特許第6944013号(P6944013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6944013
(24)【登録日】2021年9月13日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】放射冷却生地及び製品
(51)【国際特許分類】
   B32B 9/00 20060101AFI20210927BHJP
【FI】
   B32B9/00 A
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-72967(P2020-72967)
(22)【出願日】2020年4月15日
(65)【公開番号】特開2021-75031(P2021-75031A)
(43)【公開日】2021年5月20日
【審査請求日】2020年4月15日
(31)【優先権主張番号】201911075603.7
(32)【優先日】2019年11月6日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201911086548.1
(32)【優先日】2019年11月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519020764
【氏名又は名称】寧波瑞凌新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningbo Radi−Cool Advanced Energy Technologies Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】楊 栄貴
(72)【発明者】
【氏名】張 園園
(72)【発明者】
【氏名】黄 安冲
(72)【発明者】
【氏名】楊 剣
【審査官】 櫛引 明佳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−055177(JP,A)
【文献】 特開2015−101930(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第110815985(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第110216924(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第110317521(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第109622343(CN,A)
【文献】 特開2006−335949(JP,A)
【文献】 特開2018−001695(JP,A)
【文献】 特開2003−300289(JP,A)
【文献】 特開2014−070466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
E04H 15/00−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射冷却生地であって、積層配置されたフレキシブル基材層と機能層を含み、前記機能層は第1機能層を含み、前記第1機能層の厚さは10μm〜200μmであり、前記第1機能層は、第1機能樹脂と、前記第1機能樹脂に分散された第1機能性フィラーとを含み、前記第1機能層における前記第1機能性フィラーの質量分率は1%〜20%であり、前記放射冷却生地の7μm〜14μm波長帯での放射率は80%以上であり、前記放射冷却生地の300nm〜2500nm波長帯での反射率は80%以上であり、前記放射冷却生地の径方向回復角度の平均値≧95°であり、緯方向回復角度の平均値≧91°であり、
前記機能層は第2機能層を更に含み、前記第1機能層は、前記フレキシブル基材層上に配置され、前記第2機能層は、前記第1機能層の前記フレキシブル基材層から離れる表面に配置され、前記第2機能層は、第2機能性フィラーを前記第1機能層の表面に固定し敷くことにより形成される、ことを特徴とする放射冷却生地。
【請求項2】
前記フレキシブル基材層の厚さは300μm〜2mmであり、前記第1機能層における第1機能性フィラーの質量分率は8%〜20%であり、前記放射冷却生地の径方向回復角度の平均値≧98°であり、緯方向回復角度の平均値≧93°である、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項3】
前記第1機能性フィラーは第1フィラーと第2フィラーを含み、前記第1フィラーの粒径は0.01μm以上5μm未満であり、前記第2フィラーの粒径は5μm以上15μm以下であり、前記第1フィラーと前記第2フィラーとの質量比は4:1〜1:4である、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項4】
前記第1フィラーと前記第2フィラーは、それぞれ独立して、セシウムタングステンブロンズ、酸化スズアンチモン、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛アルミニウム、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、窒化ケイ素のうちの1つ以上から選択される、ことを特徴とする請求項3に記載の放射冷却生地。
【請求項5】
記第1機能層の厚さは10μm〜30μmであり、前記第2機能性フィラーの粒径は1μm〜40μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項6】
前記第2機能性フィラーの粒径は、前記第1機能層の厚さの0.5倍〜1.5倍である、ことを特徴とする請求項5に記載の放射冷却生地。
【請求項7】
前記第2機能性フィラーの使用量は10g/m〜200g/mである、ことを特徴とする請求項5に記載の放射冷却生地。
【請求項8】
前記第2機能性フィラーは、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択される、ことを特徴とする請求項5に記載の放射冷却生地。
【請求項9】
前記機能層の7μm〜14μm波長帯での放射率は90%以上であり、300nm〜2500nm波長帯での反射率は88%以上である、ことを特徴とする請求項5に記載の放射冷却生地。
【請求項10】
前記機能層は第3機能層を更に含み、前記第3機能層は、前記第2機能層の前記第1機能層から離れる表面に配置され、前記第3機能層は第2機能樹脂を含み、前記第3機能層の厚さは10μm〜30μmである、ことを特徴とする請求項5に記載の放射冷却生地。
【請求項11】
