特許第6948480号(P6948480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6948480ページサイトからチャットページを表示するプログラム、ユーザ端末、Webサーバ及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6948480
(24)【登録日】2021年9月22日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】ページサイトからチャットページを表示するプログラム、ユーザ端末、Webサーバ及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20210930BHJP
【FI】
   G06F13/00 560A
   G06F13/00 650B
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2021-24787(P2021-24787)
(22)【出願日】2021年2月19日
【審査請求日】2021年2月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506166387
【氏名又は名称】一般社団法人組込みシステム技術協会
(73)【特許権者】
【識別番号】304012596
【氏名又は名称】株式会社CRI・ミドルウェア
(73)【特許権者】
【識別番号】510214388
【氏名又は名称】株式会社エクスモーション
(74)【代理人】
【識別番号】100135068
【弁理士】
【氏名又は名称】早原 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】武部 桂史
(72)【発明者】
【氏名】押見 正雄
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 博之
(72)【発明者】
【氏名】幅 朝徳
(72)【発明者】
【氏名】花房 宏通
(72)【発明者】
【氏名】小澤 慶
(72)【発明者】
【氏名】野口 道雄
(72)【発明者】
【氏名】山形 祐也
(72)【発明者】
【氏名】小林 洋介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 一久
【審査官】 岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−351965(JP,A)
【文献】 特開2011−210052(JP,A)
【文献】 特開2003−258988(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/033420(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバによって公開されるページサイトに組み込まれたプログラムであって、当該ページサイトをブラウザで実行する際に、ユーザ端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
Webサーバによって、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページの取得要求をWebサーバへ送信し、受信したチャットページを表示するチャットページ表示手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
チャットページ表示手段は、パネル検出手段によって、通信中のチャットページに紐付くパネルがブラウザに表示されてないと検出された際に、当該チャットページの表示を停止する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
複数のユーザ端末同士は、チャットページを介して、テキスト、映像及び/又は音声からなるマルチメディアデータを送受信する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
ページサイトのコンテンツ音声と、チャットページのコンテンツ音声とを同時に再生可能な音声制御手段を更に有し、
音声制御手段は、チャットページ表示手段によって表示されたチャットページのコンテンツ音声の音量よりも、ページサイトのコンテンツ音声の音量が低くなるように制御する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
ページサイトには、パネル毎に、スクロール方向のピクセル数が予め設定されており、
パネル検出手段は、ブラウザの表示エリアのピクセル数と、スクロールしたピクセル数とから、ブラウザに表示中のパネルを検出する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
パネル毎に、コンテンツID(IDentifier)が紐付けられており、
チャットページ表示手段は、パネルに紐付くコンテンツIDをWebサーバへ送信する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
当該プログラムは、デジタル展示会に基づくものであって、
Webサーバは、展示会サーバであり、
