特許第6945690号(P6945690)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6945690
(24)【登録日】2021年9月16日
(45)【発行日】2021年10月6日
(54)【発明の名称】光電センサ
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20210927BHJP
   G06K 7/12 20060101ALI20210927BHJP
【FI】
   G06K7/10 416
   G06K7/12
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-107281(P2020-107281)
(22)【出願日】2020年6月22日
(65)【公開番号】特開2021-18810(P2021-18810A)
(43)【公開日】2021年2月15日
【審査請求日】2020年6月29日
(31)【優先権主張番号】19187704.2
(32)【優先日】2019年7月23日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591005615
【氏名又は名称】ジック アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス エブレ
(72)【発明者】
【氏名】マティアス オプフォルター
(72)【発明者】
【氏名】ローランド アルブレヒト
【審査官】 殿川 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭52−033780(JP,A)
【文献】 特表2003−510830(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102013202957(DE,A1)
【文献】 特開2018−092650(JP,A)
【文献】 特開2002−146546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/00−5/136
G06F 3/03
3/041−3/047
G06K 7/00−7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射光を送出するための少なくとも1つの発光源(2a、2b、2c)と、該発光源に割り当てられた発光路(3a、3b、3c)と、直反射又は拡散反射された発射光(10a、10b、10c)を受光するための少なくとも1つの受光器(11a、11b、11c)と、該受光器に割り当てられた受光路(10a、10b、10c)と、制御及び評価ユニット(12)と、発光路及び/又は受光路を共通の光路(6)に統合するための少なくとも1つの反射器(23、33、43)とを備える光電センサ(1)において、
前記反射器(23、33、43)が3つの発光路及び/又は受光路(3a、3b、3c、10a、10b、10c)を統合するように構成されており、
前記反射器(23、33、43)が、前記共通の光路(6)に垂直になった反射器面(19)に対して傾きを有する多数の反射面(24、34、44)を備えており、前記反射器(23、33、43)により統合された発光路及び/又は受光路(3a、3b、3c、10a、10b、10c)のそれぞれに前記反射器の反射面の所定部分(24a、24b、24c、34a、34b、34c、44a、44b、44c)が割り当てられていることを特徴とする光電センサ(1)。
【請求項2】
前記反射器(23)が3つの発光路(3a、3b、3c)又は3つの受光路(10a、10b、10c)を統合することを特徴とする請求項1に記載の光電センサ(1)。
【請求項3】
前記反射器(23)が2つの発光路(3b、3c)と1つの受光路(10)を統合すること、又は1つの発光路(3b)と2つの受光路(10a、10b)を統合することを特徴とする請求項1に記載の光電センサ(1)。
【請求項4】
前記反射器面(19)に対する前記反射面(24)の傾きが35.26度より大きく、45度より小さいことを特徴とする請求項2又は3に記載の光電センサ(1)。
【請求項5】
前記反射器面(19)に対する前記反射面(24)の傾きが37度以上、42度以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載の光電センサ(1)。
【請求項6】
前記反射面(24a、24b、24c)の第1の部分(24a)の傾きが前記反射面(24a、24b、24c)の第2の部分(24b)の傾きと異なっていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光電センサ(1)。
【請求項7】
前記反射面(24a、24b、24c)の第1の部分(24a)、前記反射面(24a、24b、24c)の第2の部分(24b)及び前記反射面(24a、24b、24c)の第3の部分(24c)が異なる傾きを有していることを特徴とする請求項2又は3に記載の光電センサ(1)。