前記第3機能層は第3機能性フィラーを更に含み、前記第3機能性フィラーは、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択され、前記第3機能性フィラーの粒径は4μm〜20μmである、ことを特徴とする請求項10に記載の放射冷却生地。
【請求項12】
前記第1機能樹脂と前記第2機能樹脂は、それぞれ独立して、ポリイミド、シクロオレフィン系ポリマー、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択される、ことを特徴とする請求項10に記載の放射冷却生地。
【請求項13】
前記フレキシブル基材層は、布地層と、前記布地層の片面又は両面にコーティングされた樹脂コーティング層とを含み、前記樹脂コーティング層の厚さは1μm〜20μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項14】
前記布地層の材料は、テリレン、ナイロン、アクリル繊維、シルク、綿、麻のうちの1つ又は複数の混紡から選択され、前記樹脂コーティング層の材料は、ポリ塩化ビニール、アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタンのうちの1つ以上から選択される、ことを特徴とする請求項13に記載の放射冷却生地。
【請求項15】
前記フレキシブル基材層と前記機能層との間にはインターフェース剤層がさらに設けられ、前記インターフェース剤層の厚さは1μm〜20μmであり、前記インターフェース剤層の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項16】
前記フレキシブル基材層の前記機能層から離れる側に防水層がさらに設けられ、前記防水層の厚さは1μm〜20μmであり、前記防水層の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記防水層の400nm〜700nm可視光の範囲内での透過率≧80%である、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項17】
前記放射冷却生地は疎水層を更に含み、前記疎水層は、前記機能層の前記フレキシブル基材層から離れる側に配置され、前記疎水層の厚さは1μm〜20μmであり、前記疎水層の材料は、フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記疎水層にはナノスケールの二酸化ケイ素粒子が分散され、前記疎水層における前記二酸化ケイ素粒子の質量分率は0.5%〜5%であり、7μm〜14μm波長帯の赤外線に対する前記疎水層の透過率≧80%である、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項18】
前記放射冷却生地は耐候層を更に含み、前記耐候層は、前記機能層の前記フレキシブル基材層から離れる側に配置され、前記耐候層の材料は、フッ素含有樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記耐候層の厚さは10μm〜50μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の放射冷却生地。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の放射冷却生地で製造される製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本出願は、2019年11月8日に出願された「放射冷却生地及びその用途」という第201911086548.1号の中国特許出願、及び2019年11月6日に出願された「放射冷却機能層、放射冷却生地及びその製造方法」という第201911075603.7号の中国特許出願の優先権を主張し、それらの内容をここで援用する。
【0002】
本発明は、放射冷却技術の分野に関し、特に、放射冷却生地及び製品に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、市場では、日除けボード、屋外ベネチアンブラインド、屋外ハードローラーブラインド、屋外ソフトローラーブラインド、天幕カーテン、日除けオーニングカーテン、日除けオーニング、車カバー、傘などを含む様々な日除け製品がある。しかしながら、既存の日除け製品には通常、遮光機能のみがあり、冷却効果がない。放射冷却技術の発展に伴い、研究者たちは、日除け製品に受動的な温度低下機能を与えるために、放射冷却技術の日除け製品へ応用を研究し始めた。研究開発中に、解決すべき多くの実際的な応用の問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づき、上記の問題に対して、日除け、受動的な温度低下機能を有し、抗しわ性に優れている放射冷却生地を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の一形態による放射冷却生地は、積層配置されたフレキシブル基材層と機能層を含み、前記機能層は第1機能層を含み、前記第1機能層の厚さは10μm〜200μmであり、前記第1機能層は、第1機能樹脂と、前記第1機能樹脂中に分散された第1機能性フィラーとを含み、前記第1機能層における前記第1機能性フィラーの質量分率は1%〜20%であり、前記放射冷却生地の7μm〜14μm波長帯での放射率は80%以上であり、前記放射冷却生地の300nm〜2500nm波長帯での反射率は80%以上であり、前記放射冷却生地の径方向回復角度の平均値≧95°であり、緯方向回復角度の平均値≧91°である。
【0006】
一実施例では、前記フレキシブル基材層の厚さは300μm〜2mmであり、前記第1機能層における第1機能性フィラーの質量分率は8%〜20%であり、前記放射冷却生地の径方向回復角度の平均値≧98°であり、緯方向回復角度の平均値≧93°である。
【0007】
一実施例では、前記第1機能性フィラーは第1フィラーと第2フィラーを含み、前記第1フィラーの粒径は0.01μm以上5μm未満であり、前記第2フィラーの粒径は5μm以上15μm以下であり、前記第1フィラーと前記第2フィラーとの質量比は4:1〜1:4である。
【0008】
一実施例では、前記第1フィラーと前記第2フィラーは、それぞれ独立して、セシウムタングステンブロンズ、酸化スズアンチモン、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛アルミニウム、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、窒化ケイ素のうちの1つ以上から選択される。
【0009】
