(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アルカリ源が金属炭酸塩および金属重炭酸塩であり、前記金属炭酸塩と前記金属重炭酸塩のモル比が、0.25:1〜1:0.25である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
前記ホスホネート又は前記第二のホスホネートの前記アミンホスホネート塩が、前記組成物の0.1〜35重量%であり、前記酵素が、前記組成物の0.1〜35重量%であり、前記アルカリ源が、前記組成物の60〜90重量%であり、前記組成物の使用溶液が、8〜12のpHを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
前記組成物の使用溶液中で、前記酵素が、120°F(48.9℃)で少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%、又は少なくとも20%を保持する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
前記組成物は前記第二のホスホネートの前記アミンホスホネート塩を含み、アミンをさらに含み、前記アミンが、前記組成物の0.1〜35重量%である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
酸化剤、ビルダー、水質コンディショナー、水質調節剤、ペルオキシ酸、ペルオキシ酸の初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、芳香剤、染料、レオロジー調整剤、増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープ、カップラー、またはそれらの任意の組み合わせを含む、追加の機能性成分のうちの一つ又は複数をさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
前記固体洗剤組成物が、注型プロセス、押出プロセス、またはプレスプロセスによって生成され、前記固体洗剤組成物が、固体ブロック、錠剤、または粒状であり、前記固体洗剤組成物が、多用途固体洗剤組成物である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、酵素を含有し、その使用溶液中で優れた酵素安定性を有する洗剤組成物に関する。かかる組成物の使用溶液は、その酵素活性を長期間保持する。特に、本明細書に開示の洗剤組成物から生成される使用溶液中で、酵素は、それらが汚れ、タンパク質およびデンプンを除去するのに長期間効果的であり得る、かかる優れた安定性を有する。
【0025】
本開示の実施形態は、特定の組成物および使用方法に限定されず、これらは異なる場合があり、当業者によって理解される。本明細書に使用される全ての専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためであり、いかなる様式または範囲においても限定的であることを意図されないことがさらに理解されるべきである。例えば、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が別段明らかに示されない限り、複数形の指示対象を含み得る。さらに、全ての単位、接頭辞、および記号は、そのSIによって認められた形態で示され得る。
【0026】
本明細書内に列挙される数的範囲は、定義される範囲内の数を含む。本開示全体を通して、本開示の様々な態様が、範囲形式で提示されている。範囲形式での記載は、単に便宜性および簡潔性のためであると理解されるべきであり、本開示の範囲への不可変な限定として解釈されるべきではない。したがって、範囲の記載は、その範囲内の全ての可能な部分範囲、ならびに個々の数値を具体的に開示していると見なされるべきである(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
【0027】
本開示をより容易に理解し得るように、ある特定の用語をまず定義する。別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示の実施形態に関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似しているか、それらを修正したか、またはそれらと同等である多くの方法および材料が、必要以上の実験を伴うことなく本開示の実施形態の実践に使用されることができ、好ましい材料および方法が、本明細書に記載されている。本開示の実施形態についての記載および特許請求において、以下に記載の定義に従って、以下の専門用語が使用されるであろう。
【0028】
「約」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、現実世界において濃縮物または使用溶液の作製に使用される典型的な測定および液体取扱い手順;それらの手順における不慮の誤差;組成物の作製または方法の実行に使用される成分の作製、供給源、または純度の違いなどによって生じ得る、数量の変形を指す。用語「約」はまた、特定の初期混合物から得られる組成物に関する異なる平衡条件によって異なる量も包含する。用語「約」により修飾されるか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量の当量を含む。
【0029】
用語「活性物質」または「活性物質のパーセント」または「活性物質の重量パーセント」または「活性物質濃度」は、本明細書において互換的に使用され、水または塩などの不活性成分を引いたパーセンテージとして表される、浄化に関与するものの成分の濃度を指す。
【0030】
本明細書で使用される場合、「置換された」とは、その中に含有される水素原子への結合の一つ又は複数が非水素原子または非炭素原子への結合によって置き換えられている以下に定義される有機基(例えばアルキル基)を指す。置換基としてはまた、ヘテロ原子への二重結合または三重結合を含む一つ又は複数の結合によって、一つ又は複数の炭素原子(複数可)または水素原子(複数可)が置き換えられている基が挙げられる。したがって、置換基は、別段特定されない限り、一つ又は複数の置換基で置換されている。置換基は、1、2、3、4、5、または6個の置換基で置換されていてもよい。
【0031】
置換環の基としては、水素原子への結合が炭素原子への結合で置き換えられている環および環系が挙げられる。したがって、置換シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール基もまた、置換または非置換のアルキル、アルケニル、およびアルキニル基で置換されてもよく、本明細書で定義されている。
【0032】
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」または「アルキル基」は、1個以上の炭素原子を有する飽和炭化水素を指し、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど)、環式アルキル基(または「シクロアルキル」もしくは「脂環式」もしくは「炭素環式」基)(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)、分岐鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチルなど)、ならびにアルキル置換アルキル基(例えば、アルキル置換シクロアルキル基およびシクロアルキル置換アルキル基)を含む。
【0033】
別段の定めがない限り、用語「アルキル」は、「非置換アルキル」および「置換アルキル」の両方を含む。本明細書で使用する場合、用語「置換アルキル」は、炭化水素骨格の一つ又は複数の炭素上の一つ又は複数の水素を置換する置換基を有するアルキル基を指す。そのような置換基には、例えば、アルケニル、アルキニル、ハロゲノ、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート(phosphonato)、ホスフィネート(phosphinato)、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、複素環式、アルキルアリール、または芳香族(複素芳香族を含む)基が含まれ得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、置換アルキルには、複素環式基が含まれ得る。本明細書で使用される場合、用語「複素環式基」は、環内の炭素原子のうちの1個以上が炭素以外の元素、例えば、窒素、硫黄、または酸素である、炭素環式基に類似している閉環構造を含む。複素環式基は、飽和または不飽和であってよい。例示的な複素環式基としては、アジリジン、エチレンオキシド(エポキシド、オキシラン)、チイラン(エピスルフィド)、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジオキセタン、ジチエタン、ジチエト、アゾリジン、ピロリジン、ピロリン、オキソラン、ジヒドロフラン、およびフランが挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
アルケニル基またはアルケンは、2〜約30個の炭素原子を有し、さらに少なくとも1つの二重結合を含む直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2〜約個の炭素、または典型的には2〜10個の炭素原子を有する。アルケニル基は、置換または非置換であり得る。アルケニル基はアルキル基と同様に置換されていてもよい。
【0036】
本明細書で使用される場合、用語「アルキレン」、シクロアルキレン」、およびアルケニレン」は、単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれ−CH
2CH
2CH
2−によって例示されるような、アルキル、シクロアルキル、またはアルケニル基から誘導された二価ラジカルを指す。アルキレン、シクロアルキレン、およびアルケニレン基については、連結基の配向は示されない。
【0037】
本明細書で使用される場合、用語「エステル」は、−R
30COOR
31基を指す。R
30は、存在しないか、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。R
31は、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、またはヘテロシクリル基である。
【0038】
本明細書で使用される場合、用語「アミン」(または「アミノ」)は、−R
32NR
33R
34基を指す。R
32は、存在しないか、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。R
33およびR
34は独立して、水素、または本明細書に定義されているように、置換もしくは非置換のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、もしくはヘテロシクリル基である。
【0039】
本明細書で使用される場合、用語「アミン」はまた、独立した化合物を指す。アミンが化合物であるとき、R
32’NR
33’R
34’基の式によって表すことができ、式中、R
32’、R
33’およびR
34は独立して、水素、または本明細書に定義されているように、置換もしくは非置換のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、もしくはヘテロシクリル基である。
【0040】
本明細書で使用される場合、用語「アルコール」は、−R
35OH基を指す。R
35は、存在しないか、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。
【0041】
本明細書で使用される場合、用語「カルボン酸」は、−R
36COOH基を指す。R
36は、存在しないか、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。
【0042】
本明細書で使用される場合、用語「エーテル」は、−R
37OR
38基を指す。R
37は、存在しないか、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。R
38は、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、またはヘテロシクリル基である。
【0043】
「再付着防止剤」は、浄化されている物体上に再付着する代わりに水中に懸濁されたままであることを助ける化合物を指す。再付着防止剤は、浄化される表面上の除去された汚れの再付着の低減を助けるために、本開示において有用である。
【0044】
本明細書で使用される場合、用語「浄化」は、汚れの除去、漂白、微生物集団の低減、およびそれらの任意の組み合わせを実施、促進、または補助することを指す。本明細書で使用される場合、「マイクロ有機体」という用語は、あらゆる非細胞生物または単細胞(群体を含む)有機体を指す。微生物には、全ての原核生物が含まれる。微生物は、細菌(シアノバクテリアを含む)、胞子、地衣類、菌類、原虫、ビリノ、ウイロイド、ウイルス、ファージ、およびいくつかの藻を含む。本明細書で使用される場合、用語「微生物(microbe)」は、微生物(microorganism)と同義である。
【0045】
本明細書で使用される場合、用語「消毒剤」とは、A.O.A.C.Use Dilution Methods, Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 955.14 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline91−2)に記載の手順を使用して、最も認知されている病原微生物を含む全ての栄養細胞を殺傷する薬剤を指す。本明細書で使用される場合、用語「高レベルの消毒」または「高レベルの消毒剤」は、高レベルの細菌胞子を除き、実質的に全ての菌を殺傷し、アメリカ食品医薬品局によって滅菌剤としての市販を許可されている化学殺菌剤を用いて効果をもたらされる化合物または組成物を指す。本明細書で使用される場合、用語「中レベルの消毒」または「中レベルの消毒剤」は、環境保護庁(EPA)によって結核菌殺菌剤として登録されている化学殺菌剤を用いてマイコバクテリア、大半のウイルス、および細菌を殺傷する化合物または組成物を指す。本明細書で使用される場合、用語「低レベル消毒」または「低レベル消毒剤」は、EPAによって病院用消毒剤として登録されている化学殺菌剤を用いて一部のウイルスおよび細菌を殺傷する化合物または組成物を指す。
【0046】
本明細書で使用される場合、語句「食品加工表面」は、食品加工、調理、または保存活動の一部として用いられる道具、機械、設備、構造物、または建物などの表面を指す。食品加工表面の例としては、食品加工または調理設備(例えば、スライス、缶詰化、またはフルームを含む運搬設備)の表面、食品加工用品(例えば、調理器具、食器類、洗浄用品、およびバーのガラス)の表面、ならびに食品加工が行われる構造の床、壁、または据え付け品の表面が挙げられる。食品加工表面は、食品抗腐敗空気循環システム、無菌包装の殺菌、食品冷蔵庫およびクーラーの浄化剤および殺菌剤、食器洗浄の殺菌、ブランチャーの浄化および殺菌、食品包装材料、まな板の添加剤、第3シンク(third−sink)殺菌、飲料冷蔵室および加温器、肉の冷蔵庫または熱湯、自動食器サニタイザー、殺菌ゲル、冷却塔、食品加工の抗微生物性衣類スプレー、ならびに非水性から低水性の食品調理潤滑剤、油、およびすすぎ添加剤に見られ、用いられる。
【0047】
本明細書で使用される場合、語句「食料品」としては、抗微生物剤または組成物を用いる処理を必要とし得、さらなる調理の有無にかかわらず食用可能な任意の食品物質が挙げられる。食料品としては、肉(例えば、赤身の肉および豚肉)、シーフード、家禽、農産物(例えば、果物および野菜)、卵、有精卵、卵製品、調理済み食品、小麦、種子、根、塊茎、葉、茎、トウモロコシ、花、芽、調味料、またはそれらの組み合わせが挙げられる。用語「農産物」は、典型的には調理されず、しばしば包装されずに販売され、時には生で食され得る果物および野菜、ならびに植物または植物由来の材料などの食料品を指す。
【0048】
用語「硬質表面」は、カウンタートップ、タイル、床、壁、パネル、窓、衛生器具、台所および浴室用の器具、電化製品、エンジン、回路板、および皿などの、固体の実質的に非柔軟性の表面を指す。硬質表面は、例えば、健康管理表面および食品加工表面を含み得る。
【0049】
本明細書で使用される場合、語句「健康管理表面」は、健康管理活動の一部として用いられる器具、デバイス、カート、ケージ、家具、建造物、建物などの表面を指す。健康管理表面の例は、医療用基布もしくは歯科用器具の表面、医療用デバイスもしくは歯科用デバイスの表面、患者の健康を監視するために用いられる電子装置の表面、および健康管理が生じる構造物の床、壁、もしくは備品の表面を含む。健康管理表面は、病院、外科手術室、虚弱者用の部屋、出産用の部屋、葬儀場、および臨床診断室内に見られる。これらの表面は、「硬質表面」(壁、床、ベッドパンなど)、または、織物表面、例えば、ニット、織布および不織布の表面(外科用衣類、カーテン、ベッドリネン、包帯など)、または患者ケア設備(呼吸器、診断用設備、シャント、ボディスコープ、車椅子、ベッドなど)、または外科用設備および診断用設備として代表的なものであり得る。健康管理表面は、動物の健康管理において用いられる物品および表面を含む。
【0050】
本明細書で使用される場合、用語「器具」は、本開示に従った組成物を用いる浄化から利益を受け得る、様々な医療用または歯科用器具またはデバイスを指す。
【0051】
用語「洗濯物」は、洗濯機で浄化される品目または物品を指す。一般に、洗濯物は、織物材料、織布、不織布、およびニット織物から作製された、またはそれらを含む、あらゆる品目または物品を指す。織物材料としては、シルク繊維、リネン繊維、綿繊維、ポリエステル繊維、ナイロンなどのポリアミド繊維、アクリル繊維、アセテート繊維、ならびに綿およびポリエステルブレンドを含むこれらのブレンドなどの、天然または合成繊維が挙げられ得る。繊維は、処理済または未処理であり得る。例となる処理済繊維としては、難燃処理をされたものが挙げられる。用語「リネン」は、多くの場合、ベッドシーツ、ピローケース、タオル、テーブルリネン、テーブルクロス、バーモップ、および制服を含む特定のタイプの洗濯物品目を記述するために使用されることが理解されるべきである。加えて、本開示は、非洗濯物品、ならびに皿、具体的にはグラス、および他の食器などの硬質表面を含む表面を処理するための組成物および方法を提供する。
【0052】
本明細書で使用される場合、語句「医療用器具」、「歯科用器具」、「医療用デバイス」、「歯科用デバイス」、「医療用設備」、または「歯科用設備」は、医療または歯科医療で使用される、器具、デバイス、道具、電化製品、装置、および設備を指す。かかる器具、デバイス、および設備は、低温滅菌、浸漬、または洗浄され、次いで加熱滅菌されるか、あるいは本開示の組成物中での浄化から利益を受け得る。これらの様々な器具、デバイス、および設備としては、これらに限定されないが、診断用器具、トレイ、パン、ホルダー、ラック、鉗子、はさみ、せん断器、鋸(例えば、骨鋸およびそれらの刃)、止血鉗子、ナイフ、チゼル、骨鉗子、ファイル、ニッパー、ドリル、ドリルビット、やすり、バリ、スプレッダー、ブレーカー、エレベーター、クランプ、針ホルダー、キャリー、クリップ、フック、丸のみ、キュレット、ハーケン、ストレートナー、パンチ、抽出器、スクープ、角膜計、スパチュラ、エクスプレッサー、トロカール、拡張器、ケージ、ガラス製品、チューブ、カテーテル、カニューレ、プラグ、ステント、スコープ(例えば、内視鏡、聴診器、および関節鏡)、および関連する設備など、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0053】
本明細書で使用される場合、用語「ポリマー」は、一般に、これらに限定されないが、ホモポリマー、コポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダムおよび交互コポリマーなど、ターポリマー、ならびにより高次の「x」量体を含み、それらの誘導体、組み合わせおよびブレンドをさらに含む。さらに、別段に具体的に限定されない限り、用語「ポリマー」は、これらに限定されないが、アイソタクチック、シンジオタクチックおよびランダム対称、ならびにそれらの組み合わせを含む、分子の全ての可能な異性体構成を含むものとする。さらに、別段に具体的に限定されない限り、用語「ポリマー」は、分子の全ての可能な幾何学構成を含むものとする。
【0054】
本特許出願の目的のため、良好な微生物の低減は、微生物集団が少なくとも約50%減少されるときに達成され、またはそれを顕著に超えるものは、水による洗浄によって達成される。微生物集団のより大きな低減は、より大きなレベルの保護を提供する。
【0055】
本明細書で使用される場合、用語「殺菌剤」は、細菌性汚染物質の数を公衆衛生要件によって判定される安全なレベルにまで低減する薬剤を指す。一実施形態では、本開示での使用のための殺菌剤は、少なくとも3logの低減、およびより好ましくは5logオーダーの低減を提供するであろう。これらの低減は、Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline91−2)に提示されている手順を使用して評価することができる。この参考文献によると、殺菌剤は、いくつかの試験有機体に対して、室温、25±2℃において30秒間以内に99.999%の低減(5logオーダーの低減)を提供しなくてはならない。殺菌剤および消毒剤の基準は、用途および地域によって異なり得る。
【0056】
本明細書で使用される場合、「汚れ」または「染み」という用語は、非極性の油性物質を指し、これは、鉱物粘度、砂、天然鉱物質、カーボンブラック、グラファイト、カオリン、環境粉塵などの特定の物質を含有してもよく、またはしなくてもよい。
【0057】
本開示で使用される場合、用語「殺胞子剤」は、Bacillus cereusまたはBacillus subtiliの胞子集団において、60℃で10秒以内に、90%を超える低減(1対数オーダーでの減少)を引き起こす能力を有する物理的または化学的な薬剤またはプロセスを指す。ある特定の実施形態では、本開示の殺胞子組成物は、かかる集団において、60℃で10秒以内に、99%を超える低減(2logオーダーでの低減)、99.99%を超える低減(4logオーダーでの低減)、または99.999%を超える低減(5logオーダーでの低減)を提供する。
【0058】
