特許第6945277号(P6945277)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000002
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000003
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000004
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000005
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000006
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000007
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000008
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000009
  • 特許6945277-ステータおよびこれを含むモータ 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6945277
(24)【登録日】2021年9月16日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】ステータおよびこれを含むモータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/34 20060101AFI20210927BHJP
   H02K 3/50 20060101ALI20210927BHJP
【FI】
   H02K3/34 B
   H02K3/50
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-80424(P2016-80424)
(22)【出願日】2016年4月13日
(65)【公開番号】特開2016-226264(P2016-226264A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2019年3月18日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0075386
(32)【優先日】2015年5月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】カン、ヨン グ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ジュ
【審査官】 三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−046960(JP,A)
【文献】 特開2009−033847(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0112582(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0076944(US,A1)
【文献】 特開2007−267569(JP,A)
【文献】 特開2008−312277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/34
H02K 3/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド部から突出するトゥース(tooth)が設けられる複数の単位ステータコア;
前記単位ステータコアに結合されるインシュレーター;
前記インシュレーターの上端に設けられるターミナル安着溝を含むガイド部;および
前記ターミナル安着溝に安着され、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部と接触結合する中性点ターミナル部材;
を含み、
前記中性点ターミナル部材は、
前記ターミナル安着溝に嵌合される本体部;と
前記本体部に設けられ、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部が結合される複数の結着部;
を含み、
前記中性点ターミナル部材は、前記本体部の一領域に前記ガイド部の内表面と結合し、前記複数の結着部のうち隣接する結着部の間に配置された回転防止突出パターンをさらに含み、
前記結着部は、前記本体部に接続された一端と、前記本体部から切り離された他端と、を有し、前記コイルの末端部を囲む構造で折り曲げられる、ステータ。
【請求項2】
前記本体部と、前記結着部と、前記回転防止突出パターンと、が一体型構造で設けられる、請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記回転防止突出パターンは、前記ガイド部の結合突起(G)に結合され、
前記本体部は、前記結合突起の内側に配置される、請求項1に記載のステータ。
【請求項4】
モータハウジング;
前記モータハウジング内部に設置されるステータ;およびロータ;を含み、
前記ステータは、
ヘッド部から突出するトゥース(tooth)が設けられる複数の単位ステータコア;
前記単位ステータコアに結合されるインシュレーター;
前記インシュレーターの上端に設けられるターミナル安着溝を含むガイド部;および
前記ターミナル安着溝に安着され、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部と接触結合する中性点ターミナル部材;を含み、
前記中性点ターミナル部材は、
前記ターミナル安着溝に嵌合される本体部;と
前記本体部に設けられ、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部が結合される複数の結着部;
を含み、
前記中性点ターミナル部材は、前記本体部の一領域に前記ガイド部の内表面と結合し、前記複数の結着部のうち隣接する結着部の間に配置された回転防止突出パターンを含み、
前記結着部は、前記本体部に接続された一端と、前記本体部から切り離された他端と、を有し、前記コイルの末端部を囲む構造で折り曲げられる、モータ。
【請求項5】
前記回転防止突出パターンは、前記ガイド部の結合突起(G)に結合され、
