特許第6948816号(P6948816)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6948816
(24)【登録日】2021年9月24日
(45)【発行日】2021年10月13日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20210930BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20210930BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20210930BHJP
   F21V 21/03 20060101ALI20210930BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20210930BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20210930BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20210930BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20210930BHJP
【FI】
   F21V19/00 215
   F21S2/00 230
   F21V17/00 250
   F21V21/03
   F21Y103:10
   F21Y115:10
   F21Y115:15
   F21Y115:30
【請求項の数】8
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-75368(P2017-75368)
(22)【出願日】2017年4月5日
(65)【公開番号】特開2018-181467(P2018-181467A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大屋 智嗣
(72)【発明者】
【氏名】古田 健博
【審査官】 大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−225800(JP,A)
【文献】 特開2016−213128(JP,A)
【文献】 特開平05−062508(JP,A)
【文献】 特開平08−102213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00
F21S 2/00
F21V 21/03
F21V 17/00
F21Y 103/10
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた被取付部に取り付けられ、前記開口部に対応して開口された部分を有する取付部材と、
前記被取付部の内部を通る電線が接続され、前記取付部材に固定された端子台と、
前記端子台とは独立して前記取付部材に着脱自在に取り付けられる照明器具と、
前記端子台と電気接続されるとともに、前記照明器具に取り付けられる光源ユニットとを備え、
前記光源ユニットが取り付けられた前記照明器具が前記取付部材に取り付けられた状態では前記開口部を遮蔽し、前記光源ユニットと前記端子台との電気接続が解除され前記照明器具が前記取付部材から取り外された状態では前記開口部を前記取付部材の前記開口された部分を通して露出させて天井裏を点検することができる照明装置。
【請求項2】
前記取付部材は、平面視で四角形状の枠部材であり、
前記端子台は、前記枠部材の対向する2辺間に架けて設けられた橋状部材を介して前記枠部材に固定されており、
前記照明器具が前記取付部材から取り外された状態では前記取付部材と前記橋状部材の隙間から天井裏を点検することができる請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記橋状部材は、前記照明器具が取り付けられる前記開口部側に凹む凹部が形成された請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記端子台は、前記橋状部材の前記照明器具に対向する面に搭載され、前記照明器具の前記橋状部材に対向する面に設けられたスリットから前記照明器具の内側に突き出して前記照明器具に収納されている請求項2または3に記載の照明装置。
【請求項5】
開口部が設けられた被取付部に取り付けられる取付部材と、
前記被取付部の内部を通る電線が接続され、前記取付部材に固定された端子台と、
前記端子台とは独立して前記取付部材に着脱自在に取り付けられる照明器具と、
前記端子台と電気接続されるとともに、前記照明器具に取り付けられる光源ユニットとを備え、
前記光源ユニットが取り付けられた前記照明器具が前記取付部材に取り付けられた状態では前記開口部を遮蔽し、前記光源ユニットと前記端子台との電気接続が解除され前記照明器具が前記取付部材から取り外された状態では前記開口部を露出させ、
前記取付部材は、平面視で四角形状の枠部材であり、
前記端子台は、前記枠部材の対向する2辺間に架けて設けられた橋状部材を介して前記枠部材に固定されており、
前記橋状部材は、前記枠部材の前記対向する2辺に沿って存在する前記橋状部材の両端のうち一端を支点として開閉する照明装置。
【請求項6】
