特許第6947422号(P6947422)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECプラットフォームズ株式会社の特許一覧

特許6947422情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム
<>
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000002
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000003
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000004
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000005
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000006
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000007
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000008
  • 特許6947422-情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6947422
(24)【登録日】2021年9月21日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/487 20060101AFI20210930BHJP
【FI】
   H04M3/487
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-69983(P2019-69983)
(22)【出願日】2019年4月1日
(65)【公開番号】特開2020-170890(P2020-170890A)
(43)【公開日】2020年10月15日
【審査請求日】2019年4月1日
【審判番号】不服2020-8146(P2020-8146/J1)
【審判請求日】2020年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】高村 尚
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 山中 実
【審判官】 吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−301973(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1007003(KR,B1)
【文献】 特開2005−134991(JP,A)
【文献】 特開昭64−49330(JP,A)
【文献】 特開2016−178701(JP,A)
【文献】 特開2007−318383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/487
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられる発光または表示を伴う通知装置と、
前記施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得する天気情報取得部と、
前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する天気情報送信部と
を備える情報通知システムであって、
前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、
前記情報通知システムは、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報をさらに備え、
前記取得すべき天気に関する情報は、天気を取得する地域を含み、
前記天気情報取得部は、前記設定情報を参照し、前記施錠部より取得した前記鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得する
情報通知システム
【請求項2】
前記通知装置はLEDを備
前記天気情報送信部は、前記比較に基づき、前記LEDの点滅動作を決定し、該LEDに該点滅動作をするよう制御する信号を送信する
請求項1記載の情報通知システム。
【請求項3】
前記通知装置が表示装置を備える場合、前記天気情報送信部は、前記通知装置に該動作をするよう制御信号として、該表示装置に表示する天気情報を含める
請求項1または請求項2に記載の情報通知システム。
【請求項4】
玄関ドアに設けられた施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得し、
前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた前記施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられた発光または表示を伴う通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する
情報通知方法であって
前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、
前記天気情報の取得は、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報であって、天気を取得する地域を含む前記取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報を参照し、前記施錠部より取得した鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得することにより行う
情報通知方法
【請求項5】
玄関ドアに設けられた施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得し、
前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた前記施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられた発光または表示を伴う通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する
