特許第6943225号(P6943225)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6943225露光ヘッド、画像形成装置、読取ヘッド及び読取装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6943225
(24)【登録日】2021年9月13日
(45)【発行日】2021年9月29日
(54)【発明の名称】露光ヘッド、画像形成装置、読取ヘッド及び読取装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/447 20060101AFI20210916BHJP
   B41J 2/45 20060101ALI20210916BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20210916BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20210916BHJP
   G03G 15/04 20060101ALI20210916BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20210916BHJP
   H04N 1/036 20060101ALI20210916BHJP
【FI】
   B41J2/447 101A
   B41J2/447 101H
   B41J2/45
   G02B3/00 A
   G02B7/02 B
   G02B7/02 D
   G03G15/04
   G03G21/16 166
   H04N1/036
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-118961(P2018-118961)
(22)【出願日】2018年6月22日
(65)【公開番号】特開2019-217739(P2019-217739A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2020年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】中道 蓮
【審査官】 大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−103828(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0001896(US,A1)
【文献】 特開2013−038346(JP,A)
【文献】 特開2010−182707(JP,A)
【文献】 特開2012−066499(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0075403(US,A1)
【文献】 特開2012−187799(JP,A)
【文献】 特開2014−178374(JP,A)
【文献】 特開2005−095432(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0070735(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/447
G02B 3/00
G02B 7/02
B41J 2/45
G03G 15/04
G03G 21/16
H04N 1/036
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が配置された発光素子基板と、
前記発光素子基板を保持し、開口部が形成されたホルダと、
前記開口部を遮蔽する位置に配置され、前記ホルダに接着剤によって接着された透明カバーと、
前記発光素子基板と前記透明カバーとの間に配置された光学系と
を有し、
前記ホルダの接着面である第1の接着面の接触角をθ1とし、前記透明カバーの接着面である第2の接着面の接触角をθ2としたとき、
θ1<θ2
を満たすことを特徴とする露光ヘッド。
【請求項2】
前記光学系は、前記透明カバーの前記第2の接着面の反対面に面するよう配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項3】
前記光学系は、
第1のレンズが複数配置された第1のレンズアレイと、
前記第1のレンズと対応する位置に形成された複数の開口を有する第1の遮光部材と、
第2のレンズが複数配置された第2のレンズアレイと、
前記第1のレンズと対応する位置に形成された複数の開口を有する第2の遮光部材と
を有し、
前記第1のレンズアレイは、前記透明カバーの前記第2の接着面の反対面に当接するよう配置される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光ヘッド。
【請求項4】
前記接着剤の粘度は、300[mPa・s]以下である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の露光ヘッド。
【請求項5】
前記θ1と前記θ2との差は、5[゜]以上である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の露光ヘッド。
【請求項6】
前記発光素子基板は、前記ホルダに形成された穴部を介して前記ホルダに固定される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の露光ヘッド。
【請求項7】
前記ホルダの開口端部から前記透明カバーの端部までの距離をD、前記第1の接着面と前記第2の接着面との距離をhとしたとき、数式1及び数式2を満たす
【数1】
【数2】
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項8】
前記第1の接着面又は前記第2の接着面の少なくとも一方に接触角を変化させる表面加工が施されていることを特徴とする
請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項9】
前記接触角は、前記接着剤の粘度が300[mPa・s]以下である場合の接触角である
請求項4に記載の露光ヘッド。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9の何れかの露光ヘッドを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
受光素子が配置された受光素子基板と、
前記受光素子基板を保持し、開口部が形成されたホルダと、
前記開口部を遮蔽する位置に配置され、前記ホルダに接着剤によって接着された透明カバーと、
前記受光素子基板と前記透明カバーとの間に配置された光学系と
を有し、
前記ホルダの接着面である第1の接着面の接触角をθ1とし、前記透明カバーの接着面である第2の接着面の接触角をθ2としたとき、
θ1<θ2
を満たすことを特徴とする読取ヘッド。
【請求項12】
請求項11の読取ヘッドを有することを特徴とする読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は露光ヘッド、画像形成装置、読取ヘッド及び読取装置に関し、例えば電子写真式の画像形成装置に搭載される露光ヘッドに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置としては、発光素子であるLED(Light Emitting Diode)から出射される露光用の光を発光する露光ヘッドから、感光体ドラムの表面に光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、さらにその静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を現像することにより、画像の印刷を行うものが広く普及している。
