【文献】
TOJO, S. et al.,Crystal Structures and Structure-Activity Relationships of Imidazothiazole Derivatives as IDO1 Inhibitors,ACS Med. Chem. Lett.,2014年,Vol.5, No.10,pp.1119-1123
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IDO及び/又はTDOが関連する疾患又は障害を治療又は予防するための医薬を製造するための、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
前記IDO及び/又はTDOが関連する疾患又は障害が、癌、ウイルス感染、HCV感染、鬱病、神経変性疾患、外傷、加齢性白内障、臓器移植及び自己免疫疾患である、請求項15〜16のいずれかに記載の医薬組成物。
前記IDO及び/又はTDOが関連する疾患又は障害が、大腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、脳腫瘍、卵巣癌、子宮頚癌、精巣癌、腎臓癌、頭頚部癌、リンパ腫、白血病及び黒色腫から選択される癌である、請求項17に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0017】
式(I)の一実施形態では、R
1及びR
2は、それぞれ、Hである。
【0018】
式(I)の一実施形態では、mは、1である。
【0019】
式(I)の一実施形態では、R
4及びR
5は、それぞれ独立して、(1)H、(2)ハロゲン、(3)1〜3のハロゲンで置換されていてもよいC
1−4アルキルからなる群から選択され;そして、mは、1である。
【0020】
式(I)の一実施形態では、R
4及びR
5は、それぞれ独立して、(1)H、(2)ハロゲン、(3)1〜3のハロゲンで置換されていてもよいC
1−4アルキルからなる群から選択される。
【0021】
式(I)の一実施形態では、R
3は、Hであり、及び、R
6は、下記式:
【化3】
【0022】
で表されるY
2であり;
ここで、
点線「
……」は、任意の二重結合を表し;
Qは、−CH(R
a)−、又は、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)C
1−6アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;ここで、該アルキル及びフェニルは、それぞれ、ハロゲン及び5員又は6員のヘテロ単環式基(ここで、該ヘテロ単環式基は、酸素、硫黄及び窒素から選択される1個のヘテロ環原子を含む)から独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよく;
R
bは、C
1−4アルキルであり;
R
c及びR
dは、それぞれ独立して、H、又は、オキソであり;そして、
mは、1である。
【0023】
式(I)の一実施形態では、R
3は、Hであり、及び、R
6は、下記式:
【化4】
【0024】
で表されるY
3であり;
ここで、
Qは、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)ハロゲン及び5員又は6員のヘテロ単環式基(ここで、該ヘテロ単環式基は、1個の酸素環原子を含む)から独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよいC
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;
R
bは、メチル又はエチルであり;そして、
nは、0、1又は2である。
【0025】
式(I)の一実施形態では、Y
1は、
【化5】
【0027】
式(I)の一実施形態では、Y
1は、
【化6】
【0029】
式(I)の一実施形態では、化合物は、式(Ia)
【化7】
【0030】
で表される化合物であり;
ここで、
R
4は、(1)ハロゲン、及び、(2)1〜3のハロゲンで置換されていてもよいC
1−4アルキルからなる群から選択され;
R
6は、下記式:
【化8】
【0031】
で表されるY
2であり;
ここで、
点線「
……」は、任意の二重結合を表し;
Qは、−CH(R
a)−、又は、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)C
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;ここで、該アルキル及びフェニルは、それぞれ、ハロゲン及びヘテロシクリルから独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよく;
R
bは、C
1−4アルキルであり;
R
c及びR
dは、それぞれ独立して、H、又は、オキソであり;
mは、1であり;そして、
nは、0、1又は2である。
【0032】
式(Ia)の一実施形態では、R
6は、下記式:
【化9】
【0033】
で表されるY
3であり;
ここで、
Qは、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)ハロゲン及び5員又は6員のヘテロ単環式基(ここで、該ヘテロ単環式基は、1個の酸素環原子を含む)から独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよいC
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;そして、
R
bは、メチルである。
【0034】
式(Ia)の一実施形態では、R
aは、(1)H、(2)ハロゲン及びテトラヒドロピラニルから独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよいC
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択される。
【0035】
式(Ia)の一実施形態では、Y
3は、
【化10】
【0037】
式(I)の一実施形態では、化合物は、式(Ib)
【化11】
【0038】
で表される化合物であり;
ここで、
R
5は、(1)ハロゲン、及び、(2)1〜3のハロゲンで置換されていてもよいC
1−4アルキルからなる群から選択され;
R
3は、下記式:
【化12】
【0039】
で表されるY
2であり;
ここで、
点線「
……」は、任意の二重結合を表し;
Qは、−CH(R
a)−、又は、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)C
1−6アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;ここで、該アルキル及びフェニルは、それぞれ、ハロゲン及びヘテロシクリルから独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよく;
R
bは、C
1−4アルキルであり;
R
c及びR
dは、それぞれ独立して、H、又は、オキソであり;
mは、1であり;そして、
nは、0、1又は2である。
【0040】
式(Ib)の一実施形態では、R
3は、下記式:
【化13】
【0041】
で表されるY
3であり;
ここで、
Qは、−N(R
a)−であり;
Tは、−CH
2−、又は、−NH−であり;
R
aは、(1)H、(2)ハロゲン及び5員又は6員のヘテロ単環式基(ここで、該ヘテロ単環式基は、1個の酸素環原子を含む)から独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよいC
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択され;そして、
R
bは、メチルである。
【0042】
式(Ib)の一実施形態では、R
aは、(1)H、(2)ハロゲン及びテトラヒドロピラニルから独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよいC
1−4アルキル、及び、(3)フェニルからなる群から選択される。
【0043】
式(Ib)の一実施形態では、Y
3は、
【化14】
【0045】
一実施形態では、本明細書中において開示されている化合物は、以下のものからなる群から選択される:
8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
6,6−ジメチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
3−メチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
3−フェニル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
3,6,6−トリメチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
6,6−ジメチル−8−(6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1,3−ジオン;
6,6−ジメチル−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
6,6−ジメチル−3−フェニル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン;
8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン;
2−メチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−4−オン;
1−(9−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル)エタン−1−オン;及び、
8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン;
又は、その薬学的に許容される塩。
【0046】
さらに、本明細書中には、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物及び少なくとも1種類の薬学的に許容される担体を含む組成物も開示されている。
【0047】
さらに、本明細書中には、IDOを式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、IDO酵素の活性を阻害する方法も開示されている。
【0048】
さらに、本明細書中には、TDOを式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、TDO酵素の活性を阻害する方法も開示されている。
【0049】
さらに、本明細書中には、IDO及びTDOを式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、IDO酵素とTDO酵素の両方の活性を阻害する方法も開示されている。
【0050】
さらに、本明細書中には、患者に有効量の式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、該患者においてIDO及び/又はTDOの活性が関連する免疫抑制を阻害する方法も開示されている。
【0051】
さらに、本明細書中には、患者に有効量の式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、該患者において癌、ウイルス感染、鬱病、神経変性疾患、外傷、加齢性白内障、臓器移植拒絶反応又は自己免疫疾患を治療する潜在的な方法も開示されている。
【0052】
さらに、本明細書中には、患者に有効量の式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、該患者において黒色腫を治療する潜在的な方法も開示されている。
【0053】
さらに、本明細書中には、治療において使用するための、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩も開示されている。一実施形態では、本明細書中に開示されているのは、治療において使用するための医薬を調製するための、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩の使用である。
【0054】
本明細書中で使用されている場合、「アルキル」は、1〜18個の炭素原子(又は、より特定的には、1〜12個の炭素原子)の分枝鎖及び直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を表す。そのような基の例としては、限定されるものではないが、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシル及びそれらの異性体(例えば、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)、sec−ブチル(s−Bu)、tert−ブチル(t−Bu)、イソペンチル及びイソヘキシル)を含む。アルキル基は、本明細書中で定義されている1以上の置換基で置換されていてもよい。「C
1−6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する本明細書中で定義されているアルキル基を表す。
【0055】
「アリール」は、6〜14個の環炭素原子(又は、より特定的には、6〜10個の環炭素原子)を含む芳香族の単環式又は多環式の環部分を表す。単環式アリール環としては、限定されるものではないが、フェニルを含む。多環式環としては、限定されるものではないが、ナフチル、及び、フェニルがC
5−7シクロアルキル環又はC
5−7シクロアルケニル環に縮合している二環式環を含む。アリール基は、本明細書中で定義されている1以上の置換基で置換されていてもよい。結合は、いずれかの環の炭素原子のいずれかを介し得る。
【0056】
「シクロアルキル」は、特定されている数の炭素原子を有する単環式飽和炭素環式環を表す。例えば、C
3−7シクロアルキルは、3〜7個の炭素原子を有する本明細書中で定義されているシクロアルキル基を表す。シクロアルキルの例としては、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプタニルを含む。シクロアルキルは、本明細書中で定義されている1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0057】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、別途記載されていない限り、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを表す。
【0058】
「ヘテロ環」又は「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の環ヘテロ原子及び少なくとも1個の環炭素原子を有する、飽和、部分的不飽和又は芳香族の環部分を表す。一実施形態では、該ヘテロ原子は、酸素、硫黄又は窒素である。2個以上のヘテロ原子を含むヘテロ環は、異なるヘテロ原子を含むことができる。ヘテロシクリル部分には、単環式環部分と多環式(例えば、二環式)環部分の両方が包含される。二環式環部分には、縮合二環式環、スピロ二環式環及び架橋二環式環が包含され、そして、二環式環部分は、該環のいずれかに1個以上のヘテロ原子を含むことができる。当該分子の残部に結合している該環は、ヘテロ原子を含んでいても又は含んでいなくてもよい。二環式ヘテロ環のいずれか一方の環は、飽和、部分的不飽和又は芳香族であることができる。該ヘテロ環は、当該分子の残部に、環炭素原子、環酸素原子又は環窒素原子を介して結合することができる。ヘテロ環の非限定的な例を以下に記載する。
【0059】
一実施形態では、部分的不飽和及び芳香族の4−7員単環式ヘテロシクリル部分としては、限定されるものではないが、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリダジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロピラジニル、テトラヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、チオフェニル及びトリアゾリルを含む。
【0060】
一実施形態では、飽和4−7員単環式ヘテロシクリル部分としては、限定されるものではないが、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、モルホリニル、1,4−オキサゼパニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピリジン−2−オンイル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチエニル及びテトラヒドロチオフェニルを含む。一実施形態では、飽和4−7員単環式ヘテロシクリルは、アゼチジニルである。
