(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0012】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる入場制御システム100の構成を示すブロック図である。入場制御システム100は、記憶部110と、認証部121と、入場制御部122とを備える。記憶部110は、所定の施設における顧客の精算処理の結果と、前記顧客が撮影された第1の顔画像又はその第1の特徴量と、を対応付けて記憶する。所定の施設とは、例えば、コンビニエンスストア、ファーストフード店である。所定の施設は、複数の店舗を含むデパート等であってもよい。
【0013】
第1の顔画像は、精算処理を行うときに顧客を撮影した画像であってもよい。このような場合、第1の顔画像を撮影するカメラは、精算処理を行うPOS端末に備えられてもよい。精算処理の結果は、例えば、精算金額、精算処理に適用された税率を含む。
【0014】
認証部121は、当該施設内の所定のエリアの入口で顧客が撮影された第2の顔画像について、記憶部110が記憶する第1の顔画像又は第1の特徴量を用いた顔認証を行う。所定のエリアとは、例えば、所定の施設内に設けられたイートインスペースである。
【0015】
入場制御部122は、当該顔認証に成功した場合、認証した顧客の精算処理の結果に基づいて、所定のエリアの入口に設置されたゲートを制御する。例えば、入場制御部122は、精算処理に所定の税率が適用されている場合に、ゲートを通行可能な状態に変更してもよい。また、入場制御部122は、精算処理に異なる税率を適用した場合の精算金額との差分が支払われた場合に、ゲートを通行可能な状態に変更してもよい。
【0016】
図2は、本実施形態1にかかる制御方法の流れを示すフローチャートである。ここで、記憶部110は、所定の施設における顧客の精算処理の結果と、当該顧客が撮影された第1の顔画像又はその第1の特徴量とを対応付けて記憶しているものとする。
【0017】
まず、認証部121は、施設内の所定のエリアの入口で顧客が撮影された第2の顔画像について、第1の顔画像等を用いた顔認証を行う(ステップS101)。次に、入場制御部122は、顔認証に成功した顧客の精算処理の結果に基づいて、所定のエリアの入口に設置されたゲートを制御する(ステップS102)。本実施形態にかかる入場制御システム100は、顔認証した顧客の精算結果に基づき施設内の所定エリアの入口に設置されたゲートを制御することができる。
【0018】
尚、入場制御システム100は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる入場制御方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、認証部121、及び入場制御部122の機能を実現する。
【0019】
または、認証部121、及び入場制御部122は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0020】
また、入場制御システム100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、入場制御システム100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0021】
<実施形態2>
本実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。
図3は、本実施形態2にかかる入場制御システム100aの構成を示すブロック図である。入場制御システム100aは、店舗サーバ200a、POS端末300、及び入場ゲート装置400aを備える。店舗サーバ200a、POS端末300、及び入場ゲート装置400aのそれぞれは、ネットワーク500を介して接続されている。ネットワーク500は、例えば、LAN(Local Area Network)である。
【0022】
POS端末300は、所定の店舗に設置されており、当該店舗における顧客U1の精算処理を行う。POS端末300は、カメラを備えており、精算処理を行うときに顧客U1の第1の顔画像を撮影する。POS端末300は、第1の顔画像と精算処理の結果とを店舗サーバ200aに送信する。
【0023】
