【課題を解決するための手段】
【0008】
このような通信インタフェースは、例えばブルートゥース(登録商標)モジュールによって実現することもできる。
【0009】
二輪車、例えば自動二輪車の場合には、他の走行動態、特に傾斜もしくはリーン角を有しているという独自性が考慮されるべきである。
【0010】
この場合、二輪車、例えば自動二輪車に特殊な主な独自性として、自動二輪車はカーブ走行時に側方に傾斜することに注意すべきである。したがって、乗用車もしくは自動車などのように複数の轍を残す車両の場合とは異なり、傾斜した走行時に誤って道路を死角の車両として検出しないように、このような特殊な状態を検出し、評価時に考慮する方法が必要となる。
【0011】
したがって、死角を検出するためのビデオシステムに、ビデオシステムの画像情報に基づいて水平線の評価を行い、これにより自動二輪車の傾斜角を特定する方法が含まれていてもよい。
【0012】
続いて二輪車の周辺にいる車両の後方の環境を評価する場合に傾斜角が考慮され、これにより、これらの車両の軌跡をより正確に計算し、ドライバにより良い警告を出すことができるか、またはドライバ支援システムもしくは車両安全システムを適切に制御することができる。
【0013】
したがって、本発明による方法は、次のステップ:
周辺の物体を検出するために、二輪車の走行状態に依存して二輪車の周辺を検出および評価するステップ;
検出された物体および車両状態に依存して危険性を決定するステップ;および
決定された危険性に依存してドライバに警告するステップ、およびドライバ支援システムおよび/または車両安全システムを制御するステップの少なくともいずれかを含む。
【0014】
この場合、二輪車は、特に自動二輪車またはスクータとして理解される。一般に二輪車は、車輪が走行方向に関して一本の轍を残す車両として理解される。
【0015】
さらにこの方法は、構造もしくは走行方式に基づいて大きい傾斜もしくはリーン角を有する車両において使用することもできる。このような車両には、例えばエンジン付きの3輪車または小型車があてはまる。
【0016】
この場合、走行状態とは、特に二輪車の傾斜として理解される。自動二輪車の傾斜はリーン角とも呼ばれる。
【0017】
この場合、特に危険性とは、二輪車が、検出された物体、特に検出された車両と高い確率で衝突する危険性として理解される。例えば、検出された物体もしくは検出された他の車両の軌跡が、二輪車が意図または予測していた軌跡と一致する場合がこれにあてはまる。
【0018】
この場合、ドライバ支援システムとは、ドライバが運転意図を実行する場合に支援するシステムとして理解される。この場合、支援は、警告もしくは警告示唆の発信によって、例えば警告ランプの制御によって行うことができる。他の形式で、例えばブレーキ操作または操舵による縦方向もしくは横方向操作によって支援を行うこともできる。このようなシステムは、ESPシステムとして知られており、二輪車においては自動二輪車ESPシステムとして知られている。さらに、運転意図を部分的または完全に引き受けることによって、自動運転のためのシステムによる支援を行うこともできる。
【0019】
この場合、車両安全システムとは、ドライバ、同乗者または他の道路利用者の安全性を改善するために適したシステムとして理解される。車両安全システムには、特にブレーキシステムまたは乗員保護システム、例えばエアバッグが含まれる。
【0020】
本発明による方法の実施形態によれば、二輪車に配置された画像検出システムの画像情報に依存して車両の傾斜が決定される。このために、画像情報で水平方向パターンが特定され、特定された水平方向パターンが水平線として統合される。さらに、特定された水平方向パターンが画像情報で追跡され、追跡された水平方向パターンの回転が検出され、この回転から水平線の回転が特定される。特定された水平線の回転から、二輪車のロールレートを推定することができる。ロールレートから、既知の原則にしたがって、二輪車の傾斜、ひいては自動二輪車のリーン角を決定することができる。したがって、特定された水平線の回転は二輪車の傾斜を表す。
【0021】
