイント103を介した無線ネットワーク(第2のネットワーク)を介して、印刷システム101と通信を行う。
【0014】
印刷システム101は、データ処理サーバ110と、複数の入出力システム104とを備える。
複数の入出力システム104の各々は、端末装置120と、印刷処理サーバ130と、画像形成装置としてのプリンタ140とを備える。
【0015】
図2は、データ処理サーバ110の構成を概略的に示すブロック図である。
データ処理サーバ110は、データ記憶部111と、通信部112と、画面画像生成部113と、要求処理部114と、制御部115とを備える。
【0016】
データ記憶部111は、データ処理サーバ110での処理に必要なデータを記憶する。
例えば、データ記憶部111は、端末装置120で入力された要求の対象となるデータを記憶する。実施の形態1では、端末装置120は、航空券を要求するために、パスポートの情報であるパスポート情報の入力を受け付け、データ記憶部111は、パスポート情報に対応する航空券のデータである航空券データを記憶する。言い換えると、端末装置120は、航空券を要求するためにパスポート情報の入力を受け付ける。
【0017】
通信部112は、LAN102に接続する通信インターフェースである。例えば、通信部112は、後述する入力画面画像データを端末装置120に送信する。
画面画像生成部113は、端末装置120で要求の入力を受け付けるための入力画面画像の画像データである入力画面画像データを生成する。生成された入力画面画像データは、通信部112を介して、端末装置120に送られる。
【0018】
要求処理部114は、端末装置120で入力された要求の対象となるデータを特定する。具体的には、要求処理部114は、端末装置120で入力された要求の対象となるデータを、データ記憶部111から読み出す。読み出されたデータは、通信部112を介して、要求が入力された端末装置120と同じ入出力システム104に属する印刷処理サーバ130に送られる。ここでは、データ記憶部111から航空券データが読み出される。
制御部115は、データ処理サーバ110での処理の全般を制御する。
【0019】
以上に記載された画面画像生成部113、要求処理部114及び制御部115の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0020】
また、画面画像生成部113、要求処理部114及び制御部115の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
【0021】
なお、データ記憶部111については、HDD(Hard Disc Drive)、不揮発性メモリ又は揮発性メモリにより構成することができる。
【0022】
図4は、端末装置120の構成を概略的に示すブロック図である。
端末装置120は、表示部121と、入力部122と、通信部123と、制御部124とを備える。
【0023】
表示部121は、各種画面画像を表示する表示デバイスである。例えば、表示部121は、データ処理サーバ110で生成された入力画面画像データに基づいて、入力画面画像を表示する。
図5は、表示部121に表示される入力画面画像の一例を示す概略図である。
図5に示されているように、入力画面画像121aは、ユーザからの航空券の要求を受け付けるために、パスポートを入力部122にかざすように指示する文字列が表示される。
【0024】
図4に戻り、入力部122は、ユーザからの要求の入力を受け付ける入力デバイスである。ここでは、入力部122は、パスポートに備えられているIC(Integrated Circuit)チップから、パスポートの情報を読み取る。
通信部123は、LAN102に接続する通信インターフェースである。例えば、通信部123は、データ処理サーバ110から入力画面画像データを受信する。
制御部124は、端末装置120での処理の全般を制御する。例えば、制御部124は、通信部123を介して、データ処理サーバ110から入力画面画像データを取得して、取得された入力画面画像データに基づいて、表示部121に、入力画面画像を表示させる。
【0025】
以上に記載された制御部124の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、制御部124の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0026】
図6は、印刷処理サーバ130の構成を概略的に示すブロック図である。
印刷処理サーバ130は、通信部131と、データ変換部132と、制御部133とを備える。
通信部131は、LAN102に接続する通信インターフェースである。例えば、通信部131は、データ処理サーバ110から航空券データを受信する。
データ変換部132は、通信部131で受信されたデータを、そのデータに基づいて印刷(画像を形成)するための印刷データ(画像形成データ)に変換する。例えば、データ変換部132は、データを、プリンタ140が解釈して、印刷を行うことのできる印刷データに変換する。変換された印刷データは、通信部131を介して、自装置と同じ入出力システム104に属するプリンタ140に送られる。
制御部133は、印刷処理サーバ130での処理の全般を制御する。
【0027】
以上に記載されたデータ変換部132及び制御部133の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、データ変換部132及び制御部133の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0028】
図7は、プリンタ140の構成を概略的に示すブロック図である。
プリンタ140は、オペレーションパネル141と、有線通信部142と、無線通信部143と、画像形成部としての印刷部144と、障害検出部145と、制御部146とを備える。