前記本体部は、前記結合突起の内側に配置される、請求項4に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工程性および製造効率を上げることができるステータとこれを適用したモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モータはステータとロータの相互作用によって駆動力を具現する装置である。
【0003】
このようなモータは、直流式の可変電圧電動機と交流式の3相誘導電動機に区分されたりもする。
【0004】
一例として、前記モータは、エレベーターまたは車両などの装備に牽引力を具現する巻上電動機(traction motor)として用いられる。また、前記モータは自動車の操向安定性を保障するために、電動式操向装置(Electronic Power Steering System)として用いられる。
【0005】
このうち、電動式操向装置(EPS)の場合、車速センサ、トルクアングルセンサおよびトルクセンサなどで感知した運行条件に応じて、電子制御装置(Electronic Control Unit)は、モータを駆動して旋回安定性を保障し、迅速な復元力を提供することによって、運転者に安全な走行を可能とする。このような電動式操向装置は、運転者が操向をするためにハンドルを操作するトルクをモータが補助することによって、より少ない力で操向作業ができるようにする。
【0006】
前記モータとしてはBLDCモータが用いられる。
【0007】
BLDCモータ(Brushless DCモータ)の主要部位はステータとロータで構成されるが、ステータにはコイルが巻線され、ロータにはマグネットが結合され電磁気的な相互作用によってロータが回転する。このようなステータは単位コアとコイルからなるが、最近では複数個の分割コアを環状に連結して使用する。
【0008】
この場合、ステータの上部に突出するコイルと結合する中性点ターミナルとの連結時に、中性点ターミナルの固定のために絶縁性材質の射出物を別途に製作して装着しなければならない。したがって、このための射出材料および射出工程、結合工程などの付随的な工程が多くなり製造効率が低下する問題に繋がっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施例は、前述した問題を解決するために案出されたもので、特にステータコアに結合するインシュレーター自体に中性点ターミナル構造物を直接安着させることができるガイド部を設け、前記ガイド部に挿入結合され得る中性点ターミナル部材を具現することによって、別途の固定や絶縁物の射出工程がなくても効率的なステータ構造を具現することができる。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、前記で言及された課題に限定されず、ここで言及されていない他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題は、本発明の一実施例により、ヘッド部から突出するトゥース(tooth)が設けられる複数の単位ステータコア;前記単位ステータコアに結合されるインシュレーター;および前記インシュレーターの上端に設けられるターミナル安着溝を含むガイド部;を含むステータによって達成される。
【0012】
前記ステータは、前記ターミナル安着溝に安着され、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部と接触結合する中性点ターミナル部材;をさらに含むことができる。
【0013】
そして、前記中性点ターミナル部材は、前記ターミナル安着溝に嵌合される本体部;と前記本体部に設けられ、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部が結合される複数の結着部;を含むことができる。
【0014】
好ましくは、前記中性点ターミナル部材は、前記結着部が前記コイルの末端部を囲む構造で折り曲げられるように形成され得る。
【0015】
ここで、前記本体部と前記結着部は一体型構造で設けることができる。
【0016】
また、前記中性点ターミナル部材は、前記本体部の一領域に前記ガイド部の内表面と結合する回転防止突出パターン;をさらに含むことができる。
【0017】
前記課題は、本発明の一実施例により、モータハウジング;前記モータハウジング内部に設置されるステータ;およびロータ;を含み、前記ステータは、ヘッド部から突出するトゥース(tooth)が設けられる複数の単位ステータコア;前記単位ステータコアに結合されるインシュレーター;前記インシュレーターの上端に設けられるターミナル安着溝を含むガイド部;および前記ターミナル安着溝に安着され、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部と接触結合する中性点ターミナル部材;を含み、前記中性点ターミナル部材は、前記ターミナル安着溝に嵌合される本体部;と前記本体部に設けられ、前記単位ステータコアに巻線されるコイルの末端部が結合される複数の結着部;を含むモータによって達成される。
【0018】
ここで、前記中性点ターミナル部材は、前記本体部の一領域に前記ガイド部の内表面と結合する回転防止突出パターン;をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例によれば、ステータコアに結合するインシュレーター自体に中性点ターミナル構造物を直接安着できるガイド部を設け、前記ガイド部に挿入結合される構造で中性点ターミナル部材を具現する。それにより、別途の固定や絶縁物の射出工程がなくても効率的なステータ構造を具現することができ、製造費用を大きく節減することができる。
【0020】
さらに、一体型構造の中性点ターミナル部材は、全ステータの上部面に環形構造で嵌合されるところ、全体的に各ステータの構造的な安定性を補助的に強化することができる。例えば、複数個の分割コアを環状に連結して形成されるステータの上部面に環形構造の中性点ターミナル部材が嵌合されるので、ステータの構造的な安定性を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】基本的なモータに適用されるステータの構造を図示した図面。
図2a】本発明の実施例に係るステータの構造を図示した分離斜視図。
図2b】単位ステータコアの結合構造を図示した図面。