抗微生物性の「殺〜」または「静〜」活性の区別、効果の程度を説明する定義、およびこの効果を測定するための公式の実験室プロトコルは、抗微生物性剤および組成物の関連性を理解するための考慮点である。抗微生物性組成物は、2種類の微生物細胞損傷に影響を与え得る。1つ目は、完全な微生物細胞の破壊または不能化をもたらす致死的な不可逆性作用である。2つ目のタイプの細胞損傷は、可逆的であり、その結果、有機体がその薬剤を有しなくなると再び繁殖し得る。前者は殺微生物性、後者は静微生物性と呼ばれる。殺菌剤および消毒剤は、定義によると、抗微生物性または殺微生物性活性を提供する薬剤である。対照的に、防腐剤は一般に、阻害剤または静微生物性組成物として説明される。
【0059】
本明細書において使用される場合、用語「実質的に含まない」または「含まない」は、その構成成分を完全に欠くか、または組成物の性能に影響しない程度の少量の成分を有する組成物を指す。構成成分は、不純物としてまたは汚染物質として存在してもよく、0.5重量%未満でなければならない。別の実施形態では、構成成分の量は、0.1重量%未満であり、さらに別の実施形態では、構成成分の量は、0.01重量%未満である。
【0060】
用語「実質的に同様の浄化性能」は、一般に洗浄力の同じ度合(または少なくとも顕著に劣る度合いではない)、または概して同じ労力の消費(または少なくとも顕著に劣る消費ではない)を用いる代用浄化製品または代用浄化系により概して達成されることを指す。
【0061】
本明細書で使用される場合、用語「用品(ware)」は、食事用具および調理用具、皿などの物品、ならびにシャワー、シンク、トイレ、浴槽、天板、窓、鏡、運搬用車両、および床などの他の硬質表面を指す。本明細書で使用される場合、用語「食器洗浄」は、食器の洗浄、浄化、またはすすぎを指す。用品は、プラスチック製のアイテムも指す。本開示に従った組成物で浄化され得るプラスチックのタイプとしては、これらに限定されないが、ポリプロピレンポリマー(PP)、ポリカーボネートポリマー(PC)、メラミンホルムアルデヒド樹脂またはメラミン樹脂(メラミン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンポリマー(ABS)、およびポリスルホンポリマー(PS)を含むものが挙げられる。本開示の化合物および組成物を使用して浄化され得る他の例示的なプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリスチレンポリアミドが挙げられる。
【0062】
本明細書で使用される場合、用語「水」は、食品加工用または運搬用の水を含む。食品加工用または運搬用の水は、農作物運搬用水(例えば、水路、パイプ輸送、カッター、スライサー、ブランチャー、レトルトシステム、洗浄機などにおいて見られるもの)、食品運搬ライン用のベルトスプレー、ブーツおよびハンドウォッシュ浸漬パン、第3シンク濯ぎ水などを含む。水はまた、家庭用およびレクリエーション用水、例えばプール、スパ、レクリエーション用水路およびウォータースライド、噴水などを含み得る。
【0063】
本明細書で使用される場合、語句「水溶性」は、材料が本組成物において、水に可溶性であることを意味する。一般に、材料は、25℃で水の約0.1重量%、あるいは約1重量%、あるいは約5重量%、あるいは約15重量%の濃度で可溶性であるべきである。
【0064】
本明細書で使用される場合、「本質的に同様の組成物」は、異なる量の第1の固体の添加を除いて他の全てが同じである組成物、またはアルカリ化合物の重量パーセントが参照組成物1に対して10%以内である組成物を指す。比較されたブロックは、同一の形状および寸法を有する。
【0065】
用語「重量パーセント(weight percent)」、「重量%(wt−%)」、「重量パーセント(percent by weight)」、「重量%(%by weight)」、およびそれらの変形は、本明細書で使用される場合、その物質の重量を組成物の総重量で除し、100を乗じた物質の濃度を指す。本明細書で使用される場合、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「重量%」などと同義であることが意図されることが理解される。
【0066】
本開示の方法および組成物は、本開示の構成成分および成分、ならびに本明細書に記載の他の成分を含むか、それらから本質的になるか、またはそれらからなり得る。本明細書で使用される場合、「から本質的になる」とは、方法および組成物が、追加のステップ、構成成分、または成分を含み得るが、ただしその追加のステップ、構成成分、または成分が、特許請求される方法および組成物の基本的かつ新規の特徴を著しく変更しない場合に限ることを意味する。
【0067】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、用語「構成される」は、特定のタスクを行なうか、または特定の形態に適合するように構築もしくは構成されたシステム、装置、または他の構造を説明することに留意されたい。用語「構成される」は、配置され構成される、構築され配置される、適合され構成される、および適合され、構築され、製造され、配置されるなどの他の同様の語句と同じ意味で使用され得る。
【0068】
洗剤組成物および洗剤製品
本明細書で使用される場合、用語「組成物」は、製品または物品の化学成分を指す。製品または物品は、液体、固体、粉末形態、またはそれらの混合物であり得る。同じまたは同様の組成物は、組成物の各成分が製品または物品中で一緒にされる異なるプロセス、調整、または量に起因して、異なる製品または物品をもたらし得る可能性がある。
【0069】
本明細書で使用される場合、用語「洗剤組成物」は、洗剤製品または洗剤の化学成分を指す。洗剤製品または洗剤は、通常、浄化目的で、洗剤もしくは洗剤製品自体によって、またはそれらの使用溶液によって使用される。洗剤または洗剤製品は、液体、固体、粉末形態、またはそれらの混合物であり得る。洗剤製品または洗剤は、1つのパッケージまたは別々のパッケージで供給され得る。同じまたは同様の洗剤組成物は、組成物の各成分が洗剤製品中で一緒にされる異なるプロセスまたは量に起因して、異なる洗剤製品をもたらし得る可能性がある。本開示では、用語「洗剤製品」および「洗剤」は、互換的に使用される。
【0070】
固体洗剤
本明細書で使用される場合、用語「固体」は、当業者に既知の物質の状態を指す。固体は、結晶質、非晶質形態、またはそれらの混合物であり得る。固体では、単一の化合物または化合物の混合物であり得る。固体は、2つ以上の異なる固体の混合物であり得る。固体は、各々がいくつか、数十、数百マイクロメートルまたはナノメートルのサイズを有する粒子の集合体であり得る。固体は、一つ又は複数の化合物の粉末であり得る。
【0071】
本明細書で使用される場合、固体洗剤または浄化組成物は、粉末、フレーク、顆粒、ペレット、錠剤、トローチ、パック、ブリケット、ブリック、ブロックなどの固体形態、または当業者に既知の別の固体形態にある洗剤または浄化組成物を指す。本明細書では、固体ブロックという用語がしばしば言及されるが、固体組成物は様々な形態を取り得ることが理解される。好ましい態様では、圧縮固体ブロックが用いられる。用語「固体洗剤」は、固体洗剤組成物の予想される保存条件および使用条件下での洗剤組成物の状態を指すことが理解されるべきである。一般に、洗剤組成物は、室温から最高約120°Fまでの温度で提供されたときに固体のままであろうと予想される。
【0072】
固体洗剤組成物は、約1グラム〜約11,000グラムのサイズを有するパッケージで1つまたは複数の固体が利用可能になるように、圧縮固体ブロック、注型固体ブロック、押出ペレットもしくはブロック、または錠剤として提供され得る。
【0073】
固体洗剤組成物は、単位用量の形態で提供されてもよい。単位用量は、全体の単位が1回の洗浄サイクルで使用されるようなサイズの固体洗剤組成物単位を指す。固体洗剤組成物が単位用量として提供されるとき、約1グラム〜約50グラムのサイズを有する圧縮固体、注型固体、押出ペレット、または錠剤として提供されることが好ましい。あるいは、圧縮固体、注型固体、押出ペレット、または錠剤は、50グラム〜250グラムのサイズを有し得る。押出固体、注型固体、または圧縮固体はまた、約100グラム以上の重量を有し得る。
【0074】
固体洗剤組成物はまた、ブロックまたは複数のペレットなどの多数回使用(例えば、多用途)する固体の形態で提供され得、多数サイクルまたは所定回数の分配サイクル用の洗剤組成物の水性使用溶液を生成するために繰り返して使用されることができる。多数回使用する固体洗剤組成物を繰り返し使用して、多数回の洗浄サイクル用の水性洗剤組成物、例えば使用溶液を生成することができる。多数回使用する固体洗剤組成物は、約1キログラム〜約10キログラム以上の質量を有し得る。
【0075】
典型的には、本明細書に開示の固体洗剤組成物は、水溶液と接触すると、安定な使用溶液へと迅速かつ完全に溶解する。本開示のいくつかの態様では、固体洗剤組成物に用いられるアニオン界面活性剤の量およびタイプは、特定の分配速度に望ましい溶解速度を提供する。安定な使用溶液は、目視検査で固体を一切含有しない。
【0076】
圧縮固体洗剤ブロックは、組成物中の反応性構成成分が希釈および/または使用の時点まで互いに反応しないように安定性を提供するのに好適に作製される。いくつかの態様では、固体を形成するために構成成分を導入する順序は、固体組成物中に導入される水が最小限である、および/または全くないため、非限定的である。しかしながら、いくつかの態様では、圧縮固体洗剤ブロックは、結合システムを使用して、用いられ得るコーティングされた顆粒へのあらゆる損傷を最小限にすることによって作製される。
【0077】
有益には、圧縮固体洗剤ブロックを作製するためのプレスプロセスは、圧縮固体洗剤ブロックを生成し、構成成分の反応または混合を防止する。本開示の一態様では、固体洗剤組成物は、使用の時点、例えば希釈の時点まで、未反応または未混合のままである。
【0078】
圧縮固体プロセスでは、顆粒固体または結合剤を含む他の粒子固体などの流動性固体を加圧下で組み合わせる。圧縮固体のプロセスでは、組成物の流動性固体は、型枠(例えば、型または容器)内に定置される。方法は、流動性固体を型枠内で穏やかに圧縮して、固体浄化組成物を生成することを含み得る。
【0079】
方法は、固体浄化組成物を生成するための硬化ステップをさらに含み得る。本明細書で言及される場合、流動性固体を含む未硬化の組成物は、未硬化の組成物が安定した固体浄化組成物へと固化するであろう流動性固体を構成する粒子間に、十分な表面接触を提供するように圧搾される。十分な量の互いに接触している粒子(例えば、顆粒)は、安定した固体組成物を作製するために効果的な粒子の互いへの結合を提供する。硬化ステップの包含は、圧縮固体が、例えば、数時間または約1日間(またはそれ以上)の期間、固化することを可能にすることを含んでもよい。追加的な態様では、本方法は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,889,048号に開示される方法などの、流動性固体を型枠または型内で振動させることを含んでもよい。
【0080】
圧縮固体の使用は、タブレット圧縮に高圧を必要とする、または顕著な量のエネルギーを消費する組成物の溶融を必要とする注型、ならびに/または高価な設備および高度な技術知識を必要とする押出による、従来の固体ブロックまたはタブレット組成物を上回る、数多くの利点を提供する。圧縮固体は、他の固体ブロックのかかる様々な制限を克服し、したがって、新しい圧縮固体浄化組成物を作製するために必要である。さらに、圧縮固体ブロックは、押出されたものよりもよりばらつきがなく魅力的な外観を有し、したがって、圧縮固体洗剤ブロックは、識別および使用管理のために固有の形状の固体ブロックを形成することができる。それらは、ブロックが保存または取り扱われ得る条件下でその形状を保持することができる。一般に、洗剤組成物は最高約120°Fまでの温度で提供されたときに固体のままであろうと予想される。
【0081】
いくつかの状況では、圧縮ブロックの作製方法は、固化の前に系からの水を低減するかまたは除去する。好ましくは、組成物は、無水形態の構成成分を使用して形成される。いくつかの他の状況では、組成物は、約20重量%未満、約15重量%未満、約12重量%未満、10重量%、約5重量%未満、約1重量%未満、約0.1重量%未満、約0.05重量%未満の含水量を有し、かつ最も好ましくは水を含まない(例えば乾燥している)。一態様では、乾燥組成物は、顆粒の形態であり得る。対照的に、注型または押出固体洗剤ブロックは、約20〜約40重量%の水を有し得る。したがって、組成物からの水の除去または低減に起因して、圧縮固体ブロックが好ましく、灰水和は固化機構として用いられない。
【0082】
本開示の粒状構成成分は、顆粒および/またはフレークの形態であり得るが、好ましくは規則的な小さい顆粒の形態で存在する。その後、顆粒を使用して固体洗剤ブロックを形成する。固化プロセスは、これらに限定されないが、形成されるまたは注型される組成物のサイズ、組成物の成分、および組成物の温度を含む要因に応じて、数秒から数時間続く場合がある。
【0083】
固体洗剤組成物は、バッチ式または連続混合システムを使用して形成され得る。押出ブロックを作製するためには、洗剤組成物の粉末と液体とをブレンドして混合物を形成し、次いでブレンドされた混合物を型に通して圧縮して製品を形成し、次いで製品を押出固体ブロックへと経時的に硬化させる。単軸または二軸スクリュー押出機を使用して、一つ又は複数の浄化剤を高いせん断力で組み合わせ、混合して、均質な混合物を形成して押出ブロックを作製する。圧縮固体ブロックを作製するために、洗剤組成物の固体粉末および/または他の液体成分を混合してブレンドされた粉末を形成し、次いでそのブレンドされた粉末を型に流し込み、固体洗剤ブロックへと圧縮する。一般に、本開示の方法に従って加工された固体洗剤ブロックは、その質量全体を通して成分の分布に関して実質的に均質であり、かつ寸法的に安定である。
【0084】
いくつかの実施形態では、本開示の固体洗剤組成物は、約5グラム〜10キログラムの質量を有する圧縮固体ブロックとして提供される。ある特定の実施形態では、圧縮固体洗剤ブロックは、約1〜約10キログラムの質量を有する。さらなる実施形態では、固体洗剤組成物のブロックは、約5キログラム〜約8キログラムの質量を有する。他の実施形態では、固体洗剤組成物のブロックは、約5グラム〜約1キログラム、または約5グラム〜約500グラムの質量を有する。
【0085】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物から生成された圧縮固体洗剤ブロックは、約20重量%、15重量%、12重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.7重量%、0.5重量%、0.3重量%、0.1重量%、または0.05重量%未満の含水量を有する。いくつかの他の実施形態では、本開示の組成物から生成された圧縮固体洗剤ブロックは、約0.1〜約15重量%、約0.1〜約5重量%、約0.1〜約3重量%、約1〜約8重量%、約5〜約10重量%、約5〜約15重量%、または約5〜約15重量%の含水量を有する。一態様では、乾燥組成物は、顆粒の形態であり得る。対照的に、注型または押出固体洗剤ブロックは、約20〜約40重量%の水を有し得る。
【0086】
ホスホネート
本明細書に開示の洗剤組成物は、特定のタイプのホスホネートもしくはその塩、または別の特定のタイプのホスホネートのアミン塩を含有する。出願人は、本明細書に開示のこれらの特定のタイプのホスホネートまたはその塩が、洗剤組成物中の酵素を安定化することを予想外に発見した。
【0087】
本明細書で使用される場合、用語「ホスホネート」は、R
40’PO(OH)
2基の式を有する独立した化合物を指し、式中、R
40’が、本明細書で定義されているように、置換または非置換のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、またはヘテロシクリル基である。
【0088】
本明細書で使用される場合、用語「ホスホネート」はまた、−R
40PO(OH)
2を指し得る。R
40は、本明細書に定義されているように、置換または非置換のアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、アラルキレン、ヘテロシクリルアルキレン、またはヘテロシクリレン基である。
【0089】
洗剤組成物中の酵素(複数可)を安定化する1つのタイプのホスホネート化合物は、式
【化7】
によって表されるタイプのホスホネートであり、式中、R
10およびR
11が、独立して水素、ホスホネート、非置換アルキル、または置換アルキルであり、ただし、R
10およびR
11が両方とも、−CH
2−PO(OH)
2基であることを除く。このタイプのホスホネートは、塩基によって中和された後に、その酸形態で、または塩の形態で、洗剤組成物に添加され得る。本明細書に開示の洗剤組成物の使用溶液は、約8〜約12のpHを有するので、ホスホネート基の2つの−OH基はそれらの塩の形態であり、例えばホスホネートが使用溶液中にあるとき中和されている。
【0090】
洗剤組成物中の酵素(複数可)を安定化するための他のタイプのホスホネート化合物は、式
【化8】
によって表されるホスホネート化合物とアミンとの生成物であるアミンホスホネート塩であり、R
12、R
13およびR
14は独立して、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。このアミンホスホネート塩は、通常ホスホネートとアミンとを反応させてそのOH基の全部または一部を中和することによって生成された、その塩の形態で洗剤組成物に添加される。アミンは、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物であり得る。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、当然モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、本開示の洗剤組成物は、式
【化9】
のホスホネートを含有し、式中、R
10およびR
11が、独立して水素、非置換アルキル、置換アルキル、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジグリコ、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネート−メチルである。他の実施形態では、R
10は水素であり、R
11は、非置換アルキル、置換アルキル、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジグリコ、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネート−メチルである。いくつかの他の実施形態では、R
10は水素であり、R
11は、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジグリコ、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネート−メチルである。
【0092】
本明細書で使用される場合、EOは、−CH
2CH
2O−、例えば、エチレンオキシド基、およびPOから−CH
2CH(CH
3)O−基を指す。(EO)
nまたは(PO)
nが使用されるとき、nは1〜30の整数である。
【0093】
いくつかの実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基である。いくつかの他の実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基であり、R
10は、エタノール、ジグリコ、置換アルキル、イソプロピル−2−(EO)
n−ビホスホネートアミン、またはメチル−ホスホネートである。さらにいくつかの他の実施形態では、ホスホネートは、
【化10】
アミノメチルホスホン酸、それらの混合物、またはそれらの塩である。
【0094】
いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩は、式
【化11】
のホスホネートのアミン塩であり、式中、R
12、R
13、およびR
14が、独立してヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。いくつかの他の実施形態では、R
12、R
13、およびR
14のうちの1つは、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のホスホネートは、PO(OH)
2(C(CH
2COOH)
3)、ホスフォンブタン(phosphonebutane)トリカルボン酸(PBTC)である。さらにいくつかの他の実施形態では、アミンホスホネートのホスホネートは、C(CH
3)(OH)(PO(OH)
2)
2、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)である。
【0095】
いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物は、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%のホスホネート、その塩、またはアミンホスホネート塩を有する。
【0097】
酵素
本明細書に開示される開示は、酵素を含む洗剤組成物に関する。いくつかの実施形態では、酵素は、液体または固体の形態で供給され、スプレーまたは混合によって洗剤組成物の他の構成成分と混合される。
【0098】
本開示に従って使用され得る酵素としては、基材からタンパク質系、炭水化物系、またはトリグリセリド系の染みの除去用;医療用および歯科用器具、デバイス、および設備用のプレソークなどの浄化、染み抜き、および殺菌プレソーク用;食卓用品、調理用品、および卓上用品のプレソーク;または肉切り設備用のプレソーク;機械食器洗浄用;洗濯および織物浄化および染み抜き用;カーペット浄化および染み抜き用;定置浄化(CIP)および定置染み抜き用;食品加工表面および設備の浄化および染み抜き用;排水管浄化用、浄化用のプレソークなどに、望ましい活性を提供する酵素が挙げられる。
【0099】
本開示に限定されないが、洗剤組成物にとって好適な酵素は、器具またはデバイス上で接する一つ又は複数のタイプの汚れ残留物を分解または変質させることによって作用することができ、したがって、浄化組成物の界面活性剤または他の構成成分によって汚れを除去するかまたは汚れをより除去可能にする。汚れ残留物の分解および変質は両方とも、例えば、汚れがより水溶性になるなど、浄化される器具またはデバイスに汚れが結合する物理化学的な力を低減することによって、洗浄力を改善することができる。例えば、一つ又は複数のプロテアーゼは、汚れ残留物中に存在する複雑な高分子タンパク質構造を、該プロテアーゼを含有する洗浄性溶液によって、それ自体が表面からより容易に脱着されるか、可溶化されるか、あるいはより容易に除去される、より単純な短鎖分子に切断することができる。
