特許第6947064号(P6947064)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6947064見守り装置、見守り方法、および見守りプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6947064
(24)【登録日】2021年9月21日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】見守り装置、見守り方法、および見守りプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20210930BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20210930BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210930BHJP
【FI】
   G08B25/04 K
   G08B21/02
   H04M11/00 301
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-18745(P2018-18745)
(22)【出願日】2018年2月6日
(65)【公開番号】特開2019-139260(P2019-139260A)
(43)【公開日】2019年8月22日
【審査請求日】2020年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】衣川 英明
(72)【発明者】
【氏名】荻本 真央
【審査官】 石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−220047(JP,A)
【文献】 特開2016−093304(JP,A)
【文献】 特開2008−242963(JP,A)
【文献】 特開2009−273558(JP,A)
【文献】 特開2017−168098(JP,A)
【文献】 特開2010−3222(JP,A)
【文献】 特開平10−305016(JP,A)
【文献】 特開2018−5536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 25/04
G08B 21/02
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の行動予定の内容が、当該対象者の状態に影響を与える影響因子の内容として入力される入力部と、
前記入力部において入力された前記影響因子の内容に基づき、当該影響因子について、前記対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する影響度推定部と、
前記影響度推定部において推定された、前記影響因子が前記対象者の状態に与える影響度の大きさに基づき、この影響因子の影響を受けた場合における前記対象者の状態を推定する状態推定部と、
前記状態推定部によって推定された前記対象者の状態の適正度を推定し、ここで推定した適正度によって前記対象者の状態が適正であるかどうかを判定する適正度推定部と、
前記適正度推定部によって前記対象者の状態が適正でないと判定されると、その旨を出力する出力部と、
を備えた見守り装置。
【請求項2】
センサの検知出力に基づき、前記対象者の現在の状態を判定する状態判定部を備え、
前記出力部は、前記状態判定部によって判定された前記対象者の現在の状態と、前記状態推定部によって推定された前記影響因子の影響を受けた場合における前記対象者の状態とを出力する、
請求項に記載の見守り装置。
【請求項3】
前記対象者について、前記影響因子の影響を受けなかった場合の状態を示す適正基準情報を記憶する記憶部を備え、
前記適正度推定部は、前記状態推定部によって推定された前記対象者の状態の適正度を、前記適正基準情報を基準にして推定する、
請求項1、または2に記載の見守り装置。
【請求項4】
入力部において、対象者の行動予定の内容が、当該対象者の状態に影響を与える影響因子の内容として入力される入力ステップと、
前記入力部において入力された前記影響因子の内容に基づき、当該影響因子について、前記対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する影響度推定ステップと、
前記影響度推定ステップにおいて推定された、前記影響因子が前記対象者の状態に与える影響度の大きさに基づき、この影響因子の影響を受けた場合における前記対象者の状態を推定する状態推定ステップと、
前記状態推定ステップで推定した前記対象者の状態の適正度を推定し、ここで推定した適正度によって前記対象者の状態が適正であるかどうかを判定する適正度推定ステップと、
前記適正度推定ステップで前記対象者の状態が適正でないと判定すると、その旨を出力部において出力する出力ステップと、
をコンピュータが実行する見守り方法。
【請求項5】
入力部において、対象者の状態に影響を与える影響因子の内容として、当該対象者の行動予定の内容が入力される入力ステップと、