【0003】
露光ヘッドは、例えば、複数のLEDが直線状に配置されたLEDアレイが実装された基板と、各LEDから出射される光をそれぞれ集光させる複数のレンズが整列されたレンズユニットと、基板及びレンズユニットを保持するホルダとを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、基板に搭載されたLEDアレイから放射された光がレンズユニットを通過し収束され、そのレンズユニットの結像位置に配設された感光体ドラムの表面に露光することにより、静電潜像が形成される。
【0004】
このような露光ヘッドにおいては、ホルダにカバーを接着剤で固定することにより、基板及びレンズユニットの汚れを低減する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−15847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような露光ヘッドにおいては、ホルダにカバーが接着剤で接着される際に、カバーにおける、ホルダと接着される接着面とは反対面側の面である裏面側に接着剤が回り込んでしまうことを低減することが望まれている。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、カバーにおけるホルダと接着される接着面の裏面側に接着剤が回り込んでしまうことを低減し得る露光ヘッド、画像形成装置、読取ヘッド及び読取装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明の露光ヘッドにおいては、発光素子が配置された発光素子基板と、発光素子基板を保持し、開口部が形成されたホルダと、開口部を遮蔽する位置に配置され、ホルダに接着剤によって接着された透明カバーと、発光素子基板と透明カバーとの間に配置された光学系とを設け、ホルダの接着面である第1の接着面の接触角をθ1とし、透明カバーの接着面である第2の接着面の接触角をθ2としたとき、θ1<θ2を満たすようにした。
【0009】
また本発明の画像形成装置においては、上述した露光ヘッドを設けるようにした。
【0010】
さらに本発明の読取ヘッドにおいては、受光素子が配置された受光素子基板と、受光素子基板を保持し、開口部が形成されたホルダと、開口部を遮蔽する位置に配置され、ホルダに接着剤によって接着された透明カバーと、受光素子基板と透明カバーとの間に配置された光学系とを設け、ホルダの接着面である第1の接着面の接触角をθ1とし、透明カバーの接着面を第2の接着面である接触角をθ2としたとき、θ1<θ2を満たすようにした。
【0011】
さらに本発明の読取装置においては、上述した読取ヘッドを設けるようにした。
【0012】
本発明は、ホルダに透明カバーが固定される際に第1の接着面と第2の接着面との間に流し込まれた接着剤を、第2の接着面との界面よりも第1の接着面との界面の方に優先的に回り込ませることができ、第2の接着面の反対面側へ接着剤が回り込むことを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ホルダに透明カバーが固定される際に第1の接着面と第2の接着面との間に流し込まれた接着剤を、第2の接着面との界面よりも第1の接着面との界面の方に優先的に回り込ませることができ、第2の接着面の反対面側へ接着剤が回り込むことを防止でき、かくして透明カバーにおけるホルダと接着される接着面の裏面側に接着剤が回り込んでしまうことを低減し得る露光ヘッド、画像形成装置、読取ヘッド及び読取装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】カラープリンタの構成を示す左側面図である。
図2】画像形成ユニットの構成を示す左側面図である。
図3】LEDヘッドの構成(1)を示す斜視図である。
図4】LEDヘッドの構成(2)を示し、図3(A)におけるX−X矢視断面図である。
図5】カバー部材の接着方法を示し、図3(A)におけるX−X矢視断面図である。
図6】第1の実施の形態によるカバー部材接着時の構成を示し、図3(A)におけるX−X矢視断面図である。
図7】接触角を示す図である。
図8】パラメータを示す表である。
図9】従来のカバー部材の接着方法を示す断面図である。
図10】第2の実施の形態によるカバー部材接着時の構成を示す断面図である。
図11】第2の実施の形態によるカバー部材を示す底面図である。
図12】第3の実施の形態によるスキャナを示す側面図である。
図13】接触角を示す表である。
図14】接着剤の成分を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0016】
[1.第1の実施の形態]
[1−1.カラープリンタの構成]
図1に左側面図を示すように、カラープリンタ1は、カラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる用紙Pに対し、所望のカラー画像を印刷する。カラープリンタ1は、略箱型に形成されたプリンタ筐体2の内部に種々の部品が配置されている。因みに以下では、図1における右端部分をカラープリンタ1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。カラープリンタ1は、制御部3により全体を統括制御する。この制御部3は、図示しない通信処理部を介して、パーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されている。制御部3は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられると共に該カラー画像の印刷が指示されると、用紙Pの表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
【0017】
プリンタ筐体2内の最下部には、用紙Pを収容する用紙収容カセット4と、用紙収容カセット4に集積された状態で収容されている用紙Pを1枚ずつ分離して給紙する給紙部5と、該用紙Pの色を測色する用紙色測色部6とが設けられている。給紙部5は、用紙収容カセット4の前端上側に位置しており、用紙収容カセット4の前端上側に設けられ中心軸を左右方向に向けたホッピングローラ7や、該ホッピングローラ7の上方に設けられたレジストローラ8のような複数のローラに加え、用紙Pを案内するガイド等により構成されている。
【0018】
この給紙部5は、制御部3の制御によりホッピングローラ7及びレジストローラ8等を回転させ、用紙収容カセット4に収容されている用紙Pを1枚ずつに分離して取り込むと共に、取り込んだ用紙Pを前上方へ進行させた後、プリンタ筐体2内の前端近傍における上下ほぼ中央となる位置において、後方へ折り返すように進行させる。また用紙色測色部6は、用紙Pの色を測色し、その結果を制御部3へ供給する。
【0019】
プリンタ筐体2内における用紙収容カセット4の上方には、該プリンタ筐体2内を前後に大きく横切るようにして転写ベルトユニット10が設けられている。転写ベルトユニット10は、中心軸を左右方向に向けた細長い円筒状でなるローラ11が前後に1個ずつ配置されると共に、前後のローラ11を周回するように転写ベルト12が張架されている。転写ベルト12は、左右方向の幅が広く、且つ無端状のベルトとして形成されており、ローラ11の回転に伴って走行する。転写ベルトユニット10は、制御部3の制御に基づいてローラ11を回転させることにより転写ベルト12を走行させ、給紙部5から受け渡された用紙Pを該転写ベルト12の上面に載せて後方向へ搬送する。
