(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の載り量領域を含む画像データに基づき像形成を行う場合に前記定着器のクリーニングを制御するクリーニング制御手段を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
前記温度制御手段は、前記画像データの主走査方向の位置で、前記トナーの載り量が前記第2閾値よりも少ない領域が副走査方向に連続している量と、前記副走査方向に連続している当該領域が前記主走査方向に連続している量とに基づいて、前記領域が副走査方向及び主走査方向に連続している面積を取得し、当該面積が所定のサイズ以上の場合に前記第1の載り量領域を検出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
前記温度制御手段は、前記クリーニング制御手段によるクリーニングを考慮して、前記領域が副走査方向に連続している連続量を優先させて前記第1の載り量領域が連続する面積を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
前記温度制御手段は、前記画像データの局所領域に含まれる画素数から網点率を算出する算出手段を有し、前記網点率から前記第1の載り量領域の転写剤の載り量を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記環境センサが検出した前記環境状態が、所定よりも高温・高湿環境を示している場合、前記温度制御手段は、前記定着器の温度を所定量、上げることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
前記環境センサが検出した前記環境状態が高湿環境を示していない場合、前記クリーニング制御手段は、前記定着器のクリーニングを要求する頻度を所定量、上げることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
前記温度制御手段は、局所領域のトナーの載り量を算出し、前記算出されたトナーの載り量が前記第1閾値以上で前記第2閾値よりも少ない場合、前記定着器にマッピングした定着器座標の各位置において前記第1の載り量領域が連続した回数をカウントし、当該定着器座標で前記第1の載り量領域が複数回連続したと判断された領域が連続する面積に基づき、前記定着温度を設定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記温度制御手段は、前記第1の載り量領域の間に隙間があった場合でも、当該隙間が所定の閾値以下であれば、前記領域が連続する面積として算出することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0014】
以下に説明する実施形態では、画像データに基づいて、所定以上の面積を持つ低載り量部分があるか否かを検知して定着器の温調制御とクリーニング制御を行う画像形成装置について説明する。
【0015】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る画像形成装置101を含むシステムの構成を説明する図である。
【0016】
この画像形成装置101は、例えば
図2を参照して後述するように、電子写真プロセスで画像形成する。またこの画像形成装置101は、入力した形成対象の画像データから、所定以上の面積を持つ低載り量部分があるか否かを検知し、その検知結果に基づいて定着器のクリーニング制御と温調制御を行う。ここで定着器は、未定着トナー像を用紙に定着させる。尚、ここでは低載り量部分は、前述したように、例えばトナー(転写剤)の載り量が約70%未満の領域とする。画像形成装置101は、ネットワーク105を介してホストコンピュータ102、モバイル端末103、サーバ104、不図示の他の画像処理装置などから画像データを受信して印刷(画像形成)(FAX受信プリントを含む)を実行する。また画像形成装置101に付属する画像読み取り装置(スキャナ)により原稿を読み取って得られた画像データを、ネットワーク105を介してホストコンピュータ102、モバイル端末103、サーバ104に送信できる。更に、その読み取って得られた画像データを画像処理装置101に付属する印刷部を利用して印刷することにより、コピー動作を実現できる。
【0017】
以下の説明では、画像データから所定以上の面積を持つ低載り量部分があるか否かを検知し、その検知結果に基づいて定着器の温度制御とクリーニング制御を行う例を説明する。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されず、所定以上の面積を持つ低載り量部分の検知、クリーニング・定着温調制御の画像形成装置への指示等は、画像データの送信元であるホストコンピュータ102等で実行するようにしても良い。また或いは、この処理を、画像形成装置101と画像データの送信元であるホストコンピュータ102、モバイル端末103、サーバ104等と連携して分散して行ってもよい。
【0018】
次に、画像形成装置101の構成を説明する。
【0019】
図2は、実施形態1に係る画像形成装置101の構成を説明するブロック図である。
【0020】
画像形成装置101は、データ入力部(受信部)201、画像読取部202、制御部203、記憶部204、UI部205、印刷部206、画像処理部207、定着温調制御部208、クリーニング制御部209を有している。データ入力部201は、例えばサーバ104から送信された印刷データをネットワーク105を介して受信して入力する。画像読取部202はスキャナを有し、原稿の画像を読み取って、その画像データを出力する。制御部203は、この画像形成装置101の動作を制御しており、CPU210、ROM211及びRAM212を有している。CPU210はROM211に記憶されているプログラムを実行して後述する各フローチャートで示す処理を実行する。記憶部204は例えばハードディスクドライブ(HDD)のような大容量のデータを記憶できる。CPU210は、この記憶部204に記憶されているプログラムをRAM212に展開して、後述する処理を実行するように構成されても良い。UI部205は操作パネルや表示部を含み、ユーザへのメッセージを表示したり、ユーザによる操作指示を受付ける。尚、このUI部205はタッチパネル機能を備えていても良い。印刷部206はプリンタエンジンであり、ここでは電子写真方式により用紙上に画像を形成する。
【0021】
画像処理部207は、画像データから所定以上の面積を持つ低載り量部分があるか否かを検知する。そして、画像処理部207からの検知結果を受けて、定着温調制御部208は、印刷部206の定着器の温調制御を行う。またクリーニング制御部209は、画像処理部207からの検知結果を受けてクリーニング要求の頻度を制御し、UI部205もしくは印刷部206に対してクリーニング要求を発行する。尚、ここでのクリーニング制御は、クリーニング要求の頻度を制御することを特徴としており、UI部205への表示内容、印刷部206のクリーニング方法を限定するものではない。環境センサ213は、温度及び湿度を検知するセンサで、画像形成装置101が設置されている環境の状態を検知している。
【0022】
尚、ここでは画像処理部207、定着温調制御部208及びクリーニング制御部209はそれぞれ特化したハードウェア等の処理部でなく、例えばCPU210が上述のプログラムを実行することにより、その機能を実現する構成であっても良い。
【0023】
次に、印刷時の機能設定について説明する。
【0024】
図5は、実施形態1に係る画像形成装置101のUI部205に表示される機能設定画面の一例を示す図である。