前記入力部において入力された前記影響因子の内容に基づき、当該影響因子について、前記対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する影響度推定ステップと、
前記影響度推定ステップにおいて推定された、前記影響因子が前記対象者の状態に与える影響度の大きさに基づき、この影響因子の影響を受けた場合における前記対象者の状態を推定する状態推定ステップと、
前記状態推定ステップで推定した前記対象者の状態の適正度を推定し、ここで推定した適正度によって前記対象者の状態が適正であるかどうかを判定する適正度推定ステップと、
前記適正度推定ステップで前記対象者の状態が適正でないと判定すると、その旨を出力部において出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させる見守りプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、対象者の日常生活を見守る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象者の日常生活を見守り、対象者の状態が適正でないと判定すると(対象者になんらかの異変が生じていると判定すると)、その旨を出力するシステムがある。このシステムでは、一人暮らしをしている高齢者を対象者にしているケースが多い。対象者の異変は、予め登録されている対象者の面倒を見ている人(対象者の介助者)に通知される。ここで言う、対象者の介助者とは、対象者の家族、対象者を介助することを契約した人等である。この種のシステムには、特許文献1〜4等に記載された構成のものがある。
【0003】
特許文献1には、居住者(対象者)の動きを検知するヒトセンサ、および家屋の各種設備の動作状況を検知する機器センサの検知出力により、対象者の通常の生活パターンの目安になる動作マニュアルを構築したり、修正したりする構成のシステムが記載されている。このシステムは、ヒトセンサ、および機器センサの一定期間の検知出力により、この一定期間における対象者の生活パターンを生成する。そして、このシステムは、動作マニュアルと、一定期間における対象者の生活パターンを比較し、対象者の状況を判定する。
【0004】
また、特許文献2には、センサの検知出力の特徴量を抽出し、日付・時刻情報を変換した周期フラグを用いて、対象者の日常生活度を多変量解析する構成のシステムが記載されている。このシステムは、多変量解析した日常生活度と、日常生活度基準値とを比較し、対象者の状況を判定する。対象者の日常生活は、電気製品の消費電力を計測する電力センサ、調理器具又は暖房器具等の熱源の温度を計測する温度センサ、周囲の明るさを計測する照度センサ、人体を検知する赤外線センサ、人体の通過を検知する感圧センサ、ドアの開閉を検知する近接センサ、各種電気製品の赤外線リモコンの送信信号を検知する赤外線センサ、水道の使用量を計測する流量センサ、ガスの使用量を計測するガス流量センサ等によって検知する。
【0005】
また、特許文献3には、人感センサの検知出力により、ある時間における対象者の居場所を推定するとともに、加速度センサの検知出力により、発生時が特定された居住者の動作を推定する構成のシステムが記載されている。このシステムは、人感センサの検知出力、および加速度センサの検知出力により、居住者が浴室で転倒した、居住者以外の者が住居に侵入した等の状況を判定する。
【0006】
さらに、特許文献4には、温度センサや人感センサの検知出力に基づいて、対象者が存在しているかどうか判定する構成のシステムが記載されている。このシステムは、対象者のバイタルサイン(生命を維持するときに現れるしるし)が良好であれば、対象者が正常であると判断し、それ以外を異常と判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006− 65886号公報
【特許文献2】特開2008−102884号公報
【特許文献3】特開2014− 89494号公報
【特許文献4】特開2016−103178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のシステムは、対象者に異変が生じたことを、対象者の介助者に通知する構成である。介助者は、この通知によって対象者に異変が生じたことを認識すると、異変が生じた対象者に対応するための行動を開始する。したがって、対象者に異変が生じてから、対象者が介助者による介助を受けるまでにある程度の時間を要し、異変が生じた対象者に対する対処が迅速に行えなかった。特に、異変が生じた対象者に対応するための準備に手間取ると、対象者に異変が生じてから、対象者が介助者による介助を受けるまでに要する時間が長くなる。
【0009】
この発明の目的は、対象者に異変が生じても、対象者に対する対処が迅速に行える技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の見守り装置は、上記目的を達するため、以下のように構成している。
【0011】
入力部において、対象者の状態に影響を与える影響因子について、その影響因子の内容が入力される。状態推定部が、入力された影響因子の内容に基づき、当該影響因子の影響を受けた対象者の状態を推定する。