ページサイトは、スクロール方向を進行方向とした複数のパネルが並んでおり、
パネルは、チャットページの入口となる画像又は動画であり、
ユーザ端末は、展示会内を閲覧するユーザとして操作される
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
Webサーバによって公開されるページサイトに、ブラウザによってアクセスするユーザ端末において、
Webサーバによって、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページの取得要求をWebサーバへ送信し、受信したチャットページを表示させるチャットページ表示手段と
を有することを特徴とするユーザ端末。
【請求項9】
ユーザ端末のブラウザによって、公開するページサイトにアクセスさせるWebサーバにおいて、
ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページを、ユーザ端末へ送信して表示させるチャットページ表示手段と
を有することを特徴とするWebサーバ。
【請求項10】
ページサイトを公開するWebサーバと、当該ページサイトをブラウザによってアクセスするユーザ端末とを有するシステムのチャットページ表示方法において、
Webサーバは、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ユーザ端末が、ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定する第1のステップと、
Webサーバが、検出されたパネルに対応付けられたチャットページを、ユーザ端末へ送信して表示させる第2のステップと
を有することを特徴とするチャットページ表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末がアクセスしているページサイトを、専用のチャットページを表示させる技術に関する。特に、デジタル展示会における出展者及び来場者との間で、出展者自らのブース内におけるコミュニケーションの用途に適する。
【背景技術】
【0002】
従来の展示会や見本市によれば、出展者としては、商品やサービスなどの展示又はデモンストレーションによって、一度に多数の来場者へアピールすることができる。また、出展者は、来場者を自らのブースに来場者を招き入れることによって、親密なコミュニケーションを図り、新規顧客獲得やビジネス商談につなげることができる。
また、来場者としては、展示会等に来場するだけで、多数の出展者の商品やサービスを見ることができるだけでなく、自ら目的とする商品等の比較検討や、出展者と対面で商談までもすることができる。
更に、主催者としては、展示会や見本市を大規模に開催するほど、出展者から出展料を徴収し、来場者からは来場費を徴収することによって、ビジネスとして成立していた。
【0003】
一方で、近年、コロナ禍の下、ニューノーマル(新たな常態)に対応するために、大規模な展示会や見本市を開催することによって集客することが困難となってきている。人の流れを抑制するべく、企業の社員であっても、テレワーク化によって、リアル展示会に足を運ぶこともできなくなっている。
【0004】
これに対し、「デジタル展示会」(オンライン展示会、バーチャル展示会)が注目されてきている。デジタル展示会によれば、リアルな会場に集客するではなく、インターネット上の仮想空間の会場に集客する。特に、リアルな会場で展示会を運営していた主催者が、リアル展示会のリプレイスとして、デジタル展示会のプラットフォームを提供しようとしている。
【0005】
従来、実際の展示会に参加できない人であっても、展示物を見ることができる、臨場感にあふれたWEB展示会を提供する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、サーバは、実際に開催された展示会の会場内を撮影して得られた画像データに基づいて生成されたウォークスルー用データを用い、ユーザの移動指示に従って移動方向の画面を、端末のモニタ上に出力することにより、WEB展示会の会場内を移動可能とする。WEB展示会に設置されたブースでは、展示物に関する情報が提供される。
【0006】
また、展示会での来場者と出展社との商談を可能にするアポイント支援システムの技術もある(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、出展社(出展者識別子)の担当者によって入力された製品サービス識別子と、来場者(来場者識別子)によって入力された興味のある製品サービス識別子とをマッチングさせる。
【0007】
更に、オンライン上で多人数を集客してチーム形成する方法として、例えばゲームのプラットフォームがある。そこで用いられる技術として、従来、ゲームの進行状況に応じて通信方式を切り替える技術がある(例えば特許文献3参照)。この技術によれば、ユーザ端末に対するライブ配信を、複数種類の通信方式のうちのいずれかにより実行する。ライブ配信を受けているユーザ端末のうちから、配信端末と双方向通信を行う特定のユーザ端末を特定する。特定のユーザ端末以外のユーザ端末に対するライブ配信を実行しつつ、特定のユーザ端末と通信するサーバを特別のサーバに切り替える。例えばライブ配信サーバに複数のユーザ端末が接続されている際に、特定のユーザ端末のみ双方向通信サーバや音声通信サーバに切り替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−004470号公報
