【文献】
MAELAND, Einar,Sampling, aliasing, and inverting the linear Radon transform,GEOPHYSICS,米国,SOCIETY of EXPLORATION GEOPHYSICISTS,2004年,Vol. 69, No. 3,p.859-861
【文献】
TRAD, Daniel, et al.,Latest views of the sparse Radon transform,GEOPHYSICS,米国,SOCIETY of EXPLORATION GEOPHYSICISTS,2003年,Vol. 68, No. 1,p. 386-399
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、全波形音波(FWS)波面分離の処理方法について説明し、1又は複数の特定の実施の観点において開示された主題を、当業者が作成し及び使用できるように提示される。開示された実施の様々な修正、変更、及び並べ替えを行うことができることは当業者には容易に明らかであり、また定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施及び応用(アプリケーション)に適用されるようにしてもよい。これ故に、本願は、説示または例示された実施に限定されることを意図するものではなく、開示された原理及び特徴と整合する最も広い範囲が与えられるべきである。
【0016】
FWSデバイスは、FWSデータを収集するために、坑井において使用でき、該FWSデータは、地層の岩相特性及び流体特性についての情報を提供するために処理することができる。FWSデータは、線形又は準線形の屈折波、例えば、圧縮波、せん断波、ストンリー波の情報を含むことができ、該屈折波は、様々な波速度によって特徴付けられる。線形ラドン(Radon)変換(又はスラントスタック(傾斜重合))が、FWS波動場分離のために様々な波成分を抽出するために使用できる。ラドン変換は地震及びVSPの処理に既に使用されているが、FWSデータ処理に対する使用は制限されてきた。地震を記録することと比較すると、空間方向(つまり、オフセット方向)におけるFWSサンプルは、時間(time)方向のサンプルよりかなり粗(sparse)である。粗な空間サンプルに起因して、地震処理のために開発されたラドン変換の方法論を直接的にFWSデータに対して適用することを妨げるエイリアシング(aliasing)効果が、存在する。
【0017】
線形ラドン変換は、t=px+τの関係に基づき、データをoffset(x)−time(t)ドメイン(領域)からslowness(p)−intercept(τ)ラドンパラメータドメインに変換する。ここで、オフセットxは、震源(ソース)送信器と受振器との距離を表すことができ、τは、ゼロオフセット(つまりx=0)における移動時間を示し、slowness(スローネス)のpは、p=1/vによって、速度vに関連付けることができる。FWSデータの場合、密な時間サンプル及び粗な空間サンプルに起因して、通常、エイリアシング(疑信号)は、slowness(p)方向に生じる。ナイキストの法則に基づき、ラドンパラメータドメインにおいてスローネスサンプリングを制御するアンチエイリアシング(anti−aliasing)条件は、次のように表現できる。
【数1】
ここで、f
maxはFWSデータの最大有効周波数であり、△xは、オフセット間隔であり、|x|
max及び|x|
minは、絶対値における最大及び最小のオフセット距離である。いくつかのFWSデバイスでは、FWS測定におけるサンプリング時間間隔(つまり、FWSデータを記録するときのサンプリング時間間隔)及びオフセット間隔は、それぞれ、2e−5秒(s)及び0.1524メートル(m)である。ナイキストの法則は、最大有効周波数f
max=1/(2×2e−5)=25000Hzであることを示す。式(1)によると、スローネスp<1/(25000×0.1524)=0.0003s/mであり、速度v>1/0.0003=3810m/sである。換言すれば、上記のFWS測定の設定の場合におけるエイリアシングアーチファクトの無い速度範囲は、3810m/sよりも大きく、ほとんどの地層のせん断速度及びストンリー波の速度を超えている。いくつかの他の場合には、FWSデータは、さらにいっそう短いサンプリング時間間隔及びより大きなオフセット間隔、例えば1e−5s及び0.3048m、を使用可能なFWSデバイスによって入手でき、波速度は、エイリアシング(疑信号)を回避するために15240m/sより大きくすべきである。換言すると、FWS波の多くの成分は、エイリアシングアーチファクトの下では区別できないことがあり得る。
【0018】
高レベルにおいては、説明されたアプローチは、FWS波動場の特徴を利用することによってFWS波動場を分離するための処理フローを説明する。説明したアプローチは、波動場を分離するために、アンチエイリアシング線形ラドン変換(Anti−Aliasing Linear Radon Transform、AALRT)及び適応的傾斜抽出(Adaptive Slant Extraction、ASE)を使用する。AALRTは、アンチエイリアシングオフセット間隔に基づきFWSデータを補間する。AALRTは、実際の地層速度範囲に基づきFWSエイリアシング効果に柔軟に取り組むことができ、この結果として、波面分離のための高品質なラドン画像を発生できる。ASEは、他の波成分情報を含めずに実際のFWS構成に適応させることができるスラントウィンドウ(slant window、傾斜されたウィンドウ)を用いて各波成分を抽出できる。
【0019】
いくつかの実施では、FWSデータが受信される。受信したFWSデータは、共通ショットギャザー(gather、波形出力の集合)であり得る。アンチエイリアシング線形ラドン変換を、受信したFWSデータに対して実行できる。波成分に対応するラドン変換済みFWSデータは、スラントウィンドウを用いて抽出できる。波成分の信号は、抽出されたラドン変換済みFWSデータに対して逆ラドン変換を実行することによって特定できる。波成分は、圧縮波、せん断波、又はストンリー波のいずれかであってよい。いくつかの実施においては、アンチエイリアシング線形ラドン変換を実行することは、アンチエイリアシングオフセット間隔に基づき一組のアンチエイリアシングオフセット値及び一組のスローネス値を特定すること、受信したFWSデータ及び一組のアンチエイリアシングオフセット値に基づき補間されたFWSデータを生成すること、及び一組のアンチエイリアシングオフセット値及び一組のスローネス値に基づき、補間されたFWSデータに対してラドン変換を実行すること、を含むことができる。アンチエイリアシングオフセット間隔は、△x
a=0.5×△t×V
minであり、ここで、△tは、受信したFWSデータのサンプリング時間間隔であり、V
minは、波成分の速度の下限である。いくつかの実施においては、速度解析は、波成分の中心速度、速度範囲、中心時間、及び時間範囲を特定するために実行できる。スラントウィンドウは、波成分の中心速度及び中心時間に基づき特定された点を中心にして置くことができ、またスラントウィンドウは、波成分の速度範囲及び時間範囲に基づき特定されたサイズを持つことができる。いくつかの実施においては、抽出されたラドン変換済みFWSデータに対して逆ラドン変換を実行することは、一組の実際のオフセット値に基づき逆ラドン変換を実行することを含むことができる。
【0020】
図1は、いくつかの実施に係る、FWS波動場分離のための例示的な方法100のフローチャートである。説明を明確にするために、以下の説明は、一般に、本願における他の図面の文脈にて方法100を説明する。例えば、方法100は、
