(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在のCPAPの患者インタフェース装置が抱える共通の問題は、マスクと患者の顔との間に生じる形状的な不一致である。そのような不一致は、漏れをもたらし、患者を不快にする。治療圧力は、マスクのシールフラップを患者の顔の形状に従わせることを部分的に支援するのに使用されるが、時々、内側のフラップ力が完全なロバスト性のシールを妨害する。治療圧力を支援するために外部の力を与えること、及びマスクにより多くの力を与えることは、マスクが患者の顔を完全にシールさせるのに役立つ。その様な外部の力は、一般的にストラップにより加えられる。しかしながら、そのような外部の力の印加は、マスクを一般的に着用するのを不快にさせ、従って、患者を所定の療法を順守しない傾向に導く。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明の目的は、患者の気道に呼吸ガスのフローを供給する患者インタフェース装置に使用するためのシール配置を提供することである。このシール配置は、第1の材料から概ね形成されるフレキシブル部材を有し、このフレキシブル部材は、気道又はその周囲において患者の表面と密封係合(sealingly engage)するように構成されるシール面を持ち、フレキシブル部材は、第1の材料の中又はその上に配される第1の磁気材料を含む。シール配置は、患者の上、患者の中又は患者の周囲において取り外し可能で位置決められるように構成されるキャリア部材、及び患者インタフェース装置の一部の1つ以上の中又はその周囲において取り外し可能で位置決められるように構成される第2の磁気材料をさらに有する。フレキシブル部材が気道又はその周辺に配される、及び第2の磁気材料が第1の磁気材料と相互作用するために対応する位置に配されるとき、第1の磁気材料及び第2の磁気材料は、フレキシブル部材のシール面を患者の表面に向けて促すように磁気的に相互作用するように位置決められる及び構成される。
【0008】
第1の磁気材料は、フレキシブル部材内に分散される又はその上に設けられる複数の磁性粒子を有する。第1の磁気材料は、フレキシブル部材内に配される又はその上に設けられる少なくとも1つの個別の磁石を有してよい。
【0009】
フレキシブル部材は、クッションのシールフラップを有し、前記クッションは、シールフラップの下にある支持部を有し、第2の磁気材料は、第2の磁気材料と第1の磁気材料との間における磁気的な相互作用により前記フレキシブル部材が前記支持部から離れる方向に促されるように、支持部内又はその上に配される。
【0010】
第2の磁気材料は、前記キャリア部材内に配され、キャリア部材は、患者の口内に取り外し可能で配されるように構成される。第1の磁気材料は、フレキシブル部材に対し取り外し可能で位置決められる第1のキャリア部材に配される、及び第2の磁気材料は、患者の口内に取り外し可能で配されるように構成される第2のキャリア部材を有する前記キャリア部材内に配されてよい。
【0011】
フレキシブル部材は、鼻枕の一部であり、第2の磁気材料は、キャリア部材内又はその上に位置決められる、及び前記キャリア部材は、患者の鼻にわたり位置決められるように構成される。
【0012】
鼻枕は、この鼻枕が患者の鼻孔と係合するとき、引き合うようにもう1つの鼻枕の磁気材料と相互作用するように位置決められる及び構成される第3の磁気材料を有し、第3の磁気材料はその中又はその上に位置決められる。
【0013】
第3の磁気材料は、反発するように前記第1の磁気材料と相互作用するように位置決められる及び構成される。フレキシブル部材は、鼻枕の一部でよく、第2の磁気材料は、患者インタフェース装置の一部内又はその上に位置決められ、前記患者インタフェース装置の前記一部は、もう1つの鼻枕を有してよい。
【0014】
フレキシブル部材は、鼻枕の一部でよく、前記第2の磁気材料は、第2のキャリア部材を有する前記キャリア部材内又はその上に位置決められ、前記第2のキャリア部材は、患者の鼻のまわりに位置決められるように構成され、前記第1の磁気材料は、前記フレキシブル部材の内面上に配される第1のキャリア部材上又はその中に位置決められる。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、患者の気道に呼吸ガスのフローを供給する患者インタフェース装置に使用するクッションを提供することである。クッションは、先に説明されるようなシール配置を含む。本発明の他の目的は、患者の気道に呼吸ガスのフローを供給する患者インタフェースを提供することである。患者インタフェース装置は、先に説明されるようなシール配置を持つクッションを含む。