【0100】
好適な酵素としては、植物性、動物性、細菌性、真菌性、または酵母由来などの任意の好適な由来の、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、グルコナーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましい選択は、pH活性および/または安定性の最適性、熱安定性、ならびに活性洗剤、ビルダーなどに対する安定性などの要因によって影響を受ける。この点で、細菌性アミラーゼおよびプロテアーゼ、ならびに真菌性セルラーゼなどの細菌性または真菌性酵素が好ましい。好ましくは、酵素はプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、またはそれらの組み合わせである。
【0101】
本明細書で使用される場合、「洗浄性酵素」は、医療用または歯科用の60器具、デバイス、もしくは設備などの器具、デバイス、もしくは設備用の、または洗濯、織物、食器洗浄、定置浄化、排水管、カーペット、肉切り道具、硬質表面、パーソナルケア用などの固体洗剤組成物の構成成分として、浄化、染み抜き、あるいは有益な効果を有する酵素を意味する。好ましい洗浄性酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの組み合わせなどの加水分解酵素が挙げられる。医療用または歯科用デバイスまたは器具を浄化するための固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。食品加工表面および設備用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。洗濯または織物用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。カーペット用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。肉切り道具用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。硬質表面用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。排水管用の固体洗剤組成物中の好ましい酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0102】
酵素は通常、洗浄またはプレソーク手順中に効果的な浄化を得るのに十分な量で、本開示に従った固体洗剤組成物に組み込まれる。浄化に効果的な量は、特に医療用または歯科用デバイスまたは器具用の浄化された材料に、清潔な、衛生的な、および好ましくは腐食のない外観を生成する量を指す。浄化に効果的な量はまた、医療用または歯科用デバイスまたは器具などの基材に、浄化、染み除去、汚れ除去、美白脱臭、または清涼さの改善効果を生成する量を指し得る。かかる浄化効果は、洗剤組成物の約0.1重量%程の少量の酵素で達成され得る。
【0103】
本開示の洗剤組成物では、酵素がまた、好ましくは約1〜約35重量%、好ましくは約2〜約15重量%、好ましくは約3〜約10重量%、好ましくは約4〜約8重量%、好ましくは、約4、約5、約6、約7、または約8重量%で存在するとき、典型的には、好適な浄化が達成され得る。より高い酵素レベルは、典型的には、高濃度浄化またはプレソーク配合物において望ましい。プレソークは、約1:500の希釈時に使用するために、または酵素の使用濃度を約20〜約40ppmにする約2000〜約4000ppmの配合濃度になるように配合されるのが好ましい。
【0104】
アルカリプロテアーゼなどの市販の酵素は、液体または乾燥形態で入手可能であり、未加工水溶液として、または精製、加工および調合された各種形態で販売されており、一般に安定剤、緩衝液、補因子、不純物および不活性ビヒクルと組み合わせて約0.1重量%〜約80重量%の活性酵素を含む。実際の活性酵素含有量は、製造方法に依存し、重要ではなく、固体洗剤組成物が所望の酵素活性を有すると仮定する。本開示のプロセスおよび生成物において使用するために選択される特定の酵素は、物理的な生成物の形態、使用pH、使用温度、および分解または変質される汚れのタイプを含む最終的な実用条件に依存する。酵素は、所与の一連の実用条件に対して最適な活性および安定性を与えるように選択され得る。
【0105】
酵素に関する貴重な参考文献は、“Industrial Enzymes”,Scott,D.,in Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,3rd Edition,(editors Grayson,M.and EcKroth,D.)Vol.9,pp.173 224,John Wiley&Sons,New York,1980である。
【0106】
いくつかの他の実施形態では、洗剤組成物中の酵素は単一の酵素である。いくつかの他の実施形態では、洗剤組成物中の酵素は、2つ以上の酵素の混合物である。いくつかの他の実施形態では、組成物中の酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、セルラーゼ、グルコナーゼ、ペルオキシダーゼ、マンナナーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルロース、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中の酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素はプロテアーゼである。いくつかの他の実施形態では、酵素はアミラーゼである。さらにいくつかの他の実施形態では、酵素はリパーゼである。
【0107】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物は、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%の酵素を有する。
【0108】
本開示の洗剤組成物は、驚くべきことに、顕著に安定化された酵素、特にプロテアーゼ、リパーゼ、および/またはアミラーゼ、タンパク質の消化に対する活性、ならびにそれらの使用溶液中の汚れ除去の向上を有することがさらに見出された。本出願人は、驚くべきことに、洗剤組成物中に特定のタイプのホスホネート単独または別の特定のアミンホスホネート塩を使用することにより、本開示の洗剤組成物から作製される使用溶液中の酵素が、本明細書に開示のホスホネートを含有しない洗剤組成物からのものよりも、非常に長く活性を維持することを発見した。本開示に示されるように、本開示の固体洗剤から生成された使用溶液、プロテアーゼおよびリパーゼの両方は、非常に長期間の間活性を維持する。酵素がより安定なほど、汚れ、タンパク質、またはデンプン(およびリパーゼが含まれる場合は脂肪)を除去するのにより長く効果的である。結果として、本明細書に開示の洗剤組成物はまた、より効果的である。
【0109】
本開示の洗剤組成物中の酵素の優れた安定性によって、組成物がより少ない酵素を使用し、既存の洗剤組成物中に一般的に見られる他の安定剤または他の成分を含まないことが可能である。いくつかの安定剤は、液体であり得、固体洗剤組成物中に含まれるのが困難であり得るか、または他の成分との望ましくない反応をもたらし得る。いくつかの安定剤は、濃縮組成物の、健康/安全性/表示(たとえば、望ましくないGHSラベルアイコンの警告)に対する懸念を提起する。最小限の安定剤では、配合に複雑さが加わり、他の機能性成分のための「配合スペース」が占有される。開示された本開示を使用することのさらなる利点は、他の安定剤を全く使用しない、または低減された量で使用して、本明細書に開示の洗剤が生成されることである。
【0110】
アルカリ源
本開示に従った洗剤組成物および方法は、有効量のアルカリ源を含む。アルカリ源は、一つ又は複数のアルカリ化合物を含む。一般に、有効量のアルカリ源は、少なくとも約8のpHを有する使用溶液を提供する量とみなされるべきである。使用溶液が約8〜約10のpHを有すると、弱アルカリ性と見なされ得、pHが約12を超えると、使用溶液は腐食性と見なされ得る。一般に、腐食系の使用組成物よりもより安全であると考えられるので、使用溶液を弱アルカリ性浄化組成物として提供することが望ましい。
【0111】
アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み得る。使用され得る好適な金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、またはそれらの混合物が挙げられる。また使用され得る好適なアルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、または水酸化カリウムが挙げられる。有用なアルカリ金属ケイ酸塩の例としては、ケイ酸ナトリウムもしくはケイ酸カリウム(2.4〜5:1のM
2O:SiO
2の比を有し、Mはアルカリ金属を表す)、またはメタケイ酸塩が挙げられる。アルカリ源としてはまた、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸カリウムなどの金属ホウ酸塩も挙げられ得る。
【0112】
アルカリ源としてはまた、エタノールアミン、尿素スルフェート、アミン、アミン塩、および四級アンモニウムも挙げられ得る。最も単純なカチオン性アミンである、アミン塩および四級アンモニウム化合物は、このように概略的に描写され得、
【化12】
式中、Rは、長アルキル鎖を表し、R’、R’’、およびR’’’は、長アルキル鎖またはより小さいアルキルもしくはアリール基または水素のいずれかであってもよく、Xは、アニオンを表す。
【0113】
アルカリ源は、固体の形態で組成物に添加され得る。例えば、アルカリ金属水酸化物は、25〜約12−100のUSメッシュの範囲の混合した粒子サイズを有する小球化された固体またはビーズの形態の固体として、市販されている。例えば、アルカリ金属水酸化物は、例えば固体ビーズの形態を含む種々の固体形態で固体洗剤組成物に添加され得る。アルカリ金属水酸化物は市販されている。
【0114】
アルカリ源は、好ましくは、基材の浄化を向上し、組成物の汚れ除去性能を改善する量である。一般に、濃縮物は、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、または少なくとも約15重量%の量でアルカリ源を含むであろうと予想される。圧縮固体洗剤組成物は、約10重量%〜約95重量%、好ましくは約15重量%〜約70重量%、約20重量%〜約60重量%、およびさらにより好ましくは約70重量%〜約95重量%のアルカリ源を含み得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物は、それらのアルカリ源として金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含有する。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物は、それらのアルカリ源として金属炭酸塩、金属重炭酸塩、またはそれらの混合物を含有する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩固体、アルカリ金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩との混合物である。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、単にアルカリ金属炭酸塩(例えば、全灰)である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、金属ケイ酸ナトリウム、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物中のアルカリ源は、単に炭酸ナトリウムである。
【0116】
いくつかの実施形態では、本開示の洗剤組成物または方法から生成された洗剤は、約1重量%〜約90重量%、5重量%〜約85重量%、15重量%〜約80重量%、20重量%〜約75重量%、25重量%〜約70重量%、30重量%〜約65重量%、35重量%〜約60重量%、40重量%〜約55重量%、または45重量%〜約50重量%のアルカリ源を有する。いくつかの他の実施形態では、本開示の洗剤組成物または方法から生成された洗剤は、約80重量%〜約90重量%、約70重量%〜約80重量%、約60重量%〜約70重量%、約50重量%〜約60重量%、約40重量%〜約50重量%、約30重量%〜約40重量%、約20重量%〜約30重量%、約10重量%〜約10重量%、約1重量%〜約10重量%、または約0.1重量%〜約1重量%のアルカリ源を有する。いくつかの実施形態では、本開示の洗剤組成物または方法から生成された洗剤は、約90重量%、約85重量%、約80重量%、約75重量%、約70重量%、約65重量%、約60重量%、約55重量%、約50重量%、約45重量%、約40重量%、約35重量%、約30重量%、約25重量%、約20重量%、約15重量%、約10重量%、約5重量%、約1重量%、または約0.5重量%のアルカリ源を有する。いくつかの他の実施形態では、本開示の組成物および方法から生成された洗剤は、約10重量%〜約90重量%、20重量%〜約90重量%、30重量%〜約90重量%、40重量%〜約90重量%、50重量%〜約90重量%、60重量%〜約90重量%、70重量%〜約90重量%、約85重量%、75重量%、約65重量%、約55重量%、約45重量%、約35重量%、約25重量%、約15重量%、または約5重量%のアルカリ源を有する。
【0117】
いくつかの実施形態では、洗剤組成物は、約8〜約12のpHを有する使用組成物を提供するのに十分な量のアルカリ源を含む。いくつかの他の実施形態では、洗剤組成物は、約8〜約11、約8〜約9、約9〜約12、約9〜約11、約9〜約10、約8、約9、約10、約11、約12、約8.5、約9.5、約10.5、または約11.5のpHを有する使用組成物を提供するのに十分な量のアルカリ源を含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の洗剤組成物は、追加のアルカリ源としてアルカリ金属セスキ炭酸塩、アルカリ水酸化物、メタケイ酸塩、尿素スルフェート、アミン、アミン塩、四級アンモニア、それらの水和物、またはそれらの2つ以上の混合物などの追加のアルカリ化合物を含み得る。
【0119】
一態様では、酵素、
【化13】
の式によって表されるホスホネートまたはその塩、およびアルカリ源を含む組成物であって、酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルロース、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物であり、アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物であり、R
10が、水素、置換アルキル、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体であり、R
11が、水素、置換アルキル、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体であり、ただし、R
10およびR
11が、両方とも−CH
2−PO(OH)
2基である、組成物が本明細書で提供される。
【0120】
いくつかの他の実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基である。さらにいくつかの他の実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基であり、R
10は、置換アルキルである。いくつかの実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基であり、R
10は、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体である。
【0121】
いくつかの実施形態では、ホスホネートは、
【化14】
アミノメチルホスホン酸、またはそれらの混合物であり、式中、nが1〜30の整数である。
【0122】
いくつかの実施形態では、ホスホネートは、アミノトリメチレンホスホン酸(ATMP)である。いくつかの他の実施形態では、ホスホネートは、ジグリコールアミンホスホネート(DGAP)である。
【0123】
いくつかの実施形態では、ホスホネートは、アルカノールアミンによるホスフォンブタントリカルボン酸(PBTC)の完全中和塩である。いくつかの他の実施形態では、ホスホネートは、アルカノールアミンによる1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)の完全中和塩である。アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物であり得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩および金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、金属炭酸塩と金属重炭酸塩とのモル比は、約0.25:1〜約1:0.25、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩(例えば全灰)である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩とのモル比は、約0.25:1〜約1:0.25、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩(全灰)である。
【0125】
いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素はプロテアーゼである。いくつかの他の実施形態では、酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素はアミラーゼである。さらにいくつかの他の実施形態では、酵素はリパーゼである。
【0126】
いくつかの実施形態では、組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%を保持する。いくつかの他の実施形態では、組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも20%を保持する。いくつかの実施形態では、洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも240分の間、その活性の少なくとも15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を保持する。
【0127】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、0.5重量%〜約3重量%、約1重量%〜約1.5重量%の酵素、約0.01重量%〜約2重量%、0.05重量%〜約1.5重量%、または0.1重量%〜約1重量%の
【化15】
の式によって表されるホスホネートまたはその塩、および約50重量%〜約95重量%、約50重量%〜90重量%、約60重量%〜約90重量%、約70重量%〜約90重量%、または約80重量%〜約90重量%のアルカリ源を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ホスホネートは、アミノトリメチレンホスホン酸(ATMP)である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、ホスホネートは、ジグリコールアミンホスホネート(DGAP)である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、アルカリ源は、0.25:1〜1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75の比を有するアルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩との混合物である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩(全灰)である。
【0128】
いくつかの実施形態では、組成物は、酵素、
【化16】
の式によって表されるホスホネートまたはその塩、アルカリ源、およびアミンを含む。いくつかの実施形態では、アミンは、組成物の、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%の、約0.1〜35重量%である。
【0129】
いくつかの他の実施形態では、アミンはアルカノールアミンまたはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、当然モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.5:1〜1:0.5のホスホネート対アミンのモル比を有する。
【0130】
いくつかの実施形態では、組成物は、酵素、
【化17】
の式によって表されるホスホネートもしくはその塩、アルカリ源、および金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、酵素、
【化18】
の式によって表されるホスホネートもしくはその塩、アルカリ源、アミン、および金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物を含む。
【0131】
いくつかの他の実施形態では、組成物は、酵素、
【化19】
の式によって表されるホスホネートもしくはその塩、アルカリ源、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、ならびに、酸化剤、ビルダーもしくは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/もしくはキレート化剤、芳香剤および/もしくは染料、レオロジー調整剤もしくは増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、もしくは双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープもしくはカップラー、またはそれらの組み合わせを含む、一つ又は複数の追加の機能性成分を含む。
【0132】
いくつかの他の実施形態では、組成物は、酵素、
【化20】