【0029】
オペレーションパネル141は、各種画面画像を表示する表示部と、指示の入力を受け付ける入力部として機能する。例えば、オペレーションパネル141は、タッチパネルで構成することができる。
【0030】
有線通信部142は、LAN102に接続する通信インターフェースである。例えば、有線通信部142は、印刷処理サーバ130から印刷データを受信する。また、有線通信部142は、監視サーバ150からの要求があった場合に、監視サーバ150に、自装置の印刷部144の状態(障害の状態)を含む状態情報を送信する。ここでの状態は、例えば、障害が検知されているか否かと、障害が検知されている場合には、検知されている障害の内容とを示すものである。
無線通信部143は、無線ネットワークに接続する通信インターフェースである。例えば、無線通信部143は、自装置で障害が検出された場合に、無線アクセスポイント103を介して、監視サーバ150に、状態情報を送信する。また、無線通信部143は、無線アクセスポイント103を介して、監視サーバ150からの対処画面画像データを受信する。
【0031】
印刷部144は、紙等の媒体に印刷を行う。
障害検出部145は、プリンタ140で発生する障害を検出する画像形成障害検出部である。例えば、障害検出部145は、印刷部144の障害を検出する。
そして、障害検出部145は、印刷部144の障害を検出した場合に、障害の内容と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を、無線通信部143を介して、監視サーバ150に送る。実施の形態1では、障害の内容は、「用紙なし」、「紙づまり」又は「その他」であるものとする。具体的には、障害検出部145は、印刷部144に配置されている各種センサでの検出結果により、印刷部144に関する障害を検出すればよい。なお、障害検出部145で検出される障害を、画像形成障害ともいう。
【0032】
また、障害検出部145は、有線通信部142を介して、監視サーバ150から状態取得要求を受けた場合に、その応答として、自装置の印刷部144に関する障害の状態と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を生成して、生成された状態情報を、有線通信部142を介して、監視サーバ150に送る。ここでは、自装置の印刷部144の状態は、障害が発生していないことを示すものとする。
【0033】
制御部146は、プリンタ140での処理の全般を制御する。
例えば、制御部146は、障害検出部145が障害を検出した場合に、LAN102との接続を切断するように、有線通信部142に指示するとともに、無線通信部143に無線アクセスポイント103との接続を確立するように指示する。
【0034】
以上に記載された障害検出部145及び制御部146の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、障害検出部145及び制御部146の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0035】
図8は、監視サーバ150の構成を概略的に示すブロック図である。
監視サーバ150は、記憶部151と、有線通信部152と、無線通信部153と、障害把握部154と、対処判断部155と、制御部156とを備える。
【0036】
記憶部151は、監視サーバ150での処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部151は、プリンタ140から送られてきた状態情報を記憶する。また、記憶部151は、プリンタ140で障害が発生した場合の対処を示す対処情報を記憶する。さらに、記憶部151は、対処毎の対処メッセージを示す対処メッセージ情報を記憶する。
【0037】
図9は、対処情報の一例を示す概略図である。
図9に示されている対処情報160は、障害発生プリンタ列160a、他のプリンタ列160b及び対処列160cを有するテーブル形式の情報である。
障害発生プリンタ列160aの各々の行は、障害が発生したプリンタ140の印刷部144で検出される障害の内容を格納する。
【0038】
他のプリンタ列160bの各々の行は、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144の状態を格納する。
例えば、他のプリンタ列160bが「正常」の場合は、障害が発生したプリンタ140以外の全てのプリンタ140の印刷部144で障害が検出されていないことを示している。
他のプリンタ列160bが「用紙なし」の場合は、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144で検出されている障害が「用紙なし」のみであることを示している。
他のプリンタ列160bが「紙づまり」の場合は、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144で検出されている障害が「紙づまり」のみであることを示している。
他のプリンタ列160bが「その他」の場合は、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144で検出されている障害が「その他」のみであること、又は、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144で検出されている障害が「その他」、「用紙なし」及び「紙づまり」の少なくとも2つを含んでいることを示している。
【0039】
対処列160cの各々の行は、障害が発生したプリンタ140で取るべき対処を識別するための対処識別情報を格納する。
