(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
デジタル信号送信部により、外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信ステップを有し、
上記デジタル信号送信ステップでは、上記複数のチャネルの第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号のクロック情報を送信する第1のモードと、上記第1のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信する第2のモードを切り替えてデジタル信号を送信し、
上記第2のモードにおいて、上記複数のチャネルはAC結合によって上記伝送路を介して上記外部機器と接続される少なくとも1つのチャネルを含む
送信方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本技術の目的は、下位規格機器との接続を容易に可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の概念は、
外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信部を備え、
上記デジタル信号送信部は、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信する
送信装置にある。
【0008】
本技術において、デジタル信号送信部によって、外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号が送信される。ここで、複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号が送信され、複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号が送信される。
【0009】
例えば、第1のコーディングは、TMDSコーディングである、ようにされてもよい。また、例えば、第1のコーディングおよび第2のコーディングのいずれも8ビット/10ビット変換コーディングである、ようにされてもよい。また、例えば、伝送路はHDMIケーブルであり、一部のチャネルのチャネル数は3であり、他部のチャネルのチャネル数は3である、ようにされてもよい。
【0010】
このように本技術においては、複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号が送信され、複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号が送信される。そのため、第1のコーディングが施されたデジタル信号を取り扱う下位規格機器との接続が容易に可能となる。つまり、この下位規格機器に接続可能に構成する場合にあっても、第1のコーディングを別途実装する必要はない。
【0011】
また、本技術の他の概念は、
外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信部を備え、
上記デジタル信号受信部は、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、
上記複数のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記他部のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理する処理部をさらに備える
受信装置にある。
【0012】
本技術において、デジタル信号受信部によって、外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号が受信される。ここで、複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号が受信され、複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号が受信される。処理部によって、複数のチャネルで受信されたデジタル信号が、他部のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理される。
【0013】
このように本技術においては、複数のチャネルで受信されたデジタル信号が、他部のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理される。そのため、複数のチャネルの一部のチャネルで受信されるデジタル信号についても、クロックの受信を必要とすることなく、良好に処理し得る。
【0014】
また、本技術の他の概念は、
外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信部を備え、
上記デジタル信号送信部は、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を送信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを送信するモードである
送信装置にある。
【0015】
本技術において、デジタル信号送信部によって、外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号が送信される。ここで、デジタル信号送信部では、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードが選択されてデジタル信号の送信が行われる。
【0016】
第1のモードでは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号が送信されると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号が送信される。第2のモードでは、所定数の第1のチャネルで第1のコーディングが施されたデジタル信号が送信されると共に、所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックが送信される。
【0017】
例えば、第1のコーディングは、TMDSコーディングである、ようにされてもよい。また、例えば、第1のコーディングおよび第2のコーディングは、いずれも8ビット/10ビット変換コーディングである、ようにされてもよい。また、例えば、伝送路はHDMIケーブルであり、第1のチャネルのチャネル数は3であり、第2のチャネルのチャネル数は3である、ようにされてもよい。
【0018】
このように本技術においては、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードが選択されてデジタル信号の送信が行われる。そのため、第1のモードを選択することで、高いデータレートでの信号伝送が可能となり、第2のモードを選択することで、第1のコーディングが施されたデジタル信号を取り扱う下位規格機器との接続が可能となる。
【0019】
なお、本技術において、例えば、外部機器および伝送路が第1のモードに対応しているか否かを判断するモード判断部と、このモード判断部の判断に基づいて、デジタル信号送信部におけるモード選択を制御する制御部をさらに備える、ようにされてもよい。この場合、外部機器および伝送路が第1のモードに対応している場合のみ第1のモードでの伝送が行われ、誤った信号伝送が行われることが回避可能となる。
【0020】
また、本技術において、例えば、所定数の第2のチャネルのうち、第3のチャネルに対応した1つのチャネルを除く各チャネルは、伝送路に対してAC結合とされる、ようにされてもよい。このようにAC結合とされることで高速動作に対して有利となり、他のチャネルに対して優位性が確保される。
【0021】
また、本技術の他の概念は、
外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信部を備え、
上記デジタル信号受信部は、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を受信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを受信するモードであり、
上記第1のモードでは、上記所定数の第1のチャネルおよび上記所定数の第2のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理し、上記第2のモードでは、上記所定数の第1のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記第3のチャネルで受信されたクロックに基づいて処理する処理部をさらに備える
