【実施例1】
【0025】
続いて、
図2を参照して、本発明の第一の実施形態に係るコミュニケーション支援装置1が備える機能について詳述する。
コミュニケーション支援装置1は、本サービスのユーザが利用するユーザ端末2と当該ユーザの顧客が利用する顧客端末3との間でウェブページを共有したコミュニケーションを可能とする装置であって、当該ユーザ端末2及び顧客端末3と、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に構成されている。
【0026】
このコミュニケーション支援装置1は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等を備え、設定処理部11、変換処理部12、生成処理部13、遷移履歴取得部14、同期処理部15、端末操作情報取得部16、再現処理部17、ライブ情報処理部18、メモデータ処理部19、通信処理部20、ユーザ情報記憶部1A、文書データ記憶部1B、及び設定情報記憶部1Cからなる機能ブロックを構成する。
【0027】
設定処理部11は、本サービスを利用してコミュニケーションをとるユーザ端末2顧客端末3との関連付けを設定する。
この設定処理部11は、ユーザから指定された顧客端末3を顧客端末3のIPアドレス等によって特定した上、当該特定された顧客端末3とユーザ端末2とを関連付け、関連付けに係る情報を設定情報記憶部1Cに記憶する。
【0028】
具体的な関連付けの処理の一例では、まず、新たに関連付けられる顧客とユーザに対して固有のコミュニケーションIDを発行し、当該顧客の顧客端末3から取得した顧客端末3のIPアドレスと当該コミュニケーションIDを関連付けて設定情報記憶部1Cに記憶しておく。ユーザ端末2から、所定のコミュニケーションIDと関連付けられた顧客端末3との間での本サービスの提供開始要求を受け付けると、設定情報記憶部1Cを参照して、当該ユーザ端末2と、当該所定のコミュニケーションIDと関連付けられた顧客端末3とを関連付ける。ユーザ端末2と顧客端末3とが関連付けられた後は、ソケット通信によって、両端末とデータ通信が実行される。
【0029】
変換処理部12は、ユーザが文書データ記憶部1Bに登録した文書データを、共有ウェブページを構成するウェブページに変換する処理を実行する。
ここで、ユーザが登録する際の文書データは、所定のドキュメント形式からなっており、変換処理部12はこれをブラウザによって参照可能なウェブページに変換する。本例では、文書データが複数頁によって構成される場合には、頁ごとに個別のURLが割り当てられた複数のウェブページに変換する。
【0030】
生成処理部13は、互いに関連付けられたユーザ端末2と顧客端末3上に展開されるウェブページであって、当該ウェブページの所定の表示領域内に、ユーザと顧客が共有する共有ウェブページが表示されたウェブページを生成する。
詳細には、生成処理部13は、ユーザ端末2と顧客端末3に送信するウェブページに対応するHTMLファイル内に、インラインフレームによる所定の表示領域を設け、当該表示領域に共有ウェブページのHTMLファイルを挿入する。これにより、所定の表示領域に共有ウェブページが表示されたウェブページが生成される。
【0031】
ここで、生成処理部13によって生成されるウェブページの一例を
図3に示す。
ユーザ側ウェブページ101と顧客側ウェブページ201は夫々、ユニークなURLが割り当てられたウェブページであるが、このユーザ側ウェブページ101と顧客側ウェブページ201には、共有ウェブページ102a、202aを表示するための表示領域102、202が設けられている。
表示領域102、202に表示される共有ウェブページ102a、202aは、後述する同期処理部15によって同期させられており、ユーザと顧客は、同一のURLが割り当てられた同一の共有ウェブページを参照しながらコミュニケーションをとることができる。
【0032】
遷移履歴取得部14は、ユーザ端末2と顧客端末3から、ユーザ又は顧客の端末操作に基づく共有ウェブページの遷移履歴を取得する。
この遷移履歴取得部14は、定期的なポーリングを行い、ユーザ端末2と顧客端末3のブラウザに実装されているJavaScript(登録商標)を解析することにより、ユーザ端末2と顧客端末3から共有ウェブページの遷移履歴を取得する。
【0033】
同期処理部15は、互いに関連付けられたユーザ端末2と顧客端末3との間で展開される共有ウェブページを同期させ、ユーザと顧客が同一の共有ウェブページを参照できるようにする。
具体的には、遷移履歴取得部14によって取得された遷移履歴に基づき、ユーザ端末2又は顧客端末3の一方の端末において、共有ウェブページの遷移があった場合に、遷移後のウェブページを新たな共有ウェブページとして他方の端末上の共有ウェブページを同期させる。