図6に記載されたコンピュータシステム、若しくは任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、及びハードウェア、又はシステム、環境、ソフトウェア、ハードウェアの適切な組み合わせによって実行することができる。いくつかの実施においては、方法100の様々なステップは、並行して、組み合わせて、ループで、又は任意の順序で実行することができる。
【0021】
高レベルにおいては、方法100は主に、(1)情報チェック及び前処理、(2)アンチエイリアシング線形ラドン変換、(3)適応的傾斜抽出、及び(4)逆ラドン変換、の各ステップを含む。ブロック102においては、方法100は、対象領域のFWSデータ(又はトレース)を受信し及び前処理することを含む。例えば、対象領域は、1又は複数の地下の層を含むことができる。震源及び受振器を含むFWSデバイスは、対象領域内における掘削孔内へ下ろすことができる。FWSの震源は、音波又はショット(shot)を掘削孔及び隣接の岩層に送ることができ、受振器は、屈折波又は反射波を測定及び記録することができる。受振器は、サンプリング時間間隔に合わせて受信波形をサンプリングし、サンプリングされたデータを記録することができる。場合によっては、震源は、受振器が反射波又は屈折波を記録するために、異なる場所で音波を発生することができる。例えば、FWSデバイスは、掘削孔内の第1の深さまで下ろすことができ、FWS震源は、受振器が屈折波又は反射波を記録するための第1の波形又はショットを送出することができる。FWSデバイスは、次いで、掘削孔内の第2の深さに移されて、第2の波形又はショットを送出することができる。単一の震源波伝送又はショットに対応する一の受振器で記録されたデータは、トレースと称する。いくつかの実施においては、ブロック102において受信したFWSデータは、多数の受振器において記録された単一のショットからのトレースを含む共通ショットギャザーである。
【0022】
受信したFWSデータは、ブロック104及び106の処理ステップにおいて使用できる情報を生成するために、前処理を行うことができる。前処理は、インタラクティブな速度解析のステップ、線形ムーブアウト補正のステップ、及び他の前処理のステップを含むことができる。前処理はまた、受信したFWSデータの時間範囲、オフセット範囲、及び周波数範囲を特定することができる。例えば、周波数範囲は、受信したFWSトレースのフーリエ変換を実行すると共にフーリエドメインにおいて最大信号周波数を識別することによって特定される。インタラクティブな速度解析は、波成分毎に時間及び速度の情報を特定できる。速度解析は、波成分毎の複数のタイプ情報、例えば中央時間及び中央速度、並びに時間と速度との両方の上限及び下限を含む速度ファイルを生成できる。中心速度及び中心時間は、沈んだ(dipped)波動イベントを平坦化する線形ムーブアウト補正だけでなく、ラドンドメインにおける波成分の中心位置(τ
c、p
c)を特定する際にも使用できる。速度及び時間のための上限及び下限(つまり、速度範囲及び時間範囲)、加えて(τ
c、p
c)は、ブロック106においてASEのスラントウィンドウを特定するために使用できる。
【0023】
ブロック104においては、AALRTが、受信したFWSデータに対して実行される。AALRTにおいては、従来採用されていたトレース補間の代わりに、ラドンパラメータドメインにおいて局所化(ローカライズ)された補間のスキームが、利用可能なデータ情報を圧縮するために使用される。式(1)におけるアンチエイリアシング条件に基づき、アンチエイリアシングオフセット間隔は。△x
a=0.5*△t*V
minとして定義でき、ここで、△tは、FWSデータを記録するために受信波をサンプリングする際のサンプリング時間間隔であり、また、V
minは、波動速度の下限である。例えば、ブロック102においては、速度の下限が、圧縮波、せん断波、及びストンリー波の各々について特定することができ、V
minは、3つの下限値のうちの最小値とすることができる。ここで、△x
aは、V
minより大きい速度を持つ波成分のための理論的なオフセット間隔であり、該波成分は、有効に測定され且つ有効に処理されると共に効果的にエイリアシングアーチファクトから免れていることに留意すべきである。アンチエイリアシングオフセットの広がりx
aは、最初に測定されたオフセットから最後に測定されたオフセットまでの範囲にあり、またΔx
aの間隔を空けて生成できる。例えば、実際のオフセットの広がり(つまり、FWSデータ獲得における震源と複数の受振器との間の実距離)が、オフセット間隔0.15mを持つベクトルx=[0.15、0.3、0.45、0.6]mとして表現される。アンチエイリアシングオフセット間隔△x
a=0.05mを用いると、アンチエイリアシングオフセットの広がりは、ベクトルx
a=[0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6]mとして表現できる。
【0024】
受信したFWSデータを補間するために、FWS共通ショットギャザーを形成し、周波数ドメイン(F−Xドメインとして知られている)に変換することができる。周波数ドメインにおけるFWSギャザーは、下式に基づき、現実のオフセットの広がりxにおける勾配g及び切片iといった線形表現を特定するために使用できる。
【数2】
ここで、Diag(x)は、その対角要素が実際のオフセットの広がりxである対角行列であり、Diag(1)は、Diag(x)と同じサイズを有すると共にその対角要素が1である対角行列であり、g及びiは各々ベクトルxと同数の要素を持つ列ベクトルであり、またd(f)は、周波数fを中心としたフィルタリング処理されたFWSデータである。例えば、d(f)は、時間方向に沿って、トレース毎に共通ショットギャザーに対して離散フーリエ変換を実行することによって発生されることができ、またd(f)は、全トレースの部分集合又は全トレースからであって特定周波数fでのフーリエ変換済みデータを含むことができる。式(2)は、劣決定系逆問題(under−determined inversion)であり得、多くの正則化手法が、gとiの滑らかな推定値を生成するために使用できる。いくつかの実施では、式(2)は、離散フーリエ変換からの周波数ポイント毎に解くことができる。
【0025】
g及びiが特定された後に、アンチエイリアシングオフセットの広がりx
a上における補間されたデータd
a(f)は、局所的な補間を実行することによって生成できる。いくつかの実施では、局所的な補間は、xをx
aに置き換えると共にアンチエイリアシングオフセットの広がりx
aのためにg及びiを補間することによって、式(2)を順方向に適用することになる。例えば、補間されたデータd
a(f)は、以下のように特定できる。
【数A】
ここで、Diag(x
a)は、その対角要素がアンチエイリアシングオフセットの広がりx
aである対角行列であり、Diag(1)は、Diag(x
a)と同サイズを有すると共にその対角要素が1である対角行列であり、g
a及びi
aは各々、ベクトルx
aと同数の要素を有する列ベクトルである。
【0026】
ベクトルg
a及びi
aは、近接の原理を用いて、g及びiに基づき補間できる。換言すれば、アンチエイリアシングオフセットにおける勾配及び切片は、該アンチエイリアシングオフセットに最も近い実際のオフセットにおける勾配及び切片によって特定できる。例えば、実際のオフセットの広がりx=[0.15、0.3、0.45]mの場合、g及びiは、それぞれ、g=[g
1、g
2、g
3]
T及びi=[i
1、i
2、i
3]