以上のような対処情報160により、障害が発生したプリンタ140の印刷部144の状態と、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144の状態と、対処とを対応付けることができる。このため、障害が発生したプリンタ140の印刷部144の状態と、障害が発生したプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144の状態とに対応する対処を特定することができる。
【0040】
図10は、対処メッセージ情報の一例を示す概略図である。
図10に示されている対処メッセージ情報161は、対処列161aと、対処メッセージ列161bとを有するテーブル形式の情報である。
対処列161aの各々の行は、対処識別情報を格納する。
対処メッセージ列161bの各々の行は、どのような対処を行えばよいかを示す対処メッセージを格納する。
以上のような対処メッセージ情報161により、対処と、そのような対処を行うための対処メッセージとを対応付けることができる。このため、対処に対応する対処メッセージを特定することができる。
【0041】
図8に戻り、有線通信部152は、LAN102に接続する通信インターフェースである。例えば、有線通信部152は、状態情報を取得する要求である状態取得要求をプリンタ140に送信し、その応答として、状態情報を受信する。
【0042】
無線通信部153は、無線ネットワークに接続する通信インターフェースである。例えば、無線通信部153は、無線アクセスポイント103を介して、障害が発生したプリンタ140から状態情報を受信する。また、無線通信部153は、無線アクセスポイント103を介して、障害が発生したプリンタ140に対処画面画像データを送信する。
【0043】
障害把握部154は、何れかのプリンタ140で障害が検出された場合に、全てのプリンタ140での障害の検出結果から、全てのプリンタ140の状態を把握する。
具体的には、障害把握部154は、障害が発生したプリンタ140からの状態情報を、無線通信部153から取得すると、その状態情報を記憶部151に記憶させる。そして、障害把握部154は、有線通信部152を介して、状態取得要求を他のプリンタ140に送る。そして、障害把握部154は、状態取得要求の応答として、他のプリンタ140から状態情報を、有線通信部152から取得すると、その状態情報を記憶部151に記憶させる。この際、記憶部151に、対応する他のプリンタ140からの状態情報が既に記憶されている場合には、有線通信部152から取得された状態情報により、既に記憶されている対応する状態情報を更新する。これにより、障害把握部154は、最新の状態情報を取得することができる。
以上の処理で、障害把握部154は、全てのプリンタ140で検出されている障害の内容を把握することができる。これにより、障害把握部154は、障害の検出結果から、障害が発生したプリンタ140の印刷部144の状態と、その他のプリンタ140の印刷部144の状態と、を把握することができる。具体的には、障害把握部154は、障害が発生したプリンタ140で検出された障害の内容と、その他のプリンタ140の状態とを把握することができる。
【0044】
対処判断部155は、障害が発生したプリンタ140の印刷部144の状態と、その他のプリンタ140の印刷部144の状態とに対応する対処を判断する。例えば、対処判断部155は、記憶部151に記憶されている対処情報を参照することで、障害が発生したプリンタ140の印刷部144で検出された障害の内容と、その他のプリンタ140の印刷部144の状態とに対応する対処を判断する。そして、対処判断部155は、記憶部151に記憶されている対処メッセージ情報を参照することで、判断された対処に対応する対処メッセージを特定し、その対処メッセージを含む対処画面画像の画面画像データである対処画面画像データを生成する。そして、対処判断部155は、無線通信部153を介して、その対処画面画像データを、障害が発生したプリンタ140に送る。プリンタ140では、対処画面画像データに基づいて、対処画面画像がオペレーションパネル141に表示される。
なお、対処判断部155は、対処画面画像データを生成した場合には、記憶部151に記憶されている状態情報を削除する。
【0045】
制御部156は、監視サーバ150での処理の全般を制御する。
【0046】
以上に記載された障害把握部154、対処判断部155及び制御部156の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、障害把握部154、対処判断部155及び制御部156の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0047】
図11は、印刷システム101での印刷動作を示すシーケンス図である。
ここでは、端末装置120、データ処理サーバ110、印刷処理サーバ130及びプリンタ140が、連携しながら航空券の印刷を行う動作について説明する。
【0048】
まず、端末装置120の表示部121は、
図5に示されているような入力画面画像121aを表示して、入力部122は、ユーザのパスポートからパスポート情報を読み取る(S10)。
端末装置120の通信部123は、制御部124からの指示に従い、読み取られたパスポート情報をデータ処理サーバ110に送信する(S11)。
【0049】
パスポート情報を受信したデータ処理サーバ110では、要求処理部114が、受信されたパスポート情報に対応する航空券データを、データ記憶部111から読み出す(S12)。
要求処理部114は、読み出された航空券データを通信部112に与え、通信部112は、その航空券データを、印刷処理サーバ130に送信する(S13)。
【0050】
航空券データを受信した印刷処理サーバ130では、データ変換部132が、受信された航空券データを、プリンタ140が解釈できる印刷データに変換する(S14)。