【0061】
ヘテロ環式基は、本明細書中で定義されている1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0062】
「置換されていてもよい(optionally substituted)」は、「置換されていないか又は置換されている」を表し、従って、本明細書中に記載されている一般構造式は、指定されている任意の置換基(類)を含む化合物、及び、任意の置換基(類)を含んでいない化合物を包含する。各置換基は、一般構造式の定義の範囲内において、その存在毎に、独立して定義される。
【0063】
多形
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物(その塩又は溶媒和物を包含する)は、結晶質形態、非晶質形態又はそれらの混合状態で存在することができる。化合物又はその塩若しくは溶媒和物は、多形(即ち、異なる結晶質形態で存在する能力)も示し得る。これらの異なる結晶質形態は、典型的には、「多形体」として知られている。多形体は、同じ化学組成を有しているが、充填、幾何学的配置及び結晶質固体状態の別の記述的特性において異なっている。従って、多形体は、異なる物理的特性(例えば、形状、密度、硬度、変形性、安定性、及び、溶解特性など)を有し得る。多形体は、典型的には、異なる融点、異なる赤外スペクトル及び異なるX線粉末回折パターンを示し、これらは、全て、識別するために使用することができる。当業者は、異なる多形体を、例えば、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物の結晶化/再結晶化において使用する条件を変更又は調節することによって製造することができるということを理解する。
【0064】
光学異性体 − ジアステレオマー − 幾何異性体 − 互変異性体
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物のさまざまな異性体は、本発明に包含される。用語「異性体」は、同じ組成及び同じ分子量を有するが、物理的特性及び/又は化学的特性が異なっている化合物を表す。構造的な差異は、構成(幾何異性体)、又は、偏光面を回転させる能力(立体異性体)にあり得る。
【0065】
立体異性体に関して、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有する場合があり、そして、ラセミ混合物として存在し得るか、又は、個々のエナンチオマー若しくはジアステレオマーとして存在し得る。そのような異性体形態は、それらの混合物も含めて、全て本発明に包含される。式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物が二重結合を含む場合、その置換基は、E又はZの立体配置で存在し得る。式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物が二置換されているシクロアルキルを含む場合、該シクロアルキル置換基は、シス又はトランスの立体配置を有し得る。
【0066】
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素)は、ラセミ混合物で存在し得るか、又は、エナンチオマー的に富化された、例えば、(R)−立体配置、(S)−立体配置又は(R,S)−立体配置で存在し得る。特定の実施形態では、各不斉原子は、(R)−立体配置又は(S)−立体配置において、少なくとも50%のエナンチオマー過剰率、少なくとも60%のエナンチオマー過剰率、少なくとも70%のエナンチオマー過剰率、少なくとも80%のエナンチオマー過剰率、少なくとも90%のエナンチオマー過剰率、少なくとも95%のエナンチオマー過剰率、又は、少なくとも99%のエナンチオマー過剰率を有している。不飽和二重結合を有している原子における置換基は、可能な場合には、シス−(Z)−形態又はトランス−(E)−形態で存在し得る。
【0067】
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物は、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体のうちの1つの形態で、又は、それらの混合物の形態で、例えば、実質的に純粋な幾何(シス、又は、トランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(鏡像異性体)、ラセミ化合物又はそれらの混合物として存在し得る。
【0068】
生じた異性体の任意の混合物は、当該構成成分の物理化学的差異に基づいて、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶によって、純粋な又は実質的に純粋な幾何異性体又は光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物に分離させることができる。
【0069】
生じた実施例又は中間体の最終化合物の任意のラセミ化合物は、既知方法で、例えば、光学的に活性な酸又は塩基を用いて得られた当該化合物のジアステレオマー塩を分離させ、そして、該光学的に活性な酸性化合物又は塩基性化合物を遊離させることによって光学異性体に分割することができる。そのようにして、特に、塩基性部分を用いて、例えば、光学的に活性な酸(例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、又は、樟脳−10−スルホン酸)を用いて形成された塩を分別結晶に付すことによって、本発明の化合物をそれらの光学異性体に分割することができる。ラセミ化合物は、さらにまた、キラルクロマトグラフィー(例えば、キラル吸着剤を使用する高圧液体クロマトグラフィー(HPLC))によって分割することができる。
【0070】
本明細書中に記載されている化合物の一部は、水素の結合点が異なって存在し得、互変異性体と称される。例えば、カルボニル−CH
2C(O)−基(ケト形態)を含む化合物は、互変異性を起こしてヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール形態)を形成し得る。ケト形態とエノール形態の両方は、個別的に又はそれらの混合物として、本発明の範囲内に包含される。
【0071】
同位体変種
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物は、標識されていない形態、並びに同位体標識された形態を包含する。同位体標識された化合物は、1個以上の原子が選択された原子質量又は質量数を有する原子で置き換えられていることを除いて、本明細書中で与えられている式によって表される構造を有している。本明細書中に開示されている化合物の中に組み込むことが可能な同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素及び塩素の同位体、例えば、
2H(即ち、重水素、又は、「D」)、
3H、
11C、
13C、
14C、
13N、
15N、
15O、
17O、
18O、
32P、
35S、
18F、
123I、
125I及び
36Clを含む。本発明は、本明細書中で定義されているさまざまな同位体標識された化合物、例えば、その中に放射性同位体(例えば、
3H、及び、
14C)が存在している化合物又はその中に非放射性同位体(例えば、
2H,及び、
13C)が存在している化合物を包含する。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究(
14Cを使用)、反応速度論的研究(例えば、
2H又は
3Hを使用)、検出技術若しくは撮像技術、例えば、陽電子放射断層撮影法(PET)若しくは単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)(これは、薬物又は基質の組織分布アッセイを包含する)において、又は、患者の放射性治療において有用である。特に、陽電子放射同位体(例えば、
11C、
18F、
15O、及び、
13N)による置換は、PET研究又はSPECT研究に関して特に望ましいと思われる。
【0072】
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される同位体標識された化合物は、一般に、当業者には知られている慣習的な技術によって調製することができる。さらに、重い同位体、特に、重水素(即ち、
2H、又は、D)で置き換えることによって、より大きな代謝安定性、例えば、増大したインビボ半減期、又は、低減された必要用量、又は、治療指数の改善に起因する治療上の特定の利点をもたらすことができる。
【0073】
薬学的に許容される塩
用語「薬学的に許容される塩」は、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を包含する薬学的に許容される無毒性の塩基又は酸から調製される塩を表す。無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩を含む。特定の実施形態としては、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩を含む。固体形態にある塩は、2種類以上の結晶構造で存在することができ、また、水和物の形態にあることもできる。薬学的に許容される無毒性の有機塩基から誘導される塩としては、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、置換アミン(これは、天然の置換アミンを包含する)、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂の塩、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン及びトロメタミンの塩を含む。
【0074】
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物が塩基性である場合、塩は、薬学的に許容される無毒性の酸(これは、無機酸及び有機酸を包含する)から調製することができる。そのような酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコ酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸及びトリフルオロ酢酸(TFA)を含む。特定の実施形態としては、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸、酒石酸及びトリフルオロ酢酸を含む。本明細書中で使用される場合、本明細書中で開示されている化合物についての言及がその薬学的に許容される塩も包含することが意図されているということは理解される。
【0075】
使用方法
本明細書中で開示されているこれらの化合物は、IDO及び/又はTDOが関連する疾患の潜在的な治療又は予防において有用であり得る。一実施形態では、これらの化合物は、IDO酵素、TDO酵素又はIDO酵素とTDO酵素の両方の活性を潜在的に阻害することができる。
【0076】
例えば、本明細書中で開示されている化合物は、有効量の化合物を投与することによって、該酵素を調節することが必要な細胞又は個体においてIDO及びTDOの活性を阻害するために潜在的に使用することができる。さらに、本明細書中には、IDO及び/又はTDOを発現する細胞を含む系(例えば、組織、生体、又は、細胞培養)においてトリプトファンの分解を阻害する方法も開示されている。一部の実施形態では、本発明は、有効量の本明細書中で提供されている化合物又は組成物を投与することによる、哺乳動物体内の細胞外のトリプトファンレベルを変える(例えば、増加させる)方法を提供する。トリプトファンのレベル及びトリプトファンの分解を測定する方法は、当業界では日常的な手順である。
【0077】
さらに、本明細書中には、患者に有効量の本明細書中に記載されている化合物又は組成物を投与することによる、該患者において、免疫抑制(例えば、IDO及び/又はTDOが介在する免疫抑制)を阻害する方法も開示されている。IDO及び/又はTDOが介在する免疫抑制は、例えば、癌、腫瘍増殖、転移、ウイルス感染、ウイルス複製などに関連している。
【0078】
さらに、本明細書中には、治療を必要とする個体に有効な量又は用量の本明細書中で開示されている化合物又はその医薬組成物を投与することによる、個体(例えば、患者)におけるIDO及び/又はTDOの活性又は発現(例えば、異常な活性、及び/又は、過剰発現)が関連する疾患の潜在的な治療方法も開示されている。代表的な疾患には、IDO酵素及び/又はTDO酵素の発現又は活性(例えば、過剰発現、又は、異常な活性)と直接的に又は間接的に関連していると思われる全ての疾患、障害又は症状が包含される。IDO及び/又はTDOが関連する疾患には、酵素活性を調節することによって予防、改善又は治療され得る全ての疾患、障害又は症状も包含され得る。IDO及び/又はTDOが関連する疾患の例としては、癌、ウイルス感染(例えば、HIV、及び、HCV)、鬱病、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、及び、ハンチントン病)、外傷、加齢性白内障、臓器移植(例えば、臓器移植拒絶反応)及び自己免疫疾患(例えば、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、アレルギー性炎症、炎症性腸疾患、乾癬及び全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosusor)を含む。本明細書中の方法で潜在的に治療することが可能な癌の例としては、大腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、脳腫瘍、卵巣癌、子宮頚癌、精巣癌、腎臓癌、頭頚部癌、リンパ腫、白血病及び黒色腫を含む。本発明の化合物は、肥満及び虚血の治療においても有用であり得る。本明細書中で使用されている場合、用語「細胞」は、インビトロ、エクスビボ又はインビボにおける細胞を表すことが意図されている。一部の実施形態では、エクスビボ細胞は、哺乳動物のような生物体から切除された組織サンプルの一部分であり得る。一部の実施形態では、インビトロ細胞は、細胞培養の中の細胞であり得る。一部の実施形態では、インビボ細胞は、哺乳動物のような生物体の中で生きている細胞である。
【0079】
本明細書中で使用されている場合、用語「接触させる(contacting)」は、示されている部分をインビトロ系又はインビボ系の中で一緒にすることを意味する。例えば、IDO酵素を本明細書中で開示されている化合物と「接触させる」には、本発明の化合物を個体又は患者(例えば、ヒト)に投与すること、並びに、例えば、本発明の化合物をIDO酵素及び/又はTDO酵素を含有する細胞調製物又は精製された細胞調製物を含むサンプルの中に導入することが包含される。
【0080】
本明細書中で開示されている化合物又はその薬学的に許容される塩を投与される対象者は、一般に、哺乳動物(例えば、人間、男性、又は、女性)である。対象者は、さらに、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚類及び鳥類も示す。一実施形態では、該対象者は、ヒトである。
【0081】
本明細書中で使用されている場合、用語「治療(treatment)」及び「治療する(treating)」は、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連し得る疾患又は障害の進行を遅らせること、中断させること、静止させること、抑制すること及び停止させることであり得る全てのプロセスを表す。該用語は、疾患又は障害の全ての症状を完全に除去することを必ずしも示すものではない。該用語には、上記症状の潜在的な予防的治療、特に、当該疾患又は障害に罹患しやすい対象者における上記症状の潜在的な予防的治療も包含される。
【0082】
用語「化合物の投与」及び/又は「化合物を投与する」は、本明細書中で記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩及びそれらの組成物を対象者に与えることを包含するものと理解されるべきである。
【0083】