【特許文献2】特開2007−004470号公報
【特許文献3】特許第6776425号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】AWS IoT Chat Application、[online]、[令和3年2月10日検索]、インターネット<URL:https://github.com/aws-samples/aws-iot-chat-example>
【非特許文献2】Zoom API、[online]、[令和3年2月10日検索]、インターネット<URL:https://marketplace.zoom.us/docs/api-reference/zoom-api>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
リアル展示会であってもデジタル展示会であっても、主催者と出展者とが存在する。しかしながら、デジタル展示会では、リアル展示会と比較して、ユーザ端末を操作する来場者と、オペレータが控えた出展者との間で、親密なコミュニケーションが取りづらい。大きな理由として、来場者も出展者も、パネルの向こうに誰かいるのか、また誰がいるのかもわからないために、コミュニケーションにつながらない。来場者から見れば、通常のWebサイトを閲覧している感覚でしかない。出展者から見れば、パネルを閲覧している人がいたとしても話し掛けることもできない。
【0011】
これに対し、本願の発明者は、主催者によってページサイトが運営されていたとしても、出展者の商品やサービスに興味を持った複数の来場者と会話が共有できるような、親密なコミュケーションをとることができないか、と考えた。
【0012】
特許文献1に記載の技術によれば、ライブ配信中の複数のユーザ端末の中で、特定のユーザ端末のみ双方向通信や音声通信に切り替えることができる。しかしながら、通信サーバを切り替えても、来場者と出展者との間のコミュニケーションを高めることはできない。
【0013】
そこで、本発明は、ページサイトからチャットページを表示するプログラム、ユーザ端末、Webサーバ及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、Webサーバによって公開されるページサイトに組み込まれたプログラムであって、当該ページサイトをブラウザで実行する際に、ユーザ端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
Webサーバによって、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページの取得要求をWebサーバへ送信し、受信したチャットページを表示するチャットページ表示手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
チャットページ表示手段は、パネル検出手段によって、通信中のチャットページに紐付くパネルがブラウザに表示されてないと検出された際に、当該チャットページの表示を停止する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0016】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
複数のユーザ端末同士は、チャットページを介して、テキスト、映像及び/又は音声からなるマルチメディアデータを送受信する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0018】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
ページサイトのコンテンツ音声と、チャットページのコンテンツ音声とを同時に再生可能な音声制御手段を更に有し、
音声制御手段は、チャットページ表示手段によって表示されたチャットページのコンテンツ音声の音量よりも、ページサイトのコンテンツ音声の音量が低くなるように制御する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0019】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
ページサイトには、パネル毎に、スクロール方向のピクセル数が予め設定されており、
パネル検出手段は、ブラウザの表示エリアのピクセル数と、スクロールしたピクセル数とから、ブラウザに表示中のパネルを検出する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0021】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
パネル毎に、コンテンツID(IDentifier)が紐付けられており、
チャットページ表示手段は、パネルに紐付くコンテンツIDをWebサーバへ送信する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0022】