【0020】
一方、転写ベルトユニット10の上側、すなわちプリンタ筐体2における中央よりも上寄りには、図2に示す4個の画像形成ユニット15C、15M、15Y及び15K(以下では、これらをまとめて画像形成ユニット15とも呼ぶ)が後側から前側へ向かって順に配置されている。すなわち各色の画像形成ユニット15は、いわゆるタンデム方式で配置されている。この画像形成ユニット15C、15M、15Y及び15Kは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色にそれぞれ対応している。また画像形成ユニット15C、15M、15Y及び15Kは、互いに同様に構成されており、対応するトナーの色のみがそれぞれ相違する。画像形成ユニット15は、用紙Pの左右幅に対応するべく、左右方向に比較的長い略箱状に形成されている。
【0021】
またプリンタ筐体2内には、各画像形成ユニット15C、15M、15Y及び15Kとそれぞれ対応するように、LEDヘッド16C、16M、16Y及び16K(以下では、これらをまとめてLEDヘッド16とも呼ぶ)が設けられている。このLEDヘッド16は、左右方向に細長い直方体状に構成されると共に、その内部に複数のLEDが左右方向に沿って並ぶように配置されており、制御部3から供給される画像データに応じた発光パターンで各LEDを発光させる。画像形成ユニット15は、プリンタ筐体2に装着された際、このLEDヘッド16と極めて近接するようになっており、該LEDヘッド16からの光により露光処理が行われる。
【0022】
また各画像形成ユニット15C、15M、15Y及び15Kは、それぞれ上方にトナーカートリッジ18C、18M、18Y及び18K(以下では、これらをまとめてトナーカートリッジ18とも呼ぶ)が接続されている。トナーカートリッジ18は、左右方向に長い中空の容器であり、粉末状でなる各色のトナーがそれぞれ収容されると共に、所定の撹拌機構が組み込まれている。転写ベルトユニット10には、前後のローラ11の間における各画像形成ユニット15の真下となる4箇所に、それぞれ転写ローラ13C、13M、13Y及び13K(以下では、これらをまとめて転写ローラ13とも呼ぶ)が設けられている。すなわち各画像形成ユニット15は、各転写ローラ13との間に転写ベルト12の上側部分を挟んでいる。転写ローラ13は、帯電し得るように構成されている。
【0023】
制御部3は、トナーカートリッジ18からトナーを画像形成ユニット15へ供給させる。これと共に制御部3は、上位装置(図示せず)から供給された画像データに応じた発光パターンを形成するようにLEDヘッド16を発光させる。これに応じて各画像形成ユニット15は、トナーカートリッジ18から供給されるトナーを用い、LEDヘッド16の発光パターンに応じたトナー画像を形成し、このトナー画像を用紙Pにそれぞれ転写する(詳しくは後述する)。これにより、転写ベルトユニット10によって搬送されている用紙P上には、画像データに応じた4色のトナー画像が順次転写されていく。
【0024】
転写ベルトユニット10の後方、すなわちプリンタ筐体2の後端近傍における上下の中央近傍には、定着ユニット20が設けられている。定着ユニット20は、加熱ローラ21及び加圧ローラ22により構成されている。加熱ローラ21は、中心軸を左右方向に向けた円筒状に形成されており、内部にヒータが設けられている。加圧ローラ22は、加熱ローラ21と同様の円筒状に形成されており、上側の表面を加熱ローラ21における下側の表面に所定の押圧力で押し付けている。この定着ユニット20は、制御部3の制御に基づき、加熱ローラ21を加熱すると共に該加熱ローラ21及び加圧ローラ22をそれぞれ所定方向へ回転させる。これにより定着ユニット20は、転写ベルトユニット10から受け渡された用紙P、すなわち4色のトナー画像が重ねられた用紙Pに対して熱及び圧力を加えてトナーを定着させ、さらに後上方へ受け渡す。
【0025】
定着ユニット20の後上方には、排紙部24が配置されている。排紙部24は、中心軸を左右方向に向けた複数のローラ(図示せず)や用紙を案内するガイド等の組み合わせにより構成されている。この排紙部24は、制御部3の制御に従って各ローラを適宜回転させることにより、定着ユニット20から受け渡される用紙Pを後上方へ搬送してから前方へ向けて折り返し、プリンタ筐体2の上面に形成された排出トレイ2Tへ排出する。
【0026】
このようにカラープリンタ1は、印刷処理を実行する際、LEDヘッド16を発光させることにより、各色の画像形成ユニット15によってトナー画像をそれぞれ形成し、これを用紙Pに順次転写する。
【0027】
[1−2.画像形成ユニットの構成]
次に、画像形成ユニット15の構成について説明する。図2に示すように画像形成ユニット15は、その外周における大部分をフレーム31により閉塞すると共に、その内部に比較的大きな空間を形成している。
【0028】
画像形成ユニット15内の中央下寄りには、感光体ドラム35が設けられている。感光体ドラム35は、中心軸を左右方向に向けた円筒状に形成されており、フレーム31によりこの中心軸を中心として回転可能に支持されている。因みに感光体ドラム35は、図示しないモータから駆動力が伝達されることにより、矢印R1方向へ回転する。
【0029】
フレーム31における感光体ドラム35の下面となる部分は、比較的広い範囲に亘って開放されている。このため画像形成ユニット15は、プリンタ筐体2(図1)に装着された際に、転写ベルト12又は該転写ベルト12上に載せられた用紙Pに感光体ドラム35の下面を接触させる。またフレーム31における感光体ドラム35の真上となる部分には、左右方向に細長い露光孔が穿設されている。
【0030】
感光体ドラム35の後上方には、該感光体ドラム35よりも径が小さい円筒状でなる帯電ローラ36が設けられている。帯電ローラ36は、例えば半導電性の弾性材により構成されると共に、その周側面を感光体ドラム35の周側面35Sに当接させており、該周側面35Sの当接箇所を一様に帯電させる。
【0031】
感光体ドラム35の前上方には、該感光体ドラム35よりも径が小さい円筒状でなる現像ローラ38が設けられている。現像ローラ38は、例えばウレタンゴム材にカーボンのような導電性物質が添加されて電気抵抗が適宜調節された半導電性ウレタンゴムにより構成されており、帯電し得る。この現像ローラ38は、後側においてその周側面を感光体ドラム35の周側面35Sに当接させると共に、前側において該現像ローラ38よりも僅かに径が小さい円筒状でなる供給ローラ39にその周側面を当接させている。供給ローラ39は、例えば半導電性発泡シリコンスポンジにより構成されている。
【0032】
現像ローラ38の後上方には、薄板状の現像ブレード40が設けられている。現像ブレード40は、ステンレスやリン青銅等の金属、又はシリコンゴムのようなゴム材等により構成されている。この現像ブレード40は、後上端がフレーム31内に固定されており、その前下端と現像ローラ38の周側面との間に僅かな隙間を形成している。
【0033】
さらに、感光体ドラム35の上方における左右両側には、スペーサ45が設けられている。スペーサ45は、その大きさやフレーム31に対する取付位置等が最適化されており、その上面にLEDヘッド16の下面を当接させることにより、感光体ドラム35の周側面と該LEDヘッド16との間隔を所望の長さに合わせる。
【0034】
