(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6944597
(24)【登録日】2021年9月14日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】電気制御ボックス構造及び壁掛けエアーコンディショナー
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20210927BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20210927BHJP
H02B 1/44 20060101ALI20210927BHJP
【FI】
F24F1/0007 401E
H05K5/03 C
H02B1/44
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-524344(P2020-524344)
(86)(22)【出願日】2018年12月29日
(65)【公表番号】特表2021-503066(P2021-503066A)
(43)【公表日】2021年2月4日
(86)【国際出願番号】CN2018125509
(87)【国際公開番号】WO2019179203
(87)【国際公開日】20190926
【審査請求日】2020年5月14日
(31)【優先権主張番号】201820405720.X
(32)【優先日】2018年3月23日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519351934
【氏名又は名称】寧波奥克斯電気股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO AUX ELECTRIC CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】519284458
【氏名又は名称】奥克斯空調股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Aux AIR CONDITIONER CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】劉文亮
(72)【発明者】
【氏名】張坤鵬
(72)【発明者】
【氏名】尚彬
(72)【発明者】
【氏名】張華中
【審査官】
安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−314127(JP,A)
【文献】
実開平04−079174(JP,U)
【文献】
実開平04−107376(JP,U)
【文献】
実開平06−062582(JP,U)
【文献】
国際公開第2002/053976(WO,A1)
【文献】
中国実用新案第206546951(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 13/20
H05K 5/03
H02B 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気制御ボックス本体(2)と、電気制御ボックスカバー(3)とを備え、
前記電気制御ボックス本体(2)は、開口端を含み、前記開口端の一側には接続部(4)及び位置決め部(5)が固定して設けられ、前記接続部(4)が固定回転軸(10)であり、
前記電気制御ボックスカバー(3)の一側には嵌合部(6)及び係止部(7)が設けられ、前記嵌合部(6)が前記固定回転軸(10)に嵌合される回転突起(8)であり、前記回転突起(8)は、回転穴を含み、前記回転穴が前記固定回転軸(10)に回転可能に嵌合されることで、前記嵌合部(6)が前記接続部(4)に回転可能に接続され、
前記回転突起(8)の厚み方向の一側には補強リブ(13)が設けられ、前記補強リブ(13)は、前記回転突起(8)の円周方向にL字型構造で設けられ、
前記係止部(7)は、係止バンプ(9)を有し、前記係止バンプ(9)が、前記回転突起(8)の厚み方向に対して垂直な方向に設けられ、前記回転突起(8)及び前記係止バンプ(9)が前記固定回転軸(10)の周りに回転し、前記係止バンプ(9)が前記位置決め部(5)に係合されることで、前記電気制御ボックスカバー(3)が、前記電気制御ボックス本体(2)に対して開けられ、且つ角度が固定される状態にすることができる、ことを特徴とする電気制御ボックス構造。
【請求項2】
前記補強リブ(13)の高さが、1〜5mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の電気制御ボックス構造。
【請求項3】
前記回転突起(8)は、前記回転穴の開口箇所に位置する阻止バンプ(12)を含み、
前記阻止バンプ(12)は、前記固定回転軸(10)が前記回転穴から外れないようにすることに用いられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気制御ボックス構造。
【請求項4】
前記阻止バンプ(12)は、数が2つであり、且つそれぞれ前記回転穴の開口箇所の両側に位置し、2つの前記阻止バンプ(12)は、対向して設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の電気制御ボックス構造。
【請求項5】
