特許第6948214号(P6948214)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6948214
(24)【登録日】2021年9月22日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】機器管理装置及び機器管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20210930BHJP
【FI】
   G06Q10/00 300
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-196220(P2017-196220)
(22)【出願日】2017年10月6日
(65)【公開番号】特開2019-70923(P2019-70923A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2020年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】平川 祐介
(72)【発明者】
【氏名】上野 陽登美
【審査官】 阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−057308(JP,A)
【文献】 特開2004−120077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G16H 10/00 − 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を管理する機器管理装置であって、
前記機器に異常が発生した場合、複数の技術員の中から、該機器に派遣する技術員を絞り込む絞込手段と、
前記絞込手段により絞り込まれた技術員の現在位置と、該技術員の移動方法と、前記機器の設置位置とを条件として、前記現在位置から前記設置位置までの経路探索を行うことで、記現在位置から前記設置位置までの経路と、前記現在位置から前記設置位置までの移動に要する時間を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された時間に基づいて、前記絞込手段により絞り込まれた前記技術員のうち、前記機器に派遣する1以上の技術員を特定する特定手段と、
前記特定手段により2以上の技術員が特定された場合、前記算出手段により算出された、前記2以上の技術員の各々の現在位置から前記設置位置までの経路を、前記機器管理装置と接続される所定の端末が表示する地図上に表示させる出力手段と、
を有する、ことを特徴とする機器管理装置。
【請求項2】
前記出力手段は、
所定の基準に基づいて、前記2以上の技術員の優先順位を、前記端末が表示する地図上に更に表示させる、請求項1に記載の機器管理装置。
【請求項3】
前記特定手段は、
前記絞込手段により絞り込まれた前記技術員のうち、前記算出手段により算出された時間が最も短い1以上の技術員を特定する、ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の機器管理装置。
【請求項4】
前記絞込手段は、
前記機器で発生した異常の内容と、前記複数の技術員それぞれの技術レベルと、複数の技術員それぞれの状態とのうちの少なくとも1つに基づいて、前記機器に派遣する技術員を絞り込む、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の機器管理装置。
【請求項5】
前記絞込手段は、
前記複数の技術員のうち、前記機器で発生した異常に対応可能な技術レベルを有する技術員を、該機器に派遣する技術員とする、ことを特徴とする請求項4に記載の機器管理装置。
【請求項6】
前記絞込手段は、
前記複数の技術員のうち、前記機器に派遣可能な状態である技術員を、該機器に派遣する技術員とする、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の機器管理装置。
【請求項7】
前記出力手段は、
前記2以上の技術員の各々の現在位置をそれぞれ示す2以上の第1の表示部品と、前記機器の設置位置を示す第2の表示部品とを、前記端が表示する地図上に表示させ
前記第1の表示部品は、
前記技術員の移動方法と、前記技術員の技術レベルと、前記技術員の状態とのうちの少なくとも1つに応じた表示態様で表示され、
前記第2の表示部品は、
前記機器で発生した異常の内容に応じた表示態様で表示される、ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の機器管理装置。
【請求項8】
機器を管理する機器管理装置が実行する機器管理方法であって、
前記機器に異常が発生した場合、複数の技術員の中から、該機器に派遣する技術員を絞り込む絞込手順と、
前記絞込手順により絞り込まれた技術員の現在位置と、該技術員の移動方法と、前記機器の設置位置とを条件として、前記現在位置から前記設置位置までの経路探索を行うことで、記現在位置から前記設置位置までの経路と、前記現在位置から前記設置位置までの移動に要する時間を算出する算出手順と、
前記算出手順により算出された時間に基づいて、前記絞込手順により絞り込まれた前記技術員のうち、前記機器に派遣する1以上の技術員を特定する特定手順と、
前記特定手順により2以上の技術員が特定された場合、前記算出手順により算出された、前記2以上の技術員の各々の現在位置から前記設置位置までの経路を、前記機器管理装置と接続される所定の端末が表示する地図上に表示させる出力手順と、