【0016】
構成物の関連する要素の動作方法及び機能、並びに製造部品と製造の経済性との組み合わせと同じく、本開示のこれら及び他の目的、特徴並びに特性は、付随する図面を参照して、以下の説明及び添付の請求項を考慮するとより明白となり、これらの全てが本明細書を形成している。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部品を示している。しかしながら、これら図面は単に例証及び説明を目的とするものであり、本発明の境界を規定するものとは意図されないことは明白に理解されるべきである。明細書及び請求項に用いられるように、文脈上明白に他の意味で述べている場合を除き、複数あることを述べなくとも、それらが複数あることも含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
明細書において、特に文脈上はっきりと述べていない限り、複数あると述べていなくても、それらが複数あることを含む。明細書において、2つ以上の部品又は構成要素が"結合される"と述べることは、連動している限り、これらの部品が直接的に又は間接的、すなわち1つ以上の中間部品若しくは構成要素を介しての何れかにより接合される又は共に動作することを意味している。明細書において、"直接結合される"は、2つの要素が互いに直に接していることを意味している。明細書において、"固定して結合される"又は"固定される"は、2つの構成要素が互いに対し一定の方向を維持している間、1つとして移動するように結合されることを意味している。
【0019】
明細書において、"ユニタリ(unitary)"という言葉は、構成要素が単一ピース又は単一ユニットとして作られることを意味している。すなわち、別々に作られ、その後ユニットとして連結される部分を含んでいる構成要素は、"ユニタリ"な構成要素又は本体ではない。明細書において、2つ以上の部品又は構成要素が互いに"係合する"と述べることは、これらの部品が互いに向けて直接的に又は1つ以上の中間部品若しくは構成要素を介して間接的にの何れかにより力を及ぼしていることを意味している。明細書において、"数字"は、1若しくは2以上の整数(すなわち複数)を意味する。
【0020】
明細書において"患者"又は"ユーザ"という言葉は、インタフェース装置が呼吸ガス流を送出している人間を指すために同じ意味で使用される。
【0021】
明細書において、"取り外し可能で位置決められる"という用語は、ユーザの表面上に、開口部(すなわち口、鼻孔)内又はその周りに配され、その後、如何なる工具も用いることなく、そこから取り除かれる要素を指すのに使用される。その一方、例えば外科的な埋め込みを介して組織内に配される要素は、本明細書において"取り外し可能で位置決められる"ではない。
【0022】
明細書において、"ユーザの上"という言葉は、要素が概ねユーザの外部表面に配されていることを意味する。
【0023】
明細書において、"ユーザの中"という言葉は、要素がユーザの開口(すなわち口、鼻孔)内に配されることを意味する。例えば外科的又は他の手段を介して組織内に埋め込まれる(すなわち、組織の表面上に配されない)要素は、そのような言葉は明細書に用いられないので、"ユーザの中"と考えるべきではない。
【0024】
明細書において、"密封係合"という言葉は、それらの間に概ね気密シールが形成されるように互いに接続している要素を意味する。
【0025】
明細書において、引力が利用される配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"は、例えば一般的な磁石のような、鉄又は鋼鉄に引き付けられる材料、及び第1の材料が引き付けられるもう1つの磁石を含む。そのような配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"の目的は、互いに磁気的に引き付けられる2つの材料を持つことであると理解される。従って、2つの磁化されていない材料、例えば通常の鋼鉄の2つの片は、そのような配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"ではない。
【0026】
明細書において、反発力が利用される配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"は、例えば一般的な磁石のような、鉄又は鋼鉄に引き付けられる材料、及び例えば共通極が第1の磁石に向いているように配される第2の磁石のような第1の材料からはね返される第2の材料を含む。そのような配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"の目的は、互いに磁気的にはね返される2つの材料を持つことである。すなわち、磁化された材料及び磁化されていない材料、例えば磁石及び通常の鋼鉄の片は、そのような配置において、"第1の磁気材料"及び"第2の磁気材料"ではない。