受信装置にある。
【0022】
本技術において、デジタル信号受信部によって、外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号が受信される。ここで、デジタル信号受信部では、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードが選択されてデジタル信号の受信が行われる。
【0023】
第1のモードでは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号が受信されると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号が受信される。第2のモードでは、所定数の第1のチャネルで第1のコーディングが施されたデジタル信号が受信されると共に、所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックが受信される。
【0024】
処理部によって、第1のモードでは、所定数の第1のチャネルおよび所定数の第2のチャネルで受信されたデジタル信号が、所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理される。また、処理部によって、第2のモードでは、所定数の第1のチャネルで受信されたデジタル信号が、第3のチャネルで受信されたクロックに基づいて処理される。
【0025】
例えば、第1のコーディングおよび第2のコーディングは、いずれも8ビット/10ビット変換コーディングである、ようにされてもよい。また、例えば、伝送路はHDMIケーブルであり、第1のチャネルのチャネル数は3であり、第2のチャネルのチャネル数は3である、ようにされてもよい。
【0026】
このように本技術においては、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードが選択されてデジタル信号の受信が行われる。そのため、第1のモードを選択することで、高いデータレートでの信号伝送が可能となり、第2のモードを選択することで、第1のコーディングが施されたデジタル信号を取り扱う下位規格機器との接続が可能となる。
【0027】
なお、本技術において、例えば、所定数の第2のチャネルのうち、第3のチャネルに対応した1つのチャネルを除く各チャネルは、伝送路に対してAC結合とされる、ようにされてもよい。このようにAC結合とされることで高速動作に対して有利となり、他のチャネルに対して優位性が確保される。
【0028】
また、本技術において、例えば、外部機器から送られてくる制御情報に基づいて、デジタル信号送信部におけるモード選択を制御する制御部をさらに備える、ようにされてもよい。この場合、外部機器におけるモード選択に対応したモード選択が行わることから、外部機器から送られてくるデジタル信号を適切に受信可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本技術によれば、下位規格機器との接続が容易に可能となる。本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0032】
<1.実施の形態>
[AVシステムの構成例]
図1は、実施の形態としてのAV(Audio and Visual)システム100の構成例を示している。このAVシステム100は、ソース機器110とシンク機器120とが接続されて構成されている。ソース機器110は、例えば、ゲーム機、ディスクプレーヤ、セットトップボックス、デジタルカメラ、携帯電話などのAVソースである。シンク機器120は、例えば、テレビ受信機、プロジェクタ等である。
【0033】
ソース機器110およびシンク機器120は、ケーブル200を介して接続されている。ソース機器110には、データ送信部112が接続された、コネクタを構成するレセプタクル111が設けられている。シンク機器120には、データ受信部122が接続された、コネクタを構成するレセプタクル121が設けられている。また、ケーブル200の一端にはコネクタを構成するプラグ201が設けられ、その他端にはコネクタを構成するプラグ202が設けられている。ケーブル200の一端のプラグ201はソース機器110のレセプタクル111に接続され、このケーブル200の他端のプラグ202はシンク機器120のレセプタクル121に接続されている。
【0034】
ソース機器110は、制御部113を有している。この制御部113は、ソース機器110の全体を制御する。この実施の形態において、ソース機器110のデータ送信部112は、現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している。制御部113は、ケーブル200が新HDMIに対応し、かつシンク機器120が新HDMIに対応していると判断する場合、データ送信部112を新HDMIの動作モードで動作するように制御する。一方、制御部113は、少なくとも、シンク機器120が現行HDMIにのみ対応していると判断する場合、あるいはケーブル200が現行HDMIに対応していると判断する場合、データ送信部112を現行HDMIの動作モードで動作するように制御する。
【0035】
シンク機器120は、制御部123を有している。この制御部123は、シンク機器120の全体を制御する。この実施の形態において、シンク機器120のデータ受信部122は、現行HDMIにのみ、あるいは現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している。データ受信部122が現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している場合、制御部123は、このデータ受信部122を、ソース機器110のデータ送信部112と同じ動作モードで動作するように制御する。この場合、制御部123は、例えば、ソース機器110からCECなどのラインを通じて送られる動作モードの判断結果に基づいて、データ受信部122の動作モードを制御する。ケーブル200は、現行HDMI、あるいは新HDMIに対応している。
【0036】
図1に示すAVシステム100において、
図2(a)に示すように、ケーブル200が新HDMIに対応し、また、シンク機器120が現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応しているとき、新HDMIでのデータ伝送が行われる。この際、ソース機器110のデータ送信部112およびシンク機器120のデータ受信部122は、新HDMIの動作モードで動作するように制御される。
【0037】
また、
図1に示すAVシステム100において、
図2(b)〜(d)に示すように、少なくとも、ケーブル200が現行HDMIに対応しているか、あるいはシンク機器120が現行HDMIにのみ対応しているとき、現行HDMIでのデータ伝送が行われる。この際、ソース機器110のデータ送信部112は、現行HDMIの動作モードで動作するように制御される。また、現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応しているシンク機器120のデータ受信部122は、現行HDMIの動作モードで動作するように制御される。
【0038】
なお、
図2(b)の場合には、データ転送レートを低くするなどしてケーブル200が新HDMIのデータ伝送が可能なときには、新HDMIモードでのデータ伝送が行われることがある。
【0039】
[データ送信部、データ受信部の構成例]
図3、
図4は、
図1のAVシステム100における、ソース機器110のデータ送信部112と、シンク機器120のデータ受信部122の構成例を示している。データ送信部112は、有効画像区間(「アクティブビデオ区間」ともいう)において、非圧縮の1画面分のビデオデータに対応する差動信号を、複数のチャネルで、データ受信部122に一方向に送信する。
【0040】
ここで、有効画像区間は、一の垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間から、水平帰線区間及び垂直帰線区間を除いた区間である。また、データ送信部112は、水平帰線区間または垂直帰線区間において、少なくともビデオデータに付随するオーディオデータや制御データ、その他の補助データ等に対応する差動信号を、複数のチャネルで、データ受信部122に一方向に送信する。
【0041】
データ受信部122は、アクティブビデオ区間において、複数のチャネルで、データ送信部122から一方向に送信されてくる、ビデオデータに対応する差動信号を受信する。また、このデータ受信部122は、水平帰線区間または垂直帰線区間において、複数のチャネルで、データ送信部112から一方向に送信されてくる、オーディオデータや制御データに対応する差動信号を受信する。