Tとして表すことができる。アンチエイリアシングオフセットの広がりが、x
a=[0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45]mの場合、アンチエイリアシングオフセット0.2mが実際のオフセット0.15mに最も近いので、実際のオフセット0.15mにおける勾配及び切片であるg
1及びi
1は、アンチエイリアシングオフセット0.2mにおける勾配及び切片として使用できる。つまり、g
a=[g
1、g
1、g
2、g
2、g
2、g
3、g
3]及びi
a=[i
1、i
1、i
2、i
2、i
2、i
3、i
3]となる。
【0027】
アンチエイリアシングオフセットの広がりx
aに対応するラドンパラメータドメインにおけるslownessサンプリング値p
aは、式(1)のアンチエイリアシング条件にx
aを代入することによって特定できる。換言すると、slownessサンプリングベクトルp
aにおけるi番目の要素は、以下の通り特定できる。
【数B】
ここで、x
a(i)は、アンチエイリアシングオフセットベクトルx
aのi番目の要素であり、f
maxは、ブロック102において特定されたFWSデータの最大信号周波数である。
【0028】
アンチエイリアシングオフセットの広がりx
aにおける補間済みFWSデータのラドン変換は、次の反転形式として定式化できる。
【数3】
x
a(n)は、アンチエイリアシングオフセットベクトルx
aのn番目の要素であり
、p
a(j)は、slownessサンプリングベクトルp
aのj番目の要素であり、L
j、nは、行列Lの(j、n)番目の要素である。式(3)への正則化された解は、周波数fに関するラドン変換済みデータを以下のように生成できる。
【数4】
ここで、L
Hは、Lのエルミート転置を示し、μは、ノイズの影響を抑制する事前白色化(pre−whitening)係数である。いくつかの実施では、μは、LL
Hの最大絶対値のパーセンテージ(例えば、0.1%〜1%の間のパーセンテージ)として特定できる。いくつかの実施では、式(4)は、周波数毎のラドン変換済みデータを生成するために使用され、またラドン画像は、逆フーリエ変換を用いて、全周波数の部分集合又は全てのラドン変換済みデータを、時間ドメインへ変換することによって生成される。換言すれば、式(4)は、補間済みFWSデータのラドン画像を生成するために使用することができる。式(3)は、他のラドン変換タイプと同様な形式及び解を有するものの、式(3)は、次の2つの側面に関して他のものと異なる:(1)x
aは、所望の速度範囲を十分にモデル化できるアンチエイリアシングオフセットの広がりとして計算されまた採用されること;(2)x
aにわたってデータ情報を補償するために、局所化された補間は、d
aを効率的に取得でき、また周波数及びオフセット上の局所化された詳細は、該プロセスにおいて大幅に保護されること。
【0029】
ブロック106では、スラントウィンドウは、ブロック104において生成されたラドン画像から波成分を抽出するために使用することができる。クロスハッチされた(cross−hatched)エネルギクラスターが、有限の空間オフセットに起因してラドン画像に典型的に観察され、これ故に、通常用いられる長方形ウィンドウは、クロスハッチされた対象信号をラドン画像から抽出するには非効率的である。FWS波動場分離の場合には、長方形の抽出は、対象波成分上において(
図3Bに示されるように)不完全な又は混在した抽出を引き起こすことがあり、したがって分離品質を低下させる。クロスハッチされた対象信号が、所定のFWS構成に従って効率的にキャプチャするために、ASEは、FWS波動場分離のためにスラントウィンドウを使用できる。
【0030】
ラドンパラメータドメインにおいて(τ
c、p
c)を中心とする対象波を抽出するために、ウィンドウ長の半分n
τが特定できる。例えば、n
τは、スラントウィンドウがラドンドメインにおいて対象波を囲むことができるように特定できる。いくつかの実施では、ブロック102において実行された速度及び時間の解析が、スラントウィンドウを特定するために使用できる。τ方向におけるスラントウィンドウの上下の境界は、次の式で特定できる。
【数5】
ここで、absは、絶対値を取る操作を示し、min及びmaxは、それぞれ、最小化操作と最大化操作を示し、min(abs(x
a))*p
a及びmax(abs(x
a))*p
aにおける演算子*は、要素毎の乗算を示し、また(τ
c、p
c)は、ブロック102において特定される。式(5)の結果としての上限及び下限は、ベクトルp
aと同サイズのベクトルであり、また上限及び下限の境界ベクトルにおける要素は、対応するslownessサンプリング値p
aにおける境界値を表す。式(5)では、アンチエイリアシングオフセット変数x
aによれば、クロスハッチされた対象信号の適応的な記述が可能になり、また最小化操作及び最大化操作は、抽出のためにウィンドウエリアを拡大できる。いくつかの実施では、対象波の速度範囲又は時間範囲が利用可能な場合、抽出ウィンドウをさらに絞り込むことができる。例えば、ブロック102において特定された対象波の速度範囲に基づき、式(5)における完全なベクトルp
a及びx
aを使用することに代えて、特定された速度範囲に対応するp
a及びx
aの部分集合が、スラントウィンドウを導き出すために使用できる。いくつかの実施では、半ウィンドウ長n
τが、ブロック102において特定された対象波の時間範囲に基づき特定できる。
【0031】
ブロック108では、対象波成分の信号は、ラドンパラメータドメイン内の抽出された成分に逆ラドン変換を実行することによって回復する(recover)ことができる。例えば、逆ラドン変換は、式(3)を用いて、実際のオフセットの広がりxに対して実行できる。いくつかの実施では、逆ラドン変換の結果は、複素数であり得、該複素数の実数部を用いると共に虚数部を削除することで、波成分を回復することができる。
【0032】
図2A〜
図2Cは、いくつかの実施に係る、圧縮波のためのFWS波動場分離を示す。
図2Aは、0.3048mの間隔を有する8つの受振器上に記録されると共に5000m/秒の波速度を持つ圧縮波をシミュレートする合成FWSギャザー200aを例示する。データ記録のためのサンプリング時間間隔は1e−5秒であり、合成FWSギャザーの主要な周波数は10kHzである。
図2Aの横軸及び縦軸は、それぞれ、オフセット指標及び時間を表す。
図2Bは、合成FWSギャザー200aに対して従来のラドン変換を直接に適用した後のラドン画像200bを例示する。
図2Bは、従来のラドン変換が散乱エネルギー写像(map)になる可能性があることを表しており、波成分が区別できないことを示す。
図2Cは、合成FWSギャザー200aにAALRTを適用した後のラドン画像200cを例示する。ドット202は、圧縮波成分を表し、この圧縮波成分は2e−3s/mのslowness、つまり、波速度5000m/sの逆数を有する。また、
図2Cは、アンチエイリアシングオフセットx
aを採用することと局所的な補間を実行することとを含むAALRTを適用した後、ラドン画像200cは、ラドン画像200bと比較すると、slowness(p)−intercept(τ)ドメインにおいてよりフォーカスされるようになることを示す。例えば、従来のラドン変換は、−2e−5s/m〜2e−5s/mの範囲のslownessサンプリング値のラドン画像200bを生成する一方で、AALRTは、−1e−3s/m〜1e−3s/mの範囲のアンチエイリアシングslownessサンプリング値のラドン画像200cを生成する。換言すれば、1000m/sを超える速度の波成分は、AALRTを用いてラドンパラメータドメインにおいて、有効にモデル化されまた特徴付けられ得る。
