(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6948360
(24)【登録日】2021年9月22日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】スクーター
(51)【国際特許分類】
B62K 17/00 20060101AFI20210930BHJP
B62K 19/32 20060101ALI20210930BHJP
B62K 21/12 20060101ALI20210930BHJP
G03B 11/00 20210101ALI20210930BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20210930BHJP
G03B 19/07 20210101ALI20210930BHJP
【FI】
B62K17/00
B62K19/32
B62K21/12
G03B11/00
G03B15/00 V
G03B15/00 W
G03B19/07
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-80675(P2019-80675)
(22)【出願日】2019年4月22日
(65)【公開番号】特開2020-90273(P2020-90273A)
(43)【公開日】2020年6月11日
【審査請求日】2019年4月22日
(31)【優先権主張番号】201811498134.5
(32)【優先日】2018年12月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】317015250
【氏名又は名称】ナインボット(ベイジン)テック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NINEBOT(BEIJING)TECH.CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100115679
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 勇毅
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】シー,ウェイニン
(72)【発明者】
【氏名】ユエン,ユービン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ズーチョン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジョンユエン
(72)【発明者】
【氏名】シェン,ビン
【審査官】
志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102012220011(DE,A1)
【文献】
特開2017−091284(JP,A)
【文献】
国際公開第2017/217936(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0067588(US,A1)
【文献】
特開2017−211641(JP,A)
【文献】
実開昭51−055779(JP,U)
【文献】
特開平06−305471(JP,A)
【文献】
特開2000−199926(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3105066(JP,U)
【文献】
中国特許出願公開第106515968(CN,A)
【文献】
特開昭59−192220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 17/00
B62K 19/32
B62K 21/12
A63C 17/01
G03B 11/00
G03B 15/00
G03B 19/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体(10)と、
前記車両本体(10)に接続される駆動部(20)と、
少なくとも一部が前記駆動部(20)に可動自在に接続される車輪部(30)と、
前記車両本体(10)に接続されて、前記車両本体(10)の周囲の環境を撮像し、シングル魚眼カメラであるカメラを含む撮像部(40)と、
前記車両本体(10)に接続されながら、前記撮像部(40)及び前記車輪部(30)のそれぞれに電気的に接続され、前記車輪部(30)の少なくとも一部を駆動するに連れられて前記車両本体(10)が移動し障害物を避けるように、前記撮像部(40)で収集された信号に基づいて前記駆動部(20)を制御する制御部と、を含み、
前記車両本体(10)は、ボード(11)と、ハンドル部と、前記ボード(11)と前記ハンドル部の間に位置するポール部(12)と、を含み、
前記ポール部(12)は第3ポール(123)及び第4ポール(124)を含み、前記第4ポール(124)が前記第3ポール(123)に折り畳み可能に設けられ、
前記第4ポール(124)は、第3ポール(123)に接続される作動位置と、前記第3ポール(123)に対して折り畳まれる折り畳み位置とを有し、