を有する、ことを特徴とする機器管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器管理装置及び機器管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばマンション等の集合住宅において、宅配ロッカーの利用が増加している。このような宅配ロッカーの中には食品等を搬入可能なものもある。
【0003】
宅配ロッカーに食品等を搬入した場合、例えば利用者の取り出し忘れによる衛生状態の悪化等が問題になる。これに対して、利用者に対して確実に商品(食品等)を配達可能にする技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−64072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、宅配ロッカーに何等かの問題(例えば、宅配ロッカーの故障や事故等)が突発的に発生する場合がある。このような場合、発生した問題の緊急度に応じて、例えば故障の修理等を行う技術員を速やかに派遣する必要がある。
【0006】
しかしながら、該当の宅配ロッカーに最も早く到着可能な技術員の特定が困難な場合があった。これは、例えば、各技術員の移動手段(例えば、車やバイク、徒歩、自転車等)等が異なる場合があるためである。
【0007】
本発明の実施の形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、機器に派遣する技術員を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の実施の形態は、機器を管理する機器管理装置であって、前記機器に異常が発生した場合、複数の技術員の中から、該機器に派遣する技術員を絞り込む絞込手段と、前記絞込手段により絞り込まれた技術員の現在位置と、該技術員の移動方法と、前記機器の設置位置とに基づいて、前記技術員の現在位置から前記機器の設置位置までの移動に要する時間を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された時間に基づいて、前記絞込手段により絞り込まれた前記技術員のうち、前記機器に派遣する技術員を特定する特定手段と、を有する特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
機器に派遣する技術員を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る機器管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る管理装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】機器情報の一例を示す図である。
図5】技術員情報の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る管理装置が実行する全体処理の一例を示すフローチャートである。
図7】派遣対象の技術員を特定する処理の一例を示すフローチャートである。
図8】技術員端末に表示される通知画面の一例を示す図である。
図9】オペレータ端末に表示される通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
<全体構成>
まず、本実施形態に係る機器管理システム1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の全体構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る機器管理システム1には、管理装置10と、オペレータ端末20と、複数の技術員端末30と、複数の機器40とが含まれる。また、管理装置10と、オペレータ端末20と、複数の技術員端末30と、複数の機器40とは、例えばインターネット等の広域的なネットワークNを介して通信可能に接続されている。なお、複数の機器40の全部又は一部がネットワークNに接続されていなくても良い。
【0014】
機器40は、管理装置10により位置及びステータス(例えば、正常や異常等)が管理される各種機器又は設備である。なお、以降では、機器40のステータスを「機器ステータス」と表す。
【0015】
機器40には、例えば、マンション等の集合住宅や駅、コンビニ等に設置される宅配ロッカーが挙げられる。以降では、機器40は、一例として、宅配ロッカーであるものとする。
【0016】
ただし、機器40は宅配ロッカーに限られず、管理装置10により設置位置及び機器ステータスが管理される任意の機器又は設備で良い。機器40としては、宅配ロッカー以外にも、例えば、コインロッカー、エレベーター、エスカレータ、自動ドア、自動販売機、防犯カメラ、空調設備、パーキングメータ、蛍光灯や街灯等の照明機器又は照明設備、公園等に設置される遊具等が挙げられる。
【0017】
オペレータ端末20は、例えばコールセンタのオペレータ等が利用するPC(パーソナルコンピュータ)等の端末装置である。例えばコールセンタのオペレータは、機器40に異常が発生したこと等を電話で受け付けると、オペレータ端末20を用いて、管理装置10で管理されている当該機器40の機器ステータスを、異常が発生したことを示す値に更新する。
【0018】