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
当該プログラムは、デジタル展示会に基づくものであって、
Webサーバは、展示会サーバであり、
ページサイトは、スクロール方向を進行方向とした複数のパネルが並んでおり、
パネルは、チャットページの入口となる画像又は動画であり、
ユーザ端末は、展示会内を閲覧するユーザとして操作される
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0023】
本発明によれば、Webサーバによって公開されるページサイトに、ブラウザによってアクセスするユーザ端末において、
Webサーバによって、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページの取得要求をWebサーバへ送信し、受信したチャットページを表示させるチャットページ表示手段と
を有することを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、ユーザ端末のブラウザによって、公開するページサイトにアクセスさせるWebサーバにおいて、
ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定するパネル検出手段と、
検出されたパネルに対応付けられたチャットページを、ユーザ端末へ送信して表示させるチャットページ表示手段と
を有することを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、ページサイトを公開するWebサーバと、当該ページサイトをブラウザによってアクセスするユーザ端末とを有するシステムのチャットページ表示方法において、
Webサーバは、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、
ユーザ端末が、ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを、所定時間継続して表示された際に又は表示直後に、検出したと判定する第1のステップと、
Webサーバが、検出されたパネルに対応付けられたチャットページを、ユーザ端末へ送信して表示させる第2のステップと
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明のプログラム、ユーザ端末、Webサーバ及び方法によれば、ページサイトからチャットページを表示することができる。これによって、展示会システムの場合、主催者によってページサイトが運営されていたとしても、来場者と出展者との間で親密なコミュニケーションを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ユーザ端末から見たページサイトの構成を表す説明図である。
図2】本発明におけるユーザ端末のブラウザで実行されるプログラムの機能構成図である。
図3】本発明におけるパネル検出部の処理を表す説明図である。
図4】本発明におけるシーケンス図である。
図5】来場者から見た、ユーザ端末におけるWebサーバのログイン画面である。
図6】来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのエントランスパネルの表示画面である。
図7】来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのxxx社パネルの表示画面である。
図8】来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのyyy社パネルの表示画面である。
図9】来場者から見た、ユーザ端末におけるyyy社チャットページの第1の表示画面である。
図10】来場者から見た、ユーザ端末におけるyyy社チャットページの第2の表示画面である。
図11】出展者から見た、公開者端末におけるWebサーバの専用ページである。
図12】Webサーバのチャットページに入室しているユーザを表す説明図である。
図13】本発明におけるWebサーバの機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0029】
図1は、ユーザ端末から見たページサイトの構成を表す説明図である。
【0030】
図1によれば、Webサーバ1は、ユーザ端末4へ、認証フォームを提示するログインサイトを公開する。ユーザ端末4を操作するユーザの認証成功後、Webサーバ1は、ユーザ端末4に、ロビーサイト(ページサイト)へアクセスさせる。
【0031】
Webサーバ1は、ユーザ端末4からアクセス可能なロビーサイトを公開する。ロビーサイトでは最初に、エントランスパネルが閲覧でき、その後、スクロール方向に複数の「パネル」が並ぶ。デジタル展示会の場合、スクロール方向は、ユーザ端末4を操作する来場者の進行方向となり、スクロールは、来場者の歩行を意味する。その歩行方向に出展者のパネルが並んでいるように、ユーザに印象付ける。
パネルは、出展者のブースの入口となる画像又は動画であり、来場者はそのパネルから、出展者のチャットページにアクセス(入場)することができる。
また、出展者のパネル毎に、「コンテンツID」が紐付けられる。コンテンツIDは、出展者のチャットページにも紐付けられ、結果的に、出展者に対応付けられる。出展者のチャットページは、その出展者が操作する公開者端末によって管理される。