前記第4ポール(124)は、前記作動位置にある場合に、前記第3ポール(123)の軸線と同軸に設けられ、
前記第4ポール(124)及び前記ボード(11)のうちの少なくとも一方には、前記制御部に電気的に接続される距離センサが設けられ、
前記距離センサによって前記第4ポール(124)が前記折り畳み位置にあると検出された場合に、前記制御部は、前記車輪部(30)の少なくとも一部を駆動するに連れられて前記車両本体(10)が移動し障害物を避けるように、前記撮像部(40)で収集された画像信号によって前記駆動部(20)を制御し、
前記距離センサによって前記第4ポール(124)が前記作動位置にあると検出された場合に、前記制御部は、作業を停止するように前記撮像部(40)を制御する、
ことを特徴とするスクーター。
【請求項2】
前記第3ポール(123)は、第1端が前記ボード(11)に接続され、
前記第4ポール(124)は、前記第3ポール(123)の第2端にヒンジ接続されながら、前記撮像部(40)に接続され、前記折り畳み位置にある場合に、その軸線は前記第3ポール(123)の軸線に対して第1所定角をなし、前記撮像部(40)の撮像方向は水平面に対して第2所定角をなす、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項3】
前記第4ポール(124)が前記折り畳み位置にある場合に、前記第2所定角は90°である、
ことを特徴とする請求項2に記載のスクーター。
【請求項4】
前記撮像部(40)は、
画像処理部であり、前記第4ポール(124)に接続される撮像本体を含み、
前記カメラは前記撮像本体に接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載のスクーター。
【請求項5】
前記撮像部(40)は、
前記撮像本体に着脱可能に接続され、少なくとも一部は、前記カメラの中部にある遮断位置と、前記カメラから離れた回避位置とを有し、前記遮断位置にある場合に、前記カメラの撮像画角は環状の画角である遮断部(41)、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のスクーター。
【請求項6】
前記車両本体(10)に接続されながら、前記制御部に電気的に接続される警報部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項7】
前記車両本体(10)は取付孔を有し、
前記撮像部(40)は、
前記取付孔内に設けられるカメラと、
前記カメラと前記取付孔の孔壁との間に位置する軟性部と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項8】
前記車両本体(10)は、前記車輪部(30)が回動可能に取り付けられている取付フレーム(50)をさらに含み、
前記駆動部(20)は、
前記車輪部(30)の内側に設けられ、前記車輪部(30)の輪軸に接続されることで、前記輪軸の軸線回りに回動するように前記車輪部(30)を駆動する第1駆動部(21)と、
前記取付フレーム(50)に駆動接続され、前記取付フレーム(50)を回動させるように駆動することで、前記取付フレーム(50)の回動に連れられて前記車輪部(30)が転舵する第2駆動部(22)と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクーター。
【請求項9】
前記第3ポール(123)の前記第4ポール(124)から離れた一端が前記取付フレーム(50)に接続され、前記第4ポール(124)の前記第3ポール(123)に接近する一端は前記撮像部(40)を取り付けるためのものである、
ことを特徴とする請求項8に記載のスクーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体感車両装置の技術分野に関し、具体的には、スクーターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、自動走行型スクーターの撮像部は、スクーターの進行方向又は予定走行方向等の単一の方向のみを撮像でき、スクーターの周りの環境を広角撮像することができないので、周辺の走行道路状況を正確に把握することができず、スクーターの走行は不安全の恐れがあるとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、従来技術において自動走行型スクーターは周りの環境を観測することができない問題を解決するように、スクーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した目的を達成するために、本発明の一態様によれば、車両本体と、車両本体に接続される駆動部と、少なくとも一部が駆動部に可動自在に接続される車輪部と、車両本体に接続されて、車両本体の周囲の環境を撮像する撮像部と、車両本体に接続されながら、撮像部及び車輪部のそれぞれに電気的に接続され、車輪部の少なくとも一部を駆動するに連れられて車両本体が移動し障害物を避けるように、撮像部で収集された信号に基づいて駆動部を制御する制御部と、を含むスクーターを提供する。
