特許第6947950号(P6947950)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6947950情報処理方法、プログラム、情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6947950
(24)【登録日】2021年9月21日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20210930BHJP
   H04M 1/72427 20210101ALI20210930BHJP
【FI】
   G06F3/0488
   H04M1/72427
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2021-60748(P2021-60748)
(22)【出願日】2021年3月31日
【審査請求日】2021年3月31日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】佐野 史宗
【審査官】 滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0359497(US,A1)
【文献】 特開2014−089522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0488
H04M 1/72427
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置で実行されるアプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法であって、
前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
前記ポインタの移動を維持するステップを実行中における背面タップに応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行することを含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記制御部は、前記画面上での所定の接触操作に応じて前記ポインタの表示を開始する、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記制御部は、前記画面上でのポインタ入力切替部への選択操作に応じて前記ポインタの表示を開始する、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記制御部は、前記画面上での前記背面タップに応じて前記ポインタの表示を終了する、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項5】
アプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法を情報処理装置に実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
前記ポインタの移動を維持するステップを実行中における背面タップに応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行することを含む、プログラム。
【請求項6】
アプリケーションの画面をユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理装置であって、
前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
前記ポインタの移動を維持するステップを実行中における背面タップに応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行するように構成されている、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理方法、プログラム、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示部がタッチパネルで構成された端末装置(例えば、スマートフォン等)が存在しており、当該端末装置上で実行される任意のアプリケーションに対して、片手または両手で筐体を持ったまま、例えば親指等でユーザによる選択操作(タッチ操作)が行われている。しかしながら、必ずしもユーザが両手で筐体を支えることができず、特に表示部の画面サイズが大きい場合には、選択操作時に表示部の任意の箇所に対して親指等が届かないことがあった。
【0003】
これに対して、特許文献1には、筐体を把持している手の指先が届かない場合に、筐体を把持する力を増減させることで、操作対象オブジェクトの表示位置を制御して指先が届くようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2013/035229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示される技術は、前提としてユーザにより筐体を把持する力が測定可能である特殊な筐体を使用する必要があり、汎用性が十分ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、タッチパネルを有する汎用的な端末装置であっても、任意の箇所に対してユーザが選択操作を実行可能な情報処理方法等を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理装置で実行されるアプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法であって、前記情報処理装置の制御部が、前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、所定操作に応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、を実行することを含む。
【0008】
本発明の他の特徴事項および利点は、例示的且つ非網羅的に与えられている以下の説明及び添付図面から理解することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タッチパネルを有する汎用的な端末装置であっても、任意の箇所に対してユーザが選択操作を実行可能な情報処理装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。
図2図1に示したサーバ装置の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による所有キャラクタに関するデータ構成例を示す図である。
図4図1に示したプレイヤ端末の機能ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力をする様子を示す図である。
図7】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力の始点入力を受け付けた様子を示す図である。