【0027】
明細書において、"引き付け合うように"相互作用する2つ又はそれ以上の要素は、一般的に、磁力を介して互いに向けて引き寄せられる(例えば限定ではないが、互いに異なる極が面している(例えばN−S、S−N)2つの磁石が配される)。
【0028】
明細書において、"はね返されるように"相互作用する2つ又はそれ以上の要素は、一般的に、磁力を介して互いに離れるようにはね返される(例えば限定ではないが、互いに同じ極が面している(例えばN−N、S−S)2つの磁石が配される)。
【0029】
明細書において、例であり限定ではない方向の表現は、頂部、底部、左側、右側、上方、下方、前方、後方及びそれらの派生語は、図面に示される要素の方位に関連し、特に明瞭に言わない限り、請求項を制限しない。
【0030】
本発明の1つの例示的な実施例に従う患者に呼吸療法のレジメンを施すのに適応したシステム2が
図1に一般的に示される。システム2は、(概略的に示される)圧力発生装置4、(一部が概略的に示される)供給導管6及びそれに結合される流体結合導管10を持つ患者インタフェース装置8を含む。圧力発生装置4は、呼吸ガス流を発生させるように構成され、限定ではないが、ベンチレーター、定圧支持装置(例えば持続性気道陽圧装置又はCPAP)、可変圧力装置(例えばペンシルバニア州マリーズヴィルのフィリップスレスピロニクス社により製造及び流通されるBiPAP、Bi−Flex又はC−Flex装置)及び自動滴定圧支持装置を含む。供給導管6は、呼吸ガス流を圧力発生装置4から流体結合導管10を介して患者インタフェース装置8に伝えるように構成され、例示される実施例において流体結合導管はエルボーコネクタである。供給導管6及びユーザインタフェース装置8はしばしば、まとめて患者回路とも呼ばれる。
【0031】
BiPAP装置は、患者に供給される圧力が患者の呼吸サイクルと共に変化する二相の装置であるため、呼気中よりも吸気中の方がより高い圧力が供給される。自動滴定圧支持システムは、圧力が患者の状態、例えば患者がいびきをかいているか又は無呼吸或いは呼吸低下を起こしているかどうかで変化するシステムである。本目的のために、圧力勾配が生じたとき、フローが生じるので、圧力/フロー発生装置4もガス流発生装置と呼ばれる。本発明は、圧力/フロー発生装置4が患者の気道にガス流を供給するため及び患者の気道におけるガスの圧力を上昇させるための如何なる従来のシステムであり、上に集約された圧支持システム及び侵襲性の換気システムも含む。
【0032】
図1に示される例示的な実施例において、患者インタフェース装置8は、流体結合導管10を介して導管6に結合される概ね硬質なフレーム14に結合されるユーザシールアセンブリ又はクッション12を含む鼻マスクとして描かれる。しかしながら、患者の気道への呼吸ガス流の供給を容易にする他の種類の患者インタフェース装置、例えば限定ではないが、鼻枕マスク、口マスク、鼻/口マスク又は(顔全体を覆う)フル/トータルフェイスマスクは、患者インタフェース装置8の代用となるのに対し、本発明の範囲内にあることが分かっている。導管6は、例えば導管10のような何らかの中間結合を用いずに患者インタフェース装置8に直接結合されてよいことも分かっている。患者インタフェース装置8は、適切なヘッドギア16を介して患者の頭部に固定され、このヘッドギアも単に説明するためだけに示される。
【0033】
図2を参照すると、本発明に従うシール配置20を含む患者インタフェース装置18の例示的な実施例の部分概略断面図が示される。患者インタフェース装置8と同様に、患者インタフェース装置8は、概ね硬質なフレーム24に結合されるユーザシールアセンブリ又はクッション22を含む。クッション22は一般的に、適合する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE(熱可塑性エラストマー)、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション22は、フレーム24に結合される第1の端部、及び患者(図示せず)の気道又はその周囲において患者の表面と密封係合するように構成されるシール配置20を含む対向する第2の端部を含む。より具体的には、シール配置20は、
図2に示される例において、患者の口の周囲で患者の顔と密封状態で係合するように構成されるシール面30Aを持つシールフラップ20の形式のフレキシブル部材を含む。