対象者に投与される化合物の量は、その対象者においてIDO酵素及び/又はTDO酵素の活性を阻害するのに充分な量である。一実施形態では、化合物の量は、「有効量」であることができ、この場合、当該化合物は、研究者、獣医、医師又は別の臨床家によって求められる、組織、系、動物又はヒトの生物学的な又は医学的な応答を誘発させる量で投与される。有効量は、化合物の投与に関連する毒性及び安全性を必ずしも考慮しない。当業者は、有効量の本明細書中で開示されている化合物又はその薬学的に許容される塩により現在当該障害に苦しんでいる対象者を治療することによって、又は、当該障害に苦しめられそうな対象者を予防的に治療することによって、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する生理障害に影響を及ぼすことができるということが理解される。
【0084】
化合物の有効量は、選択される特定の化合物(例えば、その化合物の有効性、効力及び/又は半減期を考慮して);選択される投与経路;治療しようとする症状;治療しようとする症状の重症度;治療対象者の年齢、身長、体重及び健康状態;治療対象者の病歴;その治療期間;併用療法の種類;望まれる治療効果;及び、同様の因子に応じて変化し、そして、そのような有効量は当業者がルーチン的に決定することができる。
【0085】
本明細書中で開示されている化合物は、経口投与及び非経口投与を包含する任意の適切な経路で投与することができる。非経口投与は、典型的には注射又は注入によるものであり、そして、静脈内、筋肉内及び皮下への注射又は注入を包含する。
【0086】
本明細書中で開示されている化合物は、一度で投与することができるか、又は、複数の用量を所与の期間にわたって投与間隔を変化させて投与する投与計画に従って投与することができる。例えば、用量を、1日当たり、1回、2回、3回又は4回投与することができる。用量は、所望される治療効果が達成されるまで、又は、所望される治療効果を維持するために無期限に、投与することができる。本明細書中で開示されている化合物に関する適切な投与計画は、吸収、分布及び半減期などの当業者が測定し得る当該化合物の薬物動態学的特性に依存する。さらに、本明細書中で開示されている化合物に関する適切な投与計画(これは、そのような投与計画で投与される期間を包含する)は、治療しようとする疾患又は症状、治療しようとする疾患又は症状の重篤度、治療対象者の年齢及び健康状態、治療対象者の病歴、併用療法の種類、所望される治療効果、及び、当業者の知識と経験の範囲内にある同様の因子に依存する。さらに、当該投与計画に対する個々の対象者の応答を考慮して、又は、時間の経過とともに個々の対象者が変更を必要とする場合、適切な投与計画を調節することが必要であり得るということは当業者には理解される。典型的な1日投与量は、選択された特定の投与経路に応じてさまざまであり得る。体重が約70kgであるヒトに対する経口投与の場合の典型的な1日投与量は、約0.1mg〜約2g、さらに特定的には、0.1mg〜500mg、又は、一層さらに特定的には、0.2mg〜100mgの式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物である。
【0087】
本発明の一実施形態は、治療が必要な対象者に有効量の式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物を投与することを含む、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する疾患又は障害を潜在的に治療する方法を提供する。一実施形態では、IDO酵素及び/又はTDO酵素が関連する該疾患又は障害は、細胞増殖性障害である。
【0088】
一実施形態では、本明細書中で開示されているのは、治療における式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物の使用である。該化合物は、対象者に有効量の該化合物を投与することを含む、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性を阻害することが必要な対象者(例えば、哺乳動物)においてIDO酵素及び/又はTDO酵素の活性を阻害する方法において有用であり得る。
【0089】
一実施形態では、本明細書中で開示されているのは、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性に関連している疾患又は障害の潜在的な治療において使用するための、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物である。
【0090】
組成物
用語「組成物」は、本明細書中で使用される場合、指定された量の指定された化合物を含む投与形態、並びに、指定された量の指定された化合物の組合せから直接的に又は間接的に生じる任意の投与形態を包含することが意図されている。該用語は、式(I)又は式(Ia)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩及び1種類以上の薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む投与形態を包含することが意図されている。従って、本発明の組成物は、本発明の化合物を1種類以上の薬学的に許容される担体又は賦形剤と混合させることによって作られた任意の組成物を包含する。「薬学的に許容される」は、本明細書中で開示されている化合物及び該組成物の別の成分と適合性を有する担体又は賦形剤を意味する。
【0091】
一実施形態では、本明細書中で開示されているのは、式(I)又は式(Ia)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩及び1種類以上の薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む組成物である。該組成物は、バルク形態(例えば、粉末又はシロップ)で調製して容器に入れることが可能であり、ここで、有効量の本発明化合物を抜き出し、次いで、対象者に与えることができる。あるいは、該組成物は、単位投与形態で調製して容器に入れることが可能であり、ここで、物理的に離散性の各単位は、有効量の式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物を含む。単位投与形態で調製された場合、本発明の組成物は、典型的には、約0.1mg〜2g、又は、さらに特定的には、0.1mg〜500mg、又は、一層さらに特定的には、0.2mg〜100mgの式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0092】
本明細書中で開示されている化合物及び薬学的に許容される担体又は賦形剤(類)は、典型的には、所望される投与経路によって対象者に投与するのに適合させた投与形態に製剤化される。例えば、投与形態としては、(1)経口投与に適合させた投与形態(例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、溶液剤、エマルション剤、サッシェ剤、及び、カシェ剤);及び(2)非経口投与に適合させた投与形態(例えば、無菌溶液剤、無菌懸濁液剤、及び、再構成用の無菌粉末剤)を含む。適切な薬学的に許容される担体又は賦形剤は、選択された特定の投与形態に応じて変化する。さらに、適切な薬学的に許容される担体又は賦形剤は、当該組成物の中で特定の機能を提供するために選択することができる。例えば、特定の薬学的に許容される担体又は賦形剤は、均一な投与形態の製造を促進する能力に関して選択することができる。特定の薬学的に許容される担体又は賦形剤は、安定な投与形態の製造を促進する能力に関して選択することができる。特定の薬学的に許容される担体又は賦形剤は、対象者に投与された後、直ぐに身体の1つの器官又は部分から身体の別の器官又は部分に本明細書中で開示されている化合物を運搬又は輸送することを促進する能力に関して選択することができる。特定の薬学的に許容される担体又は賦形剤は、患者のコンプライアンスを高める能力に関して選択することができる。
【0093】
適切な薬学的に許容される賦形剤としては、以下のタイプの賦形剤を含む:希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、増量剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、共溶媒、懸濁化剤、乳化剤、甘味料、香料、風味マスキング剤(flavor masking agent)、着色剤、固化防止剤、保湿剤(hemectant)、キレート剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、防腐剤、安定化剤、界面活性剤、及び、緩衝剤。
【0094】
当業者は、本発明において使用するための適切な量の適切な薬学的に許容される担体及び賦形剤を選択するための当技術分野における知識及び技術を有している。さらに、薬学的に許容される担体及び賦形剤について記載し、適切な薬学的に許容される担体及び賦形剤の選択において有用であり得る、当業者が利用可能な多くのリソースが存在している。その例としては、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」(Mack Publishing Company)、「The Handbook of Pharmaceutical Additives」(Gower Publishing Limited)、及び、「The Handbook of Pharmaceutical Excipients」(the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)を含む。
【0095】
本発明の組成物は、当業者に知られている技術及び方法を用いて調製される。当技術分野において一般的に使用される幾つかの方法は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」(Mack Publishing Company)に記載されている。
【0096】
一実施形態では、本発明は、有効量の本発明化合物及び希釈剤又は増量剤を含む固形経口投与形態(例えば、錠剤又はカプセル剤)を対象とする。適切な希釈剤及び増量剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、及び、アルファ化デンプン)、セルロース及びその誘導体(例えば、微結晶性セルロース)、硫酸カルシウム、及び、第二リン酸カルシウムを含む。該経口固形投与形態は、さらに、結合剤も含み得る。適切な結合剤としては、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、及び、アルファ化デンプン)、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカント、グアーガム、ポビドン並びにセルロース及びその誘導体(例えば、微結晶性セルロース)を含む。経口固形投与形態は、さらに、崩壊剤も含み得る。適切な崩壊剤としては、クロスポビドン、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスカルメロース(croscarmelose)、アルギン酸及びナトリウムカルボキシメチルセルロースを含む。経口固形投与形態は、さらに、滑沢剤を含み得る。適切な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びタルクを含む。
【0097】
適切な場合は、経口投与のための投与単位製剤は、マイクロカプセル化することができる。該組成物は、さらにまた、例えば、粒子状材料をポリマー若しくはワックスなどの中でコーティングするか又はポリマー若しくはワックスなどの中に埋め込むことによって、放出を延長又は持続させるように調製することもできる。
【0098】
本明細書中で開示されている化合物は、さらにまた、標的化可能な薬物担体としての可溶性ポリマーと結合させることができる。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール又はパルミトイル残基で置換されているポリエチレンオキシドポリリジンを含む。さらに、本発明の化合物は、薬物の制御された放出を達成するうえで有用な種類の生物分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポルイプシロンカプロラクトン(polepsilon caprolactone)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアンアクリレート、及び、ヒドロゲルの架橋ブロックコポリマー又は両親媒性ブロックコポリマーと結合させることができる。
【0099】
一実施形態では、本発明は、液体経口投与形態を対象とする。経口用液体剤、例えば、溶液剤、シロップ剤及びエリキシル剤は、所定量が、あらかじめ定めた量の本明細書中で開示されている化合物を含有するように単位投与形態に調製することができる。シロップ剤は、本発明の化合物を適切に風味を付けた水溶液中に溶解させることによって調製することができ;エリキシル剤は、無毒性のアルコール性ビヒクルを使用して調製する。懸濁液剤は、本明細書中で開示されている化合物を無毒性のビヒクルの中に分散させることによって製剤することができる。可溶化剤及び乳化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、及び、ポリオキシエチレンソルビトールエーテル、防腐剤、香味添加剤、例えば、ペパーミントオイル若しくは別の天然甘味料、又は、サッカリン若しくは別の人工甘味料などもまた加えることができる。
【0100】
一実施形態では、本発明は、非経口投与のための組成物を対象とする。非経口投与に適合させた組成物としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤及び溶質(これは、当該製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする)を含有し得る水性及び非水性の無菌注射液;及び、懸濁化剤及び増粘剤を含有し得る水性及び非水性の無菌懸濁液を含む。該組成物は、単一用量又は複数用量の容器、例えば、密閉されたアンプル及びバイアルの中に入れて提供することができ、そして、使用直前に無菌液体担体(例えば、注射用の水)を添加することのみが必要な凍結乾燥(freeze dried(lyophilized))された状態で保存することができる。即時注射用の溶液及び懸濁液は、無菌の散剤、顆粒剤及び錠剤から調製することができる。
【0101】
組み合わせ
本明細書中で開示されている化合物は、1種類以上の別の活性薬剤と組み合わせて使用することができる。そのような別の活性薬剤としては、限定されるものではないが、特定の疾患又は症状(例えば細胞増殖性障害)の予防、治療、抑制、寛解又はリスクの低減において用いられる別の抗癌剤などがある。一実施形態では、本明細書中で開示されている化合物を、本明細書中で開示されている化合物が有効である特定の疾患又は症状の予防、治療、抑制、寛解又はリスクの低減において使用するために1種類以上の別の抗癌剤と組み合わせる。そのような別の活性薬剤は、それに関して一般的に用いられる経路及び量で、本発明の化合物と同時に又は順次に投与することができる。
【0102】
本明細書中で開示されている化合物を1種類以上の別の活性薬剤と同時に使用する場合、本明細書中で開示されている化合物に加えて該別の活性薬剤を含む組成物が意図される。従って、本発明の組成物には、本明細書中で開示されている化合物に加えて1種類以上の別の活性成分も含む組成物も包含される。本明細書中で開示されている化合物は、1種類以上の別の治療剤と、同時に、又は、前若しくは後に投与することができる。本明細書中で開示されている化合物は、同じ投与経路若しくは異なる投与経路によって別々に投与することができるか、又は、別の薬剤(類)と同じ医薬組成物に含ませて一緒に投与することができる。
【0103】
組み合わせ調製物として提供される製品としては、式(I)、式(Ia)若しくは式(Ib)で表される化合物及び1種類以上の別の活性薬剤を一緒に同じ医薬組成物の中に含む組成物、又は、式(I)、式(Ia)若しくは式(Ib)で表される化合物及び1種類以上の別の治療薬を別々の形態、例えばキットの形態で含む組成物を含む。
【0104】
本明細書中で開示されている化合物と第2の活性薬剤の重量比は、変化し得て、そして、その重量比は各薬剤の有効用量に依存する。一般に、それぞれの有効用量を使用する。かくして、例えば、本明細書中で開示されている化合物を別の薬剤と組み合わせる場合、本明細書中で開示されている化合物と該別の薬剤の重量比は、一般に、約1000:1〜約1:1000の範囲、例えば、約200:1〜約1:200の範囲である。本明細書中で開示されている化合物と別の活性薬剤の組み合わせも、一般に、上記で記載した範囲内にあるが、いずれの場合にも各活性薬剤の有効用量を使用すべきである。そのような組み合わせにおいては、本明細書中で開示されている化合物と別の活性薬剤は、別々に又は一緒に投与することができる。さらに、一方の成分の投与は、別の薬剤(類)の投与の前、同時又は順次であり得る。