【0033】
図3A〜
図4Cは、いくつかの実施に係る、合成FWSギャザーのFWS波動場分離を例示する。合成ギャザーは、0.3048mの間隔の8つの受振器に記録されると共に異なる主要な周波数を持つ圧縮波、せん断波、ストンリー波をシミュレートする。
図3A〜
図3Cは、ラドンドメインにおける波動場分離を示し、
図4A〜
図4Cは、
図3A〜
図3Cに対応するoffset(x)−time(t)ドメインにおける波動場を示す。
図4A〜
図4Cは、それぞれ、
図3A〜
図3Cの逆ラドン変換を実行することによって生成することができる。
図3Aは、ラドンドメインにおける圧縮波302及びせん断波304を含むトータル波動場300aを示し、該ラドンドメインでは、圧縮波の線形ムーブアウト補正が既に実行されており、圧縮波302が分離されるべき対象波である。
図4Aは、オフセット時間ドメインにおける合成FWSギャザーのトータル波動場400aを示しており、トータル波動場400aは、圧縮波402及びせん断波404を含む。
図3Bは、小さな長方形ウィンドウには対象波成分302の完全な特徴を取り込む能力がないことを示しているが、大きなウィンドウ306は、せん断波304といった他の波成分に容易に切り込むことができ、
図4Bに示されるように、混ざりものがある(inpure)分離の結果をもたらし、対象の圧縮波402に加えてせん断波404が存在する。
図3Cは、ASEのスラントウィンドウ308が、せん断波304に切り込むことなく対象成分302を抽出できることを例示する。
図4Cは、ASEが、せん断波404ではなく対象の圧縮波402を含む混じりけのない(クリーンな)分離の結果を生成することを例示する。
【0034】
図5A〜
図5Dは、いくつかの実施に係る、実際のFWSギャザーのためのFWS波動場分離を示す。
図5Aは、実際のFWSショットギャザー500aを示しており、縦軸及び横軸は、FWSギャザーの時間サンプル指標及びオフセット指標を表す。FWSギャザー500aは、浅い圧縮波成分508を除いて、せん断波及びストンリー波がエイリアシング効果に起因して区別できないことを示す。またノイズは、特に深いストンリー波の波動場分離のためには好ましくない要因である。
図5B〜
図5Dは、FWSギャザー500aへ説明されたアプローチを使用することによる分離結果を示す。
図5B〜
図5Dは、それぞれ、分離された圧縮波502、せん断波504、及びストンリー波506を示し、該説明されたアプローチは、エイリアシング及びノイズといった実際上の脅威にもかかわらず高品質の分離結果を生成できることを示す。
【0035】
図6は、いくつかの実施に係る、本願で説明されるような記述されたアルゴリズム、方法、機能、プロセス、フロー、及び手順に関連付けられた計算機能を提供するために使用された例示的なコンピュータシステム600のブロック図である。図示されたコンピュータ602は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ/ノートブックコンピュータ、無線データポート、スマートフォン、パーソナルデータアシスタント(PDA)、タブレットコンピューティングデバイス、これらのデバイスのうちの1つ若しくは複数のプロセッサ、又は任意の他の適切な処理デバイスといった任意のコンピューティングデバイスを包含することを意図しており、該コンピューティングデバイスの物理インスタンス又は仮想インスタンス(又はその両方)を含む。加えて、コンピュータ602は、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン、又はユーザ情報を受け入れ可能な他のデバイスといった入力デバイスと、コンピュータ602の動作に関連付けられた情報を伝達する出力デバイスとを含むコンピュータを包含していてもよく、デジタルデータ、視覚情報、または音声情報(若しくは情報の組み合わせ)、又はグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含む。
【0036】
コンピュータ602は、クライアント、ネットワークコンポーネント、サーバ、データベースあるいは他の持続性のもの、又は本願に説明された主題を実行するためのコンピュータシステムの任意の他のコンポーネント(又は役割の組み合わせ)としての役割を果たすことができる。例示のコンピュータ602は、ネットワーク630と通信可能に結合される。いくつかの実施では、コンピュータ602の1又は複数のコンポーネントは、クラウドコンピューティングベースの、ローカルな、グローバルな、又は他の環境(又は環境の組み合わせ)を含む環境内で動作するように構成できる。
【0037】
高レベルでは、コンピュータ602は、説明された主題に関連付けられたデータ及び情報を受け、送出し、処理し、保存し、又は管理するように動作可能な電子的計算デバイスである。いくつかの実施によれば、コンピュータ602は、アプリケーションサーバ、電子メールサーバ、ウェブサーバ、キャッシングサーバ、ストリーミングデータサーバ、又は他のサーバ(又はサーバの組み合わせ)を含んでいても、或いは通信可能に結合されていてもよい。
【0038】
コンピュータ602は、(例えば、別のコンピュータ602上で動作する)クライアントアプリケーションからネットワーク630を介してリクエストを受けることができ、受信したリクエストを適切なソフトウェアアプリケーションを用いて処理することによって受信したリクエストに応答することができる。加えて、リクエストは、コンピュータ602へ、(例えば、コマンドコンソールから又は他の適切なアクセス方法によって)内部ユーザ、外部ユーザ又はサードパーティ、他の自動化されたアプリケーション、更には、その他の適切なエンティティ、個人、システム、又はコンピュータから送信されるようにしてもよい。
【0039】
コンピュータ602の各コンポーネントは、システムバス603を用いて通信できる。いくつかの実施では、コンピュータ602のコンポーネントのいずれか又は全ては、ハードウェア又はソフトウェアの両方(又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ)が、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)612又はサービスレイヤ613(又は、API612及びサービスレイヤ613の組み合わせ)を用いて、システムバス603を介して、互いに又はインタフェース604(又は両方の組み合わせ)とインタフェース接続することができる。API612は、ルーチン、データ構造、及びオブジェクトクラスの仕様を含むことができる。API612は、コンピュータ言語に依存しないか又は依存するかのいずれかであり、また完全なインタフェース、単一の関数、又は一組のAPIを指していてもよい。サービスレイヤ613は、コンピュータ602へソフトウェアサービスを、又はコンピュータ602に通信可能に結合された他のコンポーネントを(図示されているかどうかに関わらず)提供する。コンピュータ602の機能は、このサービスレイヤを用いて全てのサービスコンシューマにアクセス可能であってもよい。サービスレイヤ613によって提供されたサービスといったソフトウェアサービスは、定義済みのインタフェースを介して再利用可能な定義済み機能を提供する。例えば、インタフェースは、JAVA(登録商標)、C++、又は、拡張マークアップ言語(XML)フォーマット若しくは他の適切なフォーマットでデータを提供する他の適切な言語で書かれたソフトウェアであり得る。コンピュータ602の統合コンポーネントとして図示される一方で、代替の実施は、API612又はサービスレイヤ613を、コンピュータ602の他のコンポーネント又はコンピュータ602に通信可能に結合された他のコンポーネントに(図示されているかどうかに関わらず)関連してスタンドアロンコンポーネントとして例示することができる。さらには、API612又はサービスレイヤ613のいずれか又は全ての部分は、本願の範囲から逸脱することなく、別のソフトウェアモジュール、エンタープライズアプリケーション、又はハードウェアモジュールの子モジュール又はサブモジュールとして実施されるようにしてもよい。