図8】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力の終点入力を受け付けた様子を示す図である。
図9】本発明の一実施形態におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力の終点での接触操作を継続した様子を示す図である。
図10】本発明の他の実施形態におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
情報処理装置で実行されるアプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法であって、
前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
所定操作に応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行することを含む、情報処理方法。
[項目2]
前記制御部は、前記画面上での所定の接触操作に応じて前記ポインタの表示を開始する、項目1に記載の情報処理方法。
[項目3]
前記制御部は、前記画面上でのポインタ入力切替部への選択操作に応じて前記ポインタの表示を開始する、項目1に記載の情報処理方法。
[項目4]
前記所定操作は、前記接触操作の解除操作である、項目1ないし請求項3のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目5]
前記所定操作は、背面タップ操作である、項目1ないし請求項3のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目6]
前記制御部は、前記画面上での前記所定操作に応じて前記ポインタの表示を終了する、項目1ないし項目3のいずれかに記載の情報処理方法。
[項目7]
アプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法を情報処理装置に実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
所定操作に応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行することを含む、プログラム。
[項目8]
アプリケーションの画面をユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理装置であって、
前記情報処理装置の制御部が、
前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、
前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、
所定操作に応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、
を実行するように構成されている、情報処理装置。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
<構成>
図1は、本発明の一実施形態によるシステムの構成例を示す図である。図1に示されるように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤ(以下、「ユーザ」とも称する。)に提供するものであり、サーバ装置1と複数のプレイヤ端末2とを有する。なお、当該サービスは、ゲームサービスに限らず、何れのサービスを提供するものであってもよいが、以下ではゲームサービスを例に説明する。
【0014】
<サーバ装置1の構成>
図2は、図1に示したサーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。
【0015】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲームプログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信される。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末2上で実行されてもよい。
【0016】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施の形態の制御部11は、少なくともゲーム実行部111、操作情報受信部112、処理結果生成部113、疑似乱数生成部114を備える。
【0017】
ゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲームシステムによるゲームは、任意の種類のゲームであってよく、例えば対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPGなどであってよい。
【0018】
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信した操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報として用いられる。
【0019】
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。
【0020】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVRAM(Video Random Access Memory)などによって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともゲーム情報記憶部121、プレイヤ情報記憶部122、ゲーム媒体情報記憶部123等の各種記憶部を有している。
【0021】
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステージIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0022】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤ情報には、プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、プレイヤレベル、現在スタミナ情報、上限スタミナ情報、プレイステージ情報、決済手段、各種設定情報等の情報を含むことができ、その他、プレイヤ及びゲームのプレイ状況に関する情報を含むことができる。現在スタミナ情報は、現在消費可能なプレイヤのスタミナの数値を示す情報である。上限スタミナ情報は、所定時間経過ごとに、または、アイテムの使用やキャラクタの特殊能力の利用等に応じてスタミナが回復する際の上限値を示す情報である。プレイステージ情報は、設定された複数のステージのうち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情報であり、プレイ回数、クリア情報等を含むことができる。各種設定情報は、例えば自動進行設定情報を含み、当該自動進行設定情報がオンの時には、プレイヤがプレイヤ端末2を介して操作しなくとも後述するイベントを進めることができる。