データ変換部132は、変換された印刷データを通信部131に与え、通信部131は、その印刷データをプリンタ140に送信する(S15)。
【0051】
印刷データを受信したプリンタ140では、印刷部144が、受信された印刷データに基づいて印刷を実行する(S16)。
【0052】
図12は、情報処理システム100で障害が検出された際の動作を示すシーケンス図である。
まず、プリンタ140の印刷部144で障害が発生した場合には、障害検出部145が障害を検出する(S20)。障害検出部145は、例えば、「用紙なし」又は「紙づまり」という障害を検出する。そして、障害検出部145は、検出した障害の内容を制御部146に通知する。
【0053】
制御部146は、障害検出部145からの通知を受けて、LAN102との接続を切断するように、有線通信部142に指示し、そのような指示に応じて、有線通信部142は、LAN102との接続を切断する(S21)。これにより、印刷処理サーバ130は、プリンタ140に印刷データを送信できなくなり、印刷処理サーバ130が、後続の複数の要求を処理し続けて、印刷データが滞留してしまう事態を抑制することができる。
【0054】
さらに、制御部146は、無線通信部143に無線アクセスポイント103との接続を確立するように指示し、無線通信部143は、無線アクセスポイント103との接続を確立する(S22)。
そして、障害検出部145は、障害の内容と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を生成して、生成された状態情報を無線通信部143に与え、無線通信部143は、その状態情報を、監視サーバ150に送信する(S23)。
【0055】
状態情報を受信した監視サーバ150では、障害把握部154が、受信された状態情報を記憶部151に記憶させる(S24)。この際、障害把握部154は、受信された状態情報に含まれている識別情報を対処判断部155に通知する。
【0056】
また、障害把握部154は、ステップS23で状態情報を送信してきたプリンタ140以外のプリンタ140の印刷部144で検出されている障害の内容を把握するため、予め定められた状態取得要求を有線通信部152に与え、有線通信部152は、状態取得要求を、LAN102に接続されているプリンタ140に送信する。そして、有線通信部152は、状態取得要求の応答として、プリンタ140から状態情報を受信し、受信された状態情報を障害把握部154に与える。障害把握部154は、受信された状態情報を記憶部151に記憶させる(S25)。
【0057】
対処判断部155は、記憶部151に記憶されている状態情報により、ステップS23で状態情報を送ってきたプリンタ140の印刷部144で検出された障害の内容と、他のプリンタ140の印刷部144の状態とを特定し、記憶部151に記憶されている対処情報を参照して、対応する対処を特定する。そして、対処判断部155は、記憶部151に記憶されている対処メッセージ情報を参照して、特定された対処に対応する対処メッセージを特定し、特定された対処メッセージを表示する対処画面画像データを生成する(S26)。
【0058】
ここで、他のプリンタ140の印刷部144でも障害が発生している場合には、他のプリンタ140も、LAN102からの接続を切断しているため、他のプリンタ140からは、「正常」を示す状態情報が送信されてくる。なお、状態情報を送信してこないプリンタ140については、無線アクセスポイント103を介して、障害の内容を示す状態情報が既に送信されてきており、記憶部151に記憶されているものとする。
【0059】
そして、他のプリンタ140の全てが「正常」の状態情報を送ってきた場合には、対処判断部155は、
図9に示されている対処情報160の他のプリンタ列160bを「正常」と判断する。また、他のプリンタ140から送られてきた状態情報で示される状態が、「正常」以外に「用紙なし」のみを示す場合には、対処判断部155は、他のプリンタ列160bを「用紙なし」と判断する。さらに、他のプリンタ140から送られてきた状態情報で示される状態が、「正常」以外に「紙づまり」のみを示す場合には、対処判断部155は、他のプリンタ列160bを「紙づまり」と判断する。また、他のプリンタ140から送られてきた状態情報で示される状態が、「正常」以外に、「その他」のみを示す場合、又は、「正常」以外に、「用紙なし」、「紙づまり」及び「その他」の少なくとも2つを示す場合には、対処判断部155は、他のプリンタ列160bを「その他」と判断する。
【0060】
そして、対処判断部155は、生成された対処画面画像データを無線通信部153に与え、無線通信部153は、その対処画面画像データを、ステップS23で状態情報を送ってきたプリンタ140に送信する(S27)。
対処画面画像データを受信したプリンタ140では、制御部146が、受信された対処画面画像データに基づいて、対処メッセージを表示する対処画面画像をオペレーションパネル141に表示させる(S28)。
【0061】
以上のように、実施の形態1によれば、障害が発生したプリンタ140において、他のプリンタ140の状態を考慮した対処を示す対処メッセージを表示することができる。
【0062】
なお、以上に記載された実施の形態1では、監視サーバ150の障害把握部154は、有線通信部152を用いて、他のプリンタ140に状態取得要求を送っているが、実施の形態1は、このような例に限定されない。例えば、障害把握部154は、無線通信部153を介して、他のプリンタ140に状態取得要求を送ってもよい。このような場合、他のプリンタ140からは、「正常」、「用紙なし」、「紙づまり」又は「その他」を示す状態情報が送られてくる。このような処理を可能にするため、プリンタ140は、常時、無線アクセスポイント103との接続を確立しておく。
【0063】
実施の形態2.