前記照明器具は、前記光源ユニットから出射される光を反射する反射板と、前記反射板に取り付けられ、前記被取付部の前記開口部が設けられた面に対して、前記反射板よりも大きい角度で前記光源ユニットを遮蔽する板状部材とを有する請求項1から5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記照明器具は、前記光源ユニットから出射される光を反射する反射板と、前記反射板に取り付けられ、前記被取付部の内部に向かって空気を通すために前記反射板に設けられた穴を遮蔽する板状部材とを有する請求項1から5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記板状部材に取り付けられ、前記光源ユニットの配光を制御するオプション材をさらに備える請求項6または7に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および特許文献2には、システム天井用の照明器具の構造に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−130213号公報
【特許文献2】実開昭64−46906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の照明器具では、照明器具が取り付けられた天井裏の点検の際に、電源線が挿し込まれた端子台ごと器具を取り外さなければならないため、天井裏を通って端子台に接続された電源線の抜き差し等が必要になり、点検作業がしにくい。
【0005】
また、特許文献1に記載の照明器具のように、器具本体の上面側に端子台カバーを有する構造では、器具高さがカバー分高くなってしまい、天井の懐が浅い場合、器具を施工できない。
【0006】
通常、システム天井用の照明器具において、所望の遮光角を実現するためには、天井面に対して光源をある程度深い位置に配置しなければならない。実現したい遮光角が大きければ大きいほど、光源を天井面に対して深い位置に配置する必要があり、大きい遮光角を求めるほど、器具本体の高さが増加していくことになる。天井面に対して光源を浅い位置に配置するために、遮光体を用いることが考えられるが、特許文献2に記載の照明器具のように、反射板の下面開放部に遮光体を有する構造では、器具高さが遮光体分高くなってしまい、天井の懐が浅い場所に器具を設置することは困難である。
【0007】
本発明は、被取付部の内部に対する点検等の作業を実施しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る照明装置は、
開口部が設けられた被取付部に取り付けられる取付部材と、
前記被取付部の内部を通る電線が接続され、前記取付部材に固定された端子台と、
前記端子台とは独立して前記取付部材に着脱自在に取り付けられる照明器具と、
前記端子台と電気接続されるとともに、前記照明器具に取り付けられる光源ユニットとを備え、
前記光源ユニットが取り付けられた前記照明器具が前記取付部材に取り付けられた状態では前記開口部を遮蔽し、前記光源ユニットと前記端子台との電気接続が解除され前記照明器具が前記取付部材から取り外された状態では前記開口部を露出させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、端子台が固定された取付部材から照明器具を端子台とは独立して取り外し、被取付部の開口部を露出させることができる。このため、端子台に接続された電線の抜き差し等をしなくても、被取付部の内部に対する作業を実施しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る照明装置の斜視図。
図2】実施の形態1に係る照明装置の平面図、側面図、底面図および背面図。
図3】実施の形態1に係る照明装置の分解斜視図。
図4】実施の形態1に係る照明装置の断面図。
図5】実施の形態1に係る照明装置の分解断面図。
図6】実施の形態1に係る光源ユニットの斜視図。
図7】実施の形態2に係る照明装置の斜視図。
図8】実施の形態2に係る照明装置の平面図、側面図、底面図および背面図。
図9】実施の形態2に係る照明装置の分解斜視図。
図10】実施の形態2に係る照明装置の断面図。
図11】実施の形態2に係る照明装置の分解断面図。
図12】実施の形態3に係る照明装置の斜視図。
図13】実施の形態3に係る照明装置の斜視図。
図14】実施の形態3に係る照明装置の分解斜視図。
図15】実施の形態3に係る照明装置の断面図。
図16】実施の形態3に係る照明装置の、オプション材を取り外した状態の断面図。
図17】実施の形態3に係る照明器具の斜視図。
図18】実施の形態3に係る枠部材および端子台プレートの斜視図。
図19】実施の形態4に係る照明装置の斜視図。
図20】実施の形態4に係る照明装置の斜視図。
図21】実施の形態4に係る照明装置の断面図。
図22】実施の形態5に係る照明装置の斜視図。
図23】実施の形態5に係る照明装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。なお、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、以下に説明する実施の形態のうち、2つ以上の実施の形態が組み合わせられて実施されても構わない。あるいは、以下に説明する実施の形態のうち、1つの実施の形態または2つ以上の実施の形態の組み合わせが部分的に実施されても構わない。
【0012】
実施の形態1.
本実施の形態について、図1から図6を用いて説明する。
【0013】
***構成の説明***
図1から図5を参照して、本実施の形態に係る照明装置10の構成を説明する。
【0014】
図1は、照明装置10を斜め下方から見た図である。図2の左側にある図は、上から順に、照明装置10の平面図、側面図および底面図である。図2の右側にある図は、照明装置10の背面図である。図3は、図1に対応する照明装置10の分解図である。図4は、照明装置10の縦断面を示した図である。図5は、図4に対応する照明装置10の分解図である。なお、本実施の形態の説明において、「上方」、「下方」、「側方」、「前方」、「後方」、「斜め上方」および「斜め下方」といった方向は、照明装置10が天井に取り付けられているときの方向を示している。照明装置10は、本実施の形態では、システム天井に取り付けて使用されるが、システム天井以外の天井に取り付けて使用されてもよいし、壁等、天井以外の被取付部に取り付けて使用されてもよい。