図2c】単位ステータコアとインシュレーターの結合関係を示す図面。
図3図2の結合斜視図。
図4図3の要部を拡大したイメージ。
図5図3の要部を拡大したイメージ。
図6】中性点ターミナル部材の結合構造の上部平面図。
図7】本発明の実施例に係るモータ用ステータが適用された電動パワーステアリング用(EPS)モータの具現例を図示した概念図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施例を有することができるところ、特定実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解されるべきである。
【0023】
第2、第1などのように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に用いることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されるものではない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第2構成要素は第1構成要素と命名することができ、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名することができる。および/またはという用語は、複数の関連された、記載された項目の組合せまたは複数の関連された、記載された項目中のある項目を含む。
【0024】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及されたときは、該他の構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されていることもあり得るが、中間に他の構成要素が存在することもあり得ると理解されるべきである。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及されたときは、中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきである。
【0025】
実施例の説明において、いずれか一つの構成要素が他の構成要素の「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は、二つの構成要素が互いに直接(directly)接触されるか一つ以上の他の構成要素が前記両構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されることをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上方だけでなく下方の意味も含むことができる。
【0026】
本出願で用いる用語は、単に特定の実施例を説明するために用いられたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0027】
特に定義しない限り、技術的または科学的な用語を含めて、ここで用いられるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる、辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味と解釈されない。
【0028】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するが、図面符号にかかわらず、同一であるか対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0029】
図1は基本的なモータに適用されるステータの構造を図示した図面である。
【0030】
図1に図示されたように、ステータ1は、複数のステータコア3にインシュレーター2を装着し、前記インシュレーター2に巻線されるコイルCの末端C1がステータ1の外部に突出するように配置される。
【0031】
この場合、前記ステータ1の上部には露出された前記コイルCの末端C1と結合される中性点ターミナルTが配置される。このような中性点ターミナルTをアセンブリー化し、外部との絶縁性を確保するために、図1に図示されたように、プラスチック射出物のような固定部材4が必須である。このため、射出のための工程が必須となって工程費用が増加する。
【0032】
図2aは、前述の問題を解消するための本発明の実施例に係るステータ200の構造を図示した分離斜視図である。図2bは単位ステータコアの結合構造を図示したもので、図2cは単位ステータコアとインシュレーターの結合関係を例示したイメージである。
【0033】
図3図2の結合斜視図であり、図4および図5図3の要部を拡大したイメージである。
【0034】
図2図5を参照すれば、本発明の実施例に係るステータ200は複数の単位ステータコアAと前記単位ステータコアAに結合されるインシュレーター210および前記インシュレーター210の上端に設けられるターミナル安着溝221を含むガイド部220を含んで構成され得る。
【0035】
前記単位ステータコアAは、図2bに図示されたように、複数個が相互隣接して分割配置される。
【0036】
図2bに図示された通り、前記単位ステータコアAはヘッド部Hから突出するトゥース(tooth;h)が設けられる構造物であって、環形に配置される構造でステータを具現することができるようにする。
【0037】
特に、図2cに図示されたように、前記単位ステータコアAの外周面には、インシュレーター210が嵌合する形態で安着する。前記インシュレーター210は、図2cに図示された通り、上下に同一構造物が分割製作されて結合されるか、一つの一体型構造物で製作され得る。
【0038】
前記インシュレーター210は、内部に中空Sが形成され、外面にはコイル巻線溝211が設けられるインシュレーター本体213が配置され、下部の他のインシュレーターと結合する結合溝212が設けられ得る。特に、本発明の実施例は、図2cに図示されたように、前記インシュレーター210の上端部Xの外側にガイド部220をさらに含む構造で具現されることを特徴とする。
【0039】
図2aに図示されたように、前記インシュレーター210の上部に配置され、ステータの外側方向に突出するガイド部220が設けられ得る。ここで、前記ガイド部220は、中性点ターミナル部材100が挿入結合されるように形成されるターミナル安着溝221を含む。
【0040】