【0105】
一実施形態では、本発明は、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物及び少なくとも1種類の別の治療薬を含む、治療において、同時に、別々に又は順次に使用するための組み合わされた調製物としての組成物を提供する。一実施形態では、該治療は、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する疾患又は障害の治療である。
【0106】
一実施形態では、本発明は、2種類以上の別々の医薬組成物(ここで、該医薬組成物のうちの少なくとも1つは、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物を含む)を含むキットを提供する。一実施形態では、該キットは、該複数の組成物を別々に保持するための手段、例えば、容器、分割されたボトル(divided bottle)又は分割されたホイルパケット(foil packet)を含む。そのようなキットの例は、錠剤及びカプセル剤などをパッケージするために典型的に使用されるブリスターパックである。
【0107】
本明細書中で開示されているキットは、異なる投与形態、例えば経口及び非経口投与するために、別々の組成物を異なる投与間隔で投与するために、又は、別々の組成物を互いに対して投薬量を調整するために使用することができる。コンプライアンスの補助のため、キットの発明には典型的には投与指示書を含む。
【0108】
本明細書中には、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する疾患又は障害を治療するための式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物の使用が開示されており、ここで、当該医薬は、別の活性薬剤と一緒に投与するために調製される。本発明は、IDO酵素及び/又はTDO酵素が関連する疾患又は障害を治療するための別の活性薬剤の使用も提供し、ここで、該医薬は、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物と一緒に投与される。
【0109】
本発明は、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する疾患又は障害を治療するための式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物の使用も提供し、ここで、当該患者は、以前に(例えば24時間以内に)、別の活性薬剤で治療されている。本発明は、IDO酵素及び/又はTDO酵素の活性が関連する疾患又は障害を治療するための別の治療剤の使用も提供し、ここで、当該患者は、以前に(例えば24時間以内に)、式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物で治療されている。第2の薬剤は、本明細書中で開示されている化合物を投与してから、1週間後、数週間後、1ヶ月後又は、数ヶ月後に投与することができる。
【0110】
一実施形態では、別の活性薬剤は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、smoothen阻害薬、アルキル化剤、抗腫瘍抗生物質、代謝拮抗薬、レチノイド類、免疫調節薬(これは、限定されるものではないが、抗癌ワクチン、CTLA−4拮抗薬、LAG−3拮抗薬及びPD−1拮抗薬を包含する)からなる群から選択される。
【0111】
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体阻害薬の例としては、限定されるものではないが、ベバシズマブ(Genentech/Rocheによって、商品名「AVASTIN」で販売されている)、アキシチニブ(N−メチル−2−[[3−[([pound])−2−ピリジン−2−イルエテニル]−1H−インダゾール−6−イル]スルファニル]ベンズアミド;これは、「AG013736」としても知られており、そして、PCT公開番号WO 01/002369に記載されている)、ブリバニブアラニネート((S)−((R)−1−(4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イルオキシ)−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−6−イルオキシ)プロパン−2−イル)2−アミノプロパノエート;「BMS−582664」としても知られる)、モテサニブ(N−(2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1H−インドール−6−イル)−2−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボキサミド;PCT公開番号WO02/068470に記載されている)、パシレオチド(「SO 230」としても知られており、そして、PCT公開番号WO02/010192に記載されている)、及び、ソラフェニブ(商品名「NEXAVAR」で販売されている)を含む。
【0112】
トポイソメラーゼII阻害薬の例としては、限定されるものではないが、エトポシド(「VP−16」及び「リン酸エトポシド」としても知られており、そして、商品名「TOPOSAR」、「VEPESID」及び「ETOPOPHOS」で販売されている)、及び、テニポシド(「VM−26」としても知られており、そして、商品名「VUMON」で販売されている)を含む。
【0113】
アルキル化剤の例としては、限定されるものではないが、5−アザシチジン(商品名「VIDAZA」で販売されている)、デシタビン(「DECOGEN」の商品名で販売されている)、テモゾロミド(Schering−Plough/Merckによって商品名「TEMODAR」及び「TEMODAL」で販売されている)、ダクチノマイシン(「アクチノマイシン−D」としても知られており、そして、商品名「COSMEGEN」で販売されている)、メルファラン(「L−PAM」、「L−サルコリシン」及び「フェニルアラニンマスタード」としても知られており、そして、商品名「ALKERAN」で販売されている)、アルトレタミン(「ヘキサメチルメラミン(HMM)」としても知られており、そして、商品名「HEXALEN」で販売されている)、カルムスチン(商品名「BCNU」で販売されている)、ベンダムスチン(商品名「TREANDA」で販売されている)、ブスルファン(商品名「BUSULFEX」及び「MYLERAN」で販売されている)、カルボプラチン(商品名「PARAPLATIN」で販売されている)、ロムスチン(「CCNU」としても知られており、そして、商品名「CeeNU」で販売されている)、シスプラチン(「CDDP」としても知られており、そして、商品名「PLATINOL」及び「PLATINOL−AQ」で販売されている)、クロラムブシル(商品名「LEUKERAN」で販売されている)、シクロホスファミド(商品名「CYTOXAN」及び「NEOSAR」で販売されている)、ダカルバジン(「DTIC」、「DIC」及び「イミダゾールカルボキサミド」としても知られており、そして、商品名「DTIC−DOME」で販売されている)、アルトレタミン(「ヘキサメチルメラミン(HMM)」としても知られており、そして、商品名「HEXALEN」で販売されている)、イホスファミド(商品名「IFEX」で販売されている)、プロカルバジン(商品名「MATULANE」で販売されている)、メクロレタミン(「ナイトロジェンマスタード」、「ムスチン」及び「メクロレタミン塩酸塩(mechloroethamine hydrochloride)」としても知られており、そして、商品名「MUSTARGEN」で販売されている)、ストレプトゾシン(商品名「ZANOSAR」で販売されている)、チオテパ(「チオホスホアミド」、「TESPA」及び「TSPA」としても知られており、そして、商品名「THIOPLEX」で販売されている)を含む。
【0114】
抗腫瘍抗生物質の例としては、限定されるものではないが、ドキソルビシン(商品名「ADRIAMYCIN」及び「RUBEX」で販売されている)、ブレオマイシン(商品名「LENOXANE」で販売されている)、ダウノルビシン(「ダウオルビシン塩酸塩(dauorubicin hydrochloride)」、「ダウノマイシン」及び「ルビドマイシン塩酸塩」としても知られており、そして、商品名「CERUBIDINE」で販売されている)、ダウノルビシンリポソーム(daunorubicin liposomal)(クエン酸ダウノルビシンリポソーム、商品名「DAUNOXOME」で販売されている)、ミトキサントロン(「DHAD」としても知られており、そして、商品名「NOVANTRONE」で販売されている)、エピルビシン(商品名「ELLENCE」で販売されている)、イダルビシン(商品名「IDAMYCIN」、「IDAMYCIN PFS」で販売されている)、及び、マイトマイシンC(商品名「MUTAMYCIN」で販売されている)を含む。
【0115】
代謝拮抗薬の例としては、限定されるものではないが、クラリビン(claribine)(2−クロロデオキシアデノシン、商品名「LEUSTATIN」で販売されている)、5−フルオロウラシル(商品名「ADRUCIL」で販売されている)、6−チオグアニン(商品名「PURINETHOL」で販売されている)、ペメトレキセド(商品名「ALIMTA」で販売されている)、シタラビン(「アラビノシルシトシン(Ara−C)」としても知られており、そして、商品名「CYTOSAR−U」で販売されている)、シタラビンリポソーム(cytarabine liposomal)(「リポソームAra−C」としても知られており、そして、商品名「DEPOCYT」で販売されている)、デシタビン(商品名「DACOGEN」で販売されている)、ヒドロキシ尿素(商品名「HYDREA」、「DROXIA」及び「MYLOCEL」で販売されている)、フルダラビン(商品名「FLUDARA」で販売されている)、フロクスウリジン(商品名「FUDR」で販売されている)、クラドリビン(「2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)」としても知られており、そして、商品名「LEUSTATIN」で販売されている)、メトトレキセート(「アメトプテリン」、「メトトレキセートナトリウム(MTX)」としても知られており、そして、商品名「RHEUMATREX」及び「TREXALL」で販売されている)、及び、ペントスタチン(商品名「NIPENT」で販売されている)を含む。
【0116】
レチノイド類の例としては、限定されるものではないが、アリトレチノイン(商品名「PANRETIN」で販売されている)、トレチノイン(全トランス型レチノイン酸、「ATRA」としても知られており、そして、商品名「VESANOID」で販売されている)、イソトレチノイン(13−c/s−レチノイン酸、商品名「ACCUTANE」、「AMNESTEEM」、「CLARAVIS」、「CLARUS」、「DECUTAN」、「ISOTANE」、「IZOTECH」、「ORATANE」、「ISOTRET」及び「SOTRET」で販売されている)、及び、ベキサロテン(商品名「TARGRETIN」で販売されている)を含む。
【0117】
「PD−1拮抗薬」は、癌細胞上で発現したPD−L1が免疫細胞(T細胞、B細胞又はNKT細胞)上で発現したPD−1に結合することをブロックし、好ましくは、癌細胞上で発現したPD−L2が免疫細胞で発現したPD−1に結合することもブロックする、任意の化合物又は生物学的分子を意味する。PD−1及びそのリガンドに関する代替名又は同義語としては、以下のものなどがある:PD−1については、PDCD1、PD1、CD279及びSLEB2;PD−L1については、PDCD1L1、PDL1、B7H1、B7−4、CD274及びB7−H;及び、PD−L2については、PDCD1L2、PDL2、B7−DC、Btdc及びCD273。ヒト個体を治療する本発明の治療方法、薬物及び使用のいずれにおいても、PD−1拮抗薬は、ヒトPD−L1がヒトPD−1に結合するのをブロックし、及び、好ましくは、ヒトPD−L1とPD−L2の両方がヒトPD−1に結合するのをブロックする。ヒトPD−1のアミノ酸配列は、NCBI Locus No.:NP_005009の中に見出すことができる。ヒトPD−L1及びPD−L2のアミノ酸配列は、それぞれ、NCBI Locus No.:NP_054862及びNP_079515の中に見出すことができる。
【0118】
本発明の治療方法、薬物及び使用のいずれにおいても有用なPD−1拮抗薬としては、PD−1又はPD−L1に特異的に結合する、好ましくは、ヒトPD−1又はヒトPD−L1に特異的に結合する、モノクローナル抗体(mAb)又はその抗原結合断片などがある。mAbは、ヒト抗体、ヒト化抗体又はキメラ抗体であることができ、そして、ヒト定常領域を包含し得る。一部の実施形態では、該ヒト定常領域は、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4の定常領域からなる群から選択され、そして、好ましい実施形態では、ヒト定常領域は、IgG1又はIgG4の定常領域である。一部の実施形態では、該抗原結合断片は、Fab、Fab’−SH、F(ab’)
2、scFv及びFv断片からなる群から選択される。PD−1拮抗薬の例としては、限定されるものではないが、ペムブロリズマブ(商品名「KEYTRUDA」で販売されている)、及び、ニボルマブ(商品名「OPDIVO」で販売されている)を含む。
【0119】
ヒトPD−1に結合し、そして、本発明の治療方法、薬物及び使用において有用なmAbの例は、US7488802、US7521051、US8008449、US8354509、US8168757、WO2004/004771、WO2004/072286、WO2004/056875、及び、US2011/0271358に記載されている。
【0120】
ヒトPD−L1に結合し、そして、本発明の治療方法、薬物及び使用において有用なmAbの例は、WO2013/019906、W02010/077634A1、及び、US8383796に記載されている。本発明の治療方法、薬物及び使用におけるPD−1拮抗薬として有用な特異的抗−ヒトPD−L1 mAbとしては、MPDL3280A、BMS−936559、MEDI4736、MSB0010718C、並びに、WO2013/019906の、それぞれ、「SEQ ID NO:24」及び「SEQ ID NO:21」の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む抗体がある。
【0121】
本発明の治療方法、薬物及び使用のいずれにおいても有用な別のPD−1拮抗薬としては、PD−1又はPD−L1に特異的に結合する、好ましくは、ヒトPD−1又はヒトPD−L1に特異的に結合する、免疫接着物質(immunoadhesin)、例えば、免疫グロブリン分子のFc領域のような定常領域と融合したPD−L1又はPD−L2の細胞外部分又はPD−1結合部分を含む融合タンパク質を含む。PD−1に特異的に結合する免疫接着分子の例は、WO2010/027827及びWO2011/066342に記載されている。本発明の治療方法、薬物及び使用においてPD−1拮抗薬として有用な特異的融合タンパク質としては、AMP−224(「B7−DCIg」としても知られている)を含み、これは、PD−L2−FC融合タンパク質であり、そして、ヒトPD−1に結合する。
【0122】
別の細胞傷害剤の例としては、限定されるものではないが、三酸化ヒ素(商品名「TRISENOX」で販売されている)、アスパラギナーゼ(「L−アスパラギナーゼ」及び「Erwinia L−アスパラギナーゼ」としても知られており、そして、商品名「ELSPAR」及び「KIDROLASE」で販売されている)を含む。
【0123】
実施例
以下の実施例は、例証することのみを目的としており、決して限定的なものではない。使用されている略語は、当技術分野において慣習的なものであるか、又は、以下の通りである。
【表1】
【0124】
式(I)、式(Ia)又は式(Ib)で表される化合物は、以下の合成スキーム並びに例証的な中間体及び実施例に関する合成手順及び合成条件によって部分的に記載されているように、有機合成の技術分野において知られている方法で調製することができる。
【0125】
下記スキームにおいては、化学の一般的な原理に従って、必要な場合には感受性又は反応性の基のための保護基を使用することが十分に理解されている。保護基は、有機合成の標準的な方法に準じて取り扱う(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Third edition, Wiley, New York 1999)。これらの基は、当業者に容易に明白な方法を用いて、当該化合物合成の都合のよい段階で除去する。