かかる構成において画像形成ユニット15は、用紙Pに画像を印刷する際、制御部3の制御に基づき、感光体ドラム35を矢印R1方向へ回転させると共に、帯電ローラ36、現像ローラ38及び供給ローラ39を矢印R2方向へ回転させ、さらに帯電ローラ36及び現像ローラ38を帯電させる。
【0035】
感光体ドラム35は、まず周側面35Sの後上側部分が帯電ローラ36により一様に帯電され、矢印R1方向への回転によりこの帯電した箇所を上端近傍に到達させてLEDヘッド16と対向させる。このとき感光体ドラム35の周側面35Sは、LEDヘッド16から画像データに応じた発光パターンの光が照射されることにより露光され、該画像データに応じた静電潜像が形成される。
【0036】
一方、矢印R2方向へ回転する現像ローラ38は、トナーカートリッジ18から供給されるトナーが供給ローラ39によって周側面に付着し、次に現像ブレード40により余分なトナーが削ぎ落とされるため、周側面に均一な薄膜状にトナーが付着される。
【0037】
感光体ドラム35は、さらに矢印R1方向へ回転することにより、現像ローラ38と当接する前端近傍において、該現像ローラ38の周側面に薄膜状に形成されているトナーを、静電潜像に応じた箇所のみ周側面35Sに付着させる。これにより感光体ドラム35の周側面35Sには、画像データに応じたトナー画像が形成される。因みにこのとき周側面35Sに形成されるトナー画像は、最終的に印刷すべき画像のうち、この画像形成ユニット15が担当する1色(すなわちシアン、マゼンタ、イエロー又はブラックの何れか)の成分のみを表した画像となっている。
【0038】
その後感光体ドラム35は、さらに矢印R1方向へ回転することにより、トナー画像を下端近傍へ到達させる。このとき制御部3は、転写ベルトユニット10(図1)により用紙Pを画像形成ユニット15の下側に到達させると共に、転写ローラ13をトナーと逆の特性に帯電させている。このため画像形成ユニット15は、感光体ドラム35のうちトナー画像が形成された部分と帯電された転写ローラ13との間に用紙Pを挟持することになり、このトナー画像を用紙Pに転写する。因みにトナー画像を用紙Pに転写した後に感光体ドラム35の周側面35Sにトナーが残っていた場合、図示しないクリーニング装置によりこのトナーが除去される。
【0039】
かくして画像形成ユニット15は、LEDヘッド16を感光体ドラム35の近傍に対向させ、該LEDヘッド16の露光作用によりトナー画像を該周側面35S上に形成する。
【0040】
[1−3.LEDヘッドの構成]
次に、LEDヘッド16の構成について説明する。図3及び図4に示すように、LEDヘッド16は、全体として左右方向に細長い直方体状に形成されており、ホルダ51にカバー部材53、レンズユニット57や基板66等が積層するように取り付けられた構成となっている。因みに図3(A)はLEDヘッド16を下方前側から見た斜視図を示し、図3(B)はLEDヘッド16を上方後側から見た斜視図を示し、図4図3(A)におけるX−X矢視断面図を示す。以下では、図4における下方向を照射方向とも呼び、上方向を反照射方向とも呼ぶ。また以下では左右方向を長手方向(配列方向、主走査方向)とも呼び、この左右方向と交差する前後方向を副走査方向とも呼び、上下方向を光軸方向とも呼ぶ。さらにLEDアレイ67の配列方向である左右方向をX方向、レンズアレイ60の光軸方向である上下方向をZ方向、X方向及びZ方向に直交する方向である前後方向をY方向とする。
【0041】
[1−3−1.ホルダの構成]
ホルダ51は、例えば液晶ポリマーの金型成形で作製されており、全体として、左右方向に沿って形成された中空の四角柱から反照射方向側の側面を取り除いたような形状となっており、その断面が英大文字の「U」のような形状となっている。またホルダ51は、左右方向に細長く上下方向に薄い板状の底部51Bを中心に構成され、該底部51Bにおける前後両辺から上方へ向けて、左右方向に細長く前後方向に薄い板状の側部51Wがそれぞれ延設されており、上端部において開放するホルダ開口部51Aが形成されている。底部51Bにおける前後方向のほぼ中央には、左右方向に細長いスリット状の孔部51Lが上下方向に貫通するように穿設されている。このためホルダ51は、底部51Bにおける孔部51Lの周囲に、全周に亘って孔周囲縁部51Eが形成されており、該孔周囲縁部51Eの先端に、孔周囲縁先端部51Et(図6)が形成されている。また底部51Bの上面である反照射方向側には、前後方向及び左右方向に沿って延びる平面であるカバー対向面51S(図6)が形成されている。側部51Wにおける基板66と上下方向の位置が一致する箇所よりも僅かに上側には、側部51Wの外側と内側とを貫通するように穿設された穴部51Hが左右方向に沿って一定間隔で設けられている。なお図6は、LEDヘッド16を製造する際における、カバー部材53をホルダ51に接着固定する際の様子を示している。
【0042】
[1−3−2.カバー部材の構成]
カバー部材53は、例えば透明な樹脂フィルムにより構成されており、左右方向に細長く上下方向に薄い板状に形成され、接着剤55によりホルダ51の底部51Bに固定されている。またカバー部材53において、ホルダ51の底部51Bのカバー対向面51S(図6)と対向する下面である照射方向側には、前後方向及び左右方向に沿ってカバー対向面51Sと平行に延びる平面であるホルダ対向面53S1が形成されている。図6に示すように、カバー部材53のホルダ対向面53S1とホルダ51のカバー対向面51Sとの間には、上下方向の長さが高さhの空隙52が形成されている。この空隙52には、接着剤55が隙間を埋めるように充填されている。これによりLEDヘッド16は、カバー対向面51Sとホルダ対向面53S1とが上下方向に対向するように、ホルダ51にカバー部材53を固定する。このように接着剤55は、ホルダ51のカバー対向面51Sとカバー部材53のホルダ対向面53S1との両方に接触することとなる。またホルダ51の開口端部としての孔周囲縁先端部51Etから、カバー部材53においてホルダ51の側部51Wへ入り込む方向へ向かう側の端部であるカバー部材端部53eまでの、カバー部材53の面方向である前後方向に沿った距離は、長さDとなっている。
【0043】
カバー部材53は、LEDヘッド16の製造工程において、空隙52へ300[mPa・s]以下の粘度の低い液体アクリル系樹脂の紫外線硬化樹脂である接着剤55が流し込まれ、毛細管現象が利用され空隙52の全周にわたって接着剤55が充填されることにより、ホルダ51に固定される。このカバー部材53のホルダ対向面53S1とは反対側の面であるレンズユニット対向面53S2は、レンズユニット57及び基板66がホルダ51内に配置される際のZ方向の位置の基準となるものであり、基準面として機能する。
【0044】
[1−3−3.レンズユニットの構成]
レンズユニット57は、カバー部材53の上方に、カバー部材53に積層されるようにして長手方向を左右方向に沿わせて取り付けられている。すなわちレンズユニット57は、レンズユニット対向面53S2に面するよう配置されており、後述するレンズアレイ60aがカバー部材53のレンズユニット対向面53S2に当接する配置されている。このレンズユニット57は、レンズアレイ60a、遮光部材58a、レンズアレイ60b及び遮光部材58bが、Z方向負の側である−Z方向側からZ方向正の側である+Z方向側へ向かって順番にZ方向に沿って積層された構成となっている。以下では、レンズアレイ60a及び60bをまとめてレンズアレイ60とも呼び、遮光部材58b及び58bをまとめて遮光部材58とも呼ぶ。
【0045】