一実施例では、前記機能層は第2機能層を更に含み、前記第1機能層は、前記フレキシブル基材層上に配置され、前記第2機能層は、前記第1機能層の前記フレキシブル基材層から離れる表面に配置され、前記第2機能層は、第2機能性フィラーを前記第1機能層の表面に固定し敷くことにより形成され、前記第1機能層の厚さは10μm〜30μmであり、前記第2機能性フィラーの粒径は1μm〜40μmである。
【0010】
一実施例では、前記第2機能性フィラーの粒径は、前記第1機能層の厚さの0.5倍〜1.5倍である。
【0011】
一実施例では、前記第2機能性フィラーの使用量は10g/m〜200g/mである。
【0012】
一実施例では、前記第2機能性フィラーは、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択される。
【0013】
一実施例では、前記機能層の7μm〜14μm波長帯での放射率は90%以上であり、300nm〜2500nm波長帯の反射率は88%以上である。
【0014】
一実施例では、前記機能層は第3機能層を更に含み、前記第3機能層は、前記第2機能層の前記第1機能層から離れる表面に配置され、前記第3機能層は第2機能樹脂を含み、前記第3機能層の厚さは10μm〜30μmである。
【0015】
一実施例では、前記第3機能層は第3機能性フィラーを更に含み、前記第3機能性フィラーは、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択され、前記第3機能性フィラーの粒径は4μm〜20μmである。
【0016】
一実施例では、前記第1機能樹脂と前記第2機能樹脂は、それぞれ独立して、ポリイミド、シクロオレフィン系ポリマー、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択される。
【0017】
一実施例では、前記フレキシブル基材層は、布地層と、前記布地層の片面又は両面にコーティングされた樹脂コーティング層とを含み、前記樹脂コーティング層の厚さは1μm〜20μmである。
【0018】
一実施例では、前記布地層の材料は、テリレン、ナイロン、アクリル繊維、シルク、綿、麻のうちの1つ又は複数の混紡から選択され、前記樹脂コーティング層の材料は、ポリ塩化ビニール、アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタンのうちの1つ以上から選択される。
【0019】
一実施例では、前記フレキシブル基材層と前記機能層との間にはインターフェース剤層がさらに設けられ、前記インターフェース剤層の厚さは1μm〜20μmであり、前記インターフェース剤層の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択される。
【0020】
一実施例では、前記フレキシブル基材層の前記機能層から離れる側に防水層がさらに設けられ、前記防水層の厚さは1μm〜20μmであり、前記防水層の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記防水層の400nm〜700nm可視光の範囲内での透過率≧80%である。
【0021】
一実施例では、前記放射冷却生地は疎水層を更に含み、前記疎水層は、前記機能層の前記フレキシブル基材層から離れる側に配置され、前記疎水層の厚さは1μm〜20μmであり、前記疎水層の材料は、フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記疎水層にはナノスケールの二酸化ケイ素粒子が分散され、前記疎水層における前記二酸化ケイ素粒子の質量分率は0.5%〜5%であり、7μm〜14μm波長帯の赤外線に対する前記疎水層の透過率≧80%である。
【0022】
一実施例では、前記放射冷却生地は耐候層を更に含み、前記耐候層は、前記機能層の前記フレキシブル基材層から離れる側に配置され、前記耐候層の材料は、フッ素含有樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択され、前記耐候層の厚さは10μm〜50μmである。
【0023】
本発明の他の実施形態による製品は、上記の放射冷却生地で製造される。
【0024】
本発明の一実施形態による放射冷却生地は、良好な日除け及び放射冷却機能を有する。また、該放射冷却生地は、良好な抗しわ性能を有し、繰り返し折り畳んで使用しても、表面にしわが生じにくい。従って、本発明の一実施形態による放射冷却生地は、日除けカーテン、車カバー、テント、日除けオーニング、日除け傘、アウトドアウェア又は日除け帽子などの製品の製造に使用することができ、これらの製品が遮光機能だけでなく良好な受動的な温度低下機能も有するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の放射冷却生地の第1実施形態の構造模式図である。
図2】本発明の放射冷却生地の第2実施形態の構造模式図である。
図3】本発明の放射冷却生地の第3実施形態の構造模式図である。
図4】本発明の放射冷却生地の第4実施形態の構造模式図である。
図5】本発明の放射冷却生地の第5実施形態の構造模式図である。
図6】本発明の放射冷却生地の第6実施形態の構造模式図である。
図7】本発明の放射冷却生地の第7実施形態の構造模式図である。
図8】本発明の放射冷却生地の第8実施形態の構造模式図である。
図9】本発明の放射冷却生地の第9実施形態の構造模式図である。
図10】建築物のステンレス展示室の温度測定点の模式図である。
図11図10に示される建築物に対して、本発明の放射冷却生地で製造されたカーテンと、通常の日除け生地で製造されたカーテンとをそれぞれ使用した場合、室内温度の比較曲線である。
図12】車の温度測定点の模式図である。
図13図12に示される車に対して、本発明の放射冷却生地で製造された車カバーと、通常の生地で製造された車カバーとをそれぞれ使用した場合、及び車カバーを配置していない場合、車内温度の比較曲線である。
図14】テントの温度測定点の模式図である。
図15図14に示されるテントが本発明の一実施形態による放射冷却生地と通常の日除け生地とをそれぞれ使用して製造された場合、テント内の温度の比較曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、本発明により提供される放射冷却生地及び製品をさらに説明する。
【0027】
本発明により提供される放射冷却生地は、積層配置されたフレキシブル基材層1及び機能層2を含む。機能層2は、主に太陽光を反射して温度を受動的に低下する機能を果たす。
【0028】
図1に示すように、本発明により提供される第1実施形態の放射冷却生地では、機能層2は第1機能層21を含み、第1機能層21は、第1機能樹脂と、第1機能樹脂に分散された第1機能性フィラー211を含む。