入場ゲート装置400aは、店舗内のイートインスペースの入口に設置されたゲートを制御する。入場ゲート装置400aは、カメラを備えており、イートインスペースに入場する顧客の第2の顔画像を撮影し、店舗サーバ200aに送信する。入場ゲート装置400aは、店舗サーバ200aの指示に応じてゲートを通行可能な状態に変更する。
【0024】
店舗サーバ200aは、顧客の第1の顔画像と精算処理の結果とを対応付けて記憶する。店舗サーバ200aは、第2の顔画像を入場ゲート装置400aから受信し、第1の顔画像に基づく顔認証を行う。店舗サーバ200aは、認証した顧客の精算処理の結果に基づいて、当該顧客の入場の可否を判定する。
【0025】
店舗サーバ200aは、店舗内に設置されたエッジサーバであってもよい。このような場合、入場制御システム100aは、顔認証等の複雑な処理を店舗内で行えるため遅延の発生を抑えることができる。
【0026】
次に、POS端末300について詳細に説明する。POS端末300は、ハードウェア構成として、カメラ等の撮影装置と、コンピュータとを備える。
図4は、POS端末300の構成を示すブロック図である。
【0027】
POS端末300は、上述した第1カメラ310を備え、記憶部320と、通信部330と、制御部350とを備える。記憶部320は、POS端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部330は、ネットワーク500との通信インタフェースである。制御部350は、POS端末300が有するハードウェアの制御を行う。制御部350は、撮影制御部351と、精算部352とを備える。
【0028】
撮影制御部351は、第1カメラ310を制御して顧客の第1の顔画像を撮影し、撮影した第1の顔画像を店舗サーバ200aに送信する。撮影制御部351は、第1の顔画像の特徴量を店舗サーバ200aに送信してもよい。
【0029】
精算部352は、顧客が購入した商品の精算処理を行い、精算処理の結果を店舗サーバ200aに送信する。精算部352は、2つの異なる税率を適用した精算が可能である。2つの異なる税率は、例えば、標準税率と、軽減税率である。精算処理の結果は、適用した税率を含んでもよい。
【0030】
次に、入場ゲート装置400aについて詳細に説明する。入場ゲート装置400aは、ハードウェア構成として、カメラ等の撮影装置と、イートインスペースへの入場を制限するゲートと、コンピュータとを備える。
図5は、入場ゲート装置400aの構成を示すブロック図である。
【0031】
入場ゲート装置400aは、上述した第2カメラ410を備え、ゲート460と、記憶部420と、通信部430と、表示部440と、制御部450とを備える。記憶部420は、入場ゲート装置400aの各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部430は、ネットワーク500との通信インタフェースである。表示部440は、ディスプレイ等の表示装置である。なお、入場ゲート装置400aは、表示部440を備えなくてもよい。制御部450は、入場ゲート装置400aが有するハードウェアの制御を行う。制御部450は、撮影制御部451と、ゲート制御部453と、表示制御部454とを備える。
【0032】
撮影制御部451は、第2カメラ410を制御して、ゲート460を通過しようとする顧客の第2の顔画像を撮影し、撮影した第2の顔画像を店舗サーバ200aに送信する。撮影制御部451は、第2の顔画像の特徴量を店舗サーバ200aに送信してもよい。
【0033】
ゲート制御部453は、ゲート460を制御し、通行可能な状態と、通行不可能な状態との切替えを行う。ゲート制御部453は、店舗サーバ200aの確認結果に基づいてゲート460の状態を切替える。
【0034】
表示制御部454は、表示部440を制御して顧客に対する情報の提示を行う。例えば、表示制御部454は、イートインスペースへの入場の可否を表示部440に表示させる。なお、入場ゲート装置400aは、表示部440を備えなくてもよい。
【0035】
次に、店舗サーバ200aについて詳細に説明する。