【請求項8】
前記反射器(23、33、43)の格子寸法が最小で5μm、最大で500μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光電センサ(1)。
【請求項9】
コントラストセンサ又は色センサとして用いるための請求項1〜8のいずれかに記載の光電センサ(1)。
【請求項10】
光電センサ(1)内で発光路及び/又は受光路を統合する方法であって、少なくとも1つの発光源(2a、2b、2c)が発光路(3a、3b、3c)に発射光を送出し、直反射又は拡散反射された発射光(10a、10b、10c)が受光路(10a、10b、10c)において受光器(11)で受光され、3つの発光路及び/又は受光路が少なくとも1つの反射器(23、33、43)で共通の光路(6)に統合される方法において、
前記反射器(23、33、43)が3つの発光路及び/又は受光路(3a、3b、3c、10a、10b、10c)を統合するように構成されており、
前記反射器(23、33、43)が、前記発光路及び/又は受光路を、前記共通の光路(6)に垂直になった反射器面(19)に対して傾きを有する多数の反射面(24、34、44)により統合し、前記反射器(23、33、43)により統合された発光路及び/又は受光路(3a、3b、3c、10a、10b、10c)のそれぞれに前記反射器の反射面の所定部分(24a、24b、24c、34a、34b、34c、44a、44b、44c)が割り当てられていることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の光電センサ、特に色センサ又はコントラストセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
色センサ又はコントラストセンサは、例えば自動化技術において物体に取り付けられたコントラストマーク又は符号の認識や読み取りを行うために用いられる。コントラストマーク又は符号を確実に検出できるように、センサは様々な波長で光線を発する発信器を備えている。典型的には、異なる波長領域で可視光を発する3つの発光源が用いられる。その場合、好ましくは、1つの発光源が赤色光を発し、別の発光源が青色光を発し、更に別の発光源が緑色光を発する。これらの発光源から発せられる異なる色の光線は共通の発射光線を形成するための光学素子内で混合される。こうして生成された発射光線がビームスプリッタと光線形成用の光学系を通じて検査対象物へと向けられる。対象物により拡散反射された受信光線が今度は光線形成用の光学系とビームスプリッタを通じて受光器へ導かれ、その信号が評価ユニットにおいて処理される。
【0003】
このような構成は例えば特許文献1から知られている。そこでは、色を混合するための光学素子が二色性ミラーを有するミラー階段から成る。
【0004】
別のコントラストセンサが特許文献2から知られている。このコントラストセンサは、複数の異なる波長領域の発射光を送出するための空間的に隣接した発光源(特に発光ダイオード)を有する発光器を含んでいる。発射光の異なる色成分を混合するための光学素子は光ファイバから成る。
【0005】
特許文献3からマーク認識用のコントラストセンサが知られている。発光器は複数の異なる検査波長領域の発射光を送出するように構成されている。異なる色は円柱レンズで共通の発射光線に集められる又は混合される。
【0006】
しかし、ここまで挙げたセンサには発射光の異なる色を混合するための光学素子に関して重大な欠点がある。例えば、円柱光学系は所要スペースが大きく、また製造の際に高い調整コストが必要である。後者の問題は光ファイバを用いる場合やミラー階段の二色性ミラーを調整する場合でも同様である。更に、発光路と受光路を分離するための追加のビームスプリッタがあると光電センサの光学的構成がより複雑になる。
【0007】
特許文献4から異なる色の電灯の光を混合するための装置が知られている。特許文献5は自動車用照明装置の複数の光機能を実現するための反射器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】EP 0 735 501 B1
【特許文献2】EP 1 715 313 B1
【特許文献3】DE 198 46 002 A1
【特許文献4】DE 60 032 576 T2
【特許文献5】DE 10 2013 202 957 B4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、光学的な構成の複雑さが公知のセンサよりも軽減された光電センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は請求項1に記載の光電センサによりより解決される。
そのために、本発明に係るセンサは発射光を送出するための少なくとも1つの発光源を備えている。各発光源には光軸を有する発光路が割り当てられており、前記発射光はこの発光路上で発光源から出射する。