【0042】
データ送信部112とデータ受信部122とからなるHDMIシステムの伝送チャネルには、以下のものがある。まず、伝送チャネルとして、差動信号チャネルがある。ビデオデータ等のデジタル信号を伝送するための差動信号チャネルは、現行HDMIにおいては3チャネルであるが、新HDMIにおいては6チャネルである。
【0043】
現行HDMIの動作モードにおける差動信号チャネルについて説明する。
図3に示すように、データ送信部112からデータ受信部122に対して、ビデオデータおよびオーディオデータを、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための伝送チャネルとしての、3つのTMDSチャネル#0〜#2がある。また、TMDSクロックを伝送する伝送チャネルとしての、TMDSクロックチャネルがある。これらの各チャネルは、ケーブル200に対してDC結合とされる。
【0044】
データ送信部112のHDMIトランスミッタ81は、例えば、非圧縮のビデオデータを、TMDSコーディングを施した後に対応する差動信号に変換し、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、ケーブル200を介して接続されているデータ受信部122に、一方向にシリアル伝送する。また、HDMIトランスミッタ81は、非圧縮のビデオデータに付随するオーディオデータ、必要な制御データその他の補助データ等を、TMDSコーディングを施した後に対応する差動信号に変換し、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、データ受信部122に、一方向にシリアル伝送する。
【0045】
さらに、HDMIトランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で送信するビデオデータに同期したTMDSクロック(ピクセルクロック)を、TMDSクロックチャネルで、ケーブル200を介して接続されているデータ受信部122に送信する。ここで、1つのTMDSチャネル#i(i=0,1,2)では、TMDSクロックの1クロックの間に、10ビットのデータが送信される。
【0046】
ここで、TMDSコーディングは、8ビットのデータを10ビットのデータに変換する8ビット/10ビット変換コーディングであり、前データとの比較から遷移点を少なくすることによって不要輻射等の悪影響を抑えた上でDCバランスを維持するコーディングとなっている。そのため、理論上コーディングのランレングスの保証ができないため、DC結合およびクロックの別送が必須となる。
【0047】
データ受信部122のHDMIレシーバ82は、TMDSチャネル#0,#1,#2で、データ送信部112から一方向に送信されてくる、ビデオデータに対応する差動信号と、オーディオデータや制御データに対応する差動信号を受信する。この場合、データ送信部112からTMDSクロックチャネルで送信されてくるTMDSクロック(ピクセルクロック)に同期して受信する。
【0048】
次に、新HDMIの動作モードにおける差動信号チャネルについて説明する。
図4に示すように、データ送信部112からデータ受信部122に対して、ビデオデータおよびオーディオデータを、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための伝送チャネルとしての、6つのTMDSチャネル#0〜#5がある。なお、この新HDMIでは、TMDSクロックの伝送は省略され、受信側においては受信データからクロックを再生するセルフクロック方式が採用される。
【0049】
ここで、TMDSチャネル#0,#1,#2は、上述した現行HDMIの動作モードにおけるTMDSチャネル#0,#1,#2に対応する。また、TMDSチャネル#3は、上述した現行HDMIの動作モードにおけるTMDSクロックチャネルに対応する。つまり、これらの4つのチャネルは、現行HDMIの動作モードと新HDMIの動作モードとで共通に使用される。これらの4つのチャネルは上述したようにケーブル200に対してDC結合とされるが、TMDSチャネル#4,#5はケーブル200に対してAC結合とされ、高速動作に対する優位性が確保される。
【0050】
データ送信部112のHDMIトランスミッタ81は、例えば、非圧縮のビデオデータを対応する差動信号に変換し、6つのTMDSチャネル#0〜#5で、ケーブル200を介して接続されているデータ受信部122に、一方向にシリアル伝送する。また、このHDMIトランスミッタ81は、非圧縮のビデオデータに付随するオーディオデータ、必要な制御データその他の補助データ等を、対応する差動信号に変換し、6つのTMDSチャネル#0〜#5で、データ受信部122に、一方向にシリアル伝送する。
【0051】
ここで、HDMIトランスミッタ81は、TMDSチャネル#0,#1,#2で伝送するデータに関してはTMDSコーディングを施すが、TMDSチャネル#3,#4,#5で伝送するデータに関してはクロック抽出が可能なコーディング、この実施の形態においては、ANSI 8B10Bコーディングを施す。ANSI 8B10Bコーディングは、TMDSコーディングと同様に8ビット/10ビット変換コーディングである。
【0052】
このANSI 8B10Bコーディングは、一定パターンを適宜挿入することにより伝送データから各8ビットデータ境界を認識できるだけでなく、直接伝送クロックの抽出が可能となっている。また、ANSI 8B10Bコーディングは、ランレングス保証もされ、完全DCフリーコーディングとなっており、AC結合の差動信号とすることが可能になっている。
【0053】
データ受信部122のHDMIレシーバ82は、TMDSチャネル#0〜#5で、データ送信部112から一方向に送信されてくる、ビデオデータに対応する差動信号と、オーディオデータや制御データに対応する差動信号を受信する。この場合、HDMIレシーバ82は、TMDSチャネル#4,#5のいずれか、この実施の形態ではTMDSチャネル#5の受信データからクロックを抽出し、そのクロックに同期して各TMDSチャネル#0〜#5のデータを受信する。
【0054】
なお、HDMIシステムの伝送チャネルには、上述のTMDSチャネル、TMDSクロックチャネルの他に、DDC(Display Data Channel)やCECラインと呼ばれる伝送チャネルがある。DDCは、ケーブル200に含まれる図示しない2本の信号線からなる。DDCは、データ送信部112が、データ受信部122から、E−EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)を読み出すために使用される。
【0055】
すなわち、データ受信部122は、HDMIレシーバ82の他に、自身の能力(Configuration/capability)に関する能力情報であるE−EDIDを記憶している、EDID ROM(EEPROM)を有している。データ送信部112は、例えば、制御部113からの要求に応じて、ケーブル200を介して接続されているデータ受信部122から、E−EDIDを、DDCを介して読み出す。
【0056】
データ送信部112は、読み出したE−EDIDを制御部113に送る。制御部113は、このE−EDIDを、図示しないフラッシュROMあるいはDRAMに格納する。制御部113は、E−EDIDに基づき、データ受信部122の能力の設定を認識できる。例えば、制御部113は、データ受信部122を有するシンク機器120が、現行HDMIの他に、新HDMIに対応しているか否か等を認識する。CECラインは、ケーブル200に含まれる図示しない1本の信号線からなり、データ送信部112とデータ受信部122との間で、制御用のデータの双方向通信を行うために用いられる。
【0057】
また、ケーブル200には、HPD(Hot Plug Detect)と呼ばれるピンに接続されるライン(HPDライン)が含まれている。ソース機器は、このHPDラインを利用して、シンク機器の接続を検出することができる。なお、このHPDラインは双方向通信路を構成するHEAC−ラインとしても使用される。また、ケーブル200には、ソース機器からシンク機器に電源を供給するために用いられる電源ライン(+5V Power Line)が含まれている。さらに、ケーブル200には、ユーティリティラインが含まれている。このユーティリティラインは双方向通信路を構成するHEAC+ラインとしても使用される。
【0058】
図5は、HDMIトランスミッタ81の構成例を示している。HDMIトランスミッタ81は、6レーン(6チャネル)のマッパ11と、TMDSエンコーダ12と、切換スイッチ13,14と、8B10Bエンコーダ15と、逓倍器16と、切換スイッチ17を有している。