前記位置決め部(5)は、少なくとも1つの位置決めボス(11)を含み、前記位置決めボス(11)がロック側(14)を含み、
前記電気制御ボックスカバー(3)の前記回転突起(8)及び前記係止バンプ(9)が前記電気制御ボックス本体(2)の前記固定回転軸(10)の周りに回転し、前記係止バンプ(9)が前記位置決めボス(11)の前記ロック側(14)に嵌合して固定される、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気制御ボックス構造。
【請求項6】
前記位置決めボス(11)は、数が2つであり、2つの位置決めボス(11)は、間隔をおいて設けられ、前記係止バンプ(9)は、一方の前記位置決めボス(11)の前記ロック側(14)に設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の電気制御ボックス構造。
【請求項7】
ケースと、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気制御ボックス構造(1)とを備え、
前記電気制御ボックス本体(2)がケースに固定して設けられ、
前記電気制御ボックスカバー(3)が前記電気制御ボックス本体(2)に回転可能に設けられ、
前記電気制御ボックスカバー(3)が、前記電気制御ボックス本体(2)に係合される第1状態と、
前記電気制御ボックスカバー(3)が、前記電気制御ボックス本体(2)に対して開けられ、且つ角度が固定される第2状態とを有する、ことを特徴とする壁掛けエアーコンディショナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーコンディショナーの技術分野に関し、具体的には、電気制御ボックス構造及び壁掛けエアーコンディショナーに関する。
【背景技術】
【0002】
電気制御は、エアーコンディショナーメンテナンスの重要の一部であり、壁掛けエアーコンディショナーの電気制御メンテナンスを行うとき、まず電気制御ボックスカバーを開いて、電気制御基板を引き出す必要がある。
【0003】
現在、市場で流通している従来の壁掛けエアーコンディショナーにおける電気制御ボックスカバーの取り付け固定は、電気制御ボックスカバーの上端の2つのバンプをケースにおける取り付け穴に挿入し、電気制御ボックスカバーの他端をケースにネジで固定することで行われている。
【0004】
電気制御メンテナンスでは、電気制御ボックスカバーが開かれると、重力により自然落下し、又は、電気制御ボックスカバーにはユニットが接続される場合、電気制御ボックスカバーを取り外すと、置く箇所がなくて、メンテナンス作業が不便となり、また、一定程度の安全性のリスクがあり、現在、電気制御メンテナンスを行うとき、電気制御ボックスカバーの開き位置を固定できず、又は、電気制御ボックスカバーを取り外して置く必要があるため、メンテナンス要員のメンテナンス作業が不便になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明は、従来の電気制御ボックスカバーが開けられた後、ボックスカバーがボックス体位置に対して固定できないという問題を改良し、メンテナンス要員が電気制御ボックスをメンテナンスしやすい電気制御ボックス構造を提供することを目的とし、本発明に係る電気制御ボックスは、構造設計が合理的で、発想が巧妙で、シンプルであり、実用性が高く、電気制御ボックスカバーが電気制御ボックス本体に対して開けられた後に固定しやすく、自動的に落下することがないので、メンテナンスしやすく、製品の品質が高い。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の技術案は以下のように実現される。
【0007】
電気制御ボックス構造であって、電気制御ボックス本体と、電気制御ボックスカバーとを備え、
前記電気制御ボックス本体は、開口端を含み、前記開口端の一側には接続部及び位置決め部が設けられ、前記電気制御ボックスカバーの一側には嵌合部及び係止部が設けられ、
前記嵌合部が前記接続部に回転可能に接続され、前記係止部が前記位置決め部に係合されることで、前記電気制御ボックスカバーが、前記電気制御ボックス本体に対して開けられ、且つ角度が固定される状態にすることができる。
【0008】
さらに、前記接続部が固定回転軸であり、前記嵌合部が前記固定回転軸に嵌合される回転突起であ
る。
【0009】
さらに、前記回転突起は、前記固定回転軸に回転可能に引っ掛けられ、前記回転突起の厚み方向の一側には補強リブが設けられる。
【0010】
さらに、前記補強リブは、前記回転突起の円周方向にL字型構造で設けられる。
【0011】
さらに、前記補強リブの高さが、1〜5mmである。
【0012】
さらに、前記回転突起は、回転穴と、前記回転穴の開口箇所に位置する阻止バンプとを含み、前記回転穴が前記固定回転軸に嵌合され、前記阻止バンプは、前記固定回転軸が前記回転穴から外れないようにすることに用いられる。
【0013】
さらに、前記阻止バンプは、数が2つであり、且つそれぞれ前記回転穴の開口箇所の両側に位置し、2つの前記阻止バンプが対向して設けられる。
【0014】
さらに、前記位置決め部は、少なくとも1つの位置決めボスを含み、前記位置決めボスがロック側を含み、前記係止部には係止バンプが設けられ、
前記電気制御ボックスカバーの前記嵌合部が前記電気制御ボックス本体の前記接続部の周りに回転し、前記係止バンプが前記位置決めボスの前記ロック側に嵌合して固定される。