更に本センサは拡散反射又は直反射された発射光を検出するための少なくとも1つの受光器を備えている。拡散反射又は直反射された発射光を受信光とも呼ぶ。各受光器には光軸を有する受光路が割り当てられており、前記拡散反射又は直反射された発射光はこの受光路上で受光器に達する。発光源及び受光器は制御及び評価ユニットと接続されている。
【0011】
光電センサ内で発光路及び/又は受光路を共通の光路に統合するために、多数の反射面を備える反射器が提案される。共通の光路は(仮想的な)反射器面に垂直になった光軸を備えている。反射器の各反射面は前記反射器面に対して傾きを有している。そして、反射器が発光路及び/又は受光路を共通の光路に統合するように、各発光路及び/又は受光路に対して反射器の反射面の所定の部分が割り当てられている。一つの光路の光軸に沿って反射器に入射する発射光が、該発射光の光路に対して割り当てられた反射面の部分の表面で、共通の光路の光軸に沿って反射される。共通の光路の光軸に沿って反射器に入射する受信光が、反射面の各部分の表面で、該部分を割り当てられた受光路の光軸に沿って反射される。
【0012】
本発明の一実施形態では、前記反射器が2つの光路を統合するように構成され、前記反射面が例えば鋸歯状又は屋根の縁状の構造を成している。この実施形態の好ましい態様では2つの発光路が統合される。また、同実施形態の別の態様では1つの発光路と1つの受光路が統合される。同実施形態の更に別の態様では2つの受光路が統合される。
【0013】
本発明の一実施形態では、反射器面に対する各反射面の傾きが0度より大きく、45度より小さい。好ましくは30度より大きく、40度より小さい。
【0014】
本発明の別の実施形態では、反射面の第1の部分が反射器面に対して第1の角度で傾いており、反射面の第2の部分が反射器面に対して第1の角度とは異なる第2の角度で傾いている。
【0015】
本発明の好ましい一実施形態では、発光路及び/又は受光路を統合するための反射器が3つの光路を統合するように構成されている。この実施形態の一態様では3つの発光路が統合される。同実施形態の別の態様では2つの発光路と1つの受光路が統合される。同実施形態の更に別の態様では1つの発光路と2つの受光路が統合される。更に同実施形態は3つの受光路の統合に利用することができる。
【0016】
3つの光路を統合する場合、再帰反射器を元にした三つ組構造体を利用することが有利である。その場合、三つ組の反射面は再帰反射器の場合と違って互いに90度の角度ではなく互いに90度より大きな角度を成すように配置されている。これにより、反射器へ規定の角度で入射する光線が、再帰反射器の場合のように入射方向へ反射されて戻るのではなく、入射方向から外れる方向へ逸らされる。
【0017】
特に三つ組構造を持つ反射器を用いる場合、最大3つの光路を同時に共通の光路に統合することができる。まず2つの光路を統合し、それを第2のステップでようやく第3の光路と統合するというように順番に統合する必要はない。
【0018】
3つの光路の統合の一実装では、反射器面に対する反射面の傾きが35.26度より大きく、45度より小さい。好ましくは37度以上、42度以下である。
【0019】
3つの光路の統合の一実装では、反射器面に対する反射面の第1の部分の傾きが第2の部分の傾きと異なっている。別の実施形態では、反射面の第1の部分、第2の部分及び第3の部分が反射器面に対して異なる傾きを有している。
【0020】
本発明の一実施形態において、光電センサはマークの検出又は評価を行うためのコントラストセンサ、又は色を検出するための色センサであることが好ましい。もっとも、他の光電センサ、特に、例えば物体検出用のレーザスキャナや危険領域の安全確保のための安全用レーザスキャナ等、発光路及び/又は受光路を効果的に統合することが有利である自動コリメーションシステムも考えられる。
【0021】
本発明の別の実施形態では発光路及び/又は受光路を統合するための2つの反射器が設けられ、その結果、計5つの発光路及び/又は受光路を統合することができる。
【0022】
本センサは同様のやり方で仕上げていくことが可能であり、それにより同様の効果を奏する。そのような効果をもたらす特徴は、例えば本願の独立請求項に続く従属請求項に模範的に記載されているが、それらに限られるものではない。
【0023】
以下、本発明について、更なる特徴及び利点をも考慮しつつ、模範的な実施形態に基づき、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】従来技術に係るビームスプリッタ階段を有する光電センサの概略図。
図2】2つの発光路を統合するための反射器を有する本発明に係るセンサの実施形態の概略図。
図3図2に記載の本発明の実施形態に係る発光路及び/又は受光路を統合するための反射器の概略図。
図4図3に記載の反射器の一部の断面図。
図5】1つの発光路と1つの受光路を統合するための反射器を有する本発明に係るセンサの一実施形態の概略図。
図6】3つの発光路を統合するための反射器を有する本発明に係るセンサの別の実施形態の概略図。