管理装置10は、技術員端末30に関する情報(以降、「技術員情報」と表す。)や機器40に関する情報(以降、「機器情報」と表す。)を管理する装置又はシステムである。機器情報には、上述した機器40の位置(すなわち、機器40の設置位置)及び機器ステータスが含まれる。また、技術員情報には、技術員の位置(すなわち、技術員端末30の現在位置)が含まれる。
【0019】
管理装置10は、例えば、オペレータ端末20により機器40の機器ステータスが、異常が発生したことを示す値に更新された場合等に、当該機器40に最も早く到着可能な技術員の技術員端末30を特定する。最も早く到着可能な技術員は、各技術員の移動手段(例えば、車、徒歩、自転車、バイク等)と、各技術員の位置と、当該機器40の位置とを探索条件としたルート探索を行うことで特定することができる。
【0020】
そして、管理装置10は、特定した技術員端末30に対して、当該機器40に向かうように通知する。これにより、異常が発生した機器40に対して最も早く到着することができる技術員が、当該機器40に派遣される。
【0021】
技術員端末30は、技術員が利用するスマートフォンやタブレット端末、ノート型PC、ウェアラブルデバイス等の端末装置である。技術員端末30は、管理装置10等からの通知に応じて、例えば異常が発生した機器40へのルート(経路)を地図上に表示する。技術員端末30上に表示された地図及びルートを参照することで、技術員は、異常が発生した機器40に向かうことができる。
【0022】
なお、技術員とは、機器40のメンテナンス、故障の修理等の異常対応を行う者のことである。技術員は、例えば、作業員、保守作業員、サービスマン、サービスエンジニア、カスタマエンジニア等と称されても良い。
【0023】
なお、図1に示す機器管理システム1の構成は一例であって、他の構成であっても良い。例えば、図1に示す機器管理システム1には、複数台のオペレータ端末20が含まれていても良い。また、例えば、管理装置10とオペレータ端末20とが1台の装置で実現されていても良い。
【0024】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る管理装置10、オペレータ端末20及び技術員端末30のハードウェア構成について説明する。本実施形態に係る管理装置10、オペレータ端末20及び技術員端末30は、例えば図2に示すコンピュータ500により実現可能である。図2は、コンピュータ500のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0025】
図2に示すコンピュータ500は、入力装置501と、表示装置502と、外部I/F503と、通信I/F504と、RAM(Random Access Memory)505と、ROM(Read Only Memory)506と、CPU(Central Processing Unit)507と、記憶装置508とを有する。これら各ハードウェアは、バスBで互いに接続されている。
【0026】
入力装置501は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種ボタン等であり、ユーザが各種操作を入力するのに用いられる。表示装置502は、例えばディスプレイ等であり、各種処理結果を表示する。なお、管理装置10は、入力装置501及び表示装置502の少なくとも一方を有していなくても良い。
【0027】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースがある。外部装置には、記録媒体503a等がある。コンピュータ500は、外部I/F503を介して、記録媒体503aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体503aには、例えば、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等がある。
【0028】
通信I/F504は、コンピュータ500をネットワークNに接続するためのインタフェースである。
【0029】
RAM505は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。ROM506は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。ROM506には、例えば、OS(Operating System)設定やネットワーク設定等のデータが格納されている。
【0030】
CPU507は、ROM506や記憶装置508等からプログラムやデータをRAM505上に読み出して、当該プログラムやデータに基づく処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や各種機能を実現する演算装置である。
【0031】
記憶装置508は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶装置508に格納されているプログラムやデータには、例えば、OS、当該OS上で動作するアプリケーションソフトウェア等がある。
【0032】
なお、技術員端末30は、図2に示す各ハードウェアに加えて、GPS(Global Positioning System)受信機を有していても良い。GPS受信機は、GPSから所定の電波を受信して、現在位置を示す緯度及び経度の測定を行うモジュールである。
【0033】
本実施形態に係る管理装置10、オペレータ端末20及び技術員端末30は、図2に示すコンピュータ500により、後述するような各種処理を実現できる。