【0040】
コンピュータ602は、インタフェース604を含む。
図6には単一のインタフェース604として図示されているが、2つ又はそれより多くのインタフェース604を、コンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従って使用することができる。インタフェース604は、分散環境においてネットワーク630に(図示されているかどうかに関わらず)接続される他のシステムと通信するために、コンピュータ602によって使用される。一般にインタフェース604は、ソフトウェア又はハードウェア(又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ)でエンコードされたロジックを含み、またネットワーク630と通信するように動作可能である。より具体的には、インタフェース604は、ネットワーク630又はインタフェースのハードウェアが図示のコンピュータ602の内側及び外側において物理信号を通信するように動作可能であるように、通信に関連付けられた1又は複数の通信プロトコルをサポートするソフトウェアを含むことができる。
【0041】
コンピュータ602は、プロセッサ605を含む。
図6においては単一のプロセッサ605として示されるが、2又はそれより多くのプロセッサを、コンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従って使用することができる。一般に、プロセッサ605は、命令を実行し、また、本願に記載されるように、コンピュータ602の動作、及び任意のアルゴリズム、方法、機能、プロセス、フロー、若しくは手順を実行するためにデータを処理する。
【0042】
また、コンピュータ602は、コンピュータ602又はネットワーク630に(図示されているかどうかに関わらず)接続可能な他のコンポーネント(又はこの両方の組み合わせ)のためのデータを保持することができるデータベース606を含む。例えば、データベース606は、インメモリの、従来型の、又は他のタイプのデータベースであることができ、該データベースは、本願に整合するデータを格納する。いくつかの実施では、データベース606は、説明された機能及びコンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従う、2以上の異なるデータベースタイプの組み合わせ(例えば、インメモリと従来型とのハイブリッド型データベース)であり得る。
図6において単一のデータベース606として示されるが、(同じタイプ又はタイプの組み合わせの)2以上のデータベースは、説明された機能及びコンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従って、使用できる。データベース606は、コンピュータ602の不可欠な構成要素として示されるが、代替の実施では、データベース606は、コンピュータ602の外部にあってもよい。例えば、データベース606は、FWSデータを保持することができる。
【0043】
また、コンピュータ602は、ネットワーク630に(図示されているかどうかに関わらず)接続できるコンピュータ602又は他のコンポーネント(又は両方の組み合わせ)のためのデータを保持可能なメモリ607を含む。例えば、メモリ607は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、光学的なもの、磁気的なもの等であることができ、本願に整合するデータを格納する。いくつかの実施では、メモリ607は、説明された機能及びコンピュータ602の特定のニーズ、要望又は特定の実施に従う、2又はより多くの異なるタイプのメモリの組み合わせ(例えば、RAMと磁気記憶装置との組み合わせ)であることができる。
図6には単一のメモリ607として示されるが、(同じタイプ又はタイプの組み合わせの)2以上のメモリ607が、説明された機能及びコンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従って使用できる。メモリ607は、コンピュータ602の不可欠な構成要素として示されるが、代替の実施では、メモリ607はコンピュータ602の外部にあってもよい。
【0044】
アプリケーション608は、コンピュータ602の特定のニーズ、要望、又は特定の実施に従う機能を、特に本願において説明された機能に関して提供するアルゴリズムソフトウェアエンジンである。例えば、アプリケーション608は、1又は複数のコンポーネント、モジュール、又はアプリケーションとして働くことができる。さらに、単一のアプリケーション608として示されているが、アプリケーション608は、コンピュータ602上において複数のアプリケーション608として実施されていてもよい。加えて、コンピュータ602と一体として図示されているが、代替の実施では、アプリケーション608は、コンピュータ602の外部にあってもよい。
【0045】
コンピュータ602を含むコンピュータシステムに関連付けられ又は外部にあるコンピュータ602が任意の数あってよく、各コンピュータ602は、ネットワーク630を介して通信する。さらに、語句「クライアント」、「ユーザ」、及び他の適切な用語は、本願の範囲から逸脱することなく、適宜交換可能に使用されてもよい。さらには、本願は、多くのユーザが1台のコンピュータ602を使用してよいこと、又は1人のユーザが複数のコンピュータ602を使用してよいことを想定している。
【0046】
本明細書で記述された主題及び機能的な操作の実施は、デジタル電子回路、有形に具体化されたコンピュータのソフトウェア又はファームウェア、コンピュータハードウェアに、又はそれらの一又は複数の組み合わせで実施でき、これらデジタル電子回路、ソフトウェア、ファームウェア、及びコンピュータハードウェアは、本明細書に開示される構造及びそれらの構造的な同等物を含む。本明細書で記述された主題に係る実施は、1又は複数のコンピュータプログラム、つまり、コンピュータプログラム命令の一又は複数のモジュールとして実施されることができ、コンピュータプログラム命令は、データ処理装置により実施されるシステムによる実行のために、有形の非一時的なコンピュータ読取可能なコンピュータ記憶媒体上にエンコードされ、又はコンピュータ若しくはコンピュータにより実施されるシステムの動作を制御する。代替的に又は追加的に、プログラム命令は、人工的に生成された伝播信号、例えば、マシン生成の電気的、光学的、又は電磁気的な信号にエンコードされ、この信号は、データ処理装置による実行のために受振器装置への送信用の情報をエンコードするために生成される。コンピュータ記憶媒体は、機械により読取可能な記憶装置、機械により読取可能な記憶基板、ランダム若しくはシリアルアクセスのメモリデバイス、又はコンピュータ記憶媒体の組み合わせであり得る。
【0047】