図7図6に記載の本発明の実施形態に係る発光路及び/又は受光路を統合するための反射器の概略図。
図8図7の反射器の部分図。
図9図8の断面図。
図10】2つの発光路と1つの受光路を統合するための反射器を有する本発明に係るセンサの一実施形態の概略図。
図11】1つの発光路と2つの受光路を統合するための反射器を有する本発明に係るセンサの別の実施形態の概略図。
図12】発光路及び/又は受光路を統合するための反射器としてのTIRモジュールの概略図。
図13図12の断面図。
図14】3つの発光路と2つの受光路を統合するための2つの反射器を有するセンサの一実施形態の概略図。
図15】3つの発光路を統合するための反射器と、それとは別の発光及び受光光学系とを有する本発明に係るセンサの別の実施形態の概略図。
図16】3組の発光源と発射光束の光線形成用の放物面鏡とを備える、3つの発光路を統合するための反射器の配置の概略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
全ての図において同じ符号は対応する構成要素を示している。
【0026】
図1は従来技術によるコントラストマーク又は符号の認識又は読み取りのためのコントラストセンサとして構成された光電センサ101を示している。発光源102a、102b、102cが発光路103a、103b、103cに沿って発射光を発する。発射光は1つのミラー104と2つの二色性ミラー105a、105bで共通の光路106に統合され、ビームスプリッタ107と光線形成用の光学系108により物体109へ導かれる。物体109により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ101まで戻り、光線形成用の光学系108とビームスプリッタ107により受光路110を通って受光器111上に結像される。発光源102a、102b、102cと受光器111は制御及び評価ユニット112に接続されている。
【0027】
図2に本発明の一実施形態に係る光電センサ1を示す。これは例えばコントラストマーク又は符号の認識又は読み取りのためのコントラストセンサ、又は色を検出するための色センサとして構成されている。発光源2a及び2bが発光路3a及び3bに発射光を発する。これらの発光路は光路統合用の反射器13により共通の光路6に統合される。反射器13の機能の仕方については図4及び5を参照して詳しく説明する。反射器13は図1に示した従来のミラー104、105a、105bに実質的に置き換わるものである。共通の光路6には、該共通の光路6の直径を制限する絞り17を、反射器13より後段で光の伝播方向に設けることができる。加えて、発射光束の混合を良好にするために絞りの領域に拡散器(図示せず)を配置することもできる。ビームスプリッタ7と光線形成用の光学系8により発射光が物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の光学系8とビームスプリッタ7により受光路10を通じて受光器11上に結像され、該受光器11により検出される。発光源2a及び2bと受光器11は制御及び評価ユニット12と接続されている。制御及び評価ユニット12は通常、発光源及び受光器を制御するための制御電子回路系、並びに、受光器の受光信号の評価及び検出された受信光に応じたスイッチ信号の生成のための一又は複数のマイクロプロセッサを含んでいる。
【0028】
図3に本発明の別の実施形態に係る光電センサ1を示す。図2に示したセンサと異なり、ここでは発光路と受光路が反射器により統合される。この場合、光源が1つだけの簡素で安価な実装のセンサとすることができる。
【0029】
発光源2bからの発射光が発光路3bを通って反射器13に達し、該反射器13の反射面14b、共通の光路6及び光線形成用の光学系8を経て物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の光学系8と共通の光路6を通って反射器13に達する。受信光のうち反射器13の反射面14aに入射する部分は受光路10を通って受光器11上に結像される。発光源2bと受光器11は制御及び評価ユニット12と接続されている。
【0030】
つまりこの場合、反射器13は発光路3bと受光路10を共通の光路6に統合する役割を果たしている。
【0031】
図4は、発光路及び/又は受光路を統合するための反射器13を図2及び3で示した本発明の実施形態において用いたときの様子を示している。反射器13は多数の反射面14を備えており、それらは第1の反射面14aの部分と第2の反射面14bの部分に分かれている。第1の反射面14aと第2の反射面14bは、発光源2a、2bから発光路3a、3bに沿って発せられた発射光を共通の光路6へ反射する。そのために、第1の面14aは第2の面14bと平行且つ交互に配置され、一緒に鋸歯状又は屋根の縁状の構造を成している。両方の反射面が互いに接する頂点の間隔(これを反射器13の格子寸法とも呼ぶ)は好ましくは5μm〜500μm、特に好ましくは20μm〜200μmである。
【0032】