【0126】
本明細書中に記載されている化合物は、市販されている出発物質から製造することができ、又は、有機的な、無機的な及び/又は酵素的な既知調製方法を用いて合成することができる。
【0127】
1H NMRスペクトルは、内部標準としてテトラメチルシランを使用し、「Bruker AVANCE 300分光計」(300MHz)又は「Bruker AVANCE 400分光計」(400MHz)で得た。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、「Whatman No.4500−101」(Diamond No.MK6F シリカゲル 60Å)プレートを用いて実施した。TLCプレートの可視化は、紫外線(254nm)を用いて実施した。質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化を使用する「Finnigan LCQ−DUO分光計」で得た。HPLC分析は、「Agilent 1100 Series」の機器で実施した。不純物は、HPLCによる%AUCとして表し、確認はしていない。
【0128】
実施例
実施例1: 8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1,3−ジオン
【化15】
【0129】
実施例1の調製: I−26(80.0mg、0.36mmol)とI−51(60.0mg、0.36mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で30分間マイクロ波を照射した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、ブライン(3×20mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。粗化合物をRedisep(登録商標)カラム(12g、100%EtOAc)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例1が固体として得られた。
【0130】
MS(MM)m/z 354.1[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 10.77(s,1H),8.58(s,1H),8.47(s,1H),7.89(s,1H),7.72(s,1H),6.25(s,1H),3.40−3.24(m,2H),3.12(t,J=10.8Hz,2H),2.21−2.13(m,2H),1.77(d,J=13.5Hz,2H)。
【0131】
実施例2: 8−(7−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化16】
【0132】
化合物I−3(150mg、0.54mmol)と化合物I−5(68.0mg、0.4mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で30分間マイクロ波を照射した。反応混合物を室温まで冷却し、Combiflashカラムにロードし、Redisep(登録商標)カラム(12g、CH
2Cl
2/CH
3OH、9:1)を用いて精製して、標題化合物が固体として得られた。
【0133】
MS(MM)m/z 364.0[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 10.77(s,1H),8.58(s,1H),8.29(s,1H),7.64(s,1H),7.39(s,1H),6.22(s,1H),3.41−3.32(m,2H),3.08(t,J=11.4Hz,2H),2.19−2.11(m,2H),1.75(d,J=13.5Hz,2H)。
【0134】
実施例3: 8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化17】
【0135】
I−72の調製: I−71(20.0g、104.1mmol)のCH
3OH(200mL)中の攪拌溶液に、濃H
2SO
4(1.0mL)を室温で装入した。反応混合物を70℃で2時間加熱した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液(80mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、水層をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−72が液体として得られた。
【0136】
MS(MM)m/z 207.1[M+H]
+。
【0137】
I−73の調製: I−72(20.0g、97mmol)のCH
3OH(80mL)中の攪拌溶液に、NaBH
4(14.35g、388mmol)を0℃で15分間かけて少量ずつ装入した。反応混合物を70℃で24時間撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、水(200mL)とEtOAc(3×300mL)の間で分配させた。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−73が固体として得られた。
【0138】
MS(MM)m/z 179.1[M+H]
+。
【0139】
I−74の調製: I−73(18.5g、103.9mmol)のCH
2Cl
2(80mL)中の溶液に、0℃でEt
3N(28mL、207.8mmol)を装入し、次いで、MsCl(12mL、155.8mmol)を装入した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。その反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−74[20.0g(粗物)]が固体として得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階に使用した。
【0140】
MS(MM)m/z 256.1[M+H]
+。
【0141】
I−75の調製: I−74(20.0g、78mmol)のDMF(80mL)中の溶液に、NaN
3(15.2g、235mmol)を室温で装入した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。その反応混合物を冷水(100mL)で希釈し、MTBE(3×200mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−75が液体として得られた。
【0142】
I−76の調製: I−75(11.0g、54.4mmol)のTHF(90mL)と水(9.0mL)中の攪拌溶液に、PPh
3(17.0g、65.3mmol)を室温で5分間かけて少量ずつ装入した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(80mL)で希釈し、CH
2Cl
2(2×50mL)で抽出した。水層を分離し、HCl(2N、20mL)で酸性化し、減圧下で濃縮して、I−76のHCl塩が固体として得られた。
【0143】
MS(MM)m/z 177.1[M+H]
+。
【0144】
I−77の調製: I−76(6.00g、34mmol)のHCO
2H(100mL)中の攪拌溶液に、Ac
2O(20mL)を室温で装入した。反応混合物を80℃で16時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエン(2×30mL)と共蒸発させて、I−77が固体として得られた。
【0145】
MS(MM)m/z 205.1[M+H]
+。
【0146】
I−78の調製: I−77(1.20g、5.8mmol)のトルエン(10mL)中の攪拌溶液に、POCl
3(1.2mL)を0℃で装入した。反応混合物を100℃で2時間加熱した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈し、NaOH水溶液(6N、20mL)で塩基性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、ヘキサン/EtOAc、8:2)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−78が固体として得られた。
【0147】
実施例3の調製: I−78(60.0mg、0.32mmol)とI−51(548mg、3.2mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で2時間マイクロ波を照射した。反応混合物を冷水(3.0mL)で希釈し、EtOAc(3×8.0mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。残渣をRedisep(登録商標)カラム(4g、EtOAc/ヘキサン、9:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例3が固体として得られた。
【0148】
MS(MM)m/z 320.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 10.77(s,1H),8.59(s,1H),8.28(s,1H),7.48(s,1H),7.39(s,1H),6.14(s,1H),3.08(t,J=12.0Hz,4H),2.15(t,J=11.6Hz,2H),1.76(d,J=13.2Hz,2H)。
【0149】
実施例4: 8−(6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化18】
【0150】
I−56の調製: I−55(5.00g、23.91mmol)のHCO
2H(50mL)中の攪拌溶液に、Ac
2O(50mL)を室温で装入した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエン(2×100mL)と共蒸発させて、I−56が固体として得られた。
【0151】
MS(MM)m/z 239.1[M+H]
+。
【0152】
I−57の調製: I−56(5.00g、20.99mmol)のトルエン(25mL)中の攪拌溶液に、POCl
3(2.5mL)を室温で装入した。反応混合物を100℃で3時間加熱した。その反応混合物を冷却し、EtOAc(500mL)で希釈し、NaOH水溶液(6N、10mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)及びブライン(200mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−57が固体として得られた。
【0153】
MS(MM)m/z 221.1[M+H]
+。
【0154】
I−62の調製: I−57(1.00g、4.5mmol)のトルエン(10mL)中の攪拌溶液に、I−61(700mg、4.9mmol)及びt−BuONa(864mg、9.0mmol)を室温で装入した。反応混合物をアルゴンで20分間パージした。その反応混合物にPd
2(dba)
3(823mg、0.89mmol)及びJohnPhos(40.0mg、0.13mmol)を添加し、110℃で16時間還流した。その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られたスラリーをEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(2×75mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、EtOAc/ヘキサン、4:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−62が固体として得られた。
【0155】
MS(MM)m/z 328.1[M+H]
+。
【0156】
I−63の調製: I−62(180g、5.5mmol)のTHF(10mL)中の攪拌溶液に、HCl(2M、5.0mL)を室温で装入した。反応混合物を同じ温度で16時間撹拌した。その反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。水層を分離し、水性NaOH(6N、10mL)で塩基性化し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、I−63が固体として得られた。
【0157】
MS(MM)m/z 284.1[M+H]
+。
【0158】
実施例4の調製: I−63(110mg、0.38mmol)のEtOH(5.0mL)とH
2O(3.0mL)の混合物中の攪拌溶液に、NaCN(75.0mg、1.57mmol)及び(NH
4)
2CO
3(754mg、7.67mmol)を室温で装入した。反応混合物を、密閉された管の中で、90℃で24時間加熱した。その反応混合物を室温まで冷却し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(5×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。粗化合物をMTBE(20mL)と一緒に撹拌し、濾過して、実施例4が固体として得られた。
【0159】
MS(MM)m/z 354.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 10.74(s,1H),8.63(s,1H),8.56(s,1H),8.48(s,1H),7.56(s,1H),6.13(s,1H),3.66(d,J=12.4Hz,2H),3.16(t,J=8.1Hz,2H),2.09−2.03(m,2H),1.72(d,J=10.2Hz,2H)。
【0160】
実施例5: 6,6−ジメチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化19】
【0161】
実施例5の調製: I−26(150mg、0.90mmol)、I−52(166mg、0.99mmol)およびDIPEA(340mg、2.7mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で1.5時間マイクロ波を照射した。反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈した。有機層をブライン(3×50mL)で洗浄した。その有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、粗物質が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(4g、CH
2Cl
2/MeOH、9:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーでさらに精製して、実施例5が固体として得られた。
【0162】
MS(MM)m/z 382.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 10.74(s,1H),8.46(s,1H),8.27(s,1H),7.89(s,1H),7.73(s,1H),6.28(s,1H),3.28−3.24(m,3H),3.03(d,J=11.6Hz,2H),2.17−2.06(m,2H),1.07(s,6H)。
【0163】
実施例6: 3−メチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化20】
【0164】
I−21の調製: I−20(5.00g、2.5mmol)のCH
2Cl
2(100mL)中の攪拌溶液に、m−クロロ過安息香酸(25.0g、12.5mmol)を室温で装入した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。その反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液(250mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、水層をCH
2Cl
2(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、25℃で減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をAc
2O(50mL)に添加し、3時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、次いで、濃縮して残渣が得られた。
【0165】
その残渣をCH