の式によって表されるホスホネートもしくはその塩、アルカリ源、アミン、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、ならびに、酸化剤、ビルダーもしくは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/もしくはキレート化剤、芳香剤および/もしくは染料、レオロジー調整剤もしくは増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、もしくは双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープもしくはカップラー、またはそれらの組み合わせを含む、一つ又は複数の追加の機能性成分を含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、組成物は、約2重量%〜約15重量%、または約5重量%〜10重量%の水質調節剤を含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約4重量%、または約1重量%〜約3重量%の界面活性剤を含む。
【0134】
他の態様では、本開示は、酵素、アルカリ源、およびアミンホスホネート塩を含む組成物であって、アミン塩が、
【化21】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物であり、アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み、R
12が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体であり、R
13が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体であり、R
14が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、またはそれらの誘導体である、組成物である。
【0135】
いくつかの他の実施形態では、R
12、R
13、およびR
14のうちの1つは、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。
【0136】
いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩のホスホネートは、PO(OH)
2(C(CH
2COOH)
3)、PBTCである。他の実施形態では、アミンホスホネート塩のホスホネートは、C(CH
3)(OH)(PO(OH)
2)
2、HEDPである。
【0137】
いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、アルカノールアミン、またはそれらの混合物である。他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、当然モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.5:1〜1:0.5のホスホネート対アミンのモル比を有する。いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩は、部分的にのみ中和されている。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩は、アミンによって完全に中和されている。
【0138】
いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素はプロテアーゼである。いくつかの他の実施形態では、酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素はアミラーゼである。さらにいくつかの他の実施形態では、酵素はリパーゼである。
【0139】
いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、金属炭酸塩および金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、金属炭酸塩対金属重炭酸塩のモル比は、約0.5:1〜約1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ金属炭酸塩対アルカリ金属重炭酸塩のモル比は、約0.5:1〜約1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムである。いくつかの他の実施形態では、炭酸ナトリウム対重炭酸ナトリウムのモル比は、約0.5:1〜約1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、炭酸ナトリウムである。
【0140】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、0.5重量%〜約3重量%、約1重量%〜約1.5重量%の酵素、約0.01重量%〜約2重量%、0.05重量%〜約1.5重量%、または0.1重量%〜約1重量%のアミンホスホネート塩であり、アミン塩が、
【化22】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、約50重量%〜約95重量%、約50重量%〜90重量%、約60重量%〜約90重量%、約70重量%〜約90重量%、または約80重量%〜約90重量%のアルカリ源を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ホスホネートは、アルカノールアミンによるホスフォンブタントリカルボン酸(PBTC)の完全中和塩である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、ホスホネートは、アルカノールアミンによる1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)の完全中和塩である。アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物であり得る。これらの実施形態のうちのいくつかでは、アルカリ源は、0.25:1〜1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75の比を有するアルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩との混合物である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩(全灰)である。
【0141】
いくつかの実施形態では、組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも40分の間、その活性の少なくとも15%を保持する。いくつかの他の実施形態では、洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも20%を保持する。いくつかの実施形態では、洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも240分の間、その活性の少なくとも15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を保持する。
【0142】
いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩は、組成物の、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%の、約0.1〜35重量%である。
【0143】
いくつかの実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、酸化剤、ビルダーもしくは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/もしくはキレート化剤、芳香剤および/もしくは染料、レオロジー調整剤もしくは増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、もしくは双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープもしくはカップラー、またはそれらの組み合わせを含む、一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、および一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。追加の機能性は、酸化剤、ビルダーもしくは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/もしくはキレート化剤、芳香剤および/もしくは染料、レオロジー調整剤もしくは増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、もしくは双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープもしくはカップラー、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、組成物は、約2重量%〜約15重量%、または約5重量%〜10重量%の水質調節剤を含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約4重量%、または約1重量%〜約3重量%の界面活性剤を含む。
【0146】
さらに別の態様では、本開示は、アルカリ源、ホスホネート、および酵素を含む固体洗剤組成物であって、アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み、酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物であり、ホスホネートが、
【化23】
の式またはその塩によって表され、R
10が、水素、置換アルキル、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体であり、R
11が、水素、置換アルキル、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体であり、ただしR
10およびR
11が両方とも、分子中で−CH
2−PO(OH)
2基であり、組成物の成分が混合され使用されて固体洗剤を生成する、固体洗剤組成物である。
【0147】
いくつかの実施形態では、固体洗剤は、注型プロセス、押出プロセス、またはプレスプロセスによって生成される。他の実施形態では、固体洗剤は、プレスプロセスによって生成される。いくつかの実施形態では、固体洗剤は、ブロック、錠剤、または粒状である。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤は、多用途固体洗剤である。
【0148】
いくつかの実施形態では、固体洗剤は、寸法安定性を有し、122°F(50℃)の温度で加熱された場合に3%未満の増大指数(growth exponent)を有する。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤は、寸法安定性を有し、122°Fの温度で加熱された場合に2%未満の増大指数を有する。
【0149】
いくつかの他の実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基である。さらにいくつかの他の実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基であり、R
10は、置換アルキルである。いくつかの実施形態では、R
11は、−CH
2−PO(OH)
2基であり、R
10は、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体である。
【0150】
いくつかの実施形態では、ホスホネートは、
【化24】
アミノメチルホスホン酸、またはそれらの混合物であり、式中、nが1〜30の整数である。
【0151】
いくつかの実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩および金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、金属炭酸塩と金属重炭酸塩とのモル比は、約0.25:1〜約1:0.25である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ金属炭酸塩対アルカリ金属重炭酸塩のモル比は、約0.5:1〜約1:0.5である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムである。いくつかの他の実施形態では、炭酸ナトリウム対重炭酸ナトリウムのモル比は、約0.5:1〜約1:0.5である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、炭酸ナトリウムである。
【0152】
いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素はプロテアーゼである。いくつかの他の実施形態では、酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素はアミラーゼである。さらにいくつかの他の実施形態では、酵素はリパーゼである。
【0153】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、0.5重量%〜約3重量%、約1重量%〜約1.5重量%の酵素、約0.01重量%〜約2重量%、0.05重量%〜約1.5重量%、または0.1重量%〜約1重量%の
【化25】
の式によって表されるホスホネートまたはその塩、および約50重量%〜約95重量%、約50重量%〜90重量%、約60重量%〜約90重量%、約70重量%〜約90重量%、または約80重量%〜約90重量%のアルカリ源を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ホスホネートは、アミノトリメチレンホスホン酸(ATMP)である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、ホスホネートは、ジグリコールアミンホスホネート(DGAP)である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、アルカリ源は、0.25:1〜1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75の比を有するアルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩との混合物である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩(全灰)である。
【0154】
いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%を保持する。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも50%を保持する。いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも240分の間、その活性の少なくとも15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を保持する。
【0155】
いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物は、アミンをさらに含む。いくつかの実施形態では、アミンは、固体洗剤組成物の、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%の、約0.1〜35重量%である。
【0156】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.5:1〜1:0.5のホスホネート対アミンのモル比を有する。いくつかの他の実施形態では、アミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、当然モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。
【0157】
いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、酸化剤、ビルダーまたは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/またはキレート化剤、芳香剤および/または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、または双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープまたはカップラー、ならびにそれらの組み合わせを含む、一つ又は複数の追加の機能性成分を含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、アミン、および一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、およびアミンをさらに含む。さらにいくつかの他の実施形態では、組成物は、アミン、および一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。追加の成分は、酸化剤、ビルダーまたは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/またはキレート化剤、芳香剤および/または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、または双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープまたはカップラー、ならびにそれらの組み合わせであり得る。
【0159】
いくつかの実施形態では、組成物は、約2重量%〜約15重量%、または約5重量%〜10重量%の水質調節剤を含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約4重量%、または約1重量%〜約3重量%の界面活性剤を含む。
【0160】
別の態様では、本開示は、アルカリ源、酵素、およびアミンホスホネート塩を含む固体洗剤組成物であって、アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み、酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物であり、アミンホスホネート塩が、
【化26】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、R
12が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体であり、R
13が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体であり、R
14が、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、またはそれらの誘導体であり、組成物の成分が混合され使用されて固体洗剤を生成する、固体洗剤組成物である。
【0161】
いくつかの実施形態では、固体洗剤は、注型プロセス、押出プロセス、またはプレスプロセスによって生成される。他の実施形態では、固体洗剤は、プレスプロセスによって生成される。いくつかの実施形態では、固体洗剤は、ブロック、錠剤、または粒状である。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤は、多用途固体洗剤である。
【0162】
いくつかの実施形態では、固体洗剤は、寸法安定性を有し、122°Fの温度で加熱された場合に3%未満の増大指数を有する。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤は、寸法安定性を有し、122°Fの温度で加熱された場合に2%未満の増大指数を有する。
【0163】
いくつかの他の実施形態では、R
12、R
13、およびR
14のうちの1つは、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。
【0164】
いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩のホスホネートは、PO(OH)
2(C(CH
2COOH)
3)、PBTCである。他の実施形態では、アミンホスホネート塩のホスホネートは、C(CH
3)(OH)(PO(OH)
2)
2、HEDPである。さらに別の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩のアミンは、C
2〜6アルキルアミンまたはそれらの混合物である。アルキルアミンは、当然モノ−、ジ−、またはトリ−アミンであり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.5:1〜1:0.5のホスホネート対アミンのモル比を有する。
【0165】
いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、アミラーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、酵素はプロテアーゼである。いくつかの他の実施形態では、酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物である。いくつかの他の実施形態では、酵素はアミラーゼである。さらにいくつかの他の実施形態では、酵素はリパーゼである。
【0166】
いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、金属炭酸塩および金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、金属炭酸塩対金属重炭酸塩のモル比は、約0.25:1〜約1:0.25、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ源は、金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属重炭酸塩である。いくつかの他の実施形態では、アルカリ金属炭酸塩対アルカリ金属重炭酸塩のモル比は、約0.5:1〜約1:0.5である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩である。いくつかの実施形態では、組成物のアルカリ源は、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムである。いくつかの他の実施形態では、炭酸ナトリウム対重炭酸ナトリウムのモル比は、約0.5:1〜約1:0.5である。いくつかの実施形態では、アルカリ源は、炭酸ナトリウムである。