【0025】
項目一覧502には、オプションとして指定できる機能の設定項目と、現在の設定内容の一覧が表示される。そして、項目一覧502で選択した項目(ここでは「中間調」が選択されている)が選択項目503に表示され、その設定内容を変更することができるようになる。尚、詳細を設定できる機能においては、詳細ボタン504が表示され、これを押下することで起動して表示される不図示の各機能の詳細設定ウィンドウから詳細を設定することができる。
【0026】
項目一覧502で高彩度印刷モード506を選択した場合は、単位面積当たりのトナーの載り量制限を変更し、高彩度画像を、より高彩度に印刷することができる。
図5のように、高彩度印刷モード506を「使わない」設定にした場合、省エネ、ランニングコスト、生産性等の関係で、トナーの載り量を200%に制限する。高彩度印刷モード506を「使う」設定にした場合、定着器の熱量を上昇させることで、トナーの載り量を230%まで増やすことができ、高彩度画像をより高彩度に印刷できるようにしている。
【0027】
図5では、項目一覧502で中間調505が選択されており、この場合は、PDLで記述された情報から生成されたオブジェクトの属性信号(Text,Graphics,Image等)に応じて画像形成方法のパターンを変更することができる。デフォルトの設定は、図示のように「パターン2」となっている。この「パターン2」では、細部の再現が重要なText属性に高線数(200線付近)、ドットの安定再現が重要なGraphics/Image属性に低線数(150線付近)を割り当てる。そして、このパターンの設定を他のパターンに変更することで、各属性に割り当てる線数の組合せを変更したり、全属性の線数を揃えたり、誤差拡散処理を割り当てたりすることができる。
【0028】
また項目一覧502でグレー補償507を選択した場合は、グレー補償を行う属性を指定することができる。
図5の例では、グレー補償を行う属性は「テキストのみ」に設定されている。尚、グレー補償とは、ディスプレイ上でグレーに見えるカラー画像信号の値(RGB等量やその付近の信号値)を黒単色で印刷する機能である。
【0029】
次に実施形態1に係る画像形成装置101が印刷部206を利用して画像を形成(印刷)する際に、入力した印刷データに含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理部207の構成について説明する。
【0030】
図3は、実施形態1に係る画像形成装置101の画像処理部207の機能構成を説明するブロック図である。尚、前述したように、この画像処理部207の機能はハードウェアで実現されても、或いはCPU210がプログラムを実行することにより実現されても良い。
【0031】
この画像処理部207は、入力部301、色変換処理部302、レンダリング処理部303、階調補正処理部304、画像形成処理部305、出力部306、画像解析部307を含んでいる。入力部301は、例えばデータ入力部201で入力した印刷データに含まれるPDL(ページ記述言語)で記述された画像データを受け取る。色変換処理部302は、例えばRGBからYMCKへの色変換を行う。レンダリング処理部303は、PDLデータをレンダリングしてイメージデータに変換する。階調補正処理部304は、画像データの階調補正を行う。画像形成処理部305は、変換後の画像データから画像形成に必要な各色の情報などを作成する。画像解析部307は、画像形成処理後のCMYKデータを解析して、所定以上の面積を有する低載り量部分を検出する。
【0032】
次に画像解析部307による、画像データから画像の低載り量部分を検出する処理を説明する。
【0033】
図4は、実施形態1に係る画像処理部207による画像処理を説明するフローチャートである。ここでは、制御部203のCPU210がプログラムに従って画像処理部207の各部を制御する例で説明する。
【0034】
まずS401でCPU201は、データ入力部201で受信したプリント出力するためのドキュメントデータを、画像処理部207の入力部301に出力する。次にS402に進みCPU210は、レンダリング処理部303により、その入力したドキュメントデータをラスタ画像データに変換し、その画像データを色変換処理部302に供給して色変換処理を実行させる。このときCPU210は、レンダリング処理部303を制御して、PDLデータから各画素の特徴(文字、図形、写真等)を判別する。そしてText(テキスト)、Graphics(グラフィックス)、Image(イメージデータ)、SmallText、ThinLine(細線)等の属性データを生成する。そして、その生成した属性データを色変換処理部302に渡す。次にS403に進みCPU210は、色変換処理部302により生成されたRGBデータをCMYKデータに色変換してラスタ画像データを生成し、それを階調補正処理部304に渡す。またCPU210は、色変換処理部302から受け取った属性データも階調補正処理部304に渡して階調補正処理を実行させる。
【0035】
尚、RGBデータからCMYKデータへの色変換では、印刷部206が印刷可能な最大のトナーの載り量(例えば、200%)を超えないように変換する。例えば、
図5の項目一覧502の高彩度印刷モードを「使う」と設定した場合は、最大載り量を230%まで可能にする。またCPU210は、色変換処理部302から受け取った属性データと、項目一覧502のグレー補償の設定に応じて、グレー補償の有無を切替えながら、RGBデータをCMYKデータに変換する。
【0036】
こうしてS403でCPU210は、階調補正処理部304を制御して、CMYKデータに対して画像形成装置101の印刷部206の階調特性を考慮した階調補正処理を行い、その処理済の画像データを画像形成処理部305に渡す。またCPU210は、階調補正処理部304が、属性データも画像形成処理部305に渡すように制御する。
【0037】
尚、印刷部206の階調特性は、画像形成方法によって変動するため、画像形成方法に応じて階調補正処理を切替える必要がある。そこでCPU210は、階調補正処理部304が受け取った属性データ、項目一覧502の中間調の設定に応じて、階調補正処理を行うものとする。
【0038】
次にS404に進みCPU210は、画像形成処理部305を制御して、階調補正後のCMYKデータに対して誤差拡散処理やスクリーン処理等の処理を行い、出力部306と画像解析部307に渡す。次にS405でCPU210は、画像解析部307を制御して、上述の処理後のCMYKデータを解析して、所定以上の面積を有する低載り量部分の検出処理を行う。そして、その検出結果を定着温調制御部208、クリーニング制御部209に送信する。尚、このときの画像解析処理と、その結果を利用する定着温調制御、クリーニング制御の詳細は後述する。そしてCPU210は、出力部306を制御して、画像形成用に処理されたCMYKデータを印刷部206に出力して印刷させる。
【0039】
図6は、実施形態1に係る画像形成装置101による処理を説明するフローチャートである。この処理はCPU210が、記憶部204に格納されたプログラムをRAM212に展開して実行することにより達成される。
【0040】
先ずS601でCPU210は、画像解析部307から画像データの解析結果を受信し、その解析結果の情報を用いて定着温調制御部208を制御し、ページ単位(用紙単位)で定着器の温度を制御する。次にS602に進みCPU210は、画像処理部207の出力部306から出力された画像形成用のCMYKデータを受信し、そのCMYKデータに基づいて印刷部206を制御し、S601の解析結果に応じた定着器の温度で定着を行って印刷する。次にS603に進みCPU210は、画像解析部307から画像データの解析結果を受信し、その解析結果の情報に応じて、クリーニング制御部209へのクリーニング要求の頻度を制御する。更に、必要に応じてUI部205或いは印刷部206に対してクリーニング要求を発行して、この処理を終了する。