【0034】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る管理装置10の機能構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る管理装置10の機能構成の一例を示す図である。
【0035】
図3に示すように、本実施形態に係る管理装置10は、機器ステータス更新部101と、技術員特定処理部102と、出力部103とを有する。これら各機能部は、管理装置10にインストールされた1以上のプログラムが、管理装置10が有するCPU507に実行させる処理により実現される。なお、これら各機能部の全てを管理装置10が有している必要は必ずしも無い。これら各機能部のうちの1以上の機能部が、管理装置10と1以上の他の装置とが協働する処理によって実現されていても良い。
【0036】
また、本実施形態に係る管理装置10は、機器情報記憶部110と、技術員情報記憶部120とを有する。これら各記憶部は、例えば、管理装置10が有する記憶装置508を用いて実現可能である。なお、これら各記憶部のうちの少なくとも1つの記憶部が、管理装置10とネットワークNを介して接続される他の装置の記憶装置(内部記憶装置又は外部記憶装置を問わない)等を用いて実現されていても良い。例えば、これら各記憶部のうちの少なくとも1つの記憶部が、クラウドサーバ上に構築されていても良い。
【0037】
機器情報記憶部110は、機器情報を記憶する。ここで、機器情報記憶部110に記憶されている機器情報について、図4を参照しながら説明する。図4は、機器情報の一例を示す図である。
【0038】
図4に示すように、機器情報記憶部110に記憶されている機器情報には、機器40(宅配ロッカー)を識別する「機器ID」と、機器40の設置位置(例えば、緯度及び経度)を示す「位置」と、機器40のステータスを示す「機器ステータス」とが含まれる。
【0039】
機器ステータスには、例えば、機器40が正常であることを示す「正常」と、機器40に異常が発生したことを示す「異常」とがある。このとき、機器ステータス「異常」は、異常の種類等に応じて細分化されても良い。例えば、機器ステータス「異常」は、機器40が故障したことを示す「異常(故障)」、機器40で事故(例えば、宅配ロッカーで人の閉じ込め事故等)が発生したことを示す「異常(事故)」等に細分化されても良い。
【0040】
また、機器ステータス「異常」は、故障や事故の緊急度に応じて細分化されても良い。例えば、緊急度がとても高い故障が発生したことを示す「異常(故障、緊急度A)」、緊急度が比較的高い故障が発生したことを示す「異常(故障、緊急度B)」等に細分化されても良い。
【0041】
また、機器ステータスには、例えば、技術員が機器40を点検中であることを示す「点検中」や機器40が一時的に利用不可であることを示す「利用不可」等が含まれても良い。また、機器ステータス「正常」についても、例えば、機器40が利用可能であることを示す「正常(利用可能)」と、機器40が利用中であることを示す「正常(利用中)」等に細分化されても良い。
【0042】
このように、機器情報記憶部110には、機器40の機器IDと、機器40が設置されている位置と、機器40の機器ステータスとが対応付けられた機器情報が記憶されている。
【0043】
技術員情報記憶部120は、技術員情報を記憶する。ここで、技術員情報記憶部120に記憶されている技術員情報について、図5を参照しながら説明する。図5は、技術員情報の一例を示す図である。
【0044】
図5に示すように、技術員情報記憶部120に記憶されている技術員情報には、技術員を識別する「技術員ID」と、技術員端末30を識別する「端末ID」と、技術員の現在位置(すなわち、当該技術員が利用する技術員端末30の現在位置)を示す「位置」と、技術員が用いる移動方法を示す「移動手段」と、技術員の現時点の業務内容を示す「技術員ステータス」と、技術員の技術的なレベルを示す「技術レベル」とが含まれる。
【0045】
移動手段には、例えば、車、徒歩、バイク、自転車等が挙げられるが、これらに限られない。例えば、「徒歩(鉄道利用可)」、「徒歩(鉄道利用不可)」等、鉄道が利用可能であるか否かを示す情報が含まれていても良い。
【0046】
技術員ステータスには、例えば、技術員が機器40に向かっていることを示す「移動中」、機器40の修理やメンテナンス等の対応を行っていることを示す「対応中」、機器40の異常発生に備えて待機中である(言い換えれば、機器40で発生した異常を対応するために割り当て可能である)ことを示す「未割当」等がある。
【0047】
また、技術員ステータス「移動中」は、メンテナンスや定期点検等の通常業務で機器40に向かっていることを示す「通常移動中」と、異常が発生した機器40に向かっていることを示す「緊急移動中」とに細分化されても良い。同様に、技術員ステータス「対応中」は、メンテナンスや定期点検等の通常業務で機器40の対応を行っていることを示す「通常対応中」と、異常が発生した機器40の対応を行っていることを示す「緊急対応中」とに細分化されても良い。このとき、機器40に異常が発生した場合、技術員ステータスが「通常移動中」や「通常対応中」の技術員は当該機器40の対応が可能であると判定され、技術員ステータスが「緊急移動中」や「緊急対応中」の技術員は当該機器40の対応が不可能であると判定されるようにしても良い。
【0048】