【0059】
マッパ11は、入力される、ビデオデータ、パケット化されたオーディオデータや制御データ、垂直や水平の同期信号に対してマッピング処理を施し、データチャネル#0,#1,#2,#3,#4,#5のデータを出力する。また、マッパ11は、入力されるピックセルクロックをTMDSクロックとして出力する。TMDSエンコーダ12は、マッパ11から出力されるデータチャネル#0,#1,#2のデータに、マッパ11から出力されるTMDSクロックに同期してTMDSコーディングのエンコード処理を施し、TMDSチャネル#0,#1,#2の送信データを得る。
【0060】
8B10Bエンコーダ15は、マッパ11から出力されるデータチャネル#3、#4、#5のデータに、ANSI 8B10Bコーディングのエンコード処理を施す。
【0061】
また、切換スイッチ13は、8B10Bエンコーダ15から出力されるデータチャンネル#4のデータと接地とを切り換えて出力する。この切換スイッチ13は切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードでは接地を出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#4のデータを出力する。
【0062】
また、切換スイッチ14は、8B10Bエンコーダ15から出力されるデータチャネル#5のデータと接地とを選択的に切り換えて出力する。この切換スイッチ14は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードでは接地を出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#5のデータを出力する。
【0063】
逓倍器16は、入力されるピクセルクロックを10逓倍してビットクロックを生成し、8B10Bエンコーダ15に供給する。切換スイッチ17は、8B10Bエンコーダ15から出力されるデータチャネル#3のコーディング結果とTMDSクロックとを選択的に切り換えて、TMDSチャネル#3(TMDSクロックチャネル)の送信データとする。この切換スイッチ17は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードではTMDSクロックを出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#3のコーディング結果を出力する。
【0064】
図5に示すHDMIトランスミッタ81の動作を説明する。最初に現行HDMIの動作モードにおける動作を説明する。マッパ11からは、データチャネル#0,#1,#2のデータとTMDSクロックが得られる。データチャネル#0,#1,#2のデータはTMDSエンコーダ12に供給される。
【0065】
TMDSエンコーダ12では、データチャネル#0,#1,#2のデータに対してそれぞれTMDSクロックに同期してTMDSコーディングのエンコード処理が施され、TMDSチャネル#0,#1,#2の送信データが得られる。また、マッパ11から出力されるTMDSクロックは、切換スイッチ17を通じて、TMDSクロックチャネル(TMDSチャネル#3)の送信データとなる。
【0066】
次に、新HDMIの動作モードにおける動作を説明する。マッパ11からは、データチャネル#0,#1,#2,#3,#4,#5のデータとTMDSクロックが得られる。データチャネル#0,#1,#2のデータはTMDSエンコーダ12に供給される。TMDSエンコーダ12では、データチャネル#0,#1,#2のデータに対してそれぞれTMDSクロックに同期してTMDSコーディングのエンコード処理が施され、TMDSチャネル#0,#1,#2の送信データが得られる。
【0067】
また、データチャネル#3、#4,#5のデータは8B10Bエンコーダ15に供給される。8B10Bエンコーダ15では、データチャネル#3,#4,#5のデータに対してそれぞれビットクロックに同期してANSI 8B10Bコーディングのエンコード処理が施され、TMDSチャネル#3,#4,#5の送信データが得られる。
【0068】
図6は、HDMIレシーバ82の構成例を示している。なお、この例は、シンク機器120のデータ受信部122が現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している場合の例である。HDMIレシーバ82は、TMDSデコーダ21と、切換スイッチ22,23,24と、8B10Bデコーダ25と、クロック抽出器26と、分周器27と、切換スイッチ28と、6レーン(6チャネル)のデマッパ29を有している。
【0069】
TMDSデコーダ21は、TMDSチャネル#0,#1,#2の受信データに対してTMDSコーディングのデコード処理を施し、データチャネル#0,#1,#2のデータを得る。切換スイッチ22は、TMDSチャネル#3(TMDSクロックチャネル)の受信データを振り分けて出力する。この切換スイッチ22は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードではTMDSクロック側に出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#3側に出力する。
【0070】
切換スイッチ23は、TMDSチャネル#4の受信データを振り分けて出力する。この切換スイッチ23は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードでは接地側に出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#4側に出力する。また、切換スイッチ24は、TMDSチャネル#5の受信データを振り分けて出力する。この切換スイッチ24は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードでは接地側に出力し、新HDMIの動作モードではデータチャネル#5側に出力する。
【0071】
8B10Bデコーダ25は、切換スイッチ22,23,24からそれぞれデータチャネル#3,#4,#5側に出力されたデータに対してANSI 8B10Bコーディングのデコード処理を施し、データチャネル#3,#4,#5のデータを得る。
【0072】
クロック抽出器26は、切換スイッチ24からデータチャネル#5側に出力されたデータからビットクロックを抽出し、8B10Bデコーダ25に供給する。分周器27は、クロック抽出器26で抽出されたビットクロックを1/10に分周してTMDSクロック(ピクセルクロック)を得る。
【0073】
切換スイッチ28は、切換スイッチ22からTMDSクロック側に出力されたTMDSクロック(ピクセルクロック)と分周器27で得られたTMDSクロックとを選択的に切り換えてTMDSデコーダ21に供給する。この切換スイッチ28は、切換制御信号SWCに基づいて切り換えが制御され、現行HDMIの動作モードでは切換スイッチ22から出力されたTMDSクロックを選択し、新HDMIの動作モードでは分周器27で得られたTMDSクロックを選択する。
【0074】
デマッパ29は、TMDSデコーダ21で得られたデータチャネル#0,#1,#2のデータ、切換スイッチ28で選択されたTMDSクロック(ピクセルクロック)、8B10Bデコーダ25で得られたデータチャネル#3,#4,#5のデータに対してデマッピング処理を施し、ビデオデータ、パケット化されたオーディオデータや制御データ、垂直や水平の同期信号、さらにはピクセルクロックを得る。このデマッパ29は、
図5のHDMIトランスミッタ81におけるマッパ11とは逆の処理をする。
【0075】
図6に示すHDMIレシーバ82の動作を説明する。最初に現行HDMIの動作モードにおける動作を説明する。この場合、TMDSチャネル#0,#1,#2でデータが受信されると共に、TMDSチャネル#3(TMDSクロックチャネル)でTMDSクロックが受信される。TMDSチャネル#0,#1,#2の受信データはTMDSデコーダ21に供給される。
【0076】
TMDSデコーダ21では、TMDSチャネル#0,#1,#2の受信データに対してそれぞれTMDSクロックに同期してTMDSコーディングのデコード処理が施され、データチャネル#0,#1,#2のデータが得られる。このデータチャネル#0,#1,#2のデータは、デマッパ29に供給される。
【0077】
また、TMDSチャネル#3(TMDSクロックチャネル)受信されたTMDSクロックは、切換スイッチ22,28を通じてデマッパ29に供給される。デマッパ29では、データチャネル#0,#1,#2のデータとTMDSクロック(ピクセルクロック)に対してデマッピング処理が施され、ビデオデータ、パケット化されたオーディオデータや制御データ、垂直や水平の同期信号およびピクセルクロックが得られる。
