(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6945561
(24)【登録日】2021年9月16日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20210927BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20210927BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20210927BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 349C
G09F9/302 C
G06T1/00 400G
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-561960(P2018-561960)
(86)(22)【出願日】2017年10月10日
(65)【公表番号】特表2020-514781(P2020-514781A)
(43)【公表日】2020年5月21日
(86)【国際出願番号】CN2017105495
(87)【国際公開番号】WO2018171167
(87)【国際公開日】20180927
【審査請求日】2020年4月28日
(31)【優先権主張番号】201710182796.0
(32)【優先日】2017年3月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】スン クオ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ フェイ
(72)【発明者】
【氏名】イン ハイジュン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ ジエンチャン
【審査官】
石本 努
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第106022324(CN,A)
【文献】
中国実用新案第205910951(CN,U)
【文献】
中国特許出願公開第106298859(CN,A)
【文献】
特開2009−110452(JP,A)
【文献】
特開2015−125663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/033−3/039
G06T1/00
1/60
G09F9/00−9/46
H01L27/32
51/50
H05B33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素領域及び画素領域の間に位置する複数の間隔領域を有する表示基板と、複数の集光レンズとを備え、複数の前記画素領域は、複数の列に配列され、且つ任意の隣接する2つの列において、1つの列の画素領域の面積は、他の一つの列の画素領域の面積より大きく、2つの隣接する列の前記画素領域間に位置する集光レンズの各々は、楕円体の一部であり、
前記表示基板は、複数の前記画素領域内の複数の発光手段の非光射出側に位置する遮光層を有し、前記遮光層は、複数の前記間隔領域に位置する複数の光通過孔を有し、
複数の前記集光レンズは、それぞれ前記遮光層の複数の前記発光手段に向かう側であって、前記光通過孔に対応する位置に位置する表示パネル。
【請求項2】
前記集光レンズの各々は、前記表示基板における正投影が、それぞれ一つの光通過孔の前記表示基板における正投影を覆う請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
複数の前記集光レンズの光軸は、それぞれ対応する前記光通過孔を通過する請求項1又は請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
複数の前記集光レンズの前記光軸は、それぞれ対応する前記光通過孔の中心軸線と重なる請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
複数の前記光通過孔は、それぞれ対応する前記集光レンズの焦点位置に位置する請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記表示パネルは、さらに前記表示基板に対向する蓋板を備え、前記蓋板は複数の前記発光手段の光出射側に位置すると共に、複数の前記集光レンズに支持される請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記集光レンズの各々の底面の長軸は、12μm−20μmの範囲に近似し、短軸は、6μm−12μmの範囲に近似し、そして前記集光レンズの各々の高さは、1μm−3μmの範囲に近似する請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記集光レンズの各々の屈折率は、1.3−1.8の範囲に近似する請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記光通過孔の各々の直径は、2μm−3μmの範囲に近似する請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記遮光層は、金属材料又は不透明なポリエステル材料によって作製されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示パネルと、
指紋認識センサと、を備え、