【0167】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、0.5重量%〜約3重量%、約1重量%〜約1.5重量%の酵素、約0.01重量%〜約2重量%、0.05重量%〜約1.5重量%、または0.1重量%〜約1重量%のアミンホスホネート塩であり、アミン塩が、
【化27】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、約50重量%〜約95重量%、約50重量%〜90重量%、約60重量%〜約90重量%、約70重量%〜約90重量%、または約80重量%〜約90重量%のアルカリ源を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ホスホネートは、アルカノールアミンによるホスフォンブタントリカルボン酸(PBTC)の完全中和塩である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、ホスホネートは、アルカノールアミンによる1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)の完全中和塩である。アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物であり得る。
【0168】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、アルカリ源は、0.25:1〜1:0.5、0.5:1〜1:0.5、または0.75:1〜1:0.75の比を有するアルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩との混合物である。これらの実施形態のうちの他のいくつかでは、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩(全灰)である。いくつかの実施形態では、アミンホスホネート塩は、部分的にのみ中和されている。いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩は、アミンによって完全に中和されている。
【0169】
いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%を保持する。いくつかの他の実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも50%を保持する。いくつかの実施形態では、固体洗剤組成物の使用溶液中で、酵素は、120°Fで少なくとも240分の間、その活性の少なくとも15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を保持する。
【0170】
いくつかの他の実施形態では、アミンホスホネート塩は、組成物の、約0.1重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約30重量%、0.1重量%〜約25重量%、0.1重量%〜約15重量%、0.1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約10重量%、0.1重量%〜約1重量%、約1重量%〜約5重量%、5重量%〜約10重量%、10重量%〜約15重量%、約15重量%〜約20重量%、20重量%〜約25重量%、25重量%〜約30重量%、30重量%〜約35重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約32重量%、または約35重量%の、約0.1〜35重量%である。
【0171】
いくつかの実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、酸化剤、ビルダーまたは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/またはキレート化剤、芳香剤および/または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、または双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープまたはカップラー、ならびにそれらの組み合わせを含む、一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、組成物は、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物、および一つ又は複数の追加の機能性成分をさらに含む。追加の成分は、酸化剤、ビルダーまたは水質コンディショナー/水質調節剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/またはキレート化剤、芳香剤および/または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、または双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープまたはカップラー、ならびにそれらの組み合わせであり得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、組成物は、約2重量%〜約15重量%、または約5重量%〜10重量%の水質調節剤を含む。いくつかの他の実施形態では、組成物は、約0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約4重量%、または約1重量%〜約3重量%の界面活性剤を含む。
【0174】
追加の機能性成分
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、追加の成分を含有する。これらの成分は、固体または液体の形態であり得、したがって本開示の組成物の他の構成成分と混合され得る。
【0175】
機能性成分は、洗剤組成物に所望の特性および機能性を提供する。本出願の目的において、用語「機能性成分」としては、水溶液などの使用溶液および/または濃縮溶液中に、分散または溶解されるとき、特定の使用において有益な特性を提供する成分が挙げられる。機能性成分のいくつかの特定の例は、以下により詳細に論じられているが、論じられている特定の材料は、例としてのみ与えられており、その多様な他の機能性成分が使用されてもよい。例えば、以下に論じられている機能性成分のうちの多くは、浄化用途において使用される材料に関する。しかしながら、他の実施形態は、他の用途における使用のための機能性成分を含んでもよい。
【0176】
例示的な追加の機能性成分としては、例えば、洗剤ビルダー、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、硬化剤、漂白剤、充填剤、消泡剤、再付着防止剤、安定化剤、分散剤、ガラスおよび金属腐食阻害剤、芳香剤および染料、増粘剤などを含む、ビルダーまたは水質コンディショナー/水質調節剤が挙げられる。好適な追加の機能性成分のさらなる記載は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/977,340号に記載されている。
【0177】
いくつかの実施形態では、本開示の方法、プロセス、または組成物から生成されるブロックは、酸化剤、ペルオキシ酸およびその初期化剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、閾値剤、結晶調整剤、ホスホネート、結合剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤および/またはキレート化剤、芳香剤および/または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープまたはカップラー、ならびにそれらの組み合わせを含む、追加の機能性成分をさらに含む。
【0178】
アニオン界面活性剤
本開示に従った洗剤組成物の固体洗剤ブロックの分配速度を調整する方法、所定の分配速度で固体洗剤ブロックまたは圧縮固体組成物を生成するプロセスは、有効量の一つ又は複数のアニオン界面活性剤を含む第1の固体を含む。
【0179】
アニオン界面活性剤は、疎水性物質の電荷が負である表面活性物質、またはpHが中性以上に上昇しない限り(例えば、カルボン酸)、分子の疎水性区分が電荷を担持しない界面活性剤である。カルボキシレート、スルホネート、スルフェートおよびホスフェートは、アニオン界面活性剤中に見出される極性(親水性)可溶化基である。これらの極性基を伴うカチオン(対イオン)のうち、ナトリウム、リチウム、およびカリウムは、水溶性を付与し、アンモニウムおよび置換アンモニウムイオンは、水溶性および油溶性の両方を提供し、カルシウム、バリウム、およびマグネシウムは、油溶性を促進する。当業者には理解される通り、アニオンは、優れた洗浄性界面活性剤であるため、重質洗剤組成物への好ましい添加物である。
【0180】
本組成物における使用に好適なアニオン性スルフェート界面活性剤としては、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、直鎖および分岐第一級および第二級アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C
5〜C
17アシル−N−(C
1〜C
4アルキル)および−N−(C
1〜C
2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、ならびにアルキルポリグルコシドのスルフェートなどのアルキルポリサッカリドのスルフェートなどが挙げられる。また、アルキルスルフェート、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルスルフェート、および芳香族ポリ(エチレンオキシ)スルフェート、例えば、エチレンオキシドおよびノニルフェノール(通常1分子当たり1〜6個のオキシエチレン基を有する)のスルフェートまたは濃縮生成物も挙げられる。
【0181】
本組成物における使用に好適なアニオン性スルホネート界面活性剤としてはまた、アルキルスルホネート、直鎖および分岐第一級および第二級アルキルスルホネート、ならびに置換基を有するかまたは有しない芳香族スルホネートが挙げられる。
【0182】
本組成物における使用に好適なアニオン性カルボキシレート界面活性剤としては、アルカン酸(およびアルカノエート)、エステルカルボン酸(例えば、アルキルコハク酸)、エーテルカルボン酸などのカルボン酸(および塩)、スルホン化オレイン酸などのスルホン化脂肪酸などが挙げられる。かかるカルボキシレートとしては、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤、および石鹸(例えば、アルキルカルボキシル)が挙げられる。本組成物において有用な第二級カルボキシレートとしては、第二級炭素に接続されたカルボキシル単位を含有するものが挙げられる。第二級炭素は、例えば、p−オクチル安息香酸におけるように、またはアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレートにおけるように、環構造にあってもよい。第二級カルボキシレート界面活性剤は、典型的には、エーテル結合、エステル結合、およびヒドロキシル基を含有しない。さらに、それらは、典型的には、頭部基(両親媒性部分)内に窒素原子を欠く。好適な第二級石鹸界面活性剤は、典型的には、11〜13個の全炭素原子を含有するが、より多くの炭素原子(例えば、最大16個)が存在してもよい。好適なカルボキシレートとしてはまた、アシルグルアメート(acylgluamate)、アシルペプチド、サルコシネート(例えば、N−アシルサルコシネート)、タウレート(例えば、N−アシルタウレート、およびメチルタウリド(methyl tauride)の脂肪酸アミド)などのアシルアミノ酸(および塩)などが挙げられる。
【0183】
好適なアニオン界面活性剤は、以下の式のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートを含む。
【化28】
式中、Rは、C
8〜C
22アルキル基または
【化29】
であり、式中、R
1は、C
4〜C
16アルキル基であり、nは、1〜20の整数であり、mは、1〜3の整数であり、Xは、水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムなどの対イオンか、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、もしくはトリエタノールアミンなどのアミン塩である。いくつかの実施形態では、nは、4〜10の整数であり、mは、1である。いくつかの実施形態では、Rは、C
8〜C
16アルキル基である。いくつかの実施形態では、RはC
12〜C
14アルキル基であり、nは、4であり、mは、1である。
【0184】
他の実施形態では、Rは、
【化30】
であり、R
1は、C
6〜C
12アルキル基である。なおさらに他の実施形態では、R
1は、C
9アルキル基であり、nは10であり、mは1である。
【0185】
そのようなアルキルおよびアルキルアリールエトキシカルボキシレートは、市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、典型的には、酸の形態として入手可能であり、それらは、アニオン性または塩の形態に容易に変換され得る。市販のカルボキシレートとしては、Neodox 23−4、C
12〜13アルキルポリエトキシ(4)カルボン酸(Shell Chemical)、およびEmcol CNP−110、C
9アルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco Chemical)が挙げられる。カルボキシレートはまた、例えば、製品Sandopan(登録商標)DTC、C
13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸が、Clariantから入手可能である。
【0186】
非イオン界面活性剤
有用な非イオン界面活性剤は、一般に、有機疎水性基および有機親水性基の存在を特徴とし、典型的には、有機脂肪族、アルキル芳香族、またはポリオキシアルキレン疎水性化合物と、一般的には、エチレンオキシドまたはその多水和生成物(polyhydration product)、ポリエチレングリコールである親水性アルカリ性オキシド部分との縮合によって生成される。実際には、反応性水素原子を有するヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、またはアミド基を有する任意の疎水性化合物が、エチレンオキシド、またはその多水和付加物、またはプロピレンオキシドなどのアルコキシレンとのその混合物と縮合して、非イオン性表面活性剤を形成し得る。任意の特定の疎水性化合物と縮合する親水性ポリオキシアルキレン部分の長さは、親水性特性と疎水性特性との間の所望の程度のバランスを有する水分散性または水溶性化合物を生成するように、容易に調節され得る。有用な非イオン界面活性剤は、以下を含む。
【0187】
開始剤反応性水素化合物としての、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、およびエチレンジアミン系のブロックポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリマー化合物を含む。開始剤の逐次的プロポキシル化およびエトキシル化から作製されるポリマー化合物の例は、BASF Corpから市販されている。化合物の1つのクラスは、エチレンオキシドを、プロピレンオキシドをプロピレングリコールの2つのヒドロキシル基に付加することにより形成される疎水性塩基と縮合させることにより形成される、二官能性(2つの反応性水素)化合物である。分子のこの疎水性部分は、約1,000〜約4,000の分子量を有する。次いで、エチレンオキシドは、この疎水性物質を親水基の間に挟み込むように付加され、最終的な分子の約10重量%〜約80重量%を構成するように長さにより制御される。化合物の別のクラスは、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次的付加から得られる三官能性ブロックコポリマーである。プロピレンオキシドハイドロタイプ(hydrotype)の分子量は、約500〜約7,000の範囲であり;親水性のエチレンオキシドは、分子の約10重量%〜約80重量%を構成するように付加される。
【0188】
直鎖もしくは分岐鎖構成の、または単一もしくは二重アルキル構成物質のアルキル鎖が約8〜約18個の炭素原子を含有する1モルのアルキルフェノールの、約3〜約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルキル基は、例えば、ジイソブチレン、ジ−アミル、重合プロピレン、イソ−オクチル、ノニル、およびジ−ノニルにより代表され得る。これらの界面活性剤は、アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリブチレンオキシド縮合物であってもよい。この化学の商業的化合物の例は、Rhone−Poulenc製のIgepal(登録商標)、およびUnion Carbide製のTriton(登録商標)の商品名で市販されている。
【0189】
約6〜約24個の炭素原子を有する、1モルの飽和または不飽和直鎖または分岐鎖アルコールの、約3〜約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルコール部分は、上述された炭素範囲内のアルコールの混合物からなり得るか、またはこの範囲内の特定の数の炭素原子を有するアルコールからなり得る。同様の商業的界面活性剤の例は、BASF製のLutensol(商標)、Dehydol(商標)、Shell Chemical Co.製のNeodol(商標)、およびVista Chemical Co.製のAlfonic(商標)の商品名で入手可能である。
【0190】
約8〜約18個の炭素原子を有する、1モルの飽和または不飽和直鎖または分岐鎖カルボン酸の、約6〜約50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。酸部分は、上記に定義された炭素原子範囲内の酸の混合物からなり得るか、またはこの範囲内の特定の数の炭素原子を有する酸からなり得る。この化学の商業的化合物の例は、BASF製のDisponilまたはAgnique、およびLipo Chemicals,Inc.製のLipopeg(商標)の商品名で市販されている。
【0191】
一般的にポリエチレングリコールエステルと呼ばれるエトキシル化カルボン酸に加えて、グリセリド、グリセリンと、多価(サッカリドまたはソルビタン/ソルビトール)アルコールとの反応によって形成される他のアルカン酸エステルが、本開示における特別な実施形態への用途、特に間接的食品添加剤用途を有する。これらのエステル部分は全て、それらの分子上に、これらの物質の親水性を制御するためにさらなるアシル化またはエチレンオキシド(アルコキシド)追加に供され得る一つ又は複数の反応性水素部位を有する。これらの脂肪エステルまたはアシル化炭水化物を、アミラーゼおよび/またはリパーゼ酵素を含有する本開示の組成物に添加するとき、不適合性の可能性があるため、注意しなければならない。
【0192】
非イオン性低発泡性界面活性剤の例は:
エチレンオキシドをエチレングリコールに追加して、指定される分子量の親水性物質を提供し、次にプロピレンオキシドを追加して、分子の外側(端部)上に疎水性ブロックを得ることによって、改質され、本質的に逆にされた(1)からの化合物を含む。分子の疎水性部分は、約1,000〜約3,100の分子量を有し、中心の親水性物質は、最終的な分子の10重量%〜約80重量%を含む。これらの反転Pluronics(商標)は、BASF CorporationによりPluronic(商標)R界面活性剤の商標で製造されている。同様に、Tetronic(商標)R界面活性剤は、BASF Corporationにより、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次的付加によって製造されている。分子の疎水性部分は、約2,100〜約6,700の分子量を有し、中心の親水性物質は、最終的な分子の10重量%〜約80重量%を含む。
【0193】
プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、塩化ベンジルなどの疎水性小分子;および1〜約5個の炭素原子を含有する短鎖脂肪酸、アルコールまたはアルキルハロゲン化物;ならびにそれらの混合物との反応により発泡を低減するために、(多官能性部分の)末端ヒドロキシ基(複数可)を「キャッピング」または「端部ブロッキング」することにより改質された、グループ(1)、(2)、(3)および(4)からの化合物。また、末端ヒドロキシ基を塩化物基に変換する塩化チオニルなどの反応物質も含まれる。末端ヒドロキシ基へのそのような修飾は、オールブロック、ブロック−ヘテリック、ヘテリック−ブロック、またはオールヘテリック非イオン性物質をもたらし得る。
【0194】
効果的な低発泡性非イオン性物質の追加の例は、以下を含む。
米国特許第2,903,486号のアルキルフェノキシポリエトキシアルカノールは、1959年9月8日にBrownらに対して発行され、
【化31】
Rが、8〜9個の炭素原子のアルキル基であり、Aが、3〜4個の炭素原子のアルキレン鎖であり、nが、7〜16の整数であり、mが、1〜10の整数である、式によって表される。
【0195】
末端疎水性鎖の重量、中間疎水性単位の重量、および連結親水性単位の重量が各々縮合物の約3分の1を表す、交互親水性オキシエチレン鎖および疎水性オキシプロピレン鎖を有する、米国特許第3,048,548号のポリアルキレングリコール縮合物は、1962年8月7日にMartinらに対して発行された。
【0196】
一般式Z[(OR)
nOH]
z(式中、Zが、アルコキシル化可能な材料であり、Rが、エチレンおよびプロピレンであり得るアルキレンオキシドから誘導されたラジカルであり、nが、例えば、10〜2,000以上の整数であり、zが、反応性オキシアルキル化可能な基の数により決定される整数である)を有する、米国特許第3,382,178号に開示の消泡性非イオン界面活性剤は、1968年5月7日にLissantらに対して発行された。
【0197】
式Y(C
3H
6O)
n(C
2H
4O)