ことをコンピュータに実行させるための情報通知用コンピュータプログラムであって
前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、
前記天気情報の取得は、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報であって、天気を取得する地域を含む前記取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報を参照し、前記施錠部より取得した鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得することにより行う
情報通知用コンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
外出時、予想される天候によって、移動手段・持ち物・服装を変える必要があり得る。例えば、外出前に天気情報の確認を忘れ、傘を持たずに外出したため、途中で雨が降り困ることがある。そのため、天気情報を通知するための各種システム、装置がある。関連する技術において、照明装置の色調を制御することで、降水予測等の情報を伝えるシステムが特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−107600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、事前に確認した天気予報が出かける際に変わっている場合もあり、例えば、事前の天気予報確認で傘を持って外出したにもかかわらず、傘を使う必要がない場合もある。さらには、出かける前に天気予報を確認していたとしても、急いでいるとき、または、他のことに気を取られているときには、天気に応じた持物の変更等をつい忘れて出かけてしまうこともある。これまでの関連する技術では、出かける直前に、天気に関する注意喚起のための天気に関する情報の提供をすることができない。そこで本発明は、上述の課題を解決する情報通知システム、情報通知方法及び情報通知用コンピュータプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、情報通知システムは、玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられる発光または表示を伴う通知装置と、前記施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得する天気情報取得部と、前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する天気情報送信部とを備える情報通知システムであって、前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、前記情報通知システムは、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報をさらに備え、前記取得すべき天気に関する情報は、天気を取得する地域を含み、前記天気情報取得部は、前記設定情報を参照し、前記施錠部より取得した前記鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得する、ことを特徴とする。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、情報通知方法は、玄関ドアに設けられた施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得し、前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた前記施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられた発光または表示を伴う通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する情報通知方法であって、前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、前記天気情報の取得は、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報であって、天気を取得する地域を含む前記取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報を参照し、前記施錠部より取得した鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得することにより行う、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、情報通知用コンピュータプログラムは、玄関ドアに設けられた施錠部からの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得し、前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づ、前記玄関ドアの家の内側であって、前記玄関ドアに設けられた前記施錠部付近、あるいは、ドアノブやハンドル付近に設けられた発光または表示を伴う通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信することをコンピュータに実行させるための情報通知用コンピュータプログラムであって、前記施錠部からの信号は、前記施錠部にて非接触で鍵より受信される信号に含まれる前記鍵のシリアル番号が前記施錠部に予め登録されたシリアル番号である際、前記施錠部より出力される前記鍵のシリアル番号を含めた信号であり、前記天気情報の取得は、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報であって、天気を取得する地域を含む前記取得すべき天気に関する情報を収めた設定情報を参照し、前記施錠部より取得した鍵のシリアル番号に紐づけられた取得すべき天気に関する情報を取得することにより行う、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
これにより、出かける直前に、天気に関する注意喚起のための天気に関する情報の提供をすることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態による情報通知システムが用いられる装置構成の概要を示す図である。