【0012】
この構成では、影響因子の影響を受けた場合における対象者の状態が推定されるので、介助者は、対象者が推定された状態になることを見越し、対象者が推定された状態になったときに、対処するための準備が事前に行える。したがって、介助者は、推定された状態になった対象者に対して、迅速に対処できる。また、介助者は、対象者が推定された状態になるのを防止したり、抑制したりするために、当該対処者に対して影響因子にかかる行動を制限するようにアドバイスすることもできる。
【0013】
また、状態推定部によって推定された影響因子の影響を受けた対象者の状態を出力する出力部を備えてもよい。
【0014】
また、対象者の状態を判定する状態判定部を備え、出力部が状態判定部によって判定された対象者の状態と、状態推定部によって推定された影響因子の影響を受けた対象者の状態とを出力する構成にしてもよい。このように構成すれば、介助者に対して、対象者の現在の状態も通知できる。
【0015】
さらに、対象者について、影響因子の影響を受けなかったときの状態を示す適正基準情報を記憶する記憶部を備え、状態推定部が影響因子の影響を受けた対象者の状態を、適正基準情報を基準にして推定する構成にしてもよい。このように構成すれば、個人差に影響されることなく、対象者の状態が適正であるかどうかを推定できる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、対象者に異変が生じても、対象者に対する対処が迅速に行える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明にかかる見守りシステムの構成例を示す図である。
図2】見守り装置の主要部の構成を示すブロック図である。
図3】対象者管理DBに記憶されている情報を説明する図である。
図4】検知用センサ群に属する各種センサを説明する図である。
図5】状態判定処理を示すフローチャートである。
図6】状態推定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態である見守り装置について説明する。
【0019】
<1.適用例>
図1は、この発明にかかる見守りシステムの構成例を示す図である。この例にかかる見守りシステムは、対象者の日常生活を見守り、且つ介助者に対して対象者の介助を迅速に行えるように支援するものである。対象者は、例えば一人暮らしをしている高齢者、介護施設等の入居者である。また、介助者は、例えば対象者の家族、対象者を介助することを契約した人(介護施設の職員を含む。)である。
【0020】
この例の見守りシステムは、図1に示すように、見守り装置1と、検知用センサ群5と、出力端末6とを有している。検知用センサ群5は、複数種類のセンサの集合である。この見守りシステムでは、見守り装置1が、検知用センサ群5に属する各種センサの検知出力を用いて、対象者の現在の状態を判定する。
【0021】
また、見守り装置1は、対象者について入力された影響因子の内容に基づき、対象者が当該影響因子の影響を受けた場合にどのような状態になるかを推定する。影響因子とは、対象者の状態に影響を与える事象である。例えば、対象者の睡眠に影響を与える影響因子は、睡眠前の対象者の生活行動、起床後の予定等である。また、対象者のトイレ行動に影響を与える影響因子は、飲酒量、食事量、水分摂取量等である。
【0022】
なお、影響因子には、対象者の行動にともなう事象だけでなく、検知用センサ群5に属するセンサによって検知される気温、湿度等の事象もある。
【0023】
見守り装置1は、予め定められた項目(以下、推定項目と言う。)について、影響因子の影響を受けた対象者の状態を推定する。推定項目は、例えば、対象者の入眠時刻、対象者の入眠からトイレ行動が発生するまでの時間、対象者の食事量である。このように、見守り装置1によって推定される対象者の状態は、推定項目によって決まるタイミングにおける対象者の状態である。
【0024】
また、見守り装置1は、予め定められた項目(以下、判定項目と言う。)について、対象者の現在の状態を判定する。判定項目は、例えば、対象者の入眠時刻、睡眠の深さ、睡眠時間、睡眠中のトイレ行動である。対象者の現在の状態は、検知用センサ群5に属する各種センサの検知出力によって判定される。
【0025】
見守り装置1は、推定した推定項目にかかる対象者の状態、および判定した判定項目にかかる対象者の現在の状態をネットワーク7を介して出力端末6に送信する。
【0026】
出力端末6は、介助者が所有する端末である。したがって、介助者は、見守り装置1が判定した判定項目にかかる対象者の現在の状態を出力端末6で確認できる。したがって、介助者は、対象者に対して、当該対象者の現在の状態に応じた対処が行える。また、介助者は、見守り装置1が推定した推定項目にかかる対象者の状態も出力端末6で確認できる。これにより、介助者は、対象者が推定された状態になることを見越し、対象者が推定された状態になった場合に対処するための準備が事前に行える。したがって、介助者は、推定された状態になった対象者に対して、迅速に対処できる。また、介助者は、対象者が推定された状態になるのを防止したり、抑制したりするために、当該対処者に対して影響因子にかかる行動を制限するようにアドバイスすることもできる。