【0015】
さらに、前記位置決めボスは、数が2つであり、2つの位置決めボスは、間隔をおいて設けられ、前記係止バンプは、好ましくは、一方の前記位置決めボスの前記ロック側に設けられる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電気制御ボックス構造は、従来のそれに比べて、以下の利点を有する。
本発明の電気制御ボックスは、構造設計が合理的で、構成が簡単であり、電気制御ボックスカバーは、電気制御ボックス本体に対して開けられた後、角度が固定され、所定の位置に保持され、且つ自動的に落下することがなく、メンテナンス要員が電気制御ボックスをメンテナンスしやすく、使用上の利便性がよく、実用性が高い。
【0017】
本発明の他の目的は、上記電気制御ボックス構造の利点を有する壁掛けエアーコンディショナーを提供することである。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明の技術案は以下のように実現される。
【0019】
壁掛けエアーコンディショナーであって、ケースと、電気制御ボックス構造とを備え、前記電気制御ボックス本体がケースに固定して設けられ、前記電気制御ボックスカバーが前記電気制御ボックス本体に回転可能に設けられ、前記電気制御ボックスカバーが、前記電気制御ボックス本体に係合される第1状態、及び前記電気制御ボックス本体に対して開けられ、且つ角度が固定される第2状態を有する。
【0020】
本発明の壁掛けエアーコンディショナーは、従来のそれに比べて、以下の利点を有する。
該壁掛けエアーコンディショナーにおける電気制御ボックス構造は、メンテナンスしやすく、電気制御ボックスカバーが開けられた後に自動的に落下したり、紛失したりすることが少なく、メンテナンス操作に影響を与えず、電気制御ボックスカバーの開閉操作が容易であり、実用性が強い。
【0021】
壁掛けエアーコンディショナーは、上記電気制御ボックス構造と同じ利点を有するので、ここで繰り返し説明しない。
【0022】
本発明の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例において必要な図面を用いて簡単に説明を行うが、以下の図面は単に本発明の実施例の一部であって、発明の範囲を限定するものとしてはならず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面に想到しうることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造が開状態の模式図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造が開状態の模式図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造における電気制御ボックスカバーの局所的な構造模式図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造における電気制御ボックス本体の局所的な構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造における電気制御ボックスカバーの開き途中で、電気制御ボックス本体に固定する前の構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造における電気制御ボックスカバーと電気制御ボックス本体の第1固定角度での構造模式図である。
【
図7】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造におけるA部分の拡大模式図である。
【
図8】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造におけるB部分の拡大模式図である。
【
図9】本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造における電気制御ボックスカバーと電気制御ボックス本体の第2固定角度での局所的な拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
なお、本発明の実施例及び実施例の特徴は、矛盾がない限り、互いに組み合わせることができる。
【0025】
以下、図面を参照しながら実施例と組み合わせて本発明について詳細に説明する。
【0026】
実施例1
図1は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1が開状態にある構造模式図である。
図1を参照されたい。
【0027】
該電気制御ボックス構造1は、電気制御ボックス本体2と、電気制御ボックスカバー3とを備え、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に係合し、電気制御ボックスカバー3を電気制御ボックス本体2に対して回転させて電気制御ボックスカバー3を開く。
【0028】
図2は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1が開状態にある構造模式図である。
図2を参照されたい。
【0029】