mH(式中、Yが、約1〜6個の炭素原子および1つの反応性水素原子を有する有機化合物の残基であり、nが、ヒドロキシル価により決定されるように少なくとも約6.4の平均値を有し、mが、オキシエチレン部分が分子の約10重量%〜約90重量%を構成するような値を有するような値を有する)に相当する、米国特許第2,677,700号に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物は、1954年5月4日にJacksonらに対して発行された。
【0198】
式Y[(C
3H
6O
n(C
2H
4O)
mH]
x(式中、Yが約2〜6個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含有する有機化合物の残基であり、xが、少なくとも約2の値を有し、nが、ポリオキシプロピレン疎水性塩基の分子量が少なくとも約900であるような値を有し、mが、分子のオキシエチレン含有量が約10重量%〜約90重量%であるような値を有する)を有する米国特許第2,674,619号に記載の共役ポリオキシアルキレン化合物は、1954年4月6日にLundstedらに対して発行された。Yについての定義の範囲内に該当する化合物は、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミンなどを含む。オキシプロピレン鎖は、任意選択的であるが、有益なことに、少量のエチレンオキシドを含有し、オキシエチレン鎖もまた、任意選択的であるが、有益なことに、少量のプロピレンオキシドを含有する。
【0199】
本開示の組成物において有益に使用される追加の共役ポリオキシアルキレン表面活性剤は、式:P[(C
3H
6O)
n(C
2H
4O)
mH]
xに相当し、式中、Pが、約8〜18個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含有する有機化合物の残基であり、xが、1または2の値を有し、nが、ポリオキシエチレン部分の分子量が少なくとも約44であるような値を有し、mが、分子のオキシプロピレン含有量が約10重量%〜約90重量%であるような値を有する。いずれの場合においても、オキシプロピレン鎖は、任意選択的ではあるが、有益なことに、少量のエチレンオキシドを含有してもよく、オキシエチレン鎖もまた、任意選択的ではあるが、有益なことに、少量のプロピレンオキシドを含有してもよい。
【0200】
本組成物における使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤は、構造式R
2CON
R1Zを有するものを含み、式中、R1がH、C
1〜C
4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ基、またはそれらの混合であり;R
2が直鎖であってもよいC
5〜C
31ヒドロカルビルであり;Zが鎖に直接接続された少なくとも3つのヒドロキシルを有するヒドロカルビル直鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル、またはそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化もしくはプロポキシル化)である。Zは、グリシチル部分など、還元アミン化反応において還元糖から得られ得る。
【0201】
脂肪族アルコールの約0〜約25モルのエチレンオキシドとのアルキルエトキシレート縮合生成物は、本組成物における使用に好適である。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖もしくは分岐鎖、第一級もしくは第二級であり得、また一般に6〜22個の炭素原子を含有する。
【0202】
エトキシル化C
6〜C
18脂肪アルコールならびにC
6〜C
18混合エトキシル化およびプロポキシル化脂肪アルコールは、特に水溶性のものは、本組成物における使用に好適な界面活性剤である。好適なエトキシル化脂肪アルコールは、3〜50のエトキシル化度を有するC
6〜C
18エトキシル化脂肪アルコールを含む。
【0203】
特に本組成物における使用に好適な非イオン性アルキルポリサッカリド界面活性剤としては、1986年1月21日発行の米国特許第4,565,647号、Llenadoに開示されているものが挙げられる。これらの界面活性剤は、約6〜約30個の炭素原子を含有する疎水基、および約1.3〜約10のサッカリド単位を含有するポリサッカリド、例えばポリグリコシド親水基を含む。5または6個の炭素原子を含有する任意の還元サッカリドが使用されてもよく、例えば、グルコース、ガラクトースおよびガラクトシル部分がグルコシル部分と置換されてもよい。(任意選択的に、疎水基は2−、3−、4−などの位置に結合し、グルコシドまたはガラクトシドとは対照的にグルコースまたはガラクトースを生成する。)サッカリド間の結合は、例えば、追加のサッカリド単位の1つの位置と、その前のサッカリド単位上の2−、3−、4−、および/または6−の位置との間であり得る。
【0204】
本組成物における使用に好適な脂肪酸アミド界面活性剤は、式:R
6CON(R
7)
2を有するものを含み、式中、R
6が7〜21個の炭素原子を含有するアルキル基であり、各R
7が、独立して水素、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4ヒドロキシアルキル、または−−(C
2H
4O)
XHであり、xが1〜3の範囲内である。
【0205】
非イオン界面活性剤の有用なクラスは、アルコキシル化アミン、または、最も具体的には、アルコールアルコキシル化/アミノ化/アルコキシル化界面活性剤として定義されるクラスを含む。これらの非イオン性界面活性剤は、少なくとも部分的に、一般式:R
20−−(PO)
SN−−(EO)
tH、R
20−−(PO)
SN−−(EO)
tH(EO)
tH、およびR
20−−N(EO)
tHにより表され得、式中、R
20がアルキル、アルケニルもしくは他の脂肪族基、または8〜20個、好ましくは12〜14個の炭素原子のアルキル−アリール基であり、EOがオキシエチレンであり、POがオキシプロピレンであり、sが1〜20、好ましくは2〜5であり、tは、1〜10、好ましくは2〜5であり、uは、1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物の範囲における他の変形例は、代替の式:R
20−−(PO)
V−−N[(EO)
wH][(EO)
zH]により表され得、式中、R
20が上で定義された通りであり、vが1〜20(例えば、1、2、3、または4(好ましくは2))であり、wおよびzが、独立して1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物は、商業的には、非イオン性界面活性剤としてHuntsman Chemicalsにより販売されている製品ラインにより代表される。このクラスの好ましい化学薬品は、Surfonic(商標)PEA25アミンアルコキシレートを含む。本開示の組成物に好ましい非イオン界面活性剤としては、アルコールアルコキシレート、EO/POブロックコポリマー、アルキルフェノールアルコキシレートなどが挙げられる。
【0206】
論文「Nonionic Surfactants」、Schick,M.J.編、Surfactant Science Seriesの第1巻、Marcel Dekker,Inc.,ニューヨーク、1983年は、本開示の実践において一般に用いられる多様な非イオン性化合物に関する優れた参考文献である。非イオン性のクラス、およびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlinおよびHeuringに対して発行された米国特許第3,929,678号に与えられている。さらなる例は、「Surface Active Agents and detergents」(第I巻および第II巻、Schwartz、PerryおよびBerch著)に与えられている。
【0207】
半極性非イオン界面活性剤
半極性タイプの非イオン表面活性剤は、本開示の組成物において有用な別のクラスの非イオン界面活性剤である。一般に、半極性非イオン性物質は、高発泡物質および泡安定剤であり、これはCIPシステムにおけるそれらの適用を制限し得る。しかしながら、高発泡浄化方法用に設計された本開示の組成上の実施形態では、半極性非イオン性物質は、即時的な実用性を有する。半極性非イオン界面活性剤は、アミンオキシド、ホスフィンオキシド、スルホキシドおよびそれらのアルコキシル化誘導体を含む。
【0208】
アミンオキシドは、一般式、
【化32】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表現であり;R
1、R
2、およびR
3は、脂肪族、芳香族、複素環式、脂環式、またはそれらの組み合わせであってもよい。一般に、対象の洗剤のアミンオキシドに関して、R
1は、約8〜約24個の炭素原子のアルキルラジカルであり、R
2およびR
3は、1〜3個の炭素原子のアルキルもしくはヒドロキシアルキル、またはそれらの混合物であり、R
2およびR
3は、例えば、酸素または窒素原子を通して互いに結合されて、環構造を形成し得、R
4は、2〜3個の炭素原子を含有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基であり、nは、0〜約20の範囲である。
【0209】
有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、ヤシまたはタロウアルキルジ−(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、その具体例は、ドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、エトラデシル(etradecyl)ジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアイン(dimethylaine)オキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9−トリオクタデシルジメチルアミンオキシドおよび3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ−(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
【0210】
有用な半極性非イオン界面活性剤はまた、以下の構造を有する水溶性ホスフィンオキシドを含む。
【化33】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表現であり;R
1は、10〜約24個の炭素原子の鎖長範囲のアルキル、アルケニルまたはヒドロキシアルキル部分であり;R
2およびR
3は、それぞれ、1〜3個の炭素原子を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基から別個の選択されるアルキル部分である。
【0211】
有用なホスフィンオキシドの例としては、ジメチルデシルホスフィンオキシド、ジメチルテトラデシルホスフィンオキシド、メチルエチルテトラデシルホスフィンオキシド、ジメチルヘキサデシルホスフィンオキシド、ジエチル−2−ヒドロキシオクチルデシルホスフィンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルホスフィンオキシド、およびビス(ヒドロキシメチル)テトラデシルホスフィンオキシドが挙げられる。
【0212】
本明細書において有用な半極性非イオン界面活性剤はまた、以下の構造を有する水溶性スルホキシド化合物を含む。
【化34】
式中、矢印は、半極性結合の従来の表現であり;R
1は、約8〜約28個の炭素原子のアルキルまたはヒドロキシアルキル部分、0〜約5個のエーテル連結部、および0〜約2個のヒドロキシル置換基であり;R
2は、1〜3個の炭素原子を有するアルキルおよびヒドロキシアルキル基からなるアルキル部分である。
【0213】
これらのスルホキシドの有用な例としては、ドデシルメチルスルホキシド;3−ヒドロキシトリデシルメチルスルホキシド;3−メトキシトリデシルメチルスルホキシド;および3−ヒドロキシ−4−ドデコキシブチルメチルスルホキシドが挙げられる。
【0214】
本開示の組成物用の半極性非イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド、それらの組み合わせなどのジメチルアミンオキシドなどをが挙げられる。有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ヤシ、または獣脂アルキルジ−(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、それらの具体例は、オクチルジメチルアミンオキシド、ノニルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ウンデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、イソ−ドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアインオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9−トリオクタデシルジメチルアミンオキシド、および3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ−(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドから選択される。
【0215】
本開示の組成物と共に使用するのに好適な、好適な非イオン界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤が挙げられる。好適なアルコキシル化界面活性剤としては、EO/POコポリマー、末端処理EO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、末端処理アルコールアルコキシレート、またはそれらの混合物、または同様のものが挙げられる。溶剤として使用するのに好適なアルコキシル化界面活性剤としては、Pluronicおよび逆Pluronic界面活性剤などのEO/POブロックコポリマー、Dehypon LS−54(R−(EO)5(PO)4)およびDehypon LS−36(R−(EO)3(PO)6)などのアルコールアルコキシレート、ならびにPlurafac LF221およびTegoten EC11などの末端処理アルコールアルコキシレート、それらの混合物、または同様のものが挙げられる。
【0216】
カチオン界面活性剤
表面活性物質は、分子のヒドロトロープ部分上の電荷が正である場合、カチオン性と分類される。ヒドロトロープは、pHが中性近く、またはそれ以下まで下げられない限り電荷を帯びないが、その後陽イオン(例えばアルキルアミン)である界面活性剤も、この群に含まれる。理論的には、カチオン界面活性剤は、「オニウム」構造RnX+Y−−を含有する元素のいずれの組み合わせからも合成され得、リン(ホスホニウム)および硫黄(スルホニウム)などの窒素(アンモニウム)以外の化合物を含み得る。実際には、カチオン界面活性剤の分野は、恐らく、窒素のカチオン界面活性剤への合成経路が単純かつ容易であり、高収率の生成物を与え、これが、窒素のカチオン界面活性剤をより安価にするために、窒素含有化合物によって支配されている。
【0217】
カチオン界面活性剤は、好ましくは、少なくとも1つの長い炭素鎖疎水性基および少なくとも1つの正電荷を帯びた窒素を含有する化合物を含み、より好ましくはこれを指す。長い炭素鎖基は、単純な置換によって窒素原子に直接結合されてもよく、またはより好ましくは、所謂中断アルキルアミンおよびアミドアミン内の架橋官能基(複数可)によって間接的に結合されてもよい。かかる官能基は、分子を、より親水性および/もしくはより水分散性にし、共界面活性剤混合物によって水により溶解され易くし、かつ/または水溶性にすることができる。水溶性の増大のために、追加的な一級、二級、もしくは三級アミノ基が導入され得るか、またはアミノ窒素が、低分子量アルキル基を用いて四級化され得る。さらに、窒素は、多様な不飽和度の分岐鎖もしくは直鎖部分の一部、または飽和もしくは不飽和複素環式環の一部であり得る。それに加えて、カチオン界面活性剤は、2つ以上のカチオン性窒素原子を有する複雑な結合を含有し得る。
【0218】
アミンオキシド、両性、及び双性イオンとして分類される界面活性剤化合物は、それ自体は、典型的には中性近くから酸性pHの溶液中でカチオン性であり、界面活性剤の分類と重複する。ポリオキシエチル化カチオン界面活性剤は、一般に、アルカリ性溶液中で非イオン界面活性剤のように、および酸性溶液中でカチオン界面活性剤のように挙動する。
【0219】
最も単純なカチオン性アミンであるアミン塩および四級アンモニウム化合物は、以下のように概略的に描写され得、
【化35】
式中、Rは、アルキル鎖を表し、R’、R’‘、およびR’‘‘は、アルキル鎖もしくはアリール基のいずれか、または水素でもよく、Xは、陰イオンを表す。アミン塩および四級アンモニウム化合物は、それらの高い水溶性度に起因して、本開示における実践的使用に好ましい。
【0220】
大量の商業用カチオン界面活性剤の大部分は、当業者に既知の4つの主なクラスおよび追加の部分群に細分されることができ、「Surfactant Encyclopedia」,Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)86−96(1989)に記載されている。第1のクラスは、アルキルアミンおよびそれらの塩を含む。第2のクラスは、アルキルイミダゾリンを含む。第3のクラスは、エトキシル化アミンを含む。第4のクラスは、例えば、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンゼン塩、複素環アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などの四級物(quaternary)を含む。カチオン界面活性剤は、本組成物において有益であり得る多様な特性を有することが知られている。これらの望ましい特性としては、中性pH以下の組成物における洗浄力、抗微生物性有効性、他の薬剤と連携した増粘またはゲル化などが挙げられ得る。
【0221】
本開示の組成物において有用なカチオン界面活性剤としては、式R
1mR
2xY
LZを有するものが挙げられ、式中、各R
1が、最大3個のフェニルまたはヒドロキシ基で任意選択的に置換され、以下の構造のうちの最大4つ、
【化36】
またはこれらの構造の異性体もしくは混合物によって任意選択的に中断された直鎖または分岐アルキルまたはアルケニル基を含有する有機基であり、それは、約8〜22個の炭素原子を含有する。R
1基は、追加的に最大12個のエトキシ基を含有し得る。mは、1〜3の数字である。好ましくは、分子中の1個以下のR
1基は、mが2であるときに16個以上の炭素原子を有するか、またはmが3であるときに12個超の炭素原子を有する。各R
2は、1〜4個の炭素原子またはベンジル基を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、かつ分子中の1個以下のR
2は、ベンジルであり、xは、0〜11、好ましくは0〜6の数字である。Y基上の任意の炭素原子位置の残りは、水素によって充填される。
【0222】
Yは、限定されるものではないが、
【化37】
またはそれらの混合物を含む基であり得る。好ましくは、Lは、1または2であり、かつY基は、Lが2であるとき、1〜約22個の炭素原子と2個の遊離炭素単結合とを有するR
1およびR
2類似体(好ましくはアルキレンまたはアルケニレン)から選択される部分によって分離されている。Zは、ハロゲン化物アニオン、硫酸アニオン、メチル硫酸アニオン、水酸化物アニオン、または硝酸アニオンなどの水溶性アニオンであり、特に塩化物アニオン、臭化物アニオン、ヨウ化物アニオン、硫酸アニオン、またはメチル硫酸アニオンが、カチオン性構成成分の電気的中性を与える数において好ましい。
【0223】
両性界面活性剤
両性(Amphoteric)または両性(ampholytic)界面活性剤は、塩基性親水性基および酸性親水性基の両方、ならびに有機疎水性基を含有する。これらのイオンの実体は、他のタイプの界面活性剤に関して本明細書に説明される陰イオン基または陽イオン基のうちのいずれかであり得る。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性親水性基および酸性親水性基として用いられる典型的な官能基である。少数の界面活性剤において、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、またはホスフェートは、負電荷をもたらす。
【0224】
両性界面活性剤は、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐鎖であってもよく、かつ脂肪族置換基のうちの1つが約8〜18個の炭素原子を含有し、1つが、アニオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト(sulfato)、ホスファト、またはホスホノを含有する、脂肪族第二級アミンおよび脂肪族第三級アミンの誘導体であると広く説明され得る。両性界面活性剤は、当業者に既知の2つの主なクラスに細分され、本明細書にその全体が参照により組み込まれる、「Surfactant Encyclopedia」Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)69−71(1989)に記載されている。第1のクラスには、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)およびそれらの塩が含まれる。第2のクラスには、N−アルキルアミノ酸およびそれらの塩が含まれる。いくつかの両性界面活性剤は、両方のクラスに当てはまることが想定され得る。
【0225】
両性界面活性剤は、当業者に既知の方法で合成され得る。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、長鎖カルボン酸(または誘導体)と、ジアルキルエチレンジアミンとの縮合および閉環によって合成される。商業用両性界面活性剤は、例えば、クロロ酢酸または酢酸エチルでのアルキル化によるイミダゾリン環の連続的加水分解および開環によって誘導体化される。アルキル化の間に、1または2つのカルボキシ−アルキル基が反応して、第三級アミンおよびエーテル結合を形成し、異なるアルキル化剤が、異なる第三級アミンを生じる。
【0226】
本開示において応用性がある長鎖イミダゾール誘導体は、一般に、以下の一般式を有する。
【化38】
中性pH双性イオン
両性スルホネート
【化39】