【0027】
なお、この例の見守り装置1は、対象者の状態にかかる各項目について、影響因子の影響を受けた場合の状態を推定することもできれば、現在の状態を判定することもできる。すなわち、この例では、対象者の状態にかかる各項目は、推定項目であり、また判定項目でもある。また、ネットワーク7は、公衆回線網、インタネット網であってもよいし、LAN(Local Area Network)であってもよい。さらに、見守り装置1と、出力端末6とは、ネットワーク7を利用せず、近距離の無線通信で通信する構成であってもよい。見守りシステムは、見守り装置1と、出力端末6との間でデータ通信が行える構成であればよい。
【0028】
<2.構成例>
図2は、この例にかかる見守り装置の主要部の構成を示すブロック図である。見守り装置1は、制御ユニット11と、表示・操作部12と、対象者管理データベース13(対象者管理DB13)と、センサ接続部14と、通信部15とを備えている。
【0029】
制御ユニット11は、見守り装置1本体各部の動作を制御する。また、制御ユニット11は、影響度推定部21、状態推定部22、状態判定部23、および適正度推定部24を有している。制御ユニット11が有する影響度推定部21、状態推定部22、状態判定部23、および適正度推定部24の詳細については、後述する。
【0030】
見守り装置1の制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、この発明にかかる見守りプログラムを実行したときに、影響度推定部21、状態推定部22、状態判定部23、および適正度推定部24として動作する。また、メモリは、この発明にかかる見守りプログラムを展開する領域や、この見守りプログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。また、ハードウェアCPUが、この発明にかかる見守り方法を実行するコンピュータである。
【0031】
表示・操作部12は、表示器等の表示デバイスを備えるとともに、キーボード、マウス、マイクロフォン、カメラ等の入力デバイスを備える。入力デバイスは、表示器と一体となったタッチパネル、無線通信等で連動するスマートフォン等の別のデバイスでもよい。対象者、または介助者等が、入力デバイスを操作し、対象者の状態に影響を与える影響因子の内容等を入力する。すなわち、表示・操作部12において、対象者の状態に影響を与える影響因子の内容等が入力される。表示・操作部12において入力される対象者の状態に影響を与える影響因子の内容は、例えば、対象者が居住している地域の祭りに参加する、娯楽施設(映画館、博物館、水族館等)に外出する、家族、知人、医者当の訪問者の有無等、対象者の行動予定の内容である。ここでは、対象者の行動予定の内容を、イベント関連情報と言う。
【0032】
対象者管理DB13は、この見守り装置1が日常生活を見守る対象者毎に、図3に示す検知情報31、イベント関連情報32、判定項目情報33、影響度情報34、および適正基準情報35等を記憶する。
【0033】
検知情報31は、センサ接続部14に接続されているセンサ毎に、そのセンサから入力された検知出力、または検知出力を処理して取得した特徴量を時系列に蓄積した情報である。
【0034】
イベント関連情報32は、対象者の行動予定の内容を示す情報である。イベント関連情報32は、表示・操作部12において入力された情報に限らず、インタネット等から取得した情報が含まれていてもよい。
【0035】
判定項目情報33は、判定項目毎に、その判定項目にかかる対象者の状態を判定するのに用いるセンサの検知出力を示す情報である。また、判定項目情報33は、判定項目毎に、対応付けられているセンサの検知出力から対象者の状態を判定するのに用いる判定基準を示す情報も含んでいる。
【0036】
影響度情報34は、推定項目毎に、その推定項目に影響を与える影響因子にかかるイベント関連情報やセンサの検知出力を示す情報である。また、影響度情報34は、推定項目毎に、対応付けられているイベント関連情報やセンサの検知出力から影響因子の影響度の大きさを推定するのに用いる推定基準を示す情報も含んでいる。
【0037】
適正基準情報35は、推定項目、および判定項目について、対象者の状態が適正であるかどうかの判定に用いる基準(適正基準)を示す情報である。
【0038】
センサ接続部14には、接続されている検知用センサ群5に属する複数のセンサの検知信号が入力される。検知用センサ群5に属するセンサは、例えば、図4に示す、人感センサ51、生体センサ52、環境センサ53、位置センサ54、機器状態検知センサ55、設備状態検知センサ56等である。
【0039】
人感センサ51は、対象者の存在を検知する用途で使用するセンサである。人感センサ51は、画像センサ、赤外線センサ、音波センサ、振動センサ、圧力センサ等、対象者が存在しているかどうかを検知できるものであればよい。人感センサ51は、対象者の住居のリビングルーム、キッチン、寝室、浴室、トイレ等に設置される。人感センサ51は、1つ以上のセンサで構成されている。また、人感センサ51を構成するセンサは、1種類以上である。