【0005】
さらに、車両本体は、駆動部に接続されるボードと、ボードに回動可能に接続され、第1端が駆動部に接続され、第2端が撮像部に接続されるポール部と、を含む。
さらに、撮像部は、ポール部の第2端に接続される撮像本体と、撮像本体に接続され、制御部に電気的に接続され、第1方向に沿って撮像作業を行う第1カメラと、撮像本体に接続され、第1カメラと対向して設けられ、制御部に電気的に接続され、第2方向に沿って撮像作業を行う第2カメラと、を含む。
【0006】
さらに、ポール部の第2端に取付孔が開設され、取付孔が貫通孔であり、撮像部の少なくとも一部が取付孔内にあり、撮像部がダブル魚眼撮像装置である。
さらに、ポール部は、第1端がボードに接続され、第2端に、その長手方向に沿って収容室を形成する開口が設けられる第1ポールと、第1端が収容室内に可動自在に設けられ、第2端が撮像部に接続される第2ポールと、を含む。
【0007】
さらに、第1ポール及び第2ポールのうちの少なくとも一方には、制御部に電気的に接続される距離センサが設けられ、第2ポールは、収容室内にある縮んだ位置と、収容室外にある伸びた位置とを有し、距離センサによって第2ポールが縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部で収集された画像信号によって、始動するように駆動部を制御し、距離センサによって第2ポールが伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部を制御する。
【0008】
さらに、ポール部は、第1端がボードに接続される第3ポールと、第3ポールの第2端にヒンジ接続されながら、撮像部に接続され、第3ポールに接続される作動位置と、第3ポールに対して折り畳まれる折り畳み位置とを有し、作動位置にある場合に、第3ポールの軸線と同軸に設けられ、折り畳み位置にある場合に、その軸線は第3ポールの軸線に対して第1所定角をなし、撮像部の撮像方向は水平面に対して第2所定角をなす第4ポールと、を含む。
さらに、第4ポールが折り畳み位置にある場合に、第2所定角は90°である。
【0009】
さらに、第4ポール及びボードのうちの少なくとも一方には、制御部に電気的に接続される距離センサが設けられ、距離センサによって第4ポールが折り畳み位置にあると検出された場合に、制御部は、車輪部の少なくとも一部を駆動するに連れられて車両本体が移動し障害物を避けるように、撮像部で収集された画像信号によって駆動部を制御し、距離センサによって第4ポールが作動位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部を制御する。
【0010】
さらに、撮像部は、第4ポールに接続される撮像本体と、撮像本体に接続され、シングル魚眼カメラであるカメラと、を含む。
さらに、撮像部は、撮像本体に着脱可能に接続され、少なくとも一部は、カメラの中部にある遮断位置と、カメラから離れた回避位置とを有し、遮断位置にある場合に、カメラの撮像画角は環状の画角である遮断部、をさらに含む。
さらに、スクーターは、車両本体に接続されながら、制御部に電気的に接続される警報部を含む。
【0011】
さらに、車両本体は取付孔を有し、撮像部は、取付孔内に設けられるカメラと、カメラと取付孔の孔壁との間に位置する軟性部と、を含む。
さらに、車両本体は、車輪部が回動可能に取り付けられている取付フレームをさらに含み、駆動部は、車輪部の内側に設けられ、車輪部の輪軸に接続されることで、輪軸の軸線回りに回動するように車輪部を駆動する第1駆動部と、取付フレームに駆動接続され、取付フレームを回動させるように駆動することで、取付フレームの回動に連れられて車輪部が転舵する第2駆動部と、を含む。
【0012】
さらに、車両本体は、ボードと、ボードに対して回動可能に設けられ、第1端が取付フレームに接続されて、第2駆動部が非作動状態にある場合に、ポール部を操作されることで車輪部を転舵させるポール部と、を含み、撮像部がポール部の第2端に設けら、ポール部は、第1ポール及び第2ポールを含み、第2ポールが第1ポールに伸縮可能に設けられ、第1ポールの第2ポールから離れた一端が取付フレームに接続され、第2ポールの第1ポールから離れた一端は撮像部を取り付けるためであり、又は、ポール部は第3ポール及び第4ポールを含み、第4ポールが第3ポールに折り畳み可能に設けられ、第3ポールの第4ポールから離れた一端が取付フレームに接続され、第4ポールの第3ポールから離れた一端は撮像部を取り付けるためである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の技術的構成によれば、スクーターに撮像部及び制御部が設けられることにより、制御部は、撮像部で撮像された道路状況環境に基づいて駆動部を制御して、回動するように車輪部の少なくとも一部を駆動し、撮像部で発見された障害物を避け、スクーターの走行安全性を向上させる。