式中、Rは、約8〜18個の炭素原子を含有する非環式疎水性基であり、Mは、陰イオン、一般的にはナトリウムの電荷を中和するための陽イオンである。本組成物に用いることのできる商業的に有名なイミダゾリン由来の両性物質としては、例えば、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ−プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ−グリシネート、ココアンホプロピル−スルホネート、およびココアンホカルボキシ−プロピオン酸が挙げられる。アンホカルボン酸は、アンホジカルボン酸のジカルボン酸官能基がアセト酢酸および/またはジプロピオン酸である脂肪イミダゾリンから生成することができる。
【0227】
本明細書で上述されるカルボキシメチル化化合物(グリシン酸塩)は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、本明細書において双性界面活性剤という表題の節において以下で論じられる、両性のものの特別のクラスである。
【0228】
長鎖N−アルキルアミノ酸は、反応RNH
2によって容易に調製され、式中、R=C
8〜C
18直鎖または分岐鎖アルキル、ハロゲン化カルボン酸を有する脂肪族アミンである。アミノ酸の第一級アミノ基のアルキル化は、第二級アミンおよび第三級アミンをもたらす。アルキル置換基は、2つ以上の反応性窒素中心をもたらす追加のアミノ基を有してもよい。最も商業的なN−アルキルアミン酸は、ベータ−アラニンまたはベータ−N(2−カルボキシエチル)アラニンのアルキル誘導体である。本開示での応用性を有する商業用N−アルキルアミノ酸両性電解質の例としては、アルキルベータ−アミノジプロピオネート、RN(C
2H
4COOM)
2、およびRNHC
2H
4COOMが挙げられる。一実施形態では、Rは、約8〜約18個の炭素原子を含有する非環式疎水性基であり得、Mは、陰イオンの電荷を中和するための陽イオンである。
【0229】
好適な両性界面活性剤には、ココナツ油またはココナツ脂肪酸などのココナツ生成物由来のものが含まれる。追加の好適なココナツ由来の界面活性剤には、これらの構造の一部として、エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分、例えば、グリシン、またはそれらの組み合わせ、および約8〜18個(例えば、12個)の炭素原子の脂肪族置換基が含まれる。そのような界面活性剤は、アルキルアンホジカルボン酸とも見なされ得る。これらの両性界面活性剤は、C
12−アルキル−C(O)−NH−CH
2−CH
2−N
+(CH
2−CH
2−CO
2Na)
2−CH
2−CH
2−OHまたはC
12−アルキル−C(O)−N(H)−CH
2−CH
2−N
+(CH
2−CO
2Na)
2−CH
2−CH
2−OHと表される化学構造を含み得る。二ナトリウムココアンホジプロピオネートは、1つの好適な両性界面活性剤であり、Rhodia Inc.,Cranbury,N.J.製のMiranol(商標)FBSの商標名の下で市販されている。化学名二ナトリウムココアンホジアセテートを有する別の好適なココナツ由来の両性界面活性剤が、同様にRhodia Inc.,Cranbury,N.J.製のMirataine(商標)JCHAの商標名の下で販売されている。
【0230】
両性のクラス、およびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlinおよびHeuringに対して発行された米国特許第3,929,678号に与えられている。さらなる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Schwartz、PerryおよびBerchによるVol.IおよびII)に与えられている。これらの参考文献の各々は、本明細書にそれらの全体が参照により組み込まれる。
【0231】
双性イオン界面活性剤
双性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと捉えられ得、陰イオン電荷を含み得る。双性イオン性界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式の第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、もしくは第三級スルホニウム化合物の誘導体と広く説明され得る。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正電荷を持つ第四級アンモニウム、または場合によっては、スルホニウムもしくはホスホニウムイオンと、負電荷を持つカルボキシル基と、アルキル基とを含む。双性イオンは、一般に、分子のなど電領域で略等しい度合いまでイオン化し、正電荷−負電荷中心の間に強い「分子内塩」引力を発生し得る陽イオン基および陰イオン基を含有する。そのような双性イオン性の合成界面活性剤の例としては、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐であってもよく、脂肪族置換基のうちの1つが8〜18個の炭素原子を含有し、1つが陰イオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含有する、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。
【0232】
ベタインおよびスルタイン界面活性剤が、本明細書で使用するための、例示的な双性イオン界面活性剤である。これらの化合物の一般式は、
【化40】
であり、式中、R
1は、0〜10個のエチレンオキシド部分および0〜1つのグリセリル部分を有する8〜18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキルラジカルを含有し、Yは、窒素、リン、および硫黄原子からなる群から選択され、R
2は、1〜3個の炭素原子を含有するアルキルまたはモノヒドロキシアルキル基であり、xは、Yが硫黄原子であるとき1であり、Yが窒素またはリン原子であるとき2であり、R
3は、1〜4個の炭素原子のアルキレンまたはヒドロキシアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、およびホスフェート基からなる群から選択されるラジカルである。
【0233】
上記の構造を有する双性イオン界面活性剤の例としては、4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−スルフェート、3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート、3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル−アンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホネート、4−[N,N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート、3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート、およびS[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−スルフェートが挙げられる。該洗剤界面活性剤に含有されるアルキル基は、直鎖または分岐鎖でもよく、飽和または不飽和であり得る。
【0234】
本組成物における使用に好適な双性イオン界面活性剤には、一般構造のベタインが含まれる。
【化41】
【0235】
これらの界面活性剤ベタインは、典型的に、極度のpHで強いカチオン性のまたはアニオン性の特徴を呈さず、それらの等電範囲で水溶性の低減をも示さない。「外部」第四級アンモニウム塩とは異なり、ベタインは、陰イオンと共生できる。好適なベタインの例としては、ココナツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、C
12〜14アシルアミドプロピルベタイン、C
8〜14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、4−C
14〜16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン、C
16〜18アシルアミドジメチルベタイン、C
12〜16アシルアミドペンタンジエチルベタイン、およびC
12〜16アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【0236】
本開示で有用なスルタインとしては、式(R(R
1)
2N
+R
2SO
3−を有するこれらの化合物が挙げられ、式中、Rが、C
6〜C
18ヒドロカルビル基であり、各R
1が典型的に独立して、C
1〜C
3アルキル、例えばメチルであり、R
2が、C
1〜C
6ヒドロカルビル基、例えば、C
1〜C
3アルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0237】
双性のクラス、およびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlinおよびHeuringに対して発行された米国特許第3,929,678号に与えられている。さらなる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Schwartz、PerryおよびBerchによるVol.IおよびII)に与えられている。これらの参考文献の各々は、本明細書にそれらの全体が組み込まれる。
【0238】
消泡剤
泡の安定性を低減するための消泡剤はまた、食器洗浄組成物中に含まれ得る。消泡剤の例としては、これらに限定されないが、Pluronic N−3の名前で入手可能なものなどのエチレンオキシド/プロピレンブロックコポリマー;ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン、およびAbil B9952の名前で入手可能なものなどの官能化ポリジメチルシロキサン中に分散されたシリカなどのシリコーン化合物;脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪酸石鹸、エトキシレート、鉱物油、ポリエチレングリコールエステル、およびリン酸モノステアリルなどのアルキルリン酸エステルが挙げられる。消泡剤についての考察は、例えば、Martinらの米国特許第3,048,548号、Brunelleらの米国特許第3,334,147号、およびRueらの米国特許第3,442,242号に見出され得、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。濃縮物が消泡剤を含むとき、消泡剤は、およそ0.0001%重量%〜およそ10重量%、およそ0.001重量%〜およそ5重量%、またはおよそ0.01重量%〜およそ1.0重量%の量で提供され得る。
【0239】
使用方法のための濃縮物および使用溶液
ブロックに提供される洗剤組成物は、濃縮組成物である。概して、濃縮物は、水で希釈されて、物体に接触して所望の浄化、すすぎなどを提供する使用溶液を提供することを意図される組成物を指す。
【0240】
使用溶液は、所望の洗浄特性を有する使用溶液を提供する希釈比で濃縮物を水で希釈することによって、濃縮物から調製され得る。濃縮物を希釈して使用組成物を形成するために使用される水は、希釈水または希釈剤と称され得、場所によって変動し得る。典型的な希釈係数は、およそ1〜およそ10,000であるが、水の硬度、除去される汚れの量などの要因に依存するであろう。濃縮物は、約1:10〜約1:10,000の濃縮物対水の比で希釈され得る。特に、濃縮物は、約1:100〜約1:5,000の濃縮物対水の比で希釈される。より具体的には、濃縮物は、約1:250〜約1:2,000の濃縮物対水の比で希釈され得る。
【0241】
本開示の一態様では、洗剤組成物の使用溶液は、約10ppm〜約6000ppmのアルカリ源を有する。本開示の好ましい態様では、洗剤組成物の使用溶液は、約500ppm〜約4000ppmのアルカリ源を有する。本開示のなおさらに好ましい態様では、洗剤組成物の使用溶液は、2500ppm〜約3500ppmのアルカリ源を有する。加えて、本開示に従って限定されるものではないが、全ての列挙される範囲は、その範囲を定義する数を含み、その定義される範囲内の各整数を含む。
【0242】
本開示の一態様では、洗剤組成物は、好ましくは、低い使用希釈で有効な浄化を提供し、例えば、効果的に浄化するのにより少ない体積を必要とする。一態様では、洗剤組成物は、使用前に約1/16オンス/ガロン〜約2オンス/ガロン以上の希釈範囲で水に希釈されてもよい。同じまたはより良好な浄化効力を達成するのにより少ない体積を必要とし、低い使用希釈で硬度スケール制御および/または他の利点を提供する洗剤組成物が望ましい。
【0243】
いくつかの態様では、洗剤組成物は、水などの希釈剤と接触して濃縮物および/または様々な使用用途のための使用溶液を生成する。
【0244】
いくつかの態様では、本開示は、表面、例えば硬質表面から汚れを除去する方法、および/または表面を漂白する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、洗剤組成物の使用溶液を表面と接触させること、ならびに汚れの除去および/または漂白を容易にするのに十分な時間量後に表面から組成物を除去することを含む。接触ステップは、任意の好適な時間の間、継続し得る。いくつかの実施形態では、接触ステップは、少なくとも10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、1分、10分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、16時間、1日、3日、1週間、またはそれ以上の間継続する。洗剤組成物は、任意の好適な様式で表面(または汚れ除去および/もしくは漂白のための標的)と接触し得る。いくつかの実施形態では、洗剤組成物は、スプレー、泡、浸漬などの手段によって適用される。
【0245】
方法は、任意の好適な汚れの除去(例えば、浄化)、表面または標的の中および/または上の微生物集団の殺菌、消毒、漂白および/または低減を達成するために使用され得る。いくつかの実施形態では、方法は、微生物集団を少なくとも1log10低減するために使用され得る。他の実施形態において、本発明の方法は、少なくとも2log10で対象または処理された対象組成物の中および/または上の微生物集団を低減するのに使用できる。さらに他の実施形態において、本発明の方法は、少なくとも3log10で対象または処理された対象組成物の中および/または上の微生物集団を低減するのに使用できる。
【0246】
いくつかの実施形態では、方法は、表面をすすぐことをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、汚れの除去および/または表面の漂白を助けるための力、撹拌および/または圧力の機械的な適用をさらに含む。
【0247】
本開示の方法を使用して、種々の表面から種々の汚れを除去し、および/または種々の表面を漂白することができる。例えば、本開示の方法を使用して浄化するのに好適な表面としては、これらに限定されないが、壁、床、用品、皿、食卓用品、ポットおよびパン、熱交換コイル、オーブン、フライヤー、燻製室、下水排水管などが挙げられる。
【0248】
いくつかの実施形態では、本開示の方法の後には、すすぎステップのみが続く。他の実施形態では、本開示の方法の後には、浄化される表面に好適な従来のCIP方法が続く。なおさらに他の実施形態では、本開示の方法の後には、「Methods for Cleaning Industrial Equipment with Pre−treatment」と題され、その両方が、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第8,398,781号および同第8,114,222号に記載のものなどのCIP方法が続く。
【0249】
使用方法
別の態様では、アルカリ源、酵素、および特定のタイプのホスホネートまたはアミンホスホネート塩を含む、本開示の組成物の使用溶液を生成することを含む、浄化、殺菌および/または漂白方法が、本明細書に開示されている。
【0250】
さらに別の態様では、アルカリ源、酵素、および特定のタイプのホスホネートまたはアミンホスホネート塩を含む、本開示の組成物の使用溶液を生成することと、浄化および殺菌の必要のある表面または対象物を使用溶液と接触させることとを含む、浄化、殺菌および/または漂白方法が、本明細書に開示されている。
【0251】
いくつかの実施形態では、本開示の洗剤組成物の使用溶液は、その生成の240分後にその酵素活性の少なくとも15%を維持している。いくつかの他の実施形態では、本開示の洗剤組成物の使用溶液は、その生成の120分後にその酵素活性の少なくとも20%を維持している。
【0252】
さらに別の態様では、本開示は、固体洗剤中の酵素を安定化する方法である。方法は、式
【化42】
のホスホネートもしくはその塩、またはアミンホスホネート塩を、酵素を含有する既存の洗剤組成物に添加することを含み、R
10およびR
11が、独立して水素、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジクリコ、置換アルキル、2−(EO)
n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)
n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネートメチルであり、アミンホスホネート塩が、式
【化43】
のホスホネートとアミンとの生成物であり、R
12、R
13、およびR
14が、独立してヒドロキシル、メチル、−PO(OH)
2、−CH
2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である。
【0253】
本明細書における全ての刊行物および特許出願は、本開示が関連する当業者のレベルを示している。全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0254】
本開示の実施形態を、以下の非限定的な実施例においてさらに定義する。これらの実施例は、本開示のある特定の実施形態を示してはいるが、単に例証として与えられていることが理解されるべきである。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本開示の本質的な特徴を確認することができ、その趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な使用法および条件にそれを適合するために本開示の実施形態の様々な変更および修正を行うことができる。したがって、本開示の実施形態の様々な修正は、本明細書に示され記載されているものに加えて、前述の記載から当業者には明らかとなるであろう。かかる修正もまた、添付の特許請求の範囲の範疇内であることが意図される。
【0255】
実施例では、以下の材料を使用する。
Bio−terge(登録商標)AS−90−90%活性C
14〜C
16αオレフィンスルホネート(AOS);
Ufaryl DL90C−90%C
10〜C
13活性直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、ドラム乾燥粉末;
Belclene200−50%活性500〜100MWポリマレイン酸;
Acusol(商標)445N−45%活性ポリアクリル酸(4500〜10000MW);
Acusol(商標)445ND−45%活性ポリアクリル酸(4500〜10,000MW)、スプレー乾燥;
Acusol(商標)820−非常に高い水性増粘効果および安定化効果を有する疎水変性アルカリ可溶性アクリルポリマー乳化剤(HASE);
Acusol(商標)929−46%活性ポリアクリル酸(約10,000〜15,000MW);
重灰−炭酸ナトリウム;
軽灰−炭酸ナトリウム;
重炭酸ナトリウム、顆粒;
PEG8000−平均分子量8,000を有するポリエチレングリコール;
粉末重炭酸塩−粉末の重炭酸ナトリウム;
CMC−7LT−カルボキシメチルセルロース;
LAE24−7−直鎖アルコールエトキシレート(7モルEO);
ATMP−アミノトリ(メチレンホスホン酸);
AMPA−アミノメチルホスホン酸;
PBTC−ホスフォンブタントリカルボン酸、Bayhibit AM;
STPP−トリポリホスフェートナトリウム;
HEDP−1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、Dequest2010;
DGAP−ジグリコールアミンホスホネート、スケール阻害剤2588;
MEAP−モノエタノールアミンホスホネート、スケール阻害剤2670;
PAPEMP−ポリアミノポリエーテルメチレンホスホン酸、Kemguard8010;
PSO−Nalcoからのホスフィノコハク酸混合物、Nalco TX15712SQ。
【0256】
実施例1
使用溶液が洗剤組成物から生成された後、4時間以内に収集した様々な時点で、120°Fの水1ガロン当たり5粒(GPG)の4000ppmで、異なるホスホネートレベルを有する洗剤中の酵素活性を試験した。試験中、異なる時点で試料を収集し、直ちにアセトン/ドライアイス浴で冷凍し、酵素活性を評価する前に−80℃で保存した。かかるアッセイの使用には、t=0分を100%酵素活性の基準点とした。
【0257】
手動の食器洗浄またはプレソーク用途に関連する化学的条件、温度条件、およびpH条件を使用して、ビーカー中にプレソーク条件をシミュレートするために、配合物中の酵素活性(%保持率)のアッセイを行った。酵素活性は、洗剤中の、具体的にはサンプ内の水性使用溶液中(高pH条件、温度条件および希釈条件下で)の酵素の安定性の指標である。
【0258】
プロテアーゼアッセイによる分析は、以下のように行われた。アッセイのために、洗剤組成物を使用して、本明細書で評価した水性使用溶液を生成した。試験した洗剤組成物中の構成成分を、表1に列挙する。
【0259】
プレソークまたは手動の食器洗浄条件下での酵素活性は、標準的なプロテアーゼアッセイを使用して定量的に追跡された。試料を卓上条件下で調製し、それによって洗剤組成物または洗剤からの使用溶液を得、撹拌水浴中でプレソークまたは手動の食器洗浄温度に維持した。酵素安定性を評価するための時間経過が始まった後、アリコートを様々な時点で採取し、急速冷凍した。室温で洗剤配合物を溶解し、完全に混合し、急速冷凍することによって、各シリーズに対して、時間=0の試料を調製した。試料を解凍し、必要に応じて、通常プロテアーゼアッセイで使用されるアッセイ緩衝液で希釈した。本明細書では、pH9.0のグリシン緩衝液を使用する。生成物の遊離は活性酵素含有量との相関関係を提供するので、アッセイには、小さな市販のペプチジル基材上でのプロテアーゼの直接反応を監視した。測定可能なダイナミックレンジ(器具の透過度上限>3.5)を有するプレートリーダーを使用して、生成物を検出した。酵素活性レベルは、プレソークまたは手動の食器洗浄使用条件下でのプロテアーゼ安定性をマッピングするために使用した反復試験の平均値を用いて、較正曲線に対して評価された。各時点での酵素保持率は、時間=0の試料に対する%酵素活性として計算された。