【0078】
次に、新HDMIの動作モードにおける動作を説明する。この場合、TMDSチャネル#0,#1,#2,#3,#4,#5でデータが受信される。TMDSチャネル#0,#1,#2の受信データはTMDSデコーダ21に供給される。TMDSデコーダ21では、TMDSチャネル#0,#1,#2の受信データに対してそれぞれTMDSクロックに同期してTMDSコーディングのデコード処理が施され、データチャネル#0,#1,#2のデータが得られる。このデータチャネル#0,#1,#2のデータは、デマッパ29に供給される。
【0079】
また、TMDSチャネル#3,#4,#5の受信データは、それぞれ、切換スイッチ22,23,24を通じて8B10Bデコーダ25に供給される。また、TMDSチャネル#5の受信データはクロック抽出器26に供給され、ビットクロックの抽出が行われる。このビットクロックは、8B10Bデコーダ25と共に、分周器27に供給される。
【0080】
8B10Bデコーダ25では、TMDSチャネル#3,#4,#5の受信データに対してそれぞれビットクロックに同期してANSI 8B10Bコーディングのデコード処理が施され、データチャネル#3,#4,#5のデータが得られる。このデータチャネル#3,#4,#5のデータは、デマッパ29に供給される。
【0081】
また、分周器27では、ビットクロックが1/10に分周され、TMDSクロック(ピクセルクロック)が生成される。このTMDSクロックは、切換スイッチ28を通じてTMDSデコーダ21に供給される。デマッパ29では、データチャネル#0,#1,#2,#3,#4,#5のデータとTMDSクロック(ピクセルクロック)に対してデマッピング処理が施され、ビデオデータ、パケット化されたオーディオデータや制御データ、垂直や水平の同期信号およびピクセルクロックが得られる。
【0082】
図7は、TMDS伝送データの構造例を示している。この
図7は、TMDSチャネル#0〜#2、あるいはTMDSチャネル#0〜#5において、横×縦がBピクセル×Aラインの画像データが伝送される場合の、各種の伝送データの区間を示している。HDMIのTMDSチャネルで伝送データが伝送されるビデオフィールド(Video Field)には、伝送データの種類に応じて、3種類の区間が存在する。この3種類の区間は、ビデオデータ区間(Video Data period)、データアイランド区間(Data Island period)、およびコントロール区間(Control period)である。
【0083】
ここで、ビデオフィールド区間は、ある垂直同期信号の立ち上がりエッジ(active edge)から次の垂直同期信号の立ち上がりエッジまでの区間である。このビデオフィールド区間は、水平ブランキング期間(horizontal blanking)、垂直ブランキング期間(vertical blanking)、並びに、アクティブビデオ区間(Active Video)に分けられる。このアクティブビデオ区間は、ビデオフィールド区間から、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間を除いた区間であるビデオデータ区間は、アクティブビデオ区間に割り当てられる。このビデオデータ区間では、非圧縮の1画面分の画像データを構成するBピクセル(画素)×Aライン分の有効画素(Active pixel)のデータが伝送される。
【0084】
データアイランド区間およびコントロール区間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間に割り当てられる。このデータアイランド区間およびコントロール区間では、補助データ(Auxiliary data)が伝送される。すなわち、データアイランド区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の一部分に割り当てられている。このデータアイランド区間では、補助データのうち、制御に関係しないデータである、例えば、オーディオデータのパケット等が伝送される。コントロール区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の他の部分に割り当てられている。このコントロール区間では、補助データのうちの、制御に関係するデータである、例えば、垂直同期信号および水平同期信号、制御パケット等が伝送される。
【0085】
ここで、レセプタクル111のピンアサイメントを説明する。最初に、現行HDMIのピンアサイメント(タイプA)を説明する。この現行HDMIのピンアサイメントは、第1のピンアサイメントを構成する。
図8(a)は、この現行HDMIのピンアサイメントを示している。TMDSチャネル#i(i=0〜2)の差動信号であるTMDS Data#i+とTMDS Data#i−は、差動ラインである2本のラインにより伝送される。ピン(ピン番号が7,4,1のピン)はTMDS Data#i+に割り当てられ、ピン(ピン番号が9,6,3のピン)はTMDS Data#i−に割り当てられている。なお、ピン番号が8,5,2のピンは、TMDS Data#i Shield(i=0〜2)に割り当てられている。
【0086】
TMDSクロックチャネルの差動信号であるTMDS Clock+とTMDS Clock−は差動ラインである2本のラインにより伝送される。ピン番号が10のピンはTMDS Clock+に割り当てられ、ピン番号が12のピンはTMDS Clock−に割り当てられている。なお、ピン番号が11のピンは、TMDS Clock Shieldに割り当てられている。
【0087】
また、制御用のデータであるCEC信号は、CECラインにより伝送される。ピン番号が13であるピンは、CEC信号に割り当てられている。また、E−EDID読出し等に用いられるSDA(Serial Data)信号は、SDAラインにより伝送される。ピン番号が16であるピンは、SDA信号に割り当てられている。また、SDA信号の送受信時の同期に用いられるクロック信号であるSCL(Serial Clock)信号は、SCLラインにより伝送される。ピン番号が15であるピンは、SCLに割り当てられている。なお、上述のDDCラインは、SDAラインおよびSCLラインにより構成される。
【0088】
また、ピン番号が19であるピンは、HPD/HEAC−に割り当てられている。また、ピン番号が14であるピンは、ユーティリティ/HEAC+に割り当てられている。また、ピン番号が17であるピンは、DDC/CEC Ground/HEAC Shieldに割り当てられている。さらに、ピン番号が18であるピンは、電源(+5V Power)に割り当てられている。
【0089】
次に、新HDMIのピンアサイメントを説明する。この新HDMIのピンアサイメントは、第2のピンアサイメントを構成する。
図8(b)は、この新HDMIのピンアサイメントを示している。TMDSチャネル#i(i=0〜5)の差動信号であるTMDS Data#i+とTMDS Data#i−は、差動ラインである2本のラインにより伝送される。ピン(ピン番号が7,4,1,10,8,2のピン)はTMDS Data#i+に割り当てられ、ピン(ピン番号が9,6,3,12,11,5のピン)はTMDS Data#i−に割り当てられている。
【0090】
また、制御用のデータであるCEC信号は、CECラインにより伝送される。ピン番号が13であるピンは、CEC信号に割り当てられている。また、E−EDID読出し等に用いられるSDA(Serial Data)信号は、SDAラインにより伝送される。ピン番号が16であるピンは、SDA信号に割り当てられている。また、SDA信号の送受信時の同期に用いられるクロック信号であるSCL(Serial Clock)信号は、SCLラインにより伝送される。ピン番号が15であるピンは、SCLに割り当てられている。なお、上述のDDCラインは、SDAラインおよびSCLラインにより構成される。
【0091】
また、ピン番号が19であるピンは、HPD/HEAC−に割り当てられている。また、ピン番号が14であるピンは、ユーティリティ/HEAC+に割り当てられている。また、ピン番号が17であるピンは、DDC/CEC Ground/HEAC Shieldに割り当てられている。さらに、ピン番号が18であるピンは、電源(+5V Power)に割り当てられている。
【0092】
上述したように、新HDMIピンアサイメント(
図8(b)参照)では、現行HDMIピンアサイメント(