【0029】
本実施形態の放射冷却生地において、機能層2の反射機能及び受動的な温度低下機能は、第1機能層21の第1機能樹脂及び第1機能性フィラー211の両方によって与えられる。第1機能層21の厚さが厚く第1機能性フィラー211の含有量が多いほど、その日除け及び放射冷却効果が良好になる。しかしながら、発明者は、第1機能層21の厚さが厚すぎて、第1機能性フィラー211の含有量が多すぎる場合、放射冷却生地の抗しわ性が低下し、特に放射冷却生地が複数回折り畳んた後にその表面のしわが多くなり、美観に影響を及ぼすとともに、放射冷却生地の機能にある程度の影響を与えることを発見した。ただし、第1機能層21が薄すぎるか又は第1機能性フィラー211が少なすぎる場合、第1機能層21の反射及び放射冷却機能は低下する。
【0030】
放射冷却生地のこれらの2つの性能のバランスをとるために、発明者は深く研究して、以下のことを発見した。第1機能層21の厚さが10μm〜200μmであり、第1機能性フィラー211の第1機能層2における質量分率が1%〜20%である場合、第1機能層2の7μm〜14μm波長帯での放射率が80%以上であり、300nm〜2500nm波長帯での反射率が80%以上であることを保証でき、同時に、比較的良い抗しわ性のある放射冷却生地を取得することができる。
【0031】
具体的には、本発明の放射冷却生地の抗しわ性は、しわ回復角度によって特徴付けることができる。その径方向回復角度の平均値≧95°であり、緯方向回復角度の平均値≧91°である。
【0032】
好ましくは、フレキシブル基材層1の厚さが300μm〜2mmであり、第1機能層21における第1機能性フィラー211の質量分率が8%〜20%である場合、放射冷却生地の径方向回復角度の平均値≧98°となり、緯方向回復角度の平均値≧93°となる。
【0033】
第1機能性フィラー211は第1フィラーと第2フィラーを含む。第1フィラーの粒径は0.01μm以上5μm未満であり、第2フィラーの粒径は5μm以上15μm以下である。第1フィラーと第2フィラーとの質量比は4:1〜1:4である。
【0034】
第1フィラーと第2フィラーはいずれも大気の窓波長帯(7μm〜14μm)の赤外線を放射することができ、放射冷却機能を有する。また、小粒径の第1フィラーは太陽光(300nm〜2500nm波長帯)をよりよく反射することができ、大粒径の第2フィラーは、太陽光に対する第1機能層21の反射をさらに向上させることができる。これにより、粒径の異なる第1機能性フィラー211を組み合わせることで、太陽光に対する第1機能性フィラー211の反射がよりよく向上し、さらに、放射冷却生地の反射・遮熱効果が向上する。
【0035】
具体的には、第1フィラーと第2フィラーは、それぞれ独立して、セシウムタングステンブロンズ、酸化スズアンチモン、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛アルミニウム、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、窒化ケイ素のうちの1つ以上から選択される。
【0036】
好ましくは、第1機能層21は、樹脂基材層に分散された助剤を更に含む。助剤は、分散剤、消泡剤、湿潤剤、防腐剤、膜形成助剤のうちの少なくとも1つであってもよいが、それらに限定されない。
【0037】
なお、この実施形態における第1機能層21は1層であっても複数層であってもよく、本発明に限定されない。
【0038】
図2では、本発明が提供する第2実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、機能層2は第2機能層22を更に含み、第1機能層21は、フレキシブル基材層1上に配置され、第2機能層22は、第1機能層21のフレキシブル基材層1から離れる表面に配置される。第2機能層22は、第2機能性フィラー221を第1機能層21の表面に固定し敷くことによって形成される。第2機能性フィラー221は第1機能層21に接着される。第1機能層21の厚さは10μm〜30μmであり、第2機能性フィラー221の粒径は1μm〜40μmである。
【0039】
好ましくは、第2機能性フィラー221の粒径は、第1機能層21の厚さの0.5倍〜1.5倍であり、第2機能性フィラー221の使用量は10g/m〜200g/mである。
【0040】
第2機能性フィラー221は、機能層2の300nm〜2500nm波長帯での反射率を向上させつために使用され、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択され、球形又は楕円形であることが好ましい。
【0041】
第1機能層21に第2機能性フィラー221を敷くことにより、機能層2の反射率が大幅に向上でき、それにより、日中の機能層2の放射冷却効率が向上する。さらに、機能層2の厚さをさらに薄くすることができる。それにより、本発明の機能層2は、厚さが50μm以下である状態で、300nm〜2500nm波長帯で88%より大きい反射率を有し、同時に、7μm〜14μm波長帯で90%より大きい放射率を有することができる。これは、よりよい柔軟性とより高い放射冷却効果を有する放射冷却生地を取得するのに有利である。
【0042】
なお、第2機能性フィラー221が第1機能層21の表面に単層で敷かれて、第2機能層22が形成される。即ち、第2機能性フィラー221は互いに重なり合わず、すべて第1機能層21に接着することができる。それにより、第2機能層22の厚さは、第2機能フィラー221の粒径以下である。
【0043】
具体的には、本実施形態の機能層2の製造方法は、以下のステップS1〜S2を含む。
【0044】
S1では、フレキシブル基材層1上に第1機能層21を配置し、第1機能層21が乾燥又は硬化する前に、第2機能性フィラー221を第1機能層21の表面に均一にスプレーする。
【0045】
S2では、第1機能層21を乾燥又は硬化させて、第2機能性フィラー221を第1機能層21に接着して第2機能層22を形成する。
【0046】
本発明に言及された「硬化」は、熱硬化、光硬化、自然乾燥などであってもよいが、それらに限定されない点に留意されたい。第1機能層21は、コーティング、スプレー、ブラッシングなどによって作成することができる。第2機能性フィラー221は、気動噴霧装置によって霧化されてから、第1機能層21上に均一にスプレーされる。
【0047】
図3は、本発明が提供する第3実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、第2実施形態に基づいて、機能層2は第3機能層23を更に含む。第3機能層23は、第2機能層22の第1機能層21から離れる表面に配置される。第3機能層23は第2機能樹脂を含み、第3機能層23の厚さは10μm〜30μmである。