図1に示されているように、実施の形態2に係る情報処理システム200は、印刷システム201と、監視サーバ250とを備える。
【0064】
印刷システム201は、データ処理サーバ210と、複数の入出力システム204とを備える。
複数の入出力システム204の各々は、端末装置120と、印刷処理サーバ230と、プリンタ140とを備える。
実施の形態2における端末装置120及びプリンタ140は、実施の形態1における端末装置120及びプリンタ140と同様である。
【0065】
図13は、実施の形態2におけるデータ処理サーバ210の構成を概略的に示すブロック図である。
データ処理サーバ210は、データ記憶部111と、通信部112と、画面画像生成部113と、要求処理部114と、制御部215と、無線通信部216と、障害検出部217とを備える。
実施の形態2におけるデータ処理サーバ210のデータ記憶部111、通信部112、画面画像生成部113及び要求処理部114は、実施の形態1におけるデータ処理サーバ110のデータ記憶部111、通信部112、画面画像生成部113及び要求処理部114と同様である。
【0066】
無線通信部216は、無線ネットワークに接続する通信インターフェースである。例えば、無線通信部216は、自装置に障害が発生した場合に、無線アクセスポイント103を介して、監視サーバ250に、自装置の状態、言い換えると、自装置の要求処理部114の状態を示す状態情報を送信する。
【0067】
障害検出部217は、データ処理サーバ210で発生する障害を検出する要求処理障害検出部である。例えば、障害検出部217は、要求処理部114に関する障害を検出する。
そして、障害検出部217は、データ処理サーバ210で発生する障害を検出した場合に、障害の内容と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を、無線通信部216を介して、監視サーバ250に送る。なお、障害検出部217で検出される障害を、要求処理障害ともいう。
【0068】
データ処理サーバ210は、不慮の停電等でLAN102と接続できなくなり、端末装置120及び印刷処理サーバ230と通信できない場合がある。このような場合に、障害検出部217は、要求処理部114で要求の対象となるデータを特定できなくなる障害、又は、要求処理部114で特定されたデータを送信できなくなる障害を検出し、その障害の内容を示す状態情報を生成する。ここで生成される状態情報は、例えば、「通信不能」を示すものとする。
【0069】
また、障害検出部217は、通信部112を介して、監視サーバ250から状態取得要求を受けた場合に、その応答として、自装置の状態、言い換えると、自装置の要求処理部114の状態と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を生成して、生成された状態情報を、通信部112を介して、監視サーバ250に送る。ここで生成される状態情報は、例えば、「正常」を示すものとする。
【0070】
制御部215は、障害検出部217が障害を検出した場合に、LAN102との接続を切断するように、通信部112に指示するとともに、無線通信部216に無線アクセスポイント103との接続を確立するように指示する。
【0071】
以上に記載された画面画像生成部113、要求処理部114、制御部215及び障害検出部217の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。
また、画面画像生成部113、要求処理部114、制御部215及び障害検出部217の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0072】
図14は、印刷処理サーバ230の構成を概略的に示すブロック図である。
印刷処理サーバ230は、通信部131と、データ変換部132と、制御部233と、無線通信部234と、障害検出部235とを備える。
実施の形態2における印刷処理サーバ230の通信部131及びデータ変換部132は、実施の形態1における印刷処理サーバ130の通信部131及びデータ変換部132と同様である。
【0073】
無線通信部234は、無線ネットワークに接続する通信インターフェースである。例えば、無線通信部234は、自装置に障害が発生した場合に、無線アクセスポイント103を介して、監視サーバ250に、自装置の状態、言い換えると、自装置のデータ変換部132の状態を示す状態情報を送信する。
【0074】
障害検出部235は、印刷処理サーバ230で発生する障害を検出するデータ変換障害検出部である。例えば、障害検出部235は、データ変換部132の障害を検出する。
そして、障害検出部235は、印刷処理サーバ230で発生する障害を検出した場合に、障害の内容と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を、無線通信部234を介して、監視サーバ250に送る。なお、障害検出部235で検出される障害を、データ変換障害ともいう。
【0075】
また、障害検出部235は、通信部131を介して、監視サーバ250から状態取得要求を受けた場合に、その応答として、自装置の状態、言い換えると、自装置のデータ変換部132の状態と、自装置を識別するための識別情報とを示す状態情報を生成して、生成された状態情報を、通信部131を介して、監視サーバ250に送る。ここで生成される状態情報は、例えば、「正常」を示すものとする。
