(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6943982
(24)【登録日】2021年9月13日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】蒸気排出部が具備された調理用容器
(51)【国際特許分類】
B65D 81/34 20060101AFI20210927BHJP
【FI】
B65D81/34 U
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-566069(P2019-566069)
(86)(22)【出願日】2018年5月28日
(65)【公表番号】特表2020-521683(P2020-521683A)
(43)【公表日】2020年7月27日
(86)【国際出願番号】KR2018006017
(87)【国際公開番号】WO2018221905
(87)【国際公開日】20181206
【審査請求日】2019年11月29日
(31)【優先権主張番号】20-2017-0002610
(32)【優先日】2017年5月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,キ ピョ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドン フイ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ビュン クク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】パク,カン ス
(72)【発明者】
【氏名】チョ,キョン シク
(72)【発明者】
【氏名】チャ,キュ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,テ キョン
【審査官】
家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−313914(JP,A)
【文献】
特開2015−196520(JP,A)
【文献】
特開2015−189508(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0149747(US,A1)
【文献】
特開2016−141414(JP,A)
【文献】
特開2016−069004(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側が開口された収納空間111が設けられる本体部110と、
前記本体部110の上部枠に、リッドフィルム200が密封接着されるように形成されるフランジ部120と、
前記フランジ部120に形成されるが、平面視、内側から外側に行くほど幅狭になる形状の排出口131が具備される蒸気排出部130と、を含み、
加熱調理時に発生した蒸気により、前記収納空間111内部が所定圧力に至る場合、前記蒸気排出部130に接着されたリッドフィルム200の接着面が剥がれながら、前記蒸気が排出されるようにするが、
前記蒸気排出部130は、前記フランジ部120の上面に突出したリッドフィルム接着用突部121に形成され、
前記蒸気排出部130は、前記突部121の上面の少なくとも一部が前記本体部110の外側から内側に下向き傾斜するように形成され、リッドフィルム200と離隔される傾斜面131bを含み、
前記突部121の上面には、前記リッドフィルム200が容易に接着されるように第1接着面121aが備えられ、
前記排出口131の上面には、前記第1接着面121aにつながるが、前記傾斜面131bによって第1接着面121aに比べて幅狭に形成される第2接着面131aを含み、
前記傾斜面131bは、前記第2接着面131aよりも内側方向に位置し、
前記傾斜面131bの少なくとも一部は、前記第1接着面121aから離隔されるように幅広になる楔形を有し、前記第2接着面131aの少なくとも一部は、前記第1接着面121aから離隔されるように幅が連続して狭くなる、調理用容器。
【請求項2】
前記本体部110は、
平面視、複数の角が面取りされた形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
【請求項3】
前記本体部110は、
前記収納空間111の内部側面と底面との連結部品が面取りされたように形成されることを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
【請求項4】
前記蒸気排出部130は、
前記本体部110の複数のコーナーのうち1ヵ所以上形成されることを特徴とする請求項2に記載の調理用容器。
【請求項5】
前記蒸気排出部130は、
前記本体部110の一側辺中心部に形成される補助排出口133をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
【請求項6】
前記リッドフィルム接着用突部121には、
外側から内側に行くほど幅が広くなる形状の容器開封部140をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
【請求項7】
前記排出口131は、
連続して複数に形成されることを特徴とする請求項1に記載の調理用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理用容器に係り、さらに詳細には、密封包装された食品を、電子レンジを利用して加熱調理する場合、容器に付着されたリッドフィルム(lid film)を開封していない状態で、そのまま調理することができる蒸気排出部が具備された調理用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、インスタント食品は、短時間に簡単に調理することができ、保存・運搬・携帯などが便利に作られた加工食品を言う。
【0003】
該インスタント食品は、調理された状態の食品を、調理用容器内に収納した後、容器の開口部に、リッドフィルムを熱接着させて密封された状態で提供される。そのようなインスタント食品は、電子レンジや熱湯などに入れて暖めるだけで食べることができるという長所がある。
【0004】