【0041】
次に、
図7〜
図9を参照して、
図4のS405において画像解析部307が、画像形成用の処理がなされたCMYKデータを解析して、所定以上の面積を有する低載り量部分を検出する解析処理について説明する。ここでは一例として局所的なトナーの載り量が10〜約70%部分を低載り量部分とし、その面積が所定のサイズ以上、例えば10mmx10mm以上の領域を低載り量領域として検出するものとする。
【0042】
図7は、実施形態1に係る画像形成装置101の画像解析部307による画像解析処理を説明するフローチャートである。尚、ここでは、CPU210が、記憶部204に格納されたプログラムをRAM212に展開し、その展開したプログラムを実行することによって、このフローチャートで示す処理が実現されるものとして説明する。
【0043】
先ずS701でCPU210は、
図4のS405で受け取った画像形成処理後のCMYKデータを解析して、局所領域単位での載り量(TnrSum)を算出する。尚、記録紙に含まれる水分の蒸発による定着性への影響は、この局所領域でのトナーの載り量で決まるため、このトナーの載り量の算出は、画像形成処理と同等の解像度か、或いは600dpi以上の高解像度で行うものとする。この処理の詳細は
図8を参照して後述する。
【0044】
次にS702に進みCPU210は、S701で算出された局所領域のトナーの載り量(TnrSum)が、予め指定された閾値範囲内に入るか否か判定する。ここで、その閾値範囲内に入ると判定するとPickupTnrArea=1とし、その閾値範囲内に入らない場合は、PickupTnrArea=0とする。
【0045】
尚、ここでは、予め指定された閾値範囲の一例として、10%<TnrSum<70%としているが、本発明はこれに限定されない。定着器のローラと記録紙との接触面が大きくなるトナーの載り量範囲(0%〜70%程度)の中で、定着性が低下することにより濃度ムラが目立ちやすいことを考慮した閾値範囲とする。また或いは、オフセットトナーによる定着器の汚れが懸念されるトナーの載り量を考慮した閾値範囲であればよい。
【0046】
次にS703に進みCPU210は、主走査位置Nにおいて、PickupTnrArea=1となる局所領域が、副走査方向に連続しているラインの量yRun(主走査位置)を計数する。尚、低載り量部分で目立つ画質不良となるサイズは、ミリメートルを超えるサイズであるため、例えば画像の解像度が600dpiの場合は、例えば100dpi単位等のように、主走査位置や副走査方向を粗くサンプリングして、連続するライン数をカウントしても良い。尚、ここでNの初期値は「1」であり、ここではNの値が主走査方向の最大画素数となるまで、各主走査位置における局所領域の副走査方向の連続量を求める。但し、上述したように、低載り量部分で目立つ画質不良となるサイズはミリメートルを超えるサイズであるため、例えば100dpi単位等、粗くサンプリングして連続量をカウントしても良い。こうして複数の画素ブロックの連続するライン数を求める。
【0047】
次にS704に進みCPU210は、複数の画素ブロックの連続するライン数から、その連続量yRunを判定する。即ち、連続量yRun(主走査位置)の中に、予め指定された閾値yRunThre(=10mm)を超えているものがあるか否か判定する。ここで、この主走査位置で閾値を超えている連続量yRunがある場合はS705に進みCPU210は、yRunThreOver(主走査位置)=1としてS706に進む。尚、このyRunThreOver(主走査位置)の初期値は「0」に設定されている。
【0048】
こうして主走査方向に対する処理が終了したと判定するとS706に進みCPU210は、副走査方向の連続量の判断結果、yRunThreOver(主走査位置)=1である領域の主走査方向の連続量を求める。ここでは、yRunThreOver(主走査位置)=1となる副走査方向の連続領域が主走査方向に連続している連続量xRunをカウントする。尚、低載り量部分で目立つ画質不良となるサイズは、ミリメートルを超えるサイズで規定されるため、例えば主走査方向に100dpi単位等のように粗くサンプリングして連続量を求めても良い。
【0049】
次にS707に進みCPU210は、主走査方向の連続量xRunの内、予め指定された閾値xRunThre(=10mm)を超えているものがあるか否か判定する。ここで閾値を超えている主走査方向の連続量があると判定するとS708に進み、xRunThreOver=1としてS709に進む。尚、このxRunThreOverの初期値は「0」に設定されている。次にS709に進みCPU210は、以上の処理で検出した結果に基づいて、そのページが面積が所定値以上の低載り量部分を含むことをRAM212に記憶して、この処理を終了する。尚、S703、S706で複数のブロックの連続量を求めた場合、対応するS704及びS707で、それら複数のブロックの連続量の内の最大の量が閾値を超えたかどうか、或いは複数のブロックの連続量の少なくとも一つが閾値を超えたかどうか判定するようにしても良い。また或いは、閾値を超えたブロックの数、或いは最大ブロックの連続量等を記録しておき、S709で、そのページの特徴量としてそれらを記憶し、後続の定着器の温度制御に使用するようにしても良い。
【0050】
こうして処理の面積を有する低載り量部分を検出することができる。これにより、後続の画像形成処理において、そのページの画像データで印刷された用紙の定着を行う際に、そのページが所定面積以上の低載り量部分を含むページかどうか判定できることになる。
【0051】
図9は、
図7のフローチャートにおいて、副走査方向及び主走査方向に連続している低載り領域の面積を求めるための処理の概要を説明する図である。
【0052】
局所領域のトナーの載り量が所定の低載り量の領域(例えば10%<CYMK総和量<70%)に入る部分を求める(901)。そしてその部分が、主走査位置を区切って副走査方向に連続する連続量を求める(902)。そして、その副走査方向の連続量が閾値(例えば10mm)を超える部分(903)に対して、主走査方向に連続する連続量を求める(904)。そして、その主走査方向に連続する連続量が閾値(例えば10mm)以上になる部分が、そのページにあるかどうか判定する(905)。そして、そのような連続する部分があれば、その領域の面積を求めて、その面積に応じて定着器の温度を制御する。
【0053】
以上説明した処理により、低載り量部分の副走査方向の連続量と、その主走査方向の連続量からその面積を測定し、ページ内に定着性の低下の懸念が大きい所定面積以上の低載り量の領域が存在しているか判定できる。尚、同一主走査位置でオフセットトナーが連続して発生すると汚れが集中し易い。このため実施形態1では、副走査方向の連続量を重視して、副走査方向の連続量が閾値以上の部分に対して主走査方向の連続量を求めている。しかし本発明はこれに限るものではない。要は、低載り量部分の面積が所定以上の部分が、そのページ内にあるか検出できれば良いものとする。
【0054】
また実施形態1では、ページ単位で画像データの解析を行うものとした。しかし本発明はこれに限らず、複数部数を印刷する場合は、1部の解析結果を記憶部204に一時的に保存しておき、繰返し印刷するときは、各ページ毎に画像データの解析を行わずに、記憶部204に保存された解析結果を利用しても良い。
【0055】