図2が口マスク(すなわち患者の口を覆っているだけのマスク)の例が示されていたとしても、
図2に示される配置に関して明細書に説明される一般概念も他のインタフェース配置(すなわち、鼻マスク、口/鼻マスク、フル/トータルフェイスマスク)にも容易に適用されてよいことも分かるべきである。
【0034】
図2を引き続き参照すると、フレーム24がヘッドギアストラップ33又は他の適切な配置を介してユーザの顔に向けて促されるとき、シール配置20は、シールフラップ30の下に概ね横たわるように位置決められる、及びシールフラップ30をユーザの顔に向けて物理的に促すように構成される1つ以上の支持部32をさらに含む。シールフラップ30及び支持部32は、前に述べたように、適合する材料から形成されるクッション22の一体的に形成される部分である、しかしながら、
図2Aにおいて一部を概略的に示されるように、シールフラップ30は、支持部32内又はその上に位置決められる第2の磁気材料36(概略的に示される)と相互作用するために、既定の方法でシールフラップ内又はその上に位置決められる第1の磁気材料34(概略的に示される)をさらに含む。より具体的には、第2の材料34及び第2の材料36は、第1の材料34が第2の材料36により反発されるように向けられる夫々の磁極を持つ。フレーム24、並びに従って支持部32及び第2の磁気材料36は、ストラップ33を介して患者の顔に向けて促されるので、シールフラップ30(及びそのシール面30A)も、第1の磁気材料34及び第2の磁気材料36により生まれる磁場の相互作用がもたらす反発磁力により、患者の顔に向けてされに促される。
【0035】
第1の磁気材料34は、シールフラップ30内に分散される複数の小さな磁性粒子として、又はシールフラップ30上に設けられる被覆として配されてよい。例えば、前記材料は、粉砕された磁石による磁性粉として加えられてよい。この磁性紛は、未硬化のシリコーンに加えられてよい、及びシールフラップ30に射出形成してよい。磁性粒子の極を所望する方位に向けるために、工具が各々の磁石のある極を引き付ける方向に挿入される磁石を含んでよい。磁性粒子を包囲する材料が硬化するにつれて、磁性粒子は、適切な位置に効果的に固定される。もう1つの例として、磁気材料34は、既に磁化され、次いでシールフラップを作るために再形成される薄い磁気材料の形式でもよい。さらにもう1つの実施例として、鉄粒子が調合を介してクッション内に実装され、次いでシールフラップに形成されることができる。形成後、フラップにある材料は、誘導電磁場を介して今日磁石が作られる方法と同様に磁化される。第1の磁気材料34は、シールフラップ30内に配される又はその上に設けられる(例えば限定ではないが、そのような磁石が適切なジグの支援を受けて所定の位置に外側被覆又は接着される)1つ以上の個別の事前に形成される磁石(例えば限定ではないが、円筒形磁石)の形式をとってもよい。
【0036】
同様に、第2の磁気材料36は、支持部32内に分散される複数の小さな磁性粒子として、又は支持部32上に設けられる被覆として配されてよい。その代わりに、第2の磁気材料36は、支持部32内に配される又はその上に設けられる1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってもよい。概ね患者の口より上及び下に位置する場所に配されるように示されたとしても、その様な磁気的に相互作用する部分(すなわち、第1の磁気材料34及び第2の磁気材料36)は、そのような領域に向上した密封を提供することが望まれるように、患者の口の開口に概ね沿ったどこかにおいてシール配置20に配されることが分かるべきである。
【0037】
本発明によるもう1つの例示的な実施例において、第1の磁気材料34及び/又は第2の磁気材料36の一方又は両方は、ある種の改造応用として、磁気材料34及び/又は36の一方又は両方をクッション上にカスタム配置するのための他の材料(例えば限定ではないが、適切な接着剤)を含むキットの一部として提供されてよい。
【0038】
図3及び3Aを参照すると、本発明に従うシール配置40を含む患者インタフェース装置38のもう1つの例示的な実施例の部分概略断面図が患者の顔と接触して配されて示される。患者インタフェース装置38は、概ね硬質なフレーム44に結合されるユーザシールアセンブリ又はクッション42を含む。クッション42は一般的に、適合する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション42は、フレーム44に結合される第1の端部46並びに患者の気道又はその周辺において(番号を付さず断面で概略を示す)患者の表面と密封係合するように構成される(シール配置40の一部を含む)対向する第2の端部48を含む。