図2】本発明の一実施形態による玄関ドアに設けられる施錠部用の鍵の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による玄関ドアに設けられる施錠部の機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態による玄関ドアに設けられる通知装置の機能ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態による情報通知システムの機能ブロック図である。
図6】本発明の一実施形態による情報通知システムのハードウェア構成を示す図である。
図7】本発明の一実施形態による情報通知システムの処理フローを示す図である。
図8】本発明の一実施形態による情報通知システムの最小構成図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による情報通知システムについて図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態による情報通知システムが用いられる装置構成の概要を示す図である。図1において、符号1は情報通知システムを、符号2は鍵を、符号3は施錠部を、符号4は通知装置を、符号5はハンドルを、符号6は玄関ドアを示す。また、符号7はローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を、符号8はワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を、符号9は天気情報サーバを示す。玄関ドア6には、施錠部3、通知装置4、ハンドル5が設けられる。
【0011】
施錠部3は、一例としてはシリンダ鍵であり、鍵2により施錠、開錠が行われる。鍵2と施錠部3とは、無線信号の送受が可能であり、施錠部3は鍵2が玄関ドア6の所定範囲内にある際、鍵2に割り振られたシリアル番号を鍵2より取得する。また、施錠部3は、鍵2より取得したシリアル番号が記憶する番号と一致する場合に、所定の信号を情報通知システム1に発信する。
【0012】
通知装置4は、情報通知システム1からの制御信号に基づき、天気に関する情報を玄関ドア6付近にいる、あるいは、玄関ドア6の操作をする人に提供する。
ハンドル5は、玄関ドア6の開閉をするための部分である。
【0013】
天気情報サーバ9は、地域別、時間帯別の降水確率、最低・最高気温、現在あるいは予想される天候など、天気に関する情報を蓄積、提供するサーバである。
【0014】
情報通知システム1は、玄関ドア6に設けられた施錠部3からの信号の入力を受けることにより、天気情報サーバ9より天気に関する情報である天気情報を取得する。また、情報通知システム1は、取得した天気情報と、天気に関する情報の通知のための通知条件との比較に基づきに、玄関ドア6に設けられた通知装置4の動作を決定し、通知装置4に決定した動作をするよう制御信号を送信する。
【0015】
LAN7は、宅内の有線あるいは無線のネットワークであり、かつ、外部のネットワークとなるWAN8との接続機器も備える。WAN8は外部のネットワークであり、インターネット等である。
【0016】
情報通知システム1と、玄関ドア6の施錠部3および通知装置4とは、LAN7を介して相互に無線または有線接続される。あるいは、情報通知システム1と、玄関ドア6の施錠部3および通知装置4とは、BLUETOOTH(登録商標)等の近距離無線技術を利用して、LAN7を介さずに直接的に無線接続されてもよい。
天気情報サーバ9は、WAN8に接続される。情報通知システム1と天気情報サーバ9とは、LAN7、WAN8を介して相互に接続される。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態による玄関ドア6に設けられる施錠部3用の鍵2の機能ブロック図である。鍵2は、電源回路21、シリアル番号記憶部22、LF信号受信部23、RF信号送信部24を備える。
【0018】
電源回路21は、シリアル番号記憶部22、LF信号受信部23の動作のための電力を供給する回路であり、バッテリ、例えばボタン電池を含む。
シリアル番号記憶部22は、鍵2に割り振られた鍵2のシリアル番号を記憶する。
【0019】
LF信号受信部23は、別途説明する施錠部3から送信されるLF(Low Frequency)信号の有無を検知する。
RF信号送信部24は、LF信号受信部23にて施錠部3から送信されるLF信号を検知すると、RF(Radio Frequency)信号を送信する。RF信号送信部24は、この際、シリアル番号記憶部22に記憶されるシリアル番号を読み取り、送信するRF信号送信にエンコードしたシリアル番号の情報を含めて、RF信号の送信を行う。
【0020】
図3は、本発明の一実施形態による玄関ドア6に設けられる施錠部3の機能ブロック図である。施錠部3は、LF信号送信部31、RF信号受信部32、鍵検出部33、信号出力部34、記憶部35を備える。記憶部35は、予め登録された玄関ドア6用の鍵のシリアル番号を1つまたは複数、記憶する。
【0021】
LF信号送信部31は、一定間隔毎にLF信号を施錠部3の所定の近傍範囲にて届くよう送信する。LF信号送信部31からのLF信号を受信可能な玄関ドア6の付近に鍵2が存在する場合、鍵2のLF信号受信部23は施錠部3のLF信号送信部31からのLF信号を検知する。そして、鍵2のRF信号送信部24は鍵2のシリアル番号に関する情報を重畳したRF信号を送信する。
【0022】
RF信号受信部32は、鍵2が近くに存在する場合、鍵2の応答によるRF信号を受信する。
鍵検出部33は、RF信号受信部32が検知したRF信号をデコードし、RF信号に重畳されたシリアル番号を取得する。鍵検出部33は、取得したシリアル番号と記憶部35に記憶されるシリアル番号を比較することで、RF信号を送信した鍵2が予め登録された鍵かを確認する処理を行う。
信号出力部34は、鍵検出部33で登録された鍵2の検出がなされると、天気に関する情報取得ための信号を、情報通知システム1に対して出力する。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態による玄関ドア6に設けられる通知装置4の機能ブロック図である。通知装置4は、制御信号受信部41と通知部42とを備える。
制御信号受信部41は、後ほど説明する情報通知システム1からの制御信号を受信するとともに、受信した制御信号に基づき、通知部42の制御を行う。