また本実施形態1では、副走査方向の連続量と主走査方向の連続量の閾値を10mmとしたが本発明はこれに限るものではない。また主走査方向と副走査方向で、それぞれ独立の閾値を設定しても良い。また濃度ムラが目立ちやすくなるサイズや、同一の主走査位置でオフセットトナーが連続して発生し、汚れが集中して溜まり易いサイズを指定すれば良いものとする。
【0056】
また実施形態1では、熱量不足による濃度ムラ用と、熱量過多によるオフセットトナーによる汚れ用とに分けた画像解析処理をしていない。しかしながら、それぞれ用途に応じて、それぞれ閾値を設定して判定するようにしても良い。もしくは、
図15に示すように、環境条件に応じてトナーに対する熱量状況が変わることから、環境センサ213から受け取った環境情報から高温・高湿環境と、それ以外等を判別し、それに応じて領域サイズの閾値を切り替えても良い。
【0057】
例えばこの閾値の一例として、同一の主走査位置で副走査方向の連続量が大きい場合は汚れが溜まり易いため、クリーニング用では10mm×100mm等としても良いし、高温・高湿環境に限定した場合、濃度ムラを重視して5mm×5mm等としても良い。
【0058】
図15は、トナーの載り量が多い高載り部分に対する定着器の温度制御を行う際のトナーの載り量と紙の水分量との関係を説明する図である。
【0059】
○印は、この温度制御で問題が無い場合を示している。トナーの載り量が多い高載り部分では、定着器のローラと紙との接触面が少ない。従って、紙の水分が紙表面に抜けてこないため熱が奪われにくい。従って、高温多湿のとき、或いは高温多湿でない場合でも、紙の水分量に拘らず、問題が発生しない。
【0060】
これに対して、トナーの載り量が少ない低載り量部分では、定着器のローラと紙との接触面が大きくなるため、環境と紙の水分量との影響を大きく受けることになる。
【0061】
例えば
図15の1501の場合は、トナーの載り量が少なく、且つ紙の水分量が少ないため熱量が過多となり、低載り量部分でホットオフセットが発生して定着フィルムを汚してしまう。また1502の場合は、トナーの載り量が少なく、且つ紙の水分量が多いため熱量が不足する。即ち、紙に含まれる多量の水分の蒸発で熱量が奪われるため、トナーに供給する熱量が不足する。
【0062】
図8は、
図7のS701における局所領域単位でのトナーの載り量(TnrSum)を算出する処理を説明するフローチャートである。
【0063】
本実施形態1では、
図4のS405で画像解析を行っているため、色変換後のCMYKデータ(各色載り量情報)に対して階調補正処理と画像形成処理が施され、面積階調で画像が表現されている。そこで、単位面積あたりの網点率を解析して、そこからトナーの載り量を逆算するようにしている。
【0064】
まずS801でCPU210は、
図4のS405で画像解析部307が受け取った画像形成処理後のCMYKデータから、局所領域での載り量を算出するため、局所領域に対応する所定の領域単位に画像データを切出す。次にS802に進みCPU210は、その領域内に存在する画像データに含まれる画素数をカウントする。次にS803に進みCPU210は、その領域の面積に対する画素数から網点率を求める。つまり、その領域が単色ベタで塗り潰されている状態を100%として網点率を計算する。次にS804に進みCPU210は、S803で求めた網点率から、トナーの載り量に逆変換するテーブルを生成し、その網点率からトナーの載り量を算出する。こうしてS801〜S804の処理をCMYKデータの各データに対して実行することにより、CMYKデータそれぞれに対するトナーの載り量を算出する。そしてS805に進みCPU210は、S804で求めたCMYKデータのトナーの載り量から、局所領域(
図9参照)のCMYKデータに対応するトナーの総量を算出して、この処理を終了する。
【0065】
図10は、実施形態1に係る階調補正テーブル、網点率テーブル、及びトナーの載り量変換テーブルのそれぞれ一例を示す図である。
【0066】
図10(A)は階調補正テーブルの一例を示し、これは
図4のS403の階調補正処理で使用されるテーブルであり、環境・耐久性・機体バラツキ等で変動する印刷部206の階調特性を補正している。
【0067】
図10(B)は網点率テーブルの一例を示し、
図4のS404の画像形成処理による多値(10ビット)階調表現から面積階調への変換における、入力多値信号と単位面積当たりの網点率の関係を示している。
図10(B)では、各色の多値信号に対応する網点率はほぼリニアな関係にある。
【0068】
図10(C)はトナーの載り量変換テーブルの一例を示し、これは網点率からトナーの載り量を算出するためのテーブルである。
【0069】
いまトナーの載り量に対して階調補正テーブルと網点率テーブルをかけることで網点率が求まることから、階調補正テーブルと網点率テーブルとを合成し、その逆変換を求めることで、網点率からトナーの載り量を求めるテーブルを生成できる。
【0070】
以上説明したようにして、局所領域単位でのトナーの載り量を算出することができる。尚、本実施形態1では、
図4のS405の画像解析処理を、
図4のS404の画像形成処理の後に実施するとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば
図4のS402の色変換処理の後にS405の画像解析処理を行っても良い。その場合、色変換後のCMYKデータは、画像信号がトナーの載り量情報となっているため、網点率からトナーの載り量を逆算する必要はなく、そのまま画素値を参照して利用すれば良い。
【0071】
図11は、実施形態1に係るトナーの載り量と定着温度制御、クリーニング制御の関係を説明する図である。
【0072】
前述の
図6のS601でCPU210は、画像解析部307から画像データの解析結果を受取り、その解析結果と環境センサ
213からの環境情報とを基に定着温調制御部208を制御して、
図11に示すように定着温度制御を行う。
【0073】
また
図6のS603でCPU210は、画像解析部307から画像データの解析結果を受取り、その解析結果と環境センサ
213からの環境情報とを基にクリーニング制御部209を制御して、
図11に示すように、クリーニング要求を発行する頻度を制御する。
【0074】
例えば、高温・高湿環境で、ページ内に、所定の面積を持つ低載り量部分を有する場合は、熱量不足が発生しやすい。このため、ページ(用紙単位)の定着温度を通常より3度上昇させる。この低載り量部分の有無に応じた温度上昇は、あくまで高載り量部分で熱量過多によるオフセットが発生しない範囲で行うものとする。
【0075】
その他の環境では、熱量過多のため温度上昇は行わない。そしてクリーニング要求の頻度を10%上昇させている。尚、その他の環境では、高載り量部分が存在した場合に熱量不足が起きないように、低載り量部分に合わせて温度を下げることは行わない。これは高載り量部分における定着性の低下は、低載り量部分以上に影響が大きいためである。
【0076】
図12は、実施形態1に係る画像形成装置による
図6のS601の定着温度制御を説明するフローチャートである。
【0077】
まずS1201でCPU210は、環境センサ213で検知された環境情報、ここでは画像形成装置101が設置されている環境での温度、湿度を取得する。次にS1202に進みCPU210はRAM211から、前述のS713で記憶された、これから印刷する現ページが、所定面積以上の低載り量部分を含むかどうかを示す情報を取得する。次にS1203進みCPU210は、画像形成装置101が設置されている環境が高温、高湿かどうか判定する。そうでないときは、この実施形態1に係る定着器の温度制御を行わないのでS1206へ進み、通常の定着温度制御を行って、この処理を終了する。
【0078】