第1のレンズアレイとしてのレンズアレイ60aは全体として、略円形の複数個の第1のレンズとしてのマイクロレンズ62aがX方向である配列方向に沿って略直線状に平行に2列並ぶよう配列されており、X方向に隣接するマイクロレンズ62a同士は、互いのY方向の位置がずれている。これによりレンズアレイ60aには、複数個のマイクロレンズ62aが平行する2列の略直線に交互に、すなわち千鳥状になるようにジグザグに配置されている。マイクロレンズ62aは、LED素子68の光を透過する素材により形成されている。このマイクロレンズ62aを通過する光の光軸であるレンズ光軸は、マイクロレンズ62aの中心に位置している。
【0046】
第2のレンズアレイとしてのレンズアレイ60bは全体として、レンズアレイ60aと同一形状の略円形の複数個の第2のレンズとしてのマイクロレンズ62bがX方向である配列方向に沿って略直線状に平行に2列並ぶよう配列されており、X方向に隣接するマイクロレンズ62b同士は、互いのY方向の位置がずれている。これによりレンズアレイ60bには、複数個のマイクロレンズ62bが平行する2列の略直線に交互に、すなわち千鳥状になるようにジグザグに配置されている。マイクロレンズ62bは、LED素子68の光を透過する素材により形成されている。このマイクロレンズ62bを通過する光の光軸であるレンズ光軸は、マイクロレンズ62bの中心に位置している。
【0047】
レンズアレイ60aとレンズアレイ60bとは、マイクロレンズ62aのレンズ光軸とマイクロレンズ62bのレンズ光軸とを一致させるように配置されている。以下では、マイクロレンズ62a及び62bをまとめてマイクロレンズ62とも呼ぶ。
【0048】
第1の遮光部材としての遮光部材58aは全体として、略円柱形の複数個の開口としての開口部64aがX方向である配列方向に沿って略直線状に平行に2列並ぶよう配列されており、X方向に隣接する開口部64a同士は、互いのY方向の位置がずれている。これにより遮光部材58aには、複数個の開口部64aが平行する2列の略直線に交互に、すなわち千鳥状になるようにジグザグに配置されている。この遮光部材58aは、ポリカーボネートを用いて射出成型により作成されており、LED素子68の光を遮光する。開口部64aは、レンズアレイ60aのマイクロレンズ62aとレンズアレイ60bのマイクロレンズ62bとの配置に対応するように、LED素子68の光を透過する貫通孔として形成されている。この開口部64aの中心(すなわち重心)は、開口中心となっている。
【0049】
第2の遮光部材としての遮光部材58bは全体として、略円柱形の複数個の開口としての開口部64bがX方向である配列方向に沿って略直線状に平行に2列並ぶよう配列されており、X方向に隣接する開口部64b同士は、互いのY方向の位置がずれている。これにより遮光部材58bには、複数個の開口部64bが平行する2列の略直線に交互に、すなわち千鳥状になるようにジグザグに配置されている。この遮光部材58bは、ポリカーボネートを用いて射出成型により作成されており、LED素子68の光を遮光する。開口部64bは、レンズアレイ60aのマイクロレンズ62aとレンズアレイ60bのマイクロレンズ62bとの配置に対応するように、LED素子68の光を透過する貫通孔として形成されている。この開口部64bの中心(すなわち重心)は、開口中心となっている。
【0050】
遮光部材58aと遮光部材58bとは、開口部64aの開口中心と開口部64bの開口中心とを一致させるように配置されている。以下では、開口部64a及び64bをまとめて開口部64とも呼ぶ。
【0051】
このように遮光部材58aと遮光部材58bとは、開口部64aと開口部64bが、レンズアレイ60a及びレンズアレイ60bのマイクロレンズ62a及びマイクロレンズ62bと対応する位置に形成されている。後述するLEDアレイ67から出射された光は、レンズユニット57により収束され、帯電した感光体ドラム35(図2)上に露光することにより、静電潜像を形成する。
【0052】
[1−3−4.基板の構成]
基板66は、ホルダ51におけるレンズユニット57の上方に、長手方向を左右方向に沿わせて取り付けられている。この基板66は、いわゆるガラスエポキシ基板でなり、左右方向に細長く上下方向に薄い板状に形成されており、所定の配線パターンが形成された配線層が上下方向に複数積層された構成となっている。基板66の下面である照射方向側には、前後方向のほぼ中央において、レンズユニット57と対向するようにLEDアレイ67が基板66の長手方向に沿って実装されている。このLEDアレイ67は、下方へ向けて光を発光するLED素子68が左右方向である配列方向に沿って所定の微小間隔毎に並んでいる。
【0053】
これによりLEDヘッド16は、感光体ドラム35(図2)の周側面上に600[dpi]の解像度でなる静電潜像を生成する。本実施の形態においては、LEDヘッド16は600[dpi]の解像度であるため、LED素子68が1インチ当たり600個配置されている。すなわちLED素子68がX方向の間隔を0.0423[mm]として配列されている。
【0054】
基板66は、ホルダ51の穴部51Hを介し基板66の前後両端部における上面に向かって接着剤56が注入されることにより、ホルダ51に固定される。またこれによりLEDヘッド16は、ホルダ51と基板66との間隙を封止し、ホルダ51の底部51B及び前後の側部51W並びに基板66の下面により囲まれた空間をほぼ密閉して、この空間への異物の侵入を防止している。
【0055】
基板66は、絶縁シート69で反照射方向側の全面が覆われることにより、外部への露出が防止されている。絶縁シート69は、例えばマイラー(登録商標)シート等、ポリエステル製の絶縁性を有する材料により構成されており、上下方向に薄く、前後方向の幅が基板66よりも狭く、左右方向に長いフィルム状に形成されている。
【0056】
[1−4.接触角について]
ここで、ホルダ51のカバー対向面51Sにおける接着剤55に対する接触角を接触角θ1、カバー部材53のホルダ対向面53S1における接着剤55に対する接触角を接触角θ2としたとき、LEDヘッド16においては、接触角θ1<接触角θ2に設定されている。具体的に接触角θ1は、接触角θ2よりも5[°]以上小さい角度に、すなわち接触角θ1と接触角θ2との差は5[°]以上に設定されている。この接触角θ1及びθ2は、粘度が300[mPa・s]以下の接着剤55を用いた場合の接触角である。
【0057】
このためカバー部材53がホルダ51に固定される際にカバー対向面51Sとホルダ対向面53S1との間に接着剤55が吐出されると、接着剤55は、ホルダ対向面53S1との界面よりもカバー対向面51Sとの界面の方に優先的に回り込むこととなる。
【0058】
ここで接触角とは、濡れの程度を定量的に表現するものであり、静止液体の自由表面が、固体壁に接する場所で、液面と固体面とのなす角を示している。すなわち図7に示すように接触角θとは、液滴Dpの接線Tgと固体Slの表面とのなす角度を示しており、0[°]から180[°]までの何れかの値をとる。この接触角θが0[°]に近いほど濡れが良い(弾きが悪い)ということになる一方、接触角θが180[°]に近いほど濡れが悪い(弾きが良い)ということになる。また液滴Dpの表面張力をγL、固体Slの表面張力をγS、液滴Dpと固体Slとの界面張力をγLSとすると、γS=γLcosθ+γLSという関係が成り立つ。
【0059】
接着剤55の成分を図14の表TB3に示す。接着剤55は、主に、アクリレートモノマーと、ウレタンアクリレートプレポリマーと、光開始剤と、添加剤とを含有している。