【0040】
生体センサ52は、対象者の生体情報(心拍の状態・呼吸の状態・体動等)を検知する用途で使用するセンサである。生体センサ52は、体温センサ、血圧センサ、心拍センサ、加速度センサ、温湿度センサ、照度センサ、絶対圧センサ、音波センサ、電波センサ、画像センサ等、対象者の生体情報を検知できるものであればよい。生体センサ52は、対象者の住居の室内に設置するものもあれば、対象者に装着するものもある。生体センサ52は、1つ以上のセンサで構成されている。また、生体センサ52を構成するセンサは、1種類以上である。
【0041】
環境センサ53は、対象者の住居の周辺環境を検知する用途で使用するセンサである。環境センサ53は、画像センサ、温湿度センサ、照度センサ、絶対圧センサ、騒音センサ、加速度センサ等、周辺環境を検知することができるものであればよい。環境センサ53は、対象者の住居の室内に設置するものもあれば、ベランダ等の屋外に設置するものもある。環境センサ53は、1つ以上のセンサで構成されている。また、環境センサ53を構成するセンサは、1種類以上である。
【0042】
位置センサ54は、対象者の位置を検知する用途で使用するセンサである。位置センサ54は、GPSセンサ、画像センサ、赤外線センサ等、対象者の位置を検知できるものであればよい。位置センサ54は、対象者の住居の室内に設置するものもあれば、対象者に装着するものもある。位置センサ54は、1つ以上のセンサで構成されている。また、位置センサ54を構成するセンサは、1種類以上である。
【0043】
機器状態検知センサ55は、対象者の住居に設置されている電化製品(エアコン、テレビ、炊飯器、ポット、洗濯機等)の使用状態を検知する用途で使用するセンサである。機器状態検知センサ55は、温湿度センサ、画像センサ、赤外線センサ、電流センサ等、電化製品の使用状態を検知できるものであればよい。機器状態検知センサ55は、対象者の住居の室内に設置するものもあれば、電化製品に装着するものもある。また、機器状態検知センサ55は、電化製品だけでなく、自転車、自動車等の他の種類の機器の使用状態も検知する構成であってもよい。機器状態検知センサ55は、1つ以上のセンサで構成されている。また、機器状態検知センサ55を構成するセンサは、1種類以上である。
【0044】
設備状態検知センサ56は、水道、ガス、室内照明等の住居設備の使用状態を検知する用途で使用するセンサである。設備状態検知センサ56は、水道やガスの流量センサ、画像センサ、赤外線センサ、照度センサ等、住居設備の使用状態を検知できるものであればよい。設備状態検知センサ56は、対象者の住居の室内に設置するものもあれば、住居設備に取り付けるものもある。設備状態検知センサ56は、1つ以上のセンサで構成されている。また、設備状態検知センサ56を構成するセンサは、1種類以上である。
【0045】
また、センサ接続部14に接続されている1つのセンサが、人感センサ51、生体センサ52、環境センサ53、位置センサ54、機器状態検知センサ55、および設備状態検知センサ56の2つ以上に属していてもよい。例えば、特定の画像センサが、人感センサ51、環境センサ53、位置センサ54、機器状態検知センサ55、および設備状態検知センサ56に属する構成であってもよい。このようにすれば、センサ接続部14に接続するセンサの個数を抑えることができる。
【0046】
センサ接続部14に接続されている各センサには、識別番号を付している。センサ接続部14は、接続されているセンサから入力された検知出力を、センサの識別番号とともに制御ユニット11に入力する。したがって、制御ユニット11は、センサ接続部14から入力された検知出力が、どのセンサの検知出力であるか判断できる。センサ接続部14における各種センサの接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。また、インタネット等のネットワーク7を介して接続される構成であってもよい。
【0047】
通信部15は、公衆回線網や、インタネット網等のネットワーク7を介して、出力端末6等との間でデータ通信を行う。見守り装置1には、対象者毎に、対象者の状態を通知する出力端末6が予め登録されている。この出力端末6は、上述したように、対象者の介助者が所有する端末である。
【0048】
この例では、表示・操作部12が、この発明で言う入力部に相当する。また、通信部15が、この発明で言う出力部に相当する。また、この発明で言う入力部として、センサ接続部14、および通信部15を使用することもできる。
【0049】
次に、制御ユニット11が有する、影響度推定部21、状態推定部22、状態判定部23、および適正度推定部24について説明する。
【0050】
影響度推定部21は、対象者の状態を推定する推定項目にかかる影響因子について、その影響因子が対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する。影響度推定部21は、対象者の状態を推定する推定項目毎に、影響度情報34を参照し、その推定項目に対応するイベント関連情報32を判断する。影響度推定部21は、ここで判断したイベント関連情報32に基づき、影響因子の影響度の大きさを推定する。対象者のイベント関連情報32は、対象者管理DB13に記憶されている。また、影響因子の影響度の大きさを推定するのに用いる影響度情報34も、対象者管理DB13に記憶されている。