【0023】
ゲーム媒体情報記憶部123は、プレイヤが所有するキャラクタ、アイテム等のゲーム媒体情報を記憶する。図3は、ゲーム媒体情報記憶部123のうち、所有キャラクタに関する情報の構成例を示す図である。所有キャラクタ情報は、各所有キャラクタのIDに対応付けて、取得日時、キャラクタ名、レベル、レアリティ、HP(現在値/最大値)、属性、スキル、攻撃力(現在値/最大値)、防御力(現在値/最大値)、使用頻度などの各種パラメータの値を含むことができる。取得日時は、ゲームの進行や抽選実行により当該キャラクタがプレイヤに付与された日時に関する情報である。レアリティは、当該キャラクタの例えば抽選ゲームにおける当選確率に関する情報である。HP、攻撃力、防御力は、現在の値である「現在値」と合わせて、当該キャラクタを最大レベルまで育成したときの「最大値」の値を含むことができる。属性は、バトル系のゲームであれば火属性、水属性または風属性といったキャラクタの強みを示す分類や、スポーツゲームであれば属しているチームやポジション等を示す分類等、その他キャラクタの分類に関する設定情報である。スキルは、キャラクタが使用可能な特技などの情報である。使用頻度は、プレイヤが当該キャラクタを過去に選択、または使用した頻度に関する情報である。使用頻度はプレイヤがゲームを開始して以来の全期間において計算してもよいし、直近数か月、等の任意の期間において計算してもよい。また、ゲーム媒体情報としては、所有キャラクタの他に、所有するアイテムに関する情報を含んでもよい。所有アイテム情報は、所有アイテムのIDに対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。なお、サーバ装置1は、記憶部としてこれらのゲーム情報、プレイヤ情報、ゲーム媒体情報に含まれる情報を所定の構造で保有していればよく、必ずしも上記で述べたように各記憶部121〜123として情報を保有している必要はない。
【0024】
イベントとは、ゲーム内で発生する何れのイベントであってもよく、例えば従来の複数のステージを有するクエストゲームや独立したステージを有するステージゲームなどのゲームイベントであってもよいし、有償または無償のゲーム内通貨を使用してゲーム媒体を得るための抽選イベントであってもよいし、所有のキャラクタのパラメータを上昇させる(例えば、レベルアップさせる等)育成イベントであってもよい。
【0025】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情報等)を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス等によって実現される。
【0026】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0027】
通信部15は、プレイヤ端末2との間でネットワーク3を介して通信を行うためのものであり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号、コマンドを受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する送信部としての機能を有している。通信部15は、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
【0028】
<プレイヤ端末2>
図4は、図1に示したプレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイヤ端末2は、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末等などのコンピュータ装置)である。プレイヤ端末2は、サーバ装置1から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーションまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)することができる。プレイヤ端末2は、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する記憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部23、ゲーム画面・操作画面等を出力する出力部24、サーバ装置1との間で情報通信を行う通信部25を有している。なお、ゲームプログラムに限らず、何れのプログラムに関するものであってもよく、他のアプリケーションプログラムと並列で、または、連携して起動可能なアプリケーションプログラムであって、後述のスワイプ操作及び選択操作を実行可能なユーザインタフェースを提供するためのアプリケーションプログラムであってもよいが、以下ではゲームアプリケーションプログラムを例に説明する。
【0029】
制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、プレイヤ端末2の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
記憶部22は、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SSD、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部22は、サーバ装置1の通信内容を一時的に記憶する。
【0031】
本実施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212、および処理結果受信部213を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶部221、レイアウト情報記憶部222を備える。レイアウト情報記憶部222は、トップ画面やクエスト画面、抽選画面等を含む各画面に配置される構成のレイアウトに関する情報を記憶する。制御部21の各機能部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納されているプログラムをCPUやGPUが実行することにより実現することができる。
【0032】
操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作を受け付ける。そして、操作情報受付部211は、受け付けた操作内容をゲーム動作部212またはサーバ装置1に出力する。
【0033】
入力部23は、プレイヤからの入力を受け付ける機能を有する。本実施形態における入力部23は、プレイヤによるタッチ入力を検知可能な入力面を備え、プレイヤからの入力を受け付けて、その入力内容を制御部21に伝達する機能を有する。例えば、プレイヤ端末2の出力部24としてタッチパネルが採用されている場合には、そのタッチパネルの表面が入力部23の入力面としても機能する。入力部23は、プレイヤによるタッチ入力を検出し、その入力情報が制御部21に伝達する。タッチ入力には、タッチ、ロングタッチ、マルチタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、及びフリックなどが含まれるが、これらに限定されない。入力部23は、上記のようなタッチパネルに加えて物理ボタンを有していてもよいし、プレイヤ端末の背面(ディスプレイに対して裏側)に対する接触操作(背面タップ)が可能な構成であってもよい。