【0048】
なお、第2機能層22は、第2機能性フィラー221を敷くことによって形成されるため、隣接する2つの第2機能性フィラー221の間に隙間が自然に形成される。第3機能層23の第3機能樹脂はその隙間に充填され、第1機能層21に接着される。
【0049】
この実施形態では、第3機能層23の厚さは第2機能性フィラー221の粒径以上であり、それにより、第3機能層23は、第2機能性フィラー221を完全に覆うことができるとともに、第2機能性フィラー221に接着することもできる。
【0050】
具体的には、前記機能層2の製造方法は、上記のステップに基づいて、第2機能層22の表面上に第3機能層23を配置し硬化するステップを更に含む。
【0051】
図4は、本発明が提供する第4実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態と第3実施形態との相違は、第3機能層23の厚さが第2機能性フィラー221の粒径より小さいため、第2機能性フィラー221の一部が第3機能層23の表面から突出することである。
【0052】
図5は、本発明が提供する第5実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、第3及び第4実施形態に基づいて、第3機能層23は第3機能性フィラー231を更に含む。第3機能性フィラー231は、第2機能樹脂に分散される。機能層2の放射冷却効果を更に向上させるために、第3機能性フィラー231としては、7μm〜14μm波長帯で高い放射率及び300nm〜2500nmで高い反射率を有するフィラーを選択することができる。
【0053】
具体的には、第3機能性フィラー231は、セラミック粉末、チタン白粉末、ガラスミクロビーズ、二酸化ケイ素、重質炭酸カルシウム粉末、硫酸バリウム、滑石粉末、硫酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム粉末、パール光沢粉末、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ロジウム、酸化マグネシウムのうちの1つ以上から選択される。第3機能性フィラー231の粒径は4μm〜20μmである。
【0054】
それにより、第2機能層22と第3機能層23の構造設置により、機能層2の放射冷却効果が向上するだけでなく、機能層2の厚さがさらに薄くなり、基本的に100μmを超えなく、放射冷却生地がよりよい放射冷却効果と抗しわ性を有し、コストが低減される。
【0055】
樹脂の放射冷却機能を考慮し、樹脂と機能性フィラーの両方により機能層2に放射冷却効果を与えるために、上記の5つの実施形態では、第1機能樹脂と第2機能樹脂は、それぞれ独立して、ポリイミド、シクロオレフィン系ポリマー、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択される。
【0056】
好ましくは、フレキシブル基材層1は、布地層と、布地層の片面又は両面にコーティングされた樹脂コーティング層とを含む。樹脂コーティング層の厚さは1μm〜20μmである。布地層の材料は、テリレン、ナイロン、アクリル繊維、シルク、綿、麻のうちの1つ又は複数の混紡から選択される。樹脂コーティング層の材料は、ポリ塩化ビニール、アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタンのうちの1つ以上から選択される。
【0057】
図6は、本発明が提供する第6実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、上記の5つの実施形態に基づいて、フレキシブル基材層1と機能層2との間にはインターフェース剤層3がさらに設けられる。インターフェース剤層3の厚さは1μm〜20μmである。インターフェース剤層3の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択することができる。インターフェース剤層3は、フレキシブル基材層1への機能層2の付着力を向上させるために使用されるものであり、防水の機能も有する。
【0058】
図7は、本発明が提供する第7実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、上記の6つの実施形態に基づいて、フレキシブル基材層1の機能層2から離れる側には防水層4がさらに設けられる。防水層4の厚さは1μm〜20μmである。防水層4の材料は、アクリル酸樹脂、ポリウレタン及びエポキシ樹脂のうちの1つ以上から選択することができる。400nm〜700nm可視光の範囲内での防水層4の透過率≧80%である。防水層4は良好な光透過性を有し、基本的にフレキシブル基材層1の内側表面のパターンを遮蔽しない。
【0059】
図8は、本発明が提供する第8実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、上記の7つの実施形態に基づいて、疎水層5が更に含まれる。疎水層5は、機能層2のフレキシブル基材層1から離れる側に配置される。疎水層5の材料は、フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択することができる。さらに、疎水層5にはナノスケールの二酸化ケイ素粒子が分散されている。疎水層5における二酸化ケイ素粒子の質量分率は0.5%〜5%であり、二酸化ケイ素粒子の粒径は0.5nm〜20nmである。二酸化ケイ素粒子により、疎水層5の疎水性能がさらに向上し、疎水層5の接触角が110°を超える。疎水層5の厚さは1μm〜20μmである。7μm〜14μm波長帯赤外線に対する疎水層5の透過率≧80%であるので、疎水層5は基本的に機能層2の放射冷却効果に影響を与えないことが保証される。
【0060】
図9は、本発明が提供する第9実施形態の放射冷却生地を示す。この実施形態では、上記の第1〜第7実施形態に基づいて、耐候層6が更に含まれる。耐候層6は、機能層2のフレキシブル基材層1から離れる側に配置される。耐候層6の材料は、フッ素含有樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸樹脂、シリコーン樹脂のうちの1つ以上から選択される。耐候層6の厚さは10μm〜50μmである。
【0061】
そのため、本発明の放射冷却生地は、良好な日除け及び放射冷却機能だけでなく、良好な抗しわ性能も有し、繰り返し折り畳んで使用しても、表面にしわが生じにくい。
【0062】