反射面14a、14b、発光源2a、2b及び発光路3a、3bは、第1の発光源2aからの第1の発射光が第1の発光路3aに沿って第1の反射面14aだけに当たり、該第1の反射面14aにより多数の互いに間隔を置いた第1の部分光線として共通の光路6に沿って方向転換されるように、且つ、第2の発光源2aからの第2の発射光が第2の発光路3bに沿って第2の反射面14bだけに当たり、該第2の反射面14bにより多数の互いに間隔を置いた第2の部分光線として共通の光路6に沿って方向転換されるように配置されている。第1の部分光線は第2の部分光線と交互に現れる。また、発光源2a、2bから出射される発射光がコリメートされた光、つまり平行光線であれば、全ての部分光線も同様に互いに平行である。もっとも、発光源2a、2bからの発射光はコリメート光である必要はなく、発散又は収束する光束として反射器13に当たってもよい。
【0033】
発光源2a、2bからの発射光が共通の光路6に沿って方向転換されるようにするため、好ましくは特定の形状的な条件を満たすべきである。
【0034】
図5図2中の切断線16に沿った反射器13の断面図である。(仮想的な)反射器面15が共通の光路6の光軸に垂直になっている。第1の反射面14aは反射器面15に対して角度αだけ傾き、第2の反射面14bは角度βだけ傾いている。従って、二つの面14a及び14bが囲む角度をτとすると、τ=180°−α−βという関係が成り立つ。発射光(ここでは例として発光源2bからの発射光)は発光路3bに沿って反射器面15に対して入射角δで第2の反射面14bに当たり、共通の光路6に沿って反射される。φは第2の反射面14bへの垂線19に対する発射光の入射角又は出射角である。
【0035】
角度α及びβの値の好ましい範囲は以下の境界条件で与えられる。
・光は上から反射面14a及び14bに入射するため、δ≧0°である。これより、α及びβ<45°となる。
・入射角δが大きくなると光源2aに付属する反射面14aまで照明されてしまうため、α≦βである。
αとβがこのような関係にあるとして、
・共通の光路6は反射器面15に垂直であるため、β=φである。
・入射角と出射角は等しく、且つ発射光線は反射器面15に垂直に反射されるため、δ=90°−2φである。
これらの境界条件から所定の傾き角αに対してβを求めると、β=(90°−α)/2という関係になる。
【0036】
αとβが同じ大きさであれば、第1及び第2の反射面14a、14bが共通の光路6と重なる面積も同じである。αとβを適切に選ぶことにより、第1及び第2の反射面14a、14bが共通の光路6と重なる面積を変えることができる。これは、図3に示した実施形態のように反射器13を発射光線と受信光線との統合に用いる場合に特に関係があり得る。
【0037】
別の実施形態では、発射光が第1及び第2の反射面14a、14bのうち共通の光路6との重なり面積がより小さい反射面を経て光路に結合されるように、αとβを選ぶことができる。その場合、受信光は、第1又は第2の反射面14a、14bのうち共通の光路6との重なり面積がより大きい反射面を経て受光器11へと向けられる。従って、この装置を用いれば、例えば従来の50/50ビームスプリッタを用いる場合よりも受光器11のためにより高い光収率を実現できる。
【0038】
発射光が反射器13に斜めに入射したとすると、円形の光線断面で発光源2a、2bから出射する発射光線は反射器13で反射された後、楕円形の断面を持つ。反射器13より後段で円形の光線断面が望まれる場合は、発射光線の断面を反射器13での反射より前に例えばアナモルフィック・レンズで楕円形に変形することができる。この場合、楕円率は入射角δに依存する。
【0039】
以下の図6〜8では、ここまでの実施形態とは異なり、1つの反射器で3つの光路を共通の光路に統合する実施形態を示す。
【0040】
図6に本発明の別の実施形態に係る光電センサ1を示す。発光源2a、2b及び2cが発光路3a、3b及び3cに発射光を発する。これらの発光路は光路統合用の反射器23で共通の光路6に統合される。反射器23の機能の仕方については図9〜11を参照して詳しく説明する。共通の光路6には、該共通の光路6の直径を制限する絞り27を、反射器23より後段で光の伝播方向に設けることができる。加えて、発射光束の混合を良好にするために絞りの領域に拡散器(図示せず)を配置することもできる。ビームスプリッタ7と光線形成用の光学系8により発射光が物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の光学系8とビームスプリッタ7により受光路10を通じて受光器11上に結像される。発光源2a、2b及び2cと受光器11は制御及び評価ユニット12と接続されている。制御及び評価ユニット12は通常、発光源及び受光器を制御するための制御電子回路系、並びに、受光器の受光信号の評価及び検出された受信光に応じたスイッチ信号の生成のための一又は複数のマイクロプロセッサを含んでいる。
【0041】