接触角を調整するためには、例えば、添加剤の種類を調整すると良い。例えば接着剤55の接触角を小さくする(濡れ性を上げる)ためには、添加剤として界面活性剤を用いると良い。
【0060】
[1−5.カバー部材の接着方法]
図5及び図6に、ホルダ51へのカバー部材53の接着方法を示す。まず、レンズユニット57(図4)の上下方向の位置の基準となるカバー部材53が、左右方向に沿って高い平面度で作成された接着治具70に吸着される。このカバー部材53に対し、カバー対向面51Sと上下方向に対向するように、且つホルダ対向面53S1とカバー対向面51Sとが上下方向に高さhのクリアランスを設けた状態となるようにホルダ51がセットされ、ディスペンサ72から粘度μ≦300[mPa・s]の粘度の低い接着剤55が吐出される。このディスペンサ72は、空隙52の全周に亘って接着剤55を流し込むことにより、毛細管現象を利用して空隙52の全周に亘って接着剤55を充填する。カバー部材53は、接着剤55が吐出された後に、接着剤55が硬化するまで接着治具70によってホルダ51へ押し付けられることにより、ホルダ51の孔周囲縁部51Eの全周に亘って接着剤55により固定される。
【0061】
続いてLEDヘッド16は、レンズユニット57及び基板66が図示しない接着治具によりカバー部材53に向かって下方向へ押し付けられ、ホルダ51の穴部51Hの外側から接着剤56(図4)が注入されることにより、基板66がホルダ51に固定される。これによりLEDヘッド16は、ホルダ51にカバー部材53、レンズユニット57及び基板66が積層するように固定される。
【0062】
上述したようにLEDヘッド16においては、接触角θ1<接触角θ2に設定されている。このため接着剤55は、接着治具70側への回り込みが抑止され、ホルダ51側へ優先的に回り込むようになる。
【0063】
図6の様に流し込んだ接着剤55がホルダ51の孔部51L側へはみ出さない様にカバー対向面51Sとホルダ対向面53S1との間隔が高さhになるためには、幾何学的な関係から、数式1の条件を満たすことが望ましい。
【0064】
【数1】
【0065】
また、毛細管現象を利用するためには、少なくともカバー対向面51Sが親水性(θ1<90[°])であることと、接着剤55と空気との界面に働く表面張力を表面張力γとすると、カバー対向面51Sとの界面で働く力とホルダ対向面53S1で働く力との水平方向の和は、接着剤55の流体の外側(すなわち側部51Wへ向かって空隙52へ入り込む側)を向いていなければならないこととから、数式2及び数式3を満たしている必要がある。
【0066】
【数2】
【0067】
【数3】
【0068】
これらから、それぞれの接触角に課せられる条件をまとめると、数式4となる。
【0069】
【数4】
【0070】
ここで、本実施の形態によるLEDヘッド16においては、図8のパラメータ表TBに示すパラメータが設定されている。すなわちLEDヘッド16は、接触角θ1が18[°]、接触角θ2が34[°]、高さhが0.2[mm]、長さDが0.5[mm]、粘度μが300[mPa・s]にそれぞれ設定されている。
【0071】
[1−6.動作及び効果等]
図5と対応する部材に同一符号を付した図9に示すように、従来のLEDヘッドにおける接着方法は、ホルダ1051とカバー部材1053とを粘度の高い接着剤74で複数の接着箇所において接着し、その接着箇所同士の間の空隙52を、例えばシリコン樹脂のような封止剤75で埋めるものがあった。しかしながらそのような従来のLEDヘッドの接着方法は、LEDヘッドの長手方向において離散的に接着された接着箇所のみでカバー部材1053がホルダ1051に保持されるため、接着箇所同士の間での平面度が保証されないという問題があった。また、それに対し粘度の低い接着剤を空隙52の全周に亘って流し込むことも考えられるが、その場合、カバー部材1053と接着治具70との間に接着剤が回り込んでしまい、カバー部材1053が基準面としての役割を果たせないと共に、カバー部材1053において光を透過する箇所に接着剤が流れてしまう可能性があるという問題があった。
【0072】
これに対しLEDヘッド16は、ホルダ51のカバー対向面51Sの接触角θ1よりもカバー部材53のホルダ対向面53S1の接触角θ2を大きくし、ホルダ51にカバー部材53を固定する際に、カバー対向面51Sとホルダ対向面53S1との間の空隙52に300[mPa・s]以下の粘度の低い接着剤を流し込むようにした。
【0073】
このためLEDヘッド16は、ホルダ対向面53S1との界面よりもカバー対向面51Sとの界面の方に接着剤55を優先的に回り込ませることができ、レンズユニット対向面53S2側へ接着剤55が回り込むことを防止できる。これによりLEDヘッド16は、接着治具70とカバー部材53との界面(すなわちレンズユニット対向面53S2)を基準として、LED素子68及び感光体ドラム35に対して高い位置精度及び平面度を確保したまま、レンズユニット57をホルダ51に固定させることができ、LEDヘッド16を高品質化させることができる。
【0074】
またLEDヘッド16は、空隙52に粘度の低い接着剤55を流し込ませるようにしたため、毛細管現象を利用して空隙52の全周に亘って接着剤55を充填させることができる。このためLEDヘッド16は、従来のLEDヘッドと比較して、全周に亘ってカバー部材53をホルダ51に固定させることができるため、接着治具70の平面度をより高い精度でカバー部材53のレンズユニット対向面53S2に転写でき、LEDヘッド16を高品質化させることができる。またLEDヘッド16は、接着剤55を流し込ませるだけで良いため、従来のLEDヘッドと比較して、組み立て時におけるホルダ51へのカバー部材53の接着作業を簡便化させることができ、LEDヘッド16を低コスト化させることができる。
【0075】
このようにLEDヘッド16は、粘度が低い接着剤55を用いてカバー部材53をホルダ51に孔周囲縁部51Eの全周に亘って接着固定させることにより、カバー部材53のレンズユニット対向面53S2の平面度を保った状態で毛細管現象を利用して簡易にホルダ51へ接着固定させつつレンズユニット対向面53S2側への接着剤55の回り込みを防止できる。
【0076】
以上の構成によればカラープリンタ1のLEDヘッド16は、発光素子としてのLEDアレイ67が配置された基板66と、基板66を保持し、開口部としての孔部51Lが形成されたホルダ51と、孔部51Lを遮蔽する位置に配置され、ホルダ51に接着剤55によって接着されたカバー部材53と、基板66とカバー部材53との間に配置されたレンズユニット57とを設け、ホルダ51の接着面である第1の接着面としてのカバー対向面51Sの接触角をθ1とし、カバー部材53の接着面である第2の接着面としてのホルダ対向面53S1の接触角をθ2としたとき、θ1<θ2を満たすようにした。
【0077】
これによりLEDヘッド16は、ホルダ51にカバー部材53が固定される際にカバー対向面51Sとホルダ対向面53S1との間の空隙52に流し込まれた接着剤55を、ホルダ対向面53S1との界面よりもカバー対向面51Sとの界面の方に優先的に回り込ませることができ、レンズユニット対向面53S2側へ接着剤55が回り込むことを防止できる。
【0078】
[2.第2の実施の形態]
[2−1.カラープリンタ及びLEDヘッドの構成]