【0034】
端末操作情報取得部16は、ユーザ端末2及び顧客端末3から、ユーザ及び顧客の端末操作情報を取得する。ここで、本例における端末操作情報とは、各端末におけるマウス等のポインティングデバイス等の操作に応じたマウス座標やスクロール位置等の情報である。
【0035】
再現処理部17は、端末操作情報取得部16によって取得された端末操作情報に基づき、ユーザ端末2又は顧客端末3の一方の端末において、端末操作に基づく変化が検知された場合に、当該検知された端末操作に基づく変化を他方の端末上に再現する。
【0036】
ここで、再現処理部17による処理について、
図3を参照して説明すると、ユーザ側ウェブページ101には、ユーザが操作するマウスの位置を示すカーソル111と、顧客が操作するマウスの位置を示すカーソル112が表示されている。一方、顧客側ウェブページ201においても同様に、顧客が操作するマウスの位置を示すカーソル211と、ユーザが操作するマウスの位置を示すカーソル212が表示されている。
【0037】
なお、ユーザ側又は顧客側のいずれにおいても、自分のマウスの位置を示すカーソル111、211と相手方のマウスの位置を示すカーソル112、212が表示されているが、自分又は相手のいずれのマウス位置を示すカーソルであるかを識別できるようになっている。本例では、相手方のマウスの位置を示すカーソル112、212のみ、破線の円で囲われているが、識別可能な態様であれば、カーソルの色を変えるなど、各種の態様によることができる。
【0038】
例えば、ユーザによるマウス操作に応じてカーソル111が移動すると、端末操作情報取得部16によって取得された端末操作情報に基づき、再現処理部17によってこのカーソル111の移動に係る変化が検知される。再現処理部17は当該端末操作情報に基づき、顧客側ウェブページ201上においてユーザのマウスの位置を示すカーソル212を、ユーザ側ウェブページ101上においてカーソル111が動いた通りに動かし、カーソル111の動きを顧客側ウェブページ201上に再現する。
これにより、ユーザ又は顧客は、相手方の端末操作を把握しながらコミュニケーションを図ることができる。
【0039】
ライブ情報処理部18は、ユーザ端末2と顧客端末3がウェブカメラやマイクといった入力手段を備える場合に、一方の端末から当該ウェブカメラやマイクに入力された映像や音声に係るライブ情報を取得し、当該ライブ情報を他方の端末に送信する。他方の端末では、ディスプレイやスピーカ等の出力手段によって、映像や音声が出力される。
【0040】
メモデータ処理部19は、ユーザ端末2及び顧客端末3上に、ユーザ及び顧客の双方が編集可能なメモデータを展開する。メモデータは、ユーザ及び顧客によって自由に編集されるが、ユーザ側及び顧客側において、常に同一の内容を表示する。
なお、ユーザ及び顧客によって編集されたメモデータは、本サービスの終了後等に、所定のデータベース等に保存して、後から参照することができる。
【0041】
通信処理部20は、ユーザ端末2や顧客端末3との間で、インターネット等のネットワークNWを介したデータの送受信処理を実行する。
この通信処理部20により、コミュニケーション支援装置1はユーザ端末2及び顧客端末3との間でセッションを確立し、両端末における共有ウェブページを同期させるのに必要なデータの送受信等が可能となっている。
【0042】
ユーザ情報記憶部1Aは、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1によって提供されるサービスのユーザに関する情報を記憶した記憶部である。
このユーザ情報記憶部1Aには例えば、
図4に示されるように、ユーザを識別するためのユーザIDに関連付けて、ユーザを認証するための認証情報、ユーザの名称や連絡先等に関するその他の詳細情報が記憶されている。
【0043】
文書データ記憶部1Bは、ユーザが用意した資料等の文書データを記憶する記憶部である。
この文書データ記憶部1Bには例えば、
図5に示されるように、ユーザを識別するユーザIDに関連付けて、ユーザが登録した文書データ、所定のファイル形式からなる文書データを変換して得られたウェブページが記憶されている。
【0044】
文書データは、ユーザが顧客とのコミュニケーションにおいて利用する説明資料等のデータであって、所定のドキュメント形式からなる。
ウェブページは、共有ウェブページを構成するウェブページであって、変換処理部12によって、文書データを変換して得られたものである。このウェブページは、文書データが複数頁からなる場合には、頁ごとに固有のURLが割り当てられた複数のウェブページによって構成される。
【0045】