【0076】
印刷処理サーバ230は、航空券の発券を希望する利用者が大勢押し寄せ、一度に大量の要求を受け付けざるを得なくなった場合等に、データ変換部132が航空券データを印刷データに変換する処理が一時的に滞留したり、リクエスト超過によりその処理が行われなくなったりすることが考えられる。そのような場合、障害検出部235は、障害を検出し、障害の内容を示す状態情報を生成する。ここで生成される状態情報は、例えば、「リクエスト滞留」又は「リクエスト超過」を示すものとする。
【0077】
制御部233は、障害検出部235が障害を検出した場合に、LAN102との接続を切断するように、通信部131に指示するとともに、無線通信部234に無線アクセスポイント103との接続を確立するように指示する。
【0078】
以上に記載されたデータ変換部132、制御部233及び障害検出部235の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。
また、データ変換部132、制御部233及び障害検出部235の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0079】
図8に示されているように、実施の形態2における監視サーバ250は、記憶部251と、有線通信部152と、無線通信部153と、障害把握部254と、対処判断部255と、制御部156とを備える。
実施の形態2における監視サーバ250の有線通信部152、無線通信部153及び制御部156は、実施の形態1における監視サーバ150の有線通信部152、無線通信部153及び制御部156と同様である。
【0080】
記憶部251は、監視サーバ250での処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部251は、データ処理サーバ210、印刷処理サーバ230及びプリンタ140から送られてきた状態情報を記憶する。また、記憶部251は、データ処理サーバ210、印刷処理サーバ230又はプリンタ140で障害が発生した場合の対処を示す対処情報を記憶する。さらに、記憶部251は、対処毎の対処メッセージを示す対処メッセージ情報を記憶する。
【0081】
図15は、実施の形態2における対処情報の一例を示す概略図である。
図15に示されている対処情報260は、データ処理サーバ列260a、障害発生入出力システム列260b、他の入出力システム列260e及び対処列260hを有するテーブル形式の情報である。
また、障害発生入出力システム列260bは、印刷処理サーバ列260c及びプリンタ列260dを有し、他の入出力システム列260eは、印刷処理サーバ列260f及びプリンタ列260gを有する。
【0082】
データ処理サーバ列260aの各々の行は、データ処理サーバ210の状態(データ処理サーバ210の要求処理部114に関する状態)を格納する。
印刷処理サーバ列260cの各々の行は、障害が発生した印刷処理サーバ230の状態(そのような印刷処理サーバ230のデータ変換部132の状態)、又は、障害が発生したプリンタ140を含む入出力システム204に含まれる印刷処理サーバ230の状態(そのような印刷処理サーバ230のデータ変換部132の状態)を格納する。
ここで、障害が発生した印刷処理サーバ230又は障害が発生したプリンタ140を含む入出力システム204を障害発生入出力システム204ともいう。
プリンタ列260dの各々の行は、障害発生入出力システム204に含まれるプリンタ140の状態(そのようなプリンタ140の印刷部144の状態)を格納する。
【0083】
印刷処理サーバ列260cの各々の行は、障害発生入出力システム204以外の入出力システム204に含まれる印刷処理サーバ230の状態(そのような印刷処理サーバ230のデータ変換部132の状態)を格納する。
プリンタ列260dの各々の行は、障害発生入出力システム204以外の入出力システム204に含まれるプリンタ140の状態(そのようなプリンタ140の印刷部144の状態)を格納する。
【0084】
対処列260hの各々の行は、データ処理サーバ210で障害が発生した場合に、全てのプリンタ140で取るべき対処、又は、障害発生入出力システム204に含まれるプリンタ140で取るべき対処を識別するための対処識別情報を格納する。
以上のような対処情報260により、印刷システム201で障害が発生した場合に、障害が発生した装置の状態と、他の装置の状態と、対処とを対応付けることができる。このため、障害が発生した装置の状態と、他の装置の状態とに対応する対処を特定することができる。具体的には、対処情報260により、印刷システム201で障害が発生した場合に、障害が発生した装置で検出される障害の内容と、他の装置の状態と、対処とを対応付けることができる。このため、障害が発生した装置で検出される障害の内容と、他の装置の状態とに対応する対処を特定することができる。
【0085】
図16は、対処メッセージ情報の一例を示す概略図である。
図16に示されている対処メッセージ情報261は、対処列261aと、対処メッセージ列261bとを有するテーブル形式の情報である。
対処列261aの各々の行は、対処識別情報を格納する。
対処メッセージ列261bの各々の行は、どのような対処を行えばよいかを示す対処メッセージを格納する。