なお、技術員ステータスは、これら以外にも、例えば、技術員が休憩中であることを示す「休憩中」、対応時間外であることを示す「時間外」等が含まれていても良い。また、技術員ステータスは、各技術員毎に、予め設定された1日の業務スケジュールに基づいて、現時点の業務内容が特定されることで決定される。
【0049】
技術員レベルには、例えば、技術員が高い技術レベルを有することを示す「A」、中程度の技術レベルを有することを示す「B」、比較的技術レベルが高くないことを示す「C」等がある。一般に、高い技術レベルを有する技術員は、多くの故障や難易度の高い故障等に対応が可能である。例えば、機器40で発生した或る故障について、技術レベル「A」の技術員は修理可能であるが、技術レベル「B」の技術員は修理できない等である。技術レベルは、「A」、「B」、「C」等ではなく、例えば、点数(例えば、「100」、「90」、「80」等)で表されても良い。
【0050】
なお、技術員情報には、例えば、技術員の権限を示す「権限」が含まれていても良い。権限には、例えば、宅配ロッカーの鍵を空ける権限を有するか否かを示す情報が設定される。
【0051】
このように、技術員情報記憶部120には、技術員の技術員IDと、技術員端末30の端末IDと、技術員の位置と、移動手段と、技術員ステータスと、技術レベルとが対応付けられた技術員情報が記憶されている。なお、技術員情報に含まれる「位置」は、例えば、技術員端末30が備えるGPS受信機で測定された位置情報を管理装置10が受信することで、所定の時間毎に更新される。
【0052】
機器ステータス更新部101は、機器ステータスの更新要求に応じて、機器情報に含まれる機器ステータスを更新する。そして、機器ステータス更新部101は、機器ステータスが更新された機器40に技術員を派遣する必要があるか否か(すなわち、該当の機器40に異常が発生したか否か)を判定する。
【0053】
機器ステータスの更新要求は、例えば、オペレータ端末20や機器40等により行われる。例えば、オペレータが機器40の故障の発生等を電話で受け付けた場合、当該オペレータの操作に応じて、オペレータ端末20は、該当の機器40の機器ステータスを「異常」に更新するための更新要求を管理装置10に送信する。又は、例えば、機器40が故障の発生等を検知した場合、当該機器40は、機器ステータスを「異常」に更新するための更新要求を管理装置10に送信する。
【0054】
技術員特定処理部102は、機器ステータス更新部101により技術員を派遣する必要があると判定された場合、派遣対象の技術員を特定する処理を行う。ここで、技術員特定処理部102には、機器情報取得部104と、絞込部105と、ルート探索部106と、特定部107とが含まれる。
【0055】
機器情報取得部104は、機器情報記憶部110に記憶されている機器情報のうち、機器ステータス更新部101により機器ステータスが更新された機器情報を取得する。
【0056】
絞込部105は、技術員情報記憶部120に記憶されている技術員情報と、機器情報取得部104により取得された機器情報とに基づいて、派遣対象の技術員を絞り込む。すなわち、絞込部105は、技術員情報記憶部120に記憶されている技術員情報により示される技術員について、機器情報取得部104により取得された機器情報に基づいて、派遣対象となる技術員を絞り込む。
【0057】
ルート探索部106は、絞込部105により絞り込まれた各技術員をそれぞれ示す技術員情報に含まれる移動手段及び位置と、機器情報取得部104により取得された機器情報に含まれる位置とを探索条件としたルート探索を行う。これにより、絞込部105により絞り込まれた各技術員の現在位置から、機器ステータスが更新された機器40(すなわち、異常が発生した機器40)の設置位置までのルートがそれぞれ探索される。ルート探索では、各技術員の移動手段に応じて、各技術員の現在位置から、異常が発生した機器40の設置位置までに要する時間も算出される。
【0058】
ルート探索部106は、移動手段も探索条件としたルート探索が可能な道路ネットワークデータが整備された道路ネットワークDBを用いてルート探索を行う。このような道路ネットワークDBには、例えば、移動手段毎に、道路ネットワークデータが格納されている。各道路ネットワークデータにおけるリンクのコストは、移動手段毎に整備されている。
【0059】
又は、道路ネットワークDBには、(移動手段毎ではなく)単一の道路ネットワークデータが格納されていても良い。この場合、例えば、各道路ネットワークデータにおけるリンクの属性情報に、当該リンクを通行可能な移動手段を識別するための識別情報(例えば、移動手段を識別するフラグ等)が含まれていれば良い。各道路ネットワークデータにおけるリンクのコストは、当該リンクの属性情報に含まれる識別情報(すなわち、当該リンクを通行可能な移動手段)に応じて整備されていれば良い。
【0060】
なお、道路ネットワークDBは、管理装置10が有していても良いし、管理装置10とネットワークを介して通信可能な他の装置が有していても良い。また、ルート探索部106も当該他の装置が有していても良く、この場合、管理装置10は、当該他の装置からルート探索結果を取得又は受信すれば良い。
【0061】
特定部107は、ルート探索部106によるルート探索の結果に基づいて、機器ステータスが更新された機器40に最も早く到着できる技術員を特定する。これにより、派遣対象の技術員が特定される。
【0062】