【0051】
なお、影響度推定部21は、影響因子の影響度の大きさを、検知用センサ群5に属する各センサの検知出力を用いて推定してもよい。検知用センサ群5に属する各センサの検知出力は、検知情報31として対象者管理DB13に記憶されている。
【0052】
状態推定部22は、推定項目毎に、影響度推定部21が推定した影響因子の影響度の大きさに基づき、当該影響因子の影響を受けた場合の対象者の状態を推定する。対象者の状態を推定する推定項目によって、状態推定部22によって対象者の状態を推定する基準が決まる。例えば、推定項目が入眠時刻であれば、通常時の入眠時刻を基準にして、その時刻よりもどの程度早まるか、またはその時刻よりもどの程度遅くなるかを推定する。また、推定項目が食事量であれば、通常時の食事量を基準にして、その食事量よりもどの程度多くなるか、またはその食事量よりもどの程度少なくなるかを推定する。
【0053】
状態判定部23は、対象者の状態を判定する判定項目毎に、判定項目情報33を参照し、その判定項目に対応するセンサを判断する。状態判定部23は、ここで判断したセンサの検知出力に基づき、対象者の状態を判定する。各センサの検知出力は、検知情報31として、対象者管理DB13に記憶されている。
【0054】
適正度推定部24は、状態推定部22が推定した対象者の状態、および状態判定部23が判定した対象者の状態の適正度を適正基準情報35を用いて推定する。適正度推定部24は、推定した適正度によって、対象者の状態が適正な状態であるかどうかを判定する。
【0055】
<3.動作例>
以下、この例にかかる見守り装置1の動作について説明する。この見守り装置1は、以下に示す、状態判定処理、および状態推定処理を並行して行う。図5は、状態判定処理を示すフローチャートである。
【0056】
見守り装置1は、その時点において、対象者の状態が適正であるかどうかを判定する判定項目の有無を判定する(s1)。判定項目は、睡眠の深さ、睡眠時間、睡眠中の行動、トイレ行動等である。
【0057】
見守り装置1は、判定項目があれば、対象者管理DB13に記憶している検知情報を参照し、この判定項目にかかる対象者の現在の状態を判定するのに用いるセンサを判断する(s2)。また、見守り装置1は、検知情報31を参照して、s2で判断したセンサの検知出力を取得する(s3)。見守り装置1は、s3で取得したセンサの検知出力を用いて、対象者の現在の状態を判定する(s4)。s2〜s4にかかる処理は、状態判定部23で行われる。
【0058】
なお、見守り装置1は、s1で判定項目があると判定するまで、所定の時間間隔でs1にかかる処理を繰り返す。
【0059】
見守り装置は、s4で判定した対象者の現在の状態の適正度を推定する(s5)。適正度推定部24は、状態判定部23が今回判定した対象者の現在状態の適正度を適正基準情報35を用いて推定する。また、適正度推定部24は、ここで推定した適正度によって、対象者の現在の状態が適正であるかどうかを判定する(s6)。s6では、適正度推定部24は、対象者管理DB13に記憶している適正基準情報35を参照して、判定項目について推定した対象者の現在の状態の適正度が適正な範囲内であるかどうかを判定する。
【0060】
見守り装置1は、s6で適正であると判定すると、s1に戻る。一方、見守り装置1は、s6で適正でないと判定すると、対象者に異変が生じていると判断し、通知処理を行った後(s7)、s1に戻る。s7の通知処理は、対象者に異変が生じている旨を、この対象者に対応する出力端末6(対象者の介助者)に送信する処理である。見守り装置1は、この通知を複数の出力端末6に送信してもよい。
【0061】
これにより、見守り装置1は、対象者に異変が生じていると判定したとき、その旨を当該対象者の介助者に通知することができる。
【0062】
ここで、見守り装置1の上記状態判定処理を、判定項目の具体例を示して説明する。
【0063】
(1)判定項目は、睡眠の深さ、および睡眠時間である。
対象者の睡眠の深さ、および睡眠時間は、人感センサ51、および生体センサ52の検知出力によって判断できる。例えば、見守り装置1は、対象者がベッドで略静止した状態を、対象者の睡眠の開始(入眠)であると判断する。対象者がベッドで略静止している状態は、画像センサ、音波センサ、振動センサ、圧力センサ等の人感センサ51の検知出力によって判断できる。また、睡眠中の対象者の呼吸および対象者の心拍は、音波センサや圧力センサ等の生体センサ52の検知出力によって取得できる。状態判定部23は、人感センサ51、および生体センサ52の検知出力によって、対象者の睡眠の開始時刻〜終了時刻、対象者の睡眠中の眠りの深さ、睡眠途中での対象者の覚醒や寝返り等の睡眠中の行動を時系列に取得することで、対象者の睡眠の深さ、および睡眠時間にかかる対象者の状態を判定できる。
【0064】