図6は、店舗サーバ200aの構成を示すブロック図である。店舗サーバ200aは、記憶部210と、制御部220と、メモリ230と、通信部240と、を備える。記憶部210は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。制御部220は、店舗サーバ200aが備える各機能を制御する。メモリ230は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部220の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部240は、ネットワーク500との通信インタフェースである。
【0036】
記憶部210は、入場制御プログラム211と、商品DB212と、顧客購入リストDB213とを記憶する。入場制御プログラム211は、本実施形態にかかる入場制御方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0037】
商品DB(Data Base)212は、店舗が販売する商品を管理するデータベースである。
図7は、商品DB212の例を示す概略図である。商品DB212は、商品ID21と、商品名22と、単価23とを関連付けて記憶する。
【0038】
図6に戻って、顧客購入リストDB213は、第1の顔画像と、顧客の精算処理の結果とを対応付けて記憶する。精算処理の結果は、例えば、精算処理に適用された税率を含んでもよい。また、精算処理の結果は、商品の精算金額であってもよい。このような場合も、後述する制御部220の入場制御部222は、商品DB212の単価23に基づき適用された税率を確認することができる。
【0039】
図8は、顧客購入リストDB213の例を示す概略図である。
図8に示す顧客購入リストDB213は、顧客顔画像31と、商品名32と、数量33と、金額34と、適用された税率35とを関連付けて記憶する。顧客Aの顔画像を顧客顔画像31A、顧客Bの顔画像を顧客顔画像31Bとする。なお、顧客顔画像31は、上述した第1の顔画像である。また、顧客購入リストDB213は、顧客顔画像31と、合計金額36とを対応付けて記憶する。なお、顧客購入リストDB213は、顧客顔画像31の代わりに、顧客顔画像31から抽出される特徴量を記憶してもよい。
【0040】
顧客Aは、ハンバーガーBを2個、ポテトを1個、ジュースを1個購入している。それぞれの商品の精算処理には、軽減税率である8%が適用されている。顧客Aは、商品を購入する際、テイクアウトする旨を申告したと考えられる。一方、顧客Bは、ハンバーガーAを1個、ジュースを1個購入している。それぞれの商品の精算処理には、標準税率である10%が適用されている。顧客Bは、商品を購入する際に、店内飲食を行うことを申告したと考えられる。
【0041】
図6に戻って、制御部220は、記憶部210から入場制御プログラム211をメモリ230へ読み込ませ、入場制御プログラム211を実行する。これにより、制御部220は、認証部221及び入場制御部222の機能を実現する。尚、認証部221は認証部121の一例であり、入場制御部222は入場制御部122の一例である。
【0042】
認証部221は、入場ゲート装置400aが撮影した第2の顔画像について、顧客購入リストDB213が記憶する第1の顔画像に基づく顔認証を行う。例えば、認証部221は、第2の顔画像から特徴量を抽出し、顧客購入リストDB213が記憶する各顧客の顔画像の特徴量との照合を行う。認証部221は、認証の成否を入場制御部222に送信する。
【0043】
入場制御部222は、認証部221が顔認証に成功した場合、認証した人物の精算結果に基づき、入場ゲート装置400aを制御する。例えば、入場制御部222は、顧客購入リストDB213を参照し、認証した顧客の精算処理に標準税率が適用されているかを確認し、確認結果を入場ゲート装置400aに出力する。また、入場制御部222は、通行の可否に関するメッセージを入場ゲート装置400aに出力してもよい。
【0044】
また、制御部220は、顧客購入リストDBが記憶する第1の顔画像を一定期間で削除する機能を備えていてもよい。このような場合、認証部221による照合の対象数を削減できるため、店舗サーバ200aは、処理時間の増大を防ぐことができる。また、顧客のプライバシーに配慮できる。
【0045】
図9を用いて、顧客がテイクアウトを申告した場合の入場制御システム100aの動作について説明する。まず、顧客Uは、購入商品を選択し、テイクアウトを申告する(ステップS201)。POS端末300は、顧客Uの購入商品の商品IDをバーコードスキャナ等で取得し(ステップS202)、顧客Uを撮影して第1の顔画像を取得する(ステップS203)。