【0039】
より具体的には、シール配置40は、
図3に示される例において、患者の口の周囲において患者の顔と密封係合するように構成されるシール面50Aを持つシールフラップ50を含む。シールフラップ50は、クッション42の一部として一体的に形成され、それ自体も適合する材料から形成される。しかしながら、
図3Aにおいて一部を概略的に示すように、シールフラップ50は、第1の磁気材料54と概ね対向する第2の磁気材料56と引き合うように磁気的に相互作用するために、既定の方法でその中又はその上に位置決められる第1の磁気材料54をさらに含み、第2の磁気材料56は、概ね患者の唇と歯茎/歯との間にある患者の口内に(すなわち患者の中に)取り外し可能で位置決められるキャリア部材52内又はその上に位置決められる。
【0040】
図3B−3Dは、
図3のシール配置内に用いられるキャリア部材52、52'、52"の幾つかの例示的な実施例を示す。例えば、
図3Cは、その上部及び下部の両方に配される第2の磁気材料56を持つ第1の材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE,ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム、プラスチック)から形成されるキャリア部材52を示す。キャリア部材52は、患者の気道への呼吸ガスの通路を一般的に閉塞しないのに十分な大きさであり、それにより形成される呼吸路60を含む。
図3Cのキャリア部材52'は、キャリア部材52'がその上部及び下部に接続する部分を何ら含まない以外は、キャリア部材52と概ね同じ構成である。
【0041】
図3Dのキャリア部材52"は、競技用マウスピース又はマウスガードと同様の形状で形成され、それ自体は各々がユーザの上の歯又は下の歯の何れか一方により係合されるような上方及び下方チャンネル(
図3Dにおいて上方のチャンネルだけが見える)を含む。
図3のキャリア部材52と同様に、キャリア部材52"も患者の気道への呼吸ガスの経路を閉塞しないのに十分な大きさであり、それにより形成される呼吸路60を含む。上記キャリア部材52、52'、52"の各々は、シールフラップ50の第1の磁気材料54がそれらに引き付けられ(
図3において矢印Fで示される)、従ってシールフラップ50及びそのシール面50Aは、患者の顔に向かって促されるように、第2の磁気材料56を位置決めるように配されることが分かっている。
【0042】
第1の磁気材料54は、(例えば明細書の他の場所で説明されるように)シールフラップ50内に分散される又はその上に設けられる複数の小さな磁性粒子として配されてよい。その代わりに、第1の磁気材料54は、シールフラップ50内に配される又はその上に設けられる(例えば明細書の他の場所で説明されるような)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってもよい。同様に、第2の磁気材料56は、(明細書の他の場所で説明されるように)キャリア部材52内に分散される複数の小さな磁性粒子として、又はその上に設けられる被覆として配されてよい。その代わりに、第2の磁性材料56は、キャリア部材52内に配される又はその上に設けられる(明細書の他の場所で説明されるような)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってよい。患者の口より上及び下に概ね位置する場所に配されるように示されたとしても、そのような磁気的に相互作用する部分(すなわち、第1の磁気材料54及び第2の磁気材料56)は、そのような領域に向上した密封を提供することが望まれるように、概ね患者の口の開口に沿ったどこかにおいてシール配置40に配されることが分かるべきである。
【0043】
図3は口マスク(すなわち、患者の口を覆っているだけのマスク)の例を示したとしても、
図3に示される配置に関して明細書に説明される一般概念も他のインタフェース配置(すなわち、鼻マスク、口/鼻マスク、フル/トータルフェイスマスク)にも容易に応用されてよいことも分かるべきである。
図3示される配置は、適切なヘッドギア配置をと共に使用されてよいし、又はヘッドギア配置を用いずに、第1の磁気材料54と第2の磁気材料56との間に十分な磁気の力が作られる応用で用いられてよいことも分かるべきである。
【0044】