以上のような対処メッセージ情報261により、対処と、そのような対処を行うための対処メッセージとを対応付けることができる。このため、対処に対応する対処メッセージを特定することができる。
【0086】
図8に戻り、障害把握部254は、データ処理サーバ210、印刷処理サーバ230及びプリンタ140の何れか一つで障害が検出された場合に、印刷システム201に含まれるデータ処理サーバ210、印刷処理サーバ230及びプリンタ140の全てで検出されている障害の内容を把握する。これにより、障害把握部254は、障害が発生した装置の状態と、その他の装置を含むグループの状態とを把握することができる。具体的には、障害把握部254は、障害が発生した装置で発生した障害の内容と、その他の装置を含むグループの状態とを把握することができる。
例えば、障害把握部254は、障害の内容を示す状態情報を、無線通信部153から取得すると、その状態情報を記憶部251に記憶させる。そして、障害把握部254は、有線通信部152を介して、状態取得要求をLAN102に接続されている他の装置に送る。そして、障害把握部254は、状態取得要求の応答として、他の装置の状態情報を、有線通信部152から取得すると、その状態情報を記憶部251に記憶させる。この際、記憶部251に、対応する他の装置からの状態情報が既に記憶されている場合には、有線通信部152から取得された状態情報により、既に記憶されている対応する状態情報を更新する。これにより、障害把握部254は、最新の状態情報を取得することができる。
【0087】
対処判断部255は、障害が発生した装置の状態と、その他の装置の状態とに対応する対処を判断する。具体的には、対処判断部255は、記憶部251に記憶されている対処情報を参照することで、障害が発生した装置で検出された障害の内容と、その他の装置の状態とに対応する対処を判断する。
また、対処判断部255は、記憶部251に記憶されている対処メッセージ情報を参照することで、判断された対処に対応する対処メッセージを特定し、その対処メッセージを示す対処画面画像データを生成する。そして、対処判断部255は、無線通信部153又は有線通信部152を介して、その対処画面画像データを、全てのプリンタ140又は障害発生入出力システム204に含まれているプリンタ140に送る。
なお、対処判断部255は、対処画面画像データを生成した場合には、記憶部251に記憶されている状態情報を削除する。
【0088】
ここで、データ処理サーバ210が、無線アクセスポイント103を介して、障害の内容を示す状態情報を送信してきた場合には、全てのプリンタ140に、有線通信部152を介して、その対処画面画像データが送られる。
【0089】
一方、印刷処理サーバ230が、無線アクセスポイント103を介して、障害の内容を示す状態情報を送信してきた場合には、その印刷処理サーバ230を含む入出力システム204を障害発生入出力システム204として、他の装置の状態で対処が判断される。そして、その対処画面画像データは、無線通信部153を介して、その障害発生入出力システム204に属するプリンタ140に送られる。ここで、実施の形態2では、障害発生入出力システム204に含まれている印刷処理サーバ230に障害が発生し、障害発生入出力システム204に含まれているプリンタ140には障害が発生していない場合もあるため、このような場合には、対処判断部255は、有線通信部152を介して、その対処画面画像データを送ってもよい。
【0090】
また、プリンタ140が、無線アクセスポイント103を介して、障害の内容を示す状態情報を送信してきた場合には、そのプリンタ140を含む入出力システム204を障害発生入出力システム204として、他の装置の状態で対処が判断される。そして、その対処画面画像データは、無線通信部153を介して、そのプリンタ140に送られる。
【0091】
以上に記載された障害把握部254、対処判断部255及び制御部156の一部又は全部は、例えば、
図3(A)に示されているように、メモリ10と、プロセッサ11とにより構成することができる。
また、障害把握部254、対処判断部255及び制御部156の一部又は全部は、例えば、
図3(B)に示されているように、処理回路12で構成することもできる。
【0092】
以上に記載された実施の形態1及び実施の形態2では、端末装置120の入力部122は、パスポートからパスポート情報を読み取っているが、実施の形態1及び実施の形態2は、このような例に限定されない。例えば、入力部122は、予約番号の入力又は搭乗予約券のバーコードの読み取りを行ってもよい。
【0093】
以上に記載された実施の形態1又は実施の形態2では、端末装置120で、ユーザからの要求を受け付けているが、実施の形態1又は実施の形態2は、このような例に限定されない。例えば、
図17に示されている情報処理システム300のように構成することもできる。
【0094】
図17に示されている情報処理システム300では、印刷システム301が、入出力システム304を備えている。
入出力システム304は、
図4に示されている端末装置120の表示部121、入力部122、通信部123及び制御部124が行う処理を、
図7に示されているプリンタ140が実行することで実現される入出力装置340を備えている。
このように構成することで、端末装置120を省くことができる。
【0095】
また、例えば、