通知部42は、LED(Light Emitting Diode)等のランプであり、制御信号受信部41の制御のもと、発光パターンや発光色の変更を伴う発光をする。
通知装置4は、外部または内部の電源より電力の供給を受けて動作する。
なお、制御信号受信部41は、情報通知システム1からの制御信号に基づき、通知部42の制御を所定時間行った後、通知部42に対する制御を終了する。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態による情報通知システム1の機能ブロック図である。情報通知システム1は、信号受信部11、天気情報取得部12、天気情報送信部13、記憶部14を備える。
記憶部14は、設定情報15、通知条件情報16を記憶し、さらに、天気情報17を記憶する記憶エリアを備える。
設定情報15は、天気情報を取得する対象となる天気情報サーバ9にアクセスするための情報や、天気情報を取得する地域等の情報を含む。
通知条件情報16は、降水確率の閾値、予想最高気温の閾値、予想最低気温の閾値等の天気情報を評価するための情報、および、閾値等を用いた比較結果に応じた通知装置4の動作などの情報を含む。例えば、通知装置4の通知部42が、LEDなどランプの場合を例にする。この場合、閾値との比較結果に基づく通知装置4の動作として、降水確率が閾値を超えた場合には赤い点滅動作、超えない場合は緑の点灯などといった各閾値との比較結果に応じた通知部42の動作設定が通知条件情報16になされている。
天気情報17は、天気情報サーバ9から直近で取得した天気情報である。
【0025】
信号受信部11は、施錠部3からの天気に関する情報の要求信号の有無の検出する処理を行う。
天気情報取得部12は、信号受信部11が施錠部3からの信号を検出することにより、設定情報15を参照し、天気情報サーバ9より必要となる天気情報を取得する処理を行う。
天気情報送信部13は、天気情報取得部12が取得した天気情報と、通知条件情報16に設定された閾値との比較に基づき、玄関ドア6に設けられた通知装置4の動作を決定する処理を行う。さらに、天気情報送信部13は、決定した動作をするよう制御信号を通知装置4に送信する。なお、天気情報送信部13は、通知装置4の動作を決定する際、閾値との比較結果に基づく通知装置4の動作に関する設定情報を参照する。
【0026】
図6は本発明の一実施形態による情報通知システム1のハードウェア構成を示す図である。情報通知システム1は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、HDD(Hard Disk Drive)64、入出力装置65、通信モジュール66を備える。
CPU61は、ROM62またはHDD64等の記録媒体に記憶されるプログラムを実行することで、情報通知システム1の各機能を実現する。
HDD64には、情報通知システム1の機能を実現するため必要となるデータ等も記憶する。
【0027】
入出力装置65は、キーボード、マウス、タッチパネル、表示装置等の機器である。
通信モジュール66は、LAN7へ接続して通信の制御を行う、あるいは、BLUETOOTH(登録商標)等の近距離無線通信規格に沿った通信制御を行うモジュールである。また、通信モジュールLAN7、WAN8を介して天気情報サーバ9から必要な天気情報を取得する際の通信制御においても使用される。
【0028】
図7は、本発明の一実施形態による情報通知システム1の処理フローを示す図である。情報通知システム1の動作について処理フローを追って説明する。
【0029】
信号受信部11は、施錠部3からの天気に関する情報の要求信号の有無の検出を行う(ステップS71)。前述したように、玄関ドア6の施錠部3の所定範囲内に鍵2が存在し、施錠部3の鍵検出部33が鍵2の登録を確認すると、施錠部3の信号出力部34が天気に関する情報を要求する信号を出力する。信号受信部11は、その施錠部3からの信号の検出を行う。信号受信部11は、天気に関する情報の要求信号の検出がない場合(ステップS71:No)、ステップS71に戻り、引き続き天気に関する情報の要求信号を検出する処理を行う。なお、施錠部3は、玄関ドア6の所定範囲にある鍵2の存在を検知することから、施錠部3は鍵2に対するセンサの一種となる。そのため、図7において、施錠部3の代わりに要求信号は「センサ」から来るものとして記載している。
【0030】
信号受信部11が天気に関する情報の要求信号を検出すると(ステップS71:Yes)、天気情報取得部12は、設定情報15を参照して、取得すべき天気に関する情報を求める(ステップS72)。取得すべき天気に関する情報とは、天気を取得する地域のほか、天気を取得する時間帯等の情報であってもよい。さらに、設定情報15には、鍵のシリアル番号に関連付けて取得すべき天気に関する情報が収められていてもよい。この場合、施錠部3の信号出力部34は、鍵検出部33が検出した鍵2のシリアル番号をエンコードし、エンコードしたシリアル番号を要求信号に重畳して出力するものとする。また、情報通知システム1の信号受信部11は、受信した要求信号をデコードして重畳された鍵2のシリアル番号を取得し、取得したシリアル番号を天気情報取得部12に通知するものとする。天気情報取得部12は、記憶部14の設定情報15を参照して、取得したシリアル番号に紐付けられた取得すべき天気に関する情報を取得する。
【0031】
天気情報取得部12は、取得した天気に関する情報を用いて、天気情報サーバ9より必要となる天気情報を取得する(ステップS73)。天気情報取得部12は、取得した天気情報を続く処理のために記憶部14の天気情報17に保存する。
【0032】
天気情報送信部13は、天気情報取得部12が取得した天気情報と、通知条件情報16に設定された閾値との比較を行う(ステップS75)。前述のように、通知条件情報16には、降水確率の閾値、予想最高気温の閾値、予想最低気温の閾値等の取得した天気情報を評価するための情報が含まれる。天気情報送信部13は、通知条件情報16に含まれるこれら閾値と、天気情報取得部12が取得した天気情報との比較を行う処理をする。
【0033】
天気情報送信部13は、ステップS75での比較結果に基づき、玄関ドア6に設けられた通知装置4の動作を決定する(ステップS76)。前述のように、通知条件情報16には、比較結果に応じた通知装置4の動作に関する情報が含まれる。そこで、天気情報送信部13は、通知条件情報16を参照し、比較結果に基づいた玄関ドア6に設けられた通知装置4の動作を決定する。
【0034】
天気情報送信部13は、ステップS76で決定した動作を通知装置4がするよう制御信号を通知装置4に対して送信する(ステップS77)。その後、情報通知システム1の制御は、ステップS71に戻る。