従って、本発明は、上記の放射冷却生地で製造される製品を更に提供する。この製品は、日除けカーテン、車カバー、テント、日除けオーニング、日除け傘、アウトドアウェア、日除け帽子などを含む。これらの製品は、遮光機能だけでなく良好な受動的な温度低下機能も有する。
【0063】
<実施例1>
順に配置された防水層、フレキシブル基材層、インターフェース剤層、第1機能層及び疎水層を含む放射冷却生地が提供される。防水層は、厚さ10μmのアクリル酸樹脂である。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン布地である。インターフェース剤層は、厚さ10μmのポリウレタンである。第1機能層の厚さは30μmである。第1機能層は、85wt%のエポキシ樹脂、10wt%の二酸化チタン(粒径5μm)、3wt%の窒化ケイ素(粒径1μm)及び2wt%の助剤を含む。疎水層は、厚さ10μmのフッ素含有樹脂である。
【0064】
<実施例2>
順に配置された防水層、フレキシブル基材層、第1機能層及び疎水層を含む放射冷却生地が提供される。防水層は、厚さ20μmのポリウレタンである。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン織布である。第1機能層の厚さは60μmである。第1機能層は、88wt%のポリイミド、5wt%の炭酸カルシウム(粒径3μm)、3wt%の二酸化ケイ素(粒径5μm)及び4wt%の助剤を含む。疎水層は、厚さ10μmのフッ素含有樹脂である。
【0065】
<実施例3>
順に配置されたフレキシブル基材層、インターフェース剤層、第1機能層及び疎水層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン布地である。インターフェース剤層は、厚さ20μmのエポキシ樹脂である。第1機能層の厚さは10μmである。第1機能層は、80wt%のシクロオレフィン系ポリマー、9wt%の硫酸バリウム(粒径2μm)、9wt%の炭化ケイ素(粒径7μm)及び2wt%の助剤を含む。疎水層は、厚さ20μmのシリコーン樹脂である。
【0066】
<実施例4>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン布地である。第1機能層の厚さは200μmである。第1機能層は、76wt%のポリエステル、10wt%の酸化亜鉛アルミニウム(粒径1μm)、10wt%の二酸化ケイ素(粒径8μm)及び4wt%の助剤を含む。
【0067】
<実施例5>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は厚さ2mmの綿布である。第1機能層の厚さは150μmである。第1機能層は、80wt%のポリウレタン、6wt%の酸化インジウムスズ(粒径0.01μm)、12wt%の二酸化チタン(粒径6μm)及び2wt%の助剤を含む。
【0068】
<実施例6>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は厚さ0.3mmのナイロン布地である。第1機能層の厚さは100μmである。第1機能層は、90wt%のアクリル酸樹脂、4wt%の酸化インジウムスズ(粒径3μm)、4wt%の炭酸カルシウム(粒径15μm)及び2wt%の助剤を含む。
【0069】
<実施例7>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は、厚さ0.5mmのテリレン布地と、テリレン布地の両面にコーティングされた厚さ20μmのポリ塩化ビニールとを含む。第1機能層の厚さは80μmである。第1機能層は、88wt%のシリコーン樹脂、8wt%のセシウムタングステンブロンズ(粒径2μm)、3wt%の窒化ケイ素(粒径10μm)及び1wt%の助剤を含む。
【0070】
<実施例8>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は、厚さ0.5mmのテリレン布地と、テリレン布地の両面にコーティングされた厚さ20μmのポリウレタンとを含む。第1機能層の厚さは120μmである。第1機能層は、85wt%のアクリル酸樹脂、6wt%の硫酸バリウム(粒径3μm)、6wt%の炭酸カルシウム(粒径15μm)及び3wt%の助剤を含む。
【0071】
<実施例9>
順に配置されたフレキシブル基材層及び第1機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン布地である。第1機能層の厚さは100μmである。第1機能層は、90wt%のシリコーン樹脂、5wt%の二酸化チタン(粒径2μm)、3wt%の炭酸カルシウム(粒径10μm)及び2wt%の助剤を含む。
【0072】
<比較例1>
順に配置されたフレキシブル基材層及び機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は厚さ1mmのテリレン布地である。機能層の厚さは250μmである。機能層は、90wt%のシリコーン樹脂、5wt%の二酸化チタン(粒径2μm)、3wt%の炭酸カルシウム(粒径10μm)及び2wt%の助剤を含む。
【0073】
<比較例2>
順に配置されたフレキシブル基材層及び機能層を含む放射冷却生地が提供される。フレキシブル基材層は厚さ1mmのテリレン布地である。機能層の厚さは5μmである。機能層は、70wt%のシリコーン樹脂、14wt%の二酸化チタン(粒径2μm)、14wt%の炭酸カルシウム(粒径10μm)及び2wt%の助剤を含む。
【0074】
<比較例3>
順に配置された防水層、フレキシブル基材層、インターフェース剤層、機能層及び疎水層を含む放射冷却生地が提供される。防水層は、厚さ25μmのアクリル酸樹脂である。フレキシブル基材層は、厚さ1mmのテリレン布地である。インターフェース剤層は厚さ25μmのポリウレタンである。機能層の厚さは200μmである。機能層は、85wt%のエポキシ樹脂、10wt%の二酸化チタン(粒径5μm)、3wt%の窒化ケイ素(粒径1μm)及び2wt%の他の助剤を含む。疎水層は厚さ25μmのフッ素含有樹脂である。
【0075】
上記各実施例及び比較例の放射冷却生地の300nm〜2500nm波長帯での反射率及び7μm〜14μm波長帯での放射率が測定される。測定結果は表1に示される。
【0076】
上記の各実施例及び比較例の放射冷却生地の抗しわ性を測定する。GB/T3819−1997標準に従って、織物のしわ回復性能をテストする。サンプルを切り取る前に標準条件(温度20±3℃、相対湿度65±5%)下で24時間置く。中国製のYG(B)541D型織物折れしわ弾性計を使用して、生地の経緯方向に標識を付け、サンプルの幅方向に沿って布縁から5cm離れた位置で40mm×15mmの「凸」字形のサンプルを切り取る。規定に従ってサンプルを半分に折り畳み、10Nの圧力下で1分間静置する。機器は自動的にサンプルのバウンスの遅延弾性角(重量から解した5min後)を測定し、経緯方向にそれぞれ5回測定し、平均値を取得した。折れしわ回復角が大きいほど、織物の抗しわ性がよくなる。測定結果は表1に示される。