出力部103は、技術員特定処理部102により特定された技術員に関する情報を出力する。出力部103は、例えば、特定された技術員の技術員端末30に対して、該当の機器40に向かうことを指示する通知(派遣通知)を送信すれば良い。又は、出力部103は、技術員の派遣をオペレータに対して要請することを示す通知(派遣要請通知)をオペレータ端末20に送信しても良い。派遣通知を受信した技術員端末30には、例えば、該当の機器40に向かうことを要請する内容が表示される。また、派遣要請通知を受信したオペレータ端末20には、例えば、該当の機器40に向かわせる技術員を選択して、選択した技術員に派遣指示を行うべきことが表示される。
【0063】
<全体処理>
次に、本実施形態に係る管理装置10が実行する全体処理について、図6を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る管理装置10が実行する全体処理の一例を示すフローチャートである。
【0064】
まず、機器ステータス更新部101は、機器ステータスの更新要求を受信した場合、当該更新要求に応じて、機器情報記憶部110に記憶されている機器情報のうち、該当の機器40の機器情報に含まれる機器ステータスを更新する(ステップS101)。機器ステータスの更新要求は、上述したように、例えば、オペレータ端末20における操作(機器ステータスの更新操作)に応じて当該オペレータ端末20から管理装置10に送信されても良いし、機器40が異常の発生を検知した場合に、当該機器40から管理装置10に送信されても良い。
【0065】
次に、機器ステータス更新部101は、上記のステップS101で機器ステータスが更新された機器40に技術員を派遣する必要があるか否かを判定する(ステップS102)。
【0066】
機器ステータス更新部101は、例えば、該当の機器40の機器ステータスが「異常」から「正常」に更新された場合、技術員を派遣する必要がないと判定する。この場合は、例えば、技術員が修理を行ったこと等により機器40で発生していた異常が解消されたためである。
【0067】
一方で、機器ステータス更新部101は、例えば、該当の機器40の機器ステータスが「正常」から「異常」に更新された場合、技術員を派遣する必要があると判定する。この場合は、機器40に何等かの異常が発生したためである。
【0068】
ステップS102において、機器ステータス更新部101により技術員を派遣する必要がないと判定された場合、管理装置10は、処理を終了する。
【0069】
一方で、ステップS102において、機器ステータス更新部101により技術員を派遣する必要があると判定された場合、技術員特定処理部102は、派遣対象の技術員を特定する処理を行う(ステップS103)。すなわち、技術員特定処理部102は、上記のステップS101で機器ステータスが更新された機器40(すなわち、異常が発生した機器40)に派遣する技術員を特定する処理を行う。以降では、技術員を派遣する必要があると判定された機器40を「異常発生機器40」とも表す。
【0070】
ここで、上記のステップS103における派遣対象の技術員を特定する処理の詳細について、図7を参照しながら説明する。図7は、派遣対象の技術員を特定する処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
まず、機器情報取得部104は、機器情報記憶部110に記憶されている機器情報のうち、上記のステップS101で機器ステータスが更新された機器情報を取得する(ステップS201)。
【0072】
次に、絞込部105は、技術員情報記憶部120に記憶されている技術員情報と、機器情報取得部104により取得された機器情報とに基づいて、派遣対象の技術員を絞り込む(ステップS202)。
【0073】
ここで、派遣対象の技術員の絞り込み方法には、例えば、以下の(1)又は(2)が挙げられる。なお、これら(1)及び(2)を組み合わせて、派遣対象の技術員を絞り込んでも良い。
【0074】
(1)技術員情報に含まれる技術員ステータスに基づいて、派遣対象の技術員を絞り込む。これは、例えば、技術員ステータスが「未割当」である技術員に絞り込むことが考えられる。また、例えば、技術員ステータス「移動中」が「通常移動中」と「緊急移動中」とに細分化される場合、技術員ステータスが「通常移動中」の技術員に絞り込むことが考えられる。同様に、例えば、技術員ステータス「対応中」が「通常対応中」と「緊急対応中」とに細分化される場合、技術員ステータスが「通常対応中」の技術員に絞り込むことが考えられる。
【0075】
(2)技術員情報に含まれる技術レベルに基づいて、派遣対象の技術員を絞り込む。これは、例えば、異常発生機器40で発生した異常を解決するには技術レベル「B」以上が必要である場合、技術レベルが「A」又は「B」である技術員に絞り込むことが考えられる。
【0076】
なお、上記の(1)及び(2)以外にも、例えば、異常発生機器40(宅配ロッカー)で発生した異常を解決するために宅配ロッカーの鍵を空ける必要がある場合に、鍵を空ける権限を有する技術員に絞り込むことが考えられる。
【0077】
次に、ルート探索部106は、上記のステップS202で絞り込まれた各技術員をそれぞれ示す技術員情報に含まれる移動手段及び位置と、上記のステップS201で取得された機器情報に含まれる位置とを探索条件としてルート探索を行う(ステップS203)。これにより、絞込部105により絞り込まれた各技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までのルートがそれぞれ探索される。ルートが探索されることで、各技術員の移動手段に応じて、これら各技術員が、異常発生機器40に到着するために要する時間も算出される。