「リアル−タイム」、「リアルタイム」、「リアル(ファースト)タイム(RFT)」、「ほぼリアルタイム(NRT)」、「準リアルタイム」、又は(当業者が理解する)類似の用語は、個々が、実質的に同時に動作及び応答が生じることを知覚するように、該動作及び応答が時間的に近接していることを意味する。例えば、データにアクセスするための個々の動作に続くデータの表示(又は表示の開始)に対する応答の時間差は、1ms未満、1sec未満、又は5sec未満であり得る。要求されたデータが、即時に表示(又は表示開始)される必要はないが、記述されたコンピューティングシステムの処理制限と、データを例えば収集し、正確に評価し、分析し、処理し、格納し、又は送信するために必要な時間とを考慮して、意図的な遅延なしに表示(又は表示が開始)される。
【0048】
用語「データ処理装置」、「コンピュータ」、又は「電子コンピュータデバイス」(又は当業者によって理解される同等の用語)は、データ処理ハードウェアを指し、あらゆる種類の装置、デバイス、及びマシンを包含し、これらの種類は、データを処理するためのものであり、例示として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを含む。コンピュータは、例えば、中央処理装置(CPU)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、又はASIC(特定用途向け集積回路)を包含する専用ロジック回路であるか、又はこれらを更に含むことができる。いくつかの実施では、データ処理装置、又は専用ロジック回路(又はデータ処理装置と専用ロジック回路との組み合わせ)は、ハードウェア系又はソフトウェア系(又はソフトウェア系及びハードウェア系の両方の基づく組み合わせ)であることができる。装置は、オプションとして、コンピュータプログラムの実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又は実行環境の組み合わせを構成するコードを含むことができる。本願は、例えば、LINUX、UNIX(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、MACOS、ANDROID(登録商標)、IOS、又は他の任意の適切なオペレーティングシステムといった従来のオペレーティングシステムを伴う又は伴わないデータ処理装置を使用することを意図している。
【0049】
コンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、モジュール、ソフトウェアモジュール、スクリプト、又はコードとして参照され又は記述されるものであって、コンパイル言語若しくはインタープリタ言語を含むプログラミング言語、又は宣言型若しくは手続き型の言語の形式で記載でき、またコンピュータプログラムは、コンピューティング環境で使用するための任意の形式で展開でき、スタンドアロンプログラム、モジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は他の適切なユニットとして含む。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応できるが、必ずしも対応する必要はない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部、例えばマークアップ言語ドキュメントに格納された一又は複数のスクリプトに保存でき、該他のプログラムは、問題のプログラム専用の単一ファイル内に、或いは複数の連携したファイル、例えば一又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部に格納できる。コンピュータプログラムは、一又は複数のコンピュータ上に展開でき、該コンピュータは、一のサイトに位置し、又は複数のサイトに分散されて配置され、これらは通信ネットワークによって相互接続される。様々な図面に例示されたプログラムの部分は、個々のモジュールとして示され、様々なオブジェクト、方法、又は他のプロセスを介して、種々の特徴及び機能を実施しているが、プログラムは、それらの代わりに、いくつかのサブモジュール、サードパーティのサービス、コンポーネント、ライブラリ、及びそれらを、必要に応じて含むことができる。逆に、必要に応じて、様々なコンポーネントの機能及び特徴は、単一のコンポーネントに組み合わせることができる。計算上の特定を為すために使用されたしきい値は、静的に、動的に、又は静的と動的との両方で特定できる。
【0050】
本明細書で説示された方法、プロセス、又は論理フローは、一又は複数のプログラム可能なコンピュータによって実行でき、該コンピュータは、入力データを操作して出力データを生成することによって機能を実行する一又は複数のコンピュータプログラムを実行する。方法、プロセス、又は論理フローは、特定用途のロジック回路、例えばCPU、FPGA、又はASICとして実行でき、また装置も、特定用途のロジック回路、例えばCPU、FPGA、又はASICとして実施できる。
【0051】
コンピュータプログラムの実行のための適切なコンピュータは、汎用又は特定用途のマイクロプロセッサ、これらの両方、又は別の種類CPUに基づくことができる。一般的には、CPUは、読み取り専用メモリ(ROM)又はランダムアクセスメモリ(RAM)あるいはその両方から命令及びデータを受け取る。コンピュータの重要な要素は、命令を行い又は実行するためのCPU、及び命令及びデータを保存するための一又は複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータは、データを保存するための一又は複数の大容量記憶装置、例えば磁気、光磁気ディスク、又は光ディスクを含み、或いはこれらの大容量記憶装置に動作可能に結合され、データを受信し、転送し、又はこの両方を行う。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを持つ必要はない。さらには、コンピュータは、別のデバイス、例えば携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオ若しくはビデオプレーヤー、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、又はポータブルストレージデバイス、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)、フラッシュドライブ等に組み込むことができる。
【0052】
コンピュータプログラム命令及びデータを格納するための適切な(必要に応じて一時的又は非一時的な)コンピュータ読取可能媒体は、例示として半導体メモリデバイス、磁気デバイス、及び光学メモリデバイスを含む、あらゆる形態のメモリ、媒体、及びメモリデバイスを含む。あらゆる形態のメモリデバイスは:半導体メモリデバイス、例えば、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリデバイスと;磁気ディスク、例えば、内部/ハードディスク又はリムーバブルディスクと;光磁気ディスクと;CD−ROM、DVD+/−R、DVD−RAM、及びDVD−ROMディスクと;を含む。メモリは、様々なオブジェクト又はデータを格納でき、オブジェクト又はデータは、キャッシュ、クラス、フレームワーク、アプリケーション、バックアップデータ、ジョブ、Webページ、Webページテンプレート、データベーステーブル、動的情報を格納するリポジトリ、及び他の適切な情報を包含しており、他の適切な情報は、任意のパラメータ、任意の変数、任意のアルゴリズム、任意の命令、任意のルール、任意の制約、又は任意の参照を含む。さらに、メモリは、ログ、ポリシー、セキュリティ又はアクセスのデータ、レポートファイル、同様の他のものといった他の適切なデータを含むことができる。プロセッサ及びメモリは、特定用途ロジック回路によって補完され又は組み込むことができる。
【0053】