【0032】
ここで、パネル毎に対応付けられたチャットページとは、仮想的なものであって、複数の来場者をマッチングさせてグループ化した通信を実現する。このようなチャットページへの入室及び退室については、Webサーバ1のAPI(Application Programming Interface)によって提供される。
【0033】
チャットページを提供するAPIとして、テキストチャットについては、例えばAWS IoTプラットフォームを用いたアプリケーションがある(例えば非特許文献1参照)。また、映像については、例えばzoomを用いたたアプリケーションもある(例えば非特許文献2参照)。
【0034】
図2は、本発明におけるユーザ端末のブラウザで実行されるプログラムの機能構成図である。
【0035】
図2によれば、ユーザ端末4は、Webサーバ1と、インターネットを介して通信する。
本発明のシステムは、例えばデジタル展示会の用途に基づくものであって、各装置を以下のように対応付ける。
Webサーバ :展示会サーバ
ユーザ端末 :来場者が操作する端末
公開者端末 :出展者が操作する端末
尚、Webサーバ1は、クラウドサーバとして実装されるものであってもよい。
【0036】
Webサーバ1は、複数のユーザ端末4からアクセス可能なロビーサイトと、出展者毎のチャットページとを公開する。また、Webサーバ1は、ユーザ端末4に対するログインサイトを公開し、来場者の認証成功後、ユーザ端末4からのロビーサイトへのアクセスを可能とする。
【0037】
公開者端末5は、Webサーバ1のパネル及びチャットページを公開している出展者が操作する端末である。これも、ブラウザを搭載したパーソナルコンピュータ等である。
【0038】
ユーザ端末4は、ブラウザを搭載したパーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレットであって、Webサーバ1のログインサイトやチャットページにアクセスすることができる。ユーザ端末4には、既存のブラウザが予めインストールされている。ブラウザとしては、具体的にはChrome(登録商標)、Firefox(登録商標)、Edge(登録商標)、Safari(登録商標)などがある。
【0039】
図2によれば、ユーザ端末4は、認証部400と、ページサイト取得部401と、パネル検出部41と、チャットページ表示部42と、音量制御部43とを有する。これら機能構成部は、ユーザ端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能部の処理の流れは、システムのチャットページ表示方法としても理解できる。
【0040】
Webサーバ1が公開するロビーサイトのページコンテンツには、ブラウザで実行される際に、ユーザ端末4のコンピュータで実行可能なプログラムが組み込まれている。具体的にはJavaScript(登録商標)のようなWebブラウザ用のスクリプト言語で記述されたプログラムである。
【0041】
[認証部400]
認証部400は、Webサーバ1との間で認証シーケンスを実行する。Webサーバ1のログインサイトにアクセスし、ユーザに入力させたユーザID及びパスワードを、Webサーバ1へ送信する。尚、ユーザ端末4は、そのユーザIDを用いて当該チャットページへの入室が可能となる。
【0042】
[ページサイト取得部401]
ページサイト取得部401は、Webサーバ1からロビーサイトのコンテンツを受信し、ユーザインタフェースとなるブラウザに表示する。ロビーサイトのコンテンツには、前述したように例えばJavaScriptで記述されたプログラムが組み込まれており、ブラウザで直ぐに実行される。このプログラムの実行によって、パネル検出部41及びチャットページ表示部42が機能する。
【0043】
[パネル検出部41]
パネル検出部41は、ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを検出する。
【0044】
図3は、本発明におけるパネル検出部の処理を表す説明図である。
【0045】
図3によれば、パネル検出部41には、ロビーサイトのスクロール方向が縦方向である場合、ブラウザの表示設定から「ブラウザの表示エリアの縦ピクセル数」を検出することができる。
ロビーサイトには、スクロール方向に複数のパネルが並んでおり、パネル毎に、以下の情報も予め設定されている。
「ロビーサイト先頭からパネル先頭までの縦ピクセル数」
「パネルの縦ピクセル数」
勿論、ロビーサイトのスクロール方向が横方向である場合、横ピクセル数を設定する。
【0046】
また、パネル検出部41は、ロビーサイトに組み込まれたJavaScriptのプログラムを実行することによって、ブラウザの表示エリアの先頭位置を検出することができる。これによって、ブラウザの表示エリアの縦ピクセル数から、現在表示中のパネルを特定することができる。
尚、パネル毎に、コンテンツIDが紐付けられている。コンテンツIDは、パネルと共に、チャットページを運営管理する出展者を識別するものである。
【0047】
パネル検出部41は、現在表示中のパネルを検出した際に、以下の3つのいずれかの判定タイミングで、チャットページ表示部42へ、チャットページの表示を指示する