【0015】
照明装置10は、照明器具12と、取付金具13と、光源ユニット14と、端子台25と、枠部材80と、端子台プレート83とを備える。照明器具12は、ケース20と、反射板21と、端板23とを有する。すなわち、照明装置10は、ケース20と、反射板21と、端板23と、取付金具13と、光源ユニット14と、端子台25と、枠部材80と、端子台プレート83とを備える。
【0016】
ケース20は、幅寸法よりも長さ寸法が大きい長尺状である。ケース20の高さ寸法は、任意の寸法でよいが、本実施の形態では、ケース20の幅寸法よりも小さい。幅寸法とは、幅方向Xの寸法のことである。長さ寸法とは、長さ方向Yの寸法のことである。高さ寸法とは、高さ方向Zの寸法のことである。なお、ケース20の長さ寸法は、ケース20の幅寸法と同じでもよいし、ケース20の幅寸法よりも小さくてもよい。
【0017】
反射板21は、ケース20の両側に1つずつ形成されている。それぞれの反射板21は、ケース20の形状にあわせて、幅寸法よりも長さ寸法が大きい長尺状になっている。2つの反射板21は、幅方向Xにおいて互いに線対称な形状である。なお、反射板21の長さ寸法は、反射板21の幅寸法と同じでもよいし、反射板21の幅寸法よりも小さくてもよいが、ケース20の長さ寸法と同じであることが望ましい。
【0018】
端板23は、ケース20の短手方向に延びるように、ケース20の長手方向の両端に1つずつ取り付けられている。2つの端板23は、ケース20の長手方向の両端部に形成される開口を塞いでいる。2つの端板23は、ケース20の長手方向の両端部だけでなく、反射板21の長手方向の両端部とも連結されている。なお、2つの端板23は、ケース20および反射板21のいずれか、あるいは、両方に一体形成されていてもよい。
【0019】
光源ユニット14は、2つの反射板21の間に位置するようにケース20に取り付けられている。光源ユニット14は、着脱できないようにケース20に固定されていてもよいが、本実施の形態では、ケース20に着脱自在に取り付けられている。光源ユニット14は、ケース20に取付可能な形状であればよいが、本実施の形態では、ケース20の形状にあわせて、幅寸法よりも長さ寸法が大きい長尺状になっている。なお、光源ユニット14の長さ寸法は、光源ユニット14の幅寸法と同じでもよいし、光源ユニット14の幅寸法よりも小さくてもよいが、ケース20の長さ寸法と同じであることが望ましい。光源ユニット14は、ケース20に取り付けられる際には、端子台25と電気接続される。
【0020】
枠部材80は、平面視で四角形状である。枠部材80は、本実施の形態では平面視で長方形状であるが、正方形状でもよい。
【0021】
取付金具13は、枠部材80の対向する2辺81に相当する部分に取り付けられている。具体的には、取付金具13は、枠部材80の長辺に相当する部分に取り付けられている。取付金具13の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では枠部材80の1辺81につき2つ、すなわち、合計4つである。それぞれの取付金具13は、下端がシステム天井のTバーに引っ掛けられるように高さ方向Zに延びている。
【0022】
枠部材80は、開口部が設けられた被取付部に相当するシステム天井に取り付けられる取付部材である。枠部材80は、本実施の形態では、取付金具13をシステム天井のTバーに引っ掛けることでシステム天井に取り付けられるが、ボルト等の固定具によりシステム天井以外の被取付部に取り付けられてもよい。
【0023】
端子台プレート83は、枠部材80の対向する2辺81間に架けて設けられた橋状部材である。端子台プレート83は、本実施の形態では、幅方向Xに沿って枠部材80の長辺間に架かるように枠部材80に取り付けられている。端子台プレート83は、幅方向Xにおいて略中央が枠部材80の内側に凹むように形成されている。
【0024】
端子台25は、端子台プレート83を介して枠部材80に固定されている。端子台25は、本実施の形態では、端子台プレート83の照明器具12に対向する面に搭載されている。具体的には、端子台25は、ネジ等の締結具で端子台プレート83のケース20に対向する面に固定されている。端子台25は、ケース20の端子台プレート83に対向する面に設けられたスリット54からケース20の内側に突き出してケース20に収納されている。図示していないが、端子台25には、システム天井の内部を通る電線である電源線が接続されている。また、端子台25には、光源ユニット14との電気接続およびその解除が簡単にできるように、ハーネス27およびコネクタ28が取り付けられている。光源ユニット14と端子台25とが接続された状態では、電源線を介して商用電源から端子台25に入力される電力が、ハーネス27およびコネクタ28を介して光源ユニット14に出力される。なお、端子台プレート83の、端子台25が搭載された面の周部は、ケース20のスリット54の周部に隙間がないように形成されている。端子台プレート83の、端子台25が搭載された面の周部と、ケース20のスリット54の周部とが当接することで、ケース20内部に埃が侵入するのを抑制することができる。
【0025】
照明器具12は、端子台25とは独立して枠部材80に着脱自在に取り付けられている。照明器具12は、本実施の形態では、ネジ29によって、枠部材80の対向する2辺81間に設けられたネジ受部82に固定される。ネジ受部82は、任意の位置に設けられてよいが、本実施の形態では、枠部材80の長手方向の両端近傍に1つずつ設けられている。ネジ29の種類としては、ツマミネジまたはローレットネジ等、任意の種類を適用することができる。なお、照明器具12は、端子台25とは独立して着脱できる構造であればよく、ラッチ等、ネジ29以外の部品または機構によって枠部材80に取り付けられてもよい。