前記指紋認識センサは、前記遮光層が複数の前記発光手段とは反対側に位置し、且つ前記指紋認識センサは、前記表示パネルが発光する時、前記光通過孔を通して前記表示パネルの光射出側の指紋画像を収集して識別するように設けられる表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術の分野に関し、特に表示パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンが日増しに普及する一方である。スマートフォンの支払い機能は、携帯電話ユーザに大きな利便性を提供している。ユーザは、スマートフォンを使って買い物やタクシーの料金を支払うことができる。従って、スマートフォンを紛失した場合に開くことができず、且つスマートフォン中に記載される財産や情報が盗まれる虞がなく、ユーザの財産を保護可能な高セキュリティスマートフォンが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなスマートフォンのセキュリティ要請に対応して、指紋認証が登場した。現在の主流技術では、指紋認識用の構造は、主としてスクリーンの表示領域以外の部分に設けられる。例えば、いくつかの指紋認識用の構造は、電話のホームボタン(ホームキー)に設けられ、そしてスライド又は押圧の方式によってロックを解除することができる。こうして、スマートフォンがユーザの手に握られている時、スマートフォンの背面に位置するユーザの指紋を識別することができる。今現在、表示領域内に指紋認識用の構造が設けられている製品は、まだ存在していない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
よって、本開示の一つの実施例は表示パネルである。表示パネルは、表示基板と、複数の集光レンズとを備えることができる。表示基板は、複数の画素領域と、画素領域の間に位置する複数の間隔領域とを有することができる。表示基板は、複数の画素領域内の複数の発光手段の非光射出側に位置する遮光層を有することができ、しかもこれらの遮光層は、複数の間隔領域内にある複数の光通過孔を有することができる。複数の集光レンズは、それぞれ遮光層の複数の発光手段に向かう側であって、光通過孔に対応する位置に位置することができる。各集光レンズが表示基板における正投影は、一つの光通過孔が表示基板における正投影をそれぞれ覆うことができる。複数の集光レンズの光軸は、それぞれ対応する光通過孔を通すことができる。複数の集光レンズの光軸は、それぞれ対応する光通過孔の中心軸線と重なることができる。複数の光通過孔は、それぞれ対応する集光レンズの焦点位置に位置することができる。
【0005】
表示パネルは、さらに表示基板に対向する蓋板を備えることができ、蓋板は複数の発光手段の光出射側に位置するとともに、複数の集光レンズ上に支持される。複数の画素領域は、複数の行と複数の列に配列され、画素領域の各々は同じ面積を有することができ、また集光レンズの各々は球体の一部であってもよい。集光レンズの各々の底面の半径は、約7μm−12μmであってもよく、且つ集光レンズの各々の高さは、約1μm−3μmであってもよい。
【0006】
他の一つの実施例では、複数の画素領域は、複数の列に配列されることができ、且つ任意の2つの隣接する列において、1つの列の画素領域の面積は、他の一つの列の画素領域の面積より大きくてもよい。2つの隣接する列の画素領域間の各々の集光レンズは、楕円体の一部であってもよい。集光レンズの各々の底面の長軸は、約12μm−20μmであってもよく、短軸は、約6μm−12μmであってもよく、しかも集光レンズの各々の高さは、約1μm−3μmであってもよい。集光レンズの各々の屈折率は、約1.3−1.8であってもよい。光通過孔の各々の直径又は長さは、約2μm−3μmであってもよい。遮光層は、金属製又は不透明なポリエステル材料製であってもよい。
【0007】
本開示の更に他の一つの実施例は、表示装置である。表示装置は、本開示の一つの実施例に係る表示パネルを備えることができる。前記表示装置は、さらに指紋認識センサを備えることができる。指紋認識センサは、遮光層の複数の発光手段とは反対側に位置することができ、且つ前記指紋認識センサは、前記表示パネルが発光する時、前記光通過孔を通して前記表示パネルの光射出側の指紋画像を収集して識別するように設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の主題は、明細書の特許請求の範囲において、特に表示され、及び明確的に要求された。以下の図面及び詳細な説明を参照し、本開示の上記内容及び他の対象、特徴及び効果は明らかになる。
【
図1】本開示の一つの実施例に係る指紋認識用表示装置を示す図である。
【
図2】本開示の一つの実施例に係る表示装置の複数の画素領域の配列を示す図である。
【
図3】本開示の一つの実施例に係る表示装置の複数の画素領域の配列を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業者に本開示の発明をより良く理解させるため、図面及び実施例を参照して本開示をさらに詳しく説明する。
図1−3の参照は、本開示の説明の全体にわたってある。図面全体を通して同じ構造および要素は、図面を参照するときに同じ参照番号によって示される。
【0010】
図1は本開示の一つの実施例に係る指紋認識用表示装置を示す図である。
図2は、本開示の一つの実施例に係る表示装置の集光レンズの形状及び画素領域の配置を示す図である。
図3は、本開示の他の一つの実施例に係る表示装置の集光レンズの形状及び画素領域の配置を示す図である。
図1−