第2の実施の形態によるカラープリンタ101(図1)は、第1の実施の形態によるカラープリンタ1と比較して、LEDヘッド16(16C、16M、16Y及び16K)に代わる図1及び図2に示すLEDヘッド116(116C、116M、116Y及び116K)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。図3及び図4に示すようにLEDヘッド116は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16と比較して、カバー部材53に代わるカバー部材153を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0079】
[2−2.カバー部材の構成]
図11と、図6と対応する部材に同一符号を付した図10と、に示すようにカバー部材153は、長手方向(左右方向)の中央部における短手方向の一端側である後側に、切り欠き部80が形成されている。この切り欠き部80は、ホルダ51にレンズユニット57を位置決めする突起を避けるように形成されることにより、カバー部材153が該突起と物理的に干渉しないようにしている。
【0080】
またカバー部材153は、ホルダ対向面153S1における接着剤塗布領域78に、パターン化された表面加工が施されている。この表面加工は、例えばプラズマ処理や粗面化といった処置が施されることにより形成されており、接触角を小さくするような表面加工になっている。接着剤塗布領域78は、カバー部材153の外周縁(すなわちカバー部材端部53e)との間に僅かに隙間を空けて、カバー部材153の外周縁よりも内側において切り欠き部80の箇所を除いて全周に亘って長さDよりも短い幅で形成されている。このため接着剤塗布領域78とカバー部材153の外周縁との間には、所定の幅を有するカバー外縁部77が形成されている。またこのためカバー部材153は、ホルダ対向面153S1における接着剤塗布領域78以外の領域である接着剤非塗布領域79よりも、接着剤塗布領域78の方が、接触角が小さくなっている。
【0081】
ここで、ホルダ51のカバー対向面51Sにおける接着剤55に対する接触角を接触角θ1、カバー部材153のホルダ対向面153S1の接着剤非塗布領域79における接着剤55に対する接触角を接触角θ2、カバー部材153のホルダ対向面153S1の接着剤塗布領域78における接着剤55に対する接触角を接触角θ3としたとき、LEDヘッド116においては、接触角θ1<接触角θ3<接触角θ2に設定されている。
【0082】
このようにLEDヘッド116は、カバー部材153のホルダ対向面153S1における接着剤塗布領域78に、接着剤非塗布領域79よりも接触角を下げるような表面加工を施すようにした。このためLEDヘッド116は、LEDヘッド16と比較して、ホルダ対向面153S1における接着剤塗布領域78の濡れ性を向上させることができるため、吐出された接着剤55をカバー部材端部53eへ向かってより一層移動しやすくでき、接着剤55で空隙52を満たしやすくできる。
【0083】
またLEDヘッド116は、接着剤非塗布領域79の一部であるカバー外縁部77の接触角θ2を、接着剤塗布領域78の接触角θ3よりも大きくしているため、カバー外縁部77を接着剤塗布領域78よりも接着剤55の乗りにくい領域とすることができる。このためLEDヘッド116は、接着剤塗布領域78に沿ってカバー部材端部53eへ向かった接着剤55を接着剤塗布領域78とカバー外縁部77との境界で停止させやすくでき、LEDヘッド16と比較してカバー部材153と接着治具70との間に接着剤をより一層回り込ませにくくできる。
【0084】
またLEDヘッド116は、接着剤塗布領域78を形成することにより接着剤55を塗布する領域を接着剤塗布領域78のみに限定できる。このためLEDヘッド116は、切り欠き部80を避けて接着剤55を塗布できるため、カバー部材153の構造に自由度を持たせることができる。
【0085】
その他の点においても、第2の実施の形態によるLEDヘッド116を有するカラープリンタ101は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16を有するカラープリンタ1と同様の作用効果を奏し得る。
【0086】
[3.第3の実施の形態]
[3−1.スキャナの構成]
図12に側面図を示すようにスキャナ82は、原稿読取装置であり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる原稿を読み取って電子データを生成する。スキャナ82は、読取ヘッド83、ランプ84、原稿台85、レール86、駆動ベルト87及びモータ88等により構成されている。ランプ84は、照射した光が原稿Mの表面で反射して読取ヘッド83内に取り込まれるように配置されている。原稿台85は、可視光線を透過する素材で形成されており、原稿Mを載置する。レール86は、原稿台85の下方に配置されており、読取ヘッド83を移動可能に支持する。読取ヘッド83は、複数の滑車90により張架された駆動ベルト87にその一部が接続されており、モータ88で駆動された駆動ベルト87によりレール86上を移動可能に構成されている。この読取ヘッド83は、ランプ84により照射され原稿Mの表面で反射した光線を取り込み電子データに変換する。
【0087】
[3−2.読取ヘッドの構成]
読取ヘッド83は、全体として、LEDヘッド16のLEDアレイ67(図4)に代えて被写体である原稿Mを、感光体ドラム35(図2)に代えて検出器であるラインセンサ94を配置したような構成となっている。この読取ヘッド83は、レンズユニット92、ミラー93及びラインセンサ94により構成されている。レンズユニット92は、第1の実施の形態によるレンズユニット57(図4)と同様に構成されている。ミラー93は、原稿Mで反射された光線の光路を折り曲げてレンズユニット92へ入射させる。ラインセンサ94は、複数の受光素子が所定の間隔で直線上に配置されており、レンズユニット92により形成された原稿画像の結像を電気信号に変換する。本実施の形態においては、ラインセンサ94は600[dpi]の解像度であるため、受光素子が1インチ当たり600個配置されている。すなわち受光素子がX方向の間隔を0.0423[mm]として配列されている。
【0088】
かかる構成においてスキャナ82は、ランプ84を点灯させて原稿Mの表面に光を照射し、原稿Mの表面で反射した光線を読取ヘッド83内に取り込む。スキャナ82は、モータ88により駆動ベルト87を駆動させて読取ヘッド83及びランプ84を図12における紙面の左右方向に移動させ、原稿Mの全面から反射した光線を読取ヘッド83に取り込む。
【0089】
このとき原稿Mで反射された光線は、原稿台85を透過し、ミラー93で光路が折り曲げられレンズユニット92に入射する。レンズユニット92により結像された原稿画像の結像はラインセンサ94上に形成され、ラインセンサ94は形成された原稿画像の結像を電気信号に変換して電子データを生成する。
【0090】
第3の実施の形態による読取ヘッド83を有するスキャナ82は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16を有するカラープリンタ1と同様の作用効果を奏し得る。
【0091】
[4.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、接触角θ1を接触角θ2よりも5[°]以上小さい角度に設定する場合について述べた。本発明はこれに限らず、接触角θ1と接触角θ2との差は5[°]よりも小さくしても良く、要は、接触角θ2を接触角θ1よりも大きく、すなわち接触角θ1<接触角θ2に設定されていれば良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
【0092】