【0026】
照明装置10は、光源ユニット14が取り付けられた照明器具12が枠部材80に取り付けられた状態では、システム天井の開口部を遮蔽する。一方、照明装置10は、光源ユニット14と端子台25との電気接続が解除され、照明器具12が枠部材80から取り外された状態では、システム天井の開口部を露出させる。すなわち、照明装置10は、端子台25が取り外されていない状態でも、システム天井の開口部を露出させることができる。このため、端子台25に接続された電源線の抜き差しの電気工事をしなくても、システム天井の内部に対する点検等の作業を実施できる。
【0027】
図4および図6を参照して、光源ユニット14の構成を説明する。
【0028】
図6は、光源ユニット14を斜め上方から見た図である。
【0029】
光源ユニット14は、光源部30と、保持部31と、カバー部32と、光源蓋部33と、連結部34と、点灯装置35とを有する。
【0030】
光源部30は、光を出射する。本実施の形態において、光源部30は、複数のLED18と、これら複数のLED18が実装された基板19とからなる。基板19は、光源ユニット14がケース20に装着された状態で長尺方向がケース20の長尺方向とほぼ一致するように長尺状に形成されている。LED18は、基板19の長尺方向に沿って直線状に並ぶように基板19に配置されている。なお、LED18に代えて、有機EL、レーザダイオード等、他の種類の固体発光素子が用いられてもよい。固体発光素子の数は、複数に限らず、1つであってもよい。
【0031】
保持部31は、光源部30を片面である光源設置面15で保持し、点灯装置35を別の片面である保持部背面16で保持している。本実施の形態において、保持部31は、長手状である。保持部31は、光源部30が取り付けられる矩形板状の底壁部36と、底壁部36の長手方向の両側辺から垂直に突出した側壁部37とからなる。すなわち、保持部31は、片面が光源設置面15であり、別の片面が保持部背面16である底壁部36と、この別の片面の両側から立ち上がる側壁部37とを有する。底壁部36の、光源部30が取り付けられる面である光源設置面15の反対側の保持部背面16には、点灯装置35だけでなく、連結部34も配置されている。
【0032】
カバー部32は、保持部31の光源設置面15がある側に取り付けられ、光源部30を覆っている。カバー部32は、光源部30から出射される光を、外側に露出している発光面17から出射する。本実施の形態において、カバー部32は、長手状である。カバー部32は、光源部30の光軸方向に配置されて光源部30から遠ざかる方向に張り出す第一湾曲部38と、第一湾曲部38の両側に形成されて光源部30に近づく方向に凹む第二湾曲部39とを有する。第一湾曲部38は、断面が円弧状に形成されている。第一湾曲部38は、光源部30から出射される光を拡散させることで配光を制御する。第二湾曲部39は、光源ユニット14の着脱時に作業者によってつまんで保持される。カバー部32は、さらに、断面がコ字状であり、第二湾曲部39の端部に形成され、保持部31を側壁部37側より挟み込むように保持部31に固定される接続部40を有する。カバー部32は、押出成形が可能な樹脂材料で形成されている。樹脂材料としては、ポリカーボネート等が使用される。カバー部32には、光の波長変換の機能が付加されていてもよい。
【0033】
光源蓋部33は、保持部31およびカバー部32の長手方向の両端部に形成される開口を塞いでいる。
【0034】
連結部34は、光源ユニット14をケース20に固定するための金具である。連結部34には、穴が開けられている。連結部34は、保持部31の底壁部36の2箇所にネジで固定されている。
【0035】
点灯装置35は、光源部30に電力を供給する。これにより、点灯装置35は、光源部30を点灯させる。具体的には、点灯装置35は、商用電源から端子台25、ハーネス27およびコネクタ28を介して供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を光源部30に供給することで、光源部30を点灯させる。図示していないが、点灯装置35は、交流電力を直流電力に変換する点灯回路部を有する。点灯回路部は、点灯装置35の箱形状の筐体に収容されている。
【0036】
光源ユニット14は、1対の側面部41を有する。一方の側面部41は、カバー部32の一方の第二湾曲部39に相当する。他方の側面部41は、カバー部32の他方の第二湾曲部39に相当する。
【0037】
図1から図5を参照して、照明器具12の構成を説明する。
【0038】
前述したように、照明器具12は、ケース20と、反射板21と、端板23とを有する。
【0039】
ケース20は、1対の側面部51と、側面部51同士をつなぐ底面部52と、底面部52に対向し、開口された開口面部53とを有する。
【0040】
反射板21は、ケース20の長手方向に延びるように1対設けられている。端板23は、ケース20の短手方向に延びるように1対設けられている。
【0041】
ケース20の底面部52の片面には、バネ部24が取り付けられている。底面部52の片面の、短手方向の両端からは、側面部51が立ち上がっている。1対の側面部51と底面部52とに囲まれた空間は、点灯装置35および端子台25を収納するための空間になる。すなわち、1対の側面部51および底面部52は、光源ユニット14の、点灯装置35を含む一部分が挿入される凹部を形成している。底面部52には、照明器具12が枠部材80に取り付けられる際に、端子台プレート83を介して枠部材80に固定されている端子台25が通り抜ける入口となるスリット54が設けられている。
【0042】