3OH(50mL)に溶解させ、NaOH水溶液(6N、50mL)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、層を分離した。水層をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−21がガム状物として得られた。
【0166】
MS(MM)m/z 212.1[M+H]
+。
【0167】
I−22の調製: I−21(1.30g、5.8mmol)のCH
2Cl
2(25mL)中の溶液に、0℃でPBr
3(1.40g、6.5mmol)を10分間かけて装入した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。その反応混合物をCH
2Cl
2(25mL)で希釈し、溶液のpHを飽和NaHCO
3溶液(100mL)を用いて8に調節した。層を分離し、水層をCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−22がガム状物として得られた。
【0168】
MS(MM)m/z 275.1[M+H]
+。
【0169】
I−23の調製: I−22(1.25g、4.5mmol)のDMF(20mL)中の溶液に、NaN
3(2.90g、4.5mmol)を室温で装入した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、その後、水(100mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−23がガム状物として得られた。
【0170】
MS(MM)m/z 237.1[M+H]
+。
【0171】
I−24の調製: I−23(1.05g、4.6mmol)のEtOH(20mL)とH
2O(20mL)中の溶液に、Zn粉末(3.00g、4.6mmol)を装入し、その後、NH
4Cl(2.47g、4.6mmol)を室温で装入した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。その反応混合物をセライト(登録商標)層で濾過し、CH
2Cl
2(100mL)で洗浄した。層を分離し、水層をCH
2Cl
2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−24が固体として得られた。
【0172】
MS(MM)m/z 211.1[M+H]
+。
【0173】
I−25の調製: I−24(900mg、4.2mmol)のHCO
2H(25mL)中の攪拌溶液に、Ac
2O(5.0mL)を室温で装入した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで、トルエン(2×50mL)と共蒸発させて、I−25が固体として得られた。
【0174】
MS(MM)m/z 239.1[M+H]
+。
【0175】
I−26の調製: I−25(1.00g、4.2mmol)のトルエン(10mL)中の攪拌溶液に、POCl
3(0.5mL)を室温で装入した。反応混合物を65℃で1.5時間加熱した。その反応混合物を冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、NaOH水溶液(1N、50mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−26が固体として得られた。
【0176】
MS(MM)m/z 221.1[M+H]
+。
【0177】
I−35の調製: I−34(500mg、1.85mmol)のDMSO(10mL)中の攪拌溶液に、0℃でヨウ化メチル(0.29mg、2.04mmol)及びK
2CO
3(765mg、5.55mmol)を装入した。反応混合物を室温まで昇温させ、3時間撹拌した。その反応混合物に水(20mL)を添加し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を集め、ブライン(3×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をMTBE(10mL)と一緒に撹拌し、濾過して、I−35が固体として得られた。
【0178】
MS(MM)m/z 284.1[M+H]
+。
【0179】
I−36の調製: I−35(170mg、6.2mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、5.0mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−36が固体として得られた。
【0180】
実施例6の調製: I−36(100mg、0.45mmol)、I−26(82.0mg、0.45mmol)およびDIPEA(250mg、0.9mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で30分間マイクロ波を照射した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。得られた粗化合物をRedisep(登録商標)カラム(4g、100% EtOAc)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例6が固体として得られた。
【0181】
MS(MM)m/z 368.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 8.86(s,1H),8.75(s,1H),7.96(s,1H),7.86(s,1H),6.36(s,1H),3.44(d,J=12.4Hz,2H),3.15(t,J=11.6Hz,2H),2.22(t,J=10.8Hz,1H),1.77(d,J=13.2Hz,2H)。
【0182】
実施例7: 3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化21】
【0183】
I−38の調製: I−34(500mg、1.85mmol)のDMSO(10mL)中の攪拌溶液に、I−37(0.29mg、2.04mmol)及びK
2CO
3(765mg、5.55mmol)を0℃で装入した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。その反応混合物を水(20mL)で処理し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を集め、ブライン(3×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた粗残渣をMTBE(10mL)と一緒に撹拌し、濾過して、I−38が固体として得られた。
【0184】
MS(MM)m/z 368.1[M+H]
+。
【0185】
I−39の調製: I−38(170mg、6.2mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、5.0mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−39が固体として得られた。
【0186】
実施例7の調製: I−26(100mg、0.45mmol)、I−39(130mg、0.45mmol)およびDIPEA(250mg、0.9mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液に、150℃で30分間マイクロ波を照射した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗化合物をMTBE(20mL)と一緒に撹拌し、濾過して、実施例7が固体として得られた。
【0187】
MS(MM)m/z 452.1[M+H]+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 8.91(s,1H),8.50(s,1H),7.90(s,1H),7.73(s,1H),6.27(s,1H),3.83(d,J=9.0Hz,2H),3.45(t,J=12.3Hz,2H),3.30−3.11(m,6H),2.23(t,J=14.7Hz,2H),1.92−1.80(m,1H),1.78(d,J=13.2Hz,2H),1.49(d,J=11.1Hz,2H),1.24−1.16(m,2H)。
【0188】
実施例8: 8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化22】
【0189】
実施例8の調製: I−78(150mg、0.80mmol)、I−49(238mg、1.2mmol)およびDIPEA(412mg、2.4mmol)のNMP(0.8mL)中の溶液を、110℃で48時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、冷水(3.0mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。残渣をRedisep(登録商標)カラム(4g、EtOAc/ヘキサン、7:3)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーでさらに精製して、実施例8が固体として得られた。
【0190】
MS(MM)m/z 346.1[M−H]
−;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 8.17(s,1H),7.30(s,1H),7.28(s,1H),6.17(s,1H),3.38−3.30(m,3H),2.87(d,J=12.3Hz,1H),2.16−2.05(m,2H),1.14(s,3H),1.02(s,3H)。
【0191】
実施例9: 3−フェニル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化23】
【0192】
I−41の調製: I−34(500mg、1.85mmol)のアセトニトリル(20mL)とDMF(20mL)の混合物中の攪拌溶液に、I−40(483mg、0.33mmol)、K
2CO
3(765mg、2.2mmol)、N,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(93.0mg、0.55mmol)及びCuI(200mg、0.55mmol)を室温で装入した。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(5×20mL)で抽出した。有機層を集め、ブライン(5×20mL)で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、100% EtOAc)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−41が固体として得られた。
【0193】
MS(MM)m/z 368.1[M+H]
+。
【0194】
I−42の調製: I−41(170mg、6.2mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、5.0mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−42が固体として得られた。
【0195】
MS(MM)m/z 346.1[M+H]
+。
【0196】
実施例9の調製: I−26(100mg、0.45mmol)、I−42(130mg、0.45mmol)およびDIPEA(250mg、0.9mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。その反応混合物を無水Na
2SO
4で脱水し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。得られた残渣をRedisep(登録商標)カラム(4g、CH
2Cl
2/MeOH、9:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例9が固体として得られた。
【0197】
MS(MM)m/z 430.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 9.15(s,1H),8.53(s,1H),7.91(s,1H),7.74(s,1H),7.52−7.48(m,2H),7.43−7.39(m,3H),6.30(s,1H),3.51−3.50(m,2H),3.21(d,J=11.6Hz,2H),2.35−2.28(m,2H),1.99(m,2H)。
【0198】
実施例10: 3,6,6−トリメチル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化24】
【0199】
I−44の調製: I−43(7.00g、30.8mmol)のEtOH(140mL)とH
2O(40mL)中の攪拌溶液に、NaCN(3.00g、61.6mmol)及び炭酸アンモニウム(59.1g、616mmol)を室温で装入した。反応混合物を密閉された管中で80℃で12時間撹拌した。その反応混合物を水(200mL)で希釈し、EtOAc(3×150mL)で抽出した。有機層をブライン(5×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させて、I−44が固体として得られた。
【0200】
I−45の調製: I−44(1.00g、3.3mmol)のCH
3OH(140mL)中の攪拌溶液に、メチルトシラート(1.37g、7.4mmol)及びNaOH(230mg、5.94mmol)を室温で装入した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。その反応混合物を水(30mL)で処理し、CH
2Cl
2(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、蒸発させて、I−45が固体として得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階に使用した。
【0201】
I−46の調製: I−45(350mg、6.2mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、10mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−46が固体として得られた。
【0202】
実施例10の調製: I−26(200mg、0.45mmol)、I−46(178mg、0.49mmol)およびDIPEA(348mg、1.35mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液を120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。得られた残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、CH
2Cl
2/MeOH、9:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例10が固体として得られた。
【0203】
MS(MM)m/z 396.1[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 8.57(s,1H),8.48(s,1H),7.89(s,1H),7.73(s,1H),6.29(s,1H),3.40−3.25(m,3H),3.05(d,J=11.7Hz,1H),2.85(s,3H),2.11−2.07(m,2H),1.05(s,6H)。
【0204】
実施例11: 8−(7−クロロイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化25】
【0205】
I−84の調製: I−83(15.0g、71.0mmol)のHCO
2H(370mL)中の攪拌溶液に、Ac
2O(750mL)を室温で装入した。反応混合物を100℃で1.5時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエン(2×100mL)と共蒸発させて、I−84が固体として得られた。
【0206】
MS(MM)m/z 249.1[M+H]
+。
【0207】
I−85の調製: I−84(13.0g、54.0mmol)のトルエン(100mL)中の攪拌溶液に、POCl
3(6.0mL)を室温で装入した。反応混合物を100℃で1.5時間加熱した。その反応混合物を冷却し、EtOAc(300mL)で希釈し、NaOH水溶液(1N、300mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、水層をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×200mL)及びブライン(200mL)で洗浄した。その有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−85が固体として得られた。