【0077】
【0078】
実施例9と比較例1の回復角データからわかるように、機能層の厚さが200μmを超えると、生地の抗しわ性能は明らかに低下し、機能層の反射率及び放射率は、厚さが増加するにつれて徐々に安定する。即ち、機能層の厚さが約200μmに達すると、機能層の厚さを増加させ続けても機能層の反射及び放射冷却能力を向上させることができず、その逆に、生地の抗しわ性が低下する。
【0079】
実施例9と比較例2の回復角データからわかるように、機能層のフィラーが20%を超えると、機能層の厚さが薄くても、生地の抗しわ性が低下する。
【0080】
実施例1と比較例3の回復角データからわかるように、放射冷却生地の各層の厚さがある値を超えると、生地の抗しわ性が低下する。
【0081】
以下では、放射冷却生地の第1適用例を提供する。
【0082】
(1)図10に示すような、長さ5m、幅4m及び高さ3mのステンレス材料の展示室Aが提供される。展示室の一方側の壁にはガラス窓があり、ガラス窓のサイズは2.5m*2mである。展示室のガラス窓の内側に、実施例6で製造された放射冷却生地が取り付けられる。放射冷却生地の面積は5mである。展示室Aは、屋外の空いた場所に置かれる。データ記録器付きの熱電対によって、展示室A内の中央にある温度測定点b1の温度変化が測定して記録される。図11の曲線bを参照されたい。
【0083】
(2)ステンレス材料の展示室Bが提供される。展示室Bは展示室Aと比較して、材料、サイズ、構造、形状が同じであるが、展示室Bのガラス窓に通常の遮光カーテン(厚さ1mmのテリレン布地)が配置されることで異なる。通常の遮光カーテンの面積は5mである。展示室Bは、展示室の環境と同じ場所に置かれる。データ記録器付きの熱電対によって、展示室B内の中央にある温度測定点a1の温度変化が測定して記録される。図11の曲線aを参照されたい。
【0084】
ステップ(1)、(2)で測定が行われると同時に、その時の屋外の環境温度及び太陽放射量も測定される。図11の環境温度曲線c及び太陽放射量曲線dを参照されたい。図11の各曲線の比較からわかるように、同じ時間帯内では、展示室B内の温度が屋外の温度よりも20℃高く、一方、展示室A内の温度が展示室B内の温度よりも最大6℃低い。これは、放射冷却生地がより良い受動的な温度低下効果を有し、室内の温度を低下することができ、室内の快適さを向上させ、エネルギーを節約し、環境を保護することを示す。
【0085】
以下では、放射冷却生地の第2適用例を提供する。
【0086】
図12に示すような同じブランドとモデルの3つの車C、D、Eが提供される。3つの車は、環境が同じの場所に駐車される。車Cの外に通常の生地(厚さ1mmのテリレン布地)で作られた車カバーが覆われ、車Dの外に実施例8で製造された放射冷却生地からなる車カバーが覆われ、車Eの外に車カバーが設けられない。車C、D、Eのコックピットの中央位置に温度測定点e1、g1、f1がそれぞれ設定される。データ記録器付きの熱電対によって、各車の温度測定点の温度変化が測定して記録される。測定結果は図11の曲線e、g、fにそれぞれ示される。車内温度の測定が行われると同時に、その時の屋外の環境温度及び太陽放射量も測定される。図13の環境温度曲線h及び太陽放射量曲線jを参照されたい。図13の曲線の比較からわかるように、放射冷却生地車カバーを配置した車内温度は最も低く、同じ時間帯で、DとCの最大温度差は20℃に達することができ、DとEの最大温度差は30℃に達することができる。放射冷却生地を使用して車カバーを製造することによって、車内温度を大幅に低下させ、太陽の下で駐車する車の温度上昇の問題を解決し、車の寿命を延長し、使用の安全性を向上させ、車の内部の快適さを向上させることができる。
【0087】
以下では、放射冷却生地の第3適用例を提供する。
【0088】
図14に示すような同じサイズ、形状、スタイルのテントHとテントJが提供される。テントHの生地としては、実施例9で製造された放射冷却生地が採用され、テントJの生地としては、通常の生地(厚さ1mmのテリレン布地)が採用される。テントHとJは、環境が同じの場所に置かれる。テントHとJの内部の中央位置m1、k1の温度変化が測定される。測定結果は、図15の曲線m、kにそれぞれ示される。テント内温度の測定が行われると同時に、その時の屋外の環境温度及び太陽放射量も測定される。図15の環境温度曲線n及び太陽放射量曲線pを参照されたい。図15の各曲線の比較からわかるように、同じ時間帯では、HとJの最大温度差は20℃に達することができる。放冷却生地で製造されたテントは、明らかな従動的な温度低下機能を有し、テント内部の温度を低下させ、テント内の快適さを向上させることができる。
【0089】
<実施例10>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0090】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのPET樹脂をコーティングする。樹脂乾燥前に、PET樹脂の表面に平均粒径10μmのチタン白粉末層を均一にスプレーする。PET樹脂を乾燥させて、第1機能層と第2機能層を取得する。
【0091】
(3)チタン白粉末に厚さ20μmのPET樹脂をコーティングし、その後、PET樹脂を乾燥させて、第3機能層を取得する。
【0092】
<実施例11>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0093】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのポリアクリル酸(PAA)樹脂をコーティングする。樹脂乾燥前に、ポリアクリル酸(PAA)樹脂の表面に平均粒径20μmの滑石粉末層を均一にスプレーする。ポリアクリル酸(PAA)樹脂を乾燥させて、第1機能層と第2機能層を取得する。
【0094】
(3)滑石粉末に厚さ10μmのポリアクリル酸(PAA)をコーティングし、その後、ポリアクリル酸樹脂(PAA)樹脂を乾燥させて、第3機能層を取得する。
【0095】
<実施例12>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0096】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのポリウレタン樹脂をコーティングする。樹脂乾燥前に、ポリウレタン樹脂の表面に平均粒径30μmの二酸化ケイ素層を均一にスプレーする。PET樹脂を乾燥させて、第1機能層と第2機能層を取得する。