図4及び4Aを参照すると、患者の顔と接触して配される本発明に従うシール配置70を含む患者インタフェース装置68のさらにもう1つの例示的な実施例の部分概略断面図が示される。患者インタフェース装置68は、概ね硬質なフレーム74に結合されるユーザシールアセンブリ又はクッションを含む。クッション72は一般的に、適合する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション72は、フレーム74に結合される第1の端部76、及び患者の気道又はその周囲において(番号を付さず断面で概略を示す)患者の表面と密封係合するように構成される(シール配置70の一部を含む)対向する第2の端部78を含む。より具体的には、シール配置70は、
図4に示される例において、患者の口の周囲において患者の顔を密封係合するように構成されるシール面80Aを持つシールフラップ80を含む。シールフラップ80は、クッション72の一部として一体的に形成され、それ自体は適合する第1の材料71からも形成される。
【0045】
図4Bと同様に、引き続き
図4及び4Aを参照すると、シール配置70は、シール面80Aの反対側のシールフラップ80の内面(番号無し)に対し(すなわちその上に)、クッション72内に取り外し可能で位置決められる第1のキャリア部材90をさらに含む。第1のキャリア部材90は、患者の気道への呼吸ガスの通路を閉塞しないのに十分な大きさであり、それにより形成される呼吸路94を含む。第1のキャリア部材90は、その上部及び下部の両方の中又はその上に配される第1の磁気材料84を持つ(明細書の他の場所で説明されるような)適合する材料から形成される。例えば
図4Cに例示されるようなもう1つの例示的な実施例において、代替の第1のキャリア部材90'は、2つのサブ部品90A'、90B'から形成され、これらサブ部品の各々はその中又はその上に配される第1の磁気材料84を持つ。第1の磁気時材料84は、患者の口の中(すなわち、概ね唇と歯肉/歯との間の患者内)において、第1の磁気材料84と概ね対向して取り外し可能で位置決められる、
図3Bから3Dと共に先に説明される例示的なキャリア部材52、52'、52"の何れかのような、第2のキャリア部材内に位置決められる第2の磁気材料、例えば第2の磁気材料56と引き合うように磁気的に相互作用するように、規定の位置にある第1のキャリア部材90内又はその上に位置決められる。
【0046】
第1の磁気材料84は、第1のキャリア部材90内に分散される又はその上に設けられる複数の小さな磁性粒子として配される。その代わりに、第1の磁気材料84は、第1のキャリア部材90内に配される又はその上に設けられる(例えば明細書の他の場所で説明されるような)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってよい。第2の磁気材料56は、先に述べた方法の何れかでキャリア部材52に対して配されてよい。概ね患者の口より上及び下に位置する場所に配されるように示されていたとしても、そのような磁気的に相互作用する部分(すなわち、第1の磁気材料84及び第2の磁気材料56)は、そのような領域に向上した密封を提供することが望まれるように、患者の口の開口に概ね沿ったどこかにおいてシール配置70に配されることも分かるべきである。
【0047】
図4は口マスク(すなわち、患者の口を覆っているだけのマスク)の例を示したとしても、
図4に示される配置に関して明細書に説明される一般概念も他のインタフェース配置にも容易に応用されてもよいことも分かるべきである。
図4に示される配置は、適切なヘッドギア配置と共に使用されてよいし、又はヘッドギア配置を用いずに、第1の磁気材料84と第2の磁気材料56との間に十分な磁気の力が作られる応用で用いられてよいことも分かるべきである。
【0048】
図5及び5Aを参照すると、本発明に従うシール配置110を持つ鼻枕マスクの形式の患者インタフェース装置108のもう1つの例示的な実施例の部分概略等角図が、それだけで示される(
図5)及び患者の顔と接触して配されて示される(
図5A)。患者インタフェース装置108は、その中への治療ガスの供給を施すための導管又は他の適切な部材に結合されるように適応する供給アパーチャ114を持つユーザシールアセンブリ又はクッション112を含む。クッション112は一般的に適合する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション112は、その中又は周囲に配される供給アパーチャ114を持つ第1の端部116、及び各々が患者の気道又はその周囲において(番号を付さず概略的に示される)患者の表面と密封結合するように構成される一組の鼻枕120を持つ対向する第2の端部を含む。より具体的には、各々の鼻枕120は、患者の鼻孔の周囲で患者の顔/鼻と密封係合するように構成されるシール面122Aを持つシールフラップ122を含む。シールフラップ122は、(例えば明細書の他の場所で説明されるような)適合する材料から形成される、及びクッション112とは別個に又はクッション112と一体的に形成されてよい。