ユーザとのインタラクションを提供するために、本明細書で記載された主題の実施は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えばCRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)又はプラズマモニターと、ユーザがコンピュータに入力を提供するキーボード及びポインティングデバイス、例えばマウス、トラックボール、トラックパッドとを有するコンピュータ上で実施できる。入力が、タブレットコンピュータの感圧性表面、静電容量式若しくは電気式のセンシングを使用したマルチタッチスクリーン、又は別のタイプのタッチスクリーンといった、タッチスクリーンを用いてコンピュータに提供することもできる。他の種類のデバイスが、ユーザとのインタラクションを提供するために使用できる。同様に、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、触覚フィードバック、及びあらゆる形態の感覚のフィードバックであり得る。ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、触覚入力を包含する、あらゆる形式で受信できる。さらに、コンピュータは、ユーザによって使用されるクライアントコンピューティングデバイスからのドキュメントを受信し及び該ドキュメントをデバイスに送信することによって(例えば、Webブラウザから受けたリクエストに応答してユーザのクライアントデバイス上においてWebブラウザにWebページを送ることにより)ユーザとインタラクションできる。
【0054】
用語「グラフィカルユーザインタフェース」又は「GUI」は、単数又は複数で使用して、一又は複数のグラフィカルユーザインタフェース及び特定のグラフィカルユーザインタフェースのディスプレイの各々を説明できる。したがって、GUIは、Webブラウザ、タッチスクリーン、又はコマンドラインインタフェース(CLI)を含むが、これらに限定されることなく、任意のグラフィカルユーザインタフェースを提示することができ、コマンドラインインタフェースは、情報を処理すると共に情報の結果をユーザに効率的に提示する。一般的に、GUIは、いくつかユーザインタフェース(UI)要素、例えばインタラクティブフィールド、プルダウンリスト、ボタンを含むことができ、これらのうちのいくつか又は全ては、Webブラウザに関連付けられる。これら及び他のUI要素は、Webブラウザの機能に関連付けられまたWebブラウザの機能を表すことができる。
【0055】
本明細書で記述された主題の実施は、バックエンドコンポーネントを例えばデータサーバとして含むコンピューティングシステム、ミドルウェアコンポーネントを、例えばアプリケーションサーバとして含むコンピューティングシステム、フロントエンドコンポーネントを、例えばクライアントコンピュータとして含むコンピューティングシステム、及び、一又は複数のこのようなバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムにおいて実施でき、クライアントコンピュータは、ユーザが本明細書においで記述される主題の実施とインタラクションできるグラフィカルユーザインタフェース又はWebブラウザを有する。システムのコンポーネントは、有線又は無線のデジタルデータ通信(又はデータ通信の組み合わせ)、例えば通信ネットワークの任意の形式又は媒体によって相互接続されることができる。通信ネットワークの例示は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線アクセスネットワーク(RAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、マイクロ波アクセスの世界的な相互運用性(WIMAX)、例えば802.11a/b/g/n又は802.20(又は802.11xと802.20の組み合わせ、又は本開示に整合する他のプロトコル)を用いる無線ローカルエリア(WLAN)、インターネットの全て若しくは一部、別の通信システム、又は1又は複数の位置におけるシステム(又は通信ネットワークとの組み合わせ)を含む。ネットワークは、例えば、インターネットプロトコル(IP)パケット、フレームリレーフレーム、非同期転送モード(ATM)セル、音声、ビデオ、データ、又はネットワークアドレス間の他の情報(又は通信タイプの組み合わせ)と通信してよい。
【0056】
コンピューティングシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、一般的には、互いに離れており、また典型的には、通信ネットワークを介してインタラクションする。クライアント及びサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で動作すると共に互にクライアント・サーバ関係にあるコンピュータプログラムのおかげで生じる。
【0057】
本明細書は多くの特定の実施の詳細を含む一方で、これらは、任意の発明の範囲又は請求される得る範囲の制限として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の発明の特定の実施固有の特徴の説明として解釈されるべきである。個別の実施の観点で本明細書において説明された機能は、組み合わせて又は単一の実施で、実現できる。逆に、単一の実施の観点で既述された様々な特徴は、複数の実施で、個別に、又は任意のサブコンビネーションで実施されることもできる。さらには、既述の特徴は特定の組み合わせで動作するものとして説示され、最初はそのようなものとして請求されているが、一又は複数の特徴は、請求された組み合わせから場合によっては削除され、またサブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形であり得る。
【0058】
主題の特定の実施が説明された。記載された実施の置換、変更、及び他の実施は、当業者には明らかである以下の請求の範囲内である。操作は特許請求の範囲に又は特定の順序で図面に描かれている一方で、これは、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序で又は順番でそのような操作が実行されること又は全ての図示された操作が実行される(いくつかの操作は随意的と見なされる)ことを要求するものとして理解されるべきではない。ある状況では、マルチタスク又は並列処理(又はマルチタスク及び並列処理の組み合わせ)を行うことが有利であり、適切と思われる場合に実行される。
【0059】
さらに、既述の実施における様々なシステムモジュール及びコンポーネントの分離又は統合が、全ての実施においてそのような分離又は統合を必要とするものとして理解されるべきではない。また、記載されたプログラムコンポーネント及びシステムは、一般的には、単一のソフトウェア製品に統合でき、又は複数のソフトウェア製品にパッケージ化できることが理解されるべきである。
【0060】
これに従って、既述の例示的な実施は、本願を定義し又は制約しない。他の変更、置換、及び変更も、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく可能である。
【0061】
さらには、請求された任意の実施は、少なくとも、コンピュータにより実施される方法、非一時的なコンピュータ読取可能媒体、及びコンピュータシステムに適用可能であると考えられ、非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、コンピュータにより実施される方法を実行するコンピュータにより読取可能な命令を格納し、またコンピュータシステムは、ハードウェアプロセッサに相互に動作可能に結合されたコンピュータメモリを含み、ハードウェアプロセッサは、非一時的なコンピュータ読取可能媒体に格納されたコンピュータにより実施される方法又は命令を実行するように構成される。