図8(a)参照)でシールド端子として用いられている端子(ピン番号が2,5,8,11のピン)が、データ端子として用いられている。また、新HDMIピンアサイメントでは、現行HDMIピンアサイメントでクロック信号の差動信号の信号端子として用いられている端子(ピン番号が10,12のピン)が、データ端子として用いられている。
【0093】
ソース機器110のデータ送信部112は、現行HDMIの動作モードで動作するとき、
図8(a)に示す現行HDMIピンアサイメントを選択し、新HDMIの動作モードで動作するとき、
図8(b)に示す新HDMIピンアサイメントを選択する。なお、上述ではソース機器110のレセプタクル111のピンアサイメントを説明した。詳細説明は省略するが、シンク機器120のデータ受信部122が現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している場合におけるシンク機器120のレセプタクル121のピンアサイメントに関しても同様である。
【0094】
図9(a),(b)は、ソース機器110のレセプタクル111のピン配置を示している。
図9(a)は現行HDMIのピン配置を示し、
図9(b)は新HDMIのピン配置を示している。なお、レセプタクル111のピンアサイメントとして現行HDMIピンアサイメントが選択されるとき、ピン番号が2,5,8,11のピンは、ソース機器110およびシンク機器120にて、接地状態、あるいはシンク機器120にて接地状態、ソース機器110にてハイインピーダンス状態、あるいはシンク機器120にてハイインピーダンス状態、ソース機器110にて接地状態とされる。なお、詳細説明は省略するが、シンク機器120のデータ受信部122が現行HDMIおよび新HDMIの双方に対応している場合におけるシンク機器120のレセプタクル121のピン配置に関しても同様である。
【0095】
図10(a)は、ケーブル200として使用される現行HDMIケーブルの構造例を示している。この現行HDMIケーブルは、3つのデータラインペアがそれぞれ特性を得るためにシールドツイストペア部として構成されている。また、クロックラインペアと、HEAC機能のためにユーティリティおよびHPDのラインペアも、シールドツイストペア部として構成されている。
【0096】
図10(b)は、シールドツイストペア部の構造例を示している。このシールドツイストペア部は、2本の電線3と、ドレイン線4とが、シールド部材5で覆われた構造となっている。なお、電線3は、芯線1が被覆部2により覆われて構成されている。
【0097】
現行HDMIケーブルでは、データおよびクロックの各シールドツイストペア部を構成するドレイン線は、このケーブルの端部に取りつけられたプラグのピンに接続されている。この場合、各ドレイン線は、上述したレセプタクル(現行HDMIのピン配置)の各シールド端子(ピン番号が2,5,8,11のシールド用ピン)に対応したピン(端子)に接続されている。これらのシールド端子はソース機器110およびシンク機器120において接地される。これにより、データおよびクロックの各シールドツイストペア部を構成するドレイン線は、プラグがレセプタクル(現行HDMIのピン配置)に接続された状態では接地された状態となる。
【0098】
図11は、ケーブル200として使用される新HDMIケーブルの構造例を示している。この新HDMIケーブルは、6つのデータラインペアがそれぞれ特性を得るためにシールドツイストペア部として構成されている。また、HEAC機能のためにユーティリティおよびHPDのラインペアも、シールドツイストペア部として構成されている。
【0099】
新HDMIケーブルは、現行HDMIケーブル(
図10(a)参照)に比べて、接続すべき個々の銅線の数が増えている。この新HDMIケーブルでは、ケーブルの両端のプラグの専用ピンにて接続されていた各シールドツイストペア部を構成するドレイン線は、プラグの金属製のシェルに接続される。これにより、シールド用ピンが開放され、プラグの必要ピン数の増加が回避され、新HDMIケーブルにおけるプラグは、現行HDMIケーブルのプラグと同様のものとされている。このように、各シールドツイストペア部を構成するドレイン線がプラグの金属製のシェルに接続されるものにあっては、プラグが差し込まれるレセプタクルのシェルが接地レベルと接続されていることにより、差動ペアラインのシールドを確保することができる。
【0100】
[現行HDMIと新HDMIの動作モード制御]
次に、ソース機器110の制御部113の動作モード制御についてさらに説明する。上述したように、制御部113は、ケーブル200が新HDMIに対応し、かつシンク機器120が新HDMIに対応していると判断する場合、データ送信部112を新HDMIの動作モードに制御する。また、制御部113は、それ以外の場合、データ送信部112を現行HDMIの動作モードに制御する。
【0101】
図12のフローチャートは、制御部113の動作モード制御の処理手順を示している。制御部113は、ステップST1において、処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、制御部113は、ソース機器110、つまりデータ送信部112が新HDMIに対応しているか否かを判断する。制御部113は、自身が存在するソース機器110(データ送信部112)の能力情報を予め備えていることから、この判断に関しては容易に行うことができる。なお、この実施の形態において、ソース機器110は新HDMIに対応していることが明らかであるので、制御部113は、このステップST2の判断処理を省略してもよい。
【0102】
ソース機器110が新HDMIに対応していると判断するとき、制御部113は、ステップST3において、シンク機器120、つまりデータ受信部122が新HDMIに対応しているか否かを判断する。この判断の詳細については、後述する。シンク機器120が新HDMIに対応していると判断するとき、制御部113は、ステップST4の処理に移る。このステップST4において、制御部113は、ケーブル200が新HDMIに対応しているか否かを判断する。この判断の詳細については、後述する。
【0103】
ケーブル200が新HDMIに対応していると判断するとき、制御部113は、ステップST5の処理に移る。このステップST5において、制御部113は、データ送信部112が新HDMIの動作モードで動作するように制御する。また、ステップST2、ステップST3、ステップST4で、それぞれ、ソース機器110、シンク機器120、ケーブル200が新HDMIに対応していないと判断するとき、制御部113は、ステップST6の処理に移る。このステップST6において、制御部113は、データ送信部112が現行HDMIの動作モードで動作するように制御する。
【0104】
なお、制御部113は、例えば、ステップST3でシンク機器120が新HDMIに対応していると判断したとき、最終的な動作モードの判断結果を、ケーブル200を介して、シンク機器120に送信する。この判断結果の送信は、例えば、ソース機器110からデータ伝送前にCECライン等のラインを通じて送られる。シンク機器120においては、このソース機器110からの動作モードの判断結果に基づき、制御部123により、データ受信部122がソース機器110のデータ送信部112と同じ動作モードで動作するように制御される。
【0105】
また、制御部113は、ステップST5でデータ送信部112が新HDMIの動作モードで動作するように制御するとき、その旨を示すUI画面を、例えば、
図13(a)に示すように、表示部(ディスプレイ)に表示するように制御してもよい。このUI画面により、ユーザは、ソース機器110とシンク機器120とが新HDMIで接続されたことを、容易に把握できる。なお、UI画面が表示される表示部(ディスプレイ)は、ソース機器110に設けられた図示しない表示部(ディスプレイ)、あるいは、シンク機器120に設けられた図示しない表示部(ディスプレイ)である。これは、以下の各UI表示に関しても同様である。
【0106】
また、制御部113は、ステップST4でケーブル200が新HDMIに対応していないと判断し、ステップST6の処理に移るとき、その旨を示すUI画面を、例えば、
図13(c)に示すように、表示部(ディスプレイ)に表示するように制御してもよい。このUI画面により、ユーザは、ソース機器110とシンク機器120とが新HDMIに対応しているが、ケーブル200だけが新HDMIに対応していないことを容易に認識でき、ケーブル200を新HDMIケーブルに取り替える等の対策を取ることができる。
【0107】
また、
図12のフローチャートの処理手順では、制御部113は、ステップST4でケーブル200が新HDMIに対応していると判断するとき、直ちに、ステップST5に進み、データ送信部112が新HDMIの動作モードで動作するように制御している。しかし、制御部113は、データ伝送前にあらかじめCECなどのラインを通じてコマンドをやり取りすることにより、ステップST4でケーブル200が新HDMIに対応していると判断するとき、ユーザに、新HDMIあるいは現行HDMI(従来HDMI)のいずれかを選択させるようにしてもよい。