(1)ブラウザに表示中のパネルが所定時間(例えば10秒)継続して表示された際に、当該パネルを検出した判定する。
(2)ブラウザに表示中のパネルがユーザによって選択操作(例えばクリック又はタップ)がなされた際に、当該パネルを検出した判定する。
(3)直ぐに当該パネルを検出した判定する。
【0048】
[チャットページ表示部42]
チャットページ表示部42は、Webサーバ1との間でセッションを確立し、当該パネルに対応付けられたチャットページを表示する。
また、チャットページ表示部42は、パネル検出部41によって、通信中のチャットページに紐付くパネルがブラウザに表示されなくなったと検出された際に、当該チャットページから退出するべくセッションを切断する。
このように、チャットページを介して又はピアツーピアに接続して、他のユーザ端末と通信することができる。
【0049】
[音声制御部43]
音声制御部43は、ユーザインタフェースのスピーカへ音声を出力する。特に、音声制御部43は、ページサイトのコンテンツ音声と、チャットページのコンテンツ音声とを同時に再生可能なものである。
本発明の特徴として、音声制御部43は、チャットページ表示部42によって表示されたチャットページのコンテンツ音声の音量よりも、ページサイトのコンテンツ音声の音量が低くなるように制御する。このように音量を制御することによって、リアル展示会と同様に、デジタル展示会でも、周囲のブースやイベントの雑音も混在して、ユーザに聞こえることとなり、リアル感を高めることができる。
【0050】
図4は、本発明におけるシーケンス図である。
【0051】
(S01)ユーザ端末4は、Webサーバ1との間で認証シーケンスを実行する。
例えば展示会サーバのようなWebサーバ1は、来場者の認証情報(ユーザID及びパスワード)を予め保持している。
その上で、最初に、来場者が操作するユーザ端末4は、Webサーバ1のログインサイトへアクセスする。これに対し、Webサーバ1は、ログインサイトの認証フォームを返信する。
【0052】
図5は、来場者から見た、ユーザ端末におけるWebサーバのログイン画面である。
最初に、来場者が操作するユーザ端末4は、Webサーバ1のログインサイトへアクセスする。これに対し、Webサーバ1は、ログインサイトの認証フォームを返信する。入力されたユーザID及びパスワードは、Webサーバ1へ送信される。
【0053】
Webサーバ1は、ユーザ端末4から認証情報を受信し、認証成否を判定する。認証成功後、Webサーバ1は、ユーザ端末4へ、ロビーサイトにアクセス可能とするリダイレクト要求を送信する。
尚、Webサーバ1は、ユーザ端末へ、ユーザIDに代えて、アクセストークンを発行するものであってもよい。
【0054】
(S02)ユーザ端末4は、Webサーバ1のロビーサイトへアクセスする。ロビーサイトは、図3で前述したように、複数のパネルがスクロール方向に並ぶページサイトである。例えば展示会の場合、エントランスから順に、来場者の進行方向に応じて、出展者のブースが並んでいるような印象を、ユーザに与える。
【0055】
図6は、来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのエントランスパネルの表示画面である。
図6によれば、ユーザ端末4は、ロビーサイトにアクセスすると、エントランスパネルが表示される。そして、ブラウザに表示されたロビーサイトをスクロールすることによって、出展者のパネルが順々に表示されていく。
【0056】
(S10)最初に、ユーザ操作によって、ユーザ端末4のブラウザには、出展者xxx社パネルが表示されている。
【0057】
図7は、来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのxxx社パネルの表示画面である。
図7によれば、エントランスパネルからスクロールすることによって、xxx社パネルが表示されている。ユーザ端末4では、ロビーサイトの組み込みプログラムによって、xxx社パネルがブラウザに表示中であることを検出している。
その後、ユーザ端末4を操作するユーザは、あまり興味がなく、直ぐに次にスクロールしたとする。
【0058】
(S11)次に、ユーザ操作によって、ユーザ端末4のブラウザには、出展者yyy社パネルが表示されている。
【0059】
図8は、来場者から見た、ユーザ端末におけるロビーサイトのyyy社パネルの表示画面である。
図8によれば、xxx社パネルからスクロールすることによって、yyy社パネルが表示されている。このとき、ユーザ端末4を操作するユーザは、興味を持って視認していたとする。ユーザ端末4では、ロビーサイトの組み込みプログラムによって、yyy社パネルがブラウザに表示中であることを検出しており、その継続時間も計測している。
【0060】
(S12)ここで、ユーザ端末4のブラウザに出展者yyy社パネルが表示されて、所定時間(例えば10秒)が経過したとする。
【0061】
(S2)ユーザ端末4は、所定時間が継続した際に、yyy社パネルの「コンテンツID」及び「ユーザID(又はアクセストークン)」に基づくURL(Uniform Resource Locator)へ向けて、取得要求を、Webサーバ1へ送信する。これによって、ユーザ端末4は、Webサーバ1のyyy社チャットページのコンテンツを受信して表示する。