一方、S1203でCPU210が、設置されている環境が高温、高湿と判定するとS1204に進みCPU210は、所定面積以上の低載り量部分、即ち低トナー領域を含むかどうか判定する。低トナー領域を含まないと判定するとS1206に進むが、そうでないときはS1205に進み、例えば
図11に示すように、定着器の温度を3℃上昇するように制御して、この処理を終了する。
【0079】
尚、定着器の温度制御は、ページ単位での画像の定着性を上げる必要があるため、リアルタイムに制御を実施する。
【0080】
図13は、実施形態1に係る画像形成装置による
図6のS603のクリーニング制御を説明するフローチャートである。
【0081】
まずS1301でCPU210は、環境センサ213で検知された環境情報、ここでは画像形成装置101が設置されている環境での温度、湿度を取得する。次にS1302に進みCPU210はRAM211から、前述のS713で記憶された、これから印刷する現ページが、所定面積以上の低載り量部分を含むかどうかを示す情報を取得する。次にS1303進みCPU210は、画像形成装置101が設置されている環境が高温、高湿かどうか判定する。そうであれば、この実施形態1に係る定着器のクリーニング制御を行わないのでS1306へ進み、通常のクリーニング制御を行って、この処理を終了する。
【0082】
一方、S1303でCPU210が、設置されている環境が高温、高湿でないと判定するとS1304に進みCPU210は、所定面積以上の低載り量部分、即ち低トナー領域を含むかどうか判定する。低トナー領域を含まないと判定するとS1306に進むが、そうでないときはS1305に進み、例えば
図11に示すように、クリーニング要求の頻度を10%上昇するように制御して、この処理を終了する。
【0083】
このクリーニング要求の頻度の制御は、リアルタイムである必要はなく、オフセットトナーによる汚れ易さをオフセットレベル値としてカウントし、例えば通常時は+1とし、頻度を10%上昇させれば、+1.1する。そして、オフセットレベル値が予め決められた閾値(例えば、100)を超える場合に、1ページの直後、もしくは印刷ジョブの直後に、印刷部206又はUI部205に対してクリーニング要求を発行する。
【0084】
以上説明したように実施形態1によれば、画質の劣化が目立ち易い低載り量部分を有するページに対して定着器の温度を制御することにより、形成される画像の劣化を抑制できる。また、オフセットトナーによる汚れが定着器に溜まり易い低載り量部分を有するページに対しては、クリーニング要求の頻度を上げることにより、良好な画像品質を維持することができる。
【0085】
更に実施形態1によれば、画質の劣化が目立ち易い低載り量部分の有無と環境情報とに応じて定着温度を制御して、画像の劣化を防止できる。
【0086】
また、オフセットトナーによる汚れが定着器に溜まり易い低載り量部分の有無と環境情報とに応じて、定着器のクリーニング要求の頻度を制御して、画像の劣化を防止できる。
【0087】
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2として、トナーの載り量の多い部分(高載り部分)と、定着器の温度制御及びクリーニング要求の頻度の関係を説明する。尚、実施形態2に係る画像形成装置101の構成及び画像形成装置101を含むシステム構成は、前述の実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0088】
図14は、実施形態2に係るトナーの載り量と定着器の温度制御、クリーニング要求の頻度の関係を説明する図である。
【0089】
図14では、画像解析部307は、
図7のS702において、トナーの載り量の閾値を200%以上とした高載り量部分の有無を判定する。尚、高載り量部分は、定着性が低下した場合に定着フィルムへの紙の巻付きを強く起こす等、画像形成における影響が大きいため、低載り量部分に比べて、より小さな面積(例えば、0.2mm×0.2mm)で検出するものとしている。
【0090】
また
図5の項目一覧502の高彩度印刷モードの設定に応じて、高載り量部分の最大載り量が200%と230%とで切り替わった場合を含めて、高載り量部分と低載り量部分が混在した場合の定着温度制御とクリーニング要求の頻度を示している。例えば1401で示す高温・高湿環境の高彩度印刷モード230%では、高載り量部分のトナー量を、通常より、さらに多くするためトナーを溶かすための熱量が必要となる。このため、定着器の温度を、通常より5℃上昇させている。
【0091】
また高載り量部分と低載り量部分が混在するページでは、より温度が高い条件を優先する。このため1402で示す高温・高湿環境で、高彩度印刷モード(230%)と低載り量(50%(面積大))とが混在するページでは、低載り量部分で、必要な温度は通常よりも55℃上昇させている。そのため、低載り量部分は熱量不足ではなく熱量過多となるため、クリーニング要求の頻度を5%上げている。
【0092】
図16は、実施形態2に係る画像形成装置101による
図6のS601の定着温度制御を説明するフローチャートである。
【0093】
まずS1601でCPU210は、環境センサ213で検知された環境情報、ここでは画像形成装置101が設置されている環境での温度、湿度を取得する。次にS1602に進みCPU210はRAM211から、前述のS713で記憶された、これから印刷する現ページが、所定面積以上の低載り量部分、及び高彩度印刷モードを含むかどうかを示す情報を取得する。次にS1603進みCPU210は、画像形成装置101が設置されている環境が高温、高湿かどうか判定し、そうであればS1604に進み、そうでないときはS1611に進む。S1604でCPU210は、高彩度印刷モードが設定されているかどうかを調べ、高彩度印刷モードであればS1605に進み、定着器の温度を5℃上昇させて、この処理を終了する。S1604で高彩度印刷モードが設定されていないときはS1606に進みCPU210は、低載り量部分と高載り部分とが混在しているかどうか判定する。ここで混在していると判定するとS1607に進み、この混在が高彩度印刷モードを含んでいるか判定し、高彩度印刷モードを含んでいればS1605に進み、そうでないときはS1608に進んで、定着器の温度を3℃上昇させて、この処理を終了する。またS1606で混在していないと判定するとS1609に進みCPU210は、このページが低載り量部分を含むかどうか判定する。低載り量部分を含むときはS1608に進んで定着器の温度を3℃上昇させ、そうでないときはS1610に進んで、通常の定着器の温度に設定して、この処理を終了する。
【0094】
またS1603で、設置されている環境が高温、高湿でないと判定するとS1611に進みCPU210は、高彩度印刷モードが設定されているかどうか判定する。S1611で高彩度印刷モードが設定されていると判定するとS1608に進んで定着器の温度を3℃上昇させるが、そうでないときはS1612に進む。S1612でCPU210は低載り量部分と高載り部分とが混在しているかどうか判定する。ここで混在していないと判定するとS1610に進んで、通常の定着器の温度に設定するが、混在しているときはS1613に進み、高彩度印刷モードが設定されているかどうか判定する。ここで高彩度印刷モードが設定されていると判定するとS1608に進んで定着器の温度を3℃上昇させ、そうでないときはS1610に進んで、通常の定着器の温度に設定して、この処理を終了する。
【0095】
図17は、実施形態2に係る画像形成装置による
図6のS603のクリーニング制御を説明するフローチャートである。
【0096】