【0108】
その場合、制御部113は、そのためのUI画面を、例えば、
図13(b)に示すように、表示部(ディスプレイ)に表示するように制御する。ユーザは、このUI画面に基づいて、新HDMIあるいは現行HDMIのいずれかを選択する。
図13(b)は、「新HDMI」が選択されている状態を示している。制御部113は、ユーザの選択に応じて、データ送信部112が新HDMIあるいは現行HDMIの動作モードで動作するように制御する。
【0109】
図14のフローチャートは、その場合における制御部113の動作モード制御の処理手順を示している。この
図14において、
図12と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。制御部113は、ステップST4でケーブル200が新HDMIに対応していると判断するとき、ステップST7の処理に進む。このステップST7において、制御部113は、新HDMIあるいは現行HDMIのいずれかを選択するためのUI画面を表示部(ディスプレイ)に表示するように制御する。このUIの表示はソース機器110が伝送路200を通じてビデオ信号として伝送してもよいし、シンク機器120が自身で表示するよう指示してもよい。
【0110】
その後、制御部113は、ステップST8の処理に移る。このステップST8において、ユーザのリモコンなどによる操作を制御部123はCECなどのラインを通じて通知することにより、制御部113は、ユーザが新HDMIあるいは現行HDMIのいずれを選択したかを判断する。ユーザが新HDMIを選択したとき、制御部113は、ステップST5において、データ送信部112が新HDMIの動作モードで動作するように制御する。一方、ユーザが現行HDMIを選択したとき、制御部113は、ステップST6において、データ送信部112が現行HDMI(従来HDMI)の動作モードで動作するように制御する。
【0111】
「シンク機器の新HDMIへの対応判断」
制御部113における、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かの判断の方法について説明する。この判断方法としては、例えば、以下の第1の判断方法および第2の判断方法がある。
【0112】
「第1の判断方法」
制御部113は、シンク機器120からケーブル200のDDCライン(SDAラインおよびSCLライン)を用いて読み出したEDIDに基づいて、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かの判断を行う。EDID自体は、フォーマット上で規定されたデータ構造になっている。このEDIDの所定の場所に、新たに、シンク機器120が新HDMI(新しい伝送)に対応しているか否かを示すフラグ情報が新たに定義されるとする。
【0113】
図15は、EDID上に新たに定義されるフラグ情報の例を示している。本来、EDIDは様々なシンク機器120の能力を示すデータ構造体である。
図15は、説明の簡単化のために、EDIDの、この発明に関係するバイトのみを示し、最低限に簡素化している。第2ビットに、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かを示す1ビットのフラグ情報“New Rx Sink”が記載されている。また、第1ビットに、ケーブル200が新HDMIに対応しているか否かを示す1ビットのフラグ情報“New Cable”が新たに定義される。
【0114】
制御部113は、シンク機器120から読み出したEDIDに、上述の1ビットのフラグ情報“New Rx Sink”が存在するとき、シンク機器120が新HDMIに対応していると判断する。すなわち、シンク機器120が現行HDMIにのみ対応している場合、シンク機器120から読み出したEDIDに、上述の1ビットのフラグ情報“New Rx Sink”は存在しない。
【0115】
「第2の判断方法」
制御部113は、シンク機器120との間で、ケーブル200を通じて通信を行うことで、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かの判断を行う。例えば、制御部113は、CECラインを用いて、コマンドベースで、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かを確認する。
【0116】
また、例えば、制御部113は、ユーティリティラインおよびHPDラインで構成される双方向通信路(HEAC機能)を用いてシンク機器120との間で通信を行って、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かを確認する。さらに、例えば、制御部113は、伝送が有効になるまでは未使用のライン、例えばユーティリティラインなどを用いて、なんらかの信号のやり取りを行って、シンク機器120が新HDMIに対応しているか否かを確認する。
【0117】
「ケーブルの新HDMIへの対応判断」
次に、制御部113における、ケーブル200が新HDMIに対応しているか否かの判断の方法について説明する。この判断方法としては、特開2012−250673号公報に記載されているように、種々の方法が考えられる。以下に一例を示す。
【0118】
この例の場合、
図16に示すように、新HDMIケーブルには、例えばプラグに、LSI(Large Scale Integration)が内蔵される。例えば、ソース機器110から+5Vが供給されている状態で、シンク機器120は、HPDをLに落としている間にCECプロトコルにより、このLSIに、出力を要求する。なお、この場合のシンク機器120は、新HDMIに対応しているシンク機器である。LSIは、シンク機器120からの出力要求に応じて、このLSI内に実装されるレジスタ値(新HDMI対応である旨、および伝送可能なデータ帯域などのケーブル特性データ)を、シンク機器120に、CECプロトコルで報告する。
【0119】
シンク機器120は、LSIから報告された情報を自身のEDIDに追記する。シンク機器120は、この追記の後に、HPDをHにすることで、ソース機器110にEDIDの読み出しを指示する。制御部113は、シンク機器120から読み出したEDIDに基づいて、ケーブル200が新HDMIに対応しているか否かの判断を行う。すなわち、制御部113は、ケーブル200が新HDMI対応である旨などの情報が含まれているとき、ケーブル200が新HDMIに対応していると判断する。
【0120】
なお、上述では、シンク機器120がCECプロトコルによりLSIに出力を要求するように説明した。しかし、ソース機器110自体が、CECプロトコルによりLSIに出力を要求し、LSIからレジスタ値(新HDMI対応である旨、および伝送可能なデータ帯域などのケーブル特性データ)の報告を直接受けるようにすることも考えられる。
【0121】
上述したように、
図1に示すAVシステム10においては、ソース機器110のデータ送信部112は現行HDMIの動作モードの他に、新HDMIモードの動作モードを有するものとされている。ここで、ビデオデータ等のデジタル信号を伝送するための差動信号チャネルは、現行HDMIにおいては3チャネルであるが、新HDMIにおいては6チャネルである。そのため、新HDMIが用いられることで、高いデータレートでの信号伝送が可能となる。また、シンク機器120、ケーブル200が新HDMIに対応していないとき、現行HDMI(従来HDMI)が用いられることで、後方互換性が確保される。
【0122】
また、
図1に示すAVシステム10においては、新HDMIモードにおいても、TMDSチャネル#0,#1,#2のコーディングとしてTMDSコーディングが採用される。そのため、ソース機器110は、TMDSチャネル#0,#1,#2としてTMDSコーディングのみを実装すればよくなり、設計負荷の低減が期待でき、さらに、より不要輻射を減らしたコーディングを採用することが可能となる。
【0123】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、現行HDMIにおけるビデオデータ等のデジタル信号を伝送するための差動信号チャネルが3チャネルであるのに対して、新HDMIとしてその差動信号チャネルが6チャネルであるものを示した。しかし、ビデオデータ等のデジタル信号を伝送するための差動信号チャネルの数は6チャネルに限定されるものではなく、4チャネル、5チャネル、さらには7チャネル等も考えられる。例えば、ビデオデータ等のデジタル信号を伝送するための差動信号チャネルを5チャネルとし、クロック周波数を1.2倍程度に高速化することで、6チャネルにした場合と同等のデータ転送速度を得ることが可能となる。