これを通じて、図1を説明するにおいて、前述したとおり、別途の射出絶縁物4を具備することなく、一体型の構造で具現される中性点ターミナル部材100を前記ガイド部220のターミナル安着溝221に嵌合することができる。したがって、工程が単純化され、材料費が節減され、構造的な安定性およびメンテナンスによる効率性を保障することができる。
【0041】
図3図2aの構造が結合された状態図であり、図4図3で前記ガイド部と中性点ターミナル部材の要部を拡大した図面、図5は前記ガイド部を拡大した要部拡大図である。
【0042】
図3図5を参照すれば、コイルCが巻線されるインシュレーター210において、外側の本体P1部分から外部に突出する構造で前記ガイド部220が設けられる。
【0043】
前記ガイド部220は、図5に図示されたように、中性点ターミナル部材100が嵌合するように形成されるターミナル安着溝221を具備する構造で具現される。
【0044】
具体的には、前記中性点ターミナル部材100は前記ターミナル安着溝221に嵌合される。
【0045】
前記中性点ターミナル部材100は本体部110と複数の結着部120を含むことができる。そして、前記中性点ターミナル部材100は突出パターン130をさらに含むことができる。
【0046】
本体部110は、前記ターミナル安着溝221に嵌合され前記ステータの外周に沿って所定の曲率で折り曲げられるように形成される。
【0047】
複数の結着部120は前記本体部110に設けられ、前記単位ステータコアAに巻線されるコイルCの末端部C1が結合される。すなわち、前記結着部120は、前記単位ステータコアAに巻線されるコイルの末端部C1と接触結合する構造で具現され、これは、前記コイルの末端部C1を囲む構造で折り曲げられるように形成され得る。
【0048】
前記中性点ターミナル部材100は、前記本体部110と前記結着部120が一体型の構造で設けられるようにして構造的な一体感を強化することができる。
【0049】
特に前記中性点ターミナル部材100は、前記本体部110の一領域に前記ガイド部220の内表面と結合する回転防止突出パターン130をさらに含む構造で具現される。それにより、突出パターン130は回転運動によって前記中性点ターミナル部材100が回転したり離脱しないようにする。
【0050】
図6図3の上部平面図を図示したもので、前記回転防止突出パターン130が前記ガイド部220の結合突起Gに係止する構造で結合されて前記中性点ターミナル部材100が自ら回転しないようにする。すなわち、前記回転防止突出パターン130が前記結合突起Gに係止する構造は、回転運動によって前記中性点ターミナル部材100が自ら回転しないようにして、コイルの末端部C1との結合性を安定的に確保することができるようにする。
【0051】
以下では、図7を参照して本発明の実施例に係るモータ用ステータ200が適用された電動パワーステアリング用(EPS)モータの具現例について説明する。ただし、実施例に係るステータ200は、エレベーターまたは車両などの装備に牽引力を具現する巻上電動機(traction motor)などの多様なモータに適用することができる。
【0052】
図7を参照すれば、前記モータにはモータハウジングMHおよび前記モータハウジングMHと結合されたブラケット30が設けられる。
【0053】
前記モータハウジングMHは、上部が開放され、下面は中央部に支持管11が突出した形状で形成され得る。そして、前記ブラケット30は前記モータハウジングMHの上部に結合されて内部空間を形成する。前記支持管11の内側には第1ベアリング31が設置され、前記ブラケット30には第2ベアリング32が設置される。
【0054】
前記第1ベアリング31および第2ベアリング32には回転軸(400;シャフト)が接触支持されるように配置される。図7に図示された通り、前記回転軸400の上部は前記第2ベアリング32によって支持され、前記回転軸400の下部は前記第1ベアリング31によって支持される。
【0055】
前記回転軸400の上端部は、前記ブラケット30を貫通して上側に突出するように配置され、操向軸(図示されず)と連結される機構物60と結合される。
【0056】
前記モータハウジングMH内部にはステータ200とロータ300が設置される。前記ロータ300は、前記回転軸400と結合されるロータコア320と、前記ロータコア320の外周面に結合されるマグネット310を含む。
【0057】
本実施例では、マグネット310がロータコア320の外周面に結合される構造を例にして説明したが、ロータコア320内部にマグネット310が挿入される構造で具現された構造を適用することもできる。
【0058】
前記ステータ200は、前記マグネット310とモータハウジングMHの間に配置され、これは図2aで詳述した構造をそのまま含むことができる。
【0059】
前述した前記モータの構造において、前記ステータ200から発生する磁場と、前記ロータ300から発生する電場との相互作用によって、前記回転軸400は回転する。
【0060】
一方、前記回転軸400にはセンシングプレート40が結合されて前記回転軸400と共に回転する。そして、前記センシングプレート40にはセンシングマグネット50が設置される。
【0061】
また、前記ブラケット30には回路基板10が設置される。そして、前記回路基板10には前記センシングマグネット50が対向する位置にセンシング素子20が設置され得る。
【0062】
前記センシング素子20は、前記センシングマグネット50が回転された程度を感知して前記センシングマグネット50が結合された前記センシングプレート40および前記回転軸400の回転された程度を感知する。
【0063】
前記では本発明の実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有した者は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることが理解できるであろう。そして、このような修正と変更に関係した差異点が、添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0064】
100:中性点ターミナル部材、
110:本体、
120:結着部、
130:回転防止突出パターン、
200:ステータ、
210:インシュレーター、
220:ガイド部。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
図7