本願の一部を構成する明細書用図面は、本発明をさらに理解してもらうためのものであり、また、本発明における模式的実施例及びその説明は本発明を説明するものであり、本発明を不当に限定するものではない。図面において、
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明によるスクーターの実施例1を示す構造模式図である。
【
図2】本発明によるスクーターの撮像部の実施例1を示す撮像画角模式図である。
【
図3】本発明によるスクーターの実施例2を示す構造模式図である。
【
図4】本発明によるスクーターの実施例3を示す構造模式図である。
【
図5】本発明によるスクーターの撮像部の実施例を示す構造模式図である。
【
図6】本発明によるスクーターの撮像部の実施例2を示す撮像画角模式図である。
【
図7】本発明によるスクーターの撮像部の実施例3を示す撮像画角模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
なお、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例中の構成要件を組み合わせることができる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を詳しく説明する。
ここに使用される用語は、あくまでも具体的な実施形態を説明するためのものであり、本願による例示的な実施形態を限定することを意図していないことに注意が必要である。ここに使用されるように、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、単数形が使用されていても、複数形を含むものとする。また、本明細書に「含む」及び/又は「有する」といった用語が使用される場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、アセンブリー及び/又はそれらの組み合わせがあることを示す。
【0016】
なお、本願の明細書及び特許請求の範囲並びに図面に言及された「第1」、「第2」等の用語は、類似した対象を区別するためのものであり、特定の順番又は前後順序を説明するためのものではない。ここで説明した本願の実施例をここで示した又は説明した順番以外の順番で実施可能なものにするために、このように使用された数字は適した場合であれば互いに取り替え可能なことは、理解されるべきである。また、用語である「含む」、「有する」及びそれらの如何なる変形は、排他的にならずに含まれたものをカバーすることがその意図であり、例えば、一連のステップ又はユニットを含めたプロセス、方法、システム、製品又は機器は、明確に示したステップ又はユニットに限定される必要がなく、これらのプロセス、方法、製品又は機器に対して明確に示していなかったり、固有であったりする他のステップ又はユニットを含むことができる。
【0017】
説明のために、ここでは空間上相対的な用語、例えば、「・・・の上にある」、「・・・の上方にある」、「・・・の上面に」、「上の」等を使うことで、図示されるようなデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間位置関係を表すことができる。空間上相対的な用語は、デバイスの図示される方位以外の使用又は操作における方位を含むことを意図することは、理解されるべきである。例えば、図面におけるデバイスが反転される場合、「他のデバイス又は構造の上方にある」又は「他のデバイス又は構造の上にある」と記載されたデバイスは、反転された後、「他のデバイス又は構造の下方にある」又は「他のデバイス又は構造の下にある」ように説明される。このため、示例的な用語である「・・・の上方にある」は、「・・・の上方にある」と「・・・の下方にある」という2つの方位を含むことができる。このデバイスは、他の異なる方式で位置決められてもよく(90度回転するか、或いは他の方位にある)、これに応じて、ここに使用される空間上相対的な説明について解釈する。
【0018】
今、図面を参照しながら、本願の示例的な実施形態についてさらに詳しく説明する。しかし、これらの示例的な実施形態は、様々な異なる形式で実施されることができ、ここに説明される実施形態に限定されると理解してはならない。これらの実施方式を提供するのは、本願の開示を徹底的かつ完全なものにし、これらの示例的な実施形態を当業者に充分に伝えるためであり、図面において、明確にするために、層及び領域の厚さを大きくする可能性があり、また、同一のデバイスに対して同一の符号を付するため、それらに関する説明を省略することは、理解されるべきである。
【0019】
図1〜
図7に示すように、本発明の実施例によれば、スクーターを提供する。
具体的には、
図1に示すように、このスクーターは、車両本体10と、駆動部20と、車輪部30と、撮像部40と、制御部とを含み、駆動部20が車両本体10に接続され、車輪部30の少なくとも一部が駆動部20に可動自在に接続され、撮像部40が車両本体10に接続され、撮像部40によって車両本体10の周囲の環境を撮像し、制御部が車両本体10に接続されながら、撮像部40及び車輪部30のそれぞれに電気的に接続され、制御部は、撮像部40で収集された信号に基づいて駆動部20を制御して、車輪部30の少なくとも一部に連れられて車両本体10が移動し障害物を避けるように駆動する。