図3に示すように、表示装置は、表示パネル100と、指紋認識センサ200とを備える。表示パネル100は、表示基板110を含む。表示基板110は、複数の画素領域Pと複数の間隔領域に分割され、各々の間隔領域が2つの隣接する画素領域Pの間に位置する。発光手段112は、各画素領域P内に設けられている。表示パネル100は、さらに複数の発光手段112の非光射出側に配置される遮光層113を備える。遮光層113は、それぞれ間隔領域に位置する複数の光通過孔113aを有する。複数の集光レンズ120は、遮光層113の発光手段112に向かう側であって、光通過孔113aに対応する位置にそれぞれ位置する。指紋認識センサ200は、遮光層113の発光手段112とは反対側に設けられる。指紋認識センサ200は、表示パネル100が発光する時、光通過孔113aを通し、表示パネル100の光射出側に位置する指紋301の画像を収集して認識する。
【0011】
一つの実施例において、表示基板110は、基板111と、基板111上に配置された薄膜トランジスタ114のアレイとをさらに備えることができる。発光手段112は、有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode ,OLED)手段又はマイクロLED手段であってもよく、薄膜トランジスタ114の基板111とは反対側に設けられている。発光手段112は、第1の電極116と、第1の電極と対向する第2の電極117と、第1の電極と第2の電極との間に位置する発光機能層とを含むことができる。第1の電極116は、薄膜トランジスタ114のドレイン118に結合されている。一つの実施例において、発光手段112は、ボトムエミッション型であってもよい。即ち、発光機能層と基板との間に設けられた第1の電極は透明電極であり、第2の電極は非透明電極である。他の一つの実施例において、発光手段は、トップエミッション型であってもよい。即ち、第1の電極は非透明電極であり、第2の電極は透明電極である。
【0012】
一つの実施例において、発光手段112は、光射出側と非光射出側を有する。光射出側は、発光手段112からの光の指向する側である。非光射出側は、光射出側とは反対側である。表示パネルの光射出側は、前記発光手段の光射出側である。ボトムエミッション型の発光手段112に対して、非光射出側は、発光手段112の基板111とは反対側である。トップエミッション型の発光手段112に対して、非光射出側は、発光手段112の基板111に向かう側である。本開示の一つの実施例において、発光手段112は、トップエミッション型の発光手段であってもよい。即ち、遮光層113は、発光手段112の基板111に向かう側に位置されている。複数の集光レンズ120は、対応する光通過孔113aの基板111とは反対側に設けられている。
【0013】
本開示の一つの実施例に係る表示装置では、表示状態において、ユーザの指300が表示パネル100の表示領域に置かれると、発光手段112が発する光は指紋301によって反射される。そして、反射された光は、集光レンズ120によって収束され、光通過孔113aを通過して指紋認識センサ200に伝搬される。これにより、指紋認識センサ200は、各光通過孔113aから出射された光に基づいて指紋の画像を認識する。光通過孔113aを設けることにより、表示装置外部の迷光が指紋認識センサ200に入射して指紋認識効果への影響を防ぐことができる。集光レンズ120は、指紋301によって反射された光をより集中させるように設けられるため、認識効果がより良好になる。こうして、本開示のいくつかの実施例は、表示領域の指紋認識を実現し、優れた指紋認識の効果を達することができる。また、遮光層113は、発光手段112の非光射出側に設けられ、且つ光通過孔113aは画素領域の間の間隔領域に設けられるため、通常の表示に影響を与えない。
【0014】
指紋認識センサ200が指紋の完全な画像を認識できるように、光通過孔113a及び集光レンズ120の配置は以下の条件を満たすべきである。即ち、指300が表示パネル100の表示領域に置かれた時、指300が位置する領域の集光レンズ120は、指300の各位置で反射された光が、何れも集光レンズ120及び光通過孔113aを通過して指紋認識センサ200に到達することができるように確保すべきである。一つの実施例において、指紋認識センサ200は、光電センサ及び画像処理部を有することができる。光電センサは、受光した光を電気信号に変換して、電気信号を画像処理部に送信する。画像処理部は、受信した電気信号に基づいて演算を行うことによって、各集光レンズに対応する指紋の画像を取得し、そしてそれらを完全な指紋画像に合成する。
【0015】
一つの実施例において、集光レンズ120の光軸は、対応する光通過孔113aを通過する。他の一つの実施例において、集光レンズ120の光軸は、対応する光通過孔113aの中心軸線と重なる。ここでの「と重なる」とは、集光レンズ120の光軸は、対応する光通過孔113aの中心軸線と精確に又は完全に重複する;又は、集光レンズ120の光軸は、対応する光通過孔113aの中心軸線と平行し、且つ対応する光通過孔113aを通過する;又は、集光レンズ120の光軸は、対応する光通過孔113aの中心軸線と交差するが、交差する軸線がなす角度が5度未満であることを指す。他の一つの実施例において、光通過孔113aは、対応する集光レンズ120の焦点位置に位置して、集光レンズ120によって収束された光を可能な限り多めに光通過孔113aを通過させることにより、指紋認識の効果を向上させる。
【0016】
集光レンズ120によって集光された光を光通過孔113aを十分に通過させると共に、外部の迷光が光通過孔113aを通過して指紋認識効果を影響を回避するため、光通過孔113aの直径は、約1.5μm−約3.5μmであってもよく、好ましくは約2μm−約3μmである。一つの実施例において、光通過孔113aは、円柱状を有してもよい。他の一つの実施例において、光通過孔113aは、四角柱状を有してもよい。光通過孔113aが四角柱状を有する場合、光通過孔113aの長さは、光通過孔113aが水平面における対角線の長さである。即ち、光通過孔が表示基板における正射影が矩形を有するため、前記光通過孔の長さは長方形の対角線の長さであり、その長さは約1.5μm−約3.5μmの範囲に近似し、好ましくは、約2μm−約3μmである。