適正度推定部24は、状態判定部23が判定した対象者の睡眠の深さおよび睡眠時間の適正度を適正基準情報35を用いて推定し、ここで推定した適正度によって、対象者の睡眠の深さおよび睡眠時間が適正であるかどうかを判定する。
【0065】
(2)判定項目は、入眠時刻である。
入眠時刻は、上記したように、人感センサ51、および生体センサ52の検知出力によって判断できる。適正度推定部24は、状態判定部23が判定した対象者の入眠時刻の適正度を適正基準情報35を用いて推定し、ここで推定した適正度によって、対象者の入眠時刻が適正であるかどうかを判定する。
【0066】
(3)判定項目は、トイレの使用頻度である。
対象者がトイレを使用したかどうかは、トイレに設置した人感センサ51の検知出力から取得できる。適正度推定部24は、状態判定部23が判定した対象者のトイレの使用頻度の適正度を適正基準情報35を用いて推定し、ここで推定した適正度によって、対象者のトイレの使用頻度が適正であるかどうかを判定する。
【0067】
(4)判定項目は、トイレの使用時間である。
対象者がトイレを使用しているかどうかは、トイレに設置した人感センサ51の検知出力から取得できる。適正度推定部24は、状態判定部23が判定した対象者のトイレの使用時間の適正度を適正基準情報35を用いて推定し、ここで推定した適正度によって、対象者のトイレの使用時間が適正であるかどうかを判定する。
【0068】
なお、対象者管理DB13には、判定項目毎に、対象者の行動から統計的に得られた適正基準情報35を記憶している。したがって、個人差の影響を受けることなく、対象者の状態が適正であるかどうかを判定できる。
【0069】
次に、見守り装置1の状態推定処理について説明する。図6は、状態推定処理を示すフローチャートである。
【0070】
見守り装置1は、その時点において、対象者の状態を推定する推定項目の有無を判定する(s11)。推定項目は、入眠時刻、睡眠時間、睡眠中のトイレ行動等である。
【0071】
見守り装置1は、推定項目があれば、対象者管理DB13に記憶している検知情報31、およびイベント関連情報32等を参照し、この推定項目にかかる対象者の状態を推定するのに用いる影響因子の内容を取得する(s12)。影響度推定部21が、s12で取得した影響因子の内容に基づき、推定項目にかかる対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する(s13)。影響度推定部21は、対象者管理DB13に記憶している影響度情報34を用いて、推定項目にかかる対象者の状態に与える影響度の大きさを推定する。状態推定部22が、s13で推定された影響因子の影響度の大きさに基づき、推定項目にかかる対象者の状態を推定する(s14)。
【0072】
見守り装置は、s14で推定した対象者の状態の適正度を推定する(s15)。適正度推定部24は、状態推定部22が今回推定した対象者の状態の適正度を適正基準情報35を用いて推定する。また、適正度推定部24は、ここで推定した適正度によって、対象者について推定した状態が適正であるかどうかを判定する(s16)。s16では、上述したs6と同様に、適正度推定部24は、対象者管理DB13に記憶している適正基準情報35を参照して、推定項目について推定した対象者の状態の適正度が適正な範囲内であるかどうかを判定する。
【0073】
見守り装置1は、s16で適正であると判定すると、s11に戻る。一方、見守り装置1は、s16で適正でないと判定すると、通知処理を行った後(s17)、s11に戻る。s17の通知処理は、推定項目について対象者が適正でない状態になると推定した旨を、この対象者に対応する出力端末6(対象者の介助者)に送信する処理である。見守り装置1は、この通知を複数の出力端末6に送信してもよい。
【0074】
これにより、見守り装置1は、推定した対象者の状態が適正でないと判定したとき、その旨を当該対象者の介助者に通知することができる。したがって、介助者は、対象者が推定された状態になることを見越し、対象者が推定された状態になったときに、対処するための準備を事前に行える。介助者は、対象者が推定された状態になっても、迅速に対処できる。また、介助者は、対象者が推定された状態になるのを防止したり、抑制したりするために、当該対処者に対して影響因子にかかる行動を制限するようにアドバイスすることもできる。
【0075】
ここで、見守り装置1の上記状態推定処理を、推定項目の具体例を示して説明する。
【0076】
(a)推定項目は、トイレの使用頻度である。
トイレの使用頻度に影響を与える影響因子は、例えば、睡眠前の飲酒などの事象である。睡眠前の飲酒量は、生体センサ52の検知出力から推定できる。例えば、対象者の血圧の変化から、飲酒量を推定することができる。影響度推定部21は、対象者のトイレの使用頻度に与える影響度の大きさを飲酒量から推定する。状態推定部22は、影響度推定部21が推定した影響度の大きさに基づき、対象者のトイレ使用の時間間隔や、入眠からトイレ使用までの時間間隔等を推定する。適正度推定部24は、対象者管理DB13に記憶している適正基準情報35を参照して、トイレの使用頻度について適正度を推定し、ここで推定した適正度によって、対象者のトイレの使用頻度が適正であるかどうかを推定する。
【0077】