バネ部24は、ケース20の底面部52において、ケース20の長手方向の両端付近に1つずつ配置されている。バネ部24は、先端部分が折れ曲がっており、中間部分が湾曲している。底面部52におけるバネ部24の設置箇所は、光源ユニット14の保持部31の底壁部36における連結部34の設置箇所と対応している。
【0043】
ケース20の開口面部53には、光源ユニット14が取り付けられる。光源ユニット14が開口面部53に取り付けられた状態において、商用電源からの電力が端子台25を介して点灯装置35に供給され、さらに、点灯装置35から光源ユニット14に供給されることにより、光源ユニット14が点灯する。すなわち、光源ユニット14は、端子台プレート83に搭載されている端子台25を介して給電されて点灯する。
【0044】
ここで、光源ユニット14のケース20への装着方法を説明する。
【0045】
まず、ケース20のバネ部24の先端部分が、光源ユニット14の連結部34の穴に引っ掛けられる。
【0046】
次に、光源ユニット14がケース20側へ押し込まれることで、光源ユニット14の一部がケース20の開口面部53よりも内側に挿入される。このとき、バネ部24の中間部分が連結部34の穴の縁部で摺動しながら、連結部34の先端部分がケース20の底面部52に当たるまで、光源ユニット14が押し込まれる。これにより、光源ユニット14がケース20に固定される。
【0047】
図1から図5を参照して、照明装置10の構成をさらに説明する。
【0048】
ケース20の側面部51の下端からは、反射板21の一部分である平坦部63が水平に延びている。平坦部63があること、すなわち、光源ユニット14に隣接する箇所が平坦になっていることで、光源ユニット14の着脱時に光源ユニット14を掴みやすくなる。平坦部63の、ケース20の側面部51の下端に近い側とは反対側の端からは、反射板21の別の一部分である傾斜部61が斜め下方に延びている。傾斜部61は、光源ユニット14の側面部41に対して傾斜しており、光源ユニット14の側面部41から傾斜部61までの距離が下に向かうほど大きくなっている。すなわち、本実施の形態では、1対の傾斜部61が、下向きに広がるように傾斜している。それぞれの傾斜部61の下端からは、反射板21のさらに別の一部分である補強部62が真上に向かって立ち上がっている。補強部62により、反射板21の剛性が高められている。なお、平坦部63は、省略してもよい。すなわち、傾斜部61がケース20の側面部51の下端に直接つながっていてもよい。
【0049】
反射板21の、少なくとも床面側には、光を反射する材質が使用されているか、あるいは、光を反射するための加工または塗装が施されている。
【0050】
***実施の形態の効果の説明***
本実施の形態では、端子台25が固定された枠部材80から照明器具12を端子台25とは独立して取り外し、システム天井の開口部を露出させることができる。このため、端子台25に接続された電源線の抜き差し等をしなくても、システム天井の内部に対する点検等の作業を実施しやすい。
【0051】
本実施の形態では、光源ユニット14とコネクタ28との接続を解除し、光源ユニット14を取り外した後、ネジ29を取り外して照明器具12を取り外すと、その状態で枠部材80と端子台プレート83との隙間から天井裏の点検を行うことができる。端子台25を端子台プレート83あるいは枠部材80から取り外す必要がないため、電気工事なしで天井裏の点検を行うことができる。
【0052】
本実施の形態によれば、システム天井用の照明装置10において、取付用の部材である枠部材80を取り外すことなく、光源ユニット14と、照明装置10の主たる部分である照明器具12とを、簡単に取り外すことができる。天井に取り付けられた照明装置10の主たる部分である照明器具12とは別体の枠部材80が開口されているため、光源ユニット14と照明器具12とを取り外した状態であれば、枠部材80の開口された部分を通して天井裏を点検することができる。端子台25が、取り外される照明器具12とは別の箇所に搭載されているため、電源線の抜き差しの電気工事が不要となる。また、端子台25が、コネクタ28によって光源ユニット14と接続されているため、光源ユニット14との接続の解除が簡単に行える。
【0053】
本実施の形態では、板状に形成された端子台プレート83に端子台25が搭載されており、照明器具12を枠部材80に取り付けた状態では、照明器具12と端子台プレート83とが密着し、照明器具12のスリット54を介して、端子台25が照明器具12の内部に収まるため、照明装置10の高さ寸法を小さく抑えることができる。よって、天井の懐が浅い場所にも、照明装置10を設置することができる。
【0054】
***他の構成***
本実施の形態では、端子台プレート83には、電源用の端子台25のみが搭載されているが、変形例として、調光信号用の端子台も搭載されていてよい。また、点灯装置35が、光源ユニット14に備えられる代わりに、端子台プレート83に搭載されていてもよい。
【0055】
本実施の形態では、端子台プレート83の、端子台25が搭載された面と、ケース20のスリット54との周部に隙間がない構成が採用されているが、端子台プレート83の、端子台25が搭載された面と、ケース20のスリット54との少なくともいずれかの周部に緩衝材を設ける構成が採用されてもよい。端子台プレート83が弾性を有し、ケース20を押圧するような構成で隙間をなくすようにしてもよい。
【0056】
本実施の形態では、端子台プレート83が枠部材80の対向する部材を跨ぐように構成されているが、一方側のみに設けられる構成、すなわち、片持ちの構成が採用されてもよい。
【0057】
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図7から図11を用いて説明する。
【0058】
***構成の説明***
図7から図11を参照して、本実施の形態に係る照明装置10の構成を説明する。