【0020】
本実施例において、スクーターに撮像部及び制御部が設けられることにより、制御部は、撮像部で撮像された道路状況環境に基づいて駆動部を制御して、回動するように車輪部の少なくとも一部を駆動し、撮像部で発見された障害物を避け、スクーターの走行安全性を向上させる。
本実施例において、車両本体10は、ボード11と、ポール部12とを含み、ボード11が駆動部20に接続され、ポール部12がボード11に回動可能に接続され、ポール部12の第1端が駆動部20に接続され、ポール部12の第2端が撮像部40に接続される。このように設けることにより、撮像部がポール部12の第2端に接続されるため、撮像部は一定の高さを有し、周囲環境をよりよく観察することができ、制御部は、撮像部で撮像された道路状況環境に基づいて駆動部を制御して、回動するように車輪部の少なくとも一部を駆動し、撮像部で発見された障害物を避け、スクーターの走行安全性を向上させる。
【0021】
図1及び
図2に示すように、撮像部40は、撮像本体と、第1カメラ42と、第2カメラ43とを含み、撮像本体がポール部12の第2端に接続され、第1カメラ42が撮像本体に接続され、第1カメラ42が制御部に電気的に接続され、第1方向に沿って撮像作業を行い、第2カメラ43が撮像本体に接続され、第2カメラ43と第1カメラ42とが対向して設けられ、第2カメラ43が制御部に電気的に接続され、第2方向に沿って撮像作業を行う。このように設けることにより、上記撮像部40は異なる方向のカメラによって全方位を観察することが容易となり、スクーターの走行安全性を向上させる。
【0022】
具体的には、撮像部40は、ポール部12の第2端に接続される撮像本体と、撮像本体に接続されながら、制御部に電気的に接続されることで、制御部が第1カメラ42で収集された画像情報を取得する第1カメラ42と、撮像本体に接続されながら、制御部に電気的に接続されることで、制御部が第2カメラ43で収集された画像情報を取得する第2カメラ43と、を含み、第2カメラ43の向きは第1カメラ42の向きとは逆である。
【0023】
本実施例において、ポール部12の第2端に取付孔が開設され、取付孔が貫通孔であり、撮像部40の少なくとも一部が取付孔内にあり、撮像部40がダブル魚眼撮像装置である。このように設けることにより、貫通孔を介するダブル魚眼撮像装置の取り付けや、ダブル魚眼撮像装置の前後カメラによる周囲の環境の観察が容易となる。
具体的には、ポール部12の第2端に取付孔が開設され、取付孔が貫通孔であり、撮像部40の少なくとも一部が取付孔内にあり、撮像部40がダブル魚眼撮像装置であり、ダブル魚眼撮像装置のカメラの少なくとも一部が取付孔の外側にある。
【0024】
図1及び
図2に示すように、ポール部12は、第1ポール121と第2ポール122とを含み、第1ポール121の第1端がボード11に接続され、第1ポール121の第2端に開口が設けられ、開口は第1ポール121の長手方向に収容室が形成され、第2ポール122の第1端が収容室内に可動自在に設けられ、第2ポール122の第2端が撮像部40に接続される。このように設けることにより、スクーターは、無人運転状態で、第2ポール122の位置を変更することでスクーターの重心を下げることができ、スクーターの無人走行安全性を向上させる。
【0025】
具体的には、第1ポール121及び第2ポール122のうちの少なくとも一方には距離センサが設けられ、距離センサは、制御部に電気的に接続される。第2ポール122は、収容室内にある縮んだ位置と、収容室外にある伸びた位置とを有し、距離センサによって第2ポール122が縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部40で収集された画像信号によって、始動するように駆動部20を制御し、また、距離センサによって第2ポール122が伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部40を制御する。距離センサを設けることで第1ポール121と第2ポール122との相対的な距離を検出し、さらに、スクーターが無人運転状態かそれとも有人運転状態かを判断し、無人運転状態である場合に、撮像部は作業を開始し、スクーターが有人運転状態である場合に、撮像部は始動しない。
【0026】
具体的には、第1ポール121及び/又は第2ポール122には距離センサが設けられ、距離センサによって、第2ポール122が縮んだ位置又は伸びた位置にあるのを検出する。駆動部20は、転舵するように車輪部30を駆動するための第2駆動部22を有する。制御部は距離センサに接続され、距離センサによって第2ポール122が縮んだ位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部40で収集された画像信号によって、動作するように第2駆動部22を制御し、車輪部30は第2駆動部22の駆動により転舵する。また、距離センサによって第2ポール122が伸びた位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部40及び第2駆動部22を制御し、車輪部30は操作者の操作により転舵する。