【0017】
一つの実施例において、表示パネル100は、さらに表示基板110に対向する蓋板130を備える。蓋板130は、複数の発光手段112の光射出側に位置し、複数の集光レンズ120によって支持される。上述したように、本開示の一つの実施例において、発光手段112はトップエミッション型である。従って、蓋板130は、複数の発光手段112の光射出側に位置する。即ち、蓋板130は、複数の発光手段112の基板111とは反対側に位置する。複数の集光レンズ120は、光を集光するだけでなく、蓋板130を支持して表示パネル100の構造安定性を維持する機能もある。こうして、表示領域内の指紋認識及び表示パネル100の安定性は、いずれも簡単な構成によって実現することができる。
【0018】
一つの実施例において、表示基板110は、更に薄膜トランジスタ114のアレイの上方に配置された画素定義層115をさらに備える。画素定義層115には、複数の凹溝が形成されている。発光手段112は、複数の凹溝内に配置されている。複数の集光レンズ120は、画素定義層115上に配置されることができる。集光レンズ120の屈折率は、約1.3−約1.8の範囲に近似することができる。一つの実施例において、集光レンズ120の屈折率は1.7である。本明細書での「近似」によって修飾された値の範囲は、前記値の範囲の上限及び下限が10%変化し得ることを意味する。本明細書での「約」によって修飾された値の範囲は、前記値の範囲が10%変化し得ることを示す。
【0019】
本開示の複数の画素領域Pは、異なる態様で配置されてもよい。
図2は、本開示の一つの実施例に係る複数の画素領域の配列を示している。この実施例において、複数の画素領域Pは、複数の行と複数の列に配列されている。各画素領域Pの面積は略同じである。集光レンズ120は、球体の一部であってもよい。集光レンズ120の底面の半径は、約7μm−約12μmの範囲に近似して、集光レンズの高さは、約1μm−約3μmの範囲に近似する。
【0020】
一つの実施例において、上述したように複数の画素領域Pが均一に配置されている場合、複数の集光レンズ120も均一に配置される。指300が表示パネル100に接触すると、対応する領域の各集光レンズ120は、いずれも指300の円形領域から反射された光を収束する。こうして、指紋認識センサ200の、各円形領域から反射された光に基づく指紋全体画像の取得に、より有利である。
【0021】
図3は、本開示の一つの実施例に係る複数の画素領域Pの配列を示している。
図3に示すように、複数の画素領域Pが複数の列に配列されている。任意の2つの隣接する列において、1つの列の画素領域Pの面積は、他の一つの列の画素領域Pの面積より大きい。2つの隣接する列の画素領域Pの間に位置する集光レンズ120は、楕円体の一部である。
図3に示すように、右列の青色画素領域Bの面積は、左列の赤色画素領域Rと緑色画素領域Gとの面積の和に近似する。左列の画素領域Pと右列の画素領域Pとの間の集光レンズの底面は楕円形であり、そのため、間隔領域を十分に利用する。同じ列の画素領域Pに対して、画素領域Pの面積は同じであってもよい。一つの実施例において、2つの隣接する画素領域Pの間の集光レンズ120は、球体の一部であってもよい。
【0022】
一つの実施例において、集光レンズ120が楕円形の一部である場合、集光レンズ120の楕円形の底面の長軸は、約12μm−約20μmの範囲に近似する。その短軸は約6μm−約12μmの範囲に近似する。集光レンズの高さは、約1μm−3μmの範囲に近似する。
【0023】
本開示の遮光層113の材料は、ここでは限定をしない。一つの実施例において、金属材料又は不透明なポリエステル材料で作製することができる。
【0024】
上述した表示装置では、表示モードにおいて、ユーザの指が表示パネルの表示領域内に置かれると、発光手段から発する光が指紋によって反射される。そして、反射された光は、集光レンズによって収束され、光通過孔を通過して指紋認識センサに向かって伝搬される。指紋認識センサは、各光通過孔から出射された光に基づいて指紋画像を認識する。光通過孔を設けることにより、表示装置外部の迷光が指紋認識センサに入射して指紋認識効果への影響を防ぐことができる。集光レンズは、指紋によって反射された光をより集中させるように設けられる。従って、認識効果はより良くなる。
【0025】
本開示の種々の実施例は、説明を目的として例示したものであり、網羅的に列挙する又はこれらの実施例に限定することを意図しない。当業者にとって、説明された実施例の範囲及び要旨から逸脱しない場合、様々な変更や置換を行うことは自明である。本明細書で使用される用語は、実施例の原理、市場に存する技術の実際の適用又は技術改善に対する最善の説明であり、又は当業者が本明細書に開示される実施例を理解できるようにするためのものである。
【0026】
この出願は、2017年3月24日に出願された中国特許出願第201710182796.0号を基礎とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本出願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0027】
100:表示パネル
110:表示基板
111:基板
112:発光手段
113:遮光層
113a:光通過孔
114:薄膜トランジスタ
115:画素定義層
116:第1の電極
117:第2の電極
118:薄膜トランジスタのドレイン
120:集光レンズ
130:蓋板
200:指紋認識センサ。
300:指
301:指紋
P:画素領域
R:赤色画素領域
G:緑色画素領域
B:青色画素領域