【0034】
ここで例として、「タッチ」は、プレイヤの指やスタイラスペン等が入力部23の入力面に接触する動作や状態を指す。また、「スワイプ」は、プレイヤの指やスタイラスペン等が入力部23の入力面に触れた状態で指やスタイラスペンを一定方向に一定距離以上滑らせる操作を指す。
【0035】
入力部23は、指やスタイラスペン等の入力部23の入力面への接触、入力部23の入力面上の接触位置、接触時間又は接触回数に基づいて、タッチ入力の種類を判別する。例えばタッチ入力としてスワイプが実行されたとき、入力部23は、入力面(タッチパネルの表面)上で最初にタッチされた箇所(始点)とそのタッチが離れた箇所(終点)とを検知してその入力情報を制御部21に伝達し、制御部21は、その入力情報に基づいて、上記の始点から終点に向かう方向をプレイヤが指定した方向として特定する。
【0036】
スワイプは、出力部24上に表示された画面内のキャラクタやアイコンなどのオブジェクトを所望の方向や位置に移動させる操作や、画面を所望の方向にスクロールさせる操作など行うために用いられるが、それらの操作に限定されない。本実施形態においては、操作情報受付部211は、スワイプを受付け、後述するようにポインタ44を移動して選択動作をするためのユーザ入力としても用いる。例えば操作情報受付部211は、プレイヤ端末2の入力部23をロングタップまたはダブルタップなどの所定の接触動作をポインタ44を表示開始する入力として受付けてもよいし、入力部23の所定操作(例えば、接触操作の解除や背面タップ操作など)に応じてポインタ44の表示を終了してもよい。
【0037】
ゲーム動作部212は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含まれるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいてゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここでは、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末2のゲーム動作部212がサーバ装置1の処理結果生成部113の機能を一部実行する構成について説明したが、ゲーム動作部212を有さずに処理結果生成部113が処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよいし、ゲーム動作部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい。
【0038】
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所定のパラメータはサーバ装置1にて管理される。例えば、ゲームにおけるスタミナや、ゲーム内通貨といったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0039】
サーバ装置1に処理結果生成部113を有する場合、処理結果受信部213は、処理結果生成部113により生成及び送信された処理結果を受信し、出力部24を介してプレイヤに対して出力するように動作する。
【0040】
図5は、本実施例におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。
【0041】
図5に示す例において、プレイヤ端末2の出力部24(タッチパネル40)上に出力される画面には、プレイヤ情報表示部41、機能選択操作部42およびメニュー操作部43が、レイアウト情報記憶部222に記憶されたレイアウト情報に基づき配置される。なお、画面に配置される内容は図5に例示されるものに限らず、他の情報が含まれていてもよいし、各構成の数や形状は図示されるものに限らない。
【0042】
プレイヤ情報表示部41は、例えば、サーバ装置1のプレイヤ情報記憶部122に記憶されるプレイヤ情報(例えば、プレイヤレベルや現在スタミナ情報など)を表示する。
【0043】
機能選択操作部42は、プレイヤによるプレイヤ端末2上での選択(例えば、画面に指等を接触させる選択、ポインタでの選択など)に応答して、ゲーム動作部212によりゲームアプリケーションに所定の機能を実行させるための画面へ遷移させる。所定の機能とは、例えば、クエストなどのゲームを進行させる機能、プレイヤが味方キャラクタや所持アイテムなどの所持ゲーム媒体を確認する機能や、プレイヤが抽選イベントを実行する機能(いわゆるガチャ)、ゲーム内通貨等によりゲーム媒体(例えば、アイテムやキャラクタなど)を購入できる機能(いわゆるショップ)、ゲーム媒体等を得るための課題を表示する機能(いわゆるミッション)、運営からの通知を閲覧する機能を実行する機能、ゲーム媒体の使用等により味方キャラクタのパラメータを向上させる機能(いわゆる育成)、複数の味方キャラクタの組み合わせを変更する機能(いわゆる編成)、プレイヤが属するコミュニティに関する機能などである。図5に示す例においては、A〜Eの機能が機能選択操作部42により選択可能である。
【0044】
メニュー操作部43は、プレイヤによるプレイヤ端末2上での選択に応答して、プレイヤ端末2で実行されるゲームプログラムに関する各種設定を行うための設定項目を選択し、選択した設定項目についてプレイヤによる設定を受け付け、その設定情報をプレイヤ端末2のゲーム動作情報記憶部221および/またはサーバ装置1のプレイヤ情報記憶部122に送信して記憶させる。メニュー操作部43によって設定登録される設定項目としては、例えばクエストゲームの例では、オプション設定、所持アイテムの自動売却設定などがある。オプション設定には、例えば、BGM・サウンドエフェクト・キャラクタ音声のそれぞれの音量の調節、バトル開始時あるいは終了時のプレイヤ端末2のバイブレーション機能のオン・オフ設定、スタミナ回復時のプッシュ通知設定などが含まれるが、これらに限定されない。
【0045】
プレイヤ端末2の制御部21は、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上に表示された機能選択操作部42あるいはメニュー操作部43がプレイヤによって選択されると、さらに選択可能な選択肢を表示する次の画面に遷移し、続いてそのうちのある選択肢がプレイヤによって選択されると、さらに選択可能な選択肢を表示する次の画面に遷移するという処理を繰り返す。
【0046】
図6は、本実施例におけるプレイヤ端末の入力部(タッチパネル)にスワイプ入力をする様子を示す図である。図7−9は、プレイヤ端末がスワイプ入力を受け付け、ポインタを移動させ、ポインタにて選択操作にて指定した機能選択操作部42及びメニュー操作部43等に応じた画面へ遷移する処理を示すフローチャートである。
【0047】