【0124】
また、上述実施の形態において、本技術をソース機器およびシンク機器がHDMI規格のデジタルインタフェースで接続されるAVシステムに適用したものである。本技術は、その他の同様のデジタルインタフェースで接続されるAVシステムにも同様に適用できる。
【0125】
また、技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信部を備え、
上記デジタル信号送信部は、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信する
送信装置。
(2)上記第1のコーディングは、TMDSコーディングである
前記(1)に記載の送信装置。
(3)上記第1のコーディングおよび上記第2のコーディングのいずれも8ビット/10ビット変換コーディングである
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(4)上記伝送路はHDMIケーブルであり、
上記一部のチャネルのチャネル数は3であり、上記他部のチャネルのチャネル数は3である
前記(1)から(3)のいずれかに記載の送信装置。
(5)デジタル信号送信部により、外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信ステップを有し、
上記デジタル信号送信ステップでは、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信する
送信方法。
(6)外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信部を備え、
上記デジタル信号受信部は、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、
上記複数のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記他部のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理する処理部をさらに備える
受信装置。
(7)デジタル信号受信部により、外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信ステップを有し、
上記デジタル信号受信ステップでは、
上記複数のチャネルの一部のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、上記複数のチャネルの他部のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信し、
上記複数のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記他部のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理する処理ステップをさらに有する
受信方法。
(8)外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信部を備え、
上記デジタル信号送信部は、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を送信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを送信するモードである
送信装置。
(9)上記外部機器および上記伝送路が上記第1のモードに対応しているか否かを判断するモード判断部と、
上記モード判断部の判断に基づいて、上記デジタル信号送信部におけるモード選択を制御する制御部をさらに備える
前記(8)に記載の送信装置。
(10)上記所定数の第2のチャネルのうち、上記第3のチャネルに対応した1つのチャネルを除く各チャネルは、上記伝送路に対してAC結合とされる
前記(8)または(9)に記載の送信装置。
(11)上記第1のコーディングは、TMDSコーディングである
前記(8)から(10)のいずれかに記載の送信装置。
(12)上記第1のコーディングおよび上記第2のコーディングは、いずれも8ビット/10ビット変換コーディングである
前記(8)から(11)のいずれかに記載の送信装置。
(13)上記伝送路はHDMIケーブルであり、
上記第1のチャネルのチャネル数は3であり、上記第2のチャネルのチャネル数は3である
前記(8)から(12)のいずれかに記載の送信装置。
(14)デジタル信号送信部により、外部機器に、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を送信するデジタル信号送信ステップを有し、
上記デジタル信号送信ステップでは、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を送信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を送信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を送信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを送信するモードである
送信方法。
(15)外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信部を備え、
上記デジタル信号受信部は、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を受信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを受信するモードであり、
上記第1のモードでは、上記所定数の第1のチャネルおよび上記所定数の第2のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理し、上記第2のモードでは、上記所定数の第1のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記第3のチャネルで受信されたクロックに基づいて処理する処理部をさらに備える
受信装置。
(16)上記所定数の第2のチャネルのうち、上記第3のチャネルに対応した1つのチャネルを除く各チャネルは、上記伝送路に対してAC結合とされる
前記(15)に記載の受信装置。
(17)上記第1のコーディングおよび上記第2のコーディングは、いずれも8ビット/10ビット変換コーディングである
前記(15)または(16)に記載の受信装置。
(18)上記伝送路はHDMIケーブルであり、
上記第1のチャネルのチャネル数は3であり、上記第2のチャネルのチャネル数は3である
前記(15)から(17)のいずれかに記載の受信装置。
(19)上記外部機器から送られてくる制御情報に基づいて、上記デジタル信号送信部におけるモード選択を制御する制御部をさらに備える
前記(15)から(18)のいずれかに記載の受信装置。
(20)デジタル信号受信部により、外部機器から、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、コーディングが施されたデジタル信号を受信するデジタル信号受信ステップを有し、
上記デジタル信号受信ステップでは、第1のモードおよび第2のモードのうちいずれかのモードを選択して上記デジタル信号を受信し、
上記第1のモードは、所定数の第1のチャネルでクロック抽出が不可能な第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、所定数の第2のチャネルでクロック抽出が可能な第2のコーディングが施されたデジタル信号を受信するモードであり、
上記第2のモードは、上記所定数の第1のチャネルで上記第1のコーディングが施されたデジタル信号を受信すると共に、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルに対応した1つの第3のチャネルでクロックを受信するモードであり、
上記第1のモードでは、上記所定数の第1のチャネルおよび上記所定数の第2のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記所定数の第2のチャネルのうちいずれかのチャネルで受信されたデジタル信号から抽出されたクロックに基づいて処理し、上記第2のモードでは、上記所定数の第1のチャネルで受信されたデジタル信号を、上記第3のチャネルで受信されたクロックに基づいて処理する処理ステップをさらに有する
受信方法。