したがって、介助者は、トイレの使用頻度が適正でないと推定された対象者に対して、トイレ介助にかかる対処が迅速に行える。
【0078】
また、介助者は、複数人の対象者が睡眠前の飲酒などの事象により、トイレの使用頻度が適正でないと推定された場合、各対象者のトイレ行動のタイミングが重ならないように各対象者に対して飲酒量を抑制するようにアドバイスすることで、複数の対象者に対するトイレ介助を時間的に分散させることもできる。
【0079】
(b)推定項目は、入眠時間、睡眠時間である。
対象者の睡眠時間に影響を与える影響因子は、例えば、訪問者の面会などの事象である。訪問者の面会時間、訪問者の人数、訪問者との間柄(子供、孫、医者等)等は、イベント関連情報32として対象者管理DB13に記憶されている。影響度推定部21は、対象者の睡眠時間に与える影響度の大きさを、訪問者の面会時間、訪問者の人数、訪問者との間柄(子供、孫、医者等)等に基づいて推定する。状態推定部22は、影響度推定部21が推定した影響度の大きさに基づき、対象者の入眠時刻や、睡眠時間等を推定する。適正度推定部24は、対象者管理DB13に記憶している適正基準情報35を参照して、対象者の入眠時刻や、睡眠時間等について適正度を推定し、ここで推定した適正度によって、対象者の入眠時刻や、睡眠時間等が適正であるかどうかを推定する。
【0080】
したがって、介助者は、入眠時刻や、睡眠時間等が適正でないと推定された対象者に対して、通常時の入眠時刻での興奮低下施策による睡眠時間確保にかかる介助行動をとることもできれば、睡眠誘導剤などを事前に準備しておくこともできる。
【0081】
また、介助者は、対象者に対して、入眠時刻が遅くなったり、睡眠時間が短くなったりしないように、その日の各訪問者の訪問時間・会話内容などを調整するようにアドバイスすることによって、対象者の睡眠時間を確保するための介助行動も行える。
【0082】
また、介助者は、対象者の前日の入眠時刻が遅く、睡眠時間が短い場合、その日の各訪問者の訪問時間・会話内容などを調整するようにアドバイスすることによって、対象者の睡眠時間を確保するための介助行動も行える。
【0083】
(c)推定項目は、食事量である。
対象者の食事量に影響を与える影響因子は、例えば、前日の睡眠時間等である。対象者の睡眠時間は、人感センサ51、および生体センサ52の検知出力によって判断できる。影響度推定部21は、対象者の食事量に与える影響度の大きさを、前日の睡眠時間等に基づいて推定する。状態推定部22は、影響度推定部21が推定した影響度の大きさに基づき、対象者の食事量を推定する。適正度推定部24は、対象者管理DB13に記憶している適正基準情報35を参照して、対象者の入眠時刻や、睡眠時間等について適正度を推定し、ここで推定した適正度によって、ここで推定した適正度によって、対象者の食事量が適正であるかどうかを推定する。
【0084】
したがって、介助者は、食事量が適正でないと推定された対象者に対して、食事内容を調整(少量高栄養化/必要栄養素構成等)することができる。また、介助者は、対象者が翌日も食事量が適正でない状態にならないように、その日の睡眠時間を確保するためのアドバイス(その日の各訪問者の訪問時間・会話内容などを調整するアドバイス)を行い、対象者の食事量を適正に保つための介助行動も行える。
【0085】
<4.変形例>
また、見守り装置1は、図5、および図6に示す処理を、ディープラーニングを活用して学習するコンピュータ(所謂、人工知能(AI:Artificial Intelligence))で実行する構成にしてもよい。このように構成すれば、コンピュータの学習が進むにつれて、対象者の状態が適正であるかどうかの判定精度が向上する。
【0086】
また、見守り装置1は、ネットワーク上のサーバ装置にしてもよい。この場合、見守り装置1と、検知用センサ群5とは、ネットワーク7を介して接続すればよい。
【0087】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0088】
さらに、この発明にかかる構成と上述した実施形態にかかる構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
対象者の状態に影響を与える影響因子について、前記影響因子の内容が入力される入力部(12)と、
前記入力部(12)において入力された前記影響因子の内容に基づき、当該影響因子の影響を受けた前記対象者の状態を推定する状態推定部(22)と、を備えた見守り装置(1)。
【符号の説明】
【0089】
1…見守り装置
5…検知用センサ群
6…出力端末
7…ネットワーク
11…制御ユニット
12…表示・操作部
13…対象者管理データベース(対象者管理DB)
14…センサ接続部
15…通信部
21…影響度推定部
22…状態推定部
23…状態判定部
24…適正度推定部
31…検知情報
32…イベント関連情報
33…判定項目情報
34…影響度情報
35…適正基準情報
51…人感センサ
52…生体センサ
53…環境センサ
54…位置センサ
55…機器状態検知センサ
56…設備状態検知センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6