【0260】
リパーゼおよびアミラーゼアッセイによる分析は、異なる基材および緩衝液を用いた以外は同様に行った。リパーゼ活性については、基材は吉草酸p−ニトロフェニルであり、アミラーゼについては、基材はエチリデン基材(EPS)である。使用した緩衝液は、リパーゼアッセイでは、pH8.0のTRIS(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)緩衝液であり、アミラーゼアッセイでは、pH8.0のHEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸)緩衝液である。
【0261】
評価したホスホネートおよびそれらの濃度レベルを、表2に列挙する。ホスホネート構造およびそれらの酵素活性に対する全体的な効果を、
表3−1及び表3−2に列挙する。異なるホスホネートを異なる濃度で含有する試験した洗剤組成物の使用溶液中の経時的な相対的酵素活性を、表4A〜表4E、表5A〜表5E、および表6A〜表6Fに列挙する。
【表1】
【表2】
【表3-1】
【表3-2】
【表4A-1】
【表4A-2】
【表4B-1】
【表4B-2】
【表4C-1】
【表4C-2】
【表4D-1】
【表4D-2】
【表4E】
【表5A-1】
【表5A-2】
【表5B-1】
【表5B-2】
【表5C-1】
【表5C-2】
【表5D-1】
【表5D-2】
【表5E】
【表6A】
【表6B-1】
【表6B-2】
【表6C-1】
【表6C-2】
【表6D-1】
【表6D-2】
【表6E-1】
【表6E-2】
【表6E-3】
【表6F】
【0262】
ホスホネートを含有する様々な洗剤組成物の使用溶液中の異なる時点でのプロテアーゼ、アミラーゼ、およびリパーゼ活性を、それぞれ
図1A〜
図6Gにプロットした。表4A〜表4Eおよび
図1A〜
図2Cのデータは、ATMP、DGAP、PAPEMP、およびMEAPを含有する洗剤組成物中で、塩基を配合したプロテアーゼがより安定であり、使用溶液が生成から4時間後でさえも、少なくとも50%のプロテアーゼ活性を保持できることを示している。AMPAはまた、プロテアーゼ安定性を改善するが、比較的程度は低い。これらのホスホネートは、NR’R”−PO(OH)
2と共通の構造的特徴を共有する。一方、ホスホネート、またはPBTCおよびHEDPなどの他のタイプのホスホネートを含有しない洗剤組成物は、非常に短い酵素活性時間枠、および使用溶液が生成わずか20分後に70%を超えてその酵素活性を失うことを示している。しかしながら、CR’R”R”’−PO(OH)
2と共通の構造的特徴を共有するPBTCおよびHEDPなどの少なくともいくつかの他のホスホネートについては、ホスホネートがトリエタノールアミンなどのアミンで中和される場合、かかるホスホネートのアミン塩を含有する洗剤組成物は、ホスホネートがアミンによって中和されていないものに相当する洗剤組成物よりも、はるかに改善された酵素活性を示している。
図2Dは、全灰配合中のプロテアーゼが、アミン(複数可)を含まないPBTCまたはHEDPを含有する同じ洗剤組成物の使用溶液中よりも、ATMPまたはDGAPを含有する洗剤組成物の使用溶液中でより安定であることを示している。
【0263】
表5A〜表5Eおよび
図3A〜
図4Cのデータは、アミラーゼ活性に対するホスホネートの効果がプロテアーゼ活性に対するものほど顕著ではないが、プロテアーゼ活性と同様の様式で、塩基配合中のアミラーゼ活性がまた、異なるタイプのホスホネートによって異なって影響されることを示している。しかしながら、
図4Dは、全灰配合中のアミラーゼが、アミン(複数可)を含まないPBTCまたはHEDPを含有する同じ洗剤組成物の使用溶液中よりも、ATMPまたはDGAPを含有する洗剤組成物の使用溶液中でより安定であることを示している。
【0264】
表6A〜表6Fおよび
図5A〜
図6Fのデータは、ATMP、DGAP、PAPEMP、およびMEAPを含有する洗剤組成物中で、リパーゼもまたより安定であり、使用溶液が生成から4時間後さえも、少なくとも約15%のリパーゼ活性を保持できることを示している。しかしながら、
図6Gは、全灰配合中のリパーゼが、アミン(複数可)を含まないPBTCまたはHEDPを含有する同じ洗剤組成物の使用溶液中よりも、ATMPまたはDGAPを含有する洗剤組成物の使用溶液中でより安定であることを示している。
【0265】
出願人は、
図1A〜
図6Gに示されるように、そのうちのいくつかが洗剤組成物に一般的に使用されているいくつかのホスホネートが、実際にプロテアーゼ、アミラーゼ、またはリパーゼを不安定にすることを予想外に発見した。
【0266】
スケール阻害剤、金属イオン封鎖剤、またはスケール防止剤として、ホスホネートは、硬水での使用に対抗して他の活性成分の性能を高めるために、多くの消費者用洗剤またはHI&I洗剤に使用されているが、本明細書に開示されるような特定のタイプのホスホネートについては言うまでもなく、洗剤組成物中の酵素安定剤としてのそれらの一般能力は、認知または調査されていない。本出願人は、これら2つの特定のタイプのホスホネートが、単独でまたはそれらのアミン塩の形態で、その使用溶液の生成後、浄化適用中に洗剤組成物中で酵素を安定化し得ることを予想外に発見した。この発見は、洗剤組成物の有効性の増大、および汚れを除去するのにより効率的で費用対効果の高い新しい洗剤組成物を生成または配合する新しい方法をもたらした。
【0267】
本発明はこのように説明されているが、これは多くの方法で変動し得ることは明らかであろう。かかる変動は、本開示の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのかかる修正は、以下の特許請求の範囲の範疇内に含まれることが意図される。
【0268】
上記の明細書は、開示される組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの実施形態が作製され得るため、本発明は、特許請求の範囲に属する。以下、
[1]
酵素、
【化1】
の式によって表されるホスホネートまたはその塩、およびアルカリ源を含む、組成物であって、
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物を含み、
前記アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物であり、
式中、R10およびR11は、独立して、水素、置換アルキル、2−(EO)n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体であり、
ただし、R10およびR11は、両方とも−CH2−PO(OH)2基である、組成物。
[2]
R11が、−CH2−PO(OH)2基である、項目1に記載の組成物。
[3]
R11が、−CH2−PO(OH)2基であり、R10が、置換アルキルである、項目1に記載の組成物。
[4]
R11が、−CH2−PO(OH)2基であり、R10が、ホスホネート、ホスホネートエステル、またはそれらの誘導体である、項目1に記載の組成物。
[5]
前記ホスホネートが、
【化2】
アミノメチルホスホン酸、またはそれらの混合物であり、式中、nが1〜30の整数である、項目1に記載の組成物。
[6]
前記アルカリ源が、金属炭酸塩および金属重炭酸塩である、項目1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
[7]
前記金属炭酸塩と前記金属重炭酸塩のモル比が、約0.25:1〜約1:0.25である、項目6に記載の組成物。
[8]
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物を含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
[9]
前記ホスホネートが、前記組成物の約0.1〜35重量%である、項目1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
[10]
前記酵素が、前記組成物の約0.1〜35重量%である、項目1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
[11]
前記アルカリ源が、前記組成物の約0.1〜90重量%である、項目1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
[12]
前記組成物の使用溶液が、約8〜約12のpHを有する、項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
[13]
前記組成物の使用溶液中で、前記酵素が、120°F(約48.9℃)で少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%を保持する、項目1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
[14]
前記組成物の使用溶液中で、前記酵素が、120°F(約48.9℃)で少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも20%を保持する、項目1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
[15]
アミンをさらに含む、項目1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
[16]
前記アミンが、前記組成物の約0.1〜35重量%である、項目15に記載の組成物。
[17]
前記アミンに対する前記ホスホネートのモル比が、約0.5:1〜1:0.5である、項目15に記載の組成物。
[18]
前記アミンが、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である、項目15〜17のいずれか一項に記載の組成物。
[19]
前記組成物が、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
[20]
酸化剤、ビルダー、水質コンディショナー、水質調節剤、ペルオキシ酸、ペルオキシ酸の初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、芳香剤、染料、レオロジー調整剤、増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープ、カップラー、またはそれらの任意の組み合わせを含む、追加の機能性成分のうちの一つ又は複数をさらに含む、項目1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
[21]
酵素、アルカリ源、およびアミンホスホネート塩を含む、組成物であって、
前記アミンホスホネート塩が、
【化3】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物を含み、
前記アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み、
式中、R12、R13、およびR14は、独立して、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)2、−CH2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である、組成物。
[22]
R12、R13、およびR14のうちの1つが、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)2、−CH2COOH、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である、項目21に記載の組成物。
[23]
前記ホスホネートが、PO(OH)2(C(CH2COOH)3)、PBTCである、項目21に記載の組成物。
[24]
前記ホスホネートが、C(CH3)(OH)(PO(OH)2)2、HEDPである、項目21に記載の組成物。
[25]
前記アミンが、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、またはそれらの混合物である、項目21〜24のいずれか一項に記載の組成物。
[26]
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物を含む、項目21〜25のいずれか一項に記載の組成物。
[27]
前記アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、またはそれらの混合物を含む、項目21〜26のいずれか一項に記載の組成物。
[28]
前記金属重炭酸塩に対する前記金属炭酸塩のモル比が、約0.25:1〜約1:0.25である、項目27に記載の組成物。
[29]
前記組成物の使用溶液が、約8〜約12のpHを有する、項目21〜28のいずれか一項に記載の組成物。
[30]
前記組成物の使用溶液中で、前記酵素が、120°F(約48.9℃)で少なくとも40分の間、その活性の少なくとも15%を保持する、項目21〜29のいずれか一項に記載の組成物。
[31]
前記アミンが、前記組成物の約0.1〜35重量%を構成する、項目21〜30のいずれか一項に記載の組成物。
[32]
前記ホスホネートが、前記組成物の約0.1〜35重量%を構成する、項目21〜31のいずれか一項に記載の組成物。
[33]
前記酵素が、前記組成物の約0.1〜35重量%を構成する、項目21〜32のいずれか一項に記載の組成物。
[34]
前記アルカリ源が、前記組成物の約0.1〜90重量%を構成する、項目21〜33のいずれか一項に記載の組成物。
[35]
前記組成物が、金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む、項目21〜34のいずれか一項に記載の組成物。
[36]
前記組成物が、酸化剤、ペルオキシ酸、ペルオキシ酸の初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、芳香剤、染料、レオロジー調整剤、増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープ、カップラー、またはそれらの任意の組み合わせのうちの一つ又は複数をさらに含む、項目21〜35のいずれか一項に記載の組成物。
[37]
アルカリ源、ホスホネート、および酵素を含む、固体洗剤組成物であって、
前記アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの混合物を含み、
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコナーゼ、またはそれらの混合物を含み、
前記ホスホネートが、
【化4】
の式またはその塩によって表され、R10およびR11は、独立して、水素、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジグリコ、置換アルキル、2−(EO)n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネート−メチルであり、ただし、R10およびR11が両方とも、−CH2−PO(OH)2基であり、
前記組成物の前記成分を混合及び使用して、固体洗剤を生成した、固体洗剤組成物。
[38]
前記固体洗剤が、注型プロセス、押出プロセス、またはプレスプロセスによって生成される、項目37に記載の固体洗剤組成物。
[39]
前記固体洗剤が、ブロック、錠剤、または粒状である、項目37又は38に記載の固体洗剤組成物。
[40]
前記固体洗剤が、多用途固体洗剤である、項目37〜39のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[41]
R11が、−CH2−PO(OH)2基である、項目37〜40のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[42]
R11が、−CH2−PO(OH)2基であり、R10が、エタノールイル、ジグリコ、置換アルキル、イソプロピル−2−(EO)n−ビホスホネートアミン、またはメチル−ホスホネートである、項目37〜40のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[43]
前記ホスホネートが、
【化5】
アミノメチルホスホン酸、それらの混合物、またはそれらの塩である、項目37〜40のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[44]
前記アルカリ源が、金属炭酸塩および金属重炭酸塩を含む、項目37〜43のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[45]
前記金属炭酸塩と前記金属重炭酸塩のモル比が、約0.25:1〜約1:0.25である、項目44に記載の固体洗剤組成物。
[46]
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物を含む、項目37〜45のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[47]
アミンまたはその塩をさらに含む、項目37〜46のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[48]
前記アミンが、完全に中和されている、項目47に記載の固体洗剤組成物。
[49]
前記アミンが、アルカノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロピルアミン、それらの塩、またはそれらの任意の混合物を含む、項目47又は48に記載の固体洗剤組成物。
[50]
金属水酸化物、トリポリホスフェート、またはそれらの混合物をさらに含む、項目37〜49のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[51]
酸化剤、ビルダー、水質コンディショナー、水質調節剤、ペルオキシ酸、ペルオキシ酸の初期化剤、キレート剤、閾値剤、結晶調整剤、殺菌剤、消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、すすぎ助剤、ポリマー、金属保護剤、安定化剤、腐食阻害剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、芳香剤、染料、レオロジー調整剤、増粘剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、双性イオン界面活性剤、ヒドロトロープ、カップラー、またはそれらの任意の組み合わせのうちの一つ又は複数をさらに含む、項目37〜50のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[52]
前記組成物の使用溶液が、約8〜約12のpHを有する、項目37〜51のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[53]
前記組成物の使用溶液中で、前記酵素が、120°F(約48.9℃)で少なくとも4時間の間、その活性の少なくとも15%を保持する、項目37〜52のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[54]
前記ホスホネートが、前記組成物の約0.1〜35重量%を構成する、項目37〜53のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[55]
前記酵素が、前記組成物の約0.1〜35重量%を構成する、項目37〜54のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[56]
前記アルカリ源が、前記組成物の約0.1〜90重量%を構成する、項目37〜55のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[57]
前記固体洗剤が、寸法安定性を有し、122°F(50℃)の温度に加熱された場合に3%未満の増大指数を有する、項目37〜56のいずれか一項に記載の固体洗剤組成物。
[58]
アルカリ源、アミンホスホネート塩、および酵素を含む、固体洗剤組成物であって、
前記アルカリ源が、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属ケイ酸塩、またはそれらの任意の混合物を含み、
前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはそれらの混合物を含み、
前記アミンホスホネート塩が、
【化6】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、R12、R13およびR14は、独立して、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)2、−CH2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体であり、
前記組成物の前記成分を混合及び使用して、固体洗剤を生成した、固体洗剤組成物。
[59]
前記固体洗剤が、注型プロセス、押出プロセス、またはプレスプロセスによって生成され、前記固体洗剤が、固体ブロック、錠剤、または粒状であり、前記固体が、多用途固体洗剤である、項目58に記載の固体組成物。
[60]
浄化、殺菌、および/または漂白する方法であって、前記方法は、
項目1〜59のいずれか一項に記載の組成物の使用溶液を生成することと、
浄化および殺菌を必要とする表面または物体を前記使用溶液と接触させることと、を含む、方法。
[61]
固体洗剤中の酵素を安定化する方法であって、前記方法は、
式
【化7】
のホスホネートもしくはその塩、またはアミンホスホネート塩を、酵素を含有する既存の洗剤組成物に添加することを含み、R10およびR11は、独立して、水素、置換カルボン酸、ホスホネート、エタノール、ジクリコ、置換アルキル、2−(EO)n−ビホスホネートアミン−エチル、2−(PO)n−ビホスホネートアミン−イソプロピル、またはホスホネートメチルであり、前記アミンホスホネート塩が、
【化8】
の式によって表されるホスホネートとアミンとの生成物であり、R12、R13、およびR14は、独立して、ヒドロキシル、メチル、−PO(OH)2、−CH2COOH、置換アルキル、ホスホネート、それらのエステル、それらの塩、またはそれらの誘導体である、方法。