そのようなインスタント食品を収納することができる調理用容器について、従来大韓民国登録実用新案第20−0414773号(公告日:2006.04.24.)などで先出願されている。
【0005】
そのような従来のインスタント食品は、電子レンジを利用して暖める場合、容器に付着されたリッドフィルムを一定部分開封した後、一定時間加熱することになる。すなわち、インスタント食品のリッドフィルムを開封せず、電子レンジ内で加熱する場合、内容物が暖められながら容器内部の圧力が上昇し、高圧力により、容器とリッドフィルムとの接着部位が剥がれながら、内容物が外部に流出するという心配がある。
【0006】
また、インスタント食品の調理時、リッドフィルムを開封するにしても、人によって、さらに剥がしたり、あまり剥がさなかったりという違いにより、インスタント食品の調理品質が一定ではないという問題点がある。すなわち、リッドフィルムを必要以上多く剥がして調理する場合、当該食品の表面乾き現象が起こり、消費者の不満を引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述の問題点を解決するために案出されたものであり、密封包装された食品を、電子レンジを利用して加熱調理する場合、容器に付着されたリッドフィルムを開封せずともよく、加熱調理時、均一な圧力を維持することができ、当該内容物の調理品質を向上させることができる蒸気排出部が具備された調理用容器を提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述のような目的を具現するための本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器は、上側が開口された収納空間111が設けられる本体部110;前記本体部110の上部枠に、リッドフィルム200が密封接着されるように形成されるフランジ部120;及び前記フランジ部120に形成されるが、平面視、内側から外側に行くほど幅狭になる形状の排出口131が具備される蒸気排出部130;を含み、加熱調理時に発生した蒸気により、前記収納空間111内部が所定圧力に至る場合、前記蒸気排出部130に接着されたリッドフィルム200の接着面が剥がれながら、前記蒸気が排出される。
【発明の効果】
【0009】
以上のような構成による本発明は、調理用容器一側に、所定圧力以上になれば、自動的に剥がれる蒸気排出部を具備することにより、電子レンジを利用した加熱調理時、調理用容器に付着されたリッドフィルムを開封せずともよく、調理時、均一な圧力を維持することができ、調理品質が一定し、内部圧力が加えられ、飲食物をさらに迅速に加熱することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器の斜視図である。
【
図2】本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器の平面図である。
【
図5A】本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器の使用状態図である。
【
図5B】本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器の使用状態図である。
【
図5C】本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器の使用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照し、本発明の望ましい実施形態に係わる構成及び作用について詳細に説明すれば、次の通りである。
【0012】
ここで、各図面の構成要素に参照符号を付加するにおいて、同一構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されるにしても、同一符号に表記しているということに留意しなければならない。
【0013】
図1を参照すれば、本発明の望ましい一実施形態による調理用容器100は、本体部110、フランジ部120、蒸気排出部130を含む。
【0014】
そのような本発明の構成について具体的に説明すれば、次の通りである。
【0015】
本体部110は、調理用容器100の主たる本体をなすものであり、調理される内容物が盛られるように、上側が開口された収納空間111が設けられる。本体部110は、合成樹脂材質によっても形成される。
【0016】
具体的には、本体部110は、平面視、複数のコーナーが面取りされたように形成された形状にも形成され、具体的には、複数のコーナーは、3個から5個のうちに形成され、4つのコーナーが形成される四角形状でもある。
【0017】
同時に、本体部110の内部側面と底面との連結部品が面取りされたように形成され、具体的には、面取りは、5R以内に形成することができる。すなわち、本体部110内の収納空間が面取りされたように形成されることにより、加熱調理時に発生する蒸気圧が、蒸気排出部130以外の奥まった部位に集中することを防止することができる。
【0018】
その場合、本体部110の底面には、直上部に突出する突出部113が具備されてもよい。すなわち、突出部113は、本体部110内に収納された内容物を、底面から一定高さ離隔させるものであり、そのような突出部113を介して、内容物が押しなべて加熱されるように調理することができる。
【0019】
フランジ部120は、本体部110の上部枠から外側に延長して形成されるものであり、一定広さの幅を有する。フランジ部120には、リッドフィルム200(
図5A)が接着され、収納空間111に収納された内容物を密封包装する。
【0020】
具体的には、フランジ部120の上面には、リッドフィルム200が容易に密封接着されるように、単一閉曲線形態のリッドフィルム接着用突部121が突設される。突部121は、一定幅に形成され、突部121上面には、リッドフィルム200が容易に接着されるように、第1接着面121aが平坦に形成される。
【0021】
そのような接着用突部121が形成されることにより、内容物を容器内部に投入した後、リッドフィルム200のシーリング時、内容物がフランジ部上部の接着用突部121から流れ落ちることにより、リッドフィルム200のシーリング安定性を高めることができる。
【0022】