【0097】
(3)二酸化ケイ素に厚さ10μmのポリウレタン樹脂をコーティングし、その後、ポリウレタン樹脂を乾燥させて、第3機能層を取得する。
【0098】
<実施例13>
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0099】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのPET樹脂をコーティングする。このPET樹脂層には、体積分率10%、平均粒径10μmの二酸化ケイ素が混合されている。樹脂乾燥前に、このPET樹脂の表面に平均粒径30μmのチタン白粉末層を均一にスプレーする。該PET樹脂を乾燥させて、第1機能層と第2機能層を取得する。
【0100】
(3)チタン白粉末に厚さ10μmのPET樹脂をコーティングする。このPET樹脂層には、体積分率5%、平均粒径6μmの二酸化ケイ素が混合されている。その後、このPET樹脂を乾燥させて、第3機能層を取得する。
【0101】
<実施例14>
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0102】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのPET樹脂をコーティングする。このPET樹脂には、体積分率15%、平均粒径10μmのチタン白粉末が混合されている。樹脂乾燥前に、PET樹脂の表面に平均粒径30μmの二酸化ケイ素層を均一にスプレーする。このPET樹脂を乾燥させて、第1機能層と第2機能層を取得する。
【0103】
(3)二酸化ケイ素に厚さ10μmのPET樹脂をコーティングする。このPET樹脂には、体積分率12%のパール光沢粉末が混合されている。その後、PET樹脂を乾燥させて、第3機能層を取得する。
【0104】
<比較例4>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0105】
(2)フレキシブル基材層に厚さ50μmのPET樹脂をコーティングする。PET樹脂には、平均粒径10μmの二酸化ケイ素が分散され、樹脂における二酸化ケイ素の質量分率は30%である。
【0106】
(3)その後、PET樹脂を乾燥させる。
【0107】
<比較例5>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0108】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ100μmのポリウレタン樹脂をコーティングする。ポリウレタン樹脂には、平均粒径10μmのチタン白粉末が分散され、樹脂におけるチタン白粉末の質量分率は25%である。
【0109】
(3) PET樹脂を乾燥させる。
【0110】
<比較例6>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0111】
(2)フレキシブル基材層に厚さ20μmのポリウレタン樹脂をコーティングして乾燥させる。その後、マグネトロンスパッタリング法により、このポリウレタン樹脂層の表面に厚さ20nmの酸化アルミニウム層をメッキする。
【0112】
(3)酸化アルミニウム層上に厚さ10μmのポリウレタン樹脂をコーティングする。このポリウレタン樹脂層には、体積分率5%、平均粒径6μmの二酸化ケイ素が混合されている。その後、ポリウレタン樹脂を乾燥させる。
【0113】
<比較例7>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0114】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのポリウレタン樹脂をコーティングして乾燥させる。その後、マグネトロンスパッタリング法により、このポリウレタン樹脂層の表面に酸化アルミニウム層をメッキする。各層の酸化アルミニウム層の厚さは20nmであり、合計で10層がある。
【0115】
(3)酸化アルミニウム層上に厚さ10μmのポリウレタン樹脂をコーティングする。このポリウレタン樹脂層には、体積分率5%、平均粒径6μmの二酸化ケイ素が混合されている。その後、ポリウレタン樹脂を乾燥させる。
【0116】
<比較例8>
放射冷却生地の製造
(1)フレキシブル基材層を提供する。このフレキシブル基材層は、テリレン織布と、テリレン織布の両面にコーティングされたポリ塩化ビニール樹脂とを含む。テリレン織布の厚さは1mmであり、テリレン織布の両側の樹脂コーティング層の厚さはいずれも10μmである。
【0117】
(2)フレキシブル基材層上に厚さ20μmのポリウレタン樹脂をコーティングして乾燥させる。このポリウレタン樹脂には、体積分率15%、平均粒径10μmのチタン白粉末が混合されている。その後、マグネトロンスパッタリング法により、このポリウレタン樹脂層の表面に酸化アルミニウム層をメッキする。各層の酸化アルミニウム層の厚さは20nmであり、合計で10層がある。
【0118】
(3)酸化アルミニウム層上に厚さ10μmのポリウレタン樹脂をコーティングする。このポリウレタン樹脂層には、体積分率5%、平均粒径6μmの二酸化ケイ素が混合されている。その後、ポリウレタン樹脂を乾燥させる。
【0119】
上記各実施例及び比較例の7μm〜14μm波長帯での放射率及び300nm〜2500nm波長帯での反射率を測定する。測定結果は表2に示される。
【0120】
【0121】
上記した実施例の各技術的特徴は任意に組み合わせることができ、記述を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴のすべての可能な組合せを記述していないが、これらの技術的特徴の組合せは矛盾しない限り、本明細書に記載されている範囲に属すると考えられる。
【0122】
以上の実施例は本出願の幾つかの実施形態のみを詳細且つ具体的に示しているが、特許請求の範囲を限定するものではないと理解すべきである。当業者にとって、本出願の創造的構想から逸脱しない前提で、幾つかの変形や改善を行うことができ、これらはすべて本出願の保護範囲に属するべきであると理解しなければならない。従って、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲に指定された内容を基準とする。
【符号の説明】
【0123】
1…フレキシブル基材層、2…機能層、3…インターフェース剤層、4…防水層、5…疎水層、6…耐候層、21…第1機能層、22…第2機能層、23…第3機能層、211…第1機能性フィラー、221…第2機能性フィラー、231…第3機能性フィラー。
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