【0046】
次に、POS端末300は、軽減税率を適用した精算を行い(ステップS204)、顧客Uに精算金額を提示し支払いを要求する(ステップS205)。顧客Uが提示された金額を支払った後(ステップS206)、POS端末300は、精算結果と第1の顔画像とを、店舗サーバ200aに送信する(ステップS207)。店舗サーバ200aは、精算結果と、第1の顔画像とを対応付けて顧客購入リストDB213に登録する(ステップS208)。
【0047】
顧客Uがイートインスペース入口のゲートに移動した場合(ステップS209)、入場ゲート装置400aは、顧客Uを撮影し、第2の顔画像を取得する(ステップS210)。次に、入場ゲート装置400aは、第2の顔画像を店舗サーバ200aに送信し、照合を要求する(ステップS211)。店舗サーバ200aは、照合を実行し、顧客購入リストDB213から顧客Uを検索する(ステップS212)。次に、店舗サーバ200aは、顧客購入リストDB213の顧客Uの精算結果から、適用された消費税率を確認する(ステップS213)。ここで、店舗サーバ200aは、顧客Uの精算処理に軽減税率が適用されたことを確認する。次に、店舗サーバ200aは、確認結果を入場ゲート装置400aに送信する(ステップS214)。最後に、入場ゲート装置400aは、顧客Uに対して、精算処理に軽減税率が適用されたためイートインスペースに入場できない旨を提示する(ステップS215)。ここで、入場ゲート装置400aは、ディスプレイ等にメッセージを表示してもよく、音声で通知を行ってもよい。
【0048】
次に、
図10を用いて、顧客が店内で飲食する旨を申告した場合の入場制御システム100aの動作について説明する。ステップS201〜ステップS212の動作は、
図9と同様であるため説明を省略する。但し、ステップS204で、POS端末300は、軽減税率ではなく標準税率で精算処理を行う。
【0049】
店舗サーバ200aは、入場ゲート装置400aが撮影した顧客Uを、顧客購入リストDB213から検索し、ステップS313において顧客Uの精算結果を確認する。ここで、店舗サーバ200aは、精算処理に標準税率が適用されていることを確認する(ステップS313)。次に、店舗サーバ200aは、確認結果を入場ゲート装置400aに送信する(ステップS314)。最後に、入場ゲート装置400aは、確認結果に応じてゲートを開き、顧客Uが通行可能な状態にする(ステップS315)。
【0050】
以下、本実施形態の効果について説明する。関連する技術は、いわゆるイートイン脱税を防止、又は検知することを目的としており、イートインスペースの気軽な利用を阻害するおそれがあった。本実施形態によると、顧客は、顔認証により気軽にイートインスペースを利用できる。また、イートインスペースの入口にゲートを設置するため、一日あたりの利用者数の変化を確認できる。
【0051】
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態1の具体例である。本実施形態3にかかる入場制御システム100bは、顧客が不足した税金を支払った場合、ゲートを通行可能な状態に変更するものである。
図11は、本実施形態3にかかる入場制御システム100bの概要を示す概略構成図である。
【0052】
入場制御システム100bは、POS端末300と、入場ゲート装置400bと、店舗サーバ200bとを備える。POS端末300は、実施形態2と同様に第1カメラ310を用いて顧客を撮影し、手順P1において第1の顔画像と精算結果とを店舗サーバ200bに送信する。店舗サーバ200bは、手順P1で受信した第1の顔画像及び精算結果を対応付けて記憶する。
【0053】
入場ゲート装置400bは、実施形態2と同様に第2カメラ410を用いて顧客を撮影し、手順P2において第2の顔画像を店舗サーバ200bに送信する。店舗サーバ200bは、手順P2で受信した第2の顔画像について、記憶する顔画像に基づく顔認証を行い、当該顧客の精算結果を確認する。
【0054】
本実施形態3にかかる店舗サーバ200bは、ここで、イートインスペースに入場するために必要な不足分の税金額を利用料として算出する。店舗サーバ200bは、手順P3において、入場ゲート装置400bに利用料を出力する。本実施形態3にかかる入場ゲート装置400bは、決済カードリーダ470を備えている。顧客が利用料を支払った場合、入場ゲート装置400bは、ゲートを通行可能な状態に変更する。