その場合、前記突部121の突出厚は少なくとも1mm以上であり、金型を利用した熱成形が容易であるように、直上部に1゜以上の抜き勾配が適用される。同時に、第1接着面121aは、少なくとも1mm以上にも形成される。
【0023】
図2を参照すれば、蒸気排出部130は、フランジ部120の上面に具備された突部121に排出口131がつながるように形成され、加熱調理時、収納空間内で発生した蒸気が所定圧力に至る場合、リッドフィルム200の接着面が剥がれて開封されながら、蒸気を排出させる。
【0024】
具体的には、蒸気排出部130は、平面視、内側から外側に行くほど幅がだんだんと狭くなる形状の排出口131を含み、排出口131は、連続して複数で含まれる。具体的には、蒸気排出部130は、1つの排出口131が「V」字形または「U」字形に形成されるか、あるいは2つの排出口131が連続して「W」字形にも形成される。
【0025】
すなわち、排出口131は、突部121の一部区間を形成するが、前記突部121に比べ、フランジ部120の外側に偏って形成され、収納空間111内の蒸気が排出口131側に集中するように誘導することができる。
【0026】
図3及び
図4を参照すれば、排出口131の上面には、リッドフィルム200の密封接着が可能になるように、突部121の第1接着面121aとつながる第2接着面131aが形成される。
【0027】
この場合、排出口131には、本体部110の外側から内側に下向き傾斜するように形成された傾斜面131bが形成され、前記傾斜面131bにより、排出口131に形成された第2接着面131aが、突部121の第1接着面121aに比べ、幅狭に形成される。
【0028】
すなわち、前記収納空間111内で生じた蒸気が、傾斜面131bに沿って排出口131側に円滑に誘導され、同時に、第1接着面121aに比べ、狭幅に形成された第2接着面131aが、蒸気圧力によって優先的に剥がれるように設定することができる。言い換えれば、第1接着面121aに比べ、接着力が弱い第2接着面131aのみ剥がれ、第1接着面121aは、堅固な接着状態を維持することになる。
【0029】
再び
図2を参照すれば、前記のような構造の蒸気排出部130は、突部121に沿って、少なくとも1以上、具体的には、1個以上4個以下で離隔して形成され、本体部110の4つのコーナーのうち1ヵ所以上にも形成される。すなわち、蒸気排出部130は、収納空間111内で生じた蒸気が集中する本体部110コーナーに配置されることが効率的である。
【0030】
同時に、本体部110一側辺の中心部には、補助排出口133が形成される。補助排出口133は、排出口131と同一形状にも形成されるが、ただし、その設置位置が、排出口131とは互いに異なる。すなわち、蒸気排出部130の主たる役割を行う排出口131は、本体部110のコーナーに配置されることにより、まず剥がれ作動を行い、補助排出口133は、排出口131に比べ、蒸気圧が不十分に集中される本体部110の一側辺中心部に配置される。
【0031】
言い換えれば、収納空間111内で発生する蒸気圧が高く、排出口131のみで収納空間111内の蒸気排出が困難である場合、補助排出口133が追加して剥がれ作動を行うように設定することにより、収納空間111内に一定した圧力を維持することができる。
【0032】
一例として、前記蒸気排出部130は、本体部110の一側辺両側コーナー部に1対の排出口131を配置し、本体部110の他側辺中心部に、1つの補助排出口133を配置することができる。
【0033】
一方、前記リッドフィルム接着用突部121には、外側から内側に行くほど幅が広くなる形状、一例として、「V」字型の容器開封部140がさらに具備され、容器開封部140は、第1接着面121aの幅を維持するように形成することができる。容器開封部140は、排出口131に比べ、蒸気圧があまり集中されない本体部110の一側辺中心部に形成することができる。
【0034】
その場合、一側辺中心部に形成された容器開封部140は、加熱調理時、リッドフィルム200と、本体部110の一側辺との間に接着される面積を拡大させるものであり、容器内部の密閉力が向上し、蒸気圧上昇により、排出口131が容易に剥がれることになる。同時に、尖った部位が突部121の外側に偏って形成されることにより、加熱調理完了後、ユーザは、容器開封部140に付着されたリッドフィルム200を引っ張ることにより、手軽に開封することができる。
【0035】
また、容器開封部140の上部に付着されたリッドフィルム200には、ユーザが、リッドフィルム200を手軽に取って剥がすことができるように、外側に延長して形成された半円形状の延長部(図示せず)が具備されることが望ましい。
【0036】
次に、以上のような構成の本発明による蒸気排出部が具備された調理用容器100の作用について、
図5Aないし
図5Cを参照して説明する。
【0037】
まず、
図5Aでのように、収納空間111に飲食物が盛られた調理用容器100を、電子レンジに入れて加熱調理する。このとき、リッドフィルム200は、開封されていない状態である。
【0038】
図5Bを参照すれば、飲食物が加熱されながら温度が上昇する。温度の上昇は、内容物から蒸気を発生させ、発生した蒸気は、本体部110内部の圧力を上昇させる。本体部110内の蒸気圧が上がれば、リッドフィルム200が膨れ上がり始める。
【0039】
図5Cを参照すれば、本体部110内で蒸気圧が一定圧力に逹すれば、まず、本体部110のコーナーに配置された排出口131のリッドフィルム200接着面が剥がれながら開封される。すなわち、リッドフィルム200は、突部121の第1接着面121aに比べて狭幅の排出口131の第2排出口131aが、まず裂け作動を行いながら、収納空間111内の蒸気を排出させる。
【0040】
その場合、前記収納空間111の蒸気圧が高く、排出口131のみで蒸気の円滑な排出が困難である場合、本体部110の他側辺中心部に具備された補助排出口133が、追加して剥がれ作動を行う。
【0041】
それにより、本体部110内部の蒸気が一定圧力に維持され、排出口131が開放された後にも、蒸気圧が急激に落ちないので、内容物を円滑に調理することができる。
【0042】
以上では、本発明について、特定の望ましい実施形態を図示して説明したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内において、多様な変更と修正とが可能であるということは言うまでもない。