【0027】
図4、
図6及び
図7に示すように、ポール部12は、第3ポール123と第4ポール124とを含み、第3ポール123の第1端がボード11に接続され、第4ポール124が第3ポール123の第2端にヒンジ接続され、第4ポール124が撮像部40に接続され、第4ポール124は、第3ポール123に接続される作動位置と、第3ポール123に対して折り畳まれる折り畳み位置とを有する。第4ポール124が作動位置にある場合に、第4ポール124は第3ポール123の軸線と同軸に設けられる。第4ポール124が折り畳み位置にある場合に、第4ポール124の軸線は第3ポール123の軸線に対して第1所定角をなし、撮像部40の撮像方向は水平面に対して第2所定角をなす。このように設けることにより、スクーターは無人走行状態で重心位置を下げることが容易となり、撮像部は、第4ポール124の折り畳みに伴い、撮像角度を変更することができ、第4ポール124が折り畳み位置にある場合に、第2所定角は90°である。このように設けることにより、撮像部40は、周囲の環境や道路状況を最大限に撮像することができる。
【0028】
本実施例において、第4ポール124及びボード11のうちの少なくとも一方には距離センサが設けられ、距離センサが制御部に電気的に接続され、距離センサによって第4ポール124が折り畳み位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部40で収集された画像信号によって駆動部20を制御して、車輪部30の少なくとも一部に連れられて車両本体10が移動し障害物を避けるように駆動し、また、距離センサによって第4ポール124が作動位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部40を制御する。距離センサを設けることで、第4ポール124及び第3ポール123が作動位置かそれとも折り畳み位置かを検出し、さらに、スクーターが無人運転状態かそれとも有人運転状態かを判断し、無人運転状態である場合に、撮像部は作業を開始し、スクーターが有人運転状態である場合に、撮像部は始動しない。
【0029】
具体的には、スクーターは、人工運転状態と無人運転状態とを有し、第4ポール124は、第3ポール123に当接する作動位置と、第3ポール123に対して傾斜する折り畳み位置とを有する。スクーターが人工運転状態にある場合に、第4ポール124は作動位置にあり、操作者はポール部12を操作することで車輪部30を転舵させる。スクーターが無人運転状態にある場合に、第4ポール124は折り畳み位置にあり、駆動部20は、転舵するように車輪部30を駆動する。第3ポール123及び/又は第4ポール124に距離センサが設けられ、距離センサによって、第4ポール124が作動位置又は折り畳み位置にあるのを検出する。駆動部20は、転舵するように車輪部30を駆動するための第2駆動部22を有する。制御部が距離センサに接続され、距離センサによって第4ポール124が折り畳み位置にあると検出された場合に、制御部は、撮像部40で収集された画像信号によって、動作するように第2駆動部22を制御し、車輪部30は第2駆動部22の駆動により転舵する。また、距離センサによって第4ポール124が作動位置にあると検出された場合に、制御部は、作業を停止するように撮像部40及び第2駆動部22を制御し、車輪部30は操作者の操作により転舵する。
【0030】
本実施例において、撮像部40は、撮像本体とカメラとを含み、撮像本体が第4ポール124に接続され、カメラが撮像本体に接続され、カメラはシングル魚眼カメラである。シングル魚眼カメラは、広角撮像画角を提供することができ、周囲の環境を有効に観察することができる。
【0031】
図5、
図6及び
図7に示すように、撮像部40は、遮断部41をさらに含み、遮断部は撮像本体に着脱可能に接続され、遮断部41の少なくとも一部は、カメラの中部にある遮断位置と、カメラから離れた回避位置とを有し、遮断部41が遮断位置にある場合に、カメラの撮像画角は環状の画角である。遮断部41がカメラの中部の遮断位置にある場合に、撮像部が下から上へ直接撮像して、プライバシーが侵害される問題を回避し、環状の画角であると、鉛直方向に沿って直接上方を撮像することがないため、個人のプライバシーを意図せずに撮像してしまう不具合を回避する。
図6及び
図7におけるFOV領域が環状の画角領域である。
【0032】
本実施例において、スクーターは、警報部を含み、警報部が車両本体10に接続されながら、制御部に電気的に接続される。このように設けることにより、無人走行状態で、歩行者に警告することが容易となり、例えば、昼では音で警告し、夜では光の点滅で警告する。具体的な実施にあたり、警報部は車両本体10に取り付けられ、制御部が警報部に接続され、これにより、スクーターが無人運転状態にある場合に、制御部は、警告信号を発するように警報部を制御する。