図18に示されている情報処理システム400のように構成することもできる。
【0096】
図18に示されている情報処理システム400では、印刷システム401が、入出力装置440を備えている。
入出力装置440は、
図4に示されている端末装置120の表示部121、入力部122、通信部123及び制御部124が行う処理と、
図6に示されている印刷処理サーバ130の通信部131、データ変換部132及び制御部133が行う処理を、
図7に示されているプリンタ140が実行することで実現される。
このように構成することで、端末装置120及び印刷処理サーバ130を省略することができる。
なお、入出力装置440の障害検出部145は、印刷部144の他、データ変換部132の障害も検出することで、実施の形態2と同様に、対処メッセージを表示することができる。
【0097】
なお、以上に記載された実施の形態1及び実施の形態2では、情報処理システム100〜400が、航空券を発行するシステムであるものとして説明したが、実施の形態1及び実施の形態2では、そのような例に限定されない。
例えば、情報処理システム100〜400は、クーポン券を発券するシステムとして利用することもできる。
【0098】
具体的には、情報処理システム100〜400は、小売店等のレジに設置されるPOS(Point of sale)に付帯するシステムとして利用することができる。このようなシステムでは、端末装置120は、クーポン券を要求するために、商品の情報である商品情報を読み取り、データ処理サーバ110、210は、商品情報に対応するクーポン券のデータであるクーポン券データを印刷処理サーバ130に送信する。そのようなクーポン券データは、印刷処理サーバ130、230で印刷データに変換され、プリンタ140で、その印刷データに基づいてクーポン券が印刷される。
【0099】
このような場合、例えば、プリンタ140に「別の端末をご利用ください」といった対処メッセージが表示されれば、クーポン券を入手したい利用者は別のレジに並び、クーポン券を入手しなくてもよい利用者は、そのまま代金の支払いのみを行うように促すことができる。
このようなPOSシステムでは、
図18に示されている情報処理システム400において、入出力装置440での処理が、レジスタで実行されることが望ましい。
【0100】
また、情報処理システム100〜400は、証券会社又は銀行等の入り口付近に設置されている受け付けシステムとして利用することもできる。
具体的には、端末装置120は、受け付け番号を発券する要求を受け付け、データ処理サーバ110、210は、受け付けられた要求の順番に対応する受け付け番号票のデータである受け付け番号票データを印刷処理サーバ130に送信する。そのような受け付け番号票データは、印刷処理サーバ130、230で印刷データに変換され、プリンタ140で、その印刷データに基づいて受け付け番号票が印刷される。
【0101】
このような場合も、
図18に示されている情報処理システム400において、入出力装置440での処理が受付装置で実行されることが望ましい。
【0102】
実施の形態1及び実施の形態2では、印刷処理サーバ130、230がプリンタ140に一対一で対応するように設けられているが、実施の形態1及び実施の形態2は、このような例に限定されない。例えば、印刷システム101〜301が、1つの印刷処理サーバ130、230を備えて、対応するプリンタ140又は入出力装置340に印刷データを送信するようにしてもよい。
【0103】
実施の形態1及び実施の形態2では、プリンタ140のオペレーションパネル141に対処メッセージが表示されているが、実施の形態1及び実施の形態2は、このような例に限定されない。例えば、端末装置120とプリンタ140とが、それぞれUSB(Universal serial bus)に対応したインターフェースを備え、USBケーブル等で接続され、対処メッセージが、プリンタ140から端末装置120に送られ、端末装置120が対処メッセージを表示してもよい。
【0104】
実施の形態1では、プリンタ140は、有線通信部142と、無線通信部143とを備え、障害が発生した場合に、LAN102への接続を切断しているが、実施の形態1は、このような例に限定されない。例えば、プリンタ140は、第1のサブネットに属する第1のIPアドレス(第1の通信アドレス)を用いて、第1のネットワークと通信を行う第1の通信部と、第2のサブネットに属する第2のIPアドレス(第2の通信アドレス)を用いて、第2のネットワークと通信を行う第2の通信部とを備えており、また、監視サーバ150も、第1のサブネットに属する第3のIPアドレス(第3の通信アドレス)を用いて、第1のネットワークと通信を行う第3の通信部と、第2のサブネットに属する第4のIPアドレス(第4の通信アドレス)を用いて、第2のネットワークと通信を行う第4の通信部とを備えるように構成されてもよい。そして、データ処理サーバ110、端末装置120、印刷処理サーバ230は、第1のネットワークと通信できるようにしておくことで、プリンタ140に障害が生じた場合に、第1のネットワークとの接続を切断し、第2のネットワークを介して、監視サーバ150と通信するようにしてもよい。
なお、実施の形態2でも、同様に、第1のネットワークと第2のネットワークとを切り替えるようにしてもよい。
このように構成することで、無線アクセスポイント103を設ける必要がなくなる。