なお、本例では、ユーザによる文書データの登録時に、変換処理部12によって文書データがウェブページに変換され、文書データ記憶部1Bにおいて、文書データに関連付けて登録されるものとしている。一方で、別の例においては、生成処理部13によってウェブページが生成され、ユーザと顧客によって共有ウェブページが共有される際に、変換処理部12が対象となる文書データをウェブページに変換することもできる。
【0046】
設定情報記憶部1Cは、設定処理部11によって実行される処理に係る情報であって、ユーザ端末2と顧客端末3の関連付け設定に係る情報を記憶した記憶部である。
この設定情報記憶部1Cには例えば、
図6に示されるように、コミュニケーションID、顧客端末情報、及びユーザ端末情報が互いに関連付けて記憶される。
【0047】
コミュニケーションIDは、所定のユーザと顧客に対して新たに提供される本サービスに固有な識別情報である。このコミュニケーションIDは、ユーザと顧客の関連付けを行う際、ユーザが関連付けを要求する顧客を特定するために用いられる。
顧客端末情報は、顧客端末3のIPアドレスやPort番号によって構成され、顧客端末3とセッションを確立し、ソケット通信を行うのに必要な情報が含まれる。
ユーザ端末情報には、ユーザのユーザIDと共に、ユーザ端末2のIPアドレスやPort番号といったソケット通信を行うのに必要な情報が含まれる。
この設定情報記憶部1Cを参照することによって、互いに関連付けられているユーザと顧客を特定することができると共に、セッションを確立してデータ通信を行うことができる。
【0048】
なお、本例において、設定処理部11によるユーザと顧客との関連付け設定の際に、ユーザ端末2や顧客端末3の利用環境に係る情報を取得し、これを設定情報記憶部1Cに記憶するものとしてもよい。ユーザ端末2や顧客端末3の利用環境とは、各端末のOS(Operation System)の種類、ウェブカメラやマイクといったデバイスやこれを動作させるドライバの有無等に係る情報であり、ユーザはこの情報を参照することにより、相手方の端末の利用環境に応じたコミュニケーションを図ることができる。
【0049】
ユーザ端末2は、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1によって提供されるサービスのユーザが利用する端末であって、当該ユーザが顧客とコミュニケーションを図るための端末である。
このユーザ端末2は、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、データ通信が可能な携帯型電話機端末などによって構成され、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、タッチパネル、ポインティングデバイス、ヘッドセット等によって実現される入出力処理部、データの送受信を行うためのブラウザ等の通信処理部といった機能部を備える。
【0050】
顧客端末3は、ユーザの顧客が利用する端末である。
この顧客端末3もユーザ端末2と同様、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、データ通信が可能な携帯型電話機端末などによって構成され、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、タッチパネル、ポインティングデバイス等によって実現される入出力処理部、データの送受信を行うためのブラウザ等の通信処理部といった機能部を備える。
【0051】
次に、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1によって実行される処理の流れについて説明する。
まず、
図6を参照して、設定処理部11により、所定のユーザ端末2と顧客端末3とが関連付けられるまでの処理の一例について説明しておく。
なお、ユーザは予め、本サービスのユーザ向けに用意されたウェブサイトに所定の認証情報によってログインし、コミュニケーション支援装置1に対して所定の処理を要求できるように準備しておく。
【0052】
電話によって顧客とコミュニケーションをとっていた本サービスのユーザは、当該顧客と本サービスを利用したコミュニケーションを取るべく、そのまま電話によって、当該ユーザの顧客に対し、コミュニケーション支援装置1からコミュニケーションIDを取得することを要求する。
【0053】
顧客が所定のウェブページからコミュニケーション支援装置1にアクセスし、コミュニケーション支援装置1にコミュニケーションIDの発行を要求すると(S101)、顧客端末3からコミュニケーション支援装置1に対して、コミュニケーションIDの発行要求が送信される(S102)。
【0054】