【0208】
MS(MM)m/z 230.4[M+H]
+。
【0209】
I−88の調製: I−85(800mg、3.45mmol)のトルエン(20mL)中の攪拌溶液に、I−68(590mg、3.45mmol)及び粉末状t−BuONa(662mg、6.9mmol)を室温で装入した。反応混合物をアルゴンで20分間パージした。混合物にPd
2(dba)
3(315mg、0.345mmol)及びBINAP(214mg、0.345mmol)を添加し、3時間還流しながら100℃とした。その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られたスラリーをEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(2×75mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(24g、ヘキサン/EtOAc、1:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−88が固体として得られた。
【0210】
MS(MM)m/z 322.0[M+H]
+。
【0211】
I−89の調製: I−88(600mg、1.86mmol)のTHF(3.0mL)中の攪拌溶液に、HCl(2M、3.0mL)を室温で装入した。反応混合物を3時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO
3溶液(20mL)を用いて塩基性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−89が固体として得られた。
【0212】
実施例11の調製: I−89(380mg、1.3mmol)のEtOH(8.0mL)と水(4.0mL)中の溶液を密閉された管の中に入れ、NaCN(134mg、2.73mmol)及び炭酸アンモニウム(2.10g、27.2mmol)を室温で装入した。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。その反応混合物を水(50mL)中に注ぎ入れ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を水(2×50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、実施例11が固体として得られた。
【0213】
MS(MM)m/z 348.1[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 10.70(s,1H),8.30(s,1H),8.22(s,1H),8.20(s,1H),7.44(s,1H),6.06(s,1H),3.45−3.42(m,1H),3.39−3.30(m,2H),3.17(d,J=5.1Hz,1H),2.01−1.95(m,2H)。
【0214】
実施例12: 6,6−ジメチル−8−(6−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化26】
【0215】
I−65の調製: I−43(5.00g、22.02mmol)のCH
2Cl
2(20mL)中の溶液に、1,4−ジオキサン中のHCl(4M、20mL)を0℃で15分間かけて装入した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、MTBE(3×200mL)と共蒸留して過剰なHClを除去し、減圧下で乾燥させて、I−65がHCl塩として得られた。
【0216】
MS(MM)m/z 128.1[M+H]
+。
【0217】
I−66の調製: I−65(4.20g、33.07mmol)のCH
2Cl
2(80mL)中の溶液に、クロロギ酸ベンジル(6.70g、39.68mmol)を装入し、その後、トリエチルアミン(5.00g、49mmol)を0℃で20分間かけて装入した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。有機層を飽和NaHCO
3溶液(50mL)、水(100mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。その有機層を減圧下で濃縮して、I−66が液体として得られた。
【0218】
MS(MM)m/z 262.1[M+H]
+。
【0219】
I−67の調製: I−66(7.00g、26.7mmol)のトルエン(70mL)中の攪拌溶液に、エチレングリコール(1.98g、32mmol)を装入し、その後、p−TSA(28.0mg、1mmol)を室温で装入し、混合物を16時間還流しながら130℃とした。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られたスラリーをEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(2×500mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(80g、ヘキサン/EtOAc、8:2)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−67が液体として得られた。
【0220】
MS(MM)m/z 172.0[M+H]
+。
【0221】
I−68の調製: I−67(6.00g、305mmol)の2,2,2−トリフルオロエタノール(60mL)中の攪拌溶液に、アルゴン下、室温でPd(OH)
2(600mg、10重量%)を装入した。バルーンを用いて水素雰囲気を導入し、反応混合物を16時間撹拌した。反応混合物をセライト(登録商標)層で濾過し、CH
3OH(50mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、I−68が油状物として得られた。
【0222】
MS(MM)m/z 172.0[M+H]
+。
【0223】
I−69の調製: I−57(1.00g、4.54mmol)のトルエン(20mL)中の攪拌溶液に、I−68(261mg、4.54mmol)及び粉末状t−BuONa(872mg、9.0mmol)を室温で装入した。反応混合物をアルゴンで20分間パージした。その反応混合物にPd
2(dba)
3(415mg、0.45mmol)及びBINAP(282mg、0.45mmol)を添加し、3時間還流しながら110℃とした。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られたスラリーをEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(2×75mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(24g、ヘキサン/EtOAc、1:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、I−69が固体として得られた。
【0224】
MS(MM)m/z 356.1[M+H]
+。
【0225】
I−70の調製: I−69(500mg、1.40mmol)のTHF(3.0mL)中の攪拌溶液に、HCl(2N、3.0mL)を室温で装入した。反応混合物を3時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO
3溶液(20mL)を用いて塩基性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−70が固体として得られた。
【0226】
MS(MM)m/z 312.1[M+H]
+。
【0227】
実施例12の調製: I−70(100mg、0.32mmol)のEtOH:H
2O(2:1、12mL)の混合物中の溶液に、炭酸アンモニウム(500mg、6.42mmol)を装入し、その後、NaCN(31.0mg、0.642mmol)を室温で装入した。反応混合物を、密閉された管中で100℃で16時間撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(50mL)で希釈した。有機層を水(2×30mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。その有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、暗褐色の残渣が得られた。残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、DCM/MeOH、9.7:0.3)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、実施例12が固体として得られた。
【0228】
MS(MM)m/z 382.1[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 10.72(s,1H),8.63(s,1H),8.49(s,1H),8.21(s,1H),7.53(s,1H),6.12(s,1H),3.50−3.45(m,1H),3.39−3.30(m,2H),3.17(d,J=12.4,1H),2.08−1.97(m,2H),1.05(d,J=1.2Hz,6H)。
【0229】
実施例13: 8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化27】
【0230】
実施例13の調製: I−26(100mg、0.45mmol)、I−53(139mg、0.68mmol)およびDIPEA(175mg、1.36mmol)のNMP(2.0mL)中の溶液に、150℃で1.5時間マイクロ波を照射した。反応混合物を冷水(10mL)で希釈し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣を(CH
2Cl
2/CH
3OH、98:2)を使用する分取TLCでさらに精製して、実施例13が固体として得られた。
【0231】
MS(MM)m/z 353[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 8.44(s,1H),7.88(s,1H),7.72(s,1H),6.30(s,1H),3.42(d,J=12.4Hz,2H),2.91(t,J=11.2Hz,2H),2.69(s,2H),2.16−2.08(m,2H),1.79(d,J=13.2Hz,2H)。
【0232】
実施例14: 6,6−ジメチル−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化28】
【0233】
I−44の調製: I−43(7.00g、30.8mmol)のEtOH(140mL)とH
2O(40mL)中の攪拌溶液に、NaCN(3.00g、61.6mmol)及び炭酸アンモニウム(59.1、616mmol)を室温で装入した。反応混合物を、密閉した管中で80℃で12時間撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、水(200mL)で希釈し、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−44が固体として得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階に使用した。
【0234】
MS(MM)m/z 368.1[M+H]
+。
【0235】
I−47の調製: I−44(1.00g、3.35mmol)のDMSO(10mL)中の攪拌溶液に、I−37(660mg、2.04mmol)及びK
2CO
3(1.38g、10.05mmol)を0℃で装入した。反応混合物を室温まで昇温させ、12時間撹拌した。その反応混合物に水(20mL)を添加し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣をMTBE(10mL)と一緒に撹拌し、濾過して、I−47が固体として得られた。
【0236】
I−48の調製: I−47(1.20g、3.03mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、20mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−48が固体として得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階に使用した。
【0237】
実施例14の調製: I−26(150mg、0.68mmol)、I−48(240mg、0.81mmol)およびDIPEA(260mg、2.04mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。粗残渣を分取HPLCで精製して、実施例14(12.0mg、4%)が固体として得られた。
【0238】
MS(MM)m/z 480.1[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 8.66(s,1H),8.54(s,1H),7.95(s,1H),7.79(s,1H),6.36(s,1H),3.89(br d,J=9.3Hz,2H),3.34−3.10(m,7H),3.12(d,J=11.7Hz,1H),2.22−2.14(m,2H),1.97−1.92(m,1H),1.54(d,J=11.7Hz,1H),1.29−1.23(m,3H),1.13(s,6H)。
【0239】
実施例15: 6,6−ジメチル−3−フェニル−8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化29】
【0240】
I−49の調製: I−44(1.00g、3.3mmol)と1,4−ジオキサン中のHCl(4M、15mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、I−49が固体として得られた。
【0241】
I−50の調製: I−26(200mg、0.90mmol)、I−49(166mg、0.99mmol)およびDIPEA(340mg、2.7mmol)のNMP(1.0mL)中の溶液を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、ブライン(3×50mL)で洗浄した。有機層を集め、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮して、I−50が固体として得られた。これは、それ以上精製することなく次の段階に使用した。
【0242】
実施例15の調製: I−50(100mg、0.26mmol)のアセトニトリル(20mL)とDMF(20mL)の混合物中の攪拌溶液に、I−40(69.0mg、0.33mmol)、K
2CO
3(115mg、0.84mmol)、N,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(7.00mg、0.08mmol)及びCuI(15.0mg、0.08mmol)を室温で装入した。反応混合物を100℃で16時間加熱した。その反応混合物を水(15mL)で処理し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5×20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で蒸発させた。粗化合物を分取TLC(100%EtOAc)で精製して、実施例15が固体として得られた。
【0243】
MS(MM)m/z 458.2[M+H]
+;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ 8.81(s,1H),8.45(s,1H),7.83(s,1H),7.67(s,1H),7.44−7.41(m,2H),7.36−7.28(m,2H),6.24(s,1H),3.35−3.32(m,1H),3.20−3.10(m,2H),3.05(d,J=12.0Hz,1H),2.28−2.25(m,1H),2.20−2.10(m,1H),1.10(s,6H)。
【0244】
実施例16: 8−(7−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−6,6−ジメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン
【化30】
【0245】