【0055】
図12は、本実施形態3にかかる入場ゲート装置400bの構成を示すブロック図である。以下、
図5に示す実施の形態2にかかる入場ゲート装置400aと異なる点について説明する。入場ゲート装置400bは、ハードウェアとして上述した決済カードリーダ470を備える。また、制御部450は、決済部455を備えており、決済カードリーダ470を介した電子決済を行う。制御部450の表示制御部454は、顧客が支払うべき利用料を表示部440に表示させる。
【0056】
また、決済部455は、顧客の顔画像に基づく決済処理を外部に行わせてもよい。このような場合、入場ゲート装置400bは、例えば、利用料を提示した後、顧客の確認に応じて第2の顔画像を外部に送信し、顔認証に基づく決済処理を行わせる。なお、店舗サーバ200bが、第1の顔画像を外部に送信し、顔認証に基づく決済処理を行わせてもよい。
【0057】
店舗サーバ200bの構成は、
図6に示す店舗サーバ200aの構成と同様である。但し、制御部220の入場制御部222は、顧客購入リストDB213の精算結果に基づき利用料を算出する。利用料は、例えば、精算結果に含まれる精算金額と、購入商品に標準税率を適用した場合の金額との差分をとることにより算出される。
【0058】
図13は、入場制御システム100bの動作を表すシーケンス図である。ステップS201〜ステップS212における処理は、実施形態3と同様であるため説明を省略する。但し、ステップS204において、POS端末300は、精算処理に軽減税率を適用させる。顧客は、ステップS201で店内飲食を行うことを申告する必要はない。
【0059】
店舗サーバ200bは、ステップS212において、入場ゲート装置400bが撮影した第2の顔画像と、顧客購入リストDB213が記憶する顔画像とを照合する。店舗サーバ200bは、特定した顧客の精算結果に基づいて、精算金額と、精算処理に標準税率を適用した場合との差分を算出する(ステップS413)。
【0060】
次に、店舗サーバ200bは、算出結果を入場ゲート装置400bに送信する(ステップS414)。次に、入場ゲート装置400bは、算出結果に相当する金額の支払いを促すメッセージを、顧客Uに提示する(ステップS415)。顧客Uが追加の消費税を支払った場合(ステップS416)、入場ゲート装置400bは、ゲートを顧客Uが通行可能な状態に変更する(ステップS417)。
【0061】
以下、本実施形態の効果について説明する。関連する技術は、いわゆるイートイン脱税を防止、又は検知することを目的としており、イートインスペースの気軽な利用を阻害するおそれがあった。また、店内で飲食を行うことを申告したがイートインスペースを利用しなかった場合、顧客は、税金を多く支払うおそれがあった。
【0062】
本実施形態にかかる入場制御システム100bは、顧客の精算処理に原則的に軽減税率を適用する。顧客は店内飲食を行う旨を申告しなくてもよいため、入場制御システム100bは、精算の待ち時間を減らすことができる。また、電子決済によりスムーズな入金が可能であるため、入場制御システム100bは、イートインスペースの利用の促進を図ることができる。
【0063】
なお、入場制御システム100bは、顧客が店内で飲食を行う旨の申告を行った場合、精算処理に標準税率を適用してもよい。このような場合、入場制御システム100bは、不足した税金が0円の場合にゲートを通行可能な状態にしてもよい。また、入場制御システム100bが、実施形態2と同様に適用された税率を確認し、確認結果を入場ゲート装置400bに送信してもよい。
【0064】
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0065】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【解決手段】入場制御システム100は、所定の施設における顧客の精算処理の結果と、前記顧客が撮影された第1の顔画像又はその第1の特徴量と、を対応付けて記憶する記憶部110と、前記施設内の所定のエリアの入口で顧客が撮影された第2の顔画像について、前記第1の顔画像又は前記第1の特徴量を用いた顔認証を行う認証部121と、前記顔認証に成功した場合、認証した顧客の前記精算処理の結果に基づいて、前記所定のエリアの入口に設置されたゲートを制御する入場制御部122と、を備える。