【0059】
図7は、照明装置10を斜め下方から見た図である。図8の左側にある図は、上から順に、照明装置10の平面図、側面図および底面図である。図8の右側にある図は、照明装置10の背面図である。図9は、図7に対応する照明装置10の分解図である。図10は、照明装置10の縦断面を示した図である。図11は、図10に対応する照明装置10の分解図である。照明装置10は、本実施の形態では、天井に埋め込まれて使用されるが、壁等、天井以外の被取付部に埋め込まれて使用されてもよい。
【0060】
本実施の形態では、取付金具13が、端子台プレート83と同じように、枠部材80の対向する2辺81間に架けて設けられている。具体的には、端子台プレート83は、幅方向Xに沿って枠部材80の長辺間に架かるように枠部材80に取り付けられている。取付金具13の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では2つである。それぞれの取付金具13は、天井内に設置された吊ボルトに取り付けられる構造になっている。
【0061】
枠部材80は、開口部が設けられた被取付部に相当する天井に取り付けられる取付部材である。枠部材80は、本実施の形態では、取付金具13を天井内の吊ボルトに固定することで天井の開口部に相当する埋込穴の中に設置される。
【0062】
端子台プレート83は、実施の形態1と同じように、幅方向Xに沿って枠部材80の長辺間に架かるように枠部材80に取り付けられている。
【0063】
端子台25は、実施の形態1と同じように、端子台プレート83の照明器具12に対向する面に搭載されている。具体的には、端子台25は、ネジ等の締結具で端子台プレート83のケース20に対向する面に固定されている。端子台25は、ケース20の端子台プレート83に対向する面に設けられたスリット54からケース20の内側に突き出してケース20に収納されている。図示していないが、端子台25には、天井の内部を通る電線である電源線が接続されている。また、端子台25には、光源ユニット14との電気接続およびその解除が簡単にできるように、ハーネス27およびコネクタ28が取り付けられている。光源ユニット14と端子台25とが接続された状態では、電源線を介して商用電源から端子台25に入力される電力が、ハーネス27およびコネクタ28を介して光源ユニット14に出力される。
【0064】
照明器具12は、端子台25とは独立して枠部材80に着脱自在に取り付けられている。照明器具12は、本実施の形態では、ネジ29によって、取付金具13に固定される。取付金具13は、任意の位置に設けられてよいが、本実施の形態では、枠部材80の長手方向に沿って離れた2箇所に設けられている。ネジ29の種類としては、ツマミネジまたはローレットネジ等、任意の種類を適用することができる。なお、照明器具12は、端子台25とは独立して着脱できる構造であればよく、ラッチ等、ネジ29以外の部品または機構によって取付金具13に取り付けられてもよい。また、照明器具12は、取付金具13を介して枠部材80に取り付けられる代わりに、枠部材80に直接取り付けられてもよい。
【0065】
照明装置10は、光源ユニット14が取り付けられた照明器具12が枠部材80に取り付けられた状態では、天井の埋込穴を遮蔽する。一方、照明装置10は、光源ユニット14と端子台25との電気接続が解除され、照明器具12が枠部材80から取り外された状態では、天井の埋込穴を露出させる。すなわち、照明装置10は、端子台25が取り外されていない状態でも、天井の埋込穴を露出させることができる。このため、端子台25に接続された電源線の抜き差しの電気工事をしなくても、天井の内部に対する点検等の作業を実施できる。
【0066】
***実施の形態の効果の説明***
本実施の形態では、端子台25が固定された枠部材80から照明器具12を端子台25とは独立して取り外し、天井の埋込穴を露出させることができる。このため、端子台25に接続された電源線の抜き差し等をしなくても、天井の内部に対する点検等の作業を実施しやすい。
【0067】
本実施の形態によれば、天井埋込形の照明装置10において、取付用の部材である枠部材80を吊ボルトから取り外すことなく、光源ユニット14と、照明装置10の主たる部分である照明器具12とを、簡単に取り外すことができる。天井に埋め込まれた照明装置10の主たる部分である照明器具12とは別体の枠部材80が開口されているため、光源ユニット14と照明器具12とを取り外した状態であれば、枠部材80の開口された部分を通して天井裏を点検することができる。実施の形態1と同じように、端子台25が、取り外される照明器具12とは別の箇所に搭載されているため、電源線の抜き差しの電気工事が不要となる。
【0068】
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図12から図18を用いて説明する。
【0069】
***構成の説明***
図12から図18を参照して、本実施の形態に係る照明装置10の構成を説明する。
【0070】
図12は、照明装置10を斜め下方から見た図である。図13は、照明装置10を斜め上方から見た図である。図14は、図12に対応する照明装置10の分解図である。図15は、照明装置10の縦断面を示した図である。図16は、照明装置10の、オプション材91を取り外した状態の縦断面を示した図である。図17は、照明器具12を斜め上方から見た図である。図18は、枠部材80および端子台プレート83を斜め上方から見た図である。なお、図15および図16では、他の図で省略しているTバー90も示している。
【0071】