【0035】
以上のようにして、情報通知システム1は、鍵2を所持し、玄関ドア6の付近にいる人(利用者)に対して、天気に関する情報を通知する。これにより、情報通知システム1は、玄関ドア6の付近にいる利用者に対して、出かける直前に、天気に関する注意喚起のための天気に関する情報の提供をすることができる。
【0036】
情報通知システム1は、鍵2をもって、玄関ドア6付近に利用者がいると、自動的に最新の天気情報を取得することから、利用者は、手間なく、最新の天気に関する情報を得ることができる。
【0037】
また、これにより、利用者は、得た情報から、移動手段・持ち物・服装を出かける前に変えることが可能となる。傘、靴、レインコートは通常、玄関あるいは玄関付近で保管される。この点からも、玄関付近にいる利用者は、最新の天気に関する情報に応じて、傘やレインコートの必要性を判断でき判断結果に応じて傘やレインコートを所持して出かけることができる。また、利用者は、最新の天気に関する情報に応じて、出かける前に天候に応じた靴の履き替えを行うことができる。
【0038】
情報通知システム1が外部サーバから取得し提供する情報として、台風・竜巻・地震などの警報も含めてもよい。この場合、玄関付近にいる利用者は、最新の警報情報の確認も可能となる。この結果、利用者は危険の回避が可能となる。
【0039】
一実施の形態として、天気に関する情報の要求信号は、玄関ドア6の施錠部3が無線通信により鍵2の存在を検出した結果に応じて出力するものとして説明した。これにより、利用者が玄関ドア6の家の内側付近に近づいた際に、利用者が玄関ドア6に何ら触れることなく天気に関する情報の提供を受けることができるようになる。さらには、施錠部3が鍵2に設定されたシリアル番号の検出もし、シリアル番号も情報通知システム1に通知する際、情報通知システム1が提供する天気に関する情報のパーソナル化も可能となることからも好ましい。しかし、これに限定されるものではない。施錠部3は、鍵2との無線通信をせずに、施錠部3に対する利用者の開錠・施錠動作を検出して、天気情報に関する要求信号を出力するようにしてもよい。
【0040】
また、天気に関する情報の要求信号の出力は、施錠部3ではなく、玄関ドア6に対する利用者の操作、例えば、ドアノブやドアの開閉のためのハンドルに対する利用者の操作に応じて要求信号の出力が出力されるようしてもよい。この場合、ドアノブあるいはハンドルは、これらへの利用者の操作を検出するセンサを備えるようにする。そして、備えられたセンサがドアノブあるいはハンドルの操作を検出すると、センサが天気に関する情報の要求信号の出力を情報通知システム1に対して出力するようにしてもよい。この場合、図7に示す「センサ」は、ドアノブあるいはハンドルへの利用者の操作を検出して要求信号の出力を行う「センサ」となる。
【0041】
玄関ドア6は、一般的に、玄関において、家の内部と家の外を区切る位置に設置されるドアのことを言う。しかし、情報通知システム1で利用される「玄関ドア」として、家の内部であって玄関エリアに入るためのドアとしてもよい。この場合、「玄関ドア」に設けられるドアノブやハンドルに対する利用者の操作に応じて要求信号の出力が出力されるようにするとよい。
【0042】
通知装置4に設けられる通知部42の一例としてLEDを用いた説明をした。この場合、玄関ドア6の構成が容易になることから好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、通知装置4の通知部として、表示装置であってもよく、LED等のランプと表示装置との組み合わせであってもよい。この場合、情報通知システム1の天気情報送信部13は、天気情報取得部12が取得した情報を含めて、通知装置4に制御信号を送信するようにしてもよい。また、天気情報送信部13は、設定情報15に別途設定される情報を参照し、天気情報取得部12が取得した情報を、利用者にとって重要な情報のみに加工した情報も含めて制御信号として通知装置4に送信してもよい。
【0043】
玄関ドア6に設置される通知装置4は、玄関ドア6上において、利用者の目につくところに設置することが好ましい。例えば、通知装置4は、施錠部3付近、あるいは、ドアノブやハンドル5付近とすることが好ましい。あるいは、施錠部3に対して通知装置4が一体となるよう通知装置4を設けてもよい。これは、利用者が玄関を出る際、施錠部3にて開錠・施錠のための操作をしたり、ドアノブやハンドル5を用いて玄関ドアの開け閉めの操作をしたりすることから、利用者はこれらの施錠部3、ドアノブやハンドル付近を操作時に見るからである。さらには、通知装置4は、玄関ドア6の家の内側に設けることが好ましい。これにより、利用者は家の外に出る前に天気に関する情報の提供を受けることができるようになる。
【0044】
情報通知システム1は、利用者が所有するスマートフォン等の携帯機器に専用のアプリをインストールし、アプリに対して必要な設定を行って実現してもよい。この場合、情報通知システム1はLAN7を経由せずに、WAN8経由で天気情報サーバ9から必要な天気情報を取得するようにしてもよい。
【0045】
図8は、本発明の一実施形態による情報通知システム1の最小構成図を示す図である。情報通知システム1は、天気情報取得部12と天気情報送信部13を備える。
天気情報取得部12は、玄関ドアに設けられたセンサからの信号の入力を受けることにより、天気情報を取得する。
天気情報送信部13は、前記天気情報と通知のための通知条件との比較に基づきに、前記玄関ドアに設けられた通知装置の動作を決定し、前記通知装置に該動作をするよう制御信号を送信する。
【0046】
なお、図5における各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより情報通知のための処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0047】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0048】
1・・・情報通知システム
2・・・鍵
3・・・施錠部
4・・・通知装置
5・・・ハンドル(ドアノブ)
6・・・玄関ドア
9・・・天気情報サーバ
11・・・信号受信部
12・・・天気情報取得部
13・・・天気情報送信部
14・・・記憶部
15・・・設定情報
16・・・通知条件情報
17・・・天気情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8