電気制御ボックス本体2は、一端が開口する収容室を含み、電気制御ボックス本体2の開口端側には、接続部4及び位置決め部5が設けられ、接続部4及び位置決め部5がいずれも、電気制御ボックス本体2に固定して設けられ、電気制御ボックスカバー3の一側には、嵌合部6及び係止部7が設けられ、電気制御ボックスカバー3における嵌合部6が電気制御ボックス本体2における接続部4に嵌合して接続されることで、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して回転可能であり、それにより、電気制御ボックス本体2を開閉する。
【0030】
電気制御ボックスカバー3における係止部7が、電気制御ボックス本体2における位置決め部5に嵌合することができ、電気制御ボックスカバー3を開状態におけるある角度で固定することができ、それにより、メンテナンス要員が電気制御ボックス内の電気制御基板及び他の部材をメンテナンスしやすい。
【0031】
以下、該電気制御ボックス構造1の各部材の具体的な構造及び相互間の対応関係について、詳細に説明する。
【0032】
図3は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1における電気制御ボックスカバー3の局所的な模式図である。
図4は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1における電気制御ボックス本体2の局所的な模式図である。
図3及び
図4を参照されたい。
【0033】
電気制御ボックスカバー3における嵌合部6が回転突起8であり、係止部7には係止バンプ9が設けられ、電気制御ボックス本体2の接続部4が固定回転軸10であり、位置決め部5には位置決めボス11が設けられる。回転突起8は、固定回転軸10に
回転可能に引っ掛けられ、且つ固定回転軸10の周りに回転することができる。回転では、係止バンプ9は、電気制御ボックスカバー3と同期に固定回転軸10の周りに回転し、位置決めボス11に固定される前の状態、及び位置決めボス11に固定された後の状態を有する。
【0035】
本実施例1では、電気制御ボックスカバー3には回転突起8が設けられ、電気制御ボックス本体2には固定回転軸10が設けられ、回転突起8は、固定回転軸10に回転可能に引っ掛けられ、固定回転軸10の周りに回転することができ、回転では、固定回転軸10が回転突起8から外れて、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して落ちてしまうことを防止するために、本実施例に係る電気制御ボックスカバー3においては、回転突起8は、回転穴と、回転穴の開口箇所に位置する阻止バンプ12とを含み、阻止バンプ12が外側に突出して固定回転軸10に所定の抵抗を印加することで、固定回転軸10が外れないように制限することができる。
【0036】
回転突起8が固定回転軸10に引っ掛けられるとき、引っ掛けやすくて、外れにくくするように、上記阻止バンプ12以外、さらに所定の強度を満たす必要があり、したがって、回転突起8の厚み方向の一側には補強リブ13が設けられる。
【0037】
本実施例1では、補強リブ13は、回転突起8の円周方向にL字型構造で設けられ、固定回転軸10に引っ掛けられないことを回避するように、回転突起8のの強度を高くすることが望ましくなく、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して回転しながら、固定回転軸10から外れやすくて、欠落してしまうという問題を避けるために、回転突起8の強度をあまり小さくすることが望ましくないことを配慮すると、補強リブ13の高さを1〜5mmに設計すべきである。これにより、電気制御ボックスカバー3と電気制御ボックス本体2との接続強度を満たすことができる。
【0038】
阻止バンプ12の数は、1つであってもよく、2つであってもよく、本実施例では、阻止バンプ12は、数が2つであり、2つの阻止バンプ12は、それぞれ回転穴の開口箇所の両側に位置し、かつ対向して設けられ、2方向から固定回転軸10を制限する。これにより制限効果が良好であり、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して回転しながら、接続が強固ではなく、外れやすい。
【0039】
電気制御ボックス本体2は、固定回転軸10と、位置決め部5とを含み、位置決め部5には少なくとも1つの位置決めボス11が設けられ、該位置決めボス11が電気制御ボックスカバー3の係止バンプ9に嵌合することができ、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して回転する過程では、係止バンプ9が位置決めボス11に締まり嵌めし、係止バンプ9が位置決めボス11に係止した後、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して開状態にあり、且つ電気制御ボックスカバー3の電気制御ボックス本体2に対する開き角度が固定され、メンテナンス要員が検査しやすい。
【0040】
本実施例1では、位置決め部5は、ロック側14を有する2つの位置決めボス11を含み、電気制御ボックスカバー3の回転突起8が電気制御ボックス本体2の固定回転軸10の周りに回転する過程では、電気制御ボックスカバー3の係止バンプ9は、それぞれ各位置決めボス11のロック側14に嵌合して係止することができる。2つの位置決めボス11によって、電気制御ボックスカバー3は、開けられ、且つ2つの異なる角度で固定される状態となる。