【0049】
(患者の顔平面に概ね平行な平面における
図5の配置の断面図を示す)
図5Bと同様に、
図5及び5Aを引き続き参照すると、シールフラップ122は、概ね鼻にわたって広がり、患者の鼻孔よりわずかに上方に配され、患者の鼻の上に取り外し可能で配されるキャリア部材130内に位置決められる(概略的に示される)第2の磁気材料126と引き合うように磁気的に相互作用するために、既定の方法でその中に位置決められる第1の磁気材料124(概略的に示す)をさらに含む。キャリア部材130は、第2の磁気材料126及び第1の磁気材料124が引き合うように磁気的に相互作用するような、第2の磁気材料126が故に第1の磁気材料124と概ね対向して配されるように位置決められる。そのような引き合う磁気的な相互作用は、シールフラップ122のシール面122Aを患者の表面に向けて促すように作用し、従ってシールフラップ112と概ね患者の鼻の鼻孔縁との間における密封を向上させる。
【0050】
第1の磁気材料124は、シールフラップ122内に分散される又はその上に設けられる複数の小さな磁性粒子として配される。その代わりに、第1の磁気材料124は、シールフラップ122内に配される又はその上に設けられる(例えば明細書の他の場所で説明される)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってよい。第2の磁気材料126は、先に述べた方法の何れかでキャリア部材130に対して配されてよい。
【0051】
図6及び6Aを参照すると、本発明に従うシール配置140を持つ鼻枕マスクの形式の患者インタフェース装置138のもう1つの例示的な実施例の部分概略等角図が、それだけで示される(
図6)及び患者の顔平面に平行な平面において患者の鼻と接触して配される装置138を示す断面図を示す(
図6A)。患者インタフェース装置138は、その中への治療ガスの供給を施すための導管又は他の適切な部材に結合されるように適応する供給アパーチャ144を持つユーザシールアセンブリ又はクッション142を含む。クッション142は一般的に適応する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション142は一般的に、その中又は周囲に配される供給アパーチャ134を持つ第1の端部146、及び各々が患者の気道又はその周囲において(番号は付さずに、一部を破線で概略的に示す)患者の表面と密封係合するように構成される一組の鼻枕150を持つ対向する第2の端部を含む。より具体的には、各々の鼻枕150は、患者の鼻孔の周囲で患者の顔/鼻と密封係合するように構成されるシール面152Aを持つシールフラップ152を含む。各シールフラップ152は、クッション142と同じ又は類似する適合する材料から形成される、及びクッション142とは別個に又はクッション142と一体的に形成されてもよい。
【0052】
図6及び6Aを引き続き参照すると、各シールフラップ152は、他のシールフラップ152の磁気材料152と引き合うように磁気的に相互作用するために、既定の方法でその中に位置決められる磁気材料154(概略的に示される)をさらに含む。故に、
図6Aに示される例において、各シールフラップ152の磁気材料154間におけるそのような磁気的な引き合いは、シール面152Aを互いに向けて促し、従って、各シールフラップ152と患者の鼻中隔との間における密封を向上させる。
【0053】
磁気材料154は、シールフラップ152内に分散される又はその上に設けられる複数の小さな磁性粒子として配される。その代わりに、磁気材料154は、シールフラップ152内に配される又はその上に設けられる(例えば明細書の他の場所で説明されるような)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってよい。
【0054】
図7及び7Aを参照すると、本発明に従うシール配置160を持つ鼻枕マスクの形式の患者インタフェース装置158のもう1つの例示的な実施例の部分概略等角図が、それだけで示される(
図7)及び患者の顔平面に垂直な平面において患者の鼻と接触して配される装置158を示す断面図を示す(