これらの水平方向パターンは、特に水平方向の線、例えば水平線、または物体、例えば他の車両、またはその他の物体、例えば建造物の水平方向の線である。
【0022】
好ましくは、二輪車の周辺を監視するために、特に二輪車の死角を監視するために使用される画像検出システムによって画像情報が得られる。
【0023】
画像検出システムによって傾斜を決定する代わりに、こうした情報、例えば二輪車の傾斜をセンサボックスから取り出し、周辺をより良く理解することができる。
【0024】
この場合、センサボックスとは、多数のセンサを備え、これらのセンサのセンサ値を他の車両システムに供給する車両の装置として理解される。
【0025】
操舵支援システムもしくはステアリングダンパーが設けられている場合には、インタフェースによって、操舵旋回角もしくは操舵角を検出することができる。これらの情報から、速度信号と組み合わせて同様に傾斜角、ひいては二輪車の傾斜もしくは自動二輪車のリーン角を特定することができ、本発明による方法で走行状態として使用することができる。
【0026】
代替的に、前方に向けられたドライバ支援システム(例えば、緊急ブレーキ状態特定または標識検出のためのビデオカメラ)により、自動二輪車の傾斜角または走行状態を特定することもでき、本発明による方法で二輪車の走行状態として考慮することもできる。
【0027】
この方法の一改良形態によれば、画像情報で垂直方向パターンが特定される。特定された垂直方向パターンによって、特定された水平方向パターンが確認される。
【0028】
垂直方向パターンは、同様に物体、例えば車両または建造物から得ることができる。
【0029】
代替的に、水平方向パターンを水平線として統合する場合に、画像情報で特定された垂直方向パターンを直接に考慮することもできる。
【0030】
本発明による方法の一実施形態の改良形態によれば、道筋を示す線が検出される。検出された道筋を示す線から水平線が決定される。
【0031】
特別な変形例によれば、道筋を示す線から消失点が決定される。
【0032】
この変形例は、道筋を示す線が消失点につながっているという認識に基づいている。この消失点は、一般に水平線に位置する。したがって、本発明による方法のこの変形例によれば、水平線は特に簡単に特定することができる。
【0033】
この場合、一方では道筋を示す線とは、検出される路面標識として理解される。他方では、車線ならびに車道境界もしくは車道縁部を検出する方法が知られている。これらは、適切な方法により、距離もしくは広い意味で線として表される。本発明による方法のこの実施形態は、これらの線、特定される距離、および検出される路面標識に基づいている。
【0034】
本発明による方法の一実施形態の改良形態によれば、決定するステップで、検出された物体の軌跡が特定される。特定された軌跡に依存して物体の危険性が決定され、軌跡を特定するために傾斜が考慮される。
【0035】
この実施形態の変形例によれば、二輪車の傾斜の予測に依存して軌跡が特定される。
【0036】
二輪車の傾斜もしくはリーン角の未来の変化が推定(予測)され、この変化が軌跡の特定に組み込まれるので、軌跡がより正確に特定されるという利点が得られる。
【0037】
上述のように、二輪車の走行状態、もしくは自動二輪車の傾斜、ひいてはリーン角に関する情報が、二輪車のドライバを支援する方法、特に二輪車の死角を監視する方法に組み込まれている。
【0038】
二輪車もしくは自動二輪車の傾斜を特定する方法のこのような態様は、同様に二輪車の周辺を監視するための他のセンサシステム、例えば超音波システム、レーダシステムまたはライダーシステムなどのために使用することもでき、これにより二輪車の周辺がより良好に評価される。
【0039】
本発明の別の態様は、本発明による方法の実施形態の全てのステップを実行するように構成されたコンピュータプログラムである。
【0040】
本発明の別の態様は、このようなコンピュータプログラムが記憶された機械読取可能なメモリ媒体である。
【0041】
本発明の別の態様は、本発明による方法の実施形態の全てのステップを実行するように構成された装置である。