顧客端末2からコミュニケーションIDの発行要求を受信したコミュニケーション支援装置1は、顧客端末3のIPアドレスを取得すると共に(S102)、四桁の数字等から構成されるコミュニケーションIDを発行する(S103)。
発行されたコミュニケーションIDは、顧客端末3のIPアドレスと関連付けられて設定情報記憶部1Bに記憶される(S104)。
【0055】
顧客は、コミュニケーション支援装置1からコミュニケーションIDの発行を受けると(S105)、ユーザに対し、電話によって口頭でコミュニケーションIDを通知する(S106)。
【0056】
ユーザはユーザ端末2によって、コミュニケーション支援装置1に対し、顧客から聞いたコミュニケーションIDと共に、当該コミュニケーションIDと関連付けられた顧客との間での本サービスの提供開始要求を送信する(S107)。
これに応じてコミュニケーション支援装置1は、当該コミュニケーションIDと関連付けられた顧客端末3を特定した上、ユーザ端末2と、当該特定した顧客端末3とを関連付け、関連付け情報を設定情報記憶部1Cに登録する(S108)。
【0057】
続いて、ユーザ端末2と顧客端末3の関連付け設定がなされた後、共有ウェブページを備えたウェブページがユーザ端末2と顧客端末3上に展開されるまでの処理について、
図8を参照して説明する。
なお、ユーザは予め、顧客と共有したい文書データを文書データ記憶部1Bに登録しておく。登録された文書データは、コミュニケーション支援装置1の変換処理部12により、ウェブページに変換され、文書データ記憶部1Bに記憶される。
【0058】
ユーザは、予め文書データ記憶部1Bに登録しておいた文書データから、所望の文書データを選択する(S201)。
これに応じて生成処理部13は、所定の表示領域内に、ユーザが選択した文書データに対応したウェブページを共有ウェブページとして表示したウェブページを生成する(S202)。
生成されたウェブページはユーザ端末2及び顧客端末3に対して送信され、ユーザ端末2及び顧客端末3上に展開される(S203)。
【0059】
ユーザ端末2と顧客端末3上に共有ウェブページを備えたウェブページが展開されると、両端末における共有ウェブページの同期、及び端末操作の再現に係る処理が同時並行で実行される。
まず、共有ウェブページの同期処理について、
図9を参照して説明する。
遷移履歴取得部14は、互いに関連付けられたユーザ端末2と顧客端末3から、ユーザ又は顧客の端末操作に基づく共有ウェブページの遷移履歴を取得する(S301)。
共有ウェブページの遷移履歴は、定期的なポーリングを行い、ユーザ端末2と顧客端末3のブラウザに実装されているJavaScript(登録商標)を解析することによって取得される。
【0060】
同期処理部15は、遷移履歴取得部14によって取得された遷移履歴に基づき、ユーザ端末2又は顧客端末3において、共有ウェブページの遷移があったか否かを判断する(S302)。
その結果、共有ウェブページの遷移が一方の端末において検知された場合には、遷移後のウェブページを新たな共有ウェブページとして他方の端末上の共有ウェブページを同期させる(S303)。
【0061】
ここで、共有ウェブページの同期処理において、ユーザ端末2及び顧客端末3における共有ウェブページの遷移の流れを
図10から
図12に示す。
まず、
図10に示されるように、ユーザ端末2と顧客端末3には夫々、ウェブページ101、201が展開されており、このウェブページ101、201上には、夫々の表示領域102、202に、同一の共有ウェブページ102a、202bが表示されている。
【0062】
一例として、
図11に示されるように、顧客の操作によって、顧客側の共有ウェブページ202aが従前のウェブページから新たなウェブページに遷移した場合、遷移履歴取得部14によって取得された遷移履歴に基づき、同期処理部15がこの共有ウェブページ202aの遷移を検知する。
【0063】
共有ウェブページ202aの遷移が検知されたことにより、
図12に示されるように、同期処理部15は、遷移後の新たなウェブページを共有ウェブページとして、ユーザ側の表示領域102内の共有ウェブページ102aを同期させる。
【0064】
なお、ユーザ側において共有ウェブページ102aが遷移した場合も同様にして、顧客側の共有ウェブページ202aが同期させられる。
これにより、互いに関連付けられたユーザ端末2と顧客端末3との間で展開される共有ウェブページが同期させられ、ユーザと顧客は同一の共有ウェブページを参照しながら、商談等を行うことができる。
【0065】
次に、端末操作の再現に係る処理について、
図13を参照して説明する。
端末操作情報取得部16は、ユーザ端末2及び顧客端末3から、ユーザ又は顧客による端末操作に係る情報を定期的に取得する(S401)。
【0066】