【0078】
なお、上記のステップS202の技術員の絞り込みを行わずに、ステップS203のルート探索を実行しても良い。この場合、全ての技術員について、各技術員の移動手段に応じて、これら各技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までのルート探索が行われる。
【0079】
次に、特定部107は、上記のステップS203におけるルート探索の結果に基づいて、異常発生機器40に最も早く到着できる技術員を特定する(ステップS204)。このように特定された技術員が派遣対象の技術員である。
【0080】
なお、異常発生機器40に最も早く到着できる技術員が2人以上いる場合(すなわち、異常発生機器40に到着するために要する時間が同じ場合)が有り得る。この場合、これら複数の技術員のうち、いずれか1人の技術員を派遣対象の技術員に特定しても良いし、これら複数の技術員全てを派遣対象の技術員に特定しても良い。
【0081】
また、上記のステップS204では、異常発生機器40に最も早く到着できる技術員を特定したが、例えば、異常発生機器40に到着するために要する時間が少ない上位N人(N≧2)の技術員を特定しても良い。
【0082】
図6に戻る。ステップS103に続いて、出力部103は、上記のステップS103で特定された技術員に関する情報を出力する(ステップS104)。
【0083】
例えば、上記のステップS103で特定された技術員が1人である場合、出力部103は、当該技術員の技術員端末30に対して、異常発生機器40に向かうことを指示する派遣通知を送信する。派遣通知には、例えば、異常発生機器40の機器ステータスと、当該技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までのルート情報と、技術員の移動手段とが含まれる。
【0084】
また、例えば、上記のステップS103で特定された技術員が複数人である場合、出力部103は、これら複数の技術員のうちのいずれか1人の技術員を派遣対象に選択することをオペレータに要請する派遣要請通知をオペレータ端末20に送信する。これにより、オペレータは、オペレータ端末20を操作して、これら複数の技術員のうち、いずれの技術員を異常発生機器40に派遣するかを決定して、決定した技術員に派遣指示を行うことができる。派遣要請通知には、例えば、異常発生機器40の機器ステータスと、上記のステップS103で特定された各技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までのルート情報と、各技術員の移動手段と、各技術員の技術員ステータスと、各技術員の技術レベルとが含まれる。
【0085】
ただし、上記のステップS103で特定された技術員が複数人である場合であっても、出力部103は、これら複数の技術員の技術員端末30に対して、それぞれ派遣通知を送信しても良い。これにより、複数の技術員を異常発生機器40に同時に派遣することができる。
【0086】
なお、機器ステータス「異常」が、例えば、「異常(故障、緊急度A)」、「異常(故障、緊急度B)」、「異常(故障、緊急度C)」等に細分化される場合、上記の図6のステップS102以降の処理が、緊急度に応じて異なっていても良い。
【0087】
例えば、ステップS101で機器ステータスが「正常」から「異常(故障、緊急度A)」に更新された場合は、上記の図6(及び図7)の処理を行う一方で、ステップS101で機器ステータスが「正常」から「異常(故障、緊急度C)」に更新された場合(すなわち、緊急度が低く、当日中に技術員を派遣すれば良いような異常が発生した場合)は、ステップS103で各技術員の業務スケジュールの内容に基づいて派遣対象の技術員を特定し、ステップS104で特定した技術員に作業を割り当てても良い。より具体的には、各技術員の業務スケジュールの内容に基づいて、これら各技術員の巡回ルートを探索し、該当の異常発生機器40の設置位置から所定の範囲内を通る技術員を特定し、特定した作業員に対して該当の異常発生機器40の対応作業を割り当てても良い。
【0088】
<技術員端末30上に表示される通知画面>
ここで、技術員端末30が派遣通知を受信した場合に、当該技術員端末30上に表示される通知画面G100の一例を図8に示す。図8は、技術員端末30に表示される通知画面G100の一例を示す図である。
【0089】
図8に示す通知画面G100では、技術員の現在位置を示す技術員アイコンG110と、異常発生機器40を示す異常発生機器アイコンG120と、技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までの経路(ルート)を示すルートRとが地図上に表示されている。これにより、派遣通知を受信した技術員端末30の技術員は、ルートRを参考にして、異常発生機器40に容易に向かうことができる。なお、アイコンは表示部品の一例である。
【0090】
ここで、技術員アイコンG110は、技術員の移動手段に応じて、異なる表示態様で表示される。図8に示す技術員アイコンG110は、技術員の移動手段が「バイク」である場合の例である。例えば、技術員の移動手段が「車」である場合は車を示すアイコンが表示され、移動手段が「徒歩」である場合は徒歩を示すアイコンが表示され、移動手段が「自転車」である場合は自転車を示すアイコンが表示される等である。
【0091】