図7に本発明の別の実施形態に係る光電センサ1を示す。図6に示したセンサと違って、2つの発光路と1つの受光路が共通の光路に統合される。発光源2b及び2cからの発射光が発光路3b、3cを通って反射器23に達し、反射器23の反射面24b及び24c並びに共通の光路6を経て、光線形成用の光学系8により物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の光学系8と共通の光路6を通って反射器23に達する。受信光のうち反射器23の反射面24aに入射する部分が受光路10を通って受光器11上に結像される。発光源2b及び2cと受光器11は制御及び評価ユニット12と接続されている。つまりこの場合は反射器23が2つの発光路3b、3cと1つの受光路10を共通の光路6に統合する働きをする。
【0042】
図8に本発明の別の実施形態に係る光電センサ1を示す。図6及び7に示したセンサと違って、ここでは1つの発光路と2つの受光路が共通の光路に統合される。発光源2bからの発射光が発光路3bを通って反射器23に達し、反射器13の反射面14bと共通の光路6、光線形成用の光学系8を通って物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の光学系8と共通の光路6を通って反射器23に達する。受信光のうち反射器23の反射面24a及び24cに入射する部分が受光路10a、10cを通って受光器11a、11c上に結像される。発光源2bと受光器11a、11cは制御及び評価ユニット12と接続されている。
【0043】
図9に、図6〜8に記載の実施形態に係る発光路及び/又は受光路を統合するための反射器23を示す。反射器23は多数の反射面24a、24b、24cを備えており、第1の反射面24a、第2の反射面24b及び第3の反射面24cという部分に分かれている。
【0044】
反射面24a、24b、24cの配置は再帰反射器を元にしている。再帰反射器は、よく用いられる鋳造では互いに直角に向けられた3つの反射面を基本としている。これらの反射面は三つ組(Tripel)とも呼ばれる。その幾何学的な配置は内側が鏡面になった壁を持つ中空の立方体角部に相当しており、通常は多数の立方体角部が三つ組アレイとして用いられる。これにより、再帰反射器に入射した光が鏡面状の壁で複数回反射した後、入射方向に戻るように反射される。
【0045】
ただし、再帰反射器とは違って、図9に示した実施形態における個々の三つ組は互いに垂直になった正方形の壁を持つ中空の立方体角部として実装されてはいない。むしろ三つ組の壁は、発射光線6の光軸に垂直な(仮想的な)反射器面19内に配置された、平行四辺形状である第1の反射面24a、第2の反射面24b及び第3の反射面24cから成る。反射面24a、24b及び24cは反射器面19に対してそれぞれ角度α、β及びγだけ傾き(図示せず)、且つ互いに90°より大きい角度で配置されている。平面から突出する三つ組の頂点には図中で黒い点20を付している。前述の反射面24a、24b、24cの配置により、ある規定の角度で反射器23に入射する各光線は、それぞれの入射方向に戻るように反射されるのではなく、入射角と出射角は等しいという関係に従って方向転換される。
【0046】
三つ組の反射面が互いに接する三つ組頂点20の間隔(これを反射器23の格子寸法とも呼ぶ)は好ましくは5μm〜500μm、特に好ましくは20μm〜200μmであり、従って発射光束の直径よりもはるかに小さい。これにより反射器23の使用の際に様々な波長の光を効果的に混合することができ、その結果、例えば赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ発する発光源の光を照明対象の物体9上に重ねれば白色光が生成される。
【0047】
反射面24a、24b、24c、発光源2a、2b、2c、及び発光路3a、3b、3cは、第1の発光源2aから出る第1の発射光が第1の発光路3aに沿って第1の反射面24aだけに当たり、該第1の反射面24aにより多数の互いに間隔を置いた第1の部分光線として共通の光路6に沿って方向転換されるように、また、第2の発光源2bから出る第2の発射光が第2の発光路3bに沿って第2の反射面24bだけに当たり、該第2の反射面24bにより多数の互いに間隔を置いた第2の部分光線として共通の光路6に沿って方向転換されるように、そして、第3の発光源3cから出る第3の発射光が第3の発光路3cに沿って第3の反射面24cbだけに当たり、該第3の反射面24cにより多数の互いに間隔を置いた第2の部分光線として共通の光路6に沿って方向転換されるように配置されている。これにより第1、第2及び第3の部分光線は部分光線の格子を形成する。
【0048】
発光源2a、2b、2cから出射される発射光がコリメートされた光、つまり平行光線であれば、全ての部分光線も同様に互いに平行である。もっとも、発光源2a、2b、2cからの発射光はコリメート光である必要はなく、発散又は収束する光束として反射器23に当たってもよい。
【0049】