まずS1701でCPU210は、環境センサ213で検知された環境情報、ここでは画像形成装置101が設置されている環境での温度、湿度を取得する。次にS1702に進みCPU210はRAM211から、前述のS713で記憶された、これから印刷する現ページが、所定面積以上の低載り量部分、及び高彩度印刷モードを含むかどうかを示す情報を取得する。次にS1703進みCPU210は、画像形成装置101が設置されている環境が高温、高湿かどうか判定し、そうであればS1704に進み、そうでないときはS1708に進む。S1704でCPU210は、現ページが低載り量部分と高載り部分とが混在しているかどうか判定する。ここで混在していないと判定するとS1705に進み、クリーニングの頻度を通常の頻度に設定して、この処理を終了する。
【0097】
一方、S1704で低載り量部分と高載り部分とが混在していると判定するとS1706に進みCPU210は、高彩度印刷モードが設定されているかどうかを調べ、高彩度印刷モードが設定されていればS1707に進む。S1707でCPU210は、クリーニングの頻度を5%上昇させて、この処理を終了する。一方、S1704で高彩度印刷モードが設定されていないときはS1705に進んで、通常のクリーニング頻度を設定して、この処理を終了する。
【0098】
またS1703で、設置されている環境が高温、高湿でないと判定するとS1708に進みCPU210は、低載り量部分と高載り部分とが混在しているかどうか判定する。ここで混在していると判定するとS1711に進みCPU210は、高彩度印刷モードが設定されているかどうか判定する。S1711で高彩度印刷モードが設定されていると判定するとS1712に進んで、クリーニングの頻度を15%上昇させるが、そうでないときはS1710に進み、クリーニングの頻度を10%上昇させて、この処理を終了する。
【0099】
またS1708で、低載り量部分と高載り部分とが混在していないと判定するとS1709に進む。S1709でCPU210は、所定面積以上の低載り量部分があるかどうか判定し、あると判定するとS1710に進み、クリーニングの頻度を10%上昇させて、この処理を終了する。一方、低載り量部分がないと判定するとS1705に進み、クリーニングの頻度を通常の頻度に設定して、この処理を終了する。
【0100】
尚、上述の実施形態2で説明した、上昇させる温度値、及びクリーニングの頻度等は、上述の数値に限定されるものでない。
【0101】
以上説明したように実施形態2によれば、1ページの画像に、低載り量部分と高載り量部分とが混在する場合でも、適切に定着器の温度制御とクリーニング制御を実行して、形成される画像の劣化を防止できるという効果がある。
【0102】
[実施形態3]
次に本発明の実施形態3として、定着器(定着ローラ/定着フィルム)の同じ主走査位置と、その副走査位置において複数回連続して低載り量となっている領域を検出し、その面積が所定値以上かどうか検出する例について説明する。尚、実施形態3に係る画像形成装置101の構成及び画像形成装置101を含むシステム構成は、前述の実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0103】
定着器(定着ローラ/定着フィルム)の同じ位置で、低載り量のトナー像の定着を複数回連続して実行すると、その位置で熱量の変動が集中して発生するため、定着性の低下がより顕著に発生する。例えば、A4(210x297mm)用紙、定着ローラの周囲長が60mmの場合、その用紙に1ページを印刷する間、定着ローラの同じ位置を、5回(297/60=4.45より)利用して定着することになる。
【0104】
そこで実施形態3では、1ページの印刷中に発生した低載り量であるシート上の局所領域の位置を定着器のローラの座標系(定着器座標)にマッピングし、その定着器座標の各主走査位置とその副走査位置で、低載り量が連続して発生する回数をカウントする。この回数の最大値が所定の回数(ここでは2)を超える低載り量重複位置で、低載り量領域が連続している面積を測定する。尚、面積の測定方法は、基本的に実施形態1と同じ方法を用いて説明するが、本発明はこれに限るものではない。
【0105】
まず、面積の測定では、定着器座標の各主走査位置で、副走査方向で低載り量となっている箇所が連続する最大値を求めて、その最大値が所定値(ここでは10mm)を超える部分を検出する。そして、所定値以上の副走査方向の連続量を有する部分が主走査方向に連続する最大量を求めて、それが所定値(ここでは10mm)を超えるか否か判断する。こうして、定着器座標で、複数回連続して低載り量となる部分が10x10mmを超える面積を持つページを検出すると、そのページの定着時における定着器の温度制御(S601)を行う。
【0106】
図18は、実施形態3に係る画像形成装置101の画像解析部307による画像解析処理を説明するフローチャートである。ここでは一例として局所領域のトナー載り量が10〜約70%部分を低載り量部分とし、定着器座標の同じ位置で低載り量が2回以上繰り返される部分(10mmx10mm)を検出するものとする。尚、ここでは、CPU210が、記憶部204に格納されたプログラムをRAM212に展開し、その展開したプログラムを実行することによって、このフローチャートで示す処理が実行されるものとして説明する。尚
図18において、前述の
図7と同じ処理は同じ符号を付している。
【0107】
まずS701でCPU210は、
図4のS405で受け取った画像形成処理後のCMYKデータを解析して、局所領域単位でのトナーの載り量(TnrSum)を算出する。次にS702に進みCPU210は、S701で算出された局所領域の載り量(TnrSum)が、予め指定された閾値範囲内に入るか判定する。ここで、その閾値範囲内に入ると判定するとPickupTnrArea=1とし、その閾値範囲内に入らない場合は、PickupTnrArea=0とする。尚、ここでは、閾値範囲の一例として、10%<TnrSum<70%としているが、本発明はこれに限定されない。
【0108】
次にS1801に進みCPU210は、そのページ内の各局所領域に対応する定着器座標(fpx,fpy)を算出する。尚、低載り量部分で目立つ画質不良となるサイズは、mmサイズを超える大きいサイズであるため、100dpi単位など、粗くサンプリングした局所領域の載り量について定着器座標を求めても良い。例えば、局所領域座標(kpx,kpy)と定着器座標(fpx,fpy)がともに100dpiとした場合、
fpx=kpx
fpy=kpy%(定着器のローラの周囲長)
となる。この式において、%は剰余を意味する。定着器座標は、定着ローラ/定着フィルム上の座標を指し、ここで定着ローラの周囲長は、一例として60mm(100dpi換算で約236pix)としている。
【0109】
次にS1802に進みCPU210は、S1801で求めた定着器座標(fpx,fpy)が示す位置が低載り量である(PickupTnrArea=1)かどうかを、その定着器座標に対応するページの局所領域のPickupTnrAreaが「1」かどうかにより判定する。ここで、その定着器座標が示す位置が低載り量であればS1803に進みCPU210は、重複カウンタFuserPosRepeat[fpx][fpy]を+1してS1806に進む。一方、その定着器座標に対応するページの局所領域のPickupTnrAreaが「0」のときは、低載り量の連続が途切れたと判断してS1804に進み、そのときの重複カウンタの値を重複最大値FuserPosRepeatMax[fpx][fpy]に記録する。具体的には、重複最大値FuserPosRepeatMax[fpx][fpy]と、重複カウンタFuserPosRepeat[fpx][fpy]とを比較し、大きい方の値で重複最大値FuserPosRepeatMax[fpx][fpy]を更新する。そして、低載り量の連続が途切れたためS1805で重複カウンタをクリアしてS1806に進む。S1806でCPU210は、そのページ分の処理が終了したかどうか判定し、終了していないときはS1802に戻る。こうして、印刷対象のページ毎に、各定着器座標における重複最大値FuserPosRepeatMax[fpx][fpy]の値を求める。