本実施の形態では、照明装置10が、照明器具12と、取付金具13と、光源ユニット14と、端子台25と、枠部材80と、端子台プレート83とのほかに、オプション材91を備える。また、本実施の形態では、照明器具12が、ケース20と、反射板21と、端板23とのほかに、板状部材22を有する。すなわち、本実施の形態では、照明装置10が、ケース20と、反射板21と、板状部材22と、端板23と、取付金具13と、光源ユニット14と、端子台25と、枠部材80と、端子台プレート83と、オプション材91とを備える。
【0072】
板状部材22は、光源ユニット14から出射される光を反射する反射板21に取り付けられ、システム天井の開口部が設けられた面である天井面に対して、反射板21よりも大きい角度で光源ユニット14を遮蔽する。本実施の形態では、板状部材22があることで、遮光角を広げることができる。例えば、板状部材22がなければ、遮光角は13°となるが、板状部材22があることで、遮光角を15°に広げることができる。なお、遮光角は適宜変更することができる。
【0073】
板状部材22は、光源ユニット14の両側に1つずつ設けられている。具体的には、板状部材22は、一方の反射板21の内側に1つ、他方の反射板21の内側に1つ取り付けられている。それぞれの板状部材22は、ケース20および反射板21の形状にあわせて、幅寸法よりも長さ寸法が大きい長尺状になっている。2つの板状部材22は、幅方向Xにおいて互いに線対称な形状である。なお、板状部材22の長さ寸法は、板状部材22の幅寸法と同じでもよいし、板状部材22の幅寸法よりも小さくてもよいが、ケース20および反射板21の長さ寸法と同じであることが望ましい。
【0074】
照明装置10は、空気が通り抜ける第一通路および第二通路を有する。第一通路および第二通路を介して、室内と空気調和機が設置される天井裏との間で空気を流通させることができる。
【0075】
それぞれの板状部材22は、反射板21に対して第一通路および第二通路となる隙間が空くように設けられている。すなわち、反射板21と板状部材22との間には、第一通路および第二通路となる隙間が空いている。反射板21には、第一通路および第二通路の出口となる穴71が設けられている。穴71は、板状部材22によって遮蔽されている。すなわち、板状部材22は、光源ユニット14から出射される光を反射する反射板21に取り付けられ、システム天井の内部に向かって空気を通すために反射板21に設けられた穴71を遮蔽する。このため、照明装置10の下からは、第一通路および第二通路の出口となる穴71が見えない。よって、穴71の奥にある天井裏の空間を隠すことができる。
【0076】
オプション材91は、板状部材22に取り付けられ、光源ユニット14の配光を制御する。オプション材91は、本実施の形態ではルーバであるが、波長変換機能を有するカバー等、他の種類の配光制御部材であってもよい。
【0077】
本実施の形態では、端子台プレート83に、電源用の端子台25だけでなく、調光信号用の端子台26も搭載されている。この端子台26は、電源用の端子台25と同じように、ネジ等の締結具で端子台プレート83のケース20に対向する面に固定されている。端子台26は、ケース20の端子台プレート83に対向する面に設けられたスリット54からケース20の内側に突き出してケース20に収納されている。図示していないが、端子台26には、システム天井の内部を通る電線である信号線が接続されている。光源ユニット14の点灯装置35は、図示していない照明制御機器から端子台26を介して入力される調光信号に従って、光源部30に供給する電力を調整することで、光源部30を調光する。
【0078】
図12から図16を参照して、照明装置10の構成をさらに説明する。
【0079】
反射板21の傾斜部61には、側面視で1箇所に第一通路の出口となる穴71が設けられ、側面視で別の1箇所に第二通路の出口となる穴71が設けられている。第一通路の出口となる穴71は、反射板21の長手方向に沿って複数設けられている。第二通路の出口となる穴71も、反射板21の長手方向に沿って複数設けられている。反射板21の、第一通路の出口となる穴71が設けられている箇所と、第二通路の出口となる穴71が設けられている箇所との間の部分からは、板状部材22の一部分である第一遮蔽部64が斜め上方に延びている。第一遮蔽部64は、第一通路の出口となる穴71を遮蔽している。第一遮蔽部64の反射板21に近い側とは反対側の端からは、板状部材22の別の一部分である第二遮蔽部65が斜め下方に延びている。第一遮蔽部64と第二遮蔽部65とのなす角は、鋭角である。第二遮蔽部65の下端からは、板状部材22のさらに別の一部分である折返部66が途中まで水平に延び、途中から真上に向かって立ち上がっている。第二遮蔽部65および折返部66は、第二通路の出口となる穴71を遮蔽している。また、折返部66により、板状部材22の剛性が高められている。なお、穴71の数、位置、形状および大きさは適宜変更可能であり、大幅な変更でない限りは製造工程のうち穴加工の工程を変更するだけで対応可能である。
【0080】
板状部材22の、少なくとも床面側には、光を反射する材質が使用されているか、あるいは、光を反射するための加工または塗装が施されている。
【0081】
それぞれの板状部材22の第二遮蔽部65には、1対のノックアウト67が設けられている。オプション材91が板状部材22に取り付けられる際には、まず、一方の板状部材22の第二遮蔽部65に設けられた1対のノックアウト67に、オプション材91の1対のラッチ92が嵌められる。そして、他方の板状部材22の第二遮蔽部65に設けられた1対のノックアウト67に、オプション材91の1対の引掛金具93が引っ掛けられる。本実施の形態では、このような取付構造を採用したことで、オプション材91の着脱が容易になる。
【0082】
上記のように、本実施の形態では、板状部材22が、遮光板として機能するだけでなく、目隠し板としても機能し、また、オプション保持板としても機能する。
【0083】
図18を参照して、枠部材80および端子台プレート83の構成を説明する。
【0084】