実施例16の調製: 化合物I−3(300mg、0.365mmol)、化合物I−6(85.0mg、0.434mmol)およびDIPEA(94.0mg、0.730mmol)のNMP(3.0mL)中の溶液に、120℃で2時間マイクロ波を照射した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、水(2×50mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で脱水し、減圧下で濃縮した。残渣をRedisep(登録商標)カラム(12g、ヘキサン/EtOAc、1:1)を使用するCombiflashカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物が固体として得られた。
【0246】
MS(MM)m/z 392.0[M+H]
+;
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ 10.72(s,1H),8.28(s,1H),8.24(s,1H),7.64(s,1H),7.40(s,1H),6.24(s,1H),3.32(s,1H),3.19−3.15(m,2H),2.98(d,J=10.8Hz,1H),2.08−2.06(m,2H),1.07(s,6H)。
【0247】
実施例1〜実施例16の化合物の化学構造、化学名及び分子量について、下記表において要約する。
【表2】
【0248】
実施例17: 8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン
【化31】
【0249】
バイアル中に、5−クロロ−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン(I−26)(22mg、0.10mmol)、2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩(「Enamine Building Blocks」から市販されている)(38mg、0.20mmol)、NMP(300uL)及びEt
3N(100uL、0.72mmol)を添加した。得られた混合物を150℃で20時間撹拌した。混合物を濾過し、逆相分取HPLC(水中の15%−70%ACN、0.1%NH
4OH含有)で精製して、8−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン(実施例17)が得られた。
【0250】
[M+H]
+ 340;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.44(s,1H),7.88(s,1H),7.72(s,1H),6.32(s,1H),4.40−4.30(m,2H),3.50−3.25(m,2H),2.99(t,J=10Hz,1H),2.60−2.40(m,1H),2.35−2.25(m,2H),2.10−1.95(m,2H),1.85−1.75(m,2H);
MS(EI) C
16H
17F
3N
3O
2に関する計算値。
【0251】
実施例18: この化合物は、2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩の代わりに2−メチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−4−オン(「Ark Pharm, Inc.」から市販されている)を使用したことを除いて、実施例17と同様にして合成した。
【0252】
実施例19: この化合物は、2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩の代わりに2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩(「Ark Pharm, Inc.」から市販されている)を使用したことを除いて、実施例17と同様にして合成した。
【0253】
実施例20: 1−(9−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル)エタン−1−オン
【化32】
【0254】
3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−カルボン酸tert−ブチル(「Ark Pharm, Inc.」から市販されている)(100mg、0.40mmol)をDCM(1mL)に溶解させ、TEA(200uL、1.4mmol)を添加した。溶液を0℃まで冷却し、その後、塩化アセチル(31mg、0.4mmol)をDCM(0.1mL)中の溶液として滴下して加えた。得られた混合物を室温とし、18時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去して、9−アセチル−3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−カルボン酸tert−ブチル(I−51)が得られた。これは、それ以上精製することなく使用した。次いで、9−アセチル−3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−カルボン酸tert−ブチル(I−51)をジオキサン(1mL)に溶解させ、ジオキサン中のHCl(4M、1mL、4.0mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、その後、溶媒を減圧下で除去して、1−(3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル)エタン−1−オン塩酸塩(I−52)が得られ、これは、それ以上精製することなく使用した。次いで、1−(3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル)エタン−1−オン塩酸塩(I−52)をNMP(1mL)に溶解させ、その後、5−クロロ−7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン(I−26)(25mg、0.11mmol)及びEt
3N(800uL、5.7mmol)を添加した。混合物を150℃まで加熱し、20時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、逆相質量誘発(mass−triggered)HPLC(水中の10%−100%ACN、0.1%TFA含有)で直接精製して、1−(9−(7−(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−5−イル)−3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル)エタン−1−オン(実施例20)が得られた。
【0255】
MS(EI) C
19H
24F
3N
4Oに対する計算値 [M+H]
+ 381;
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ 8.59(s,1H),7.91(s,1H),7.83(s,1H),6.41(s,1H),3.30−3.00(m,4H),2.65−2.30(m,4H),2.01(s,3H),1.85−1.65(m,4H),1.65−1.40(m,4H)。
【0256】
実施例17〜実施例20の化合物の化学構造、化学名及び分子量について、下記表において要約する。
【表3】
【0257】
生物学的アッセイ
本明細書中で開示されている代表的な化合物を調製し、IDO及び/又はTDOの阻害薬としてのそれらの効果を確認するために試験した。2種類の異なるアッセイを使用した。(1)2種類の異なるタイプの癌細胞におけるキヌレニン産生に対する被験化合物の効果を確認するための、細胞に基づくアッセイ。このアッセイでは、TDO又はIDOのいずれかを発現し且つそれ自体が細胞に基づく状況においてこれら2種類の酵素に対する化合物の活性を試験する手段として使用される癌細胞を使用した。(2)組換え的に産生され且つ精製されたTDO酵素及びIDO酵素を酵素ホルムアミダーゼと組み合わせて使用する、TDO及びIDOの生化学的結合アッセイ。この結合された酵素系は、TDO又はIDOの活性によって産生されたN−ホルミルキヌレニンをキヌレニンに変換させ、そのキヌレニンを、次いで、Erhlich試薬を加えた後の蛍光によって定量した。これらに関するプロトコルについて、以下で説明する。
【0258】
TDO及び/又はIDOによって産生されるキヌレニンを検出するための、A172細胞及びSKOV3細胞に基づくアッセイ
A172(ヒト膠芽細胞腫)細胞及びSKOV3(ヒト卵巣腺癌)細胞を、96ウェルプレートの中の10% FCS、2mM L−グルタミン及び500μM L−トリプトファンを補足したフェノールレッド非含有RPMIに、それぞれ、ウェル当たり30,000細胞又は40,000細胞で播種した。IDOの発現は、SKOV3細胞の中で、500ng/mLのIFN−γを添加することによって誘発させた。細胞を、被験化合物を添加して又は添加しないで37℃でインキュベートした。48時間経過した後、遠心分離によって細胞を除去し、その上清にErhlich試薬を添加した。そのErhlich試薬を5分間インキュベートした後、490nMでの吸光度を読み取った。
【0259】
TDO及びIDOの生化学的結合アッセイ
組換えヒトIDO又は組換えヒトTDOを、50mM KPO
4(pH7.0)、0.5mM EGTA、0.5mM EDTA、0.05% Triton
TM X100、20mM アスコルビン酸塩、10μM メチレンブルー、500U/mL カタラーゼ、50μg/mL KynB(キヌレニンホルムアミダーゼ)中でインキュベートした。TDOアッセイは、330μM L−トリプトファンの存在下で実施し、IDOアッセイでは、45μM L−トリプトファンを添加した。室温で17分間インキュベートした後、Erhlich試薬を添加して反応を停止させ、そして、室温で5分間インキュベートした後、蛍光を読み取った。
【0260】
さまざまな被験化合物に関するpIC50値が、下記表に示されている。
【表4】
【0261】
上記アッセイに加えて、以下のIDO1酵素アッセイ及びIDO1細胞アッセイを用いて、特定の代表的な化合物の活性を確認した。
【0262】
IDO1酵素アッセイ
被験化合物を、10mMのDMSO原液から出発して、DMSOの中で10段階の3倍希釈で連続的に希釈した。次いで、化合物の希釈物又はDMSO単独を、Echo555アコースティック液体ハンドラー(Labcyte)を用いて、希釈プレートからGreinerブラック384ウェルアッセイプレート(カタログ#781086)に分配した。
【0263】
500μM δ−アミノレブリン酸が補足されているZYP5052自己誘導培地を用いて、HISタグIDO1タンパク質を、大腸菌(Escherichia coli)の中、16℃で48時間組換え的に発現させた。IDO1タンパク質を、Ni
2+−アフィニティー樹脂及びサイズ排除クロマトグラフィーを用いて精製した。次いで、精製されたタンパク質をアッセイバッファー(50mM Tris pH7.0、1% グリセロール、20μM メチレンブルー、0.05% Tween−20、20mM アスコルビン酸ナトリウム、100単位/mL カタラーゼ)で希釈して、IDO1の最終濃度40nMを得た。IDO1溶液(30μM)又はバッファー単独(30μM)を、BioRAPTR液体ディスペンサー(Beckman Coulter)を用いて、アッセイプレートのウェルに分配した。化合物とIDO1酵素を含むアッセイプレートを室温で30分間インキュベートした。その後、10μLの400μM トリプトファン(アッセイバッファー中)を、BioRAPTR液体ディスペンサーを用いて、アッセイプレートの各ウェルに添加した。プレートを室温で60分間インキュベートし、そして、10μLの0.5M イソニペコチン酸メチル(ジメチルスルホキシド中)を添加することによって反応をクエンチした。プレートを密閉し、37℃で4時間、又は、50℃で2時間、インキュベートした。該プレートを冷却し、次いで、1000×gで1分間遠心分離する。生じた蛍光を、400/25nm励起フィルターと510/20nmエミッションフィルターが付いているEnvisionプレートリーダー(Perkin Elmer)で測定した。
【0264】
IDO1を受け取っていないウェルにおいて観察されたバックグランドに対して各ウェルの蛍光の強度を補正し、IDO1酵素を受け取ったウェル及びDMSOのみを受け取ったウェルで観察された強度のフラクションとして表した。作用強度は、線形最小二乗法を4パラメータロジスティックIC
50方程式にフィットさせて計算した。
【0265】
IDO1 HEK293 細胞アッセイ
被験化合物を、10mMのDMSO原液から出発して、DMSOの中で10段階の3倍希釈で連続的に希釈した。次いで、化合物の希釈物又はDMSO単独を、Echo550アコースティック液体ハンドラー(Labcyte)を用いて、希釈プレートからGreinerブラック384ウェルアッセイプレート(カタログ#781086)に分配した。
【0266】
HEK293細胞プレートを、完全HEK293培地(89% DMEM、10% FBS、1% ペニシリン/ストレプトマイシ)の中に、5×10
5細胞/mLとなるように再懸濁させた。懸濁した細胞(2mL)を、6−ウェルCorningプレート(カタログ#3516)の各ウェルの中に分配した。細胞を付着させ、そして、5%CO
2の恒温器の中で37℃で20時間インキュベートした。150uLのOpti−MEM培地の中のFlag−IDO1ベクター(Genscript True ORF Gold、2ug)をCorning24ウェルプレート(Cat#3527)の各ウェルに添加し、室温で5分間インキュベートした。該24ウェルプレートの各ウェルに150μLのLipofectamine 2000(Gibco)を添加し、そのプレートを室温で20−30分間インキュベートした。6ウェルプレートの中の細胞が付着している各ウェルに、24ウェルプレートからの250μLの該トランスフェクションミックスを丁寧に加え、5%CO
2の恒温器の中で、37℃で24−30時間、IDO1タンパク質を発現させた。
【0267】
細胞から培地を除去し、次いで、その細胞を2mLのダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS)で洗浄した。DPBSを除去した後、0.5mLのTrypLE(Gibco)を添加し、ウェルの表面から細胞が持ち上がるまで5分間インキュベートした。各ウェルに完全HEK293培地(4mL)を添加し、細胞を集めて、コニカルチューブの中にプールした。細胞を、200×gで5分間、ペレット化し、同体積の完全DMEM培地に再懸濁させた。細胞を、完全HEK293培地の中で希釈して、1mL当たり4×10
5細胞とした。L−トリプトファンを添加して、最終濃度200μMとした。希釈されたトランスフェクト細胞(50μL)又は非トランスフェクト細胞(50μL)を、予め希釈された化合物を含むGreinerブラック384ウェルアッセイプレート(カタログ#781086)のウェルに分配した。そのプレートを短時間混合し、そして、200×gでの遠心分離に10秒間付してプレートの底に細胞を集めた。プレートに覆いを付け、5%CO
2の恒温器の中37℃で20−24時間インキュベートした。その後、各ウェルに10μLの0.5M イソニペコチン酸メチル(ジメチルスルホキシド中)を添加し、混合し、密閉し、そして、500rpmで10秒間遠心分離した。プレートを、5%CO
2の恒温器の中で、37℃で一晩インキュベートして、蛍光を生じさせた。そのプレートを冷却し、次いで、1000×gで1分間遠心分離した。生じた蛍光を、400/25nm励起フィルターと510/20nmエミッションフィルターが付いているEnvisionプレートリーダー(Perkin Elmer)で測定した。
【0268】
非トランスフェクト細胞を含むウェルにおいて観察されるバックグランドに対して各ウェルの蛍光の強度を補正し、IDO1トランスフェクト細胞のウェル及びDMSOのみのウェルで観察された強度のフラクションとして表した。作用強度は、線形最小二乗法を4パラメータロジスティックIC
50方程式にフィットさせて計算した。
【0269】
さまざまな被験化合物に関するpIC50値が、下記表に示されている。
【表5】
【0270】
上記活性データから分かるように、本明細書中で開示されている化合物は、IDO酵素及び/又はTDO酵素の阻害薬である。
【0271】
本発明の特定の実施形態を参照して本発明について記述し例証したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、手順及びプロトコルについてさまざまな適合、変更、修正、置換、削除又は付加を成し得るということを当業者は理解するであろう。