【0110】
次にS1807に進みCPU210は、各定着器座標における重複最大値が、予め指定された閾値(repeatThre(ここでは、2)を超えているかどうか判定する。ここで閾値を超えているときはS1808に進み、重複判定FuserPosRepeatThreOver[fpx][fpy]=1としてS1810に進む。一方、閾値以下の場合はS1809に進み、重複判定FuserPosRepeatThreOver[fpx][fpy]=0としてS1810に進む。尚、ここでは閾値(repeatThre)を「2」としているが、本発明はこれに限定されない。また、エンジンスピードや環境状態等の定着性能が変化する条件に応じて値を変えても良い。これにより、各定着器座標における重複判定の結果が得られることになる。
【0111】
S1810でCPU210は、定着器座標の各主走査位置で、重複判定FuserPosRepeatThreOver[fpx][]=1かどうか判定し、そうであればS1811に進み、副走査方向に連続している連続量yRun[fpx]を+1してS1814に進む。ここでは実施形態1と異なり、ページの局所領域の載り量の判断結果ではなく、定着器座標の各主走査方向での重複部分が副走査方向に連続している量を求める。定着器のローラやフィルムは回転しているため、副走査方向では周期的に繰り返し同じ座標が参照される。そのため、下端fpy=235(定着器周囲長−1pix)で連続性が途切れていない場合は、上端fpy=0に回り込んで連続している可能性を考慮する必要がある。そこで、FuserPosRepeatThreOver[fpx][]=1の場合は、副走査方向に低載り量部分が連続していると判断して連続量yRun[fpx]を+1する。
【0112】
但し、上端から低載り量部分が発生しているFuserPosRepeatThreOver[fpx][0]=1の場合は、最初に連続性が途切れた際に、yRunUpperObj[fpx]に連続量を記憶しておく。そして、下端が低載り量となっているFuserPosRepeatThreOver[fpx][235]=1の場合は、上端の連続量と連結して、連続量yRun[fpx]=yRun[fpx]+1+yRunUpperObj[fpx]で更新する。
【0113】
一方、S1810の重複判定でFuserPosRepeatThreOver[fpx][]=0の場合は副走査方向の連続性が途切れたと判断してS1812に進む。S1812でCPU210は、副走査連続性の最大連続量yRunMax[fpx]を記録する。具体的には、最大連続量yRunMax[fpx]と、その時の連続量yRun[fpx]とを比較し、大きい方の値で最大連続量yRunMax[fpx]を更新する。そしてS1813で、連続量yRun[fpx]=0にしてS1814に進む。こうしてS1814で、その処理を1ページ分行ったかどうか判定し、1ページ分行っていないときはS1810に戻り、その1ページ分の処理を終了するとS704(
図7)に進む。
【0114】
そして実施形態1と同様に、
図7のS704〜S709の処理を実行し、定着器座標の各主走査位置で、副走査方向に複数回連続して低載り量になる部分の面積を算出する。S709でCPU210は、以上の処理で検出した結果に基づいて、そのページが、所定値以上の面積の低載り量部分を含むことをRAM212に記憶して、この処理を終了する。そして、その面積が、例えば10x10mmを超える場合、定着性の低下が顕著に発生するページとして、定着温調制御とクリーニング制御を行う。
【0115】
図19は、実施形態3において、
図18のフローチャートに従って低載り量領域を求めるための処理の概要を説明する図である。
【0116】
図19において、1901は、ページ内の低載り領域を示し、1902は、それを定着器座標の低載り量部分としてマッピングしたものである。1903は、定着器座標の各主走査位置で、副走査方向に低載り量部分が所定量連続する部分を検出する処理を示している。1904は、定着器座標の各主走査位置で、副走査方向に低載り量部分が、10mm以上連続する部分を検出した例を示す。更に1905は、副走査方向に低載り量部分が10mm以上連続する領域が、主走査方向に10mm以上連続する部分を検出している。
【0117】
尚、
図18では、1ページの印刷データに対応する定着器座標の重複量をカウントしてから重複判定を行い、主走査及び副走査方向に低載り量部分が連続する面積を求めていたが、本発明はこれに限定されない。
【0118】
図20は、実施形態3に係る画像形成装置101の画像解析部307による
図18の画像解析処理の変形例を説明するフローチャートである。ここで
図18と共通するステップは同じ参照番号で示し、それらの説明を省略する。
【0119】
S2001で副走査方向の端部と判定するとS2002に進みCPU210は、定着器の回転周期の定数倍位置まで載り量算出と定着器座標の重複カウントを実施したかを判定し、加えて、その定数倍が閾値(repeatThre=2)を超えているか判定する。ここでその判定結果がYesの場合はS2003に進み、
図18で説明したS1807〜S1814の処理、及びS2004で
図7のS704〜S709の処理を実行して、主走査及び副走査方向に低載り量部分が連続する面積を求めている。そしてS2005でCPU210は、定着器のN周分(Nは、repeatThre以上で、2以上)の中に、既に10x10mmの面積の低載り量部分が存在しているか判定している。そして10x10mmの面積の低載り量部分があるために、そのページの定着性が低いと判定すると、この処理を終了するが、そうでないときはS2006に進み、トナーの載り量の算出位置を移動してS701に進み、前述の処理を実行する。
【0120】
これにより、例えばページ先端側で、10x10mmの低載り量部分が存在するようなページであれば、より高速に、そのページが定着性の低いページであると判定することができる。
【0121】
以上説明したように実施形態3によれば、定着器(定着ローラ/定着フィルム)の同じ位置で、低載り量の部分が繰り返し定着されて、熱量変動が集中して発生しているページを検知することができる。これにより、そのようなページに対して、定着温調制御とクリーニング制御を行うことができる。
【0122】
[実施形態4]
前述の実施形態3では、定着器座標における低載り量部分の面積を検出した。しかしながら、定着器部材(定着ローラ/定着フィルム)の周囲長分の重複カウンタを持つ必要があるなど、高コストな仕組みとなっていた。
【0123】
また、前述の実施形態1の方法で、定着器(定着ローラ/定着フィルム)の周囲長を考慮して低載り量部分の面積を設定すると、非常に大きな面積を指定することになる。しかも、検出漏れも発生してしまう。例えば、定着器(定着ローラ/定着フィルム)の周囲長が60mmの場合、10x10mmが2周期分同じ位置で繰り返されるページを検出するには、前述の実施形態1の方法では、10x70mmの面積を検出する必要がある。その上、低載り量の部分が10x70mm連続している場合は良いが、例えば、
図21のように、10x10mmの低載り量領域が複数に分かれていて、2周期分同じ位置で、低載り量の領域が存在する場合は検出できない。
【0124】