本実施の形態では、端子台プレート83が、枠部材80の対向する2辺81に沿って存在する端子台プレート83の両端84のうち一端84を支点として開閉する。光源ユニット14と端子台25との電気接続が解除され、照明器具12が枠部材80から取り外された状態では、システム天井の開口部が露出するが、その際に端子台プレート83を開くことで枠部材80の開口された部分を広くすることができ、システム天井の内部に対する点検等の作業を実施しやすくなる。
【0085】
***実施の形態の効果の説明***
本実施の形態では、反射板21の下面開放部に遮光体を設けるのではなく、反射板21の内側に遮光板の役割を果たす板状部材22を設けることで、照明装置10の高さ寸法を小さく抑えながら、所望の遮光角を形成している。そのため、照明装置10が天井の懐が浅い場所に設置される場合においても、所望の遮光角を形成することが可能である。
【0086】
本実施の形態では、反射板21の内側に目隠し板の役割を果たす板状部材22を設けることで、意匠面から空調リターン用の穴71が露出することを防げるため、高い意匠性を実現することができる。
【0087】
本実施の形態では、反射板21の内側にオプション保持板の役割を果たす板状部材22を設けることで、オプション材91を照明装置10に追加することが可能になる。
【0088】
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態3との差異を、図19から図21を用いて説明する。
【0089】
図19は、照明装置10を斜め下方から見た図である。図20は、照明装置10を斜め上方から見た図である。図21は、照明装置10の縦断面を示した図である。
【0090】
本実施の形態では、実施の形態3と同様の部品構成をとっているが、実施の形態3よりも幅が狭まっているため、板状部材22の形状が実施の形態3とは異なる形状になっている。
【0091】
本実施の形態では、実施の形態3と同様に、板状部材22があることで、遮光角を広げることができる。例えば、板状部材22がなければ、遮光角は23°となるが、板状部材22があることで、遮光角を25°に広げることができる。
【0092】
実施の形態5.
本実施の形態について、主に実施の形態3との差異を、図22および図23を用いて説明する。
【0093】
図22は、照明装置10を斜め下方から見た図である。図23は、照明装置10の縦断面を示した図である。なお、図23では、図22で省略しているTバー90も示している。
【0094】
本実施の形態では、板状部材22が、目隠し板としてのみ機能する。よって、板状部材22は、遮光角を形成しない。板状部材22は、反射板21の平坦部63に設けられた空調リターン用の穴71を遮蔽している。
【0095】
本実施の形態では、反射板21の下方に目隠し板の役割を果たす板状部材22を設けることで、意匠面から空調リターン用の穴71が露出することを防げるため、高い意匠性を実現することができる。
【0096】
実施の形態3では、システム天井に取り付けられる取付部材として枠部材80が備えられるが、本実施の形態では、システム天井に取り付けられる取付部材として取付金具13が備えられている。取付金具13は、幅方向Xに沿って照明器具12の上を跨ぐように取り付けられている。取付金具13の数は、任意の数でよいが、本実施の形態では、2つである。それぞれの取付金具13は、幅方向Xの両端がシステム天井のTバー90に引っ掛けられるように下向きに折れ曲がっている。
【0097】
端子台25は、実施の形態3では、端子台プレート83を介して枠部材80に固定されるが、本実施の形態では、取付金具13に直接固定されているものとする。
【0098】
照明器具12は、端子台25とは独立して取付金具13に着脱自在に取り付けられている。照明器具12は、実施の形態3では、ネジ29によって、枠部材80の対向する2辺81間に設けられたネジ受部82に固定されるが、本実施の形態では、図示していないネジ等の固定具によって取付金具13に固定されている。
【0099】
照明装置10は、光源ユニット14が取り付けられた照明器具12が取付金具13に取り付けられた状態では、システム天井の開口部を遮蔽する。一方、照明装置10は、光源ユニット14と端子台25との電気接続が解除され、照明器具12が取付金具13から取り外された状態では、システム天井の開口部を露出させる。すなわち、照明装置10は、端子台25が取り外されていない状態でも、システム天井の開口部を露出させることができる。このため、実施の形態3と同じように、端子台25に接続された電源線の抜き差し等をしなくても、システム天井の内部に対する点検等の作業を実施しやすい。
【符号の説明】
【0100】
10 照明装置、12 照明器具、13 取付金具、14 光源ユニット、15 光源設置面、16 保持部背面、17 発光面、18 LED、19 基板、20 ケース、21 反射板、22 板状部材、23 端板、24 バネ部、25 端子台、26 端子台、27 ハーネス、28 コネクタ、29 ネジ、30 光源部、31 保持部、32 カバー部、33 光源蓋部、34 連結部、35 点灯装置、36 底壁部、37 側壁部、38 第一湾曲部、39 第二湾曲部、40 接続部、41 側面部、51 側面部、52 底面部、53 開口面部、54 スリット、61 傾斜部、62 補強部、63 平坦部、64 第一遮蔽部、65 第二遮蔽部、66 折返部、67 ノックアウト、71 穴、80 枠部材、81 辺、82 ネジ受部、83 端子台プレート、84 端、90 Tバー、91 オプション材、92 ラッチ、93 引掛金具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
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図22
図23