図7A)。患者インタフェース装置158は、その中への治療ガスの供給を施すための導管又は他の適切な部材に結合されるように適応する供給アパーチャ164を持つユーザシールアセンブリ又はクッション162を含む。クッション162は一般的に適合する材料(例えば限定ではないが、シリコーン、TPE、ビニール、エラストマー材料、発泡体、織物、ラテックスゴム)から形成される。クッション162は一般的に、患者の気道に又はその周囲において(番号は付さずに一部が破線で概略的に示される)患者の表面と密封係合するように各々が構成される一組の鼻枕170を含む。より具体的には、各鼻枕170は、患者の鼻孔の周囲において患者の顔/鼻と密封係合するように構成されるシール面172Aを持つシールフラップ172を含む。シールフラップ172は、クッション162と同じ又は類似する適合する材料から形成される、及びクッション162とは別個に又はクッション162と一体的に形成されてもよい。
【0055】
シールフラップ172は、概ね鼻にわたって広がり、患者の鼻孔よりわずかに上方に配され、患者の鼻の上に取り外し可能で位置決められるキャリア部材180内に位置決められる第2の磁気材料(概略的に示す)と引き合うように磁気的に相互作用するために、既定の方法でその中に位置決められる第1の磁気材料(概略的に示す)を含む。キャリア部材180は、第2の磁気材料176及び第1の磁気材料174が引き合うように磁気的に相互作用するような、第2の磁気材料176が概ね第1の磁気材料174と対向して配されるように位置決められる。そのような引き合う磁気的な相互作用は、シールフラップ172のシール面172Aを患者の顔に向けて促すように作用し、従ってシールフラップ172と概ね患者の鼻の鼻孔縁との間における密封を向上させる。
【0056】
図7及び7Aを引き続き参照すると、各シールフラップ172は、他のシールフラップ172の磁気材料182と引き合うように磁気的に相互作用するため、及び同じシールフラップ172の磁気材料174と反発するように磁気的に相互作用するため、既定の方法でその中に位置決められる第3の磁気材料182(概略的に示す)をさらに含む。故に、
図7Aに示される例において、各シールフラップ172の磁気材料182間における磁気的な引き合いは、各シールフラップ172のシール面172Aを互いに向けて促し、従って各シールフラップ172と患者の鼻中隔との間における密封を向上させる。同時に同じシールフラップ172の磁気材料174と磁気材料182との間における磁気的な反発は、各々の鼻枕170を開いたままにするのに役立つ。
【0057】
各磁気材料174及び182は、シールフラップ172内に分散される又はその上に設けられる複数の小さな磁性粒子として配される。その代わりに、磁気材料172及び182は、シールフラップ182内に配される又はその上に設けられる(例えば明細書の他の場所で説明されるような)1つ以上の個別の事前に形成される磁石の形式をとってよい。磁気材料176は、先に述べた方法の何れかでキャリア部材180に対して配されてよい。
【0058】
図8を参照すると、本発明の例示的な実施例に従う患者インタフェース装置の単一の枕190が示される。枕190は、明細書において先に述べた枕部材と同様の構成であり、故にシールフラップ192を含む。しかしながら、明細書に記載される他の枕部材とは異なり、枕部材190はその中に配される如何なる磁気材料も含んでいない。その代わりに、シールフラップ192の内面上に配されるキャリア部材194内に磁気材料196、198が配される。キャリア部材194は、枕190内に簡単に位置決められる又は枕190から取り外される(例えば明細書の他の場所で説明されるような)適合する材料から形成される。
【0059】
請求項において、括弧の間に置かれる如何なる参照符号もその請求項を限定するとは考えない。"有する"又は"含む"という言葉は、請求項に挙げれられた以外の要素又はステップの存在を排除しない。幾つかの手段を列挙している装置の請求項において、これらの手段の幾つかがハードウェアの同一のアイテムにより具現化されてよい。要素が複数あることを述べなくても、要素が複数あることを排除しない。幾つかの手段を列挙している如何なる装置の請求項において、これら手段の幾つかがハードウェアの同一のアイテムにより具現化されてよい。ある要素が互いに異なる従属請求項に挙げられているという単なる事実は、これらの要素が組み合わせて使用されることができないことを示していない。
【0060】
本発明は、最も実用的であり、好ましい実施例であると現在考えられるものに基づいて、説明を目的に詳細に説明されていたとしても、そのような詳細は単に説明が目的であり、本発明は開示される実施例に限定されず、それどころか、不随する請求項の真意及び範囲内ある修正案及び等価な配置にも及んでいると意図されることを理解すべきである。例えば、本発明は、可能な限り、何れかの実施例の1つ以上の特徴が、他の如何なる実施例の1つ以上の他の特徴と組み合わされ得ることを考慮していると理解すべきである。