【0062】
Webサーバ1は、ユーザ端末4との間で、非同期通信をするものであってもよい。既に読み込んだページから更にHTTPリクエストを送信することができ、ページを遷移することなく、データを送受信することができる。
【0063】
図9は、来場者から見た、ユーザ端末におけるyyy社チャットページの第1の表示画面である。
図9によれば、yyy社チャットページ内で、来場者及び出展者同士で、テキストチャットが交換されている。出展者の商品やサービスに興味をもった来場者を、チャットページ内でグループ化することができる。その中で、一斉メッセージ通知やチャットなどによって、同時に商品説明やサービス情報を共有することができ、コミュニケーションの親密感を高めることできる。
【0064】
図10は、来場者から見た、ユーザ端末におけるyyy社チャットページの第2の表示画面である。
図10によれば、yyy社チャットページ内で、出展者がプレゼンテーションをしており、その映像を来場者で視聴している。これによって、リアルなライブ配信をすることができる。
【0065】
図11は、出展者から見た、公開者端末におけるWebサーバの専用ページである。
図11によれば、yyy社チャットページの担当者(出展者)は、来場者との間で、テキストチャットの交換や、動画配信を管理することができる。出展者の専用ページには、来場者のユーザIDも表示され、出展者が、来場者の個人情報を同時に認識することもできる。
出展者は、来場者の個人情報を認識することによって、来場者の属性や特性に合わせた応対が可能となり、新規顧客獲得やビジネス商談につながるような親密感の高いコミュケーションをすることができる。出展者は、例えばリアル展示会のように、会話をする相手方の名札(名刺)を見て、接客していたような感覚を持つことができる。
【0066】
図12は、Webサーバのチャットページに入室しているユーザを表す説明図である。
図12によれば、Webサーバ1のチャットページ毎に、入室しているユーザが表されている。ロビーサイトからチャットページを表示したユーザ同士は、そのチャットページを介して相互に通信することができる。
【0067】
図13は、本発明におけるWebサーバの機能構成図である。
【0068】
図13によれば、Webサーバ1は、展示会サーバとして、認証部100と、ページサイト送信部101と、コンテンツ送受信部102と、チャットページ表示部12と、コンテンツ蓄積部13とを有する。これら機能構成部は、Webサーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
コンテンツ蓄積部13は、ページサイトに並ぶパネル毎に、閲覧中のユーザ同士をグループ化する仮想的なチャットページを対応付けて蓄積する。
認証部100は、ユーザ端末4との間で認証シーケンスを実行し、来場者を認証する。
ページサイト送信部101と、ユーザ端末4からページ取得要求に応じて、ロビーサイトのページコンテンツを、ユーザ端末4へ応答する。
コンテンツ送受信部102は、出展者が操作する公開者端末5から、パネル及びチャットページのコンテンツを受信し、コンテンツ蓄積部13に蓄積する。
チャットページ表示部12は、ユーザ端末4によってブラウザに表示中のパネルに対応付けられたチャットページを表示させる。具体的には、パネルに紐付くコンテンツIDを受信し、ユーザ端末4と当該パネルに対応するチャットページを介して通信させる。
【0069】
以上、詳細に説明したように、本発明のプログラム、ユーザ端末、Webサーバ及び方法によれば、ページサイトからチャットページを表示することができる。これによって、展示会システムの場合、主催者によってページサイトが運営されていたとしても、来場者と出展者との間で親密なコミュニケーションを図ることができる。
【0070】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0071】
1 Webサーバ
100 認証部
101 ページサイト送信部
102 コンテンツ送受信部
12 チャットページ表示部
13 コンテンツ蓄積部
4 ユーザ端末
400 認証部
401 ページサイト取得部
41 パネル検出部
42 チャットページ表示部
43 音声制御部
5 公開者端末
【要約】
【課題】ページサイトからチャットページを表示するプログラム等を提供する。
【解決手段】Webサーバによって公開されるページサイトに組み込まれたプログラムであって、当該ページサイトをブラウザで実行する際に、ユーザ端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、Webサーバによって、ページサイトに並ぶパネル毎に、アクセス中の複数のユーザ端末同士で同時にチャット可能なチャットページが対応付けており、ページサイトの中で、ブラウザに表示中のパネルを検出するパネル検出手段と、検出されたパネルに対応付けられたチャットページの取得要求をWebサーバへ送信し、受信したチャットページを表示するチャットページ表示手段として機能させる。ユーザ端末同士は、チャットページを介して、テキスト、映像及び/又は音声を送受信する。
【選択図】図2
図1
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図13