また、異常発生機器アイコンG120は、機器ステータスに応じて、異なる表示態様で表示される。例えば、機器ステータスが「異常(故障、緊急度A)」である場合は赤色で表示され、機器ステータスが「異常(故障、緊急度B)」である場合は黄色で表示され、機器ステータスが「異常(故障、緊急度C)」である場合は紫色で表示される等である。更に、例えば、機器ステータスに応じて、点滅、アイコンが動的に変化する、等の表示態様があっても良い。
【0092】
機器ステータスに応じて異なる表示態様で異常発生機器アイコンG120が表示されることで、技術員は、異常発生機器アイコンG120の表示態様により、異常発生機器40で発生した異常の内容(例えば、故障が発生したのか又は事故が発生したのか、更に、発生した故障の種類や事故の種類等)や緊急度を知ることができる。
【0093】
<オペレータ端末20上に表示される通知画面>
ここで、オペレータ端末20が派遣要請通知を受信した場合に、当該オペレータ端末20上に表示される通知画面G200の一例を図9に示す。図9は、オペレータ端末20に表示される通知画面G200の一例を示す図である。
【0094】
図9に示す通知画面G200では、各技術員の現在位置をそれぞれ示す技術員アイコンG211〜G213と、異常発生機器40を示す異常発生機器アイコンG220と、各技術員の現在位置から、異常発生機器40の設置位置までの経路(ルート)をそれぞれ示すルートR1〜R3とが地図上に表示されている。これにより、オペレータは、技術員アイコンG211〜G213によりそれぞれ示される各技術員のうち、異常発生機器40に派遣する技術員を選択することができる。オペレータは、異常発生機器40に派遣する技術員を選択した後、例えば、選択した技術員に対して電話等で派遣指示を行っても良いし、当該技術員の技術員端末30に対して所定の通知を送信することで派遣指示を行っても良い。なお、図9に示す例では、上記のステップS103で特定された技術員が3人である場合を示している。
【0095】
ここで、技術員アイコンG211〜G213は、技術員の移動手段に応じて、異なる表示態様で表示される。図9に示す技術員アイコンG211は技術員の移動手段が「車」である場合の例であり、技術員アイコンG212は技術員の移動手段が「徒歩」である場合の例であり、技術員アイコンG213は技術員の移動手段が「バイク」である場合の例である。また、技術員アイコンG211〜G213は、技術員の技術員ステータスや技術レベルに応じて、異なる表示態様で表示されても良い。例えば、技術員のステータスが「未割当」である場合は未割当であることを示す情報を付加したり、技術員レベルを示す情報を付加したりする等である。
【0096】
また、技術員アイコンG211〜G213には、所定の基準に基づいて、異常発生機器40に派遣するための優先順位が付与されても良い。優先順位としては、例えば、各技術員が異常発生機器40に到着するまでに要する到着時間が挙げられる。この場合、到着時間が早い順に、技術員アイコンG211〜G213に優先順位が付与される。又は、例えば、技術員の技術レベルに応じた優先順位を付与しても良いし、到着時間及び技術レベルの両方を加味した優先順位を付与しても良い。
【0097】
更に、異常発生機器アイコンG220は、機器ステータスに応じて、異なる表示態様で表示される。例えば、機器ステータスが「異常(故障、緊急度A)」である場合は赤色で表示され、機器ステータスが「異常(故障、緊急度B)」である場合は黄色で表示され、機器ステータスが「異常(故障、緊急度C)」である場合は紫色で表示される等である。更に、例えば、機器ステータスに応じて、点滅、アイコンが動的に変化する、等の表示態様があっても良い。
【0098】
このように、各技術員アイコンG211〜G213を、技術員の移動手段や技術員ステータス、技術レベル等に応じて異なる表示態様で表示すると共に、異常発生機器アイコンG220を機器ステータスに応じて異なる表示態様で表示し、かつ、各技術員のルートR1〜R3を表示することで、オペレータは、適切な技術員を選択することができる。例えば、各技術員の移動手段や技術レベル等に応じて、異常発生機器40に最も早く到着できる技術員で、かつ、当該異常発生機器40で発生した異常に対応可能な技術員を選択することができる。
【0099】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る機器管理システム1では、機器40に異常が発生した場合に、当該機器40に派遣する技術員を特定することができる。しかも、本実施形態に係る機器管理システム1では、当該機器40の位置と、各技術員の移動手段及び位置とに基づいて、ルート探索を行うことで、例えば、最も早く当該機器40に到着できる技術員(又は、当該機器40に早く到着できる順に上位N人の技術員等)を、派遣する技術員として特定することができる。これにより、緊急度が高い異常等が機器40で発生した場合であっても、当該機器40に対して、迅速に技術員を派遣することができる。
【0100】
本発明は、具体的に開示された上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 機器管理システム
10 管理装置
20 オペレータ端末
30 技術員端末
40 機器
101 機器ステータス更新部
102 技術員特定処理部
103 出力部
104 機器情報取得部
105 絞込部
106 ルート探索部
107 特定部
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9