そこで実施形態4では、低載り量部分の開始オブジェクトから、次の低載り量部分までの隙間部分が所定のサイズ以下であれば、これら2つの低載り量部分を一続きの低載り領域として、その面積を求める。これにより、低載り量部分が副走査方向に複数に分かれて存在していても、定着器座標の同じ位置が、連続して低載り量部分を定着するページかどうか判別できる。尚、実施形態4に係る画像形成装置101の構成及び画像形成装置101を含むシステム構成は、前述の実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0125】
図22は、実施形態4に係る画像形成装置101の画像解析部307による画像解析処理を説明するフローチャートである。尚、ここでは、CPU210が、記憶部204に格納されたプログラムをRAM212に展開し、その展開したプログラムを実行することによって、このフローチャートで示す処理が実行されるものとして説明する。
【0126】
ここでは一例として、局所載り量が10〜約70%部分を低載り量部分とし、定着器のローラの周囲長を60mm、低載り量10x70mm面積(隙間50mmを許可)を検出するものとする。これにより
図21のように、2周期連続する複数に分かれた低載り量10x10mmの部分を検出する。
【0127】
まずS701でCPU210は、画像解析部307で受け取った画像形成処理後のCMYKデータを解析して局所領域単位で載り量(TnrSum)を算出する。次にS702に進み、CPU210は、算出された局所領域の載り量が、予め指定された閾値範囲内に入るか判断する。範囲内に入る場合はPickupTnrArea=1とし、範囲内に入らない場合はPickupTnrArea=0とする。尚、ここでは閾値範囲設定の一例として10%<TnrSum<70%としているが、本発明はこれに限定されない。
【0128】
次にS2201に進みCPU210は、各主走査位置においてPickupTnrArea=1となる局所領域が副走査方向に連続している連続量yRun[主走査位置]を求める。この実施形態4では、実施形態1と異なり、特定の条件に当てはまる場合は、低載り量ではない部分を隙間として扱い、その隙間を含めて副走査方向に低載り領域が連続しているものとしてカウントする。その詳細は
図23のフローチャートを参照して後述する。
【0129】
そして、実施形態1と同様に、S704〜S709を実施して、定着器で繰り返し定着する低載り量の部分の面積を算出する。そして、その面積が、例えば10x70mmを超える場合、定着性の低下が発生するページと判定し、そのページの像形成において、定着温調制御とクリーニング制御を行う。
【0130】
図23は、
図22のS2201の処理を説明するフローチャートである。
【0131】
S2301でCPU210は、処理対象の副走査位置がそのページの副走査方向の端部まで到達したか否かを判定する。副走査方向の端部に到達するこの処理を終了するが、そうでないときはS2302に進む。S2302でCPU210は、局所載り量の判定結果であるPickupTnrAreが「1」かどうか、即ち、その局所領域が低載り量部分かどうか判定する。ここで、その局所領域が低載り量部分であるときは、低載り量部分が副走査方向に連続していると判断してS2303に進む。一方、低載り量部分でないとS2304に進み、副走査方向に隙間が発生したか、或いは連続性が途切れたかのいずれかを判定する。
【0132】
載り量部分が副走査方向に連続しているときはS2303でCPU210は、低載り量部分の副走査方向の連続量yRun[主走査位置]を+1する。また、それまでに溜まっていた副走査方向の隙間連続量を、低載り量の副走査連続量yRun[主走査位置]に加算して、その隙間を含めた一続きの低載り量部分として扱う。即ち、ここでは、yRun[主走査位置]+sukima_yRun[主走査位置]=yRun[主走査位置]とする。そして、隙間連続量sukima_yRun[主走査位置]=0にクリアしてS2308に進む。
【0133】
一方、S2304でCPU210は、現在の副走査位置までの低載り量部分が連続している部分を開始オブジェクトとし、その時点での副走査方向の連続量が、予め指定された閾値FirstObjectSizeThre(=10mm)を超えているか判定する。ここで開始オブジェクトの連続量が閾値を超えている場合はS2305に進むが、そうでないときは副走査方向の連続性がなくなったと判断してS2306に進む。
【0134】
S2305でCPU210は、低載り量ではない隙間部分の連続量が予め指定された閾値sukima_yRunThre(
図21の例では50mm)より短いか否か判定する。ここで隙間連続量が閾値以下の短い場合はS2307に進み、隙間連続量を+1してS2308に進む。一方、隙間連続量が閾値よりも長い場合は、低載り量部分の連続が途切れたと判断してS2306に進む。S2306でCPU210は、低載り量部分の副走査連続性の最大値yRunMax[主走査位置]を記憶する。具体的には、最大連続量yRunMax[主走査位置]と、現在の連続量yRun[主走査位置]とを比較し、大きい方の値で最大連続量yRunMax[主走査位置]の値を更新する。そして連続量yRun[主走査位置]=0にし、また、隙間連続量sukima_yRun[主走査位置]=0にクリアしてS2308に進む。
【0135】
次にS2308でCPU210は、次の副走査位置に移動して、局所載り量の判断結果PickupTnrAreaを参照する。そしてS2301で、副走査方向の端部に対する処理が完了するまでS2301〜S2308の処理を繰り返す。
【0136】
図21は、実施形態4で、低載り量部分の副走査方向の連続性を判定する一例を説明する図である。
【0137】
ここでは、10mm×10mmの低載り量部分の開始オブジェクト2100と、次の10mm×10mmの第2オブジェクト2101との間に、50mmの隙間2102が発生している。ここで、この隙間2102の長さが、閾値sukima_yRunThre(50mm)を超えているか判定する。隙間2102の長さが、閾値sukima_yRunThre(50mm)以下であれば、開始オブジェクト2100と第2オブジェクト2101とが連続しているものとして扱う。従って、
図21の例では、定着器のローラの周囲長が60mmの場合、開始オブジェクト2100と第2オブジェクト2101との隙間2102が50mmであれば、この領域は10mmx70mmの面積を有する低載り量部分2103として処理されることになる。
【0138】
以上説明したように、
図23のフローチャートで示す処理を実行することにより、例えば
図21に示すように、副走査方向に離れた2つの低載り量部分を、連続する低載り量部分として扱うことができる。即ち、
図21の場合、副走査方向に低載り量部分が70mm連続しているオブジェクトとして扱うことができる。
【0139】
以上説明したように実施形態4によれば、定着器の部材(定着ローラ/定着フィルム)の周囲長分に相当する重複カウンタを設けなくても、定着器の部材の同じ位置で繰返し低載り量部分が発生するページを検出できる。これにより、そのようなページの像形成時に、定着器の温調制御や感光体のクリーニング制御を行うことができる。
【0140】
尚、実施形態4では、副走査方向に、低載り領域の隙間がある場合で説明したが、主走査方向に対しても同様に適用しても良い。それにより、例えば、細線の点線のように、主走査方向に隙間がある場合でも、その隙間の長さが閾値以下であれば、それを無視して低載り量部分が主走査方向に連続している面積として検出できる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0141】
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。