【0033】
車両本体10は、取付孔を有し、撮像部40は、カメラと軟性部とを含み、カメラが取付孔内に設けられ、軟性部がカメラと取付孔の孔壁との間に位置する。軟性部は、ゴムパッドであることができる。軟性部により撮像部40を保護し、撮像部40の寿命を向上させる。
【0034】
以下、図面を結合して本発明のスクーターをより詳しく説明する。
図1〜
図7に示すように、本発明のスクーターは、車両本体10と、駆動部20と、車輪部30と、撮像部40と、制御部とを含み、駆動部20が車両本体10に接続され、車輪部30の少なくとも一部が駆動部20に可動自在に接続され、撮像部40が車両本体10に接続され、撮像部40によって車両本体10の周囲の環境を撮像し、制御部が車両本体10に接続されながら、撮像部40及び車輪部30のそれぞれに電気的に接続され、制御部は、撮像部40で収集された信号に基づいて駆動部20を制御して、車輪部30の少なくとも一部に連れられて車両本体10が移動し障害物を避けるように駆動する。
【0035】
具体的には、
図1に示すように、駆動部20は、車輪部30の内側に設けられた第1駆動部21を含み、第1駆動部21は車輪部30の輪軸に接続されることで、輪軸の軸線回りに回動するように車輪部30を駆動する。
本実施例において、
図1に示すように、車両本体10は、取付フレーム50をさらに含み、車輪部30は、取付フレーム50に回動可能に取り付けられ、駆動部20は、第2駆動部22を含み、第2駆動部22は、取付フレーム50に駆動接続され、回動するように取付フレーム50を駆動することで、取付フレーム50に連れられて車輪部30が転舵する。
【0036】
具体的には、第2駆動部22は主駆動輪を有し、取付フレーム50に従動輪が設けられ、主駆動輪及び従動輪に伝達ベルトが設置され、主駆動輪に連れられて従動輪が回動することで、取付フレーム50が回動する。
具体的には、
図1〜
図4に示すように、車両本体10は、ボード11と、ボード11に対して回動可能に設けられたポール部12とを含み、ポール部12の第1端が取付フレーム50に接続され、これにより、第2駆動部22が非作動状態にある場合に、ポール部12を操作することで車輪部30を転舵させる。撮像部40がポール部12の第2端に設けられる。
【0037】
本実施例において、
図1に示すように、ポール部12は、第1ポール121及び第2ポール122を含み、第2ポール122が第1ポール121に伸縮可能に設けられ、第1ポール121の第2ポール122から離れた一端が取付フレーム50に接続され、第2ポール122の第1ポール121から離れた一端は撮像部40を取り付けるためである。
本実施例において、スクーターは、人工運転状態と無人運転状態とを有し、第2ポール122は、縮んだ位置と伸びた位置とを有する。スクーターが人工運転状態にある場合に、第2ポール122は伸びた位置にあり、操作者はポール部12を操作することで車輪部30を転舵させる。スクーターが無人運転状態にある場合に、第2ポール122は縮んだ位置にあり、駆動部20は、転舵するように車輪部30を駆動する。
【0038】
具体的には、
図3、
図4、
図6に示すように、ポール部12は、第3ポール123及び第4ポール124を含み、第4ポール124は第3ポール123に折り畳み可能に設けられ、第3ポール123の第4ポール124から離れた一端が取付フレーム50に接続され、第4ポール124の第3ポール123から離れた一端は撮像部40を取り付けるためである。
【0039】
なお、これに加え、本明細書に言及された「1つの実施例」、「他の実施例」、「実施例」等とは、当該実施例を結合して説明された具体的な特徴、構造又は特点が本願で総括して説明した少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。明細書において複数の箇所に出た同じ記載は、必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。さらに、いずれかの実施例を結合して1つの具体的な特徴、構造又は特点を説明する際に、他の実施例を結合してこのような特徴、構造又は特点を実現することも本発明の範囲内に含まれることを意図している。
【0040】
上述した実施例において、各実施例に対する記述はそれぞれ独自の重点があり、ある実施例について詳しく説明していない部分は、他の実施例の関連記述を参照することができる。
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定することは意図していない。当業者であれば、本発明に様々な変更や変形が可能である。本発明の思想や原則内の如何なる修正、均等の置き換え、改良なども、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0041】
10…車両本体、11…ボード、12…ポール部、121…第1ポール、122…第2ポール、123…第3ポール、124…第4ポール、20…駆動部、21…第1駆動部、22…第2駆動部、30…車輪部、40…撮像部、41…遮断部、42…第1カメラ、43…第2カメラ、50…取付フレーム