【0041】
具体的には、2つの位置決めボス11は、間隔をおいて設けられ、2つの位置決めボス11の中間には凹溝15が形成され、電気制御ボックスカバー3の係止バンプ9が2つの位置決めボス11の間の凹溝15内に係止することができ、電気制御ボックスカバー3が回転する過程では、係止バンプ9は、好ましくは、一方の位置決めボス11のロック側14に設けられる。
【0042】
図5は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1における電気制御ボックスカバー3の開き途中で、電気制御ボックス本体2に固定する前の構造模式図である。
図6は、本実施例1に係る電気制御ボックス構造1における電気制御ボックスカバー3と電気制御ボックス本体2の第1固定角度での構造模式図である。
【0043】
図5及び
図6を参照して、回転突起8が固定回転軸10の周りに回転し、係止バンプ9が位置決めボス11に接触し、係止バンプ9が位置決めボス11のロック側14まで回転するとき、電気御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して固定される。このとき、電気制御ボックスは、開状態である。
【0044】
図7は、本実施例1の電気制御ボックス構造1におけるA部分の拡大模式図である。
図8は、本実施例1の電気制御ボックス構造1におけるB部分の拡大模式図である。
図9は、本実施例1の電気制御ボックス構造1における電気制御ボックスカバー3と電気制御ボックス本体2の第2固定角度での局所的な拡大模式図である。
図7、
図8及び
図9を参照されたい。
【0045】
正常状態で、電気制御ボックス構造1は、
図7の状態であり、すなわち、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に対して閉止される。
【0046】
電気制御ボックスをメンテナンスする必要があるとき、電気制御ボックスカバー3を電気制御ボックス本体2に対して回転させて開き、電気制御ボックスカバー3を
図8における状態に回転させるとき、電気制御ボックスカバー3の電気制御ボックス本体2に対する開き角度が45°〜70°の間であり、メンテナンス要員が容易に電気制御ボックスに対して通常のメンテナンス、配線及び確認などを行うことができる。
【0047】
引き続き、電気制御ボックスカバー3を電気制御ボックス本体2に対して回転させ、電気制御ボックスカバー3を
図9における状態に回転させるとき、電気制御ボックスカバー3の電気制御ボックス本体2に対する開き角度が75°〜105°の間であり、メンテナンス要員が容易にコントローラマザーボードを取り出してメンテナンスすることができる。
【0048】
本発明の実施例1に係る電気制御ボックス構造1の有する有益な効果は、以下のとおりである。
設計が合理的で、構成が簡単であり、電気制御ボックスカバー3を電気制御ボックス本体2に対して回転させるように開き、電気制御ボックスカバー3における係止バンプ9が電気制御ボックス本体2における位置決めボス11に嵌合して固定され、電気制御ボックスカバー3が、電気制御ボックス本体2に対して開けられ、且つ開き角度が固定される状態にできる。メンテナンス要員が電気制御ボックスをメンテナンスしやすいとともに、電気制御ボックスカバー3が落ちたり、紛失したりすることを回避し、該電気制御ボックス構造1は、実用性が強く、適用範囲が広い。
【0049】
実施例2
本発明の実施例2は、ケースと、電気制御ボックス構造1とを備え、該電気制御ボックス構造1が電気制御ボックス本体2を介してケースに固定して設けられ、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に回転可能に設けられる壁掛けエアーコンディショナーを提供する。
【0050】
正常使用状態で、電気制御ボックスカバー3が電気制御ボックス本体2に係合され、電気制御ボックスをメンテナンスする必要があるとき、電気制御ボックス本体2に対して開いた状態で、当該開き角度を固定するように、電気制御ボックスカバー3を回転させることができるので、電気制御ボックスカバー3が自動的に落下することがない。
【0051】
該壁掛けエアーコンディショナーは、電気制御ボックスをメンテナンスするとき、電気制御ボックスカバー3の開き位置を固定できず、又は、電気制御ボックスカバー3を取り外しなければならないという問題を解決し、電気制御ボックスカバー3を開いて所定の位置に固定することができ、メンテナンス要員がメンテナンスしやすい。
【0052】
以上は、本発明の好適な実施例にすぎず、本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明に対して様々な変更や変化を行うことができる。本発明の精神及び原理の範囲内で行われるいかなる補正及び均等な置換や改良などは、いずれも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 電気制御ボックス構造
2 電気制御ボックス本体
3 電気制御ボックスカバー
4 接続部
5 位置決め部
6 嵌合部
7 係止部
8 回転突起
9 係止バンプ
10 固定回転軸
11 位置決めボス
12 阻止バンプ
13 補強リブ
14 ロック側
15 凹溝