発光源2a、2b、2cからの発射光が幾何学上の損失(例えば共通の光路6から逸れる方向への反射)なしで反射されるようにするため、特定の幾何学的な条件を満たすことが好ましい。これについて図10及び11を参照して説明する。なお、発光路及び/又は受光路の代表として発光路3bを考察する。
【0050】
図10において、(仮想的な)反射器面19は共通の光路6に垂直になっており、反射器23の三つ組を切断している。得られる立体は正三角形の底面18を持つ四面体である。例えばここでは、発光源2bの発射光が発光路3bに沿って反射器23の反射面24bに入射する様子が描かれてる。この反射面24bは反射器面19に対して角度αだけ傾いている。発射光は共通の光路6の方向に反射される。
【0051】
図11は四面体の断面図である。断面は底面18の中心垂線に沿い、且つ頂点20を通っている。四面体の底面は正三角形であるから以下の関係が成り立つ。
tanα=2tanε
また、傾き角αの値の好ましい範囲は以下の境界条件で与えられる。
光は上から第2の反射面24bに入射するため、δ≧0°である。これより、α<45°となる。
入射角が大きくなると別の発光源2a、2cにそれぞれ付属する反射面24a、24cも照明されてしまうため、δ≦εである。
入射角と出射角が等しく、また共通の光路6の光軸が反射器面19に垂直であるため、δ=90°−2φである。
共通の光路6の光軸が反射器面19に垂直であるため、α=φである。
以上から、反射器面19に対する面24bの傾き角αの値の好ましい範囲は
35.26°≦α<45°
となり、反射器面19に対する発射光3bの入射角δの値の好ましい範囲は
0<δ≦19.47°
となる。これらの条件は反射器23の第1及び第3の反射面24a、24cについても同様に当てはまる。
【0052】
許容差と光線の発散を考慮すると、好ましくはδ=14°とα=38°という角度のペアを選ぶことができる。このようにすれば、反射器23はδ=14°±5°の非平行光線に対しても効率的な光線統合器として作用する。
【0053】
故に、反射器への発光路及び/受光路の入射角δは反射器面に対して45度より小さいことが好ましく、20度より小さいことが有利である。
【0054】
傾き角は第1から第3までの反射面24a、24b、24cに対して同じ角度を選ぶことができるが、個々に選ぶこと、つまり全ての第2の反射面24bに対して角度α、全ての第1の反射面24aに対して角度β、そして全ての第3の反射面24cに対して角度γを選んでもよい。その場合、全ての角度について前述の値範囲を守ること、すなわち、
35.26°≦α,β,γ<45°
であることが好ましい。
【0055】
α、β及びγが同じ大きさであれば、反射面24a、24b、24cが共通の光路6と重なる面積も同じである。α、β及びγを適切に選ぶことにより、反射面24a、24b及び24cと共通の光路6との重なり面積を変えることができる。これは、図8のように反射器23が1つ発光路と2つの受光路との統合に用いられる場合に特に関係があり得る。発射光には通常、十分な強度があるため、好ましい実装では、発光路3からの発射光を共通の光路6と結合させるための反射面24bよりも、強度の低い反射光を受光路10a、10cを通じて受光器11a、11c上に結像させるための反射面24a、24cの方が、それぞれ共通の光路6との重なり面積がより大きくなるように、α、β及びγを選択してもよい。これにより、1つの発光源と2つの受光器を持ち、各受光器において異なる方法で受信光を評価できるコンパクトなセンサを構成することができる。
【0056】
発射光が反射器23に斜めに入射したとすると、円形の光線断面で発光源2a、2b、2cから出射する発射光線は反射器23で反射された後、楕円形の断面を持つ。反射器23より後段で円形の光線断面が望まれる場合は、発射光線の断面を反射器23での反射より前に例えばアナモルフィック・レンズで楕円形に変形することができる。この場合、楕円率は入射角δに依存する。
【0057】
発光源2a、2b、2cとしては発光ダイオード(LED)を用いることが好ましい。また、例えばレーザ、スーパールミネセントダイオード若しくは面発光器(VCSEL:垂直共振器面発光レーザ)等の他の光源や、ここまで挙げた光源の組み合わせを用いることもできる。
【0058】
受光器11a、11b、11cとしてはフォトダイオード、APD、SPAD、ラインセンサ、CCD又はこれらに比肩される受光器を用いることができる。
【0059】
反射面の寸法は発射光束の直径に比べて小さい。好ましくは、1つの反射面の少なくとも1つの稜線の長さが発射光線の直径の1:10より小さい。このようにすると、純粋な模範例として、図6又は図12に記載の実施形態の場合、発射光束の混合が物体9の領域で生じる。例えば、赤色、緑色及び青色の光源を重ねると遠隔領域で白色が生じる。
【0060】
反射面は反射特性を最適化するためのコーティングを備えることができる。この場合、本発明では広帯域コーティングを用いることができ、それにより、例えば光線統合器を階段状にする場合に必要となる波長特異的な鏡を使用せずに済む、という利点がある。従ってこの反射器は、広い波長範囲にわたり、特別な適合化をしなくても、極めて多様な波長の光源に対して用いることができる。コーティング材料としてはアルミニウム又は金を好適に用いることができる。