再現処理部17は、端末操作情報取得部16によって取得された端末操作情報に基づき、ユーザ端末2又は顧客端末3において、端末操作に基づく変化があったか否かを判断する(S402)。
その結果、端末操作に基づく変化がユーザ端末2又は顧客端末3の一方の端末において検知された場合には、当該検知された端末操作に基づく変化を他方の端末上に再現する(S403)。
【0067】
ここで、端末操作の再現処理において、ユーザ端末2及び顧客端末3上での端末操作に基づく変化の再現の流れを
図14から
図16に示す。
まず、
図14に示されるように、ユーザ端末2のウェブページ101には、ユーザが操作するマウスの位置を示すカーソル111と、顧客が操作するマウスの位置を示すカーソル112が表示されている。一方、顧客側ウェブページ201においても同様に、顧客が操作するマウスの位置を示すカーソル211と、ユーザが操作するマウスの位置を示すカーソル212が表示されている。
なお、本例では、自分又は相手のいずれのマウス位置を示すカーソルであるかを識別できるよう、相手方のマウスの位置を示すカーソル112、212のみ、破線の円で囲われている。
【0068】
一例として、
図15に示されるように、ユーザによるマウス操作に応じてカーソル111が移動した場合(
図15において、破線で示したカーソルは、カーソル111が元いた位置を示しているが、これは説明の便宜のためであって、実際には表示されない)、端末操作情報取得部16によって取得された端末操作情報に基づき、再現処理部17は当該端末操作情報に基づくカーソル111の移動を検知する。
【0069】
ユーザの端末操作に基づく変化が検知されたことにより、
図16に示されるように、再現処理部17は、当該端末操作情報に基づき、顧客側ウェブページ201上においてユーザのマウスの位置を示すカーソル212を、ユーザ側ウェブページ101上においてカーソル111が動いた通りに動かし、カーソル111の動きを顧客側ウェブページ201上に再現する(なお、
図16において、破線で示したカーソルは、カーソル212が元いた位置を示しているが、これは説明の便宜のためであって、実際には表示されない)。
【0070】
なお、顧客側のウェブページ201においてカーソル211が移動した場合も同様にして、ユーザ側のウェブページ101に表示されている顧客のカーソル112の移動が再現される
これにより、ユーザ端末2又は顧客端末3の一方における端末操作が他方の端末上に忠実に再現されるため、ユーザ又は顧客は、相手方の端末操作を把握しながらコミュニケーションを図ることができる。
【0071】
続いて、ライブ情報処理部18及びメモデータ処理部19によって実現される機能であって、本サービスによるコミュニケーションをさらに便利なものとする機能について、
図17を参照して説明する。
ライブ情報処理部18は、ユーザ端末2と顧客端末3がウェブカメラやマイクといった外部入力手段を備える場合に、一方の端末の外部入力手段に入力された映像や音声に係るライブ情報を取得し、当該ライブ情報を他方の端末に送信する。
【0072】
図17に示されるように、ライブ情報処理部18の機能実行によって、ユーザ側ウェブページ101と顧客側ウェブページ201には夫々、映像表示欄121、221が設けられる。ライブ情報処理部18は、顧客端末3から取得した顧客の映像をユーザ側の映像表示欄121に表示すると共に、ユーザ端末2から取得したユーザの映像を顧客側の映像表示欄221に表示する。また、相手側の端末から取得された音声情報は、各端末が備えるスピーカ等から出力することができる。
なお、ライブ情報として提供される映像は、ネットワークNWの不具合に応じて、予め登録しておいたプロフィール画像に切り替えられるようになっていてもよい。
【0073】
また、メモデータ処理部19の機能実行によって、ユーザ側ウェブページ101と顧客側ウェブページ201には夫々、メモデータ表示欄131、231が設けられ、メモデータ処理部19は、ユーザ及び顧客の入力操作に応じてメモデータを編集する。このメモデータ表示欄131、231はユーザ端末2と顧客端末3のいずれからも編集することができ、常に同じ内容で表示される。
なお、ユーザ及び顧客によって編集されたメモデータは、本サービスの終了後等に、所定のデータベース等に保存して、後から参照することができる。
【0074】
以上の本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1によれば、互いに関連付けられたユーザと顧客が、専用のソフトウェアやアプリケーションを組み込むことなく、ウェブページを共有したコミュニケーションをとることができる。
また、共有ウェブページは同期させられているため、常に同じウェブページを参照しながら、コミュニケーションをとることができる。