プレイヤが、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上で、例えば図6に示すようにタッチパネル画面40の任意の位置(選択肢の領域は除く)の始点Sに指またはスタイラスペン等を接触させ、その接触状態を維持したまま終点Tまで指またはスタイラスペン等を移動させて、タッチパネル40から離すことにより、スワイプ入力が行われる。ポインタ44は、プレイヤのスワイプ入力等の接触操作に従って移動する。
【0048】
ここで、本実施形態においては、プレイヤ端末2の入力部23上で、図7に示すようにタッチパネル画面40の任意の位置(選択肢の領域は除く)の始点Sに指またはスタイラスペン等を接触させ、その接触を維持したまま、図8に示すように終点Tまで指またはスタイラスペン等を移動させた後、終点Tで接触状態を維持すると、操作情報受付部211は、始点Sから終点Tに向かう方向を延長した方向(例えば、点線の矢印方向)へポインタ44を移動させ続ける操作として受け付ける。例えばその結果、図9に示すようにメニュー操作部43までポインタ44を移動させて、所定操作(例えば、接触操作を解除する(タッチパネル40から指等を離す)ことや背面タップ操作など)により、メニュー操作部43を選択操作する。
【0049】
ポインタ44は、プレイヤ端末2の入力部23上で、終点Tで接触状態を維持した時間に応じて移動を継続させる。また、プレイヤ端末2の入力部23において、圧力センサ等により押圧量が判定可能である場合には、ポインタ44の移動速度は、押圧量の増加に応じて速められるように制御してもよい。
【0050】
このように、本実施例によれば、特に入力部23(タッチパネル40)の画面サイズが大きい場合には、選択操作時に任意の箇所に対して親指等が届かない場合であっても、筐体を特殊な構造にすることなく、スワイプ操作により任意の箇所に対してユーザが選択操作を実行可能となり、プレイヤ端末2の操作利便性が向上する。
【0051】
上述した実施例においては、プレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)においてスワイプ入力がなされた場合について説明した。ここで、例えば図7に示した例において、スワイプ入力の際に始点Sの位置にキャラクタ等のオブジェクトや機能選択操作部42などが存在していた場合、その入力はオブジェクトを指定して所定の位置(図8の例では終点Tの位置)まで移動させる入力や、機能選択操作部42に対応する機能を実行する画面へ遷移させる入力などとして操作情報受付部211に判定され得る。
【0052】
図10は、本実施例におけるプレイヤ端末の出力部(タッチパネル)に表示される画面の配置例を示す図である。本実施例のプレイヤ端末2は、図10に示すように、プレイヤ端末2の出力部24(タッチパネル40)上に出力される画面に、プレイヤ情報表示部41、機能選択操作部42およびメニュー操作部43に加えて、ポインタ入力切替部45が表示されるように構成されている。ポインタ入力切替部45も、レイアウト情報記憶部222に記憶されたレイアウト情報に基づき配置される。本実施例におけるサーバ装置1及びプレイヤ端末2のその他の構成は上記の実施形態において説明した構成と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
【0053】
本実施例の構成によれば、プレイヤがプレイヤ端末2の入力部23(タッチパネル40)上で、図10に示すポインタ入力切替部45を指またはスタイラスペン等でタッチすると、プレイヤ端末2の制御部21の操作情報受付部211は、その後になされるスワイプ入力に応じて始点Sにポインタ44を表示させて、スワイプ入力の方向にポインタ44を移動させるための入力として受け付ける。その後に終点Tで接触状態を維持した場合のポインタの移動処理動作は、上記の実施形態において説明した通りである。
【0054】
このように、本実施例によれば、プレイヤがポインタ入力切替部45を操作して、操作情報受付部211がポインタ移動のためのスワイプ入力を受け付ける状態になった後でスワイプ入力が行われる。一方、ポインタ入力切替部45を操作せずに入力部23(タッチパネル40)にスワイプ入力及びタッチ入力がなされた場合は、操作情報受付部211はそのスワイプ入力及びタッチ入力を、オブジェクトを移動させる操作、あるいは画面をスクロールする操作、機能選択操作部に対応する機能を実行する操作として認識し、それらの処理を実行してもよい。これにより、本実施例ではスワイプ入力に対して、画面遷移を指示する操作、オブジェクトを移動させる操作、画面をスクロールする操作などの複数の操作を割り当てることができる。
【0055】
ポインタ44を移動させるためのスワイプ入力を受付状態であることを示す表示としては、例えば、ポインタ入力切替部45の表示色を変更したり、ポインタ入力切替部45をハイライト表示したり、ポインタ入力切替部45を点滅表示させたりなどを含むが、これらに限定されない。ポインタ入力切替部45を、スワイプ入力を受付状態であることを示す表示に変更することにより、プレイヤはプレイヤ端末2がスワイプ入力によりポインタ44を移動させることにより機能選択操作部42等を選択可能な状態であることを認識することができる。
【0056】
本実施例における操作情報受付部211はさらに、ポインタ入力切替部45が操作され、ポインタ入力切替部45がポインタ44を移動させるためのスワイプ入力を受付状態であることを示す表示になっているときにポインタ入力切替部45がさらに操作されると、操作情報受付部211がポインタ44を移動させるためのスワイプ入力を受け付ける状態を解除して元の状態に戻るように構成されていてもよい。
【0057】
上述した実施形態及び実施例は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。また、実施形態及び実施例で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態及び実施例にも適用可能である。
【0058】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0059】
1 サーバ装置
2 プレイヤ端末
3 ネットワーク


【要約】
【課題】特にタッチパネルの画面サイズが大きい場合には、選択操作時に任意の箇所に対して親指等が届かない場合であっても、スワイプ操作により任意の箇所に対してユーザが選択操作を実行可能にする。
【解決手段】本発明の一実施形態によれば、情報処理装置で実行されるアプリケーションの画面上でユーザ入力に従ってポインタを移動させる情報処理方法であって、前記情報処理装置の制御部が、前記情報処理装置に入力された始点から終点までのスワイプ入力を判定するステップと、前記終点での接触操作の維持に応じて、前記始点から前記終点までのスワイプ方向を延長した方向への前記ポインタの移動を維持するステップと、所定操作に応じて、前記画面上で前記ポインタの位置での選択操作を実行するステップと、を実行することを含む。
【選択図】図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10