【0061】
反射面は平面光学系として設計してもよいし、曲面状(凹面、凸面又は自由形状)でもよい。曲面状の反射面を用いれば、発光路及び/又は受光路の統合に加えて光線形成にも反射器を利用できる。
【0062】
好ましくは、反射器はプラスチック射出成形部品として製造され、別の処理ステップで鏡面層が設けられる。ただし他にも、例えば構造体が直接作り出される高精度の付加製造法(例えば3次元印刷)、マイクロエッチング、機械加工等、極めて多様な製造方法及び材料が考えられる。
【0063】
反射器がプラスチックで成形又は鋳造される場合、発光源及び/又は受光器を収める要素、並びに、鏡、放物面鏡又はレンズ等の光線案内用又は光線形成用の部品を同じ部品内に設けることで、光電センサ内に発光源及び/又は受光器を僅かな許容差で位置決めすることができる。
【0064】
反射器への発光路及び/受光路の入射角δが反射器面に対して好ましくは45度より小さく、より有利には20度より小さいため、平らな発光及び/又は受光モジュールを実現できる。また、反射器のエッジ長又は直径が好ましくは2mm〜10mm、特に好ましくは1mm〜5mmであるため、所要スペースが少ないコンパクトな光電センサを実現することができる。
【0065】
図12に全反射(TIR: Total Internal Reflection)の原理に基づく反射器33を示す。そのために反射器33は例えばPMMA、PC又はZeonexから成る透明な本体30を備えている。発射光3a、3b、3cは側壁31a、31b、31cを通って反射器33の本体30内へ入る。本体30の下面には多数の傾斜面34a、34b、34cがある。所定の角度で面34a、34b、34cに入射する発射光3a、3b、3cは本体30とそれに接する媒質(例えば空気)との間の境界面で全反射により発射光線6の光軸に沿って反射される。その際、面34a、34b、34cの傾き角及び発射光3a、3b、3cの入射角は発射光3a、3b、3cの波長と本体30の材料の屈折率に依存する。
【0066】
図13は反射器33の本体30の断面と、模範例として発射光3bの光線の進路を示している。この光は好ましくは側壁31bに垂直に当たり、面34bの表面で全反射により共通の光路に沿って反射される。発射光3bは反射器33の上面を通って本体30から出射する。この上面は好ましくは発射光線6の光軸に垂直になっている。
【0067】
図14は考えられる別の実施形態のセンサ1を示している。これは図6に示した実施形態を元にしているが、ビームスプリッタ7がもう一つの反射器44で置き換えられている。反射器23は図6と同様に3つの照明光路3a、3b、3cを共通の光路6に統合する。他方の反射器43はこの共通の光路6と2つの受光路10a、10bを別の光路46に統合する。その結果、物体により直反射又は拡散反射された受信光を2つの受光器で検出し、分析することができる。ただし、この実施形態は任意の発展形であって、本発明は好ましくは、反射器13が1つだけであり、もう一つの反射器44はない場合に関係している。従って、図14とは違って、反射は好ましくは共通の反射器面15、19において生じる。その際、反射面14a、14b、24a、24b、24c、34a、34b、34c、44a、44b、44cそのものの面積が小さいことはここで述べたことにとって問題にはならない。
【0068】
図15は考えられる別の実施形態のセンサ1を示している。これは図6に示した実施形態を元にしているが、光線案内用の光学系8を発射光と受信光の瞳孔分割の原理に従って分離させた設計になっている。反射器23が図6と同様に3つの発光路3a、3b、3cを共通の光路6に統合する。光線形成用の発光光学系8aにより発射光が物体9へ導かれる。物体9により直反射又は拡散反射された光が受信光としてセンサ1まで戻り、光線形成用の受光光学系8bにより受光路10を通じて受光器11上に結像される。
【0069】
図16は3つの発光路3a、3b、3cを統合するための可能な配置を示している。発光源2a、2b、2cから発せられる発射光(好ましくは赤色光、緑色光及び青色光)が放物面鏡45a、45b、45cにより光路統合用の反射器23へと反射され、共通の光路6に統合される。放物面鏡45a、45b、45cは、統合された発射光が反射器23より後段で円形の光線断面を持つように、湾曲していることが好ましい。共通の光路6には、該共通の光路6の直径を制限する絞り47を、反射器23より後段で光の伝播方向に設けることができる。加えて、発射光束の混合を良好にするために絞りの領域に拡散器(図示せず)を配置することもできる。
【0070】
好ましくは、反射器23、放物面鏡45a、45b、45c、及び発光源2a、2b、2cのホルダ(図示せず)を一体成形することで、許容差の少ないコンパクトな構造を実現できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16