また上述した第2の実施の形態においては、カバー部材153のホルダ対向面153S1に表面加工を施す場合について述べた。本発明はこれに限らず、カバー部材153のホルダ対向面153S1に加えて、ホルダ51のカバー対向面51Sに表面加工を施しても良い。また、カバー部材153のホルダ対向面153S1には表面加工を施さず、ホルダ51のカバー対向面51Sにのみ表面加工を施しても良い。
【0093】
さらに上述した第2の実施の形態においては、カバー部材153のホルダ対向面153S1にプラズマ処理や粗面化により表面加工を施す場合について述べた。本発明はこれに限らず、他の種々の方法によりカバー部材153のホルダ対向面153S1に接触角が小さくなるような表面加工を施しても良い。
【0094】
さらに上述した第2の実施の形態においては、カバー部材153のホルダ対向面153S1における接着剤塗布領域78に接着剤非塗布領域79よりも接触角が小さくなるような表面加工を施す場合について述べた。本発明はこれに限らず、カバー部材153のホルダ対向面153S1におけるカバー外縁部77に接着剤非塗布領域79よりも接触角が大きくなるような表面加工を施すことにより、レンズユニット対向面53S2側へ接着剤55が回り込みにくくなるようにしても良い。
【0095】
さらに上述した実施の形態においては、粘度が300[mPa・s]以下の接着剤を用いた場合の接触角において、接触角θ1<接触角θ2の条件を満たす場合について述べた。本発明はこれに限らず、水に対する接触角である耐水接触角の場合において、同様の条件を満たしても良い。接着剤55及び水に対する接触角を図13の表TB2に示す。表TB2に示すように、ホルダ51のカバー対向面51Sにおける耐水接触角θ1は74[°]に、カバー部材53のホルダ対向面53S1における耐水接触角θ2は84[°]になっており、上述した接触角θ1と接触角θ2との関係と同様に、耐水接触角θ1<耐水接触角θ2となっている。このように、各部材の接着剤に対する接触角の大小関係は、耐水接触角の関係とも一定の相関があるため、部材選定の際に耐水接触角を参照して選定しても一定の効果が得られる。
【0096】
さらに上述した第1の実施の形態においては、液体アクリル系樹脂の紫外線硬化樹脂である接着剤55を用いる場合について述べた。本発明はこれに限らず、エポキシ系樹脂の紫外線硬化樹脂である接着剤等、接触角の条件を満たす他の種々の接着剤を用いても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
【0097】
さらに上述した第1の実施の形態においては、タンデム方式のカラープリンタ1において、前後方向に沿って直列に配置された各色の画像形成ユニット15とそれぞれ対応する各色のLEDヘッド16に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば4サイクル方式等、他の種々の方式のカラープリンタに搭載されるLEDヘッドに適用しても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
【0098】
さらに上述した第1の実施の形態においては、カラー印刷を行うカラープリンタ1のプリンタ筐体2に対し、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色に対応した4個のLEDヘッド16を取り付ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばカラープリンタにおいて使用されるトナーの色数に応じて、プリンタ筐体2に対し3個以下や5個以上のLEDヘッド16を取り付けるようにしても良く、またモノクロ印刷を行うモノクロプリンタにおいて1個のLEDヘッド16を取り付けるようにしても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
【0099】
さらに上述した第1の実施の形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、これに限らず、カラープリンタ1と同様にLEDヘッド16を有する装置であれば、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Printer:複合機)、複写機等の装置にも本発明を適用しても良い。第2及び第3の実施の形態においても同様である。
【0100】
さらに上述した第3の実施の形態では、スキャナ82に本発明を適用したが、これに限らず、光学的信号を電気信号に変換するセンサやスイッチや、それらを用いた入出力装置、生体認証装置、通信装置又は寸法測定器等にも本発明を適用しても良い。
【0101】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0102】
さらに上述した第1の実施の形態においては、発光素子基板としての基板66と、ホルダとしてのホルダ51と、透明カバーとしてのカバー部材53と、光学系としてのレンズユニット57とによって、露光ヘッドとしてのLEDヘッド16を構成し、またこれを有する画像形成装置としてのカラープリンタ1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる発光素子基板と、ホルダと、透明カバーと、光学系とによって、露光ヘッドを構成し、またこれを有する画像形成装置を構成しても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、例えば電子写真式のプリンタに搭載するLEDヘッドで利用できる。
【符号の説明】
【0104】
1、101……カラープリンタ、2……プリンタ筐体、2T……排出トレイ、3……制御部、4……用紙収容カセット、5……給紙部、6……用紙色測色部、7……ホッピングローラ、8……レジストローラ、10……転写ベルトユニット、11……ローラ、12……転写ベルト、13……転写ローラ、15……画像形成ユニット、16、116……LEDヘッド、18……トナーカートリッジ、20……定着ユニット、21……加熱ローラ、22……加圧ローラ、24……排紙部、31……フレーム、35……感光体ドラム、35S……周側面、36……帯電ローラ、38……現像ローラ、39……供給ローラ、40……現像ブレード、45……スペーサ、51、1051……ホルダ、51S……カバー対向面、51B……底部、51W……側部、51L……孔部、51A……ホルダ開口部、51E……孔周囲縁部、51Et……孔周囲縁先端部、51H……穴部、52……空隙、53、153、1053……カバー部材、53S1、153S1……ホルダ対向面、53S2……レンズユニット対向面、53e……カバー部材端部、55……接着剤、56……接着剤、57……レンズユニット、58a……遮光部材、58b……遮光部材、60a……レンズアレイ、60b……レンズアレイ、62a……マイクロレンズ、62b……マイクロレンズ、64a……開口部、64b……開口部、66……基板、67……LEDアレイ、68……LED素子、69……絶縁シート、70……接着治具、72……ディスペンサ、74……接着剤、75……封止剤、77……カバー外縁部、78……接着剤塗布領域、79……接着剤非塗布領域、80……切り欠き部、82……スキャナ、83……読取ヘッド、84……ランプ、85……原稿台、86……レール、87……駆動ベルト、88……モータ、90……滑車、92……レンズユニット、93……ミラー、94……ラインセンサ、P……用紙、M……原稿、θ1……接触角、θ2……接触角、h……高さ、D……長さ、μ……粘度、Dp……液滴、Tg……接線、Sl……固体。
図1
図2
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