以下、本発明の実施の態様の例を列挙する。
[第1の局面]
全波形音波(FWS)データを受信するステップと;
前記受信したFWSデータにアンチエイリアシング線形ラドン変換を実行するステップと;
スラントウィンドウを用いて、波成分に対応するラドン変換済みFWSデータを抽出するステップと;
前記抽出されたラドン変換済みFWSデータに逆ラドン変換を実行することによって、前記波成分の信号を特定するステップと;を備える、
方法。
[第2の局面]
前記波成分は、圧縮波、せん断波、又はストンリー波のうちの1つである、
第1の局面に記載の方法。
[第3の局面]
前記アンチエイリアシング線形ラドン変換を実行するステップは:
アンチエイリアシングオフセット間隔に基づき、一組のアンチエイリアシングオフセット値及び一組のslowness値を特定するステップと;
前記受信したFWSデータ及び前記一組のアンチエイリアシングオフセット値に基づき、補間されたFWSデータを生成するステップと;
前記一組のアンチエイリアシングオフセット値及び前記一組のslowness値に基づき、前記補間されたFWSデータにラドン変換を実行するステップと;を備える、
第1の局面に記載の方法。
[第4の局面]
前記アンチエイリアシングオフセット間隔は△xa=0.5*△t*Vminであり、
ここで、△tは、前記受信したFWSデータのサンプリング時間間隔であり、Vminは、前記波成分の速度の下限である、
第3の局面に記載の方法。
[第5の局面]
前記波成分の中心速度、速度範囲、中心時間、及び時間範囲を特定するために、速度解析を実行するステップを更に備える、
第1の局面に記載の方法。
[第6の局面]
前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記中心速度及び前記中心時間に基づき特定された点を中心としており、前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記速度範囲及び前記時間範囲に基づき特定されたサイズを有する、
第5の局面に記載の方法。
[第7の局面]
前記抽出されたラドン変換FWSデータに逆ラドン変換を実行するステップは、一組の実際のオフセット値に基づき前記逆ラドン変換を実行するステップを備える、
第1の局面に記載の方法。
[第8の局面]
前記受信したFWSデータは、共通ショットギャザーである、
第1の局面に記載の方法。
[第9の局面]
コンピュータメモリと;
前記コンピュータメモリに相互利用可能に結合され、所定の動作を実行するように構成された1又は複数のハードウェアプロセッサと;を備え、
前記動作は、
全波形音波(FWS)データを受信する処理と;
前記受信したFWSデータにアンチエイリアシング線形ラドン変換を実行する処理と;
斜されたウィンドウを用いて、波成分に対応するラドン変換済みFWSデータを抽出する処理と;
前記抽出されたラドン変換済みFWSデータに対して逆ラドン変換を実行することによって、前記波成分の信号を特定する処理と;を備える、
システム。
[第10の局面]
前記波成分は、圧縮波、せん断波、又はストンリー波のうちの1つである、
第9の局面に記載のシステム。
[第11の局面]
前記アンチエイリアシング線形ラドン変換を実行することは:
アンチエイリアシングオフセット間隔に基づき、一組のアンチエイリアシングオフセット値及び一組のslowness値を特定する処理と;
前記受信したFWSデータ及び前記一組のアンチエイリアシングオフセット値に基づき、補間されたFWSデータを生成する処理と;
前記一組のアンチエイリアシングオフセット値及び前記一組のslowness値に基づき、前記補間されたFWSデータにラドン変換を実行する処理と;を備える、
第9の局面に記載のシステム。
[第12の局面]
前記アンチエイリアシングオフセット間隔は△xa=0.5*△t*Vminであり、ここで、△tは、前記受信したFWSデータのサンプリング時間間隔であり、Vminは、前記波成分の速度の下限である、
第11の局面に記載のシステム。
[第13の局面]
前記動作は、前記波成分の中心速度、速度範囲、中心時間、及び時間範囲を特定するために速度解析を実行することを更に備える、
第9の局面に記載のシステム。
[第14の局面]
前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記中心速度及び前記中心時間に基づき特定された点を中心としており、
前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記速度範囲及び前記時間範囲に基づき特定されるサイズを有する、
第13の局面に記載のシステム。
[第15の局面]
非一時的なコンピュータ読取可能媒体であって、コンピュータシステムによって実行可能な1又は複数の命令を所定の動作を実行するために格納し、前記動作は:
全波形音波(FWS)データを受信する処理と;
前記受信したFWSデータにアンチエイリアシング線形ラドン変換を実行する処理と;
スラントウィンドウを用いて、波成分に対応するラドン変換済みFWSデータを抽出する処理と;
前記抽出されたラドン変換済みFWSデータに逆ラドン変換を実行することによって、前記波成分の信号を特定する処理と;を備える、
非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
[第16の局面]
前記波成分は、圧縮波、せん断波、又はストンリー波のうちの1つである、
第15の局面に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
[第17の局面]
前記アンチエイリアシング線形ラドン変換を実行することは:
アンチエイリアシングオフセット間隔に基づき、一組のアンチエイリアシングオフセット値及び一組のslowness値を特定する処理と;
前記受信したFWSデータ及び前記一組のアンチエイリアシングオフセット値に基づき、補間されたFWSデータを生成する処理と;
前記一組のアンチエイリアシングオフセット値及び前記slowness値に基づき、前記補間されたFWSデータにラドン変換を実行する処理と;を備える、
第15の局面に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
[第18の局面]
前記アンチエイリアシングオフセット間隔は△xa=0.5*△t*Vminであり、ここで、△tは前記受信したFWSデータのサンプリング時間間隔であり、Vminは、前記波成分の速度の下限である、
第17の局面に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
[第19の局面]
前記動作は、前記波成分の中心速度、速度範囲、中心時間、及び時間範囲を特定するために、速度解析を実行する処理をさらに備える、
第15の局面に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
[第20の局面]
前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記中心速度及び前記中心時間に基づき特定された点を中心としており、
前記スラントウィンドウは、前記波成分の前記速度範囲及び前記時間範囲に基づき特定されたサイズを有する、
第19の局面に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。